JP2004342439A - X線高電圧装置 - Google Patents

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Keiichi Chabata
圭一 茶畑
Kazuhiko Sakamoto
和彦 坂本
Ichiro Kobayashi
一郎 小林
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Abstract

【課題】メンテナンス作業を効率的に行うことができると共に、周辺装置への電磁放射ノイズによる悪影響の防止したX線高電圧装置を提供する。
【解決手段】交流−直流変換回路1の出力側に蓄電および平滑を目的としたコンデンサ11,12を接続し、このコンデンサ11,12には電圧分担を均等化する均等化抵抗13,14を並列接続し、またコンデンサ11,12の電極間には電圧を分圧するための分圧抵抗15〜18の直列接続体等の分圧手段が並列接続し、そのうちの分圧抵抗16の両端電圧を磁石供給電圧Vmとして電磁石装置21に供給する。この電磁石装置21は、ケースに対して取り外し可能なカバー20に対応して配置されており、磁石供給電圧Vmが供給されている間はカバー20を磁気吸引して密着させ、磁石供給電圧Vmが低下するとカバー20の密着を解いて取り外しが可能な状態となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線診断装置のX線管に所定の高電圧を印加するX線高電圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線診断装置のX線管に所定の高電圧を印加するX線高電圧装置は、短時間撮影、低リップル管電圧および低騒音の要求から、商用電源を直流に変換し、その直流を高周波の交流電圧に変換し、その後、昇圧および整流する方式が一般となってきた。このようなX線高電圧装置では、商用電源を直流に変換した後に蓄電および平滑を目的として静電容量の大きなコンデンサが用いられているが、不要エネルギーの排除と感電防止のために、必要のないときにコンデンサの電荷を強制放電させる強制放電機構が設けられている(例えば、特許文献1参照)。またX線高電圧装置は、内部に電圧が発生しているので、感電防止のために全体を収納したケースにカバーを設け、このカバーが確実に取り付けられていることを検知する検知機構等も設けられるようになってきた(例えば、特許文献2参照)。さらに最近では、電磁放射ノイズによる周辺装置への悪影響を防止するために、カバーの取付ねじを増やしてカバーの密着度を強化し、漏洩する電磁放射ノイズの低減を図っている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭60−3899号公報
【特許文献2】
特開平9−149899号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に示されたX線高電圧装置では、コンデンサの電荷を強制放電させるための大電力(数百W程度)の電力用抵抗と、高耐圧(1000V程度)の電磁接触器もしくは半導体スイッチング素子を必要とするため、大型で高価な電気部品によって装置の大型化を招き、かつコストアップにつながってしまう。また、電磁放射ノイズによる周辺装置への悪影響を防止するためにカバーの取り付けねじを増やすと、このカバーを外すときのねじの取り外し作業によりメンテテンス作業が煩雑となっている。
【0005】
