JP2004347723A - 画像形成装置及びトナー搬送部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】像担持体(B)表面の移動経路に沿って下流側から順次設定された第1クリーニング領域(Bc)および第2クリーニング領域(Bb)において、前記第2クリーニング領域(Bb)の下方位置に回転可能に支持され且つ回転時に周囲のトナーを前記第1クリーニング領域(Bc)の下方に搬送する円周方向トナー搬送部材(7)とを有するクリーニング装置(CLb)と、回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材(7a)を有する中空回転部材により構成され、回転時に周囲のトナーを前記トナー搬送用連結部材(7a)によって円周方向に搬送する前記円周方向トナー搬送部材(7)とを備えた画像形成装置。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転移動する表面にトナー像が形成される複数の像担持体と、前記複数の各像担持体表面の移動経路に設定されたシート転写領域においてトナー像を記録シートに転写後の像担持体表面の残留トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置とを備えた画像形成装置及び画像形成装置用のトナー搬送部材に関する。
本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置で使用される。
【0002】
【従来の技術】
従来の感光体や中間転写ベルト等の像担持体を備えた画像形成装置は、トナー像が転写された後に像担持体表面に付着した残留トナーを除去するクリーニング装置を備えている。前記クリーニング装置は、像担持体表面から残留トナーを除去するためのクリーニング部材と、前記クリーニング部材で除去されたトナーを回収する排トナー回収容器等に搬送するトナー搬送部材とを有する。
【0003】
感光体表面の残留トナーのクリーニングを行う従来技術として、下記の従来技術(J01)、(J02)が公知である。
(J01)特許文献1(特開平4−372982号公報)記載の技術
特許文献1には、感光体に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレード4と、前記クリーニングブレード4で除去されたトナーをトナー回収装置本体(排トナー回収容器)3に搬送する断面三角形状の搬送ローラ(トナー搬送部材)10を備えたクリーニング装置が記載されている。
(J02)特許文献2(特開平8−115026号公報)記載の技術
特許文献2には、クリーニングブレード9によって除去された残留トナーを、パドルまたは断面十字形のトナー搬送パドル(トナー搬送部材)によりトナー回収部(排トナー回収容器)11に搬送するクリーニング装置が記載されている。
【0004】
図5は従来の画像形成装置の中間転写ベルトクリーナの説明図である。
また、中間転写ベルト表面の残留トナーのクリーニングを行う技術として、図5記載の技術が公知である。
図5において、2次転写後の中間転写ベルト01表面に付着した残留トナー02や紙粉を除去するためのベルトクリーナ(クリーニング装置)03は、ケース04を有している。前記ケース04には、中間転写ベルト01に当接して残留トナー02等を下方に擦り落とすクリーニングブレード06と、クリーニングブレード06で除去できなかったトナー02等を擦り落とすスクレーパ07とが固定支持されている。前記クリーニングブレード06の下方のケース04内部には、断面十字形の円周方向トナー搬送部材(中実回転部材)08が回転可能に支持されており、クリーニングブレード06で除去され、落下したトナーを右方(+Y方向、円周方向)に搬送する。前記円周方向トナー搬送部材08は、回転軸08aと前記回転軸08aから放射状に延びるパドル部08bとを有する。そして、前記スクレーパ07の下方には、スクレーパ07で擦り落とされたトナー02または円周方向トナー搬送部材08により搬送されたトナー02を図示しない排トナー回収容器に搬送するオーガー(軸方向トナー搬送部材)09が配置されている。
【0005】
【特許文献1】特開平4−372982号公報(段落番号「0019」〜「0029」、図1)
【特許文献2】特開平8−115026号公報(段落番号「0020」〜「0022」、「0025」、「0027」、図1、図3、図5)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記図5記載の従来技術において、円周方向にトナーを搬送するトナー搬送部材08は、回転軸08aから放射状に延びるパドル部08bによってトナーを搬送している。しかしながら、図5に示すようなトナー搬送部材08では、クリーニングブレード06で除去され落下してきたトナーが、回転軸08aより上方に位置するパドル部08bに落下して堆積しやすい。
【0007】
前記回転軸08aを有するトナー搬送部材08では、隣接するパドル部08bに挟まれた空間内のトナーが搬送されるため、回転軸08aより下方に堆積したトナーの一部しかオーガー09へ搬送できない。したがって、中間転写ベルトBから回収したトナーが多い場合、回転軸08aより上方に堆積したトナーを搬送できないため、全てをオーガー09へ搬送できず、オーガー09とは反対側、即ち、トナー搬送部材08左上方部(図5参照)に溜まりやすい。また、電荷を帯びたトナーは静電気等により凝集して、トナー搬送部材08のパドル部08bに付着することがある。前記パドル部08bにトナーが付着すると、搬送されるトナーの量がさらに少なくなるので、トナー搬送部材08上方部においてトナーがさらに溜まりやすくなってしまう。
【0008】
特に、高画質の画像形成を行う画像形成装置で使用されるEAトナー(重合トナー)は、粉砕法によって形成された粉砕トナーと比べ流動性が悪いため、搬送しにくく、トナーが溜まる確率が高くなる。
前記従来技術(J01)、(J02)でも、図5記載の技術と同様に、トナー搬送部材によるトナーの搬送には限界がある。
この結果、オーガー09へ搬送できないトナーが溜まると、ケース04から溢れてしまう(オーバーフローする)という問題が発生する。
【0009】
