JP2004347150A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々の調理工程に応じて加熱手段や蒸気投入条件を制御して出来ばえのよい加熱調理器を提供する。
【解決手段】上下加熱手段13などの加熱室用加熱手段と、気流発生手段15と、蒸気発生手段16と、加熱室温度検知手段25と、蒸気吹出口温度検知手段26と、操作手段27と、制御手段31を備え、調理工程や被加熱物の変化に対応して上下加熱手段13や蒸気発生手段16ならびに気流発生手段15を制御し、制御手段31は操作手段27えの入力により設定される値に応じて蒸気量、蒸気温度、加熱室12内の気流の風速、風量などの全てまたはその一部を可変にして種々の加熱調理に適応した条件で加熱調理を行い簡便で加熱効率の良い加熱調理器とすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼き物や蒸し物などの種々の調理を行うのに適応する加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種加熱調理器が備えている、加熱室に収納した被加熱物を加熱調理する加熱手段には、高周波や電気ヒータや蒸気などが用いられている。
【0003】
そしてその加熱調理器のなかには、常圧で温度が100℃以上の高温、例えば300℃にも及ぶ過熱蒸気を加熱手段の1つとして使用しているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図5は前記特許文献1に記載された従来の加熱調理器を示すものである。加熱調理器本体1(以後、本体1と略称する)の加熱庫2の周壁には壁加熱手段として面ヒータ3が張り付けられており、加熱庫2内には庫内温度を測定する加熱庫温度測定手段4が設けられている。前記本体1には、過熱蒸気発生手段5と過熱蒸気発生手段5を制御する調理制御手段6、水タンク7が設けられている。水タンク7の水はポンプ8から水パイプ9を通って過熱蒸気発生手段5で過熱蒸気となる。過熱蒸気発生手段5で発生した過熱蒸気が低温の被加熱物に当たることで、蒸気が水に変化する際の潜熱により被加熱物が加熱される。
【0005】
上記する従来の構成の加熱調理器では、過熱蒸気で調理する際に被加熱物から蒸発した水分を被加熱物表面付近から移動させる制御がないため、表面を乾燥させて焦げ目をつける調理を行うことは困難である。また、調理工程ごとに面ヒータ3や過熱蒸気発生手段5の調節を行わないため、被加熱物変化に応した加熱を行うことは困難であった。
【0006】
【特許文献1】
特開2000ー184964号公報(第3ー第5頁、図1参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の技術上の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、被加熱物の種類や変化、調理方法に応じた被加熱物の加熱手段や被加熱物の投入蒸気量や蒸気温度や気流の風速や風量などの調理に影響を与える条件を可変制御することで、簡便で加熱効率のよい加熱調理器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、被加熱物を収納する加熱室と、前記被加熱物および前記加熱室内の気体や前記加熱室の周壁を加熱するための加熱室用加熱手段と、前記加熱室内に供給する蒸気を発生する蒸気発生手段と、前記加熱室内の空気や蒸気による気流を生成するための気流発生手段と、前記加熱室内の空気や蒸気を排出するための排出口と、前記加熱室用加熱手段と前記蒸気発生手段と前記気流発生手段を制御する制御手段と、複数の操作部を有する操作手段を備えていて、前記操作手段により前記蒸気発生手段から前記加熱室に投入する蒸気の量や温度や前記加熱室加熱手段の温度や前記気流発生手段による前記加熱室内の気流の風速や風量などの全てまたはそのうちの一部を制御して被加熱物を効率よく種々の調理方法にそれぞれ適応する加熱調理をすることができることとした。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の目的は、各請求項に記載した構成を実施の形態とすることにより達成できるので、以下には各請求項の構成にその構成による作用を併記し併せて請求項の記載の構成のうち説明を必要とする特定用語については詳細な説明を加えて、本発明における実施の形態の説明とする。
