JP2004340517A - 製氷機構の氷排出構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】氷塊の軽重にかかわらず、この氷塊を製氷機構から確実に排出する。
【解決手段】製氷機の製氷機構10は、セパレータ14で開閉自在に閉成される開口部12aが開設された製氷部ケース12を備えている。製氷部ケース12には、製氷部ケース12の開口部12aに向けて下方傾斜して製氷部16と散水器26との間に設置され、製氷小室18から落下する氷塊Iを開口部12aに案内するアイスシュート22を備える。アイスシュート22の端面22aには、この端面22aの幅方向に亘り水平に第1のリブ30が設けられ、その頂部30aがセパレータ14の内面14aに線接触している。
【選択図】 図1
【解決手段】製氷機の製氷機構10は、セパレータ14で開閉自在に閉成される開口部12aが開設された製氷部ケース12を備えている。製氷部ケース12には、製氷部ケース12の開口部12aに向けて下方傾斜して製氷部16と散水器26との間に設置され、製氷小室18から落下する氷塊Iを開口部12aに案内するアイスシュート22を備える。アイスシュート22の端面22aには、この端面22aの幅方向に亘り水平に第1のリブ30が設けられ、その頂部30aがセパレータ14の内面14aに線接触している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、製氷機構の氷排出構造に関し、例えば下向きに開口する多数の製氷小室に製氷水を下方から噴射供給して、氷塊を連続的に製造するオープンセルタイプの自動製氷機における製氷機構の氷排出構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
下向きに開口する多数の製氷小室に製氷水を下方から噴射供給して、氷塊を連続的に製造する噴射式自動製氷機が、喫茶店やレストラン等の施設その他の厨房において広く使用されている。図13または14に示すように、この噴射式自動製氷機の製氷機構10としては、オープンセルタイプと称され、製氷工程において前記製氷小室18を開放した状態で製氷を行なうものがある。この製氷機構10は、一側面に開口部12aが開設された箱状の製氷部ケース12を備えている。この製氷部ケース12の下方には、製氷水Wを貯留する製氷水タンク24が配設され、該製氷部ケース12の下端部が、該製氷水タンク24に内挿されるようになっている。前記製氷部ケース12の内部には、製氷水Wを上方に噴射する複数の散水ノズル28を有する散水器26が下部側に設けられると共に、この散水ノズル28に対応して下向きに開口した複数の製氷小室18を有する製氷部16が、該製氷部ケース12内の上部側に設けられている。前記製氷部16の上面には、図示しない冷凍系に連通する蒸発管20が密着的に蛇行配置され、製氷運転時に冷媒を循環させて前記製氷小室18を強制冷却するようになっている。
【0003】
また、前記製氷部ケース12において、製氷部16と散水器26との間には、散水ノズル28の上方部分が開放する簀の子状のアイスシュート22が設けられ、該製氷部ケース12の開口部12aに向けて下方傾斜が付されている。前記開口部12aには、製氷部ケース12に上端部を揺動自在に係合したセパレータ14が、開口部12aの幅方向に複数並列配設されている。このセパレータ14は、通常は重力により垂れ下がり、開放端部(下端部)の内面14aが対向するアイスシュート22の端面22aに当接することで、該開口部12aを閉成している(例えば、特許文献1参照)。更に、前記製氷水タンク24の底部には、吸込管42を介してポンプモータ40が接続されると共に、該ポンプモータ40は、吐出管44を介して製氷水Wを前記散水器26に圧送し、各散水ノズル28から対応の製氷小室18に向けて製氷水Wを噴射し得るよう構成されている。そして、前記製氷小室18で氷結するに至らなかった製氷水(未氷結水)は、製氷水タンク24に回収されて再循環に供される。
【0004】
前述した構成に係る製氷機構10の動作を簡単に説明する。製氷運転を開始すると、前記蒸発管20に冷媒が循環して製氷小室18の強制冷却がなされる。また製氷水タンク24の製氷水Wが、ポンプモータ40により圧送され、散水ノズル28を介して製氷小室18に噴射供給され、その一部は該製氷小室18の内壁面で冷却され、層状に氷結し始める。ここで、氷結し得なかった未氷結水は、製氷水タンク24に回収される。製氷運転が進行して製氷小室18に氷塊Iが形成されると、所要のセンサがこれを検知して除氷運転に切換え、蒸発管20にホットガスが供給され、製氷小室18を加温する。そして、各製氷小室18から剥離落下する氷塊Iは、アイスシュート22上に落下して斜め下方に滑落して開口部12aに案内され、その重みでセパレータ14を押し開いて製氷部ケース12内から貯氷庫(図示省略)に排出される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−228311号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように前記製氷部ケース12の開口部12aに臨むアイスシュート22の端面22aは、セパレータ14の内面14aと密着的に当接して、製氷運転の際に噴射される製氷水Wが開口部12aから製氷部ケース12の外部に飛散することを防止している。しかし、前記アイスシュート22の端面22aとセパレータ14の内面14aとの接触部分は面接触をしているため(図14参照)、この隙間に入り込んだ製氷水Wの表面張力が比較的強く働き、該アイスシュート22の端面22aとセパレータ14の内面14aとが貼付いてしまうことがある。従って、氷塊Iの除氷工程において、前記セパレータ14が氷塊Iの重さでは開放されず、この氷塊Iが開口部12aで引っ掛かってしまう問題が指摘される。前記開口部12aで引っ掛かった氷塊Iは次の製氷工程で、製氷水Wが降りかかることで異形になってしてしまい、予定していた形状の氷塊Wが得られないことになる。