また、近年、画像形成装置を小型化するために、クリーニング装置03を小型化し、前記クリーニングブレード06とスクレーパ07との間隔を狭く設定することが多くなっている。クリーニングブレード06とスクレーパ07との間隔が狭くなると、ベルト移動方向下流側のスクレーパ07で擦り落としたトナーが上流側に配置されたクリーニングブレード06上に落下したり、クリーニングブレード06の下方に落下しやすくなる。この結果、前記トナー搬送部材08に落下するトナーが増加し、トナーがトナー搬送部材08左上方部に溜まり易く、ケース04から溢れ易くなる。
【0010】
本発明は、前述の事情に鑑み、次の記載内容(O01)〜(O03)を技術的課題とする。
(O01)トナー搬送部材の搬送効率を向上させること。
(O02)トナーがクリーニング装置のケースから溢れることを防止すること。
(O03)重合トナーや紙粉等を確実に回収・搬送すること。
【0011】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の要素との対応を容易にするため、実施の形態の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施の形態の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施の形態に限定するためではない。
【0012】
(第1発明)
前記課題を解決するために第1発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A01)〜(A05)を備えたことを特徴とする。
(A01)回転移動する表面にトナー像が形成される像担持体(B)、
(A02)前記像担持体(B)表面の移動経路に設定されたシート転写領域(Q4)において前記像担持体(B)表面に対向して配置され且つ前記シート転写領域(Q4)を通過する像担持体(B)表面のトナー像を画像記録用のシートに転写する転写部材(T2b)、
(A03)前記像担持体(B)表面の移動経路に沿って下流側から順次設定された第1クリーニング領域(Bc)および第2クリーニング領域(Bb)を有するクリーニング領域において前記像担持体(B)表面に対向して配置され且つ前記シート転写領域(Q4)を通過した像担持体(B)表面の残留トナーを除去するクリーニング装置(CLb)、
(A04)前記第1クリーニング領域(Bc)において前記像担持体(B)表面に接触して前記像担持体(B)表面のトナーを回収する第1クリーニング部材(8)と、前記第2クリーニング領域(Bb)において像担持体(B)表面に接触して前記像担持体(B)表面の付着トナーを回収する第2クリーニング部材(6)と、前記第2クリーニング領域(Bb)の下方位置に回転可能に支持され且つ回転時に周囲のトナーを前記第1クリーニング領域(Bc)の下方に搬送する円周方向トナー搬送部材(7)と、前記第1クリーニング領域(Bc)の下方位置に回転可能に支持され且つ回転時に周囲のトナーを回転軸方向に搬送する軸方向トナー搬送部材(9)と、前記回収したトナー、前記円周方向トナー搬送部材(7)および前記軸方向トナー搬送部材(9)を収容するクリーナ容器(1)とを有する前記クリーニング装置(CLb)、
(A05)回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材(7a)を有する中空回転部材により構成され、回転時に周囲のトナーを前記トナー搬送用連結部材(7a)によって円周方向に搬送する前記円周方向トナー搬送部材(7)。
【0013】
前記構成要件(A01)〜(A05)を備えた第1発明の画像形成装置では、像担持体(B)の回転移動する表面にはトナー像が形成される。前記像担持体(B)表面の移動経路に設定されたシート転写領域(Q4)において前記像担持体(B)表面に対向して配置された転写部材(T2b)は、前記シート転写領域(Q4)を通過する像担持体(B)表面のトナー像を画像記録用のシートに転写する。前記像担持体(B)表面の移動経路に沿って下流側から順次設定された第1クリーニング領域(Bc)および第2クリーニング領域(Bb)を有するクリーニング領域において前記像担持体(B)表面に対向して配置されたクリーニング装置(CLb)は、前記シート転写領域(Q4)を通過した像担持体(B)表面の残留トナーを除去する。
【0014】
前記クリーニング装置(CLb)の第1クリーニング部材(8)は、前記第1クリーニング領域(Bc)において前記像担持体(B)表面に接触して前記像担持体(B)表面のトナーを回収する。第2クリーニング部材(6)は、前記第2クリーニング領域(Bb)において像担持体(B)表面に接触して前記像担持体(B)表面の付着トナーを回収する。前記第2クリーニング領域(Bb)の下方位置に回転可能に支持された円周方向トナー搬送部材(7)は、回転時に周囲のトナーを前記第1クリーニング領域(Bc)の下方に搬送する。軸方向トナー搬送部材(9)は、前記第1クリーニング領域(Bc)の下方位置に回転可能に支持され且つ回転時に周囲のトナーを回転軸方向に搬送する。クリーナ容器(1)は、前記回収したトナー、前記円周方向トナー搬送部材(7)および前記軸方向トナー搬送部材(9)を収容する。前記円周方向トナー搬送部材(7)は、回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材(7a)を有する中空回転部材により構成されており、回転時に周囲のトナーを前記トナー搬送用連結部材(7a)によって円周方向に搬送する。
【0015】
したがって、第1発明の画像形成装置は、前記円周方向トナー搬送部材(7)は、中空回転部材により構成されており、従来技術のような中実回転部材の回転軸部分を備えていない。したがって、第2クリーニング部材(6)で回収(除去)されたトナーが中空部分を通過してクリーナ容器(1)の底部まで落下し、従来技術のように回転軸上方に堆積することが防止される。すなわち、第2クリーニング部材で回収されたトナーが速やかにトナー搬送用連結部材(7a)の位置に落下するので、トナーを速やかに搬送することができ、トナー搬送効率を高めることができる。また、回転軸部分が設けられていないため、円周方向トナー搬送部材(7)内部の中空部分にトナーを貯留することができるので、回収されたトナーを収容する容積を大きくできる。この結果、クリーニング装置(CLb)からトナーが溢れ出すことを防止でき、重合トナーを使用する場合でも、確実にトナーを搬送(回収)できる。
