JP2004340804A - 粒子濃度検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体の粒子濃度検出に際して、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することのできる粒子濃度検出装置を提供する。
【解決手段】粒子濃度検出装置は発光部及び受光部が設けられた検出機構3を備え、発光部と受光部との間に介在する希釈された検査対象液の透過光量に基づいて検査対象液に混入した粒子の濃度を検出する。制御装置8は検出された粒子濃度に基づいてその後の粒子濃度を検出する際の前記発光部と受光部との間の光路長を可変設定し、この設定された光路長と同光路長において検出された希釈検査液の透過光量とに基づいて粒子濃度の検出を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体に混入した粒子の濃度を検出する粒子濃度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の粒子濃度検出装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。この装置では、内燃機関や油圧アクチュエータに用いられる潤滑油の汚れを検出するために、発光部から発せられた光が潤滑油を透過して受光部に検出される際の発光量と受光量との比、すなわち光の透過率に基づいて潤滑油の汚濁度を検出するようにしている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−72121号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光の透過率を用いて液中の粒子濃度を検出する場合には、次のような問題がある。
【0005】
まず、液体を透過する透過光量は液中の粒子濃度が高くなるにつれて急激に低下する。そのため、透過光量に基づいた粒子濃度の検出に際して高濃度領域の検出は困難になる。そこで、発光部と受光部との距離を短くすることで受光部に到達する光量を増大させれば、高濃度領域の粒子濃度を検出することも可能になる。しかし、発光部と受光部との距離を短くするほど、検査対象液に混入した異物、あるいは凝集した粒子等が発光部と受光部との間で詰まりやすくなってしまう。
【0006】
そこで、検査対象液を溶媒で希釈した希釈検査液を用意し、この希釈検査液の透過光量を測定するようにすれば、元の検査対象液の粒子濃度が高くても受光部に到達する光量を増大させることができる。そのため、発光部と受光部との距離をそれほど短くしなくても、高濃度領域の粒子濃度を検出することができるようになる。
【0007】
ここで、上述したように液中の粒子濃度が高くなるにつれて透過光量は急激に低下するため、粒子濃度を透過光量に基づいて検出する場合には自ずと精度よく検出することのできる粒子濃度の範囲も狭くなる傾向にあり、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することは困難になる場合がある。
【0008】
この発明はこうした事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、液体の粒子濃度検出に際して、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することのできる粒子濃度検出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段及びその作用効果について以下に記載する。
請求項1に記載の発明は、発光部及び受光部を備え、同発光部と受光部との間に介在する液体の透過光量に基づいて同液体に混入した粒子の濃度を検出する装置であって、検査対象液を溶媒で希釈し、その希釈検査液の透過光量に基づいて前記検査対象液の粒子濃度を検出する粒子濃度検出装置において、前記検出された粒子濃度に基づいてその後の希釈検査液における透過光量の減衰量を調整する調整手段を備え、同調整手段の調整結果と調整後の前記希釈検査液の透過光量とに基づいて前記粒子濃度の検出を行うことをその要旨とする。
【0010】
同構成では希釈検査液の透過光量に基づいて上記粒子濃度を検出するようにしている。そのため発光部と受光部との距離を過度に短くすることなく、粒子濃度の高い検査対象液の粒子濃度を検出することができる。ここで上記構成では、上記調整手段を備えることにより、実際に検出された粒子濃度に基づいてその後の希釈検査液における透過光量の減衰量を調整するようにしている。そのため、透過光量を受光部で確実に受光することができるようになる。そして、上記調整手段による調整結果と調整後の希釈検査液の透過光量とに基づいて粒子濃度の検出を行うようにしている。従って広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の粒子濃度検出装置において、前記検査対象液は内燃機関の潤滑油であり、同潤滑油の粒子濃度をその使用履歴に基づいて推定する推定手段と、前記粒子濃度の検出に先立って、希釈された前記潤滑油における透過光量の減衰量をこの推定された粒子濃度に基づいて調整する調整手段とを備え、同調整手段の調整結果と調整後の希釈された前記潤滑油の透過光量とに基づいて前記粒子濃度の検出を行うことをその要旨とする。
【0012】
請求項1に記載の構成では、実際に検出された粒子濃度に基づいてその後の希釈検査液における透過光量の減衰量を調整するようにしている。そのため、最初に粒子濃度を検出する際の減衰量は好適に設定することができない。
【0013】
ここで、上記検査対象液が内燃機関の潤滑油である場合には、その粒子濃度を同潤滑油の使用履歴に基づいてある程度推定することができる。そこで、上記構成では、潤滑油の粒子濃度を推定し、上記粒子濃度の検出に先立ってこの推定値を上記減衰量の調整に際して反映するようにしている。そのため、最初に粒子濃度を検出する際の減衰量をも好適に設定することができるようになる。
【0014】
この潤滑油の使用履歴に基づく粒子濃度の推定に際しては、請求項3に記載の発明によるように、前記推定手段は前記内燃機関の機関運転時間に基づいて前記粒子濃度を推定する、といった構成を採用することにより、実際に使用履歴を測定することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記調整手段は粒子濃度に基づいてその後の粒子濃度を検出する際の前記発光部と受光部との間の光路長を可変設定することをその要旨とする。
【0016】
発光部と受光部との間の距離、すなわち光路長が変化すると発光部から発せられた光が受光部に到達するまでの間に減衰される光量は変化し、受光部で受光される光量も変化する。そのため検出可能な粒子濃度も変化する。また、光路長が変化すると粒子濃度に起因する透過光量の差違も変化するため、精度よく粒子濃度を検出することのできる濃度範囲も変化する。そこで、上記構成では、粒子濃度に基づいて上記光路長を可変設定するようにしている。そのため、粒子濃度に対応した光路長を好適に設定することができ、もって広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の粒子濃度検出装置において、前記調整手段は粒子濃度が高くなるほど光路長を短く設定することをその要旨とする。
【0018】
光路長が短くなるにつれて上記減衰量は減少し、受光部で受光される光量は増大するため、粒子濃度が高い場合であっても透過光量を受光部で十分測定することができるようになる。一方、光路長が長くなるにつれて透過光量の減衰量は増大するため、粒子濃度の差違に起因する透過光量の変化も大きくなる。そのため、粒子濃度が低い場合には光路長を長くした方が粒子濃度の違いを確実に検出することができるようになる。そこで上記構成では、粒子濃度が高くなるほど光路長を短くするようにしている。そのため、広範囲の粒子濃度を精度よく確実に検出することができるようになる。なお請求項6に記載の発明によるように、上記光路長を、0.1mm〜10mmの範囲内で設定するようにすると広範囲の粒子濃度を精度よく好適に検出することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記発光部及び受光部の少なくとも一方を他方に向けて往復移動させる駆動機構を備えることをその要旨とする。
【0020】
同構成によれば、駆動機構によって発光部または受光部を任意に往復移動させることができるため、光路長を確実に変更することができるようになる。
請求項8に記載の発明は、請求項4〜6のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記発光部及び受光部から構成されて前記透過光量を検出する検出部を複数有し、各検出部における前記光路長が互いに異なるように前記発光部と受光部とは固定され、前記調整手段は粒子濃度に基づいて前記各検出部のうちのいずれかを選択して、同選択された検出部の発光部を発光させることをその要旨とする。
【0021】
同構成によれば、光路長が互いに異なる各検出部のいずれかを選択して、同選択された検出部の発光部を発光させることにより、粒子濃度の検出に際しての光路長を変更することができる。また請求項7に記載の構成と比較して、発光部または受光部の位置が変化しないため、光路長の変更に際しての位置ずれが生じず、光路長の精度を高くすることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記調整手段は粒子濃度に基づいてその後の粒子濃度を検出する際の前記発光部の光の波長を可変設定することをその要旨とする。
【0023】
発光部の光の波長が変化すると透過光量の減衰量が変化し、受光部で受光される光量も変化する。そのため検出可能な粒子濃度も変化する。また、透過光量の減衰量が変化すると粒子濃度に起因する透過光量の差違も変化するため、精度よく粒子濃度を検出することのできる濃度範囲も変化する。そこで、上記構成では、粒子濃度に基づいて光の波長を可変設定するようにしている。そのため、粒子濃度に対応した光の波長を好適に設定することができ、もって広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0024】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の粒子濃度検出装置において、前記調整手段は粒子濃度が高くなるほど前記波長を長く設定することをその要旨とする。
【0025】
光の波長が長くなるにつれて透過光量の減衰量は減少し、受光部で受光される光量は増大するため、粒子濃度が高い場合であっても透過光量を受光部で十分測定することができるようになる。一方、光の波長が短くなるにつれて透過光量の減衰量は増大するため、粒子濃度の差違に起因する透過光量の変化は大きくなる。そのため、粒子濃度が低い場合には光の波長を短くした方が粒子濃度の変化を確実に検出することができるようになる。そこで上記構成では、粒子濃度が高くなるほど光の波長を長くするようにしている。そのため、確実に広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0026】
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の粒子濃度検出装置において、前記発光部は互いに異なる波長の光を発光する発光素子を複数備え、前記調整手段は前記粒子濃度に基づいて各発光素子のうちのいずれかを選択し発光させることをその要旨とする。
【0027】
同構成によっても光の波長を確実に変更することができるようになる。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、複数の粒子濃度の検出結果に基づいて検査対象液への粒子の混入速度を算出する算出手段を備えることをその要旨とする。
【0028】