【0010】
請求項1に記載の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、前記被加熱物および前記加熱室内の気体および前記加熱室の周壁を加熱するための加熱室用加熱手段と、前記加熱室内に供給する蒸気を発生する蒸気発生手段と、前記加熱室内の空気や蒸気による気流を生成するための気流発生手段と、前記加熱室内の空気や蒸気を排出するための排出口と、前記加熱室用加熱手段と前記蒸気発生手段と前記気流発生手段を制御する制御手段と、前記制御手段の加熱の条件を入力する操作部を有する操作手段とを備えていて、前記制御手段は前記操作手段えの入力により設定される値に応じて前記加熱室へ前記蒸気発生手段から投入する蒸気量、蒸気温度、前記気流発生手段による前記加熱室内の気流の風速、風量の全てまたはそのうちの一部を可変して制御し被加熱物を種々の調理方法にそれぞれ適応した効率のよい加熱調理をすることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、前記被加熱物および前記加熱室内の気体および前記加熱室の周壁を加熱するための加熱室用加熱手段と、前記加熱室内に供給する蒸気を発生する蒸気発生手段と、前記蒸気を前記加熱室内に吹出す蒸気吹出口と、前記加熱室内の空気や蒸気による気流を生成するための気流発生手段と、前記加熱室内の空気や蒸気を排出するための排出口と、前記加熱室の温度を検知する加熱室温度検知手段と、前記蒸気吹出口の温度を検知する蒸気吹出口温度検知手段と、前記加熱室用加熱手段と前記蒸気発生手段と前記気流発生手段を制御する制御手段と、前記制御手段の加熱の条件を入力する操作部を有する操作手段を備えていて、前記制御手段は前記操作手段えの入力により設定された値に応じて前記加熱室へ前記蒸気発生手段から投入する蒸気量、蒸気温度、前記気流発生手段による前記加熱室内の風速、風量の全てまたはそのうちの一部を可変して制御するもので、被加熱物の状態に応じた加熱調理を行うことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれか1項に特定した蒸気発生手段は、貯水手段と、送水手段と、送水された水を加熱する水加熱手段とを備えることにより、蒸気を連続して加熱室に投入することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に特定した制御手段は、前記操作手段えの入力情報に基づいて前記送水手段の送水量を制御することにより、使用者が投入蒸気量を把握しながら加熱調理をすることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項3に特定した制御手段は、前記操作手段の入力情報に基づいて前記加熱室用加熱手段と前記水加熱手段の出力を制御することにより、調理工程に適応した加熱手段を選択し、少ないエネルギーで効率良く加熱することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、、請求項3に特定した制御手段は、前記操作手段の入力情報に基づいて前記気流発生手段の出力を制御することにより、調理工程に対応して前記加熱室内の気流の風速や風量を可変することができる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項3で特定した制御手段は、前記操作手段の入力情報に基づいて前記蒸気吹出口の開口面積を可変することにより、少ないエネルギーで効率良く加熱することができる。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項3で特定した制御手段は、前記加熱室温度検知手段の検知信号と前記操作手段の入力情報に基づいて前記送水手段の送水量と前記水加熱手段の出力を被加熱物加熱中に可変制御することにより、調理工程と異なる加熱制御を選択できる。
【0018】
【実施例】