【0016】
また、前記構成要件(A01)〜(A05)を備えた第1発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A06)を備えることも可能である。
(A06)回転移動する表面が帯電され、帯電された表面に静電潜像が形成され、前記静電潜像がトナー像に現像される感光体(PR)に対向して配置され、前記感光体(PR)表面に現像されたトナー像が転写される中間転写ベルト(B)により構成された前記像担持体(B)。
前記構成要件(A06)を備えた第1発明の画像形成装置では、中間転写ベルト(B)表面の残留トナーを回収するクリーニング装置(CLb)において、トナーの搬送効率を向上させ、トナーが溢れ出すことを防止できる。
【0017】
また、前記第1発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A07)を備えることも可能である。
(A07)回転移動する表面が帯電され、帯電された表面に静電潜像が形成され、前記静電潜像がトナー像に現像される感光体により構成された前記像担持体。
前記構成要件(A07)を備えた第1発明の画像形成装置では、感光体表面の残留トナーを回収するクリーニング装置において、トナーの搬送効率が高まり、トナーが溢れ出すことを防止できる。
【0018】
(第2発明)
前記課題を解決するために第2発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A08),(A09),(A010)を備えたことを特徴とする。
(A08)回転移動する表面が帯電領域、潜像形成位置、現像領域、転写領域(Q3)を順次通過する像担持体(PR)、前記帯電領域において前記像担持体(PR)表面を一様に帯電させる帯電部材、前記潜像形成位置において前記帯電された像担持体(PR)表面に静電潜像を形成する潜像形成装置(ROS)、および前記現像領域において前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置(Gy〜Gk)、を有するトナー像形成装置(UY〜UK)、
(A09)静電潜像が形成されて回転移動する像担持体(PR)表面に対向する現像領域にトナーを担持して搬送する現像ロール(R0)と、前記現像ロール(R0)の回転軸と平行な回転中心線回りに回転駆動されるとともに回転時にトナーを前記現像ロール(R0)側に搬送する円周方向トナー搬送部材(7)と、前記トナーおよび前記円周方向トナー搬送部材(7)を収容する現像容器とを有する前記現像装置(Gy〜Gk)、
(A010)回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材(7a)を有する中空回転部材により構成され、回転時に前記トナー搬送用連結部材(7a)によって円周方向にトナーを搬送する前記円周方向トナー搬送部材(7)。
【0019】
前記構成要件(A08),(A09),(A010)を備えた第2発明の画像形成装置では、トナー像形成装置(UY〜UK)の像担持体(PR)は、回転移動する表面が帯電領域、潜像形成位置、現像領域、転写領域(Q3)を順次通過し、前記帯電領域において前記像担持体(PR)表面が帯電部材によって一様に帯電される。そして、前記潜像形成位置において前記帯電された像担持体(PR)表面に潜像形成装置(ROS)によって静電潜像が形成され、前記現像領域において前記静電潜像が現像装置(Gy〜Gk)によってトナー像に現像される。前記現像装置(Gy〜Gk)の現像ロール(R0)は、静電潜像が形成されて回転移動する像担持体(PR)表面に対向する現像領域にトナーを担持して搬送する。
【0020】
前記現像ロール(R0)の回転軸と平行な回転中心線回りに回転駆動される円周方向トナー搬送部材(7)は、回転時に現像容器に収容されたトナーを前記現像ロール(R0)側に搬送する。回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材(7a)を有する中空回転部材により構成された前記円周方向トナー搬送部材(7)は、回転時に前記トナー搬送用連結部材(7a)によって円周方向にトナーを搬送する。
したがって、第2発明の画像形成装置では、現像装置(Gy〜Gk)の円周方向トナー搬送部材(7)が、中空回転部材によって構成されているので、従来技術のような中実回転部材の回転軸部分を備えていない。中実回転部材の場合、現像ロール(R0)側にトナーを搬送する際に、現像ロール(R0)側に供給されなかったトナーは、回転軸部分によって現像容器底部への落下が妨げられるので、中実回転部材の回転に伴い、上方に搬送される。すなわち、従来の中実回転部材の場合、現像ロール(R0)側に供給されなかったトナーは、中実回転部材が1周するまで、使用することができない。
【0021】
これに対して、第2発明の画像形成装置では、円周方向トナー搬送部材(7)が中空回転部材によって構成されているので、トナー搬送用連結部材(7a)によってトナーが上方に移動すると、中空部分を通過して現像容器底部へ落下するため、中空回転部材が1周する前に、現像ロール(R0)側に供給されなかったトナーを、現像ロール(R0)側に再び搬送できる。この結果、回転軸部分を備えている場合と比較してトナー搬送効率を高めることができ、現像容器内のトナーを現像ロール(R0)に搬送する効率を高めることができる。また、中空部分にトナーを貯留できるので、現像容器内に収容できるトナー量を多くすることができる。
【0022】
また、前記第1発明または第2発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A011)を備えることも可能である。
(A011)回転中心線方向の両端部の間の中間位置において前記複数のトナー搬送用連結部材(7a)を互いに連結する中間連結部材(7b)が設けられた前記円周方向トナー搬送部材(7)。
