JP2004344760A - 触媒製造装置及び触媒製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】触媒担体における細孔の深部にまで触媒成分を固定し得る触媒製造装置及び触媒製造方法を提供すること。
【解決手段】触媒製造装置は、攪拌機2と濾過層5を有する耐圧容器3と、触媒成分溶液を貯留した溶液タンク8と、触媒成分溶液を耐圧容器3に圧送するポンプ1を備える。耐圧容器3と溶液タンク8は循環経路6で連結され、ポンプ1によって触媒成分溶液が循環する。耐圧容器3は温度・圧力調整が可能で、濾過層5は分散液4につき担体をトラップし触媒成分溶液をパスする。
触媒製造方法は、a)担体と触媒成分溶液を攪拌して分散液を得、b)20〜100℃、2〜20MPaで、分散液を濾過して担体と触媒成分溶液を分離しながら、分離した触媒成分溶液を1〜60cm/minの流速で担体に循環し、c)担体と触媒成分溶液を収集し、乾燥・焼成する方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】触媒製造装置は、攪拌機2と濾過層5を有する耐圧容器3と、触媒成分溶液を貯留した溶液タンク8と、触媒成分溶液を耐圧容器3に圧送するポンプ1を備える。耐圧容器3と溶液タンク8は循環経路6で連結され、ポンプ1によって触媒成分溶液が循環する。耐圧容器3は温度・圧力調整が可能で、濾過層5は分散液4につき担体をトラップし触媒成分溶液をパスする。
触媒製造方法は、a)担体と触媒成分溶液を攪拌して分散液を得、b)20〜100℃、2〜20MPaで、分散液を濾過して担体と触媒成分溶液を分離しながら、分離した触媒成分溶液を1〜60cm/minの流速で担体に循環し、c)担体と触媒成分溶液を収集し、乾燥・焼成する方法である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒の製造装置及び製造方法に係り、更に詳細には、貴金属等の触媒成分を溶解した液体を、所定の温度及び圧力の条件下で、触媒担体に接触させ、循環供給して、触媒成分を担体細孔の深部にまで固定する触媒製造装置及び触媒製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排気ガス浄化用触媒などにおいては、排気ガスと触媒成分とが広い接触面積を必要とすることから、担体としては比表面積の高いものが使用されており、白金等の触媒成分は、まず触媒成分の前駆体として担体に吸着又は含浸されて固定され、次いで、焼成して担体に担持される。
かかる触媒成分の前駆体としては、一般に、白金ジニトロジアンミン水溶液等の貴金属薬液が使用され、これを大気圧下で担体に吸着又は含浸させて固定する。
【0003】
また、MFI型ゼオライトの粉末と水とをオートクレーブ内に投入し、これに白金の溶液を加えて攪拌する。初期圧が3kg/cm2となるように加圧するとともに、約120℃の温度状態を6時間継続し、イオン交換を行い、これを放冷及びろ過して得られた固形物を純水で洗浄、乾燥、焼成しているものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−262859号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような吸着又は含浸方法では、比表面積の高いγ−アルミナやゼオライト等の表面全体に亘って貴金属を均一に固定することは極めて困難である。即ち、かかる貴金属薬液は、例えば表面に微細な凹凸のあるγ−アルミナ等における細孔の深部まで容易に到達することはできず、また、ゼオライト等の直線的に延在する細孔の内部にまで容易に到達することもできず、この結果、特にこれらの細孔の入口近傍により多くの貴金属薬液が固定されてしまうといった傾向がある。
【0006】
また、ゼオライト等の触媒担体への貴金属の担持量を増加すれば、NOx浄化率を高めることができると考えられるが、ただ単に担持量を増やすだけでは貴金属が十分に分散せず、有効に作用しない上に、高温の排気ガスに曝されると、シンタリングにより著しい活性低下を招くという不具合がある。
【0007】
更に、上記特許文献1に記載されている条件では、担体の微細な細孔の内部にまで貴金属を十分に分散させることは困難である。
【0008】
本発明は、このような従技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、触媒担体における細孔の深部にまで触媒成分を固定し得る触媒製造装置及び触媒製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、担体と触媒成分溶液との接触を所定の温度及び圧力下で行い、且つ触媒成分溶液を循環して担体と繰り返し接触させることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明の触媒製造装置は、細孔を有する担体粉末と触媒成分溶液を攪拌する攪拌槽と、温度・圧力調整可能な耐圧槽と、圧送手段と、循環経路を備える装置である。
そして、上記耐圧槽には、上記担体粉末をトラップするとともに上記触媒成分溶液をパスする濾過部材が設けられており、上記圧送手段及び循環経路は、上記触媒成分溶液を上記耐圧槽に循環して供給する機能を果たす。
【0011】
また、本発明の触媒製造方法は、下記の(a)〜(c)工程、即ち
(a)細孔を有する担体粉末と触媒成分溶液を攪拌して分散液を得る工程、
(b)20〜100℃及び2〜20MPaの条件下、この分散液を濾過して上記担体粉末と触媒成分溶液を分離しながら、分離した触媒成分溶液を、1〜60cm/minの流速で上記担体に循環する工程、
(c)上記担体粉末と上記触媒成分溶液を収集し、乾燥し、焼成する工程、
を含む製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の触媒製造装置について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
