JP2004346884A - 密閉型電動圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】密閉型電動圧縮機用ブラシレスモータの固定子の振動を抑えて低騒音化を図る。
【解決手段】固定子の歯部の内径を基準円半径より大きくすることで回転方向の磁束変化を滑らかにしてトルクの急激な変化による力の変動を緩和し、固定子の振動による騒音を抑えた。
【選択図】 図1
【解決手段】固定子の歯部の内径を基準円半径より大きくすることで回転方向の磁束変化を滑らかにしてトルクの急激な変化による力の変動を緩和し、固定子の振動による騒音を抑えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空調・冷却機に用いられる密閉型電動圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の密閉型電動圧縮機に用いられる集中巻ブラシレスモータの固定子と回転子のエヤーギャップは一定で構成されるが、トルク変動を滑らかにして騒音の発生を抑制する目的で固定子の歯部内径のエアーギャップを不均一にして磁束の急峻な変化を抑える一手段として、歯部先端を直線状に加工する方法がとられてきた。(例えば特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
実開平03−106869号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成の制約された条件の中では効果が不充分であった。
【0005】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、ブラシレスモータの固定子を集中巻である固定子の積層された鉄板からなる固定子の歯部の内径を、基準半径より大きくして磁束の急峻な変動を緩和させ、トルク変動による振動を抑えて低騒音の密閉型電動圧縮機を提供することを目的とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は密閉型電動圧縮機に用いられるブラシレスモータを構成する固定子であって、集中巻である固定子の積層された鉄板からなる固定子の歯部の内径を、基準半径より大きくすることによって最も磁束の集中する固定子歯部の先端のエヤーギャップを増やし、そこから滑らかにギャップを減少させ基準ギャップへ収束させることによって磁束の急峻な変化を抑制する様にした。
【0007】
請求項2に記載の発明は請求項1記載の固定子において、構成する回転子がマグネット内装型で有って、該回転子に内装するマグネットの開角が電気角に対して130度であるとき、固定子の歯部の内径を基準径の1.3倍〜1.5倍の範囲することによって発生トルクの減少を抑えながら、騒音が最適となる様にトルクリップルの値を調整できる様にした。
【0008】
(実施の形態1)
以下本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0009】
図1は本発明のブラシレスモータの固定子の実施例の構成を説明する組立図である。
【0010】
図において12が固定子ヨーク、14が絶縁紙、15が固定子の歯部16に巻回された巻線、Rは固定子歯部16の内径の曲率半径を表し、2rは該歯部内径の基準半径である。
【0011】
図2は本発明のブラシレスモータの固定子を用いた密閉型電動圧縮機の断面図を示す。
【0012】
1は固定子で胴シェル6に絞まりバメ固定され、2は回転子で圧縮機のメカ部3の回転軸4に固定されている。5は軸受、7、8は上下シェルで、9はアキューム、10は吐出管、11は電源用端子である。
【0013】
図3は胴シェルに組み込まれた本発明の固定子1とロータの組立状態を簡略化して示した横断面図である。
【0014】
図3において3は回転子でマグネット内装型で構成され、13はマグネット、tgは歯部の円周方向の中心における固定子と回転子のエアーギャップ、φはマグネット13の固定子に対する開角である。
【0015】
以上の構成による本発明のモータのトルクリップルのR/rの増加に対する変化を図4に示す。
【0016】
図4において曲線Aがトルク、曲線Bがトルクリップル、曲線Cがトルク波形の歪率を示し、同一トルク発生時にトルクリップルの値が最も低く、歪の最も小さい方が最も振動が小さく、従って騒音も低くなる。図において、それぞれの値はエアーギャップ一定の場合を基準にした割合で表示してある。
【0017】
かかる構成にしたことによって、従来の構成に比べて本発明のトルクリップル低減効果は同一トルクにて1.5倍以上となった。一方、騒音への低減効果はトルクリップルの値が基準に対し50%以下になるまでが最も大きくそれ以上では効果の増加は少なくなる。
【0018】
この時の曲率半径Rは基準径に対し1.3倍以上有ればよい。しかしながら、Rをあまり大きくするとトルクの減少が大きくなり、また歯部先端の幅が小さくなって強度が下がり振動しやすくなるので、1.5倍以下で有ることが望ましい。もちろんこの範囲であればトル
クの低下分が性能に与える影響は少ない。
【0019】
本発明の例では回転子のマグネットの開角φを130度としているがこれはモータの性能が最も効率良く発揮できる条件であり、且つRが基準半径のとき(R/r=1)のトルクリップルが最も小さくなる角度でも有る。もちろん130度以外の角度でも効果は期待できる。
なお本実施例では6極であるが4極でもこの効果曲線の形態はほぼ同様に成立する。
