JP2004347953A - 帯電部材及び画像形成装置 - Google Patents

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敏章 香川
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Abstract

【課題】感光体ドラムの膜厚が長手方向で異なっていても、膜減りが少なく、且つ帯電電位の安定した帯電部材及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】電圧を印加することで接触或いは近接させた感光体2を帯電する帯電部材4において、感光体2が長手方向で膜厚差を有しており、感光体2の膜厚が薄い側に対向する部分の単位面積当りの厚み方向の電気抵抗が、厚い側に対向する部分の単位面積当りの厚み方向の電気抵抗よりも大きい。半導電性ローラからなる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯電部材及び画像形成装置であり、特に感光体ドラムを帯電させる帯電部材及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
感光体ドラムを帯電させる帯電部材を備えた画像形成装置においては、帯電部材によって帯電させられた感光体ドラムに対して、例えばレーザ書き込みユニットによって画像データを書き込んで静電潜像を形成し、現像器によってトナーを付着させて現像を行うようになっている。現像されたトナー像は転写ユニットにより記録媒体上に転写された後、定着ユニットにより記録媒体に溶融固着される。
【0003】
このような画像形成装置における感光体ドラムは一般的にディッピング塗工しているため、図1に示すようにドラム塗り始め側(引き抜き側)の膜厚が薄く(小さく)なる傾向がある。なお、図1において、横軸は感光体ドラム位置を示し、縦軸は感光体膜厚を示している。
【0004】
このように、感光体の膜厚が長手方向で異なる場合、特許文献1に開示されているように、安定した帯電を得るためにDCバイアスにACバイアスを重畳した電圧を帯電部材に印加すると、膜厚が小さい側での削れ量が大きくなって感光体ドラムの寿命が短くなるといった問題があった。これは、前記特許文献に記載されているように、膜厚が小さい(薄い)と静電容量が大きくなり、AC電流が流れやすくなり、その結果、感光体ドラムのCTL層の分解が加速され、クリーニングブレードにより剥ぎ取られやすくなるためである。
【0005】
そこで、帯電部材に印加する電圧をDCバイアスだけにした場合、図2に示すように、ACバイアスを重畳する場合に比べて感光体ドラムの膜減りは低減される。なお、図2において、横軸はコピー枚数を示し、縦軸は感光体膜厚を示している。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−202116号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、帯電部材に印加する電圧がDCバイアスだけの場合、図3に示すように帯電電位が膜厚に依存し、膜厚が薄い程、帯電電位が上昇してしまう(約10V/μm)ことがわかった。これは、帯電部材と感光体ドラムとの接触部近傍の微小空隙部に印加される電圧Vgがパッシェンの放電開始電圧Vpaを上回った場合に放電による感光体ドラムの帯電が行われるが、上記電圧Vgは,印加電圧をVa、感光体ドラムの帯電電位をVd、微小空隙部の静電容量をCg、感光体ドラムの静電容量Cdとすると、次式
Vg=(Va−Vd)/(Cg/Cd+1)
で表されることから、VgはCdに依存し、Cdが大きい(すなわち、膜厚が薄い)ほどVgが大きくなるためである。なお、図3において、横軸は感光体膜厚を示し、縦軸は帯電電位を示している。
【0008】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するために成されたものであり、感光体ドラムの膜厚が長手方向で異なっていても、膜減りが少なく、且つ帯電電位の安定した帯電部材及び画像形成装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電圧を印加することで接触或いは近接させた感光体を帯電する帯電部材において、前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、該感光体の膜厚が薄い側に対向する部分の単位面積当りの厚み方向の電気抵抗が、厚い側に対向する部分の単位面積当りの厚み方向の電気抵抗よりも大きい帯電部材である。
【0010】
また、本発明は、半導電性ローラからなる帯電部材である。
【0011】
そして、本発明は、半導電性ブラシからなる帯電部材である。
【0012】