前記構成要件(A011)を備えた第1発明または第2発明の画像形成装置では、中間連結部材(7b)によって回転中心線方向の両端部の間の中間位置において前記複数のトナー搬送用連結部材(7a)が互いに連結されている。したがって、中空回転部材の剛性を高めることができる。また、中空回転部材内にトナーがあり且つ中空回転部材が傾斜した場合に、中間連結部材(7b)によってトナーをせき止めることができ、トナーが一方向に集積しクリーニング装置(CLb)から溢れ出すことを防止できる。
【0023】
また、前記第1発明または第2発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A012)を備えることも可能である。
(A012)回転中心線方向の両端部の間の互いに離れた複数の中間位置において前記複数のトナー搬送用連結部材(7a)を互いに連結する複数の中間連結部材(7b)が設けられた前記円周方向トナー搬送部材(7)。
前記構成要件(A012)を備えた第1発明または第2発明の画像形成装置では、前記中間連結部材(7b)が複数設けられているので、中空回転部材の剛性及び傾斜時のトナーせき止めの効果が高まる。
【0024】
また、前記第1発明または第2発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A013)を備えることも可能である。
(A013)前記回転中心線方向に垂直な円板により構成された前記中間連結部材(7b)。
前記構成要件(A013)を備えた第1発明または第2発明の画像形成装置では、前記中間連結部材(7b)が、前記回転中心線方向に垂直な円板により構成されている。
【0025】
また、前記第1発明または第2発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A014)を備えることも可能である。
(A014)前記回転中心からの半径が同一の位置に配置された前記複数のトナー搬送用連結部材(7a)。
前記構成要件(A013)を備えた第1発明または第2発明の画像形成装置では、前記複数のトナー搬送用連結部材(7a)は、前記回転中心からの半径が同一の位置に配置されているので、トナー搬送時のムラが少ない。
【0026】
(第3発明)
前記課題を解決するために第3発明の画像形成装置用のトナー搬送部材は、下記の構成要件(A015)を備えたことを特徴とする。
(A015)回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材(7a)を有する中空回転部材により構成され、回転時に周囲のトナーを前記トナー搬送用連結部材(7a)によって円周方向に搬送する前記円周方向トナー搬送部材(7)。
前記構成要件(A015)を備えた第3発明の画像形成装置用のトナー搬送部材では、回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材(7a)を有する中空回転部材により構成された前記円周方向トナー搬送部材(7)は、回転時に前記トナー搬送用連結部材(7a)によって円周方向にトナーを搬送する。
【0027】
したがって、第3発明のトナー搬送部材では、前記円周方向トナー搬送部材(7)は、中空回転部材により構成されており、従来技術のような中実回転部材の回転軸部分を備えていない。上方から落下してきたトナーや、トナー搬送用連結部材(7a)によって上方に搬送されたトナーが中空部分を通過して落下できるので、トナーをトナー搬送用連結部材(7a)によって速やかに搬送できる。この結果、トナー搬送効率を高めることができる。また、中実回転部材のような回転軸部分が設けられていないため、円周方向トナー搬送部材(7)内部の中空部分にトナーを貯留することができるので、トナーを収容する容積を大きくできる。したがって、クリーニング部材で回収(除去)されたトナーまたは現像容器内のトナーが回転軸上方に堆積することを防止でき、トナー搬送効率を高めることができる。この結果、トナーを確実に搬送することができ、重合トナーを使用する場合でも、確実にトナーを搬送できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例を説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、左方、右方、上方、下方、または、前側、後側、左側、右側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0029】
(実施の形態1)
図1は本発明の画像形成装置の実施の形態1の説明図である。
図1において、実施の形態1の画像形成装置(デジタル複写機)Uは、プリンタ(画像形成装置本体)U1、イメージスキャナU2、自動原稿搬送装置U3を有している。
前記自動原稿搬送装置U3は、イメージスキャナU2上面のプラテンガラスPG上に支持されている。
【0030】
前記自動原稿搬送装置U3は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有している。前記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各原稿Giは順次プラテンガラスPG上の複写位置(プラテンロールGR1の圧接位置)を通過して原稿排出ロールGR2から原稿排紙トレイTG2に排出されるように構成されている。
前記自動原稿搬送装置U3は、その後端部(−X端部)に設けた左右方向に延びるヒンジ軸(図示せず)により前記プラテンガラスPG上面に対して回動可能であり、原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置く場合に上方に回動される。
【0031】
前記イメージスキャナU2は、ユーザがコピースタート等の作動指令信号を入力操作するUI(ユーザインタフェース)を有している。
前記透明なプラテンガラスPGの下方には原稿画像を読み取るための露光光学系Aが配置されている。
前記自動原稿搬送装置U3でプラテンガラスPG上面に搬送されて前記複写位置を通過する原稿または手動でプラテンガラスPG上に置かれた原稿(図示せず)からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、CCD(固体撮像素子)で電気信号に変換される。
