JP2004340079A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリンダヘッド内に設けられた燃料通路への負荷が少ない内燃機関の燃料供給装置を提供する。
【解決手段】シリンダヘッド10に埋め込まれた燃料通路20に交差するように配された燃料噴射弁30を備えた内燃機関の燃料供給装置であって、前記燃料噴射弁を所定位置に固定しておくための固定荷重を前記シリンダヘッドで受けるように構成されている。このような荷重を燃料通路(デリバリパイプ)で受けなくて済むように、シリンダヘッドで受けるように構成したので、燃料通路は、燃料通路内の燃圧に対応可能な程度の強度があれば足り、それ以上の上記荷重に対応した強度までは不要となる。これにより、燃料通路のコストの低減が図れる。
【選択図】 図3
【解決手段】シリンダヘッド10に埋め込まれた燃料通路20に交差するように配された燃料噴射弁30を備えた内燃機関の燃料供給装置であって、前記燃料噴射弁を所定位置に固定しておくための固定荷重を前記シリンダヘッドで受けるように構成されている。このような荷重を燃料通路(デリバリパイプ)で受けなくて済むように、シリンダヘッドで受けるように構成したので、燃料通路は、燃料通路内の燃圧に対応可能な程度の強度があれば足り、それ以上の上記荷重に対応した強度までは不要となる。これにより、燃料通路のコストの低減が図れる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料供給装置に関し、特に、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路に必要とされる強度を抑えることの可能な内燃機関の燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポート噴射型エンジンにおいて、デリバリパイプと称される燃料通路がシリンダヘッド内に形成されているものがある。図8は、ポート噴射型エンジンに設けられたデリバリパイプとインジェクタ(燃料噴射弁)の取り付け部の概略構成を示している。
【0003】
図8に示すように、シリンダヘッド(図示せず)の内部に設けられたデリバリパイプ110の一端部は、燃料が供給される燃料配管(図示せず)に接続され、その他端部は、リリーフ配管(図示せず)に接続されている。リリーフ配管は、デリバリパイプ110内の燃料通路111の燃料圧力(燃圧)が所定値を超えた場合に、燃圧を降下させるために燃料通路111内の燃料を上流側に還流させるための配管である。
【0004】
インジェクタ120は、デリバリパイプ110と交差して吸気ポート(図示せず)に、その噴出口121が臨むように設けられている。インジェクタ120の側壁には、燃料通路111から燃料の供給を受ける燃料供給口122が開口されている。デリバリパイプ110内の上下2箇所に、それぞれOリング134,135を配置することで、燃料通路111内の燃料がシールされる。
【0005】
インジェクタ120は、デリバリパイプ110に形成された孔112からデリバリパイプ110の内部に挿入され、インジェクタ120の噴出口121側に設けられたインシュレータ131がデリバリパイプ110に形成された段部113に当接する位置まで挿入される。その当接位置にて、インジェクタ120の上部123がシリンダヘッドに対して、インシュレータ132を介してインジェクタホルダ133で固定される。
【0006】
特開平9−14072号公報には、筒内直接噴射型エンジンにおいて、シリンダヘッドの内部に、高圧燃料が供給される燃料通路が形成されるとともに、その燃料通路に交差してインジェクタが配置される構成が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−14072号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報には、インジェクタの具体的な取り付け構造が開示されていない。
【0009】
特に筒内直接噴射型エンジンにおいて、シリンダヘッドの内部に設けられたデリバリパイプにインジェクタを取り付ける構成を採用する場合には、以下の点を考慮する必要がある。
【0010】
(1)筒内直接噴射型エンジンでは、インジェクタが、燃焼ガス・筒内圧を直接受ける。また、シリンダ内の圧縮された吸入空気に対して燃料を噴射するため、ポート噴射型エンジンに比べて、デリバリパイプ内の燃圧が高い。これらのことから、インジェクタを所定位置に固定しておくための荷重(固定荷重)がより大きく必要とされる。これに対応して、インジェクタの固定荷重を受けるデリバリパイプには、より高い強度が求められる。
【0011】
(2)筒内直接噴射型エンジンでは、デリバリパイプ内の燃圧が高いため、インジェクタを固定するインジェクタホルダには、より高い強度が必要とされる。
【0012】
