JP2004346416A - スケール密着性に優れた熱延鋼板 - Google Patents

スケール密着性に優れた熱延鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】特に鋼材中のMn含有量(Mn濃度)が高い場合であっても、再現性良く、また確実にスケールの密着性を向上させることができる熱延鋼板を提供することを目的とする。
【解決手段】熱延鋼板表面のマグネタイトからなるスケール層中に含まれるMnFeの比率が体積率で0.3%以下であるとともに(Fe,Mn)O の比率が体積率で1.0%以下であり、このスケール層の残留圧縮応力が400Mpa以下であることとし、鋼材中のMn含有量が高い場合であってもスケールの密着性を向上させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に酸洗されて用いられる用途の熱延鋼板に関し、スケール層 (以下、単にスケールとも言う) の密着性に優れ、酸洗工程での押し込み疵の原因となるスケール剥離が少ない熱延鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、熱延鋼板は、熱間圧延上がりの状態で、その表面に10μm 前後の厚みの 2次スケール層が形成される。この熱延鋼板表面のスケールは、鋼 (地鉄、鋼素地) との密着性が悪いと、酸洗工程前にその一部が剥離しやすくなる。このスケール剥離が生じた場合には、剥離したスケールが酸洗工程において鋼板表面に押し込まれるため、鋼板表面の押し込み疵となりやすい。この押し込み疵は酸洗して用いる用途での熱延鋼板の表面欠陥となる。このため、酸洗して用いる用途での熱延鋼板では、鋼との密着性に優れ、スケールの剥離の少ないタイトスケールを有する熱延鋼板が望まれている。
【0003】
通常、上記2 次スケール層の構造は 3層構造をとり、下から順に、(1) 地鉄との界面から成長したマグネタイト(Fe、マグネタイトシーム)、(2) ウスタイト(FeO )が共析変態したマグネタイトと鉄の混在組織、(3) 表層から成長したマグネタイト、及びヘマタイト(Fe)、となる。一般に、(1) のマグネタイトシーム、及び(2) の共析組織など、スケール層中のマグネタイト量が多いほどスケールの密着性が向上すると言われている。
【0004】
これに対して、製造条件によっては、ウスタイト(FeO )が未変態のまま残留することがある。この場合、ウスタイトの破壊強度は低いため、スケール層中の未変態のウスタイト量が多いほど、スケールにクラックが入って、スケールが剥がれやすくなり、密着性が著しく損なわれる。
【0005】
したがって、従来から、スケールをできるだけマグネタイト化することによって、スケールにクラックが入りにくくし、スケールの密着性向上を図ることが行なわれている。ウスタイト(FeO) からマグネタイト(Fe) への変態は560 ℃近傍で生じる。このことから、従来技術では、熱延終了時の鋼板巻き取り後の冷却速度を遅くして上記変態を十分に進めることにより、ウスタイトからマグネタイトへの変態を促進して、スケールの密着性向上を図っている。また、更に、スケール層の厚みを薄くする薄スケール化も行なっている (例えば、特許文献1〜4参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−277105 公報
【特許文献2】
特開平9−272918公報
【特許文献3】
特開平9−271806公報
【特許文献4】
特開平9−272917公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らの知見によれば、特に鋼材中のMn含有量(Mn濃度)が高い場合は、上記のような巻き取り後の冷却速度制御によって、スケールのマグネタイト化を促進しても、密着性が改善されず、スケール剥離が起こる場合が生じる。