図1は、本発明の触媒製造装置における触媒含浸装置の一実施形態を示す側面図である。同図において、この触媒含浸装置は、攪拌機2と濾過部材の一例である濾過層5を有する耐圧容器3と、触媒成分溶液を貯留した溶液タンク8と、触媒成分溶液を耐圧容器3に圧送するポンプ1を備える。
また、耐圧容器3と溶液タンク8は循環経路6を介して連結されており、ポンプ1によって触媒成分溶液が循環可能に構成されている。
【0013】
耐圧容器3はその内部の温度調整及び圧力調整が可能に形成されており、濾過層5は、担体と触媒成分溶液との分散液4につき、担体をトラップし且つ触媒成分溶液をパスする機能を果たす。
パスされた触媒成分溶液は循環経路6を介して耐圧容器3に循環供給されるが、循環経路6には流量制御弁7が設置されており、循環供給される触媒成分溶液の供給流量が制御可能となっている。
【0014】
なお、上述の触媒含浸装置では、耐圧容器3が攪拌機能をも有するが、本発明の触媒製造装置においては、担体と触媒成分溶液を攪拌する攪拌槽を耐圧容器3などの耐圧槽と別体に設けることが可能である。
また、濾過層5の材質は、上述のトラップ&パス機能を有すれば特に限定されるものではなく、触媒成分溶液や担体の種類や使用量などに応じて適宜変更することが可能である。具体的には、焼結合金フィルター、セラミックフィルター、樹脂製フィルター及び濾紙などを挙げることができる。
【0015】
更に、本発明の触媒製造装置としては、上述した触媒含浸装置以外にも、触媒含浸後の担体と触媒成分溶液との混合物(分散液)を収集する収集手段と、収集した混合物を乾燥する乾燥手段と、乾燥した混合物を焼成する焼成手段とを有するが、これらの手段については、従来公知のものを適用すればよく、図示しない。
【0016】
次に、本発明の触媒製造方法について説明する。
本発明の触媒製造方法は、代表的には、上述したような本発明の触媒製造装置を用いて実行されるが、下記の(a)〜(c)工程、即ち
(a)細孔を有する担体粉末と触媒成分溶液を攪拌して分散液を得る工程、
(b)20〜100℃及び2〜20MPaの条件下、この分散液を濾過して上記担体粉末と触媒成分溶液を分離しながら、分離した触媒成分溶液を、1〜60cm/minの流速で上記担体粉末に循環する工程、
(c)上記担体粉末と上記触媒成分溶液を収集し、乾燥し、焼成する工程、を含む方法である。
【0017】
図1を参照して説明すると、まず担体と触媒成分溶液を耐圧容器3に充填し、攪拌機2によって攪拌し、分散液4を得る((a)工程)。
次いで、耐圧容器3内の温度及び圧力を上記範囲に調整するとともに、分散液4を濾過層5によって担体と触媒成分溶液とに分離し、触媒成分溶液を耐圧容器3から排出する。そして、これと同時にポンプ1を作動させて、触媒成分溶液を溶液タンク8から循環経路6を介して耐圧容器3に所定流速で供給し、触媒成分溶液を循環させる((b)工程)。
かかる触媒成分溶液の循環供給を続行することにより、所定温度及び圧力下での、担体と触媒成分溶液との分離及び接触が繰り返されることになり、触媒成分溶液が担体の有する細孔の深部にまで到達するようになる。よって、(a)工程及び(b)工程を経た担体と触媒成分溶液の混合物を、従来公知の手法で乾燥及び焼成すると、担体細孔の深部にまで触媒成分が十分に担持された触媒が得られる。
【0018】
なお、本発明によって製造可能な触媒は、特に限定されるものではなく、酸化・還元触媒、改質触媒、クラッキング触媒、排気ガス浄化用触媒及び電極触媒などの各種触媒を例示することができる。
また、触媒成分としては、貴金属や各種金属のみならず、いわゆる助触媒的な成分も含むものとし、例えば排気ガス浄化用では、白金、パラジウム及びロジウム等の貴金属だけではなく、ジルコニウム、ランタンやセリウム、バリウム等のアルカリ土類金属やアルカリ金属なども含むものとする。
更に、触媒成分溶液は、上述の如き触媒成分を含有している液体であれば十分であり、必ずしも可溶化している必要はない。排気ガス浄化用触媒における代表例としては、貴金属のジニトロジアンミン水溶液などを挙げることができる。
【0019】
一方、担体としては、細孔を有するものであればよいが、具体的には、β−アルミナ等の各種アルミナや各種ゼオライトなどを挙げることができ、更には、アルミナとゼオライトとの混合物なども用いることができる。
また、担体形状は、通常は粉末状であるが、使用する濾過部材でトラップできるようなものであればこれに限定されるものではなく、いわゆる粒状やペレット状のものも用いることができる。
なお、排気ガス浄化用触媒では、粒子径が0.1〜60μmのアルミナ、粒子径が0.1〜30μmのゼオライトなどにおいて、特に良好な効果が得られる。
【0020】
本発明の触媒製造方法において、(b)工程では、温度を20〜100℃、圧力を2〜20MPa、循環する触媒成分溶液の流速を1〜60cm/minに調整するが、温度が20℃未満では、担体への貴金属の吸着性が低下し、100℃を超えると、吸着性は頭打ちとなる。なお、温度範囲を60〜100℃とすれば、担体への貴金属の吸着性を高く保つことができる。
また、圧力が2MPa未満では、細孔の深部まで到達し難く、20MPaを超えると、細孔への貴金属の到達は十分に行われており、これ以上圧力を上げても効果が見られなくなる。また、細孔が圧壊する可能性が出てくる。
更に、流速が1cm/min未満では、担体粒子と担体粒子の間隙を触媒成分が流れ、細孔の深部まで溶液が流れない。60cm/minを超えると、細孔内部の流速は頭打ちとなり、効果が見られなくなる。
なお、触媒成分溶液の循環時間は、目的とする触媒種や流速、担体種、温度や圧力などに応じて適宜変更できるが、代表的に排気ガス浄化用触媒では、1〜3時間程度である。
【0021】
