JPH01159324A - 方向性電磁鋼板の鉄損値低減装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は方向性電磁鋼板の表面に微小な圧縮線状歪を安
定して形成し、鉄損を低くする装置に関する。

（従来の技術） 方向性電磁鋼板においては省エネルギーの観点から鉄損
特性を改善することが強く要望されており鉄損特性を改
善する検討がなされ種々の方法が提供されている。

方向性電磁鋼板の鉄損特性を改善する方法の一つとして
鋼板の表面に微小歪を付与する方法が知られている。

例えば特公昭５８−５９６８号公報がある。これは最終
仕上焼鈍後の一方向性電磁鋼板の表面に小球等を押圧し
て深さ５μ以下のへこみを形成して線状の微小ひずみを
付与することで磁区細分化を行い鉄損を改善させるもの
である。

微小歪は方向性電磁鋼板の圧延方向に直交方向または圧
延方向に対して所定角度傾いた方向に付与することが鉄
損の改善に有効であることが知られている。

ところで、方向性電磁鋼板の表面に線状の微小へこみを
付与する工業的な装置として、例えば特開昭６０−９６
７１９号公報にはロールの軸方向に平行な線状配列の微
小突起を成すように高硬度物質を埋設又は溶射したロー
ルを用いて被処理材表面に微小へこみを付与する装置が
記載されている。そして該微小突起を設けたロールは連
続ラインにプライドルロール、デフレフクロール、また
はダンサーロールとして組込まれ、通板される方向性電
磁鋼板に微小へこみを間隔をおいて形成するようにして
いる。

このような突起を有するロールを用いて鋼板表面に線状
微小へこみを付与する装置によればそれなりの作用効果
があり磁気特性の改善に寄与しているが、しかしながら
このような装置においてはロールの突起成形が難しく、
新規ロールの製作コスト及び摩耗ロールの再生加工コス
トが高いこと、作業の経過とともにロールの突起が摩耗
して寿命が比較的に短いこと、また、鋼板の形状や通板
時の鋼板張力の変動等の影響により、鋼板の全板幅にわ
たって微小へこみを一様に形成することが難しいなどの
問題がある。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、製造される方向性電磁鋼板は、広幅材あるい
は狭幅材というように種々の板幅とされる。

また鋼板はクラウンと称されるように板幅方向の中央部
が端部より若干板厚が大となっている。

さらに、方向性電磁鋼板の製造技術が進歩しているとい
えども、鋼板には中延び、耳波と称されるような板形状
を呈するものがある。

本発明はこのような方向性電磁鋼板に対しても、所望の
微小な線状歪を、板幅方向全般にわたり安定して、連続
的に形成せしめ、かつその鉄損改善効果の大きい装置を
提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明者達は方向性電磁鋼板に、その板面に対して垂直
向き荷重のみの力で圧縮線状歪を間隔をおいて付与する
と板厚方向に歪が強く導入され、その後に別途の焼鈍が
されると圧縮線状歪部に磁区細分化を生じる新たな再結
晶粒が現出し、鉄損の大幅な低下が図られるとともにそ
の低下はその後の巻鉄心製作時の歪取焼鈍が施されても
消失しないことを見出した。

本発明は、方向性電磁鋼板のサイズが如何ように変って
も、また板形状に影響されずに、鉄損改善効果を奏しう
る圧縮線状歪を確実に付与する装置である。

以下に、本発明について、図面を参照し、詳細に説明す
る。

図面において、１は方向性電磁鋼板であり、仕上焼鈍さ
れる前または後、さらには仕上焼鈍後絶縁被膜処理され
た鋼板が適用される。方向性電磁鋼板１は矢印方向に通
板される。

