JP2004341095A - オートフォーカスカメラ - Google Patents
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Abstract
【構成】パッシブセンサ42を用いて被写体までの距離が測定されると、測定された距離に基づいてフォーカスレンズ12の移動量LがCPU44によって算出される。フォーカスレンズ12は、ドライバ18によって移動量L−Lcだけ駆動され、合焦位置の手前で停止する。コントラスト検出方式のフォーカス調整は、かかるフォーカスレンズ12の移動の後に実行される。ここで、移動補正量Lcは、被写体が暗いほど大きくされる。
【効果】高速かつ高精度のフォーカス調整が可能となる。
【選択図】 図1
【効果】高速かつ高精度のフォーカス調整が可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、オートフォーカスカメラに関し、特にたとえば、被写体までの距離を測定し、フォーカスレンズと撮像面との間隔を測定された距離に対応する間隔に補正量を加算した間隔まで縮小し、そしてフォーカスレンズと撮像面との間隔を合焦点に対応する間隔に調整する、オートフォーカスカメラに関する。
【0002】
【従来技術】
従来のこの種のオートフォーカスカメラの一例が、特許文献1に開示されている。この従来技術は、まずハイブリッド方式の測距によって合焦位置を求め、フォーカスレンズを合焦位置の手前まで高速で移動させ、そして山登り方式で高精度に焦点を調節しようとするものである。これによって、高速かつ高精度の焦点調節が可能となる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−350081号公報(第7頁、図8)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術では、レンズを合焦位置の手前に停止させるための補正量は、撮像光学系の光学特性,環境温度,組立精度などのカメラの内部要因を考慮して決定される。換言すれば、補正量の決定にあたっては、被写界の明るさのような外部要因は何ら考慮されない。このため、従来技術では、被写体によって焦点調節に時間がかかる可能性がある。
【0005】
つまり、被写体が暗いために合焦位置を正確に特定できず、補正量を考慮してもレンズの停止位置が合焦位置の先に設定されると、山登り方式の焦点調節動作によって、レンズが順方向→逆方向→順方向の順で移動してしまう。このようにレンズの移動方向が複数回にわたって反転することで、焦点調節に時間がかかるという問題が生じる。
【0006】
それゆえに、この発明の主たる目的は、高速かつ高精度の焦点調節を行うことができる、新規なオートフォーカスカメラを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に従うオートフォーカスカメラは、被写体までの距離を測定する測定手段、フォーカスレンズと撮像面との間隔を測定手段によって測定された距離に対応する間隔に補正量を加算した間隔まで縮小する縮小手段、縮小手段による縮小の後にフォーカスレンズと撮像面との間隔を被写体の合焦点に対応する間隔に調整する調整手段、および被写体が暗いほど補正量を大きくする補正量変更手段を備える。
【0008】
【作用】
測定手段によって被写体までの距離が測定されると、縮小手段は、フォーカスレンズと撮像面との間隔を測定された距離に対応する間隔に補正量を加算した間隔まで縮小する。調整手段は、縮小手段による縮小の後に、フォーカスレンズと撮像面との間隔を被写体の合焦点に対応する間隔に調整する。ここで、補正量変更手段は、被写体が暗いほど補正量を大きくする。
【0009】
被写体が暗いほど補正量を大きくすることで、縮小手段によって縮小された後の間隔は、合焦点に対応する間隔よりも長くなる。このため、調整手段によって調整を行うとき、間隔の変動方向が反転する回数が抑えられ、焦点調節の高速化が図られる。また、縮小手段による縮小の後に調整手段による調整を行うことで、高精度の焦点調節が可能となる。
【0010】
好ましくは、複数のフォーカスエリアが割り当て手段によって被写界に割り当てられ、このいずれか1つが選択手段によって選択される。このとき、測定手段は、選択手段によって選択されたフォーカスエリアに属する被写体について測定を行い、調整手段は、選択手段によって選択されたフォーカスエリアに属する被写体に注目して調整を行い、そして変更量調整手段は選択手段によって選択されたフォーカスエリアに属する被写体の明るさに基づいて補正量を変更する。
【0011】
これによって、明るさが大きく変化する被写界の撮影にあたってフォーカスエリアの選択を頻繁に変更するようなときでも、高速かつ高精度の焦点調節が実現される。
【0012】
好ましくは、縮小手段は、被写体の暗さが閾値を上回るとき第1不能化手段によって不能化される。縮小手段はまた、測定手段の測定結果が異常なとき第2不能化手段によって不能化される。縮小手段が不能化されたとき、調整手段は、第1ステップ幅で調整を行い、その後に第1ステップ幅よりも小さい第2ステップ幅で調整を行う。
【0013】
好ましくは、測定手段は位相差検出方式で測定を行う。また、調整手段はコントラスト検出方式で調整を行う。
【0014】
【発明の効果】
この発明によれば、被写体が暗いほど補正量を大きくすることで、縮小手段によって縮小された後の間隔は、合焦点に対応する間隔よりも長くなる。このため、調整手段によって調整を行うとき、間隔の変動方向が反転する回数が抑えられ、焦点調節の高速化が図られる。また、縮小手段による縮小の後に調整手段による調整を行うことで、高精度の焦点調節が可能となる。
【0015】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0016】
【実施例】
図1を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、フォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。被写界の光学像は、これらの部材を通してイメージセンサ16の受光面つまり撮像面に照射される。撮像面では、光電変換によって被写体の光学像に対応する電荷つまり生画像信号が生成される。
【0017】
被写体のリアルタイム動画像つまりスルー画像をLCDモニタ34に表示するとき、CPU44は、絞りの開放をドライバ20に命令し、プリ露光および間引き読み出しの繰り返しをドライバ22に命令する。ドライバ20は、絞りユニット14の絞り量を開放し、ドライバ22は、イメージセンサ16のプリ露光とこれによって生成された生画像信号の間引き読み出しとを繰り返し実行する。イメージセンサ16からは、被写体の光学像に対応する低解像度の生画像信号が出力される。