同構成では、検査対象液への粒子の混入速度を算出するようにしている。そのため、検査対象液の状態変化を測定することができるようなる。例えば検査対象液が内燃機関の潤滑油である場合には、内燃機関で発生する煤等が潤滑油に混入する度合いを測定することができ、この測定結果に基づいて内燃機関での煤の発生状態を推定することもできるため、内燃機関の適合試験に際して有益な測定データを得ることができるようになる。
【0029】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の粒子濃度検出装置において、複数の粒子濃度の検出結果に基づいて検査対象液への粒子の混入速度についてその近似式を算出する近似式算出手段と、この近似式から求められる混入速度の近似値と前記算出手段で算出される混入速度との偏差が所定値以上の場合には粒子濃度の検出を終了させる終了手段とを備えることをその要旨とする。
【0030】
上記混入速度は、最小自乗法等によって近似式で表すことができる。ここで、近似式から求められる混入速度の近似値と実際に検出される混入速度との偏差が大きい場合には、検出される粒子濃度がばらついており、その検出値の信頼性も低いと推定することができる。そこで、上記構成では、上記偏差が所定値以上の場合には粒子濃度の検出を終了するようにしている。そのため、粒子濃度の検出値についてその信頼性が高い場合にのみ、粒子濃度の検出が継続して行われる。そのため、自ずと検出値の信頼性も高くすることができる。なお、請求項14に記載の発明によるように、近似式から求められる混入速度の近似値と上記算出手段で算出される混入速度との相関係数が所定値以下の場合には粒子濃度の検出を終了させるようにしても、同様に検出値の信頼性を高くすることができる。
【0031】
請求項15に記載の発明は、請求項12〜14のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記調整手段は前記算出手段で算出される混入速度に基づいて検査対象液の希釈率を可変設定することをその要旨とする。
【0032】
上記算出手段で算出される実際の混入速度に応じて検査対象液における粒子濃度の増大度合いは変化し、これにより上記減衰量も変化する。従って、この増大度合いが過度に高まると希釈検査液の粒子濃度は直ちに高濃度領域に到達してしまい、粒子濃度の検出を継続して行うことが困難になるおそれがある。そこで、上記構成では混入速度に基づいて検査対象液の希釈率を可変設定するようにしている。そのため、希釈検査液の透過光量の減衰量を調整することができ、もって粒子濃度の検出を好適に継続することができるようになる。
【0033】
この混入速度に基づく希釈率の可変設定に際しては、請求項16に記載の発明によるように、算出される混入速度が速くなるほど希釈率を高く設定する、といった設定態様を採用することにより、粒子濃度の検出を確実に継続することができるようになる。
【0034】
請求項17に記載の発明は、請求項1〜16のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記調整手段は粒子濃度に基づいて検査対象液の希釈率を可変設定することをその要旨とする。
【0035】
同構成では、粒子濃度に基づいて上記希釈率を可変設定するようにしている。そのため、粒子濃度に応じて透過光量の減衰量を好適に設定することができ、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0036】
また、検査対象液の粒子濃度が高い場合には、希釈検査液の粒子濃度は直ちに高濃度領域に到達してしまう。そのため粒子濃度の検出を継続して行うことが困難になるおそれがある。しかし上記構成によれば粒子濃度に基づいて透過光量の減衰量を好適に設定することができるため、粒子濃度の検出を好適に継続することもできるようになる。
【0037】
この粒子濃度に基づく希釈率の可変設定に際しては、請求項18に記載の発明によるように、粒子濃度が高くなるほど前記希釈率を高く設定する、といった設定態様を採用することにより、粒子濃度が高くなるほど透過光量の減衰量は低減されるようになり、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。また、粒子濃度の検出を確実に継続することができるようにもなる。
【0038】
請求項19に記載の発明は、請求項15〜18のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記検査対象液を希釈する溶媒が貯留された希釈部と、検査対象液を採取し前記希釈部に投入する採取部とを備え、前記調整手段は前記採取部での採取条件を変更することにより前記希釈率を変更することをその要旨とする。
【0039】
同構成によれば、採取部で採取された検査対象液が上記希釈部に投入され、検査対象液は希釈される。このとき、採取部での採取条件が変更されるため、希釈率を実際に可変設定することができるようになる。
【0040】
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の粒子濃度検出装置において、前記調整手段は前記採取部での採取量を可変設定することをその要旨とする。
同構成によれば、採取部における検査対象液の採取量が変更されるため、希釈率を確実に可変設定することができるようになる。この採取量の設定については、請求項21に記載の発明によるように、前記調整手段は粒子濃度が高くなるほど、または前記算出される混入速度が速くなるほど前記採取量を減量する、といった設定態様を採用することにより、粒子濃度が高くなるに伴って、または混入速度が速くなるに伴って確実に上記希釈率を高くすることができる。
【0041】
また、請求項22に記載の発明によるように、前記調整手段は前記採取部での採取間隔時間を可変設定する、といった構成を採用することにより、粒子濃度の検査時間内における粒子濃度の検出回数を好適に設定することができるようになる。この採取間隔時間の設定については請求項23に記載の発明によるように、前記調整手段は粒子濃度が高くなるほど、または前記算出される混入速度が速くなるほど前記採取間隔時間を長く設定する、といった設定態様を採用することにより、粒子濃度が高くなるほど、または上記算出される混入速度が速くなるほど検査対象液の採取回数は少なくされる。そのため、希釈検査液の粒子濃度が急速に高まり、粒子濃度が検出可能範囲外に到達してしまうといった不具合の発生を抑制することができるようになる。また、この逆に、粒子濃度が低くなるほど、または上記算出される混入速度が遅くなるほど検査対象液の採取回数は多くされるため、検査時間内での粒子濃度の検出回数を十分に確保することができるようにもなる。
【0042】
なお、請求項24に記載の発明によるように、前記希釈率を10〜100倍の範囲で可変設定するようにすると、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0043】
また、請求項25に記載の発明によるように、前記発光部の光の波長が900nm以上の赤外光を用いることによって確実に広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0044】
請求項26に記載の発明は、請求項1〜25のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記透過光量が予め定められた所定値よりも低いときには前記希釈検査液に前記溶媒を追加する追加手段を備えることをその要旨とする。
【0045】
同構成によれば、透過光量が所定値よりも低いときには希釈検査液が更に希釈され、同希釈検査液の透過光量は増大される。そのため、上述した光路長の変更、光の波長の変更、あるいは希釈率の変更を行っても希釈検査液の透過光量を増大させることができず、粒子濃度の検出ができなくなるおそれがある場合でも、上記溶媒の追加により粒子濃度の検出を行うことができるようになる。
【0046】
請求項27に記載の発明は、請求項1〜25のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記透過光量が予め定められた所定値よりも低いときには前記希釈検査液を新たな溶媒に交換する交換手段を備えることをその要旨とする。
【0047】
同構成によれば、上述した光路長の変更、光の波長の変更、あるいは希釈率の変更を行っても希釈検査液の透過光量を増大させることができず、粒子濃度の検出ができなくなるおそれがある場合でも、希釈検査液が新たな溶媒に交換されるため、粒子濃度の検出を行うことができるようになる。
【0048】
請求項28に記載の発明は、請求項1〜27のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記発光部近傍に温度センサが配設され、同温度センサによって検出される前記発光部の周辺温度に基づいて前記受光部の検出結果を補正する温度補正手段を備えることをその要旨とする。
【0049】
同構成によれば、発光部の光量が上記周辺温度によって変化してもその変化に応じて受光部の検出結果は補正される。そのため、粒子濃度の検出に際して、発光部の温度特性の影響を好適に抑制することができるようになる。
【0050】
請求項29に記載の発明は、請求項1〜27のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記受光部近傍に温度センサが配設され、同温度センサによって検出される前記受光部の周辺温度に基づいて前記受光部の検出結果を補正する温度補正手段を備えることをその要旨とする。
【0051】
同構成によれば、受光部の出力特性が上記周辺温度によって変化してもその変化に応じて受光部の検出結果は補正される。そのため、粒子濃度の検出に際して、受光部の温度特性の影響を好適に抑制することができるようになる。
【0052】
請求項30に記載の発明は、請求項1〜29のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記希釈検査液の温度を一定に維持する温度維持機構を備えることをその要旨とする。
【0053】
同構成によれば、発光部や受光部の周辺温度の変化が抑えられる。そのため、発光部の光量や受光部の出力が安定し、粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0054】
請求項31に記載の発明は、請求項1〜30のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記受光部で検出される透過光量が前記粒子濃度に依らず一定になるように前記発光部への印加電圧を制御する電圧制御手段を備え、前記印加電圧に基づいて前記粒子濃度を検出することをその要旨とする。
【0055】
発光部への印加電圧が一定であってその発光量も一定量である場合には、粒子濃度に応じて受光部で検出される透過光量が変化する。一方、上記請求項28に記載の発明によるように、受光部で受光される透過光量が粒子濃度に依らず一定になるように発光部への印加電圧を制御する場合には、粒子濃度に応じて印加電圧が変化する。従って、この印加電圧に基づいて粒子濃度を検出することもでき、上記構成によっても粒子濃度を検出することができる。
【0056】
また、請求項32に記載の発明によるように、受光部で検出される透過光量が粒子濃度に依らず一定になるように発光部及び受光部の少なくとも一方を他方に向けて移動させる駆動機構を備える場合には、その移動量が粒子濃度に応じたものになる。従って、この移動量に基づいて粒子濃度を検出することもでき、上記構成によっても粒子濃度を検出することができる。
【0057】
請求項33に記載の発明は、請求項1〜32のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記希釈検査液内の気泡を減少させる気泡除去機構を備えることをその要旨とする。
【0058】
希釈検査液中に気泡が存在すると、この気泡により光散乱が生じて透過光量は減少し、正確に粒子濃度を検出することができなくなるおそれがある。この点上記構成では、希釈検査液中の気泡を減少させることができるため、粒子濃度の検出精度を向上させることができる。なお、気泡除去機構としては、希釈検査液を減圧する脱気機構や遠心分離機構などを採用することができる。