【0007】
これに対し、前記セパレータ14の内面14aがアイスシュート22と接触しない構造では、飛散する製氷水Wの力によりセパレータ14が揺動してしまい、製氷水Wが製氷部ケース12外に飛散することを防止することができない難点がある。すなわち、飛散した製氷水Wにより貯氷庫内に貯留された氷塊Iを融かしてしまう欠点がある。また、未氷結の製氷水Wを製氷水タンク24に回収できないと、1回の製氷工程で必要とされる製氷水量が減少して水不足を起こす原因となる。なお、前記セパレータ14とアイスシュート22との隙間から漏れ出る製氷水Wを、前記製氷水タンク24で受ける得るように該タンク24を伸長すると、開口部12aから排出される氷塊Iが引っ掛かってしまう虞れがある。
【0008】
【発明の目的】
この発明は、従来の技術に係る製氷機構の氷排出構造に内在する前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、製氷運転に際し、製氷水の外部への飛散を有効に防止すると共に、氷塊の軽重にかかわらずこの氷塊の排出を確実に行ない得る製氷機構の氷排出構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所定の目的を達成するため、本発明に係る製氷機構の氷排出構造は、
一側面に開口部を有する製氷部ケースと、この製氷部ケースの内部に配設されて蒸発管により冷却され、循環供給される製氷水を氷塊として生成する製氷部と、前記製氷部の下方に傾斜配置されて傾斜面を前記開口部に指向させ、該製氷部から落下した氷塊を開口部に向け滑落させるアイスシュートと、前記製氷部ケースに揺動自在に懸吊され、常には前記アイスシュートの端面に当接して前記開口部を開閉自在に閉成し、前記アイスシュートを滑落した氷塊により外方へ押されて開放することで、該氷塊を貯氷庫へ向け排出させるセパレータとからなる製氷機構において、
前記セパレータの内面および/または前記アイスシュートの端面にリブを設け、該セパレータによる前記開口部の閉成時に、該内面および端面を該リブにより線状または点状に接触させるよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る製氷機構の氷排出構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、従来の技術で挙げた自動製氷機に本発明に係る製氷機構の氷排出構造を実施した場合で説明する。従って、説明の便宜上、図13〜図14に示した製氷機構の構成要素と同一の要素については、同一の符号を使用して詳細な説明は省略する。
【0011】
【第1実施例】
図1に示すように、第1実施例に係る製氷機の製氷機構10は、セパレータ14で開閉自在に閉成される開口部12aが一側面に開設された製氷部ケース12を備える。この製氷部ケース12には、上部側に取付けられて下向きに開口する多数の製氷小室18を画成した製氷部16と、各製氷小室18に対応して穿設した散水ノズル28を有する散水器26と、前記製氷部16と散水器26との間に、前記製氷部ケース12の開口部12aに向けて下方傾斜するよう設置され、前記製氷小室18から落下する氷塊Iを該開口部12aに向けて滑落するよう案内するアイスシュート22とが配設されている。また、前記製氷部ケース12の下方には、所定量の製氷水Wが貯留されると共に、未氷結水を回収する製氷水タンク24が配設されている。そして、前記製氷部ケース12の下端部が前記製氷タンク24に内挿され、製氷工程において、前記散水ノズル28から製氷小室18に供給された製氷水Wが、該製氷部ケース12の外に飛散しないようになっている(図2参照)。
【0012】
前記製氷部16の上面には、図示しない冷凍系に連通する蒸発管20が密着的に蛇行配置され、製氷運転時に冷媒を循環させて前記製氷小室18を強制冷却し、製氷完了後にはホットガスにより該製氷小室18を加温して氷塊Iの脱離を促すようになっている。前記製氷水タンク24に貯留された製氷水Wを散水ノズル28に向けて圧送するポンプモータ40は、該製氷水タンク24の下方に近接して配設されている。前記ポンプモータ40は、その吸込管42が製氷水タンク24の底部に接続されると共に、吐出管44が散水器26に接続されており、該モータ40を駆動することで、吸込管42を介して吸込んだ製氷水Wを散水器26に圧送し、上方に対向配置された製氷小室18に噴射供給するよう構成される。また、水道水(製氷水)を製氷水タンク24に補充する給水管46は、図2に示す如く、その給水口46aが製氷水タンク24の上方内側に臨むようになっており、該給水管46に介挿したウォータバルブ46bを開放することで水道水が給水されるようになっている。
【0013】
前記製氷部ケース12の側壁の一面には、氷塊Iの排出口となる開口部12aが開設され、上端部を揺動自在に係合されて吊下げられた複数のセパレータ14が該開口部12aの幅方向に並列に配設されている。このセパレータ14は、長方形の平板状の部材であって、C形状に折曲形成された係合部14bを一端部(上端部)に備えている。そして、前記開口部12aの上方において、幅方向に離間して複数開口された所要幅のスリット12bに、前記セパレータ14の係合部14bを挿通することで、複数のセパレータ14が該開口部12aの幅方向に亘って互いに隣接して着脱可能かつ揺動可能に吊下げられ、通常は重力により垂れ下がっている。また、前記セパレータ14の下端は、前記アイスシュート22の端面22aにおける上下方向に対し、少なくとも中程より下方に位置するよう設定される。すなわち、前記セパレータ14は、アイスシュート22に沿って滑落する氷塊Iがないときは、その下端部の内面14aがアイスシュート22の端面22aに設けられた後述する第1のリブ30に当接することで、前記製氷部ケース12の開口部12aを閉成し、アイスシュート22から落下する氷塊Iがあるときは、この氷塊Iの重さにより前記係合部14bとスリット12bの係合部分を支点にして外方に開かれる(図2参照)。
