JP2004344895A - 駆動サイジングローラガイド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイジングローラの芯間調整量を大きくとれるようにする。
【解決手段】対のローラ軸2,3をそれぞれに設けてあるサイジングローラ4,5と一体回転可能とし、駆動伝達機構6により各ローラ軸に駆動モータからの回転力を伝達可能とし、芯間調整機構7によってサイジングローラ4,5の芯間を調整するものであり、駆動伝達機構は、入力軸8と、この入力軸に設けてある駆動ギヤ9と、この駆動ギヤと歯合している第1の伝達ギヤ10と、この伝達ギヤに噛み合っている第2の伝達ギヤ11と、各ローラ軸の頭部に設けられ各伝達ギヤの内歯に噛み合っているインナーギヤとを備えており、第1及び第2の伝達ギヤは内孔が開けられかつ内孔に内歯が形成され、各インナーギヤは上記内孔内の偏心位置で上記内歯と歯合している。
【選択図】 図1
【解決手段】対のローラ軸2,3をそれぞれに設けてあるサイジングローラ4,5と一体回転可能とし、駆動伝達機構6により各ローラ軸に駆動モータからの回転力を伝達可能とし、芯間調整機構7によってサイジングローラ4,5の芯間を調整するものであり、駆動伝達機構は、入力軸8と、この入力軸に設けてある駆動ギヤ9と、この駆動ギヤと歯合している第1の伝達ギヤ10と、この伝達ギヤに噛み合っている第2の伝達ギヤ11と、各ローラ軸の頭部に設けられ各伝達ギヤの内歯に噛み合っているインナーギヤとを備えており、第1及び第2の伝達ギヤは内孔が開けられかつ内孔に内歯が形成され、各インナーギヤは上記内孔内の偏心位置で上記内歯と歯合している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は駆動サイジングローラガイド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
サイジング圧延時に圧延材の噛み込みをスムーズにし、圧延材断面の非圧下方向広がりを防止するための手段として、実開昭61−97307号公報に開示されているようにサイジングローラを駆動する事が考えられる。この公報に開示されている技術では、第1図及び第2図に示すようにサイジングローラ芯間調整による軸芯の移動に対応するためのユニバーサルジョイント(自在接手及びスピンドル)を用いて駆動力をサイジングローラに伝達させている。
また、特開2001−9516号公報では、歯車列によりモータからの回転力を振り分けてサイジングローラを互いに逆方向に駆動させると共に、芯間調整を可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
実開昭61−97307号公報記載の圧延機用サイジングローラ装置において、サイジングローラ駆動のために、ユニバーサルジョイントを用いてエアモータからの駆動を伝達する構成であるから、この種の駆動伝達機構を設置するために大きなスペースが必要となる。この不都合を解消するために、構造的にサイジングローラのローラ軸を直接駆動しようとすると、サイジングローラの上部にユニバーサルジョイントや駆動軸を設置しなければならず、その結果、圧延ロールとサイジングローラガイド装置の距離が離れ、ミスロールの原因となりやすい問題が生じるおそれがある。
また、特開2001−9516号公報記載のサイジングローラ装置では、駆動力を歯車列を用いてローラ軸へ伝達することにより、圧延ロール側における歯車列の設置スペースが不要になり、圧延ロールに近づけられるメリットはあるものの、芯間調整量がギヤの噛み合いのできる範囲でしか取れない問題があった。例えば丸棒の仕上圧延などでは10mm程度の芯間調整量でも問題にならないが、平鋼(フラットバー)をフラットロールで圧延しているような場合は、芯間調整量は最低50mm程度必要となってくる。芯間調整量が大きいほど平鋼に対するガイド共用範囲が大きくなり、オンラインの芯間調整のみによって多くのサイズの圧延に対応することが要求される。
本発明の目的はサイジングローラの芯間調整量を大きくとれるようにすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の駆動サイジングローラガイド装置は、圧延機の圧延ロールの出側に配置され、対のローラ軸と、圧延材のサイジングを行うためのサイジングローラと、駆動伝達機構と、上記対のサイジングローラの芯間を調整するための芯間調整機構とを具備しているものである。各ローラ軸はガイドボックスに回転可能に取り付けられており、一体となってサイジングローラを回転させるものである。上記駆動伝達機構は上記各ローラ軸に駆動源からの回転力を伝達するものであり、入力軸と、この入力軸に設けてある駆動ギヤと、この駆動ギヤの外側で駆動ギヤからの回転力が直接的に又は間接的に伝達される第1及び第2の伝達ギヤと、上記各ローラ軸に設けられ上記各伝達ギヤの内側で回転力が伝達されるインナーギヤとを備えている。上記各インナーギヤは、上記第1及び第2の伝達ギヤに対して、伝達ギヤから伝達される回転力を上記ローラ軸に伝え、かつローラ軸の偏芯動作を可能とする関係にある。上記芯間調整機構は、センターピニオンシャフトと、このセンターピニオンシャフトに設けてあるセンターピニオンと、各ローラ軸に設けてあるエキセンギヤとを備えており、上記センターピニオンと上記エキセンギヤとがそれぞれ歯合関係にある。
