JP2004344171A - 乳癌予後予測法 - Google Patents
乳癌予後予測法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004344171A JP2004344171A JP2004158416A JP2004158416A JP2004344171A JP 2004344171 A JP2004344171 A JP 2004344171A JP 2004158416 A JP2004158416 A JP 2004158416A JP 2004158416 A JP2004158416 A JP 2004158416A JP 2004344171 A JP2004344171 A JP 2004344171A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- genes
- gene
- set forth
- portfolio
- breast cancer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6876—Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
- C12Q1/6883—Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material
- C12Q1/6886—Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material for cancer
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6813—Hybridisation assays
- C12Q1/6834—Enzymatic or biochemical coupling of nucleic acids to a solid phase
- C12Q1/6837—Enzymatic or biochemical coupling of nucleic acids to a solid phase using probe arrays or probe chips
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q2600/00—Oligonucleotides characterized by their use
- C12Q2600/106—Pharmacogenomics, i.e. genetic variability in individual responses to drugs and drug metabolism
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q2600/00—Oligonucleotides characterized by their use
- C12Q2600/118—Prognosis of disease development
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q2600/00—Oligonucleotides characterized by their use
- C12Q2600/158—Expression markers
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T436/00—Chemistry: analytical and immunological testing
- Y10T436/25—Chemistry: analytical and immunological testing including sample preparation
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Immunology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Pathology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Oncology (AREA)
- Hospice & Palliative Care (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
【課題】 乳癌の予後に不要な治療を受ける患者の数を著しく減らし得るような高感度、高特異度の予後検診法を提供すること。
【解決手段】 特定の配列からなる群より選択される遺伝子の組合せにおける各遺伝子の(正常母集団中の同一遺伝子の発現に対する)調節の差をポートフォリオを用いて識別するステップを含んでなる、乳癌の状態の評価方法。さらに、マイクロアレイなど多様な媒体での遺伝子発現プロファイル、及びそれらを含むキットにも関する。
【選択図】 図1
【解決手段】 特定の配列からなる群より選択される遺伝子の組合せにおける各遺伝子の(正常母集団中の同一遺伝子の発現に対する)調節の差をポートフォリオを用いて識別するステップを含んでなる、乳癌の状態の評価方法。さらに、マイクロアレイなど多様な媒体での遺伝子発現プロファイル、及びそれらを含むキットにも関する。
【選択図】 図1
Description
本発明は生体試料の遺伝子発現プロファイルに基づく乳癌予後予測法に関する。
乳癌の予後は主に排出腋窩リンパ節への転移の有無で診断される。しかし、リンパ節陰性乳癌患者の約3分の1では乳癌の再発が見られるし、またリンパ節陽性患者の約3分の1では局所療法の10年後でも再発が見られない。さらに、乳癌は、意識の高まりや検診の普及もあって早期診断率が向上している。これらの患者にシステマチックな療法を一律に適用すれば過剰治療を招くことも少なくない。St GallenとNIHの共同調査によれば、I期及びII期患者の70〜80%はアジュバント療法を受けなくても遠隔転移を起こさなかったであろうと推定され、また副作用をこうむるおそれもある。不要な治療を受ける患者の数の著しく減らし得るような高感度、高特異度の予後検診法が必要であることは、これらのデータから明白である。
いくつかの研究では、腫瘍のサイズ及びリンパ管又は血管内侵襲は予後因子としての有用性が高いと判明している。定量的な病理学的特徴たとえば核形態、DNA含量及び増殖活性もまた、微小転移の確率が高い腫瘍を判別する因子となろう。患者の予後を左右する既知の分子遺伝学的変化にはHer2/NEU過剰発現、DNA増幅、p53変異、ER/PRの有無、uPA及びPAIの発現などがある。転移カスケードは複数のステップを伴う複雑な過程であるため、単一の腫瘍過程寄与因子による予後予測には限界がある。本発明の遺伝子発現プロファイルは増強した予後予測力を与えることになろう。
本発明は乳癌の診断又は治療を受けた患者について乳癌の再発又は転移の尤度を評価する方法である。該方法は遺伝子発現プロファイルの解析を伴う。
本発明の一態様では、遺伝子発現プロファイルは56遺伝子のプロファイルを含む。更に別の態様では、該プロファイルは少なくとも45遺伝子、26遺伝子、13遺伝子、及び6遺伝子のプロファイルをそれぞれ含む。
該方法の実施に使用する物品もまた本発明の態様である。そうした物品はコンピュータ読取可能媒体などのような機械読取可能媒体に固定化された遺伝子発現プロファイル又はその表示を含む。
遺伝子発現プロファイルの識別に使用する物品は、遺伝子発現の有無又は度合いを記録及び/又は指示するための基板又は表面(マイクロアレイなど)をさらに含んでもよい。
本発明のさらに別の態様は、遺伝子発現解析による乳癌再発又は転移に関する予後診断を行うための試薬類を含むキットである。
組織試料中の特定核酸配列の単なる有無が診断又は予後因子としての有用性をもつことは稀でしかない。他方、種々のタンパク質、ペプチド又はmRNAの発現に関する情報がますます重要視されている。タンパク質、ペプチド又はmRNAを発現する可能性を有する核酸配列(そうした配列を「遺伝子」と呼ぶ)の、ゲノム中の単なる存在それ自体は、あるタンパク質、ペプチド又はmRNAが任意の細胞中で発現するかどうかの決め手にはならない。タンパク質、ペプチド又はmRNAを発現する可能性を有するある遺伝子が実際にそれらを発現するかどうかは、また仮に発現するとしてもどの程度の発現になるかは、多様な複合因子によって決まる。これらの因子の理解と評価に伴う種々の困難はさておき、遺伝子発現の評価は腫瘍形成、転移、アポトーシス、及び他の臨床関連現象などのような重要な事象の発生に関する有用情報をもたらしうる。遺伝子が活性又は不活性である度合いを示す相対的な指標は遺伝子発現プロファイルに見いだすことができる。本発明の遺伝子発現プロファイルは乳癌患者の予後予測と治療に使用される。
