JP2004341880A - ソフトウェア提供システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザ所有の家電の機種、更新状況等を一元管理し、ネットワークに接続可能な家電にインストールされる更新データを提供するソフトウェア提供システムを提供する。
【解決手段】データ管理サーバ1は、電気器具8の機種情報と、機種情報毎に電気器具8にインストール可能な更新データの識別情報を記録する更新データの一覧情報と、家電ネットワーク3を構成する電気器具8の機種情報と、電気器具8にインストールされた更新データの識別情報が記録される更新履歴情報と、更新データを所定のファイル形式で記憶するデータベース5を備え、機種情報を基に、更新データの一覧情報に記録されている識別情報と、更新履歴情報に記録されている識別情報を比較し、電気器具8にインストール可能な更新データを選定し、インストール可能な更新データをデータベース5から取得し、更新データを送出し、電気器具8は更新データを受信しインストールする。
【選択図】 図1
【解決手段】データ管理サーバ1は、電気器具8の機種情報と、機種情報毎に電気器具8にインストール可能な更新データの識別情報を記録する更新データの一覧情報と、家電ネットワーク3を構成する電気器具8の機種情報と、電気器具8にインストールされた更新データの識別情報が記録される更新履歴情報と、更新データを所定のファイル形式で記憶するデータベース5を備え、機種情報を基に、更新データの一覧情報に記録されている識別情報と、更新履歴情報に記録されている識別情報を比較し、電気器具8にインストール可能な更新データを選定し、インストール可能な更新データをデータベース5から取得し、更新データを送出し、電気器具8は更新データを受信しインストールする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークに接続可能な電気器具にインストールされるソフトウェアを、有線または無線の通信回線を介して提供するソフトウェア提供システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル機器やインターネットの進歩に伴い、ユーザがIT(情報技術)機器を利用して様々なサービスを享受することが一般的になってきた。デジタル機器のネットワーク化が進み、機器の低価格化ともあいまって、これまでのオフィス中心の利用から、一般家庭でもネットワークの常時接続によるインターネットアクセスや、家庭内LANによる情報機器の連携などが現実のものとなってきており、こうしたネットワーク技術の進歩と、情報家電、情報端末自身の進化によって、ホームネットワークシステムが一般家庭に導入されつつある。
【0003】
このホームネットワークシステムを構築する電気器具は、ネットワーク家電と呼ばれ、ネットワークに接続可能な通信機能を有し、リモート制御やコンテンツのダウンロードなどの機能を持った電気器具である。
【0004】
例えば、ホーム端末を使って、食材のアイコンをタッチするだけで、入力された食材の賞味期限を知らせたり、庫内に残っている食材を使った料理レシピを検索したりすることが可能な冷蔵庫がある(例えば、非特許文献1)。
【0005】
【非特許文献1】
東芝レビュー、2002Vol.57、No.10、「特集 ホームネットワークの展開」
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなネットワークに接続されている家庭用の電気器具に対しては、次のようなことが求められていた。
【0007】
(1)ネットワークに接続されている状況において、ネットワークを介して常時ソフトウェアのインストールを行うことが可能であること。
【0008】
(2)電気器具毎に用意されるソフトウェアと、ユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等を一元管理すること。
【0009】
(3)ネットワークを構成するユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等に応じたソフトウェアを提示すること。
【0010】
(4)提示されたソフトウェアのうち、ユーザが所望のソフトウェアを選択してインストール可能であること。
【0011】
本発明は上記事情に鑑み、電気器具毎に用意されるソフトウェアと、ユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等を一元管理し、ネットワークに接続可能な電気器具にインストールされるソフトウェアを、個々の電気器具の更新状況に応じて提供するソフトウェア提供システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、ネットワークに接続可能な電気器具にインストールされるソフトウェアを提供するソフトウェア提供システムであって、前記ソフトウェアを所定のファイル形式で記憶し、前記電気器具の機種を特定する機種情報と、前記機種情報毎に前記電気器具にインストール可能な前記ソフトウェアを識別する識別情報とを記録するソフトウェアの一覧情報と、前記ネットワークを構成する前記電気器具の前記機種情報と、当該電気器具にインストールされている前記ソフトウェアの前記識別情報が記録される更新履歴情報とを記憶するデータベースと、前記機種情報を基に、前記ソフトウェアの一覧情報に記録されている前記識別情報と、前記更新履歴情報に記録されている前記識別情報を比較し、前記電気器具にインストール可能なソフトウェアを選定する選定手段と、インストール可能な前記ソフトウェアを前記データベースから取得し、前記ソフトウェアを送出する送出手段と、当該ソフトウェアを受信し、前記電気器具にインストールするインストール手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
ここでソフトウェアとは、プログラム、データ、またはデータを含むプログラムを記録したファイルのことを指す。
【0014】
請求項1の発明によれば、電気器具毎に用意されるソフトウェアと、ユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等を一元管理し、電気器具がネットワークに接続されている状況において、電気器具毎にネットワークを介してソフトウェアのインストールを行うことが可能なので、ユーザは適宜電気器具の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1に記載のソフトウェア提供システムであって、前記インストール手段は、前記電気器具が備える機能の構成を記録した機能構成情報を記憶し、前記ソフトウェアを受信すると、前記機能構成情報を参照し、当該ソフトウェアがインストール可能であるか判定した後、前記電気器具にインストールすることを特徴とする。
【0016】
また、請求項3に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1乃至請求項2に記載のソフトウェア提供システムであって、前記送出手段、および前記インストール手段は、ファイル転送プロトコルの規約に沿って、前記ソフトウェアの送出、受信を行うことを特徴とする。
【0017】
また、請求項4に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1乃至請求項3に記載のソフトウェア提供システムであって、前記ソフトウェア提供システムは、前記選定手段によって選定された前記電気器具にインストール可能なソフトウェアを選択可能な状態で一覧を提示し、前記一覧から選択されたソフトウェアを前記送信手段に通知する通知手段を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明によれば、ネットワークを構成するユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等に応じたソフトウェアが提示され、提示されたソフトウェアのうち、ユーザが所望のソフトウェアを選択してインストール可能なので、ユーザが必要に応じて電気器具の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1乃至請求項4に記載のソフトウェア提供システムであって、前記ソフトウェア提供システムは、前記送出手段によって送出された前記ソフトウェアを受信し、前記ネットワークを構成する前記電気器具にインストール可能なソフトウェアであるか判定し、判定結果にしたがって、当該ソフトウェアを前記インストール手段に送信する判定手段を備えることを特徴とする。
【0020】
また、請求項6に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項5に記載のソフトウェア提供システムであって、判定手段は、ファイル転送プロトコルの規約に沿って、前記ソフトウェアの送受信を行うことを特徴とする。