また、本発明の触媒製造方法では、(b)工程と(c)工程との間に、60〜100℃の温度、2〜20MPaの圧力、1〜60cm/minの流速下による他の溶液循環工程を付加するが可能であり、これにより、微細な細孔を有する担体に触媒成分を高密度で且つ均一性良く担持させることができ、また、触媒成分などの粒子径を小さくすることもできる。
【0022】
なお、本発明の触媒製造方法では、担体と触媒成分溶液との分散液中での担体粒子の電荷と、触媒成分を構成する担持元素の電荷又はこの担持元素を含む錯体の電荷とが、異なる場合と同一である場合があるが、異なる場合には、通常の含浸法では、触媒成分の元素が担体の表面近傍に吸着、固定されるが、加圧下で流速を与えることにより、細孔の深部まで触媒成分を送り込むことができる。
同一の場合には、通常の含浸法では、細孔内部で触媒元素が反発され、触媒成分の固定が困難である。加圧下で流速を与えることにより、細孔の深部まで触媒成分を送り込むことができるという利点がある。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0024】
(実施例1)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を、図1の耐圧容器3に内に投入し、30℃に保ちながら攪拌機2で30分攪拌した後、高圧ポンプ1で5MPaの圧力がかかるようにし、10cm/minの流速で上記水溶液を供給し、1時間循環した。この粉末と水溶液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末A)を得た。
【0025】
次に、200gの粉末Aを耐圧容器3に投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、30℃に保ちながら攪拌した後、高圧ポンプ1で5MPaの圧力がかかるようにし、10cm/minの流速で上記水溶液を1時間循環供給した。処理後の粉末と水溶液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末B)を得た。
【0026】
更に、120gの粉末Bとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。
このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0027】
(実施例2)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を、耐圧容器3に投入し、50℃に保ちながら30分攪拌した後、高圧ポンプ1で5MPaの圧力がかかるようにし、溶液を10cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末C)を得た。
200gの粉末Cを耐圧容器に投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、50℃に保ちながら攪拌した後、高圧ポンプで5MPaの圧力がかかるようにし、溶液を10cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末D)を得た。
【0028】
この粉末Dを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0029】
(実施例3)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し、30℃に保ちながら30分攪拌した後、10MPaの圧力がかかるようにし、溶液を15cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末E)を得た。
この粉末Eを耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加え、30℃に保持して攪拌した後、10MPaの圧力下、溶液を15cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末F)を得た。
【0030】
この粉末Fを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0031】
(実施例4)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し、50℃に保持して30分攪拌した後、10MPaの圧力下、溶液を15cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末G)を得た。
この粉末Gを耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、30℃に保持して攪拌した後、10MPaの圧力下、溶液を15cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末H)を得た。
この粉末Hを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0032】
(実施例5)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し、30℃に保ちながら30分攪拌した後、15MPaの圧力下、溶液を20cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末I)を得た。
この粉末Iを耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、30℃に保ちながら攪拌した後、高圧ポンプで15MPaの圧力がかかるようにし、溶液を20cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末J)を得た。
この粉末Jを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0033】
