JP2004346882A - 圧縮着火式内燃機関 - Google Patents

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Shuichi Nakamura
村 秀 一 中
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Abstract

【目的】軽油などを主燃料とする圧縮着火式内燃機関、所謂「ディーゼルエンジン」において、NOx(窒素酸化物)とPM(パティキュレートマター:未規制物質)の排出低減に有効な希薄予混合圧縮着火燃焼が可能な運転領域(エンジン負荷域)を拡大出来る圧縮着火式内燃機関の提供。
【解決手段】本発明の内燃機関の燃料噴射装置は、主燃料として液体燃料を用いる圧縮着火式内燃機関において、不燃性の圧縮ガス、揮発性の液体燃料、の何れかの流体を吸気ポート(3)内に噴射することを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主燃料の他に副燃料又は不活性ガスを噴射又は吸入する圧縮着火式内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
軽油などを燃料とする圧縮着火式内燃機関、所謂「ディーゼルエンジン」において、NOx(窒素酸化物)とPM(パティキュレートマター:未規制物質)の排出が問題となっている。
これを改善するために希薄予混合圧縮着火方式や高EGR燃焼が提案されているがこれらを良好に実現できる運転領域(エンジン負荷域)は限られる。
希薄予混合圧縮着火方式の場合、特に十分に長い着火遅れ期間を確保するためには圧縮費を低くする必要があり、圧縮比低下に伴う熱効率(燃費)悪化が問題となる。
【0003】
天然ガスと液体燃料を燃料とする複式燃料ディーゼルエンジンにおいて、ガス用燃料系等の構成及び燃料供給形態を改良することにより、生ガスの排出や黒鉛などの排出を解消し、既存のディーゼルエンジンでも少ない費用で複式燃料化出来るようにした技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
また、アイドリング運転時に触媒の温度が活性化温度以下に低下するのを阻止する技術も開示されている(例えば特許文献2参照)。
【0005】
然るに、前者においては既存のディーゼルエンジン及びその構成パーツを有効に組合せ、或いは改造を行って、生ガスの排出や黒鉛の排出の解消を図るものであり、何ら前述の問題点の解消には言及していない。
【0006】
後者においても、その手法はEGRに限るものであり、更に触媒を具備したエンジンに限定されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−11983号公報(第2−4ページ、第2図)
【特許文献2】
特開2000−97098号公報(第2−16ページ、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の圧縮着火式内燃機関の目的は、軽油などを主燃料とする圧縮着火式内燃機関、所謂「ディーゼルエンジン」において、NOx(窒素酸化物)とPM(パティキュレートマター:未規制物質)の排出低減に有効な希薄予混合圧縮着火燃焼が可能な運転領域(エンジン負荷域)を拡大出来る圧縮着火式内燃機関を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関の圧縮着火式内燃機関は、主燃料として液体燃料を用いる圧縮着火式内燃機関において、不燃性の圧縮ガス、揮発性の液体燃料、の何れかの流体を吸気ポート(3)内に噴射することを特徴としている(請求項1)。
【0010】
前記何れかの流体を吸気ポート(3)内に噴射する噴射装置は、吸気弁(5)のバルブガイド(7)の先端に設けられ流体導入路(8a)を有するガイド部材(8)に形成された噴射孔(8h)を備えている(請求項2)。
