JP2004343091A - ビーム照射装置、ビーム照射方法、及び薄膜トランジスタの作製方法 - Google Patents

ビーム照射装置、ビーム照射方法、及び薄膜トランジスタの作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被照射物に対して均一なレーザ照射を行うことができ、被照射物上において、ビームスポットの速度を一定にすることが可能となり、スポットの走査位置の制御性も高く、半導体膜に対して一様なレーザアニールを行なうことができるビーム照射装置等の提供。
【解決手段】ガルバノミラー13を利用する場合、当該ガルバノミラー13を一方向に回転させることを特徴とする。ガルバノミラー13を回転させ、慣性を利用することで、被照射面におけるスポット15の等速性が上がる。また、ガルバノミラー13を重くすると、慣性がより強く働くので等速性が向上し好ましい。また本発明のポリゴンミラーは、ミラー間で走査位置の変更時間を設けるため、ミラー同士を接して配置しないことを特徴とする。レーザ光12が照射されないときと、被照射物の移動とのタイミングを合わせることにより、効率的にレーザ処理を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ビーム照射装置、ビーム照射方法に関する。さらに本発明は、当該装置及び方法を用いた薄膜トランジスタの作製方法に関する。
近年、表示装置や集積回路等が有する半導体素子として、多結晶半導体膜をチャネル形成領域として有する薄膜トランジスタ(以下、多結晶TFTと表記する)の研究が行われている。表示装置や集積回路の発達に伴い、多結晶TFTのさらなる特性向上が求められている。
そこで多結晶TFTを得る一手段として、連続発振型レーザと、レーザビーム(レーザ光とも表記する)を走査する手段とを有するレーザ照射装置を用いて、半導体膜を結晶化している(例えば、特許文献1参照)。
またレーザ光を走査させる手段としてガルバノミラー(特許文献2参照)やポリゴンミラー(特許文献3参照)がよく用いられる。これは走査速度を高速化することが容易なためである。これにより、装置の負担を低減させることができる。
図7には、従来のガルバノミラーの構造を示す。レーザ光の発振器71から出射されるレーザ光72は、ガルバノミラー73で反射し、被照射物74にスポット(照射領域)75を形成する。ガルバノミラー73が振動幅76で振動することにより、スポット75が被照射物上を走査し、レーザ照射処理が行われる。図7に示すガルバノミラーの振動幅にあわせて、レーザ光を被照射物に照射している。
またポリゴンミラーの場合、接して設けられた複数のミラーが回転することで、被照射物にレーザ光を照射している。
特開2003−86505号公報 特開2003−86507号公報 特開2003−45890号公報
特に、大型基板での量産を考える場合、広範囲に渡って均一な結晶性半導体膜を効率よく得ることは重要視されている。そこで、軽量であるため走査速度を高速化することが容易であるガルバノミラーやポリゴンミラーのような走査手段がよく検討されている。またこれら走査手段により、レーザ照射装置の負担を低減させることができる。
しかし、上述のような走査手段を使用すると、レーザ照射面での走査開始及び走査終了といった端部では走査速度や照射状態が不均一になる問題が生じることがあった。またガルバノミラーを振動させると走査幅が蛇行することがあった。
例えば、振り子運動(振動)するガルバノミラーにレーザ光が反射して、半導体膜にレーザ照射を行う場合、振り子運動の方向を変える点(振り子運動の頂点、ガルバノミラーの止まり際ともいう)に向かって、速度は減速し、ついには一瞬ゼロになる。その後、運動方向を変えて徐々に速度が加速する。ガルバノミラーの走査速度の減速、加速は短時間で行われるが、より高性能且つ均一な半導体膜の結晶化が要求されるにつれ、このような不均一なレーザ照射、つまり照射ムラは問題となることを見出した。本発明者はこのような照射ムラにより、被照射物に必要以上のエネルギーが照射されてしまうため、非晶質半導体膜に膜剥がれ等が生じる恐れがあることを見出した。膜剥がれが生じてしまうと、飛び散る半導体膜によって、正常な膜まで荒れてしまうことが懸念される。このように、レーザ光の走査速度が不均一になることは、高性能且つ均一な半導体膜の結晶化が要求される半導体分野において問題となる。
また回転運動を行う、複数のミラーが連続的に繋がったポリゴンミラーでは、ミラーごとに反射するレーザ光の入射角によって、照射位置がわずかにずれてしまった。特に、ミラーの境界で入射角のずれは、走査開始位置及び走査終了位置のずれを発生させ、不均一なレーザ照射処理の原因となってしまった。また走査方向と垂直な方向にも照射位置がずれるため、これも不均一なレーザ照射処理の原因となってしまった。このような不均一なレーザ光の照射ムラは、より高性能且つ均一な半導体膜の結晶性を得るためには問題となる。
そこで本発明はガルバノミラー等の走査手段の走査速度を均一とする、又は走査位置を精度よく制御するビーム照射装置、及びビーム照射方法を提供することを課題とする。またさらに、上記のようなビーム照射装置、及びビーム照射方法を用いて薄膜トランジスタ(以下、TFTと表記する)等に対する均一なレーザアニール(結晶化や活性化を含む)を提供することを課題とする。
上記問題を鑑み、本発明は単数の鏡面体(ミラーともいう)を有する走査(偏向)手段を利用する場合、当該走査手段を一方向に回転させることを特徴とする。以下、このような鏡面体の例としてガルバノミラーを用いて説明する。