【0021】
また、請求項7に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項5乃至請求項6に記載のソフトウェア提供システムであって、前記識別情報とは、前記機種情報を基に生成されるソフトウェアのファイル名であり、前記判定手段は、前記ネットワークを構成する前記電気器具の前記機種情報を記憶し、当該機種情報と前記ファイル名とを基に、前記ネットワークを構成する前記電気器具にインストール可能なソフトウェアであるか判定することを特徴とする。
【0022】
また、請求項8に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1乃至請求項7に記載のソフトウェア提供システムであって、前記ソフトウェア提供システムは、前記電気器具にインストールされた前記ソフトウェアの前記識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記更新履歴情報に、前記電気器具の前記機種情報と取得された前記識別情報とを記録する記録手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図1〜図7に基づいて説明する。
【0024】
図1に本実施形態の家電管理システム1の構成を示す。本実施形態における家電管理システム1は、データ管理サーバ2、および複数の家電ネットワーク3から構成され、相互にインターネット等の外部のネットワークによって接続される。
【0025】
データ管理サーバ2は、電気器具8にインストールされるプログラムファイルやデータファイルである更新データファイル、その更新データファイルの一覧情報、および各家庭の家電ネットワーク3の構成情報を記憶するデータベース5を備えている。
【0026】
また、データ管理サーバ2は、家電ネットワーク3の構成情報と、更新データファイルの一覧情報を参照し、電気器具8の機種名と型名からインストール可能な更新データのファイル名を取得し、その更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを作成し、コントローラ6へ送信する機能、コントローラ6から更新データファイルの取得要求を受信すると、その取得要求で指定された更新データファイルを取得し、取得した更新データファイルをコントローラ6へ送信する機能、コントローラ6から更新結果を受信すると、家電ネットワーク3の構成情報へその更新結果を記録する機能を有する。
【0027】
データベース5は、電気器具8にインストールされるプログラムファイルやデータファイル等の更新データファイルを記憶し、さらにそれら更新データファイルの一覧情報と、各家庭に設置されている電気器具8とそのネットワーク構成が記録される家電ネットワーク3の構成情報とを各情報所定のファイル形式で記憶している。
【0028】
更新データファイルの一覧情報は、図2に示すように、機種、型名、ファイル名(パス名を含む)、リリース日、および更新内容の項目を有するデータテーブルであり、電気器具8の型名毎に更新データファイルのファイル名とそのファイルが公開されて日付、およびその更新内容が記録される。
【0029】
家電ネットワーク3の構成情報は、図3に示すように、例えば、XML形式のデータファイルであり、家電ネットワーク3ごとに作成され、家電ネットワーク3を構成する電気器具8の機種と、各電気器具8にインストールされた更新データファイル名と更新日、更新状況を示すステータスが更新履歴として記録される。
【0030】
また、各家庭の家電ネットワーク3は、家電ネットワーク3に接続された電気器具8をコントロールする機能を有するコントローラ6、家電ネットワーク3を構成する各機器間で送受信されるデータ(パケット)を、ネットワークアドレス(IPアドレス等)を基に中継する機能を有する中継装置7、および複数の電気器具8から構成され、モデム等の通信機器を介してインターネット等のネットワークに接続されている。また、電気器具8はその電気器具8が本来有する機能を制御する家電制御装置9、およびその電気器具8を家電ネットワーク3に接続させるための通信アダプタ10を備える。
【0031】
コントローラ6は、タッチパネルや操作スイッチ等の入力装置、およびディスプレイやスピーカー等の出力装置を備え、さらに主制御部11、送受信部12、機器構成情報記憶部13、入力制御部14、および出力制御部15を備える。
【0032】
主制御部11は、データ管理サーバ2から更新データファイルを受信すると、その更新データファイルがインストールされるべき電気器具8が家庭内の家電ネットワーク3上に存在するかどうか機器構成情報記憶部13を参照して判定する機能、受信した更新データファイルがインストールされる電気器具8が家電ネットワーク3上に存在する場合は、機器構成情報記憶部13からその電気器具8のネットワークアドレスと認証コードを取得し、その取得したネットワークアドレスを送信先として、認証コードと供に更新データファイルを送信する機能を有する。また、主制御部11は、更新結果を受信すると、その更新結果をデータ管理サーバ2へ送信する機能を有する。
【0033】
送受信部12は、中継装置7から送信されるデータ(パケット)を受信する機能、主制御部11が作成するデータ(パケット)を送信する機能を有する。
【0034】
機器構成情報記憶部13は、家電ネットワーク3を識別する情報、家電ネットワーク3を構成する電気器具8の機種と型名(製造番号を含む)を記憶し、さらに電気器具8毎にネットワークアドレス、および認証コードを記憶する。
【0035】
入力制御部14は、タッチパネル、操作スイッチ等の入力装置からの入力情報を取得し、その入力情報を主制御部11へ転送する機能を有する。
【0036】
出力制御部15は、HTMLファイル等に記述されているページの内容をレンダリングし、ディスプレイ上に表示する機能、音声をスピーカーから出力させる機能を有する。
【0037】
家電制御装置9は、家電制御部16、家電情報記憶部17、入力制御部18、および出力制御部19を備える。
【0038】
家電制御部16は、その電気器具8が本来有する機能を制御する機能の他に、通信アダプタ10から送信される更新データを家電情報記憶部17に記録する機能、さらに更新データの記録が正常に終了したか判定し、通信アダプタ10へ更新結果を送信する機能を有する。
【0039】
家電情報記憶部17は、その電気器具8が本来有する機能を実現するためのプログラムやデータを記憶する他に、その電気器具8の機種と型名(製造番号を含む)を記憶する。
【0040】
入力制御部18は、タッチパネル、操作スイッチ、センサー、開閉スイッチ等の入力装置からの入力情報を取得し、その入力情報を家電制御部16へ転送する機能を有する。
【0041】
出力制御部19は、家電制御部16によって生成されるメッセージ情報をディスプレイ上に表示する機能、音声情報をスピーカーから出力させる機能を有する。
【0042】
また、通信アダプタ10は、通信制御部20、送受信部21、および制御情報記憶部22を備える。
【0043】
通信制御部20は、更新データファイルを受信すると、その更新データファイルから電気器具8に記録される更新データを取得し、取得した更新データと供に、家電制御装置9に対してデータ更新を指示する機能、家電制御装置9から更新結果を受信すると、コントローラ6へ更新結果を送信する機能を有する。
【0044】
送受信部21は、中継装置7から送信されるデータ(パケット)を受信する機能、通信制御部20が作成するデータ(パケット)を送信する機能を有する。
【0045】
制御情報記憶部22は、その電気器具8の機種と型名(製造番号を含む)を機器構成情報として記憶し、さらに電気器具8のネットワークアドレス、および認証コードを記憶する。また、制御情報記憶部22は、接続された電気器具8の機器制御情報を記憶可能であり、機器制御情報とは、電気器具8の動作可能な機能の一覧が記録された情報であり、機能の識別コードと、機能の実施可能範囲が含まれ、コントローラ6からの制御と電気器具8が実施可能な機能との整合を図るために用いられる。
【0046】
この機器制御情報は、家電制御装置9に通信アダプタ10を接続する際に、家電情報記憶部17から制御情報記憶部22へコピーされる情報であるが、接続する際の処理の説明については省略する。
【0047】
なお、本来、各家庭において、家電ネットワーク3が新規に構成される度、電気器具8がネットワークに参入、離脱、抹消され、家電ネットワーク3の構成が変更される度に、コントローラ6からデータ管理サーバ2をアクセスし、電気器具8の登録作業を行うことでそのネットワーク構成がデータベース5に記録されるが、本実施形態では、予めデータベース5にネットワーク構成が記録されていることとし、ネットワーク構成の記録処理については、その詳細な説明を省略する。