これらにより、感光体の膜厚の薄い(小さい)側での放電量が厚い(反対)側に比べて低減するため、従来、単位面積当りの厚み方向の抵抗がほぼ一定の帯電ローラを用いる場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。
【0013】
更に、本発明は、導電性支持部材と半導電性部材とを備え、該半導電性部材を感光体に接触或いは近接させるとともに、導電性支持部材に電圧を印加することで該感光体を帯電する帯電部材において、前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、該感光体の膜厚が薄い側に対向する部分の導電性支持部材と該感光体との間の電気抵抗が、厚い側に対向する部分の電気抵抗よりも大きくなるよう半導電性部材の厚みが設定されている帯電部材である。
【0014】
また、本発明は、芯金と該芯金を覆う半導電性部材とを有する帯電ローラからなり、上記感光体の膜厚が薄い側に対向する部分の芯金外径が、厚い側に対抗する部分の芯金外径よりも小さい帯電部材である。
【0015】
これらにより、感光体の膜厚の薄い側での帯電部材の電気抵抗が大きくなり、放電量が厚い側に比べて低減するため、従来、電気抵抗が一定の帯電部材を用いる場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。
【0016】
そして、本発明は、半導電性支持部材と半導電性部材とを備え、該半導電性部材を感光体に接触或いは近接させるとともに、半導電性支持部材に給電電極を介して電圧を印加することで該感光体を帯電する帯電部材において、前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、前記半導電性支持部材に対する給電電極の取り付け位置が、感光体膜厚の厚い側に偏位している帯電部材である。
【0017】
これにより、感光体の膜厚の薄い側での帯電部材のバイアス電圧が小さくなり、放電量が厚い側に比べて低減するため、従来のような支持部材が導電性の帯電部材を用いる場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。
【0018】
更に、本発明は、導電性支持部材と半導電性部材とを備え、該半導電性部材を感光体に接触或いは近接させるとともに、導電性支持部材に電圧を印加することで該感光体を帯電する帯電部材において、前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、導電性支持部材と半導電性部材との間の電気的に導通されている領域が、感光体膜厚の厚い側に偏位している帯電部材である。
【0019】
これにより、感光体の膜厚の薄い側に流れる帯電電流が小さくなり、放電量が厚い側に比べて低減するため、従来の帯電部材を用いる場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。
【0020】
また、本発明は、感光体と、該感光体に接触或いは近接させることで放電空隙を形成する帯電部材と、この帯電部材に電圧を印加し前記放電空隙において放電を生じさせることで前記感光体を帯電する電圧印加手段とを備えた画像形成装置において、前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、該感光体の膜厚が薄い側における放電空隙長さが、厚い側の放電空隙長さよりも小さい画像形成装置である。
【0021】
そして、本発明は、上記帯電部材が半導電性部材からなり、上記感光体の膜厚が薄い側におけるニップ幅が、厚い側のニップ幅よりも大きい画像形成装置である。
【0022】
更に、本発明は、帯電部材が半導電性部材からなり、上記感光体の膜厚が薄い側における帯電部材への荷重が、厚い側の帯電部材への荷重よりも大きい画像形成装置である。
【0023】
また、本発明は、帯電部材が半導電性部材のローラ又はブラシからなり、上記感光体の膜厚が薄い側における硬度もしくは剛性が、厚い側の硬度もしくは剛性よりも小さい画像形成装置である。
【0024】
これらにより、感光体への放電が生じる帯電部材と感光体との間の微小空隙部の長さが、感光体膜厚の薄い側で短くなり、放電量が厚い側に比べて低減するため、従来に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。
【0025】
そして、本発明は、印加する電圧が直流電圧である画像形成装置である。
【0026】
直流電圧のみ印加する場合は、帯電電位が感光体膜厚に依存するため、本発明が有効となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を説明する。
