JP2004347397A - 電圧検出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】断路器操作時にサージが移行した場合の電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧の抑制を可能にする電圧検出器を得る。
【解決手段】GISタンクの中に設けられた主導体2の電圧を検出するための電圧検出器であって、GISタンクと主導体2との間に中間電極3が設けられているとともに、サージによる異常電圧発生抑制のためのサージ抑制用のコンデンサー8が中間電極3に接続されており、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量の値と、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスの値とを設定するときに、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8とをつなぐ結線のインダクタンスとによる、共振の周波数が100MHz以上になるように、前記2つの値を小さく設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】GISタンクの中に設けられた主導体2の電圧を検出するための電圧検出器であって、GISタンクと主導体2との間に中間電極3が設けられているとともに、サージによる異常電圧発生抑制のためのサージ抑制用のコンデンサー8が中間電極3に接続されており、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量の値と、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスの値とを設定するときに、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8とをつなぐ結線のインダクタンスとによる、共振の周波数が100MHz以上になるように、前記2つの値を小さく設定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は電圧検出器に関し、特に、GIS(Gas Insulated Switchgear)の主回路電圧を検出するコンデンサー・抵抗型の電圧検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の容量−容量分圧型の電圧検出器は、GISタンク内の主導体と、当該主導体を同軸形状に囲む中間電極、外付けされた二次抵抗およびサージ抑制用のコンデンサーから構成される(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
谷口裕章、外2名、「新型CT/PD」、三菱電機技報、三菱電機株式会社、2001年、Vol.75、No.8、p.533−538
【0004】
この種の電圧検出器において、GIS主回路の電圧は、主導体と中間電極の間の浮遊静電容量と、対地静電容量と二次抵抗によって分圧されるが、対地静電容量を十分に小さく設定するこことにより、電圧検出器の出力信号E2は(1)式で表される。
【0005】
E2=C1R2(dE1/dt) (1)
【0006】
ここで、E1は主導体の電圧、C1は主導体と中間電極の間の静電容量、R2は二次抵抗の抵抗値である。(1)式から明らかなように、この電圧検出器の出力端子からの出力波形は、主導体電圧波形の微分波形となるため、この電圧検出器には、積分回路が接続される。また、上位ネットワークと接続するために出力信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA/D変換器また通信回路等の電子機器がつながる。
【0007】
また、この電圧検出器にはサージによる異常電圧発生抑制のためのサージ保護用のコンデンサーを設けている。これは1MHz程度の周波数成分をもつサージに対しては有効である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
GIS中の断路器等の開閉機器の操作時には、断路器サージが発生する。このサージは最大で100MHz程度の周波数成分をもつ急峻波サージで、VFT(Very Fast Transients)と呼ばれる。このサージが移行することにより電圧検出器の出力端子に異常電圧を発生する。この異常電圧により先に述べた積分回路や通信回路等の電子回路が誤動作や損傷を受ける場合があるという問題点があった。
【0009】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、断路器操作時にサージが移行した場合の電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧の抑制を可能にする電圧検出器を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、タンクの中に設けられた主導体の電圧を検出するための電圧検出器であって、前記タンクと前記主導体との間に中間電極が設けられているとともに、サージによる異常電圧発生抑制のためのサージ抑制用のコンデンサーが前記中間電極に接続されており、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスの値とを設定するときに、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとをつなぐ結線のインダクタンスとによる、共振の周波数が100MHz以上になるように、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線のインダクタンスの値とを設定する電圧検出器である。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本実施の形態においては、本発明の電圧検出器の原理を説明する。本実施の形態においても、タンクの中に設けられた主導体の電圧を検出するための電圧検出器であるが、電圧検出器の出力端子からの出力波形は、主導体電圧波形の時間微分波形となる。