【0048】
また、本実施形態においては、データ管理サーバ2−コントローラ6間、コントローラ6−電気器具8間の諸データファイルの送受信は、HTTP、FTP等のリモートファイル転送プロトコルの規約に沿って行うこととする。また、データ管理サーバ2−コントローラ6間、コントローラ6−電気器具8間の諸データの送受信は、TCP接続によるソケット通信にて行うこととする。例えば、ユーザが入力するURLに付随するデータは、HTTPメッセージのメッセージボディ部に挿入され、データ管理サーバ2へ送信される。
【0049】
以降、本実施形態において特に断りの無い場合は、上記の通信方式に従って、通信を行うこととするが、本発明は特にこの通信方式(通信プロトコル)に限定されるものではない。
【0050】
次に本実施形態における家電管理システム1の処理について説明する。
【0051】
≪データ更新▲1▼≫
電気器具8に対してデータ更新を行う際の処理について、図4のシーケンス図に基づいて説明する。
【0052】
ユーザがコントローラ6に対して所定のURLを入力すると、コントローラ6は、コントローラ6自身を含む家電ネットワーク3にインストールされる更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルの要求を、家電ネットワーク3を識別する情報と供にデータ管理サーバ2に対して送信する。この時、コントローラ6の主制御部11が、機器構成情報記憶部13から家電ネットワーク3を識別する情報を取得し、HTMLファイルの要求と供に家電ネットワーク3を識別する情報を、送受信部12を介してデータ管理サーバ2へ送信する。
【0053】
データ管理サーバ2は、家電ネットワーク3を識別する情報と、コントローラ6から更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルの要求を受信すると、データベース5に記憶されている家電ネットワーク3の構成情報を参照し、ネットワークを構成する電気器具8と、電気器具8毎にすでにインストールされている更新データのファイル名を取得する。
【0054】
次に、データ管理サーバ2は、データベース5に記憶されている更新データファイルの一覧情報を参照し、電気器具8の機種名と型名からさらにインストール可能な更新データのファイル名を取得し、その更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを作成し、コントローラ6へ送信する。
【0055】
コントローラ6の主制御部11は、送受信部12を介して更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを受信すると、出力制御部15を介してコントローラ6が備えるディスプレイに、図5に示す更新データファイルの一覧を表示する(ステップS01)。図5には、機種、型名、更新データファイル、および更新内容の一覧表示が示されているが、ユーザに提示される情報はこれらに限定されるものではなく、例えば、これまでの更新履歴が表示されても良い。
【0056】
また、図5に示されている「TW684−V105.dat」はホームランドリーのプログラム更新を行うためのデータファイルのファイル名であり、例えば、型名BH321のホームランドリーに対するバージョン1.02の更新データファイルであることを示している。また、このファイル名にはパス名と供に更新データファイルTW684−V105.datがリンク付けされており、ユーザがこの「TW684−V105.dat」を選択すると、データ管理サーバ2からコントローラ6へ更新データファイルTW684−V105.datのダウンロードが開始される。
【0057】
ユーザがコントローラ6に表示されている更新データファイルの一覧から、所望の更新データファイルを選択すると(ステップS02)、コントローラ6の入力制御部14によってユーザの入力情報が取得され、入力制御部14によって取得された入力情報に応じて主制御部11は選択された更新データファイルのファイル名(パス名を含む)を取得する。そして、主制御部11はその選択された更新データファイルの取得要求をファイル名(パス名を含む)と供に送受信部12を介してデータ管理サーバ2へ送信する(ステップS03)。
【0058】
データ管理サーバ2は、コントローラ6から更新データファイルの取得要求を受信すると、データベース5からその取得要求で指定された更新データファイルを取得し(ステップS04)、取得した更新データファイルをコントローラ6へ送信する(ステップS05)。
【0059】
コントローラ6の主制御部11は、データ管理サーバ2から送受信部12を介して更新データファイルを受信すると(ステップS06)、まず、その更新データファイルがインストールされるべき電気器具8が家庭内の家電ネットワーク3上に存在するかどうか機器構成情報記憶部13を参照して判定する。受信した更新データファイルのファイル名中の型名と一致する電気器具8が存在すると機器構成情報記憶部13に記録されている場合は、主制御部11は、機器構成情報記憶部13からその電気器具8のネットワークアドレスと認証コードを取得し、その取得したネットワークアドレスを送信先として、送受信部12を介して認証コードと供に更新データファイルを送信する(ステップS07)。
【0060】
電気器具8の通信アダプタ10は、コントローラ6から更新データファイルを受信すると(ステップS08)、データ更新の処理を開始する(ステップS09、詳細は後述)。通信アダプタ10は、データ更新の処理が終了すると、更新結果をコントローラ6へ送信する(ステップS10)。
【0061】
コントローラ6の主制御部11は、送受信部12を介して更新結果を受信すると、その更新結果をデータ管理サーバ2へ送信する(ステップS11)。
【0062】
データ管理サーバ2は、コントローラ6から更新結果を受信すると、データベース5に記憶されている家電ネットワーク3の構成情報へその更新結果を記録する(ステップS12)。図4の家電ネットワーク3の構成情報は、データベース5に記録される更新結果をXML形式で示したものである。図4に示すように、機種毎にインストールされた更新データファイルと日付、その更新処理のステータスを記録することによって、データ管理サーバ2側で各家庭の電気器具8のプログラムやデータがどのように更新されているか把握することができる。なお、データベース5に記録される更新結果はXML形式に限定されるものではなく、他のデータ形式でも良い。
【0063】
このように、電気器具8毎に用意される更新データと、ユーザ所有の電気器具8の機種、更新状況等を一元管理し、電気器具8がネットワークに接続されている状況において、電気器具8毎にネットワークを介して更新データのインストールを行うことが可能なので、ユーザは適宜必要に応じて電気器具8の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【0064】
≪データ更新▲2▼≫
電気器具8に対してデータ更新を行う際の電気器具8内部の処理(ステップS09の処理の詳細)について、図6のシーケンス図に基づいて説明する。
【0065】
通信アダプタ10の通信制御部20は、送受信部21を介して更新データファイルを受信すると(ステップS21)、その更新データファイルから電気器具8に記録される更新データを取得する(ステップS22)。この時、通信制御部20は、制御情報記憶部22に記憶されている機器構成情報を参照して、受信した更新データファイルがインストールされるべきものであるかどうか判定しても良い。
【0066】
次に、通信制御部20は、取得した更新データと供に、家電制御装置9に対してデータ更新を指示する(ステップS23)。家電制御装置9の家電制御部16は、通信アダプタ10から更新データと供にデータ更新の指示を受信すると(ステップS24)、家電情報記憶部17に更新データを記録する(ステップS25)。
【0067】
次に、家電制御部16は、更新データの記録が正常に終了したか判定し(ステップS26)、正常に終了していなければ、更新データを破棄し(ステップS27)、通信アダプタ10へ「異常終了」の旨のメッセージ(更新結果)を送信する(ステップS28)。また、家電制御部16は、正常に終了していれば、通信アダプタ10へ「正常終了」の旨のメッセージ(更新結果)を送信する(ステップS28)。更新データの記録が正常に終了した後、出力制御部19を介してデータ更新終了の旨のメッセージをディスプレイに表示したり、音声をスピーカーから出力したりしても良い。
【0068】
通信アダプタ10の通信制御部20は、家電制御装置9から更新結果を受信すると(ステップS29)、送受信部21を介してコントローラ6へ更新結果を送信する。
【0069】