【0018】
出力された生画像信号は、CDS/AGC/AD回路24によってノイズ除去,レベル調整およびA/D変換の一連の処理を施され、これによってディジタル信号である生画像データが得られる。信号処理回路26は、CDS/AGC/AD回路24から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施し、YUV形式の画像データを生成する。生成された画像データはメモリ制御回路28によってSDRAM30に書き込まれ、その後同じメモリ制御回路28によって読み出される。ビデオエンコーダ32は、メモリ制御回路28によって読み出された画像データをNTSCフォーマットに従うコンポジットビデオ信号に変換し、変換されたコンポジットビデオ信号をLCDモニタ34に与える。この結果、被写体のスルー画像がモニタ画面に表示される。
【0019】
信号処理回路26によって生成された画像データのうちYデータはまた、露光制御のために輝度評価回路36に与えられ、フォーカス制御のためにAF評価回路38および40に与えられる。
【0020】
図2を参照して、輝度評価回路36は、被写界を水平方向および垂直方向の各々において16分割し、256個の分割エリアの各々についてYデータを積算する。これによって、256個の輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]が輝度評価回路36から出力される。CPU44は、輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]のうち被写界の中央に割り当てられた測光エリアE0に属するものを互いに加算して中央輝度評価値Iy[E0]を求め、輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]のうち被写界の周辺に割り当てられた測光エリアE1に属するものを互いに加算して周辺輝度評価値Iy[E1]を求める。CPU44はさらに、ドライバ22に設定されたプリ露光時間を中央輝度評価値Iy[E0]および周辺輝度評価値Iy[E1]に基づいて調整する。
【0021】
図3を参照して、AF評価回路38は、被写界に5つのフォーカスエリアF0〜F4を割り当て、フォーカスエリアF0〜F4の各々についてYデータの高域周波数成分を積算する。これによって、高域AF評価値Iyh[F0]〜Iyh[F4]が求められる。AF評価回路40は、フォーカスエリアF0〜F4の各々についてYデータの中域周波数成分を積算して、中域AF評価値Iym[F0]〜Iym[F4]を求める。CPU44は、こうして求められた高域AF評価値Iyh[F0]〜Iyh[F4]および中域AF評価値Iym[F0]〜Iym[F4]に基づいてドライバ18を駆動し、フォーカスレンズ12を合焦点に合わせる。
【0022】
以上のような露光制御およびフォーカス制御によって、LCDモニタ34から出力されるスルー画像の明るさおよびフォーカスが調整される。
【0023】
シャッタボタン52aが半押しされると、CPU44は、輝度評価回路36から出力された中央輝度評価値Iy[E0]および周辺輝度評価値Iy[E1]に基づいて最適絞り量および最適露光時間を算出する。CPU44はさらに、算出された最適絞り量をドライバ20に設定し、算出された最適露光時間をレジスタ44aに設定する。絞りユニット14はドライバ20によって駆動され、これによって最適絞り量が得られる。
【0024】
CPU44は続いて、輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]のうち図3に示すフォーカスエリアF0〜F4の各々に属するものを互いに加算して、輝度評価値Iy[F0]〜Iy[F4]を求める。CPU44はまた、高域AF評価値Iyh[F0]〜Iyh[F4]をAF評価回路38から取り込み、中域AF評価値Iym[F0]〜Iym[F4]をAF評価回路40から取り込み、そして数1に従って相対比R[F0]〜R[F4]を算出する。
【0025】
【数1】
R[Fi]=Iyh[Fi]/Iym[Fi]
i:0〜4
セレクトボタン54が操作されない限り、フォーカス調整は、フォーカスエリアF0を基準にして行われる。このため、CPU44は、フォーカスエリアF0について求められた相対比R[F0]に基づいて、位相差検出方式のパッシブセンサ42を用いた測距ならびに測距結果に基づくレンズ移動を行うかどうかを判断する。
【0026】
具体的に説明すると、相対比R[F0]が閾値Rthを上回るときは、フォーカスエリアF0の被写体が暗すぎるとみなし、パッシブセンサ42を用いた測距を中止してコントラスト検出方式のフォーカス調整に移行する。これに対して、相対比R[F0]が閾値Rth以下であれば、フォーカスエリアF0の被写体は測距が不可能なほど暗くはないとみなし、パッシブセンサ42を用いた測距を実行する。
【0027】
パッシブセンサ42において、被写界の光学像は、光学レンズ42aを通してイメージセンサ42cに照射されるとともに、光学レンズ42bを通してイメージセンサ42dに照射される。イメージセンサ42cおよび42bから出力された画像信号はCPU44に与えられる。イメージセンサ42cによって捉えられる被写界とイメージセンサ42bによって捉えられる被写界の間にはずれ(位相差)があるため、CPU44は、与えられた2つの画像信号のうちフォーカスエリアF0に属する画像信号の位相差を検出し、この位相差に基づいてフォーカスエリアF0に属する被写体までの距離を測定する。CPU44はさらに、測定された距離に基づいて、合焦点までのフォーカスレンズ12の移動量Lを算出する。
【0028】
ただし、フォーカスエリアF0に属する被写体が暗いほど、測定された距離ひいては移動量Lの信頼性が低下する。すると、被写体が暗いときも移動量Lだけフォーカスレンズ12を移動させるのでは、フォーカスレンズ12が合焦点を越えてしまう可能性がある。合焦点を越えると、その後に実行するコントラスト検出方式のフォーカス調整においてフォーカスレンズ12の移動方向が順方向→逆方向→順方向の順で変化し、フォーカス調整に時間がかかる。
【0029】