【0059】
請求項34に記載の発明は、請求項1〜33のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記希釈検査液内の気泡量を検出する気泡検出手段を備え、この検出結果に基づいて検出された粒子濃度を補正することをその要旨とする。
【0060】
同構成によれば、気泡検出手段によって検出された希釈検査液中の気泡量に基づき、検出された粒子濃度が補正される。そのため、粒子濃度の検出精度を向上させることができる。なお、気泡検出手段としては超音波を利用した気泡センサなどを採用することができる。
【0061】
請求項35に記載の発明は、請求項1〜34のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記検査対象液と前記溶媒とを混合する攪拌機構を備えることをその要旨とする。
【0062】
同構成によれば、検査対象液と溶媒とを十分に混合することができ、希釈検査液における粒子濃度の分布をほぼ均一にすることができる。そのため、希釈検査液の混合不足に起因する粒子濃度の検出誤差を抑制することができる。なお、攪拌機構としては、検査対象液と溶媒とを混合する混合容器等に配設された攪拌子や同混合容器等を振動させる振動子などを採用することができる。
【0063】
請求項36に記載の発明は、請求項1〜35のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、採取される検査対象液が別途貯留された容器を備え、採取された検査対象液の量に対応した量の検査対象液を前記容器から採取元に補充する補充手段を備えることをその要旨とする。
【0064】
同構成によれば、粒子濃度の検出のために採取された検査対象液に相当する量の検査対象液が採取元に補充される。そのため、採取元における検査対象液の減少を抑えることができる。
【0065】
請求項37に記載の発明は、請求項1〜36のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記発光部及び受光部の少なくとも一方にあって前記希釈検査液に接触する部分を洗浄液で清掃する洗浄機構を備えることをその要旨とする。
【0066】
同構成によれば、発光部や受光部の汚れを減少させることができるため、粒子濃度の検出精度を好適に維持することができるようになる。
請求項38に記載の発明は、請求項1〜37のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記発光部及び受光部の少なくとも一方にあって前記希釈検査液に接触する部分に導電性のコーティング層が形成されてなることをその要旨とする。
【0067】
一般に、上記接触部分への汚れの付着は分子間引力によって生じることが多い。そこで、上記構成ではこの分子間引力を小さくする作用のある導電性のコーティング層を上記接触部に形成するようにしている。そのため、発光部や受光部への汚れの付着を低減することができ、もって粒子濃度の検出精度を好適に維持することができるようになる。
【0068】
請求項39に記載の発明は、請求項1〜38のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記発光部の光路の一部を前記希釈検査液の手前で分岐させる光分岐機構と、この分岐された光路の光量が予め定められた所定値以下であるときに前記発光部に劣化有りと判定する劣化判定手段とを備えることをその要旨とする。
【0069】
経年変化等により発光部が劣化し、その光量が低下すると粒子濃度を正確に検出することが困難になる。そこで上記構成では、発光部から発せられる光を分岐させて希釈検査液を透過していない光量、すなわち発光部の光量そのものを測定し、この測定された光量が上記所定値以下であるときには発光部に劣化有りと判定するようにしている。従って、発光部の劣化を確実に検出することができ、ひいては粒子濃度の検出精度を維持することができるようになる。なお、上記光分岐機構としてはハーフミラーやビームスプリッタ等を採用することができる。
【0070】
請求項40に記載の発明は、請請求項1〜39のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、前記検査対象液は内燃機関の潤滑油であり、前記検出される粒子濃度に基づいて同内燃機関の運転についてその可不可を判断する判断手段を備えることをその要旨とする。
【0071】
潤滑油の粒子濃度が高くなり、その汚濁が進行している状態で内燃機関の運転が継続されると同機関に悪影響を及ぼすおそれがある。この点上記構成では、上記粒子濃度装置によって潤滑油の粒子濃度が精度よく検出されるため、内燃機関の運転についてその可不可を精度よく判断することができるようになる。
【0072】
なお、請求項41に記載の発明によるように、前記判断手段は前記内燃機関の運転について不可である旨の判断がなされたときに警報を発する警報手段を備える、といった構成を採用することにより、内燃機関の運転について不可である旨の判断がなされたことを運転者等に確実に報知することができる。
【0073】
請求項42に記載の発明は、請求項40または41に記載の粒子濃度検出装置において、前記内燃機関の機関始動前に前記粒子濃度の検出を行うことをその要旨とする。
【0074】
同構成によれば、内燃機関の運転についての可不可が機関始動前に判断される。従って、内燃機関の故障等を未然に防止することができるようになる。
【0075】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる粒子濃度検出装置を具体化した一実施形態について、図1〜図10に基づき詳細に説明する。
【0076】
図1は、車載内燃機関に取り付けられた本実施形態にかかる粒子濃度検出装置の構成を示す概略図である。
内燃機関50は、周知のように、吸気通路から吸入される空気及び燃料噴射弁から噴射される燃料からなる混合気をシリンダ及びピストンによって区画形成される燃焼室に吸入する。そして、この混合気は燃焼室に備えられる点火プラグにより点火されて燃焼され、燃焼後は排気ガスとして前記燃焼室から排気通路へ排出される。また、内燃機関50には潤滑油が貯留されており、この潤滑油は潤滑通路51を介して上記シリンダとピストンとの間に供給される。また他の可動部等へもこの潤滑油は供給される。
【0077】
さて、本実施形態にかかる粒子濃度検出装置は内燃機関50の潤滑油を検査対象液とし、同潤滑油を新油で希釈した希釈検査液の透過光量に基づいて同潤滑油に混入した粒子(例えば煤等)の濃度を検出するようにしている。このように同粒子濃度検出装置では、内燃機関50の潤滑油を希釈し、この希釈された検査液の透過光量を測定するようにしているため、採取元の潤滑油の粒子濃度が高い場合であっても、透過光量を十分に計測することができる。従って、後述する発光部3Lと受光部3Rとの距離を過度に短くしなくても、高濃度領域の粒子濃度を検出することができる。
【0078】
上記粒子濃度検出装置は、採取機構1、希釈機構2、検出機構3、溶媒投入機構4、希釈検査液排出機構5、補充機構6、検出部用ポンプ7、各種配管20〜24、制御装置8、表示部9、及び警報機構10等から構成されている。
【0079】
上記採取部を構成する採取機構1は、上記潤滑油を上記潤滑通路51から採取する機構であり、採取量を調量する採取用電磁弁1aで構成されている。
上記希釈部を構成する希釈機構2は、採取機構1で採取された潤滑油が投入されるとともに、この投入された潤滑油を希釈する機構であり、希釈容器2a及び攪拌子2b等で構成されている。この希釈容器2a内には溶媒である新油が貯留されており、内燃機関50の潤滑油が希釈された希釈検査液はこの希釈容器2a内で作られる。また上記攪拌機構を構成する攪拌子2bはプロペラ形状を有しており、モータ等の駆動源によって回転される。この攪拌子2bの回転によって採取された潤滑油と新油とは均一に混合されるため、希釈検査液の混合不足に起因する粒子濃度の検出誤差が抑制される。
【0080】
上記検出部を構成する検出機構3は希釈検査液の透過光量を検出する機構であり、その構造は後述する。
溶媒投入機構4及び希釈検査液排出機構5は上記交換手段を構成する。この溶媒投入機構4は、希釈容器2a内に溶媒である新油を供給する機構であり、新油が貯留された溶媒貯留容器4a、溶媒貯留容器4a内の新油を希釈容器2aに送油する溶媒供給ポンプ4b、新油の供給量を調量する溶媒供給用電磁弁4c等から構成されている。また、希釈検査液排出機構5は希釈容器2aから排出された希釈検査液を貯留する機構であり、貯留容器5a、及び希釈容器2a内の希釈検査液を排出する際に開弁される排出用電磁弁5c等から構成されている。
【0081】
上記補充部を構成する補充機構6は、採取機構1で採取された潤滑油の量に相当する新油を内燃機関50に補充する機構であり、新油が貯留された補充容器6a、補充容器6a内の新油を潤滑通路51に送油する補充ポンプ6b、新油の補充量を調量する補充用電磁弁6c等から構成されている。
【0082】
これら各機構1〜6を構成する部材は各種配管20〜24によって次のように接続されている。
まず、上記潤滑通路51と希釈容器2aとは採取配管20で接続されており、その途中には採取用電磁弁1aが設けられている。
【0083】
また希釈容器2aには同希釈容器2a内の希釈検査液が循環される導入配管21が接続されており、この導入配管21の途中には検出機構3及び検出部用ポンプ7が配設されている。
【0084】
また希釈容器2aと溶媒貯留容器4aとは溶媒供給配管22で接続されており、この溶媒供給配管22の途中には上記溶媒供給ポンプ4b及び溶媒供給用電磁弁4cが設けられている。
【0085】
また希釈容器2aと貯留容器5aとは排出配管23で接続されており、この排出配管23の途中には排出用電磁弁5cが設けられている。
そして、補充容器6aと潤滑通路51とは補充配管24で接続されており、この補充配管24の途中には上記補充ポンプ6b及び補充用電磁弁6cが設けられている。
【0086】
このように構成された本実施形態にかかる粒子濃度検出装置では、内燃機関50の潤滑通路51から採取された潤滑油は希釈容器2aで希釈されて希釈検査液にされる。そしてこの希釈検査液は検出機構3で透過光量が測定された後、再び希釈容器2aに戻される。そして最終的には貯留容器5aに排出される。
【0087】
他方、制御装置8は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心として構成されている。この制御装置8は検出機構3の検出結果等を演算処理して希釈検査液の粒子濃度を算出するとともに、その演算結果、例えば検出された粒子濃度等を表示部9に表示する。また、制御装置8は検出された粒子濃度と所定値とを比較し、場合によっては警報機構10から警報を発する。上記出力インターフェースは駆動回路を介して上記採取用電磁弁1a、溶媒供給用電磁弁4c、排出用電磁弁5c、及び補充用電磁弁6cに接続されており、これにより各種弁の開弁時間等が制御される。また、上記出力インターフェースは駆動回路を介して上記検出部用ポンプ7、溶媒供給ポンプ4b、及び補充ポンプ6bにも接続されており、これにより各種ポンプの駆動等が制御される。
【0088】
次に、上記検出機構3の構造について図2を併せ参照して説明する。
図2は、検出機構3について、希釈検査液の流れ方向における断面を模式的に示している。この図2に示すように、検出機構3は大きく分けてボディー3a、発光部3L、受光部3R、及び駆動機構3i等から構成されている。
【0089】
ボディー3aはその内部に希釈検査液が流通する流路3bが形成されており、その開口部には導入配管21が接続されている。そして発光部3L及び受光部3Rは流路3bの壁面に互いに対向するように配設されている。
【0090】
