JP2004346074A - アニリンボロン酸およびそれらの誘導体の製造 - Google Patents

アニリンボロン酸およびそれらの誘導体の製造 Download PDF

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Abstract

【課題】 アニリンボロン酸誘導体の製造法の提供。
【解決手段】 2個の保護基PGを導入することにより、アニリン(II)を二保護されたアニリン(III)に転化させ、(III)を金属化させ、同時に、または続いて、ボロン酸エステルB(OR1,2,3(IV)と反応させて式(V)の保護されたアニリンボロン酸エステルを形成させ、このアニリンボロン酸エステルを、保護基PGを脱離させることにより、式(I)のアニリンボロン酸エステルに転化させる方法。
【化1】
Figure 2004346074

【選択図】 なし

Description

本発明は、必要に応じて置換されたアニリン誘導体を、窒素上にあるすべての水素原子を一個以上の保護基で置き換え、次いで金属化させ、次いで適当なホウ素化合物と反応させ、仕上げ処理および保護基の除去に応じて、対応するボロン酸、その無水物またはボロン酸エステルを形成させる(式1)ことにより、アニリンボロン酸およびそれらのエステルおよび塩を製造する方法に関するものである。
Figure 2004346074
遷移金属の触媒作用による反応、特にパラジウムまたはニッケル触媒を使用して炭素−炭素結合を形成する反応は、薬学的活性成分、特殊および精密化学薬品の工業的合成(この合成は、非常に穏和な条件で、良好な化学的選択性で進行することが多い)に益々応用される様になっている。ハロゲン化アルケニル、ハロゲン化アルキニル、ハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールは、一般的にアルケン(Heck反応)または有機金属化合物とカップリングさせる。特に、古典的な合成方法では到達し得ない、非対称的に置換されたビフェニル誘導体は、この様式で製造される。最も頻繁に使用される方法は、ボロン酸またはそれらの誘導体が(場合によりアルキルボランも)有機金属カップリング相手として使用されるSuzukiまたはSuzuki-Miyauraカップリングである。これらのホウ素化合物は、反応性が比較的低いため、分子中の多くの官能基の存在に耐えることができ、水性反応媒体中でも転化することができる。それらの毒性も同様に、同等の反応性を有する他の有機金属化合物、例えば有機スズ化合物よりも低い(Stilleカップリング)。
有機アリールボロン酸およびそれらの誘導体は、通常、アリールリチウムまたは−マグネシウム化合物をホウ酸トリアルキルと反応させ、続いて水性酸加水分解することにより製造される。この合成経路は、アミノ基の2個の比較的酸性の水素原子がアニリンの有機金属化合物の形成を不可能にするので、アニリンボロン酸に直接応用することはできない。ペプチド合成で通常行われている単純なアミノ基保護は、第二の水素原子が極性有機金属化合物に対してなお反応性であるために、不十分である。
この課題に関する文献には、ボロン酸をニトロ化し、導入されたニトロ基を還元することにより、アミノ基をフェニルボロン酸に導入する試みが開示されている。これによって異性体混合物が得られるが、この混合物は、反応条件に応じて、主としてオルト−またはメタ−ニトロフェニルボロン酸(それぞれの場合、収率60〜70%)からなり、パラ−ニトロフェニルボロン酸は非常に少量の副生成物として得られるが、十分に分析されていない。オルト−およびメタ−アミノフェニルボロン酸は、ニトロ化合物を、鉄(II)塩または白金上の水素で還元することにより、中程度の収率で調製され、カルボキサニリドとして単離されている(非特許文献1)。ニトロ化の際、操作を低温(−30℃まで、下記参照)で行っても、ある量のニトロベンゼンおよびホウ酸が常に得られている。後に続く研究発表(非特許文献2)では、このホウ素基の損失は、4−メトキシフェニルボロン酸のニトロ化における唯一の反応として記載されている程である。ここでも、後の、フェニルボロン酸のパラ−位置における官能化は完全に失敗している。芳香族化合物におけるホウ素−炭素結合の求電子試薬に対する感受性は、KuivilaおよびHendricksonにより、フェニルボロン酸の臭素分解(brominolysis)により立証されている(非特許文献3)。電子が欠乏しているフェニルボロン酸は、電子が豊富なフェニルボロン酸よりも安定していることが分かっており、この電子が豊富なフェニルボロン酸は、後に、ある種の、電子吸引置換基を有するボロン酸の合成に利用されている(非特許文献4)。非特許文献4には、トリルボロン酸から出発する多段工程における4−アミノ−3−ニトロフェニルボロン酸の製造も開示されている。この合成では、トリルボロン酸を低温(−40℃)でニトロ化し、メチル基を酸に酸化し、酸塩化物を経由してアジドを導入し、アジドをCurtius反応により分解し、アセチルアミノ基を与え、これを加水分解している(全体的な収率14%)。