(3)筒内直接噴射型エンジンでは、燃焼ガス・筒内圧を直接受けるため、ガスシール部が高温・高圧となる。
【0013】
一方で、上記構成の適用対象が、筒内直接噴射型エンジンかポート噴射型エンジンかに関わらず、以下の点が望まれている。
【0014】
デリバリパイプへの負荷が少ないことが望まれている。また、デリバリパイプのコストを抑制することが望まれている。
燃料のシールの点で高い信頼性が求められている。
デリバリパイプにインジェクタを組み付ける際の組み付け性が良いことが望まれている。また、デリバリパイプにインジェクタを組み付ける際の部品点数が少ないことが望まれている。
【0015】
特に、筒内直接噴射型エンジンにおいて、上記構成が採用される場合には、上記事項に加えて、上記(1)〜(3)のような要求に対応できること、及び、燃焼ガスのシールの点で高い信頼性が求められる。
【0016】
本発明の目的は、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路への負荷が少ない内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
本発明の他の目的は、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路内の燃料のシールの点で高い信頼性が得られる内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路に燃料噴射弁を組み付ける際の組み付け性が良好な内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関の燃料供給装置は、シリンダヘッドに埋め込まれた燃料通路に交差するように配された燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料供給装置であって、前記燃料噴射弁を所定位置に固定しておくための固定荷重を前記シリンダヘッドで受けるように構成されている。このような荷重を燃料通路(デリバリパイプ)で受けなくて済むように、シリンダヘッドで受けるように構成したので、燃料通路は、燃料通路内の燃圧に対応可能な程度の強度があれば足り、それ以上の上記荷重に対応した強度までは不要となる。これにより、燃料通路のコストの低減が図れる。
【0018】
本発明の内燃機関の燃料供給装置は、シリンダヘッドに埋め込まれた燃料通路に交差するように配されシリンダ内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料供給装置であって、燃焼ガスのシール面が前記シリンダヘッドに形成されている。すなわち、燃焼ガスのシール面を燃料通路側に設ける必要が無い。燃焼ガスのシール面を燃料通路側に設けた場合には、燃料通路をシリンダヘッドに鋳込むときに、燃料通路の形状が変わると、燃焼ガスのシールに影響が出るが、本発明では、そのような問題は無い。
【0019】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料噴射弁の前記シリンダヘッドに対する固定、及び前記燃料通路内の燃料のシールは、ネジ及びワッシャーを用いて行われる。これにより、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路に燃料噴射弁を組み付ける際の組み付け性が良好となる。
【0020】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料通路は、前記シリンダヘッド内において概ね直線状に延在するように設けられ、前記シリンダヘッドをシリンダブロックに結合させるためのボルト穴は、前記燃料通路に対してオフセットされた位置に形成されている。この構成によれば、燃料通路を複雑な形状に形成する必要が無い。
【0021】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料噴射弁は、シリンダ内に直接燃料を噴射する。筒内直接噴射型エンジンに上記構成が採用されることにより、上記(1)〜(3)のような要求に対応することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内燃機関の燃料供給装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0023】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の燃料供給装置を有する内燃機関(エンジン)のシリンダヘッド10の部分の断面図である。シリンダヘッド10内に形成された燃料通路(デリバリパイプ)20とインジェクタ(燃料噴射弁)30の取り付け構造以外のエンジンの構成は、通常一般のエンジンの構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0024】