以下本発明の具体的な構成例を示す実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における加熱調理器の正面断面図、図2は側面断面図、図3は外観を示す概略図、図4は要部の制御ブロック図である。図1、2、3、4において、11は本発明の加熱調理器の本体、12は被加熱物を収納する加熱室、13a、13bはそれぞれ加熱室12の上壁面と下壁面に設けた平面ヒータにて構成した上下周壁加熱ヒータ、14a、14bはそれぞれ加熱室12の奥壁面の上下に設けた管ヒータで、たとえばミラクロンヒータにて構成した奥周壁加熱ヒータであり、上下周壁加熱ヒータ13a、13bと奥周壁加熱ヒータ14a、14bとで加熱室用加熱手段を構成している。15は加熱室12内に気流を発生させるための気流発生手段である。
【0020】
上下周壁加熱ヒータは、加熱室12の壁面を介して壁面からの輻射熱により加熱室12内の空気および被加熱物を加熱する。また奥周壁加熱ヒータは加熱室12の奥壁面を介しての壁面からの輻射熱および気流発生手段15により循環する空気を加熱して加熱室12内の温度を高めたり被加熱物を加熱するものである。
【0021】
上下周壁加熱ヒータはそれぞれ加熱室12の上部と下部の加熱むらを防ぐために、加熱室12の上壁と下壁に一対で配設している。以下の本実施例の説明では、上下周壁加熱ヒータは上下加熱手段13、奥周壁加熱ヒータは奥加熱手段14として記述する。なお本実施例では、奥加熱手段14はヒータ2本を一対としたが、この限りではない。また、加熱室12の加熱に充分な加熱能力を有していれば、必ずしも奥加熱手段14を配設する必要はない。
【0022】
16は加熱室12へ投入する蒸気を発生するための蒸気発生手段である。17は貯水手段、18は貯水手段17に連通した送水手段、19は送水手段18から送水された水を加熱する水加熱手段であり、蒸気発生手段16は貯水手段17、送水手段18、水加熱手段19により構成される。20は貯水手段17の水温を検知するための水温検知手段である。なお、貯水手段17には水を加熱するための加熱手段を併設することができる。
【0023】
21は蒸気ガイド、22a、22b、22c、22dはそれぞれ蒸気吹出口である。図示していないが蒸気吹出口22a、22b、22c、22dは開口面積が可変できる構成を有している。蒸気発生手段16で発生した蒸気は、蒸気ガイド21を通って蒸気吹出口22a、22b、22c、22dから加熱室12へ吹出される。23は加熱室12の空気や蒸気を外部へ排出するための排出口である。24は気流発生手段15が加熱室12から取り込んだ空気を加熱室12へ吹出す空気吹出口であり、25は加熱室12内の温度を検知する加熱室温度検知手段、26は加熱室12に投入する蒸気温度を検知する蒸気吹出口温度検知手段である。27は加熱調理器の操作手段であり、表示部28や複数の操作部29が配設されている。
【0024】
図4に示すように30は記憶手段であり、調理工程や操作手段27からの入力情報を一定時間あるいは恒久的に記憶する。31は制御手段であり、操作手段27の入力情報や加熱室温度検知手段25および蒸気吹出口温度検知手段26からの検知信号に基づいて記憶手段30に記憶している各種制御条件を決定する基準値と比較し、その判定結果に基づいて、上下加熱手段13、奥加熱手段14、気流発生手段15、蒸気発生手段16を制御する。
【0025】
次に、上記構成からなる加熱調理器について、その動作を説明する。
【0026】
被加熱物を調理する際に、使用者は加熱条件を決めて操作手段27の操作部29から調理工程や加熱時間、加熱温度などを入力する。加熱条件を入力すると、制御手段31は入力された調理工程や加熱時間、加熱温度に関する情報を記憶手段30に送り記憶する。また、加熱条件や調理工程などの入力情報に基づいて、制御手段31は記憶手段30からそれぞれの調理工程に対応する制御パターンを選び出す。使用者が選択入力した加熱条件や調理工程などの入力情報や調理工程の進捗状況すなわち投入蒸気量、温度、調理加熱経過時間などは、表示部28に表示される。使用者は表示部28により調理の進捗状況を把握することができる。操作手段27からの加熱開始信号の入力を制御手段31が受けることにより加熱が開始される。加熱開始信号に先立ち、加熱を取り消すことが選択された場合は、記憶手段30は初期設定に戻る。
【0027】
次に、制御手段31は加熱室12の予熱工程の有無を判定する。予熱の有無は使用者が選択決定してもよいし、あらかじめ記憶手段30に記憶されている自動調理工程によって制御手段31が選択決定しても構わない。
【0028】