本発明のガルバノミラーは、一方向に回転させるため回転が安定し、加速度の変化により生じるミラーの振動が排除される。そしてガルバノミラーによるスポットの移動をX軸方向とすると、レーザ光が照射されない位置にガルバノミラーがあるときに、被照射物をX軸方向と直行するY軸方向に移動させるとよい。すると、XY軸方向に走査でき、大面積に対してレーザ照射処理を行うことができる。このときガルバノミラーを一方向に回転させているため、レーザ光は被照射物のX軸上を一方向のみに走査する。
具体的には、図1に示すようにガルバノミラー13に設置される軸を中心として、ミラー面が回転する。軸は、一端部又は両端部に支持棒が設けられており、回転を制御する装置が設けられている。両端部に支持棒があると、回転軸がより安定して好ましい。そして、発振器11から射出されるレーザ光12は、ガルバノミラー13に反射して、被照射物14上にスポット15を形成する。このようなガルバノミラー13が回転することにより、スポットが移動し被照射物に対してレーザ照射処理が行われる。
このようにガルバノミラーを回転させ、慣性を利用することで、被照射面におけるスポットの等速性が上がる。また、ガルバノミラーを重くすると、慣性がより強く働くので等速性が向上し好ましい。またガルバノミラーは、簡便且つ小型な構成を採ることができ、レーザ照射装置に搭載する上で好ましい。
またその他の走査手段として、複数の鏡面体を有する走査手段(簡単のためポリゴンミラーと表記する)が挙げられる。本発明のポリゴンミラーは図2に示すように、複数のミラー27を有し、ミラー間に合わせて、Y軸への走査時間を設けるため、ミラー同士を接して配置しないようにする。そしてレーザ光22は、軸を中心として回転するポリゴンミラー23に入射され、被照射物24上にスポット25が走査する。その結果、被照射物24上にはスポット25が照射されるときと、照射されないときが交互に現れる。すなわちミラー間では、レーザ光が照射されない。このレーザ光が照射されないときと、被照射物の移動とのタイミングを合わせることにより、効率的にレーザ照射処理を行うことができる。つまり、ポリゴンミラーによりX軸方向にスポットを走査させ、スポットが消えている(レーザ光が照射されない)ときに、被照射物をY軸方向に移動させる。このとき、ポリゴンミラーが有するミラー毎に、レーザ光の反射方向が少しずつ異なるため、被照射物のY軸方向への移動量を変えて補正する。その結果、ポリゴンミラーと被照射物との間に補正レンズを配置する必要がなく、レーザ照射装置が簡略化し好ましい。
このような本発明の走査手段により、被照射物に対して均一なレーザ光の照射を行うことができ、被照射物として半導体膜を用いる場合、結晶性、電気特性の揃った多結晶TFTを形成することができる。
なお本発明は、連続的に出力されるエネルギービーム(以下、CWビームと表記する)を用いることができる。CWビームとしては、固体レーザを用いればよく、例えばYVO4レーザや、YAGレーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、Arレーザ等から射出されるビームが当てはまる。またこれらの高調波を使用してもよい。このように、光源としてレーザを使用する場合、CWレーザと表記する。
なおレーザビームは、任意の形状で構わず、好ましくは光学系を通過することにより線状となるように加工する。なおここでいう「線状」は、厳密な意味で「線」を意味しているのではなく、アスペクト比の大きい長方形(または長楕円形)を意味する。例えば、アスペクト比が10以上(好ましくは100〜10000)のもの指す。具体的には、線状のレーザビームのスポット径は、長軸150〜1000μm、短軸5〜20μmとする。線状に加工されたレーザビームを用いると、スループットの高い処理を行うことができる。
以上のように、本発明は走査手段の動作によって生じるレーザビームの照射の不均一を除去し、結晶性、電気特性の揃った多結晶TFTを提供することができる。さらに大面積な被照射物であっても、広範囲に渡り特性の揃った多結晶TFTを形成することができ、表示装置や集積回路の大量生産性を向上させることができる。
本発明により、被照射物に対して均一なレーザ照射を行うことができ、被照射物として半導体膜を用いる場合、結晶性、電気特性の揃った多結晶TFTを形成することができる。また、被照射物上において、ビームスポットの速度を一定とすることが可能となり、又はスポットの走査位置の制御性も高く、半導体膜に対して一様なレーザアニールを行うことができる。またさらに、大型基板を用いる場合、本発明の高効率なレーザアニールには好適である。
また本発明のポリゴンミラーを使用する場合、XYステージの移動距離を各ミラーで設定することにより、さらなる均一なレーザ照射を行うことができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から 逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に 理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、走査手段に回転するガルバノミラーと、被照射物に半導体膜を用い、当該半導体膜を結晶化し、多結晶TFTを形成する場合を説明する。
図3には、CWレーザ(連続発振型レーザとも表記する)を射出する発振器101、発振器より射出されるレーザビームの形状を線状に加工するための光学系102、線状に加工されたレーザビームを半導体膜に走査するためのガルバノミラー、ガルバノミラーを回転させるための軸108、軸を制御し、ガルバノミラーの回転を制御する制御装置110、被照射面でのレーザビームの形状を一定とするためのfθレンズ104、を有するレーザ照射装置を示す。発振器から射出されたレーザビームは、光学系に入射して線状レーザビーム(以下、線状ビームと表記する)に加工され、回転するガルバノミラーへ入射し、ガルバノミラーにより反射し、fθレンズを介して被照射物へ照射される。以上のような機能を有するものによって、レーザビームの照射が制御される。