【0014】
前記アイスシュート22は、簀の子状の部材であって、前記製氷小室18に臨んで対峙する散水ノズル28の上方が開放されると共に、この隙間から氷塊Iが落下したり、隙間に氷塊Iが引っ掛からない程度に開放間隔が設定されている。また、前記製氷部ケース12の開口部12aに臨むアイスシュート22の端面22aは、その上面である案内面(傾斜面)22bから鉛直方向に垂下するよう形成されている。前記端面22aには、該端面22aの幅方向(開口部12aの幅方向)に亘り水平に延在して、断面形状が三角形の第1のリブ30が一体的に設けられている。この第1のリブ30の前記端面22aに対する上下方向の配設位置は、その頂部30aがセパレータ14の内面14aに当接し、案内面22bの延長線上より第1のリブ30の頂部30aが下方に位置するように設定されている。すなわち、図3に示すように、前記第1のリブ30と内面14aとの当接部分の上方には、前記セパレータ14とアイスシュート22の端面22aで画成された第1の空間48が形成される。
【0015】
また、前記セパレータ14の下方には、前記製氷水タンク24の側壁をなす外縁部24aが臨み、該セパレータ14とアイスシュート22の端面22aとの当接部分が、他の製氷部ケース12の下端部と同様に、該製氷水タンク24の内方に臨むようになっている。なお、前記外縁部24aは、前記当接部分より外方に位置しているが、前記セパレータ14の回動および氷塊Iの排出に際して、引っ掛からないよう設定される。
【0016】
【第1実施例の作用】
次に、第1実施例に係る製氷機構の氷排出構造の作用について説明する。製氷運転を開始すると、前記蒸発管20に冷媒が循環して製氷小室18の強制冷却がなされる。また、製氷水タンク24の製氷水Wが、ポンプモータ40により散水器26に圧送され、各散水ノズル28を介して各製氷小室18に噴射供給され、その一部は該製氷小室18の内壁面で冷却され、層状に氷結し始める。そして、製氷運転が進行して製氷小室18に氷塊Iが生成されると、所要のセンサがこれを検知して除氷運転に切換える。
【0017】
製氷運転に際して製氷小室18で氷結することなく滴下する未氷結水は、製氷部ケース12の下方に位置する製氷水タンク24に回収される。前記製氷部16は製氷部ケース12で覆われており、該製氷部ケース12の下端部が製氷水タンク24に内挿されているので、前記散水ノズル28から噴射されて該製氷部ケース12の内部に飛散した製氷水Wは、製氷部タンク24に案内されるようになっている。また、前記セパレータ14やアイスシュート22の案内面22bに沿って、前記第1の空間48に導かれた製氷水Wは、前記第1のリブ30に沿って下方に配置された製氷水タンク24に滴下し、前記開口部12aから外部に飛散することがない。前記アイスシュート22の端面22aに形成された第1のリブ30の頂部30aと、セパレータ14の内面14aが線状に接触しているので、前記第1の空間48に案内された製氷水Wにより、互いに引寄せあうよう微少な表面張力が掛かっている。従って、飛散する製氷水Wの力により前記セパレータ14が揺動することはなく、前記開口部12aから製氷水Wが飛散することを防止し得る。
【0018】
次いで、冷凍系に設けた弁が切換わって蒸発管20にホットガスが供給され、製氷小室18を加温する。これにより製氷小室18から氷塊Iが脱離し、該氷塊Iは、傾斜を付けて配設されたアイスシュート22上に落下して斜め下方に滑り、製氷部ケース12の側壁に設けられたセパレータ14を押し開いて製氷部ケース12内から貯氷庫に排出される。前記製氷小室18から氷塊Iが放出されると、セパレータ14は重力により元の姿勢に復帰し、製氷部ケース12の開口部12aを再び閉成する。
【0019】
前記セパレータ14とアイスシュート22の端面22aとの当接部分は、アイスシュート22の端面22aに形成された断面形状が三角形の第1のリブ30の頂部30aと、セパレータ14の内面14aが当接する線接触となっている。すなわち、前記当接部分の接触面積が少なくなり、頂部30aと内面14aとの間に入り込む製氷水Wの表面張力の影響を少なくすることができる。従って、氷塊Iが軽量であってもセパレータ14を押し開くことができ、前記製氷部ケース12からの氷塊Iの確実な排出が達成される。また、前記セパレータ14を押し開くため、氷塊Iに勢いを付ける必要が無く、アイスシュート22の傾斜角度を緩くすることで、製氷部ケース12の高さを低くすることができる。
【0020】
【第2実施例】
図4または図5は、第2実施例に係る氷排出構造を示すものであって、前記製氷部ケース12の開口部12aに臨むアイスシュート22の端面22aに、上下方向に延在する第2のリブ32が、該端面22aの幅方向に所要間隔で複数設けられ、その頂部32aとセパレータ14の内面14aとが当接するよう構成されている。前記第2のリブ32は断面形状が三角形に形成され、この第2のリブ32の頂部32aとセパレータ14の内面14aとが線接触している。また、前記セパレータ14の内面14aとアイスシュート22の端面22aとの間には、隣り合う第2のリブ32,32間に第2の空間49が形成される。すなわち、前記製氷部ケース12内に噴出されてアイスシュート22の案内面22bやセパレータ14により案内された製氷水Wは、前記第2の空間49を介して、前記製氷水タンク24に回収される。すなわち、前記セパレータ14の内面14aとアイスシュート22の端面22aとの間に製氷水Wが溜ることが無く、表面張力が過剰に作用することはない。
【0021】
【第3実施例】