(実施例6)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し、60℃に保ちながら30分攪拌した後、15MPaの圧力がかかるようにし、溶液を20cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末K)を得た。
この粉末Kを耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、60℃に保ちながら攪拌した後、15MPaの圧力下、溶液を20cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末L)を得た。
この粉末Lを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0034】
(比較例1)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し攪拌した後、0.3MPaの圧力下30℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末1)を得た。
この粉末1を耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて攪拌した後、0.3MPaの圧力下30℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、粉末をろ過洗浄し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末2)を得た。
この粉末2を120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0035】
(比較例2)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し攪拌した後、0.3MPaの圧力下30℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末3)を得た。
この粉末3を耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて攪拌した後、高圧ポンプで0.3MPaの圧力下120℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、粉末をろ過洗浄し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末4)を得た。
この粉末4を120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0036】
(比較例3)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し攪拌した後、10MPaの圧力下120℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末5)を得た。
この粉末5を耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて攪拌した後、10MPaの圧力下120℃に保持して6時間液を攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、粉末をろ過洗浄し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末6)を得た。
この粉末6を120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0037】
[試験例]
上述のように調製した各例の触媒を模擬排気ガス流通装置に組み込み、以下に示す組成の模擬排気ガスを250℃で流通させて、N0x浄化率を測定した。なお、空間速度はSV=60000/hである。
(模擬排気ガス組成)
NO :200ppm
O2 : 10vol%
H2O: 10vol%
N2 : 残部
を30秒流し、
CO :1vol%
H2 :1.8vol%
HC(C3H6):1000ppm
を2秒流すことを繰り返した。得られた評価結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
表1より、本発明の触媒製造方法によって調製した実施例1〜6の触媒は本発明外の比較例1〜3に対してNOx浄化率に優れており、触媒成分が担体細孔の深部にまで担持されていることが分かる。
なお、現時点においては、実施例6が最も良好な結果を示している。
【0040】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、担体と触媒成分溶液との接触を所定の温度及び圧力下で行い、且つ触媒成分溶液を循環して担体と繰り返し接触させることとしたため、触媒担体における細孔の深部にまで触媒成分を固定し得る触媒製造装置及び触媒製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒製造装置に用いる触媒含浸装置の一実施形態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ポンプ
2 攪拌機
3 耐圧容器
4 分散液
5 濾過層
6 循環経路
7 流量制御弁
8 溶液タンク
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒の製造装置及び製造方法に係り、更に詳細には、貴金属等の触媒成分を溶解した液体を、所定の温度及び圧力の条件下で、触媒担体に接触させ、循環供給して、触媒成分を担体細孔の深部にまで固定する触媒製造装置及び触媒製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排気ガス浄化用触媒などにおいては、排気ガスと触媒成分とが広い接触面積を必要とすることから、担体としては比表面積の高いものが使用されており、白金等の触媒成分は、まず触媒成分の前駆体として担体に吸着又は含浸されて固定され、次いで、焼成して担体に担持される。