光学系102には例えば、焦点距離50mmの平凹レンズと、焦点距離200mmの平凸レンズを配置し、さらに平凸レンズの後方に、焦点距離250mmの平凸シリンドリカルレンズを配置し、さらに平凸シリンドリカルレンズの後方に焦点距離100mmの平凹シリンドリカルレンズを配置する。なお、平凸シリンドリカルレンズと平凹シリンドリカルレンズの曲率の方向は同じとする。このような光学系を通過することにより、レーザビームは集光等を繰り返し、線状ビームが加工される。なお、上記レンズ以外のレンズを配置してもよく、照射面においてレーザビームのスポット(ビームスポットとも表記する)が所望の照射形状(例えば線状)となるように配置すればよい。
そしてガルバノミラー103が一方向に回転するように制御する制御装置110が設けられている。ガルバノミラーを回転させる手段にはモータ等を使用することができる。このとき、慣性を利用した回転の等速性を上げるため、ガルバノミラーの重量を重くしてもよい。
ガルバノミラーにより走査されるレーザビームは、fθレンズ104を通過し、半導体膜上でのレーザビームの形状が一定となるように半導体膜へ入射され、移動経路107に示すように走査される。なお、ガルバノミラーを一方向に回転させる場合、移動経路107は一方向のみであり、回転方向を変えると、移動経路107は当該一方向の逆となる。
このようなレーザ照射において、半導体膜へレーザビームが照射されないとき、つまりビームスポット105が半導体膜106上に存在しないとき、ステージ109がY軸方向(矢印112)へ移動し、スポット105の走査位置を変更する。これを繰り返すことでY軸方向に一様にレーザ照射処理、つまりレーザアニールを行うことができる。次いで、隣行の半導体膜を照射する場合はX軸方向(矢印111)に被照射物が移動し、同様の処理を行う。またこのとき、ビームスポットの走査、つまりガルバノミラーの回転と、ステージのY軸方向の移動とを合わせ、同期をとる必要がある。
以上のような照射方法により、レーザビームの走査速度の不均一な範囲が半導体膜に照射されないため、さらなる均一な結晶性、電気特性を有する多結晶TFTを得ることができる。
その後、TFTを形成するために必要な工程を適実施して、複数の多結晶TFTが形成されたアクティブマトリクス基板を提供することができる。このとき大型基板を用いて多結晶TFTを形成すると、多面取りすることができ製造コストを削減することができる。なお本発明のレーザ照射方法は、半導体膜の結晶化、及び活性化処理を含むレーザアニールに適応することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、基板上に形成される半導体膜に対して、複数のレーザ発振器を用いてレーザ処理を行い、薄膜トランジスタの量産性を高める場合を説明する。なお走査手段は、ポリゴンミラーを用いて説明する。
図4には、CWレーザ発振器201、テレセントリックfθレンズ204、ポリゴンミラー203、をそれぞれ3つ用い、1500mm×1800mmの大面積基板に成膜した半導体膜205に対してレーザアニールを行う場合の例を示す。なお図4(A)は上面図、(B)は側面図を示す。
基板に下地膜として酸化膜(SiONやSiO2などの酸化珪素膜)、半導体膜を順次成膜する。半導体膜はCVD法や、スパッタ法等を用い、珪素を主成分とする材料で形成すればよい。本実施の形態では、シランガスを用いたCVD法により非晶質珪素膜を成膜する。成膜方法によっては半導体膜中の水素濃度が高すぎて、レーザアニールに耐えられない場合がある。そこで、レーザアニールに耐える確率を高くするため、半導体膜中の水素濃度を1020/cm3オーダー以下とするとよい。そのため成膜が終了した時点で、水素濃度が上記の値以上である場合は、400〜500℃程度の熱アニールにて、1時間程度の脱水素工程を行うとよい。このように形成された半導体膜に対してレーザアニールを行う。なおレーザアニール前に、半導体膜を所定の形状にパターニングしておいても構わない。
レーザ発振器201は例えば、LD励起の連続発振型のNd:YVO4レーザの第2高調波(波長532nm)を用いる。出力は10Wとし、TEM00モードのものを使用する。ビームスポット径はφ2.3mm、広がり角は0.35mradとする。
なおこの波長は、非晶質珪素膜や基板に対して透光性を示すため、干渉によるレーザアニールの不均一を抑える工夫を施す必要が生じることがある。その場合、例えば、レーザビームの半導体膜205に対する入射角θを0°以外とするとよい。このとき適切な入射角は、ビームスポット形状やサイズに依存する。ビームスポット208の引き伸ばす方向(長軸に相当)は、図4中のY軸方向である。目的によっては他の方向に引き伸ばすこともあるが、本実施例ではスループットを最大とするためY軸方向とする。例えば本実施の形態において、半導体膜205上のビームスポットのサイズを長径400μm、短径20μmの線状の楕円とし、入射面に長径が含まれるように設定すると、適正な入射角θは20°程度である。
