JP2004340899A - 半導体集積回路の試験方法と、半導体集積回路の試験装置と、半導体集積回路の試験方法の実施に用いる標準回路基板と、半導体集積回路の試験方法の実施に用いるdc系中継手段 - Google Patents
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Abstract
【課題】新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給できるよう自動試験ができるまでに要する時間を短縮できるようにする。
【解決手段】被試験デバイスを着脱自在に装着する機種毎に用意されたところの、予め特性出しが行われた被試験デバイス装着手段22と、DC系の配線にDCの信号乃至電圧を伝送するDC系中継手段16と、標準回路基板10とを、被試験デバイス28と、テスター2、4、6との間に介在させる。
そして、テスター2、4、6と被試験デバイス28との間を、高周波信号については標準回路基板10及び被試験デバイス28を介して接続し、DCの信号乃至電圧については、標準回路基板10、DC系中継手段16及び被試験デバイス装着手段22を介して接続できるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】被試験デバイスを着脱自在に装着する機種毎に用意されたところの、予め特性出しが行われた被試験デバイス装着手段22と、DC系の配線にDCの信号乃至電圧を伝送するDC系中継手段16と、標準回路基板10とを、被試験デバイス28と、テスター2、4、6との間に介在させる。
そして、テスター2、4、6と被試験デバイス28との間を、高周波信号については標準回路基板10及び被試験デバイス28を介して接続し、DCの信号乃至電圧については、標準回路基板10、DC系中継手段16及び被試験デバイス装着手段22を介して接続できるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路(以下「デバイス」という。)を試験するデバイスの試験方法と、その試験方法の実施に用いる試験装置と、その試験方法の実施に用いる標準回路基板と、その試験方法の実施に用いるDC系中継手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
デバイスの自動試験方法として、図4、図5に示すようなテスターを用いる方法がある。図4に示すテスターは、デバイス側とのインターフェイス部(一般に「テストヘッド」と称されるので、以後そのように称する。)が箱形のタイプのもの、図5に示すものは、テストヘッドが円筒状のタイプのものである。
図4、図5において、aはテスター本体、bは該テスター本体a等を制御するワークステーション、c、dは該テスター本体a、ワークステーションb等テスター側と、デバイス側との間に介在するインターフェイス部を成すテストヘッドで、図4のテストヘッドcは箱形形状のもの、図5のテストヘッドdは円筒形形状のものである。尚、テストヘッドとして円筒形上のものを持つデバイス試験装置(半導体テストシステム)については、特開2001−349927号公報の従来の技術の項、図面図2に説明、図示がある。
【0003】
ところで、図4、図5に示すようなテスターは、デバイスの自動試験においては、従来、図6、図7に示すようにして使用された。先ず、図6に示す従来例について説明する。eはデバイスの試験に適するアダプタで、試験用配線基板fを装着し、且つテストヘッドcと試験用基板fとの間をRFケーブルg及びDCケーブルhを介して接続する役割を果たす。iは上記試験用配線基板fに着脱自在に装着された被試験デバイスであり、該被試験デバイスiは、該試験用配線基板fと、RFケーブルg及びDCケーブルhを介して上記テストヘッドcに、延いてはテスターに電気的に接続され、試験が可能な状態になるのである。
このアダプタeは、測定しようとするデバイス、即ち被試験デバイスiに対応して使い易いように製作される。この製作は、一般にユーザー側によって行われる。また、それに対応して試験用配線基板fもユーザー側によって製作され、使用される。
【0004】
次に、図7に示す従来例について説明する。jはパフォーマンスボードで、テストヘッドdのデバイス試験装置側の仕様により配置されたピンから、その仕様と異なるユーザー側の仕様による試験用配線基板kへの電気的導出を行うものであり、デバイス試験装置側とユーザー側との間の仕様についての変換を行う。これは、箱形テストヘッドcのアダプタeに相当する。尚、パフォーマンスボードに測定回路が構成されている場合もある。
【0005】
kは試験用配線基板で、パフォーマンスボードjに装着されており、該試験用配線基板kには被試験デバイスiが着脱自在に装着される。これは、箱形テストヘッドcの試験用配線基板fに相当し、パフォーマンスボードjと被試験デバイスiとの間の電気的接続をする役割を果たす。
従来においては、試験用配線基板f、kは被試験デバイスiの機種毎に設計し、制作しなければならなかった。
【0006】
次に、被試験デバイスiに対する試験、評価の方法について説明すると、被試験デバイスがロジック回路等が形成されたディジタルデバイスであるか、アナログデバイスであるかとでは試験、評価の仕方が異なり、ディジタルデバイスについては、シミュレーションによるテストパターンを直接的にテスターに入力し、該テスターにより評価するのが一般的である。
更に、ディジタルデバイスについては、入力と出力の関係が正しければ良品、正しくなければ不良品というように評価することができ、基板f、kの特性が試験結果に影響するということは通常は少ない。
【0007】
それに対して、アナログデバイス、特に高周波のアナログデバイスについては、先ず、被試験デバイス装着基板の特性出しのデバッグを手動でテストベンチにより行い、そのデバッグの内容を参照して再度試験用配線基板f或いはkを製造(謂わば基板のデバッグ結果による作り直し)し、それを用いて被測定デバイスiの自動評価を行うという方法が採られる。アナログデバイスにおいてこのようにするのは、基板f或いはkの回路構成、回路定数、配線パターン等によってデバイスiの特性測定結果が左右されるので、測定器を周囲に配置して手動で試験用配線基板f或いはkの特性についてのデバッグができる環境でのその基板f或いはkの特性測定が不可欠であるからである。
【0008】
尚、手動によるデバッグのための評価に使用する基板は、被試験デバイスiの回路規模等によって基板サイズ、使用するコネクタ形状、ピン配置等の仕様が異なる。