そのため、主導体に発生する一次電圧の時間微分に比例した電圧信号を出力端子から得て、それを積分処理することによって一次電圧に比例した電圧信号を得て、当該電圧信号をアナログ−ディジタル変換することによって、一次電圧に比例したディジタルデータを得ている。本実施の形態における電圧検出器の等価回路は高周波数での適用を考慮したものとなっている。電圧検出器の等価回路は、高周波領域では、結線のインダクタンスや浮遊静電容量が無視できなくなってくる。そのため、等価回路は図1のようになる。図1において、2はGISタンク内に設けられた主導体、3は主導体2とGISタンクとの間に設けられた中間電極、4は積分回路(または、上位ネットワークと接続するために出力信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA/D変換器また通信回路等の電子機器)、5は主導体2と中間電極3の間の静電容量、6は二次抵抗、7は出力端子、8はサージによる異常電圧発生抑制のためのサージ抑制用コンデンサー、9,10はそれぞれ中間電極3からの引き出し線のインダクタンスと抵抗、11は中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量、12は中間電極と各素子をつなぐ結線とアースとの間の浮遊の静電容量をまとめたもの、13,14はそれぞれサージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスと抵抗、15は二次抵抗をつなぐ結線のインダクタンスである。なお、GISタンク等については、上記非特許文献1を参照することとする。本実施の形態による電圧検出器も、GISタンク内に設けられた棒状の主導体(一次導体)と、当該主導体を同軸形状に囲む中間電極と、外付けされた二次抵抗と、サージ抑制用のコンデンサーとから構成される。
【0012】
ここで、二次抵抗6をつなぐ結線の抵抗の値は、二次抵抗6の値と比較して十分に小さいため無視している。ここで、
主導体2と中間電極3の間の静電容量5=10pF
中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量=150pF
中間電極3からの引き出し線のインダクタンス=0.1μH
中間電極3からの引き出し線の抵抗=0.1Ω
中間電極と各素子をつなぐ結線とアースとの間の浮遊の静電容量をまとめたもの=20pF
サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンス=75nH
サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線の抵抗=0.1Ω
サージ抑制用のコンデンサーの静電容量=5pF
二次抵抗の値=3kΩ
二次抵抗をつなぐ結線のインダクタンス=0.1μH
という値をもちいて、主導体2に白色ノイズを印加した場合に電圧検出器の出力端子に発生する電圧の周波数特性の解析結果を図2に示す。電圧検出器は31MHz共振を起こす、すなわち、主導体を伝搬するVFT中の31MHzの成分により、電圧検出器には異常電圧が発生する。
【0013】
この共振は、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と中間電極3からの引き出し線のインダクタンスとサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンス(中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンス)によるものである。サージ抑制用のコンデンサー8の静電容量は、この周波数の共振には寄与しない。実際、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスによる共振周波数fは、中間電極とGISタンクの間の静電容量をC、中間電極からの引き出し線のインダクタンスをL1、サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスをL2とすると
【0014】
【数1】
【0015】
より、共振周波数は31MHzとなる。
【0016】
このように、電圧検出器は共振により断路器サージ中の特定の周波数成分が出力端子へ大きく移行する。この共振は、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8とをつなぐ結線のインダクタンスによるものである。一方、断路器サージの周波数は最大で100MHz程度である。更に一般的には周波数で分解した振幅は高周波になるほど小さくなる。そのため、この共振周波数を高周波側にシフトする、すなわち、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスの少なくともひとつを小さくすれば良い。中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量を小さくするためには中間電極とタンクの間の間隔を広げなければならない。そのためには、GISタンクの内径を広げるか中間電極の内径を小さくする必要がある。しかし、GISタンクの内径を広げるとGISが大きくなるという問題がある。また、中間電極の内径を小さくすると中間電極と主導体との距離が近くなり絶縁上の問題が生じる。一方、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを小さくすることにより共振周波数を高周波側にシフトさせることができる。更に、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを0にすれば共振はなくなる。
【0017】
二次抵抗やA/D変換器等の電子機器の接続のインダクタンス等はこの共振に対して何ら影響をしない。そのため、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを小さくしさえすれば、二次抵抗やA/D変換器等の電子機器の接続の仕方(結線の長さ等)は特に制限されない。
【0018】
実施の形態2.
