JP2004340472A - 加熱調理装置 - Google Patents

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良隆 川崎
Tomoko Tani
谷  知子
Ikuko Tanaka
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Abstract

【課題】本発明は過熱蒸気を利用した食品の加熱調理において、簡単な構成と簡便な操作で高品位の食品加熱調理を行う装置を提供することを目的としている。
【解決手段】食品加熱工程の最終段階で、加熱手段の入力を減衰させながら水蒸気発生を追加したり、あるいは低温の外気を導入するなどして低温多湿状態とするか、逆に水蒸気の追加発生をさせずに放射加熱を追加供給したり、あるいは加熱手段を動作させつつここに乾燥外気を導入するなどして高温乾燥状態とするかの調整手段を備え、食品の性状や使用者の嗜好に応じた最適な食味食感で加熱を完了できるよう工程制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品を収納した加熱室内に過熱蒸気を循環させて食品を加熱する加熱調理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、調理済み食品が豊富に供給されるようになり、家庭の食卓でも多数利用させるようになってきた。調理済み食品としては、コロッケなどの揚げ物、シューマイ等の蒸し物、餃子等の蒸し焼き物、焼き魚等の焼き物、筑前煮等の煮物など、多種多様の惣菜が供給されている。これらの調理済み食品を家庭で喫食する際には、再加熱するのが一般的であり、フライパンや蒸し器などで加熱する他、マイクロ波を用いた電子レンジ、赤外線による放射加熱を用いたオーブン、熱風で加熱するコンベクションオーブン、加熱水蒸気を用いるスチームオーブン等の加熱調理装置が用いられる。また100℃以上に昇温した過熱蒸気を用い、凝縮伝熱も利用して高速加熱する加熱調理装置も多数提案されている(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
【0003】
過熱蒸気を用いる加熱調理方法は、水蒸気を例えば120〜300℃に過熱して使用するもので、熱伝達力に優れ、食品を速やかに加熱することができるとともに、温度条件を適度に選択することによって食品表面層の水分含有率を調節でき、例えば蒸し物では比較的低温で加熱することによってしっとりした食感を確保することができ、逆に高温で制御すれば食品の水分を奪う昇温が可能となるため、特に揚げ物の再加熱では、からっとした風味に仕上げることができるなど、多くの優れた特徴を有している。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−184964号公報
【特許文献2】
特開2001−263667号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、過熱蒸気を用いた食品加熱は多くの効果があるが、過熱蒸気を発生させて加熱調理する装置構成は大がかりにならざるを得ず、またそのために食品の食味食感を最適に確保するための微妙な加熱室内雰囲気制御が困難という課題があった。過熱蒸気は、原理的には水を蒸発させて得られた水蒸気にさらに熱を加え、100℃以上の過熱状態にすることによって得られるものであるが、食品を収納する加熱室内で安定した作用を発揮させるためには、生成した過熱蒸気が循環される加熱室壁面を含む全流路を安定した定常状態にする必要があり、立ち上がりの予熱に長時間を要すると同時に、加熱調理の途中段階での短時間での条件変更は極めて難しいものであった。
【0006】