【0005】
【作用】
駆動ギヤからの回転力は第1及び第2の伝達ギヤに伝えられ、各伝達ギヤからインナーギヤを通じてローラ軸に伝えられてサイジングローラが回転してサイジング処理が行われる。駆動ギヤからの回転力が伝達される各伝達ギヤと、芯間調整機構により偏芯調整されるローラ軸の頭部に設けられているインナーギヤとを噛み合わせたことによりローラ軸の偏芯量すべてがローラ芯間調整量として使用可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
駆動サイジングローラガイド装置について図面を参照して説明する。
図1乃至図3に示す駆動サイジングローラガイド装置は、ガイドボックス1、このガイドボックスに回転自在に支持されている対のローラ軸2,3、各ローラ軸にそれぞれ取り付けられ、ローラ軸と一体に回転可能であるサイジングローラ4,5、各ローラ軸に駆動源である駆動モータ25からの回転力を伝達するためのインナーギヤ型の駆動伝達機構6及び対のサイジングローラの芯間調整をするため芯間調整機構7を備えている。
【0007】
各ローラ軸2,3はガイドボックス1に水平方向(図1左右方向)に配置されている。対のサイジングローラ4,5はローラ間で圧延材のサイジング処理を行う。
駆動伝達機構6は、図4に示すように、入力軸8、駆動ギヤ9、第1及び第2の伝達ギヤ10,11及びインナーギヤ12,13を備えている。入力軸8は駆動モータ25の出力軸から回転力が付与されるものである。入力軸8はガイドボックス1の側部(図1及び図2右側部)に設けてあるギヤボックス14から外方に突出されている。駆動ギヤ9はギヤボックス14内の入力軸8の端部に設けられている。図4に示すように、ギヤボックス14内において、駆動ギヤ9は第1の伝達ギヤ10と噛み合わされており、またこの第1の伝達ギヤは第2の伝達ギヤ11と噛み合わされている。第1及び第2の伝達ギヤ10,11には、内側でインナーギヤ12,13がそれぞれ噛み合わされている。すなわち、第1及び第2の伝達ギヤ10,11には、内孔10a,11aが開けられており、内孔の内周に内歯10a1,11a1が形成されている。一方のインナーギヤ12はローラ軸2の頭部に形成されており、第1の伝達ギヤ10の内歯10a1と歯合され、他方のインナーギヤ13はローラ軸3の頭部に形成されており、第2の伝達ギヤ11の内歯11a1と歯合されている。インナーギヤ12,13は第1及び第2の伝達ギヤ10,11の内孔10a,11a内では偏芯位置にある。
このため、駆動モータの出力は入力軸8から駆動ギヤ9を介して、一方において、第1の伝達ギヤ10及びその内側のインナーギヤ12を経て一方のローラ軸2に伝達され、他方において、第2の伝達ギヤ11及びその内側のインナーギヤ13を経て他方のローラ軸3に伝達され、この結果各ローラ軸2,3が回転し、サイジングローラ4,5は回転することになる。
【0008】
芯間調整機構7は、図1及び図5に示すように、第1のセンターピニオンシャフト15と対の第2のセンターピニオンシャフト16とを備えている。
第1のセンターピニオンシャフト15はガイドボックス1の上部に水平に配置され、そして対の第2のセンターピニオンシャフト16は第1のセンターピニオンシャフト15の両端部で直交するようにガイドボックス内の前後の両側(図1左右両側)にそれぞれ配置している。
第1のセンターピニオンシャフト15の両端はぺディスタル17で支持されており、この両端に伝達ピニオン18を取り付けている。図1左右の第2のセンターピニオンシャフト16のそれぞれには間隔を置いて第1及び第2のセンターピニオン19,20を設けてあり、上端部にも従動ピニオン21(図5)を取り付けてある。第1及び第2のセンターピニオン19,20は、図1、図3及び図5に示すように、ローラ軸2,3にサイジングローラ4,5を挟んで取り付けられている第1及び第2のエキセンギヤ22,23に歯合されている。第1及び第2のエキセンギヤ22,23は各ローラ軸2,3に対して偏心状態に取り付けられている。従動ピニオン21は第1のセンターピニオンシャフト15の伝達ピニオン18に歯合されている。