発光部3Lは検査光を希釈検査液に向けて照射する部分であり、発光素子3c、発光部導光体3d、及び温度センサ3f等から構成されている。発光素子3cは検査光を発光する素子であり、上記制御装置8から駆動回路を介して所定の電圧が印加されることにより、一定光量の光を発する。ちなみに本実施形態ではこの発光素子3cとしてLED(発光ダイオード)を用いている。この発光素子3cは発光部導光体3dに囲まれており、この発光部導光体3dにあって流路3b側の先端には発光素子3cから発せられた検査光を平行光にするためのレンズ3eが設けられている。このレンズ3eによって発光素子3cから発せられる検査光のほとんどが発散されることなく希釈検査液に向けられる。温度センサ3fは発光素子3c近傍に配設され、同発光素子3cの周囲温度を検出する。
【0091】
受光部3Rは発光部3Lから発せられた検査光が希釈検査液を透過する際の透過光量を検出する部分であり、受光素子3g及び受光部導光体3h等から構成されている。受光素子3gは希釈検査液を透過した上記検査光、すなわち透過光を受光してその光量を検出する素子であり、本実施形態ではフォトダイオードを用いている。この受光素子3gでは受光量が増大するほど出力は大きくなるため、透過光量に応じた出力を得ることができる。そして受光素子3gの出力は上記制御装置8の増幅回路に入力される。受光素子3gの流路3b側には受光部導光体3hが設けられている。受光部導光体3hは、希釈検査液を透過した透過光を平行光の状態で受光素子3gに到達させるためのレンズになっている。なお、希釈検査液を透過した透過光を受光素子3gに集光させる集光レンズを用いてもよい。
【0092】
ちなみに、上記発光部導光体3d及び受光部導光体3hは希釈検査液に曝されるため、耐高温性及び耐薬品性に優れた材質が要求される。また、透過光の減衰を極力抑えるために光透過率の高いもの、望ましくは発光素子3cから発せられる光の波長において90%以上の光透過率を有するものがよい。そこで、本実施形態では発光部導光体3d及び受光部導光体3hの材質として石英ガラスを選定している。
【0093】
上記発光部3Lにおいて流路3bの反対側には駆動機構3iが設けられている。この駆動機構3iは発光部3Lを受光部3Rの方向に向けて往復移動させることにより同発光部3Lと受光部3Rとの間の距離、すなわち光路長を調整する機構である。なお、本実施形態では、駆動機構3iによってその位置が調整された後の発光部3Lのレンズ3eと受光部導光体3hとの最短距離を便宜的に光路長という。そしてこの駆動機構3iはモータ等のアクチュエータと同アクチュエータの駆動量を発光部3Lに伝達する伝達機構とを備えており、アクチュエータの駆動量は上記制御装置8からの信号によって制御される。このように本実施形態にかかる粒子濃度検出装置では、上記光路長を自由に変更することができるようにしている。その理由について図3を併せ参照して説明する。
【0094】
図3は、潤滑油の粒子濃度と光透過率との関係について光路長を種々変更した場合の傾向を模式的に示している。なお、光透過率とは発光素子3cの発光量と受光素子3gの受光量との比(受光素子3gの受光量/発光素子3cの発光量×100(%))であり、透過光量が増大するほどその値は大きくなる。また、ここでは新油に工業用カーボンを混ぜて意図的に汚濁潤滑油を作り、この汚濁潤滑油の希釈率を種々変更して、異なる粒子濃度の潤滑油についてその光通過率を測定した。また、同図3においてL1〜L7で示される値は、先の図2に示す距離L、すなわち上記光路長の設定値を表している。この図3に示されるように、光路長が短くなるほど粒子濃度に対する光透過率は高くなる傾向にあり、検出可能な粒子濃度の範囲は高濃度領域側に広くなる傾向にある。換言すれば検出可能な粒子濃度の上限値が大きくなる傾向にある。これは光路長が短くなるほど透過光量における減衰量が小さくなり、受光部3Rで受光される光量が増大するためである。
【0095】
一方、光路長が長くなるほど透過光量における減衰量は大きくなるため、高濃度領域では粒子濃度の差違に起因する光透過率の変化は小さくなる。このため光路長が長くなるほど高濃度領域にある粒子濃度を検出することは困難になり、検出可能な粒子濃度の範囲は狭くなる。しかし同図3に示されるように、低濃度領域では光路長が長くなるほど粒子濃度の差違に起因する光透過率の変化は大きくなる傾向にあるため、わずかな粒子濃度の違いにも反応する、検出精度の高い検出機構3を得ることができる。すなわち、光路長が短くなるほどより高濃度の粒子濃度を検出することができる一方、光路長が長くなるほど低濃度領域における粒子濃度の検出精度をより向上させることができる。これらの点を考慮して本実施形態では上記光路長を可変設定することにより、幅広い粒子濃度を精度よく検出することができるようにしている。
【0096】
なお、光路長が長すぎると透過光量の減衰量が増大して透過光量に基づいた粒子濃度の検出が困難になるおそれがある。また、光路長が短すぎると発光部3Lと受光部3Rとの間の流路が粒子等で閉塞されてしまうおそれがある。この点、本発明者は光路長を0.1mm〜10mmの範囲内で可変設定すると、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるとともに、上記閉塞の発生等も抑制することができることを見出した。そこで、本実施形態では光路長を0.1mm〜10mmの範囲で可変設定するようにしている。また、粒子濃度の検出開始時における光路長の初期値を「10mm」に設定することで、低濃度領域から精度よく粒子濃度を検出するようにしている。
【0097】
他方、本実施形態では光の波長が900nm以上の赤外光を発光するLEDが上記発光素子3cとして採用されている。その理由を図4、図5を併せ参照して説明する。
【0098】
図4は、工業用カーボンが0.01wt%混入された潤滑油の光透過率と光の波長との関係を模式的に示している。この図4に示されるように、波長が短くなるほど光透過率は低下する傾向にある。これは液中粒子による透過光量の減衰量が波長の短い光ほど大きくなるためである。従ってこの図4に示される傾向から、粒子濃度の高い液体の透過光量を検出するには、波長の長い光を利用した方がよいことがわかる。
【0099】
図5は、潤滑油の粒子濃度と透過率との関係について光の波長を種々変更した場合の変化傾向を模式的に示している。なお、ここでは内燃機関から回収した潤滑油の希釈率を変更することにより、異なる粒子濃度の潤滑油についてその光通過率を測定した。この図5に示されるように、波長が長くなるほど粒子濃度に対する光透過率は高くなる傾向にあり、検出可能な粒子濃度の範囲は高濃度領域側に広くなる傾向にある。換言すれば検出可能な粒子濃度の上限値が大きくなる傾向にある。これは波長が長くなるほど透過光量における減衰量が小さくなるためである。
【0100】
一方、波長が短くなるほど透過光量の減衰量は大きくなるため、高濃度領域では粒子濃度の差違に起因する光透過率の変化は小さくなる。このため波長が短くなるほど高濃度領域にある粒子濃度を検出することは困難になり、検出可能な粒子濃度の範囲は狭くなる。しかし同図5に示されるように、低濃度領域では波長が短くなるほど粒子濃度の差違に起因する光透過率の変化は大きくなる傾向にあるため、わずかな粒子濃度の違いにも反応する検出精度の高い検出機構3を得ることができる。すなわち、波長が長くなるほどより高濃度の粒子濃度を検出することができる一方、波長が短くなるほど低濃度領域における粒子濃度の検出精度を向上させることができる。これらの点を考慮し、本実施形態では900nm以上の波長を発光する赤外光LEDを上記発光素子3cに採用することで、幅広い粒子濃度を精度よく検出することができるようにしている。
【0101】
さて、本実施形態にかかる粒子濃度検出装置は予め定められた検査時間内(例えば30分間程度)にあって、所定時間毎に以下の処理を行う。
まず、内燃機関50から潤滑油が採取され、希釈容器2aに投入される。そして希釈検査液の粒子濃度RNが検出される。また、採取用電磁弁1aの開弁時間等を用いて採取された潤滑油の量が求められる。また、現在までに希釈容器2aに投入された潤滑油の総量が算出される。そして、この総量と希釈容器2aに貯留されていた新油との比率、すなわち希釈率(希釈容器2aに貯留されていた新油(溶媒)の量/採取された潤滑油の総量)及び希釈検査液の粒子濃度RNから次式(1)に基づいて内燃機関50の潤滑油の粒子濃度ENが算出される。
【0102】
粒子濃度EN=粒子濃度RN×希釈率 … (1)
これら一連の処理が所定時間毎に行われることにより、検査時間内に複数回の粒子濃度検出が行われる。
【0103】
ところで上記粒子濃度検出装置では、上述したように所定時間毎に潤滑油が希釈容器2aに投入されるため、希釈検査液の粒子濃度は徐々に高くなっていく。そのため、受光素子3gで受光される透過光量の減衰量が増大してその受光量は徐々に減少し、希釈検査液の粒子濃度の検出が困難になっていく。そこで本実施形態では、検出された希釈検査液の粒子濃度に基づいて透過光量の減衰量を調整する調整手段を備え、この調整手段によって希釈検査液の希釈率、及び上記光路長を可変設定することにより、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようにしている。
【0104】
以下、本実施形態にかかる粒子濃度検出装置によって実行される希釈検査液の粒子濃度RNの検出処理について、図6〜図10を併せ参照し説明する。
図6は制御装置8によって実行される粒子濃度の検出処理手順を示している。
【0105】
本処理が開始されるとまず、内燃機関50の潤滑油の一部が採取される(S100)。ここでは採取用電磁弁1aが予め定められた時間だけ開弁され、内燃機関50の潤滑油の一部が希釈容器2aに投入され、希釈される。そして希釈容器2a内で上記希釈検査液が作られると、次に、希釈検査液の粒子濃度が測定される(S110)。ここでは、導入配管21を介して検出機構3に導入された希釈検査液の透過光量が、後述する光路長可変処理によって設定された光路長Lにおいて測定される。なお、本処理において最初に透過光量の測定が行われるときには、上述したように「10mm」に設定された光路長で同透過光量の測定が行われる。そしてこの測定された透過光量と現在設定されている光路長に基づき、粒子濃度マップを参照して希釈検査液の粒子濃度RNが検出される。この粒子濃度マップは制御装置8のROM内に記憶されており、先の図3に示した粒子濃度と光路長と光透過率(実際には光透過率から求められる透過光量)との関係がマップ化されたものである。
【0106】
ここで、発光素子3cの周囲温度が上昇していくとその光量は減少するようになる。従って、同一の粒子濃度であっても発光素子3cの周囲温度が上昇するに伴って受光素子3gの出力は低下するようになり、本来の粒子濃度と比較して、検出された粒子濃度RNは高くなるおそれがある。このように受光素子3gの出力は上記周囲温度によって変化するため、本実施形態では上記周囲温度に基づいて受光素子3gの出力を補正するようにしている。より具体的には、周囲温度が高くなるほど、受光素子3gの出力が増大側に補正されるようにしている。この温度補正処理により、粒子濃度の検出に際して発光素子3cの温度特性の影響が抑制される。この温度補正処理は上記温度補正手段を構成する。なお、粒子濃度RNを同様な態様で補正するようにしてもよい。
【0107】
さて、上述したように本実施形態にかかる粒子濃度検出装置では、希釈容器2aに潤滑油を順次追加するようにしている。そのため、内燃機関50の潤滑油の粒子濃度が非常に高い場合には、数回程度の採取によって希釈検査液の透過光量が大きく低下し、その粒子濃度が検出範囲外の濃度になってしまうおそれがある。
【0108】
そこで次に、希釈検査液の交換が必要か否かが判定される(S120)。ここでは上記検出された透過光量が所定値N以下であるときに希釈検査液の交換が必要である旨の判定が行われる。この所定値Nは、希釈検査液の粒子濃度が非常に高く、これから後に行われる粒子濃度の検出についてその回数を十分に確保することができないと判定することのできる値が実験等を通じて設定されている。
【0109】