以上の処理手順で、電気器具8は受信した更新データファイルを用いて、自らの機能の更新を行う。
【0070】
≪データ更新▲3▼≫
上記のように更新データファイルを用いて電気器具8の機能の更新を行うと、電気器具8が実施可能な機能の範囲が変更される場合が生じる。そのため通信アダプタ10の制御情報記憶部22に記録されている機器制御情報と、家電制御装置9が備える機能とに差異が生じ、コントローラ6からの制御に支障をきたす恐れがある。
【0071】
また、家電制御装置9が機器制御情報を持たない場合、何等かの方法で通信アダプタ10に対して機器制御情報を提供する必要がある。
【0072】
これらの問題を解決するために、データベース5に更新データファイルと供に機器制御情報が記録されたHTMLファイルを予め用意しておき、通信アダプタ10および家電制御装置9に対して提供する。以下、その詳細について図7のシーケンス図に基づいて説明する。なお、機器制御情報が記録されたHTMLファイルのファイル名は、上述の更新データファイルと同様に機種名を示すこととする。
【0073】
ユーザがコントローラ6に対して所定のURLを入力すると、コントローラ6は、機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルの要求を、家電ネットワーク3を識別する情報と供にデータ管理サーバ2に対して送信する。この時、コントローラ6の主制御部11が、機器構成情報記憶部13から家電ネットワーク3を識別する情報を取得し、HTMLファイルの要求と供に家電ネットワーク3を識別する情報を、送受信部12を介してデータ管理サーバ2へ送信する。
【0074】
データ管理サーバ2は、家電ネットワーク3を識別する情報と、コントローラ6から機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルの要求を受信すると、データベース5に記憶されている家電ネットワーク3の構成情報を参照し、ネットワークを構成する電気器具8と、その電気器具8毎にすでにインストールされている更新データのファイル名を取得し、インストールされている更新データに基づいてその電気器具8毎に適用される機器制御情報が記録されたHTMLファイルのファイル名を取得する。次に、データ管理サーバ2は、機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを作成し、コントローラ6へ送信する。
【0075】
コントローラ6の主制御部11は、送受信部12を介して機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを受信すると、出力制御部15を介してコントローラ6が備えるディスプレイに一覧を表示する(ステップS31)。
【0076】
ユーザがコントローラ6に表示されている機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧から、所望のHTMLファイルを1つ選択すると(ステップS32)、コントローラ6の入力制御部14によってユーザの入力情報が取得され、入力制御部14によって取得された入力情報に応じて主制御部11は選択された機器制御情報が記録されたHTMLファイルのファイル名(パス名を含む)を取得する。そして、主制御部11はその選択された機器制御情報が記録されたHTMLファイルの取得要求をファイル名(パス名を含む)と供に送受信部12を介してデータ管理サーバ2へ送信する(ステップS33)。
【0077】
データ管理サーバ2は、コントローラ6から機器制御情報が記録されたHTMLファイルの取得要求を受信すると、データベース5からその取得要求で指定されたHTMLファイルを取得し(ステップS34)、取得した機器制御情報が記録されたHTMLファイルをコントローラ6へ送信する(ステップS35)。
【0078】
コントローラ6の主制御部11は、データ管理サーバ2から送受信部12を介して機器制御情報が記録されたHTMLファイルを受信すると(ステップS36)、まず、その機器制御情報が記録されたHTMLファイルがインストールされるべき電気器具8が家庭内の家電ネットワーク3上に存在するかどうか機器構成情報記憶部13を参照して判定する。受信した機器制御情報が記録されたHTMLファイルのファイル名中の型名と一致する電気器具8が存在すると機器構成情報記憶部13に記録されている場合は、主制御部11は、機器構成情報記憶部13からその電気器具8のネットワークアドレスと認証コードを取得し、その取得したネットワークアドレスを送信先として、送受信部12を介して認証コードと供に機器制御情報が記録されたHTMLファイルを送信する(ステップS37)。
【0079】
通信アダプタ10の送受信部21は、機器制御情報が記録されたHTMLファイルを受信すると(ステップS38)、通信制御部20へ送信し、通信制御部20は機器制御情報が記録されたHTMLファイルから機器制御情報を取得する(ステップS39)。
【0080】
次に、通信アダプタ10の通信制御部20は、取得した機器制御情報を家電制御装置9に送信すると供にその機器制御情報の登録を指示し、さらに、制御情報記憶部22にその機器制御情報を登録する(ステップS40)。一方、家電制御装置9の家電制御部16は、登録の指示と供に機器制御情報を受信すると、家電情報記憶部17に機器制御情報を登録する。
【0081】
以上の処理手順で、通信アダプタ10と家電制御装置9は受信したHTMLファイルを用いて、自らの機器制御情報を更新する。
【0082】
なお、機器制御情報が記録されたHTMLファイルのダウンロードは、上述の更新データファイルのダウンロードと同時に行っても良い。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電気器具毎に用意されるソフトウェアと、ユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等を一元管理し、電気器具がネットワークに接続されている状況において、電気器具毎にネットワークを介してソフトウェアのインストールを行うことが可能なので、ユーザは適宜電気器具の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【0084】
また、ネットワークを構成するユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等に応じたソフトウェアが提示され、提示されたソフトウェアのうち、ユーザが所望のソフトウェアを選択してインストール可能なので、ユーザが必要に応じて電気器具の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】家電管理システムの構成と,機能構成を示す図である。
【図2】家電製品にインストールされるプログラムファイルやデータファイル等の情報が記録される更新データファイルの一覧情報を示す図である。
【図3】各家庭に設置されている家電とそのネットワーク構成が記録される家電ネットワークの構成情報を示す図である。
【図4】更新データの取得を行う際の処理手順を示すシーケンス図である。
【図5】更新データファイルの一覧を表示した画面例である。
【図6】家電のデータ更新の処理手順を示すシーケンス図である。
【図7】機器制御情報の更新を行う際の処理手順を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1 家電管理システム
2 データ管理サーバ
3 家電ネットワーク
4 ネットワーク
5 データベース
6 コントローラ
7 中継装置
8 電気器具
9 家電制御装置
10 通信アダプタ
11 主制御部
12 送受信部
13 機器構成情報記憶部
14 入力制御部
15 出力制御部
16 家電制御部
17 家電情報記憶部
18 入力制御部
19 出力制御部
20 通信制御部
21 送受信部
22 制御情報記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークに接続可能な電気器具にインストールされるソフトウェアを、有線または無線の通信回線を介して提供するソフトウェア提供システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル機器やインターネットの進歩に伴い、ユーザがIT(情報技術)機器を利用して様々なサービスを享受することが一般的になってきた。デジタル機器のネットワーク化が進み、機器の低価格化ともあいまって、これまでのオフィス中心の利用から、一般家庭でもネットワークの常時接続によるインターネットアクセスや、家庭内LANによる情報機器の連携などが現実のものとなってきており、こうしたネットワーク技術の進歩と、情報家電、情報端末自身の進化によって、ホームネットワークシステムが一般家庭に導入されつつある。