このため、第1のセンターピニオンシャフト15の回転により、それぞれの第2のセンターピニオンシャフト16が作動回転し、サイジングローラ4,5に対して第1及び第2のセンターピニオン19,20を介して第1及び第2のエキセンギヤ22,23が回転することによってローラ軸2,3が偏心的に回転して、サイジングローラ4,5の芯間が調整される。
なお、サイジングローラ4,5の芯間(面間)の調整をするための第1及び第2のセンターピニオン19,20の回転数をエンコーダ24(図1)により確認可能である。
【0009】
駆動サイジングローラガイド装置の作用について説明する。
芯間調整機構7を用いて図1の上下方向に対向しているサイジングローラ4,5の芯間(面間)の調整をする。調整操作は、第1のセンターピニオンシャフト15を回転することにより、図5に示すように各第2のセンターピニオンシャフト16を通じて第1及び第2のセンターピニオン19,20が従動回転するから、それぞれのピニオンに歯合している第1及び第2のエキセンギヤ22,23が回転し、ローラ軸2,3が偏心的に回転され、このようなローラ軸の偏心回転を通じてサイジングローラ4,5の面間距離が調整される。
芯間調整後に、駆動モータ25からの駆動力が駆動ギヤ9を介して双方の伝達ギヤ10,11に伝達され、各伝達ギヤの内歯10a1,11a1に歯合しているローラ軸2,3のインナーギヤ12,13を回転させ、この回転動作に伴ってローラ軸と一体となってサイジングローラ4,5が互いに逆方向に回転し、サイジングが行われる。
【0010】
サイジングローラ4,5とローラ軸2,3の回転は、駆動モータ25の回転力を伝える入力軸8の駆動ギヤ9にその外側で第1の伝達ギヤ10を噛み合わせ、第1の伝達ギヤにその外側で第2の伝達ギヤ11を噛み合わせ、第1及び第2の伝達ギヤの内側でインナーギヤ12,13を噛み合わせることによって可能となる。
また、サイジングローラ4,5の芯間調整とローラ軸2,3の偏芯は、ローラ軸を支えている第1及び第2のエキセンギヤ22,23を第1及び第2のセンターピニオン19,20に噛み合わせ、センターピニオンを回転させることによって可能となる。
サイジングローラ4,5の回転及び芯間調整双方の機能は、ローラ軸2,3の偏芯動作を可能にする第1及び第2の伝達ギヤ10,11と、各伝達ギヤの内歯10a1,11a1に噛み合っている各ローラ軸の頭部のインナーギヤ12,13の存在により発揮される。
図示する駆動サイジングローラガイド装置によれば、駆動ギヤ9からの回転力が伝達される第1及び第2の伝達ギヤ10,11に対して偏心移動可能のローラ軸2,3の頭部に設けているインナーギヤ12,13を噛み合わせたことにより、ローラ軸の偏芯量すべてがローラ芯間調整量として使用可能となる。その結果、サイジングローラ4,5の芯間調整量を大きくとれるようになることから、圧延材のサイジング処理に際し、圧延材の多様なサイズに対応可能となる。
【0011】
ローラ軸2,3の配置方向は図1に示すように水平方向に限られず、垂直方向であっても良い。
駆動伝達機構6において、図1に示すように第1の伝達ギヤ10及び第2の伝達ギヤ11を直接歯合させることを要しないが、換言すれば、第1の伝達ギヤと第2の伝達ギヤとの間に中間伝達ギヤを配置しても良いが、直接歯合させることによって設置スペース効率の向上が図られる。
芯間調整機構7において、第2のセンターピニオンシャフト16は必ずしも対である必要はないが、対の第2のセンターピニオンシャフト16を設けて、それぞれに第1及び第2のセンターピニオン19,20を取り付けることによって、サイジングローラ4,5の芯間調整の動作が安定する利点がある。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、インナーギヤは伝達ギヤの内側において伝達ギヤからの回転力をローラ軸に伝えることができると共に、ローラ軸の偏芯移動を可能とするから、サイジングローラの芯間調整量を大きくとれ、圧延材として例えばフラットバーをサイジングローラで自由面圧下による寸法精度向上を図る場合、一台のサイジングミル装置でより多くのサイズの対応が可能となり作業時間短縮、省力となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る駆動サイジングローラガイド装置を示す一部切欠正面図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】図1の一部切欠平面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大端面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【符号の説明】