図6または図7は、第3実施例に係る氷排出構造を示すものであって、前記セパレータ14の内面14aには、その幅方向に亘り第3のリブ34が設けられ、該第3のリブ34の頂部34aが前記アイスシュート22の端面22aに当接するよう構成されている。前記第3のリブ34は断面形状が三角形に形成され、この第3のリブ34の頂部34aと前記製氷部ケース12の開口部12aに臨むアイスシュート22の端面22aとが線接触している。すなわち、当接部分の接触面積が少ないため、頂部34aと内面14aとの間に入り込む製氷水Wの表面張力の影響を少なくすることができる。また、前記セパレータ14の内面14aとアイスシュート22の端面22aとの間に第3の空間50が形成される。すなわち、前記製氷部ケース12内に噴出されてアイスシュート22の案内面22bやセパレータ14により案内された製氷水Wは、前記第3の空間50に入り、前記第3のリブ34に沿って排出されて前記製氷水タンク24に回収される。なお、セパレータ14の側に第3のリブ34を設けることで、製氷水タンク24に案内される製氷水Wが、より該タンク24の内側に向けて排出され、製氷水Wが製氷水タンク24の底部で跳ね返っても、貯氷庫への飛散の虞れを軽減することができる。
【0022】
また、図8または図9に示すように、第3実施例の変更例として、前記セパレータ14の下端部を、前記アイスシュート22の端面22aに当接するよう折曲する構成も採用し得る。この場合、前記セパレータ14の下端面と前記開口部12aに臨む面とがなす稜角が、前記端面22aに線接触するようになっている。
【0023】
【第4実施例】
図10または図11は、第4実施例に係る氷排出構造を示すものであって、前記アイスシュート22の端面22aに、幅方向に離間してリブとしての複数の突片36が設けられ、その頂部36aがセパレータ14の内面14aと当接するよう構成されている。前記突片36は、前記端面22aに椀を伏せた如く半円形状を呈し、この突片36の頂部36aとセパレータ14の内面14aとが点接触している。すなわち、当接部分の接触面積をより少なくすることができ、頂部36aと内面14aとの間に入り込む製氷水Wの表面張力の影響が更に小さくなる。
【0024】
また、図12に示すように、第4実施例の変更例として、前記セパレータ14の内面14bに突片(リブ)38を設け、該突片38の頂部38aをアイスシュート22の端面22aに点接触させる構成であってもよい。
【0025】
更に、前記セパレータ14の内面14bおよびアイスシュート22の端面22aの双方に三角形状のリブまたは半円形状の突片を設ける構成も採用し得る。但し、この場合、前記内面14bおよびの端面22aの当接部分に位置するリブとリブ,リブと突片,突片と突片が重ならないよう設定する必要がある。
【0026】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る製氷機構の氷排出構造によれば、セパレータの内面とアイスシュートの端面とがリブを介して当接することで、当接部分の接触面積を少なくしている。従って、製氷運転に際しては、当接部分に作用する微少な表面張力により、製氷部ケースの開口部における閉成状態を維持し、製氷水の外部への飛散を有効に防止する。また、除氷運転に際しては、当接部分に作用する表面張力を微少にすることで、氷塊の軽重にかかわらずこの氷塊の排出を確実に行ない得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な第1実施例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図2】第1実施例に係る製氷機の製氷機構を示す側断面図である。
【図3】第1実施例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図4】第2実施例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図5】第2実施例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図6】第3実施例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図7】第3実施例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図8】第3実施例の変更例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図9】第3実施例の変更例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図10】第4実施例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図11】第4実施例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図12】第4実施例の変更例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図13】従来の技術に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図14】従来の技術に係る製氷機の製氷機構を示す側断面図である。
【符号の説明】
12 製氷部ケース,12a 開口部,14 セパレータ,14a 内面
16 製氷部,20 蒸発管,22 アイスシュート,22a 端面
22b 案内面(傾斜面),30 第1のリブ,30a 頂部,32 第2のリブ
32a 頂部,34 第3のリブ,34a 頂部,36 突片(リブ),36a 頂部
38 突片(リブ),38a 頂部,W 製氷水,I 氷塊
【発明の属する技術分野】
この発明は、製氷機構の氷排出構造に関し、例えば下向きに開口する多数の製氷小室に製氷水を下方から噴射供給して、氷塊を連続的に製造するオープンセルタイプの自動製氷機における製氷機構の氷排出構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