【0003】
このホームネットワークシステムを構築する電気器具は、ネットワーク家電と呼ばれ、ネットワークに接続可能な通信機能を有し、リモート制御やコンテンツのダウンロードなどの機能を持った電気器具である。
【0004】
例えば、ホーム端末を使って、食材のアイコンをタッチするだけで、入力された食材の賞味期限を知らせたり、庫内に残っている食材を使った料理レシピを検索したりすることが可能な冷蔵庫がある(例えば、非特許文献1)。
【0005】
【非特許文献1】
東芝レビュー、2002Vol.57、No.10、「特集 ホームネットワークの展開」
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなネットワークに接続されている家庭用の電気器具に対しては、次のようなことが求められていた。
【0007】
(1)ネットワークに接続されている状況において、ネットワークを介して常時ソフトウェアのインストールを行うことが可能であること。
【0008】
(2)電気器具毎に用意されるソフトウェアと、ユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等を一元管理すること。
【0009】
(3)ネットワークを構成するユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等に応じたソフトウェアを提示すること。
【0010】
(4)提示されたソフトウェアのうち、ユーザが所望のソフトウェアを選択してインストール可能であること。
【0011】
本発明は上記事情に鑑み、電気器具毎に用意されるソフトウェアと、ユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等を一元管理し、ネットワークに接続可能な電気器具にインストールされるソフトウェアを、個々の電気器具の更新状況に応じて提供するソフトウェア提供システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、ネットワークに接続可能な電気器具にインストールされるソフトウェアを提供するソフトウェア提供システムであって、前記ソフトウェアを所定のファイル形式で記憶し、前記電気器具の機種を特定する機種情報と、前記機種情報毎に前記電気器具にインストール可能な前記ソフトウェアを識別する識別情報とを記録するソフトウェアの一覧情報と、前記ネットワークを構成する前記電気器具の前記機種情報と、当該電気器具にインストールされている前記ソフトウェアの前記識別情報が記録される更新履歴情報とを記憶するデータベースと、前記機種情報を基に、前記ソフトウェアの一覧情報に記録されている前記識別情報と、前記更新履歴情報に記録されている前記識別情報を比較し、前記電気器具にインストール可能なソフトウェアを選定する選定手段と、インストール可能な前記ソフトウェアを前記データベースから取得し、前記ソフトウェアを送出する送出手段と、当該ソフトウェアを受信し、前記電気器具にインストールするインストール手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
ここでソフトウェアとは、プログラム、データ、またはデータを含むプログラムを記録したファイルのことを指す。
【0014】
請求項1の発明によれば、電気器具毎に用意されるソフトウェアと、ユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等を一元管理し、電気器具がネットワークに接続されている状況において、電気器具毎にネットワークを介してソフトウェアのインストールを行うことが可能なので、ユーザは適宜電気器具の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1に記載のソフトウェア提供システムであって、前記インストール手段は、前記電気器具が備える機能の構成を記録した機能構成情報を記憶し、前記ソフトウェアを受信すると、前記機能構成情報を参照し、当該ソフトウェアがインストール可能であるか判定した後、前記電気器具にインストールすることを特徴とする。
【0016】
また、請求項3に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1乃至請求項2に記載のソフトウェア提供システムであって、前記送出手段、および前記インストール手段は、ファイル転送プロトコルの規約に沿って、前記ソフトウェアの送出、受信を行うことを特徴とする。
【0017】
また、請求項4に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1乃至請求項3に記載のソフトウェア提供システムであって、前記ソフトウェア提供システムは、前記選定手段によって選定された前記電気器具にインストール可能なソフトウェアを選択可能な状態で一覧を提示し、前記一覧から選択されたソフトウェアを前記送信手段に通知する通知手段を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明によれば、ネットワークを構成するユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等に応じたソフトウェアが提示され、提示されたソフトウェアのうち、ユーザが所望のソフトウェアを選択してインストール可能なので、ユーザが必要に応じて電気器具の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1乃至請求項4に記載のソフトウェア提供システムであって、前記ソフトウェア提供システムは、前記送出手段によって送出された前記ソフトウェアを受信し、前記ネットワークを構成する前記電気器具にインストール可能なソフトウェアであるか判定し、判定結果にしたがって、当該ソフトウェアを前記インストール手段に送信する判定手段を備えることを特徴とする。
【0020】
また、請求項6に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項5に記載のソフトウェア提供システムであって、判定手段は、ファイル転送プロトコルの規約に沿って、前記ソフトウェアの送受信を行うことを特徴とする。
【0021】
また、請求項7に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項5乃至請求項6に記載のソフトウェア提供システムであって、前記識別情報とは、前記機種情報を基に生成されるソフトウェアのファイル名であり、前記判定手段は、前記ネットワークを構成する前記電気器具の前記機種情報を記憶し、当該機種情報と前記ファイル名とを基に、前記ネットワークを構成する前記電気器具にインストール可能なソフトウェアであるか判定することを特徴とする。
【0022】
また、請求項8に記載の発明であるソフトウェア提供システムは、請求項1乃至請求項7に記載のソフトウェア提供システムであって、前記ソフトウェア提供システムは、前記電気器具にインストールされた前記ソフトウェアの前記識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記更新履歴情報に、前記電気器具の前記機種情報と取得された前記識別情報とを記録する記録手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図1〜図7に基づいて説明する。
【0024】
図1に本実施形態の家電管理システム1の構成を示す。本実施形態における家電管理システム1は、データ管理サーバ2、および複数の家電ネットワーク3から構成され、相互にインターネット等の外部のネットワークによって接続される。
【0025】
データ管理サーバ2は、電気器具8にインストールされるプログラムファイルやデータファイルである更新データファイル、その更新データファイルの一覧情報、および各家庭の家電ネットワーク3の構成情報を記憶するデータベース5を備えている。
【0026】
また、データ管理サーバ2は、家電ネットワーク3の構成情報と、更新データファイルの一覧情報を参照し、電気器具8の機種名と型名からインストール可能な更新データのファイル名を取得し、その更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを作成し、コントローラ6へ送信する機能、コントローラ6から更新データファイルの取得要求を受信すると、その取得要求で指定された更新データファイルを取得し、取得した更新データファイルをコントローラ6へ送信する機能、コントローラ6から更新結果を受信すると、家電ネットワーク3の構成情報へその更新結果を記録する機能を有する。
【0027】