図1は、シリンダの中心軸に対して直角な平面による断面図である。図1は、図2におけるI−I線断面図であり、図2は図1におけるII−II線断面図である。
【0025】
このエンジンは、直列四気筒エンジンで、かつ、いわゆる4バルブエンジンである。四つのシリンダ41が直列して配列されており、一つのシリンダ41ごとに二つの吸気バルブ42と二つの排気バルブ43とが配設されている。吸気バルブ42によって、シリンダ41と吸気ポート44との間が開閉される。また、排気バルブ43によってシリンダ41と排気ポート45との間が開閉される。シリンダ41は、シリンダブロック46の内部に形成されており、シリンダブロック46の上部にシリンダヘッド10が結合されている。
【0026】
シリンダ41の内部には、通常一般のエンジンと同様に、ピストン47が往復運動可能に収納されている。本実施形態のエンジンは、筒内直接噴射型エンジンであり、シリンダ41内に燃料噴射口31jを配設させたインジェクタ30がシリンダヘッド10内に配置されている。インジェクタ30は、各シリンダ41毎に一つずつ配設されている。ピストン47の上面には窪みが形成されており、インジェクタ30から噴射された燃料を四つの吸排気バルブ42,43の中心に配置された点火プラグ48の近傍に集めて点火燃焼させる成層燃焼が可能となっている。
【0027】
図1に示されるように、本実施形態のシリンダヘッド10内には、燃料通路の一部を形成するデリバリパイプ20が埋設されている。デリバリパイプ20は、所定の形状に加工された後に、シリンダヘッド10の鋳造時に鋳込まれている。デリバリパイプ20の一端部20iは、燃料タンク51からフィードポンプ52を介して燃料が供給される燃料配管53に接続されている。デリバリパイプ20内の燃料通路21には、燃料タンク51から燃料が供給される。
【0028】
本実施形態のエンジンは、筒内直接噴射型エンジンであり、燃料噴射時には、圧縮されたシリンダ41内の吸入空気に対して燃料を噴射する必要がある。このため、燃料配管53には、高圧ポンプ54が配されており、デリバリパイプ20内の燃料圧力(燃圧)を高圧にしている。高圧ポンプ54の駆動源としては、カムシャフトの回転駆動力が用いられる。
【0029】
デリバリパイプ20の終端部20jは、リリーフ配管55の一端部に接続されている。リリーフ配管55の他端部は、燃料配管53に接続されている。デリバリパイプ20の終端部には、デリバリパイプ20内の燃圧を検出する燃圧センサ(図示せず)が配置される。デリバリパイプ20内の燃圧が所定値以上になった場合には、リリーフ弁56が開とされ、デリバリパイプ20内の燃料がリリーフ配管55を介して上流側の燃料配管53に還流されることで、デリバリパイプ20内の燃圧が降下する。
【0030】
図3を参照して、デリバリパイプ20とインジェクタ30の取り付け構造について説明する。
【0031】
インジェクタ30は、デリバリパイプ20と略直角に交差しており、インジェクタ30がデリバリパイプ20に形成された一対の小孔20a及び大孔20bに貫通されている。インジェクタ30は、筐体内にスライド可能なニードル(図示せず)と、このニードルをスライドさせるための電磁コイル(図示せず)とを有している。ニードルは、通常はスプリング(図示せず)によってインジェクタ30の先端の噴射口31jを閉じた状態に維持されている。燃料噴射時には、コイルに通電して磁力を発生させ、この磁力によってニードルを図中上方に移動させて、噴射口31jを開く。燃料噴射量の調節は、開弁時間によって行われる。
【0032】
デリバリパイプ20の内部に位置するインジェクタ30の側壁には、燃料通路21の燃料の供給を受ける燃料受給口32が開口されている。本実施形態のインジェクタ30は、いわゆるサイドフィード型のインジェクタである。サイドフィード型とは、ボトムフィード型とも称され、インジェクタ30の軸線に対して直角な方向から燃料の供給を受けるものを指す。これに対して、図7に示すように、インジェクタの軸線方向から燃料を受けるもの、即ち、インジェクタ30Tの尾部30tから燃料を受けるものはトップフィード型と称される。
【0033】
本実施形態のように、デリバリパイプ20をシリンダヘッド10の内部に埋設させて燃料温度を上昇させ、更に、インジェクタ30をサイドフィード型とすることで、昇温されたされたデリバリパイプ20内の燃料の温度を低下させることなく噴射させることができる。
【0034】
図7に示すように、トップフィード型のインジェクタ30Tでは、インジェクタ30Tの尾部30tに接続されるデリバリパイプ20Tは、シリンダヘッド10の外部に設けられる。この場合、シリンダヘッド10をシリンダブロックに結合させるヘッドボルトの穴Hの位置は、インジェクタ30Tの胴部(サイドフィードインジェクタの燃料受給口に相当する位置)BDと概ね同一直線上に配置される。この穴Hの配置を変えることなく、デリバリパイプ20をシリンダヘッド10内に鋳込むとすると、デリバリパイプ20は、穴Hの位置を逃げるように迂回する複雑な形状となってしまう。