光学系202はビームスポット形状を線状に加工するもので、例えば、焦点距離50mmの平凹レンズと、焦点距離200mmの平凸レンズを145mm離して配置し、さらに平凸レンズの後方140mmに、焦点距離250mmの平凸シリンドリカルレンズを配置し、さらに平凸シリンドリカルレンズの後方、145mmに焦点距離100mmの平凹シリンドリカルレンズを配置する。なお、平凸シリンドリカルレンズと平凹シリンドリカルレンズの曲率の方向は同じとする。さらに、平凹シリンドリカルレンズから250mm程度後方にポリゴンミラー203を配置し、テレセントリックfθレンズ204はそれらレンズの仕様に合わせて配置する。テレセントリックfθレンズ204の焦点距離は300mm程度とし、φ120mmとする。
以上のような光学系を有するレーザ照射装置において、半導体膜205上で線状に伸ばされたビームスポット208は、ポリゴンミラー203により、速度500mm/sで半導体膜205上を走査する。本発明のポリゴンミラーは、ミラー同士の境界が接していないため、半導体膜上での走査位置を変更する時間がある。
そしてポリゴンミラーが有するある一枚のミラーにより、走査できるレーザビームの照射領域の幅を100mmとすると、ポリゴンミラーによりビームスポット208をX軸方向に100mm走査させた後、XYステージ206をY軸方向に200μm(ビームスポットサイズにより決まるレーザビームの走査方向に垂直な結晶の幅)移動させ、再びポリゴンミラー203によりビームスポットを半導体膜205上で走査させる。
特に、ポリゴンミラーを用いる場合、ステージの移動距離は、ミラーごとに微調整すると好ましい。これは、ポリゴンミラーは複数のミラーを有し、各ミラーでの反射角度が多少異なることが考えられるためである。このような方法は、実施の形態3で詳細を説明する。このようなレーザ照射において、半導体膜上でレーザビームの照射が照射されない領域は、ポリゴンミラー等の走査手段やレーザビームによって異なり、実施毎に適宜設定すればよい。
以上を繰り返すことで、図中のA領域をレーザアニールする。A領域はレーザ発振器の数だけできるが、これらの間隔を適宜、例えば100mmずつ開けておく。そして、A領域のアニールが終了後、XYステージ206により、B領域をレーザアニールできる位置まで半導体膜205を移動させ、同様にB領域を一定幅100mmでレーザアニールする。これら一連の動作により、半導体膜205の全面をレーザアニールすることができる。もちろん、半導体膜205全面をレーザアニールする必要はなく、必要な位置のみレーザアニールするとより処理時間を短縮できるので好ましい。この場合、位置決め機構などを精密に作る必要があるが、その構成は実施者が必要な精度を算出し適宜決定するとよい。
本実施の形態では、レーザビームの半導体膜に入射する角度を一定とするためfθテレセントリックレンズを用いる。これにより、レーザアニールの一様性が得られるが、要求されないときは代わりにfθレンズを用いればよい。また本実施の形態では、間隔を開けて複数のテレセントリックfθレンズ204を配置している。そのため、隣り合うテレセントリックfθレンズが干渉することなく、複数のレーザビームを半導体膜に同時に照射することが可能となる。
このように半導体膜の結晶化が行われる。その後、半導体膜を必要に応じて所定の形状にパターニングし、ゲート絶縁膜、ゲート電極、不純物領域を形成し、活性化を行う。本発明のレーザ照射装置及び方法は、半導体膜の活性化にも使用することができる。そして、層間絶縁膜、ソース配線、ドレイン配線、画素電極等を形成し、複数の薄膜トランジスタを有するアクティブマトリクス基板が形成される。またアクティブマトリクス基板を用いて、液晶表示装置、発光装置、その他の表示部を有する表示装置、又は半導体集積回路等を形成することができる。
以上のように、レーザ発振器を1台のみ用いる場合と比較して高いスループットを得ることができ、特に大型基板に形成される半導体膜のレーザアニールに適す。その結果、薄膜トランジスタの量産性を高めることができる。
なお本実施の形態において、レーザ発振器を複数用いているが、一つのレーザ発振器からのレーザビームをミラー等により分割して、複数のスポットを形成しても構わない。
以上、本実施の形態では走査手段としてポリゴンミラーを用いたが、回転機能を有するガルバノミラーを使用することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、ポリゴンミラーとXYステージとの移動タイミングについて、図8を用いて説明する。なお、ポリゴンミラーはN個(1≦n≦N:nは整数)の鏡面体を有するものとする。
ポリゴンミラーのように複数のミラーを有する走査手段では、ミラー毎に反射角が異なることがある。この状況でXYステージを一定の間隔で移動させると、走査位置の間隔が一定でなくなってしまい均一なレーザ照射ができない。そこで本実施の形態のように、ポリゴンミラーのミラー間、すなわちレーザ照射されないときにXYステージを移動させる距離をミラー毎に設定し、より均一なレーザ照射を行う。
すなわち、図8(A)に示すように、発振器81より射出されたレーザ光82をポリゴンミラー83により走査する光学系において、ポリゴンミラー83は軸85を中心として回転し、ミラー(n)により形成されるスポット(n)、スポット(n+1)、スポット(n+1)、・・・が順次X軸方向の一方方向へ走査され、被照射物84表面にレーザ照射処理が行われる。このとき図8(B)に示すように、ミラー(n)から隣のミラーに移るときのXYステージの移動距離をY(n)で現すと、Y(1)、Y(2)、・・・Y(N)をそれぞれ設定するとより好ましい。なお、Nはミラーの数を示す。
XYステージの移動距離Y(n)、Y(n+1)、・・・の設定する方法として、例えば、複数のミラーにそれぞれ番号を付し、一度走査させる。そして、各ミラーの反射角を把握し、これを踏まえてステージの移動距離を決定する。この各移動距離をXYステージの制御装置へ入力すればよい。