かかる触媒成分の前駆体としては、一般に、白金ジニトロジアンミン水溶液等の貴金属薬液が使用され、これを大気圧下で担体に吸着又は含浸させて固定する。
【0003】
また、MFI型ゼオライトの粉末と水とをオートクレーブ内に投入し、これに白金の溶液を加えて攪拌する。初期圧が3kg/cm2となるように加圧するとともに、約120℃の温度状態を6時間継続し、イオン交換を行い、これを放冷及びろ過して得られた固形物を純水で洗浄、乾燥、焼成しているものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−262859号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような吸着又は含浸方法では、比表面積の高いγ−アルミナやゼオライト等の表面全体に亘って貴金属を均一に固定することは極めて困難である。即ち、かかる貴金属薬液は、例えば表面に微細な凹凸のあるγ−アルミナ等における細孔の深部まで容易に到達することはできず、また、ゼオライト等の直線的に延在する細孔の内部にまで容易に到達することもできず、この結果、特にこれらの細孔の入口近傍により多くの貴金属薬液が固定されてしまうといった傾向がある。
【0006】
また、ゼオライト等の触媒担体への貴金属の担持量を増加すれば、NOx浄化率を高めることができると考えられるが、ただ単に担持量を増やすだけでは貴金属が十分に分散せず、有効に作用しない上に、高温の排気ガスに曝されると、シンタリングにより著しい活性低下を招くという不具合がある。
【0007】
更に、上記特許文献1に記載されている条件では、担体の微細な細孔の内部にまで貴金属を十分に分散させることは困難である。
【0008】
本発明は、このような従技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、触媒担体における細孔の深部にまで触媒成分を固定し得る触媒製造装置及び触媒製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、担体と触媒成分溶液との接触を所定の温度及び圧力下で行い、且つ触媒成分溶液を循環して担体と繰り返し接触させることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明の触媒製造装置は、細孔を有する担体粉末と触媒成分溶液を攪拌する攪拌槽と、温度・圧力調整可能な耐圧槽と、圧送手段と、循環経路を備える装置である。
そして、上記耐圧槽には、上記担体粉末をトラップするとともに上記触媒成分溶液をパスする濾過部材が設けられており、上記圧送手段及び循環経路は、上記触媒成分溶液を上記耐圧槽に循環して供給する機能を果たす。
【0011】
また、本発明の触媒製造方法は、下記の(a)〜(c)工程、即ち
(a)細孔を有する担体粉末と触媒成分溶液を攪拌して分散液を得る工程、
(b)20〜100℃及び2〜20MPaの条件下、この分散液を濾過して上記担体粉末と触媒成分溶液を分離しながら、分離した触媒成分溶液を、1〜60cm/minの流速で上記担体に循環する工程、
(c)上記担体粉末と上記触媒成分溶液を収集し、乾燥し、焼成する工程、
を含む製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の触媒製造装置について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
図1は、本発明の触媒製造装置における触媒含浸装置の一実施形態を示す側面図である。同図において、この触媒含浸装置は、攪拌機2と濾過部材の一例である濾過層5を有する耐圧容器3と、触媒成分溶液を貯留した溶液タンク8と、触媒成分溶液を耐圧容器3に圧送するポンプ1を備える。
また、耐圧容器3と溶液タンク8は循環経路6を介して連結されており、ポンプ1によって触媒成分溶液が循環可能に構成されている。
【0013】
耐圧容器3はその内部の温度調整及び圧力調整が可能に形成されており、濾過層5は、担体と触媒成分溶液との分散液4につき、担体をトラップし且つ触媒成分溶液をパスする機能を果たす。
パスされた触媒成分溶液は循環経路6を介して耐圧容器3に循環供給されるが、循環経路6には流量制御弁7が設置されており、循環供給される触媒成分溶液の供給流量が制御可能となっている。
【0014】
なお、上述の触媒含浸装置では、耐圧容器3が攪拌機能をも有するが、本発明の触媒製造装置においては、担体と触媒成分溶液を攪拌する攪拌槽を耐圧容器3などの耐圧槽と別体に設けることが可能である。
また、濾過層5の材質は、上述のトラップ&パス機能を有すれば特に限定されるものではなく、触媒成分溶液や担体の種類や使用量などに応じて適宜変更することが可能である。具体的には、焼結合金フィルター、セラミックフィルター、樹脂製フィルター及び濾紙などを挙げることができる。
【0015】
更に、本発明の触媒製造装置としては、上述した触媒含浸装置以外にも、触媒含浸後の担体と触媒成分溶液との混合物(分散液)を収集する収集手段と、収集した混合物を乾燥する乾燥手段と、乾燥した混合物を焼成する焼成手段とを有するが、これらの手段については、従来公知のものを適用すればよく、図示しない。
【0016】
次に、本発明の触媒製造方法について説明する。
本発明の触媒製造方法は、代表的には、上述したような本発明の触媒製造装置を用いて実行されるが、下記の(a)〜(c)工程、即ち
(a)細孔を有する担体粉末と触媒成分溶液を攪拌して分散液を得る工程、
(b)20〜100℃及び2〜20MPaの条件下、この分散液を濾過して上記担体粉末と触媒成分溶液を分離しながら、分離した触媒成分溶液を、1〜60cm/minの流速で上記担体粉末に循環する工程、