そこで、この実施例では、フォーカスエリアF0に属する被写体の明るさが十分でないときにフォーカスレンズ12の移動量を“L−Lc”とし、さらに被写体が暗いほど移動補正量Lcを大きくするようにしている。図4を参照して具体的に説明すると、輝度評価値Iy[F0]が閾値Lth1未満のときは移動補正量LcをΔL1に設定し、輝度評価値Iy[F0]が閾値Lth1以上でかつ閾値Lth2未満のときは移動補正量LcをΔL2に設定する。これによって、フォーカスレンズ12は合焦点の手前で停止する。
【0030】
なお、輝度評価値Iy[F0]が閾値Lth2以上のときは、フォーカスレンズ12の移動量Lが補正されることはなく、フォーカスレンズ12は移動量Lだけ移動される。この移動によってフォーカスレンズ12は合焦点に到達するため、コントラスト検出方式のフォーカス調整は中止される。ちなみに、閾値Lth1およびLth2の間ではLth1<Lth2が成立する。
【0031】
コントラスト検出方式のフォーカス調整では、CPU44は、フォーカスレンズ12を1ステップずつ移動させ、各々の位置で生成された生画像信号に基づく高域AF評価値Iyh[F0]をAF評価回路38から取り込む。CPU44はさらに、高域AF評価値Iyh[F0]が最大となる位置を合焦点として特定し、フォーカスレンズ12を合焦点に合わせる。
【0032】
フォーカス調整が完了した後にセレクトボタン54によって別のフォーカスエリアが選択されると、選択されたフォーカスエリアについて上述と同様の処理が実行される。また、フォーカス調整が完了した後にシャッタボタン52が全押しされると、次のような記録処理が実行される。
【0033】
CPU44は、シャッタボタン52の半押しに応答して算出した最適露光時間に従う本露光と、この本露光によって生成された全ての電荷の読み出しとを、ドライバ16に命令する。イメージセンサ16は最適露光時間に従う本露光を施され、これによって生成された全ての電荷つまり高解像度の生画像信号がイメージセンサ16から出力される。出力された生画像信号はCDS/AGC/AD回路24によって生画像データに変換され、生画像データは信号処理回路26によってYUV形式の画像データに変換される。変換された生画像データは、メモリ制御回路28を通してSDRAM30に書き込まれる。
【0034】
CPU44はまた、SDRAM30に格納された画像データの圧縮処理をJPEGコーデック46に命令する。JPEGコーデック46は、メモリ制御回路28を通してSDRAM30から画像データを読み出し、読み出された画像データにJPEG圧縮を施す。これによって生成された圧縮画像データは、メモリ制御回路28を通してSDRAM30に書き込まれる。JPEG圧縮が完了すると、CPU44は、メモリ制御回路28を通してSDRAM30から圧縮画像データを読み出し、読み出された圧縮画像データを含む画像ファイルをI/F48を通して記録媒体50に記録する。
【0035】
CPU44は、具体的には、図5〜図7に示すフロー図に従う処理を実行する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ56に記憶される。
【0036】
まず図5のステップS1で、スルー画像出力処理を実行する。具体的には、プリ露光および間引き読み出しの繰り返しをドライバ22に命令する。これによってスルー画像がLCDモニタ34から出力される。ステップS3ではシャッタボタン52が半押しされたかどうか判断し、NOであればステップS5でスルー画像用のフォーカス調整および露光調整を実行する。これによって、フォーカスレンズ12が光軸方向に移動し、イメージセンサ16のプリ露光時間が変化する。LCDモニタ34には、フォーカスおよび明るさが調整されたスルー画像が表示される。
【0037】
シャッタボタン52が半押しされると、ステップS7で露光調整を行う。これによって、最適絞り量が絞りユニット14に設定され、最適露光時間がレジスタ44aに設定される。ステップS9では輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]を輝度評価回路36から取り込み、この輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]に基づいて図3に示すフォーカスエリアF0〜F4にそれぞれ対応する輝度評価値Iy[F0]〜Iy[F4]を求める。
【0038】
ステップS11ではAF評価回路38から高域AF評価値Iyh[F0]〜Iyh[F4]を取り込み、ステップS13ではAF評価回路40から中域AF評価値Iym[F0]〜Iym[F4]を取り込み、ステップS15では上述の数1に従って相対比R[F0]〜R[F4]を求める。ステップS15の処理が完了すると、ステップS17で注目フォーカスエリア番号selを“0”に設定する。これによって、最初はフォーカスエリアF0が注目フォーカスエリアとされる。
【0039】
ステップS19では、注目フォーカスエリアに属する被写体の明るさを判別するべく、相対比R[Fsel]を閾値Rthと比較する。R[Fsel]>Rthと判断されると、注目フォーカスエリアの被写体は暗すぎるとみなし、ステップS39でステップ幅を標準幅に設定してからステップS41のフォーカス調整処理に移行する。これによって、注目フォーカスエリアの被写体までの距離の測定や、測定結果に基づくレンズ移動を行うことなく、フォーカス調整が実行される。このフォーカス調整によって、フォーカスレンズ12は合焦点に達する。
【0040】
一方、R[Fsel]≦Rthと判断されると、注目フォーカスエリアの被写体は測距ができないほど暗くはないとみなし、ステップS21で測距を行う。具体的には、パッシブセンサ42に設けられたイメージセンサ42cおよび42dの各々から画像信号を取り込み、注目フォーカスエリアにおける画像信号のずれに基づいて被写体までの距離を測定する。距離が求められるとステップS23に進み、合焦点までのレンズ移動量Lを算出する。
【0041】
ステップS25では、算出されたレンズ移動量Lがエラーであるかどうか判断する。エラーと判断されると、ステップS39を経てステップS41に進む。一方、エラーでないと判断されるとステップS27に進み、注目フォーカスエリアの輝度評価値Iy[Fsel]を閾値Lth1およびLth2と比較する。
【0042】
Iy[Fsel]≧Lth2であれば、注目フォーカスエリアの被写体は十分に明るいとみなし、ステップS29でフォーカスレンズ12を移動量Lだけ移動させる。移動量Lの移動によってフォーカスレンズ12は合焦点に到達するため、ステップS41のフォーカス調整は省略される。
【0043】