1 ガイドボックス
2,3 ローラ軸
4,5 サイジングローラ
6 駆動伝達機構
7 芯間調整機構
8 入力軸
9 駆動ギヤ
10 第1の伝達ギヤ
11 第2の伝達ギヤ
10a,11a 内孔
10a1,11a1 内歯
12,13 インナーギヤ
15 第1のセンターピニオンシャフト(センターピニオンシャフト)
16 第2のセンターピニオンシャフト(センターピニオンシャフト)
19 第1のセンターピニオン(センターピニオン)
20 第2のセンターピニオン(センターピニオン)
22 第1のエキセンギヤ(エキセンギヤ)
23 第2のエキセンギヤ(エキセンギヤ)
25 駆動モータ(駆動源)
【発明の属する技術分野】
本発明は駆動サイジングローラガイド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
サイジング圧延時に圧延材の噛み込みをスムーズにし、圧延材断面の非圧下方向広がりを防止するための手段として、実開昭61−97307号公報に開示されているようにサイジングローラを駆動する事が考えられる。この公報に開示されている技術では、第1図及び第2図に示すようにサイジングローラ芯間調整による軸芯の移動に対応するためのユニバーサルジョイント(自在接手及びスピンドル)を用いて駆動力をサイジングローラに伝達させている。
また、特開2001−9516号公報では、歯車列によりモータからの回転力を振り分けてサイジングローラを互いに逆方向に駆動させると共に、芯間調整を可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
実開昭61−97307号公報記載の圧延機用サイジングローラ装置において、サイジングローラ駆動のために、ユニバーサルジョイントを用いてエアモータからの駆動を伝達する構成であるから、この種の駆動伝達機構を設置するために大きなスペースが必要となる。この不都合を解消するために、構造的にサイジングローラのローラ軸を直接駆動しようとすると、サイジングローラの上部にユニバーサルジョイントや駆動軸を設置しなければならず、その結果、圧延ロールとサイジングローラガイド装置の距離が離れ、ミスロールの原因となりやすい問題が生じるおそれがある。
また、特開2001−9516号公報記載のサイジングローラ装置では、駆動力を歯車列を用いてローラ軸へ伝達することにより、圧延ロール側における歯車列の設置スペースが不要になり、圧延ロールに近づけられるメリットはあるものの、芯間調整量がギヤの噛み合いのできる範囲でしか取れない問題があった。例えば丸棒の仕上圧延などでは10mm程度の芯間調整量でも問題にならないが、平鋼(フラットバー)をフラットロールで圧延しているような場合は、芯間調整量は最低50mm程度必要となってくる。芯間調整量が大きいほど平鋼に対するガイド共用範囲が大きくなり、オンラインの芯間調整のみによって多くのサイズの圧延に対応することが要求される。
本発明の目的はサイジングローラの芯間調整量を大きくとれるようにすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の駆動サイジングローラガイド装置は、圧延機の圧延ロールの出側に配置され、対のローラ軸と、圧延材のサイジングを行うためのサイジングローラと、駆動伝達機構と、上記対のサイジングローラの芯間を調整するための芯間調整機構とを具備しているものである。各ローラ軸はガイドボックスに回転可能に取り付けられており、一体となってサイジングローラを回転させるものである。上記駆動伝達機構は上記各ローラ軸に駆動源からの回転力を伝達するものであり、入力軸と、この入力軸に設けてある駆動ギヤと、この駆動ギヤの外側で駆動ギヤからの回転力が直接的に又は間接的に伝達される第1及び第2の伝達ギヤと、上記各ローラ軸に設けられ上記各伝達ギヤの内側で回転力が伝達されるインナーギヤとを備えている。上記各インナーギヤは、上記第1及び第2の伝達ギヤに対して、伝達ギヤから伝達される回転力を上記ローラ軸に伝え、かつローラ軸の偏芯動作を可能とする関係にある。上記芯間調整機構は、センターピニオンシャフトと、このセンターピニオンシャフトに設けてあるセンターピニオンと、各ローラ軸に設けてあるエキセンギヤとを備えており、上記センターピニオンと上記エキセンギヤとがそれぞれ歯合関係にある。
【0005】
【作用】
