JP2004344969A - 大ひずみ導入加工方法とカリバー圧延装置 - Google Patents

大ひずみ導入加工方法とカリバー圧延装置 Download PDF

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Abstract

【課題】1パスで導入したひずみ分布が次のパスのひずみ分布と形状へ与える影響を明らかにし、材料断面全域、特に材料中心に大ひずみの導入を可能とする。
【解決手段】連続する2パス以上の孔型圧延において、1パス目のフラット形状の孔型で圧延し、引き続き、2パス目で角形形状の孔型によって圧延する方法であって、1パス目フラットの短軸2AO1が素材対辺寸法2Aに対し、AO1/A≦0.7となり、2パス目の天地対角寸法2As1が1パス後の材料の長軸2Bに対し、As1/B≦0.75となるカリバーにより圧延して大ひずみを導入する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、大ひずみ導入加工方法とこれに用いるためのカリバー圧延装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
棒鋼の製造方法として、孔型の溝を有するロールを用いて圧延を行うカリバー圧延が一般的なものとして知られている。このときに、孔型の形状は角形(スクエア形、ダイヤモンド形)、オーバル形、丸形に大別される。これらの孔型を適当に組み合わせる(パススケジュールと言う)ことにより、効率良く断面を減少させ、所定の大きさの棒線材に仕上げることができる。その際、如何にして効率良く断面積を減少させ、精度よく所定の形状に仕上げるかが重要とされてきた。
【0003】
しかしながら、従来適用されている孔型設計では、減面率と断面成形に注意が払われていることから、素材表面に比べ中心では金属組織は粗大となっているという問題があった。これは、素材中心に対して表面に匹敵するひずみが導入されていないのが大きな原因である。このため、大ひずみを、従来と同様、あるいは従来に比べ少ない減面率やパス数で、材料全域に導入することができれば、組織均一性が高まり、微細粒組織を有する金属材料の創製が工業的に可能となる。また、これまで検討されてきた孔型設計は、熱間加工を対象としており、そのときにはパス間での組織の回復・再結晶により、1パスで導入したひずみや応力が解放されるため、1パス後に導入されたひずみ分布が2パス後のひずみ分布や断面形状に与える影響を想定していないという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この出願の発明は、以上のような従来技術の問題点を解決し、1パスで導入したひずみ分布が次のパスのひずみ分布と形状へ与える影響を明らかにし、材料断面全域、特に材料中心に大ひずみの導入を可能とする新しい技術手段を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、連続する2パス以上の孔型圧延において、1パス目のフラット形状の孔型で圧延し、引き続き、2パス目で角形形状の孔型によって圧延する方法であって、1パス目フラットの短軸2AO1が素材対辺寸法2Aに対し、AO1/A≦0.7となり、2パス目の天地対角寸法2As1が1パス後の材料の長軸2Bに対し、As1/B≦0.75となるカリバーにより圧延することを特徴とする大ひずみ導入加工方法を提供する。
【0006】
また、第2には、1パス目フラット孔型の短軸2AO1と長軸2BO1の比が、AO1/BO1≦0.4となるカリバーにより圧延する前記の加工方法を、第3には、1パス目のフラット孔型の曲率半径rO1は素材対辺寸法2Aの1.5倍以上であるカリバーにより圧延する加工方法を、第4には、全圧延パス数のうち、フラット−角の孔型の組み合わせを1回以上含む加工方法を提供する。
【0007】
そして、この出願の発明は、第5には、フラット孔型の短軸2AO1と長軸2BO1の比が、AO1/BO1≦0.4となるカリバーを備えていることを特徴とする圧延装置を提供する。
【0008】
第6には、フラット孔型の曲率半径rO1は素材対辺寸法2Aの1.5倍以上であるカリバーを備えていることを特徴とする圧延装置を提供する。
【0009】
第7には、連続する2パス以上の孔型圧延を行うための装置であって、前記のカリバーを備えているとともに、これとは形状の異なる非相似形のカリバーをも備え、両カリバーによる圧延を行うようにしたことを特徴とする圧延装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0011】