図3は、この発明の中間電極とサージ抑制用コンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスを低減する方法の一例を示したものである。図3において、3は中間電極、6は二次抵抗、8はサージ抑制用コンデンサーである。図3においては、図1における中間電極3、二次抵抗6およびサージ抑制用コンデンサー8の部分の構成のみを示しているが、実際には、図1の等価回路を構成するように、この発明の電圧検出装置には、図1に示した全ての構成要素が含まれているものとする。また、図の省略化のために中間電極3についても模擬的に点で記載しているが、実際には、中間電極3は、上述したように、主導体に対して同軸形状となっている(例えば、円管型など)。なお、図3において、(a)は斜視図、(b)は底面図、(c)は上面図、(d)は断面図である。
【0019】
本実施の形態においては、サージ抑制用コンデンサー8として、金属製の円盤16に、複数の円柱型のコンデンサー17(図3の例では、8個)を同軸状に配置する。すなわち、図3(d)に示されるように、円盤16の円周の内側に、当該円周に沿って、同心円上に、等間隔でコンデンサー17が配置されている。複数のコンデンサー17によって構成される“輪”は、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8との結線に対して、同軸になっている。サージ抑制用コンデンサー8は分圧器の近傍に配置されている。金属製の円盤16は、直接、中間電極3と接続させるか、あるいは、できるだけ短い結線、または、出来るだけ短い金属盤で中間電極3と接続し、この部分のインダクタンスを小さくする。サージ抑制用コンデンサー8のアース側は中心が同軸状にくりぬかれたドーナツ型の金属製の円盤18が取り付けられていて、この円盤18はGISタンクと直接接続させるか、あるいは、できるだけ短い結線、または、出来るだけ短い金属盤でGISタンクと接続し、この部分のインダクタンスを小さくする。この方法によると、理想的には中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを0にできる。
【0020】
以上のように、本実施の形態においては、サージ抑制用コンデンサー8として、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをつなぐ結線に対して同軸上に配置した複数のコンデンサー17を用いるようにしたので、この同軸構成をとることにより中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをつなぐ結線のインダクタンスを略々0(ゼロ)とすることができる。これにより、上述した当該インダクタンスにより発生する共振の共振周波数を高周波側にシフトさせることができるので、共振の発生を抑え、断路器操作の際に電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧を抑制することができる。
【0021】
なお、本実施の形態においては、コンデンサー17を同心円上に並べる例を示したが、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをつなぐ結線に対して同軸となるドーナツ型のコンデンサーやドーナツ型のコンデンサーをいくつかに分割したものを用いても良い。
【0022】
実施の形態3.
図4は、本実施の形態による、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをできるだけ短い金属板19で接続することにより、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを低減する方法の一例を示したものである。この方法では、この場合、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを0にすることはできないが、従来の電線と比較して金属板19はインダクタンスが小さいので、共振周波数を高周波側にシフトさせることができる。断路器サージの周波数成分は、高周波になるほど振幅が小さくなるため、共振周波数を高周波側にシフトするほど電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧を低減することができる。
【0023】
以上のように、本実施の形態においては、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とを接続する配線を金属板19としたことにより、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをつなぐ結線のインダクタンスを低減することができる。これにより、上述した当該インダクタンスにより発生する共振の共振周波数を高周波側にシフトさせることができるので、共振の発生を抑え、断路器操作の際に電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧を抑制することができる。
【0024】
実施の形態4.