下向きに開口する多数の製氷小室に製氷水を下方から噴射供給して、氷塊を連続的に製造する噴射式自動製氷機が、喫茶店やレストラン等の施設その他の厨房において広く使用されている。図13または14に示すように、この噴射式自動製氷機の製氷機構10としては、オープンセルタイプと称され、製氷工程において前記製氷小室18を開放した状態で製氷を行なうものがある。この製氷機構10は、一側面に開口部12aが開設された箱状の製氷部ケース12を備えている。この製氷部ケース12の下方には、製氷水Wを貯留する製氷水タンク24が配設され、該製氷部ケース12の下端部が、該製氷水タンク24に内挿されるようになっている。前記製氷部ケース12の内部には、製氷水Wを上方に噴射する複数の散水ノズル28を有する散水器26が下部側に設けられると共に、この散水ノズル28に対応して下向きに開口した複数の製氷小室18を有する製氷部16が、該製氷部ケース12内の上部側に設けられている。前記製氷部16の上面には、図示しない冷凍系に連通する蒸発管20が密着的に蛇行配置され、製氷運転時に冷媒を循環させて前記製氷小室18を強制冷却するようになっている。
【0003】
また、前記製氷部ケース12において、製氷部16と散水器26との間には、散水ノズル28の上方部分が開放する簀の子状のアイスシュート22が設けられ、該製氷部ケース12の開口部12aに向けて下方傾斜が付されている。前記開口部12aには、製氷部ケース12に上端部を揺動自在に係合したセパレータ14が、開口部12aの幅方向に複数並列配設されている。このセパレータ14は、通常は重力により垂れ下がり、開放端部(下端部)の内面14aが対向するアイスシュート22の端面22aに当接することで、該開口部12aを閉成している(例えば、特許文献1参照)。更に、前記製氷水タンク24の底部には、吸込管42を介してポンプモータ40が接続されると共に、該ポンプモータ40は、吐出管44を介して製氷水Wを前記散水器26に圧送し、各散水ノズル28から対応の製氷小室18に向けて製氷水Wを噴射し得るよう構成されている。そして、前記製氷小室18で氷結するに至らなかった製氷水(未氷結水)は、製氷水タンク24に回収されて再循環に供される。
【0004】
前述した構成に係る製氷機構10の動作を簡単に説明する。製氷運転を開始すると、前記蒸発管20に冷媒が循環して製氷小室18の強制冷却がなされる。また製氷水タンク24の製氷水Wが、ポンプモータ40により圧送され、散水ノズル28を介して製氷小室18に噴射供給され、その一部は該製氷小室18の内壁面で冷却され、層状に氷結し始める。ここで、氷結し得なかった未氷結水は、製氷水タンク24に回収される。製氷運転が進行して製氷小室18に氷塊Iが形成されると、所要のセンサがこれを検知して除氷運転に切換え、蒸発管20にホットガスが供給され、製氷小室18を加温する。そして、各製氷小室18から剥離落下する氷塊Iは、アイスシュート22上に落下して斜め下方に滑落して開口部12aに案内され、その重みでセパレータ14を押し開いて製氷部ケース12内から貯氷庫(図示省略)に排出される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−228311号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように前記製氷部ケース12の開口部12aに臨むアイスシュート22の端面22aは、セパレータ14の内面14aと密着的に当接して、製氷運転の際に噴射される製氷水Wが開口部12aから製氷部ケース12の外部に飛散することを防止している。しかし、前記アイスシュート22の端面22aとセパレータ14の内面14aとの接触部分は面接触をしているため(図14参照)、この隙間に入り込んだ製氷水Wの表面張力が比較的強く働き、該アイスシュート22の端面22aとセパレータ14の内面14aとが貼付いてしまうことがある。従って、氷塊Iの除氷工程において、前記セパレータ14が氷塊Iの重さでは開放されず、この氷塊Iが開口部12aで引っ掛かってしまう問題が指摘される。前記開口部12aで引っ掛かった氷塊Iは次の製氷工程で、製氷水Wが降りかかることで異形になってしてしまい、予定していた形状の氷塊Wが得られないことになる。
【0007】
これに対し、前記セパレータ14の内面14aがアイスシュート22と接触しない構造では、飛散する製氷水Wの力によりセパレータ14が揺動してしまい、製氷水Wが製氷部ケース12外に飛散することを防止することができない難点がある。すなわち、飛散した製氷水Wにより貯氷庫内に貯留された氷塊Iを融かしてしまう欠点がある。また、未氷結の製氷水Wを製氷水タンク24に回収できないと、1回の製氷工程で必要とされる製氷水量が減少して水不足を起こす原因となる。なお、前記セパレータ14とアイスシュート22との隙間から漏れ出る製氷水Wを、前記製氷水タンク24で受ける得るように該タンク24を伸長すると、開口部12aから排出される氷塊Iが引っ掛かってしまう虞れがある。
【0008】
【発明の目的】
この発明は、従来の技術に係る製氷機構の氷排出構造に内在する前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、製氷運転に際し、製氷水の外部への飛散を有効に防止すると共に、氷塊の軽重にかかわらずこの氷塊の排出を確実に行ない得る製氷機構の氷排出構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所定の目的を達成するため、本発明に係る製氷機構の氷排出構造は、
一側面に開口部を有する製氷部ケースと、この製氷部ケースの内部に配設されて蒸発管により冷却され、循環供給される製氷水を氷塊として生成する製氷部と、前記製氷部の下方に傾斜配置されて傾斜面を前記開口部に指向させ、該製氷部から落下した氷塊を開口部に向け滑落させるアイスシュートと、前記製氷部ケースに揺動自在に懸吊され、常には前記アイスシュートの端面に当接して前記開口部を開閉自在に閉成し、前記アイスシュートを滑落した氷塊により外方へ押されて開放することで、該氷塊を貯氷庫へ向け排出させるセパレータとからなる製氷機構において、