IPS(イメージプロセッシングシステム)は、CCDから入力されるR,G,B(レッド、グリーン、ブルー)の電気信号をY,M,C,K(イエロー、マゼンタ、シアン、黒)の画像データ(デジタルデータ)に変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングで潜像形成用の画像データとしてレーザ駆動回路DLに出力する。
【0032】
レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号をROS(潜像形成装置)のレーザダイオード(図示せず)に出力する。なお、前記UI(ユーザインタフェース)、IPSおよびレーザ駆動回路DLと、後述の現像ロールR0、転写ロール(転写部材)T1,2次転写ロール(転写部材)T2b等にバイアス電圧を印加する電源回路E等の動作はコントローラCにより制御される。
前記IPSが出力するYMCKの4色の画像データ(レーザ駆動データ)が入力されたレーザ駆動回路DLは、入力された前記各色の画像データに応じた各色のレーザ駆動信号を所定のタイミングで、各色のROS(潜像形成装置)に出力する。
【0033】
各像担持体Py,Pm,Pc,Pkはそれぞれの帯電ロール(帯電部材)CRにより一様に帯電された後、前記各色のROS(潜像形成装置)の出力する光ビームによりその表面に静電潜像が形成される。前記像担持体Py,Pm,Pc,Pk表面の静電潜像はそれぞれ、各現像器Gy,Gm,Gc,Gkと対向する現像領域において各色YMCKのトナー像に現像される。なお、前記各現像器Gy,Gm,Gc,Gkは、各色のトナーを収容した現像容器と、前記現像容器に回転可能に支持され且つ前記像担持体Py,Pm,Pc,Pk表面の静電潜像にトナーを搬送してトナー像に現像する現像ロールR0を有している。なお、前記各色の現像器Gy,Gm,Gc,Gkの現像容器にはトナーカートリッジTy〜Tkから各色のトナーが補給されるように構成されている。
【0034】
前記現像された各色YMCKのトナー像は、前記各像担持体Py,Pm,Pc,Pkとエンドレスの中間転写ベルト(像担持体)Bとが接触する1次転写領域Q3に搬送される。前記各1次転写領域Q3において中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写ロールT1には、コントローラCにより制御される電源回路Eから所定のタイミングで現像剤の帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。前記各像担持体Py〜Pk上のトナー像は前記1次転写ロールT1に対向する1次転写領域Q3において中間転写ベルトBに重ねて1次転写される。1次転写後の像担持体Py,Pm,Pc,Pk表面の残留トナーは、像担持体クリーナ(クリーニング装置)CLpで除去される。
前記各像担持体Py〜Pk、各色のROS(潜像形成装置)、各色の現像器Gy〜Gkによって、各色のトナー像形成装置UY(Py+ROS+Gy),UM(Pm+ROS+Gm),UC(Pc+ROS+Gc),UK(Pk+ROS+Gk)が構成される。
【0035】
前記各色の像担持体Py,Pm,Pc,Pkの下方には左右一対のスライドレールSR,SRによりスライドフレームF1が前後(紙面に垂直な方向)にスライド移動可能に支持されている。スライドフレームF1にはベルトモジュールBMのベルトフレームF2が上昇した動作位置と下方に移動したメンテナンス位置との間で昇降可能に支持されている。前記スライドフレームF1を前後移動させる構成およびベルトモジュールBMを昇降させる構成は、従来公知(例えば、特開平8−171248号公報参照)であり、従来公知の種々の構成を採用することが可能である。
前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBと、ベルト駆動ロールRd、テンションロールRt、ウォーキングロールRw、複数のアイドラロール(フリーロール)RfおよびバックアップロールT2aを含むベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)と、前記4個の1次転写ロールT1とを有している。そして、前記中間転写ベルトBは前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により矢印Ya方向に回転移動可能に支持されている。
【0036】
前記バックアップロールT2aに接する中間転写ベルトBの表面に対向して2次転写ロール(転写部材)T2bが配置されており、中間転写ベルトBおよび2次転写ロールT2bの対向する領域には2次転写領域(シート転写領域)Q4が形成される。前記2次転写ロールT2bにはコントローラCにより制御される電源回路Eから所定のタイミングで現像剤の帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加される。前記2次転写ロールT2bに対向して配置された前記バックアップロールT2aはアース(接地)されており、前記2次転写ロールT2bに2次転写電圧が印加されたときには、前記2次転写ロールT2bおよびバックアップロールT2a間には2次転写電界が形成される。前記バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2bにより2次転写器T2が構成される。
前記4個の1次転写ロールT1および中間転写ベルトBを含むベルトモジュールBMと、2次転写器T2等により、トナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)の像担持体Py〜Pk表面に形成されたトナー像を記録シートSに転写する転写装置(BM+T2)が構成されている。
【0037】
プリンタ(画像形成装置本体)U1の下部には、シートSを収容した給紙トレイTR1および給紙用搬送路SH1が設けられている。前記給紙トレイTR1に収容されたシートSは、所定のタイミングでピックアップロールRpにより取り出され、さばきロールRsで1枚づつ分離されて、搬送ロールRaによりレジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送された記録シートSは、前記中間転写ベルトBに1次転写された多重トナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に移動するのにタイミングを合わせて、2次転写領域Q4に搬送される。
