JP2004341815A - 電子商取引方法及び装置及び電子商取引プログラム及び電子商取引プログラムを格納した記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子商取引において、複数の商品を組み合わせてセット化して買い手側の装置に提供する。
【解決手段】本発明は、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を参照して、出品依頼のあった商品が組み合わせ可能かを判断し、可能である場合には、セット化商品としてネットワークを介して買い手側の装置にセット化された商品の情報を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を参照して、出品依頼のあった商品が組み合わせ可能かを判断し、可能である場合には、セット化商品としてネットワークを介して買い手側の装置にセット化された商品の情報を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子商取引方法及び装置及び電子商取引プログラム及び電子商取引プログラムを格納した記憶媒体に係り、特に、ネットワーク上で商品や役務の授受についての電子商取引を行うための電子商取引方法及び装置及び電子商取引プログラム及び電子商取引プログラムを格納した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ネットワーク上で電子商取引を行う技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。電子商取引は、言うまでもなく、ネットワークを介して出品依頼をする売り手側の商品を、ネットワークを介して買い手候補側に提示する技術であり、近年のネットワークの発達と共に普及してきた技術である。これは、ネットワーク上のサーバが所定の段階まで参加者間の取引の仲介を行うことにより実現されている。
【0003】
従来の電子商取引では、単品で買い手候補側に商品を提示するものが殆どである。近年、買い手候補側に複数の商品の組み合わせの中からいずれかを選択させることを可能とし、組み合わせた商品等の電子商取引を行う技術も開示されてきたが、商品の組み合わせは任意である(例えば、特許文献1参照)。従って上記のサーバが提示する商品群の中から任意に組み合わせたものを買い手候補側が指定するようになっている。
【0004】
【非特許文献1】
インターネット(http://www.bidders.co.jp/tutorial/raku01.html)
【0005】
【特許文献1】
特開2001−312622号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の商取引技術では、たとえ商品等の組み合わせが可能であったとしても、組み合わせが任意に選べるものであり、商品等の組み合わせについて売り手側が推奨するものを一般の買い手候補側は受けることができないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、予め商品の組とするものを決定しておき、決定された商品の組を買い手候補者側に提供することを可能とし、売り手側が推奨するものを一般の買い手候補者側に提供することが可能な電子商取引方法及び装置及び電子商取引プログラム及び電子商取引プログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
【0009】
本発明は、 ネットワーク上で電子商取引を行う電子商取引方法において、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶手段に予め記憶しておき(ステップ1)、
電子商取引への出品依頼をネットワーク上の装置から該ネットワークを介して受信し、出品依頼の商品が、対応表に含まれるかを判断し、含まれる場合に、出品依頼した前記装置に対して、前記対応表に含まれる商品の組み合わせで電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行い(ステップ2)、
出品依頼した装置から出品依頼の商品を組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報をネットワークを介して送信し(ステップ4)、そうでない場合には、該出品依頼の商品単品で取引する(ステップ5)。
【0010】
また、本発明は、依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う。
【0011】
また、本発明は、組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新する。
【0012】
また、本発明は、個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを、出品依頼した装置に対して送信する。
【0013】
図2は、本発明の原理構成図である。
【0014】
本発明は、ネットワーク上で電子商取引を行う電子商取引装置であって、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶する記憶手段103と、
ネットワーク上の複数の装置との間で該ネットワークを介して通信する通信手段101と、
電子商取引への出品依頼を前記ネットワーク上の装置から通信手段101を介して受信すると、該出品依頼の商品が、記憶手段103の対応表に含まれるかを判断し、含まれる場合に、出品依頼した装置に対して、対応表に含まれる商品の組み合わせで電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを通信手段101を介して行い、該出品依頼した装置から出品依頼の商品を組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を通信手段101を介して送信する取引制御手段102と、を有する。
【0015】
また、本発明の取引制御手段102は、依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う価格調整手段を含む。
【0016】
また、本発明の価格調整手段は、組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新する手段を含む。
【0017】
また、本発明の取引制御手段102は、個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを、出品依頼した装置に対して送信する手段を含む。
【0018】
本発明は、ネットワーク上で電子商取引を実行させるための電子商取引プログラムであって、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶手段に予め記憶させる対応表格納ステップと、
電子商取引への出品依頼をネットワーク上の装置から該ネットワークを介して受信する依頼受信ステップと、
出品依頼の商品が、対応表に含まれるかを判断する判断ステップと、
含まれる場合に、出品依頼した装置に対して、対応表に含まれる商品の組み合わせで電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行う問い合わせステップと、
出品依頼した装置から出品依頼の商品を提示した組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を前記ネットワークを介して送信する商品情報提供ステップと、からなり、コンピュータに実行させる。
【0019】