【0008】
本発明者らは、スケール組成とスケール密着性の相関を詳細に調査した結果、スケール層中のMnFeと(Fe,Mn)O とが増加した場合、スケールの密着性が低下することを知見した。即ち、前記従来技術のように、スケールをできるだけマグネタイト化し、また薄スケール化したとしても、スケール層中のMnFeと(Fe,Mn)O とが増加した場合には、スケールの密着性が著しく低下することを知見した。
【0009】
言い換えると、前記従来技術は、熱延鋼板表面のスケール層中のこれらMn酸化物のスケール密着性への影響に関する認識が無かった。このため、特に鋼材中のMn含有量(Mn濃度)が高い場合に、再現性良く、また確実にスケールの密着性を向上させることができなかった。
【0010】
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、特に鋼材中のMn含有量(Mn濃度)が高い場合であっても、再現性良く、また確実にスケールの密着性を向上させることができる熱延鋼板を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明熱延鋼板の要旨は、熱延鋼板表面のマグネタイトからなるスケール層中に含まれるMnFeの比率が体積率で0.3%以下であるとともに(Fe,Mn)O の比率が体積率で1.0%以下であり、このスケール層の残留圧縮応力が400Mpa以下であることとする。
【0012】
本発明において、熱延鋼板表面のスケール層がマグネタイトからなるとは、スケール層の密着性を阻害しない範囲で、スケール層中に、マグネタイトの他に、ヘマタイト(Fe) などが含有されることを許容する。熱延鋼板の特にMnを含有する場合のスケール層は、マグネタイト(Fe) を主成分とし、残りが、ヘマタイト(Fe) 、MnFe、そして未変態のウスタイト(FeO) にMnが固溶したウスタイトである(Fe,Mn)O からなる。本発明では、このスケール層中のMnFeと(Fe,Mn)O との両者の比率をいずれもできるだけ少なくし、スケールの密着性へのMnFeと(Fe,Mn)O との悪影響を排除することを特徴とする。
【0013】
ここで、熱延鋼板表面のスケール層を構成するマグネタイト、ヘマタイトの各比率、そして、熱延鋼板表面のスケール層中に含まれるMnFeや(Fe,Mn)O の各比率は、スケール層に対する体積率(vol%)として、通常の条件でのX 線回折により定量化可能である。
【0014】
後述する通り、鋼材中のMn含有量が高い場合、製造条件によっては、鋼材中のMnが鋼材表面のスケール内に拡散して、MnFeを形成する。また、同様に、未変態のウスタイトにMnが固溶したウスタイトである(Fe,Mn)O を増加させる。なお、鋼材中のMnが鋼材表面のスケール内に拡散した場合の、スケール層中のMn酸化物の存在形態はほぼこれら二つのMn酸化物形態に特定される。
【0015】
鋼材中のMnあるいはスケール層中のこれらMn酸化物は、ウスタイトの共析変態を阻害するとともに、スケールの残留応力を増加させ、スケールにクラックが導入されやすくなる。このため、スケール層中のこれらMn酸化物含有量が増加した場合、スケールの密着性を低下させ、前記した通り、酸洗工程前にスケールが剥離しやすくなる。
【0016】
MnFeや(Fe,Mn)O などのMn酸化物の比率が、スケールの密着性に影響する原因として以下のことが考えられる。圧延が終了した後の冷却時にはスケールに圧縮応力が発生する。スケールの破壊強度が低く、スケールと界面の密着力が弱い場合は、圧縮応力に起因してスケール内に発生したクラックが原因となり、スケールが鋼より容易に剥離する。鋼材のMn含有量が高い場合に多く生成するMnFeは破壊強度が非常に低く、また鉄との熱膨張係数の差が非常に大きい。このために、熱延後の冷却時の温度差により発生する圧縮応力に加えて、MnFeに起因する圧縮応力が発生するため、スケールに極めて大きい圧縮応力が発生する。そして、この圧縮応力が原因となってスケール内にクラックが多数発生して鋼から容易に剥離してしまう。また、スケール内に拡散したMnがFeO の共析変態を阻害し、未変態のFeO にMnが固溶した(Fe,Mn)O がスケール層内に残留するが、これが破壊強度が極めて低いためにクラックが入りやすくなり、スケールが剥がれやすくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