予熱有りと判定した場合は、制御手段31は加熱室12が設定温度に到達するまで上下加熱手段13や奥加熱手段14に通電する。加熱室温度検知手段25の検知信号が制御手段31に送られ、加熱室12の温度が設定温度に到達したと制御手段31が判定した場合は、制御手段31は設定温度に到達したことを使用者に報知する。報知する手段はブザーやランプ、表示部28への表示など、どんな手段を用いてもかまわない。
【0029】
そして使用者が加熱室12に被加熱物を収納載置して閉扉し、改めて加熱開始信号を制御手段31に送信すると、制御手段31は上下加熱手段13、奥加熱手段14、気流発生手段15、蒸気発生手段16、加熱室温度検知手段25、蒸気吹出口温度検知手段26の動作を開始する。なお、気流発生手段15、蒸気発生手段16は予熱中から連続動作させても構わない。制御手段31は加熱開始信号を再受信してから調理時間の計測を開始して、調理工程に移行する。
【0030】
一方、予熱無しと判定した場合は、使用者が加熱室12に被加熱物を収納載置して閉扉し、操作手段27の操作部29から調理工程や加熱時間、加熱温度などを入力すると、制御手段31は上下加熱手段13、奥加熱手段14、気流発生手段15、蒸気発生手段16、加熱室温度検知手段25、蒸気吹出口温度検知手段26の動作を開始する。加熱室12の温度が設定温度まで到達すると、制御手段31は調理時間の計測を開始して調理工程に移行する。
【0031】
調理工程に移行すると、加熱室12に収納載置された被加熱物は、上下加熱手段13、奥加熱手段14、投入蒸気により加熱される。設定温度が高い場合は、制御手段31は上下加熱手段13と奥加熱手段14、水加熱手段19の入力量を増加する。加熱室12の温度が設定温度に達すると、制御手段31は蒸気発生手段16、蒸気吹出口22の開口面積を制御して、加熱室12へ投入する蒸気量、蒸気温度、気流発生手段15による風速、風量を可変する。
【0032】
蒸気を加熱室12へ投入する場合は、送水手段18が貯水手段17の水を水加熱手段19へ送水する。水加熱手段19により加熱されて発生した蒸気は蒸気吹出口22を通過して加熱室12へ吹出される。貯水手段17を設けることで、蒸気を連続して加熱室12に投入することができる。
【0033】
加熱室12内の風速、風量を可変する場合は、気流発生手段15の動作速度を制御する。ただし、被加熱物の大きさが小さい場合や、被加熱物の特定部を集中的に加熱したい場合には、気流発生手段15の動作速度を一定にし、蒸気吹出口22の開口面積を小さくして風速を上げることで、入力エネルギー量が少なくても効率良く焼成できる。加熱する被加熱物が大きい場合は、風量をふやしながら加熱調理する。
【0034】
蒸気は自らの温度よりも低温の被加熱物の表面で結露し、その際に凝縮熱を被加熱物に与える特性がある。凝縮熱は空気からの伝導熱よりも大きいため、被加熱物の昇温速度は速い。投入蒸気は飽和蒸気でもよいし、常圧で100℃以上の高い温度を示す過熱蒸気も使用できる。
【0035】
制御手段31は調理工程中の一定時間ごとに水温検知手段20、加熱室温度検知手段25、蒸気吹出口温度検知手段26から検知信号を取り込み、記憶手段30にそれらの検知信号を一定時間記憶させる。制御手段31は、選択された加熱設定条件や調理工程と、記憶手段30に記憶された検知信号および調理開始後の経過時間を比較し、加熱調理の進捗状況や被加熱物の変化を推測して、加熱室12や被加熱物の状態に対応できるように、それぞれの加熱手段や蒸気発生手段16の制御を行う。例えば、同重量の水は雰囲気温度が高いほど体積が大きくなるため、加熱室12を蒸気で充満させるには雰囲気温度が高いほど投入蒸気量は少量とする。このような制御を行うことにより、効率良く調理することができる。
【0036】
投入蒸気量を多くする場合には、送水手段18は送水量を増やし、水加熱手段19の入力を大きくする。投入蒸気量を少なくする場合には、送水量を少なくする。蒸気温度を低くする場合には入力を小さくし、蒸気温度を高くする場合には、送水量を少なくし水加熱手段19の入力を大きくする。
【0037】
蒸気の被加熱物への凝縮工程を過ぎて乾燥・焼成工程に移行すると、被加熱物からは水分が蒸発する。乾燥や表面の焦げ生成を促進するためには、被加熱物の表面付近の高湿度の空気層と低湿度の空気層を交換する必要があるため、制御手段31は気流発生手段15の動作を制御する。表面付近が低湿度空気となることで、被加熱物からの蒸発速度を速めることができる。