Iy[Fsel]<Lth1であれば、注目フォーカスエリアの被写体は適度に暗いとみなし、ステップS31で移動補正量LcをΔL1に設定する。Lth1≦Iy[Fsel]<Lth2であれば、注目フォーカスエリアの被写体は適度に明るいとみなし、ステップS33で移動補正量LcをΔL2に設定する。図4から分かるように、被写体が暗いほど、移動補正量Lcは大きくなる。移動補正量Lcが決定されると、ステップS35でフォーカスレンズ12を移動量L−Lcだけ移動させる。これによって、フォーカスレンズ12は合焦点の手前で停止する。
【0044】
レンズ移動が完了すると、ステップS37でステップ幅を微小幅に設定し、ステップS41でフォーカス調整を実行する。このフォーカス調整によって、フォーカスレンズ12が合焦点に到達する。
【0045】
ステップS43ではセレクトボタン54の操作の有無を判別し、ステップS47ではシャッタボタン52の全押しの有無を判別する。セレクトボタン54が操作されたときはステップS45で注目フォーカスエリア番号selを変更し、ステップS19に戻る。これによって、選択されたフォーカスエリアに属する被写体について、上述と同様の処理が実行される。フォーカスは、選択されたフォーカスエリアに属する被写体に合わせられる。
【0046】
シャッタボタン52が全押しされたときは、ステップS49で記録処理を行う。具体的には、ステップS7で求められた最適露光時間に従う本露光と全画素読み出しとをドライバ22に命令し、本露光に基づく画像データの圧縮処理をJPEGコーデック46に命令し、そしてJPEGコーデック46によって生成された圧縮画像データを含む画像ファイルをI/F48を通して記録媒体50に記録する。記録が完了すると、ステップS1に戻る。
【0047】
図6に示すステップS41のフォーカス調整処理は、図7に示すサブルーチンに従う。まずステップS51でフォーカスレンズ12を1ステップ移動させ、ステップS53でAF評価回路38から注目フォーカスエリアのAF評価値Iyh[Fsel]を取り込む。ステップS55では、フォーカスレンズ12が合焦点を越えたかどうかをこれまでに取り込んだAF評価値Iyh[Fsel]に基づいて判別する。
【0048】
ステップS55でNOと判断されたときは、ステップS59でAF評価値Iyh[Fsel]の変化量ΔIyhを閾値Ithと比較する。そしてIyh[Fsel]≧IthであればそのままステップS51に戻るが、Iyh[Fsel]<IthであればステップS61でステップ幅を微小幅に設定してからステップS51に戻る。ステップS55でYESと判断されたときはステップS57に進み、フォーカスレンズ12を合焦点まで戻す。フォーカスレンズ12が合焦点に達すると、上階層のルーチンに復帰する。
【0049】
以上の説明から分かるように、パッシブセンサ42を用いて被写体までの距離が測定されると、測定された距離に基づいてフォーカスレンズ12の移動量Lが算出される。フォーカスレンズ12は、ドライバ18によって移動量L−Lcだけ駆動され、合焦位置の手前で停止する。コントラスト検出方式のフォーカス調整は、このようなフォーカスレンズ12の移動の後に実行される。ここで、移動補正量Lcは、被写体が暗いほど大きくされる。
【0050】
被写体が暗いほど移動補正量Lcを大きくすることで、フォーカスレンズ12は合焦点の手前で停止する。このため、フォーカス調整を行うとき、フォーカスレンズ12の移動方向が反転する回数が抑えられ、処理の高速化が図られる。また、パッシブセンサ42による測距に加えてフォーカス調整を行うことで、高精度の調整が可能となる。
【0051】
また、被写界には複数のフォーカスエリアF0〜F4が割り当てられ、このいずれか1つがセレクトボタン54によって選択される。パッシブセンサ42による測距は、選択されたフォーカスエリアに属する被写体について行われる。コントラスト検出方式のフォーカス調整も、選択されたフォーカスエリアに属する被写体に注目して行われる。移動補正量Lcの変更もまた、選択されたフォーカスエリアに属する被写体の明るさに基づいて行われる。したがって、明るさが大きく変化する被写界の撮影に際してフォーカスエリアの選択を頻繁に変更するようなときでも、高速かつ高精度の焦点調節が実現される。
【0052】
なお、この実施例では、フォーカス調整のためにフォーカスレンズを光軸方向に移動させるようにしたが、フォーカスレンズに代えてあるいはフォーカスレンズとともに、イメージセンサを光軸方向に移動させるようにしてもよい。
【0053】
また、この実施例では、セレクトボタンの操作に応答して注目フォーカスエリアを変更するようにしているが、被写界の状態に応じて注目フォーカスエリアを自動的に変更するようにしてもよい。
【0054】
さらに、この実施例では、位相差検出方式のパッシブセンサを用いて測距を行うようにしているが、これに代えて、赤外線を放出するアクティブセンサを用いて測距を行うようにしてもよい。
【0055】
さらにまた、この実施例では、ディジタルカメラを用いて説明したが、この発明は、銀塩フィルムカメラにも適用できる。この場合、撮像面は、フィルムの表面となる。
【0056】
また、この実施例では、スルー画像を出力するときに、パッシブセンサ42による測距を経ることなく、コントラスト検出方式でフォーカスを調整するようにしている。かかるコントラスト検出方式のみに従うフォーカス調整は、スルー画像を出力するときだけでなく、被写界の動画像データを記録媒体に記録するときに実行してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】被写界に割り当てられた複数の測光エリアの一例を示す図解図である。
【図3】被写界に割り当てられた複数のフォーカスエリアの一例を示す図解図である。
【図4】フォーカスレンズ位置とAF評価値との関係を示すグラフである。
【図5】図1実施例の動作の一部を示すフロー図である。
【図6】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図である。
【図7】図1実施例の動作のその他の一部を示すフロー図である。
【符号の説明】
10…ディジタルカメラ
12…フォーカスレンズ
16…イメージセンサ
36…輝度評価回路
38,40…AF評価回路
44…CPU
42…パッシブセンサ
【発明の属する技術分野】
この発明は、オートフォーカスカメラに関し、特にたとえば、被写体までの距離を測定し、フォーカスレンズと撮像面との間隔を測定された距離に対応する間隔に補正量を加算した間隔まで縮小し、そしてフォーカスレンズと撮像面との間隔を合焦点に対応する間隔に調整する、オートフォーカスカメラに関する。
【0002】
【従来技術】