ボロン酸誘導体を形成するための別の方法は、ジオキサボロラン(非特許文献5参照)またはジオキサボロラニル(非特許文献6参照)とハロ芳香族化合物の、遷移金属触媒作用させる反応である。しかし、この反応は、ハロアニリンでは収率が7%であり、これまで十分に進行していない(非特許文献7)。
さらに、芳香族ニトロ化合物にボロン酸官能基を導入し、続いて水素化することも考えられるが、ニトロ基の反応性のために、これには極めて低い温度が必要であり、ほんの小数の基体に限られる(非特許文献8参照)。
特開2000− SeamanおよびJohnson, J. Am. Chem. Soc. 1931, 53, 713 BeanおよびJohnson, J. Am. Chem. Soc. 1932, 54, 4415 J. Am. Chem. Soc. 1952, 74, 5068 Torssell, Meyer, Zacharias, Ark. Kemi 1957, 10, 35, 497 Murataら, J. Org. Chem. 2000, 65, 164 Zaidlewiczら, J. Organomet. Chem. 2002, 657, 129 Baudoinら, J. Org. Chem. 2000, 65, 9268 Koebrichら, Angew. Chem. 1966, 78, 1062; Knochel et al., Angew. Chem. 2002, 114, 1680
そこで、本発明の目的は、アニリンボロン酸(アミノフェニルボロン酸)、特にパラ−位置にアミノ基を有するアニリンボロン酸、およびそれらの誘導体を製造でき、多くの置換基および多くの置換パターンと相容性があり、多工程合成も、Cutius分解の様な工業的に制御し難い反応も含まず、高い収率を達成し、経済的に有用な方法を提供することである。これは、アミノフェニルボロン酸の工業的製造およびさらなる用途のための前提条件である。
本発明は、この目的を達成し、式(I)の、必要に応じて置換されたアニリンボロン酸誘導体およびそれらの誘導体の製造法であって、
2個の保護基PGを導入することにより、アニリン(II)を二保護されたアニリン(III)に転化させ、(III)を金属化させ、同時に、または続いて、ボロン酸エステルB(OR1,2,3(IV)と反応させて式(V)の保護されたアミノフェニルボロン酸エステルを形成させ、このアミノフェニルボロン酸エステルを、保護基PGを脱離させることにより、式(I)のアニリンボロン酸エステルに転化させる方法に関するものである。
Figure 2004346074
式中、Rは、H、F、Cl、Br、I、分岐鎖状または非分岐鎖状の、必要に応じて置換されたC〜C20、特にC〜Cアルキルまたは−アルコキシ基、必要に応じて置換されたC〜C12アリールまたは−アリールオキシ基、特にフェニル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールオキシ基、必要に応じて置換されたC〜Cシクロアルキル基、特にシクロヘキシル、ジアルキルまたはジアリールアミノ基、アルキルまたはアリールチオ基、またはエステルまたはアセタール基であり、
Xは、H、Cl、Br、I、またはF、特にClまたはBrであり、R、R、およびRは、それぞれ独立して、H、分岐鎖状または非分岐鎖状の、必要に応じて置換されたC〜C20、特にC〜Cアルキル基であり、2個のR1−3基が一緒に環を形成することができるか、またはそれぞれ別のB(OR)基である。
PGは、金属化およびボリル化(borylation)の条件下で不活性であり、ホウ素官能基を失わずに(V)から除去することができる保護基、例えば必要に応じて置換されたベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、トリオルガノシリル、特にトリアルキルシリル、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、オルガノスルホニルまたはオルガノカルバモイル基、を表し、2個のその様な保護基が一緒に環を形成するか、または、形式的な意味で、3当量の化合物(II)とホルムアルデヒドの縮合生成物として説明できる、三量体状1,3,5−トリスアラルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジンを表すこともできる。
これらの処理条件下で一般的に使用できる保護基PGは、当業者には公知である。