図8はそのデバッグのための評価用基板の測定時の説明図である。lは計測器を制御するパソコン等、mはデジタルマルチメータ、nはオシロスコープ、o、oは信号源、pはスペクトラムアナライザ、qは手動評価用の基板である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、デバイス、特にアナログデバイスにおいては、基板qの手動評価をした後、その評価結果と、評価対象となる被測定デバイスのテスト回路等に基づいて、試験用配線基板f或いはkを作り直す必要があり、作り直すのに時間がかかるという問題があった。
特に、高周波のアナログデバイスにおいては、その特性は試験用配線基板の特性への依存性が大きく、試験用配線基板f或いはkの回路設計、配線パターン設計、特性出しのデバッグに多大な時間がかかってしまうので、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産したデバイスを自動試験を為し得るようにしてユーザーに供給できるようにするまでに要する時間が極めて長くなるという問題は、看過できない程重大であった。
【0010】
そこで、手動評価に用いた基板をそのままテストヘッドc或いはdに接続してこれを自動評価に用いることも考えられ得る。図9はそのような手動で評価した基板をデバイス試験装置による自動試験に用いる場合の説明図である。
図9に示した場合においては、アダプタeにはデバイス専用基板rが取り付けられ、そのデバイス専用基板rに手動評価用基板qがDCケーブルs及びRF同軸ケーブルtを介して接続されている。そして、その手動評価用基板qに被試験デバイスiを装着して自動試験を行うのである。
【0011】
しかし、そのようにした場合には、被測定デバイスiの機種毎に専用の試験用基板rが必要となり、その機種のみに関しては効率的でも、他の機種のデバイスの試験、評価を視野に入れれば、非効率的になる。即ち、ある機種の被試験デバイスiについての試験が終わって、他の機種のデバイスを測定する場合には、似通った専用の試験用基板rを改めて制作しなければならなくなるのである。
【0012】
本発明はこのような問題点を解決すべく為されたものであり、テスターと、それにより測定される被測定デバイスとの間を、被測定デバイスの機種の違いに容易に対応して接続できるデバイスの試験方法と、その実施に用いる試験装置と、その実施に用いる標準回路基板と、同じくその実施に用いるDC系中継手段を提供し、以て、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産し、その量産されたデバイスをユーザーに供給できるよう自動試験ができるまでに要する時間を短縮できるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1のデバイスの試験方法は、被試験デバイスの機種毎に設けられ、その機種の被試験デバイスを着脱自在に装着する被試験デバイス装着手段と、該被試験デバイス装着手段のDC(直流電源電圧やディジタル信号)系の配線にディジタル信号乃至直流電源電圧を伝送するDC系中継手段と、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できる標準回路基板とを、インターフェイスとして被試験デバイスと、テスターとの間に介在させる。
そして、上記テスターと、上記被試験デバイスとの間を、高周波信号については、上記標準回路基板及び上記被試験デバイスを介して接続し、DCの信号乃至電圧については、上記標準回路基板、上記DC系中継手段及び上記被試験デバイス装着手段を介して接続できるようにし、試験にあたっては、前もって上記被試験デバイス装着手段の高周波特性について測定しておき、その測定結果が反映した精確な試験が得られるように試験を行うことを特徴とする。
【0014】
従って、請求項1のデバイスの試験方法によれば、標準回路基板は被試験デバイスの種々の機種に対応するので、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段とで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをし、そのまま試験にも使用するので、特性出しをし、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。依って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0015】
請求項2のデバイスの試験装置は、デバイス試験用のテスターと、被試験デバイスと上記テスターとの間に介在するインターフェイスとからなり、上記インターフェイスは、少なくとも、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段と、標準回路基板からなる。
そして、上記標準回路基板と、上記被試験デバイスとの間が、高周波信号については、上記標準回路基板及び上記被試験デバイスを介して接続され、DCの信号乃至電圧については、上記標準回路基板、上記DC系中継手段及び上記被試験デバイス装着手段を介して接続されるようにされてなることを特徴とする。
【0016】
従って、請求項2のデバイスの試験装置によれば、標準回路基板として、被試験デバイスの種々の機種に対応するものを用いることとすることにより、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段のみで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをした後、そのまま試験にも使用することとすることにより、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。依って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0017】
請求項3のデバイスの試験用の標準回路基板は、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成され、被試験デバイスの機種毎に設けられその機種の被試験デバイスを着脱自在に装着する被試験デバイス装着手段とは、DCの信号乃至電圧を伝送するケーブルを介して接続されたことを特徴とする。
【0018】
従って、請求項3のデバイスの試験用の標準回路基板によれば、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成されているので、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段とで済む。
依って、機種毎に用意する部材が少なくて済み、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0019】
請求項4のデバイスの試験用のDC系中継手段は、被試験デバイスの機種毎に、DCの信号乃至電圧を、上記標準回路基板からその機種の被試験デバイスを着脱自在に装着する被試験デバイス装着手段へ伝送できるように構成されてなることを特徴とする。