【0035】
そこで、本実施形態では、図1に示すように、デリバリパイプ20を直線的に配置し、ヘッドボルトの穴Hの位置をデリバリパイプ20に対してオフセットした位置に設けている。シリンダ41の燃焼室の周囲をシリンダヘッド10とシリンダブロックとの結合でガスシールする際に、より結合力が伝わり易いように、ヘッドボルトの穴Hの位置は、燃焼室の近傍であることが好ましい。これに対し、図6に示すように、オフセットされたヘッドボルトの穴Hの位置は、デリバリパイプ20に対して外側(燃焼室と反対側)であってもよい。
【0036】
図3に示すように、インジェクタ30は、デリバリパイプ20の小孔20a及び大孔20bに連通するシリンダヘッド10の取付用開口部10aに挿入される。インジェクタ30に形成されたフランジ31がシリンダヘッド10のインジェクタ受け面11に当接することで挿入方向(図中上下方向)の位置決めがなされている。
【0037】
シリンダヘッド10の取付用開口部10aの近傍には、フランジ31の大部分が収容されるインジェクタ支持部13が形成されている。インジェクタ支持部13は、インジェクタ受け面11と、インジェクタ30の挿入方向に沿う立上り面12とを有している。
【0038】
インジェクタ受け面11は、シリンダヘッド10において、シリンダヘッド10の上面10bとデリバリパイプ20の外周面20cとの間の(高さ)位置にて、シリンダヘッド10の上面10bに概ねに平行に形成されている。インジェクタ受け面11は、シリンダヘッド10の取付用開口部10aから連続し、取付用開口部10aの開口縁部10cの位置よりもインジェクタ30の軸線Cから外側に離間する方向に広がるように形成されている。
【0039】
立上り面12は、インジェクタ受け面11に連続して形成されている。立上り面12で囲まれる領域の内径は、フランジ31の外径と等しく形成され、フランジ31の外周面31bが立上り面12と面接触することで、フランジ31の図中左右方向の位置決めがなされている。
【0040】
フランジ31は、その下面31aがインジェクタ受け面11と当接するとともに、その外周面31bが立上り面12と接触した状態でインジェクタホルダ61によってシリンダヘッド10に固定されている。
【0041】
インジェクタ本体30aのフランジ31の下部には、一対の小フランジ33,34が形成されている。インジェクタ本体30aの外周部には、一対の小フランジ33,34によって挟まれた位置に溝35が形成され、溝35には、Oリング(環状のシール部材)62とバックアップリング64が設けられている。Oリング62は、大孔20bと接触することで、デリバリパイプ20とインジェクタ30との間の液密状態が維持されている。
【0042】
インジェクタ本体30aの先端側の外周部には、小フランジ36によって溝37が形成され、溝37には、Oリング63が嵌め込まれている。
デリバリパイプ20には、燃料通路21からインジェクタ30の挿入方向(図中下方)に立ち下がる立下り壁部22が形成されている。立下り壁部22は、小フランジ36よりも僅かに径の大きな大径部22aと、小孔20aが形成され小フランジ36よりも径が小さな小径部22bとを有している。
Oリング63は、大径部22aに接触することで、デリバリパイプ20とインジェクタ30との間の液密状態が維持されている。
【0043】
各Oリング62,63は、インジェクタ30の外周面に形成された溝35,37内に予め嵌め込まれており、インジェクタ30をデリバリパイプ20に貫通させることで、インジェクタ30とデリバリパイプ20との接合部20b,22aに位置するようになっている。各Oリング62,63は、デリバリパイプ20の形状に合わせて、二次曲面上に位置することとなる。
【0044】
インジェクタ30の先端側に位置する大径部22aの内径が大孔20bの内径よりも小さくされている。また、インジェクタ本体30aは、その先端側(大径部22aとの接合部:Oリング63及び小フランジ36の部分)の外径が基端側(大孔20bとの接合部:Oリング62及び小フランジ34の部分)よりも小さくされている。このため、インジェクタ30をデリバリパイプ20に貫通させる際には、先端側のOリング63は、大径部22aと密着するまでは大孔20bと接触することはなく、インジェクタ30はデリバリパイプ20に円滑に挿入される。各Oリング62,63も所定位置に達するまでずれることがない。
【0045】
立下り壁部22の大径部22aと小径部22bとの間には、インジェクタ30の挿入方向に直角の方向の面22cが形成され、その面22cと小フランジ36との間には、さらばね(板ばね)65が設けられている。さらばね65によって、デリバリパイプ20とシリンダ41との間の気密状態が維持され、燃焼室内の燃焼ガスがシールされる。