保護基PGを導入することにより、窒素に付加された水素原子が完全に保護されるので、アミン官能基はその後の金属化工程で最早攻撃されない。
保護基PGは、例えば、必要に応じて塩基および/または触媒も使用して、アニリン窒素原子をアルキル化剤でアルキル化することにより、あるいは水素化物供与体を使用し、必要に応じて置換されたベンズアルデヒドをアニリン(II)で還元的にアミノ化することにより、導入することができる。
使用する保護基PGがカルバモイルまたはアシル基である場合、反応性カルボン酸誘導体を使用し、アニリン窒素原子をアシル化することにより、これら保護基を導入するのが有利であることが分かったが、これは、必要に応じて、アシル化触媒の存在下で、または塩基またはアルカリ金属も使用して行うことができる。
保護基としてのトリオルガノシリル基は、好ましくはアニリン誘導体を求電子性シリル化剤と反応させることにより導入するが、これは必要に応じて塩基またはアルカリ金属も使用して行う。
Xは、好ましくは塩素、臭素、またはヨウ素であり、ハロゲン−金属交換による金属化の場合には臭素がより好ましく、金属リチウムでリチウム化する場合には塩素がより好ましい。有用な金属化試薬としては、例えばグリニャール化合物、二有機マグネシウム化合物、有機リチウム化合物または三有機マグネシウムate錯体、およびアルカリ金属ジオルガノアミド、有機リチウム化合物と錯化剤の組合せ、有機リチウム化合物とアルカリ金属アルコキシドの組合せ、または必要に応じてレドックス触媒の存在下で、反応性金属自体、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属、特にナトリウム、リチウム、マグネシウム、または適当な形態の亜鉛がある。
(III)の金属化により、式(IIIa)の、Mが、必要に応じて配位子を有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属、または亜鉛、カドミウムまたは水銀である化合物が得られる。
Figure 2004346074
特に好ましい金属化剤は、第2級グリニャール化合物、例えばイソプロピル−、シクロヘキシル−またはシクロペンチルマグネシウムハロゲン化物、および第1級または第2級アルキルリチウム化合物、例えばブチルリチウム、ヘキシルリチウムまたはシクロヘキシルリチウム、または触媒の存在下で金属状のリチウムである。
こうした得られた金属化された化合物(IIIa)は、0.6〜5当量、特に1〜4当量の式
Figure 2004346074
のトリオルガノボレートと反応し、式(V)の化合物を形成する。R1−3基は、この場合、それぞれ上に定義した通りである。R1−3基は、好ましくはそれぞれ特に直鎖状または分岐鎖状の低級アルカンおよびシクロアルカンに属するアルキル基、特にメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、等である。
その後に続く、例えば加水分解による、またはその後の反応工程における、アニリン窒素原子上の保護基PGの脱離により、所望のアニリンボロン酸誘導体(I)が得られる。
保護基を除去するには、分子中に存在する他の官能基と相容性があるすべての方法、例えばベンジル基またはベンジルオキシカルボニル基の場合は水素化分解またはトランスファー水素化分解、シリル−またはジメトキシベンジル基の場合は希酸、シリル基の場合にはフッ化物、等を使用することができる。水素化分解は、遷移金属触媒の存在下、水素性雰囲気中、0.5〜400バール、特に2〜200バールで行うのが好ましい。
PGを除去するための特に好ましい方法は、ベンジル基およびベンジルオキシカルボニル基の場合には接触水素化、シリル基の場合にはフッ化物により誘発する脱シリル化、ジメトキシベンジル基およびtert-ブチルオキシカルボニル基の場合は酸性開裂である。
PGを脱離させる別の方法は、遷移金属触媒および適当な水素化物供与体の存在下でのトランスファー水素化分解、またはブレンステッドまたはルイス酸またはブレンステッド塩基との反応である。
本発明の方法は、溶剤中、温度−100℃〜120℃、好ましくは0℃〜40℃で行う。グリニャール化合物を使用する場合、金属化の温度は特に0℃〜40℃であり、有機リチウム化合物を使用する場合には、好ましくは−100℃〜−30℃である。有機金属試薬および中間体は水分や酸素に対して敏感であるため、反応は好ましくは乾燥した不活性ガス、例えば窒素またはアルゴン、中で行う。
本発明の方法の金属化工程は、有機溶剤または溶剤混合物、好ましくは脂肪族、芳香族、またはエーテル系溶剤、またはこれらの溶剤の混合物中で、より好ましくはテトラヒドロフラン、低級[lacuna]、グライム、ジグライム、トルエン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサンまたはヘプタン、トリエチルアミン、ジアルキルエーテル、特にジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、tert-ブチルメチルエーテル、ベンゼン、キシレン、アニソール、石油エーテル(アルカン混合物)、およびメチルシクロヘキサンから選択された少なくとも一種の溶剤を含んでなる溶剤混合物中で行う。