従って、請求項4のデバイスの試験用のDC系中継手段によれば、標準回路基板として被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成されたものを用いることとすることにより、機種毎に用意するものは、自身(該DC系中継手段自身)と、被試験デバイス装着手段で済む。
依って、機種毎に用意する部材が少なくて済み、依って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、基本的には、被試験デバイスの機種毎に設けたところのそれを着脱自在に装着する被試験デバイス装着手段と、該被試験デバイス装着手段のDC(直流電源電圧やディジタル信号)系の配線にディジタル信号乃至直流電源電圧を伝送するDC系中継手段と、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できる標準回路基板とを、インターフェイスとして被試験デバイスと、テスターとの間に介在させるものである。
【0021】
そして、上記テスターと、上記被試験デバイスとの間を、高周波信号については、上記標準回路基板及び上記被試験デバイスを介して接続し、DCの信号乃至電圧については、上記標準回路基板、上記DC系中継手段及び上記被試験デバイス装着手段を介して接続できるようにし、試験にあたっては、前もって上記被試験デバイス装着手段の高周波特性について測定しておき、その測定結果が反映した精確な試験が得られるように試験を行うこととするものである。
【0022】
テスターとしては、一般にテスターメーカーから提供されるところの、テスター本体と、それ等を制御するワークステーションからなるものを用いるのが好適である。そして、テスター本体のテストヘッドよりも被試験デバイス側の各部材はユーザー側(或いは試験請負業者側)で用意することとなる。
被試験デバイス装着手段としては、例えば従来から手動評価治具として用いられていたような配線基板等を用いることができる。そして、その配線基板等に被試験デバイスを装着し、テストベンチ及び周辺の測定機器をケーブルを介して接続した測定装置を用いてその配線基板等の特性出しを行う。そして、その特性を把握した上でテスターを用いてのデバイスの自動試験を行うのである。その場合、その試験データとしてその配線基板等の特性出しをして得られた特性分修正したものが用いられることになる。
【0023】
標準回路基板は、同じ系統のデバイスの異なる機種に対応できるように形成すれば良く、異なる系統のあらゆる機種のデバイスに対応することは必ずしも必要ではない。そして、該標準回路基板、DC系中継手段自身手段及び被試験デバイス装着手段は、汎用配線基板等の類のものを用いることができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を図示実施例に従って詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施例を示す説明図である。
本実施例は、本発明を、テストヘッドが箱形のタイプのものに適用したものである。図面において、2はテスター本体、4はワークステーション、6は箱形のテストヘッドである。このテスター本体2、ワークステーション4及びテストヘッド6は一般に試験装置メーカー側によって用意される。
【0025】
8はアダプタで、標準回路基板10が装着されている。該標準回路基板10は、類似した機能の被試験デバイスの評価回路が標準化されて設けられており、全ての種類のデバイスに完全に対応できるとは言えないが、かなりの汎用性を有する。
該標準回路基板10と、テストヘッド6との間は、RF同軸ケーブル12及びDC系ケーブル14を介して電気的に接続されている。
【0026】
16はDC系用変換基板(特許請求の範囲のDC系中継手段に該当する)で、上記標準回路基板10のDC系コネクタ18とDC系ケーブル14を介して接続されたDC系コネクタ20と、次に述べる手動評価治具(特許請求の範囲の半導体集積回路搭載手段に該当する)22と接続されたコネクタ24を有する。該DC系変換用基板16は標準回路基板10と、手動評価治具22との間のDC系のピンの配列、数についての仕様の違いを調整するものである。従って、DC系コネクタ変換基板16は、手動評価治具22毎にそれに対応して別途用意する必要がある。尚、ここで、DC系とは電源回路及びディジタル信号による制御回路の回路系を指す。
【0027】
手動評価治具22(特許請求の範囲における被試験半導体集積回路装着手段に該当する)は、図8に示すようにして、手動により特性出しが行われたものである。該手動評価治具22は図8における手動評価用基板qに相当する。26は該手動評価治具22のDC系コネクタで、上記DC系変換用基板16のコネクタ24にDC系ケーブル14を介して接続されている。28は該手動評価治具22に着脱自在に装着された被測定デバイスである。
該手動評価治具22と、上記標準回路基板10との間のRF信号系の電気的接続は、基板等の中継手段を介することなく、RF同軸ケーブル12を介して行われている。この点、変換基板16を介して手動評価治具22と、上記標準回路基板10との間を接続するDC系とは大きく異なる。
【0028】
図2は本発明の第1の実施例による効果の説明図である。図2においては、一つの機種の被測定デバイス28aを測定するケースを主たるケースとして示し、それに対して被測定デバイス28b及び28cを測定するケースを従たるケースとしてその主たるケースの上下に併記している。
このような実施例によれば、機種の異なる被測定デバイス28a、28b、28c毎に、手動評価治具22a、22b、22cの特性をテストベンチl(図8参照)及びその周辺の測定機器m、n、o、o、pをケーブルで接続して、その手動評価治具22a、22b、22cの特性を測定し、それを自動測定に当たっての調整資料とする。
【0029】
しかし、従来自動評価に使用していなかった手動評価治具22a、22b、22cは、本実施例については使用する。即ち、被測定デバイス28a、28b、28cと、試験装置との間に、インターフェイスの一部として、標準回路基板10及びDC系変換用基板16a、16b、16cと共に介在する。
標準回路基板10は上述したようにかなりの汎用性を有し、相当に広い範囲の機種の被測定デバイス28a、28b、28c、・・・に対応するので、機種毎に用意する必要はない。
【0030】
機種毎に用意するのは、飽くまで、手動評価治具22a、22a’と、DC系変換用基板16のみで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをした後、そのまま試験にも使用することとすることにより、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。依って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産しそれについて自動試験ができてユーザーに供給できるようにするまでに要する時間を短縮することができる。