本発明の目的は、メンテナンス作業を効率的に行うことができると共に、周辺装置への電磁放射ノイズによる悪影響の防止したX線高電圧装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、商用交流電圧源を直流電圧に変換する交流−直流変換回路の出力側に蓄電および平滑を目的とした複数個のコンデンサを接続し、これらの各コンデンサには電圧分担を均等化する均等化抵抗を並列接続し、上記コンデンサの出力側に高周波の交流に変換する直流−交流変換回路を接続し、この直流−交流変換回路の出力側を高周波の高電圧交流に昇圧する高電圧変圧器に接続し、この高電圧変圧器の二次側に高電圧交流を直流に整流する高電圧整流器を接続し、これらを取り外し可能なカバーを有するケース内に収納し、上記高電圧整流器の出力側にX線を照射するX線管に接続したX線高電圧装置において、上記カバーを上記ケース側に釈放可能に磁気的に密着する電磁石装置と、上記コンデンサの電圧を分圧する分圧手段と、この分圧手段によって上記コンデンサの電圧が所定以下になったことを検出したとき上記電磁石装置による密着を解除する解除手段とを設けたことを特徴とする。
【0007】
本発明によるX線高電圧装置は、全体をを収納したケースに取り外し可能なカバーを設け、コンデンサの電圧が所定以下になったことを検出したとき上記電磁石装置による密着を解除する解除手段とを設けたため、X線曝射終了後、コンデンサを放電させて行くと電磁石装置の保持力も低下してカバーの取り外し可能状態とすることができ、しかも、コンデンサの充電中には電磁石装置によってカバーを取り外すことができないので、作業者の感電を防止することができると共に、ケース23にカバー20を密着させて電磁放射ノイズの漏洩を低減することができる。
【0008】
また請求項2に記載の本発明は、請求項1記載のものにおいて、上記電磁石装置に定電圧を供給する定電圧電源を設け、上記解除手段は、上記分圧手段によって上記コンデンサの電圧が所定以下になったことを検出したとき上記電磁石装置を上記定電圧電源から遮断するスイッチを有することを特徴とする。
【0009】
このようなX線高電圧装置によれば、コンデンサの電圧が変動したとしても電磁石装置に供給する電圧は定電圧電源によって一定の保持されるため、電磁石装置の動作特性を安定させることができ、またコンデンサ電圧の低下に関連してカバーを取り外し可能にするタイミングの設定も容易になる。
【0010】
また請求項3に記載の本発明は、請求項1記載のものにおいて、上記カバーが上記ケースに対して取り付けられた状態を検出する検出手段を設け、この検出手段による上記カバーの検出がないとき上記交流−直流変換回路および上記直流−交流変換回路の動作を停止する制御回路を設けたことを特徴とする。
【0011】
このようなX線高電圧装置によれば、ケースのカバーに対応した部分には、カバーが取り付けられていることを検知するマイクロスイッチ等の検出手段を設けており、カバーが取り外されて検出手段による検出がない場合、制御回路により交流−直流変換回路および直流−交流変換回路が動作しないように制御することができ、カバーの取り付け忘れを防止して一層安全性を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態によるX線高電圧装置を示すブロック構成図である。
商用交流電圧源8を直流電圧に変換する交流−直流変換回路1に入力し、交流−直流変換回路1の出力側には蓄電および平滑を目的としたコンデンサ11,12が接続されており、このコンデンサ11,12には電圧分担を均等化する均等化抵抗13,14がそれぞれ並列に接続されている。コンデンサ11,12の出力側には高周波の交流に変換する直流−交流変換回路2が接続されており、この直流−交流変換回路2の出力側には高周波の高電圧交流に昇圧する高電圧変圧器と、この高電圧変圧器の二次側に高電圧交流を直流に整流する高電圧整流器からなる高電圧タンク3が接続されている。この高電圧タンク3の出力は高電圧ケーブル5を介してX線を照射するX線管6に接続されている。
【0013】