保護および脱保護工程は、例えば上記の溶剤または溶剤混合物の群から選択された物質または適当な溶剤中で行う。
好ましい実施態様では、適当な溶剤中、通常は1〜20当量の適当な塩基の存在下で、アニリン(II)を最初に1〜50当量、より好ましくは2〜2.2当量、の保護基PGを与える化合物と反応させる。(II)を単離する処理は、保護基の感受性に適合した様式で行う。
第二工程の好ましい実施態様では、最初にグリニャール化合物を室温で、またはアルキルリチウム化合物を低温で装填し、保護されたハロアニリン(III)を徐々に供給し、ハロゲン−金属交換により金属化させる。その後、得られた懸濁液を有機ホウ酸トリエステルと混合し、完全に転化するまで攪拌し、その間、温度を必要に応じて増加させる。同様に、化合物(III)を先ず装填し、有機金属化合物を供給することもできる。
1工程変形としての別の実施態様では、有機ホウ酸トリエステルB(OR1−3(この場合、好ましくは立体的に要求する置換基を含む)を保護されたハロアニリン(III)と共に先ず装填し、有機金属化合物を供給する。
さらに別の実施態様では、アニリン(III)を脱プロトン化することにより、保護されたリチオアニリンが得られるが、このために使用する塩基は、一般的にアルキル−またはアリールリチウム化合物、リチウムアミド(例えばリチウムジイソプロピルアミド)または有機リチウム化合物と錯化剤(例えばブチルリチウムとN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)の組合せまたは有機リチウム化合物とアルカリ金属アルコキシド(例えばブチルリチウムとカリウムtert-ブトキシド)の組合せである。この場合も、有機金属塩基を先ず装填するか、または化合物(III)または化合物(III)とB(OR1−3の混合物を先ず装填することができる。
さらに別の実施態様では、必要に応じて触媒の存在下で、保護されたハロアニリン(III)を反応性金属、特にリチウムまたはマグネシウム、と反応させ、反応性の金属化された化学種を形成させる。次いで、この化学種を有機ホウ酸トリエステルと、上記の様式の一つで反応させることができる。(III)の直接金属化は、ボロン酸エステルの存在下で行うこともできる。
仕上げ処理は、一般的に通常の水性条件下で行い、(V)をボロン酸エステル、ボロン酸または無水ボロン酸として得る。
保護基の脱離は、ボロン酸誘導体の仕上げ処理ですでに行われていない場合、正確に制御された条件下で、(IV)の官能基、特にボロン酸エステル基、と相容性がある、すなわちプロト脱ホウ素(protodeboronation)をほとんど起こさない様式で行う。必要に応じて、得られたアニリンボロン酸誘導体(I)を再結晶によりさらに精製するか、または塩として、例えば塩酸塩として単離することができる。
この様にして得られたアニリンボロン酸誘導体、特にアミノフェニルボロン酸、エステルおよび酸無水物は、Suzukiカップリングに全く問題なく使用できる。本方法は、これらの化合物を良好な収率で合成するための、簡単で、コスト的に有効な経路を初めて提供する。
本発明の方法の利点の一つは、式(I)のアニリンボロン酸誘導体、特に既存の方法では得られない4−アミノフェニルボロン酸誘導体を効率的に得られることである。本発明の方法のもう一つの利点は、保護基を導入するのに、高価な有機金属塩基、例えばアルキルリチウム、を必要としないことである。別の利点は、二保護されたアミノ基が芳香族環の金属化に対して広い温度範囲内で不活性なので、低温条件を省略できることが多いことである。
本発明の方法を下記の諸例で説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
例1
N,N−ジベンジル−4−ブロモアニリンに対してヘキシルリチウムを使用するハロゲン−金属交換による4−アミノフェニルボロン酸
4−ブロモアニリン17.2g(100mmol)、臭化ベンジル5.9g(210mmol)および炭酸ナトリウム16g(151mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド100mlに入れた混合物を100〜110℃で10時間攪拌し、反応混合物を氷水400ml中に注ぎ込んだ。得られた沈殿物を濾別し、水および冷メタノールで洗浄し、減圧下で乾燥させた。4−ブロモ−N,N−ジベンジルアニリンの収量32.37g(91.9mmol、92%)