本発明の帯電部材及び画像形成装置の実施形態について、図4ないし図24を用いて説明する。図4は、実施形態の複写機(画像形成装置)の概略構成図である。図5は、実施例1における帯電ローラ構成を示した図である。図6は、実施例1における帯電ローラの長手方向における単位面積当りの厚み方向での抵抗分布を示した図である。図7は、実施例1における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図である。図8は、実施例2における帯電ブラシ構成を示した図である。図9は、実施例2における帯電ブラシの長手方向における単位面積当りの厚み方向での抵抗分布を示した図である。図10は、実施例2における帯電ブラシと、従来の帯電ブラシとの長手方向帯電分布を比較した図である。図11は、実施例3における帯電ローラ構成を示した図である。図12は、実施例3における帯電ローラにおける長手方向の抵抗分布を示した図である。図13は、実施例3における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図である。図14は、実施例4における帯電ローラ構成を示した図である。図15は、実施例4における帯電ローラにおける長手方向の電位分布を示した図である。図16は、実施例4における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図である。図17は、実施例5における帯電ローラ構成を示した図である。図18は、実施例5における帯電ローラにおける長手方向の電流分布を示した図である。図19は、実施例5における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図である。図20は、実施例6における帯電ローラ構成を示した図である。図21は、実施例6におけるローラ帯電における帯電ニップと感光体ドラムの帯電電位の関係を示した図である。図22は、実施例6における帯電ニップ部周辺での帯電ローラと感光体ドラムによって形成される微小空隙部と帯電電位の関係を示した図である。図23は、実施例6における帯電ローラにおける長手方向のニップ幅及び放電空隙長さを示した図である。図24は、実施例6における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図である。
【0028】
実施形態1を説明する。本実施形態の複写機(画像形成装置)1の概略構成を図4に基づいて説明する。複写機1は、感光体ドラム2の図示しない静電潜像に付着させたトナーを記録紙Pに転写して印刷を行うものである。
【0029】
複写機1は、感光体ドラム2の回りに、帯電装置3、現像装置4、転写装置5、クリーニング装置6を備えている。なお、複写機1は、上記構成に加えて、図示しない画像読取ユニット、レーザ書き込みユニット、記録紙Pを供給する給紙ユニット、定着ユニットなどを備えている。
【0030】
帯電装置3は、感光体ドラム2に接触若しくは近接配置(ギャップ40μm程度)された帯電部材31と、この帯電部材31に直流電圧を印加するための高圧電源32からなり、高圧電源32により所定の直流電圧を帯電部材31に印加し、帯電部材31とドラム2との間に形成される微小空隙部gにおいて放電を発生させることで、感光体ドラム2を所定の電位(ここでは、−600V)に帯電させる。
【0031】
現像装置4は、感光体ドラム2の図示しない静電潜像にトナーTを供給するためのものである。
【0032】
転写装置5は、感光体ドラム2と自身との間に記録紙Pを挟み込んで、静電潜像に付着されたトナーTを記録紙Pに転写するものである。
【0033】
上記構成において、複写機1は、以下のように印刷動作を行う。図示しない原稿読取ユニットにおいて、図示しない原稿の画像が読み取られる。感光体ドラム2は、帯電部材31によって所定の電位とされるとともに、図1に示す方向に所定の速度(ここでは122mm/s)で回転する。
【0034】
そこに、図示しないレーザ書き込みユニットからの露光によって、読み取った原稿の画像データが図示しない静電潜像として書き込まれる。
【0035】
その後、感光体ドラム2は、現像装置4からトナーTを供給される。このトナーTは、上述の静電潜像に付着する。
【0036】
感光体ドラム2は、さらなる回転によって、転写装置5と当接する位置において転写ローラとの間で記録紙Pを挟みこむことによって、記録紙PにトナーTを転写して印刷を行う。なお、この記録紙Pは、図示しない給紙ユニットから供給される。
【0037】
そして、図示しない定着ユニットにおいて、記録紙PのトナーTが定着され、その後、図示しない排紙ユニットに排出される。
【0038】
一方、感光体ドラム2上の残存するトナーTは、クリーニング装置6によって回収される。以上の構成によって、適切な印刷を行うことができる。
【0039】
実施例1について、図5ないし図7を用いて説明する。本実施例における帯電部材は、図5に示すように、導電性支持部材として、鉄製の丸棒に無電解ニッケルメッキを施した芯金31a、その上層にヒドリンゴム、EPDM、ウレタンゴム等に金属酸化物(TiO等)、カーボンブラックなどを分散し、加硫成形した半導電性弾性層31b、最上層としてウレタンゴム等にカーボンブラック及びフッ素樹脂を分散し、コーティングすることで所定の導電性及び離型性を持たせた被覆層31cを設けた2層構造のローラである。
