JP2004341603A - 印刷制御装置および印刷機器制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体 - Google Patents
印刷制御装置および印刷機器制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ジョブチケットの汎用性(出力先非依存性)を損なうことなく、かつ、文書の内容を詳細に解析することなく白黒プリンタとカラープリンタを利用したカラー分散印刷を効率的に行う。
【解決手段】ジョブチケットにカラーページの情報を付加し、カラー分散印刷を行うシステムにおいてはジョブチケットの情報を利用する。
【選択図】 図1
【解決手段】ジョブチケットにカラーページの情報を付加し、カラー分散印刷を行うシステムにおいてはジョブチケットの情報を利用する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷制御装置および印刷機器制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体に関し、印刷方法を指示した指示書を含む印刷対象文書を、一つ以上の出力装置へ出力する手段を提供するための、印刷管理サーバ、端末、印刷管理方法、印刷管理プログラム、印刷管理プログラムを記録した記録媒体及び印刷管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、文書を印刷するためには対象となる文書、および、印刷指示を機器に入力し印刷を行っていた。この際、両面指示のような印刷方法を指示する内容を印刷対象とは別の文書で保持し、印刷対象と対にして機器へ入力するということも行われている。この指示内容を含む文書を指示書、あるいはジョブチケット(JobTicket)と呼んでいる。ジョブチケットの使用により、複雑となる指示内容を保存しておき同じ印刷方法での印刷を容易に繰り返すことが可能となっている。また、ジョブチケットを使用することにより、利用者は実際に印刷を実行する機器の存在や、その機器の機能に依存することなく、最終生成物(例えば、「製本された状態の本」等)を要求することが可能となる。
【0003】
また、別の従来技術として、1つの成果物を得るにあたって、複数の機器で同時印刷を行い、最終的にそれらの出力をまとめて成果物とする処理も行われている。例えば、複数部数を出力する場合に複数の機器に部数分割して同じものを出力したり、ページ範囲で分割し複数の機器に分散させるなどである。さらに、機器の種類に応じて分散内容を分割する場合もある。この技術がオフィスプリンタなどで構成される小規模なシステムで最も効果的に利用されるのは、白黒印刷とフルカラー印刷をそれぞれ分けて印刷し、後に一つにまとめるカラー分散印刷処理である。通常、白黒印刷機器とカラー印刷機器では、そのスループットやランニングコストに差があるため、白黒ページ、フルカラーページそれぞれを適切な機器で印刷することによる速度およびコストにおける利点は大きい。
【0004】
通常、上記のような分散印刷処理においては、ジョブチケット自体に分散印刷のための特別な指示が記述されているとは限らない。最終成果物が目的であれば、分散手段は、ジョブチケットに必要な情報であるとは限らないし、分散のために部数やページ範囲を具体的に分けて指示しているジョブチケットの場合には分散印刷処理以外の印刷処理を行うことができないからである。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−084947号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特に分散印刷の分散先機器の選択基準が白黒印刷であるかカラー印刷であるかにあり、ジョブチケットに分散印刷処理を行うためのページ範囲指定等が記述されていない場合には、カラー分散印刷処理を行うシステムにおいて、カラー印刷機器に送るべきページと、白黒印刷機器へ送るべきページを判断しなければならない。
【0007】
通常、分散印刷を行うシステムは各ページデータにカラー画像が含まれているか否かを判断し、その結果からカラー印刷機器に送るべきページであるか、白黒印刷機器に送るべきページであるかを決定する。カラー画像が含まれているか否かはページの情報、例えばページ記述言語で表現されるデータの場合にはカラー印刷を行う命令が含まれているか、から判断される。
【0008】
この判断にあたっては、カラー分散印刷処理を行うシステムが印刷のためのレンダリングも行っている場合のように、ページ情報の詳細を解析する手段をもっている場合には、それほど困難な処理とはならない。しかし、通常、分散印刷を処理するようなシステムではページ情報の詳細まで解析できるような手段はもっておらず、カラー画像が含まれているか否かの判断は難しい。また、ページ情報からカラー画像が含まれているか否かを判断できるとしても、現実的にはページの分散のためだけにページ情報の解析を行うと処理速度の低下となる。
【0009】
さらに、ページにカラー画像が含まれている場合であっても、そのカラー画像がそのページの中で占める割合、あるいは、そのページにおいてカラー印刷される必要度が低い場合には、印刷全体としての効率を考えて白黒印刷ページとして分類したい場合も有り得る。
【0010】
従って、従来、カラー分散印刷を行うためのページの判断処理はプリンタのコントローラなど、ページ情報の詳細を解析できる機能を持つ機器やシステムの追加機能として実装されてきた。
【0011】
あるいは、カラー画像が含まれているか否かを判断するために実装およびパフォーマンス面でコストをかけてページ情報の詳細を解析する手段を持たせていた。
【0012】
以上のような理由から、小規模な分散印刷環境や、異なる種類の印刷機器が混在するような分散印刷システムにおいて効率的に処理することが困難であるという課題があった。
【0013】
本発明は上記の従来方式の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ジョブチケットの指示に従って印刷処理を行いつつ、カラー印刷あるいは白黒印刷が可能な異なる印刷機器が混在した中で適切なページ分散印刷を行うことが可能な印刷管理システムにおいて、印刷対象となるページ情報の詳細データを解析することなく、カラー印刷あるいは白黒印刷のいずれかが最適であるかを効率的に決定することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る印刷管理システムは、入力として処理するジョブチケット中のレイアウト構造にあわせてカラー画像が含まれているか否かに関する情報を記述する。ジョブチケットにおけるこの記述はカラー印刷を行うことを示す指示ではなく、あくまでも印刷対象となるページがカラー画像を含むか否かを判断するための情報であることを特徴とする。従って、カラー印刷を行う必要性が低いために白黒印刷を行うページの場合には、実際にカラー画像が含まれている場合でもそのページに関する情報を「カラー画像無し」といった内容にしておくことができる。
【0015】
そして、印刷管理システムがこのジョブチケットを読むことにより、効率的に分散ページの判断を行うことを特徴とする。
【0016】
すなわち、本発明の技術内容は以下の構成を備えることにより前記課題を解決できた。
【0017】
(1)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示を提供する印刷指示提供手段、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供手段、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信手段、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法指示を提供する機器管理方法指示提供手段、前記機器管理方法指示提供手段および前記印刷情報送信手段によって与えられた情報および指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択手段、前記機器管理方法指示および前記印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択手段で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御手段、を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0018】
(2)前記(1)における印刷制御装置において、前記付加情報提供手段が提供する付加情報がカラー情報であるカラー情報提供手段を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0019】
(3)前記(2)における印刷制御装置において、前記被管理印刷装置選択手段が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷制御装置。
【0020】
(4)前記(1)における印刷制御装置において、前記印刷指示提供手段による印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷制御装置。
【0021】
(5)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示を提供する印刷指示提供手段、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供手段、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信手段、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法指示を提供する機器管理方法指示提供手段、前記機器管理方法指示提供手段および前記印刷情報送信手段によって与えられた情報および指示から前記印刷指示の示す印刷内容を少なくとも1つ以上に分割した分割印刷指示を生成する印刷指示分割手段、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択手段、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択手段で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御手段、を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0022】
(6)前記(5)における印刷制御装置において、前記付加情報提供手段が提供する付加情報がカラー情報であるカラー情報提供手段を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0023】
(7)前記(6)における印刷制御装置において、前記被管理印刷装置選択手段が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷制御装置。
【0024】
(8)前記(6)における印刷制御装置において、前記印刷指示分割手段が印刷指示ページ範囲を白黒ページ範囲とカラーページ範囲に分割することを特徴とする印刷制御装置。
【0025】
(9)前記(5)における印刷制御装置において、前記印刷指示提供手段による印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷制御装置。
【0026】
(10)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置における印刷機器制御方法において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、前記機器管理方法指示および前記印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、を備えることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0027】
(11)前記(10)における印刷機器制御方法において、前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0028】
(12)前記(11)における印刷機器制御方法において、前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷機器制御方法。
【0029】
(13)前記(10)における印刷機器制御方法において、前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0030】
(14)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置における印刷機器制御方法において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示から前記印刷指示の示す印刷内容を少なくとも1つ以上に分割した分割印刷指示を生成する印刷指示分割工程、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、を備えることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0031】
(15)前記(14)における印刷機器制御方法において、前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0032】
(16)前記(15)における印刷機器制御方法において、前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷機器制御方法。
【0033】
(17)前記(15)における印刷機器制御方法において、前記印刷指示分割工程において印刷指示ページ範囲を白黒ページ範囲とカラーページ範囲に分割することを特徴とする印刷機器制御方法。
【0034】
(18)前記(14)における印刷機器制御方法において、前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0035】
(19)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、前記機器管理方法指示および前記印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、を備えることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0036】
(20)前記(19)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0037】
(21)前記(20)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0038】
(22)前記(19)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであること、を特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0039】
(23)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示から前記印刷指示の示す印刷内容を少なくとも1つ以上に分割した分割印刷指示を生成する印刷指示分割工程、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、を備えることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0040】
(24)前記(23)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0041】
(25)前記(24)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0042】
(26)前記(24)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記印刷指示分割工程において印刷指示ページ範囲を白黒ページ範囲とカラーページ範囲に分割することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0043】
(27)前記(23)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を、図に沿って詳細に説明する。
【0045】
(第一の実施例)
図1は本発明における実施例である印刷管理システムの全体構成を示すブロック図である。
【0046】
図1において、1はプリンタを管理する印刷サーバ、2は印刷文書およびジョブチケットを印刷サーバ1に送る印刷クライアント、同様に3も印刷クライアント、4から7は印刷サーバ1によって管理されているプリンタ、8は印刷サーバ1および印刷クライアント3とプリンタ(4から7)を接続するネットワーク、9は印刷サーバ1と印刷クライアント2を接続するネットワークである。印刷クライアント2にはモニタ2a、キーボード2b、マウス2cが接続されている。同様に印刷クライアント3にもモニタ3a、キーボード3b、マウス3cが接続されており、これらの入出力装置を利用することにより、印刷クライアント2あるいは印刷クライアント3から印刷サーバ1へ印刷指示を送ることができる。
【0047】
印刷クライアント2の利用者はモニタ2aの出力を確認しながらキーボード2bおよびマウス2cを操作し、ネットワーク9を経由して印刷サーバ1へ指示を送る。この際、印刷文書およびジョブチケットもネットワーク9経由で送信される。
【0048】
印刷クライアント3の利用者はモニタ2aの出力を確認しながらキーボード3bおよびマウス3cを操作し、ネットワーク8を経由して印刷サーバ1へ指示を送る。この際、印刷文書およびジョブチケットもネットワーク8経由で送信される。
【0049】
印刷クライアント2あるいは印刷クライアント3から印刷指示を受けた印刷サーバ1は印刷クライアントからの指示にある所定の条件に従って印刷するデバイスを選択し、ジョブチケットの指示に従って印刷文書を出力する。この際、印刷するデバイスはプリンタA(4)からプリンタD(7)の中から選択される。
【0050】
なお、印刷管理システムは全体構成として図1に示すような構成からなるものの、その中心的な機能は印刷サーバ1が持っており、印刷サーバ1をもって印刷管理システムと呼ぶ場合もある。
【0051】
図1において、4のプリンタAから7のプリンタDまではそれぞれ単体で印刷動作が可能な機器であるが、印刷サーバ1によって集中管理されることにより、効率的な組み合わせ使用、あるいは印刷ジョブ毎に適切に選択されることにより、印刷サーバ1を含めて全体が適切に負荷分散された一つのプリンタであると見なすことも出来る。なお、本実施例におけるプリンタはPDF形式のデータを解釈して画像形成を行うことができるデバイスであるものとする。
【0052】
次に本実施例において、印刷クライアントから印刷サーバへ印刷文書およびジョブチケットがどのように送られるかを説明する。
【0053】
図2は、図1におけるネットワーク8あるいはネットワーク9を経由して印刷クライアントから印刷サーバ1へ送られる印刷文書ファイルのデータ構造を表した図である。本実施例においては、印刷文書とジョブチケットは1つのファイルにまとめられて印刷サーバ1に送られる。言い換えれば、印刷サーバ1に送られるファイルは複数のファイルをまとめたものであり、まとめられる複数のファイルとは、1つのジョブチケットとそのジョブチケットが対象とする1つ以上の文書ファイルである。ここでいう文書ファイルには画像データファイルが含まれる場合も有り得る。本実施例においては、印刷サーバに送られる1つにまとめられたファイルをジョブファイルと呼ぶ。
【0054】
図2において、20はジョブファイルを示している。ジョブファイル20は大きく3つの部分から成っている。上から順にジョブファイルに含まれるファイル数21、ファイル情報22、実体データ23である。ファイル情報22および実体データ23はファイル数21が示す個数だけ存在する。各ファイル情報はさらにファイル名21a、ファイル位置情報21b、ファイルサイズ21cから成っており、この3つのデータ一組で1つのファイルに対応する。ファイル名21aはジョブファイルに含まれるファイルの名前であり、この名前によって、ジョブチケットおよび文書ファイルを識別する。更に、ジョブチケット内の記述においても、文書ファイルをこのファイル名で参照するものとする。ファイル位置情報21bは実体データ23のどの部分に対応するファイルの実体データが位置しているかを示す情報である。ファイルサイズ21cは対応するファイルのサイズを示す情報である。以上の各データが、単純に連結されて1つのファイルとして構成されているのがジョブファイル20である。
【0055】
なお、ファイル数21、ファイル名22a、ファイル位置情報22b、ファイルサイズ22cはそれぞれ固定長のデータサイズを持っており、実体データ23は各ファイルのデータに従って可変長のデータサイズとなっている。
【0056】
図3は本実施例におけるジョブファイルの一例を示している。
【0057】
図3において、30は1つのジョブチケットと1つの文書ファイルを含むジョブファイルを示している。31はジョブファイルに含まれるファイル数であり、ジョブチケットと文書ファイルの合計で2となっている。
【0058】
32は一つ目のファイルであるジョブチケットのファイル名である。本実施例ではJobTicket.xmlというファイル名となっている。33はJobTicket.xmlがジョブファイル30においてどこに位置しているかを示す位置情報であり、図3において33から矢印にて示される位置を保持している。34はJobTicket.xmlのファイルサイズを示している。
【0059】
35は二つ目のファイルである文書ファイルのファイル名である。図3に示すようにsample.pdfというファイル名となっている。36はsample.pdfがジョブファイル30においてどこに位置しているかを示す位置情報であり、図3において36から矢印にて示される位置を保持している。37はsample.pdfのファイルサイズを示している。
【0060】
38はJobTicket.xmlのデータであり、39はsample.pdfのデータである。
【0061】
次に図3に示すジョブファイルの内容について具体的に説明する。
【0062】