4−ブロモ−N,N−ジベンジルアニリン20.15g(57.2mmol)をテトラヒドロフラン120mlに入れた溶液を−78℃に冷却し、2.02Mヘキシルリチウムのヘキサン溶液31ml(62.9mmol)と徐々に混合し、さらに30分間攪拌し、次いでホウ酸トリイソプロピル15.8ml(68.6mmol)と混合し、低温条件下でさらに1時間攪拌した。反応混合物を室温に温め、濃縮し、酢酸エチル150mlおよび水57mlと混合した。有機相を取り出し、硫酸ナトリウム上で除湿し、濃縮した。得られた固体をヘキサン50ml中に分散させ、濾別し、酢酸エチル75mlで洗浄した。濾液を濃縮し、残留物を同様に処理した。4−(N,N−ジベンジルアミノ)フェニルボロン酸のシクロ三量体状無水物13.05g(14.54mmol、76%)が無色固体として得られた。
三量体状4−(N,N−ジベンジルアミノ)フェニルボロン酸無水物6.28g(7.0mmol)および活性炭上パラジウム(10%)126mgを、メタノールの塩酸溶液50ml中に入れ、水素雰囲気(1〜3バール)中で3時間攪拌した。触媒を濾別し、濾液を濃縮した。4−アミノフェニルボロン酸塩酸塩3.45g(19.9mmol、95%)が明褐色固体として得られた。3工程全体にわたる収率66%。
例2
N,N−ジベンジル−3−ブロモアニリンに対してヘキシルリチウムを使用するハロゲン−金属交換による3−アミノフェニルボロン酸
4−ブロモアニリンに関する例1と同様に、3−ブロモアニリンを保護し、反応させ、仕上げ処理した。3−アミノフェニルボロン酸が総収率67%で得られた。
例3
N,N−ジベンジル−2−ブロモアニリンに対してヘキシルリチウムを使用するハロゲン−金属交換による2−アミノフェニルボロン酸
4−ブロモアニリンに関する例1と同様に、2−ブロモアニリンを保護し、反応させ、仕上げ処理した。2−アミノフェニルボロン酸が収率64%で得られた。
例4
N,N−ジベンジル−4−ブロモアニリンと元素状リチウムの反応による4−アミノフェニルボロン酸
−50℃で、リチウム655mg(94.38mmol)をテトラヒドロフラン10mlに入れ、N,N−ジベンジル−4−ブロモアニリン(製造は例1参照)16.2g(46.0mmol)およびテトラヒドロフラン40mlに入れた触媒量のビフェニルと混合した。混合物をこの温度で19時間攪拌し、得られた反応混合物を冷却しながらホウ酸トリイソプロピル12.7ml(55.2mmol)と徐々に混合した。この混合物を室温にゆっくり温め、メタノールを加え、混合物を濃縮した。粗製物を酢酸エチル150mlおよび水50mlで希釈した。有機相を取り出し、硫酸ナトリウム上で除湿し、濃縮した。残留物を酢酸エチルから再結晶させた後、三量体状4−(N,N−ジベンジルアミノ)フェニルボロン酸無水物10.94g(12.19mmol、79%)が得られた。水素化分解による保護基の脱離を例1に記載する様に行った。収率は97%で、全体的な収率は70.5%であった。
例5
N,N−ジベンジル−4−クロロアニリンと元素状リチウムの反応による4−アミノフェニルボロン酸
N,N−ジベンジル−4−ブロモアニリン(例1参照)と同様に、4−クロロアニリンを臭化ベンジルでベンジル化することにより、N,N−ジベンジル−4−クロロアニリンを製造し、収率は97%であった。
N,N−ジベンジル−4−クロロアニリン17.0g(55.3mmol)および触媒量のビフェニルをテトラヒドロフラン10mlに入れた溶液を、−30℃で、リチウム786mg(113mmol)をテトラヒドロフラン10mlに入れた混合物に加え、−40〜−30℃で24時間攪拌した。−40℃で、ホウ酸トリイソプロピル14.0ml(60.8mmol)を加え、この混合物を室温にゆっくり温めた。少量のメタノールを加え、混合物を濃縮した。残留物を酢酸エチル150mlおよび水60mlに入れた。有機相を取り出し、硫酸ナトリウム上で除湿し、濃縮し、残留物を酢酸エチル15ml中に溶解させた。12〜15時間で、4−(N,N−ジベンジルアミノ)フェニルボロン酸無水物10.65g(11.84mmol、67%)が結晶として析出した。
水素化分解による保護基の脱離を例1に記載する様に行った(93%)。全体的な収率は60%であった。
例6
3−(N,N−ジベンジルアミノ)−5−ブロモベンゾトリフルオライドに対してイソプロピルマグネシウムブロマイドを使用するハロゲン−金属交換による3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸
N,N−ジベンジル−4−ブロモアニリン(例1参照)と同様に、3−アミノ−5−ブロモベンゾトリフルオライドを臭化ベンジルでベンジル化することにより、3−(N,N−ジベンジルアミノ)−5−ブロモベンゾトリフルオライドを製造し、収率は88%であった。
