JP2004342243A - 符号化復号化装置および符号化復号化方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】符号化方式とPRML復号化方式とを組み合わせてデータを符号化復号化する符号化復号化装置1であって、符号化方式は、NRZI則で最小ランレングスが2、符号化率が1/2であり、PRML復号化方式は、正係数であり、時間軸に対称形であることし、符号化器3と、プリコーダ7と、光ヘッド・媒体部7と、等化器9と、ビタビ復号器11とを備える構成とした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク等の記録媒体にデータを記録再生する際の符号化、復号化に係り、特に狭帯域、低SN比の伝送路における符号化復号化装置および符号化復号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスク等の記録媒体にデータを記録する記録装置等で用いられるベースバンド伝送符号化方式を、NRZI則(Non Return to Zero Inverse rule)の最小ランレングスdの値で分類すると、最小ランレングスd=0のNRZ系符号、d=1の(1,7)系符号およびd=2の(2,7)系符号となる。NRZI則(Non Return to Zero Inverse rule)とは、記録媒体に記録する記録符号から記録電流を生成するときの規則であり、記録符号ビットの“1”、“0”を、記録電流の反転“あり”、“なし”に対応させるものである。ランレングスとは、NRZI則において、記録符号ビット列の“0”の連続数のことであり、d=xの符号(xは整数)とは、ランレングスの数、つまり、“0”の連続する数がx以上の符号である。
【0003】
(2,7)系符号の一例として、8/16変調方式符号がある。この8/16変調方式符号は、データビット8ビットのデータを、チャンネルビット16ビットのデータに変換する際の符号化率が1/2のRLL(Run Length Limited)符号化方式であり、データレートに対して記録信号レートを約2/3低く設定でき、現在、DVDに採用されているものである。
【0004】
この8/16変調方式符号の特徴は、入力データを変調後の符号語列(変調符号列)において、“1”と“1”との間には、必ず3個以上11個以下の“0”が入るようなランレングスの制限がなされた規則(RLL)を持っていることであり、NRZI則によって符号化された記録符号ビット列(記録符号列)で見ると、連続する“0”または“1”が最小2個、最大10個となるものである。このため、8/16変調方式符号は、d,k表示で(2,10)RLL符号と表記することができる。
【0005】
ところで、光ディスク等の記録媒体にデータを記録する記録装置(例えば、特許文献1参照)では、PRML(Partial Response Maxmum Likelihood)方式を用いることで、記録媒体へのデータの記録密度を上げられることが一般的に知られている。このPRML方式は、記録された信号が、常に前に書き込まれた信号の影響を受ける符号間干渉を利用して、データを復号する際に、データの多値化を行う。つまり、SN比の劣化を代償にして伝送帯域の狭小化を図るPR方式と、再生したデータ間に相互関係がある場合に最も的確な符号を検出して、SN比の改善を図るML方式とを組み合わせたデジタル信号のベースバンド伝送方式である。
【0006】
また、従来では、光ディスク等の記録媒体にデータを記録する際に供される伝送路(例えば、光ヘッドや光ディスク等からなる光ディスク伝送系)の伝送特性を正確に測定することなく、前記した記録符号と組み合わせるPR方式の評価を、実験、或いはシミュレーションで検討してから、記録符号(2,7)系符号(8/14変調[8/14符号]、8/9変調[8/9符号]、8/10変調[8/10符号]、4/15変調[4/15符号]等)とPR方式との誤り率の低い組み合わせを選定していた。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−66755号公報(段落7−段落26、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の記録装置では、光ディスク等の記録媒体にデータを記録する際に供される伝送路の伝送特性を正確に測定することなく、実験、或いはシミュレーションで検討してから、記録符号とPR方式との組み合わせを選定していたので、この伝送特性に最適なPR方式を採用してデータを符号化しているといえないという問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は前記した従来の技術が有する課題を解消し、伝送路の伝送特性に最適なPR方式を採用してデータを符号化することができる符号化復号化装置および符号化復号化方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記した目的を達成するため、以下に示す構成とした。