また、本発明の電子商取引プログラムは、依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う価格調整ステップを、更に有する。
【0020】
また、本発明の価格調整ステップは、組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新するステップを含む。
【0021】
また、本発明の問い合わせステップは、個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを、出品依頼した装置に対して送信する。
【0022】
また、本発明のネットワーク上で電子商取引を実行させるための電子商取引プログラムを格納した記憶媒体であって、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶手段に予め記憶させる対応表格納ステップと、
電子商取引への出品依頼をネットワーク上の装置から該ネットワークを介して受信する依頼受信ステップと、
出品依頼の商品が、対応表に含まれるかを判断する判断ステップと、
含まれる場合に、出品依頼した前記装置に対して、対応表に含まれる個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを含む情報を送信することにより、電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行う問い合わせステップと、
出品依頼した装置から、出品依頼の商品を前記組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を前記ネットワークを介して送信する商品情報提供ステップと、
からなるプログラムを格納する。
【0023】
また、本発明の電子商取引プログラムを格納した記憶媒体は、依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う価格調整ステップを、更に有する。
【0024】
また、本発明の電子商取引プログラムを格納した記憶媒体の価格調整ステップは、組み合わせ後の対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新するステップを含む。
【0025】
上記のように、本発明では、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を用いて出品依頼のあった商品を組み合わせて買い手候補者側に提示することを可能とする。
【0026】
また、予め出品依頼者が商品を組み合わせて出品依頼をしてきた場合に、組み合わせの対象商品の出品依頼者が組み合わせの対象商品の価格の調整を行うための仲介の通信を行うことにより、価格の問い合わせを行うため、価格設定を行う機会を売り手側に提供することが可能となる。
【0027】
また、組み合わせ後の価格が組み合わせ前の合計価格より安くなる範囲内で価格を更新するため、セット化した商品の価格を割り引くことを可能とし、買い手側に利益を付与することが可能となる。
【0028】
さらに、個々の商品の組み合わせまたは、個々の商品のカテゴリの組み合わせを送信することにより、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を用いて出品依頼のあった商品を組み合わせて買い手側候補者側に提示することを可能とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
【0030】
[第1の実施の形態]
図3は、本発明の第1の実施の形態における電子商取引の流れを説明するための図であり、電子商取引装置は、同図の左側の2台の装置から2つの商品(商品A及び商品B)の出品依頼を受信し、商品A、及び商品Bを組み合わせて買い手側候補の装置(同図右側)に提示するものである。
【0031】
図4は、本発明の第1の実施の形態における電子商取引システムの構成を示す。
【0032】
同図において、電子商取引装置100は、ネットワーク110上の装置120a,120b,120c,…、120nと通信するための通信部101、電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを対応表の形で予め記憶しておく記憶部103、出品依頼された商品を組み合わせて電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行い、問い合わせで商取引の対象とする旨の回答を得たときに、出品依頼された商品を組み合わせて電子商取引のために通信部101経由でネットワーク110に接続されている買い手候補側の装置に提示する取引制御部102を含むように構成される。なお、当該電子商取引装置100は、図3のオークションサーバに該当する。
【0033】
ここで、通信部101は、ネットワーク110との通信は有線で行っても、無線で行ってもよい。
【0034】
記憶部103は、予め組み合わせることができる商品を対応付けた表を記憶しており、商品毎に組み合わせ表を記憶するのでも、商品のカテゴリ毎に組み合わせた表を記憶するのでもよい。
【0035】
具体的には、商品「椅子」に対して商品「テーブル」等のように、商品毎の対応表を記憶し、商品のカテゴリ「台所用品」に対してカテゴリ「家具」等のように商品のカテゴリ毎の対応表を記憶するようにしてもよい。また、一般に組物といわれるものをくみあわせても、特に、デザイン性や機能の観点から組み合わせるものでも、商品の仕様の調和の観点から組み合わせたものでも、使用の状況に応じてあったらいいなというものを組み合わせるのでも、その他の方法で組み合わせてもよい。
【0036】
取引制御部102は、電子商取引を実現するための種々の処理や制御を行う。制御としては、通信部101が行う通信に関わる制御や記憶部103への書き込みまたは、読み出しの際の制御が含まれるようにしてもよい。
【0037】
以下に、取引制御部102が行う処理及び制御を図5を用いて説明する。
【0038】
図5は、本発明の第1の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。同図に示すシーケンスチャートは、電子商取引装置100が動作を開始した直後の状態を示し、事前処理において、参加者の登録等、電子商取引を開始するのに必要な処理がなされているものとする。
【0039】
電子商取引装置100は、まず、売り手αの装置120aから送信された出品依頼を受信し(ステップ301)、次に、売り手βの装置120bから送信された出品依頼を受信する(ステップ302)。出品依頼を受信したら、取引制御部102は、これらの出品依頼に係る商品を組み合わせてセットにできるか否かの判断を行う(ステップ311)。以下では、このように複数の商品を組み合わせてセットにすることを「セット化」という。
【0040】
ステップ311でセット化できないと判断した場合は、単品で通常方法の電子商取引を行うものとする。単品で行う電子商取引の技術は公知であり、その説明は省略する。
【0041】
ステップ311でセット化できると判断した場合、取引制御部102は、売り手αの装置120aに、売り手βの装置120bから出品依頼のあった商品Bとセット化して売り手αの商品Aについて、電子商取引を行うか否かの問い合わせを行う(ステップ312)。
【0042】
ステップ312の問い合わせに対し、売り手αの装置120aから「否定」の回答を受信した場合は、取引制御部102は、単品で通常方法の電子商取引を行うものとする。
【0043】