そして、希釈検査液の交換が必要である旨の判定が行われるときには(S120でYES)、希釈容器2a内の希釈検査液の交換が行われる(S130)。この希釈検査液の交換は、次のようにして行われる。まず、排出用電磁弁5cが開弁され、希釈容器2aから貯留容器5aに向けて希釈検査液が排出される。そして希釈容器2a内の希釈検査液が排出されると、排出用電磁弁5cは閉弁される。次に、溶媒供給用電磁弁4cが開弁されるとともに溶媒供給ポンプ4bが駆動され、希釈容器2aに向けて新油が供給される。そして、所定量の新油が希釈容器2a内に貯留されると、溶媒供給ポンプ4bは停止されるとともに溶媒供給用電磁弁4cは閉弁される。こうして希釈容器2a内の希釈検査液の交換が行われると、再び潤滑油の採取が行われる(S100)。なお、このときの採取量は前回の採取量よりも減量される。
【0110】
一方、希釈検査液の交換が必要ではないときには(S120でNO)、検査対象液の採取条件が設定される(S140)。ここでは、検出された粒子濃度RNに基づいて検査対象液の希釈率が可変設定される。より具体的には採取機構1で行われる次回の採取に際しての採取量Qが粒子濃度RNに基づいて可変設定される。また、粒子濃度RNに基づき、採取用電磁弁1aが閉弁されてから再び開弁されるまでの時間、すなわち採取間隔時間Tも求められる。
【0111】
この採取量Qは上記ROMに記憶された採取量設定マップから求められる。この採取量設定マップは図7に例示するように、粒子濃度RNが高くなるほど採取量Qが少なくなるように設定されている。従って粒子濃度が高くなるほど希釈率は高められ、透過光量の減衰量は粒子濃度に応じたものに設定される。そのため、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。なお、希釈率が高すぎると希釈検査液の粒子濃度が過度に低くなり、透過光量に基づいた粒子濃度の検出が困難になるおそれがある。また、希釈率が低すぎると希釈検査液の粒子濃度が過度に高くなり、この場合も透過光量に基づいた粒子濃度の検出が困難になるおそれがある。この点、本発明者は希釈率を10〜100倍の範囲内で可変設定すると、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができることを見出した。そこで、本実施形態では上記希釈率を10〜100倍の範囲で可変設定するようにしている。
【0112】
また、検査対象液の粒子濃度が高い場合には、希釈検査液の粒子濃度は急速に高濃度領域に到達してしまうため、粒子濃度の検出を継続して行うことが困難になるといった不具合が懸念される。しかし本実施形態では、粒子濃度が高くなるほど採取量Qは減量されるため、粒子濃度を継続して検出する際の透過光量の減衰量が緩やかに増大される。すなわち粒子濃度に基づいて透過光量の減衰量を可変設定することができるため、粒子濃度の検出を確実に継続することもできるようになる。
【0113】
他方、採取間隔時間Tは上記ROMに記憶された採取間隔時間設定マップから求められる。この採取間隔時間設定マップは図8に例示するように、粒子濃度RNが高くなるほど採取間隔時間Tが長くなるように設定されている。このため、粒子濃度RNが高くなるほど、上記検査時間内での検査対象液の採取回数は減少される。そのため、希釈検査液の粒子濃度が急速に高まり、粒子濃度が検出不可能な範囲に到達してしまうといった不具合の発生を抑制することができるようになる。また、この逆に、粒子濃度が低くなるほど検査対象液の採取回数は多くなるため、検査時間内での粒子濃度の検出回数を十分に確保することができるようにもなる。
【0114】
次に検査時間が経過したか否かが判定される(S150)。そして、検査時間がまだ経過していないときには(S150でNO)、同検査時間が経過するまで上記設定された採取量Q及び採取間隔時間Tで潤滑油の採取が行われ、上記S100〜S150の処理が繰り返し実行される。このようにS100〜S150の処理が繰り返し実行されることにより、今回検出された粒子濃度RNに基づいて次回の採取条件が設定される。
【0115】
一方、検査時間が経過したときには(S150でYES)、本処理は終了される。
このように、検出された粒子濃度RNに基づいてその後の希釈率が可変設定されるため、検査時間内での粒子濃度の検出回数が十分に確保されるとともに、粒子濃度の検出精度は向上される。
【0116】
次に、本実施形態にかかる粒子濃度検出装置によって行われる光路長の可変処理について、図9、図10を併せ参照し説明する。
図9は制御装置8によって実行される光路長可変処理についてその手順を示している。なお、この処理は先の図6に示したS110での粒子濃度の測定に先立って実行される。
【0117】
本処理が開始されると、まず、上記粒子濃度検出処理で検出された希釈検査液の粒子濃度RNが読み込まれる(S200)。
次に現在設定されている光路長Lを変更する必要があるか否かが判定される(S210)。この判定は次のように行われる。まず、先の図3に基づいて説明したように、光路長Lが短くなるほど検出可能な粒子濃度の上限値は大きくなる。一方、光路長Lが長くなるほど粒子濃度をより精度よく検出することができるようになる。そこで、本実施形態では光路長Lを光路長LA〜LGの間で可変設定するとともに、各光路長LA〜LGで検出する粒子濃度の範囲を定めている。すなわち図10に示すように、
・粒子濃度A未満の領域Aの粒子濃度は光路長LAで検出する、
・粒子濃度A以上粒子濃度B未満の領域Bの粒子濃度は光路長LBで検出する、
・粒子濃度B以上粒子濃度C未満の領域Cの粒子濃度は光路長LCで検出する、
・粒子濃度C以上粒子濃度D未満の領域Dの粒子濃度は光路長LDで検出する、
・粒子濃度D以上粒子濃度E未満の領域Eの粒子濃度は光路長LEで検出する、
・粒子濃度E以上粒子濃度F未満の領域Fの粒子濃度は光路長LFで検出する、
・粒子濃度F以上の領域Gの粒子濃度は光路長LGで検出する、
なお、光路長LAから光路長LGに向かうにつれてその距離は短くされる。このように粒子濃度の検出範囲が高濃度領域に移行されるほど、光路長Lは短くされるため、透過光量の減衰量は低減され、確実に高濃度領域の粒子濃度を検出することができるようになる。また、粒子濃度の検出範囲が低濃度領域にあるほど、光路長Lは長くされるため、透過光量の減衰量は増大され、低い粒子濃度であっても精度よくその濃度を検出することができるようになる。
【0118】
そして、上記各領域A〜Gのうち、読み込まれた粒子濃度RNが該当する領域に対応した光路長Lが求められ、この求められた光路長Lと現在設定されている光路長Lとが一致している場合には現在の光路長Lを変更する必要はないため、S210で否定判定される(S210でNO)。そして、本処理は終了され、現在設定されている光路長で上述した粒子濃度の測定が行われる。
【0119】
一方、上記求められた光路長Lと現在設定されている光路長Lとが一致していない場合には現在の光路長Lを変更する必要があるため、S210で肯定判定される(S210でYES)。そして、検出された粒子濃度RNに対応した光路長Lになるように現在の光路長Lが変更され(S220)、本処理は終了される。そして、変更された光路長Lで上述した粒子濃度の測定が行われる。
【0120】
このようにS200〜S220の処理が実行されることにより、今回検出された粒子濃度RNに基づいて次回の光路長Lが設定される。ちなみに、本実施形態では希釈検査液の粒子濃度は徐々に高くなっていくため、基本的に光路長Lは光路長LAから光路長LGに向けて順次変更される。そして光路長可変処理によって希釈検査液の粒子濃度RNに対応した最適な光路長が選択されるため、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0121】
これら各処理の他に、上記制御装置8は以下の処理も行う。
上述したように本実施形態にかかる粒子濃度検出装置は、内燃機関50から複数回に渡って潤滑油を採取するため、粒子濃度の検出が行われるたびに内燃機関50の潤滑油は減少していく。そこで制御装置8は内燃機関50への潤滑油の補充処理も行う。
【0122】
この処理は次のような手順で行われる。まず、粒子濃度の検出が行われるたびに、内燃機関50から採取された潤滑油の総量が算出される。この総量は上記算出される採取量Qを用いて求められる。そして予め定められた量以上の潤滑油が採取されたときには、上記補充用電磁弁6cを開弁するとともに補充ポンプ6bを駆動し、補充容器6aから潤滑通路51に向けて、換言すれば内燃機関50に向けて新油を補充する。そして採取された潤滑油の量に相当する分の新油が内燃機関50に補充されると、補充ポンプ6bを停止するとともに補充用電磁弁6cを閉弁する。
【0123】
この一連の補充処理により、粒子濃度の検出に際して内燃機関50から潤滑油の一部を採取しても、同内燃機関50における潤滑油量の減少を抑えることができ、もって潤滑油量を所定の量に維持することができる。なお、粒子濃度の検出が行われるたびに、そのときの採取量Qに相当する分の新油を内燃機関50に補充するようにしてもよい。
【0124】
他方、機関潤滑油の粒子濃度が高くなりその汚濁が進行している状態で内燃機関50の運転が継続されると、同内燃機関50に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで、制御装置8は希釈検査液の粒子濃度RNに基づいて算出される上記機関潤滑油の粒子濃度ENに基づき、内燃機関50の運転についてその可不可を判断する判断処理を行う。なお、この判断処理は上記判断手段を構成する。
【0125】
この処理は次のような手順で行われる。まず、上記ROM内には内燃機関50で使用可能な潤滑油の許容濃度Kが記憶されている。そして、粒子濃度ENが許容濃度K以下である場合には、内燃機関50の運転が可能である旨の判定がなされる。一方、粒子濃度ENが許容濃度Kを越えている場合には、内燃機関50の運転が不可である旨の判定がなされ、この判定がなされた場合には警報機構10を通じて警報が発せられる。この警報態様としては、例えば警報機構10にランプ等の発光体や警告音を発するスピーカ等を設けておき、同ランプを発光させたり、スピーカから警告音を発するようにしたりすればよい。
【0126】
この他にも、警報機構10に緑色、黄色、及び赤色のランプ等とスピーカとを設けておく。そして粒子濃度ENが許容濃度Kよりも十分に低い場合には緑色のランプを発光させ、粒子濃度ENが許容濃度Kに近づくと黄色のランプを発光させるとともに警報音を出し、粒子濃度ENが許容濃度Kを越えた場合には赤色のランプを発光させるとともにより大きな音量の警報音を出すようにしてもよい。また、赤色のランプが発光される場合には、黄色のランプが発光される場合と比較して、警報音の間隔を短くするようにしてもよい。
【0127】
以上説明したように、本実施形態によれば次のような効果が得られるようになる。
(1)希釈検査液の粒子濃度RNに基づいてその後の希釈検査液における透過光量の減衰量を調整するようにしている。より具体的には透過光量の減衰量に影響を与える光路長L及び上記希釈率を検出された粒子濃度RNに基づいて可変設定するようにしている。そのため、透過光量を受光部3Rで確実に受光することができるようになる。そして、調整された光路長Lと同光路長Lにおける希釈検査液の透過光量とに基づいて粒子濃度RNの検出を行うようにしている。また、調整された希釈率における希釈検査液の透過光量に基づいて粒子濃度RNの検出を行うようにしている。すなわち、光路長Lと希釈率とを可変設定する上記調整手段の調整結果と調整後の希釈検査液の透過光量とに基づいて粒子濃度RNの検出を行うようにしている。そのため、広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0128】
(2)粒子濃度RNが高くなるほど透過光量の減衰量に影響を与える光路長Lを短く設定するようにしている。そのため、広範囲の粒子濃度を精度よく確実に検出することができるようになる。
【0129】
(3)粒子濃度RNが高くなるほど透過光量の減衰量に影響を与える上記希釈率を高く設定するようにしている。そのため、広範囲の粒子濃度を精度よく確実に検出することができるようになる。また、粒子濃度の検出を確実に継続することもできるようになる。
【0130】