従来のこの種のオートフォーカスカメラの一例が、特許文献1に開示されている。この従来技術は、まずハイブリッド方式の測距によって合焦位置を求め、フォーカスレンズを合焦位置の手前まで高速で移動させ、そして山登り方式で高精度に焦点を調節しようとするものである。これによって、高速かつ高精度の焦点調節が可能となる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−350081号公報(第7頁、図8)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術では、レンズを合焦位置の手前に停止させるための補正量は、撮像光学系の光学特性,環境温度,組立精度などのカメラの内部要因を考慮して決定される。換言すれば、補正量の決定にあたっては、被写界の明るさのような外部要因は何ら考慮されない。このため、従来技術では、被写体によって焦点調節に時間がかかる可能性がある。
【0005】
つまり、被写体が暗いために合焦位置を正確に特定できず、補正量を考慮してもレンズの停止位置が合焦位置の先に設定されると、山登り方式の焦点調節動作によって、レンズが順方向→逆方向→順方向の順で移動してしまう。このようにレンズの移動方向が複数回にわたって反転することで、焦点調節に時間がかかるという問題が生じる。
【0006】
それゆえに、この発明の主たる目的は、高速かつ高精度の焦点調節を行うことができる、新規なオートフォーカスカメラを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に従うオートフォーカスカメラは、被写体までの距離を測定する測定手段、フォーカスレンズと撮像面との間隔を測定手段によって測定された距離に対応する間隔に補正量を加算した間隔まで縮小する縮小手段、縮小手段による縮小の後にフォーカスレンズと撮像面との間隔を被写体の合焦点に対応する間隔に調整する調整手段、および被写体が暗いほど補正量を大きくする補正量変更手段を備える。
【0008】
【作用】
測定手段によって被写体までの距離が測定されると、縮小手段は、フォーカスレンズと撮像面との間隔を測定された距離に対応する間隔に補正量を加算した間隔まで縮小する。調整手段は、縮小手段による縮小の後に、フォーカスレンズと撮像面との間隔を被写体の合焦点に対応する間隔に調整する。ここで、補正量変更手段は、被写体が暗いほど補正量を大きくする。
【0009】
被写体が暗いほど補正量を大きくすることで、縮小手段によって縮小された後の間隔は、合焦点に対応する間隔よりも長くなる。このため、調整手段によって調整を行うとき、間隔の変動方向が反転する回数が抑えられ、焦点調節の高速化が図られる。また、縮小手段による縮小の後に調整手段による調整を行うことで、高精度の焦点調節が可能となる。
【0010】
好ましくは、複数のフォーカスエリアが割り当て手段によって被写界に割り当てられ、このいずれか1つが選択手段によって選択される。このとき、測定手段は、選択手段によって選択されたフォーカスエリアに属する被写体について測定を行い、調整手段は、選択手段によって選択されたフォーカスエリアに属する被写体に注目して調整を行い、そして変更量調整手段は選択手段によって選択されたフォーカスエリアに属する被写体の明るさに基づいて補正量を変更する。
【0011】
これによって、明るさが大きく変化する被写界の撮影にあたってフォーカスエリアの選択を頻繁に変更するようなときでも、高速かつ高精度の焦点調節が実現される。
【0012】
好ましくは、縮小手段は、被写体の暗さが閾値を上回るとき第1不能化手段によって不能化される。縮小手段はまた、測定手段の測定結果が異常なとき第2不能化手段によって不能化される。縮小手段が不能化されたとき、調整手段は、第1ステップ幅で調整を行い、その後に第1ステップ幅よりも小さい第2ステップ幅で調整を行う。
【0013】
好ましくは、測定手段は位相差検出方式で測定を行う。また、調整手段はコントラスト検出方式で調整を行う。
【0014】
【発明の効果】
この発明によれば、被写体が暗いほど補正量を大きくすることで、縮小手段によって縮小された後の間隔は、合焦点に対応する間隔よりも長くなる。このため、調整手段によって調整を行うとき、間隔の変動方向が反転する回数が抑えられ、焦点調節の高速化が図られる。また、縮小手段による縮小の後に調整手段による調整を行うことで、高精度の焦点調節が可能となる。
【0015】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0016】
【実施例】
図1を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、フォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。被写界の光学像は、これらの部材を通してイメージセンサ16の受光面つまり撮像面に照射される。撮像面では、光電変換によって被写体の光学像に対応する電荷つまり生画像信号が生成される。
【0017】
被写体のリアルタイム動画像つまりスルー画像をLCDモニタ34に表示するとき、CPU44は、絞りの開放をドライバ20に命令し、プリ露光および間引き読み出しの繰り返しをドライバ22に命令する。ドライバ20は、絞りユニット14の絞り量を開放し、ドライバ22は、イメージセンサ16のプリ露光とこれによって生成された生画像信号の間引き読み出しとを繰り返し実行する。イメージセンサ16からは、被写体の光学像に対応する低解像度の生画像信号が出力される。
【0018】
出力された生画像信号は、CDS/AGC/AD回路24によってノイズ除去,レベル調整およびA/D変換の一連の処理を施され、これによってディジタル信号である生画像データが得られる。信号処理回路26は、CDS/AGC/AD回路24から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施し、YUV形式の画像データを生成する。生成された画像データはメモリ制御回路28によってSDRAM30に書き込まれ、その後同じメモリ制御回路28によって読み出される。ビデオエンコーダ32は、メモリ制御回路28によって読み出された画像データをNTSCフォーマットに従うコンポジットビデオ信号に変換し、変換されたコンポジットビデオ信号をLCDモニタ34に与える。この結果、被写体のスルー画像がモニタ画面に表示される。
【0019】
信号処理回路26によって生成された画像データのうちYデータはまた、露光制御のために輝度評価回路36に与えられ、フォーカス制御のためにAF評価回路38および40に与えられる。
【0020】