一方、ステップ312の問い合わせに対し、売り手αの装置120aから送信された「肯定」の回答を受信した(ステップ313)場合、取引制御部102は、売り手βの装置120bに、売り手αの装置120aから出品依頼のあった商品Aとセット化して売り手βの商品Bについて電子商取引を行うか否かの問い合わせを行う(ステップ314)。ここで、売り手αの装置aからセット化を「肯定」する回答が送信されたことを付加して、上記の問い合わせを売り手βの装置120bに行うようにしてもよい。
【0044】
ステップ314の問い合わせに対し、売り手βの装置120bから送信された「否定」の回答を受信した場合、取引制御部102は、単品で通常方法の電子商取引を行うものとする。
【0045】
ステップ314の問い合わせに対し、売り手βの装置120bから送信された「肯定」の回答を受信した(ステップ315)場合、取引制御部102は、買い手候補の装置120cからのコンテンツの閲覧要求を待ち、閲覧要求を受信する(ステップ351)。
【0046】
コンテンツの閲覧要求を受信したら、取引制御部102は、取引制御部102は、閲覧要求のあったコンテンツを買い手候補の装置120cに送信し、買い手候補の装置120cからの応答を待つ(ステップ352)。ここで、上記のコンテンツには、電子商取引に係る商品を特定する情報や写真等が含まれているのでもよい。また、コンテンツには、商品「椅子」に対して商品「テーブル」等のように、商品毎の対応表や、商品のカテゴリ「台所用品」に対してカテゴリ「家具」等のように商品のカテゴリ毎の対応表が含まれるのでもよい。また、商品の仕様や、使用年数等の情報を含んだものでもよい。
【0047】
セット化された商品の購入の意思を示す商品購入要求を、買い手候補の装置120cから受信した(ステップ353)場合、電子商取引は成立し、当事者間の取り決めによりセット化した商品A,Bの引渡しが行われる(図5では、「事後処理」と記載)。なお、事後処理としては、既存の電子商取引の処理を用いるものとする。
【0048】
なお、上記では、セット化の問い合わせを、売り手αの装置120aと売り手βの装置120bに異なる時刻に行う場合について説明したが、同時に問い合わせを送信するのでもよい。
【0049】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る電子商取引装置100は、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を用いて出品依頼のあった商品を組み合わせて買い手候補側に提示することを可能にしたため、売り手側が推奨する商品の組み合わせを一般の買い手候補側に提供できる。
【0050】
なお、本発明の第1の実施の形態では、電子商取引装置100を用いて上記のステップ301〜ステップ353の各ステップでの処理を行う電子商取引方法について説明したが、これらのステップ301〜ステップ353を含む電子商取引動作を実行させるための電子商取引プログラムがインストールされた所定のコンピュータを用いて実施するようにしてもよい。
【0051】
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【0052】
ここでは、本発明の第2の実施の形態に係る電子商取引方法は、前述の第1の実施の形態に係る電子商取引装置100の構成と同様の構成の装置を用いて実施することが可能である。そのため、本実施の形態に係る電子商取引装置についての説明は省略する。
【0053】
但し、電子商取引装置100の処理制御部102の動作は、以下に説明するものであり、図6に示す処理において、ステップ421〜ステップ424を除く他のステップでの処理は、前述の第1の実施の形態において説明したものと同様であり、その説明を省略する。ここでは、ステップ315で売り手βの装置120bからセット化を「肯定」する回答が送信されたものとして説明する。
【0054】
ステップ315でセット化を「肯定」する回答を受信した場合、取引制御部102は、売り手αの装置120aにセット化した商品の価格を問い合わせ、回答を待つ(ステップ421)。但し、価格の問い合わせは、売り手αの出品依頼にかかる商品Aについてのものでもよい。
【0055】
次に、取引制御部102は、ステップ421の問い合わせに対して、売り手αの装置120aから返信された回答を受信し(ステップ422)、同様の問い合わせを売り手βの装置120bに対しても行い(ステップ423)、売り手βの装置120bから返信された回答を受信する。
【0056】
ここで、セット化した商品の価格の設定は、単品のときの価格をそれぞれの商品について合算したものでもよいが、単品のときの価格より割り引いた価格を設定してもよい。
【0057】
また、価格の統一に関しては、各自が自己の商品の価格を設定する場合、各商品の価格が単品のときの価格を超えない場合に、統一が図られたと判断してもよい。従って、単品の価格そのものを各自の商品の価格とするのでもよいものとする。
【0058】
一方、売り手の双方がセット化した商品の価格を決定する場合の価格の統一に関しては、単品についての価格の合算値について割引率を決定し、割引率が一致するか否かで統一の有無を判断するようにしてもよい。
【0059】
なお、価格統一の判断については、上記の方法に限定されるものではなく、その他の方法で行ってもよい。
【0060】
セット化した商品の価格について、売り手αの装置120aからの回答で示された価格と売り手βの装置120bからの回答で示された価格とで一致が見られない場合は、図7に示すように、価格調整のステップ(ステップ530)を経て統一が図られる。
【0061】
価格調整ステップでは、双方の装置に価格の許容範囲を問い合わせ(ステップ421,423)、この問い合わせに対して双方の売り手α、βの条件を満たすことができる場合には、調整がとれたものとし、当該商品の価格を更新する。その他の場合は調整がとれないとする。かかる調整を所定回数行っても調整が取れない場合、セット化した商品の出品はなかったものとし、単品での電子商取引の処理を適用するものとする(ステップ530)。
【0062】
なお、価格の統一方法については、上記の方法に限定されるものではなく、その他の方法で行ってもよい。
【0063】
以上の価格調整ステップで価格の統一が得られた場合、処理はステップ351に進み、本発明の第1の実施の形態において説明したステップ351以降の各ステップでの処理がなされる。
【0064】
なお、本発明の第2の実施の形態では、電子商取引装置100を用いて上記のステップ301〜353及び、ステップ421〜ステップ424の各ステップでの処理を行う電子商取引方法について説明したが、これらのステップ301〜ステップ353及びステップ421〜ステップ424を含む電子商取引動作を実行させるための電子商取引プログラムがインストールされた所定のコンピュータを用いて実施するようにしてもよい。
【0065】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態の効果に加え、売り手側に価格の問い合わせを行うため、価格設定を行う機会を売り手側に提供することができる。
【0066】
また、セット化した商品の価格を割り引くことを可能にしたため、買い手側は、利益を得ることができる。
【0067】
[第3の実施の形態]
図8は、本発明の第3の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【0068】
本実施の形態では、前述の第1の実施の形態に係る電子商取引装置100の構成と同様の構成の装置を用いて行うことができる。そのため、本実施の形態では、電子商取引装置100の説明は省略する。
【0069】
但し、電子商取引装置100の処理制御部102の動作は、以下に説明するものである。
【0070】