【0040】
更に本実施例における帯電ローラは、図6に示すように、長手方向における単位面積当りの厚み方向の抵抗が、感光体の膜厚が薄い(小さい)側で大きく、厚い(反対)側で大きくなるよう構成されている。なお、図6において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸は単位面積当り厚み方向抵抗を示している。これにより、感光体の膜厚の薄い側での放電量が、厚い側に比べて低減するため、図7に示すように、従来、単位面積当りの厚み方向の抵抗がほぼ一定の帯電ローラを用いる場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。なお、図7において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸は帯電電位を示している。
【0041】
尚、本実施例における長手方向で単位面積当りの厚み方向の抵抗が異なる帯電ローラの製造方法としては、例えば、被覆層31cをディッピング塗工により形成すれば、塗り始め側(引き抜き側)の被覆層31cの膜厚は塗り終わり側に比べて薄くなることから、単位面積当りの厚み方向の抵抗としては、塗り始め側で小さく、ローラ長手方向に関して塗り終わり側で大きくなる。尚、本実施例は特に前述の方法に限られるわけではなく、単位面積当りの厚み方向の抵抗がローラ長手方向に関して片側で大きく(高く)、反対側で小さく(低く)なるような製造方法であれば、任意の方法が適用可能であることは言うまでも無い。
【0042】
また前述のように、意図的にこのような特性を持つ帯電ローラを製作する代わりに、帯電ローラを左右対象の形状とし、出来あがってきた帯電ローラの長手方向における単位面積当りの厚み方向の抵抗を測定し、本実施例に合致する方向に選択して使用するようにしても構わない。
【0043】
実施例2について、図8ないし図10を用いて説明する。本実施例における帯電部材は、図8に示すように、導電性支持部材として、鉄製の丸棒に無電解ニッケルメッキを施した芯金31a、その上層に半導電性繊維31eを植毛した帯電ブラシである。半導電性繊維としては、例えば長さ5mm、太さ10〜20μm、繊維1本当たりの抵抗5×1011Ωの合成繊維(例えばレーヨン繊維)に導電性粒子を一様に分散したものを用いることができる。ここで、植毛密度は100〜1000本/mmが適当である。
【0044】
更に本実施例における帯電ブラシは、図9に示すように、長手方向において、単位面積当りの厚み方向の抵抗が、感光体の膜厚が薄い側で大きく、厚い側で大きくなるよう構成されている。なお、図9において、横軸は帯電ブラシ長手位置を示し、縦軸は単位面積当り厚み方向抵抗を示している。これにより、感光体の膜厚の薄い側での放電量が、厚い側に比べて低減するため、図10に示すように、従来、単位面積当りの厚み方向での抵抗がほぼ一定の帯電ブラシを用いる場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。なお、図10において、横軸は帯電ブラシ長手位置を示し、縦軸は帯電電位を示している。
【0045】
尚、本実施例における長手方向で単位面積当りの厚み方向での抵抗が異なる帯電ブラシの製造方法としては、例えば、半導電性繊維の植毛密度を、感光体膜厚の小さい側で100本/mm、中央部で500本/mm、感光体膜厚の大きな側で1,000本/mmと変化させることで、ブラシ長手方向に関して、単位面積当りの厚み方向抵抗としては、植毛密度の高い側で小さく、植毛密度の低い側で大きくなる。また、本発明は特に前述の方法に限られるわけではなく、帯電ブラシ長手方向における単位面積当りの厚み方向での抵抗が片側で大きく、反対側で小さくなるような製造方法であれば、任意の方法が適用可能であることは言うまでも無い。
【0046】
更に前述のように、意図的にこのような特性を持つ帯電ブラシを製作する代わりに、帯電ブラシを左右対象の形状とし、出来あがってきた帯電ブラシの長手方向における単位面積当りの厚み方向での抵抗を測定し、本実施例に合致する方向に選択して使用するようにしても構わない。
【0047】
実施例3について、図11ないし図13を用いて説明する。本実施例における帯電ローラは、図11に示すように、導電性支持部材として、鉄製の丸棒に無電解ニッケルメッキを施した芯金31a、その上層にヒドリンゴム、EPDM、ウレタンゴム等に金属酸化物(TiO等)、カーボンブラックなどを分散し、加硫成形した半導電性弾性層31b、最上層としてウレタンゴム等にカーボンブラック及びフッ素樹脂を分散し、コーティングすることで所定の導電性及び離型性を持たせた被覆層31cを設けた2層構造のローラである。芯金31aは、図11に示すように左右で外径が異なる形状(DL=6mm、DR=12mm)をしており、感光体ドラム2に対して、膜厚が小さい側が芯金外径の小さい側となるように設置される。