(4)内燃機関50の潤滑油を採取する採取機構1と、この採取された検査対象液が投入されるとともに同検査対象液を希釈する希釈機構2とを備え、採取機構1での採取条件、より具体的には採取量Qを粒子濃度RNに基づいて可変設定するようにしている。そのため、上記希釈率を確実に変更することができる。
【0131】
(5)上記採取量Qを粒子濃度RNが高くなるほど減量するようにしている。そのため、粒子濃度が高くなるほど希釈率を確実に高くすることができる。
(6)採取機構1での採取条件、より具体的には採取間隔時間Tを粒子濃度RNに基づいて可変設定するようにしている。そのため、粒子濃度の検査時間内における検出回数を十分に設定することができるようになる。
【0132】
(7)この採取間隔時間Tの設定については、粒子濃度RNが高くなるほど同採取間隔時間Tを長く設定するようにしている。そのため、粒子濃度RNが高くなるほど検査対象液の採取回数は少なくなり、希釈検査液の粒子濃度が急速に高まってその粒子濃度が検出可能な範囲外に到達してしまうといった不具合の発生を抑制することができるようになる。また、この逆に、粒子濃度RNが低くなるほど検査対象液の採取回数は多くなるため、検査時間内での粒子濃度の検出回数を十分に確保することができるようにもなる。
【0133】
(8)透過光量が所定値N以下であるときには希釈容器2a内の希釈検査液を新油に交換するようにしている。そのため、上述した光路長Lの変更や希釈率の変更を行っても希釈検査液の透過光量を増大させることができず、粒子濃度の検出ができなくなるおそれがある場合でも、粒子濃度の検出を行うことができるようになる。
【0134】
(9)発光素子3cの周囲温度に基づいて受光素子3gの出力を補正するようにしている。そのため、粒子濃度RNの検出に際して、発光素子3cの温度特性の影響を抑制することができるようになる。
【0135】
(10)内燃機関50から採取された潤滑油量に対応した量の新油を、同内燃機関50に補充するようにしている。そのため、粒子濃度の検出に際して内燃機関50から潤滑油の一部を採取しても、同内燃機関50における潤滑油量の減少を抑えることができ、もって潤滑油量を所定の量に維持することができる。
【0136】
(11)上記粒子濃度装置によって精度よく検出される粒子濃度ENに基づいて内燃機関50の運転についてその可不可を判断するようにしている。そのため、内燃機関50の運転についてその可不可を精度よく判断することができる。また、上記警報機構10を備えているため、内燃機関50の運転について不可である旨の判断がなされたことを運転者等に確実に報知することができる。
【0137】
(12)上記粒子濃度検出装置を内燃機関50に取り付けるようにしている。そのため、同内燃機関50の運転中でも潤滑油の粒子濃度を検出することができる。
【0138】
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では光路長Lを変更するために発光部3Lを移動させるようにしたが、発光部3Lを固定して受光部3Rを移動させるようにしてもよい。また、発光部3L及び受光部3Rをともに移動させるようにしてもよい。
【0139】
・また、上記実施形態では光路長の設定段数は7段であったが、この段数は任意に変更することができる。また、光路長毎に粒子濃度の検出範囲を設定したが、粒子濃度に対応させて光路長を連続的に変化させるようにしてもよい。
【0140】
・上記実施形態では光路長Lを変更するために発光部3Lを移動させるようにしたが、図11に例示するような検出機構3’によっても光路長Lを変更することができる。すなわち、検出機構3’のボディー3a’内に上記発光部3L及び受光部3Rから構成された検出部40a〜40gを配設する。また、各検出部40a〜40gにおける光路長Lが互いに異なるように発光部3L及び受光部3Rをボディー3a’に固定する。そして、上記制御装置8は粒子濃度RNに基づいて各検出部40a〜40gのうちのいずれかを選択して、同選択された検出部の発光部3Lを発光させる。このようにしても光路長Lを変更することができる。また、上記実施形態と比較して発光部3Lの位置が変化しないため、光路長Lの変更に際しての位置ずれが生じず、光路長Lの精度を高くすることができる。
【0141】
・図5を参照して説明したように、透過光量の減衰量は発光素子3cの光の波長によっても変化するため、光の波長を変更すると検出可能な粒子濃度の範囲及び検出精度も変化する。すなわち、光の波長が長くなるにつれて透過光量の減衰量は減少し、受光部で受光される光量は増大するため、粒子濃度が高い場合であっても透過光量を受光部で十分測定することができるようになる。一方、光の波長が短くなるにつれて透過光量の減衰量は増大するため、粒子濃度の差違に起因する透過光量の変化は大きくなる。そのため、粒子濃度が低い場合には光の波長を短くした方が粒子濃度の違いを確実に検出することができるようになる。そこで、粒子濃度RNに基づいて光の波長を可変設定する、より具体的には粒子濃度RNが高くなるほど光の波長を長くするようにしても、広範囲の粒子濃度を精度よく確実に検出することができるようになる。
【0142】
この場合には、例えば上記発光部3Lに互いに異なる波長の光を発光する発光素子を複数設ける。そして制御装置8によって、粒子濃度RNに基づき、各発光素子のうちのいずれかを選択し発光させるようにすることで、光の波長を確実に変更することができるようになる。例えば、発光部3Lに青色LED、緑色LED、赤色LEDを設け、粒子濃度RNが高くなるほど発光させるLEDを青色LED→緑色LED→赤色LEDの順で変更するといった構成にすることもできる。
【0143】
・上述した希釈率、光路長、及び波長の可変設定のうち、いずれか1つを実行するようにしてもよい。この場合にも上記実施形態と同様な効果を得ることができる。また、これら各可変設定を適宜組み合わせて実行してもよい。この場合にはより広範囲の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
【0144】
・上記実施形態では所定時間(採取間隔時間T)毎に粒子濃度RNを検出するようにした。この互いに異なる時刻に検出された粒子濃度RNの相違から機関潤滑油への粒子の混入速度を算出することができる。そこで、複数の粒子濃度の検出結果を用いて機関潤滑油への粒子の混入速度を算出する算出処理を制御装置8で行うようにしてもよい。この処理は上記算出手段を構成する。この場合には検査対象液の状態変化を測定することができる。より具体的には内燃機関50で発生する煤等が潤滑油に混入する度合いを測定することができ、この測定結果に基づいて内燃機関での煤の発生状態を推定することもできるため、内燃機関50の適合試験に際して有益な測定データを得ることができるようにもなる。
【0145】
・また、上記混入速度は最小自乗法等を利用することにより、粒子濃度の検出が開始されてからの経過時間等をパラメータにした近似式で表すことができる。ここで、近似式から求められる混入速度の近似値と実際に検出された混入速度、すなわち上記算出処理で算出された混入速度との偏差が大きい場合には、検出される粒子濃度がばらついており、その検出値の信頼性も低いと推定することができる。そこで、この近似式で求められる混入速度の近似値と実際に検出された混入速度との偏差が所定値以上の場合には粒子濃度の検出を終了させるようにしてもよい。なお、上記近似式の算出処理は上記近似式算出手段を構成し、上記偏差に基づく粒子濃度の検出終了処理は上記終了手段を構成する。
【0146】
この場合には、粒子濃度の検出値についてその信頼性が高い場合にのみ、粒子濃度の検出が継続して行われる。そのため、自ずと検出値の信頼性も高くすることができる。また、近似式から求められる混入速度の近似値と上記算出処理で算出された混入速度との相関係数が所定値以下の場合には粒子濃度の検出を終了させるようにしても、同様に検出値の信頼性を高くすることができる。
【0147】
・また、上記算出される実際の混入速度に応じて検査対象液における粒子濃度の増大度合いは変化し、これにより希釈検査液における透過光量の減衰量も変化する。すなわち、混入速度が速くなるにつれて検査対象液における粒子濃度の増大度合いは大きくなり、希釈検査液における透過光量の減衰量も増大する。従って、この増大度合いが過度に高まると希釈検査液の粒子濃度は直ちに高濃度領域に到達してしまい、粒子濃度RNの検出を継続して行うことが困難になるおそれがある。そこで、上述した粒子濃度に基づく希釈率の可変設定に際してこの混入速度を加味するようにしてもよい。すなわち、この実際の混入速度に基づいて検査対象液の希釈率を可変設定するようにしてもよい。より具体的には混入速度が速くなるほど希釈率を高く設定するようにするとよい。この場合には、混入速度の速さに応じて上記減衰量を調整することができるため、粒子濃度RNの検出を十分に継続することができるようになる。
【0148】
ちなみに、粒子濃度RNに基づいて採取機構1での採取量Qや採取間隔時間Tを可変設定したように、この実際の混入速度に基づいて同様に採取量Qや採取間隔時間Tを可変設定するとよい。すなわち、図12に例示するように混入速度が速くなるほど採取量Qが減量されるように、また図13に例示するように混入速度が速くなるほど採取間隔時間Tが長く設定されるようにすることで、粒子濃度RNの検出を好適に継続することができるようになる。なお、検査対象液の希釈率の可変設定を、混入速度に基づいてのみ行うようにしてもよい。
【0149】
・また、上述したように、混入速度が速くなるにつれて検査対象液における粒子濃度の増大度合いは大きくなり、希釈検査液における透過光量の減衰量も増大する。そこで、上記算出される混入速度が速くなるほど光路長Lが短くなるようにしてもよい。この場合には粒子濃度の増大度合いを予測した最適な光路長を設定することができる。また、上記算出される混入速度が速くなるほど光の波長が長くなるようにしてもよい。この場合には粒子濃度の増大度合いを予測した最適な光の波長を設定することができる。
【0150】
・上記実施形態では、実際に検出された粒子濃度RNに基づいてその後の希釈検査液における透過光量の減衰量を調整するようにしているため、最初に粒子濃度を検出する際の減衰量までも好適に設定することはできない。
【0151】
ここで、機関潤滑油は機関運転時間が長くなるとその粒子濃度が徐々に高くなる傾向にある。従って、機関潤滑油の粒子濃度は機関運転時間、すなわちその使用履歴に基づいて推定することができる。そこで、潤滑油の粒子濃度を上記パラメータに基づいて推定する推定処理を制御装置8で実行し、粒子濃度RNの検出に先立ってこの推定された粒子濃度に基づいて上述したような減衰量の調整、すなわち希釈率、光路長、あるいは光の波長の可変設定を行うようにしてもよい。この場合には、最初に粒子濃度を検出する際の減衰量をも好適に設定することができるようになる。なお、制御装置8で実行される上述した推定処理は上記推定手段を構成する。
【0152】
・受光素子3gの近傍に温度センサを設け、この温度センサによって検出される受光素子3gの周辺温度に基づいて粒子濃度RNを補正するようにしてもよい。この場合には、受光素子3gの出力特性がその周辺温度によって変化してもその変化に応じて受光素子3gの検出結果は補正される。そのため、粒子濃度の検出に際して、受光素子3gの温度特性の影響を好適に抑制することができるようになる。
【0153】
・また、上記粒子濃度検出装置に希釈検査液の温度を一定に維持する温度維持機構を設けるようにしてもよい。例えば、恒温槽の中に希釈容器2aを設けたり、希釈検査液や検査対象液が流通する部分に保温材やヒータ等を設けたりしてもよい。この場合には、発光部3Lや受光部3Rの周辺温度の変化が抑えられるため、発光部3Lの光量や受光部3Rの出力が安定し、粒子濃度RNを精度よく検出することができるようになる。
【0154】
・上記実施形態では、発光素子3cの発光量を一定にし、受光素子3gで受光される透過光量の変化に基づいて粒子濃度RNを検出するようにした。この他にも、受光素子3gで受光される透過光量が粒子濃度RNに依らず一定になるように発光素子3cへの印加電圧を制御する場合には、粒子濃度RNに応じて印加電圧は変化する。従って、この印加電圧に基づいて粒子濃度RNを検出することもできる。なお、上記印加電圧制御は制御装置8で実行することができ、この制御処理は上記電圧制御手段を構成する。