請求項1記載の符号化復号化装置は、符号化方式とPRML復号化方式とを組み合わせてデータを符号化復号化する符号化復号化装置であって、前記符号化方式は、NRZI則で最小ランレングスが2、符号化率が1/2であり、前記PRML復号化方式は、正係数であり、時間軸に対称形であることを特徴とする。
【0011】
かかる構成によれば、符号化復号化装置は、符号化方式がNRZI則で最小ランレングスが2、符号化率が1/2であり、PRML復号化方式が正係数でありこの係数が時間軸に対称に配置される対称形である方式を採用している。ここで言う正係数とは、データ(信号)が入力される係数器の数値が全て正の整数であることを指す。また、時間軸に対称形であるとは、係数器の係数を時間軸の進む方向から見て、左右対称となっていることを指す。つまり、この符号化復号化装置において、取り扱われるデータは、信号理論的には、伝達関数の位相特性がフラットであるものである。
【0012】
請求項2記載の符号化復号化装置は、請求項1に記載の符号化復号装置において、前記PR方式は、NRZI則で最小ランレングスが2、符号化率が1/2の符号化方式と、PR(1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,2,2,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,3,4,4,3,1)、PR(1,2,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,1,1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,2,3,2,1)復号化方式のいずれか1つの復号化方式とを組み合わせたものであることを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、サンプルポイントに基づいて、PR方式と、最適な復号化方式が、PR(1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,2,2,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,3,4,4,3,1)、PR(1,2,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,1,1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,2,3,2,1)復号化方式のいずれかの中から組み合わせられる。これによって、伝送特性に適した符号化復号化方式が選択される。
【0014】
請求項3記載の符号化復号化方法は、符号化方式とPRML復号化方式とを組み合わせてデータを符号化復号化する符号化復号化装置であって、前記符号化方式は、NRZI則で最小ランレングスが2、符号化率が1/2であり、前記PRML復号化方式は、正係数であり、時間軸に対称形であることを特徴とする。
【0015】
この方法によれば、符号化方式がNRZI則で最小ランレングスが2、符号化率が1/2であり、PRML復号化方式が正係数であり、この係数が時間軸に対称に配置される対称形である方式を採用している。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(符号化復号化装置の構成)
図1は、符号化復号化装置1のブロック図である。この図1に示すように、符号化復号化装置1は、入力されたデータである情報符号列を符号化して記録後、復号化して復号符号列として出力するもので、符号化器3と、プリコーダ5と、光ヘッド・媒体部7と、等化器9と、ビタビ復号器11とを備えている。
【0017】