試料を調製するには患者試料の採取が必要である。本発明に使用する患者試料は、乳房又はリンパ節試料から又はサージカルマージンから採取した、上皮細胞などの病変細胞を含むと疑われる試料である。疑わしい試料を採取する有用な一技法はレーザーキャプチャマイクロダイセクション(LCM)である。LCM技術では、細胞型の不均一性に起因する変動を最小限に抑えながら対象細胞を選択する方法が得られる。従って、正常細胞と癌細胞の間で、中度の又は小幅な遺伝子発現変化を容易に検出することができる。好ましい方法では、試料は末梢血から抽出した循環上皮細胞を含む。そうした試料を得る方法は色々あるが、最も好ましいのは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第 6,136,182号(Immunivest Corp)明細書で開示されている磁気分離法である。対象細胞を含む試料が得られたら、次はRNAを抽出、増幅し、適正ポートフォリオを構成する遺伝子について遺伝子発現プロファイルを、好ましくはマイクロアレイによって得る。
遺伝子発現プロファイルを確立するための好ましい方法はタンパク質又はペプチドをコードしうる遺伝子により産生されるRNA量の測定を含む。これは逆転写PCR(RT−PCR)、競合RT−PCR、リアルタイムRT−PCR、ディファレンシャルディスプレイRT−PCR、ノーザンブロット解析、及び他の関連検査によって実現される。これらの技法は個別PCR反応を使用して実行することも可能であるが、mRNAから生成した相補DNA(cDNA)又は相補RNA(cRNA)を増幅し、それをマイクロアレイで解析するのが最善である。多種多様なアレイ構成とその製造方法が当業者に知られており、また参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,445,934号、5,532,128号、5,556,752号、5,242,974号、5,384,261号、5,405,783号、5,412,087号、5,424,186号、5,429,807号、5,436,327号、5,472,672号、5,527,681号、5,529,756号、5,545,531号、5,554,501号、5,561,071号、5,571,639号、5,593,839号、5,599,695号、5,624,711号、5,658,734号、5,700,637号の各明細書で開示されている。
マイクロアレイ技術は数千遺伝子の定常mRNAレベルの同時測定を可能にするので、無制御細胞増殖の開始、停止又は調節などの効果を識別する強力な手段となる。現在、2つのマイクロアレイ技術が広く使用されている。第1はcDNAアレイであり、第2はオリゴヌクレオチド・アレイである。これらチップは構成に違いがあるものの、下流のデータ解析や出力は本質的に全て同じである。これらの解析の産物は一般に、マイクロアレイ上の既知の位置で核酸配列とハイブリダイズする、試料からのcDNA配列を検出するために使用される標識プローブから受け取るシグナルの強度測定値である。一般にシグナル強度はcDNAの量に、従って試料細胞中で発現するmRNAの量に比例する。そうした技法はきわめて多数のものが利用可能であり、有用でもある。好ましい遺伝子発現解析方法は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,271,007号(Linsley et al.)、6,218,122号(Friend et al.)、6,218,114号(Peck et al.)及び6,004,755号(Wang et al.)の各明細書で開示されている。
発現レベルの解析はそうしたシグナル強度の比較によって行う。これには「検査試料中の遺伝子の発現強度」対「対照試料中の遺伝子の発現強度」の比率行列(ration matrix)を生成させるのが最善である。たとえば病変組織からの遺伝子発現強度をそれと同型の正常組織から生じる発現強度と比較することができる(例: 病変乳房組織試料と正常乳房組織試料)。こうした発現強度の比率は検査試料と対照試料との間の遺伝子発現の倍数変化を示す。
遺伝子発現プロファイルはまた、様々な方法で表示することができる。最も一般的な方法は、列が検査試料を、そして行が遺伝子をそれぞれ示すグラフィカル・デンドグラム(graphical dendogram)に、生の蛍光強度又は比率行列を配列させる方法である。データは、類似の発現プロファイルを示す遺伝子が互いに近接するように配列される。各遺伝子の発現比率は色で視覚化される。たとえば1未満の比率(下方調節を示す)はスペクトルの青色部分に、また1を超える(上方調節を示す)比率はスペクトルの赤色部分に、それぞれ現れるようにしてもよい。そうしたデータ表示には商業上利用可能なコンピュータソフトウェアたとえばSilicon Genetics, Inc.の“GENESPRINT”、およびPartek, Inc.の“DISCOVERY”や“INFER”などを利用できる。
本発明の方法に使用する調節遺伝子については実施例で説明している。発現差のある遺伝子は、乳癌再発患者では非再発患者と比較して、上方調節又は下方調節を受ける。上方調節及び下方調節は相対的な用語であり、ある種のベースラインに対して、遺伝子発現量に検出可能な差(測定系のノイズの寄与を超えた差)が見られることを意味する。この場合のベースラインは非再発患者の実測遺伝子発現量である。従って、(再発患者由来の)病変細胞に含まれる関心遺伝子は同じ測定法によるベースラインレベルに対して上方調節又は下方調節を受けることになる。この場合の病変とは、細胞の無制御増殖に伴って起こるような、身体機能の適正な実現を中断又は妨害するような又は妨害する可能性を有する身体の状態の変化をいう。人は、その人の遺伝子型又は表現型が何らかの面で病気の存在と合致する場合には病気と診断される。しかし診断又は予後診断を行う行為には、病気/病態問題の判定たとえば再発又は転移の可能性に関する判定や治療のモニタリングが含まれる。治療のモニタリングでは、ある治療経過の効果について、遺伝子の経時的な発現を比較して、遺伝子発現プロファイルが正常組織に合致するパターンの方へと変化したか又は変化しつつあるかどうかを判定することで臨床的な判断を下す。
上方及び下方調節のレベルは、ハイブリダイズしたマイクロアレイプローブの強度測定値の倍数変化を基に識別するのが好ましい。そうした識別を行うには2.0倍の差又は0.05未満のp値が認められるのが望ましい。すなわち、正常/非再発細胞に比べて病変/再発細胞の遺伝子に発現差があると言えるのは、正常細胞に比べて病変細胞が少なくとも2倍多い又は2倍少ない強度を生じることが認められる場合である。この倍数差が大きければ大きいほど、該遺伝子の診断又は予後診断ツール手段としての使用は好ましくなる。本発明の遺伝子発現プロファイル用に選択される遺伝子は、臨床検査機器のバックグラウンドの大きさをしのぐ差異によって正常又は非調節遺伝子に由来するシグナルとの識別が可能となるシグナルを生成する結果となるような発現レベルをもつ。
調節遺伝子を非調節遺伝子及びノイズから高い信頼性で識別するには統計値を使用することができる。統計的な検定は多様な試料群の間で有意差が大きい遺伝子を見つけるものである。ステューデントのt検定は、2群間の有意差を見つけ出すために使用しうる頑健な統計的検定の一例である。p値が低ければ低いほど、該遺伝子が異群間で差異を示しているという証拠の説得力は増す。にもかかわらず、マイクロアレイでは一度に複数の遺伝子を測定するので、一度に何万もの統計的検定が求められることもあろう。そのため単なる偶然から小さいp値が見つかる可能性は低いし、またこの点についてはシダックの補正による修正や無作為化/並べ替え検定も可能である。t検定による0.05未満のp値は、該遺伝子が有意に異なるという証拠である。もっと説得力のある証拠は、シダックの補正を織り込んだ後の0.05未満のp値である。各群の試料数がきわめて大きい場合には、無作為化/並べ替え検定後の0.05未満のp値が有意差の証拠として最も説得力をもつ。
非調節遺伝子のシグナル又はノイズを上回るシグナルを生成する遺伝子の選択に使用しうるもう1つのパラメータは、絶対的なシグナル差の測定量である。調節遺伝子の発現に由来するシグナルは正常又は非調節遺伝子に由来するシグナルとは(絶対ベースで)20%以上異なるのが好ましい。そうした遺伝子が生成する発現パターンは正常又は非調節遺伝子のそれとは30%以上異なるのがなお好ましい。
遺伝子は、群内の遺伝子セットに関して得られる情報が診断、予後又は治療法の選択など臨床的に適切な判断を下すための確固たる根拠をもたらすようグループ分けすることができる。これらの遺伝子セットが本発明のポートフォリオを構成する。この場合、ポートフォリオによって支えられる判断は乳癌に関連する。大部分の診断マーカーと同様に、必要最小限のマーカーを使用して正しい医学的判断を下すのがしばしば好ましい。これは後続の解析を待つ間の治療の遅延だけでなく時間や資源の無駄を防ぐ。