まず、この出願の発明のカリバーの特徴を図1に沿って説明する。
<1>フラット孔型の短軸長さと素材対辺長さの関係
1パス目のフラット孔型を用いたときの公称圧下率(=(2A−2AO1)/2A)が小さいと、材料中心までひずみはほとんど導入されないため、1パス目におけるひずみを材料断面に導入するためには、公称圧縮率を大きくする必要がある。そのため、1パス目のフラット孔型で用いられる短軸長さ2AO1と素材対辺長さ2Aの比は0.7以下でなければならない。その比が0.7より大きいと、次パス目の角形孔型で圧延した場合に、ロールギャップに材料が流動してしまい、材料の断面成形が保てないばかりでなく、蓄積されるひずみも小さい。さらに、断面成形を優先して2パス目の天地対角寸法2As1を大きくして、1パス後の材料の長軸2Bとの比As1/Bを大きくすると、今度は公称圧縮率が小さくなってしまい、成形は満足できても、材料に大ひずみを導入できない。
<2>フラット孔型の(短軸長さ/長軸長さ)
この出願の発明では、大ひずみ導入と断面成形の両立を満たすようにしている。材料に導入されるひずみと断面形状は、1パス目の公称圧縮率だけでなく、フラット孔型の長軸方向の形状によって引き起こされる拘束にも大きく依存する。フラット孔型の短軸長さと長軸長さの比は小さいほど、後の2パス目における公称圧下率を大きくすることができることから、ひずみ導入に効果を発揮する。そのためには、フラット孔型の(短軸長さ/長軸長さ)は0.4以下が望ましい。
<3>フラット孔型の曲率半径
フラット孔型の曲率半径rO1が小さいと、1パス当りの減面率は大きく取れるが、幅方向が尖形となってしまい、たとえ、次パス目での公称圧下率が大きくても、材料中心にひずみが導入されない。したがって、次パス後の成形と大ひずみ導入の観点から、適切な曲率半径rO1があり、その範囲は素材対辺寸法2Aの1.5倍が望ましい。1.5倍以上で、成形と大ひずみ導入の両面が効率良く満足され、5倍、6倍となると影響にほとんど変化はない。したがって、上限はなく、下限である1.5倍以上を条件としている。
<4>フラット孔型を含んだ圧延パス
提案したフラット孔型を用いることで、従来の孔型系列であるオーバル−スクエア、オーバル−ラウンドと組み合わせることで、精度の良い断面形状を作製でき、かつ素材中心まで大ひずみを導入することができる。
【0012】
また、この出願の発明においては、前記の圧延加工方法が適用できる材料は、金属材料によって制限されることはなく、溝ロール圧延で造られる棒線材全般に対して適用できるものである。なかでも、加工硬化能に優れた金属材料の方が大ひずみが効率良く広範囲に導入されやすい。たとえば、低炭素鋼に比べて加工硬化特性が優れている(n値が大きい)ステンレス鋼のほうが大ひずみは導入されやすい。大ひずみとしては、スクエア−フラット−スクエア孔型系列(2パス)で断面中心に少くとも1.0のひずみが導入されていることが必要である。さらには、材料断面の60%以上の領域に1.0以上のひずみを導入することが望ましく、それによって金属材料の微細結晶粒の領域を形成させることができる。
【0013】
そこで、以下に実施例を示し、さらに詳しく実施の形態について説明する。もちろん、以下の例によって発明が限定されることはない。
【0014】
【実施例】
24角の棒鋼を供試材とした。その成分は0.15C−0.3Si−1.5Mn−0.02P−0.005S−0.03AlのSM490鋼である。図2に示す孔型を用いて2パス溝ロール圧延を行った。初期の材料断面形状は、図1(a)に示した24mm角の棒鋼とし、図1(b)に示したフラット圧延(1パス目)後、材料を90°回転させ、図1(c)のスクエア孔型形状の圧延により18mm角の棒鋼に圧延(2パス目)する。圧延温度は500℃一定で行い、ロール直径はどちらも300mm、回転速度は160rpmとした。また、図1に示したフラット孔型のときのロールギャップは3mm、スクエア孔型のときは2mmとした。圧延によって供試材に導入された塑性ひずみは汎用有限要素コードABAQUS/Explicitを用いて計算した。解析では、材料の特性として実測に基づいた温度とひずみ速度に依存した応力−ひずみ関係を用いた。ロールと供試材の接触条件は、摩擦係数μ=0.30のCoulomb条件を採用した。なお、ロールは剛体とした。
<実施例1>