前記2次転写領域Q4を記録シートSが通過する際、2次転写ロールT2bに前記2次転写電圧が印加されるので、前記中間転写ベルトBに重ねて1次転写されたカラートナー像は、前記2次転写領域Q4において一括して記録シートSに2次転写される。
2次転写後の中間転写ベルトBはベルトクリーナ(クリーニング装置)CLbにより残留トナーが除去される。
【0038】
トナー像が2次転写された前記記録シートSは、転写後シートガイドSG、シート搬送ベルトHBにより定着領域Q5に搬送され、定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。トナー像が定着された記録シートSは、シート排出路SH2または両面記録用搬送路SH3に搬送される。シート排出路SH2に搬送されたシートは記排紙トレイTRhに排出され、シート反転路SH3に搬送されたシートは表裏反転されてから前記レジロールRrに再送される。
前記符号Rp,Rs,Rr,SG,BH,SH1,SH2,SH3等で示された要素によりシート搬送装置SHが構成されている。
【0039】
(クリーニング装置)
図2は実施の形態1の画像形成装置のベルトクリーナの拡大説明図である。
図2において、ベルトクリーナCLbは、前後方向(X軸方向)に延びるケース(クリーナ容器)1を有している。前記ケース1のベルト移動方向(図2の矢印Ya参照)の上流側には、ケース1内のトナーの上流側への移動を防止するためのフィルム2が支持されている。前記フィルム2のベルト移動方向下流側には、中間転写ベルトBにブラシ毛の先端が当接するクリーニングブラシ3が回転可能に支持されており、中間転写ベルトBに付着した紙粉や残留トナーを掻き取る。前記クリーニングブラシ3は、図示しない駆動モータからの駆動力が伝達され、中間転写ベルトBに沿う方向に回転駆動される。なお、実施の形態1では、前記中間転写ベルトBに付着した紙粉や残留トナーを効率的に除去するために、クリーニングブラシ3の回転速度は、中間転写ベルトBの移動速度に比べ速く設定されている。
【0040】
そして、回転する前記クリーニングブラシ3の右方(+Y方向)には、クリーニングブラシ3のブラシ毛に係合するフリッカー4が配置されている。したがって、前記フリッカー4がブラシ毛に係合してブラシ毛が弾性変形し、ブラシ3の回転によりブラシ毛とフリッカー4との係合が解除されて弾性変形が元に戻る際に、ブラシ毛に付着したトナーや紙粉等が右方(+Y方向)に弾きとばされる。
前記ベルト移動方向のクリーニングブラシ3の下流側には、先端が中間転写ベルトBに当接する弾性部材製のクリーニングブレード(第2クリーニング部材)6が支持されており、前記クリーニングブラシ3で除去できなかった残留トナーを擦り落とす。前記クリーニングブレード6の下方には、トナー搬送用中空回転部材(円周方向トナー搬送部材)7(図3で後述)が回転可能に支持されており、図示しない駆動モータからの駆動力が伝達され、図2において反時計方向に回転駆動される。したがって、前記トナー搬送用中空回転部材7は、前記フリッカー4で弾きとばされたトナー等やクリーニングブレード6で擦り落とされたトナーを右方(+Y方向)に搬送する。
【0041】
前記ベルト移動方向のクリーニングブレード6の下流側には、先端が中間転写ベルトBに当接する薄い金属製のスクレーパ(第1クリーニング部材)8がケース1に支持されており、クリーニングブレード6で擦り落とせなかったトナー(特に小粒径のトナー)を擦り落とす。そして、前記スクレーパ8の下方にはオーガー(軸方向トナー搬送部材)9が配置されており、前記スクレーパ8で擦り落とされたトナーや、トナー搬送用中空回転部材7で搬送されたトナーや紙粉等を前後方向(X軸方向)に搬送する。オーガー9によって搬送されたトナー等は、画像形成装置Uの後端部に設けられた図示しない排トナー回収容器に回収される。
【0042】
前記クリーニングブラシ3と中間転写ベルトBとが当接して、クリーニングブラシ3によるクリーニングが実行されるブラシクリーニング領域Ba(第3クリーニング領域)において、前記中間転写ベルトBを挟んでクリーニングブラシ3に対向する位置にブラシ対向ローラ11が配置されている。同様に、クリーニングブレード6と中間転写ベルトBとが当接するブレードクリーニング領域(第2クリーニング領域)Bbにおいて、クリーニングブレード6の先端に対向する位置にブレード対向ローラ12が配置されている。さらに、スクレーパ8と中間転写ベルトBとが当接するスクレーパクリーニング領域(第1クリーニング領域)Bcにおいて、スクレーパ8先端に対向する位置には、駆動ローラRdが配置されている。
【0043】
各ローラ11,12,Rdが中間転写ベルトBを挟んで配置されているので、中間転写ベルトBに残留トナーが強く付着している場合でも、クリーニングブラシ3、クリーニングブレード6またはスクレーパ8によって確実にトナーを除去することができる。
前記ケース1、フィルム2、クリーニングブラシ3、フリッカー4、クリーニングブレード6、トナー搬送用中空回転部材7、スクレーパ8、オーガー9、ブラシ対向ローラ11及びブレード対向ローラ12等によってベルトクリーナ(クリーニング装置)CLbが構成されている。
【0044】
(トナー搬送用中空回転部材)
図3は実施の形態1のベルトクリーナ用のトナー搬送用中空回転部材の説明図であり、図3Aは要部斜視図、図3Bは図3Aの矢印IIIB方向から見た図、図3Cは図3BのIIIC−IIIC線断面図である。
図2、図3において、実施の形態1のトナー搬送用中空回転部材7は、前後方向に延びる4つのパドル部材(トナー搬送用連結部材)7aと、前記各パドル部材7aが貫通する複数の円板状の仕切部材(中間連結部材)7bとを有する。前記各パドル部材7aは、円板状の仕切部材7bの外周から内側(回転中心軸側)に向かって延び且つ内端部は連結されておらず、トナー搬送用中空回転部材7は中空になっている。そして、実施の形態1のパドル部材7aは、回転中心に対して放射状に配置されておらず、放射線から平行にずれた位置に配置されている(図2,図3C参照)。そして、前記各仕切部材7bは、前記パドル部材7aの前後方向に対して等間隔に配置されており、トナー搬送用中空回転部材7の強度を高めるとともに、ベルトクリーナCLbを画像形成装置Uから取り外す際に、ベルトクリーナCLbが傾斜した場合に、トナーをせき止め、トナー搬送用中空回転部材7の内側のトナーが前方(+X方向)または後方(−X方向)のいずれかに移動して、ケース1から溢れ出ることを防止するように構成されている。