図4は図3におけるsample.pdf(39)の内容が示す文書のイメージを図示したものである。
【0063】
図4に示すようにsample.pdfは10ページから成るPDF文書である。図4において、100は0ページ目、101は1ページ目、以下同様に102から109までは順に2ページ目から9ページ目をあらわしている。なお、本実施例におけるページの数え方は、後のジョブチケットの表現に合わせて、0を基準とする。従って、最初のページは0ページ目である。
【0064】
sample.pdfは基本的に白黒データで構成されているが、所定のページだけには、赤色で丸秘のアノテーションが入っている。アノテーションは0ページ目(110)、2ページ目(111)、4ページ目(112)の3ページに入っている。これらのことは、sample.pdfを解析することによって判断可能である。
【0065】
図5は図3におけるJobTicket.xml(38)の内容を示している。
【0066】
本実施例におけるジョブチケットはSGMLやXMLなどに代表されるマークアップ言語を利用したテキストドキュメントの形式をとっている。ただし、本実施例の説明に必要な部分のみの表現を用いており、SGMLやXML等の仕様に厳密に従ったものではない。
【0067】
図5に示すジョブチケットは6行から成り立っている。1行目の<JobTicket>はジョブチケットの記述の開始を意味する。これに対応する表現として、6行目の</JobTicket>はジョブチケットの記述の終了を意味する。2、3、4、5行目は具体的な指示を表すものである。
【0068】
一つの印刷指示表現は<PrintPageで始まり、/>で終わる。なお、ジョブチケットそのものの可読性を高めるために任意のインデントをつけることが可能である。印刷指示表現の中には属性として具体的な印刷指示を記述する。
【0069】
図5において、FileNameで示す属性によって、印刷対象となる文書を表している(2行目)。印刷対象文書はsample.pdfであり、図3における39の部分、すなわち図4に示す文書を指している。
【0070】
また、PrintRangeで示す属性によって印刷文書の印刷ページ順および範囲を表している(3行目)。ページの表現は前述のように0基準で表現するものとする。なお、本実施例においては連続した範囲を‘〜’を使って表している。つまり、図5に示すジョブチケットにおいては0ページ目から9ページ目までの10ページ分をその順で印刷することを示している。
【0071】
4行目のColorPageで示す属性はJobTicket.xmlが表している印刷指示において、カラー情報を含むページを示している。これは、カラーページとして扱うという情報に過ぎず、カラー印刷を指示するものではない。ColorPageが示す属性に関わらず、カラープリンタにおいてはカラー印刷が、白黒プリンタにおいては白黒印刷を行うことになる。
【0072】
5行目のAmountで示す属性は印刷部数を指示する。図5においては10部印刷することを指示している。
【0073】
以上まとめると、図3が示すジョブファイルはsample.pdfの内容の0ページ目から9ページ目までを順に印刷し、それを10部作成することを指示していることになる。
【0074】
次に本実施例において、印刷クライアントから印刷サーバへジョブファイルが送られる際に、印刷サーバに対してどのような指示がなされるかを説明する。
【0075】
図6は、印刷クライアントから印刷サーバに対してジョブファイルを送信する際に、表示される指示設定画面である。この画面は、図1におけるモニタ2aあるいは3aに表示され、キーボード(2b、3b)およびマウス(2c、3c)を操作して、所望の指示を行うことができる。
【0076】
図1における印刷サーバ1は送られたジョブファイルに従った印刷の部数を分割し複数のプリンタに分散して処理させることにより高速な処理を実現する。
【0077】
図6は、印刷サーバに対して部数分散の方法を指定する画面の例である。図6において、200は部数分散印刷モードの画面全体を示す。201は分散させるデバイスを選択する方法を選ぶためのウィンドウである。201の中には3つのデバイス選択方法の中から1つを選択できるユーザインタフェースがあり、選択するデバイス選択方法の1つをマウス(2c、3c)あるいはキーボード(2b、3b)によってチェックマークをつけることによりそのデバイス選択方法を選択することができる。202、203、204は各デバイス選択方法の選択チェックボックスであり、それぞれ202はユーザによるデバイス指定、203はPDFファイルの内容を解析して適切なプリンタを選択する方法、204はジョブチケットの内容に従って適切なプリンタを選択する方法を示す。図6においては201のユーザによるデバイス指定が選択されている状態であり、選択されている方法の場所に図6のようなチェックマークが表示される。
【0078】
205は分散比率を設定するウィンドウであり、分散させるデバイスの数とそれらのデバイスに印刷部数を分配する比率を206に設定する。206への設定はマウス(2c、3c)によって入力場所を選択した後、キーボード(2b、3b)によって比率を入力することで行う。図6においては2台のデバイスに対して均等に分配する旨を示す“1:1”が設定されている。分散比率には‘:’(コロン)で区切られた数値列を指定することにより、その比率で数値を指定した数のデバイスに分散させることを意味する。例えば、3台のデバイスで分散させ、最初のデバイスには全体の半分、残りを残りの2台のデバイスで均等に分配する場合には“2:1:1”と指定するものとする。
【0079】
214は分散させるデバイスを選択するウィンドウであり、201において202が選択されている場合に有効な選択プリンタを設定する。215はスクロールバーであり、選択肢となるプリンタ全てが214に表示しきれない場合にマウス(2c、3c)を使用して表示から隠れているプリンタを表示させる。図6において207から211まではそれぞれ選択肢となるプリンタを示すチェックボックスである。これらの中から、印刷部数を分配させるプリンタを複数選択するものとする。図においてはプリンタA(207)とプリンタD(210)が選択されている様子が示されている。
【0080】
212は設定された内容に従って部数分散印刷を開始することを指示するボタン、213は設定された内容を破棄して印刷をキャンセルするボタンである。
【0081】
次に、図3に示すジョブファイルを印刷サーバ1に送り、図6に示す指示設定画面から印刷指示が行われた(212押下)後の動作について説明する。
【0082】
図7は図1に示す構成において図3に示すジョブファイル30を印刷サーバ1へ送り、図6に示す設定画面による指示で印刷させる場合の印刷サーバ1におけるジョブファイル30の処理手順を示したフロチャートである。
【0083】
まずステップS300から処理を開始するが、この時点で印刷サーバ1へはジョブファイル30の送信が完了し、また図6に示す設定画面における指示も伝わっているものとする。次にステップS301において、分散させるデバイス(プリンタ)の数を求める。これは、図6における206で設定された分散比率の数値の数を数えることによって得る。例えば、図6に示すように“1:1”であれば2であり、“2:1:1”であったならば3である。この値は後に必要となるため内部処理用変数ndivへ保存しておく。
【0084】
次にステップS302において各分散部数を計算し内部処理用配列変数div[]へ保存する。分散部数は図6における206で設定された分散比率の比率とJobTicketにおける印刷総部数から計算する。図3のジョブファイルに対応する図5に示すジョブチケットにおいては5行目のAmount属性値(図5では10)を図6に示す206の分散比率で分配する。図6に示すように“1:1”であれば、5部と5部に分けることになる。なお、分散比率の指定によって全部数が整数比に割り切れない場合には、順にデバイス毎の分配部数を決定する際に、小数点以下を切り捨て、残りを次のデバイスの分配部数計算に組み入れるものとする。例えば、10部を“1:1:1”に分けるとすると、10部を(1/3、1/3、1/3)と分けることになるが、最初のデバイスは10の3分の1で少数以下を切り捨てると3部、次は残りの7部を残りの分散比率“1:1”で分けるので次のデバイスは7の2分の1で小数点以下を切り捨てて3部、最後のデバイスは残りの4部である。もう1つ例をあげると、10部を“1:1:1:1”と分けるとすると、最初のデバイスは10部の4分の1で2部、次は残り8部の3分の1で2部、次は残り6部の2分の1で3部、最後が残りの3部である。このように分配した部数を0基準の添え字をもつ配列div[0],div[1],div[2]……へ保存する。
【0085】
次にステップS303にて分散先のデバイスを選択する方法を判断する。デバイス選択方法は、図6に示す201の設定画面で選択された内容に従って印刷サーバ1に送られた指示で決定する。202のユーザによるデバイス指定の場合にはステップS304へ進む。203のPDF判断の場合にはステップS305へ進む。204のジョブチケット判断の場合にはステップS311へ進む。
【0086】
図6におけるデバイス選択ウィンドウ214にてユーザによって指定されたデバイスの一覧は印刷サーバ1へ指示情報の一部として送られる。ステップS304では分散先デバイス(プリンタ)をndiv台分配列dev[]に保存する。dev[]は後にdiv[]に保存されている各部数と対応付けられる。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも多い場合には、複数指定されたデバイスの前からndiv台分dev[]に保存される。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも少ない場合には、最後に指定されたデバイスで配列の残り(dev[ndiv−1]まで)が埋められる。ステップS304で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0087】
図6における203が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS305でPDFをオープンし、最初のページを読み込む。具体的には図3のジョブファイル30における39の部分(sample.pdf本体)からページを読み込む。そしてステップS306でsample.pdfの1ページ分を解析する。解析する内容はカラー描画オブジェクトが含まれているか否かである。カラー描画オブジェクトが含まれている場合にはカラープリンタによる印刷が必要であるためステップS307にてステップS313へ進む。カラー描画オブジェクトが含まれていない場合にはステップS307からステップS308へ進む。ステップS308ではsample.pdfにまだ解析していない次のページがあるかを判断する。次のページがある場合にはステップS309へ進み次のページを読み込む。そしてステップS306へ戻り、ページの解析を繰り返す。最後のページまで解析が終わった場合には、どのページにもカラー描画オブジェクトが含まれていなかったということである。この場合にはステップS310へ進む。
【0088】
ステップS310ではndiv台分の白黒プリンタを選択し、配列dev[]へ保存する。ndiv台以上の選択候補がある場合には、単純に選択できる先頭からndiv台分を選ぶ。ndiv台の選択候補が無い場合には、最後に選択したデバイスで配列の残りを埋める。なお、選択可能なデバイス(プリンタ)が一台も存在しない場合には印刷サーバ1が動作不可能ということになるため、本実施例においては印刷サーバ1が動作している場合には少なくとも1台の白黒プリンタが選択できる前提とする。ステップS310で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0089】
また、ステップS307からカラー印刷が必要であると判断されステップS313へ進むと、ステップS313ではndiv台分のカラープリンタを選択し、配列dev[]へ保存する。ndiv台以上の選択候補がある場合には、単純に選択できる先頭からndiv台分を選ぶ。ndiv台の選択候補が無い場合には、最後に選択したデバイスで配列の残りを埋める。なお、選択可能なデバイス(プリンタ)が一台も存在しない場合には印刷サーバ1が動作不可能ということになるため、本実施例においては印刷サーバ1が動作している場合には少なくとも1台のカラープリンタが選択できる前提とする。ステップS313で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0090】
図6における204が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップ311でジョブチケットをオープンし、ジョブチケットの内容を読み込む。具体的には図3のジョブファイル30における38の部分(JobTicket.xml本体)から内容を読み込む。そして、ステップS312にてカラープリンタを選択するべきか、白黒プリンタを選択するべきかの判断を行う。具体的にはジョブチケットにおける印刷ページ範囲指定の中にカラーページが含まれているかどうかを判断する。印刷ページ範囲指定は、図5における3行目のPrintRange属性値を読み取る。また、カラーページ情報が含まれているか否かは図5における4行目のColorPage属性値を読み取る。図5においては、ColorPage属性値に0、2、4ページ目がカラーページであるという情報があり、印刷範囲の中にカラーページが含まれていることが分かるため、カラープリンタを選択する。ColorPage属性値に設定されているページが印刷ページ範囲に指定されていなかった場合や、ColorPage属性値がジョブチケットに存在しない場合には、白黒プリンタを選択する。ステップS312においてカラーページが含まれている場合(Yes)にはステップS313へ進む。カラーページが含まれていない場合(No)にはステップS310へ進む。
【0091】
いずれのデバイス選択方法の場合でも、分散先のデバイスが配列dev[]に設定されると、次にステップS314へ進む。ここからは配列div[]とdev[]に設定された出力先デバイスと部数に従って、それぞれの部数で印刷指示が送られる。
【0092】
ステップS314では、まずループカウンタである変数iが0に初期化される。次にステップS315でデバイスdev[i]に対してdiv[i]部の出力指示が出される。dev[i]に対応するプリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容に従った印刷指示が送られる。出力指示が送られるとデバイスが独立して処理を行うため、印刷サーバ1は次の処理に移ることができる。次にステップS316へ進みiをインクリメントする。さらに次のステップS317で全てのデバイスへ印刷指示を送ったかを判断する。iがndivよりも小さい場合(Yes)にはまだ印刷指示を送っていないデバイスが存在するため、ステップS316から繰り返す。そうでない場合(No)には全てのデバイスへの印刷指示が完了したので、ステップS318へ進み、分散印刷処理を終了する。
【0093】
以上の手順に従うと図3におけるジョブファイルが図6に示す画面の設定で印刷指示された場合、図4に示すような10ページの文書がプリンタAから5部、プリンタDから5部出力されることになる。また、チェックボックス203あるいは204を選択した場合には自動的に選択されたプリンタからそれぞれ文書が5部ずつ出力されることになる。
【0094】
以上の手順により、ジョブチケット、文書データ、印刷指示を部数分散印刷処理するにあたって、出力先デバイスを決定することが出来る。
【0095】
以上の説明から分かるように、ジョブチケットに記述されたカラーページ情報(ColorPage属性値)はカラー印刷を指示するものではない。さらに、このジョブチケットを含むジョブファイルを処理するシステムあるいは方法においては、ジョブチケットに含まれるカラーページ情報を利用するか否かを選択することが出来る。
【0096】
また、ジョブチケットに含まれるカラーページ情報はPDFを解析した結果でなくとも良い。例えば、ジョブファイル、あるいはPDFを作成した段階でのヒント情報をカラーページ情報としても良い。この場合、カラーページの情報としては精度が下がるが、一方で、実際にはカラー描画オブジェクトを含むものの、それが無視できる場合には敢えて白黒プリンタでの印刷を指示したい場合などにその旨をジョブチケットに反映させることも有効である。
【0097】
以上説明したように、ジョブチケットにカラーページ情報を含めることにより、部数分散印刷を行うシステムにおいて、白黒プリンタか、カラープリンタかについて適切なプリンタを選択することが出来るようになる一方で、特にユーザがプリンタを指定した場合でも印刷指示としてはカラー印刷指示を行うことなく通常通り行うことが出来る。さらに、プリンタ選択の判断にあたってはPDFなどのページデータを解析する負荷も無くすことが可能である。
【0098】
これにより、部数分散印刷において、出力プリンタの選択処理に負荷がかかったとしても、細かい部分についても忠実にカラー印刷を行いたい場合にはページデータを解析し、そうでない場合にはジョブチケットに含まれたカラー情報に従って迅速にプリンタ選択を行うシステムを提供することも可能となった。ユーザは印刷を行う場面に応じて、適切なプリンタ選択方法を選ぶことが可能である。
【0099】
(第二の実施例)
第二の実施例については、第一の実施例との違いを説明する。
【0100】
第一の実施例においては、印刷サーバへの指示として、デバイス選択方法に3つの選択方法があった。このうちページデータ(PDF)の内容を判断する方法は、たとえ、その方法が選択されず実際の処理として負荷がかからない場合があったとしても、システムを構築するに当たってはページデータを解析する手段が必要となる。これは、コンピュータシステムとしては、ソフトウェアの記憶領域やその処理のために前提として必要とされる処理能力など、対象となるシステムに多くのリソースを必要とするため、最終的なコストが上がってしまうという課題もある。
【0101】
そこで、第二の実施例においてはPDFの内容を判断してデバイスを選択する手段を持たずに印刷サーバおよび印刷クライアントを構成する。
【0102】
図8は第二の実施例における、印刷サーバに対して部数分散の方法を指定する画面の例である。図8において、220は部数分散印刷モードの画面全体を示す。221は分散させるデバイスを選択する方法を選ぶためのウィンドウである。221の中には2つのデバイス選択方法の中から1つを選択できるユーザインタフェースがあり、選択するデバイス選択方法の1つをマウス(2c、3c)あるいはキーボード(2b、3b)によってチェックマークをつけることによりそのデバイス選択方法を選択することができる。222、224は各デバイス選択方法の選択チェックボックスであり、それぞれ222はユーザによるデバイス指定、224は印刷サーバによる自動選択を示す。印刷サーバによる自動選択は、ジョブチケットの内容に従って適切なプリンタを選択する。図8においては221のユーザによるデバイス指定が選択されている状態であり、選択されている方法の場所に図8のようなチェックマークが表示される。
【0103】
225は分散比率を設定するウィンドウであり、分散させるデバイスの数とそれらのデバイスに印刷部数を分配する比率を226に設定する。226への設定はマウス(2c、3c)によって入力場所を選択した後、キーボード(2b、3b)によって比率を入力することで行う。図8においては2台のデバイスに対して均等に分配する旨を示す“1:1”が設定されている。この設定書式については実施例1におけるそれと同じであるものとする。
【0104】
234は分散させるデバイスを選択するウィンドウであり、221において222が選択されている場合に有効な選択プリンタを設定する。235はスクロールバーであり、選択肢となるプリンタ全てが234に表示しきれない場合にマウス(2c、3c)を使用して表示から隠れているプリンタを表示させる。図6において227から231まではそれぞれ選択肢となるプリンタを示すチェックボックスである。これらの中から、印刷部数を分配させるプリンタを複数選択するものとする。図においてはプリンタA(227)とプリンタD(230)が選択されている様子が示されている。
【0105】
232は設定された内容に従って部数分散印刷を開始することを指示するボタン、233は設定された内容を破棄して印刷をキャンセルするボタンである。
【0106】
次に、図3に示すジョブファイルを印刷サーバ1に送り、図8に示す指示設定画面から印刷指示が行われた(232押下)後の動作について説明する。
【0107】
図9は図1に示す構成において図3に示すジョブファイル30を印刷サーバ1へ送り、図8に示す設定画面による指示で印刷させる場合の印刷サーバ1におけるジョブファイル30の処理手順を示したフロチャートである。
【0108】
まずステップS300から処理を開始するが、この時点で印刷サーバ1へはジョブファイル30の送信が完了し、また図8に示す設定画面における指示も伝わっているものとする。次にステップS301において、分散させるデバイス(プリンタ)の数を求める。これは、図8における226で設定された分散比率の数値の数を数えることによって得る。
【0109】
次にステップS302において各分散部数を計算し内部処理用配列変数div[]へ保存する。分散部数は図8における226で設定された分散比率の比率とJobTicketにおける印刷総部数から計算する。図3のジョブファイルに対応する図5に示すジョブチケットにおいては5行目のAmount属性値(図5では10)を図8に示す226の分散比率で分配する。図8に示すように“1:1”であれば、5部と5部に分けることになる。なお、実施例1における計算と同様に分散比率の指定によって全部数が整数比に割り切れない場合には、順にデバイス毎の分配部数を決定する際に、小数点以下を切り捨て、残りを次のデバイスの分配部数計算に組み入れるものとする。このように分配した部数を0基準の添え字をもつ配列div[0],div[1],div[2]……へ保存する。
【0110】
次にステップS303にて分散先のデバイスを選択する方法を判断する。デバイス選択方法は、図8に示す221の設定画面で選択された内容に従って印刷サーバ1に送られた指示で決定する。222のユーザによるデバイス指定の場合にはステップS304へ進む。224の自動判断の場合にはステップS311へ進む。
【0111】