得られた3−(N,N−ジベンジルアミノ)−5−ブロモベンゾトリフルオライド6.86g(16.3mmol)をテトラヒドロフラン20mlに溶解させ、0℃に冷却し、約0.7Mイソプロピルマグネシウムブロマイドのテトラヒドロフラン溶液28ml(19.6mmol)と徐々に混合した。混合物を次第に室温に温め、さらに2時間攪拌した。次いで混合物を0℃に再度冷却し、ホウ酸トリイソプロピル5.1ml(22.0mmol)を徐々に滴下しながら加えた。この混合物を室温で一晩攪拌した。仕上げ処理のため、少量のメタノールを反応混合物に加え、反応混合物を濃縮した。粗製物を酢酸エチル150mlおよび半飽和塩化アンモニウム溶液50mlに入れ、有機相を取り出し、硫酸ナトリウム上で除湿し、濃縮した。残留物をヘキサン50ml中に分散させ、生成物を濾別し、濾液を濃縮し、残留物を再度少量のヘキサン中に分散させ、濾過した。両方の生成物画分を一つにして、3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸無水物1.73g(3.33mmol、61%)が得られた。水素化分解によるベンジル基の脱離を例1に記載する様に行った(89%)。全体的な収率は48%であった。
例7
N,N−ビス(トリメチルシリル)−4−ブロモアニリンに対するグリニャール反応による4−アミノフェニルボロン酸
4−ブロモアニリン10.0g(58.1mmol)をトリエチルアミン200mlに溶解させ、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート25ml(130mmol)と混合した。この混合物を8時間還流加熱した。反応混合物を濃縮し、粗製物を高真空下で蒸留した。N,N−ビス(トリメチルシリル)−4−ブロモアニリン11.9g(37.8mmol、65%)が得られた。
N,N−ビス(トリメチルシリル)−4−ブロモアニリン10.0g(31.6mmol)を、マグネシウム0.99g(41.1mmol)をテトラヒドロフラン70mlに入れた懸濁液中に、還流下に沸騰させながら徐々に供給した。還流下の沸騰をさらに10時間続け、反応混合物を0℃に冷却した。ホウ酸トリイソプロピル9.4ml(40.8mmol)を4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノフェニルマグネシウムブロマイドの溶液に加え、混合物を室温で一晩攪拌した。シリル基を脱離させるため、1Mテトラブチルアンモニウムフルオライドのテトラヒドロフラン溶液(水5%)65ml(65mmol)を加え、1時間攪拌した。仕上げ処理のため、反応混合物を水250mlおよび酢酸エチル250mlに加え、有機相を取り出し、硫酸ナトリウム上で除湿し、減圧下で濃縮した。弱塩酸溶液中メタノールから繰り返し再結晶させることにより、4−アミノフェニルボロン酸塩酸塩1.92g(11.1mmol、35%)が褐色固体として得られた(両工程全体にわたる収率23%)。
例8
4−(N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−メチルブロモベンゼンに対するハロゲン−金属交換による4−アミノ−3−メチルボロン酸
o−トルイジンから出発し、シリル保護基の導入を例5と同様に行った。N,N−ビス(トリメチルシリル)−4−ブロモ−3−メチルアニリンを収率57%で得た。
この物質5g(30.3mmol)をテトラヒドロフラン60mlに溶解させ、−78℃に冷却し、1.6Mブチルリチウムのヘキサン溶液19ml(30.3mmol)と徐々に混合した。この混合物をさらに10分間攪拌し、次いで、ホウ酸トリメチル4.72g(45.5mmol)をテトラヒドロフラン20mlに入れた溶液を−50℃以下で滴下しながら加えた。この温度で混合物をさらに1時間攪拌し、次いで一晩かけて室温に戻した。混合物を飽和フッ化カリウム溶液40mlで加水分解し、トルエン100mlと混合し、相を分離した。有機相を濃縮した。残留物を再結晶により精製し、三量体状4−アミノ−3−メチルボロン酸無水物2.34g(5.3mmol、51%)を僅かに褐色の固体として得た(両工程全体にわたる収率29%)。
例9
N,N−ビス(tert-ブチルオキシカルボニル)−4−ヨードアニリンに対してイソプロピルマグネシウムブロマイドを使用するハロゲン−金属交換による4−アミノフェニルボロン酸
N−tert-ブチルオキシカルボニル−4−ヨードアニリン(BOC保護された4−ヨードアニリン)5g(15.7mmol)をトルエン30mlに入れ、室温で、触媒としてスパチュラ先端量の4−ジメチルアミノピリジンおよびジ−tert-ブチルジカーボネート(BOC酸無水物)を5.02g(23.0mmol)と混合した。混合物を一晩攪拌し、ジクロロメタン30mlで希釈し、5%塩酸20mlで洗浄し、相分離し、有機相を濃縮し、乾燥させた。残留物から残留物溶剤を高真空で除去した。BOCにより二保護された4−ヨードアニリン4.41g(10.5mmol、67%)が得られた。