本発明は上記従来の過熱蒸気調理装置での大きな課題である様々な調理条件に応じた操作性を高め、被加熱物である食品の性状に応じた最適な雰囲気を短時間、かつ簡易な構成および操作で実現し、過熱蒸気調理の効果を十分発揮させる加熱調理装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1の本発明の加熱調理装置は、食品を収納する加熱室と、前記加熱室内の雰囲気を加熱する加熱手段と、前記加熱室内の温度を測定する温度計測手段と、前記加熱室の内部もしくは前記加熱質と連通する位置近傍で水を蒸発させる蒸発手段と、前記蒸発手段に水を注入する給水手段と、前記蒸発手段により発生させた水蒸気を前記加熱室内に導入循環させる気流循環手段と、前記食品の加熱調理条件を設定し、前記設定された加熱調理条件に従って前記加熱手段、前記温度計測手段、前記給水手段、前記蒸発手段および前記気流循環手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、食品の加熱調理の最終段階で前記加熱室内の温度および/または水蒸気濃度を変化させるよう制御することを特徴とする。
【0008】
また、第2の本発明の加熱調理装置は、食品を収納する加熱室と、前記加熱室内の雰囲気を加熱する加熱手段と、前記加熱室内の温度を測定する温度計測手段と、前記加熱室の内部もしくは前記加熱質と連通する位置近傍で水を蒸発させる蒸発手段と、前記蒸発手段に水を注入する給水手段と、前記蒸発手段により発生させた水蒸気を前記加熱室内に導入循環させる気流循環手段と、前記食品の加熱調理条件を設定し、前記設定された加熱調理条件に従って前記加熱手段、前記温度計測手段、前記給水手段、前記蒸発手段および前記気流循環手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、(a)所定温度の過熱蒸気を用いて前記食品を加熱調理する加熱調理工程と、(b)前記加熱室内の温度および/または水蒸気濃度を変化させ、前記食品に応じた仕上工程とを順次行うよう制御することを特徴とする。
【0009】
また、第3の本発明の加熱調理装置は、前記制御手段は、食品の加熱調理の最終段階または工程(b)において前記加熱手段の入力を減衰または停止し、かつ前記給水手段を動作させ、前記加熱室内に温度が低下した水蒸気を循環させるよう制御したことを特徴とする。
【0010】
また、第4の本発明の加熱調理装置は、前記加熱手段の少なくとも一部を、食品と対向する加熱室の内壁に備え、前記制御手段は、加熱調理の最終段階または工程(b)において前記給水手段の動作がない状態で前記加熱手段からの食品への放射加熱を行い、前記加熱室内温度を上昇させるよう制御したことを特徴とする。
【0011】
また、第5の本発明の加熱調理装置は、前記加熱室の側壁に、外部から前記気流循環手段近傍に外気を導入し得る給気口と、庫内循環気流を排出し得る排気口と、前記給気口および排気口の導通を同時に開閉操作し得る流路開閉手段とを配設し、前記制御手段は、食品の加熱調理の最終段階または工程(b)で前記給気口および排気口を開放した状態で前記気流循環手段を動作させるよう制御したことを特徴とする。
【0012】
また、第6の本発明の加熱調理装置は、給気口開放時に、気流循環手段によって導入され前記加熱室内に循環供給される外気が、前記加熱手段近傍を経由する間に昇温された後に被加熱物である食品近傍に流通するよう流路を構成したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0014】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明に係る加熱調理装置の第1の実施の形態を示す断面構成図、図2はその要部平面図、図3はその動作制御を示す制御フロー図である。
【0015】
図1において、1は食品12を加熱する加熱室であり、2は扉、3は加熱室1内を循環する気体と熱交換して加熱するシーズヒ−タで構成される加熱手段、4は加熱室1内の気体を循環させるためのモータ駆動のファンで構成させる気流循環手段である。また5は水タンク、6は電動ポンプからなる給水手段、7は給水手段6から加熱室1内に導通させた給水パイプで、8は内部にシーズヒータを埋め込んだ金属製トレイ形状の蒸発部材、9は気流循環手段4から送出された気流を加熱手段3方向に導く導風ガイドである。10は加熱室1内に配置されたサーミスタからなる温度計測手段、11は扉2上部に配備された入力操作可能で各種検知、判断、表示、報知および動作信号出力等を行う制御手段、13は食品12載置用の棚材で、14は加熱室1の内部天井面に設置され、シーズヒータを内部に配備した放射加熱部材である。なお制御手段11は、加熱手段3、気流循環手段4、給水手段6、温度計測手段10および放射加熱部材14等と接続されている。