なお、図12において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸は電気抵抗を示している。その結果、芯金と感光体ドラム間での帯電ローラ31の電気抵抗は、図12に示すように膜厚が薄い側で大きく、厚い側で小さくなることから、感光体ドラム2の膜厚の薄い側での放電量が、厚い側に比べて低減するため、図13に示すように、従来のように芯金外径が一定の帯電ローラを用いる場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。なお、図13において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸は帯電電位を示している。
【0048】
更に本発明は、帯電ローラのみならず、帯電ブラシや帯電ブレード等、任意の帯電部材に適用できることは言うまでもない。
【0049】
実施例4について、図14ないし図16を用いて説明する。本実施例における帯電ローラは、図14に示すように、支持部材として、体積固有抵抗が約1.7×10Ωcmの半導電性樹脂の丸棒からなる芯金31a、その上層にヒドリンゴム、EPDM、ウレタンゴム等に金属酸化物(TiO等)、カーボンブラックなどを分散し、加硫成形した半導電性弾性層31b、最上層としてウレタンゴム等にカーボンブラック及びフッ素樹脂を分散し、コーティングすることで所定の導電性及び離型性を持たせた被覆層31cを設けた2層構造のローラである。
【0050】
また図14に示すように、感光体ドラム2に対して、膜厚が大きい側での芯金31a端部に給電電極33が当接され、高圧電源32により直流バイアス電圧(本実施例では−1200V)が印加されるよう構成されている。その結果、帯電ローラ31の半導電性弾性層31bに加わる電圧(電位分布)は、支持部材31aにおける電圧降下により、図15に示すように膜厚が薄い側で小さく、厚い側で大きくなることから、感光体ドラム2の膜厚の薄い側での放電量が、厚い側に比べて低減するため、図16に示すように、従来のように帯電ローラの芯金に鉄系材料等の導電性金属材料を用いる場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。なお、図15において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸は電位分布を示し、また、図16において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸は帯電電位を示している。
【0051】
更に本発明は、帯電ローラのみならず、帯電ブラシや帯電ブレード等、任意の帯電部材に適用できることは言うまでもない。
【0052】
実施例5について、図17ないし図19を用いて説明する。本実施例における帯電ローラは、図17に示すように、導電性支持部材として、鉄製の丸棒に無電解ニッケルメッキを施した芯金31a、その上層にヒドリンゴム、EPDM、ウレタンゴム等に金属酸化物(TiO等)、カーボンブラックなどを分散し、加硫成形した半導電性弾性層31b、最上層としてウレタンゴム等にカーボンブラック及びフッ素樹脂を分散し、コーティングすることで所定の導電性及び離型性を持たせた被覆層31cを設けた2層構造のローラである。
【0053】
また図17に示すように、芯金31aには感光体ドラム2に対して、膜厚が薄い側に、絶縁被覆層31dが設けられている。その結果、帯電ローラ31を流れる帯電電流は図18に示すように膜厚が薄い側で小さく、厚い側で大きくなることから、感光体ドラム2の膜厚の薄い側での放電量が、厚い側に比べて低減するため、図19に示すように、従来のように帯電ローラの芯金に絶縁被覆層31dを設けない場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。なお、図18において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸は電流分布を示し、図19において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸は帯電電位を示している。
【0054】
更に本発明は、帯電ローラのみならず、帯電ブラシや帯電ブレード等、任意の帯電部材に適用できることは言うまでもない。
【0055】
実施例6について、図20ないし図24を用いて説明する。本実施例における帯電ローラは、図20に示すように、導電性支持部材として、鉄製の丸棒に無電解ニッケルメッキを施した芯金31a、その上層にヒドリンゴム、EPDM、ウレタンゴム等に金属酸化物(TiO等)、カーボンブラックなどを分散し、加硫成形した半導電性弾性層31b、最上層としてウレタンゴム等にカーボンブラック及びフッ素樹脂を分散し、ディッピング塗工することで所定の導電性及び離型性を持たせた被覆層31cを設けた2層構造のローラである。
【0056】