【0031】
図3は本発明の第2の実施例を示す説明図である。
本実施例は、本発明を、テストヘッドが円筒状のタイプのものに適用したものであり、第1の実施例と共通する点については既に説明済みなので、重複する詳細な説明は省略し、相違する点についてのみ詳細に説明する。
同図において、6aは円筒状のテストヘッド、40はパフォーマンスボードで、テストヘッドのデバイス試験装置側の仕様により配置されたピンから、その仕様と異なるユーザー側の仕様による試験用配線基板への電気的導出を行うものであり、デバイス試験装置側とユーザー側との間の仕様についての違いを調整する変換を行う。
【0032】
42は標準回路基板で、上記パフォーマンスボード40とはピンを通じて接続されており、手動評価治具22とは、DC系についてはDC系用変換基板44を介して、RF系については直接に接続されている。
46は標準回路基板42のDC系コネクタ、48、50はDC系用変換基板44のDC系コネクタ、52は手動評価治具22のDC系コネクタである。
このように、第2の実施例においても、標準回路基板42と、手動評価治具22との間は、DC系についてはDC系用変換基板44を介して、RF系については直接に電気的接続が為されている。
【0033】
そして、手動評価治具22については、図8に示すようにして、手動により特性出しが行われたものであること第1の実施例の場合と全く同じである。
【0034】
本実施例は、図1に示した第1の実施例とは、テストヘッドのタイプが異なるに過ぎず、それ以外には本質的な差異はなく、図2を参照して説明をした第1の実施例による効果は、図3に示した本実施例(本発明の第2の実施例)によっても同様に奏することができる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1のデバイスの試験方法によれば、標準回路基板は被試験デバイスの種々の機種に対応するので、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段とで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをし、そのまま試験にも使用するので、特性出しをし、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。従って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0036】
請求項2のデバイスの試験装置によれば、標準回路基板として、被試験デバイスの種々の機種に対応するものを用いることとすることにより、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段のみで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをした後、そのまま試験にも使用することとすることにより、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。従って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0037】
請求項3のデバイスの試験用の標準回路基板によれば、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成されているので、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段とで済む。
従って、機種毎に用意する部材が少なくて済み、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0038】
請求項4のデバイスの試験用のDC系中継手段によれば、標準回路基板として被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成されたものを用いることとすることにより、機種毎に用意するものは、自身(該DC系中継手段自身)と、被試験デバイス装着手段で済む。
依って、機種毎に用意する部材が少なくて済み、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すデバイス試験装置の構成図である。
【図2】上記第1の実施例により奏する効果を説明するデバイス試験装置の構成図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示すデバイス試験装置の構成図である。
【図4】テストヘッドが箱形のタイプのデバイス用テスターを示す構成図である。
【図5】テストヘッドが円筒状のタイプのデバイス用テスターを示す構成図である。
【図6】テストヘッドが箱形のタイプのデバイス用テスターを用いたデバイスの試験方法の従来例を示す説明図である。
【図7】テストヘッドが円筒状のタイプのデバイス用テスターをデバイスの試験方法の従来例を示す説明図である。
【図8】デバッグのための評価用基板の特性測定の説明図である。
【図9】手動評価に用いた基板をそのままテストヘッドに接続して行うデバイスの試験方法の従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
2、4、6・・・テスター、2・・・テスター本体、4・・・ワークステーション、6・・・テストヘッド、8・・・アダプタ、10・・・標準回路基板、12・・・RFケーブル、14・・・DC系ケーブル、16・・・DC系中継手段(DC系中継回路基板)、22・・・被試験デバイス装着手段、28・・・被試験デバイス、42・・・標準回路基板、44・・・DC系中継手段(DC系中継回路基板)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路(以下「デバイス」という。)を試験するデバイスの試験方法と、その試験方法の実施に用いる試験装置と、その試験方法の実施に用いる標準回路基板と、その試験方法の実施に用いるDC系中継手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
デバイスの自動試験方法として、図4、図5に示すようなテスターを用いる方法がある。図4に示すテスターは、デバイス側とのインターフェイス部(一般に「テストヘッド」と称されるので、以後そのように称する。)が箱形のタイプのもの、図5に示すものは、テストヘッドが円筒状のタイプのものである。