駆動ギヤからの回転力は第1及び第2の伝達ギヤに伝えられ、各伝達ギヤからインナーギヤを通じてローラ軸に伝えられてサイジングローラが回転してサイジング処理が行われる。駆動ギヤからの回転力が伝達される各伝達ギヤと、芯間調整機構により偏芯調整されるローラ軸の頭部に設けられているインナーギヤとを噛み合わせたことによりローラ軸の偏芯量すべてがローラ芯間調整量として使用可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
駆動サイジングローラガイド装置について図面を参照して説明する。
図1乃至図3に示す駆動サイジングローラガイド装置は、ガイドボックス1、このガイドボックスに回転自在に支持されている対のローラ軸2,3、各ローラ軸にそれぞれ取り付けられ、ローラ軸と一体に回転可能であるサイジングローラ4,5、各ローラ軸に駆動源である駆動モータ25からの回転力を伝達するためのインナーギヤ型の駆動伝達機構6及び対のサイジングローラの芯間調整をするため芯間調整機構7を備えている。
【0007】
各ローラ軸2,3はガイドボックス1に水平方向(図1左右方向)に配置されている。対のサイジングローラ4,5はローラ間で圧延材のサイジング処理を行う。
駆動伝達機構6は、図4に示すように、入力軸8、駆動ギヤ9、第1及び第2の伝達ギヤ10,11及びインナーギヤ12,13を備えている。入力軸8は駆動モータ25の出力軸から回転力が付与されるものである。入力軸8はガイドボックス1の側部(図1及び図2右側部)に設けてあるギヤボックス14から外方に突出されている。駆動ギヤ9はギヤボックス14内の入力軸8の端部に設けられている。図4に示すように、ギヤボックス14内において、駆動ギヤ9は第1の伝達ギヤ10と噛み合わされており、またこの第1の伝達ギヤは第2の伝達ギヤ11と噛み合わされている。第1及び第2の伝達ギヤ10,11には、内側でインナーギヤ12,13がそれぞれ噛み合わされている。すなわち、第1及び第2の伝達ギヤ10,11には、内孔10a,11aが開けられており、内孔の内周に内歯10a1,11a1が形成されている。一方のインナーギヤ12はローラ軸2の頭部に形成されており、第1の伝達ギヤ10の内歯10a1と歯合され、他方のインナーギヤ13はローラ軸3の頭部に形成されており、第2の伝達ギヤ11の内歯11a1と歯合されている。インナーギヤ12,13は第1及び第2の伝達ギヤ10,11の内孔10a,11a内では偏芯位置にある。
このため、駆動モータの出力は入力軸8から駆動ギヤ9を介して、一方において、第1の伝達ギヤ10及びその内側のインナーギヤ12を経て一方のローラ軸2に伝達され、他方において、第2の伝達ギヤ11及びその内側のインナーギヤ13を経て他方のローラ軸3に伝達され、この結果各ローラ軸2,3が回転し、サイジングローラ4,5は回転することになる。
【0008】
芯間調整機構7は、図1及び図5に示すように、第1のセンターピニオンシャフト15と対の第2のセンターピニオンシャフト16とを備えている。
第1のセンターピニオンシャフト15はガイドボックス1の上部に水平に配置され、そして対の第2のセンターピニオンシャフト16は第1のセンターピニオンシャフト15の両端部で直交するようにガイドボックス内の前後の両側(図1左右両側)にそれぞれ配置している。
第1のセンターピニオンシャフト15の両端はぺディスタル17で支持されており、この両端に伝達ピニオン18を取り付けている。図1左右の第2のセンターピニオンシャフト16のそれぞれには間隔を置いて第1及び第2のセンターピニオン19,20を設けてあり、上端部にも従動ピニオン21(図5)を取り付けてある。第1及び第2のセンターピニオン19,20は、図1、図3及び図5に示すように、ローラ軸2,3にサイジングローラ4,5を挟んで取り付けられている第1及び第2のエキセンギヤ22,23に歯合されている。第1及び第2のエキセンギヤ22,23は各ローラ軸2,3に対して偏心状態に取り付けられている。従動ピニオン21は第1のセンターピニオンシャフト15の伝達ピニオン18に歯合されている。
このため、第1のセンターピニオンシャフト15の回転により、それぞれの第2のセンターピニオンシャフト16が作動回転し、サイジングローラ4,5に対して第1及び第2のセンターピニオン19,20を介して第1及び第2のエキセンギヤ22,23が回転することによってローラ軸2,3が偏心的に回転して、サイジングローラ4,5の芯間が調整される。
なお、サイジングローラ4,5の芯間(面間)の調整をするための第1及び第2のセンターピニオン19,20の回転数をエンコーダ24(図1)により確認可能である。
【0009】
駆動サイジングローラガイド装置の作用について説明する。