【0011】
或いは、前記何れかの流体を吸気ポート(3)内に噴射する噴射装置(1A)は、燃料噴射弁の先端部(1N)に環状の渦形成室(12c)と、その渦形成室(12c)の上流側端部の外周部近傍に渦形成室に傾斜して接続された複数の流体導入路(13)を有し、燃料噴射弁の先端(1N)に円錐状環状隙間による噴射孔(16)が形成されている(請求項3)。
【0012】
前記円錐状環状隙間(16)を形成する円錐角度(θ)は、噴射された流体が吸気弁(5)に到達した際に吸気ポート(3)の開口部の外縁部(3a)と流体の円錐状環状体の部分とが一致している(請求項4)。
【0013】
そして、前記何れかの流体は、流体貯留手段から所定の圧力以上で前記噴射装置(1、1A)に供給される(請求項5)。
【0014】
また、前記1種類の流体の供給タイミングは、吸気バルブ(5)開放期間の後期である(請求項6)。
【0015】
係る構成の本発明の圧縮着火式内燃機関(図1〜図5)によれば、流体貯留手段及び流体供給手段によって一定圧を付加された流体(不燃性の圧縮ガス、揮発性の液体燃料、の何れか)は、流体ガイド部材(8)の流体導入路(8e)に流入し、その流体導入路(8e)は、吸気弁(5)のステム部(5c)の外周の接線方向に向かって斜め上方から流入するので流体ガイド部材(8)内では下向きの強力な渦流(V)が発生する。
流体の渦流(V)は、吸気弁(5)の傘部(5a)の傾斜面に沿って旋回する噴流を形成しつつ吸気弁(5)と弁座(6)との隙間を通過し、シリンダ(C)内に流入する。その際には、流体の渦流(V)の「エゼクタ効果」によって吸気(Gf)が強制的にシリンダ内に引き込まれると共に流体(V)と吸気(Gf)は均一に混合される。
すなわち、流体(V)による「エゼクタ効果」により吸気(Gf)の充填効率は高められ、流体(V)と吸気(Gf)とは効率良く混合される。
【0016】
ここで流体が不燃性の圧縮ガス(窒素ガス、二酸化炭素、又は空気)であれば、不燃性の圧縮ガス(V)が吸気ポート(3)ないしシリンダ(C)内で断熱膨張することにより充填吸気(Gf)を冷却するため、
又は、流体が揮発性の気体燃料(例えばガソリン、エチルアルコール、メタノール等)であれば、揮発性の気体燃料の気化潜熱により充填吸気を冷却するため、高い圧縮率でも上死点(TDC)におけるシリンダ(C)内空気温度が過度に上昇することも無く、十分に長い着火遅れ期間を確保して、予混合圧縮着火燃焼が可能となる。圧縮比が高く取れることにより、膨張比が高く設定出来、従来例では圧縮比を低く抑えたために熱効率の低下となっていたのに比べ、熱効率(燃費)が改善出来る。
【0017】
或いは、係る構成の本発明の圧縮着火式内燃機関(図6〜図9)によれば、渦形成室(12c)に傾斜して接続された複数の流体導入路(13)により斜め方向から渦形成室(12c)に流入した流体は、渦形成室(12c)で旋回する渦流を発生する。
その渦流が燃料噴射弁の先端(1N)の円錐状環状隙間の噴射孔(16)から噴射された後は、流体の噴霧(J)は円錐環状の膜を形成する。そして、吸気ポート(3)のシリンダ側開口部(3a)ではその円錐環状の膜(噴霧J)の断面は吸気ポート(3)のシリンダ側開口部(3a)の直径に略一致している。
【0018】
一方、吸気ポート(3)内には既に吸気がシリンダ(C)方向に流過しており、吸気ポートの開口部(3a)と吸気弁(5)の外縁との隙間から、狭い隙間を通過する際に流速が急激に増加する所謂「エゼクタ効果」により、前記円錐環状のジェット(J)の膜を巻き込みながら勢い良くシリンダ(C)内に流入する。
また、円錐環状のジェット(J)は、吸気弁(5)の背面に衝突することが無いので高運動エネルギを保ったまま効率的にシリンダ(C)内に「エゼクタ効果」によって引き込まれる。したがってシリンダ(C)内では流体と吸入空気は均一に混合される。