このため、本発明では、熱延鋼板表面のマグネタイトからなるスケール層中に含まれるMnFeの比率を体積率で0.3%以下とするとともに、(Fe,Mn)O の比率を体積率で1.0%以下とする。MnFeの比率が体積率で0.3%を越えた場合、スケール層の残留圧縮応力が、密着性を保障するに必要な上限である、400Mpa以下に小さくならない。また、(Fe,Mn)O の比率が体積率で1.0%を越えた場合、スケールのクラック個数が著しく多くなり、密着性を保障できない。このように、MnFeの比率と(Fe,Mn)O の比率とは両者とも制御する必要が有る。例えば、(Fe,Mn)O の比率を下げて、スケールのクラック数を少なくしても、(Fe,Mn)O の比率が多く、スケール層の残留圧縮応力が400Mpaを越えた場合には、スケール層の密着性が向上できない。
【0018】
このように、スケール層中におけるMnFeの生成を抑止してその比率を体積率で0.3%以下、また、スケール層中における(Fe,Mn)O の生成を抑止してその比率を体積率で1.0%以下とすることにより、スケールの残留応力を400MPa以下に低減できるとともに、クラックの無い、密着性の高いタイトスケールを得ることができる。この結果、酸洗工程を通す際の、スケールの密着性が良好で、スケール剥離の少ない熱延鋼板を得ることが出来る。但し、これらMn酸化物量を規制しても、熱間圧延後の水冷条件などの、実際の熱延ラインにおける製造条件によっては、残留応力が増大して、スケールの密着性が低下することもまま起こりうる。このため、本発明では、スケールの密着性向上の再現性や保障を図るために、スケールの残留応力を400MPa以下と、敢えて独立して規定している。
【0019】
図1 に、熱延鋼板におけるマグネタイトからなるスケール層中のMnFe比率とスケールの残留応力、スケール密着性との関係を示す。また、図2 に、熱延鋼板におけるマグネタイトからなるスケール層中の(Fe,Mn)O の比率とスケールのクラック発生個数、スケール密着性との関係を示す。図1 、2 は後述する実施例表1 に示す、主としてMn含有量が異なるA(Mn:0.22%) 、C(Mn:0.95%) 、D(Mn:1.42%) の各供試鋼を使用し、通常の熱延プロセスを経て得られた各熱延鋼板について、その表面のスケール層中のMn酸化物の比率、スケールの残留応力を測定し、更にスケールの密着性を評価したものである。
【0020】
図1 から分かる通り、スケールの残留応力は、スケール層内のMnFe含有率が高いほど増大する。また、図2 から分かる通り、スケールのクラック個数はスケール層内の(Fe,Mn)O 含有率が高いほど増大する。そして、スケールの密着性は、共通して。これらMnFe含有率と(Fe,Mn)O 含有率とが高いほど低下する。これは先に述べたように、MnFeが鉄との熱膨張係数差が大きいために冷却時にスケールに大きい圧縮応力が残留する上、MnFeの破壊靭性が小さく脆いこと、また原因は明らかではないが、MnがFeO の共析変態を妨げて、脆い(Fe,Mn)Oが多くなる為である。
【0021】
更に、これら図1 、2 の結果から、MnFeの比率が体積率で0.3%を越えた場合、または(Fe,Mn)O の比率が体積率で1.0%を越えた場合に、スケール密着性評価方法におけるスケール剥離率が後述するレベル3 を越えて低下することが分かる。したがって、本発明における、熱延鋼板表面のマグネタイトからなるスケール層中に含まれるMnFeの比率を体積率で0.3%以下とするとともに、(Fe,Mn)O の比率を体積率で1.0%以下とする、本発明規定の臨界的な意義が分かる。