中間電極3とGISタンクの間の浮遊静電容量はおよそ150pFであると考えられる。そのため、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを0.015μH以下とすると、この回路の共振周波数fは、式(3)のようになり、100MHz以上になる。
【0025】
【数2】
【0026】
一方、断路器サージには100MHz以上の周波数成分がほとんどないため、電圧検出器の共振回路が励起されず出力端子に異常電圧が発生しない。
【0027】
なお、上述したように、本実施の形態においては、中間電極3とGISタンクの間の静電容量がおよそ150pFであるとしたが、その理由について説明する。図5は、商用周波数(60Hz)に対する容量−抵抗分圧器の等価回路を示した図である。ここで、f=60Hz、ω=2πf、R=3kΩ、とする。図5において、
C:中間電極とGISタンク間の静電容量
R:2次抵抗
である。この回路で、中間電極とGISタンク間の静電容量Cは、GISの雰囲気温度により、GISタンクや中間電極が熱膨張(または熱収縮)することにより値が変わるので、その変化の程度を0.02%以下とするには(Rは温度の影響を受けないため)、中間電極とGISタンク間の静電容量Cと2次抵抗Rのインピーダンスの比が5×103以下となるようにすればよい。よって、
1/(RCω)<5×103C>177×10−12F=約150pF
となる。これにより、中間電極とGISタンクとの間の静電容量Cは、およそ150pF程度となる。これにより、共振周波数を100MHz以上にするためには、インダクタンスを0.015μH以下としなければならない。
【0028】
以上のように、本実施の形態においては、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とを接続する結線のインダクタンスを0.015μH以下に設定することにより、当該インダクタンスにより発生する共振の共振周波数が100MHz以上になり、高周波側にシフトさせることができるので、共振の発生を抑え、断路器操作の際に電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧を抑制することができる。
【0029】
上述の実施の形態1〜4においては、容量―抵抗分圧型の電圧検出器に対するこの発明の適用について述べてきたが、この発明は、その場合に限らず、容量―容量分圧型の電圧検出器(主導体と中間電極の間の静電容量と中間電極とGISタンクの間の静電容量とで分圧する。)にも適用が可能である。
【0030】
【発明の効果】
この発明は、タンクの中に設けられた主導体の電圧を検出するための電圧検出器であって、前記タンクと前記主導体との間に中間電極が設けられているとともに、サージによる異常電圧発生抑制のためのサージ抑制用のコンデンサーが前記中間電極に接続されており、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスの値とを設定するときに、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとをつなぐ結線のインダクタンスとによる、共振の周波数が100MHz以上になるように、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線のインダクタンスの値とを設定する電圧検出器であるので、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとをつなぐ結線のインダクタンスとによる、共振の周波数を高周波側にシフトさせることにより、断路器操作時にサージが移行した場合の電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧の抑制を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における、抵抗―容量型分圧器の高周波数で適用される等価回路を示した回路図である。
【図2】この発明の実施の形態1における、抵抗―容量型分圧器の主導体から出力端子への移行の周波数特性を示した説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2における、サージ抑制用コンデンサーを同軸状に配置した構成を示した説明図であり、(a)はサージ抑制用コンデンサーの斜視図、(b)は底面図、(c)は上面図、(d)は断面図である。
【図4】この発明の実施の形態3における、中間電極とサージ抑制用のコンデンサーを金属板で接合した構成を示した説明図である。
【図5】商用周波数(60Hz)に対する容量−抵抗分圧器の等価回路を示した説明図である。
【符号の説明】
2 主導体、3 中間電極、4 積分回路、または、通信回路等の電子機器、5 主導体と中間電極の間の静電容量、6 二次抵抗、7 出力端子、8 サージ抑制用コンデンサー、9 中間電極からの出力線のインダクタンス、10 中間電極からの出力線の抵抗、11 中間電極とGISタンクの間の静電容量、12 中間電極と各素子をつなぐ結線とアースとの間の浮遊の静電容量をまとめたもの、13 サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線のインダクタンス、14 サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線の抵抗、15 二次抵抗を接続する結線のインダクタンス、16 金属製の円盤、17 コンデンサー、18 中心をくりぬいた金属盤、19 金属板。