前記セパレータの内面および/または前記アイスシュートの端面にリブを設け、該セパレータによる前記開口部の閉成時に、該内面および端面を該リブにより線状または点状に接触させるよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る製氷機構の氷排出構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、従来の技術で挙げた自動製氷機に本発明に係る製氷機構の氷排出構造を実施した場合で説明する。従って、説明の便宜上、図13〜図14に示した製氷機構の構成要素と同一の要素については、同一の符号を使用して詳細な説明は省略する。
【0011】
【第1実施例】
図1に示すように、第1実施例に係る製氷機の製氷機構10は、セパレータ14で開閉自在に閉成される開口部12aが一側面に開設された製氷部ケース12を備える。この製氷部ケース12には、上部側に取付けられて下向きに開口する多数の製氷小室18を画成した製氷部16と、各製氷小室18に対応して穿設した散水ノズル28を有する散水器26と、前記製氷部16と散水器26との間に、前記製氷部ケース12の開口部12aに向けて下方傾斜するよう設置され、前記製氷小室18から落下する氷塊Iを該開口部12aに向けて滑落するよう案内するアイスシュート22とが配設されている。また、前記製氷部ケース12の下方には、所定量の製氷水Wが貯留されると共に、未氷結水を回収する製氷水タンク24が配設されている。そして、前記製氷部ケース12の下端部が前記製氷タンク24に内挿され、製氷工程において、前記散水ノズル28から製氷小室18に供給された製氷水Wが、該製氷部ケース12の外に飛散しないようになっている(図2参照)。
【0012】
前記製氷部16の上面には、図示しない冷凍系に連通する蒸発管20が密着的に蛇行配置され、製氷運転時に冷媒を循環させて前記製氷小室18を強制冷却し、製氷完了後にはホットガスにより該製氷小室18を加温して氷塊Iの脱離を促すようになっている。前記製氷水タンク24に貯留された製氷水Wを散水ノズル28に向けて圧送するポンプモータ40は、該製氷水タンク24の下方に近接して配設されている。前記ポンプモータ40は、その吸込管42が製氷水タンク24の底部に接続されると共に、吐出管44が散水器26に接続されており、該モータ40を駆動することで、吸込管42を介して吸込んだ製氷水Wを散水器26に圧送し、上方に対向配置された製氷小室18に噴射供給するよう構成される。また、水道水(製氷水)を製氷水タンク24に補充する給水管46は、図2に示す如く、その給水口46aが製氷水タンク24の上方内側に臨むようになっており、該給水管46に介挿したウォータバルブ46bを開放することで水道水が給水されるようになっている。
【0013】
前記製氷部ケース12の側壁の一面には、氷塊Iの排出口となる開口部12aが開設され、上端部を揺動自在に係合されて吊下げられた複数のセパレータ14が該開口部12aの幅方向に並列に配設されている。このセパレータ14は、長方形の平板状の部材であって、C形状に折曲形成された係合部14bを一端部(上端部)に備えている。そして、前記開口部12aの上方において、幅方向に離間して複数開口された所要幅のスリット12bに、前記セパレータ14の係合部14bを挿通することで、複数のセパレータ14が該開口部12aの幅方向に亘って互いに隣接して着脱可能かつ揺動可能に吊下げられ、通常は重力により垂れ下がっている。また、前記セパレータ14の下端は、前記アイスシュート22の端面22aにおける上下方向に対し、少なくとも中程より下方に位置するよう設定される。すなわち、前記セパレータ14は、アイスシュート22に沿って滑落する氷塊Iがないときは、その下端部の内面14aがアイスシュート22の端面22aに設けられた後述する第1のリブ30に当接することで、前記製氷部ケース12の開口部12aを閉成し、アイスシュート22から落下する氷塊Iがあるときは、この氷塊Iの重さにより前記係合部14bとスリット12bの係合部分を支点にして外方に開かれる(図2参照)。
【0014】
前記アイスシュート22は、簀の子状の部材であって、前記製氷小室18に臨んで対峙する散水ノズル28の上方が開放されると共に、この隙間から氷塊Iが落下したり、隙間に氷塊Iが引っ掛からない程度に開放間隔が設定されている。また、前記製氷部ケース12の開口部12aに臨むアイスシュート22の端面22aは、その上面である案内面(傾斜面)22bから鉛直方向に垂下するよう形成されている。前記端面22aには、該端面22aの幅方向(開口部12aの幅方向)に亘り水平に延在して、断面形状が三角形の第1のリブ30が一体的に設けられている。この第1のリブ30の前記端面22aに対する上下方向の配設位置は、その頂部30aがセパレータ14の内面14aに当接し、案内面22bの延長線上より第1のリブ30の頂部30aが下方に位置するように設定されている。すなわち、図3に示すように、前記第1のリブ30と内面14aとの当接部分の上方には、前記セパレータ14とアイスシュート22の端面22aで画成された第1の空間48が形成される。
【0015】
また、前記セパレータ14の下方には、前記製氷水タンク24の側壁をなす外縁部24aが臨み、該セパレータ14とアイスシュート22の端面22aとの当接部分が、他の製氷部ケース12の下端部と同様に、該製氷水タンク24の内方に臨むようになっている。なお、前記外縁部24aは、前記当接部分より外方に位置しているが、前記セパレータ14の回動および氷塊Iの排出に際して、引っ掛からないよう設定される。
【0016】
【第1実施例の作用】
次に、第1実施例に係る製氷機構の氷排出構造の作用について説明する。製氷運転を開始すると、前記蒸発管20に冷媒が循環して製氷小室18の強制冷却がなされる。また、製氷水タンク24の製氷水Wが、ポンプモータ40により散水器26に圧送され、各散水ノズル28を介して各製氷小室18に噴射供給され、その一部は該製氷小室18の内壁面で冷却され、層状に氷結し始める。そして、製氷運転が進行して製氷小室18に氷塊Iが生成されると、所要のセンサがこれを検知して除氷運転に切換える。