【0022】
ここで、スケール層中のMn酸化物の比率はX 線回折により定量した。同時にスケール層中のマグネタイトやヘマタイトの比率もX 線回折により測定した。その結果は、A 、C 、D の各供試鋼ともマグネタイトの比率は体積率で85〜95% (ヘマタイト比率は3 〜15%)であった。
【0023】
スケールの残留応力は、X 線回折応力測定装置により、鋼板表面近傍の格子歪を測定して、応力を算出した。なお、応力測定にあたっては、スケール組成をマグネタイト(Fe) とし、高角度の回折線を得るべくCrK α線によるFe(511)面を選択した。
【0024】
クラック発生個数は、スケールの圧延方向の断面をミクロ観察し、スケールの圧延方向の25μm 長さ当たりのクラック発生個数を測定し、この測定を10視野で行なった平均値とした。
【0025】
このスケール密着性評価方法において、評価が上記レベル2 以下であれば、実際の鋼板の曲げ加工やプレス成形によってもスケール剥離がほとんど起こらず、また酸洗や冷間圧延時にも、剥離したスケールを噛み込んで表面品質を損なうと言った問題はほとんど生じない。一方、評価が上記レベル3 を越えた場合、実際の鋼板における上記種々の場合に、スケール剥離が生じ、剥離したスケールを噛み込んで鋼板の表面品質を損なう問題が生じる可能性が高い。
【0026】
スケールの密着性は、引張り試験機により熱延鋼板に10% の引張り歪を与え、その後鋼板表面に粘着テープを貼り付けてスケールを剥離させ、テープに付着したスケールの量を測定した。スケールの剥離量の測定方法は、剥離したスケールの付着したテープを透明シートに貼り付け、これをスキャナーで画像を取り込んだあと、画像の明暗を反転させ、300 ×300 画素の範囲を指定後、2 値化して面積を算出し、スケール剥離率=(剥離スケールの画素数)/ (全画素数)を算出した。そして、スケールの密着性は、スケール剥離率が1%未満のものをレベル1 、1%以上3%未満のものをレベル2 、3%以上5%未満のものをレベル3 、5%以上のものをレベル4 として評価した。
【0027】
このスケール密着性評価方法は、実際における熱延鋼板のスケール密着性 (スケール剥離) の評価乃至状況と良く対応していることが特徴である。引張りの予め歪が10% 未満では、条件が緩すぎ、実際の熱延鋼板のスケール密着性 (剥離) 挙動と対応しにくくなる。また、引張りの予め歪が10% を越えた場合にも、条件が厳し過ぎて、実際の熱延鋼板のスケール密着性挙動と対応しにくくなる。更に、この引張りの予め歪を与えた後で粘着テープを貼り付けてスケールを剥離する方法を採ることで、実際の熱延鋼板のスケール密着性挙動と良く対応する。
【0028】
スケール層中のこれらMnFeや(Fe,Mn)O などのMn酸化物を上記規定のように出来るだけ少なくするためには、鋼中のMnがスケール層内へ拡散するのを防止することが有効である。鋼が高温で曝される時間が長いほど、スケール層内へのMn拡散が助長され、MnFeが形成されやすい。したがって、加熱工程における加熱炉内や熱間圧延中の温度、熱延後の水冷時なども、できるだけ低温、もしくは短時間で冷却する方が、脆いMnFeが出来にくい。
【0029】
このためには、熱延前の加熱工程において、圧延できる範囲で、加熱温度をできるだけ低く、加熱時間をできるだけ短くすることが好ましい。このための好ましい加熱温度範囲は950 〜1100℃である。通常の熱延鋼板の加熱温度範囲は950 〜1300℃である。しかし、加熱温度が1100℃を越えた場合、鋼材中のMnがスケール層内へ拡散しやすくなる。一方、加熱温度が950 ℃未満では、熱間圧延自体が困難となる。
【0030】