【発明の属する技術分野】
この発明は電圧検出器に関し、特に、GIS(Gas Insulated Switchgear)の主回路電圧を検出するコンデンサー・抵抗型の電圧検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の容量−容量分圧型の電圧検出器は、GISタンク内の主導体と、当該主導体を同軸形状に囲む中間電極、外付けされた二次抵抗およびサージ抑制用のコンデンサーから構成される(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
谷口裕章、外2名、「新型CT/PD」、三菱電機技報、三菱電機株式会社、2001年、Vol.75、No.8、p.533−538
【0004】
この種の電圧検出器において、GIS主回路の電圧は、主導体と中間電極の間の浮遊静電容量と、対地静電容量と二次抵抗によって分圧されるが、対地静電容量を十分に小さく設定するこことにより、電圧検出器の出力信号E2は(1)式で表される。
【0005】
E2=C1R2(dE1/dt) (1)
【0006】
ここで、E1は主導体の電圧、C1は主導体と中間電極の間の静電容量、R2は二次抵抗の抵抗値である。(1)式から明らかなように、この電圧検出器の出力端子からの出力波形は、主導体電圧波形の微分波形となるため、この電圧検出器には、積分回路が接続される。また、上位ネットワークと接続するために出力信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA/D変換器また通信回路等の電子機器がつながる。
【0007】
また、この電圧検出器にはサージによる異常電圧発生抑制のためのサージ保護用のコンデンサーを設けている。これは1MHz程度の周波数成分をもつサージに対しては有効である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
GIS中の断路器等の開閉機器の操作時には、断路器サージが発生する。このサージは最大で100MHz程度の周波数成分をもつ急峻波サージで、VFT(Very Fast Transients)と呼ばれる。このサージが移行することにより電圧検出器の出力端子に異常電圧を発生する。この異常電圧により先に述べた積分回路や通信回路等の電子回路が誤動作や損傷を受ける場合があるという問題点があった。
【0009】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、断路器操作時にサージが移行した場合の電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧の抑制を可能にする電圧検出器を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、タンクの中に設けられた主導体の電圧を検出するための電圧検出器であって、前記タンクと前記主導体との間に中間電極が設けられているとともに、サージによる異常電圧発生抑制のためのサージ抑制用のコンデンサーが前記中間電極に接続されており、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスの値とを設定するときに、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとをつなぐ結線のインダクタンスとによる、共振の周波数が100MHz以上になるように、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線のインダクタンスの値とを設定する電圧検出器である。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本実施の形態においては、本発明の電圧検出器の原理を説明する。本実施の形態においても、タンクの中に設けられた主導体の電圧を検出するための電圧検出器であるが、電圧検出器の出力端子からの出力波形は、主導体電圧波形の時間微分波形となる。そのため、主導体に発生する一次電圧の時間微分に比例した電圧信号を出力端子から得て、それを積分処理することによって一次電圧に比例した電圧信号を得て、当該電圧信号をアナログ−ディジタル変換することによって、一次電圧に比例したディジタルデータを得ている。本実施の形態における電圧検出器の等価回路は高周波数での適用を考慮したものとなっている。電圧検出器の等価回路は、高周波領域では、結線のインダクタンスや浮遊静電容量が無視できなくなってくる。そのため、等価回路は図1のようになる。