【0038】
加熱室12えの投入蒸気量と被加熱物からの蒸発量が多くなると、加熱室12の空気は高湿度となり内圧も上昇する。高湿度空気となるため、被加熱物から蒸発した水分を加熱室12の空気が含むことができなくなり、蒸発速度が低下するなどの現象が生じる。そこで加熱室12から高湿度空気を排出する必要がある。加熱室12の空気は排出口23から外部へ排出される。排出口23は、図示していないが弁を設けており、気流発生手段15と連動させて弁の開閉動作を行う。なお、排出口23の弁は、操作部からの操作入力で開閉動作を行ってもよいし、常に開いた状態としても構わない。制御手段31は所定時間が経過すると調理工程が終了したと判断し、加熱終了報知を行う。
【0039】
次に、予熱および加熱中に投入する蒸気量について説明する。
【0040】
予熱時は、加熱室12よりも低温の蒸気を少量連続投入しながら同時に上下加熱手段13、奥加熱手段14に通電するか、一定時間経過後あるいは加熱室12が所定温度に到達してから投入するなどの方法を選択する。
【0041】
一方、調理工程初期は、被加熱物に凝縮熱を多く与えるために蒸気量は多くする。調理工程中期では、一定時間経過後あるいは被加熱物が一定温度以上に到達すると調理工程初期より投入蒸気量を減少させる。調理工程後期では、蒸気投入を止めるか、調理工程中期の投入量以下の蒸気を投入する。蒸気量を増加させる場合は、水加熱手段19への入力は通常より大きくする制御を行う。
【0042】
なお、使用者が火傷などをしないようにするために、使用者が蒸気投入時は扉の開閉ができないよう開扉状態を検知する扉検知手段を設け、扉が開いている間は蒸気発生手段16の動作を停止するようにしても構わない。
【0043】
また、加熱室12内に赤外線センサなど被加熱物の温度を直接測定できる手段を配設し、被加熱物の温度から調理工程の切り替えや加熱終了制御を行っても構わない。また、貯水手段17に貯水する場合は、本体11からは取り外して給水してもよいし、水道などの給水手段と直結させて給水することも可能である。本実施例では図示していないが、加熱室12の周囲には熱が外へ逃げるのを防ぐために構成素材として断熱効果のある材料を併用することも可能である。
【0044】
また、上下加熱手段13以外にも、高周波や電磁誘導などによる加熱手段を併用することができる。
【0045】
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。
【0046】
上下加熱手段13と蒸気発生手段16は調理工程中に少なくともどちらかを可変した2条件を組み合わせて加熱調理を行う。たとえば、焼き物調理などは焦げ目や焼き色をつける必要があるため、水分を効率よく蒸発させ、焼き色をつけるために加熱温度を高く設定し加熱室12内の気流も早くする。一方、蒸し物調理などは焼き物調理よりも低い温度を設定し、乾燥を防ぐために気流を弱くする。
【0047】
次に、加熱室温度検知手段25と蒸気吹出口温度検知手段26の検知信号の関係と蒸気制御について説明する。
【0048】
加熱室温度検知手段25の検知温度が蒸気吹出口温度検知手段26の検知温度よりも高い条件は、投入蒸気量を多くして主に蒸し物調理などに使用する。
【0049】
加熱室温度検知手段25の検知温度が蒸気吹出口温度検知手段26の検知温度よりも低く、また加熱室温度検知手段25の検知温度が100℃以上である場合は、主に予熱時や焼き物調理などの条件に設定する。
【0050】
加熱室温度検知手段25の検知温度が蒸気吹出口温度検知手段26の検知温度と同じであり、蒸気温度が100℃〜120℃付近である場合は、蒸し物調理に使用できる。一方、蒸気温度が130℃以上である場合は、焼き物調理に使用する。同時に、蒸気量を可変しながら加熱することができる。
【0051】
本実施例では、ギョーザやハンバーグなど、調理工程初期に蒸し物調理を行い、調理工程後期に焼き上げ調理を行う場合などは、調理工程初期に100℃付近の温度の蒸気の投入量を増加して蒸し焼きしたのち、調理工程後期において上下加熱手段13と水加熱手段19の入力を増加し、高温の蒸気を同時に入力して表面を乾燥させながら焼き上げる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明の加熱調理器によれば、被加熱物の種類や変化調理方法に応じて加熱手段や投入蒸気量ならびに気流の風速などを可変制御することで、効率良く加熱調理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における加熱調理器の正面断面図