すなわち、流体による「エゼクタ効果」により吸気の充填効率は高められ、流体と吸気とは効率良く混合される。
【0019】
ここで流体が不燃性の圧縮ガス(窒素ガス、二酸化炭素、又は空気)であれば、不燃性の圧縮ガスが吸気ポート(3)ないしシリンダ(C)内で断熱膨張することにより充填吸気を冷却するため、
又は、流体が揮発性の気体燃料(例えばガソリン、エチルアルコール、メタノール等)であれば、揮発性の気体燃料の気化潜熱により充填吸気を冷却するため、高い圧縮率でも上死点(TDC)におけるシリンダ(C)内空気温度が過度に上昇することも無く、十分に長い着火遅れ期間を確保して、予混合圧縮着火燃焼が可能となる。圧縮比が高く取れることにより、膨張比が高く設定出来、従来例では圧縮比を低く抑えたために熱効率の低下となっていたのに比べ、熱効率(燃費)が改善出来る。
【0020】
また、流体は流体供給手段から一定の供給圧力が付加されているので常に流体と空気の混合が安定的に行われる。
又、流体の供給タイミングを吸気バルブ開放の終了時期とすることで、空気のシリンダ内への供給が妨げられることなく十分な空気充填効率が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0022】
先ず図1〜図5を参照して第1実施形態を説明する。
【0023】
図1において、シリンダブロックB上方にガスケットG1を介してシリンダヘッド2が取付けられている。
【0024】
そのシリンダヘッド2の吸気ポート3のシリンダ側とは反対側の開口部3aには第2のガスケットG2を介して吸気マニフォルド4のフランジ4aが取付けられている。一方吸気ポート3のシリンダ側の端部に形成された穴部3bには吸気弁5の傘部5aの円錐外周面5bと面接触させる円錐内径面6aを有する弁座6が嵌入されている。
【0025】
吸気ポート3の前記弁座6の上方には、弁座6の中心軸上に中心軸を有する嵌入孔2aが吸気ポート3を貫通するように穿孔されており、その嵌入孔2aに円筒状のバルブガイド7が嵌入されている。バルブガイド7の中空部には前記吸気弁5のステム部5cが挿入されて、図示しない動弁機構によりバルブガイド7内を摺動するように構成されている。
【0026】
図2および図3をも参照して、前記バルブガイド7の吸気ポート3側の端部には、幹部全体として円形断面で上端に嵌入孔8aを有する流体ガイド部材8が、その嵌入孔8aによってバルブガイド7の先端を嵌合して吸気ポート3の内壁側に固着されている。
【0027】
図1及び図2に示す例では、吸気ポート3の(図1における)水平部分の中心軸3naは(図2における)吸気バルブ5の中心軸に対してオフセット量δだけ上方に偏芯している。
【0028】
前記流体ガイド部材8は下端側に噴射孔8hを有する円筒空間の中央流路8bが形成されている。前記嵌入穴8aとその中央流路8bとの間には隔壁8cが形成され、その隔壁8cはガタ無く円滑に吸気バルブ5のステム部5cを摺動させる摺動孔8dが形成されている。
【0029】
前記流体ガイド部材8には吸気ポート3の上流側に向かって流体導入路8eが突出するように設けられている。その流体導入路8eのバルジ加工8fを施された先端は前記吸気ポート3の中心軸3na上に配置されており、したがって、流体導入路8eの内径部である連通孔8gは、吸気ポート3の水平部分の中心軸3naとδだけオフセットした位置に中心軸を有する前記中央流路8bとは接線方向に(図2では傾斜して)連通するように構成されている。なお、前記連通孔8gは図1に示すように吸気弁5のステム5cに向かうに従って下方向に傾斜している。
【0030】
前記流体導入管路8eの先端には、例えば耐熱ゴムを使用した流体供給チューブ9が接続されている。そして、流体供給チューブ9は、吸気マニフォルド4側の図示しないアタッチメントおよび図示しないレギュレータを介して図示しない常に流体を高圧で保って貯留する流体貯留手段に接続されている。