本実施の形態では、売り手αの装置A及び売り手βの装置Bから出品依頼に加え、セット化の請求も電子商取引装置100に送信されてくるものとする。
【0071】
図8に示す処理において、取引制御部102は、まず、売り手αの装置Aから出品依頼とセット化の請求を受信する(ステップ503)。同様に、売り手βの装置Bから出品依頼とセット化の請求を受信する(ステップ503)。
【0072】
出品依頼とセット化の請求を受信したら取引制御部102は、これらの出品依頼に係る商品A、Bをセット化できるか否かの判断を行う(ステップ311)。
【0073】
ステップ311でセット化できないと判断した場合は、単品で通常方法の電子商取引を行うものとする。その際、セット化できないことを売り手側に送信するようにしてもよい。
【0074】
ステップ311でセット化できると判断した場合、取引制御部102は、買い手候補の装置120cからのコンテンツの閲覧要求を待ち、閲覧要求を受信する(ステップ351)。
【0075】
コンテンツの閲覧要求を受信したら、取引制御部102は、閲覧要求のあったコンテンツを買い手候補の装置120cに送信し、買い手候補の装置120cからの応答を待つ(ステップ352)。
【0076】
セット化された商品の購入の意思を示す商品購入要求を買い手候補の装置120cから受信した(ステップ353)場合、電子商取引は成立し、当事者間の取り決めによりセット化した商品A,Bの引渡しが行われる。
【0077】
なお、以上では、セット化の問い合わせを売り手αの装置120Aと売り手βの装置120Bに異なる時刻に行う場合について説明したが、同時に問い合わせを送信するようにしてもよい。
【0078】
なお、本実施の形態では、電子商取引装置100を用いて上記のステップ311、ステップ351からステップ353及びステップ503、ステップ504の各ステップでの処理を行う電子商取引方法について説明したが、これらのステップ311、ステップ351からステップ353及びステップ503、ステップ504を含む電子商取引動作を実行させるための電子商取引プログラムがインストールされた所定のコンピュータを用いて実施するようにしてもよい。
【0079】
以上説明したように、本実施の形態では、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を用いて出品依頼のあった商品を組み合わせて買い手候補側に提示することを可能としたため、売り手側が推奨する商品の組み合わせを一般の買い手候補側に提供できる。
【0080】
また、出品依頼にセット化の請求が付加されて売り手側から送信されてくるようにすることで、処理の負荷を軽減することができる。
【0081】
なお、本発明の第1、第2及び第3の実施の形態における、図5、図6、図7に示す電子商取引装置の動作をプログラムとして構築し、電子商取引装置として利用されるコンピュータにインストールし、CPU等の制御手段により実行する、または、ネットワークを介して流通させることが可能である。
【0082】
また、構築されたプログラムを電子商取引装置として利用されるコンピュータに接続されるハードディスク装置や、フレキシブルディスク、CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納しておき、商取引の際にコンピュータにインストールして実行させることも可能である。
【0083】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々、変更・応用が可能である。
【0084】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、予め商品の組とするものを決定しておき、決定された商品の組を買い手候補者側に提供することを可能とすることにより、売り手側が推奨するものを一般の買い手候補者側に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の原理構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における電子商取引の流れを説明するため図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における電子商取引システムの構成図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態における電子商取引システムの価格調整処理を含む動作のシーケンスチャートである。
【図8】本発明の第3の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【符号の説明】
100 電子商取引装置
101 通信手段、通信部
102 取引制御手段、取引制御部
103 記憶手段、記憶部
110 ネットワーク
120a 売り手α側装置
120b 売り手β側装置
120c 買い手側装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子商取引方法及び装置及び電子商取引プログラム及び電子商取引プログラムを格納した記憶媒体に係り、特に、ネットワーク上で商品や役務の授受についての電子商取引を行うための電子商取引方法及び装置及び電子商取引プログラム及び電子商取引プログラムを格納した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ネットワーク上で電子商取引を行う技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。電子商取引は、言うまでもなく、ネットワークを介して出品依頼をする売り手側の商品を、ネットワークを介して買い手候補側に提示する技術であり、近年のネットワークの発達と共に普及してきた技術である。これは、ネットワーク上のサーバが所定の段階まで参加者間の取引の仲介を行うことにより実現されている。
【0003】
従来の電子商取引では、単品で買い手候補側に商品を提示するものが殆どである。近年、買い手候補側に複数の商品の組み合わせの中からいずれかを選択させることを可能とし、組み合わせた商品等の電子商取引を行う技術も開示されてきたが、商品の組み合わせは任意である(例えば、特許文献1参照)。従って上記のサーバが提示する商品群の中から任意に組み合わせたものを買い手候補側が指定するようになっている。
【0004】
【非特許文献1】
インターネット(http://www.bidders.co.jp/tutorial/raku01.html)
【0005】
【特許文献1】
特開2001−312622号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の商取引技術では、たとえ商品等の組み合わせが可能であったとしても、組み合わせが任意に選べるものであり、商品等の組み合わせについて売り手側が推奨するものを一般の買い手候補側は受けることができないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、予め商品の組とするものを決定しておき、決定された商品の組を買い手候補者側に提供することを可能とし、売り手側が推奨するものを一般の買い手候補者側に提供することが可能な電子商取引方法及び装置及び電子商取引プログラム及び電子商取引プログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
【0009】
本発明は、 ネットワーク上で電子商取引を行う電子商取引方法において、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶手段に予め記憶しておき(ステップ1)、