図4、図5において、aはテスター本体、bは該テスター本体a等を制御するワークステーション、c、dは該テスター本体a、ワークステーションb等テスター側と、デバイス側との間に介在するインターフェイス部を成すテストヘッドで、図4のテストヘッドcは箱形形状のもの、図5のテストヘッドdは円筒形形状のものである。尚、テストヘッドとして円筒形上のものを持つデバイス試験装置(半導体テストシステム)については、特開2001−349927号公報の従来の技術の項、図面図2に説明、図示がある。
【0003】
ところで、図4、図5に示すようなテスターは、デバイスの自動試験においては、従来、図6、図7に示すようにして使用された。先ず、図6に示す従来例について説明する。eはデバイスの試験に適するアダプタで、試験用配線基板fを装着し、且つテストヘッドcと試験用基板fとの間をRFケーブルg及びDCケーブルhを介して接続する役割を果たす。iは上記試験用配線基板fに着脱自在に装着された被試験デバイスであり、該被試験デバイスiは、該試験用配線基板fと、RFケーブルg及びDCケーブルhを介して上記テストヘッドcに、延いてはテスターに電気的に接続され、試験が可能な状態になるのである。
このアダプタeは、測定しようとするデバイス、即ち被試験デバイスiに対応して使い易いように製作される。この製作は、一般にユーザー側によって行われる。また、それに対応して試験用配線基板fもユーザー側によって製作され、使用される。
【0004】
次に、図7に示す従来例について説明する。jはパフォーマンスボードで、テストヘッドdのデバイス試験装置側の仕様により配置されたピンから、その仕様と異なるユーザー側の仕様による試験用配線基板kへの電気的導出を行うものであり、デバイス試験装置側とユーザー側との間の仕様についての変換を行う。これは、箱形テストヘッドcのアダプタeに相当する。尚、パフォーマンスボードに測定回路が構成されている場合もある。
【0005】
kは試験用配線基板で、パフォーマンスボードjに装着されており、該試験用配線基板kには被試験デバイスiが着脱自在に装着される。これは、箱形テストヘッドcの試験用配線基板fに相当し、パフォーマンスボードjと被試験デバイスiとの間の電気的接続をする役割を果たす。
従来においては、試験用配線基板f、kは被試験デバイスiの機種毎に設計し、制作しなければならなかった。
【0006】
次に、被試験デバイスiに対する試験、評価の方法について説明すると、被試験デバイスがロジック回路等が形成されたディジタルデバイスであるか、アナログデバイスであるかとでは試験、評価の仕方が異なり、ディジタルデバイスについては、シミュレーションによるテストパターンを直接的にテスターに入力し、該テスターにより評価するのが一般的である。
更に、ディジタルデバイスについては、入力と出力の関係が正しければ良品、正しくなければ不良品というように評価することができ、基板f、kの特性が試験結果に影響するということは通常は少ない。
【0007】
それに対して、アナログデバイス、特に高周波のアナログデバイスについては、先ず、被試験デバイス装着基板の特性出しのデバッグを手動でテストベンチにより行い、そのデバッグの内容を参照して再度試験用配線基板f或いはkを製造(謂わば基板のデバッグ結果による作り直し)し、それを用いて被測定デバイスiの自動評価を行うという方法が採られる。アナログデバイスにおいてこのようにするのは、基板f或いはkの回路構成、回路定数、配線パターン等によってデバイスiの特性測定結果が左右されるので、測定器を周囲に配置して手動で試験用配線基板f或いはkの特性についてのデバッグができる環境でのその基板f或いはkの特性測定が不可欠であるからである。
【0008】
尚、手動によるデバッグのための評価に使用する基板は、被試験デバイスiの回路規模等によって基板サイズ、使用するコネクタ形状、ピン配置等の仕様が異なる。
図8はそのデバッグのための評価用基板の測定時の説明図である。lは計測器を制御するパソコン等、mはデジタルマルチメータ、nはオシロスコープ、o、oは信号源、pはスペクトラムアナライザ、qは手動評価用の基板である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、デバイス、特にアナログデバイスにおいては、基板qの手動評価をした後、その評価結果と、評価対象となる被測定デバイスのテスト回路等に基づいて、試験用配線基板f或いはkを作り直す必要があり、作り直すのに時間がかかるという問題があった。
特に、高周波のアナログデバイスにおいては、その特性は試験用配線基板の特性への依存性が大きく、試験用配線基板f或いはkの回路設計、配線パターン設計、特性出しのデバッグに多大な時間がかかってしまうので、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産したデバイスを自動試験を為し得るようにしてユーザーに供給できるようにするまでに要する時間が極めて長くなるという問題は、看過できない程重大であった。
【0010】
そこで、手動評価に用いた基板をそのままテストヘッドc或いはdに接続してこれを自動評価に用いることも考えられ得る。図9はそのような手動で評価した基板をデバイス試験装置による自動試験に用いる場合の説明図である。
図9に示した場合においては、アダプタeにはデバイス専用基板rが取り付けられ、そのデバイス専用基板rに手動評価用基板qがDCケーブルs及びRF同軸ケーブルtを介して接続されている。そして、その手動評価用基板qに被試験デバイスiを装着して自動試験を行うのである。
【0011】
しかし、そのようにした場合には、被測定デバイスiの機種毎に専用の試験用基板rが必要となり、その機種のみに関しては効率的でも、他の機種のデバイスの試験、評価を視野に入れれば、非効率的になる。即ち、ある機種の被試験デバイスiについての試験が終わって、他の機種のデバイスを測定する場合には、似通った専用の試験用基板rを改めて制作しなければならなくなるのである。
【0012】
本発明はこのような問題点を解決すべく為されたものであり、テスターと、それにより測定される被測定デバイスとの間を、被測定デバイスの機種の違いに容易に対応して接続できるデバイスの試験方法と、その実施に用いる試験装置と、その実施に用いる標準回路基板と、同じくその実施に用いるDC系中継手段を提供し、以て、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産し、その量産されたデバイスをユーザーに供給できるよう自動試験ができるまでに要する時間を短縮できるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1のデバイスの試験方法は、被試験デバイスの機種毎に設けられ、その機種の被試験デバイスを着脱自在に装着する被試験デバイス装着手段と、該被試験デバイス装着手段のDC(直流電源電圧やディジタル信号)系の配線にディジタル信号乃至直流電源電圧を伝送するDC系中継手段と、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できる標準回路基板とを、インターフェイスとして被試験デバイスと、テスターとの間に介在させる。