【0016】
ここで制御手段11の操作/表示部は、図2のように構成されている。すなわち、上方には温度設定操作の温度選択ボタン15、温度設定ボタン16および温度表示部17と、同様に加熱時間設定操作の時間選択ボタン18、時間設定ボタン19および時間表示部20があり、これと並んで下方にはスタートボタン21と調理ボタン22が配置されている。なお23は予熱完了を報知する予熱ランプ、24は調理中を表示する調理ランプ、25は最終の仕上げ工程を示す仕上ランプ、26は全調理工程終了を報知する終了ブザーである。さらに27は、食品12の仕上がり状態がパリッとした表面食感となる好みの工程を選択するドライボタン、同じく28は、食品12の仕上がり状態がしっとりした表面食感となる好みの工程を選択するウェットボタンである。
【0017】
次に、上記構成における操作フローを図3を用いて説明する。制御手段11に連通される電源を投入して操作開始し(S1)、まず温度選択ボタン15を押して温度設定状態とし、温度表示部17を見ながら温度設定ボタン16を操作して加熱室1の庫内温度を設定(S2)、次に時間選択ボタン18を押して加熱調理する時間の設定状態とし、時間表示部20を見ながら時間設定ボタン19を操作して必要な時間を入力設定(S3)する。さらにドライボタン27またはウェットボタン28のいずれかを押して、仕上げ状態を選択設定(S4)する。その後、スタートボタン21を押すと、制御手段11から加熱手段3へと通電され、また気流循環手段4にも通電されて、温風の循環によって加熱室1内は徐々に昇温される予熱工程を経る(S5)。この時、蒸発部材8にも通電されて予熱昇温される。加熱室1内の循環気流の温度は、温度計測手段10で計測されており、先に設定(S2)された温度に到達するまで(S6)予熱工程が継続される。加熱室1内が設定温度に到達すると予熱ランプ23が点灯することによって報知され(S7)、扉2を開いて食品12を挿入し、調理ボタン22を押すと加熱調理操作が開始される(S8)。すなわち、まず給水手段6が動作して水タンク5から水が汲み上げられ、給水パイプ7を介して加熱室1内の蒸発部材8内に、所定の量だけ注水される(S9)。この時、蒸発部材8は所定温度に予熱(S5)されているから、給水手段6からの注水を受けると瞬時に蒸発して水蒸気となり、気流循環手段4から送られる循環気流に押されて、導風ガイド9に導かれつつ加熱手段3の熱を受けながら昇温して所定温度の過熱蒸気となる。こうして得られた過熱蒸気が、気流循環手段4の動作によって加熱室1内を循環し、棚材13上に挿入載置された食品12に接触して、高速で高品位の加熱調理工程を行う(S10)ことができる。
【0018】
ここで制御手段11では、調理ボタン22を押すと同時にタイマーの動作を開始しており(S11)、時間設定(S3)に従って第1の時間管理(S12)をしている。所定の調理時間内では調理ランプ24が点灯する調理中表示を行い(S13)、第1の所定時間が終了すると、選択された仕上げ状態(S4)に従って、ドライボタン27に対応したパリッと仕上の仕上1(S14)、またはウェットボタン28に対応したしっとり仕上の仕上2(S15)のいずれかの仕上工程に入る。ここでも時間設定(S3)に従って、タイマー動作(S11)に準じて第2の時間管理(S16)を行い、所定の仕上げ工程時間内(実際には時間設定(S3)の工程で時間設定ボタン19から入力された時間のうち、10〜30%程度の所定比率時間が充てられる)なら仕上ランプ25が点灯する仕上中表示を行い(S17)、第2の所定時間が終了すると(S16)、加熱手段3、蒸発部材8および気流循環手段4などへの通電を停止して(S18)、終了ブザー26を鳴らして調理の終了を報知する(S19)よう制御している。
【0019】
ここで、仕上1(S14)および仕上2(S15)の仕上工程における各部の動作制御と作用効果について、さらに詳しく説明する。
【0020】