図2を参照して、輝度評価回路36は、被写界を水平方向および垂直方向の各々において16分割し、256個の分割エリアの各々についてYデータを積算する。これによって、256個の輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]が輝度評価回路36から出力される。CPU44は、輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]のうち被写界の中央に割り当てられた測光エリアE0に属するものを互いに加算して中央輝度評価値Iy[E0]を求め、輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]のうち被写界の周辺に割り当てられた測光エリアE1に属するものを互いに加算して周辺輝度評価値Iy[E1]を求める。CPU44はさらに、ドライバ22に設定されたプリ露光時間を中央輝度評価値Iy[E0]および周辺輝度評価値Iy[E1]に基づいて調整する。
【0021】
図3を参照して、AF評価回路38は、被写界に5つのフォーカスエリアF0〜F4を割り当て、フォーカスエリアF0〜F4の各々についてYデータの高域周波数成分を積算する。これによって、高域AF評価値Iyh[F0]〜Iyh[F4]が求められる。AF評価回路40は、フォーカスエリアF0〜F4の各々についてYデータの中域周波数成分を積算して、中域AF評価値Iym[F0]〜Iym[F4]を求める。CPU44は、こうして求められた高域AF評価値Iyh[F0]〜Iyh[F4]および中域AF評価値Iym[F0]〜Iym[F4]に基づいてドライバ18を駆動し、フォーカスレンズ12を合焦点に合わせる。
【0022】
以上のような露光制御およびフォーカス制御によって、LCDモニタ34から出力されるスルー画像の明るさおよびフォーカスが調整される。
【0023】
シャッタボタン52aが半押しされると、CPU44は、輝度評価回路36から出力された中央輝度評価値Iy[E0]および周辺輝度評価値Iy[E1]に基づいて最適絞り量および最適露光時間を算出する。CPU44はさらに、算出された最適絞り量をドライバ20に設定し、算出された最適露光時間をレジスタ44aに設定する。絞りユニット14はドライバ20によって駆動され、これによって最適絞り量が得られる。
【0024】
CPU44は続いて、輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]のうち図3に示すフォーカスエリアF0〜F4の各々に属するものを互いに加算して、輝度評価値Iy[F0]〜Iy[F4]を求める。CPU44はまた、高域AF評価値Iyh[F0]〜Iyh[F4]をAF評価回路38から取り込み、中域AF評価値Iym[F0]〜Iym[F4]をAF評価回路40から取り込み、そして数1に従って相対比R[F0]〜R[F4]を算出する。
【0025】
【数1】
R[Fi]=Iyh[Fi]/Iym[Fi]
i:0〜4
セレクトボタン54が操作されない限り、フォーカス調整は、フォーカスエリアF0を基準にして行われる。このため、CPU44は、フォーカスエリアF0について求められた相対比R[F0]に基づいて、位相差検出方式のパッシブセンサ42を用いた測距ならびに測距結果に基づくレンズ移動を行うかどうかを判断する。
【0026】
具体的に説明すると、相対比R[F0]が閾値Rthを上回るときは、フォーカスエリアF0の被写体が暗すぎるとみなし、パッシブセンサ42を用いた測距を中止してコントラスト検出方式のフォーカス調整に移行する。これに対して、相対比R[F0]が閾値Rth以下であれば、フォーカスエリアF0の被写体は測距が不可能なほど暗くはないとみなし、パッシブセンサ42を用いた測距を実行する。
【0027】
パッシブセンサ42において、被写界の光学像は、光学レンズ42aを通してイメージセンサ42cに照射されるとともに、光学レンズ42bを通してイメージセンサ42dに照射される。イメージセンサ42cおよび42bから出力された画像信号はCPU44に与えられる。イメージセンサ42cによって捉えられる被写界とイメージセンサ42bによって捉えられる被写界の間にはずれ(位相差)があるため、CPU44は、与えられた2つの画像信号のうちフォーカスエリアF0に属する画像信号の位相差を検出し、この位相差に基づいてフォーカスエリアF0に属する被写体までの距離を測定する。CPU44はさらに、測定された距離に基づいて、合焦点までのフォーカスレンズ12の移動量Lを算出する。
【0028】
ただし、フォーカスエリアF0に属する被写体が暗いほど、測定された距離ひいては移動量Lの信頼性が低下する。すると、被写体が暗いときも移動量Lだけフォーカスレンズ12を移動させるのでは、フォーカスレンズ12が合焦点を越えてしまう可能性がある。合焦点を越えると、その後に実行するコントラスト検出方式のフォーカス調整においてフォーカスレンズ12の移動方向が順方向→逆方向→順方向の順で変化し、フォーカス調整に時間がかかる。
【0029】
そこで、この実施例では、フォーカスエリアF0に属する被写体の明るさが十分でないときにフォーカスレンズ12の移動量を“L−Lc”とし、さらに被写体が暗いほど移動補正量Lcを大きくするようにしている。図4を参照して具体的に説明すると、輝度評価値Iy[F0]が閾値Lth1未満のときは移動補正量LcをΔL1に設定し、輝度評価値Iy[F0]が閾値Lth1以上でかつ閾値Lth2未満のときは移動補正量LcをΔL2に設定する。これによって、フォーカスレンズ12は合焦点の手前で停止する。
【0030】
なお、輝度評価値Iy[F0]が閾値Lth2以上のときは、フォーカスレンズ12の移動量Lが補正されることはなく、フォーカスレンズ12は移動量Lだけ移動される。この移動によってフォーカスレンズ12は合焦点に到達するため、コントラスト検出方式のフォーカス調整は中止される。ちなみに、閾値Lth1およびLth2の間ではLth1<Lth2が成立する。
【0031】
コントラスト検出方式のフォーカス調整では、CPU44は、フォーカスレンズ12を1ステップずつ移動させ、各々の位置で生成された生画像信号に基づく高域AF評価値Iyh[F0]をAF評価回路38から取り込む。CPU44はさらに、高域AF評価値Iyh[F0]が最大となる位置を合焦点として特定し、フォーカスレンズ12を合焦点に合わせる。
【0032】
フォーカス調整が完了した後にセレクトボタン54によって別のフォーカスエリアが選択されると、選択されたフォーカスエリアについて上述と同様の処理が実行される。また、フォーカス調整が完了した後にシャッタボタン52が全押しされると、次のような記録処理が実行される。
【0033】