全量をTHF25mlに溶解させ、−78℃に冷却したリチウムトリブチルマグネセートのTHF/ヘキサン溶液(約44ml、12.6mmol)(ブチルマグネシウムブロマイドのTHF溶液およびブチルリチウムのヘキサン溶液から0℃で調製した)に滴下しながら加えた。さらに40分間攪拌した後、ホウ酸トリメチル3.27g(31.5mmol)を徐々に滴下しながら加えた。この混合物を−78℃でさらに30分間攪拌し、次いで徐々に0℃に温めた。加水分解のため、2Nメタノール性塩酸70mlを加え、混合物を7時間攪拌した。生成物を単離するために、混合物を水250mlおよびトルエン250mlに加え、抽出し、相を分離した。トルエン相を濃縮し、生成物をメタノールから再結晶させた。4−アニリンボロン酸塩酸塩0.64g(3.7mmol、35%)が得られ、さらに、プロト脱ホウ素により未確認量のアニリンが得られた(両工程全体の収率23.5%)。
例10
N,N−ジベンジルアニリンに対してヘキシルリチウムを使用する直接オルト−金属化による2−アミノフェニルボロン酸
市販のN,N−ジベンジルアニリン10.0g(36.58mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン5.5ml(36.6mmol)をテトラヒドロフラン100mlに入れた溶液を−78℃に冷却し、2.02Mヘキシルリチウムのヘキサン溶液18.1ml(36.6mmol)と徐々に混合し、−50℃で4時間攪拌し、次いで−78℃でホウ酸トリイソプロピル9.3ml(40mmol)と混合し、低温条件下でさらに1時間攪拌した。反応混合物を室温に温め、濃縮し、酢酸エチル100mlおよび水40mlと混合した。有機相を取り出し、硫酸ナトリウム上で除湿し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をヘキサン30ml中に分散させ、濾別し、少量の冷酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、残留物を同様に処理した。4−(N,N−ジベンジルアミノ)フェニルボロン酸のシクロ三量体状無水物9.41g(10.49mmol、86%)が無色固体として得られた。例1の水素化分解により、収率92%(両工程全体の収率79%)が得られた。

Claims (19)

  1. 式(I)
    Figure 2004346074
    のアニリンボロン酸誘導体の製造法であって、
    Figure 2004346074
    (式中、Rは、H、F、Cl、Br、I、分岐鎖状または非分岐鎖状の、必要に応じて置換されたC〜C20、特にC〜Cアルキルまたは−アルコキシ基、必要に応じて置換されたC〜C12アリールまたは−アリールオキシ基、ヘテロアリールまたはヘテロアリールオキシ基、必要に応じて置換されたC〜Cシクロアルキル基、ジアルキルまたはジアリールアミノ基、アルキルまたはアリールチオ基、またはエステルまたはアセタール基であり、Xは、H、Cl、Br、I、またはFであり、R、R、およびRは、それぞれ独立して、H、分岐鎖状または非分岐鎖状の、必要に応じて置換されたC〜C20アルキルであり、2個のR1−3基が一緒に環を形成することができるか、またはそれぞれ別のB(OR)基である)
    2個の保護基PGを導入することにより、アニリン(II)を二保護されたアニリン(III)に転化させ、(III)を金属化させ、同時に、または続いて、ボロン酸エステルB(OR1,2,3(IV)と反応させて式(V)の保護されたアニリンボロン酸エステルを形成させ、前記アニリンボロン酸エステルを、前記保護基PGを脱離させることにより、式(I)のアニリンボロン酸エステルに転化させる、方法。
  2. 前記保護基PGが、必要に応じて置換されたベンジル基であり、必要に応じて塩基および/または触媒も使用して、アニリン窒素原子をアルキル化剤でアルキル化することにより、前記ベンジル保護基が導入される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記保護基PGが、必要に応じて置換されたベンジル基であり、水素化物供与体を使用し、必要に応じて置換されたベンズアルデヒドを前記アニリン(II)で還元的にアミノ化することにより、前記ベンジル保護基が導入される、請求項1に記載の方法。
  4. カルバモイルまたはアシル基を含む有機の、必要に応じて置換された基が保護基として使用され、前記保護基が、反応性カルボン酸誘導体を使用し、必要に応じて、アシル化触媒の存在下で、または塩基またはアルカリ金属も使用し、アニリン窒素原子をアシル化することにより、導入される、請求項1に記載の方法。