ポートフォリオは、ポートフォリオ内の遺伝子の組合せが、個別遺伝子又は無作為選択遺伝子の組合せに比べて向上した感度と特異度を示すように作成するのが好ましい。本発明との関連では、ポートフォリオの感度は、正常状態に対する病変状態での遺伝子発現が示す倍数差で表わすことができる。特異度は、関心のある状態に対する遺伝子発現シグナルの相関の統計的測定量で表わすことができる。そうした統計的測定量として、たとえば標準偏差を使用することができる。ポートフォリオに含める遺伝子群の検討に際しては、発現測定量における小さい標準偏差は大きな特異度と相関する。相関係数など他の変動測定量もまた同様に使用することができる。
遺伝子発現ポートフォリオを作成する好ましい方法では、株式ポートフォリオの作成に広く使用されている平均分散(Mean variance:MV)アルゴリズムなどのような最適化アルゴリズムを使用する。この方法は “Selection of Markers”という名称の特許出願(Tim Jatkoe et al. 2003年3月21日提出)明細書(出願番号第10/394087号。これは参照により本明細書に組み込まれる)で詳しく開示されている。この方法では基本的に、それを使用するために受け取るリターン(たとえば生成するシグナル)を、該リターンの変動性を最小限に抑えつつ、最適化するような入力(金融工学では株式、本明細書では強度によって測定される発現量)セットを確立する必要がある。そうした処理を行うためには多数の市販ソフトウェアを利用することができる。好ましいのは“Wagner Associates Mean-Variance Optimization Application”(本明細書を通じて Wagner Softwareと称する)である。このソフトウェアは“Wagner Associates Mean-Variance Optimization Library”に収められている関数を使用して、効率的フロンティアと最適ポートフォリオを決定する。
この種のソフトウェアを使用するには、該ソフトウェアを本来の財務分析目的に使用する際の株式リターン−リスク測定値と同様の入力として処理しうるようにする必要がある。
未知のものに関するポートフォリオ選択及び特性解析プロセスは、次のように要約される。
1.ベースラインクラスを選択する。
2.ベースラインクラス試料について各遺伝子の平均及び標準偏差を計算する。
3.各遺伝子について(X*標準偏差+平均)を計算する。これは他のすべての試料との比較基準であるベースライン値となる。Xは厳密さ変数であり、Xの値が大きくなるほど厳密さは低下する。
4.ステップ3で算出されたベースライン値に対する各実験試料との比率を計算する。
5.比率を(常用対数などを使用して)変換し、1未満の比率は負になるようにする。(これにより下方調節遺伝子はMV最適化に必要な負の値を正しくとるようになる。)
6.これらの変換された比率を該ソフトウェアに通常使用される資産利益率(asset return)の代りに入力として使用する。
7.該ソフトウェアは効率的フロンティアをプロットし、また効率的フロンティアに沿った任意の点の最適化ポートフォリオのリターンを与えることになろう。
8.効率的フロンティア上の所望のリターン又は分散を選択する。
9.ポートフォリオ選択アルゴリズムにより生成した重みを掛けた各遺伝子強度値の倍数を合計することにより、各試料についてポートフォリオ価値を計算する。
10.ベースライン群に関する平均ポートフォリオ価値をYの倍数及びベースラインポートフォリオ価値の標準偏差に加えて境界値を計算する。この境界値を上回る値は実験クラスとして区分する。
11.随意に、最良の予測の正確さが得られるまでこの過程を反復する。
1.ベースラインクラスを選択する。
2.ベースラインクラス試料について各遺伝子の平均及び標準偏差を計算する。
3.各遺伝子について(X*標準偏差+平均)を計算する。これは他のすべての試料との比較基準であるベースライン値となる。Xは厳密さ変数であり、Xの値が大きくなるほど厳密さは低下する。
4.ステップ3で算出されたベースライン値に対する各実験試料との比率を計算する。
5.比率を(常用対数などを使用して)変換し、1未満の比率は負になるようにする。(これにより下方調節遺伝子はMV最適化に必要な負の値を正しくとるようになる。)
6.これらの変換された比率を該ソフトウェアに通常使用される資産利益率(asset return)の代りに入力として使用する。
7.該ソフトウェアは効率的フロンティアをプロットし、また効率的フロンティアに沿った任意の点の最適化ポートフォリオのリターンを与えることになろう。
8.効率的フロンティア上の所望のリターン又は分散を選択する。
9.ポートフォリオ選択アルゴリズムにより生成した重みを掛けた各遺伝子強度値の倍数を合計することにより、各試料についてポートフォリオ価値を計算する。
10.ベースライン群に関する平均ポートフォリオ価値をYの倍数及びベースラインポートフォリオ価値の標準偏差に加えて境界値を計算する。この境界値を上回る値は実験クラスとして区分する。
11.随意に、最良の予測の正確さが得られるまでこの過程を反復する。
代替方法として、その発現が何らかの最小限レベルの差を示す遺伝子をまず識別することによって遺伝子を予備選択してもよい。この代替方法における予備選択は、1≦|(μt−μn)/(σt+σn)|(式中μtは病変試料であると判明しているサブセットの平均であり、μnは正常試料のサブセットの平均であり、またσt+σnは標準偏差の和である)によって与えられる閾値に基づいて行うのが好ましい。0.5≦|(μt−MAXn)/(σt+σn)|などのような関係に従ってデータを予備選択することにより、S/N(シグナル/ノイズ)カットオフ値を使用してもよい。これにより、調節差に基づいて予備選択される遺伝子が臨床的に有意であるように確実に区別されるようになる。すなわち、機器ノイズレベルを上回るものが診断パラメータの測定の作業に割り当てられる。これらの選択基準に従って予備選択された各マーカーについて、列が試料を表わし、行がマーカーを表わし、そして各要素が式|(μt−I)/μn|(式中Iは強度測定値である)に従う該マーカーの標準化発現強度測定値である、行列を作成する。
最適ポートフォリオを規定するために追加の境界条件を設定することも可能である。たとえばポートフォリオのサイズを固定範囲又は固定数のマーカーに限定することが可能である。これには、データ予備選択基準をより厳しくする[たとえば0.5≦|(μt−MAXn)/(σt+σn)|の代りに0.8≦|(μt−MAXn)/(σt+σn)|を使用する]方法、又はポートフォリオのサイズを制限するなどのプログラミング機能を使用する方法がある。たとえば効率的フロンティアが最適10遺伝子だけから選択されるように境界条件を設定することも可能である。また、効率的フロンティアを決定するために予備選択された遺伝子をすべて使用し、次いで選択遺伝子数を(たとえば10以下に)絞り込んでいくことも可能である。
ポートフォリオ選択プロセスにはヒューリスティック(heuristic)・ルールの適用を含めてもよい。そうしたルールは生物学と、臨床的結果を生み出すために用いられる技術の理解とを基礎に作成するのが好ましい。該ルールは最適化方法からの出力に適用するのがなお好ましい。たとえばポートフォリオ選択の平均分散法をマイクロアレイデータに適用して、乳癌症例で発現差を示す多数の遺伝子を求めるようにすることができる。該方法からの出力は、末梢血や病変組織で発現する若干の遺伝子を含む可能性のある最適化遺伝子セットであろう。もし検査法に使用する試料が末梢血から得られ、そして乳癌症例で発現差を示すある種の遺伝子が末梢血中でも発現差を示す可能性があるとすれば、その場合にはヒューリスティック・ルールを適用して効率的フロンティアからポートフォリオを選択し、末梢血中で発現差を示す遺伝子を除外することができる。もちろん該ルールは効率的フロンティアの作成前に、たとえばデータ予備選択時に適用してもよい。
問題の生物学には必ずしも関連しないような他のヒューリスティック・ルールを適用することもできる。たとえばポートフォリオのあるパーセンテージのみが特定の遺伝子又は遺伝子群を表わすことができるというルールである。 Wagner Softwareなどの商業上利用可能なソフトウェアはこの種のヒューリスティックスに容易に対応する。これはたとえば正確さや精度以外の因子(たとえば予期される実施料)が1つ以上の遺伝子を含めることの望ましさに影響を及ぼすときには有用でありうる。