【0031】
前記図示しないレギュレータは、常に一定の圧力で流体を流体ガイド部材8に供給するように構成されている。
【0032】
上述したように構成された本実施形態の燃料噴射装置によれば、図示しない流体貯留手段及びレギュレータによって一定圧を付加された流体(以降、流体を不燃性の圧縮ガスである窒素ガスとする)は、流体供給チューブ9を経て、流体ガイド部材8の流体導入路8eに流入する。
流体導入路8eに流入した窒素ガスは、連通孔8gから中央流路8bの内壁に沿って斜め上方から接線上に流入するので中央流路8b内では下向きの強力な渦流Vが発生する。
【0033】
図4を参照して、流体ガイド部材8の下端の噴射孔8hから排出された窒素ガスの渦流Vは、吸気弁5の傘部5aの傾斜面に沿って旋回する(図4では渦流Vが単なる曲線流として描かれているが、実際は図1のような渦流である)噴流を形成しつつシリンダC内に流入する。
【0034】
窒素ガスの渦流Vが噴流を形成しつつ吸気弁5と弁座6との狭い隙間を通過しシリンダC内に流入する際には、窒素ガスの渦流Vの「エゼクタ効果」によって吸気Gfは強制的にシリンダC内に引き込まれると共に窒素ガスと吸気は均一に混合される。
すなわち、窒素ガス流による「エゼクタ効果」により吸気の充填効率は高められ、窒素ガスと吸気とは効率良く混合される。
【0035】
ここで、流体が不燃性の圧縮ガスである窒素ガス(二酸化炭素、或いは空気でも良い)であれば、窒素ガスが吸気ポート3ないしシリンダC内で断熱膨張することにより充填吸気Gfを冷却するため、
又は、流体が揮発性の気体燃料(例えばガソリン、エチルアルコール、メタノール等)であれば、揮発性の気体燃料の気化潜熱により充填吸気を冷却するため、高い圧縮率でも上死点(TDC)におけるシリンダC内空気温度が過度に上昇することも無く、十分に長い着火遅れ期間を確保して、予混合圧縮着火燃焼が可能となる。
圧縮比が高く取れることにより、膨張比が高く設定出来、従来例では圧縮比を低く抑えたために熱効率の低下となっていたのに比べ、熱効率(燃費)が改善出来る。
【0036】
また、図5に示すように、窒素ガスの供給タイミングPjは、吸気バルブ5の開放の終了時期に合わせている。
ここで図5中Liは吸気バルブのリフト量、Leは排気バルブのリフト量、TDCは上死点、BDCは下死点を示す。
【0037】
そのようにすることにより、吸気ポート3を流過する吸気は窒素ガスによってシリンダC内への供給が妨げられることはない。
【0038】
次に図6から図9を参照して、第2実施形態を説明する。
【0039】
図6において、全体を符号1で示す電磁式燃料噴射弁1の先端部1Nは、大径部12aと先端側の小径部12bとで形成される段付の円筒状ケーシング12とそのケーシング12内に装着された中心軸体15とで構成されている。
【0040】
図7及び図8をも参照して、前記ケーシング12の大径部12aには環状の渦形成室12cが形成され、その渦形成室12cの上流側端部12dの内周部12e近傍には図示の例では2本の流体導入路13が渦形成室12cに傾斜して連通している。
渦形成室12cの下流側端部12fは小径部12b内に形成された環状通路14に連通し、該環状通路14の端部、すなわちケーシング12の先端は外方が拡大された円錐状開口部14a(以降の説明を容易にするため、円錐を形成する角度をθとする)が形成されている。
【0041】
一方、前記中心軸体15の先端には、先端側が拡大し前記円錐状開口部14aと同じ円錐角(円錐を形成する角度)θを有する円錐台形状体15aが形成されている。
【0042】
前記円錐状開口部14aと円錐台形状体15aの円錐の外周15bの間には一定の隙間δである円錐環状の噴射孔16が形成されている。
【0043】