ドライボタン27を押してパリッと仕上を選択(S4)した仕上1工程(S14)では、気流循環手段4の動作で加熱手段3からの熱供給を受けつつ加熱室1内を循環する過熱蒸気により、これと接触する食品12が対流伝熱に起因する熱供給を受けると同時に、通電されて温度上昇した放射加熱部材14からの放射伝熱も受けて、食品12の表面層が強く加熱され、内部に比べて表面層の含水率が低下した状態となる。こうすることによって、例えばコロッケやフライのような、表面層の水分含量が少なくサクッとした食感が求められる食品12を加熱した時、よりおいしさを引き立たせた加熱調理ができるようになる。高温の過熱蒸気を用いて加熱処理を行った場合においても、初期の凝縮伝熱過程では食品12表面の含水率がやや上昇するもののそれ以降は乾燥作用を呈し得るが、この仕上1工程(S14)では、加熱室1の内壁の温度や循環している過熱蒸気の温度に大きな影響を与えずに、別途、昇温した放射加熱部材14からの直接の放射伝熱を追加供給することで、過熱蒸気の温度が比較的低くて食品12の表面乾燥が促進されないような条件でも、短時間で、食品12の表面乾燥を容易に実現できる効果的方法である。放射加熱部材14は、通電の開始によってできる限り速やかに温度上昇することが望ましく、シーズヒータやパネルヒータ等よりも不活性ガスを封入したランプ構成の放熱体の方がより好ましい。なお、放射加熱部材14の昇温により、加熱室1内を循環する気流(過熱蒸気)の温度も上昇するが、これに対しては温度設定ボタン16で入力した温度(S2)に対して、この工程内では自動的に許容上限温度を例えば1割上昇させる等の制御を行うことも可能で、上記の作用効果を発揮させるに障害となるものではない。
【0021】
一方、ウェットボタン28を押してしっとり仕上を選択(S4)した仕上2工程(S15)では、加熱手段3への通電を停止して追加加熱を行わないと同時に、給水手段6を動作させて蒸発部材8にやや多量の水を供給し、水蒸気を多量に発生させる。この操作により、発生した低温(100℃以下)の水蒸気と既に加熱室1内を循環している過熱蒸気が混合され平均化されて、低温化した多量の過熱蒸気となる。この状態の過熱蒸気で食品12を包み込むことになるから、例えばシューマイのような蒸し物では、(内部まで十分加熱された後で)表面に十分の水分が供給されることになり、しっとりした食感を回復維持できることになる。もちろん、加熱室1内の循環気流が100℃近傍あるいはそれ以下になるような場合には、食品12の表面に結露して濡れた状態になってしまうため、給水手段6から供給する水の量は、温度計測手段10で検出される加熱室1内の温度と対応させながら制御する必要があるが、加熱手段3や加熱室1の壁面を含めて蓄熱されていることから、多少の水量過多で食品12の食味食感を損なうことはない。
【0022】
このように本実施の形態では、大きな熱容量を有しているために迅速で微妙な制御が困難であった加熱室1内の過熱蒸気条件を、簡便な機構と操作で変化させ、食品12の特性に対応した最適な仕上げ調理を実現し得るものである。特に、終了直前に注水して加熱室1内の温度を低下させる方法は、加熱室1内に配置した蒸発部材8に直接水を供給して蒸発させているためにより効果的であり、加熱室1の外部に水の蒸発手段と発生した水蒸気の加熱手段を備えた従来より一般的に用いられる方法では、実現不可能な簡易で有効な手段である。
【0023】
なお本実施の形態では、蒸発部材8に別途電気加熱手段を付加しているが、自己加熱手段を持たずに気流循環手段4で運ばれる加熱手段3の熱を受けて温度上昇する構成であっても上記効果は同様に発揮できるものである。
【0024】
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、基本的な構成および操作、制御方法等は実施の形態1と同様であるが、加熱室1と外部との気流導通制御の方法に特徴がある。したがって、この相違点を中心に説明する。なお実施の形態1と同一の構成要素には同一番号を付与している。
【0025】