【0020】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように、請求項1に記載の発明は、密閉型電動圧縮機に用いられるブラシレスモータを構成する固定子であって、集中巻である固定子の積層された鉄板からなる固定子の歯部の内径を、基準半径より大きくすることによって、最も磁束の集中する固定子歯部の先端のエヤーギャップを増やし、そこから滑らかにギャップを減少させ基準ギャップへ収束させることによって磁束の急峻な変化を抑制できるので、トルクリップルが小さくなり振動が抑制され、低騒音な密閉型電動圧縮機を実現できる。
【0021】
請求項2記載の発明は請求項2記載の固定子において、構成する回転子がマグネット内装型で有って、該回転子に内装するマグネットの開角が電気角に対して130度である時、固定子の歯部の内径が基準径の1.3倍〜1.5倍の範囲にすることによってモータのトルクリップルを最適な値に選択することができ、低騒音な密閉型電動圧縮機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブラシレスモータの固定子の組立正面図
【図2】本発明の実施例のブラシレスモータの固定子を用いた密閉型電動圧縮機の断面図
【図3】本発明の実施例のブラシレスモータの横断面図
【図4】本発明の実施例のトルクリップルの変化を説明する図
【符号の説明】
1 固定子
2 回転子
3 メカ部
4 回転軸
5 軸受
6 胴シェル
7、8 上下シェル
9 アキューム
10 吐出管
11 電源端子
12 固定子ヨーク
13 マグネット
14 絶縁紙
15 巻線
16 歯部
【発明の属する技術分野】
本発明は空調・冷却機に用いられる密閉型電動圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の密閉型電動圧縮機に用いられる集中巻ブラシレスモータの固定子と回転子のエヤーギャップは一定で構成されるが、トルク変動を滑らかにして騒音の発生を抑制する目的で固定子の歯部内径のエアーギャップを不均一にして磁束の急峻な変化を抑える一手段として、歯部先端を直線状に加工する方法がとられてきた。(例えば特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
実開平03−106869号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成の制約された条件の中では効果が不充分であった。
【0005】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、ブラシレスモータの固定子を集中巻である固定子の積層された鉄板からなる固定子の歯部の内径を、基準半径より大きくして磁束の急峻な変動を緩和させ、トルク変動による振動を抑えて低騒音の密閉型電動圧縮機を提供することを目的とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は密閉型電動圧縮機に用いられるブラシレスモータを構成する固定子であって、集中巻である固定子の積層された鉄板からなる固定子の歯部の内径を、基準半径より大きくすることによって最も磁束の集中する固定子歯部の先端のエヤーギャップを増やし、そこから滑らかにギャップを減少させ基準ギャップへ収束させることによって磁束の急峻な変化を抑制する様にした。
【0007】
請求項2に記載の発明は請求項1記載の固定子において、構成する回転子がマグネット内装型で有って、該回転子に内装するマグネットの開角が電気角に対して130度であるとき、固定子の歯部の内径を基準径の1.3倍〜1.5倍の範囲することによって発生トルクの減少を抑えながら、騒音が最適となる様にトルクリップルの値を調整できる様にした。
【0008】
(実施の形態1)
以下本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0009】
図1は本発明のブラシレスモータの固定子の実施例の構成を説明する組立図である。
【0010】
図において12が固定子ヨーク、14が絶縁紙、15が固定子の歯部16に巻回された巻線、Rは固定子歯部16の内径の曲率半径を表し、2rは該歯部内径の基準半径である。
【0011】
図2は本発明のブラシレスモータの固定子を用いた密閉型電動圧縮機の断面図を示す。
【0012】
1は固定子で胴シェル6に絞まりバメ固定され、2は回転子で圧縮機のメカ部3の回転軸4に固定されている。5は軸受、7、8は上下シェルで、9はアキューム、10は吐出管、11は電源用端子である。
【0013】
図3は胴シェルに組み込まれた本発明の固定子1とロータの組立状態を簡略化して示した横断面図である。
【0014】
図3において3は回転子でマグネット内装型で構成され、13はマグネット、tgは歯部の円周方向の中心における固定子と回転子のエアーギャップ、φはマグネット13の固定子に対する開角である。
【0015】
以上の構成による本発明のモータのトルクリップルのR/rの増加に対する変化を図4に示す。
【0016】
図4において曲線Aがトルク、曲線Bがトルクリップル、曲線Cがトルク波形の歪率を示し、同一トルク発生時にトルクリップルの値が最も低く、歪の最も小さい方が最も振動が小さく、従って騒音も低くなる。図において、それぞれの値はエアーギャップ一定の場合を基準にした割合で表示してある。
【0017】
かかる構成にしたことによって、従来の構成に比べて本発明のトルクリップル低減効果は同一トルクにて1.5倍以上となった。一方、騒音への低減効果はトルクリップルの値が基準に対し50%以下になるまでが最も大きくそれ以上では効果の増加は少なくなる。