電子商取引への出品依頼をネットワーク上の装置から該ネットワークを介して受信し、出品依頼の商品が、対応表に含まれるかを判断し、含まれる場合に、出品依頼した前記装置に対して、前記対応表に含まれる商品の組み合わせで電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行い(ステップ2)、
出品依頼した装置から出品依頼の商品を組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報をネットワークを介して送信し(ステップ4)、そうでない場合には、該出品依頼の商品単品で取引する(ステップ5)。
【0010】
また、本発明は、依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う。
【0011】
また、本発明は、組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新する。
【0012】
また、本発明は、個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを、出品依頼した装置に対して送信する。
【0013】
図2は、本発明の原理構成図である。
【0014】
本発明は、ネットワーク上で電子商取引を行う電子商取引装置であって、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶する記憶手段103と、
ネットワーク上の複数の装置との間で該ネットワークを介して通信する通信手段101と、
電子商取引への出品依頼を前記ネットワーク上の装置から通信手段101を介して受信すると、該出品依頼の商品が、記憶手段103の対応表に含まれるかを判断し、含まれる場合に、出品依頼した装置に対して、対応表に含まれる商品の組み合わせで電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを通信手段101を介して行い、該出品依頼した装置から出品依頼の商品を組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を通信手段101を介して送信する取引制御手段102と、を有する。
【0015】
また、本発明の取引制御手段102は、依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う価格調整手段を含む。
【0016】
また、本発明の価格調整手段は、組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新する手段を含む。
【0017】
また、本発明の取引制御手段102は、個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを、出品依頼した装置に対して送信する手段を含む。
【0018】
本発明は、ネットワーク上で電子商取引を実行させるための電子商取引プログラムであって、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶手段に予め記憶させる対応表格納ステップと、
電子商取引への出品依頼をネットワーク上の装置から該ネットワークを介して受信する依頼受信ステップと、
出品依頼の商品が、対応表に含まれるかを判断する判断ステップと、
含まれる場合に、出品依頼した装置に対して、対応表に含まれる商品の組み合わせで電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行う問い合わせステップと、
出品依頼した装置から出品依頼の商品を提示した組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を前記ネットワークを介して送信する商品情報提供ステップと、からなり、コンピュータに実行させる。
【0019】
また、本発明の電子商取引プログラムは、依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う価格調整ステップを、更に有する。
【0020】
また、本発明の価格調整ステップは、組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新するステップを含む。
【0021】
また、本発明の問い合わせステップは、個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを、出品依頼した装置に対して送信する。
【0022】
また、本発明のネットワーク上で電子商取引を実行させるための電子商取引プログラムを格納した記憶媒体であって、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶手段に予め記憶させる対応表格納ステップと、
電子商取引への出品依頼をネットワーク上の装置から該ネットワークを介して受信する依頼受信ステップと、
出品依頼の商品が、対応表に含まれるかを判断する判断ステップと、
含まれる場合に、出品依頼した前記装置に対して、対応表に含まれる個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを含む情報を送信することにより、電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行う問い合わせステップと、
出品依頼した装置から、出品依頼の商品を前記組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を前記ネットワークを介して送信する商品情報提供ステップと、
からなるプログラムを格納する。
【0023】
また、本発明の電子商取引プログラムを格納した記憶媒体は、依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う価格調整ステップを、更に有する。
【0024】
また、本発明の電子商取引プログラムを格納した記憶媒体の価格調整ステップは、組み合わせ後の対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新するステップを含む。
【0025】
上記のように、本発明では、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を用いて出品依頼のあった商品を組み合わせて買い手候補者側に提示することを可能とする。
【0026】
また、予め出品依頼者が商品を組み合わせて出品依頼をしてきた場合に、組み合わせの対象商品の出品依頼者が組み合わせの対象商品の価格の調整を行うための仲介の通信を行うことにより、価格の問い合わせを行うため、価格設定を行う機会を売り手側に提供することが可能となる。
【0027】
また、組み合わせ後の価格が組み合わせ前の合計価格より安くなる範囲内で価格を更新するため、セット化した商品の価格を割り引くことを可能とし、買い手側に利益を付与することが可能となる。
【0028】
さらに、個々の商品の組み合わせまたは、個々の商品のカテゴリの組み合わせを送信することにより、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を用いて出品依頼のあった商品を組み合わせて買い手側候補者側に提示することを可能とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
【0030】
[第1の実施の形態]