図8におけるデバイス選択ウィンドウ234にてユーザによって指定されたデバイスの一覧は印刷サーバ1へ指示情報の一部として送られる。ステップS304では分散先デバイス(プリンタ)をndiv台分配列dev[]に保存する。dev[]は後にdiv[]に保存されている各部数と対応付けられる。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも多い場合には、複数指定されたデバイスの前からndiv台分dev[]に保存される。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも少ない場合には、最後に指定されたデバイスで配列の残り(dev[ndiv−1]まで)が埋められる。ステップS304で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0112】
図8における204が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップ311でジョブチケットをオープンし、ジョブチケットの内容を読み込む。具体的には図3のジョブファイル30における38の部分(JobTicket.xml本体)から内容を読み込む。そして、ステップS312にてカラープリンタを選択するべきか、白黒プリンタを選択するべきかの判断を行う。具体的にはジョブチケットにおける印刷ページ範囲指定の中にカラーページが含まれているかどうかを判断する。印刷ページ範囲指定は、図5における3行目のPrintRange属性値を読み取る。また、カラーページ情報が含まれているか否かは図5における4行目のColorPage属性値を読み取る。図5においては、ColorPage属性値に0、2、4ページ目がカラーページであるという情報があり、印刷範囲の中にカラーページが含まれていることが分かるため、カラープリンタを選択する。ColorPage属性値に設定されているページが印刷ページ範囲に指定されていなかった場合や、ColorPage属性値がジョブチケットに存在しない場合には、白黒プリンタを選択する。ステップS312においてカラーページが含まれている場合(Yes)にはステップS313へ進む。カラーページが含まれていない場合(No)にはステップS310へ進む。
【0113】
ステップS310ではndiv台分の白黒プリンタを選択し、配列dev[]へ保存する。ndiv台以上の選択候補がある場合には、単純に選択できる先頭からndiv台分を選ぶ。ndiv台の選択候補が無い場合には、最後に選択したデバイスで配列の残りを埋める。なお、選択可能なデバイス(プリンタ)が一台も存在しない場合には印刷サーバ1が動作不可能ということになるため、本実施例においては印刷サーバ1が動作している場合には少なくとも1台の白黒プリンタが選択できる前提とする。ステップS310で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0114】
また、ステップS312からカラー印刷が必要であると判断されステップS313へ進むと、ステップS313ではndiv台分のカラープリンタを選択し、配列dev[]へ保存する。ndiv台以上の選択候補がある場合には、単純に選択できる先頭からndiv台分を選ぶ。ndiv台の選択候補が無い場合には、最後に選択したデバイスで配列の残りを埋める。なお、選択可能なデバイス(プリンタ)が一台も存在しない場合には印刷サーバ1が動作不可能ということになるため、本実施例においては印刷サーバ1が動作している場合には少なくとも1台のカラープリンタが選択できる前提とする。ステップS313で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0115】
いずれのデバイス選択方法の場合でも、分散先のデバイスが配列dev[]に設定されると、次にステップS314へ進む。ここからは配列div[]とdev[]に設定された出力先デバイスと部数に従って、それぞれの部数で印刷指示が送られる。
【0116】
ステップS314では、まずループカウンタである変数iが0に初期化される。次にステップS315でデバイスdev[i]に対してdiv[i]部の出力指示が出される。dev[i]に対応するプリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容に従った印刷指示が送られる。出力指示が送られるとデバイスが独立して処理を行うため、印刷サーバ1は次の処理に移ることができる。次にステップS316へ進みiをインクリメントする。さらに次のステップS317で全てのデバイスへ印刷指示を送ったかを判断する。iがndivよりも小さい場合(Yes)にはまだ印刷指示を送っていないデバイスが存在するため、ステップS316から繰り返す。そうでない場合(No)には全てのデバイスへの印刷指示が完了したので、ステップS318へ進み、分散印刷処理を終了する。
【0117】
以上の手順に従うと図3におけるジョブファイルが図8に示す画面の設定で印刷指示された場合、図4に示すような10ページの文書がプリンタAから5部、プリンタDから5部出力されることになる。また、チェックボックス224を選択した場合には自動的に選択されたプリンタからそれぞれ文書が5部ずつ出力されることになる。
【0118】
以上の手順により、ジョブチケット、文書データ、印刷指示を部数分散印刷処理するにあたって、出力先デバイスを決定することが出来る。
【0119】
以上説明したように、ジョブチケットに含められたカラーページ情報を判断してプリンタを自動選択する機能だけに絞ることで、部数分散印刷を行うシステムをコストをあげずに構成することが出来る。この場合でもジョブチケットに保存されているカラーページ情報は印刷範囲指示ではないため、ユーザがプリンタを指定する印刷指示の場合でもジョブファイルを特別に判断する必要なくそのまま出力することが出来る。
【0120】
(第三の実施例)
第三の実施例については、第一の実施例との違いを説明する。
【0121】
第一の実施例においては、印刷管理システムとして部数を分けて印刷を行う場合を示した。
【0122】
第三の実施例においては、複数あるページの範囲を分割する分散印刷の場合を示す。
【0123】
第三の実施例においても第一の実施例と同じく図1に示す全体構成の印刷管理システムを用いる。また、ジョブファイルについても同じく図2のフォーマットを持ち、図3に示す例を用いて説明する。
【0124】
本実施例において、印刷クライアントから印刷サーバへジョブファイルが送られる際に、印刷サーバに対してどのような指示がなされるかを説明する。
【0125】
図10は、印刷クライアントから印刷サーバに対してジョブファイルを送信する際に、表示される指示設定画面である。この画面は、図1におけるモニタ2aあるいは3aに表示され、キーボード(2b、3b)およびマウス(2c、3c)を操作して、所望の指示を行うことができる。
【0126】
図1における印刷サーバ1は送られたジョブファイルに従った印刷のページ範囲を分割し複数のプリンタに分散して処理させることにより高速な処理を実現する。
【0127】
図10は、印刷サーバに対してページ分散の方法を指定する画面の例である。図10において、240はページ分散印刷モードの画面全体を示す。241は分散させるデバイスを選択する方法を選ぶためのウィンドウである。241の中には3つのデバイス選択方法の中から1つを選択できるユーザインタフェースがあり、選択するデバイス選択方法の1つをマウス(2c、3c)あるいはキーボード(2b、3b)によってチェックマークをつけることによりそのデバイス選択方法を選択することができる。242、243、244は各デバイス選択方法の選択チェックボックスであり、それぞれ242はユーザによるデバイス指定、243はPDFファイルの内容を解析して適切なプリンタを選択する方法、244はジョブチケットの内容に従って適切なプリンタを選択する方法を示す。図10においては241のユーザによるデバイス指定が選択されている状態であり、選択されている方法の場所に図10のようなチェックマークが表示される。
【0128】
245は分散比率を設定するウィンドウであり、分散させるデバイスの数とそれらのデバイスに印刷ページ範囲を分配する比率を246に設定する。246への設定はマウス(2c、3c)によって入力場所を選択した後、キーボード(2b、3b)によって比率を入力することで行う。図10においては2台のデバイスに対して均等に分配する旨を示す“1:1”が設定されている。分散比率には‘:’(コロン)で区切られた数値列を指定することにより、その比率で数値を指定した数のデバイスに分散させることを意味する。例えば、3台のデバイスで分散させ、最初のデバイスには全体の半分、残りを残りの2台のデバイスで均等に分配する場合には“2:1:1”と指定するものとする。
【0129】
254は分散させるデバイスを選択するウィンドウであり、241において242が選択されている場合に有効な選択プリンタを設定する。255はスクロールバーであり、選択肢となるプリンタ全てが254に表示しきれない場合にマウス(2c、3c)を使用して表示から隠れているプリンタを表示させる。図10において247から251まではそれぞれ選択肢となるプリンタを示すチェックボックスである。これらの中から、印刷ページ範囲を分配させるプリンタを複数選択するものとする。図においてはプリンタA(247)とプリンタD(250)が選択されている様子が示されている。
【0130】
252は設定された内容に従ってページ分散印刷を開始することを指示するボタン、253は設定された内容を破棄して印刷をキャンセルするボタンである。
【0131】
次にページ分散印刷におけるページの分割について説明する。
【0132】
図11は第3の実施例における、図3に示すジョブファイルを図10に示す設定画面で均等に二つのデバイス向けに分配するべく設定した場合のページの分け方を示した図である。図3に示すジョブファイルは、図5におけるジョブチケットの3行目に示すように10ページ分の印刷ページ範囲を持つ。これらを二つのデバイス向けに均等に分割すると、1部につき5ページずつの二つに分割することになる。つまり、前半、0ページ目から4ページ目までの5ページ分、後半、5ページ目から9ページ目までの5ページ分である。
【0133】
図11において、113は前半5ページ分のページ範囲を、114は後半5ページ分のページ範囲を示している。さらに、各分割範囲におけるページには図4に対応して、同じ図示番号を振った。図11において図4と同じく、100から109は0ページ目から9ページ目をそれぞれ示している。
【0134】
ここで、図4および図11から、前半5ページにはカラーページが含まれ、後半5ページにはカラーページが含まれていないことが見てとれる。この場合は、それぞれのページ範囲で適したデバイスは前半がカラープリンタ、後半が白黒プリンタということになる。
【0135】
次に、図3に示すジョブファイルを印刷サーバ1に送り、図10に示す指示設定画面から印刷指示が行われた(252押下)後の動作について説明する。
【0136】
図12は図1に示す構成において図3に示すジョブファイル30を印刷サーバ1へ送り、図10に示す設定画面による指示で印刷させる場合の印刷サーバ1におけるジョブファイル30の処理手順を示したフロチャートである。
【0137】
まずステップS350から処理を開始するが、この時点で印刷サーバ1へはジョブファイル30の送信が完了し、また図10に示す設定画面における指示も伝わっているものとする。次にステップS351において、分散させるデバイス(プリンタ)の数を求める。これは、図10における246で設定された分散比率の数値の数を数えることによって得る。例えば、図10に示すように“1:1”であれば2である。この値は後に必要となるため内部処理用変数ndivへ保存しておく。
【0138】
次に、ステップS352でジョブチケットをオープンし、ジョブチケットの内容を読み込む。具体的には図3のジョブファイル30における38の部分(JobTicket.xml本体)から内容を読み込む。
【0139】
次にステップS353において各分散ページ範囲を計算し内部処理用配列変数page[]へ保存する。分散ページ範囲は図10における246で設定された分散比率の比率とJobTicketにおける指定印刷ページ範囲から計算する。図3のジョブファイルに対応する図5に示すジョブチケットにおいては3行目のPrintRange属性値(図5では“0〜9”、すなわち0ページ目から9ページ目まで)を図10に示す246の分散比率で分配する。図10に示すように“1:1”であれば、5ページ分と5ページ分に分け、0ページ目から4ページ目、および、5ページ目から9ページ目ということになる。なお、分散比率の指定によって全部ページ数が整数比に割り切れない場合には、順にデバイス毎の分配ページ数を決定する際に、小数点以下を切り捨て、残りを次のデバイスの分配ページ数計算に組み入れるものとする。なお、配列page[]への各ページ範囲の保存方法は1つの変数(例えばpage[0])につき、“0〜4”や“5 6 7 8 9”のようにページ範囲を表す列を1つずつ入れられるものとする。
【0140】
次にステップS354にて分散先のデバイスを選択する方法を判断する。デバイス選択方法は、図10に示す241の設定画面で選択された内容に従って印刷サーバ1に送られた指示で決定する。242のユーザによるデバイス指定の場合にはステップS355へ進む。243のPDF判断の場合にはステップS361へ進む。244のジョブチケット判断の場合にはステップS372へ進む。
【0141】
図10におけるデバイス選択ウィンドウ254にてユーザによって指定されたデバイスの一覧は印刷サーバ1へ指示情報の一部として送られる。ステップS355では分散先デバイス(プリンタ)をndiv台分配列dev[]に保存する。dev[]は後にpage[]に保存されている各ページ範囲と対応付けられる。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも多い場合には、複数指定されたデバイスの前からndiv台分dev[]に保存される。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも少ない場合には、最後に指定されたデバイスで配列の残り(dev[ndiv−1]まで)が埋められる。ステップS355で分散先デバイスが決定すると、次はステップS356へ進む。
【0142】
図10における243が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS361でPDFをオープンする。この時点から、PDFに含まれる任意のページを解析する準備が出来ているものとする。次にステップS362においてループカウンタiを0に初期化する。そして、ステップS363で、page[i]に保存されている最初のページ番号を取得する。そして、ステップS364ではここで取得したページ番号のページを解析する。ステップS365ではステップS364における解析結果から、そのページにカラー描画オブジェクトが含まれているか否かを判断する。カラー描画オブジェクトが含まれている場合には、page[i]が保持している指定印刷ページ範囲にカラーページが含まれているということなので、ステップS369へ進む。ステップS365において、カラー描画オブジェクトが含まれていない場合には、ステップS366へ進み、page[i]が保持するページ範囲列に次のページがあるかを判断する、次のページがあればステップS367へ進み、次のページが無ければ、page[i]が保持している指定印刷ページ範囲にカラーページが含まれていないということなので、ステップS368へ進む。ステップS367では、page[i]の保持するページ列の次のページ番号を取得し、ステップS364へ戻る。ステップS364では指定されたページ番号の解析を行い、同じ処理をpage[i]における全てのページを解析するまで繰り返す。
【0143】
ステップS368では白黒プリンタを選択し、配列dev[]のi番目へ保存する。なお、繰り返し白黒プリンタが選択される場合には毎回異なる白黒プリンタが選択されるものとする。ただし、異なる選択候補が無い場合には同じ白黒プリンタを選択するものとする。白黒プリンタを割り当てると、次にステップS370へ進む。
【0144】
ステップS369ではカラープリンタを選択し、配列dev[]のi番目へ保存する。なお、繰り返しカラープリンタが選択される場合には毎回異なるカラープリンタが選択されるものとする。ただし、異なる選択候補が無い場合には同じカラープリンタを選択するものとする。カラープリンタを割り当てると、次にステップS370へ進む。
【0145】
ステップS370ではループカウンタiをインクリメントし、次のステップS371で全ての分散数(ndiv)分だけプリンタの割り当てを行ったか(i<ndivか)否かを判断する。割り当てが残っている場合(Yes)にはステップS363へ戻り、全ての割り当てを行った場合(No)にはステップS356へ進む。
【0146】
図10における244が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS372へ進む。
【0147】
ステップS372においてはループカウンタiを0に初期化する。次にステップS373においてジョブチケットの内容からpage[i]に示すページ範囲にカラーページが含まれているか否かを解析する。つまり、page[i]の示すページ範囲と、図5におけるジョブチケットの4行目に示すColorPage属性値の示すページ列を比較し、それぞれに含まれるページで互いに一致するものがあるか否かを調べる。ステップS374ではステップS373の比較において一致するページがあったか否かを判断する。一致するページがあった場合(Yes)にはステップS376へ進み、一致するページが無かった場合(No)にはステップS375へ進む。
【0148】
ステップS375では白黒プリンタを選択し、配列dev[]のi番目へ保存する。なお、繰り返し白黒プリンタが選択される場合には毎回異なる白黒プリンタが選択されるものとする。ただし、異なる選択候補が無い場合には同じ白黒プリンタを選択するものとする。白黒プリンタを割り当てると、次にステップS377へ進む。
【0149】
ステップS376ではカラープリンタを選択し、配列dev[]のi番目へ保存する。なお、繰り返しカラープリンタが選択される場合には毎回異なるカラープリンタが選択されるものとする。ただし、異なる選択候補が無い場合には同じカラープリンタを選択するものとする。カラープリンタを割り当てると、次にステップS377へ進む。
【0150】
ステップS377ではループカウンタiをインクリメントし、次のステップS378で全ての分散数(ndiv)分だけプリンタの割り当てを行ったか(i<ndivか)否かを判断する。割り当てが残っている場合(Yes)にはステップS373へ戻り、全ての割り当てを行った場合(No)にはステップS356へ進む。
【0151】
ステップS356までくると、内部配列変数dev[]には各分散ページ範囲に対応したプリンタが保存されている。
【0152】
ステップS356では、まずループカウンタである変数iが0に初期化される。次にステップS357でデバイスdev[i]に対してpage[i]のページ範囲で出力指示が出される。dev[i]に対応するプリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容のうち印刷ページ範囲の指定をpage[i]の内容に変えた印刷指示が送られる。出力指示が送られるとデバイスが独立して処理を行うため、印刷サーバ1は次の処理に移ることができる。次にステップS358へ進みiをインクリメントする。さらに次のステップS359で全てのデバイスへ印刷指示を送ったかを判断する。iがndivよりも小さい場合(Yes)にはまだ印刷指示を送っていないデバイスが存在するため、ステップS357から繰り返す。そうでない場合(No)には全てのデバイスへの印刷指示が完了したので、ステップS360へ進み、分散印刷処理を終了する。
【0153】
以上の手順に従うと図3におけるジョブファイルが図10に示す画面の設定で印刷指示された場合、図11に示すような5ページずつの文書がプリンタAから10部、プリンタDから10部出力されることになる。また、チェックボックス243あるいは244を選択した場合には自動的に選択されたプリンタからそれぞれのページ範囲で文書が10部ずつ出力されることになる。ここで、図10における243あるいは244を選択した場合には、最初の5ページはカラープリンタで印刷され、残りの5ページは白黒プリンタで印刷されることになり、効率的な出力を行うことが可能となっている。
【0154】
以上の手順により、ジョブチケット、文書データ、印刷指示をページ分散印刷処理するにあたって、出力先デバイスを決定することが出来る。
【0155】
以上の説明から分かるように、ジョブチケットに記述されたカラーページ情報(ColorPage属性値)はカラー印刷を指示するものではない。さらに、このジョブチケットを含むジョブファイルを処理するシステムあるいは方法においては、ジョブチケットに含まれるカラーページ情報を利用するか否かを選択することが出来る。
【0156】
以上説明したように、ジョブチケットにカラーページ情報を含めることにより、ページ分散印刷を行うシステムにおいても、白黒プリンタか、カラープリンタかについて適切なプリンタを選択することが出来るようになる一方で、特にユーザがプリンタを指定した場合でも印刷指示としてはカラー印刷指示を行うことなく通常通り行うことが出来る。さらに、プリンタ選択の判断にあたってはPDFなどのページデータを解析する負荷も無くすことが可能である。
【0157】
(第四の実施例)
第四の実施例については、第三の実施例との違いを説明する。
【0158】
第三の実施例においては、印刷サーバへの指示として、デバイス選択方法に3つの選択方法があった。このうちページデータ(PDF)の内容を判断する方法は、たとえ、その方法が選択されず実際の処理として負荷がかからない場合があったとしても、システムを構築するに当たってはページデータを解析する手段が必要となる。これは、コンピュータシステムとしては、ソフトウェアの記憶領域やその処理のために前提として必要とされる処理能力など、対象となるシステムに多くのリソースを必要とするため、最終的なコストが上がってしまうという課題もある。
【0159】
そこで、第四の実施例においてはPDFの内容を判断してデバイスを選択する手段を持たずに印刷サーバおよび印刷クライアントを構成し、ページ分散印刷処理を行う。
【0160】
図13は第三の実施例における図10に対応する、第四の実施例における指示設定画面の例である。
【0161】
図13に示すようにデバイス選択方法として、デバイス指定262と自動判断264だけを設ける。264の自動判断ではジョブチケットの内容に従ったデバイス選択を行い、ページデータ(PDF)の解析を行う手段を省略する。