【0045】
(実施の形態1の作用)
図4は実施の形態1のベルトクリーナCLbの作用説明図である。
図4において、前記構成を備えた実施の形態1の画像形成装置のベルトクリーナCLbでは、クリーニングブラシ2で擦り取られ、フリッカー4で弾きとばされたトナーTnやクリーニングブレード6で擦り落とされたトナーTnは、トナー搬送用中空回転部材7に搬送される。トナー搬送用中空回転部材7は、従来の中実回転部材08ように中心軸08aが設けられておらず、外周から内側に向かって延びるパドル部材7aによって、押し出されるようにして、オーガー9に向けて搬送される。したがって、実施の形態1のトナー搬送用中空回転部材7では、トナーは回転中心部分で堆積せず、中空の回転中心部分を通過して、トナー搬送用中空回転部材7の回転中心よりも下方に溜まる。
【0046】
この結果、従来技術のような円周方向トナー搬送部材08のバドル部08bにトナーが堆積することが防止される。そして、落下してきたトナーTnがトナー搬送用中空回転部材7内部の中空部分に堆積している(溜まっている)ので、落下後速やかにパドル部材7aによってオーガー9に搬送できる。また、トナーがオーガー9側に搬送されず、トナー搬送用中空回転部材7の回転に伴いパドル部材7aによって上方に移動しても、内部が中空なので、パドル部材7aから落下して、再びトナー搬送用中空回転部材7内部の中空部分に落下し、速やかに搬送できる。したがって、トナー搬送効率を高めることができる。
また、中心軸08aが設けられていないので、中心軸08aによってトナーを搬送する効率が制限されず、さらに、パドル部材7aにトナーが凝集により付着しても、トナーが凝集したパドル部材7aが押し出すようにトナーをオーガー9に向けて搬送するので、従来技術に比べ、搬送効率が低下しにくい。
さらに、回転軸部分が設けられていないため、トナー搬送用中空回転部材7内部の中空部分にトナーを貯留することができるので、回収されたトナーを収容する容積を大きくできる。
【0047】
この結果、トナー搬送用中空回転部材7の左方(−Y方向)でトナーが溜まることを防止でき、確実にトナーTnをオーガー9に搬送でき、ケース1からトナーTnが溢れ出すことを防止できる。この結果、流動性の悪い重合トナーを使用する場合でも、回収した重合トナーを確実に搬送(回収)できる。
また、実施の形態1のベルトクリーナCLbは、クリーニングブラシ3、クリーニングブレード6、スクレーパ8の3つのクリーニング部材を備えているので、クリーニング部材が1つまたは2つの従来技術と比較して、効率的に残留トナーや紙粉を除去できる。即ち、クリーニングし難い重合トナーも確実に除去することができる。さらに、中間転写ベルトBを挟んで各クリーニング部材3,6,8に対向するロール11,12,Rdが設けられているので、中間転写ベルトB表面から残留トナー等をより確実に除去することができる。
【0048】
(変更例)
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H08)を下記に例示する。
(H01)前記実施の形態において、クリーニング装置CLbをベルトクリーナだけでなく、像担持体クリーナ(感光体クリーナ)CLpや2次転写ロールT2bのクリーナとして使用可能である。
(H02)本発明は、中間転写ベルトを使用しないモノクロ画像を記録する画像記録装置に適用可能であり、中間転写ドラムを使用する画像記録装置にも適用可能である。また、中間転写ベルトを使用せず、直接感光体からシートに画像を記録するカラー画像形成装置にも適用可能である。
【0049】
(H03)前記実施の形態において、トナー搬送用中空回転部材7は、ベルトクリーナCLbのトナー搬送部材だけでなく、他のトナー搬送用部材として使用可能である。例えば、現像装置Gy〜Gkの現像ロールR0へトナーを搬送するためのトナー搬送部材や、トナーカートリッジTy〜Tk内のトナーを搬送するトナー搬送部材として使用可能である。
(H04)前記実施の形態において、トナー搬送用中空回転部材7の仕切部材7bは省略可能である。即ち、パドル部材7aの剛性を高めたり、ケース1の前後両側にトナーが溢れ出ないような壁を形成することにより、仕切部材7bを省略できる。
(H05)前記実施の形態において、パドル部材7aの数は4つに限定されず、1つでも、5つ以上設けることも可能である。
【0050】
(H06)前記実施の形態において、ベルトクリーナCLbは、3つのクリーニング部材を設けたが、1つまたは2つのクリーニング部材を備えたクリーニング装置とすることも可能である。例えば、クリーニングブラシ3を省略し、クリーニングブレード6とスクレーパ8とを備えたクリーニング装置とすることも可能である。
(H07)前記実施の形態において、対向ロール11,12を省略することも可能である。さらに、ロール状の前記対向ロール11,12に替えてパッド状の対向部材を設けることも可能である。
(H08)前記実施の形態において、パドル部材7aと仕切部材7bとが別体に構成されているが、一体形成することも可能である。また、パドル部材7aが仕切部材7bを貫通せず、前後方向に短い複数のパドル部材7aを仕切部材7bで連結してトナー搬送用中空回転部材7を形成することも可能である。
【0051】
【発明の効果】
前述の本発明の画像記録装置及びトナー搬送部材は、下記の効果(E01)〜(E03)を奏することができる。
(E01)トナー搬送部材の搬送効率を向上させることができる。
(E02)トナーがクリーニング装置のケースから溢れることを防止することができる。
(E03)重合トナーや紙粉等を確実に回収・搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の画像形成装置の実施の形態1の説明図である。
【図2】図2は実施の形態1の画像形成装置のベルトクリーナの拡大説明図である。
【図3】図3は実施の形態1のベルトクリーナ用のトナー搬送用中空回転部材の説明図であり、図3Aは要部斜視図、図3Bは図3Aの矢印IIIB方向から見た図、図3Cは図3BのIIIC−IIIC線断面図である。