図1において、2はGISタンク内に設けられた主導体、3は主導体2とGISタンクとの間に設けられた中間電極、4は積分回路(または、上位ネットワークと接続するために出力信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA/D変換器また通信回路等の電子機器)、5は主導体2と中間電極3の間の静電容量、6は二次抵抗、7は出力端子、8はサージによる異常電圧発生抑制のためのサージ抑制用コンデンサー、9,10はそれぞれ中間電極3からの引き出し線のインダクタンスと抵抗、11は中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量、12は中間電極と各素子をつなぐ結線とアースとの間の浮遊の静電容量をまとめたもの、13,14はそれぞれサージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスと抵抗、15は二次抵抗をつなぐ結線のインダクタンスである。なお、GISタンク等については、上記非特許文献1を参照することとする。本実施の形態による電圧検出器も、GISタンク内に設けられた棒状の主導体(一次導体)と、当該主導体を同軸形状に囲む中間電極と、外付けされた二次抵抗と、サージ抑制用のコンデンサーとから構成される。
【0012】
ここで、二次抵抗6をつなぐ結線の抵抗の値は、二次抵抗6の値と比較して十分に小さいため無視している。ここで、
主導体2と中間電極3の間の静電容量5=10pF
中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量=150pF
中間電極3からの引き出し線のインダクタンス=0.1μH
中間電極3からの引き出し線の抵抗=0.1Ω
中間電極と各素子をつなぐ結線とアースとの間の浮遊の静電容量をまとめたもの=20pF
サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンス=75nH
サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線の抵抗=0.1Ω
サージ抑制用のコンデンサーの静電容量=5pF
二次抵抗の値=3kΩ
二次抵抗をつなぐ結線のインダクタンス=0.1μH
という値をもちいて、主導体2に白色ノイズを印加した場合に電圧検出器の出力端子に発生する電圧の周波数特性の解析結果を図2に示す。電圧検出器は31MHz共振を起こす、すなわち、主導体を伝搬するVFT中の31MHzの成分により、電圧検出器には異常電圧が発生する。
【0013】
この共振は、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と中間電極3からの引き出し線のインダクタンスとサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンス(中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンス)によるものである。サージ抑制用のコンデンサー8の静電容量は、この周波数の共振には寄与しない。実際、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスによる共振周波数fは、中間電極とGISタンクの間の静電容量をC、中間電極からの引き出し線のインダクタンスをL1、サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスをL2とすると
【0014】
【数1】
【0015】
より、共振周波数は31MHzとなる。
【0016】
このように、電圧検出器は共振により断路器サージ中の特定の周波数成分が出力端子へ大きく移行する。この共振は、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8とをつなぐ結線のインダクタンスによるものである。一方、断路器サージの周波数は最大で100MHz程度である。更に一般的には周波数で分解した振幅は高周波になるほど小さくなる。そのため、この共振周波数を高周波側にシフトする、すなわち、中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量と中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスの少なくともひとつを小さくすれば良い。中間電極3とGISタンクとの間の浮遊静電容量を小さくするためには中間電極とタンクの間の間隔を広げなければならない。そのためには、GISタンクの内径を広げるか中間電極の内径を小さくする必要がある。しかし、GISタンクの内径を広げるとGISが大きくなるという問題がある。また、中間電極の内径を小さくすると中間電極と主導体との距離が近くなり絶縁上の問題が生じる。一方、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを小さくすることにより共振周波数を高周波側にシフトさせることができる。更に、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを0にすれば共振はなくなる。
【0017】
二次抵抗やA/D変換器等の電子機器の接続のインダクタンス等はこの共振に対して何ら影響をしない。そのため、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを小さくしさえすれば、二次抵抗やA/D変換器等の電子機器の接続の仕方(結線の長さ等)は特に制限されない。
【0018】
実施の形態2.