図3は、本発明の第1の実施の形態における電子商取引の流れを説明するための図であり、電子商取引装置は、同図の左側の2台の装置から2つの商品(商品A及び商品B)の出品依頼を受信し、商品A、及び商品Bを組み合わせて買い手側候補の装置(同図右側)に提示するものである。
【0031】
図4は、本発明の第1の実施の形態における電子商取引システムの構成を示す。
【0032】
同図において、電子商取引装置100は、ネットワーク110上の装置120a,120b,120c,…、120nと通信するための通信部101、電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを対応表の形で予め記憶しておく記憶部103、出品依頼された商品を組み合わせて電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行い、問い合わせで商取引の対象とする旨の回答を得たときに、出品依頼された商品を組み合わせて電子商取引のために通信部101経由でネットワーク110に接続されている買い手候補側の装置に提示する取引制御部102を含むように構成される。なお、当該電子商取引装置100は、図3のオークションサーバに該当する。
【0033】
ここで、通信部101は、ネットワーク110との通信は有線で行っても、無線で行ってもよい。
【0034】
記憶部103は、予め組み合わせることができる商品を対応付けた表を記憶しており、商品毎に組み合わせ表を記憶するのでも、商品のカテゴリ毎に組み合わせた表を記憶するのでもよい。
【0035】
具体的には、商品「椅子」に対して商品「テーブル」等のように、商品毎の対応表を記憶し、商品のカテゴリ「台所用品」に対してカテゴリ「家具」等のように商品のカテゴリ毎の対応表を記憶するようにしてもよい。また、一般に組物といわれるものをくみあわせても、特に、デザイン性や機能の観点から組み合わせるものでも、商品の仕様の調和の観点から組み合わせたものでも、使用の状況に応じてあったらいいなというものを組み合わせるのでも、その他の方法で組み合わせてもよい。
【0036】
取引制御部102は、電子商取引を実現するための種々の処理や制御を行う。制御としては、通信部101が行う通信に関わる制御や記憶部103への書き込みまたは、読み出しの際の制御が含まれるようにしてもよい。
【0037】
以下に、取引制御部102が行う処理及び制御を図5を用いて説明する。
【0038】
図5は、本発明の第1の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。同図に示すシーケンスチャートは、電子商取引装置100が動作を開始した直後の状態を示し、事前処理において、参加者の登録等、電子商取引を開始するのに必要な処理がなされているものとする。
【0039】
電子商取引装置100は、まず、売り手αの装置120aから送信された出品依頼を受信し(ステップ301)、次に、売り手βの装置120bから送信された出品依頼を受信する(ステップ302)。出品依頼を受信したら、取引制御部102は、これらの出品依頼に係る商品を組み合わせてセットにできるか否かの判断を行う(ステップ311)。以下では、このように複数の商品を組み合わせてセットにすることを「セット化」という。
【0040】
ステップ311でセット化できないと判断した場合は、単品で通常方法の電子商取引を行うものとする。単品で行う電子商取引の技術は公知であり、その説明は省略する。
【0041】
ステップ311でセット化できると判断した場合、取引制御部102は、売り手αの装置120aに、売り手βの装置120bから出品依頼のあった商品Bとセット化して売り手αの商品Aについて、電子商取引を行うか否かの問い合わせを行う(ステップ312)。
【0042】
ステップ312の問い合わせに対し、売り手αの装置120aから「否定」の回答を受信した場合は、取引制御部102は、単品で通常方法の電子商取引を行うものとする。
【0043】
一方、ステップ312の問い合わせに対し、売り手αの装置120aから送信された「肯定」の回答を受信した(ステップ313)場合、取引制御部102は、売り手βの装置120bに、売り手αの装置120aから出品依頼のあった商品Aとセット化して売り手βの商品Bについて電子商取引を行うか否かの問い合わせを行う(ステップ314)。ここで、売り手αの装置aからセット化を「肯定」する回答が送信されたことを付加して、上記の問い合わせを売り手βの装置120bに行うようにしてもよい。
【0044】
ステップ314の問い合わせに対し、売り手βの装置120bから送信された「否定」の回答を受信した場合、取引制御部102は、単品で通常方法の電子商取引を行うものとする。
【0045】
ステップ314の問い合わせに対し、売り手βの装置120bから送信された「肯定」の回答を受信した(ステップ315)場合、取引制御部102は、買い手候補の装置120cからのコンテンツの閲覧要求を待ち、閲覧要求を受信する(ステップ351)。
【0046】
コンテンツの閲覧要求を受信したら、取引制御部102は、取引制御部102は、閲覧要求のあったコンテンツを買い手候補の装置120cに送信し、買い手候補の装置120cからの応答を待つ(ステップ352)。ここで、上記のコンテンツには、電子商取引に係る商品を特定する情報や写真等が含まれているのでもよい。また、コンテンツには、商品「椅子」に対して商品「テーブル」等のように、商品毎の対応表や、商品のカテゴリ「台所用品」に対してカテゴリ「家具」等のように商品のカテゴリ毎の対応表が含まれるのでもよい。また、商品の仕様や、使用年数等の情報を含んだものでもよい。
【0047】
セット化された商品の購入の意思を示す商品購入要求を、買い手候補の装置120cから受信した(ステップ353)場合、電子商取引は成立し、当事者間の取り決めによりセット化した商品A,Bの引渡しが行われる(図5では、「事後処理」と記載)。なお、事後処理としては、既存の電子商取引の処理を用いるものとする。
【0048】
なお、上記では、セット化の問い合わせを、売り手αの装置120aと売り手βの装置120bに異なる時刻に行う場合について説明したが、同時に問い合わせを送信するのでもよい。
【0049】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る電子商取引装置100は、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を用いて出品依頼のあった商品を組み合わせて買い手候補側に提示することを可能にしたため、売り手側が推奨する商品の組み合わせを一般の買い手候補側に提供できる。
【0050】
なお、本発明の第1の実施の形態では、電子商取引装置100を用いて上記のステップ301〜ステップ353の各ステップでの処理を行う電子商取引方法について説明したが、これらのステップ301〜ステップ353を含む電子商取引動作を実行させるための電子商取引プログラムがインストールされた所定のコンピュータを用いて実施するようにしてもよい。
【0051】
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【0052】
ここでは、本発明の第2の実施の形態に係る電子商取引方法は、前述の第1の実施の形態に係る電子商取引装置100の構成と同様の構成の装置を用いて実施することが可能である。そのため、本実施の形態に係る電子商取引装置についての説明は省略する。
【0053】
但し、電子商取引装置100の処理制御部102の動作は、以下に説明するものであり、図6に示す処理において、ステップ421〜ステップ424を除く他のステップでの処理は、前述の第1の実施の形態において説明したものと同様であり、その説明を省略する。ここでは、ステップ315で売り手βの装置120bからセット化を「肯定」する回答が送信されたものとして説明する。