芯間調整機構7を用いて図1の上下方向に対向しているサイジングローラ4,5の芯間(面間)の調整をする。調整操作は、第1のセンターピニオンシャフト15を回転することにより、図5に示すように各第2のセンターピニオンシャフト16を通じて第1及び第2のセンターピニオン19,20が従動回転するから、それぞれのピニオンに歯合している第1及び第2のエキセンギヤ22,23が回転し、ローラ軸2,3が偏心的に回転され、このようなローラ軸の偏心回転を通じてサイジングローラ4,5の面間距離が調整される。
芯間調整後に、駆動モータ25からの駆動力が駆動ギヤ9を介して双方の伝達ギヤ10,11に伝達され、各伝達ギヤの内歯10a1,11a1に歯合しているローラ軸2,3のインナーギヤ12,13を回転させ、この回転動作に伴ってローラ軸と一体となってサイジングローラ4,5が互いに逆方向に回転し、サイジングが行われる。
【0010】
サイジングローラ4,5とローラ軸2,3の回転は、駆動モータ25の回転力を伝える入力軸8の駆動ギヤ9にその外側で第1の伝達ギヤ10を噛み合わせ、第1の伝達ギヤにその外側で第2の伝達ギヤ11を噛み合わせ、第1及び第2の伝達ギヤの内側でインナーギヤ12,13を噛み合わせることによって可能となる。
また、サイジングローラ4,5の芯間調整とローラ軸2,3の偏芯は、ローラ軸を支えている第1及び第2のエキセンギヤ22,23を第1及び第2のセンターピニオン19,20に噛み合わせ、センターピニオンを回転させることによって可能となる。
サイジングローラ4,5の回転及び芯間調整双方の機能は、ローラ軸2,3の偏芯動作を可能にする第1及び第2の伝達ギヤ10,11と、各伝達ギヤの内歯10a1,11a1に噛み合っている各ローラ軸の頭部のインナーギヤ12,13の存在により発揮される。
図示する駆動サイジングローラガイド装置によれば、駆動ギヤ9からの回転力が伝達される第1及び第2の伝達ギヤ10,11に対して偏心移動可能のローラ軸2,3の頭部に設けているインナーギヤ12,13を噛み合わせたことにより、ローラ軸の偏芯量すべてがローラ芯間調整量として使用可能となる。その結果、サイジングローラ4,5の芯間調整量を大きくとれるようになることから、圧延材のサイジング処理に際し、圧延材の多様なサイズに対応可能となる。
【0011】
ローラ軸2,3の配置方向は図1に示すように水平方向に限られず、垂直方向であっても良い。
駆動伝達機構6において、図1に示すように第1の伝達ギヤ10及び第2の伝達ギヤ11を直接歯合させることを要しないが、換言すれば、第1の伝達ギヤと第2の伝達ギヤとの間に中間伝達ギヤを配置しても良いが、直接歯合させることによって設置スペース効率の向上が図られる。
芯間調整機構7において、第2のセンターピニオンシャフト16は必ずしも対である必要はないが、対の第2のセンターピニオンシャフト16を設けて、それぞれに第1及び第2のセンターピニオン19,20を取り付けることによって、サイジングローラ4,5の芯間調整の動作が安定する利点がある。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、インナーギヤは伝達ギヤの内側において伝達ギヤからの回転力をローラ軸に伝えることができると共に、ローラ軸の偏芯移動を可能とするから、サイジングローラの芯間調整量を大きくとれ、圧延材として例えばフラットバーをサイジングローラで自由面圧下による寸法精度向上を図る場合、一台のサイジングミル装置でより多くのサイズの対応が可能となり作業時間短縮、省力となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る駆動サイジングローラガイド装置を示す一部切欠正面図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】図1の一部切欠平面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大端面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【符号の説明】
1 ガイドボックス
2,3 ローラ軸
4,5 サイジングローラ
6 駆動伝達機構
7 芯間調整機構
8 入力軸
9 駆動ギヤ
10 第1の伝達ギヤ
11 第2の伝達ギヤ
10a,11a 内孔
10a1,11a1 内歯
12,13 インナーギヤ
15 第1のセンターピニオンシャフト(センターピニオンシャフト)
16 第2のセンターピニオンシャフト(センターピニオンシャフト)
19 第1のセンターピニオン(センターピニオン)
20 第2のセンターピニオン(センターピニオン)
22 第1のエキセンギヤ(エキセンギヤ)
23 第2のエキセンギヤ(エキセンギヤ)
25 駆動モータ(駆動源)
Claims (3)
- 圧延機の圧延ロールの出側に配置された駆動サイジングローラガイド装置において、
ガイドボックスに回転可能に取り付けている対のローラ軸と、