図4は本実施の形態における加熱調理装置の断面構成図である。図4において、加熱室1の側壁の気流循環手段4近傍に給気口29が開口され、またその上方壁には排気口30が開口されている。31は回転自在に備えられた開閉弁で、給気口29および排気口30を開閉できるよう構成されている。32は開閉弁31を回転動作させる電動の駆動部材を内蔵した弁開閉手段である。なお33は、加熱室1内壁の一部に常時開口されている均圧口である。
【0026】
上記構成において、作用動作の特徴点を説明する。加熱手段3で昇温された加熱室1内の蒸発部材8に給水手段6の動作によって水タンク1の水が供給された時、水は蒸発して水蒸気となり、気流循環手段4に送られて導風ガイド9に導かれつつ加熱手段3でさらに加熱され、過熱蒸気となって加熱室1内を循環する。こうして生成し加熱膨張した過熱蒸気に押され、先に存在していた空気および生成した過熱蒸気の一部は、加熱室1内に収まり切れずに均圧口33を経て外部に押し出され、残った過熱蒸気は加熱室1内を循環しつつ食品12を加熱する。通常の加熱工程(図3で示すS10の工程)では、開閉弁31が閉じられて給気口29および排気口30が封口された状態にあるため、気流循環手段4の動作は、加熱蒸気を加熱室1内に循環させるのみの作用を行っている。ここで最終の仕上工程(図3で示すS14またはS15の工程)に入った時、ドライボタン27を選択(S4)した条件では、加熱手段3を通電したままで弁開閉手段32を動作させて開閉弁31を開き、給気口29と排気口30を開口して外気と導通させる。こうする(S14)ことによって、気流循環手段4の動作で給気口29から乾燥した外気を吸引し、加熱手段3で昇温させて加熱室1内に循環供給し、先に存在していた加熱蒸気は排気口30から加熱室1外へと排出されることになる。このため食品12は、高温乾燥空気で表面層を加熱されることになり、表面に水分の少ない層を形成することができる。こうした処理をすれば、特にコロッケやフライ等の揚げ物のようにサクッとした衣の食感が求められる食品12に対して好ましい加熱調理の仕上げが実現できる。
【0027】
一方、ウェットボタン28を選択(S4)した条件では、加熱手段3を停止して上記同様の開閉弁31解放動作を行わしめる。こうする(S15)ことによって、加熱室1の過熱蒸気雰囲気内に外部の低温空気が流入混合され、高湿で低温の循環気流となって食品12に接触する。加熱室1は棚材13や蒸発部材8等の内容物および周囲の壁面に蓄熱されているから、給気口29から外気を導入しても急激に温度低下することはなく、その前段階(S10)で加熱した食品12を冷却してしまうことはなく、適度な温度低下と湿度の維持により、食品12表面層に含水率のやや多い層を形成することになる。こうした処理により、特にシューマイ等の蒸し物のようにしっとりした表面食感を求められる食品12に対して好ましい加熱調理の仕上げが実現できる。なおこの場合、より湿度の高い食感を求める時には、開閉弁31の解放後にも蒸発部材8に給水して水蒸気を追加供給することも可能で、これらの制御操作の選択制を図2に示す制御手段11の実施の形態で限定するものではない。
【0028】
また本実施の形態では、仕上工程として最終段階においてより高温乾燥か低温加湿かの選択をするものとして説明したが、これら仕上げの程度を段階的に選択可能とするために、上記の各手段を部分的に行うことがあっても良く、いずれも本発明の効果を損なうものではなく、使用者の好みにより適した食品加熱を実現するに有効な手段である。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明の加熱調理装置は、過熱蒸気を用いて食品を加熱する工程の最終段階において、加熱手段の入力を減衰させながら水蒸気発生を追加したり、あるいは低温の外気を導入するなどして低温多湿状態とするか、逆に水蒸気の追加発生をさせずに放射加熱を追加供給したり、あるいは加熱手段を動作させつつここに乾燥外気を導入するなどして高温乾燥状態とするという様に、加熱室内を循環する気流をより高温乾燥状態または低温多湿状態に簡易に短時間で調整する仕上工程を備えたもので、この工程を経ることで、食品の特性性状や使用者の嗜好に応じた最適な食味食感で加熱を完了し、高速で高品位の過熱蒸気調理の効果を最大に発揮させる加熱調理装置の提供を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における加熱調理装置の断面構成図