本発明の一方法は種々の遺伝子(又はポートフォリオ)の遺伝子発現プロファイルを比較して予後予測を引き出すステップを含む。ポートフォリオを構成する各遺伝子の発現プロファイルはコンピュータ読取可能媒体などの媒体に固定しておく。これは多様な形態をとることができる。たとえば病気/再発の指標となるシグナル(たとえば強度測定値)の範囲を入力した表を作成しておく。次に、実際の患者データを表の中の数値と比較すれば患者試料が正常であるか異常であるかを判定することができる。もっと洗練された実施態様では、発現シグナル(蛍光強度など)のパターンを数字として(digitally)又はグラフとして(graphically)記録しておく。次いで、患者試料と共に使用される遺伝子ポートフォリオからの遺伝子発現パターンを前記発現パターンと比較する。次に、パターン比較ソフトウェアを使用して、患者試料に病気の再発を示すパターンがあるかどうかを判定する。もちろん、これらの比較を利用して患者が病気の再発を起こす尤度を判定することもできる。次いで、試料の発現プロファイルを対照細胞の遺伝子ポートフォリオと比較する。試料の発現パターンが乳癌再発の発現パターンに合致すれば、(対抗する医学的検討材料が存在しない限り)患者は再発患者に準じた治療を受ける。試料の発現パターンが正常/対照細胞の発現パターンに合致すれば、患者は乳癌陰性と診断される。
周知のパターン認識方法が多数使用可能である。その一部の例は以下の参考資料に見られる。
重み付き投票(Weighted Voting):
Golub, TR., Slonim, DK., Tamaya, P., Huard, C., Gaasenbeek, M., Mesirov, JP., Coller, H., Loh, L., Downing, JR., Caligiuri, MA., Bloomfield, CD., Lander, ES. Molecular classification of cancer: class discovery and class prediction by gene expression monitoring(癌の分子的分類: 遺伝子発現モニタリングによるクラス発見とクラス予測), Science 286:531-537, 1999.
サポートベクトルマシン(Support Vector Machines):
Su,AI., Welsh, JB., Sapinoso, LM., Kern, SG., Dimitrov, P., Lapp, H., Schultz, PG., Powell, SM., Moskaluk, CA., Frierson, HF. Jr., Hampton, GM. Molecular classification of human carcinomas by use of gene expression signatures(遺伝子発現特性の利用によるヒト癌腫の分子的分類). Cancer Resarch 61:7388-93, 2001.
Ramaswamy, S., Tamayo, P., Rifkin, R., Mukherjee, S., Yeang, CH., Angelo, M., Ladd, C., Reich, M., Latulippe, E., Mesirov, JP., Poggio, T., Gerald, W., Loda, M., Lander, ES., Gould, TR. Multiclass cancer diagnosis using tumor gene expression signatures(腫瘍遺伝子発現特性を利用したマルチクラス癌診断), Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA, 98:15149-15154, 2001.
K近傍法(K-nearest Neighbors):
Ramaswamy, S., Tamayo, P., Rifkin, R., Mukherjee, S., Yeang, CH., Angelo, M., Ladd, C., Reich, M., Latulippe, E., Mesirov, JP., Poggio, T., Gerald, W., Loda, M., Lander, ES., Gould, TR. Multiclass cancer diagnosis using tumor gene expression signatures(腫瘍遺伝子発現特性を利用したマルチクラス癌診断), Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA, 98:15149-15154, 2001.
相関係数(Correlation Coefficients):
van’t Veer LJ, Dai H, van de Vijver MJ, He YD, Hart AA, Mao M, Peterse HL, van der Kooy K, Marton MJ, Witteveen AT, Schreiber GJ, Kerkhoven RM, Roberts C, Linsey PS, Bernards R, Friend SH. Gene expression profiling predicts clinical outcome of breast cancer(遺伝子発現プロファイリングによる乳癌の臨床的結果の予測). Nature. 2002 Jan 31; 415(6871):530-6.
重み付き投票(Weighted Voting):
Golub, TR., Slonim, DK., Tamaya, P., Huard, C., Gaasenbeek, M., Mesirov, JP., Coller, H., Loh, L., Downing, JR., Caligiuri, MA., Bloomfield, CD., Lander, ES. Molecular classification of cancer: class discovery and class prediction by gene expression monitoring(癌の分子的分類: 遺伝子発現モニタリングによるクラス発見とクラス予測), Science 286:531-537, 1999.
サポートベクトルマシン(Support Vector Machines):
Su,AI., Welsh, JB., Sapinoso, LM., Kern, SG., Dimitrov, P., Lapp, H., Schultz, PG., Powell, SM., Moskaluk, CA., Frierson, HF. Jr., Hampton, GM. Molecular classification of human carcinomas by use of gene expression signatures(遺伝子発現特性の利用によるヒト癌腫の分子的分類). Cancer Resarch 61:7388-93, 2001.
Ramaswamy, S., Tamayo, P., Rifkin, R., Mukherjee, S., Yeang, CH., Angelo, M., Ladd, C., Reich, M., Latulippe, E., Mesirov, JP., Poggio, T., Gerald, W., Loda, M., Lander, ES., Gould, TR. Multiclass cancer diagnosis using tumor gene expression signatures(腫瘍遺伝子発現特性を利用したマルチクラス癌診断), Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA, 98:15149-15154, 2001.
K近傍法(K-nearest Neighbors):
Ramaswamy, S., Tamayo, P., Rifkin, R., Mukherjee, S., Yeang, CH., Angelo, M., Ladd, C., Reich, M., Latulippe, E., Mesirov, JP., Poggio, T., Gerald, W., Loda, M., Lander, ES., Gould, TR. Multiclass cancer diagnosis using tumor gene expression signatures(腫瘍遺伝子発現特性を利用したマルチクラス癌診断), Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA, 98:15149-15154, 2001.
相関係数(Correlation Coefficients):
van’t Veer LJ, Dai H, van de Vijver MJ, He YD, Hart AA, Mao M, Peterse HL, van der Kooy K, Marton MJ, Witteveen AT, Schreiber GJ, Kerkhoven RM, Roberts C, Linsey PS, Bernards R, Friend SH. Gene expression profiling predicts clinical outcome of breast cancer(遺伝子発現プロファイリングによる乳癌の臨床的結果の予測). Nature. 2002 Jan 31; 415(6871):530-6.