このように、ポリゴンミラーのミラー間への移動するときの反射角や距離に合わせてXYステージのX軸方向への移動距離やタイミングを設定すると、より均一なレーザ照射処理を行うことができる。
なお本実施の形態は、ミラーが接して設けられたポリゴンミラーであっても、適応することができる。すなわち接して設けられたミラーの境界位置で、XYステージを移動させるとき、XYステージの移動距離を調整し、均一なレーザ照射が可能となる。またY軸方向へのステージの移動時間を設けたいときはレーザビームの走査の両端又は片端(一端又は他端)を遮光する手段を設けても構わない。
(実施の形態4)
本実施の形態では、アクティブマトリクス基板を用いて作製される発光装置について、図5を用いて説明する。
図5(A)には、発光装置、具体的にはELモジュールの断面を示す。また図5(B)には、ELモジュールの発光素子(有機化合物層(EL層ともいう)、第1の導電膜及び第2の導電膜を有する)の積層構造を拡大したものを示す。
図5(A)は、第1の基板400、下地絶縁膜401、本発明のレーザ照射装置を用いてレーザアニールされて形成されるTFT422、第1の導電膜(電極)403、絶縁物(隔壁、障壁、土手、バンクとも呼ばれる)404、有機化合物層405、第2の導電膜(電極)406、保護膜407、空隙408、第2の基板409を示す。
第1の基板及び第2の基板としては、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。可撓性基板とは、PET、PES、PEN、アクリルなどからなるフィルム状の基板のことであり、可撓性基板を用いて発光装置を作製すれば、軽量化が見込まれる。可撓性基板の表面、または表面および裏面にアルミ膜(AlON、AlN、AlOなど)、炭素膜(DLCなど)、SiNなどのバリア層を単層または多層にして形成すれば、耐久性やガスバリア性などが向上するので望ましい。
なお有機化合物層からの発光が上方又は下方のいずれかに出射されるかにより、第1の導電膜及び第2の導電膜のいずれかを透光性をする導電膜、例えばITO等から形成する。また両方に出射する場合は、第1の導電膜及び第2の導電膜を透光性を有する導電膜として形成する。
第1の基板400上に設けられたTFT422(本実施の形態では、pチャネル型TFT)は、有機化合物層405に流れる電流を制御する素子であり、ドレイン領域(極性によってはソース領域)として機能する不純物領域411と、チャネル形成領域412と、チャネル形成領域上に設けられたゲート電極417を有する。また、第1の導電膜403と、不純物領域411とを電気的に接続するためのドレイン領域(またはソース領域)に接続されるドレイン電極(またはソース電極)416を有する。また、ドレイン電極416と同じ工程で電源供給線やソース配線などの配線418を同時に形成することができる。
第1の基板400上には下地絶縁膜(ここでは、下層を窒化絶縁膜、上層を酸化絶縁膜)401形成されており、ゲート電極417と半導体膜との間には、ゲート絶縁膜が設けられている。また、層間絶縁膜402は有機材料または無機材料を有するように形成される。ここでは図示しないが、一つの画素には、他にもTFT(nチャネル型TFTまたはpチャネル型TFT)を一つ、または複数設けている。また、一つのチャネル形成領域412を有するTFTを示したが、特に限定されず、複数のチャネルを有する、所謂マルチチャネル型TFTとしてもよい。
加えて、ここではトップゲート型TFTを例として説明したが、TFT構造に関係なく本発明を適用することが可能であり、例えばボトムゲート型(逆スタガ型)TFTや順スタガ型TFTに適用することが可能である。
また、第1の導電膜403は、発光素子の陽極(或いは陰極)となる。第1の導電膜において、透明導電膜を用いる場合、ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等を用いることができる。
また、第1の導電膜403の端部(および配線418)を覆う絶縁物404(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)を有している。絶縁物404としては、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジストまたはベンゾシクロブテン)、またはこれらの積層などを用いることができる。なお本実施の形態では、窒化シリコン膜で覆われた感光性の有機樹脂を用いる。例えば、有機樹脂の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物の上端部のみに曲率半径を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
また、有機化合物層405は、蒸着法、インクジェット法または塗布法を用いて形成する。本実施の形態では、有機化合物層を蒸着装置で成膜を行い、均一な膜厚を得る。例えば、蒸着法を用いる場合、真空度が5×10-3Torr(0.665Pa)以下、好ましくは10-4〜10-6Paまで真空排気された成膜室で蒸着を行う。蒸着の際、予め、加熱により有機化合物は気化されており、蒸着時にシャッターが開くことにより基板の方向へ飛散する。気化された有機化合物は、上方に飛散し、メタルマスクに設けられた開口部を通って蒸着される。なお、信頼性を向上させるため、有機化合物層405の形成直前に真空加熱(100℃〜250℃)を行って脱気を行うことが好ましい。
なお図5(B)に示すように、有機化合物層405は、陽極側から順に、HIL(ホール注入層)、HTL(ホール輸送層)、EML(発光層)、ETL(電子輸送層)、EIL(電子注入層)の順に積層されている。代表的には、HILとしてCuPc、HTLとしてα−NPD、ETLとしてBCP、EILとしてBCP:Liをそれぞれ用いる。なお、有機化合物は、無機材料を有したり、有機材料と、無機材料との混合材料を有してもよい。