【0162】
以上のようにして、ジョブチケットに含められたカラーページ情報を判断してプリンタを自動選択する機能だけに絞ることで、ページ分散印刷を行うシステムにおいてもコストをあげずに構成することが出来る。この場合でもジョブチケットに保存されているカラーページ情報は印刷範囲指示ではないため、ユーザがプリンタを指定する印刷指示の場合でもジョブファイルを特別に判断する必要なくそのまま出力することが出来る。
【0163】
(第五の実施例)
第五の実施例においては、複数あるページの範囲を白黒ページとカラーページの二つに分類し分割する分散印刷の場合を示す。
【0164】
第五の実施例については、第一の実施例と一部同じ図を用いて説明する。
【0165】
図1に示す全体構成、図2、図3に示すジョブファイルの構成例については第一の実施例と同じであるものとし、詳細な説明を省略する。
【0166】
次に図3に示すジョブファイルの内容について具体的に説明する。
【0167】
図14は図3におけるsample.pdf(39)の内容が示す文書のイメージを図示したものである。
【0168】
図14に示すようにsample.pdfは10ページから成るPDF文書である。図14において、120は0ページ目、121は1ページ目、以下同様に122から129までは順に2ページ目から9ページ目をあらわしている。なお、本実施例におけるページの数え方は、後のジョブチケットの表現に合わせて、0を基準とする。従って、最初のページは0ページ目である。
【0169】
sample.pdfは基本的に白黒データで構成されているが、所定のページだけには、赤色で丸秘のアノテーションが入っている。アノテーションは2ページ目(130)、5ページ目(131)、8ページ目(132)の3ページに入っている。これらのことは、sample.pdfを解析することによって判断可能である。
【0170】
図15は図3におけるJobTicket.xml(38)の内容を示している。
【0171】
本実施例におけるジョブチケットはSGMLやXMLなどに代表されるマークアップ言語を利用したテキストドキュメントの形式をとっている。ただし、本実施例の説明に必要な部分のみの表現を用いており、SGMLやXML等の仕様に厳密に従ったものではない。
【0172】
図15に示すジョブチケットは6行から成り立っている。1行目の<JobTicket>はジョブチケットの記述の開始を意味する。これに対応する表現として、6行目の</JobTicket>はジョブチケットの記述の終了を意味する。2、3、4、5行目は具体的な指示を表すものである。
【0173】
一つの印刷指示表現は<PrintPageで始まり、/>で終わる。なお、ジョブチケットそのものの可読性を高めるために任意のインデントをつけることが可能である。印刷指示表現の中には属性として具体的な印刷指示を記述する。
【0174】
図15において、FileNameで示す属性によって、印刷対象となる文書を表している(2行目)。印刷対象文書はsample.pdfであり、図3における39の部分、すなわち図14に示す文書を指している。
【0175】
また、PrintRangeで示す属性によって印刷文書の印刷ページ順および範囲を表している(3行目)。ページの表現は前述のように0基準で表現するものとする。なお、本実施例においては連続した範囲を‘〜’を使って表している。つまり、図15に示すジョブチケットにおいては0ページ目から9ページ目までの10ページ分をその順で印刷することを示している。
【0176】
4行目のColorPageで示す属性はJobTicket.xmlが表している印刷指示において、カラー情報を含むページを示している。これは、カラーページとして扱うという情報に過ぎず、カラー印刷を指示するものではない。ColorPageが示す属性に関わらず、カラープリンタにおいてはカラー印刷が、白黒プリンタにおいては白黒印刷を行うことになる。
【0177】
5行目のAmountで示す属性は印刷部数を指示する。図5においては10部印刷することを指示している。
【0178】
以上まとめると、図3が示すジョブファイルはsample.pdfの内容の0ページ目から9ページ目までを順に印刷し、それを10部作成することを指示していることになる。
【0179】
次に本実施例において、印刷クライアントから印刷サーバへジョブファイルが送られる際に、印刷サーバに対してどのような指示がなされるかを説明する。
【0180】
図16は、印刷クライアントから印刷サーバに対してジョブファイルを送信する際に、表示される指示設定画面である。この画面は、図1におけるモニタ2aあるいは3aに表示され、キーボード(2b、3b)およびマウス(2c、3c)を操作して、所望の指示を行うことができる。
【0181】
図1における印刷サーバ1は送られたジョブファイルに従った印刷を白黒ページとカラーページに分割し二つのプリンタに分散して処理させることにより高速な処理を実現する。
【0182】
図16は、印刷サーバに対してカラー分散の方法を指定する画面の例である。図16において、280はカラー分散印刷モードの画面全体を示す。281は分散させるデバイスを選択する方法を選ぶためのウィンドウである。281の中には2つのページ分割方法の中から1つを選択できるユーザインタフェースがあり、選択するページ分割方法の1つをマウス(2c、3c)あるいはキーボード(2b、3b)によってチェックマークをつけることによりそのページ分割方法を選択することができる。282、283は各ページ分割方法の選択チェックボックスであり、それぞれ282はPDFファイルの内容を解析して適切なページを選択する方法、283はジョブチケットの内容に従って適切なページを選択する方法を示す。図16においては282のPDF判断によるページ分割が選択されている状態であり、選択されている方法の場所に図16のようなチェックマークが表示される。
【0183】
284は設定された内容に従ってカラー分散印刷を開始することを指示するボタン、285は設定された内容を破棄して印刷をキャンセルするボタンである。
【0184】
次にカラー分散印刷におけるページの分割について説明する。
【0185】
図17は第5の実施例における、図3に示すジョブファイルを図16に示す設定画面で均等に二つのデバイス向けに分配するべく設定した場合のページの分け方を示した図である。図3に示すジョブファイルは、図5におけるジョブチケットの3行目に示すように10ページ分の印刷ページ範囲を持つ。これらをカラーページと白黒ページに分割すると、2、5、8ページ目とそれ以外に分割することになる。
【0186】
図17において、133は白黒ページの範囲を、134はカラーページの範囲を示している。さらに、各分割範囲におけるページには図14に対応して、同じ図示番号を振った。図17において図14と同じく、120から129は0ページ目から9ページ目をそれぞれ示している。
【0187】
ここで、133および134のページ範囲で適したデバイスは、133が白黒プリンタ、134がカラープリンタということになる。
【0188】
次に、図3に示すジョブファイルを印刷サーバ1に送り、図16に示す指示設定画面から印刷指示が行われた(284押下)後の動作について説明する。
【0189】
図18は図1に示す構成において図3に示すジョブファイル30を印刷サーバ1へ送り、図16に示す設定画面による指示で印刷させる場合の印刷サーバ1におけるジョブファイル30の処理手順を示したフロチャートである。
【0190】
まずステップS400から処理を開始するが、この時点で印刷サーバ1へはジョブファイル30の送信が完了し、また図16に示す設定画面における指示も伝わっているものとする。また、図18のフロチャートに示す処理を進めるための変数bw_list、col_list等の初期化も行われる。
【0191】
次にステップS401でジョブチケットをオープンし、ジョブチケットの内容を読み込む。具体的にはジョブファイル30における38の部分(JobTicket.xml本体)から内容を読み込む。
【0192】
次にステップS402にて白黒とカラーのページを分割する判断方法を判断する。ページ分割方法は、図16に示す281の設定画面で選択された内容にしたがって印刷サーバ1に送られた指示で決定する。282のPDF判断の場合にはステップS403へ進む。283のJobTicket判断の場合にはステップS417へ進む。
【0193】
図16における282が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS403でPDFをオープンする。この時点から、PDFに含まれる任意のページを解析する準備が出来ているものとする。次にステップS404にてジョブチケットから印刷ページ範囲であるPrintRange属性値(図15における3行目)を取得し、最初のページ番号を取得する。図15におけるPrintRange属性値は“0〜9”であるので、最初のページ番号は0である。ステップS404ではこれを変数pに保存しておく。
【0194】
次にステップS405にて、PDFにおけるpページ目を解析する。そして、ステップS406にて、pページ目にカラー描画オブジェクトが含まれているか否かを判断する。pページ目にカラー描画オブジェクトが含まれていた場合(Yes)にはステップS408へ進み、含まれていなかった場合(No)にはステップS407へ進む。
【0195】
ステップS407では、白黒プリンタへ出力するページリストを保持する変数bw_listにページ番号pを追加する。例えば、bw_listに既にページリストが“1 2 4”と設定されているところへ値5を持つpが追加されるとbw_listは“1 2 4 5”となる。
【0196】
ステップS408では、カラープリンタへ出力するページリストを保持する変数col_listにページ番号pを追加する。ページリストの追加の仕方はbw_listと同じであるものとする。
【0197】
ステップS407、S408でそれぞれのページリストを更新すると次にステップS409へ進む。ステップS409ではPrintRange属性値が示すページリストの次のページがあるかを判断する。まだ解析が済んでいないページがある場合(Yes)にはステップS410へ進み、PrintRange中の全てのページの解析が済んでいる場合(No)にはステップS411へ進む。
【0198】
ステップS410ではPrintRange属性値から次のページを取得して変数pに入れる。そして、ステップS405へ戻り、ページの解析とbw_list、col_listいずれかへのページリストへの追加を繰り返す。
【0199】
図16における283が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS417でジョブチケットから印刷ページ範囲であるPrintRange属性値を取得し、最初のページ番号を取得、変数pへ入れる。ここでの処理はステップS404と同様である。
【0200】
次にステップS418においてpがジョブチケットのColorPage属性値に含まれているかを判断する。つまり、ジョブチケットの保持するカラーページ情報を元にpページ目がカラーページであるかを判断する。pがColorPageに含まれている場合(Yes)にはステップS420へ進み、pがColorPageに含まれていない場合(No)にはステップS419へ進む。
【0201】
ステップS419では、白黒プリンタへ出力するページリストを保持する変数bw_listにページ番号pを追加する。
【0202】
ステップS420では、カラープリンタへ出力するページリストを保持する変数col_listにページ番号pを追加する。
【0203】
ステップS419、S420でそれぞれのページリストを更新すると次にステップS421へ進む。ステップS421ではPrintRange属性値が示すページリストの次のページがあるかを判断する。まだカラーページ判断が済んでいないページがある場合(Yes)にはステップS422へ進み、PrintRange中の全てのページの判断が済んでいる場合(No)にはステップS411へ進む。
【0204】
ステップS422ではPrintRange属性値から次のページを取得して変数pに入れる。そして、ステップS418へ戻り、ページの判断とbw_list、col_listいずれかへのページリストへの追加を繰り返す。
【0205】
ステップS411では白黒プリンタを1台選択する。そして、次のステップS412において選択した白黒プリンタに対してbw_listのページ範囲で出力指示が出される。白黒プリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容のうち印刷ページ範囲の指定をbw_listの内容に変えた印刷指示が送られる。出力指示が送られるとデバイスが独立して処理を行うため、印刷サーバ1は次の処理に移ることが出来る。
【0206】
次のステップS413ではカラープリンタを1台選択する。そして、次のステップS414において選択したカラープリンタに対してcol_listのページ範囲で出力指示が出される。白黒プリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容のうち印刷ページ範囲の指定をcol_listの内容に変えた印刷指示が送られる。
【0207】
以上でステップS415へ進み処理を終了する。
【0208】
以上の手順により、ジョブチケット、文書データ、印刷指示をカラー分散印刷処理するにあたって、分割するページを決定することが出来る。
【0209】
以上の説明から分かるように、ジョブチケットに記述されたカラーページ情報(ColorPage属性値)はカラー印刷を指示するものではない。さらに、このジョブチケットを含むジョブファイルを処理するシステムあるいは方法においては、ジョブチケットに含まれるカラーページ情報を利用するか否かを選択することが出来る。
【0210】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、分散印刷において、自動的に最適な出力デバイス(プリンタ)を選択する際や、出力先に応じて適切なページを選択する際に、ジョブチケットに保持したカラー情報を元に行うことで、従来ページデータを解析して行っていた負荷のかかる処理を、効率的かつ低コストで行うことが出来るようになった。
【0211】
ここで、ジョブチケットに保持されたカラー情報は印刷システムの処理に応じて利用される参考情報であるため、ジョブチケットの目的であるジョブ(ファイル)の汎用性を損なうことは無い。従って、カラー印刷を行わない場合や、分散印刷におけるデバイスの選択やページの判断を行わないシステムで、同じジョブチケットを処理したとしてもジョブチケットのフォーマットや内容の互換性に何ら問題とはならない。
【0212】
また、実ページデータを解析して得られる結果に比較してジョブチケットに保持するカラー情報の精度が低い場合には、印刷システムに対する操作上、ページデータの解析とジョブチケットに保持するカラー情報のいずれかを選択できるようにすることで、より利用者の要求に合った動作を実現することが可能となる。
【0213】
むしろ、利用者の意図として、実ページデータの解析結果通りにではなく白黒ページとカラーページを分類したい場合には積極的にジョブチケットの情報を利用することで、さらに利用者の要求に最適な動作を実現することが可能となる。例えば、あるページにおけるカラー描画部分が非常に小さい場合に、そのページはわざわざカラー印刷を行う必要が無いことを利用者が認識している場合などである。
【0214】
なお、本発明の実施例においては、ジョブチケットの例としてマークアップ言語を利用したテキストデータを示したが、これに限らず、所定の出力形態の指示、機器制御の指示の部分範囲を指定して別条件の記述を行うことが出来る書式であれば、いずれも有効である。
【0215】
また、印刷管理システムの例として、PDFをページデータとして用いるシステムを示したが、これに限るものではなく、別のフォーマットあるいは複数のフォーマットを用いるシステムの場合でも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷管理システムの全体構成を示すブロック図
【図2】ジョブファイルの構造例を示す図
【図3】ジョブファイルの一例を示す図
【図4】ページデータの一例を示すイメージ図
【図5】ジョブチケットの一例を示す図
【図6】第一の実施例における設定画面例を示す図
【図7】第一の実施例における流れ図
【図8】第二の実施例における設定画面例を示す図
【図9】第二の実施例における流れ図
【図10】第三の実施例における設定画面例を示す図
【図11】第三の実施例におけるページデータの分割を示すイメージ図
【図12】第三の実施例における流れ図
【図13】第四の実施例における設定画面例を示す図
【図14】第五の実施例におけるページデータの一例を示すイメージ図
【図15】第五の実施例におけるジョブチケットの一例を示す図
【図16】第五の実施例における設定画面例を示す図
【図17】第五の実施例におけるページデータの分割を示すイメージ図
【図18】第三の実施例における流れ図
【記号の説明】
1 印刷管理システム(印刷サーバ)
2 印刷クライアント
3 印刷クライアント
4 プリンタ
5 プリンタ
6 プリンタ
7 プリンタ
8 ネットワーク(接続線)
9 ネットワーク(接続線)
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷制御装置および印刷機器制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体に関し、印刷方法を指示した指示書を含む印刷対象文書を、一つ以上の出力装置へ出力する手段を提供するための、印刷管理サーバ、端末、印刷管理方法、印刷管理プログラム、印刷管理プログラムを記録した記録媒体及び印刷管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、文書を印刷するためには対象となる文書、および、印刷指示を機器に入力し印刷を行っていた。この際、両面指示のような印刷方法を指示する内容を印刷対象とは別の文書で保持し、印刷対象と対にして機器へ入力するということも行われている。この指示内容を含む文書を指示書、あるいはジョブチケット(JobTicket)と呼んでいる。ジョブチケットの使用により、複雑となる指示内容を保存しておき同じ印刷方法での印刷を容易に繰り返すことが可能となっている。また、ジョブチケットを使用することにより、利用者は実際に印刷を実行する機器の存在や、その機器の機能に依存することなく、最終生成物(例えば、「製本された状態の本」等)を要求することが可能となる。
【0003】
また、別の従来技術として、1つの成果物を得るにあたって、複数の機器で同時印刷を行い、最終的にそれらの出力をまとめて成果物とする処理も行われている。例えば、複数部数を出力する場合に複数の機器に部数分割して同じものを出力したり、ページ範囲で分割し複数の機器に分散させるなどである。さらに、機器の種類に応じて分散内容を分割する場合もある。この技術がオフィスプリンタなどで構成される小規模なシステムで最も効果的に利用されるのは、白黒印刷とフルカラー印刷をそれぞれ分けて印刷し、後に一つにまとめるカラー分散印刷処理である。通常、白黒印刷機器とカラー印刷機器では、そのスループットやランニングコストに差があるため、白黒ページ、フルカラーページそれぞれを適切な機器で印刷することによる速度およびコストにおける利点は大きい。
【0004】
通常、上記のような分散印刷処理においては、ジョブチケット自体に分散印刷のための特別な指示が記述されているとは限らない。最終成果物が目的であれば、分散手段は、ジョブチケットに必要な情報であるとは限らないし、分散のために部数やページ範囲を具体的に分けて指示しているジョブチケットの場合には分散印刷処理以外の印刷処理を行うことができないからである。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−084947号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特に分散印刷の分散先機器の選択基準が白黒印刷であるかカラー印刷であるかにあり、ジョブチケットに分散印刷処理を行うためのページ範囲指定等が記述されていない場合には、カラー分散印刷処理を行うシステムにおいて、カラー印刷機器に送るべきページと、白黒印刷機器へ送るべきページを判断しなければならない。
【0007】
通常、分散印刷を行うシステムは各ページデータにカラー画像が含まれているか否かを判断し、その結果からカラー印刷機器に送るべきページであるか、白黒印刷機器に送るべきページであるかを決定する。カラー画像が含まれているか否かはページの情報、例えばページ記述言語で表現されるデータの場合にはカラー印刷を行う命令が含まれているか、から判断される。
【0008】
この判断にあたっては、カラー分散印刷処理を行うシステムが印刷のためのレンダリングも行っている場合のように、ページ情報の詳細を解析する手段をもっている場合には、それほど困難な処理とはならない。しかし、通常、分散印刷を処理するようなシステムではページ情報の詳細まで解析できるような手段はもっておらず、カラー画像が含まれているか否かの判断は難しい。また、ページ情報からカラー画像が含まれているか否かを判断できるとしても、現実的にはページの分散のためだけにページ情報の解析を行うと処理速度の低下となる。
【0009】
さらに、ページにカラー画像が含まれている場合であっても、そのカラー画像がそのページの中で占める割合、あるいは、そのページにおいてカラー印刷される必要度が低い場合には、印刷全体としての効率を考えて白黒印刷ページとして分類したい場合も有り得る。
【0010】
従って、従来、カラー分散印刷を行うためのページの判断処理はプリンタのコントローラなど、ページ情報の詳細を解析できる機能を持つ機器やシステムの追加機能として実装されてきた。
【0011】
あるいは、カラー画像が含まれているか否かを判断するために実装およびパフォーマンス面でコストをかけてページ情報の詳細を解析する手段を持たせていた。
【0012】
以上のような理由から、小規模な分散印刷環境や、異なる種類の印刷機器が混在するような分散印刷システムにおいて効率的に処理することが困難であるという課題があった。
【0013】