【0054】
ステップ315でセット化を「肯定」する回答を受信した場合、取引制御部102は、売り手αの装置120aにセット化した商品の価格を問い合わせ、回答を待つ(ステップ421)。但し、価格の問い合わせは、売り手αの出品依頼にかかる商品Aについてのものでもよい。
【0055】
次に、取引制御部102は、ステップ421の問い合わせに対して、売り手αの装置120aから返信された回答を受信し(ステップ422)、同様の問い合わせを売り手βの装置120bに対しても行い(ステップ423)、売り手βの装置120bから返信された回答を受信する。
【0056】
ここで、セット化した商品の価格の設定は、単品のときの価格をそれぞれの商品について合算したものでもよいが、単品のときの価格より割り引いた価格を設定してもよい。
【0057】
また、価格の統一に関しては、各自が自己の商品の価格を設定する場合、各商品の価格が単品のときの価格を超えない場合に、統一が図られたと判断してもよい。従って、単品の価格そのものを各自の商品の価格とするのでもよいものとする。
【0058】
一方、売り手の双方がセット化した商品の価格を決定する場合の価格の統一に関しては、単品についての価格の合算値について割引率を決定し、割引率が一致するか否かで統一の有無を判断するようにしてもよい。
【0059】
なお、価格統一の判断については、上記の方法に限定されるものではなく、その他の方法で行ってもよい。
【0060】
セット化した商品の価格について、売り手αの装置120aからの回答で示された価格と売り手βの装置120bからの回答で示された価格とで一致が見られない場合は、図7に示すように、価格調整のステップ(ステップ530)を経て統一が図られる。
【0061】
価格調整ステップでは、双方の装置に価格の許容範囲を問い合わせ(ステップ421,423)、この問い合わせに対して双方の売り手α、βの条件を満たすことができる場合には、調整がとれたものとし、当該商品の価格を更新する。その他の場合は調整がとれないとする。かかる調整を所定回数行っても調整が取れない場合、セット化した商品の出品はなかったものとし、単品での電子商取引の処理を適用するものとする(ステップ530)。
【0062】
なお、価格の統一方法については、上記の方法に限定されるものではなく、その他の方法で行ってもよい。
【0063】
以上の価格調整ステップで価格の統一が得られた場合、処理はステップ351に進み、本発明の第1の実施の形態において説明したステップ351以降の各ステップでの処理がなされる。
【0064】
なお、本発明の第2の実施の形態では、電子商取引装置100を用いて上記のステップ301〜353及び、ステップ421〜ステップ424の各ステップでの処理を行う電子商取引方法について説明したが、これらのステップ301〜ステップ353及びステップ421〜ステップ424を含む電子商取引動作を実行させるための電子商取引プログラムがインストールされた所定のコンピュータを用いて実施するようにしてもよい。
【0065】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態の効果に加え、売り手側に価格の問い合わせを行うため、価格設定を行う機会を売り手側に提供することができる。
【0066】
また、セット化した商品の価格を割り引くことを可能にしたため、買い手側は、利益を得ることができる。
【0067】
[第3の実施の形態]
図8は、本発明の第3の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【0068】
本実施の形態では、前述の第1の実施の形態に係る電子商取引装置100の構成と同様の構成の装置を用いて行うことができる。そのため、本実施の形態では、電子商取引装置100の説明は省略する。
【0069】
但し、電子商取引装置100の処理制御部102の動作は、以下に説明するものである。
【0070】
本実施の形態では、売り手αの装置A及び売り手βの装置Bから出品依頼に加え、セット化の請求も電子商取引装置100に送信されてくるものとする。
【0071】
図8に示す処理において、取引制御部102は、まず、売り手αの装置Aから出品依頼とセット化の請求を受信する(ステップ503)。同様に、売り手βの装置Bから出品依頼とセット化の請求を受信する(ステップ503)。
【0072】
出品依頼とセット化の請求を受信したら取引制御部102は、これらの出品依頼に係る商品A、Bをセット化できるか否かの判断を行う(ステップ311)。
【0073】
ステップ311でセット化できないと判断した場合は、単品で通常方法の電子商取引を行うものとする。その際、セット化できないことを売り手側に送信するようにしてもよい。
【0074】
ステップ311でセット化できると判断した場合、取引制御部102は、買い手候補の装置120cからのコンテンツの閲覧要求を待ち、閲覧要求を受信する(ステップ351)。
【0075】
コンテンツの閲覧要求を受信したら、取引制御部102は、閲覧要求のあったコンテンツを買い手候補の装置120cに送信し、買い手候補の装置120cからの応答を待つ(ステップ352)。
【0076】
セット化された商品の購入の意思を示す商品購入要求を買い手候補の装置120cから受信した(ステップ353)場合、電子商取引は成立し、当事者間の取り決めによりセット化した商品A,Bの引渡しが行われる。
【0077】
なお、以上では、セット化の問い合わせを売り手αの装置120Aと売り手βの装置120Bに異なる時刻に行う場合について説明したが、同時に問い合わせを送信するようにしてもよい。
【0078】
なお、本実施の形態では、電子商取引装置100を用いて上記のステップ311、ステップ351からステップ353及びステップ503、ステップ504の各ステップでの処理を行う電子商取引方法について説明したが、これらのステップ311、ステップ351からステップ353及びステップ503、ステップ504を含む電子商取引動作を実行させるための電子商取引プログラムがインストールされた所定のコンピュータを用いて実施するようにしてもよい。
【0079】
以上説明したように、本実施の形態では、商品の組み合わせについて予め決められた対応表を用いて出品依頼のあった商品を組み合わせて買い手候補側に提示することを可能としたため、売り手側が推奨する商品の組み合わせを一般の買い手候補側に提供できる。
【0080】
また、出品依頼にセット化の請求が付加されて売り手側から送信されてくるようにすることで、処理の負荷を軽減することができる。
【0081】
なお、本発明の第1、第2及び第3の実施の形態における、図5、図6、図7に示す電子商取引装置の動作をプログラムとして構築し、電子商取引装置として利用されるコンピュータにインストールし、CPU等の制御手段により実行する、または、ネットワークを介して流通させることが可能である。
【0082】
また、構築されたプログラムを電子商取引装置として利用されるコンピュータに接続されるハードディスク装置や、フレキシブルディスク、CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納しておき、商取引の際にコンピュータにインストールして実行させることも可能である。
【0083】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々、変更・応用が可能である。