また、この符号化復号化装置1は、狭帯域な伝送路において、データを効率的に伝送するために符号化方式と復号化方式とを適切に選択するもので、この図1に示した構成は、狭帯域な伝送系の一例として、光ディスクの伝送系(光ヘッド、光ディスク等の記録媒体を含むもの)を取り上げたものである。光ディスクのような狭帯域のベースバンド伝送では、伝送可能な帯域幅が狭いので記録信号レートの低い符号化方式が最適とされる。この実施の形態で使用している符号化方式は、NRZI則を用いた最小ランレングスにdによって分類すると、d=2の(2,7)系符号であり、この(2,7)系符号は、d=0のNRZ系符号、d=1の(1,7)系符号に比べ、同じデータレートに対して記録信号レートを最も低く(データレート2/3)設定できるので、光ディスクのような狭帯域のベースバンド伝送に適しているものである。
【0018】
符号化器3は、情報符号列を8/16変調方式符号に変換して変調符号列を生成するものである。この符号化器3は、(2,7)系符号の一種である8/16変調方式符号を採用しており、この8/16変調方式符号は、DVD記録伝送方式として採用されているものである。
【0019】
プリコーダ5は、符号化器3で符号化された変調符号列を高密度記録に適したNRZI化した記録符号列に変換するものである。なお、NRZI化した記録符号列とは、NRZI則に基づいて生成された記録符号列のことであり、この記録符号列から記録媒体に記録する記録電流を生成するときに、記録符号列の記録符号ビットの“1”、“0”を、記録電流の反転“あり”、“なし”に対応させたものである。
【0020】
光ヘッド・媒体部7は、CD−ROM、DVD等の光ディスク(媒体)にデータを記録すると共に、当該媒体に記録されているデータを読み出すためのものである。つまり、この光ヘッド・媒体部7には、プリコーダ5から記録符号列が入力され、等化器9に再生符号列が出力される。また、この光ヘッド・媒体部7では光ディスク伝送系の伝達関数が測定される。
【0021】
なお、この実施の形態における光ディスク伝送系の伝達関数の測定結果によれば、周波数特性がsinc関数とsinc2関数の間に位置し、位相特性がほぼフラットになる。
【0022】
[ゲート関数波形、三角波形について]
ここで、時間軸波形であるゲート関数波形および三角波形と、これらをフーリエ変換した波形とを図に示す。なお、図2(a)はゲート関数波形の時間軸波形であり、図2(c)はゲート関数波形をフーリエ変換した周波数軸波形の振幅特性を示したものであり、sinc関数となっている。図2(b)は三角波形の時間軸波形であり、図2(d)は三角波形をフーリエ変換した周波数軸波形の振幅特性を示したものであり、sinc2関数となっている。
【0023】
図2(a)に示したように、ゲート関数波形の時間軸波形は、振幅を縦軸に、時間軸tを横軸に取ったグラフにおいて、原点を中心に−τからτまで凸である矩形波ある。図2(b)に示したように、ゲート関数波形の周波数軸波形は、振幅を縦軸に、周波数軸ωを横軸に取ったグラフにおいて、周波数ω=2π/τ、周波数ω=4π/τのときに振幅が0となって減衰していく波形である。
【0024】
また、図2(c)に示したように、三角波形の時間軸波形は、振幅を縦軸に、時間軸tを横軸に取ったグラフにおいて、時間t=0における振幅の値を頂点として、原点を中心に−2τから2τまで存在する三角形状の波形である。図2(d)に示したように、三角波形の周波数軸波形は、振幅を縦軸に、周波数軸ωを横軸に取ったグラフにおいて、周波数ωの増加に伴って振幅が減衰していく波形で、周波数ω=2π/τのときに振幅が0となり、周波数ω=0から周波数ω=4π/τまで存在する波形である。
【0025】
時間軸波形がゲート関数波形となるPR方式は、PR(1N)方式(ポリバイナリ符号)と呼ばれており、まず、PR(1N)方式の中から光ディスク伝送系に適した方式(サンプルポイント数N)が選択され、その後三角波形にまで選択の範囲が拡張される。
【0026】
[入力データと、8/16変調方式符号との信号スペクトルについて]
また、ここで、光ディスク伝送系に適したPR(1N)方式のサンプル数の求め方を説明するために、まず、入力データ(情報符号列)と、8/16変調方式符号である変調符号列との関係を、図3に示した信号スペクトルについて述べる。
【0027】
図3(a)はNRZ符号である入力データ(情報符号列)の振幅−周波数特性を示したものであり、図3(b)は8/16変調方式符号である変調符号列の振幅−周波数特性を示したものである。
【0028】
この図3(a)、(b)に示すように、入力データ(情報符号列)のデータクロック(aMHz)に比べ、8/16変調方式符号の符号クロック(2aMHz)は2倍になり、符号の最高周波数は、符号クロック(2aMHz)の1/3倍である。また、8/16変調方式符号の信号帯域は符号クロック(2aMHz)の1/3倍であり、データクロック(aMHz)の2/3倍となり、入力データ(情報符号列)より2/3倍の狭帯域となる。