本発明の遺伝子発現プロファイルはまた、癌診断、予後予測又は治療モニタリングに有用な他の非遺伝子診断法との併用も可能である。たとえば場合によっては前述の遺伝子発現に基づく方法の診断力を血清タンパク質マーカーなどの常用マーカーに由来するデータと組み合わせるのが有利である。その種のマーカーとしてはエストロゲン受容体(ER)のような分析物など様々なものが存在し、結果がER+ ならば再発又は転移の尤度が大きくなることを示唆する。エストロゲンの調節を受ける遺伝子配列pLIV1が産生するタンパク質(又はペプチド)など他のマーカーもまた、米国特許第5,693,465号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているように、同様に使用することができる。この種の一つの方法では、治療を受けた患者から血液を定期的に採取し、酵素免疫測定法で1つ以上の血清マーカーについて調べる。マーカー濃度が腫瘍の再発又は治療の失敗を示唆するときは、遺伝子発現解析に適合した試料源を採取する。疑わしいしこりが存在するときは、細針吸引検体を採取し、次いでしこりから採取した細胞の遺伝子発現プロファイルを前述のようにして解析する。あるいは、以前に腫瘍を切除した組織に隣接する領域から組織を採取してもよい。この方法は、他の検査で曖昧な結果が出ているようなときに特に有用となり得る。
本発明の物品は、病気の治療、診断、予後予測その他の評価に有用である遺伝子発現プロファイルの表示を含む。これらプロファイルの表示は、機械で自動的に読み取ることができる媒体たとえばコンピュータ読取可能媒体(磁気媒体、光媒体など)に還元される。本発明の物品はまた、そうした媒体中の遺伝子発現プロファイルを評価するための命令を含む。たとえば該物品は前述の遺伝子ポートフォリオの遺伝子発現プロファイルを比較するためのコンピュータ命令を収めたCD−ROMを含んでもよい。該物品はまたその中にデジタル記録された遺伝子発現プロファイルを含み、それらの発現プロファイルを患者試料由来の遺伝子発現プロファイルと比較できるようにしてもよい。あるいは、プロファイルを異なる表示様式で記録してもよい。グラフ記録はそうした様式の1つである。そうしたデータの視覚化で最も頼りなるのは、前述のPartek, Inc.のソフトウェア“DISCOVERY”及び“INFER” などに組み込まれているクラスタリング・アルゴリズムである。
本発明に基づく別のタイプの製造物品は遺伝子発現プロファイルを示すために使用するアッセイフォーマット又は媒体である。これは、たとえば配列相補体又はプローブをマトリックスに付着させておき、関心遺伝子の指示配列がそれに結合してその存在の読取可能決定因子を生成させるようにしたマイクロアレイを含んでもよい。あるいは本発明の物品は、乳癌の検出のために問題遺伝子の発現レベルを示すハイブリダイゼーション、増幅及びシグナル生成を実行するための試薬キットとして作ることもできる。
本発明により作られるキットは遺伝子発現プロファイルを判定するためのアッセイフォーマットを含む。これらのキットはアッセイの実行に必要な試薬や説明書などの資材の全部または一部を含み得る。
以下、非限定的な実施例をもって本発明をさらに説明する。
本発明で解析する遺伝子は一般に、タンパク質又はペプチドの産生をコードする完全長核酸配列に関連する。当業者には自明であろうが、完全長配列の特定は解析上の観点からは必ずしも必要ではない。すなわち、配列の一部分又はESTを周知の原理に従って選択し、それに対応するプローブを設計することにより、対応する遺伝子の発現を評価することができる。
例1 - 試料の処理とLCM
乳癌手術を受けた患者に由来する新鮮な冷凍組織試料を集めた。使用された試料は149人のI期及びII期患者に由来した(病期判定は標準臨床診断及び病理検査に基づく)。患者の臨床的結果は既知であった。74人の患者は7年余りにわたって無再発であるが、75人の患者は4年以内に遠隔転移に見舞われた。103人の患者はリンパ節陰性であり、46人はリンパ節陽性であった。
乳癌手術を受けた患者に由来する新鮮な冷凍組織試料を集めた。使用された試料は149人のI期及びII期患者に由来した(病期判定は標準臨床診断及び病理検査に基づく)。患者の臨床的結果は既知であった。74人の患者は7年余りにわたって無再発であるが、75人の患者は4年以内に遠隔転移に見舞われた。103人の患者はリンパ節陰性であり、46人はリンパ節陽性であった。
組織は採取後20〜30分以内に液体窒素で瞬間凍結し、その後−80℃で保存した。レーザ・キャプチャ用に試料を切断(6μm)して、1個の切片をスライドガラスに載せ、また第2の切片を予めスライドガラス(Micro Slides Colorfrost, VWR Scientific, Media, PA)上に固定しておいたフィルム(P.A.L.M.)に載せた。スライドガラスに載せた切片は冷アセトン中で後固定し、マイヤーのヘマトキシリン液(Sigma, St. Louis, MO)で染色した。試料を病理検査して診断を下しグレードを判定した。病理学者が試料を診断とグレードについて分析した。付随する外科病理学及び臨床報告から臨床病期を推定して腫瘍の病期を検証した。フィルムに載せた切片は100%エタノール中で後固定し、エオシン/100%エタノール(エオシン100μg/無水エタノール100ミリリットル)で1分間カウンター染色し、100%エタノールにすばやく浸して遊離色素を除去し、10分間風乾した。
そのフィルム膜(LPC-MEMBRANE PEN FOIL 1.35μm No.8100, P.A.L.M. GmbH Mikrolaser Technologie, Bernried, Germany)とスライドを、LCMでの使用前に前処理して、RNaseを完全に除去し、また組織試料のフィルムへの付着を強めるようにした。要するに、スライドをDEP H2Oで洗い、またフィルムをRNase AWAY (Molecular Bioproducts, Inc., San Diego, CA)で洗い、DEP H2O ですすいだ。フィルムをスライドガラスに付着させた後、スライドを120℃で8時間焼成し、TI-SAD(Diagnostic Products Corporation, Los Angeles, CA)/DEP H2Oの(脱脂綿でろ過後の)1:50溶液で処理し、37℃で30分間インキュベートした。使用直前に、フィルム上にRNaseインヒビター液(Rnasin Inhibitor 2500U=33U/μl N211A, Promega GmbH, Mannheim, Germany; 0.15mol NaCl, 10mmol Tris pH 8.0, 0.25mmolジチオスレイトールを含む凍結溶液400μlに対して0.5μlを溶解したもの)10μlを塗り広げ、そこに組織試料を載せるようにした。
フィルム上の組織切片をLCMに使用した。PALM Robot-Microbeam技術(P.A.L.M. Mikrolaser Technologie, Carl Zeiss, Inc., Thornwood, NY)と共に Zeiss Axiovert 135顕微鏡(Carl Zeiss Jena GmbH, Jena, Germany)を使用して試料あたり約2000個の上皮細胞を捕捉した。これには正常粘膜中の周辺間質と癌試料中に散在する間質構成成分が含まれた。捕捉した細胞はチューブに入れ100%エタノール中に懸濁させ、−80℃で保存した。
例2 - RNAの抽出と増幅
Zymo-Spin Column(Zymo Research, Orange, CA 92867)を使用してLCM捕捉試料から全RNAを抽出した。全RNA約2ngを水10μlに再懸濁させ、T7 RNAポリメラーゼに基づく増幅を2回実行して約50μgの増幅RNAを得た。
Zymo-Spin Column(Zymo Research, Orange, CA 92867)を使用してLCM捕捉試料から全RNAを抽出した。全RNA約2ngを水10μlに再懸濁させ、T7 RNAポリメラーゼに基づく増幅を2回実行して約50μgの増幅RNAを得た。
例3 - cDNAマイクロアレイ・ハイブリダイゼーションと定量
約23,000個のヒトcDNAクローンからなるcDNAマイクロアレイのセットを使用して試料を検査した。検査には市販のヒトU133aチップ(Affymetrix, Inc.)を使用した。前述のようにして取得、調製した全RNAをチップに適用し、Agilent BioAnalyzer によりメーカーのプロトコールに従って解析した。149試料すべてが品質管理基準を満たしたので、そのデータをマーカー選択に使用した。
約23,000個のヒトcDNAクローンからなるcDNAマイクロアレイのセットを使用して試料を検査した。検査には市販のヒトU133aチップ(Affymetrix, Inc.)を使用した。前述のようにして取得、調製した全RNAをチップに適用し、Agilent BioAnalyzer によりメーカーのプロトコールに従って解析した。149試料すべてが品質管理基準を満たしたので、そのデータをマーカー選択に使用した。