各ローラ軸にローラ軸と一体となって回転可能にそれぞれ取り付けてあって、圧延材のサイジングを行うためのサイジングローラと、
上記各ローラ軸に駆動源からの回転力を伝達する駆動伝達機構と、
上記対のサイジングローラの芯間を調整するための芯間調整機構と
を具備しており、
上記駆動伝達機構は、入力軸と、この入力軸に設けてある駆動ギヤと、この駆動ギヤからの回転力が伝達される第1及び第2の伝達ギヤと、上記各ローラ軸に設けられ上記各伝達ギヤの内側で回転力がそれぞれ伝達されるインナーギヤとを備えており、
上記各インナーギヤは、上記第1及び第2の伝達ギヤに対して、伝達ギヤから伝達される回転力を上記ローラ軸に伝え、かつローラ軸の偏芯動作を可能とする関係にあり、
上記芯間調整機構は、センターピニオンシャフトと、このセンターピニオンシャフトに設けてあるセンターピニオンと、各ローラ軸に設けてあるエキセンギヤとを備えており、上記センターピニオンと上記エキセンギヤとがそれぞれ歯合関係にある
ことを特徴とする駆動サイジングローラガイド装置。 - 第1及び第2の伝達ギヤは内孔が開けられかつ内孔に内歯が形成され、互いに歯合されており、各ローラ軸におけるインナーギヤはローラ軸の頭部に形成され、上記内孔内の偏心位置で上記内歯と歯合していることを特徴とする請求項1記載の駆動サイジングローラガイド装置。
- 芯間調整機構は、サイジングローラを挟んで対向して配置してあるセンターピニオンシャフトと、各センターピニオンシャフトに設けてある第1及び第2のセンターピニオンと、各ローラ軸に設けてある第1及び第2のエキセンギヤとを備えており、上記第1のセンターピニオンと上記第1のエキセンギヤ、上記第2のセンターピニオンと上記第2エキセンギヤがそれぞれ歯合関係にあることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の駆動サイジングローラガイド装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003141598A JP2004344895A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 駆動サイジングローラガイド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003141598A JP2004344895A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 駆動サイジングローラガイド装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004344895A true JP2004344895A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33529911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003141598A Pending JP2004344895A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 駆動サイジングローラガイド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004344895A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100980233B1 (ko) | 2008-06-12 | 2010-09-06 | 무송기공(주) | 언코일러용 레벨러 |
CN112387784A (zh) * | 2020-10-26 | 2021-02-23 | 广州品发机电科技有限公司 | 一种桥架生产用宽度可调的滚压成型机构 |
-
2003
- 2003-05-20 JP JP2003141598A patent/JP2004344895A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100980233B1 (ko) | 2008-06-12 | 2010-09-06 | 무송기공(주) | 언코일러용 레벨러 |
CN112387784A (zh) * | 2020-10-26 | 2021-02-23 | 广州品发机电科技有限公司 | 一种桥架生产用宽度可调的滚压成型机构 |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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