【0046】
上記のように、第1実施形態では、インジェクタ30を取り付けるための固定荷重は、デリバリパイプ20ではなく、シリンダヘッド10(特にインジェクタ受け面11)で受けるように構成されている。即ち、インジェクタ30を所定位置に固定しておくための固定荷重は、デリバリパイプ20には作用しないため、固定荷重を受けるための強度は必要ない。即ち、デリバリパイプ20には、デリバリパイプ20内に供給される燃料の燃圧に耐えられられる強度があれば足り、それ以上の強度は不要とされる。これにより、コストの低減が図られる。また、デリバリパイプ20に加わる負荷が少ない。
【0047】
デリバリパイプ20の小孔20a及び大孔20bの大きさは、インジェクタ30の外径に合わせて設計される。これにより、インジェクタ30の図中左右方向の位置決めがなされる。しかしながら、インジェクタ30とデリバリパイプ20との間に介在する燃料シール用のOリング62,63は、弾性変形するため、インジェクタ30の図中左右方向の位置決めの精度は必ずしも高くない。本実施形態では、フランジ31の図中左右方向の位置が、シリンダヘッド10の立上り面12で規制されることにより、インジェクタ30の図中左右方向の位置決めがより正確に行われる。
【0048】
次に、図4を参照して、第2実施形態について説明する。
なお、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。以下では、第1実施形態との相違点を主として説明する。
【0049】
インジェクタ30Aは、デリバリパイプ20Aの小孔20d及び大孔20bに連通するシリンダヘッド10Aの取付用開口部10fに挿入される。インジェクタ30Aに形成されたフランジ31がデリバリパイプ20Aに当接することで挿入方向(図中上下方向)の位置決めがなされている。インジェクタ30Aは、小孔20d及び大孔20bへの挿入後、インジェクタホルダ61によってシリンダヘッド10Aに固定される。
【0050】
第1実施形態と同様に、インジェクタ本体30aの先端側の外周部には、小フランジ36によって溝37が形成され、溝37には、Oリング63が嵌め込まれている。デリバリパイプ20は、第1実施形態のような大径部22a及び小径部22bを有しておらず、小孔20dが形成されている。Oリング63は、小孔20dに接触することで、デリバリパイプ20とインジェクタ30との間の液密状態が維持されている。
【0051】
シリンダヘッド10Aには、インジェクタ本体30aの先端部37aaを挿通させる小孔14が形成されている。インジェクタ本体30aの先端部37aaの外周部には、テフロン(登録商標)からなるシール部66が設けられている。シール部66は、帯状のテフロン(登録商標)樹脂がインジェクタ本体30aの先端部37aaに予め巻回された構成である。インジェクタ30Aをデリバリパイプ20Aに貫通させることによって、シール部66は、シリンダヘッド10Aの小孔14をシールするようになっている。これにより、デリバリパイプ20Aとシリンダ41との間の気密状態が維持され、燃焼室内の燃焼ガスがシールされる。
【0052】
第2実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
【0053】
図3に示したように、さらばね65を用いて燃焼ガスのシールを行う構成に比べて、第2実施形態では、以下の▲1▼〜▲3▼の理由からデリバリパイプ20Aのコストを低減することができる。
▲1▼ 第2実施形態では、デリバリパイプ20Aに立下り壁部22が不要であり、形状が単純となるため、デリバリパイプ20Aの製作コストが低減する。
▲2▼ 第2実施形態では、デリバリパイプ20Aにさらばね65による押付け力を受け止めるだけの強度が不要になる。
▲3▼ また、図示はしないがインジェクタ30の先端部37aに設けられたシール部66をデリバリパイプ20の小孔20aに接触させることで燃焼ガスのシールを行う構成に比べても、第2実施形態では、デリバリパイプ20Aに高い強度が必要とされない。デリバリパイプ20の小孔20aにシール部66を接触させて気密状態を維持する構成では、シール部66によって小孔20aの径が押し広げられる作用が生じるため、その力を受け止めるだけの強度が必要とされるのに対し、第2実施形態のデリバリパイプ20Aでは、そのような強度が不要である。
【0054】
また、第1実施形態のように、デリバリパイプ20の立下り壁部22(面22c)にさらばね65を押し付ける方式に比べて、第2実施形態では、燃焼ガスのシールに関して信頼性が高い。上記のように、デリバリパイプ20は、デリバリパイプ20が所定の形状に加工された後に、シリンダヘッド10の鋳造時に鋳込まれる構成であるが、鋳込まれる前に加工されたシール面22c等の形状は、デリバリパイプ20が鋳込まれるときに変わることが考えられる。これにより、デリバリパイプ20のガスシール面による気密状態が十分に確保されないことが考えられる。