また、有機化合物層405として、フルカラー表示とする場合、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法などによって適宜、選択的に形成することができる。具体的には、HILとしてCuPcやPEDOT、HTLとしてα−NPD、ETLとしてBCPやAlq3、EILとしてBCP:LiやCaF2をそれぞれ用いる。また例えばEMLは、R、G、Bのそれぞれの発光色に対応したドーパント(Rの場合DCM等、Gの場合DMQD等)をドープしたAlq3を用いればよい。なお、上記有機化合物層は、積層構造に限定されず、単層構造であってもよい。
より具体的な有機化合物層の積層構造は、赤色の発光を示す有機化合物層405を形成する場合、例えば、CuPcを30nm形成し、α-NPDを60nm形成した後、同一のマスクを用いて、赤色の発光層としてDCM2及びルブレンが添加されたAlq3を40nm形成し、電子輸送層としてBCPを40nm形成し、電子注入層としてLiが添加されたBCPを1nm形成する。また、緑色の発光を示す有機化合物層を形成する場合、例えば、CuPcを30nm形成し、α―NPDを60nm成膜した後、同一の蒸着マスクを用いて、緑色の発光層としてクマリン545Tが添加されたAlq3を40nm形成し、電子輸送層としてBCPを40nm形成し、電子注入層としてLiが添加されたBCPを1nm形成する。また、青色の発光を示す有機化合物を含む層を形成する場合、例えば、CuPcを30nm形成し、α-NPDを60nm形成した後、同一のマスクを用いて発光層としてビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛:Zn(PBO)2を10nm形成し、電子輸送層としてBCPを40nm成膜し、電子注入層としてLiが添加されたBCPを1nm形成する。以上、各色の有機化合物層のうち、共通しているCuPcやα-NPDは、画素部全面に形成することができる。またマスクは、各色で共有することもでき、例えば、赤色の有機化合物層を形成後、マスクをずらして、緑色の有機化合物層、再度マスクをずらして青色の有機化合物層を形成することができる。なお、形成する各色の有機化合物層の順序は適宜設定すればよい。
また白色発光の場合、カラーフィルターや色変換層などを別途設けることによってフルカラー表示を行ってもよい。上方に発光する白色光に対するカラーフィルターや色変換層は、第2の基板に設けた後、第1の基板へ張り合わせればよい。また、下方に発光する白色光に対するカラーフィルターや色変換層は、ドレイン電極(またはソース電極)416を形成後、絶縁膜を介して形成することができる。その後、カラーフィルターや色変換層上に絶縁膜、第2の導電膜の順に形成するため、ドレイン電極(またはソース電極)416と第2の導電膜とは、絶縁膜に形成されるコンタクトを介して接続すればよい。
本発明のガルバノミラーやポリゴンミラーにより、均一性の高い結晶性半導体膜を有する発光装置を提供することができる。その結果、表示部のレーザビームの照射ムラ(表示ムラとなる)の低減された発光装置を提供することができる。
なお、本発明のアクティブマトリクス基板は発光装置以外の液晶表示装置やその他の表示装置、更には半導体集積回路やCPUにも採用することができる。
(実施の形態5)
本発明により作製されたアクティブマトリクス基板は、様々な電子機器に適用することができる。電子機器としては、携帯情報端末(携帯電話機、モバイルコンピュータ、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、表示ディスプレイ、ナビゲーションシステム等が挙げられる。これら電子機器の具体例を図6に示す。
図6(A)はディスプレイであり、筐体4001、音声出力部4002、表示部4003等を含む。本発明により形成されたアクティブマトリクス基板により発光素子又は液晶材料を有する表示部4003を完成することができる。表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用など全ての情報表示装置が含まれる。
図6(B)はモバイルコンピュータであり、本体4101、スタイラス4102、表示部4103、操作ボタン4104、外部インターフェイス4105等を含む。本発明により形成されたアクティブマトリクス基板により発光素子や液晶材料を有する表示部4103を完成することができる。
図6(C)はゲーム機であり、本体4201、表示部4202、操作ボタン4203等を含む。本発明により形成されたアクティブマトリクス基板により発光素子や液晶材料を有する表示部4202を完成することができる。図6(D)は携帯電話機であり、本体4301、音声出力部4302、音声入力部4303、表示部4304、操作スイッチ4305、アンテナ4306等を含む。本発明により形成されたアクティブマトリクス基板により発光素子や液晶材料を有する表示部4304を完成することができる。
図6(E)は電子ブックリーダーであり、表示部4401等を含む。本発明により形成されたアクティブマトリクス基板により発光素子や液晶材料を有する表示部4202を完成することができる。
以上のように、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。特に、アクティブマトリクス基板の絶縁基板をフレキシブル基板とすることで薄型や軽量が実現することができる。
(実施の形態6)