  5. トリオルガノシリル基が保護基として作用し、前記保護基が、必要に応じて塩基またはアルカリ金属も使用して、アニリン誘導体を求電子性シリル化剤と反応させることにより、導入される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記保護基が、水素化分解により、水素性雰囲気中、遷移金属触媒の存在下、圧力0.5〜400バールで除去される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記保護基が、遷移金属触媒および適当な水素化物供与体の存在下でのトランスファー水素化分解により、またはブレンステッドまたはルイス酸またはブレンステッド塩基により除去される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記金属化された、保護されたアニリン誘導体(IIIa)が、保護されたハロアニリン誘導体を有機マグネシウムまたは有機リチウム化合物と反応させることにより製造される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記金属化された、保護されたアニリン誘導体(IIIa)が、保護されたハロアニリン誘導体を、アルカリ金属、アルカリ土類金属、および亜鉛、の群から選択された反応性金属と、必要に応じてレドックス触媒も使用して反応させることにより製造される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記金属化が、トリエチルアミン、ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、tert-ブチルメチルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、アニソール、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、石油エーテル(アルカン混合物)、シクロヘキサン、およびメチルシクロヘキサンの群から選択された少なくとも一種の溶剤を含んでなる溶剤または溶剤混合物中で行われる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 最初に前記金属化剤を溶剤中に入れ、次いで、前記保護されたアニリン基体を前記金属化剤中に供給し、続いて、必要に応じて溶剤中のトリオルガノボレート(IIIa)を反応混合物と反応させる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 最初に前記金属化剤を溶剤中に入れ、前記保護されたアニリン化合物(III)および前記トリオルガノボレート(IIIa)を、平行して、または混合物として供給する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記保護されたアニリン化合物(III)を最初に入れ、次いで溶剤中の前記金属化剤を供給し、最後に前記トリオルガノボレート(IIIa)を前記反応混合物と反応させる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記保護されたアニリン化合物(III)および前記トリオルガノボレート(IIIa)を最初に入れ、前記金属化剤を供給する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記保護されたアニリン化合物(III)を溶剤中の反応性金属と、必要に応じてレドックス触媒の存在下で反応させる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 溶剤中の前記保護されたアニリン化合物(III)を、前記トリオルガノボレート(IIIa)の存在下で、アルカリ金属、アルカリ土類金属、および亜鉛、の群から選択された反応性金属と、必要に応じてレドックス触媒の存在下で反応させる、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 温度−100〜120℃で行われる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記金属化が、グリニャール化合物を使用する場合には温度0℃〜40℃で、有機リチウム化合物を使用する場合には、温度−100℃〜−30℃で行われる、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法により得られる前記式(I)のアニリンボロン酸誘導体のSuzukiカップリングへの使用。
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