【0029】
ところで、PR方式のクロックは符号クロックと同一であるので、このPR方式のクロックにおけるPR(1N)方式の周波数特性と光ディスク伝送系の伝達関数とを比較することで、光ディスク伝送系に適したPR(1N)方式のサンプルポイント数Nを求めることができる。
【0030】
[PR(1N)方式における周波数スペクトルと、PR(1,1,1,1)方式、PR(1,1,1,1,1)方式の光ディスク伝送特性とについて]
さらに、ここで、図4、図5を参照して、PR(1N)方式における周波数スペクトルと、PR(1,1,1,1)方式、PR(1,1,1,1,1)方式の光ディスク伝送特性とについて説明を付加する。
【0031】
この図4に示すように、振幅mはサンプルクロックの周波数fの関数であり、m=sinc(πf)=sin(πf)/πfと示されるものである。また、この図4には、PR(1N)方式における周波数スペクトルであるPR(1,1)、PR(1,1,1)、PR(1,1,1,1)、PR(1,1,1,1,1)、PR(1,1,1,1,1,1)を示しており、これらの周波数スペクトルは、サンプルクロックを“2”とした場合、PR(1,1)のmのゼロクロス点が“1”となり、PR(1,1,1)のゼロクロス点が“2/3”となり、PR(1,1,1,1)のゼロクロス点が“1/2”となり、PR(1,1,1,1,1)のゼロクロス点が“2/5”となり、PR(1,1,1,1,1,1)のゼロクロス点が“1/3”となるものである。
【0032】
また、図5に示すように、PR(1,1,1,1)の周波数スペクトル(周波数“1/2”)とPR(1,1,1,1,1)の周波数スペクトル(周波数“1/3”)との間に囲まれている領域が光ディスクの伝送帯域となるようにサンプルクロックは設定される。
【0033】
一方、光ディスク伝送系では、光ディスクの伝送帯域は一般に符号の最高周波数の1〜1.5倍程度に設定される。
【0034】
これら図4、図5からPR(1N)方式として、N=4〜6までを考慮にしてPR方式を選択すればよいことがわかる。そしてまた、これら図4、図5から、PR(1,1,1,1)方式、PR(1,1,1,1,1)方式およびPR(1,1,1,1,1,1)方式の周波数特性が光ディスク伝送系の周波数特性に近く、等化量が少なくなることがわかる。また、PR方式の次数Nが6以上になると、多値化によるSN劣化がML(Maxmum Likelihood)方式によるSN比の改善を上回るようになってしまい、誤り率特性も劣化することになる。
【0035】
[PR(1N)方式とPR(1N)方式との相互積について]
ここで、PR(1N)方式とPR(1N)方式との相互積について、図6を参照して説明する。この図6は、次数N=2〜6のPR(1N)方式とPR(1N)方式との相互積の関係について説明した図である。
【0036】
図6では、次数N=2〜6のPR(1N)方式とPR(1N)方式との相互積の関係を一覧表にしたもので、例えば、次数2のPR(1,1)と次数4のPR(1,1,1,1)の相互積は、PR(1,2,2,2,1)となる。この次数が特許請求の範囲の請求項に記載したサンプルポイント数に相当するものである。
【0037】
この図6に示すように、PR方式の次数Nを、N=4〜6で、ゲート関数波形と、三角波形とに相当するPR方式を選択すると、図6中ハッチングを施した、PR(1,1,1,1)、PR(1,1,1,1,1)、PR(1,1,1,1,1,1)、PR(1,2,2,1)、PR(1,2,3,2,1)、PR(1,2,2,2,1)、PR(1,2,3,3,2,1)、PR(1,2,2,2,2,1)、の8種類となる。
【0038】
図1に戻って、符号化復号化装置1の構成の説明を続ける。
等化器9は、光ヘッド・媒体部7で再生出力された再生符号列を等化して、等化符号列を出力するものである。この等化器9の詳細を図7に示す。この図7に示すように、等化器9は、加算器9a(9a1、9a2、9a3、9a4)と、係数器9b(9b1、9b2、9b3、9b4)と、遅延器9c(9c1、9c2、9c3、9c4)とを備えている。ここに示した等化器9は、無ひずみ伝送路に適用した場合のPR(1,2,2,1)方式の場合であり、アナログ回路として実現したものである。なお、他のPR方式の場合、等化器9の構成は、加算器9a、係数器9b、遅延器9cの数を増減させ、係数器9bで乗算する係数を変更させたものになる。
【0039】