本発明は上記の従来方式の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ジョブチケットの指示に従って印刷処理を行いつつ、カラー印刷あるいは白黒印刷が可能な異なる印刷機器が混在した中で適切なページ分散印刷を行うことが可能な印刷管理システムにおいて、印刷対象となるページ情報の詳細データを解析することなく、カラー印刷あるいは白黒印刷のいずれかが最適であるかを効率的に決定することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る印刷管理システムは、入力として処理するジョブチケット中のレイアウト構造にあわせてカラー画像が含まれているか否かに関する情報を記述する。ジョブチケットにおけるこの記述はカラー印刷を行うことを示す指示ではなく、あくまでも印刷対象となるページがカラー画像を含むか否かを判断するための情報であることを特徴とする。従って、カラー印刷を行う必要性が低いために白黒印刷を行うページの場合には、実際にカラー画像が含まれている場合でもそのページに関する情報を「カラー画像無し」といった内容にしておくことができる。
【0015】
そして、印刷管理システムがこのジョブチケットを読むことにより、効率的に分散ページの判断を行うことを特徴とする。
【0016】
すなわち、本発明の技術内容は以下の構成を備えることにより前記課題を解決できた。
【0017】
(1)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示を提供する印刷指示提供手段、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供手段、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信手段、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法指示を提供する機器管理方法指示提供手段、前記機器管理方法指示提供手段および前記印刷情報送信手段によって与えられた情報および指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択手段、前記機器管理方法指示および前記印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択手段で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御手段、を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0018】
(2)前記(1)における印刷制御装置において、前記付加情報提供手段が提供する付加情報がカラー情報であるカラー情報提供手段を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0019】
(3)前記(2)における印刷制御装置において、前記被管理印刷装置選択手段が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷制御装置。
【0020】
(4)前記(1)における印刷制御装置において、前記印刷指示提供手段による印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷制御装置。
【0021】
(5)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示を提供する印刷指示提供手段、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供手段、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信手段、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法指示を提供する機器管理方法指示提供手段、前記機器管理方法指示提供手段および前記印刷情報送信手段によって与えられた情報および指示から前記印刷指示の示す印刷内容を少なくとも1つ以上に分割した分割印刷指示を生成する印刷指示分割手段、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択手段、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択手段で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御手段、を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0022】
(6)前記(5)における印刷制御装置において、前記付加情報提供手段が提供する付加情報がカラー情報であるカラー情報提供手段を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0023】
(7)前記(6)における印刷制御装置において、前記被管理印刷装置選択手段が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷制御装置。
【0024】
(8)前記(6)における印刷制御装置において、前記印刷指示分割手段が印刷指示ページ範囲を白黒ページ範囲とカラーページ範囲に分割することを特徴とする印刷制御装置。
【0025】
(9)前記(5)における印刷制御装置において、前記印刷指示提供手段による印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷制御装置。
【0026】
(10)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置における印刷機器制御方法において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、前記機器管理方法指示および前記印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、を備えることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0027】
(11)前記(10)における印刷機器制御方法において、前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0028】
(12)前記(11)における印刷機器制御方法において、前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷機器制御方法。
【0029】
(13)前記(10)における印刷機器制御方法において、前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0030】
(14)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置における印刷機器制御方法において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示から前記印刷指示の示す印刷内容を少なくとも1つ以上に分割した分割印刷指示を生成する印刷指示分割工程、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、を備えることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0031】
(15)前記(14)における印刷機器制御方法において、前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0032】
(16)前記(15)における印刷機器制御方法において、前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷機器制御方法。
【0033】
(17)前記(15)における印刷機器制御方法において、前記印刷指示分割工程において印刷指示ページ範囲を白黒ページ範囲とカラーページ範囲に分割することを特徴とする印刷機器制御方法。
【0034】
(18)前記(14)における印刷機器制御方法において、前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷機器制御方法。
【0035】
(19)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、前記機器管理方法指示および前記印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、を備えることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0036】
(20)前記(19)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0037】
(21)前記(20)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0038】
(22)前記(19)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであること、を特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0039】
(23)所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示から前記印刷指示の示す印刷内容を少なくとも1つ以上に分割した分割印刷指示を生成する印刷指示分割工程、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、を備えることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0040】
(24)前記(23)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0041】
(25)前記(24)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0042】
(26)前記(24)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記印刷指示分割工程において印刷指示ページ範囲を白黒ページ範囲とカラーページ範囲に分割することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0043】
(27)前記(23)におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を、図に沿って詳細に説明する。
【0045】
(第一の実施例)
図1は本発明における実施例である印刷管理システムの全体構成を示すブロック図である。
【0046】
図1において、1はプリンタを管理する印刷サーバ、2は印刷文書およびジョブチケットを印刷サーバ1に送る印刷クライアント、同様に3も印刷クライアント、4から7は印刷サーバ1によって管理されているプリンタ、8は印刷サーバ1および印刷クライアント3とプリンタ(4から7)を接続するネットワーク、9は印刷サーバ1と印刷クライアント2を接続するネットワークである。印刷クライアント2にはモニタ2a、キーボード2b、マウス2cが接続されている。同様に印刷クライアント3にもモニタ3a、キーボード3b、マウス3cが接続されており、これらの入出力装置を利用することにより、印刷クライアント2あるいは印刷クライアント3から印刷サーバ1へ印刷指示を送ることができる。
【0047】
印刷クライアント2の利用者はモニタ2aの出力を確認しながらキーボード2bおよびマウス2cを操作し、ネットワーク9を経由して印刷サーバ1へ指示を送る。この際、印刷文書およびジョブチケットもネットワーク9経由で送信される。
【0048】
印刷クライアント3の利用者はモニタ2aの出力を確認しながらキーボード3bおよびマウス3cを操作し、ネットワーク8を経由して印刷サーバ1へ指示を送る。この際、印刷文書およびジョブチケットもネットワーク8経由で送信される。
【0049】
印刷クライアント2あるいは印刷クライアント3から印刷指示を受けた印刷サーバ1は印刷クライアントからの指示にある所定の条件に従って印刷するデバイスを選択し、ジョブチケットの指示に従って印刷文書を出力する。この際、印刷するデバイスはプリンタA(4)からプリンタD(7)の中から選択される。
【0050】
なお、印刷管理システムは全体構成として図1に示すような構成からなるものの、その中心的な機能は印刷サーバ1が持っており、印刷サーバ1をもって印刷管理システムと呼ぶ場合もある。
【0051】
図1において、4のプリンタAから7のプリンタDまではそれぞれ単体で印刷動作が可能な機器であるが、印刷サーバ1によって集中管理されることにより、効率的な組み合わせ使用、あるいは印刷ジョブ毎に適切に選択されることにより、印刷サーバ1を含めて全体が適切に負荷分散された一つのプリンタであると見なすことも出来る。なお、本実施例におけるプリンタはPDF形式のデータを解釈して画像形成を行うことができるデバイスであるものとする。
【0052】
次に本実施例において、印刷クライアントから印刷サーバへ印刷文書およびジョブチケットがどのように送られるかを説明する。
【0053】
図2は、図1におけるネットワーク8あるいはネットワーク9を経由して印刷クライアントから印刷サーバ1へ送られる印刷文書ファイルのデータ構造を表した図である。本実施例においては、印刷文書とジョブチケットは1つのファイルにまとめられて印刷サーバ1に送られる。言い換えれば、印刷サーバ1に送られるファイルは複数のファイルをまとめたものであり、まとめられる複数のファイルとは、1つのジョブチケットとそのジョブチケットが対象とする1つ以上の文書ファイルである。ここでいう文書ファイルには画像データファイルが含まれる場合も有り得る。本実施例においては、印刷サーバに送られる1つにまとめられたファイルをジョブファイルと呼ぶ。
【0054】
図2において、20はジョブファイルを示している。ジョブファイル20は大きく3つの部分から成っている。上から順にジョブファイルに含まれるファイル数21、ファイル情報22、実体データ23である。ファイル情報22および実体データ23はファイル数21が示す個数だけ存在する。各ファイル情報はさらにファイル名21a、ファイル位置情報21b、ファイルサイズ21cから成っており、この3つのデータ一組で1つのファイルに対応する。ファイル名21aはジョブファイルに含まれるファイルの名前であり、この名前によって、ジョブチケットおよび文書ファイルを識別する。更に、ジョブチケット内の記述においても、文書ファイルをこのファイル名で参照するものとする。ファイル位置情報21bは実体データ23のどの部分に対応するファイルの実体データが位置しているかを示す情報である。ファイルサイズ21cは対応するファイルのサイズを示す情報である。以上の各データが、単純に連結されて1つのファイルとして構成されているのがジョブファイル20である。
【0055】
なお、ファイル数21、ファイル名22a、ファイル位置情報22b、ファイルサイズ22cはそれぞれ固定長のデータサイズを持っており、実体データ23は各ファイルのデータに従って可変長のデータサイズとなっている。
【0056】
図3は本実施例におけるジョブファイルの一例を示している。
【0057】
図3において、30は1つのジョブチケットと1つの文書ファイルを含むジョブファイルを示している。31はジョブファイルに含まれるファイル数であり、ジョブチケットと文書ファイルの合計で2となっている。
【0058】
32は一つ目のファイルであるジョブチケットのファイル名である。本実施例ではJobTicket.xmlというファイル名となっている。33はJobTicket.xmlがジョブファイル30においてどこに位置しているかを示す位置情報であり、図3において33から矢印にて示される位置を保持している。34はJobTicket.xmlのファイルサイズを示している。
【0059】
35は二つ目のファイルである文書ファイルのファイル名である。図3に示すようにsample.pdfというファイル名となっている。36はsample.pdfがジョブファイル30においてどこに位置しているかを示す位置情報であり、図3において36から矢印にて示される位置を保持している。37はsample.pdfのファイルサイズを示している。
【0060】
38はJobTicket.xmlのデータであり、39はsample.pdfのデータである。
【0061】
次に図3に示すジョブファイルの内容について具体的に説明する。
【0062】
図4は図3におけるsample.pdf(39)の内容が示す文書のイメージを図示したものである。
【0063】
図4に示すようにsample.pdfは10ページから成るPDF文書である。図4において、100は0ページ目、101は1ページ目、以下同様に102から109までは順に2ページ目から9ページ目をあらわしている。なお、本実施例におけるページの数え方は、後のジョブチケットの表現に合わせて、0を基準とする。従って、最初のページは0ページ目である。
【0064】
sample.pdfは基本的に白黒データで構成されているが、所定のページだけには、赤色で丸秘のアノテーションが入っている。アノテーションは0ページ目(110)、2ページ目(111)、4ページ目(112)の3ページに入っている。これらのことは、sample.pdfを解析することによって判断可能である。
【0065】
図5は図3におけるJobTicket.xml(38)の内容を示している。
【0066】
本実施例におけるジョブチケットはSGMLやXMLなどに代表されるマークアップ言語を利用したテキストドキュメントの形式をとっている。ただし、本実施例の説明に必要な部分のみの表現を用いており、SGMLやXML等の仕様に厳密に従ったものではない。
【0067】
図5に示すジョブチケットは6行から成り立っている。1行目の<JobTicket>はジョブチケットの記述の開始を意味する。これに対応する表現として、6行目の</JobTicket>はジョブチケットの記述の終了を意味する。2、3、4、5行目は具体的な指示を表すものである。
【0068】
一つの印刷指示表現は<PrintPageで始まり、/>で終わる。なお、ジョブチケットそのものの可読性を高めるために任意のインデントをつけることが可能である。印刷指示表現の中には属性として具体的な印刷指示を記述する。
【0069】
図5において、FileNameで示す属性によって、印刷対象となる文書を表している(2行目)。印刷対象文書はsample.pdfであり、図3における39の部分、すなわち図4に示す文書を指している。
【0070】
また、PrintRangeで示す属性によって印刷文書の印刷ページ順および範囲を表している(3行目)。ページの表現は前述のように0基準で表現するものとする。なお、本実施例においては連続した範囲を‘〜’を使って表している。つまり、図5に示すジョブチケットにおいては0ページ目から9ページ目までの10ページ分をその順で印刷することを示している。
【0071】
4行目のColorPageで示す属性はJobTicket.xmlが表している印刷指示において、カラー情報を含むページを示している。これは、カラーページとして扱うという情報に過ぎず、カラー印刷を指示するものではない。ColorPageが示す属性に関わらず、カラープリンタにおいてはカラー印刷が、白黒プリンタにおいては白黒印刷を行うことになる。
【0072】
5行目のAmountで示す属性は印刷部数を指示する。図5においては10部印刷することを指示している。
【0073】
以上まとめると、図3が示すジョブファイルはsample.pdfの内容の0ページ目から9ページ目までを順に印刷し、それを10部作成することを指示していることになる。
【0074】
次に本実施例において、印刷クライアントから印刷サーバへジョブファイルが送られる際に、印刷サーバに対してどのような指示がなされるかを説明する。
【0075】
図6は、印刷クライアントから印刷サーバに対してジョブファイルを送信する際に、表示される指示設定画面である。この画面は、図1におけるモニタ2aあるいは3aに表示され、キーボード(2b、3b)およびマウス(2c、3c)を操作して、所望の指示を行うことができる。
【0076】
図1における印刷サーバ1は送られたジョブファイルに従った印刷の部数を分割し複数のプリンタに分散して処理させることにより高速な処理を実現する。
【0077】
図6は、印刷サーバに対して部数分散の方法を指定する画面の例である。図6において、200は部数分散印刷モードの画面全体を示す。201は分散させるデバイスを選択する方法を選ぶためのウィンドウである。201の中には3つのデバイス選択方法の中から1つを選択できるユーザインタフェースがあり、選択するデバイス選択方法の1つをマウス(2c、3c)あるいはキーボード(2b、3b)によってチェックマークをつけることによりそのデバイス選択方法を選択することができる。202、203、204は各デバイス選択方法の選択チェックボックスであり、それぞれ202はユーザによるデバイス指定、203はPDFファイルの内容を解析して適切なプリンタを選択する方法、204はジョブチケットの内容に従って適切なプリンタを選択する方法を示す。図6においては201のユーザによるデバイス指定が選択されている状態であり、選択されている方法の場所に図6のようなチェックマークが表示される。
【0078】
205は分散比率を設定するウィンドウであり、分散させるデバイスの数とそれらのデバイスに印刷部数を分配する比率を206に設定する。206への設定はマウス(2c、3c)によって入力場所を選択した後、キーボード(2b、3b)によって比率を入力することで行う。図6においては2台のデバイスに対して均等に分配する旨を示す“1:1”が設定されている。分散比率には‘:’(コロン)で区切られた数値列を指定することにより、その比率で数値を指定した数のデバイスに分散させることを意味する。例えば、3台のデバイスで分散させ、最初のデバイスには全体の半分、残りを残りの2台のデバイスで均等に分配する場合には“2:1:1”と指定するものとする。
【0079】
214は分散させるデバイスを選択するウィンドウであり、201において202が選択されている場合に有効な選択プリンタを設定する。215はスクロールバーであり、選択肢となるプリンタ全てが214に表示しきれない場合にマウス(2c、3c)を使用して表示から隠れているプリンタを表示させる。図6において207から211まではそれぞれ選択肢となるプリンタを示すチェックボックスである。これらの中から、印刷部数を分配させるプリンタを複数選択するものとする。図においてはプリンタA(207)とプリンタD(210)が選択されている様子が示されている。
【0080】