上述したコンデンサ11,12の電極間には、電圧を分圧するための分圧抵抗15〜18の直列接続体等からなる分圧手段が並列接続されており、そのうちの分圧抵抗16の両端電圧は出力直流電圧VoutのN分の1に降圧されている。この分圧抵抗16の両端電圧は、磁石供給電圧Vmとして電磁石装置21に供給されている。この電磁石装置21は、詳細な図示を省略したケースに対して取り外し可能なカバー20に対応して配置されており、磁石供給電圧Vmが供給されている間は磁力を発してカバー20を磁気吸引して密着させ、磁石供給電圧Vmが停止するとカバー20の密着を解いて取り外しが可能な状態となる。また、ケースのカバー20に対応した部分には、カバー20が取り付けられていることを検知するマイクロスイッチ等の検出手段22を設けており、カバー20が取り外されて検出手段22がオンしない場合、その信号は商用交流電圧源8あるいは他の電源に接続した直流電源4によって動作する制御回路9に入力され、この制御回路9は交流−直流変換回路1および直流−交流変換回路2が動作しないように制御している。
【0014】
図2は、上述したX線高電圧装置10における電磁石装置21の動作特性図を示している。
コンデンサ11,12が充電されている場合、出力直流電圧Voutは分圧抵抗15〜18により低電圧の磁石供給電圧Vmに降圧されて電磁石装置21に供給されている。これによって電磁石装置21が動作するとカバー20が磁気吸引される。この電磁石装置21によるカバー20の保持力は、作業者がカバー20を取り外すことができない程度に設定されている。しかし、X線曝射終了後、コンデンサ11,12の寿命劣化や感電防止のため、図2に示すようにコンデンサ11,12を放電させて出力直流電圧Voutを下げて行く。従来では放電用抵抗を用いて短時間で強制放電させていたが、ここでは電圧分担を均等化する均等化抵抗13,14等の分圧手段により長い時定数で放電させる。同図に示すように磁石供給電圧Vmは出力直流電圧Voutと同じ時定数で下がって行き、出力直流電圧Voutが感電危険電圧を下回って感電安全電圧になると、磁石供給電圧Vmは磁石動作電圧を下回って電磁石装置21のよる磁気保持力が低下して、カバー20を取り外すことが可能となる。
【0015】
再びX線曝射を行う場合、交流−直流変換回路1が動作し、コンデンサ11,12が充電されて出力直流電圧Voutが立ち上がり、これに伴って磁石供給電圧Vmも上昇して電磁石装置21がカバー20を磁気吸引して、作業者がカバー20を容易に取り外すことができない状態となる。このとき、カバー20が取り付けられていない場合、マイクロスイッチ等の検出手段22のオフ信号によって制御回路9は交流−直流変換回路1および直流−交流変換回路2が動作しないように制御しており、カバー20の取り付け忘れに対するインターロックがかかってコンデンサ11,12が充電されることはない。
【0016】
図3は、図1に示したX線高電圧装置10における出力直流電圧Voutの分圧部分を示す回路図である。
ここで、出力直流電圧Voutを500V、コンデンサ11,12の静電容量C1,C2をそれぞれ10mF、均等化抵抗13,14の抵抗値R1,R2をそれぞれ10kΩとした場合、放電時定数τoutはτout=C1×R1=100sとなる。分圧抵抗15,18の抵抗値R3,R6をそれぞれ100kΩ、分圧抵抗16,17の抵抗値R4,R5をそれぞれ10kΩとした場合、分圧比は10:1となり、出力直流電圧Vout=500Vのとき磁石供給電圧Vm=22.7Vとなり電磁石装置21が動作する。X線曝射が終了して出力直流電圧Voutが感電安全電圧30Vまで低下すると、磁石供給電圧Vmは1.4Vとなり電磁石装置21が動作しなくなる。
【0017】
図4は上述したX線高電圧装置10における電磁石装置21の具体的な動作特性図を示している。
X線曝射終了後、コンデンサ11,12の寿命劣化や感電防止のためにそれを放電させて出力直流電圧Voutを下げて行くと、同図に示すように磁石供給電圧Vmも出力直流電圧Voutと同じ時定数で下がって行く。このときから70s経過すると、出力直流電圧Voutは感電危険電圧30Vを下回って感電安全電圧になり、また磁石供給電圧Vmは1.4Vになっており磁石動作電圧を下回って電磁石装置21が停止状態となり、カバー20を取り外すことが可能となる。こうしてX線曝射終了後、約70sでカバー20の取り外しが可能となる。
【0018】
図5は、上述したX線高電圧装置10における電磁石装置21と検出手段22の取り付け位置を示す斜視図である。