また、熱延後の巻き取り温度が低すぎたり、巻き取り後の冷却速度が速すぎたりすると、Mnが固溶したウスタイトである(Fe,Mn)O のマグネタイトへの共析変態が進みにくく、脆い(Fe,Mn)O が残留しやすくなる。なお、巻き取り温度前後ではMnFeは生成されずないため、共析変態を出来るだけ進行させるよう、巻き取り温度は高い方が良いが、あまり高すぎるとヘマタイトが生成し、スケール内に歪が生じて剥離しやすくなるため、600 ℃前後で巻き取るのが好ましい。
【0031】
これら製造時の諸条件を考慮して、MnFeの生成比率、(Fe,Mn)O の残留比率、及びスケール内の残留応力を適正に制御しうる為の製造条件を決定すればよい。
【0032】
勿論、これら製造時の諸条件以外に、鋼中のMn含有量を低く抑えることも、鋼材中のMnがスケール層内へ拡散するのを防止するためには有効であるが、熱延鋼板の成分組成 (成分規格) や要求特性からして、大きな限界や限度がある。言い換えると、上記製造時の諸条件の制御によって、鋼材中のMnのスケール層内への拡散が防止できるため、上記成分規格の変更や要求特性を落としてまで、鋼中のMn含有量を低く抑える必要は無い。即ち、本発明では、高Mn鋼であっても、鋼材中のMnがスケール層内へ拡散するのを防止でき、スケール層中のMn酸化物を少なくでき、スケール層の密着性を向上できる利点もある。
【0033】
なお、本発明では、熱延鋼板表面のスケール層がマグネタイトからなることを前提とする。より具体的には、本発明で対象とするMnを含有する熱延鋼板表面のスケール層( 熱延によって生成した2 次スケール層) は、マグネタイト(Fe) を主成分とし、残りが本発明において規制されるべき、ヘマタイト(Fe) 、MnFe、そして未変態のウスタイト(FeO) にMnが固溶したウスタイトである(Fe,Mn)O からなる。
【0034】
したがって、本発明において、熱延鋼板表面のスケール層がマグネタイトからなるとは、スケール層の密着性を阻害しない範囲で、マグネタイト以外のヘマタイトなどを含むことを許容する。実際問題としても、スケール層をマグネタイトのみから構成させることは困難で、かつ現実的では無い。この点、スケール層中のマグネタイトの比率を体積率で80% 以上とすることが好ましい。また、マグネタイト以外のヘマタイトなどの許容範囲は、スケール層中に含まれるマグネタイト以外のヘマタイトなどの比率をこれらの合計の体積率で20% 以下とすることが好ましい。スケール層におけるマグネタイトの比率が上記80% よりも下がり、また、マグネタイト以外のヘマタイトなどの比率が20% を越えて増えた場合は、元々のスケール層の密着性が著しく低くなり、スケール層中のMn酸化物を少なくする意味が無くなる可能性が高くなる。
【0035】
熱延鋼板表面のスケール層をマグネタイト化させるためには、前記した従来技術と同様に、熱延終了時の鋼板巻き取り後の冷却速度を遅くし、上記変態を十分に進めることにより、ウスタイトからマグネタイトへの変態を促進することが有効である。例えば、熱延終了直後には、通常の加速冷却などの手段で急冷したとしても、ウスタイト(FeO) からマグネタイト(Fe) への変態が生じる560 ℃近傍の温度で一旦保持するか、冷却速度を遅くして徐冷し、上記変態を促進することが好ましい。なお、このスケール層のマグネタイト化が進んだ後は急冷しても良い。
【0036】
更に、熱延鋼板表面のマグネタイトのスケール層の厚みは6μm 以下であることが好ましい。スケール層の厚みが6μm を越えた場合には、スケール層がマグネタイトであったとしても、スケール密着性が低下して、酸洗や冷間圧延、あるいは成形加工時にスケールが剥離する可能性が高くなる。
【0037】