図2(b)に示したフラット孔型の高さ2AO1=12mm、幅2B01=47.1mm、曲率半径rO1=64mmを用いた。
<実施例2>
図2(b)に示したフラット孔型の高さ2A01=16mm、幅2BO1=47.1mm、曲率半径rO1=46mmを用いた。
<実施例3>
図2(b)に示したフラット孔型の高さ2AO1=18mm、幅2B01=47.1mm、曲率半径rO1=40.8mmを用いた。
<実施例4>
図2(b)に示したフラット孔型の高さ2AO1=12mm、幅2BO1=32.7mm、曲率半径rO1=32mmを用いた。
<比較例1>
図2(b)に示したフラット孔型の高さ2AO1=20mm、幅2BO1=47.1mm、曲率半径rO1=36.94mmを用いた。
<比較例2>
実施例1のフラット孔型形状で、1パス後のひずみを解放し、無応力・無ひずみ状態にした後(断面形状だけが引き継がれる)、スクエア圧延した。
【0015】
表1は、実施例1−4、比較例1のフラット孔型における孔型形状をまとめたものであり、図3はそれらの場合における素材断面形状とフラット孔型形状の幾何学的関係を示したものである。
【0016】
【表1】
Figure 2004344969
【0017】
図4は、実施例1の材料断面上におけるひずみの分布を示している。この図4では、灰色の領域は1.5以上のひずみの領域を示す。24角の素材からの減面率は、53%であり、減面率から算出される通常のひずみであれば0.87であるが、フラット孔型を間に入れたことにより、1.5という非常に大きいひずみが、断面積の70%の領域に導入されている。その拡がりは、断面中心から4辺に向かって見られる。また、1.0以上のひずみは99%、1.8以上では9%の領域に導入されている。なお、断面中心のひずみは1.81とかなり大きい。
【0018】
表2は、実施例1−4と比較例1のフラット孔型を用いたときの断面中心に導入されたひずみと断面積中におけるひずみ1.0と1.8以上が占める割合を示す。実施例1−4では、大ひずみ1.0が中心に導入されており、それが占める割合は80%以上と極めて広範囲に拡がっている。比較例1では、中心のひずみが1.0以上になっておらず、さらに1以上が占める割合も60%以下である。
【0019】
【表2】
Figure 2004344969
【0020】
図5は、実施例1−3と比較例1のフラット孔型を用いたときの、スクエア圧延後の断面中心線上のz方向に対するひずみ分布を示す。実施例1−3では、断面中心でひずみは最大となっており、実施例1では1.81、実施例2では1.34、実施例3では1.09とかなり大きい。一方、比較例1ではひずみはほぼ0.86で均一であり、実施例1−3に比べて小さい。素材から2パス後の減面率は、実施例1、2、3に対してそれぞれ53%、49%、51%、比較例1に対して47%であり、大きな違いはないが、実際に材料内に導入されたひずみは異なる。
【0021】
図6は、スクエア−フラット圧延(1パス)後、その後のフラット−スクエア圧延(2パス)後に材料中心に導入されたひずみとスクエア孔型の高さの関係を示す。なお、この図6においては、
【0022】
【数1】
Figure 2004344969
【0023】
は、1パス後に導入されているひずみを示し、
【0024】
【数2】
Figure 2004344969
【0025】
は、2パス後に導入されているみずみを、
【0026】
【数3】
Figure 2004344969
【0027】
は2パス後のひずみから1パス後のひずみを差し引いたひずみ、すなわち2パス目で導入されたひずみを示している。この図6から、フラット孔型の高さが20mm以上では、2パス目によって導入されるひずみに変化がないことがわかる。従来、減面率が大きいとそれだけ加工が行われているので、大きなひずみが材料内に導入されているはずだが、2パス目における減面率はフラット孔型の高さ2A01=12、14、18、20、22、24に対して、それぞれ28%、32%、34%、41%、41%、41%、41%となっている。すなわち、減面率が小さい方がひずみ増加が大きくなっている。これは、1パス目で導入されたひずみ分布が大きく影響している。フラット孔型の高さ2A01=18mm以上では、減面率は41%と一定であり、また2AO1=20mm以上ではひずみ増加はほとんど0.58で一定である。減面率41%は、均一にひずみが導入されたと仮定した場合、算出すると0.60であり、2AO1=20mm以上のときの導入されたひずみにほぼ等しい。これは、1パス目で導入されたひずみ分布が、2パス目でのひずみ導入に対して寄与していないことを意味している。今回の条件では、実施例1の高さ12mmが効率良く(少ない減面で)ひずみを増加させているのがわかる。すなわち、実施例1の条件は2パス目に導入されるひずみに対して、1パス目で導入されたひずみ分布が効果的に働いたことを示す。