そして、上記テスターと、上記被試験デバイスとの間を、高周波信号については、上記標準回路基板及び上記被試験デバイスを介して接続し、DCの信号乃至電圧については、上記標準回路基板、上記DC系中継手段及び上記被試験デバイス装着手段を介して接続できるようにし、試験にあたっては、前もって上記被試験デバイス装着手段の高周波特性について測定しておき、その測定結果が反映した精確な試験が得られるように試験を行うことを特徴とする。
【0014】
従って、請求項1のデバイスの試験方法によれば、標準回路基板は被試験デバイスの種々の機種に対応するので、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段とで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをし、そのまま試験にも使用するので、特性出しをし、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。依って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0015】
請求項2のデバイスの試験装置は、デバイス試験用のテスターと、被試験デバイスと上記テスターとの間に介在するインターフェイスとからなり、上記インターフェイスは、少なくとも、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段と、標準回路基板からなる。
そして、上記標準回路基板と、上記被試験デバイスとの間が、高周波信号については、上記標準回路基板及び上記被試験デバイスを介して接続され、DCの信号乃至電圧については、上記標準回路基板、上記DC系中継手段及び上記被試験デバイス装着手段を介して接続されるようにされてなることを特徴とする。
【0016】
従って、請求項2のデバイスの試験装置によれば、標準回路基板として、被試験デバイスの種々の機種に対応するものを用いることとすることにより、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段のみで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをした後、そのまま試験にも使用することとすることにより、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。依って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0017】
請求項3のデバイスの試験用の標準回路基板は、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成され、被試験デバイスの機種毎に設けられその機種の被試験デバイスを着脱自在に装着する被試験デバイス装着手段とは、DCの信号乃至電圧を伝送するケーブルを介して接続されたことを特徴とする。
【0018】
従って、請求項3のデバイスの試験用の標準回路基板によれば、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成されているので、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段とで済む。
依って、機種毎に用意する部材が少なくて済み、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0019】
請求項4のデバイスの試験用のDC系中継手段は、被試験デバイスの機種毎に、DCの信号乃至電圧を、上記標準回路基板からその機種の被試験デバイスを着脱自在に装着する被試験デバイス装着手段へ伝送できるように構成されてなることを特徴とする。
従って、請求項4のデバイスの試験用のDC系中継手段によれば、標準回路基板として被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成されたものを用いることとすることにより、機種毎に用意するものは、自身(該DC系中継手段自身)と、被試験デバイス装着手段で済む。
依って、機種毎に用意する部材が少なくて済み、依って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、基本的には、被試験デバイスの機種毎に設けたところのそれを着脱自在に装着する被試験デバイス装着手段と、該被試験デバイス装着手段のDC(直流電源電圧やディジタル信号)系の配線にディジタル信号乃至直流電源電圧を伝送するDC系中継手段と、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できる標準回路基板とを、インターフェイスとして被試験デバイスと、テスターとの間に介在させるものである。
【0021】
そして、上記テスターと、上記被試験デバイスとの間を、高周波信号については、上記標準回路基板及び上記被試験デバイスを介して接続し、DCの信号乃至電圧については、上記標準回路基板、上記DC系中継手段及び上記被試験デバイス装着手段を介して接続できるようにし、試験にあたっては、前もって上記被試験デバイス装着手段の高周波特性について測定しておき、その測定結果が反映した精確な試験が得られるように試験を行うこととするものである。
【0022】
テスターとしては、一般にテスターメーカーから提供されるところの、テスター本体と、それ等を制御するワークステーションからなるものを用いるのが好適である。そして、テスター本体のテストヘッドよりも被試験デバイス側の各部材はユーザー側(或いは試験請負業者側)で用意することとなる。
被試験デバイス装着手段としては、例えば従来から手動評価治具として用いられていたような配線基板等を用いることができる。そして、その配線基板等に被試験デバイスを装着し、テストベンチ及び周辺の測定機器をケーブルを介して接続した測定装置を用いてその配線基板等の特性出しを行う。そして、その特性を把握した上でテスターを用いてのデバイスの自動試験を行うのである。その場合、その試験データとしてその配線基板等の特性出しをして得られた特性分修正したものが用いられることになる。
【0023】
標準回路基板は、同じ系統のデバイスの異なる機種に対応できるように形成すれば良く、異なる系統のあらゆる機種のデバイスに対応することは必ずしも必要ではない。そして、該標準回路基板、DC系中継手段自身手段及び被試験デバイス装着手段は、汎用配線基板等の類のものを用いることができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を図示実施例に従って詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施例を示す説明図である。