【0055】
さらに、第1実施形態では、さらばね65を押し付けて燃焼ガスをシールする構成であるため、インジェクタ30の軸方向の荷重が必要であるのに対し、第2実施形態のシール部66を用いる構成では、そのようなインジェクタ30の軸方向の荷重が不要である。何らかの理由でインジェクタ30の軸方向の荷重が作用しなくなった場合、第1実施形態では、さらばね65によるシールが機能せずに燃焼ガスが燃焼シール部(Oリング63)に進入し、その結果、燃焼シール部が破壊され、デリバリパイプ20内の燃料がシリンダ41内に進入してしまうことが考えられる。この点、第2実施形態では、そのような虞が無い分、有利である。
【0056】
次に、図5を参照して、第3実施形態について説明する。
なお、第1及び第2実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。以下では、第1及び第2実施形態との相違点を主として説明する。
【0057】
第3実施形態では、燃焼ガスのシール構成は、第2実施形態と同じである。第3実施形態では、インジェクタ30Bをシリンダヘッド10Bに固定する構造が第1実施形態と異なっている。
【0058】
インジェクタ30Bは、デリバリパイプ20Bの孔20eに連通するシリンダヘッド10Bの取付用開口部10dに挿入される。インジェクタ30Bに形成されたフランジ31がワッシャー67を介してシリンダヘッド10Bのインジェクタ受け面15に当接することで挿入方向(図中上下方向)の位置決めがなされている。
【0059】
シリンダヘッド10Bの取付用開口部10dの近傍には、フランジ31が収容されるインジェクタ支持部16が形成されている。インジェクタ支持部16は、インジェクタ受け面15と、インジェクタ30の挿入方向に沿う立上り面17と、雌ねじ部18とを有している。
【0060】
インジェクタ受け面15は、シリンダヘッド10Bにおいて、シリンダヘッド10Bの上面10bとデリバリパイプ20Bの外周面20cとの間の(高さ)位置にて、シリンダヘッド10Bの上面10bに概ねに平行に形成されている。インジェクタ受け面15は、シリンダヘッド10の取付用開口部10dから連続し、取付用開口部10dの開口縁部10cの位置よりもインジェクタ30の軸線Cから外側に離間する方向に広がるように形成されている。
【0061】
立上り面17は、インジェクタ受け面15に連続して形成されている。立上り面17で囲まれる領域の内径は、フランジ31の外径と等しく形成され、フランジ31の外周面31bが立上り面17と面接触することで、フランジ31の図中左右方向の位置決めがなされている。
【0062】
フランジ31は、その下面31aがインジェクタ受け面15と当接するとともに、その外周面31bが立上り面17と接触した状態で、雌ねじ部18に雄ネジ68を螺合させていく。雄ネジ68を雌ねじ部18に螺合させていくと、雄ネジ68は、インジェクタ本体30aの上部38に挿通しながら下方に移動し、やがてフランジ31の上面31cに接触し、フランジ31を下方に押し付ける。雄ネジ68による押し付け力が、フランジ31を介してワッシャー67に伝わり、ワッシャー67がインジェクタ受け面15に押し付けられることで、デリバリパイプ20B内の燃料のシールが実現される。
【0063】
第3実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
【0064】
第3実施形態では、第1実施形態で必要であった、Oリング62、バックアップリング64、小フランジ34、及びインジェクタホルダ61が不要となるため、部品点数が減る。
【0065】
第1実施形態では、インジェクタ30がデリバリパイプ20に挿通されるときに、2つのOリング62,63が同時にデリバリパイプ20の立下り壁部22及び大孔20bに入るように組み付けられる構成であると、2つのOリング62,63が圧縮されつつ立下り壁部22及び大孔20bに入っていく分だけ、大きな挿入荷重(インジェクタ30をデリバリパイプ20に挿入する際に必要な荷重)が必要となる。このように、第1実施形態では、組み付け性の点で不利であるが、第3実施形態では、そのような問題がない。また、インジェクタ30をデリバリパイプ20に挿入する際に、Oリングは動き易いため、組み付け性の点で不利であるが、第3実施形態では、Oリングが1つ減る分だけ有利である。
【0066】
本発明の燃料供給装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態は、筒内直接噴射型のガソリンエンジンを説明するものであったが、ディーゼルエンジンや筒内直接噴射型ではない他の形態(ポート噴射型を含む)のガソリンエンジンに対しても適用することができる。なお、ディーゼルエンジンでは、デリバリパイプがコモンレールと称されることも多い。
【0067】