加算器9aは、入力された値同士を加算して出力するもので、加算器9a1は、伝送特性測定部7から入力された入力値(再生符号列)と係数器9b1から入力された係数値とを加算するものであり、加算器9a2は、加算器9a1から入力された入力値と係数器9b2から入力された係数値とを加算するものであり、加算器9a3は、加算器9a2から入力された入力値と係数器9b3から入力された係数値とを加算するものであり、加算器9a4は、加算器9a3から入力された入力値と係数器9b4から入力された係数値とを加算するものである。
【0040】
係数器9bは、入力された値にPR方式の係数(この実施の形態ではPR(1,2,2,1)方式なので、係数は“1”、“2”)を乗算して出力するもので、係数器9b1は遅延器9c1から入力された遅延値に係数“1”を乗算して加算器9a1に出力するものであり、係数器9b2は遅延器9c2から入力された遅延値に係数“2”を乗算して加算器9a2に出力するものであり、係数器9b3は遅延器9c3から入力された遅延値に係数“2”を乗算して加算器9a3に出力するものであり、係数器9b4は遅延器9c4から入力された遅延値に係数“1”を乗算して加算器9a4に出力するものである。
【0041】
遅延器9cは、入力された値を設定された遅延量τ(1クロックの時間に相当)だけ遅延させた遅延値を出力するもので、遅延器9c1は光ヘッド・媒体部7から入力された入力値(再生符号列)を遅延量τだけ遅延させた遅延値を係数器9b1および遅延器9c2に出力するものであり、遅延器9c2は遅延器9c1から入力された入力値を遅延量τだけ遅延させた遅延値を係数器9b2および遅延器9c3に出力するものであり、遅延器9c3は遅延器9c2から入力された入力値を遅延量τだけ遅延させた遅延値を係数器9b3および遅延器9c4に出力するものであり、遅延器9c4は遅延器9c3から入力された入力値を遅延量τだけ遅延させた遅延値を係数器9b4に出力するものである。
【0042】
つまり、この等化器9では、遅延器9cで遅延量τだけ遅延された遅延値が係数器9bに出力され、この係数器9bで係数が乗算された係数値が加算器9aに出力され、加算器9aに入力された入力値同士が加算され出力されて、最終的に末端の加算器9a(この場合、9a4)から等化符号列が出力される。
【0043】
ビタビ復号器11は、等化器9で等化された等化符号列をビタビアルゴリズムによって復号化して復号符号列として出力するものである。ビタビアルゴリズム(Viterbi algorithm)とは、符号が持つ繰り返し特性を利用し、受信系列に対して送信符号に最も近い、即ち尤度を最大にする符号系列を推定する復号をする方法である。
【0044】
この符号化復号化装置1によれば、入力された情報符号列が符号化器3で変調符号列に変調され、プリコーダ5でプリコードされて記録符号列とされる。光ヘッド・媒体部7で測定された伝達関数に基づいて、PR方式が選択され、等化器9で再生符号列が等化符号列に等化されて、ビタビ復号器11で等化符号列が復号符号列に復号化される。このため、光ヘッド・媒体部7にて伝送路の伝送特性が測定され、これに基づいて入力データである情報符号列が符号化されると共に、等化器9で再生符号列が等化され、その後、復号化することができる。
【0045】
すなわち、この符号化復号化装置1によれば、光ディスク伝送系における光記録装置、垂直磁気記録装置、光磁気記録装置(MO)やFPU等の狭帯域に帯域制限された伝送において、制限された帯域内で伝送レートと誤り率とのバランスを図ることができると共に、最適なPR方式が適宜選択されるので、従来の回路と比べ、回路規模を小さくすることができる。
【0046】
(符号化復号化装置の動作)
次に、図8に示すフローチャートを参照して、符号化復号化装置1の動作について説明する(適宜、図1参照)。
まず、符号化復号化装置1の符号化器3に情報符号列が入力され、この符号化器3で変調符号列に符号化される(S1)。続いて、プリコーダ5で変調符号列が記録符号列にプリコードされる(S2)。
【0047】
そして、光ヘッド・媒体部7において、記録機器のヘッド、光ディスク(媒体)、およびノイズとの影響を受けた伝送特性が測定され、記録符号列が当該符号化復号化装置1の図示を省略した記録媒体に記録される。その後、当該符号化復号化装置1のユーザの操作によって、記録媒体に記録された記録符号列が再生され、再生符号列にされる(S3)。この再生符号列が等化器9に出力される。
【0048】