前記中心軸体15は、先端の円錐台形状体15aに連なり、ケーシング12の環状通路14と渦形成室12cの領域の環状通路14の内径よりも細い小径軸部15cと、その小径軸部15cに連なり、ケーシング12の渦形成室12cの上方に設けられた孔12gに嵌合される大径軸部15dを有する。
【0044】
前記円錐環状の噴射孔16の開口幅δは、中心軸体15の大径軸部15dを図示しない公知の手段によって渦形成室12cの上方に設けられた孔12gに沿って上下に摺動させることによってその幅δを調整することが可能である。
【0045】
図9は、前記噴射孔16から燃料ガスを噴射させた際の円錐環状の噴霧Jと吸気ポート3のシリンダCへの開口部3a、及び吸気行程に入り、開弁し始めた吸気弁5との位置関係を示した図である。
【0046】
吸気ポート開口部3a位置での噴霧Jの環状の断面は、図示では明確に示されていないが、吸気ポート開口部3aの外縁部(開口部3aの直径)と略一致するように構成されている。
【0047】
ここで、流体(不燃性の圧縮ガス、揮発性の液体燃料、の何れか)は、図示しない流体貯留手段から供給され供給圧力が一定であることが好ましい。
【0048】
上述したように構成された本実施形態の燃料噴射装置1によれば、図示しない流体貯留手段及びレギュレータによって一定圧を付加された流体は、流体導入路13から渦形成室12cの内周部12e近傍に傾斜して渦形成室12cに流入し(図8のY1矢印)、渦形成室12cで強力な渦を発生する(図7のY2矢印)。
【0049】
その渦流が燃料噴射弁1の先端の円錐状環状隙間の噴射孔16から噴射された後は、流体は円錐環状の膜(噴霧)Jを形成する。
【0050】
一方、吸気ポート3内には既に吸気がシリンダC方向に流過しており、吸気ポート3の開口部3aと吸気弁5の外縁との隙間から、狭い隙間を通過する際に流速が急激に増加する所謂「エゼクタ効果」により、前記円錐環状の噴霧Jの膜を巻き込みながら勢い良くシリンダC内に流入する。
【0051】
吸気ポート3のシリンダ側開口部3aでは、噴霧Jの形状は吸気ポート開口部3aの外縁部(開口部の直径)と略一致するように構成してあり、円錐環状の噴霧Jは、吸入弁5の背面に衝突することが無いので高運動エネルギを保ったまま効率的にシリンダC内に「エゼクタ効果」によって引き込まれる。したがってシリンダC内では流体と吸入空気は均一に混合される。
【0052】
上記以外の効果作用は、図1〜図5の第1実施形態と実質的に同様であるので以降の説明を省略する。
【0053】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付言する。
例えば、第1実施形態における図示の例では、流体ガイド部材8をバルブガイド7と別体で設けているが燃料ガイド部材とバルブガイド7を一体に構成することも可能である。
また、揮発性の液体燃料の変わりに、水又は水を含む液体を吸気ポートのシリンダ開口部に向けて噴霧しても良い。
【0054】
【発明の効果】
本発明の作用効果を、以下に列挙する。
(1) 流体貯留手段から所定の圧力以上で不燃性の圧縮ガス、揮発性の液体燃料、の何れかの流体が吸気ポートに噴射され、その流体の渦流の「エゼクタ効果」によって吸気が強制的にシリンダ内に引き込まれるとともに流体と吸気が均一に混合される。
(2) 流体が不燃性の圧縮ガス(例えば窒素ガス、二酸化炭素、又は空気)であれば、圧縮ガスが吸気ポートないしシリンダ内で断熱膨張することにより充填空気を冷却し、高い圧縮率でも上死点(TDC)におけるシリンダ内空気温度の過度な上昇を防ぎ、十分に着火遅れを確保して、予混合圧縮着火燃焼が可能となる。
(3) 流体が揮発性の気体燃料(例えばガソリン、エチルアルコール、メタノール等)であれば、揮発性の気体燃料の気化潜熱により充填吸気を冷却するため、高い圧縮率でも上死点(TDC)におけるシリンダ内空気温度の過度な上昇を防ぎ、十分に着火遅れを確保して、予混合圧縮着火燃焼が可能となる。