(c)上記担体粉末と上記触媒成分溶液を収集し、乾燥し、焼成する工程、を含む方法である。
【0017】
図1を参照して説明すると、まず担体と触媒成分溶液を耐圧容器3に充填し、攪拌機2によって攪拌し、分散液4を得る((a)工程)。
次いで、耐圧容器3内の温度及び圧力を上記範囲に調整するとともに、分散液4を濾過層5によって担体と触媒成分溶液とに分離し、触媒成分溶液を耐圧容器3から排出する。そして、これと同時にポンプ1を作動させて、触媒成分溶液を溶液タンク8から循環経路6を介して耐圧容器3に所定流速で供給し、触媒成分溶液を循環させる((b)工程)。
かかる触媒成分溶液の循環供給を続行することにより、所定温度及び圧力下での、担体と触媒成分溶液との分離及び接触が繰り返されることになり、触媒成分溶液が担体の有する細孔の深部にまで到達するようになる。よって、(a)工程及び(b)工程を経た担体と触媒成分溶液の混合物を、従来公知の手法で乾燥及び焼成すると、担体細孔の深部にまで触媒成分が十分に担持された触媒が得られる。
【0018】
なお、本発明によって製造可能な触媒は、特に限定されるものではなく、酸化・還元触媒、改質触媒、クラッキング触媒、排気ガス浄化用触媒及び電極触媒などの各種触媒を例示することができる。
また、触媒成分としては、貴金属や各種金属のみならず、いわゆる助触媒的な成分も含むものとし、例えば排気ガス浄化用では、白金、パラジウム及びロジウム等の貴金属だけではなく、ジルコニウム、ランタンやセリウム、バリウム等のアルカリ土類金属やアルカリ金属なども含むものとする。
更に、触媒成分溶液は、上述の如き触媒成分を含有している液体であれば十分であり、必ずしも可溶化している必要はない。排気ガス浄化用触媒における代表例としては、貴金属のジニトロジアンミン水溶液などを挙げることができる。
【0019】
一方、担体としては、細孔を有するものであればよいが、具体的には、β−アルミナ等の各種アルミナや各種ゼオライトなどを挙げることができ、更には、アルミナとゼオライトとの混合物なども用いることができる。
また、担体形状は、通常は粉末状であるが、使用する濾過部材でトラップできるようなものであればこれに限定されるものではなく、いわゆる粒状やペレット状のものも用いることができる。
なお、排気ガス浄化用触媒では、粒子径が0.1〜60μmのアルミナ、粒子径が0.1〜30μmのゼオライトなどにおいて、特に良好な効果が得られる。
【0020】
本発明の触媒製造方法において、(b)工程では、温度を20〜100℃、圧力を2〜20MPa、循環する触媒成分溶液の流速を1〜60cm/minに調整するが、温度が20℃未満では、担体への貴金属の吸着性が低下し、100℃を超えると、吸着性は頭打ちとなる。なお、温度範囲を60〜100℃とすれば、担体への貴金属の吸着性を高く保つことができる。
また、圧力が2MPa未満では、細孔の深部まで到達し難く、20MPaを超えると、細孔への貴金属の到達は十分に行われており、これ以上圧力を上げても効果が見られなくなる。また、細孔が圧壊する可能性が出てくる。
更に、流速が1cm/min未満では、担体粒子と担体粒子の間隙を触媒成分が流れ、細孔の深部まで溶液が流れない。60cm/minを超えると、細孔内部の流速は頭打ちとなり、効果が見られなくなる。
なお、触媒成分溶液の循環時間は、目的とする触媒種や流速、担体種、温度や圧力などに応じて適宜変更できるが、代表的に排気ガス浄化用触媒では、1〜3時間程度である。
【0021】
また、本発明の触媒製造方法では、(b)工程と(c)工程との間に、60〜100℃の温度、2〜20MPaの圧力、1〜60cm/minの流速下による他の溶液循環工程を付加するが可能であり、これにより、微細な細孔を有する担体に触媒成分を高密度で且つ均一性良く担持させることができ、また、触媒成分などの粒子径を小さくすることもできる。
【0022】
なお、本発明の触媒製造方法では、担体と触媒成分溶液との分散液中での担体粒子の電荷と、触媒成分を構成する担持元素の電荷又はこの担持元素を含む錯体の電荷とが、異なる場合と同一である場合があるが、異なる場合には、通常の含浸法では、触媒成分の元素が担体の表面近傍に吸着、固定されるが、加圧下で流速を与えることにより、細孔の深部まで触媒成分を送り込むことができる。
同一の場合には、通常の含浸法では、細孔内部で触媒元素が反発され、触媒成分の固定が困難である。加圧下で流速を与えることにより、細孔の深部まで触媒成分を送り込むことができるという利点がある。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0024】
(実施例1)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を、図1の耐圧容器3に内に投入し、30℃に保ちながら攪拌機2で30分攪拌した後、高圧ポンプ1で5MPaの圧力がかかるようにし、10cm/minの流速で上記水溶液を供給し、1時間循環した。この粉末と水溶液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末A)を得た。
【0025】
次に、200gの粉末Aを耐圧容器3に投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、30℃に保ちながら攪拌した後、高圧ポンプ1で5MPaの圧力がかかるようにし、10cm/minの流速で上記水溶液を1時間循環供給した。処理後の粉末と水溶液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末B)を得た。
【0026】
更に、120gの粉末Bとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。
このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0027】