すると、等化器9に再生符号列が入力され、この等化器9で等化符号列に等化され、ビタビ復号器11に出力される(S4)。そして、ビタビ復号器11で等化符号列がビタビアルゴリズムによって復号化され、復号符号列として出力される(S5)。なお、ビタビ復号器11では、ポストプリコード演算を実行している。ちなみに、ポストプリコードとは、逆プリコードのことである。
【0049】
この符号化復号化装置1の動作によれば、光ヘッド・媒体部7によって伝送特性が測定されて、記録符号列が記録される。また、記録符号列が再生される場合には、等化器9で最適なPR方式に基づいて(伝送特性による)等化され、ビタビ復号器11で復号化することができる。
【0050】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
符号化復号化装置1の各構成の処理を一つずつの過程ととらえた符号化復号化方法とみなすことは可能である。この符号化復号化方法、符号化復号化装置1と同様の効果を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1、3記載の発明によれば、伝送路の伝送特性に最適なPR方式が選択されて、符号化復号化を行うことができる。また、光ディスク伝送系における光記録装置、垂直磁気記録装置、光磁気記録装置(MO等)やFPU等の狭帯域に帯域制限された伝送において、制限された帯域内で伝送レートと誤り率とのバランスを図ることができると共に、最適なPR方式が適宜選択されるので、従来の回路と比べ、回路規模を小さくすることができる。
【0052】
請求項2記載の発明によれば、サンプルポイントに基づいて、PR方式と、最適な復号化方式が、PR(1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,2,2,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,3,4,4,3,1)、PR(1,2,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,1,1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,2,3,2,1)復号化方式のいずれかの中から組み合わせられるので、伝送特性に適した符号化復号化方式を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態である符号化復号化装置のブロック図である。
【図2】ゲート関数波形と三角波形とを説明した図である。
【図3】入力データとEFM+符号とを説明した図である。
【図4】PR(1N)方式の周波数スペクトルを説明した図である。
【図5】光ディスクの伝送帯域の設定とPR特性とを説明した図である。
【図6】PR(1N)方式とPR(1N)方式との相互積の関係を説明した図である。
【図7】図1に示した等化器の構成を説明した図である。
【図8】図1に示した符号化復号化装置の動作を説明したフローチャートである。
【符号の説明】
1 符号化復号化装置
3 符号化器
5 プリコーダ
7 光ヘッド・媒体部
9 等化器
9a 加算器
9b 係数器
9c 遅延器
11 ビタビ復号器
Claims (3)
- 符号化方式とPRML復号化方式とを組み合わせてデータを符号化復号化する符号化復号化装置であって、
前記符号化方式は、NRZI則で最小ランレングスが2、符号化率が1/2であり、
前記PRML復号化方式は、正係数であり、時間軸に対称形であることを特徴とする符号化復号化装置。 - 前記PRML復号化方式は、PR(1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,2,2,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,3,4,4,3,1)、PR(1,2,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,1,1,1,1,1)ML復号化方式、PR(1,2,2,1)ML復号化方式、PR(1,2,3,2,1)復号化方式のいずれか1つであることを特徴とする請求項1に記載の符号化復号化装置。
- 符号化方式とPRML復号化方式とを組み合わせてデータを符号化復号化する符号化復号化方法であって、
前記符号化方式は、NRZI則で最小ランレングスが2、符号化率が1/2であり、
前記PRML復号化方式は、正係数であり、時間軸に対称形であることを特徴とする符号化復号化方法。
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