【0028】
図7は、フラット孔型形状が同じである実施例1と比較例2のときの断面形状を示している。図7(a)は、1パス(フラット圧延)後の材料の断面形状を、図7(b)は2パス(スクエア圧延)後の断面形状(実施例1)を、図7(c)は1パス(フラット圧延)後に組織が回復・再結晶し、導入したひずみと応力がゼロになった後(形状だけが引き継がれる)、2パス(スクエア圧延)された後の断面形状(比較例2)を示す。1パス目のフラット圧延で材料内部に導入されたひずみ分布が、2パス目に導入される断面形状に大きな影響を与えないのであれば、スクエア圧延後の材料の断面形状は変わりはないが、図7(b)、(c)から大きな相違があるのがわかる。すなわち、スクエア−フラット−スクエア圧延のような孔型系列では、1パス目に導入されたひずみ分布によって、2パス後の断面形状に大きく影響を与える。したがって、各パスでのひずみが材料内に蓄積する場合には、従来の材料形状とスクエア孔型との関係結果は適用できず、1パス目に導入されたひずみ分布を考慮したスクエア孔型の設計が断面成形において非常に重要となることを意味している。
【0029】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、従来技術の問題点を解決し、1パスで導入したひずみ分布が次のパスのひずみ分布と形状へ与える影響を明らかにし、材料断面全域、特に材料中心に大ひずみの導入を可能とする。
【0030】
すなわち、この出願の発明により、素材中心への大ひずみ導入が可能となり、断面均一な組織を有する金属材料の創製が可能となる。さらには、大ひずみが必須な超微細粒組織を有する金属材料の創製に有用である。また、1パス目に導入したひずみ分布が、2パス後のひずみの大きさや分布、さらには断面形状に影響を与えることを示した事実は、断面成形と組織創製の2つを同時に満たす新技術となり、今後の孔型系列の設計に大きく貢献することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明のカリバーと圧延についての符号表示を行った図である。
【図2】実施例におけるカリバーの形状と寸法表示を行った図である。
【図3】実施例におけるフラット孔型の形状を例示した図である。
【図4】実施例1での2パス後の断面形状とひずみ分布を示した図である。
【図5】2パス後のz方向のひずみ分布を示した図である。
【図6】フラット孔型の高さに対する各パスで導入される材料中心におけるひずみの変化を示した図である。
【図7】スクエア圧延後の断面形状を示した図である。

Claims (7)

  1. 連続する2パス以上の孔型圧延において、1パス目のフラット形状の孔型で圧延し、引き続き、2パス目で角形形状の孔型によって圧延する方法であって、1パス目フラットの短軸2AO1が素材対辺寸法2Aに対し、AO1/A≦0.7となり、2パス目の天地対角寸法2As1が1パス後の材料の長軸2Bに対し、As1/B≦0.75となるカリバーにより圧延することを特徴とする大ひずみ導入加工方法。
  2. 1パス目フラット孔型の短軸2AO1と長軸2BO1の比が、AO1/BO1≦0.4となるカリバーにより圧延する請求項1の加工方法。
  3. 1パス目のフラット孔型の曲率半径rO1は素材対辺寸法2Aの1.5倍以上であるカリバーにより圧延する請求項1または2の加工方法。
  4. 全圧延パス数のうち、フラット−角の孔型の組み合わせを1回以上含む請求項1ないし3のいずれかの加工方法。
  5. フラット孔型の短軸2AO1と長軸2BO1の比が、AO1/BO1≦0.4となるカリバーを備えていることを特徴とする圧延装置。
  6. フラット孔型の曲率半径rO1は素材対辺寸法2Aの1.5倍以上である請求項5のカリバーを備えていることを特徴とする圧延装置。
  7. 連続する2パス以上の孔型圧延を行うための装置であって、請求項5または6のカリバーを備えているとともに、これとは形状の異なる非相似形のカリバーをも備え、両カリバーによる圧延を行うようにしたことを特徴とする圧延装置。
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