(実施例2)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を、耐圧容器3に投入し、50℃に保ちながら30分攪拌した後、高圧ポンプ1で5MPaの圧力がかかるようにし、溶液を10cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末C)を得た。
200gの粉末Cを耐圧容器に投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、50℃に保ちながら攪拌した後、高圧ポンプで5MPaの圧力がかかるようにし、溶液を10cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末D)を得た。
【0028】
この粉末Dを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0029】
(実施例3)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し、30℃に保ちながら30分攪拌した後、10MPaの圧力がかかるようにし、溶液を15cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末E)を得た。
この粉末Eを耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加え、30℃に保持して攪拌した後、10MPaの圧力下、溶液を15cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末F)を得た。
【0030】
この粉末Fを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0031】
(実施例4)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し、50℃に保持して30分攪拌した後、10MPaの圧力下、溶液を15cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末G)を得た。
この粉末Gを耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、30℃に保持して攪拌した後、10MPaの圧力下、溶液を15cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末H)を得た。
この粉末Hを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0032】
(実施例5)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し、30℃に保ちながら30分攪拌した後、15MPaの圧力下、溶液を20cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末I)を得た。
この粉末Iを耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、30℃に保ちながら攪拌した後、高圧ポンプで15MPaの圧力がかかるようにし、溶液を20cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末J)を得た。
この粉末Jを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0033】
(実施例6)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し、60℃に保ちながら30分攪拌した後、15MPaの圧力がかかるようにし、溶液を20cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末K)を得た。
この粉末Kを耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて、60℃に保ちながら攪拌した後、15MPaの圧力下、溶液を20cm/minの流速で1時間循環した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末L)を得た。
この粉末Lを120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0034】
(比較例1)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し攪拌した後、0.3MPaの圧力下30℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末1)を得た。
この粉末1を耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて攪拌した後、0.3MPaの圧力下30℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、粉末をろ過洗浄し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末2)を得た。
この粉末2を120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0035】
(比較例2)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し攪拌した後、0.3MPaの圧力下30℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末3)を得た。
この粉末3を耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて攪拌した後、高圧ポンプで0.3MPaの圧力下120℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、粉末をろ過洗浄し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末4)を得た。