CPU44は、シャッタボタン52の半押しに応答して算出した最適露光時間に従う本露光と、この本露光によって生成された全ての電荷の読み出しとを、ドライバ16に命令する。イメージセンサ16は最適露光時間に従う本露光を施され、これによって生成された全ての電荷つまり高解像度の生画像信号がイメージセンサ16から出力される。出力された生画像信号はCDS/AGC/AD回路24によって生画像データに変換され、生画像データは信号処理回路26によってYUV形式の画像データに変換される。変換された生画像データは、メモリ制御回路28を通してSDRAM30に書き込まれる。
【0034】
CPU44はまた、SDRAM30に格納された画像データの圧縮処理をJPEGコーデック46に命令する。JPEGコーデック46は、メモリ制御回路28を通してSDRAM30から画像データを読み出し、読み出された画像データにJPEG圧縮を施す。これによって生成された圧縮画像データは、メモリ制御回路28を通してSDRAM30に書き込まれる。JPEG圧縮が完了すると、CPU44は、メモリ制御回路28を通してSDRAM30から圧縮画像データを読み出し、読み出された圧縮画像データを含む画像ファイルをI/F48を通して記録媒体50に記録する。
【0035】
CPU44は、具体的には、図5〜図7に示すフロー図に従う処理を実行する。なお、このフロー図に対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ56に記憶される。
【0036】
まず図5のステップS1で、スルー画像出力処理を実行する。具体的には、プリ露光および間引き読み出しの繰り返しをドライバ22に命令する。これによってスルー画像がLCDモニタ34から出力される。ステップS3ではシャッタボタン52が半押しされたかどうか判断し、NOであればステップS5でスルー画像用のフォーカス調整および露光調整を実行する。これによって、フォーカスレンズ12が光軸方向に移動し、イメージセンサ16のプリ露光時間が変化する。LCDモニタ34には、フォーカスおよび明るさが調整されたスルー画像が表示される。
【0037】
シャッタボタン52が半押しされると、ステップS7で露光調整を行う。これによって、最適絞り量が絞りユニット14に設定され、最適露光時間がレジスタ44aに設定される。ステップS9では輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]を輝度評価回路36から取り込み、この輝度評価値Iy[0]〜Iy[255]に基づいて図3に示すフォーカスエリアF0〜F4にそれぞれ対応する輝度評価値Iy[F0]〜Iy[F4]を求める。
【0038】
ステップS11ではAF評価回路38から高域AF評価値Iyh[F0]〜Iyh[F4]を取り込み、ステップS13ではAF評価回路40から中域AF評価値Iym[F0]〜Iym[F4]を取り込み、ステップS15では上述の数1に従って相対比R[F0]〜R[F4]を求める。ステップS15の処理が完了すると、ステップS17で注目フォーカスエリア番号selを“0”に設定する。これによって、最初はフォーカスエリアF0が注目フォーカスエリアとされる。
【0039】
ステップS19では、注目フォーカスエリアに属する被写体の明るさを判別するべく、相対比R[Fsel]を閾値Rthと比較する。R[Fsel]>Rthと判断されると、注目フォーカスエリアの被写体は暗すぎるとみなし、ステップS39でステップ幅を標準幅に設定してからステップS41のフォーカス調整処理に移行する。これによって、注目フォーカスエリアの被写体までの距離の測定や、測定結果に基づくレンズ移動を行うことなく、フォーカス調整が実行される。このフォーカス調整によって、フォーカスレンズ12は合焦点に達する。
【0040】
一方、R[Fsel]≦Rthと判断されると、注目フォーカスエリアの被写体は測距ができないほど暗くはないとみなし、ステップS21で測距を行う。具体的には、パッシブセンサ42に設けられたイメージセンサ42cおよび42dの各々から画像信号を取り込み、注目フォーカスエリアにおける画像信号のずれに基づいて被写体までの距離を測定する。距離が求められるとステップS23に進み、合焦点までのレンズ移動量Lを算出する。
【0041】
ステップS25では、算出されたレンズ移動量Lがエラーであるかどうか判断する。エラーと判断されると、ステップS39を経てステップS41に進む。一方、エラーでないと判断されるとステップS27に進み、注目フォーカスエリアの輝度評価値Iy[Fsel]を閾値Lth1およびLth2と比較する。
【0042】
Iy[Fsel]≧Lth2であれば、注目フォーカスエリアの被写体は十分に明るいとみなし、ステップS29でフォーカスレンズ12を移動量Lだけ移動させる。移動量Lの移動によってフォーカスレンズ12は合焦点に到達するため、ステップS41のフォーカス調整は省略される。
【0043】
Iy[Fsel]<Lth1であれば、注目フォーカスエリアの被写体は適度に暗いとみなし、ステップS31で移動補正量LcをΔL1に設定する。Lth1≦Iy[Fsel]<Lth2であれば、注目フォーカスエリアの被写体は適度に明るいとみなし、ステップS33で移動補正量LcをΔL2に設定する。図4から分かるように、被写体が暗いほど、移動補正量Lcは大きくなる。移動補正量Lcが決定されると、ステップS35でフォーカスレンズ12を移動量L−Lcだけ移動させる。これによって、フォーカスレンズ12は合焦点の手前で停止する。
【0044】
レンズ移動が完了すると、ステップS37でステップ幅を微小幅に設定し、ステップS41でフォーカス調整を実行する。このフォーカス調整によって、フォーカスレンズ12が合焦点に到達する。
【0045】
ステップS43ではセレクトボタン54の操作の有無を判別し、ステップS47ではシャッタボタン52の全押しの有無を判別する。セレクトボタン54が操作されたときはステップS45で注目フォーカスエリア番号selを変更し、ステップS19に戻る。これによって、選択されたフォーカスエリアに属する被写体について、上述と同様の処理が実行される。フォーカスは、選択されたフォーカスエリアに属する被写体に合わせられる。
【0046】
シャッタボタン52が全押しされたときは、ステップS49で記録処理を行う。具体的には、ステップS7で求められた最適露光時間に従う本露光と全画素読み出しとをドライバ22に命令し、本露光に基づく画像データの圧縮処理をJPEGコーデック46に命令し、そしてJPEGコーデック46によって生成された圧縮画像データを含む画像ファイルをI/F48を通して記録媒体50に記録する。記録が完了すると、ステップS1に戻る。