【0018】
この時の曲率半径Rは基準径に対し1.3倍以上有ればよい。しかしながら、Rをあまり大きくするとトルクの減少が大きくなり、また歯部先端の幅が小さくなって強度が下がり振動しやすくなるので、1.5倍以下で有ることが望ましい。もちろんこの範囲であればトル
クの低下分が性能に与える影響は少ない。
【0019】
本発明の例では回転子のマグネットの開角φを130度としているがこれはモータの性能が最も効率良く発揮できる条件であり、且つRが基準半径のとき(R/r=1)のトルクリップルが最も小さくなる角度でも有る。もちろん130度以外の角度でも効果は期待できる。
なお本実施例では6極であるが4極でもこの効果曲線の形態はほぼ同様に成立する。
【0020】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように、請求項1に記載の発明は、密閉型電動圧縮機に用いられるブラシレスモータを構成する固定子であって、集中巻である固定子の積層された鉄板からなる固定子の歯部の内径を、基準半径より大きくすることによって、最も磁束の集中する固定子歯部の先端のエヤーギャップを増やし、そこから滑らかにギャップを減少させ基準ギャップへ収束させることによって磁束の急峻な変化を抑制できるので、トルクリップルが小さくなり振動が抑制され、低騒音な密閉型電動圧縮機を実現できる。
【0021】
請求項2記載の発明は請求項2記載の固定子において、構成する回転子がマグネット内装型で有って、該回転子に内装するマグネットの開角が電気角に対して130度である時、固定子の歯部の内径が基準径の1.3倍〜1.5倍の範囲にすることによってモータのトルクリップルを最適な値に選択することができ、低騒音な密閉型電動圧縮機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブラシレスモータの固定子の組立正面図
【図2】本発明の実施例のブラシレスモータの固定子を用いた密閉型電動圧縮機の断面図
【図3】本発明の実施例のブラシレスモータの横断面図
【図4】本発明の実施例のトルクリップルの変化を説明する図
【符号の説明】
1 固定子
2 回転子
3 メカ部
4 回転軸
5 軸受
6 胴シェル
7、8 上下シェル
9 アキューム
10 吐出管
11 電源端子
12 固定子ヨーク
13 マグネット
14 絶縁紙
15 巻線
16 歯部
Claims (2)
- 密閉型電動圧縮機に用いられるブラシレスモータを構成する固定子であって、巻き線を固定子の歯に集中して巻く構成(以降集中巻と称す)である固定子の積層された鉄板からなる固定子の歯部の曲率半径を、基準半径より大きくしてある密閉型電動圧縮機。
- 請求項1記載の固定子において、構成する回転子がマグネット内装型で有って、該回転子に内装するマグネットの開角が電気角に対して130度であるとき、固定子の歯部の径が基準径の1.3倍〜1.5倍の範囲である密閉型電動圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003147259A JP2004346884A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | 密閉型電動圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003147259A JP2004346884A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | 密閉型電動圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004346884A true JP2004346884A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33533837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003147259A Pending JP2004346884A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | 密閉型電動圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004346884A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009299676A (ja) * | 2008-01-24 | 2009-12-24 | Daikin Ind Ltd | 圧縮機 |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003147259A patent/JP2004346884A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009299676A (ja) * | 2008-01-24 | 2009-12-24 | Daikin Ind Ltd | 圧縮機 |
US9929607B2 (en) | 2008-01-24 | 2018-03-27 | Daikin Industries, Ltd. | Compressor |
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