X線高電圧装置10の全体を収納するケース23の上下左右の4箇所にそれぞれ電磁石装置21および検出手段22を設置し、カバー20はこのケース23から完全に取り外せる構成となっている。電磁石装置21はケース23の表面から1mm程度後退した位置に取り付け、検出手段22はケース23の表面から1mm程度突出した位置に取り付けている。また、ケース23とカバー20の問には電磁シールド効果があり、かつ弾力性のあるガスケット24等を取り付けている。ケース23に対してカバー20が取り付けられると、検出手段22がオンしてそのインターロックが解除される。その後、交流−直流変換回路1が動作し、コンデンサ11,12が充電されて電磁石装置21がカバー20を電磁吸引してその取り外しが容易にできない状態になると共に、ケース23にカバー20が密着して電磁放射ノイズを低減する効果が増大する。
【0019】
このようにX線高電圧装置10を収納したケース23に取り外し可能なカバー20を設け、コンデンサ11,12が充電されている場合の出力直流電圧Voutを分圧した低電圧の磁石供給電圧Vmによってカバー20を磁気的に保持する電磁石装置21を設けたため、X線曝射終了後、コンデンサ11,12を放電させて出力直流電圧Voutを下げて行くと磁石供給電圧Vmも低下し、これに合わせて電磁石装置21の保持力を低下させてカバー20の取り外し可能状態とすることができる。しかも、コンデンサ11,12の充電中にはカバー20を取り外すことができないので、作業者の感電を防止することができると共に、ケース23にカバー20を密着させて電磁放射ノイズの漏洩を低減することができる。
【0020】
またケース23のカバー20に対応した部分には、カバー20が取り付けられていることを検知するマイクロスイッチ等の検出手段22を設けており、カバー20が取り外されていて検出手段22による検出がない場合、その制御回路9により交流−直流変換回路1および直流−交流変換回路2が動作しないように制御することができ、カバー20の取り付け忘れを防止して一層安全性を向上させることができる。
【0021】
図6は、本発明の他の実施の形態によるX線高電圧装置を示すブロック構成図であり、先の実施の形態との同等物には同一符号を付けて詳細な説明を省略している。
コンデンサ11,12の電圧を分圧するために設けた分圧抵抗15〜18の直列接続体のうち分圧抵抗16は、その両端電圧を出力直流電圧VoutのN分の1にまで降圧しており、その両端電圧を磁石供給判定電圧Vrとして判定回路25に供給している。この判定回路25では、出力直流電圧Voutが感電安全電圧にまで降下したことに対応する比較電圧Vaと、磁石供給判定電圧Vrとを比較し、磁石供給判定電圧Vrが比較電圧Va以下になったことを判定したときスイッチ26をオフするようにしている。電磁石装置21は、定電圧を供給する定電圧電源27から電流の供給を受けており、その回路中にスイッチ26が設けられている。従って、判定回路25で磁石供給判定電圧Vrが比較電圧Va以下になったことを判定したとき、スイッチ26がオフ動作して電磁石装置21への電流が遮断される。
【0022】
図7は、上述した判定回路25の具体例を示す回路図である。
磁石供給判定電圧Vrの供給を受けた判定回路25は、その内部では出力直流電圧Voutが感電安全電圧にまで降下したことに対応する比較電圧Vaを比較電圧生成部30で生成しており、比較器28でこの比較電圧Vaと磁石供給判定電圧Vrとを比較している。磁石供給判定電圧Vrが比較電圧Va以下になると、比較器28からの出力信号はスイッチ26にオフ指令として与えられ、スイッチ26のオフ動作によって定電圧電源27から電磁石装置21への電流が遮断される。また判定回路25の入力部には、磁石供給判定電圧Vrが大きな値のときに比較器28の破損を防止する保護素子29を接続している。
【0023】
図8は、図6に示したX線高電圧装置10における出力直流電圧Voutの分圧部分を示す回路図である。