次に、本発明における熱延鋼板の好ましい化学成分および製造方法について、以下に説明する。本発明における熱延鋼板は、前提として、通常の熱延鋼板の化学成分範囲が適用できる。また、製造方法も、鋼材中のMnがスケール層内へ拡散するのを防止する前記加熱温度条件と、スケール層のマグネタイト化を促進する熱延後の冷却条件を除き、通常の製造工程や製造条件が適用できる。また、この点が本発明の利点でもある。
【0038】
本発明熱延鋼板における基本化学成分の好ましい範囲は、C :0.01〜0.30% 、Si:0.01〜2.0 % 、Mn:0.2 〜2.0 % 、Al:0.002 〜0.10% 、残部Feおよび不可避的不純物である。これに、必要に応じて、Nb、V 、Ti、Cu、Ni、Cr、Mo、B などの元素群の1 種または2 種以上や、Ca、希土類元素などの元素群の1 種または2 種以上が適宜含有されて良い。
【0039】
以下に各元素の含有量の内の基本元素の説明をする。なお、以下の元素含有量の表示は全て質量% である。
C は鋼の要求強度を確保する元素である。0.01% 未満の含有量ではこの効果が不十分であるが、0.30% を越えて含有されると、スケールと地鉄との界面にCOガスが発生するため、熱間圧延の途中でスケールの剥離が生じやすく、スケール疵の原因となる。したがって、C 含有量は0.01〜0.30% の範囲とすることが好ましい。
【0040】
Siは溶鋼の脱酸や固溶強化するための元素である。0.01% 未満のSi含有量ではこれらの効果が不十分である。また、Siには、その含有量が0.1%以上の比較的高い場合には、鋼材中のMn含有量が1%以上と高い場合でも、界面に生成されるファイアライトが、Mnのスケール層中への拡散を抑制する効果を発揮し、MnFeの生成量が減少するとともに、応力緩和効果を発揮し、スケールの残留応力が低減されて、密着性の良いスケールが得らる効果もある。但し、Siが2.0 % を越えて含有されると、熱延時のデスケーリング性が著しく低下して、赤スケールのようなスケール疵が発生しやすくなる。したがって、Si含有量は0.01〜2.0 % の範囲とすることが好ましい。
【0041】
Mnは鋼の強度確保のための元素である。0.2%未満の含有ではこの効果が不十分であるが、2.0 % を越えて含有量されると、靱性低下を招く恐れがある。本発明ではMnのスケール密着性低下への影響が大きい、Mnを0.2%以上含有する高Mn熱延鋼板を特に適用対象とする。したがって、Mn含有量は0.2 〜2.0 % の範囲とすることが好ましい。
【0042】
Alは溶鋼の脱酸元素として、固溶酸素を捕捉するとともに、ブローホールの発生を防止して、鋼の靱性の向上のためにも有効な元素である。Al含有量が0.002%未満ではこれらの十分な効果が得られず、一方、Al含有量が0.10% を越えると、逆に、溶接性を劣化させたり、アルミナ系介在物の増加により鋼の靱性を劣化させる。したがって、Al含有量は0.002 〜0.10% の範囲とすることが好ましい。
【0043】
以下に基本元素以外のその他の元素の説明をする。
Nb、V 、Ti、Cu、Ni、Cr、Mo、Co、W 、B などの元素群は、1 種または2 種以上の一定量含有されて、鋼の高強度化や高靱性化に各々寄与する。このために必要に応じて選択的に含有される。
【0044】
Nb、V 、Tiは鋼中に炭窒化物として析出して強度を高めるとともに、鋼のミクロ組織を微細化して強度、靱性などを向上させる。ただ多量に含有させた場合、溶接熱影響部などの靱性を大幅に低下させる。したがって、これらを含有させる場合の各含有量は、Nb:0.001〜0.10% 、V:0.001 〜0.1%、Ti:0.001〜0.2%の各範囲とする。
【0045】
Cu、Ni、Cr、Mo、Co、W 、B は、鋼の焼入れ性を向上させて、強度を高める。ただ多量に含有させた場合、鋼の靱性を大幅に低下させる。したがって、これらを含有させる場合の各含有量は、Cu:0.001〜0.3%、Ni:0.001〜0.3%、Cr:0.001〜0.3%、Mo:0.001〜0.3%、Co:0.001〜0.3%、W :0.001〜0.3%、B:0.0003〜0.003%の範囲とする。