図3は、この発明の中間電極とサージ抑制用コンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスを低減する方法の一例を示したものである。図3において、3は中間電極、6は二次抵抗、8はサージ抑制用コンデンサーである。図3においては、図1における中間電極3、二次抵抗6およびサージ抑制用コンデンサー8の部分の構成のみを示しているが、実際には、図1の等価回路を構成するように、この発明の電圧検出装置には、図1に示した全ての構成要素が含まれているものとする。また、図の省略化のために中間電極3についても模擬的に点で記載しているが、実際には、中間電極3は、上述したように、主導体に対して同軸形状となっている(例えば、円管型など)。なお、図3において、(a)は斜視図、(b)は底面図、(c)は上面図、(d)は断面図である。
【0019】
本実施の形態においては、サージ抑制用コンデンサー8として、金属製の円盤16に、複数の円柱型のコンデンサー17(図3の例では、8個)を同軸状に配置する。すなわち、図3(d)に示されるように、円盤16の円周の内側に、当該円周に沿って、同心円上に、等間隔でコンデンサー17が配置されている。複数のコンデンサー17によって構成される“輪”は、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8との結線に対して、同軸になっている。サージ抑制用コンデンサー8は分圧器の近傍に配置されている。金属製の円盤16は、直接、中間電極3と接続させるか、あるいは、できるだけ短い結線、または、出来るだけ短い金属盤で中間電極3と接続し、この部分のインダクタンスを小さくする。サージ抑制用コンデンサー8のアース側は中心が同軸状にくりぬかれたドーナツ型の金属製の円盤18が取り付けられていて、この円盤18はGISタンクと直接接続させるか、あるいは、できるだけ短い結線、または、出来るだけ短い金属盤でGISタンクと接続し、この部分のインダクタンスを小さくする。この方法によると、理想的には中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを0にできる。
【0020】
以上のように、本実施の形態においては、サージ抑制用コンデンサー8として、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをつなぐ結線に対して同軸上に配置した複数のコンデンサー17を用いるようにしたので、この同軸構成をとることにより中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをつなぐ結線のインダクタンスを略々0(ゼロ)とすることができる。これにより、上述した当該インダクタンスにより発生する共振の共振周波数を高周波側にシフトさせることができるので、共振の発生を抑え、断路器操作の際に電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧を抑制することができる。
【0021】
なお、本実施の形態においては、コンデンサー17を同心円上に並べる例を示したが、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをつなぐ結線に対して同軸となるドーナツ型のコンデンサーやドーナツ型のコンデンサーをいくつかに分割したものを用いても良い。
【0022】
実施の形態3.
図4は、本実施の形態による、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをできるだけ短い金属板19で接続することにより、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを低減する方法の一例を示したものである。この方法では、この場合、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを0にすることはできないが、従来の電線と比較して金属板19はインダクタンスが小さいので、共振周波数を高周波側にシフトさせることができる。断路器サージの周波数成分は、高周波になるほど振幅が小さくなるため、共振周波数を高周波側にシフトするほど電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧を低減することができる。
【0023】
以上のように、本実施の形態においては、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とを接続する配線を金属板19としたことにより、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とをつなぐ結線のインダクタンスを低減することができる。これにより、上述した当該インダクタンスにより発生する共振の共振周波数を高周波側にシフトさせることができるので、共振の発生を抑え、断路器操作の際に電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧を抑制することができる。
【0024】
実施の形態4.
中間電極3とGISタンクの間の浮遊静電容量はおよそ150pFであると考えられる。そのため、中間電極3とサージ抑制用のコンデンサー8をつなぐ結線のインダクタンスを0.015μH以下とすると、この回路の共振周波数fは、式(3)のようになり、100MHz以上になる。
【0025】
【数2】
【0026】
一方、断路器サージには100MHz以上の周波数成分がほとんどないため、電圧検出器の共振回路が励起されず出力端子に異常電圧が発生しない。
【0027】
なお、上述したように、本実施の形態においては、中間電極3とGISタンクの間の静電容量がおよそ150pFであるとしたが、その理由について説明する。図5は、商用周波数(60Hz)に対する容量−抵抗分圧器の等価回路を示した図である。ここで、f=60Hz、ω=2πf、R=3kΩ、とする。図5において、
C:中間電極とGISタンク間の静電容量
R:2次抵抗
である。この回路で、中間電極とGISタンク間の静電容量Cは、GISの雰囲気温度により、GISタンクや中間電極が熱膨張(または熱収縮)することにより値が変わるので、その変化の程度を0.02%以下とするには(Rは温度の影響を受けないため)、中間電極とGISタンク間の静電容量Cと2次抵抗Rのインピーダンスの比が5×103以下となるようにすればよい。よって、