２はプレス本体で、３は金型である。４は良弾性体歯形
で、同様の良弾性体の線状歯５がこの実施例では間隔を
おいて設けられている。また良弾性体歯形４は圧下力制
御装置６、例えば油圧シリンダー、空気圧シリンダー、
等の流体圧シリンダー、高剛性バネ、ショックアブソー
バ−などを介して金型３に連結されている。良弾性体歯
形４は例えばバネ鋼、軟鋼あるいは薄肉厚の超硬金属な
ど弾性に富む材料からなり、圧下刃制御装Ｗ６からの力
によって弾性動きを行なうものであり、第２図のように
、圧縮線状歪を付与する方向性電磁鋼板１の板形状に馴
染んで、板幅方向あるいは長手方向（圧延方向）にわた
って圧縮線状歪を一様に形成することができる。鋼板の
クラウンに線状歯５を均一に当接するには、線状歯５の
形状そのものをクラウン形状とすればよいけれども、製
造される方向性電磁調板の板幅やクラウンの値は種々で
あるから、この種々なものに対応するには通板される鋼
板に対して、その都度、適した線状歯５に組み換えねば
ならない。本発明の良弾性体歯形４によればこのような
問題も一挙に解消され、あらゆる方向性電磁鋼板１に例
えば板形状に中伸び等があってもそれに影響されず所望
の圧縮線状歪を形成することができる。

線状歯５の向きはこの実施例では通板方向に対して、即
ち方向性電磁鋼板１の圧延方向に対してほぼ直交して設
けられているが、これに限らず圧延方向に対して４５度
の向きまで、傾けることができる。

７は進退駆動装置で、線状歯５を方向性電磁鋼板１に対
して高速に進退せしめるものである。

綿状歯５の進退により、瞬時に方向性電磁鋼板１に圧縮
線状歪が付与される。

８は受台であり、通板ライン内に位置している。

９は送りロールであり、プレス本体の入側と出側に設け
られている。

ところで、前記圧縮線状歪の形成間隔は金型３に設ける
線状歯５の個数や間隔、さらに進退駆動装置７による進
退速度、鋼板の通板速度により調整自在である。しかし
てこの間隔は狭（なると磁区の細分化効果が少なくなる
とともに磁束密度を劣化するので１＋＋＋ｍ以上が好ま
しい。一方、その間隔が広くなり過ぎるとこの場合も磁
区の細分化効果が少なくなるので３０胴以下が望ましい
。圧縮線状歪を付与するための圧下力制御装置６の設定
荷重は作業性、またプレス装置の寿命の長期化等の面か
ら３〜２０ｋｇ／ｍｍが好ましい。

（実施例） 実施例 重量％でＣ：　０．０８３　、Ｓｔ　：　３．２６、Ｍ
ｎ　：　０．０７３、八１　　：　０．０２９　　、Ｓ
　：　０．０２８　　、Ｃｕ　：　０．１１、Ｓｎ　：
　０．１４、残部鉄からなる珪素鋼スラブから周知の方
法によって熱間圧延−焼鈍−冷間圧延を経て０．２２０
　ｒｔｍ厚の鋼板を得た。

次いで更に周知の脱炭焼鈍−焼鈍分離剤塗布一最終仕上
焼鈍一絶縁被膜処理の各工程を実施した。

得られた鋼板について、肉厚５Ｍの超硬金属で造った良
弾性体歯形に線状歯を５ｆｆＩＩｉ間隔で鋼板圧延方向
に直交して１０個設けた、図面に示す様な装置により、
圧下刃１２ｋｇ／ｍｍで圧縮線状歪を付与した。その付
与状況を調査したところ、板幅全般にわたって圧縮線状
歪が均一に形成されていた。

次いで焼鈍を８００’ＣＸ２時間で行ない、磁気特性を
測定した。その結果を、同様の工程で処理し、かつ絶縁
被膜処理をしたままの比較材のそれと共に下表に示す。

（発明の効果） 本発明によると、以上のように方向性電磁鋼板にその板
形状等の影響を受けずに、鉄損低減効果の大きい圧縮線
状歪が形成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す図、第２図は本発明の
詳細な説明するための図である。 １：方向性電磁鋼板、２ニブレス本体、３：金型、４：
良弾性体歯形、５：線状歯、６：圧下力制御装置、７：
進退駆動装置、８：受台、９：送りロール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 線状歯を設けた金型を進退させて方向性電磁鋼板に圧縮
   線状歪を間隔をおいて形成し、鉄損を低減する装置にお
   いて、線状歯を良弾性体歯形に形成し、該良弾性体歯形
   を圧下力制御装置を介して金型に連結したことを特徴と
   する方向性電磁鋼板の鉄損値低減装置。