出力直流電圧Voutを500V、コンデンサ11,12の静電容量C1,C2をそれぞれ10mF、均等化抵抗13,14の抵抗値R1,R2をそれぞれ10kΩとした場合、放電時定数は100sとなる。分圧抵抗15,18の抵抗値R3,R6をそれぞれ100kΩ、分圧抵抗16,17の抵抗値R4,R5をそれぞれ20kΩとした場合、分圧比は5:1となり、出力直流電圧Voutが500Vのとき磁石供給電圧Vmは41.7Vとなり電磁石装置21が動作する。しかしX線曝射が終了し、出力直流電圧Voutが感電安全電圧30Vまで下がると磁石供給判定電圧Vrは2.5Vとなり、その信号はスイッチ26に与えられてスイッチ26がオフ状態となり、定電圧電源27から電磁石装置21への電流が遮断され電磁石装置30が磁気保持力を失う。
【0024】
図9は上述したX線高電圧装置10における電磁石装置21の具体的な動作特性図を示している。
X線曝射終了後、コンデンサ11,12を放電させて出力直流電圧Voutを下げて行くと、同図に示すように磁石供給電圧Vmも出力直流電圧Voutと同様の時定数で下がって行く。このときから70s経過すると、出力直流電圧Voutは感電危険電圧30Vを下回って感電安全電圧になり、また磁石供給判定電圧Vrは2.5Vになって比較電圧Vaを下回ることになり、これを検出した判定回路25はスイッチ26を開き、定電圧電源27から電磁石装置21への磁石供給電圧Vmを立つ。従って、電磁石装置21が磁気保持力を低下させ、X線曝射終了後、約70sでカバー20を取り外すことが可能となる。
【0025】
本実施の形態によるX線高電圧装置は、電磁石装置21の電源として新たな定電圧電源27を設け、また出力直流電圧Voutが所定の電圧まで低下したことを検出する判定回路25を設け、この判定回路25によって電磁石装置21の定電圧電源27を遮断するようにしたため、電磁石装置21は出力直流電圧Voutの変動による影響を受けずに定電圧電源27から安定した電流を供給してその動作特性を安定させることができる。従って、出力直流電圧Voutの低下に関連してカバー20を取り外し可能にするタイミングの設定も容易になる。
【0026】
図10は、本発明のさらに他の実施の形態によるX線高電圧装置を示すブロック構成図であり、先の実施の形態との同等物には同一符号を付けて詳細な説明を省略している。
コンデンサ11,12の電圧を分圧するための分圧抵抗15〜18のうち、分圧抵抗16の両端電圧は、出力直流電圧VoutのN分の1まで降圧されて磁石供給電圧Vmとして電磁石装置21に供給されている。この電磁石装置21の電源回路にはスイッチ31が設けられており、このスイッチ31は制御回路9を介して外部に設けた緊急停止用ボタン32からの信号に基づいて開操作されるようにしている。
【0027】
X線高電圧装置10内部の電気部品が故障したり、発火等の緊急事態が生じたとき、一刻も早くカバー20を取り外す必要がある。そのとき、緊急停止ボタン32を動作させると制御回路9を介してスイッチ31が開操作されて電磁石装置21への電源回路が遮断され、それまで電磁石装置21によって磁気的に保持されていたカバー20を即座に取り外すことが可能な状態となり、ケース24内での緊急事態に直ちに対応することができる。
【0028】
図11は、本発明のさらに他の実施の形態によるX線高電圧装置を示すブロック構成図であり、図6に示したX線高電圧装置10に図10に示した考えを適用したものである。
コンデンサ11,12の電圧を分圧するために設けた分圧抵抗15〜18の直列接続体のうち分圧抵抗16は、その両端電圧を出力直流電圧VoutのN分の1まで降圧しており、その両端電圧を磁石供給判定電圧Vrとして判定回路25に供給している。この判定回路25では、出力直流電圧Voutが感電安全電圧にまで降下したことに対応する比較電圧Vaと、磁石供給判定電圧Vrとを比較し、磁石供給判定電圧Vrが比較電圧Va以下になったことを判定したときスイッチ26をオフするようにしている。電磁石装置21は直流電源25から磁石供給電圧Vmの供給を受けており、その電源回路中にスイッチ26が設けられている。従って、判定回路25で磁石供給判定電圧Vrが比較電圧Va以下になったことを判定したとき、スイッチ26がオフ動作して電磁石装置21への電流が遮断される。また判定回路25への磁石供給判定電圧Vrの供給回路にはスイッチ31が設けられており、このスイッチ31は制御回路9を介して外部に設けた緊急停止用ボタン32からの信号に基づいて開操作される。