【0046】
Ca や、La、Ceなどの希土類元素(REM) などの元素群は、1 種または2 種以上の一定量含有されて、鋼組織の微細化や高靱性化に各々寄与する。また、耐食性などに有害なS を固定して、鋼マトリックスを清浄化する効果もある、このために必要に応じて選択的に含有される。ただ多量に含有させた場合、却って鋼の靱性を大幅に低下させる。したがって、含有させる場合の各含有量は、Ca:0.0003 〜0.010%、希土類元素:0.001〜0.10% の範囲とする。
【0047】
その他、S 、P 、N 、O などは不純物であり、できるだけ少ない含有量が好ましいが、これらの元素は、製鋼など鋼材の製造過程で含まれてくる可能性もあり、本発明鋼板の諸特性を阻害しない範囲で、通常の不純物レベルで含まれることは許容される。
【0048】
次に、本発明鋼板の製造方法を以下に説明する。本発明鋼板は、前記した加熱温度条件と熱延後の冷却条件とを除き、通常の製造工程や製造条件が適用できる。即ち、連続鋳造や造塊法によって溶製された上記成分範囲の鋼スラブを、分塊圧延乃至熱間鍛造や厚板圧延などの熱間加工を適宜行った後、あるいは行なわずに、加熱された後に熱間圧延されて、所定の板厚の熱延鋼板とされる。そして、その後酸洗工程によって脱スケールされて、本発明熱延鋼板とされる。熱延鋼板はそのままか表面処理されて、あるいは更に冷間圧延および必要により表面処理されて製品鋼板とされる。なお、これら熱延の熱間加工条件や熱間加工後の熱処理の条件は、鋼板の必要強度などの要求特性や仕様に応じて、適宜決定される。したがって、通常の熱延の他に、熱延後のオンラインでの加速冷却などの強制冷却や制御圧延が施されても良い。
【0049】
【実施例】
表1 にA 〜E で示す成分の鋼を溶製し、連続鋳造によってスラブとした後、これを加熱炉内で、表2 に示す種々の温度、時間で加熱し、通常のデスケーリングを行い、さらに通常の熱間圧延にて、表2 に示すように仕上げ圧延温度を変化させて1 〜2mm の板厚まで圧延した。その際、表2 に示すように、仕上げ圧延後の冷却速度を変化させて水冷し、また、種々の巻き取り温度(CT)でコイルに巻き取り、さらに巻き取り後の冷却速度を変えて大気中で冷却した。
【0050】
このようにして作製した熱延鋼板の板幅方向の中央部から試料を採取し、前述した測定方法で、スケール層中のMnFeと(Fe,Mn )O の比率、及びスケールの残留応力、およびスケールの密着性を評価した。ここで、スケール層中のMn酸化物の比率はX 線回折により定量した。得られた結果を表3 に示す。なお、スケール層中のマグネタイトやウスタイトの比率も同様に測定結果は、A 〜Eの各供試鋼ともマグネタイトの比率は体積率で85〜95% (ヘマタイト比率は3 〜15%)であった。
【0051】
表2 のように、加熱条件、加熱時間、巻き取り温度、巻き取り後の冷却速度を制御することにより、鋼材中のMn含有量が高くても、表3 に示すように、スケール層中のMnFeや(Fe,Mn)O の比率をコントロールでき、密着性の良いスケールを得ることが出来る。より具体的には、熱延プロセスでの加熱温度が低い、もしくは加熱時間が短い、発明例1 、6 、10、13、17、18は、Mnの拡散が抑制されて、MnFeの生成量が減るために、スケールの残留応力が減少して、スケール密着性が良好であった。
【0052】
これに対して、加熱温度が高い場合や、加熱温度が低くても加熱時間が長い、比較例2 、4 、7 、9 、11、12、14、15の場合は、MnFeの生成量が増えて大きい残留応力が発生し、スケール密着性が低下した。
【0053】
また、MnFeの生成量が抑制されている場合でも、巻き取り後の冷却速度が速く、マグネタイトへの共析変態が進まない比較例3 、8 、16の場合は、脆い(Fe,Mn)O が残留してクラックが発生し、スケール密着性が低下した。