マーカー選択では103人のリンパ節陰性患者を解析した。遠隔転移と生存者の判別を可能にする遺伝子を、コックス比例ハザードモデルを使用して識別した。チップ強度データの解析にはAffymetrix, Inc.の市販ソフトウェアMAS Version 5.0 (MAS 5.0)を使用した。まず監督無し解析を行い、次に監督付き解析を行った。
前述のようにして得られたチップ強度データを商業上利用可能な監督無しクラスタリングソフトウェアPARTEK version 5.1の入力とした。この監督無しクラスタリング・アルゴリズムにより、エストロゲン受容体を含む多数の遺伝子の発現が有意に低い22患者からなる群を特定した。ER/PRは乳癌不良結果についての既知の予後予測因子であるため、同群22患者を後続の解析から除外して、予後指標としての独立の価値をもつ追加因子(遺伝子マーカー)を特定するようにした。年齢と腫瘍サイズという既知の予後予測指標の潜在的影響を除外するために残り81人の患者をさらにふるいにかけた。こうして年齢55歳超又は腫瘍サイズ5cm超の患者27人も除外した。
遺伝子選択にはコックス比例ハザードモデルを使用した。全31サイクルの各サイクルで、訓練用データセット中の31患者の各々をホールドアウトし、残りの患者26人を単変量コックスモデル回帰分析に使用して、遺伝子発現の患者生存時間に対する関連の強さを評価した。そうした関連の強さの評価には、対応する標準化パラメータ推定量と、コックス回帰分析のリターンとして得られるP値を用いた。P値0.01を、1点除外(leave-one-out)遺伝子選択の各サイクルからトップ遺伝子を選択するための閾値とした。次いで、各サイクルから選択されたトップ遺伝子を比較して、全31サイクルの1点除外遺伝子選択で少なくとも28回現れた遺伝子を選択するようにした。合計56遺伝子が選択された。そのうち配列番号1〜26と配列番号56とに対応する遺伝子の発現は少なくとも2倍上方調節され、また配列番号27〜55に対応する遺伝子は少なくとも2倍下方調節されていた。
多遺伝子予測指数の作成:
予測指数は56遺伝子の発現値(log10ベース)とそれらに対応するコックスモデルのパラメータ推定値との積の和と定義される。コックスモデルからの該パラメータ推定値は、遺伝子発現値が増大するときの患者ハザード比率の尺度となる。従って、この予測指数に基づくスコアが高い患者は生存見通しが低い。この予測指数を訓練用データセットに適用して予測の正確さを推定した(図1)。
予測指数は56遺伝子の発現値(log10ベース)とそれらに対応するコックスモデルのパラメータ推定値との積の和と定義される。コックスモデルからの該パラメータ推定値は、遺伝子発現値が増大するときの患者ハザード比率の尺度となる。従って、この予測指数に基づくスコアが高い患者は生存見通しが低い。この予測指数を訓練用データセットに適用して予測の正確さを推定した(図1)。
予測指数の相互検証と評価:
予測指数の性能は、独立のデータセットを基に判定するべきである。というのは、ほとんどの識別方法はその確立に使用した例に対してはうまく行くからである。23患者の検査用データセットを使用して、予測の正確さを評価した。識別のためのカットオフ値はROC曲線を使用して設定し、感度は90%とする。選択したカットオフ値を用いて、検査用データセット中の再発及び生存患者に対応する的中予測数をまとめる(表1)。予測される再発者及び生存者を基にカプラン−マイヤー曲線を作成した(図2)。
予測指数の性能は、独立のデータセットを基に判定するべきである。というのは、ほとんどの識別方法はその確立に使用した例に対してはうまく行くからである。23患者の検査用データセットを使用して、予測の正確さを評価した。識別のためのカットオフ値はROC曲線を使用して設定し、感度は90%とする。選択したカットオフ値を用いて、検査用データセット中の再発及び生存患者に対応する的中予測数をまとめる(表1)。予測される再発者及び生存者を基にカプラン−マイヤー曲線を作成した(図2)。
総合予測:
54人のI期及びII期患者の遺伝子発現プロファイルから、これらの患者で発現差を示す56遺伝子を特定した。これの患者のうち36人は7年余りにわたり無再発のままであるが、27人は4年以内に遠隔転移に見舞われた。この56遺伝子予測指標を使用すると、再発患者27人中の22人と無再発患者36人中27人は正しく識別された。この結果は感度82%、特異度75%に相当する。陽性予測度は71%、陰性予測度は84%である(表2)。予測される再発者及び生存者を基にカプラン−マイヤー曲線を作成した(図3)。
54人のI期及びII期患者の遺伝子発現プロファイルから、これらの患者で発現差を示す56遺伝子を特定した。これの患者のうち36人は7年余りにわたり無再発のままであるが、27人は4年以内に遠隔転移に見舞われた。この56遺伝子予測指標を使用すると、再発患者27人中の22人と無再発患者36人中27人は正しく識別された。この結果は感度82%、特異度75%に相当する。陽性予測度は71%、陰性予測度は84%である(表2)。予測される再発者及び生存者を基にカプラン−マイヤー曲線を作成した(図3)。
I期及びII期リンパ節陰性乳癌患者の予後予測のために70遺伝子予測指数を作成する別個独立の研究結果が以前に発表されている(Van’t Veer et al., Nature 415, 530-535; Vijver et al., NEJM 347, 1990-2009)。 Van’t Veerらの70遺伝子予測指数と本明細書の56遺伝子予測指数では重複遺伝子は1つだけである。
例4 - 追加ポートフォリオ
56遺伝子ポートフォリオに以下の種々の処理を行い、解析用の遺伝子発現特性数を少なくした、臨床的に有意の利益もたらすような追加ポートフォリオを作った。
56遺伝子ポートフォリオに以下の種々の処理を行い、解析用の遺伝子発現特性数を少なくした、臨床的に有意の利益もたらすような追加ポートフォリオを作った。
a. 第1の処理ではスピアマン順位相関とピアソン相関により56遺伝子間の相関係数を計算した。相関カットオフ値を0.7とし、45調節遺伝子からなるポートフォリオを作成した。ポートフォリオ構成遺伝子は表4のとおりである。
b. 第2の処理では訓練用又は検査用データセットを使用して56遺伝子をt検定で評価した。訓練用、検査用の両データセットで有意のP値(<0.05)を示した遺伝子をポートフォリオとして選択した。こうして26調節遺伝子からなるポートフォリオを作成した。ポートフォリオ構成遺伝子は表5のとおりである。
c. 次いで(b)の表5の26遺伝子ポートフォリオを、ポートフォリオ構成遺伝子の既知の生物学的機能を基に評価した。転移経路との生物学的関係を有する遺伝子を選択した。こうして13調節遺伝子からなるポートフォリオを作成した。ポートフォリオ構成遺伝子は表6のとおりである。
d. 56遺伝子ポートフォリオから最高の識別性能を示す2遺伝子対を選択した。これに1つの追加遺伝子を順次追加して、そうした特性の追加が2遺伝子の組合せからなる訓練用、検査用の両セットの予測の正確さを改善するかどうか評価した。この手順を、さらなる改善が達成できなくなるまで繰り返した。こうして6遺伝子ポートフォリオを作成した。ポートフォリオ構成遺伝子は表7のとおりである。
表4〜表7に示した各ポートフォリオについて、前述の試料に関する予測結果と既知結果を基に感度と特異度を決定した。それらの値を表8〜表11に示す。
Claims (36)
- 配列番号1〜56からなる群より選択される遺伝子の組合せにおける各遺伝子の(正常母集団中の同一遺伝子の発現に対する)調節の差を識別することを含んでなる、乳癌の状態の評価方法。
- 調節遺伝子の発現に少なくとも2倍の差がある、請求項1に記載の方法。
- 選択される遺伝子が再発又は転移の指標としての上方調節される遺伝子である、請求項1に記載の方法。
- 選択される遺伝子が再発又は転移の指標としての下方調節される遺伝子である、請求項1に記載の方法。
- 選択される遺伝子が配列番号1〜56のすべてを含む、請求項1に記載の方法。
- 調節の差を示すp値が0.05未満である、請求項1に記載の方法。
- 非遺伝子関連の乳癌診断マーカーをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 非遺伝子関連マーカーがエストロゲン受容体(ER)及びエストロゲンの調節を受けるタンパク質とペプチドからなる群より選択される請求項7に記載の方法。
- 前記遺伝子が表4に記載の遺伝子セットを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記遺伝子が表5に記載の遺伝子セットを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記遺伝子が表6に記載の遺伝子セットを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記遺伝子が表7に記載の遺伝子セットを含む、請求項1に記載の方法。