212は設定された内容に従って部数分散印刷を開始することを指示するボタン、213は設定された内容を破棄して印刷をキャンセルするボタンである。
【0081】
次に、図3に示すジョブファイルを印刷サーバ1に送り、図6に示す指示設定画面から印刷指示が行われた(212押下)後の動作について説明する。
【0082】
図7は図1に示す構成において図3に示すジョブファイル30を印刷サーバ1へ送り、図6に示す設定画面による指示で印刷させる場合の印刷サーバ1におけるジョブファイル30の処理手順を示したフロチャートである。
【0083】
まずステップS300から処理を開始するが、この時点で印刷サーバ1へはジョブファイル30の送信が完了し、また図6に示す設定画面における指示も伝わっているものとする。次にステップS301において、分散させるデバイス(プリンタ)の数を求める。これは、図6における206で設定された分散比率の数値の数を数えることによって得る。例えば、図6に示すように“1:1”であれば2であり、“2:1:1”であったならば3である。この値は後に必要となるため内部処理用変数ndivへ保存しておく。
【0084】
次にステップS302において各分散部数を計算し内部処理用配列変数div[]へ保存する。分散部数は図6における206で設定された分散比率の比率とJobTicketにおける印刷総部数から計算する。図3のジョブファイルに対応する図5に示すジョブチケットにおいては5行目のAmount属性値(図5では10)を図6に示す206の分散比率で分配する。図6に示すように“1:1”であれば、5部と5部に分けることになる。なお、分散比率の指定によって全部数が整数比に割り切れない場合には、順にデバイス毎の分配部数を決定する際に、小数点以下を切り捨て、残りを次のデバイスの分配部数計算に組み入れるものとする。例えば、10部を“1:1:1”に分けるとすると、10部を(1/3、1/3、1/3)と分けることになるが、最初のデバイスは10の3分の1で少数以下を切り捨てると3部、次は残りの7部を残りの分散比率“1:1”で分けるので次のデバイスは7の2分の1で小数点以下を切り捨てて3部、最後のデバイスは残りの4部である。もう1つ例をあげると、10部を“1:1:1:1”と分けるとすると、最初のデバイスは10部の4分の1で2部、次は残り8部の3分の1で2部、次は残り6部の2分の1で3部、最後が残りの3部である。このように分配した部数を0基準の添え字をもつ配列div[0],div[1],div[2]……へ保存する。
【0085】
次にステップS303にて分散先のデバイスを選択する方法を判断する。デバイス選択方法は、図6に示す201の設定画面で選択された内容に従って印刷サーバ1に送られた指示で決定する。202のユーザによるデバイス指定の場合にはステップS304へ進む。203のPDF判断の場合にはステップS305へ進む。204のジョブチケット判断の場合にはステップS311へ進む。
【0086】
図6におけるデバイス選択ウィンドウ214にてユーザによって指定されたデバイスの一覧は印刷サーバ1へ指示情報の一部として送られる。ステップS304では分散先デバイス(プリンタ)をndiv台分配列dev[]に保存する。dev[]は後にdiv[]に保存されている各部数と対応付けられる。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも多い場合には、複数指定されたデバイスの前からndiv台分dev[]に保存される。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも少ない場合には、最後に指定されたデバイスで配列の残り(dev[ndiv−1]まで)が埋められる。ステップS304で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0087】
図6における203が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS305でPDFをオープンし、最初のページを読み込む。具体的には図3のジョブファイル30における39の部分(sample.pdf本体)からページを読み込む。そしてステップS306でsample.pdfの1ページ分を解析する。解析する内容はカラー描画オブジェクトが含まれているか否かである。カラー描画オブジェクトが含まれている場合にはカラープリンタによる印刷が必要であるためステップS307にてステップS313へ進む。カラー描画オブジェクトが含まれていない場合にはステップS307からステップS308へ進む。ステップS308ではsample.pdfにまだ解析していない次のページがあるかを判断する。次のページがある場合にはステップS309へ進み次のページを読み込む。そしてステップS306へ戻り、ページの解析を繰り返す。最後のページまで解析が終わった場合には、どのページにもカラー描画オブジェクトが含まれていなかったということである。この場合にはステップS310へ進む。
【0088】
ステップS310ではndiv台分の白黒プリンタを選択し、配列dev[]へ保存する。ndiv台以上の選択候補がある場合には、単純に選択できる先頭からndiv台分を選ぶ。ndiv台の選択候補が無い場合には、最後に選択したデバイスで配列の残りを埋める。なお、選択可能なデバイス(プリンタ)が一台も存在しない場合には印刷サーバ1が動作不可能ということになるため、本実施例においては印刷サーバ1が動作している場合には少なくとも1台の白黒プリンタが選択できる前提とする。ステップS310で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0089】
また、ステップS307からカラー印刷が必要であると判断されステップS313へ進むと、ステップS313ではndiv台分のカラープリンタを選択し、配列dev[]へ保存する。ndiv台以上の選択候補がある場合には、単純に選択できる先頭からndiv台分を選ぶ。ndiv台の選択候補が無い場合には、最後に選択したデバイスで配列の残りを埋める。なお、選択可能なデバイス(プリンタ)が一台も存在しない場合には印刷サーバ1が動作不可能ということになるため、本実施例においては印刷サーバ1が動作している場合には少なくとも1台のカラープリンタが選択できる前提とする。ステップS313で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0090】
図6における204が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップ311でジョブチケットをオープンし、ジョブチケットの内容を読み込む。具体的には図3のジョブファイル30における38の部分(JobTicket.xml本体)から内容を読み込む。そして、ステップS312にてカラープリンタを選択するべきか、白黒プリンタを選択するべきかの判断を行う。具体的にはジョブチケットにおける印刷ページ範囲指定の中にカラーページが含まれているかどうかを判断する。印刷ページ範囲指定は、図5における3行目のPrintRange属性値を読み取る。また、カラーページ情報が含まれているか否かは図5における4行目のColorPage属性値を読み取る。図5においては、ColorPage属性値に0、2、4ページ目がカラーページであるという情報があり、印刷範囲の中にカラーページが含まれていることが分かるため、カラープリンタを選択する。ColorPage属性値に設定されているページが印刷ページ範囲に指定されていなかった場合や、ColorPage属性値がジョブチケットに存在しない場合には、白黒プリンタを選択する。ステップS312においてカラーページが含まれている場合(Yes)にはステップS313へ進む。カラーページが含まれていない場合(No)にはステップS310へ進む。
【0091】
いずれのデバイス選択方法の場合でも、分散先のデバイスが配列dev[]に設定されると、次にステップS314へ進む。ここからは配列div[]とdev[]に設定された出力先デバイスと部数に従って、それぞれの部数で印刷指示が送られる。
【0092】
ステップS314では、まずループカウンタである変数iが0に初期化される。次にステップS315でデバイスdev[i]に対してdiv[i]部の出力指示が出される。dev[i]に対応するプリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容に従った印刷指示が送られる。出力指示が送られるとデバイスが独立して処理を行うため、印刷サーバ1は次の処理に移ることができる。次にステップS316へ進みiをインクリメントする。さらに次のステップS317で全てのデバイスへ印刷指示を送ったかを判断する。iがndivよりも小さい場合(Yes)にはまだ印刷指示を送っていないデバイスが存在するため、ステップS316から繰り返す。そうでない場合(No)には全てのデバイスへの印刷指示が完了したので、ステップS318へ進み、分散印刷処理を終了する。
【0093】
以上の手順に従うと図3におけるジョブファイルが図6に示す画面の設定で印刷指示された場合、図4に示すような10ページの文書がプリンタAから5部、プリンタDから5部出力されることになる。また、チェックボックス203あるいは204を選択した場合には自動的に選択されたプリンタからそれぞれ文書が5部ずつ出力されることになる。
【0094】
以上の手順により、ジョブチケット、文書データ、印刷指示を部数分散印刷処理するにあたって、出力先デバイスを決定することが出来る。
【0095】
以上の説明から分かるように、ジョブチケットに記述されたカラーページ情報(ColorPage属性値)はカラー印刷を指示するものではない。さらに、このジョブチケットを含むジョブファイルを処理するシステムあるいは方法においては、ジョブチケットに含まれるカラーページ情報を利用するか否かを選択することが出来る。
【0096】
また、ジョブチケットに含まれるカラーページ情報はPDFを解析した結果でなくとも良い。例えば、ジョブファイル、あるいはPDFを作成した段階でのヒント情報をカラーページ情報としても良い。この場合、カラーページの情報としては精度が下がるが、一方で、実際にはカラー描画オブジェクトを含むものの、それが無視できる場合には敢えて白黒プリンタでの印刷を指示したい場合などにその旨をジョブチケットに反映させることも有効である。
【0097】
以上説明したように、ジョブチケットにカラーページ情報を含めることにより、部数分散印刷を行うシステムにおいて、白黒プリンタか、カラープリンタかについて適切なプリンタを選択することが出来るようになる一方で、特にユーザがプリンタを指定した場合でも印刷指示としてはカラー印刷指示を行うことなく通常通り行うことが出来る。さらに、プリンタ選択の判断にあたってはPDFなどのページデータを解析する負荷も無くすことが可能である。
【0098】
これにより、部数分散印刷において、出力プリンタの選択処理に負荷がかかったとしても、細かい部分についても忠実にカラー印刷を行いたい場合にはページデータを解析し、そうでない場合にはジョブチケットに含まれたカラー情報に従って迅速にプリンタ選択を行うシステムを提供することも可能となった。ユーザは印刷を行う場面に応じて、適切なプリンタ選択方法を選ぶことが可能である。
【0099】
(第二の実施例)
第二の実施例については、第一の実施例との違いを説明する。
【0100】
第一の実施例においては、印刷サーバへの指示として、デバイス選択方法に3つの選択方法があった。このうちページデータ(PDF)の内容を判断する方法は、たとえ、その方法が選択されず実際の処理として負荷がかからない場合があったとしても、システムを構築するに当たってはページデータを解析する手段が必要となる。これは、コンピュータシステムとしては、ソフトウェアの記憶領域やその処理のために前提として必要とされる処理能力など、対象となるシステムに多くのリソースを必要とするため、最終的なコストが上がってしまうという課題もある。
【0101】
そこで、第二の実施例においてはPDFの内容を判断してデバイスを選択する手段を持たずに印刷サーバおよび印刷クライアントを構成する。
【0102】
図8は第二の実施例における、印刷サーバに対して部数分散の方法を指定する画面の例である。図8において、220は部数分散印刷モードの画面全体を示す。221は分散させるデバイスを選択する方法を選ぶためのウィンドウである。221の中には2つのデバイス選択方法の中から1つを選択できるユーザインタフェースがあり、選択するデバイス選択方法の1つをマウス(2c、3c)あるいはキーボード(2b、3b)によってチェックマークをつけることによりそのデバイス選択方法を選択することができる。222、224は各デバイス選択方法の選択チェックボックスであり、それぞれ222はユーザによるデバイス指定、224は印刷サーバによる自動選択を示す。印刷サーバによる自動選択は、ジョブチケットの内容に従って適切なプリンタを選択する。図8においては221のユーザによるデバイス指定が選択されている状態であり、選択されている方法の場所に図8のようなチェックマークが表示される。
【0103】
225は分散比率を設定するウィンドウであり、分散させるデバイスの数とそれらのデバイスに印刷部数を分配する比率を226に設定する。226への設定はマウス(2c、3c)によって入力場所を選択した後、キーボード(2b、3b)によって比率を入力することで行う。図8においては2台のデバイスに対して均等に分配する旨を示す“1:1”が設定されている。この設定書式については実施例1におけるそれと同じであるものとする。
【0104】
234は分散させるデバイスを選択するウィンドウであり、221において222が選択されている場合に有効な選択プリンタを設定する。235はスクロールバーであり、選択肢となるプリンタ全てが234に表示しきれない場合にマウス(2c、3c)を使用して表示から隠れているプリンタを表示させる。図6において227から231まではそれぞれ選択肢となるプリンタを示すチェックボックスである。これらの中から、印刷部数を分配させるプリンタを複数選択するものとする。図においてはプリンタA(227)とプリンタD(230)が選択されている様子が示されている。
【0105】
232は設定された内容に従って部数分散印刷を開始することを指示するボタン、233は設定された内容を破棄して印刷をキャンセルするボタンである。
【0106】
次に、図3に示すジョブファイルを印刷サーバ1に送り、図8に示す指示設定画面から印刷指示が行われた(232押下)後の動作について説明する。
【0107】
図9は図1に示す構成において図3に示すジョブファイル30を印刷サーバ1へ送り、図8に示す設定画面による指示で印刷させる場合の印刷サーバ1におけるジョブファイル30の処理手順を示したフロチャートである。
【0108】
まずステップS300から処理を開始するが、この時点で印刷サーバ1へはジョブファイル30の送信が完了し、また図8に示す設定画面における指示も伝わっているものとする。次にステップS301において、分散させるデバイス(プリンタ)の数を求める。これは、図8における226で設定された分散比率の数値の数を数えることによって得る。
【0109】
次にステップS302において各分散部数を計算し内部処理用配列変数div[]へ保存する。分散部数は図8における226で設定された分散比率の比率とJobTicketにおける印刷総部数から計算する。図3のジョブファイルに対応する図5に示すジョブチケットにおいては5行目のAmount属性値(図5では10)を図8に示す226の分散比率で分配する。図8に示すように“1:1”であれば、5部と5部に分けることになる。なお、実施例1における計算と同様に分散比率の指定によって全部数が整数比に割り切れない場合には、順にデバイス毎の分配部数を決定する際に、小数点以下を切り捨て、残りを次のデバイスの分配部数計算に組み入れるものとする。このように分配した部数を0基準の添え字をもつ配列div[0],div[1],div[2]……へ保存する。
【0110】
次にステップS303にて分散先のデバイスを選択する方法を判断する。デバイス選択方法は、図8に示す221の設定画面で選択された内容に従って印刷サーバ1に送られた指示で決定する。222のユーザによるデバイス指定の場合にはステップS304へ進む。224の自動判断の場合にはステップS311へ進む。
【0111】
図8におけるデバイス選択ウィンドウ234にてユーザによって指定されたデバイスの一覧は印刷サーバ1へ指示情報の一部として送られる。ステップS304では分散先デバイス(プリンタ)をndiv台分配列dev[]に保存する。dev[]は後にdiv[]に保存されている各部数と対応付けられる。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも多い場合には、複数指定されたデバイスの前からndiv台分dev[]に保存される。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも少ない場合には、最後に指定されたデバイスで配列の残り(dev[ndiv−1]まで)が埋められる。ステップS304で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0112】
図8における204が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップ311でジョブチケットをオープンし、ジョブチケットの内容を読み込む。具体的には図3のジョブファイル30における38の部分(JobTicket.xml本体)から内容を読み込む。そして、ステップS312にてカラープリンタを選択するべきか、白黒プリンタを選択するべきかの判断を行う。具体的にはジョブチケットにおける印刷ページ範囲指定の中にカラーページが含まれているかどうかを判断する。印刷ページ範囲指定は、図5における3行目のPrintRange属性値を読み取る。また、カラーページ情報が含まれているか否かは図5における4行目のColorPage属性値を読み取る。図5においては、ColorPage属性値に0、2、4ページ目がカラーページであるという情報があり、印刷範囲の中にカラーページが含まれていることが分かるため、カラープリンタを選択する。ColorPage属性値に設定されているページが印刷ページ範囲に指定されていなかった場合や、ColorPage属性値がジョブチケットに存在しない場合には、白黒プリンタを選択する。ステップS312においてカラーページが含まれている場合(Yes)にはステップS313へ進む。カラーページが含まれていない場合(No)にはステップS310へ進む。
【0113】
ステップS310ではndiv台分の白黒プリンタを選択し、配列dev[]へ保存する。ndiv台以上の選択候補がある場合には、単純に選択できる先頭からndiv台分を選ぶ。ndiv台の選択候補が無い場合には、最後に選択したデバイスで配列の残りを埋める。なお、選択可能なデバイス(プリンタ)が一台も存在しない場合には印刷サーバ1が動作不可能ということになるため、本実施例においては印刷サーバ1が動作している場合には少なくとも1台の白黒プリンタが選択できる前提とする。ステップS310で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0114】
また、ステップS312からカラー印刷が必要であると判断されステップS313へ進むと、ステップS313ではndiv台分のカラープリンタを選択し、配列dev[]へ保存する。ndiv台以上の選択候補がある場合には、単純に選択できる先頭からndiv台分を選ぶ。ndiv台の選択候補が無い場合には、最後に選択したデバイスで配列の残りを埋める。なお、選択可能なデバイス(プリンタ)が一台も存在しない場合には印刷サーバ1が動作不可能ということになるため、本実施例においては印刷サーバ1が動作している場合には少なくとも1台のカラープリンタが選択できる前提とする。ステップS313で分散先デバイスが決定すると、次はステップS314へ進む。
【0115】
いずれのデバイス選択方法の場合でも、分散先のデバイスが配列dev[]に設定されると、次にステップS314へ進む。ここからは配列div[]とdev[]に設定された出力先デバイスと部数に従って、それぞれの部数で印刷指示が送られる。
【0116】
ステップS314では、まずループカウンタである変数iが0に初期化される。次にステップS315でデバイスdev[i]に対してdiv[i]部の出力指示が出される。dev[i]に対応するプリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容に従った印刷指示が送られる。出力指示が送られるとデバイスが独立して処理を行うため、印刷サーバ1は次の処理に移ることができる。次にステップS316へ進みiをインクリメントする。さらに次のステップS317で全てのデバイスへ印刷指示を送ったかを判断する。iがndivよりも小さい場合(Yes)にはまだ印刷指示を送っていないデバイスが存在するため、ステップS316から繰り返す。そうでない場合(No)には全てのデバイスへの印刷指示が完了したので、ステップS318へ進み、分散印刷処理を終了する。
【0117】
以上の手順に従うと図3におけるジョブファイルが図8に示す画面の設定で印刷指示された場合、図4に示すような10ページの文書がプリンタAから5部、プリンタDから5部出力されることになる。また、チェックボックス224を選択した場合には自動的に選択されたプリンタからそれぞれ文書が5部ずつ出力されることになる。
【0118】
以上の手順により、ジョブチケット、文書データ、印刷指示を部数分散印刷処理するにあたって、出力先デバイスを決定することが出来る。
【0119】
以上説明したように、ジョブチケットに含められたカラーページ情報を判断してプリンタを自動選択する機能だけに絞ることで、部数分散印刷を行うシステムをコストをあげずに構成することが出来る。この場合でもジョブチケットに保存されているカラーページ情報は印刷範囲指示ではないため、ユーザがプリンタを指定する印刷指示の場合でもジョブファイルを特別に判断する必要なくそのまま出力することが出来る。
【0120】
(第三の実施例)
第三の実施例については、第一の実施例との違いを説明する。
【0121】
第一の実施例においては、印刷管理システムとして部数を分けて印刷を行う場合を示した。
【0122】
第三の実施例においては、複数あるページの範囲を分割する分散印刷の場合を示す。
【0123】
第三の実施例においても第一の実施例と同じく図1に示す全体構成の印刷管理システムを用いる。また、ジョブファイルについても同じく図2のフォーマットを持ち、図3に示す例を用いて説明する。