データベース5は、電気器具8にインストールされるプログラムファイルやデータファイル等の更新データファイルを記憶し、さらにそれら更新データファイルの一覧情報と、各家庭に設置されている電気器具8とそのネットワーク構成が記録される家電ネットワーク3の構成情報とを各情報所定のファイル形式で記憶している。
【0028】
更新データファイルの一覧情報は、図2に示すように、機種、型名、ファイル名(パス名を含む)、リリース日、および更新内容の項目を有するデータテーブルであり、電気器具8の型名毎に更新データファイルのファイル名とそのファイルが公開されて日付、およびその更新内容が記録される。
【0029】
家電ネットワーク3の構成情報は、図3に示すように、例えば、XML形式のデータファイルであり、家電ネットワーク3ごとに作成され、家電ネットワーク3を構成する電気器具8の機種と、各電気器具8にインストールされた更新データファイル名と更新日、更新状況を示すステータスが更新履歴として記録される。
【0030】
また、各家庭の家電ネットワーク3は、家電ネットワーク3に接続された電気器具8をコントロールする機能を有するコントローラ6、家電ネットワーク3を構成する各機器間で送受信されるデータ(パケット)を、ネットワークアドレス(IPアドレス等)を基に中継する機能を有する中継装置7、および複数の電気器具8から構成され、モデム等の通信機器を介してインターネット等のネットワークに接続されている。また、電気器具8はその電気器具8が本来有する機能を制御する家電制御装置9、およびその電気器具8を家電ネットワーク3に接続させるための通信アダプタ10を備える。
【0031】
コントローラ6は、タッチパネルや操作スイッチ等の入力装置、およびディスプレイやスピーカー等の出力装置を備え、さらに主制御部11、送受信部12、機器構成情報記憶部13、入力制御部14、および出力制御部15を備える。
【0032】
主制御部11は、データ管理サーバ2から更新データファイルを受信すると、その更新データファイルがインストールされるべき電気器具8が家庭内の家電ネットワーク3上に存在するかどうか機器構成情報記憶部13を参照して判定する機能、受信した更新データファイルがインストールされる電気器具8が家電ネットワーク3上に存在する場合は、機器構成情報記憶部13からその電気器具8のネットワークアドレスと認証コードを取得し、その取得したネットワークアドレスを送信先として、認証コードと供に更新データファイルを送信する機能を有する。また、主制御部11は、更新結果を受信すると、その更新結果をデータ管理サーバ2へ送信する機能を有する。
【0033】
送受信部12は、中継装置7から送信されるデータ(パケット)を受信する機能、主制御部11が作成するデータ(パケット)を送信する機能を有する。
【0034】
機器構成情報記憶部13は、家電ネットワーク3を識別する情報、家電ネットワーク3を構成する電気器具8の機種と型名(製造番号を含む)を記憶し、さらに電気器具8毎にネットワークアドレス、および認証コードを記憶する。
【0035】
入力制御部14は、タッチパネル、操作スイッチ等の入力装置からの入力情報を取得し、その入力情報を主制御部11へ転送する機能を有する。
【0036】
出力制御部15は、HTMLファイル等に記述されているページの内容をレンダリングし、ディスプレイ上に表示する機能、音声をスピーカーから出力させる機能を有する。
【0037】
家電制御装置9は、家電制御部16、家電情報記憶部17、入力制御部18、および出力制御部19を備える。
【0038】
家電制御部16は、その電気器具8が本来有する機能を制御する機能の他に、通信アダプタ10から送信される更新データを家電情報記憶部17に記録する機能、さらに更新データの記録が正常に終了したか判定し、通信アダプタ10へ更新結果を送信する機能を有する。
【0039】
家電情報記憶部17は、その電気器具8が本来有する機能を実現するためのプログラムやデータを記憶する他に、その電気器具8の機種と型名(製造番号を含む)を記憶する。
【0040】
入力制御部18は、タッチパネル、操作スイッチ、センサー、開閉スイッチ等の入力装置からの入力情報を取得し、その入力情報を家電制御部16へ転送する機能を有する。
【0041】
出力制御部19は、家電制御部16によって生成されるメッセージ情報をディスプレイ上に表示する機能、音声情報をスピーカーから出力させる機能を有する。
【0042】
また、通信アダプタ10は、通信制御部20、送受信部21、および制御情報記憶部22を備える。
【0043】
通信制御部20は、更新データファイルを受信すると、その更新データファイルから電気器具8に記録される更新データを取得し、取得した更新データと供に、家電制御装置9に対してデータ更新を指示する機能、家電制御装置9から更新結果を受信すると、コントローラ6へ更新結果を送信する機能を有する。
【0044】
送受信部21は、中継装置7から送信されるデータ(パケット)を受信する機能、通信制御部20が作成するデータ(パケット)を送信する機能を有する。
【0045】
制御情報記憶部22は、その電気器具8の機種と型名(製造番号を含む)を機器構成情報として記憶し、さらに電気器具8のネットワークアドレス、および認証コードを記憶する。また、制御情報記憶部22は、接続された電気器具8の機器制御情報を記憶可能であり、機器制御情報とは、電気器具8の動作可能な機能の一覧が記録された情報であり、機能の識別コードと、機能の実施可能範囲が含まれ、コントローラ6からの制御と電気器具8が実施可能な機能との整合を図るために用いられる。
【0046】
この機器制御情報は、家電制御装置9に通信アダプタ10を接続する際に、家電情報記憶部17から制御情報記憶部22へコピーされる情報であるが、接続する際の処理の説明については省略する。
【0047】
なお、本来、各家庭において、家電ネットワーク3が新規に構成される度、電気器具8がネットワークに参入、離脱、抹消され、家電ネットワーク3の構成が変更される度に、コントローラ6からデータ管理サーバ2をアクセスし、電気器具8の登録作業を行うことでそのネットワーク構成がデータベース5に記録されるが、本実施形態では、予めデータベース5にネットワーク構成が記録されていることとし、ネットワーク構成の記録処理については、その詳細な説明を省略する。
【0048】
また、本実施形態においては、データ管理サーバ2−コントローラ6間、コントローラ6−電気器具8間の諸データファイルの送受信は、HTTP、FTP等のリモートファイル転送プロトコルの規約に沿って行うこととする。また、データ管理サーバ2−コントローラ6間、コントローラ6−電気器具8間の諸データの送受信は、TCP接続によるソケット通信にて行うこととする。例えば、ユーザが入力するURLに付随するデータは、HTTPメッセージのメッセージボディ部に挿入され、データ管理サーバ2へ送信される。
【0049】
以降、本実施形態において特に断りの無い場合は、上記の通信方式に従って、通信を行うこととするが、本発明は特にこの通信方式(通信プロトコル)に限定されるものではない。
【0050】
次に本実施形態における家電管理システム1の処理について説明する。
【0051】
≪データ更新▲1▼≫
電気器具8に対してデータ更新を行う際の処理について、図4のシーケンス図に基づいて説明する。
【0052】
ユーザがコントローラ6に対して所定のURLを入力すると、コントローラ6は、コントローラ6自身を含む家電ネットワーク3にインストールされる更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルの要求を、家電ネットワーク3を識別する情報と供にデータ管理サーバ2に対して送信する。この時、コントローラ6の主制御部11が、機器構成情報記憶部13から家電ネットワーク3を識別する情報を取得し、HTMLファイルの要求と供に家電ネットワーク3を識別する情報を、送受信部12を介してデータ管理サーバ2へ送信する。
【0053】
データ管理サーバ2は、家電ネットワーク3を識別する情報と、コントローラ6から更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルの要求を受信すると、データベース5に記憶されている家電ネットワーク3の構成情報を参照し、ネットワークを構成する電気器具8と、電気器具8毎にすでにインストールされている更新データのファイル名を取得する。
【0054】
次に、データ管理サーバ2は、データベース5に記憶されている更新データファイルの一覧情報を参照し、電気器具8の機種名と型名からさらにインストール可能な更新データのファイル名を取得し、その更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを作成し、コントローラ6へ送信する。
【0055】