(4) 圧縮比が高く取れることにより、膨張比が高く設定出来、従来例では圧縮比を低く抑えたために熱効率の低下となっていたのに比べ、熱効率(燃費)が改善出来る。
(5) 流体は流体供給手段から一定の供給圧力が付加されているので常に流体と空気の混合が安定的に行われる。
(6) 流体の供給タイミングを吸気バルブ開放期間の後期とすることで、空気のシリンダ内への供給が妨げられることなく十分な空気充填効率が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の吸気系の構成を示す断面図。
【図2】図1のX−X断面図。
【図3】本発明の第1実施形態の噴射装置の要部を説明するための縦断面図。
【図4】本発明の第1実施形態において、吸気バルブ開弁時の流体及び吸気の流れを示した吸気ポート周辺の断面図。
【図5】本発明の実施形態における噴射期間を示した特性図。
【図6】本発明の第2実施形態の噴射装置の構成を示す断面図。
【図7】図6のX−X断面図。
【図8】図7のY矢視図。
【図9】第2実施形態によって得られる流体の噴霧の様態を示す立体図。
【図10】従来技術による複式燃料ディーゼルエンジンの燃料供給系を説明する断面図。
【符号の説明】
1・・・燃料噴射装置
1N・・・燃料噴射弁の先端部
2・・・シリンダヘッド
3・・・吸気ポート
4・・・吸気マニフォルド
5・・・吸気弁
6・・・弁座
7・・・バルブガイド
8・・・流体ガイド部材
8a・・・流体導入路
9・・・流体供給チューブ
12・・・ケーシング
12a・・・大径部
12b・・・小径部
12c・・・渦形成室
13・・・流体導入路
14・・・環状通路
15・・・中心軸体
16・・・噴射孔
C・・・シリンダ
J・・・噴霧

Claims (6)

  1. 主燃料として液体燃料を用いる圧縮着火式内燃機関において、不燃性の圧縮ガス、揮発性の液体燃料、の何れかの流体を吸気ポート内に噴射することを特徴とする圧縮着火式内燃機関。
  2. 前記何れかの流体を吸気ポート内に噴射する噴射装置は、吸気弁のバルブガイドの先端に設けられ流体導入路を有するガイド部材に形成された噴射孔を備えている請求項1の圧縮着火式内燃機関。
  3. 前記何れかの流体を吸気ポート内に噴射する噴射装置は、燃料噴射弁の先端部に環状の渦形成室と、その渦形成室の上流側端部の外周部近傍に渦形成室に傾斜して接続された複数の流体導入路を有し、燃料噴射弁の先端に円錐状環状隙間による噴射孔が形成されている請求項1の圧縮着火式内燃機関。
  4. 前記円錐状環状隙間を形成する円錐角度は、噴射された流体が吸気弁に到達した際に吸気ポートの開口部の外縁部と流体の円錐状環状体の部分とが一致する請求項3の圧縮着火式内燃機関。
  5. 前記何れかの流体は、流体貯留手段から所定の圧力以上で前記噴射装置に供給される請求項1〜4の何れか1項の圧縮着火式内燃機関。
  6. 前記何れかの流体の供給タイミングは、吸気バルブ開放期間の後期である請求項1〜5の何れか1項の圧縮着火式内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009013867A (ja) * 2007-07-04 2009-01-22 Ihi Corp ディーゼルエンジンの予混合装置
CN102900487A (zh) * 2012-10-24 2013-01-30 江苏新能动力科技股份有限公司 一种活塞气门装置
US8651082B2 (en) 2007-12-17 2014-02-18 Ihi Corporation Premixed compression ignition diesel engine
JP5726289B2 (ja) * 2011-03-30 2015-05-27 三菱重工業株式会社 ガスエンジンの燃料ガス供給装置

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