この粉末4を120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0036】
(比較例3)
触媒担体としてβゼオライトを用いた。βゼオライト粉末182gとBaOとして6g分の酢酸バリウム水溶液、及びCeO2として12g分の酢酸セリウム水溶液を耐圧容器に投入し攪拌した後、10MPaの圧力下120℃に保持して6時間攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、乾燥後600℃で1時間焼成して酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末5)を得た。
この粉末5を耐圧容器に200g投入し、テトラアンミンPt水酸塩水溶液を加えて攪拌した後、10MPaの圧力下120℃に保持して6時間液を攪拌した。この粉末と液を一緒に回収し、粉末をろ過洗浄し、乾燥後400℃で1時間焼成して、Pt1.6%を含有する酸化セリウムと酸化バリウムを含むβゼオライト(粉末6)を得た。
この粉末6を120gとシリカゾル(SiO2として20%含有)150g及び水230gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリーの平均粒径は3μmであった。このスラリーをコーデイライト質モノリス担体(容量40mL、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量200g/Lのコート層を形成し、本例の排気ガス触媒を得た。
【0037】
[試験例]
上述のように調製した各例の触媒を模擬排気ガス流通装置に組み込み、以下に示す組成の模擬排気ガスを250℃で流通させて、N0x浄化率を測定した。なお、空間速度はSV=60000/hである。
(模擬排気ガス組成)
NO :200ppm
O2 : 10vol%
H2O: 10vol%
N2 : 残部
を30秒流し、
CO :1vol%
H2 :1.8vol%
HC(C3H6):1000ppm
を2秒流すことを繰り返した。得られた評価結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
表1より、本発明の触媒製造方法によって調製した実施例1〜6の触媒は本発明外の比較例1〜3に対してNOx浄化率に優れており、触媒成分が担体細孔の深部にまで担持されていることが分かる。
なお、現時点においては、実施例6が最も良好な結果を示している。
【0040】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、担体と触媒成分溶液との接触を所定の温度及び圧力下で行い、且つ触媒成分溶液を循環して担体と繰り返し接触させることとしたため、触媒担体における細孔の深部にまで触媒成分を固定し得る触媒製造装置及び触媒製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒製造装置に用いる触媒含浸装置の一実施形態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ポンプ
2 攪拌機
3 耐圧容器
4 分散液
5 濾過層
6 循環経路
7 流量制御弁
8 溶液タンク
Claims (10)
- 細孔を有する担体と触媒成分溶液を攪拌する攪拌槽と、上記担体をトラップでき且つ上記触媒成分溶液をパスする濾過部材を有する温度・圧力調整可能な耐圧槽と、上記触媒成分溶液を上記耐圧槽に循環して供給する圧送手段及び循環経路と、を備えることを特徴とする触媒製造装置。
- 上記耐圧槽が上記攪拌槽を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の触媒製造装置。
- 更に、上記担体と上記触媒成分溶液との混合物を収集する収集手段と、収集した混合物を乾燥する乾燥手段と、乾燥した混合物を焼成する焼成手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の触媒製造装置。
- (a)細孔を有する担体と触媒成分溶液を攪拌して分散液を得、
(b)次いで、20〜100℃及び2〜20MPaの条件下、この分散液を濾過して上記担体と触媒成分溶液を分離しながら、分離した触媒成分溶液を、1〜60cm/minの流速で上記担体に循環し、
(c)しかる後、上記担体と上記触媒成分溶液を収集し、乾燥し、焼成する、
ことを特徴とする触媒製造方法。 - (b)工程を、60〜100℃の温度、2〜20MPaの圧力、1〜60cm/minの流速下で行うことを特徴とする請求項4に記載の触媒製造方法。
- (b)工程と(c)工程との間に、60〜100℃の温度、2〜20MPaの圧力、1〜60cm/minの流速下による他の溶液循環工程を付加することを特徴とする請求項4に記載の触媒製造方法。
- 上記分散液中での担体粒子の電荷と、上記触媒成分を構成する担持元素の電荷又はこの担持元素を含む錯体の電荷とが、異なることを特徴とする請求項5又は6に記載の触媒製造方法。
- 上記分散液中での担体粒子の電荷と、上記触媒成分を構成する担持元素の電荷又はこの担持元素を含む錯体の電荷とが、同一であることを特徴とする請求項5又は6に記載の触媒製造方法。
- 上記担体がアルミナを含むことを特徴とする請求項4〜8のいずれか1つの項に記載の触媒製造方法。
- 上記担体がゼオライトを含むことを特徴とする請求項4〜9のいずれか1つの項に記載の触媒製造方法。
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-
2003
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