なお本発明に用いられるビームは、CWビームに限定されず、パルス的に出力されるエネルギービーム(パルスビーム、特に、光源にレーザを使用する場合パルスレーザと表記する)を用いることができる。
本発明のパルスレーザは、半導体膜がレーザ光によって溶融してから固化するまでに、次のレーザ光を照射できるような発振周波数でレーザ光を発振させることで、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができるように制御する。すなわち、パルス発振の周期(発振周波数)が、半導体膜が溶融してから完全に固化するまでの時間よりも短くなるように、発振周波数の下限を定めたパルスビームを使用することができる。
例えば光源にレーザを用いたパルスレーザにおいて、具体的な発振周波数は10MHz以上とし、通常用いられている数十Hz〜数百Hzの周波数よりも著しく高い周波数帯を使用する。
レーザ光を半導体膜に照射してから半導体膜が完全に固化するまでの時間は数十nsec〜数百nsecと言われている。このように高い周波数を使用することによって、半導体膜がレーザ光によって溶融してから固化するまでに、次のパルスのレーザ光を照射することができる。したがって、従来のパルスレーザを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるので、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を有する半導体膜が形成される。具体的には、結晶粒の走査方向における幅が10〜30μm、走査方向に対して垂直な方向における幅が1〜5μm程度の結晶粒の集合を形成することができ、CWレーザと同程度の結晶粒を得ることができるからである。そして該走査方向に沿って長く伸びた単結晶の結晶粒を形成することで、少なくともTFTのキャリアの移動方向には結晶粒界のほとんど存在しない半導体膜の形成が可能となる。
上記周波数での発振が可能であるならば、パルスビームとしてArレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、CO2レーザ、YAGレーザ、Y23レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイヤレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザから射出されるビームを用いることができる。
例えば、エネルギー2W、TEM(00)の発振モード、第2高調波(532nm)、発振周波数80MHz、パルス幅12psecのYVO4レーザを用いることができ、このレーザ光を発振するパルスレーザ照射装置を用いることができる。なお、レーザ光を光学系により加工することで半導体膜の表面に形成されるスポットは、短軸10μm、長軸100μmの矩形状となる。発振周波数を80MHzとすることで、固液界面を連続的に移動させることができるので、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒が形成される。該走査方向に沿って長く延びた単結晶の粒を形成することで、少なくともTFTのチャネル方向には結晶粒界のほとんど存在しない半導体膜の形成が可能となる。
すなわち、連続的又はパルス的に発振されるレーザビームのいずれを用いる場合であっても、本発明のガルバノミラーやポリゴンミラーにより、均一なレーザ照射を行うことができる。
本発明のレーザ照射装置を示す図。 本発明のレーザ照射装置を示す図。 本発明のレーザ照射方法を示す図。 本発明のレーザ照射方法を示す図。 本発明のレーザ照射方法を用いて形成される発光装置を示す図。 本発明のレーザ照射方法を用いて形成される電子機器を示す図。 従来のレーザ照射方法を示す図。 本発明のレーザ照射装置を示す図。

Claims (24)

  1. 連続的に出力されるエネルギービームを被照射物上に走査する手段を有し、
    前記走査する手段は平面又は曲面を有する鏡面体を有し、
    前記鏡面体は前記ビームの光軸上に配置されるよう軸に固定され、前記軸を中心として回転することを特徴とするビーム照射装置。
  2. 請求項1において、前記走査する手段を複数有することを特徴とするビーム照射装置。
  3. 請求項1又は2において、前記軸は、一端部、又は両端部に支持棒が設けられることを特徴とするビーム照射装置。
  4. 連続的に出力されるエネルギービームを被照射物上に走査する手段を有し、
    前記走査する手段は複数の平面又は曲面を有する鏡面体を有し、
    前記複数の鏡面体は前記ビームの光軸上に、前記鏡面体の側面が互いに接しないよう軸に固定され、前記軸を中心として回転することを特徴とするビーム照射装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、前記走査する手段は単数の鏡面体を有することを特徴とするビーム照射装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一において、前記被照射物と、前記ビームを相対的に移動させる手段を有することを特徴とするビーム照射装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一において、前記移動させる手段は、前記走査する手段の走査と同期して移動するように制御する制御装置を有することを特徴とするビーム照射装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一において、前記連続的に出力されるエネルギービームは、YVO4レーザ、YAGレーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、及びArレーザのいずれかから射出されたビームであることを特徴とするビーム照射装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一において、前記連続的に出力されるエネルギービームを線状に加工する光学系を有し、前記光学系は前記ビームの発振器と、前記走査する手段との間に配置されることを特徴とするビーム照射装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一において、前記走査する手段と、前記被照射物との間にはfθレンズが配置されることを特徴とするビーム照射装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一において、前記走査する手段と、前記被照射物との間にはテレセントリックfθレンズが配置されることを特徴とするビーム照射装置。
  12. 連続的に出力されるエネルギービームと、被照射物とを相対的に走査しながら照射するビーム照射方法において、複数の鏡面体が設けられ、前記複数の鏡面体により前記ビームが順に反射することにより、前記被照射物を処理し、前記鏡面体の面毎に、前記ビームと、前記被照射物との相対的な位置を制御することを特徴とするビーム照射方法。
  13. 請求項12において、前記複数の鏡面体は間隔をあけて設けられていることを特徴とするビーム照射方法。
  14. 請求項12又は13において、前記複数の鏡面体は接して設けられていることを特徴とするビーム照射方法。
  15. 請求項12乃至14のいずれか一において、前記連続的に出力されるエネルギービームを走査する手段はポリゴンミラーを有することを特徴とするビーム照射方法。
  16. 請求項12乃至15のいずれか一において、前記連続的に出力されるエネルギービームは、YVO4レーザ、YAGレーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、及びArレーザのいずれかから射出されたビームであることを特徴とするビーム照射方法。
  17. 連続的に出力されるエネルギービームと、被照射物とを相対的に走査しながら照射するビーム照射方法において、N個(1≦n≦N:nは整数)の鏡面体が設けられ、前記N個の鏡面体により前記ビームが順に反射することにより、前記被照射物を処理し、n番目の鏡面体による走査が終了した後、前記被照射物との相対的な位置Y(n)を設定することを特徴とするビーム照射方法。
  18. 請求項17において、前記連続的に出力されるエネルギービームを走査する手段はガルバノミラー又はポリゴンミラーを有することを特徴とするビーム照射方法。
  19. 請求項17又は18において、前記連続的に出力されるエネルギービームは、YVO4レーザ、YAGレーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、及びArレーザのいずれかから射出されたビームであることを特徴とするビーム照射方法。
  20. 連続的に出力されるエネルギービームを被照射物上に走査する手段を有し、
    前記走査する手段は、平面又は曲面を有する鏡面体を有し、
    前記鏡面体は前記ビームの光軸上に配置されるよう軸に固定され、前記軸を中心として回転するビーム照射装置を用いて、結晶性半導体膜を形成し、
    前記結晶性半導体膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極をマスクとして前記半導体膜に不純物領域を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  21. 請求項20において、複数の前記走査する手段により形成される特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  22. 請求項20又は21において、前記連続的に出力されるエネルギービームは、YVO4レーザ、YAGレーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、及びArレーザのいずれかから射出されたビームであることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  23. 連続的に出力されるエネルギービームを被照射物上に走査する手段を有し、前記走査する手段は、N個(1≦n≦N:nは整数)の平面又は曲面を有する鏡面体を有し、前記鏡面体は前記ビームの光軸上に配置されるよう軸に固定され、前記軸を中心として回転し、n番目の前記鏡面体による走査が終了した後、前記被照射物との相対的な位置Y(n)を設定するビーム照射装置を用いて、結晶性半導体膜を形成し、
    前記結晶性半導体膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極をマスクとして前記半導体膜に不純物領域を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  24. 請求項23のいずれか一において、前記連続的に出力されるエネルギービームは、YVO4レーザ、YAGレーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、及びArレーザのいずれかから射出されたビームであることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

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