【0017】
製氷運転に際して製氷小室18で氷結することなく滴下する未氷結水は、製氷部ケース12の下方に位置する製氷水タンク24に回収される。前記製氷部16は製氷部ケース12で覆われており、該製氷部ケース12の下端部が製氷水タンク24に内挿されているので、前記散水ノズル28から噴射されて該製氷部ケース12の内部に飛散した製氷水Wは、製氷部タンク24に案内されるようになっている。また、前記セパレータ14やアイスシュート22の案内面22bに沿って、前記第1の空間48に導かれた製氷水Wは、前記第1のリブ30に沿って下方に配置された製氷水タンク24に滴下し、前記開口部12aから外部に飛散することがない。前記アイスシュート22の端面22aに形成された第1のリブ30の頂部30aと、セパレータ14の内面14aが線状に接触しているので、前記第1の空間48に案内された製氷水Wにより、互いに引寄せあうよう微少な表面張力が掛かっている。従って、飛散する製氷水Wの力により前記セパレータ14が揺動することはなく、前記開口部12aから製氷水Wが飛散することを防止し得る。
【0018】
次いで、冷凍系に設けた弁が切換わって蒸発管20にホットガスが供給され、製氷小室18を加温する。これにより製氷小室18から氷塊Iが脱離し、該氷塊Iは、傾斜を付けて配設されたアイスシュート22上に落下して斜め下方に滑り、製氷部ケース12の側壁に設けられたセパレータ14を押し開いて製氷部ケース12内から貯氷庫に排出される。前記製氷小室18から氷塊Iが放出されると、セパレータ14は重力により元の姿勢に復帰し、製氷部ケース12の開口部12aを再び閉成する。
【0019】
前記セパレータ14とアイスシュート22の端面22aとの当接部分は、アイスシュート22の端面22aに形成された断面形状が三角形の第1のリブ30の頂部30aと、セパレータ14の内面14aが当接する線接触となっている。すなわち、前記当接部分の接触面積が少なくなり、頂部30aと内面14aとの間に入り込む製氷水Wの表面張力の影響を少なくすることができる。従って、氷塊Iが軽量であってもセパレータ14を押し開くことができ、前記製氷部ケース12からの氷塊Iの確実な排出が達成される。また、前記セパレータ14を押し開くため、氷塊Iに勢いを付ける必要が無く、アイスシュート22の傾斜角度を緩くすることで、製氷部ケース12の高さを低くすることができる。
【0020】
【第2実施例】
図4または図5は、第2実施例に係る氷排出構造を示すものであって、前記製氷部ケース12の開口部12aに臨むアイスシュート22の端面22aに、上下方向に延在する第2のリブ32が、該端面22aの幅方向に所要間隔で複数設けられ、その頂部32aとセパレータ14の内面14aとが当接するよう構成されている。前記第2のリブ32は断面形状が三角形に形成され、この第2のリブ32の頂部32aとセパレータ14の内面14aとが線接触している。また、前記セパレータ14の内面14aとアイスシュート22の端面22aとの間には、隣り合う第2のリブ32,32間に第2の空間49が形成される。すなわち、前記製氷部ケース12内に噴出されてアイスシュート22の案内面22bやセパレータ14により案内された製氷水Wは、前記第2の空間49を介して、前記製氷水タンク24に回収される。すなわち、前記セパレータ14の内面14aとアイスシュート22の端面22aとの間に製氷水Wが溜ることが無く、表面張力が過剰に作用することはない。
【0021】
【第3実施例】
図6または図7は、第3実施例に係る氷排出構造を示すものであって、前記セパレータ14の内面14aには、その幅方向に亘り第3のリブ34が設けられ、該第3のリブ34の頂部34aが前記アイスシュート22の端面22aに当接するよう構成されている。前記第3のリブ34は断面形状が三角形に形成され、この第3のリブ34の頂部34aと前記製氷部ケース12の開口部12aに臨むアイスシュート22の端面22aとが線接触している。すなわち、当接部分の接触面積が少ないため、頂部34aと内面14aとの間に入り込む製氷水Wの表面張力の影響を少なくすることができる。また、前記セパレータ14の内面14aとアイスシュート22の端面22aとの間に第3の空間50が形成される。すなわち、前記製氷部ケース12内に噴出されてアイスシュート22の案内面22bやセパレータ14により案内された製氷水Wは、前記第3の空間50に入り、前記第3のリブ34に沿って排出されて前記製氷水タンク24に回収される。なお、セパレータ14の側に第3のリブ34を設けることで、製氷水タンク24に案内される製氷水Wが、より該タンク24の内側に向けて排出され、製氷水Wが製氷水タンク24の底部で跳ね返っても、貯氷庫への飛散の虞れを軽減することができる。
【0022】
また、図8または図9に示すように、第3実施例の変更例として、前記セパレータ14の下端部を、前記アイスシュート22の端面22aに当接するよう折曲する構成も採用し得る。この場合、前記セパレータ14の下端面と前記開口部12aに臨む面とがなす稜角が、前記端面22aに線接触するようになっている。
【0023】
【第4実施例】
図10または図11は、第4実施例に係る氷排出構造を示すものであって、前記アイスシュート22の端面22aに、幅方向に離間してリブとしての複数の突片36が設けられ、その頂部36aがセパレータ14の内面14aと当接するよう構成されている。前記突片36は、前記端面22aに椀を伏せた如く半円形状を呈し、この突片36の頂部36aとセパレータ14の内面14aとが点接触している。すなわち、当接部分の接触面積をより少なくすることができ、頂部36aと内面14aとの間に入り込む製氷水Wの表面張力の影響が更に小さくなる。
【0024】