【0029】
このようなX線高電圧装置によれば、図6の場合と同様に電磁石装置21は出力直流電圧Voutの変動による影響を受けずに定電圧電源27から安定した電流を供給してその動作特性を安定させることができる。従って、出力直流電圧Voutの低下に関連してカバー20を取り外し可能にするタイミングの設定も容易になる。また、図10の場合と同様にX線高電圧装置10に緊急事態が生じたとき、緊急停止ボタン32を動作させると制御回路9を介してスイッチ31が開操作されて電磁石装置21への電源供給が遮断され、それまで電磁石装置21によって磁気的に保持されていたカバー20を即座に取り外すことが可能な状態となり、ケース24内での緊急事態に直ちに対応することができる。
【0030】
図12は、本発明のさらに他の実施の形態によるX線高電圧装置を示すブロック構成図であり、先の実施の形態との同等物には同一符号を付けて詳細な説明を省略する。
コンデンサ11,12の電圧を分圧するためにその電極間に並列接続した分圧抵抗15〜18のうち、分圧抵抗16の両端電圧は出力直流電圧VoutのN分の1まで降圧し鍵供給電圧Vkとして電磁鍵装置33に供給している。この電磁鍵装置33に対応した位置のカバー20には固定部34が設けられており、電磁鍵装置33のにおける可動錠部33aの動作によって固定部34と係合したり、それを釈放したりする。
【0031】
電磁鍵装置33は、その斜視図を図13に示すように支点33bを中心にして回動可能であり、また楕円孔35に沿って水平方向に移動可能な可動錠部33aを有している。コンデンサ11,12に所定電圧が印加されていて電磁鍵装置33に鍵供給電圧Vkが供給されている間は、電磁鍵装置33における可動錠部33aが時計方向に回動されて固定部34に係合した後、楕円孔35に沿って水平方向に移動されて固定部34との係合を強め、カバー20をケース23に密着させている。しかし、図14に示すようにコンデンサ11,12が放電されて鍵感電危険電圧以下になると、電磁鍵装置33は供給電圧Vkによる保持力を失い、可動錠部33aが楕円孔35に沿って水平方向に移動されて固定部34との係合を緩め、反時計方向に回動されて固定部34との係合を解く。このため、カバー20が取り外し可能な状態となる。
【0032】
この説明から分かるように上述した電磁鍵装置33は、先の電磁石装置21の機能と鍵の機能を組み合わせて構成しているが、それぞれ機能別に別体に構成し、電磁石装置21によるカバー20の吸着が行われたとき、楕円孔35でカバー20の動きを吸収するようにしても良い。また電磁鍵装置33をカバー20側に取り付け、固定部34をケース23側に取り付け、カバー20の外側から手動で可動錠部33aを回動して固定部34に係合させ、その後、電磁的にこの係合状態を保持するようにしても良い。
【0033】
このようなX線高電圧装置によれば、コンデンサ11,12が充電されている場合の出力直流電圧Voutを分圧した低電圧の鍵供給電圧Vkによってカバー20を磁気的に保持する電磁鍵装置33を設けたため、X線曝射終了後、コンデンサ11,12を放電させて出力直流電圧Voutを下げて行くと鍵供給電圧Vkも低下し、これに合わせて電磁鍵装置21の保持力を低下させてカバー20の取り外し可能状態とすることができる。しかも、可動錠部33aと固定部34との係合部が存在するため、コンデンサ11,12の充電中に力ずくでカバー20を取り外すこともできないので、作業者の感電を防止することができると共に、ケース23にカバー20を密着させて電磁放射ノイズの漏洩を低減することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上で説明したように本発明のX線高電圧装置によれば、コンデンサに所定電圧より高い電圧が印加された状態ではカバーの取り外しができず、コンデンサの印加電圧が所定値以下になると、電磁石装置によるカバーを取り外し可能な状態とすることができるので、メンテナンス時の作業効率を低下させることのない感電防止機構を有し、かつ電磁放射ノイズを低減し、周辺装置への悪影響、特にX線撮影像を表示するモニターへのノイズ混入を防止でき、小型で安価なX線高電圧装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるX線高電圧装置のブロック構成図である。