【0155】
また、受光素子3gで検出される透過光量が粒子濃度RNに依らず一定になるように発光素子3c及び受光素子3gの少なくとも一方を他方に向けて移動させる場合には、その移動量が粒子濃度RNに応じたものになる。従って、この移動量に基づいて粒子濃度RNを検出することもできる。
【0156】
・希釈検査液中に気泡が存在すると、この気泡により光散乱が生じて透過光量は減少し、正確に粒子濃度を検出することができなくなるおそれがある。そこで、上記粒子濃度検出装置に希釈検査液内の気泡を減少させる気泡除去機構を設けるようにしてもよい。この場合には、希釈検査液中の気泡を減少させることができるため、粒子濃度RNの検出精度を向上させることができる。なお、気泡除去機構としては、希釈検査液を減圧して同液内の気泡を減少させる脱気機構や遠心分離機構などを採用することができ、これらの機構を希釈検査液が流通する上記導入配管21の途中に設ける等により希釈検査液中の気泡を確実に減少させることができる。
【0157】
・また、上記粒子濃度検出装置に希釈検査液内の気泡量を検出する気泡検出手段、例えば超音波を利用した気泡センサ等を設け、この検出結果に基づいて粒子濃度RNを補正するようにしてもよい。この場合にも、粒子濃度RNの検出精度を向上させることができる。なお、上述したような気泡検出手段は導入配管21の途中に設けるとよい。また、上記補正態様の一例として、例えば、気泡量が増大するほど受光素子3gで検出される透過光量を増大補正する、といった態様等を採用することができる。
【0158】
・上記実施形態では、透過光量が所定値N以下であるときには希釈容器2a内の希釈検査液を新油に交換するようにした。これに代えて、透過光量が所定値N以下であるときには希釈容器2a内の希釈検査液に新油を追加するようにしてもよい。この処理は上記追加手段を構成する。この場合には、透過光量が所定値N以下の場合には希釈検査液が更に希釈され、同希釈検査液の透過光量は増大される。そのため、上述した光路長の変更、光の波長の変更、あるいは希釈率の変更を行っても希釈検査液の透過光量を増大させることができず、粒子濃度を検出できない場合であっても、新油の追加により再度粒子濃度の検出を行うことができるようになる。
【0159】
・上記発光部導光体3dや受光部導光体3hには希釈検査液が接触するため、これら部材には液中の粒子が付着しやすく、汚れやすい。そして、発光部導光体3dや受光部導光体3hが汚れると受光素子3gの出力が低下し、粒子濃度の検出精度が低下するといった不具合が生じるおそれがある。そこで、上記粒子濃度検出装置に以下のような洗浄機構を設けることにより、この不具合を解消できる。
【0160】
図14は上記洗浄機構についてその構成の一例を示している。この図14に示すように、洗浄機構は洗浄容器30、洗浄ポンプ31、流路切替弁32、33、洗浄液供給配管34、洗浄液回収配管35、及び上記制御装置8で構成される。
【0161】
洗浄容器30はその内部に洗浄液(キシレン等の溶剤)が貯留されている。検出部用ポンプ7と検出機構3との間の導入配管21には流路切替弁32が配設されている。検出機構3と希釈容器2aとの間の導入配管21には流路切替弁33が配設されている。上記洗浄容器30と流路切替弁32とは洗浄液供給配管34で接続されており、その途中には洗浄ポンプ31が設けられている。また、洗浄容器30と流路切替弁33とは洗浄液回収配管35で接続されている。洗浄ポンプ31の駆動制御や流路切替弁32、33の切替制御は制御装置8で行われる。そして発光部3L及び受光部3Rの洗浄を行うときには、まず、検出部用ポンプ7の駆動が停止される。そして検出部用ポンプ7と検出機構3との間の流路を閉鎖するとともに、洗浄容器30と検出機構3との間の流路を開放するように流路切替弁32は切り替えられる。また、検出機構3と希釈容器2aの間の流路を閉鎖するとともに、洗浄容器30と検出機構3との間の流路を開放するように流路切替弁33は切り替えられる。そして洗浄ポンプ31が駆動されることにより、検出機構3の流路3bには洗浄液が循環され、発光部導光体3dや受光部導光体3hが洗浄液によって清掃される。そして、洗浄が所定時間行われると、洗浄ポンプ31は停止され、流路切替弁32、33は洗浄開始前の状態に戻される。すなわち検出部用ポンプ7と検出機構3との間の流路、及び検出機構3と希釈容器2aの間の流路がともに開放されるとともに、洗浄容器30と検出機構3との間の流路は閉鎖される。このような洗浄機構を備えることにより、発光部導光体3dや受光部導光体3hの汚れを減少させることができ、粒子濃度の検出精度を維持することができるようになる。
【0162】
・また、発光部導光体3dや受光部導光体3hへの汚れの付着は分子間引力によって生じることが多い。ここで、導電性のコーティング層(例えば導電体物質が混入されたフッ素樹脂層等)にはこの分子間引力を小さくする作用がある。そこで、発光部導光体3dや受光部導光体3hにあって希釈検査液に接触する部分に導電性のコーティング層を形成するようにしてもよい。この場合には、発光部導光体3dや受光部導光体3hへの汚れの付着を低減することができ、もって粒子濃度の検出精度を好適に維持することができるようになる。
【0163】
・また、上記分子間引力によって付着している汚れは物理的な力で除去することができる。そこで検出機構3の内部に、希釈検査液の流勢で発光部導光体3dや受光部導光体3hに衝突し、その表面に付着した汚れを取り除く浮遊部材を備えるようにしてもよい。また検出機構3の内部に、希釈検査液の流勢で揺動されるワイパを設け、このワイパによって発光部導光体3dや受光部導光体3hの表面に付着した汚れを払拭するようにしてもよい。
【0164】
・上記発光素子3cが経年変化等により劣化し、その光量が低下すると粒子濃度を正確に検出することが困難になる。そこで、光分岐機構(ハーフミラーやビームスプリッタ等)を用いて発光素子3cの光路の一部を希釈検査液の手前で分岐させ、この分岐された光路の光量が予め定められた所定値以下である場合に発光素子3cに劣化有りと判定する劣化判定処理を上記制御装置8で行うようにしてもよい。この劣化判定処理は上記劣化判定手段を構成する。この場合には、希釈検査液を透過していない光量、すなわち発光素子3cの光量そのものが測定され、この測定された光量が上記所定値以下であるときには発光素子3cに劣化有りと判定される。従って、発光素子3cの劣化を確実に検出することができ、ひいては粒子濃度の検出精度を維持することができるようになる。
【0165】
・上記警報機構10から警報が発せられるとき、すなわち内燃機関50の運転について不可である旨の判断がなされたときには、内燃機関50の機関出力を徐々に低下させて最終的に機関運転を停止させることにより、内燃機関50の故障を確実に防止することもできる。
【0166】
・上記粒子濃度RNの検出処理、及び内燃機関50の運転についての可不可判断処理を内燃機関50の機関始動前に行うようにすることで、同内燃機関50の故障等を未然に防止することができるようになる。
【0167】
・上記実施形態では新油を溶媒として用いたが、検査対象液を希釈することのできる溶媒であればどのようなものでもよい。
・上記実施形態では内燃機関の潤滑油の粒子濃度を検出する装置に本発明を適用した場合について説明したが、他の液体の粒子濃度を検出する装置にも本発明は同様に適用することができる。
【0168】
その他、上記実施形態あるいはその変形例から把握することができる技術思想について、以下にその効果とともに記載する。
(1)請求項4〜8のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、複数の粒子濃度の検出結果に基づいて検査対象液への粒子の混入速度を算出する算出手段を備え、前記調整手段は該算出手段で算出される混入速度に基づいてその後の粒子濃度を検出する際の前記発光部と受光部との間の光路長を可変設定することを特徴する粒子濃度検出装置。
【0169】
(2)上記(1)に記載の粒子濃度検出装置において、前記調整手段は前記算出される混入速度が速くなるほど光路長を短く設定することを特徴する粒子濃度検出装置。
【0170】
これら(1)または(2)に記載の粒子濃度検出装置装置によれば、粒子濃度の増大度合いを予測した最適な光路長を設定することができる。
(3)請求項9〜11のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、複数の粒子濃度の検出結果に基づいて検査対象液への粒子の混入速度を算出する算出手段を備え、前記調整手段は該算出手段で算出される混入速度に基づいてその後の粒子濃度を検出する際の前記発光部の光の波長を可変設定することを特徴する粒子濃度検出装置。
【0171】
(4)上記(3)に記載の粒子濃度検出装置において、前記調整手段は前記算出される混入速度が速くなるほど光の波長を長く設定することを特徴する粒子濃度検出装置。
【0172】
これら(3)または(4)に記載の粒子濃度検出装置装置によれば、粒子濃度の増大度合いを予測した最適な光の波長を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる粒子濃度検出装置の構成を示す概略図。
【図2】同実施形態における検出機構の構造を示す断面図。
【図3】潤滑油の粒子濃度と光透過率との関係について、光路長を種々変更した場合の態様を示すグラフ。
【図4】潤滑油の光透過率と光の波長との関係を示すグラフ。
【図5】潤滑油の粒子濃度と光透過率との関係について、光の波長を種々変更した場合の態様を示すグラフ。
【図6】上記実施形態による粒子濃度検出処理の手順を示すフローチャート。
【図7】同実施形態において、採取量を設定するためのマップ構造を示す図。
【図8】同実施形態において、採取間隔時間を設定するためのマップ構造を示す図。
【図9】上記実施形態による光路長可変処理の手順を示すフローチャート。
【図10】同実施形態において、粒子濃度と光路長との対応を示す説明図。
【図11】上記実施形態の変形例における検出機構の構造を示す断面図。
【図12】上記実施形態の変形例において、採取量を設定するためのマップ構造を示す図。
【図13】同変形例において、採取間隔時間を設定するためのマップ構造を示す図。
【図14】上記実施形態の変形例における洗浄機構の構成を示す概略図。
【符号の説明】
1…採取機構、1a…採取用電磁弁、2…希釈機構、2a…希釈容器、2b…攪拌子、3、3’…検出機構、3a、3a’…ボディー、3b…流路、3c…発光素子、3d…発光部導光体、3e…レンズ、3f…温度センサ、3g…受光素子、3h…受光部導光体、3i…駆動機構、3L…発光部、3R…受光部、4…溶媒投入機構、4a…溶媒貯留容器、4b…溶媒供給ポンプ、4c…溶媒供給用電磁弁、5…希釈検査液排出機構、5a…貯留容器、5c…排出用電磁弁、6…補充機構、6a補充容器、6b…補充ポンプ、6c…補充用電磁弁、7…検出部用ポンプ、8…制御装置、9…表示部、10…警報機構、20…採取配管、21…導入配管、22…溶媒供給配管、23…排出配管、24…補充配管、30…洗浄容器、31…洗浄ポンプ、32、33…流路切替弁、34…洗浄液供給配管、35…洗浄液回収配管、40a〜40g…検出部、50…内燃機関、51…潤滑通路。

Claims (42)

  1. 発光部及び受光部を備え、同発光部と受光部との間に介在する液体の透過光量に基づいて同液体に混入した粒子の濃度を検出する装置であって、検査対象液を溶媒で希釈し、その希釈検査液の透過光量に基づいて前記検査対象液の粒子濃度を検出する粒子濃度検出装置において、
    前記検出された粒子濃度に基づいてその後の希釈検査液における透過光量の減衰量を調整する調整手段を備え、同調整手段の調整結果と調整後の前記希釈検査液の透過光量とに基づいて前記粒子濃度の検出を行う
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  2. 請求項1に記載の粒子濃度検出装置において、