本実施例は、本発明を、テストヘッドが箱形のタイプのものに適用したものである。図面において、2はテスター本体、4はワークステーション、6は箱形のテストヘッドである。このテスター本体2、ワークステーション4及びテストヘッド6は一般に試験装置メーカー側によって用意される。
【0025】
8はアダプタで、標準回路基板10が装着されている。該標準回路基板10は、類似した機能の被試験デバイスの評価回路が標準化されて設けられており、全ての種類のデバイスに完全に対応できるとは言えないが、かなりの汎用性を有する。
該標準回路基板10と、テストヘッド6との間は、RF同軸ケーブル12及びDC系ケーブル14を介して電気的に接続されている。
【0026】
16はDC系用変換基板(特許請求の範囲のDC系中継手段に該当する)で、上記標準回路基板10のDC系コネクタ18とDC系ケーブル14を介して接続されたDC系コネクタ20と、次に述べる手動評価治具(特許請求の範囲の半導体集積回路搭載手段に該当する)22と接続されたコネクタ24を有する。該DC系変換用基板16は標準回路基板10と、手動評価治具22との間のDC系のピンの配列、数についての仕様の違いを調整するものである。従って、DC系コネクタ変換基板16は、手動評価治具22毎にそれに対応して別途用意する必要がある。尚、ここで、DC系とは電源回路及びディジタル信号による制御回路の回路系を指す。
【0027】
手動評価治具22(特許請求の範囲における被試験半導体集積回路装着手段に該当する)は、図8に示すようにして、手動により特性出しが行われたものである。該手動評価治具22は図8における手動評価用基板qに相当する。26は該手動評価治具22のDC系コネクタで、上記DC系変換用基板16のコネクタ24にDC系ケーブル14を介して接続されている。28は該手動評価治具22に着脱自在に装着された被測定デバイスである。
該手動評価治具22と、上記標準回路基板10との間のRF信号系の電気的接続は、基板等の中継手段を介することなく、RF同軸ケーブル12を介して行われている。この点、変換基板16を介して手動評価治具22と、上記標準回路基板10との間を接続するDC系とは大きく異なる。
【0028】
図2は本発明の第1の実施例による効果の説明図である。図2においては、一つの機種の被測定デバイス28aを測定するケースを主たるケースとして示し、それに対して被測定デバイス28b及び28cを測定するケースを従たるケースとしてその主たるケースの上下に併記している。
このような実施例によれば、機種の異なる被測定デバイス28a、28b、28c毎に、手動評価治具22a、22b、22cの特性をテストベンチl(図8参照)及びその周辺の測定機器m、n、o、o、pをケーブルで接続して、その手動評価治具22a、22b、22cの特性を測定し、それを自動測定に当たっての調整資料とする。
【0029】
しかし、従来自動評価に使用していなかった手動評価治具22a、22b、22cは、本実施例については使用する。即ち、被測定デバイス28a、28b、28cと、試験装置との間に、インターフェイスの一部として、標準回路基板10及びDC系変換用基板16a、16b、16cと共に介在する。
標準回路基板10は上述したようにかなりの汎用性を有し、相当に広い範囲の機種の被測定デバイス28a、28b、28c、・・・に対応するので、機種毎に用意する必要はない。
【0030】
機種毎に用意するのは、飽くまで、手動評価治具22a、22a’と、DC系変換用基板16のみで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをした後、そのまま試験にも使用することとすることにより、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。依って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産しそれについて自動試験ができてユーザーに供給できるようにするまでに要する時間を短縮することができる。
【0031】
図3は本発明の第2の実施例を示す説明図である。
本実施例は、本発明を、テストヘッドが円筒状のタイプのものに適用したものであり、第1の実施例と共通する点については既に説明済みなので、重複する詳細な説明は省略し、相違する点についてのみ詳細に説明する。
同図において、6aは円筒状のテストヘッド、40はパフォーマンスボードで、テストヘッドのデバイス試験装置側の仕様により配置されたピンから、その仕様と異なるユーザー側の仕様による試験用配線基板への電気的導出を行うものであり、デバイス試験装置側とユーザー側との間の仕様についての違いを調整する変換を行う。
【0032】
42は標準回路基板で、上記パフォーマンスボード40とはピンを通じて接続されており、手動評価治具22とは、DC系についてはDC系用変換基板44を介して、RF系については直接に接続されている。
46は標準回路基板42のDC系コネクタ、48、50はDC系用変換基板44のDC系コネクタ、52は手動評価治具22のDC系コネクタである。
このように、第2の実施例においても、標準回路基板42と、手動評価治具22との間は、DC系についてはDC系用変換基板44を介して、RF系については直接に電気的接続が為されている。
【0033】
そして、手動評価治具22については、図8に示すようにして、手動により特性出しが行われたものであること第1の実施例の場合と全く同じである。
【0034】
本実施例は、図1に示した第1の実施例とは、テストヘッドのタイプが異なるに過ぎず、それ以外には本質的な差異はなく、図2を参照して説明をした第1の実施例による効果は、図3に示した本実施例(本発明の第2の実施例)によっても同様に奏することができる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1のデバイスの試験方法によれば、標準回路基板は被試験デバイスの種々の機種に対応するので、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段とで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをし、そのまま試験にも使用するので、特性出しをし、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。従って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0036】
請求項2のデバイスの試験装置によれば、標準回路基板として、被試験デバイスの種々の機種に対応するものを用いることとすることにより、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段のみで済む。