また、図12に示すように、第4実施例の変更例として、前記セパレータ14の内面14bに突片(リブ)38を設け、該突片38の頂部38aをアイスシュート22の端面22aに点接触させる構成であってもよい。
【0025】
更に、前記セパレータ14の内面14bおよびアイスシュート22の端面22aの双方に三角形状のリブまたは半円形状の突片を設ける構成も採用し得る。但し、この場合、前記内面14bおよびの端面22aの当接部分に位置するリブとリブ,リブと突片,突片と突片が重ならないよう設定する必要がある。
【0026】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る製氷機構の氷排出構造によれば、セパレータの内面とアイスシュートの端面とがリブを介して当接することで、当接部分の接触面積を少なくしている。従って、製氷運転に際しては、当接部分に作用する微少な表面張力により、製氷部ケースの開口部における閉成状態を維持し、製氷水の外部への飛散を有効に防止する。また、除氷運転に際しては、当接部分に作用する表面張力を微少にすることで、氷塊の軽重にかかわらずこの氷塊の排出を確実に行ない得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な第1実施例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図2】第1実施例に係る製氷機の製氷機構を示す側断面図である。
【図3】第1実施例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図4】第2実施例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図5】第2実施例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図6】第3実施例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図7】第3実施例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図8】第3実施例の変更例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図9】第3実施例の変更例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図10】第4実施例に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図11】第4実施例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図12】第4実施例の変更例に係る製氷機構の氷排出構造を示す要部拡大図である。
【図13】従来の技術に係る製氷機の製氷機構を示す概略斜視図である。
【図14】従来の技術に係る製氷機の製氷機構を示す側断面図である。
【符号の説明】
12 製氷部ケース,12a 開口部,14 セパレータ,14a 内面
16 製氷部,20 蒸発管,22 アイスシュート,22a 端面
22b 案内面(傾斜面),30 第1のリブ,30a 頂部,32 第2のリブ
32a 頂部,34 第3のリブ,34a 頂部,36 突片(リブ),36a 頂部
38 突片(リブ),38a 頂部,W 製氷水,I 氷塊
Claims (4)
- 一側面に開口部(12a)を有する製氷部ケース(12)と、この製氷部ケース(12)の内部に配設されて蒸発管(20)により冷却され、循環供給される製氷水(W)を氷塊(I)として生成する製氷部(16)と、前記製氷部(16)の下方に傾斜配置されて傾斜面(22b)を前記開口部(12a)に指向させ、該製氷部(16)から落下した氷塊(I)を開口部(12a)に向け滑落させるアイスシュート(22)と、前記製氷部ケース(12)に揺動自在に懸吊され、常には前記アイスシュート(22)の端面(22a)に当接して前記開口部(12a)を開閉自在に閉成し、前記アイスシュート(22)を滑落した氷塊(I)により外方へ押されて開放することで、該氷塊(I)を貯氷庫へ向け排出させるセパレータ(14)とからなる製氷機構において、
前記セパレータ(14)の内面(14a)および/または前記アイスシュート(22)の端面(22a)にリブ(30,32,34,36,38)を設け、該セパレータ(14)による前記開口部(12a)の閉成時に、該内面(14a)および端面(22a)を該リブ(30,32,34,36,38)により線状または点状に接触させるよう構成した
ことを特徴とする製氷機構の氷排出構造。 - 前記リブは、前記アイスシュート(22)の端面(22a)または前記セパレータ(14)の内面(14a)に設けられて、幅方向に亘り延在する三角形状のリブ(30,34)であり、その頂部(30a,34a)が前記セパレータ(14)の内面(14a)またはアイスシュート(22)の端面(22a)に線接触するようになっている請求項1記載の製氷機構の氷排出構造。
- 前記リブは、前記アイスシュート(22)の端面(22a)または前記セパレータ(14)の内面(14a)に設けられて、前記アイスシュート(22)の端面(22a)には、上下方向に延在する三角形状のリブ(32)が幅方向に離間して複数設けられ、その頂部(32a)が前記セパレータ(14)またはアイスシュート(22)の端面(22a)に線接触するようになっている請求項1記載の製氷機構の氷排出構造。
- 前記リブは、前記アイスシュート(22)の端面(22a)または前記セパレータ(14)の内面(14a)に設けられて、幅方向に離間して複数の突片(36,38)が設けられ、その頂部(36a,38a)が前記セパレータ(14)の内面(14a)またはアイスシュート(22)の端面(22a)に点接触するようになっている請求項1記載の製氷機構の氷排出構造。
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