- 配列番号1〜56からなる群より選択される遺伝子の組合せの単離核酸配列、その相補配列又はそれらの部分を含んでなる、予後予測ポートフォリオ。
- その中に含まれる遺伝子の発現の差を識別するのに適した行列の形式である、請求項13に記載のポートフォリオ。
- 前記行列がマイクロアレイに採用されている、請求項14に記載のポートフォリオ。
- 前記マイクロアレイがcDNAマイクロアレイである、請求項15に記載のポートフォリオ。
- 前記マイクロアレイがオリゴヌクレオチド・マイクロアレイである、請求項15に記載のポートフォリオ。
- 配列番号1〜56からなる群より選択される遺伝子の組合せの単離核酸配列、その相補配列又はそれらの部分を検出するための資材を含んでなる、乳癌患者予後判定用キット。
- マイクロアレイ分析を行うための試薬を含む、請求項18に記載のキット。
- 前記核酸配列、その相補配列又はそれらの部分をアッセイするための媒体をさらに含む、請求項18に記載のキット。
- 前記遺伝子が表4に記載の遺伝子セットを含む、請求項18に記載のキット。
- 前記遺伝子が表5に記載の遺伝子セットを含む、請求項18に記載のキット。
- 前記遺伝子が表6に記載の遺伝子セットを含む、請求項18に記載のキット。
- 前記遺伝子が表7に記載の遺伝子セットを含む、請求項18に記載のキット。
- 配列番号1〜56からなる群より選択される遺伝子の組合せにおける各遺伝子の(正常母集団中の同一遺伝子の発現に対する)調節の差を識別することを含んでなる、乳癌の治療効果の評価方法。
- 前記遺伝子が表4に記載の遺伝子セットを含む、請求項25に記載の方法。
- 前記遺伝子が表5に記載の遺伝子セットを含む、請求項25に記載の方法。
- 前記遺伝子が表6に記載の遺伝子セットを含む、請求項25に記載の方法。
- 前記遺伝子が表7に記載の遺伝子セットを含む、請求項25に記載の方法。
- 配列番号1〜56からなる群より選択される遺伝子の組合せの単離核酸配列、その相補配列又はそれらの部分を識別するための資材を含んでなる、乳癌の状態を評価するための物品。
- 選択される遺伝子が上方調節される遺伝子であって、配列番号1〜26及び配列番号56からなる群より選択される、請求項30に記載の物品。
- 選択される遺伝子が下方調節される遺伝子であって、配列番号27〜55からなる群より選択される、請求項30に記載の物品。
- 前記遺伝子が表4に記載の遺伝子セットを含む、請求項30に記載の物品。
- 前記遺伝子が表5に記載の遺伝子セットを含む、請求項30に記載の物品。
- 前記遺伝子が表6に記載の遺伝子セットを含む、請求項30に記載の物品。
- 前記遺伝子が表7に記載の遺伝子セットを含む、請求項30に記載の物品。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US10/422,522 US7306910B2 (en) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | Breast cancer prognostics |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004344171A true JP2004344171A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=32962443
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004158416A Pending JP2004344171A (ja) | 2003-04-24 | 2004-04-26 | 乳癌予後予測法 |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US7306910B2 (ja) |
EP (1) | EP1471154A3 (ja) |
JP (1) | JP2004344171A (ja) |
KR (1) | KR20040096423A (ja) |
CN (1) | CN1715421A (ja) |
AR (1) | AR044099A1 (ja) |
AU (2) | AU2004201706A1 (ja) |
BR (1) | BRPI0403290A (ja) |
CA (1) | CA2462747A1 (ja) |
MX (1) | MXPA04003931A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008538284A (ja) * | 2005-04-04 | 2008-10-23 | ベリデックス・エルエルシー | 乳房の腫瘍のレーザーマイクロダイセクションおよびマイクロアレイ解析が、エストロゲン受容体に関係する遺伝子および経路を明らかにする |
JP2011520183A (ja) * | 2008-04-25 | 2011-07-14 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | サンプルデータの分類 |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20050112622A1 (en) * | 2003-08-11 | 2005-05-26 | Ring Brian Z. | Reagents and methods for use in cancer diagnosis, classification and therapy |
US20060003391A1 (en) * | 2003-08-11 | 2006-01-05 | Ring Brian Z | Reagents and methods for use in cancer diagnosis, classification and therapy |
KR100763902B1 (ko) * | 2004-02-20 | 2007-10-05 | 삼성전자주식회사 | 유방암 특이적 단백질, 그를 코딩하는 유전자, 및 상기단백질 또는 유전자를 이용한 유방암의 진단 방법 |
US20080131916A1 (en) * | 2004-08-10 | 2008-06-05 | Ring Brian Z | Reagents and Methods For Use In Cancer Diagnosis, Classification and Therapy |
EP2380978A3 (en) * | 2006-02-03 | 2012-02-29 | MessengerScape Co. Ltd. | Gene group applicable to cancer prognostication |
WO2008094678A2 (en) * | 2007-01-31 | 2008-08-07 | Applera Corporation | A molecular prognostic signature for predicting breast cancer distant metastasis, and uses thereof |
CA2682868A1 (en) * | 2007-04-05 | 2008-10-16 | Source Precision Medicine, Inc. D/B/A Source Mdx | Gene expression profiling for identification, monitoring, and treatment of breast cancer |
GB0821787D0 (en) * | 2008-12-01 | 2009-01-07 | Univ Ulster | A genomic-based method of stratifying breast cancer patients |
US8597885B2 (en) * | 2009-01-28 | 2013-12-03 | University Of Notre Dame | Accelerated progression relapse test |
US8790916B2 (en) | 2009-05-14 | 2014-07-29 | Genestream, Inc. | Microfluidic method and system for isolating particles from biological fluid |
WO2011122857A2 (ko) * | 2010-03-30 | 2011-10-06 | 서울대학교 산학협력단 | 유방암 예후 예측을 위한 조성물 및 이를 포함하는 키트 |