【0047】
図6に示すステップS41のフォーカス調整処理は、図7に示すサブルーチンに従う。まずステップS51でフォーカスレンズ12を1ステップ移動させ、ステップS53でAF評価回路38から注目フォーカスエリアのAF評価値Iyh[Fsel]を取り込む。ステップS55では、フォーカスレンズ12が合焦点を越えたかどうかをこれまでに取り込んだAF評価値Iyh[Fsel]に基づいて判別する。
【0048】
ステップS55でNOと判断されたときは、ステップS59でAF評価値Iyh[Fsel]の変化量ΔIyhを閾値Ithと比較する。そしてIyh[Fsel]≧IthであればそのままステップS51に戻るが、Iyh[Fsel]<IthであればステップS61でステップ幅を微小幅に設定してからステップS51に戻る。ステップS55でYESと判断されたときはステップS57に進み、フォーカスレンズ12を合焦点まで戻す。フォーカスレンズ12が合焦点に達すると、上階層のルーチンに復帰する。
【0049】
以上の説明から分かるように、パッシブセンサ42を用いて被写体までの距離が測定されると、測定された距離に基づいてフォーカスレンズ12の移動量Lが算出される。フォーカスレンズ12は、ドライバ18によって移動量L−Lcだけ駆動され、合焦位置の手前で停止する。コントラスト検出方式のフォーカス調整は、このようなフォーカスレンズ12の移動の後に実行される。ここで、移動補正量Lcは、被写体が暗いほど大きくされる。
【0050】
被写体が暗いほど移動補正量Lcを大きくすることで、フォーカスレンズ12は合焦点の手前で停止する。このため、フォーカス調整を行うとき、フォーカスレンズ12の移動方向が反転する回数が抑えられ、処理の高速化が図られる。また、パッシブセンサ42による測距に加えてフォーカス調整を行うことで、高精度の調整が可能となる。
【0051】
また、被写界には複数のフォーカスエリアF0〜F4が割り当てられ、このいずれか1つがセレクトボタン54によって選択される。パッシブセンサ42による測距は、選択されたフォーカスエリアに属する被写体について行われる。コントラスト検出方式のフォーカス調整も、選択されたフォーカスエリアに属する被写体に注目して行われる。移動補正量Lcの変更もまた、選択されたフォーカスエリアに属する被写体の明るさに基づいて行われる。したがって、明るさが大きく変化する被写界の撮影に際してフォーカスエリアの選択を頻繁に変更するようなときでも、高速かつ高精度の焦点調節が実現される。
【0052】
なお、この実施例では、フォーカス調整のためにフォーカスレンズを光軸方向に移動させるようにしたが、フォーカスレンズに代えてあるいはフォーカスレンズとともに、イメージセンサを光軸方向に移動させるようにしてもよい。
【0053】
また、この実施例では、セレクトボタンの操作に応答して注目フォーカスエリアを変更するようにしているが、被写界の状態に応じて注目フォーカスエリアを自動的に変更するようにしてもよい。
【0054】
さらに、この実施例では、位相差検出方式のパッシブセンサを用いて測距を行うようにしているが、これに代えて、赤外線を放出するアクティブセンサを用いて測距を行うようにしてもよい。
【0055】
さらにまた、この実施例では、ディジタルカメラを用いて説明したが、この発明は、銀塩フィルムカメラにも適用できる。この場合、撮像面は、フィルムの表面となる。
【0056】
また、この実施例では、スルー画像を出力するときに、パッシブセンサ42による測距を経ることなく、コントラスト検出方式でフォーカスを調整するようにしている。かかるコントラスト検出方式のみに従うフォーカス調整は、スルー画像を出力するときだけでなく、被写界の動画像データを記録媒体に記録するときに実行してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】被写界に割り当てられた複数の測光エリアの一例を示す図解図である。
【図3】被写界に割り当てられた複数のフォーカスエリアの一例を示す図解図である。
【図4】フォーカスレンズ位置とAF評価値との関係を示すグラフである。
【図5】図1実施例の動作の一部を示すフロー図である。
【図6】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図である。
【図7】図1実施例の動作のその他の一部を示すフロー図である。
【符号の説明】
10…ディジタルカメラ
12…フォーカスレンズ
16…イメージセンサ
36…輝度評価回路
38,40…AF評価回路
44…CPU
42…パッシブセンサ
Claims (7)
- 被写体までの距離を測定する測定手段、
フォーカスレンズと撮像面との間隔を前記測定手段によって測定された距離に対応する間隔に補正量を加算した間隔まで縮小する縮小手段、
前記縮小手段による縮小の後に前記フォーカスレンズと前記撮像面との間隔を前記被写体の合焦点に対応する間隔に調整する調整手段、および
前記被写体が暗いほど前記補正量を大きくする補正量変更手段を備える、オートフォーカスカメラ。 - 被写界に複数のフォーカスエリアを割り当てる割り当て手段、および
前記複数のフォーカスエリアのいずれか1つを選択する選択手段をさらに備え、
前記測定手段は前記選択手段によって選択されたフォーカスエリアに属する被写体について測定を行い、
前記調整手段は前記選択手段によって選択されたフォーカスエリアに属する被写体に注目して調整を行い、
前記変更量調整手段は前記選択手段によって選択されたフォーカスエリアに属する被写体の明るさに基づいて前記補正量を変更する、請求項1記載のオートフォーカスカメラ。 - 前記被写体の暗さが閾値を上回るとき前記縮小手段を不能化する第1不能化手段をさらに備える、請求項1または2記載のオートフォーカスカメラ。
- 前記測定手段の測定結果が異常なとき前記縮小手段を不能化する第2不能化手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載のオートフォーカスカメラ。
- 前記調整手段は、前記縮小手段が不能化されたとき、第1ステップ幅で調整を行い、その後に前記第1ステップ幅よりも小さい第2ステップ幅で調整を行う、請求項3または4記載のオートフォーカスカメラ。
- 前記測定手段は位相差検出方式で測定を行う、請求項1ないし5のいずれかに記載のオートフォーカスカメラ。
- 前記調整手段はコントラスト検出方式で調整を行う、請求項1ないし6のいずれかに記載のオートフォーカスカメラ。
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