【図2】本発明の第1の実施の形態における加熱調理装置の要部平面図
【図3】本発明の第1の実施の形態における加熱調理装置の動作制御を示す制御フロー図
【図4】本発明の第2の実施の形態における加熱調理装置の断面構成図
【符号の説明】
1 加熱室
2 扉
3 加熱手段
4 気流循環手段
5 水タンク
6 給水手段
7 給水パイプ
8 蒸発部材
9 導風ガイド
10 温度計測手段
11 制御手段
12 食品
13 棚材
14 放射加熱部材
15 温度選択ボタン
16 温度設定ボタン
17 温度表示部
18 時間選択ボタン
19 時間設定ボタン
20 時間表示部
21 スタートボタン
22 調理ボタン
23 予熱ランプ
24 調理ランプ
25 仕上ランプ
26 終了ブザー
27 ドライボタン
28 ウェットボタン
29 給気口
30 排気口
31 開閉弁
32 弁開閉手段
33 均圧口

Claims (6)

  1. 食品を収納する加熱室と、前記加熱室内の雰囲気を加熱する加熱手段と、前記加熱室内の温度を測定する温度計測手段と、前記加熱室の内部もしくは前記加熱室と連通する位置近傍で水を蒸発させる蒸発手段と、前記蒸発手段に水を注入する給水手段と、前記蒸発手段により発生させた水蒸気を前記加熱室内に導入循環させる気流循環手段と、前記食品の加熱調理条件を設定し、前記設定された加熱調理条件に従って前記加熱手段、前記温度計測手段、前記給水手段、前記蒸発手段および前記気流循環手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、食品の加熱調理の最終段階で前記加熱室内の温度および/または水蒸気濃度を変化させるよう制御することを特徴とする加熱調理装置。
  2. 食品を収納する加熱室と、前記加熱室内の雰囲気を加熱する加熱手段と、前記加熱室内の温度を測定する温度計測手段と、前記加熱室の内部もしくは前記加熱質と連通する位置近傍で水を蒸発させる蒸発手段と、前記蒸発手段に水を注入する給水手段と、前記蒸発手段により発生させた水蒸気を前記加熱室内に導入循環させる気流循環手段と、前記食品の加熱調理条件を設定し、前記設定された加熱調理条件に従って前記加熱手段、前記温度計測手段、前記給水手段、前記蒸発手段および前記気流循環手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、(a)所定温度の過熱蒸気を用いて前記食品を加熱調理する加熱調理工程と、(b)前記加熱室内の温度および/または水蒸気濃度を変化させ、前記食品に応じた仕上工程とを順次行うよう制御することを特徴とする加熱調理装置。
  3. 前記制御手段は、食品の加熱調理の最終段階または工程(b)において前記加熱手段の入力を減衰または停止し、かつ前記給水手段を動作させ、前記加熱室内に温度が低下した水蒸気を循環させるよう制御したことを特徴とする請求項1または2記載の加熱調理装置。
  4. 前記加熱手段の少なくとも一部を、食品と対向する加熱室の内壁に備え、前記制御手段は、加熱調理の最終段階または工程(b)において前記給水手段の動作がない状態で前記加熱手段からの食品への放射加熱を行い、前記加熱室内温度を上昇させるよう制御したことを特徴とする請求項1または2記載の加熱調理装置。
  5. 前記加熱室の側壁に、外部から前記気流循環手段近傍に外気を導入し得る給気口と、庫内循環気流を排出し得る排気口と、前記給気口および排気口の導通を同時に開閉操作し得る流路開閉手段とを配設し、前記制御手段は、食品の加熱調理の最終段階または工程(b)で前記給気口および排気口を開放した状態で前記気流循環手段を動作させるよう制御したことを特徴とする請求項1または2記載の加熱調理装置。
  6. 給気口開放時に、気流循環手段によって導入され前記加熱室内に循環供給される外気が、前記加熱手段近傍を経由する間に昇温された後に被加熱物である食品近傍に流通するよう流路を構成したことを特徴とする請求項5記載の加熱調理装置。
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