【0124】
本実施例において、印刷クライアントから印刷サーバへジョブファイルが送られる際に、印刷サーバに対してどのような指示がなされるかを説明する。
【0125】
図10は、印刷クライアントから印刷サーバに対してジョブファイルを送信する際に、表示される指示設定画面である。この画面は、図1におけるモニタ2aあるいは3aに表示され、キーボード(2b、3b)およびマウス(2c、3c)を操作して、所望の指示を行うことができる。
【0126】
図1における印刷サーバ1は送られたジョブファイルに従った印刷のページ範囲を分割し複数のプリンタに分散して処理させることにより高速な処理を実現する。
【0127】
図10は、印刷サーバに対してページ分散の方法を指定する画面の例である。図10において、240はページ分散印刷モードの画面全体を示す。241は分散させるデバイスを選択する方法を選ぶためのウィンドウである。241の中には3つのデバイス選択方法の中から1つを選択できるユーザインタフェースがあり、選択するデバイス選択方法の1つをマウス(2c、3c)あるいはキーボード(2b、3b)によってチェックマークをつけることによりそのデバイス選択方法を選択することができる。242、243、244は各デバイス選択方法の選択チェックボックスであり、それぞれ242はユーザによるデバイス指定、243はPDFファイルの内容を解析して適切なプリンタを選択する方法、244はジョブチケットの内容に従って適切なプリンタを選択する方法を示す。図10においては241のユーザによるデバイス指定が選択されている状態であり、選択されている方法の場所に図10のようなチェックマークが表示される。
【0128】
245は分散比率を設定するウィンドウであり、分散させるデバイスの数とそれらのデバイスに印刷ページ範囲を分配する比率を246に設定する。246への設定はマウス(2c、3c)によって入力場所を選択した後、キーボード(2b、3b)によって比率を入力することで行う。図10においては2台のデバイスに対して均等に分配する旨を示す“1:1”が設定されている。分散比率には‘:’(コロン)で区切られた数値列を指定することにより、その比率で数値を指定した数のデバイスに分散させることを意味する。例えば、3台のデバイスで分散させ、最初のデバイスには全体の半分、残りを残りの2台のデバイスで均等に分配する場合には“2:1:1”と指定するものとする。
【0129】
254は分散させるデバイスを選択するウィンドウであり、241において242が選択されている場合に有効な選択プリンタを設定する。255はスクロールバーであり、選択肢となるプリンタ全てが254に表示しきれない場合にマウス(2c、3c)を使用して表示から隠れているプリンタを表示させる。図10において247から251まではそれぞれ選択肢となるプリンタを示すチェックボックスである。これらの中から、印刷ページ範囲を分配させるプリンタを複数選択するものとする。図においてはプリンタA(247)とプリンタD(250)が選択されている様子が示されている。
【0130】
252は設定された内容に従ってページ分散印刷を開始することを指示するボタン、253は設定された内容を破棄して印刷をキャンセルするボタンである。
【0131】
次にページ分散印刷におけるページの分割について説明する。
【0132】
図11は第3の実施例における、図3に示すジョブファイルを図10に示す設定画面で均等に二つのデバイス向けに分配するべく設定した場合のページの分け方を示した図である。図3に示すジョブファイルは、図5におけるジョブチケットの3行目に示すように10ページ分の印刷ページ範囲を持つ。これらを二つのデバイス向けに均等に分割すると、1部につき5ページずつの二つに分割することになる。つまり、前半、0ページ目から4ページ目までの5ページ分、後半、5ページ目から9ページ目までの5ページ分である。
【0133】
図11において、113は前半5ページ分のページ範囲を、114は後半5ページ分のページ範囲を示している。さらに、各分割範囲におけるページには図4に対応して、同じ図示番号を振った。図11において図4と同じく、100から109は0ページ目から9ページ目をそれぞれ示している。
【0134】
ここで、図4および図11から、前半5ページにはカラーページが含まれ、後半5ページにはカラーページが含まれていないことが見てとれる。この場合は、それぞれのページ範囲で適したデバイスは前半がカラープリンタ、後半が白黒プリンタということになる。
【0135】
次に、図3に示すジョブファイルを印刷サーバ1に送り、図10に示す指示設定画面から印刷指示が行われた(252押下)後の動作について説明する。
【0136】
図12は図1に示す構成において図3に示すジョブファイル30を印刷サーバ1へ送り、図10に示す設定画面による指示で印刷させる場合の印刷サーバ1におけるジョブファイル30の処理手順を示したフロチャートである。
【0137】
まずステップS350から処理を開始するが、この時点で印刷サーバ1へはジョブファイル30の送信が完了し、また図10に示す設定画面における指示も伝わっているものとする。次にステップS351において、分散させるデバイス(プリンタ)の数を求める。これは、図10における246で設定された分散比率の数値の数を数えることによって得る。例えば、図10に示すように“1:1”であれば2である。この値は後に必要となるため内部処理用変数ndivへ保存しておく。
【0138】
次に、ステップS352でジョブチケットをオープンし、ジョブチケットの内容を読み込む。具体的には図3のジョブファイル30における38の部分(JobTicket.xml本体)から内容を読み込む。
【0139】
次にステップS353において各分散ページ範囲を計算し内部処理用配列変数page[]へ保存する。分散ページ範囲は図10における246で設定された分散比率の比率とJobTicketにおける指定印刷ページ範囲から計算する。図3のジョブファイルに対応する図5に示すジョブチケットにおいては3行目のPrintRange属性値(図5では“0〜9”、すなわち0ページ目から9ページ目まで)を図10に示す246の分散比率で分配する。図10に示すように“1:1”であれば、5ページ分と5ページ分に分け、0ページ目から4ページ目、および、5ページ目から9ページ目ということになる。なお、分散比率の指定によって全部ページ数が整数比に割り切れない場合には、順にデバイス毎の分配ページ数を決定する際に、小数点以下を切り捨て、残りを次のデバイスの分配ページ数計算に組み入れるものとする。なお、配列page[]への各ページ範囲の保存方法は1つの変数(例えばpage[0])につき、“0〜4”や“5 6 7 8 9”のようにページ範囲を表す列を1つずつ入れられるものとする。
【0140】
次にステップS354にて分散先のデバイスを選択する方法を判断する。デバイス選択方法は、図10に示す241の設定画面で選択された内容に従って印刷サーバ1に送られた指示で決定する。242のユーザによるデバイス指定の場合にはステップS355へ進む。243のPDF判断の場合にはステップS361へ進む。244のジョブチケット判断の場合にはステップS372へ進む。
【0141】
図10におけるデバイス選択ウィンドウ254にてユーザによって指定されたデバイスの一覧は印刷サーバ1へ指示情報の一部として送られる。ステップS355では分散先デバイス(プリンタ)をndiv台分配列dev[]に保存する。dev[]は後にpage[]に保存されている各ページ範囲と対応付けられる。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも多い場合には、複数指定されたデバイスの前からndiv台分dev[]に保存される。ユーザによって指定されたデバイス数がndivよりも少ない場合には、最後に指定されたデバイスで配列の残り(dev[ndiv−1]まで)が埋められる。ステップS355で分散先デバイスが決定すると、次はステップS356へ進む。
【0142】
図10における243が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS361でPDFをオープンする。この時点から、PDFに含まれる任意のページを解析する準備が出来ているものとする。次にステップS362においてループカウンタiを0に初期化する。そして、ステップS363で、page[i]に保存されている最初のページ番号を取得する。そして、ステップS364ではここで取得したページ番号のページを解析する。ステップS365ではステップS364における解析結果から、そのページにカラー描画オブジェクトが含まれているか否かを判断する。カラー描画オブジェクトが含まれている場合には、page[i]が保持している指定印刷ページ範囲にカラーページが含まれているということなので、ステップS369へ進む。ステップS365において、カラー描画オブジェクトが含まれていない場合には、ステップS366へ進み、page[i]が保持するページ範囲列に次のページがあるかを判断する、次のページがあればステップS367へ進み、次のページが無ければ、page[i]が保持している指定印刷ページ範囲にカラーページが含まれていないということなので、ステップS368へ進む。ステップS367では、page[i]の保持するページ列の次のページ番号を取得し、ステップS364へ戻る。ステップS364では指定されたページ番号の解析を行い、同じ処理をpage[i]における全てのページを解析するまで繰り返す。
【0143】
ステップS368では白黒プリンタを選択し、配列dev[]のi番目へ保存する。なお、繰り返し白黒プリンタが選択される場合には毎回異なる白黒プリンタが選択されるものとする。ただし、異なる選択候補が無い場合には同じ白黒プリンタを選択するものとする。白黒プリンタを割り当てると、次にステップS370へ進む。
【0144】
ステップS369ではカラープリンタを選択し、配列dev[]のi番目へ保存する。なお、繰り返しカラープリンタが選択される場合には毎回異なるカラープリンタが選択されるものとする。ただし、異なる選択候補が無い場合には同じカラープリンタを選択するものとする。カラープリンタを割り当てると、次にステップS370へ進む。
【0145】
ステップS370ではループカウンタiをインクリメントし、次のステップS371で全ての分散数(ndiv)分だけプリンタの割り当てを行ったか(i<ndivか)否かを判断する。割り当てが残っている場合(Yes)にはステップS363へ戻り、全ての割り当てを行った場合(No)にはステップS356へ進む。
【0146】
図10における244が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS372へ進む。
【0147】
ステップS372においてはループカウンタiを0に初期化する。次にステップS373においてジョブチケットの内容からpage[i]に示すページ範囲にカラーページが含まれているか否かを解析する。つまり、page[i]の示すページ範囲と、図5におけるジョブチケットの4行目に示すColorPage属性値の示すページ列を比較し、それぞれに含まれるページで互いに一致するものがあるか否かを調べる。ステップS374ではステップS373の比較において一致するページがあったか否かを判断する。一致するページがあった場合(Yes)にはステップS376へ進み、一致するページが無かった場合(No)にはステップS375へ進む。
【0148】
ステップS375では白黒プリンタを選択し、配列dev[]のi番目へ保存する。なお、繰り返し白黒プリンタが選択される場合には毎回異なる白黒プリンタが選択されるものとする。ただし、異なる選択候補が無い場合には同じ白黒プリンタを選択するものとする。白黒プリンタを割り当てると、次にステップS377へ進む。
【0149】
ステップS376ではカラープリンタを選択し、配列dev[]のi番目へ保存する。なお、繰り返しカラープリンタが選択される場合には毎回異なるカラープリンタが選択されるものとする。ただし、異なる選択候補が無い場合には同じカラープリンタを選択するものとする。カラープリンタを割り当てると、次にステップS377へ進む。
【0150】
ステップS377ではループカウンタiをインクリメントし、次のステップS378で全ての分散数(ndiv)分だけプリンタの割り当てを行ったか(i<ndivか)否かを判断する。割り当てが残っている場合(Yes)にはステップS373へ戻り、全ての割り当てを行った場合(No)にはステップS356へ進む。
【0151】
ステップS356までくると、内部配列変数dev[]には各分散ページ範囲に対応したプリンタが保存されている。
【0152】
ステップS356では、まずループカウンタである変数iが0に初期化される。次にステップS357でデバイスdev[i]に対してpage[i]のページ範囲で出力指示が出される。dev[i]に対応するプリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容のうち印刷ページ範囲の指定をpage[i]の内容に変えた印刷指示が送られる。出力指示が送られるとデバイスが独立して処理を行うため、印刷サーバ1は次の処理に移ることができる。次にステップS358へ進みiをインクリメントする。さらに次のステップS359で全てのデバイスへ印刷指示を送ったかを判断する。iがndivよりも小さい場合(Yes)にはまだ印刷指示を送っていないデバイスが存在するため、ステップS357から繰り返す。そうでない場合(No)には全てのデバイスへの印刷指示が完了したので、ステップS360へ進み、分散印刷処理を終了する。
【0153】
以上の手順に従うと図3におけるジョブファイルが図10に示す画面の設定で印刷指示された場合、図11に示すような5ページずつの文書がプリンタAから10部、プリンタDから10部出力されることになる。また、チェックボックス243あるいは244を選択した場合には自動的に選択されたプリンタからそれぞれのページ範囲で文書が10部ずつ出力されることになる。ここで、図10における243あるいは244を選択した場合には、最初の5ページはカラープリンタで印刷され、残りの5ページは白黒プリンタで印刷されることになり、効率的な出力を行うことが可能となっている。
【0154】
以上の手順により、ジョブチケット、文書データ、印刷指示をページ分散印刷処理するにあたって、出力先デバイスを決定することが出来る。
【0155】
以上の説明から分かるように、ジョブチケットに記述されたカラーページ情報(ColorPage属性値)はカラー印刷を指示するものではない。さらに、このジョブチケットを含むジョブファイルを処理するシステムあるいは方法においては、ジョブチケットに含まれるカラーページ情報を利用するか否かを選択することが出来る。
【0156】
以上説明したように、ジョブチケットにカラーページ情報を含めることにより、ページ分散印刷を行うシステムにおいても、白黒プリンタか、カラープリンタかについて適切なプリンタを選択することが出来るようになる一方で、特にユーザがプリンタを指定した場合でも印刷指示としてはカラー印刷指示を行うことなく通常通り行うことが出来る。さらに、プリンタ選択の判断にあたってはPDFなどのページデータを解析する負荷も無くすことが可能である。
【0157】
(第四の実施例)
第四の実施例については、第三の実施例との違いを説明する。
【0158】
第三の実施例においては、印刷サーバへの指示として、デバイス選択方法に3つの選択方法があった。このうちページデータ(PDF)の内容を判断する方法は、たとえ、その方法が選択されず実際の処理として負荷がかからない場合があったとしても、システムを構築するに当たってはページデータを解析する手段が必要となる。これは、コンピュータシステムとしては、ソフトウェアの記憶領域やその処理のために前提として必要とされる処理能力など、対象となるシステムに多くのリソースを必要とするため、最終的なコストが上がってしまうという課題もある。
【0159】
そこで、第四の実施例においてはPDFの内容を判断してデバイスを選択する手段を持たずに印刷サーバおよび印刷クライアントを構成し、ページ分散印刷処理を行う。
【0160】
図13は第三の実施例における図10に対応する、第四の実施例における指示設定画面の例である。
【0161】
図13に示すようにデバイス選択方法として、デバイス指定262と自動判断264だけを設ける。264の自動判断ではジョブチケットの内容に従ったデバイス選択を行い、ページデータ(PDF)の解析を行う手段を省略する。
【0162】
以上のようにして、ジョブチケットに含められたカラーページ情報を判断してプリンタを自動選択する機能だけに絞ることで、ページ分散印刷を行うシステムにおいてもコストをあげずに構成することが出来る。この場合でもジョブチケットに保存されているカラーページ情報は印刷範囲指示ではないため、ユーザがプリンタを指定する印刷指示の場合でもジョブファイルを特別に判断する必要なくそのまま出力することが出来る。
【0163】
(第五の実施例)
第五の実施例においては、複数あるページの範囲を白黒ページとカラーページの二つに分類し分割する分散印刷の場合を示す。
【0164】
第五の実施例については、第一の実施例と一部同じ図を用いて説明する。
【0165】
図1に示す全体構成、図2、図3に示すジョブファイルの構成例については第一の実施例と同じであるものとし、詳細な説明を省略する。
【0166】
次に図3に示すジョブファイルの内容について具体的に説明する。
【0167】
図14は図3におけるsample.pdf(39)の内容が示す文書のイメージを図示したものである。
【0168】
図14に示すようにsample.pdfは10ページから成るPDF文書である。図14において、120は0ページ目、121は1ページ目、以下同様に122から129までは順に2ページ目から9ページ目をあらわしている。なお、本実施例におけるページの数え方は、後のジョブチケットの表現に合わせて、0を基準とする。従って、最初のページは0ページ目である。
【0169】
sample.pdfは基本的に白黒データで構成されているが、所定のページだけには、赤色で丸秘のアノテーションが入っている。アノテーションは2ページ目(130)、5ページ目(131)、8ページ目(132)の3ページに入っている。これらのことは、sample.pdfを解析することによって判断可能である。
【0170】
図15は図3におけるJobTicket.xml(38)の内容を示している。
【0171】
本実施例におけるジョブチケットはSGMLやXMLなどに代表されるマークアップ言語を利用したテキストドキュメントの形式をとっている。ただし、本実施例の説明に必要な部分のみの表現を用いており、SGMLやXML等の仕様に厳密に従ったものではない。
【0172】
図15に示すジョブチケットは6行から成り立っている。1行目の<JobTicket>はジョブチケットの記述の開始を意味する。これに対応する表現として、6行目の</JobTicket>はジョブチケットの記述の終了を意味する。2、3、4、5行目は具体的な指示を表すものである。
【0173】
一つの印刷指示表現は<PrintPageで始まり、/>で終わる。なお、ジョブチケットそのものの可読性を高めるために任意のインデントをつけることが可能である。印刷指示表現の中には属性として具体的な印刷指示を記述する。
【0174】
図15において、FileNameで示す属性によって、印刷対象となる文書を表している(2行目)。印刷対象文書はsample.pdfであり、図3における39の部分、すなわち図14に示す文書を指している。
【0175】
また、PrintRangeで示す属性によって印刷文書の印刷ページ順および範囲を表している(3行目)。ページの表現は前述のように0基準で表現するものとする。なお、本実施例においては連続した範囲を‘〜’を使って表している。つまり、図15に示すジョブチケットにおいては0ページ目から9ページ目までの10ページ分をその順で印刷することを示している。
【0176】
4行目のColorPageで示す属性はJobTicket.xmlが表している印刷指示において、カラー情報を含むページを示している。これは、カラーページとして扱うという情報に過ぎず、カラー印刷を指示するものではない。ColorPageが示す属性に関わらず、カラープリンタにおいてはカラー印刷が、白黒プリンタにおいては白黒印刷を行うことになる。
【0177】
5行目のAmountで示す属性は印刷部数を指示する。図5においては10部印刷することを指示している。
【0178】
以上まとめると、図3が示すジョブファイルはsample.pdfの内容の0ページ目から9ページ目までを順に印刷し、それを10部作成することを指示していることになる。
【0179】
次に本実施例において、印刷クライアントから印刷サーバへジョブファイルが送られる際に、印刷サーバに対してどのような指示がなされるかを説明する。
【0180】
図16は、印刷クライアントから印刷サーバに対してジョブファイルを送信する際に、表示される指示設定画面である。この画面は、図1におけるモニタ2aあるいは3aに表示され、キーボード(2b、3b)およびマウス(2c、3c)を操作して、所望の指示を行うことができる。
【0181】
図1における印刷サーバ1は送られたジョブファイルに従った印刷を白黒ページとカラーページに分割し二つのプリンタに分散して処理させることにより高速な処理を実現する。
【0182】
図16は、印刷サーバに対してカラー分散の方法を指定する画面の例である。図16において、280はカラー分散印刷モードの画面全体を示す。281は分散させるデバイスを選択する方法を選ぶためのウィンドウである。281の中には2つのページ分割方法の中から1つを選択できるユーザインタフェースがあり、選択するページ分割方法の1つをマウス(2c、3c)あるいはキーボード(2b、3b)によってチェックマークをつけることによりそのページ分割方法を選択することができる。282、283は各ページ分割方法の選択チェックボックスであり、それぞれ282はPDFファイルの内容を解析して適切なページを選択する方法、283はジョブチケットの内容に従って適切なページを選択する方法を示す。図16においては282のPDF判断によるページ分割が選択されている状態であり、選択されている方法の場所に図16のようなチェックマークが表示される。
【0183】
284は設定された内容に従ってカラー分散印刷を開始することを指示するボタン、285は設定された内容を破棄して印刷をキャンセルするボタンである。
【0184】
次にカラー分散印刷におけるページの分割について説明する。
【0185】