AU2013248989A1 (en) * | 2012-04-20 | 2014-11-27 | Memorial Sloan-Kettering Cancer Center | Gene expression profiles associated with metastatic breast cancer |
GB201510684D0 (en) * | 2015-06-17 | 2015-08-05 | Almac Diagnostics Ltd | Gene signatures predictive of metastatic disease |
CN110172461B (zh) * | 2019-06-03 | 2023-05-09 | 上海长征医院 | 一种新型骨肉瘤肺转移模型的构建方法及其应用 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002500010A (ja) | 1997-12-23 | 2002-01-08 | カイロン コーポレイション | ヒト遺伝子および遺伝子発現産物i |
WO2002010436A2 (en) | 2000-07-28 | 2002-02-07 | The Brigham And Women's Hospital, Inc. | Prognostic classification of breast cancer |
WO2002068579A2 (en) | 2001-01-10 | 2002-09-06 | Pe Corporation (Ny) | Kits, such as nucleic acid arrays, comprising a majority of human exons or transcripts, for detecting expression and other uses thereof |
AU2002253878A1 (en) | 2001-01-25 | 2002-08-06 | Gene Logic, Inc. | Gene expression profiles in breast tissue |
ATE503023T1 (de) * | 2001-06-18 | 2011-04-15 | Rosetta Inpharmatics Llc | Diagnose und prognose von brustkrebspatientinnen |
US7171311B2 (en) | 2001-06-18 | 2007-01-30 | Rosetta Inpharmatics Llc | Methods of assigning treatment to breast cancer patients |
JP2006519620A (ja) | 2003-03-04 | 2006-08-31 | アークチュラス バイオサイエンス,インコーポレイティド | 乳がんにおけるer状態の弁別特性 |
-
2003
- 2003-04-24 US US10/422,522 patent/US7306910B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2004
- 2004-04-22 AU AU2004201706A patent/AU2004201706A1/en not_active Abandoned
- 2004-04-23 EP EP04252389A patent/EP1471154A3/en not_active Withdrawn
- 2004-04-23 CA CA002462747A patent/CA2462747A1/en not_active Abandoned
- 2004-04-23 CN CN200410043095.1A patent/CN1715421A/zh active Pending
- 2004-04-24 KR KR1020040028520A patent/KR20040096423A/ko not_active Application Discontinuation
- 2004-04-26 AR ARP040101416A patent/AR044099A1/es not_active Application Discontinuation
- 2004-04-26 JP JP2004158416A patent/JP2004344171A/ja active Pending
- 2004-04-26 BR BR0403290-0A patent/BRPI0403290A/pt not_active IP Right Cessation
- 2004-04-26 MX MXPA04003931A patent/MXPA04003931A/es not_active Application Discontinuation
- 2004-04-27 AU AU2004201761A patent/AU2004201761A1/en not_active Abandoned
-
2007
- 2007-10-25 US US11/923,888 patent/US8183353B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008538284A (ja) * | 2005-04-04 | 2008-10-23 | ベリデックス・エルエルシー | 乳房の腫瘍のレーザーマイクロダイセクションおよびマイクロアレイ解析が、エストロゲン受容体に関係する遺伝子および経路を明らかにする |
JP2011520183A (ja) * | 2008-04-25 | 2011-07-14 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | サンプルデータの分類 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
MXPA04003931A (es) | 2004-11-29 |
CN1715421A (zh) | 2006-01-04 |
AU2004201706A1 (en) | 2004-11-11 |
US20040214179A1 (en) | 2004-10-28 |
EP1471154A3 (en) | 2005-02-09 |
US8183353B2 (en) | 2012-05-22 |
BRPI0403290A (pt) | 2005-07-12 |
AU2004201761A1 (en) | 2004-11-11 |
KR20040096423A (ko) | 2004-11-16 |
EP1471154A2 (en) | 2004-10-27 |
US7306910B2 (en) | 2007-12-11 |
US20100009861A1 (en) | 2010-01-14 |
AR044099A1 (es) | 2005-08-24 |
CA2462747A1 (en) | 2004-10-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8183353B2 (en) | Breast cancer prognostics | |
JP5089993B2 (ja) | 乳癌の予後診断 | |
EP1526186B1 (en) | Colorectal cancer prognostics | |
JP5295761B2 (ja) | 甲状腺穿刺吸引分子分析 | |
KR101530689B1 (ko) | 직장결장암용 예후 예측 | |
JP5237076B2 (ja) | 乳癌患者の診断および予後 | |
AU2008203226B2 (en) | Colorectal cancer prognostics | |
JP2008521412A (ja) | 肺癌予後判定手段 | |
JP2007049991A (ja) | 乳癌の骨への再発の予測 | |
JP2011509689A (ja) | Ii及びiii期結腸癌の分子病期分類並びに予後診断 | |
JP2009153521A (ja) | 結腸直腸癌の評価 | |
JP2009153522A (ja) | 結腸直腸癌の評価 | |
US20050186577A1 (en) | Breast cancer prognostics | |
JP4886976B2 (ja) | 結腸直腸のガンの予後予測 | |
JP2008538284A (ja) | 乳房の腫瘍のレーザーマイクロダイセクションおよびマイクロアレイ解析が、エストロゲン受容体に関係する遺伝子および経路を明らかにする |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080826 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090210 |