コントローラ6の主制御部11は、送受信部12を介して更新データファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを受信すると、出力制御部15を介してコントローラ6が備えるディスプレイに、図5に示す更新データファイルの一覧を表示する(ステップS01)。図5には、機種、型名、更新データファイル、および更新内容の一覧表示が示されているが、ユーザに提示される情報はこれらに限定されるものではなく、例えば、これまでの更新履歴が表示されても良い。
【0056】
また、図5に示されている「TW684−V105.dat」はホームランドリーのプログラム更新を行うためのデータファイルのファイル名であり、例えば、型名BH321のホームランドリーに対するバージョン1.02の更新データファイルであることを示している。また、このファイル名にはパス名と供に更新データファイルTW684−V105.datがリンク付けされており、ユーザがこの「TW684−V105.dat」を選択すると、データ管理サーバ2からコントローラ6へ更新データファイルTW684−V105.datのダウンロードが開始される。
【0057】
ユーザがコントローラ6に表示されている更新データファイルの一覧から、所望の更新データファイルを選択すると(ステップS02)、コントローラ6の入力制御部14によってユーザの入力情報が取得され、入力制御部14によって取得された入力情報に応じて主制御部11は選択された更新データファイルのファイル名(パス名を含む)を取得する。そして、主制御部11はその選択された更新データファイルの取得要求をファイル名(パス名を含む)と供に送受信部12を介してデータ管理サーバ2へ送信する(ステップS03)。
【0058】
データ管理サーバ2は、コントローラ6から更新データファイルの取得要求を受信すると、データベース5からその取得要求で指定された更新データファイルを取得し(ステップS04)、取得した更新データファイルをコントローラ6へ送信する(ステップS05)。
【0059】
コントローラ6の主制御部11は、データ管理サーバ2から送受信部12を介して更新データファイルを受信すると(ステップS06)、まず、その更新データファイルがインストールされるべき電気器具8が家庭内の家電ネットワーク3上に存在するかどうか機器構成情報記憶部13を参照して判定する。受信した更新データファイルのファイル名中の型名と一致する電気器具8が存在すると機器構成情報記憶部13に記録されている場合は、主制御部11は、機器構成情報記憶部13からその電気器具8のネットワークアドレスと認証コードを取得し、その取得したネットワークアドレスを送信先として、送受信部12を介して認証コードと供に更新データファイルを送信する(ステップS07)。
【0060】
電気器具8の通信アダプタ10は、コントローラ6から更新データファイルを受信すると(ステップS08)、データ更新の処理を開始する(ステップS09、詳細は後述)。通信アダプタ10は、データ更新の処理が終了すると、更新結果をコントローラ6へ送信する(ステップS10)。
【0061】
コントローラ6の主制御部11は、送受信部12を介して更新結果を受信すると、その更新結果をデータ管理サーバ2へ送信する(ステップS11)。
【0062】
データ管理サーバ2は、コントローラ6から更新結果を受信すると、データベース5に記憶されている家電ネットワーク3の構成情報へその更新結果を記録する(ステップS12)。図4の家電ネットワーク3の構成情報は、データベース5に記録される更新結果をXML形式で示したものである。図4に示すように、機種毎にインストールされた更新データファイルと日付、その更新処理のステータスを記録することによって、データ管理サーバ2側で各家庭の電気器具8のプログラムやデータがどのように更新されているか把握することができる。なお、データベース5に記録される更新結果はXML形式に限定されるものではなく、他のデータ形式でも良い。
【0063】
このように、電気器具8毎に用意される更新データと、ユーザ所有の電気器具8の機種、更新状況等を一元管理し、電気器具8がネットワークに接続されている状況において、電気器具8毎にネットワークを介して更新データのインストールを行うことが可能なので、ユーザは適宜必要に応じて電気器具8の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【0064】
≪データ更新▲2▼≫
電気器具8に対してデータ更新を行う際の電気器具8内部の処理(ステップS09の処理の詳細)について、図6のシーケンス図に基づいて説明する。
【0065】
通信アダプタ10の通信制御部20は、送受信部21を介して更新データファイルを受信すると(ステップS21)、その更新データファイルから電気器具8に記録される更新データを取得する(ステップS22)。この時、通信制御部20は、制御情報記憶部22に記憶されている機器構成情報を参照して、受信した更新データファイルがインストールされるべきものであるかどうか判定しても良い。
【0066】
次に、通信制御部20は、取得した更新データと供に、家電制御装置9に対してデータ更新を指示する(ステップS23)。家電制御装置9の家電制御部16は、通信アダプタ10から更新データと供にデータ更新の指示を受信すると(ステップS24)、家電情報記憶部17に更新データを記録する(ステップS25)。
【0067】
次に、家電制御部16は、更新データの記録が正常に終了したか判定し(ステップS26)、正常に終了していなければ、更新データを破棄し(ステップS27)、通信アダプタ10へ「異常終了」の旨のメッセージ(更新結果)を送信する(ステップS28)。また、家電制御部16は、正常に終了していれば、通信アダプタ10へ「正常終了」の旨のメッセージ(更新結果)を送信する(ステップS28)。更新データの記録が正常に終了した後、出力制御部19を介してデータ更新終了の旨のメッセージをディスプレイに表示したり、音声をスピーカーから出力したりしても良い。
【0068】
通信アダプタ10の通信制御部20は、家電制御装置9から更新結果を受信すると(ステップS29)、送受信部21を介してコントローラ6へ更新結果を送信する。
【0069】
以上の処理手順で、電気器具8は受信した更新データファイルを用いて、自らの機能の更新を行う。
【0070】
≪データ更新▲3▼≫
上記のように更新データファイルを用いて電気器具8の機能の更新を行うと、電気器具8が実施可能な機能の範囲が変更される場合が生じる。そのため通信アダプタ10の制御情報記憶部22に記録されている機器制御情報と、家電制御装置9が備える機能とに差異が生じ、コントローラ6からの制御に支障をきたす恐れがある。
【0071】
また、家電制御装置9が機器制御情報を持たない場合、何等かの方法で通信アダプタ10に対して機器制御情報を提供する必要がある。
【0072】
これらの問題を解決するために、データベース5に更新データファイルと供に機器制御情報が記録されたHTMLファイルを予め用意しておき、通信アダプタ10および家電制御装置9に対して提供する。以下、その詳細について図7のシーケンス図に基づいて説明する。なお、機器制御情報が記録されたHTMLファイルのファイル名は、上述の更新データファイルと同様に機種名を示すこととする。
【0073】
ユーザがコントローラ6に対して所定のURLを入力すると、コントローラ6は、機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルの要求を、家電ネットワーク3を識別する情報と供にデータ管理サーバ2に対して送信する。この時、コントローラ6の主制御部11が、機器構成情報記憶部13から家電ネットワーク3を識別する情報を取得し、HTMLファイルの要求と供に家電ネットワーク3を識別する情報を、送受信部12を介してデータ管理サーバ2へ送信する。
【0074】
データ管理サーバ2は、家電ネットワーク3を識別する情報と、コントローラ6から機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルの要求を受信すると、データベース5に記憶されている家電ネットワーク3の構成情報を参照し、ネットワークを構成する電気器具8と、その電気器具8毎にすでにインストールされている更新データのファイル名を取得し、インストールされている更新データに基づいてその電気器具8毎に適用される機器制御情報が記録されたHTMLファイルのファイル名を取得する。次に、データ管理サーバ2は、機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを作成し、コントローラ6へ送信する。
【0075】
コントローラ6の主制御部11は、送受信部12を介して機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧を表示するためのHTMLファイルを受信すると、出力制御部15を介してコントローラ6が備えるディスプレイに一覧を表示する(ステップS31)。