図17は第5の実施例における、図3に示すジョブファイルを図16に示す設定画面で均等に二つのデバイス向けに分配するべく設定した場合のページの分け方を示した図である。図3に示すジョブファイルは、図5におけるジョブチケットの3行目に示すように10ページ分の印刷ページ範囲を持つ。これらをカラーページと白黒ページに分割すると、2、5、8ページ目とそれ以外に分割することになる。
【0186】
図17において、133は白黒ページの範囲を、134はカラーページの範囲を示している。さらに、各分割範囲におけるページには図14に対応して、同じ図示番号を振った。図17において図14と同じく、120から129は0ページ目から9ページ目をそれぞれ示している。
【0187】
ここで、133および134のページ範囲で適したデバイスは、133が白黒プリンタ、134がカラープリンタということになる。
【0188】
次に、図3に示すジョブファイルを印刷サーバ1に送り、図16に示す指示設定画面から印刷指示が行われた(284押下)後の動作について説明する。
【0189】
図18は図1に示す構成において図3に示すジョブファイル30を印刷サーバ1へ送り、図16に示す設定画面による指示で印刷させる場合の印刷サーバ1におけるジョブファイル30の処理手順を示したフロチャートである。
【0190】
まずステップS400から処理を開始するが、この時点で印刷サーバ1へはジョブファイル30の送信が完了し、また図16に示す設定画面における指示も伝わっているものとする。また、図18のフロチャートに示す処理を進めるための変数bw_list、col_list等の初期化も行われる。
【0191】
次にステップS401でジョブチケットをオープンし、ジョブチケットの内容を読み込む。具体的にはジョブファイル30における38の部分(JobTicket.xml本体)から内容を読み込む。
【0192】
次にステップS402にて白黒とカラーのページを分割する判断方法を判断する。ページ分割方法は、図16に示す281の設定画面で選択された内容にしたがって印刷サーバ1に送られた指示で決定する。282のPDF判断の場合にはステップS403へ進む。283のJobTicket判断の場合にはステップS417へ進む。
【0193】
図16における282が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS403でPDFをオープンする。この時点から、PDFに含まれる任意のページを解析する準備が出来ているものとする。次にステップS404にてジョブチケットから印刷ページ範囲であるPrintRange属性値(図15における3行目)を取得し、最初のページ番号を取得する。図15におけるPrintRange属性値は“0〜9”であるので、最初のページ番号は0である。ステップS404ではこれを変数pに保存しておく。
【0194】
次にステップS405にて、PDFにおけるpページ目を解析する。そして、ステップS406にて、pページ目にカラー描画オブジェクトが含まれているか否かを判断する。pページ目にカラー描画オブジェクトが含まれていた場合(Yes)にはステップS408へ進み、含まれていなかった場合(No)にはステップS407へ進む。
【0195】
ステップS407では、白黒プリンタへ出力するページリストを保持する変数bw_listにページ番号pを追加する。例えば、bw_listに既にページリストが“1 2 4”と設定されているところへ値5を持つpが追加されるとbw_listは“1 2 4 5”となる。
【0196】
ステップS408では、カラープリンタへ出力するページリストを保持する変数col_listにページ番号pを追加する。ページリストの追加の仕方はbw_listと同じであるものとする。
【0197】
ステップS407、S408でそれぞれのページリストを更新すると次にステップS409へ進む。ステップS409ではPrintRange属性値が示すページリストの次のページがあるかを判断する。まだ解析が済んでいないページがある場合(Yes)にはステップS410へ進み、PrintRange中の全てのページの解析が済んでいる場合(No)にはステップS411へ進む。
【0198】
ステップS410ではPrintRange属性値から次のページを取得して変数pに入れる。そして、ステップS405へ戻り、ページの解析とbw_list、col_listいずれかへのページリストへの追加を繰り返す。
【0199】
図16における283が選択されて印刷指示が出された場合には、ステップS417でジョブチケットから印刷ページ範囲であるPrintRange属性値を取得し、最初のページ番号を取得、変数pへ入れる。ここでの処理はステップS404と同様である。
【0200】
次にステップS418においてpがジョブチケットのColorPage属性値に含まれているかを判断する。つまり、ジョブチケットの保持するカラーページ情報を元にpページ目がカラーページであるかを判断する。pがColorPageに含まれている場合(Yes)にはステップS420へ進み、pがColorPageに含まれていない場合(No)にはステップS419へ進む。
【0201】
ステップS419では、白黒プリンタへ出力するページリストを保持する変数bw_listにページ番号pを追加する。
【0202】
ステップS420では、カラープリンタへ出力するページリストを保持する変数col_listにページ番号pを追加する。
【0203】
ステップS419、S420でそれぞれのページリストを更新すると次にステップS421へ進む。ステップS421ではPrintRange属性値が示すページリストの次のページがあるかを判断する。まだカラーページ判断が済んでいないページがある場合(Yes)にはステップS422へ進み、PrintRange中の全てのページの判断が済んでいる場合(No)にはステップS411へ進む。
【0204】
ステップS422ではPrintRange属性値から次のページを取得して変数pに入れる。そして、ステップS418へ戻り、ページの判断とbw_list、col_listいずれかへのページリストへの追加を繰り返す。
【0205】
ステップS411では白黒プリンタを1台選択する。そして、次のステップS412において選択した白黒プリンタに対してbw_listのページ範囲で出力指示が出される。白黒プリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容のうち印刷ページ範囲の指定をbw_listの内容に変えた印刷指示が送られる。出力指示が送られるとデバイスが独立して処理を行うため、印刷サーバ1は次の処理に移ることが出来る。
【0206】
次のステップS413ではカラープリンタを1台選択する。そして、次のステップS414において選択したカラープリンタに対してcol_listのページ範囲で出力指示が出される。白黒プリンタへはページデータ(sample.pdf)とジョブチケットの内容のうち印刷ページ範囲の指定をcol_listの内容に変えた印刷指示が送られる。
【0207】
以上でステップS415へ進み処理を終了する。
【0208】
以上の手順により、ジョブチケット、文書データ、印刷指示をカラー分散印刷処理するにあたって、分割するページを決定することが出来る。
【0209】
以上の説明から分かるように、ジョブチケットに記述されたカラーページ情報(ColorPage属性値)はカラー印刷を指示するものではない。さらに、このジョブチケットを含むジョブファイルを処理するシステムあるいは方法においては、ジョブチケットに含まれるカラーページ情報を利用するか否かを選択することが出来る。
【0210】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、分散印刷において、自動的に最適な出力デバイス(プリンタ)を選択する際や、出力先に応じて適切なページを選択する際に、ジョブチケットに保持したカラー情報を元に行うことで、従来ページデータを解析して行っていた負荷のかかる処理を、効率的かつ低コストで行うことが出来るようになった。
【0211】
ここで、ジョブチケットに保持されたカラー情報は印刷システムの処理に応じて利用される参考情報であるため、ジョブチケットの目的であるジョブ(ファイル)の汎用性を損なうことは無い。従って、カラー印刷を行わない場合や、分散印刷におけるデバイスの選択やページの判断を行わないシステムで、同じジョブチケットを処理したとしてもジョブチケットのフォーマットや内容の互換性に何ら問題とはならない。
【0212】
また、実ページデータを解析して得られる結果に比較してジョブチケットに保持するカラー情報の精度が低い場合には、印刷システムに対する操作上、ページデータの解析とジョブチケットに保持するカラー情報のいずれかを選択できるようにすることで、より利用者の要求に合った動作を実現することが可能となる。
【0213】
むしろ、利用者の意図として、実ページデータの解析結果通りにではなく白黒ページとカラーページを分類したい場合には積極的にジョブチケットの情報を利用することで、さらに利用者の要求に最適な動作を実現することが可能となる。例えば、あるページにおけるカラー描画部分が非常に小さい場合に、そのページはわざわざカラー印刷を行う必要が無いことを利用者が認識している場合などである。
【0214】
なお、本発明の実施例においては、ジョブチケットの例としてマークアップ言語を利用したテキストデータを示したが、これに限らず、所定の出力形態の指示、機器制御の指示の部分範囲を指定して別条件の記述を行うことが出来る書式であれば、いずれも有効である。
【0215】
また、印刷管理システムの例として、PDFをページデータとして用いるシステムを示したが、これに限るものではなく、別のフォーマットあるいは複数のフォーマットを用いるシステムの場合でも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷管理システムの全体構成を示すブロック図
【図2】ジョブファイルの構造例を示す図
【図3】ジョブファイルの一例を示す図
【図4】ページデータの一例を示すイメージ図
【図5】ジョブチケットの一例を示す図
【図6】第一の実施例における設定画面例を示す図
【図7】第一の実施例における流れ図
【図8】第二の実施例における設定画面例を示す図
【図9】第二の実施例における流れ図
【図10】第三の実施例における設定画面例を示す図
【図11】第三の実施例におけるページデータの分割を示すイメージ図
【図12】第三の実施例における流れ図
【図13】第四の実施例における設定画面例を示す図
【図14】第五の実施例におけるページデータの一例を示すイメージ図
【図15】第五の実施例におけるジョブチケットの一例を示す図
【図16】第五の実施例における設定画面例を示す図
【図17】第五の実施例におけるページデータの分割を示すイメージ図
【図18】第三の実施例における流れ図
【記号の説明】
1 印刷管理システム(印刷サーバ)
2 印刷クライアント
3 印刷クライアント
4 プリンタ
5 プリンタ
6 プリンタ
7 プリンタ
8 ネットワーク(接続線)
9 ネットワーク(接続線)
Claims (27)
- 所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置において、
前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示を提供する印刷指示提供手段、
前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供手段、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信手段、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法指示を提供する機器管理方法指示提供手段、
前記機器管理方法指示提供手段および前記印刷情報送信手段によって与えられた情報および指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択手段、
前記機器管理方法指示および前記印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択手段で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御手段、
を備えることを特徴とする印刷制御装置。 - 請求項1における印刷制御装置において、
前記付加情報提供手段が提供する付加情報がカラー情報であるカラー情報提供手段を備えることを特徴とする印刷制御装置。 - 請求項2における印刷制御装置において、
前記被管理印刷装置選択手段が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷制御装置。 - 請求項1における印刷制御装置において、
前記印刷指示提供手段による印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷制御装置。 - 所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置において、
前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示を提供する印刷指示提供手段、
前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供手段、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信手段、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法指示を提供する機器管理方法指示提供手段、
前記機器管理方法指示提供手段および前記印刷情報送信手段によって与えられた情報および指示から前記印刷指示の示す印刷内容を少なくとも1つ以上に分割した分割印刷指示を生成する印刷指示分割手段、
前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択手段、
前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択手段で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御手段、
を備えることを特徴とする印刷制御装置。 - 請求項5における印刷制御装置において、
前記付加情報提供手段が提供する付加情報がカラー情報であるカラー情報提供手段を備えることを特徴とする印刷制御装置。 - 請求項6における印刷制御装置において、
前記被管理印刷装置選択手段が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷制御装置。 - 請求項6における印刷制御装置において、
前記印刷指示分割手段が印刷指示ページ範囲を白黒ページ範囲とカラーページ範囲に分割することを特徴とする印刷制御装置。 - 請求項5における印刷制御装置において、
前記印刷指示提供手段による印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷制御装置。 - 所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置における印刷機器制御方法において、
前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、
前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、
前記機器管理方法指示および前記印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、
を備えることを特徴とする印刷機器制御方法。 - 請求項10における印刷機器制御方法において、
前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とする印刷機器制御方法。 - 請求項11における印刷機器制御方法において、
前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷機器制御方法。 - 請求項10における印刷機器制御方法において、
前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷機器制御方法。 - 所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置における印刷機器制御方法において、
前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、
前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示から前記印刷指示の示す印刷内容を少なくとも1つ以上に分割した分割印刷指示を生成する印刷指示分割工程、
前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、
前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、
を備えることを特徴とする印刷機器制御方法。 - 請求項14における印刷機器制御方法において、
前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とする印刷機器制御方法。 - 請求項15における印刷機器制御方法において、
前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とする印刷機器制御方法。 - 請求項15における印刷機器制御方法において、
前記印刷指示分割工程において印刷指示ページ範囲を白黒ページ範囲とカラーページ範囲に分割することを特徴とする印刷機器制御方法。 - 請求項14における印刷機器制御方法において、
前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とする印刷機器制御方法。 - 所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、
前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、
前記機器管理方法指示および前記印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、
を備えることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。 - 請求項19におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。 - 請求項20におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。 - 請求項19におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。 - 所定の通信媒体上に接続された、少なくとも1つ以上の印刷機器管理装置および少なくとも一つ以上の端末装置及び少なくとも一つ以上の被管理印刷装置を備えた印刷制御装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記端末装置から前記印刷機器管理装置に対する印刷指示をする印刷指示工程、前記印刷指示とは独立して印刷対象文書の付加情報を提供する付加情報提供工程、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対して前記印刷指示と前記付加情報をまとめて送信する印刷情報送信工程、
前記端末装置が前記印刷機器管理装置に対する機器管理方法を指示する機器管理方法指示工程、
前記機器管理方法指示工程および前記印刷情報送信工程によって与えられた情報および指示から前記印刷指示の示す印刷内容を少なくとも1つ以上に分割した分割印刷指示を生成する印刷指示分割工程、
前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って印刷機器管理装置が少なくとも1つ以上の被管理印刷装置を選択する被管理印刷装置選択工程、
前記機器管理方法指示および前記分割印刷指示に従って、前記被管理印刷装置選択工程で選択された各被管理印刷装置を制御して印刷を行う印刷制御工程、
を備えることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。 - 請求項23におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記付加情報提供工程で提供される付加情報がカラー情報であることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。 - 請求項24におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記被管理印刷装置選択工程において被管理印刷装置が白黒印刷機器であるかカラー印刷機器であるかを判断し被管理印刷装置を選択することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。 - 請求項24におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記印刷指示分割工程において印刷指示ページ範囲を白黒ページ範囲とカラーページ範囲に分割することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。 - 請求項23におけるコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、
前記印刷指示工程における印刷指示はマークアップ言語で記述されたテキストデータであることを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007293833A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-11-08 | Konica Minolta Systems Lab Inc | サブジョブを使用することによって印刷ジョブを管理および実行するための方法 |
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-
2003
- 2003-05-13 JP JP2003134387A patent/JP2004341603A/ja not_active Withdrawn
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