【0054】
一方、加熱温度が低く、加熱時間も短い場合でも、巻き取り温度が低すぎる比較例5 の場合は、共析変態が進まず、クラックが発生して、スケール密着性が低下した。
【0055】
なお、鋼材中のMn含有量が1.45% と最も高い発明例17、18、20の場合には、Si含有量も0.5%と高いために、界面に生成されるファイアライトが、Mnのスケール層中への拡散を抑制する効果を発揮し、MnFeの生成量が減少するとともに、応力緩和効果を発揮し、スケールの残留応力が低減されて、密着性の良いスケールが得られた。但し、Si含有量が高くても、巻き取り後の冷却速度が速すぎる比較例19の場合は、未変態のFeO が残留してスケールにクラックが入りやすくなり、スケール密着性が低下した。
【0056】
更に、熱延鋼板表面のマグネタイトからなるスケールであっても、また、スケール層中に含まれる(Fe,Mn)O の比率が体積率で1.0%以下であっても、スケール層中に含まれるMnFeの比率が体積率で0.3%を越える比較例2 、4 、7 、9 、12、14、15は、スケール層の残留圧縮応力が400Mpaを越えており、スケール密着性がレベル4 を越えて著しく低い。
【0057】
そして、熱延鋼板表面のマグネタイトからなるスケールであっても、また、スケール層中に含まれるMnFeの比率が体積率で0.3%以下であっても、スケール層中に含まれる(Fe,Mn)O の比率が体積率で1.0%を越える比較例3 、5 、 8、16はスケールのクラック個数が多く、スケール密着性がレベル4 を越えて著しく低い。
【0058】
また、スケール厚みが6 μm を越える比較例や発明例は、スケール厚みが6 μm 以下の比較例や発明例に比して、相対的にスケール密着性が劣る。
【0059】
したがって、以上の結果から、スケール層中に含まれる両Mn酸化物の量を規制する本発明規定の臨界的な意義や好ましい規定の意義が分かる。
【0060】
【表1】
Figure 2004346416
【0061】
【表2】
Figure 2004346416
【0062】
【表3】
Figure 2004346416
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、スケールの密着性を大幅に向上させた熱延鋼板を提供することができる。このため、実際の熱延鋼板の酸洗や冷間圧延時にも、また実際の熱延鋼板の曲げ加工やプレス成形時にも、スケール剥離が少ないかほとんど起こらず、剥離したスケールの押し込みや噛み込みにより、表面品質を損なうと言った問題が生じない。したがって、これら処理や加工時の熱延鋼板表面品質を著しく向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱延鋼板スケール層中のMnFe比率とスケールの残留応力との関係を示す説明図である。
【図2】熱延鋼板スケール層中の(Fe,Mn)O の比率とスケールのクラック個数との関係を示す説明図である。

Claims (4)

  1. 熱延鋼板表面のマグネタイトからなるスケール層中に含まれるMnFeの比率が体積率で0.3%以下であるとともに(Fe,Mn)O の比率が体積率で1.0%以下であり、このスケール層の残留圧縮応力が400Mpa以下であることを特徴とするスケール密着性に優れた熱延鋼板。
  2. 前記熱延鋼板の鋼中のMn含有量が0.2%以上である請求項1記載の鋼板。
  3. 前記熱延鋼板表面のスケール層の厚みが6μm 以下である請求項1または2に記載の熱延鋼板。
  4. 前記熱延鋼板表面のスケール層中に含まれるマグネタイトの比率が体積率で80% 以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱延鋼板。
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