また図20に示すように、帯電ローラ31の芯金31aの両端部には軸受け31eが設けられ、回転自在に支持されると同時に、加圧バネ31f、31gにより、感光体ドラム2に対して所定の荷重で押圧されている。
【0057】
ここで、帯電ローラを用いて帯電を行った場合の帯電ニップ幅と感光体ドラムの帯電電位の関係を図21に示す。図21に示すように、帯電ニップ幅が大きいほど帯電電位は低くなり、特に帯電ローラ抵抗が高いほど、この傾向は顕著になることがわかる。なお、図21において、横軸はローラ抵抗を示し、縦軸は帯電電位を示している。
【0058】
この理由について、図22を用いて説明する。図22(a)〜(c)は帯電ニップ部周辺の帯電ローラと感光体ドラムによって形成される微小空隙部と帯電電位の関係を1次元解析により計算した結果である。なお、図22(a)〜(c)は、ニップ幅2mm、1mm及び0.1mmであり、横軸はドラム周方向位置を示し、縦軸は帯電電位を示している。
【0059】
図22に示すように、感光体ドラムへの放電は帯電ニップ幅に関係なく、帯電ローラと感光体ドラムとの間のギャップが約130μmから15μmの間で生じていることがわかる。この放電が生じる空隙部の長さ(放電空隙長さLd)は放電帯電ニップ幅が大きくなる程、放電空隙長さは狭くなることがわかる。ただし、これは帯電ローラゴム層の弾性変形は考慮しておらず、仮にゴム部の弾性変形も加味した場合は、更に微小空隙部は狭くなる。その結果、微小空隙部で発生する放電時間が短くなり、感光体ドラムの帯電電位は帯電ニップが狭い場合に比べて低くなる。
【0060】
そこで、本実施例においては、感光体ドラム2に対して、膜厚が薄い側でのバネ荷重を、厚い側に比べて大きく設定している。尚、本実施例では、加圧バネ31fの荷重を10N、加圧バネ31gの荷重を0.5Nに設定している。その結果、図23に示すように、帯電ローラ31のニップ幅は膜厚が薄い側で大きく、厚い側で小さくなることから、感光体ドラム2の膜厚の薄い側での放電量が、厚い側に比べて低減するため、図24に示すように、従来のように帯電ローラに均等な荷重を加える場合に比べて、長手方向の帯電均一性が改善される。尚、図23において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸はニップ幅を示し、図24において、横軸は帯電ローラ長手位置を示し、縦軸は帯電電位を示している。
【0061】
尚、本発明は、帯電ローラのみならず、帯電ブラシや帯電ブレード等、任意の帯電部材に適用できることは言うまでもない。
【0062】
更に、感光体ドラム2に対して、膜厚が薄い側でのバネ荷重を、厚い側に比べて大きく設定する代わりに、左右のバネ荷重は一定とし、膜厚が薄い側での帯電ローラ31のゴム硬度を、厚い側に比べて小さくすることでも同様の効果が得られる。尚、帯電ブラシにおいてはブラシの剛性の設定により同様の効果を得るものである。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、感光体ドラムの膜厚が長手方向で異なっていても、膜減りが少なく、且つ帯電電位の安定した帯電部材及び画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光体ドラムの膜厚分布を示した図。
【図2】印加バイアスによる感光体ドラムの膜減り量を比較した図。
【図3】DCバイアス印加方式における感光体ドラム膜厚と帯電電位の関係を示した図。
【図4】実施形態の複写機(画像形成装置)の概略構成図。
【図5】実施例1における帯電ローラ構成を示した図。
【図6】実施例1における帯電ローラの長手方向における単位面積当りの厚み方向での抵抗分布を示した図。
【図7】実施例1における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図。
【図8】実施例2における帯電ブラシ構成を示した図。
【図9】実施例2における帯電ブラシの長手方向における単位面積当りの厚み方向での抵抗分布を示した図。
【図10】実施例2における帯電ブラシと、従来の帯電ブラシとの長手方向帯電分布を比較した図。
【図11】実施例3における帯電ローラ構成を示した図。
【図12】実施例3における帯電ローラにおける長手方向の抵抗分布を示した図。
【図13】実施例3における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図。
【図14】実施例4における帯電ローラ構成を示した図。
【図15】実施例4における帯電ローラにおける長手方向の電位分布を示した図。
【図16】実施例4における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図。
【図17】実施例5における帯電ローラ構成を示した図。
【図18】実施例5における帯電ローラにおける長手方向の電流分布を示した図。
【図19】実施例5における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図。