【図4】図4は実施の形態1のベルトクリーナCLbの作用説明図である。
【図5】図5は従来の画像形成装置の中間転写ベルトクリーナの説明図である。
【符号の説明】
B…像担持体,中間転写ベルト、Bb…第2クリーニング領域、Bc…第1クリーニング領域、CLb…クリーニング装置、Gy〜Gk…現像装置、PR…感光体,像担持体、Q3…転写領域、Q4…シート転写領域、ROS…潜像形成装置、R0…現像ロール、T2b…転写部材、UY〜UK…トナー像形成装置、6…第2クリーニング部材、7…円周方向トナー搬送部材、7a…トナー搬送用連結部材、7b…中間連結部材、8…第1クリーニング部材、9…軸方向トナー搬送部材。
Claims (9)
- 下記の構成要件(A01)〜(A05)を備えたことを特徴とする画像形成装置、
(A01)回転移動する表面にトナー像が形成される像担持体、
(A02)前記像担持体表面の移動経路に設定されたシート転写領域において前記像担持体表面に対向して配置され且つ前記シート転写領域を通過する像担持体表面のトナー像を画像記録用のシートに転写する転写部材、
(A03)前記像担持体表面の移動経路に沿って下流側から順次設定された第1クリーニング領域および第2クリーニング領域を有するクリーニング領域において前記像担持体表面に対向して配置され且つ前記シート転写領域を通過した像担持体表面の残留トナーを除去するクリーニング装置、
(A04)前記第1クリーニング領域において前記像担持体表面に接触して前記像担持体表面のトナーを回収する第1クリーニング部材と、前記第2クリーニング領域において像担持体表面に接触して前記像担持体表面の付着トナーを回収する第2クリーニング部材と、前記第2クリーニング領域の下方位置に回転可能に支持され且つ回転時に周囲のトナーを前記第1クリーニング領域の下方に搬送する円周方向トナー搬送部材と、前記第1クリーニング領域の下方位置に回転可能に支持され且つ回転時に周囲のトナーを回転軸方向に搬送する軸方向トナー搬送部材と、前記回収したトナー、前記円周方向トナー搬送部材および前記軸方向トナー搬送部材を収容するクリーナ容器とを有する前記クリーニング装置、
(A05)回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材を有する中空回転部材により構成され、回転時に周囲のトナーを前記トナー搬送用連結部材によって円周方向に搬送する前記円周方向トナー搬送部材。 - 下記の構成要件(A06)を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置、
(A06)回転移動する表面が帯電され、帯電された表面に静電潜像が形成され、前記静電潜像がトナー像に現像される感光体に対向して配置され、前記感光体表面に現像されたトナー像が転写される中間転写ベルトにより構成された前記像担持体。 - 下記の構成要件(A07)を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置、
(A07)回転移動する表面が帯電され、帯電された表面に静電潜像が形成され、前記静電潜像がトナー像に現像される感光体により構成された前記像担持体。 - 下記の構成要件(A08),(A09),(A010)を備えたことを特徴とする画像形成装置、
(A08)回転移動する表面が帯電領域、潜像形成位置、現像領域、転写領域を順次通過する像担持体、前記帯電領域において前記像担持体表面を一様に帯電させる帯電部材、前記潜像形成位置において前記帯電された像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成装置、および前記現像領域において前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置、を有するトナー像形成装置、
(A09)静電潜像が形成されて回転移動する像担持体表面に対向する現像領域にトナーを担持して搬送する現像ロールと、前記現像ロールの回転軸と平行な回転中心線回りに回転駆動されるとともに回転時にトナーを前記現像ロール側に搬送する円周方向トナー搬送部材と、前記トナーおよび前記円周方向トナー搬送部材を収容する現像容器とを有する前記現像装置、
(A010)回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材を有する中空回転部材により構成され、回転時に円周方向にトナーを前記トナー搬送用連結部材によって搬送する前記円周方向トナー搬送部材。 - 下記の構成要件(A011)を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の画像形成装置、
(A011)回転中心線方向の両端部の間の中間位置において前記複数のトナー搬送用連結部材を互いに連結する中間連結部材が設けられた前記円周方向トナー搬送部材。 - 下記の構成要件(A012)を備えたことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置、
(A012)回転中心線方向の両端部の間の互いに離れた複数の中間位置において前記複数のトナー搬送用連結部材を互いに連結する複数の中間連結部材が設けられた前記円周方向トナー搬送部材。 - 下記の構成要件(A013)を備えたことを特徴とする請求項5または6記載の画像形成装置、
(A013)前記回転中心線方向に垂直な円板により構成された前記中間連結部材。 - 下記の構成要件(A014)を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか記載の画像形成装置、
(A014)前記回転中心からの半径が同一の位置に配置された前記複数のトナー搬送用連結部材。 - 下記の構成要件(A015)を備えたことを特徴とする画像形成装置用のトナー搬送部材、
(A015)回転中心線から半径方向に離れた位置で且つ円周方向に離れた位置において前記回転中心線に沿って延びる複数のトナー搬送用連結部材を有する中空回転部材により構成され、回転時に周囲のトナーを円周方向に搬送する前記円周方向トナー搬送部材。
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