    前記検査対象液は内燃機関の潤滑油であり、同潤滑油の粒子濃度をその使用履歴に基づいて推定する推定手段と、前記粒子濃度の検出に先立って、希釈された前記潤滑油における透過光量の減衰量をこの推定された粒子濃度に基づいて調整する調整手段とを備え、同調整手段の調整結果と調整後の希釈された前記潤滑油の透過光量とに基づいて前記粒子濃度の検出を行う
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  3. 前記推定手段は前記内燃機関の機関運転時間に基づいて前記粒子濃度を推定する
    請求項2に記載の粒子濃度検出装置。
  4. 前記調整手段は粒子濃度に基づいてその後の粒子濃度を検出する際の前記発光部と受光部との間の光路長を可変設定する
    請求項1〜3のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  5. 前記調整手段は粒子濃度が高くなるほど光路長を短く設定する
    請求項4に記載の粒子濃度検出装置。
  6. 前記光路長は0.1mm〜10mmの範囲内で設定される
    請求項4または5に記載の粒子濃度検出装置。
  7. 前記発光部及び受光部の少なくとも一方を他方に向けて往復移動させる駆動機構を備える
    請求項4〜6のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  8. 前記発光部及び受光部から構成されて前記透過光量を検出する検出部を複数有し、各検出部における前記光路長が互いに異なるように前記発光部と受光部とは固定され、
    前記調整手段は粒子濃度に基づいて前記各検出部のうちのいずれかを選択して、同選択された検出部の発光部を発光させる
    請求項4〜6のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  9. 前記調整手段は粒子濃度に基づいてその後の粒子濃度を検出する際の前記発光部の光の波長を可変設定する
    請求項1〜8のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  10. 前記調整手段は粒子濃度が高くなるほど前記波長を長く設定する
    請求項9に記載の粒子濃度検出装置。
  11. 前記発光部は互いに異なる波長の光を発光する発光素子を複数備え、
    前記調整手段は前記粒子濃度に基づいて各発光素子のうちのいずれかを選択し発光させる
    請求項9または10に記載の粒子濃度検出装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    複数の粒子濃度の検出結果に基づいて検査対象液への粒子の混入速度を算出する算出手段を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  13. 複数の粒子濃度の検出結果に基づいて検査対象液への粒子の混入速度についてその近似式を算出する近似式算出手段と、この近似式から求められる混入速度の近似値と前記算出手段で算出される混入速度との偏差が所定値以上の場合には粒子濃度の検出を終了させる終了手段とを備える
    請求項12に記載の粒子濃度検出装置。
  14. 複数の粒子濃度の検出結果に基づいて検査対象液への粒子の混入速度についてその近似式を算出する近似式算出手段と、この近似式から求められる混入速度の近似値と前記算出手段で算出される混入速度との相関係数が所定値以下の場合には粒子濃度の検出を終了させる終了手段とを備える
    請求項12に記載の粒子濃度検出装置。
  15. 前記調整手段は前記算出手段で算出される混入速度に基づいて検査対象液の希釈率を可変設定する
    請求項12〜14のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  16. 前記調整手段は前記算出される混入速度が速くなるほど前記希釈率を高く設定する
    請求項15に記載の粒子濃度検出装置。
  17. 前記調整手段は粒子濃度に基づいて検査対象液の希釈率を可変設定する
    請求項1〜16のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  18. 前記調整手段は粒子濃度が高くなるほど前記希釈率を高く設定する
    請求項17に記載の粒子濃度検出装置。
  19. 前記粒子濃度検出装置は、前記検査対象液を希釈する溶媒が貯留された希釈部と、検査対象液を採取し前記希釈部に投入する採取部とを備え、
    前記調整手段は前記採取部での採取条件を変更することにより前記希釈率を可変設定する
    請求項15〜18のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  20. 前記調整手段は前記採取部での採取量を可変設定する
    請求項19に記載の粒子濃度検出装置。
  21. 前記調整手段は粒子濃度が高くなるほど、または前記算出される混入速度が速くなるほど前記採取量を減量する
    請求項20に記載の粒子濃度検出装置。
  22. 前記調整手段は前記採取部での採取間隔時間を可変設定する請求項19〜21のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  23. 前記調整手段は粒子濃度が高くなるほど、または前記算出される混入速度が速くなるほど前記採取間隔時間を長く設定する
    請求項22に記載の粒子濃度検出装置。
  24. 前記調整手段は前記希釈率を10〜100倍の範囲で可変設定する
    請求項15〜23のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  25. 前記発光部の光は波長が900nm以上の赤外光である
    請求項1〜8、及び12〜24に記載の粒子濃度検出装置。
  26. 請求項1〜25のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記透過光量が予め定められた所定値よりも低いときには前記希釈検査液に前記溶媒を追加する追加手段を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  27. 請求項1〜25のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記透過光量が予め定められた所定値よりも低いときには前記希釈検査液を新たな溶媒に交換する交換手段を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  28. 請求項1〜27のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記発光部近傍に温度センサが配設され、同温度センサによって検出される前記発光部の周辺温度に基づいて前記受光部の検出結果を補正する温度補正手段を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  29. 請求項1〜27のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記受光部近傍に温度センサが配設され、同温度センサによって検出される前記受光部の周辺温度に基づいて前記受光部の検出結果を補正する温度補正手段を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  30. 請求項1〜29のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記希釈検査液の温度を一定に維持する温度維持機構を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  31. 前記受光部で検出される透過光量が前記粒子濃度に依らず一定になるように前記発光部への印加電圧を制御する電圧制御手段を備え、前記印加電圧に基づいて前記粒子濃度を検出する
    請求項1〜30のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  32. 前記受光部で検出される透過光量が前記粒子濃度に依らず一定になるように前記発光部及び受光部の少なくとも一方を他方に向けて移動させる駆動機構を備え、その移動量に基づいて前記粒子濃度を検出する
    請求項1〜31のいずれかに記載の粒子濃度検出装置。
  33. 請求項1〜32のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記希釈検査液内の気泡を減少させる気泡除去機構を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  34. 請求項1〜33のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記希釈検査液内の気泡量を検出する気泡検出手段を備え、この検出結果に基づいて検出された粒子濃度を補正する
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  35. 請求項1〜34のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記検査対象液と前記溶媒とを混合する攪拌機構を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  36. 請求項1〜35のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    採取される検査対象液が別途貯留された容器を備え、採取された検査対象液の量に対応した量の検査対象液を前記容器から採取元に補充する補充機構を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  37. 請求項1〜36のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記発光部及び受光部の少なくとも一方にあって前記希釈検査液に接触する部分を洗浄液で清掃する洗浄機構を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  38. 請求項1〜37のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記発光部及び受光部の少なくとも一方にあって前記希釈検査液に接触する部分に導電性のコーティング層が形成されてなる
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  39. 請求項1〜38のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記発光部の光路の一部を前記希釈検査液の手前で分岐させる光分岐機構と、この分岐された光路の光量が予め定められた所定値以下であるときに前記発光部に劣化有りと判定する劣化判定手段とを備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  40. 請求項1〜39のいずれかに記載の粒子濃度検出装置において、
    前記検査対象液は内燃機関の潤滑油であり、前記検出される粒子濃度に基づいて同内燃機関の運転についてその可不可を判断する判断手段を備える
    ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
  41. 前記判断手段は前記内燃機関の運転について不可である旨の判断がなされたときに警報を発する警報機構を備える
    請求項40に記載の粒子濃度検出装置。
  42. 前記内燃機関の機関始動前に前記粒子濃度の検出を行う
    請求項40または41に記載の粒子濃度検出装置。
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