【図20】実施例6における帯電ローラ構成を示した図。
【図21】実施例6におけるローラ帯電における帯電ニップと感光体ドラムの帯電電位の関係を示した図。
【図22】実施例6における帯電ニップ部周辺での帯電ローラと感光体ドラムによって形成される微小空隙部と帯電電位の関係を示した図。
【図23】実施例6における帯電ローラにおける長手方向のニップ幅及び放電空隙長さを示した図。
【図24】実施例6における帯電ローラと、従来の帯電ローラとの長手方向帯電分布を比較した図。
【符号の説明】
1 複写機
2 感光体ドラム
3 帯電装置
31 帯電部材
31a 芯金
31b 半導電性弾性層
31c 被覆層
31d 絶縁被覆層
31e 半導電性繊維
31f、31g 加圧バネ
32 高圧電源
4 現像装置
5 転写装置
6 クリーニング装置
P 記録紙
T トナー

Claims (12)

  1. 電圧を印加することで接触或いは近接させた感光体を帯電する帯電部材において、
    前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、該感光体の膜厚が薄い側に対向する部分の単位面積当りの厚み方向の電気抵抗が、厚い側に対向する部分の単位面積当りの厚み方向の電気抵抗よりも大きいことを特徴とする帯電部材。
  2. 半導電性ローラからなる請求項1記載の帯電部材。
  3. 半導電性ブラシからなる請求項1記載の帯電部材。
  4. 導電性支持部材と半導電性部材とを備え、該半導電性部材を感光体に接触或いは近接させるとともに、導電性支持部材に電圧を印加することで該感光体を帯電する帯電部材において、
    前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、該感光体の膜厚が薄い側に対向する部分の導電性支持部材と該感光体との間の電気抵抗が、厚い側に対向する部分の電気抵抗よりも大きくなるよう半導電性部材の厚みが設定されていることを特徴とする帯電部材。
  5. 芯金と該芯金を覆う半導電性部材とを有する帯電ローラからなり、上記感光体の膜厚が薄い側に対向する部分の芯金外径が、厚い側に対抗する部分の芯金外径よりも小さい請求項4記載の帯電部材。
  6. 半導電性支持部材と半導電性部材とを備え、該半導電性部材を感光体に接触或いは近接させるとともに、半導電性支持部材に給電電極を介して電圧を印加することで該感光体を帯電する帯電部材において、
    前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、前記半導電性支持部材に対する給電電極の取り付け位置が、感光体膜厚の厚い側に偏位していることを特徴とする帯電部材。
  7. 導電性支持部材と半導電性部材とを備え、該半導電性部材を感光体に接触或いは近接させるとともに、導電性支持部材に電圧を印加することで該感光体を帯電する帯電部材において、
    前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、導電性支持部材と半導電性部材との間の電気的に導通されている領域が、感光体膜厚の厚い側に偏位していることを特徴とする帯電部材。
  8. 感光体と、該感光体に接触或いは近接させることで放電空隙を形成する帯電部材と、この帯電部材に電圧を印加し前記放電空隙において放電を生じさせることで前記感光体を帯電する電圧印加手段とを備えた画像形成装置において、
    前記感光体が長手方向で膜厚差を有しており、該感光体の膜厚が薄い側における放電空隙長さが、厚い側の放電空隙長さよりも小さいことを特徴とする画像形成装置。
  9. 上記帯電部材が半導電性部材からなり、上記感光体の膜厚が薄い側におけるニップ幅が、厚い側のニップ幅よりも大きい請求項8記載の画像形成装置。
  10. 帯電部材が半導電性部材からなり、上記感光体の膜厚が薄い側における帯電部材への荷重が、厚い側の帯電部材への荷重よりも大きい請求項8記載の画像形成装置。
  11. 帯電部材が半導電性部材のローラ又はブラシからなり、上記感光体の膜厚が薄い側における硬度もしくは剛性が、厚い側の硬度もしくは剛性よりも小さい請求項8記載の画像形成装置。
  12. 印加する電圧が直流電圧である請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP2009002995A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真用帯電ブラシおよび画像形成装置
US8718497B2 (en) 2011-09-01 2014-05-06 Fuji Xerox Co., Ltd. Charging device and image forming apparatus

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