【図2】同加熱調理器の側面断面図
【図3】同加熱調理器の外観図
【図4】同加熱調理器の要部の制御ブロック図
【図5】従来の加熱調理器の概略図
【符号の説明】
12 加熱室
13 上下加熱手段(加熱室用加熱手段)
14 奥加熱手段(加熱室用加熱手段)
15 気流発生手段
16 蒸気発生手段
17 貯水手段
18 送水手段
19 水加熱手段
22a、22b、22c、22d 蒸気吹出口
23 排出口
25 加熱室温度検知手段
26 蒸気吹出口温度検知手段
27 操作手段
31 制御手段

Claims (8)

  1. 被加熱物を収納する加熱室と、前記被加熱物および前記加熱室内の気体および前記加熱室の周壁を加熱するための加熱室用加熱手段と、前記加熱室内に供給する蒸気を発生する蒸気発生手段と、前記加熱室内の空気や蒸気による気流を生成するための気流発生手段と、前記加熱室内の空気や蒸気を排出するための排出口と、前記加熱室用加熱手段と前記蒸気発生手段と前記気流発生手段を制御する制御手段と、前記制御手段の加熱の条件を入力する操作部を有する操作手段とを備えていて、前記制御手段は前記操作手段えの入力により設定される値に応じて前記加熱室へ前記蒸気発生手段から投入する蒸気量、蒸気温度、前記気流発生手段による前記加熱室内の気流の風速、風量の全てまたはそのうちの一部を可変して制御することを特徴とする加熱調理器。
  2. 被加熱物を収納する加熱室と、前記被加熱物および前記加熱室内の気体および前記加熱室の周壁を加熱するための加熱室用加熱手段と、前記加熱室内に供給する蒸気を発生する蒸気発生手段と、前記蒸気を前記加熱室内に吹出す蒸気吹出口と、前記加熱室内の空気や蒸気による気流を生成するための気流発生手段と、前記加熱室内の空気や蒸気を排出するための排出口と、前記加熱室の温度を検知する加熱室温度検知手段と、前記蒸気吹出口の温度を検知する蒸気吹出口温度検知手段と、前記加熱室用加熱手段と前記蒸気発生手段と前記気流発生手段を制御する制御手段と、前記制御手段の加熱の条件を入力する操作部を有する操作手段とを備えていて、前記制御手段は前記操作手段えの入力により設定される値に応じて前記加熱室へ前記蒸気発生手段から投入する蒸気量、蒸気温度、前記気流発生手段による前記加熱室内の気流の風速、風量の全てまたはそのうちの一部を可変して制御することを特徴とする加熱調理器。
  3. 請求項1または2で特定した蒸気発生手段は、貯水手段と、送水手段と、送水された水を加熱する水加熱手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  4. 請求項3で特定した制御手段は、前記操作手段えの入力情報に基づいて前記送水手段の送水量を制御することを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
  5. 請求項3で特定した制御手段は、前記操作手段えの入力情報に基づいて前記加熱室用加熱手段と前記水加熱手段の出力を制御することを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
  6. 請求項3で特定した制御手段は、前記操作手段の入力情報に基づいて前記気流発生手段の出力を制御することを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
  7. 請求項3で特定した制御手段は、前記操作手段の入力情報に基づいて前記蒸気吹出口の開口面積を可変することを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
  8. 請求項3で特定した制御手段は、前記加熱室温度検知手段の検知信号と前記操作手段の入力情報に基づいて前記送水手段の送水量と、前記水加熱手段の出力を被加熱物の加熱中に可変制御することを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
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