【図2】図1に示したX線高電圧装置における要部の動作特性図である。
【図3】図1に示したX線高電圧装置における要部の具体例を示す回路図である。
【図4】図3に示したX線高電圧装置における要部の動作特性図である。
【図5】図1に示したX線高電圧装置における他の要部を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施の他の形態によるX線高電圧装置のブロック構成図である。
【図7】図6に示したX線高電圧装置における要部の具体構成を示す回路図である。
【図8】図6に示したX線高電圧装置における他の要部の具体構成を示す回路図である。
【図9】図8に示したX線高電圧装置における要部の動作特性図である。
【図10】本発明の一実施のさらに他の形態によるX線高電圧装置のブロック構成図である。
【図11】本発明の一実施のさらに他の形態によるX線高電圧装置のブロック構成図である。
【図12】本発明の一実施のさらに他の形態によるX線高電圧装置のブロック構成図である。
【図13】図12に示したX線高電圧装置の要部を示す斜視図である。
【図14】図12に示したX線高電圧装置における要部の動作特性図である。
【符号の説明】
1 交流−直流変換回路
2 直流−交流変換回路
3 高電圧タンク
4 直流電源
6 X線管
8 商用交流電圧源
9 制御回路
10 X線高電圧装置
11,12 コンデンサ
13,14 均等化抵抗
15〜18 分圧抵抗
20 カバー
21 電磁石装置
23 ケース

Claims (3)

  1. 商用交流電圧源を直流電圧に変換する交流−直流変換回路の出力側に蓄電および平滑を目的とした複数個のコンデンサを接続し、これらの各コンデンサには電圧分担を均等化する均等化抵抗を並列接続し、上記コンデンサの出力側に高周波の交流に変換する直流−交流変換回路を接続し、この直流−交流変換回路の出力側を高周波の高電圧交流に昇圧する高電圧変圧器に接続し、この高電圧変圧器の二次側に高電圧交流を直流に整流する高電圧整流器を接続し、これらを取り外し可能なカバーを有するケース内に収納し、上記高電圧整流器の出力側にX線を照射するX線管に接続したX線高電圧装置において、上記カバーを上記ケース側に釈放可能に磁気的に密着する電磁石装置と、上記コンデンサの電圧を分圧する分圧手段と、この分圧手段によって上記コンデンサの電圧が所定以下になったことを検出したとき上記電磁石装置による密着を解除する解除手段とを設けたことを特徴とするX線高電圧装置。
  2. 請求項1記載のものにおいて、上記電磁石装置に定電圧を供給する定電圧電源を設け、上記解除手段は、上記分圧手段によって上記コンデンサの電圧が所定以下になったことを検出したとき上記電磁石装置を上記定電圧電源から遮断するスイッチを有することを特徴とするX線高電圧装置。
  3. 請求項1記載のものにおいて、上記カバーが上記ケースに対して取り付けられた状態を検出する検出手段を設け、この検出手段による上記カバーの検出がないとき上記交流−直流変換回路および上記直流−交流変換回路の動作を停止する制御回路を設けたことを特徴とするX線高電圧装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106301050A (zh) * 2016-08-30 2017-01-04 辽宁开普医疗系统有限公司 串并联谐振逆变器控制电路及其控制方法

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