そして、被試験デバイス装着手段は特性出しをした後、そのまま試験にも使用することとすることにより、その特性出しの結果に基づいて改めて被試験デバイスを装着する配線基板等を作り直す必要がなくなる。従って、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0037】
請求項3のデバイスの試験用の標準回路基板によれば、被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成されているので、被試験デバイスの機種毎に用意するものは、被試験デバイス装着手段と、DC系中継手段とで済む。
従って、機種毎に用意する部材が少なくて済み、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【0038】
請求項4のデバイスの試験用のDC系中継手段によれば、標準回路基板として被試験デバイスの複数種の機種の違いに対応できるように構成されたものを用いることとすることにより、機種毎に用意するものは、自身(該DC系中継手段自身)と、被試験デバイス装着手段で済む。
依って、機種毎に用意する部材が少なくて済み、新しい仕様のデバイスを設計してから需要に応えて量産してユーザーに供給するまでに要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すデバイス試験装置の構成図である。
【図2】上記第1の実施例により奏する効果を説明するデバイス試験装置の構成図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示すデバイス試験装置の構成図である。
【図4】テストヘッドが箱形のタイプのデバイス用テスターを示す構成図である。
【図5】テストヘッドが円筒状のタイプのデバイス用テスターを示す構成図である。
【図6】テストヘッドが箱形のタイプのデバイス用テスターを用いたデバイスの試験方法の従来例を示す説明図である。
【図7】テストヘッドが円筒状のタイプのデバイス用テスターをデバイスの試験方法の従来例を示す説明図である。
【図8】デバッグのための評価用基板の特性測定の説明図である。
【図9】手動評価に用いた基板をそのままテストヘッドに接続して行うデバイスの試験方法の従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
2、4、6・・・テスター、2・・・テスター本体、4・・・ワークステーション、6・・・テストヘッド、8・・・アダプタ、10・・・標準回路基板、12・・・RFケーブル、14・・・DC系ケーブル、16・・・DC系中継手段(DC系中継回路基板)、22・・・被試験デバイス装着手段、28・・・被試験デバイス、42・・・標準回路基板、44・・・DC系中継手段(DC系中継回路基板)。
Claims (4)
- 半導体集積回路試験用のテスターを用いて半導体集積回路を試験する半導体集積回路の試験方法において、
被試験半導体集積回路と上記テスターとの間に、その間を電気的に接続するインターフェイスとして、被試験半導体集積回路の機種毎に設けられ、その被試験半導体集積回路が着脱自在に装着される被試験半導体集積回路装着手段と、該被試験半導体集積回路装着手段のDC系(直流電源電圧乃至ディジタル信号伝送系)の配線にDC(直流)の信号乃至電圧を伝送するDC系中継手段と、被試験半導体集積回路の複数種の機種の違いに対応できる標準回路基板とを介在させ、
上記テスターと、上記被試験半導体集積回路との間を、高周波信号については、上記標準回路基板及び上記被試験半導体集積回路を介して接続し、DCの信号乃至電圧については、上記標準回路基板、上記DC系中継手段及び上記被試験半導体集積回路装着手段を介して接続できるようにし、
半導体集積回路の試験にあたっては、前もって上記被試験半導体集積回路装着手段の高周波特性について測定しておき、その測定結果が反映した精確な試験を行うことを特徴とする半導体集積回路の試験方法。 - 半導体集積回路試験用のテスターを用いて試験する半導体集積回路の試験装置において、
上記半導体集積回路試験用のテスターと、
被試験半導体集積回路と上記テスターとの間に介在するインターフェイスと、
からなり、
上記インターフェイスは、少なくとも、
被試験半導体集積回路の機種毎に設けられ、その機種の被試験半導体集積回路が着脱自在に装着される被試験半導体集積回路装着手段と、
被試験半導体集積回路装着手段のDC系の配線にDC信号乃至電圧を伝送するDC系中継手段と、
被試験半導体集積回路の複数種の機種の違いに対応できる標準回路基板と、からなり、
上記標準回路基板と、上記被試験半導体集積回路との間が、高周波信号については、上記標準回路基板及び上記被試験半導体集積回路を介して接続され、DCの信号乃至電圧については、上記標準回路基板、上記DC系中継手段及び上記被試験半導体集積回路装着手段を介して接続されるようにされてなることを特徴とする半導体集積回路の試験装置。 - 半導体集積回路試験用のテスターを用いて半導体集積回路を試験する半導体集積回路の試験方法の実施に、被試験半導体集積回路と上記テスターとの間に、その間を電気的に接続するインターフェイスの一部として用いられる半導体集積回路の試験用の標準回路基板であって、
被試験半導体集積回路の複数種の機種の違いに対応できるように構成され、
被試験半導体集積回路の機種毎に設けられその機種の被試験半導体集積回路を着脱自在に装着する被試験半導体集積回路装着手段とは、DCの信号乃至電圧を伝送するケーブルを介して接続されたことを特徴とする半導体集積回路の試験用の標準回路基板。 - 半導体集積回路試験用のテスターを用いて半導体集積回路を試験する半導体集積回路の試験方法の実施に、被試験半導体集積回路と上記テスターとの間に、その間を電気的に接続するインターフェイスの一部として、被試験半導体集積回路の複数種の機種の違いに対応できるように構成された標準回路基板と共に用いられるところの、半導体集積回路の試験用のDC系中継手段であって、
被試験半導体集積回路の機種毎に、DCの信号乃至電圧を、上記標準回路基板からその機種の被試験半導体集積回路を着脱自在に装着する被試験半導体集積回路装着手段へ伝送できるように構成されてなることを特徴とする半導体集積回路の試験用のDC系中継手段。
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JP2013057581A (ja) * | 2011-09-08 | 2013-03-28 | Mitsubishi Electric Corp | 評価基板 |
-
2003
- 2003-05-19 JP JP2003140948A patent/JP2004340899A/ja active Pending
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