1/(RCω)<5×103C>177×10−12F=約150pF
となる。これにより、中間電極とGISタンクとの間の静電容量Cは、およそ150pF程度となる。これにより、共振周波数を100MHz以上にするためには、インダクタンスを0.015μH以下としなければならない。
【0028】
以上のように、本実施の形態においては、中間電極3とサージ抑制用コンデンサー8とを接続する結線のインダクタンスを0.015μH以下に設定することにより、当該インダクタンスにより発生する共振の共振周波数が100MHz以上になり、高周波側にシフトさせることができるので、共振の発生を抑え、断路器操作の際に電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧を抑制することができる。
【0029】
上述の実施の形態1〜4においては、容量―抵抗分圧型の電圧検出器に対するこの発明の適用について述べてきたが、この発明は、その場合に限らず、容量―容量分圧型の電圧検出器(主導体と中間電極の間の静電容量と中間電極とGISタンクの間の静電容量とで分圧する。)にも適用が可能である。
【0030】
【発明の効果】
この発明は、タンクの中に設けられた主導体の電圧を検出するための電圧検出器であって、前記タンクと前記主導体との間に中間電極が設けられているとともに、サージによる異常電圧発生抑制のためのサージ抑制用のコンデンサーが前記中間電極に接続されており、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーをつなぐ結線のインダクタンスの値とを設定するときに、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとをつなぐ結線のインダクタンスとによる、共振の周波数が100MHz以上になるように、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線のインダクタンスの値とを設定する電圧検出器であるので、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとをつなぐ結線のインダクタンスとによる、共振の周波数を高周波側にシフトさせることにより、断路器操作時にサージが移行した場合の電圧検出器の出力端子に発生する異常電圧の抑制を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における、抵抗―容量型分圧器の高周波数で適用される等価回路を示した回路図である。
【図2】この発明の実施の形態1における、抵抗―容量型分圧器の主導体から出力端子への移行の周波数特性を示した説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2における、サージ抑制用コンデンサーを同軸状に配置した構成を示した説明図であり、(a)はサージ抑制用コンデンサーの斜視図、(b)は底面図、(c)は上面図、(d)は断面図である。
【図4】この発明の実施の形態3における、中間電極とサージ抑制用のコンデンサーを金属板で接合した構成を示した説明図である。
【図5】商用周波数(60Hz)に対する容量−抵抗分圧器の等価回路を示した説明図である。
【符号の説明】
2 主導体、3 中間電極、4 積分回路、または、通信回路等の電子機器、5 主導体と中間電極の間の静電容量、6 二次抵抗、7 出力端子、8 サージ抑制用コンデンサー、9 中間電極からの出力線のインダクタンス、10 中間電極からの出力線の抵抗、11 中間電極とGISタンクの間の静電容量、12 中間電極と各素子をつなぐ結線とアースとの間の浮遊の静電容量をまとめたもの、13 サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線のインダクタンス、14 サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線の抵抗、15 二次抵抗を接続する結線のインダクタンス、16 金属製の円盤、17 コンデンサー、18 中心をくりぬいた金属盤、19 金属板。
Claims (4)
- タンクの中に設けられた主導体の電圧を検出するための電圧検出器であって、
前記タンクと前記主導体との間に中間電極が設けられているとともに、サージによる異常電圧発生抑制のためのサージ抑制用のコンデンサーが前記中間電極に接続されており、
前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線のインダクタンスの値とを設定するときに、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量と、前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとをつなぐ結線のインダクタンスとによる、共振の周波数が100MHz以上になるように、前記中間電極と前記タンクとの間の浮遊静電容量の値と前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーを接続する結線のインダクタンスの値とを設定する
ことを特徴とする電圧検出器。 - 前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとの結線のインダクタンスを0.015μH以下としたことを特徴とする請求項1に記載の電圧検出器。
- 前記サージ抑制用のコンデンサーの配置を前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとの結線に対して同軸としたことを特徴とする請求項1または2に記載の電圧検出器。
- 前記中間電極と前記サージ抑制用のコンデンサーとを接続する接続部材を金属板から構成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電圧検出器。
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-
2003
- 2003-05-21 JP JP2003143169A patent/JP2004347397A/ja active Pending
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