【0084】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、予め商品の組とするものを決定しておき、決定された商品の組を買い手候補者側に提供することを可能とすることにより、売り手側が推奨するものを一般の買い手候補者側に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の原理構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における電子商取引の流れを説明するため図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における電子商取引システムの構成図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態における電子商取引システムの価格調整処理を含む動作のシーケンスチャートである。
【図8】本発明の第3の実施の形態における電子商取引システムの動作のシーケンスチャートである。
【符号の説明】
100 電子商取引装置
101 通信手段、通信部
102 取引制御手段、取引制御部
103 記憶手段、記憶部
110 ネットワーク
120a 売り手α側装置
120b 売り手β側装置
120c 買い手側装置
Claims (15)
- ネットワーク上で電子商取引を行う電子商取引方法において、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶手段に予め記憶しておき、
前記電子商取引への出品依頼を前記ネットワーク上の売り手側の装置から該ネットワークを介して受信し、
前記出品依頼の商品が、前記対応表に含まれるかを判断し、
含まれる場合に、前記出品依頼した前記売り手側の装置に対して、前記対応表に含まれる商品の組み合わせで電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行い、
前記売り手側の装置から、前記出品依頼の商品を問い合わせを行った前記組み合わせによって電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を前記ネットワークを介して送信することを特徴とする電子商取引方法。 - 依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う請求項1記載の電子商取引方法。
- 組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新する請求項2記載の電子商取引方法。
- 個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを、前記出品依頼した装置に対して送信する請求項1乃至3記載の電子商取引方法。
- ネットワーク上で電子商取引を行う電子商取引装置であって、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶する記憶手段と、
ネットワーク上の複数の装置との間で該ネットワークを介して通信する通信手段と、
前記電子商取引への出品依頼を前記ネットワーク上の装置から前記通信手段を介して受信すると、該出品依頼の商品が、前記記憶手段の対応表に含まれるかを判断し、含まれる場合に、前記出品依頼した売り手側の装置に対して、前記対応表に含まれる商品の組み合わせで電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを該通信手段を介して行い、該売り手側の装置から、前記出品依頼の商品を問い合わせを行った組み合わせにより電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を該通信手段を介して送信する取引制御手段と、を有することを特徴とする電子商取引装置。 - 前記取引制御手段は、
依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う価格調整手段を含む請求項5記載の電子商取引装置。 - 前記価格調整手段は、
組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新する手段を含む請求項6記載の電子商取引装置。 - 前記取引制御手段は、
個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを、前記出品依頼した装置に対して送信する手段を含む請求項5乃至7記載の電子商取引装置。 - ネットワーク上で電子商取引を実行させるための電子商取引プログラムであって、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶手段に予め記憶させる対応表格納ステップと、
前記電子商取引への出品依頼を前記ネットワーク上の装置から該ネットワークを介して受信する依頼受信ステップと、
前記出品依頼の商品が、前記対応表に含まれるかを判断する判断ステップと、
含まれる場合に、前記出品依頼した前記装置に対して、前記対応表に含まれる商品の組み合わせで電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行う問い合わせステップと、
前記出品依頼した装置から、前記出品依頼の商品を前記組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を前記ネットワークを介して送信する商品情報提供ステップと、
からなり、コンピュータに実行させることを特徴とする電子商取引プログラム。 - 依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う価格調整ステップを、更に有する請求項9記載の電子商取引プログラム。
- 前記価格調整ステップは、
組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新するステップを含む請求項10記載の電子商取引プログラム。 - 前記問い合わせステップは、
個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを、前記出品依頼した装置に対して送信する請求項9乃至11記載の電子商取引プログラム。 - ネットワーク上で電子商取引を実行させるための電子商取引プログラムを格納した記憶媒体であって、
電子商取引の対象となる複数の商品の組み合わせを示す対応表を記憶手段に予め記憶させる対応表格納ステップと、
前記電子商取引への出品依頼を前記ネットワーク上の装置から該ネットワークを介して受信する依頼受信ステップと、
前記出品依頼の商品が、前記対応表に含まれるかを判断する判断ステップと、
含まれる場合に、前記出品依頼した前記装置に対して、前記対応表に含まれる個々の商品の組み合わせ、または、個々の商品のカテゴリの組み合わせを含む情報を送信することにより、電子商取引の対象とするか否かの問い合わせを行う問い合わせステップと、
前記出品依頼した装置から、前記出品依頼の商品を前記組み合わせで電子商取引を行う回答を受信した場合には、該組み合わせの商品情報を前記ネットワークを介して送信する商品情報提供ステップと、
からなるプログラムを格納したことを特徴とする電子商取引プログラムを格納した記憶媒体。 - 依頼者自身が複数の商品を組み合わせた、組み合わせの対象商品の出品依頼者のそれぞれの装置に対して、該装置間における該対象商品の価格調整のための仲介の通信を行う価格調整ステップを、更に有する請求項13記載の電子商取引プログラムを格納した記憶媒体。
- 前記価格調整ステップは、
組み合わせ後の前記対象商品の価格が、組み合わせ前の価格より安くなる範囲内で価格を更新するステップを含む請求項14記載の電子商取引プログラムを格納した記憶媒体。
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