【0076】
ユーザがコントローラ6に表示されている機器制御情報が記録されたHTMLファイルの一覧から、所望のHTMLファイルを1つ選択すると(ステップS32)、コントローラ6の入力制御部14によってユーザの入力情報が取得され、入力制御部14によって取得された入力情報に応じて主制御部11は選択された機器制御情報が記録されたHTMLファイルのファイル名(パス名を含む)を取得する。そして、主制御部11はその選択された機器制御情報が記録されたHTMLファイルの取得要求をファイル名(パス名を含む)と供に送受信部12を介してデータ管理サーバ2へ送信する(ステップS33)。
【0077】
データ管理サーバ2は、コントローラ6から機器制御情報が記録されたHTMLファイルの取得要求を受信すると、データベース5からその取得要求で指定されたHTMLファイルを取得し(ステップS34)、取得した機器制御情報が記録されたHTMLファイルをコントローラ6へ送信する(ステップS35)。
【0078】
コントローラ6の主制御部11は、データ管理サーバ2から送受信部12を介して機器制御情報が記録されたHTMLファイルを受信すると(ステップS36)、まず、その機器制御情報が記録されたHTMLファイルがインストールされるべき電気器具8が家庭内の家電ネットワーク3上に存在するかどうか機器構成情報記憶部13を参照して判定する。受信した機器制御情報が記録されたHTMLファイルのファイル名中の型名と一致する電気器具8が存在すると機器構成情報記憶部13に記録されている場合は、主制御部11は、機器構成情報記憶部13からその電気器具8のネットワークアドレスと認証コードを取得し、その取得したネットワークアドレスを送信先として、送受信部12を介して認証コードと供に機器制御情報が記録されたHTMLファイルを送信する(ステップS37)。
【0079】
通信アダプタ10の送受信部21は、機器制御情報が記録されたHTMLファイルを受信すると(ステップS38)、通信制御部20へ送信し、通信制御部20は機器制御情報が記録されたHTMLファイルから機器制御情報を取得する(ステップS39)。
【0080】
次に、通信アダプタ10の通信制御部20は、取得した機器制御情報を家電制御装置9に送信すると供にその機器制御情報の登録を指示し、さらに、制御情報記憶部22にその機器制御情報を登録する(ステップS40)。一方、家電制御装置9の家電制御部16は、登録の指示と供に機器制御情報を受信すると、家電情報記憶部17に機器制御情報を登録する。
【0081】
以上の処理手順で、通信アダプタ10と家電制御装置9は受信したHTMLファイルを用いて、自らの機器制御情報を更新する。
【0082】
なお、機器制御情報が記録されたHTMLファイルのダウンロードは、上述の更新データファイルのダウンロードと同時に行っても良い。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電気器具毎に用意されるソフトウェアと、ユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等を一元管理し、電気器具がネットワークに接続されている状況において、電気器具毎にネットワークを介してソフトウェアのインストールを行うことが可能なので、ユーザは適宜電気器具の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【0084】
また、ネットワークを構成するユーザ所有の電気器具の機種、更新状況等に応じたソフトウェアが提示され、提示されたソフトウェアのうち、ユーザが所望のソフトウェアを選択してインストール可能なので、ユーザが必要に応じて電気器具の機能の更新や不具合の修正等を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】家電管理システムの構成と,機能構成を示す図である。
【図2】家電製品にインストールされるプログラムファイルやデータファイル等の情報が記録される更新データファイルの一覧情報を示す図である。
【図3】各家庭に設置されている家電とそのネットワーク構成が記録される家電ネットワークの構成情報を示す図である。
【図4】更新データの取得を行う際の処理手順を示すシーケンス図である。
【図5】更新データファイルの一覧を表示した画面例である。
【図6】家電のデータ更新の処理手順を示すシーケンス図である。
【図7】機器制御情報の更新を行う際の処理手順を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1 家電管理システム
2 データ管理サーバ
3 家電ネットワーク
4 ネットワーク
5 データベース
6 コントローラ
7 中継装置
8 電気器具
9 家電制御装置
10 通信アダプタ
11 主制御部
12 送受信部
13 機器構成情報記憶部
14 入力制御部
15 出力制御部
16 家電制御部
17 家電情報記憶部
18 入力制御部
19 出力制御部
20 通信制御部
21 送受信部
22 制御情報記憶部
Claims (8)
- ネットワークに接続可能な電気器具にインストールされるソフトウェアを提供するソフトウェア提供システムであって、
前記ソフトウェアを所定のファイル形式で記憶し、前記電気器具の機種を特定する機種情報と、前記機種情報毎に前記電気器具にインストール可能な前記ソフトウェアを識別する識別情報とを記録するソフトウェアの一覧情報と、前記ネットワークを構成する前記電気器具の前記機種情報と、当該電気器具にインストールされている前記ソフトウェアの前記識別情報が記録される更新履歴情報とを記憶するデータベースと、
前記機種情報を基に、前記ソフトウェアの一覧情報に記録されている前記識別情報と、前記更新履歴情報に記録されている前記識別情報を比較し、前記電気器具にインストール可能なソフトウェアを選定する選定手段と、
インストール可能な前記ソフトウェアを前記データベースから取得し、前記ソフトウェアを送出する送出手段と、
当該ソフトウェアを受信し、前記電気器具にインストールするインストール手段と、
を備えることを特徴とするソフトウェア提供システム。 - 前記インストール手段は、前記電気器具が備える機能の構成を記録した機能構成情報を記憶し、前記ソフトウェアを受信すると、前記機能構成情報を参照し、当該ソフトウェアがインストール可能であるか判定した後、前記電気器具にインストールすることを特徴とする請求項1に記載のソフトウェア提供システム。
- 前記送出手段、および前記インストール手段は、ファイル転送プロトコルの規約に沿って、前記ソフトウェアの送出、受信を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載のソフトウェア提供システム。
- 前記ソフトウェア提供システムは、
前記選定手段によって選定された前記電気器具にインストール可能なソフトウェアを選択可能な状態で一覧を提示し、前記一覧から選択されたソフトウェアを前記送信手段に通知する通知手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のソフトウェア提供システム。 - 前記ソフトウェア提供システムは、
前記送出手段によって送出された前記ソフトウェアを受信し、前記ネットワークを構成する前記電気器具にインストール可能なソフトウェアであるか判定し、判定結果にしたがって、当該ソフトウェアを前記インストール手段に送信する判定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のソフトウェア提供システム。 - 判定手段は、ファイル転送プロトコルの規約に沿って、前記ソフトウェアの送受信を行うことを特徴とする請求項5に記載のソフトウェア提供システム。
- 前記識別情報とは、前記機種情報を基に生成されるソフトウェアのファイル名であり、
前記判定手段は、前記ネットワークを構成する前記電気器具の前記機種情報を記憶し、当該機種情報と前記ファイル名とを基に、前記ネットワークを構成する前記電気器具にインストール可能なソフトウェアであるか判定することを特徴とする請求項5乃至請求項6に記載のソフトウェア提供システム。 - 前記ソフトウェア提供システムは、
前記電気器具にインストールされた前記ソフトウェアの前記識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記更新履歴情報に、前記電気器具の前記機種情報と取得された前記識別情報とを記録する記録手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載のソフトウェア提供システム。
Priority Applications (1)
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