【発明の効果】
本発明の内燃機関の燃料供給装置によれば、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路への負荷が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態のシリンダヘッドの断面図である。
【図2】図2は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態のシリンダの断面図である。
【図3】図3は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態における燃料通路と燃料噴射弁との接続部分を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第2実施形態における燃料通路と燃料噴射弁との接続部分を示す断面図である。
【図5】図5は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第3実施形態における燃料通路と燃料噴射弁との接続部分を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態の変形例のシリンダヘッドの断面図である。
【図7】図7は、従来一般のトップフィード型燃料噴射弁が適用された内燃機関の燃料供給装置のシリンダヘッドの断面図である。
【図8】図8は、従来のポート噴射型エンジンにおける燃料通路と燃料噴射弁との接続部分を示す断面図である。
【符号の説明】
10 シリンダヘッド
11 インジェクタ受け面
13 インジェクタ支持部
20 デリバリパイプ
21 燃料通路
30 インジェクタ
31 フランジ
41 シリンダ
66 シール部
67 ワッシャー
68 雄ネジ
H ヘッドボルトの穴の位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料供給装置に関し、特に、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路に必要とされる強度を抑えることの可能な内燃機関の燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポート噴射型エンジンにおいて、デリバリパイプと称される燃料通路がシリンダヘッド内に形成されているものがある。図8は、ポート噴射型エンジンに設けられたデリバリパイプとインジェクタ(燃料噴射弁)の取り付け部の概略構成を示している。
【0003】
図8に示すように、シリンダヘッド(図示せず)の内部に設けられたデリバリパイプ110の一端部は、燃料が供給される燃料配管(図示せず)に接続され、その他端部は、リリーフ配管(図示せず)に接続されている。リリーフ配管は、デリバリパイプ110内の燃料通路111の燃料圧力(燃圧)が所定値を超えた場合に、燃圧を降下させるために燃料通路111内の燃料を上流側に還流させるための配管である。
【0004】
インジェクタ120は、デリバリパイプ110と交差して吸気ポート(図示せず)に、その噴出口121が臨むように設けられている。インジェクタ120の側壁には、燃料通路111から燃料の供給を受ける燃料供給口122が開口されている。デリバリパイプ110内の上下2箇所に、それぞれOリング134,135を配置することで、燃料通路111内の燃料がシールされる。
【0005】
インジェクタ120は、デリバリパイプ110に形成された孔112からデリバリパイプ110の内部に挿入され、インジェクタ120の噴出口121側に設けられたインシュレータ131がデリバリパイプ110に形成された段部113に当接する位置まで挿入される。その当接位置にて、インジェクタ120の上部123がシリンダヘッドに対して、インシュレータ132を介してインジェクタホルダ133で固定される。
【0006】
特開平9−14072号公報には、筒内直接噴射型エンジンにおいて、シリンダヘッドの内部に、高圧燃料が供給される燃料通路が形成されるとともに、その燃料通路に交差してインジェクタが配置される構成が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−14072号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報には、インジェクタの具体的な取り付け構造が開示されていない。
【0009】
特に筒内直接噴射型エンジンにおいて、シリンダヘッドの内部に設けられたデリバリパイプにインジェクタを取り付ける構成を採用する場合には、以下の点を考慮する必要がある。
【0010】
(1)筒内直接噴射型エンジンでは、インジェクタが、燃焼ガス・筒内圧を直接受ける。また、シリンダ内の圧縮された吸入空気に対して燃料を噴射するため、ポート噴射型エンジンに比べて、デリバリパイプ内の燃圧が高い。これらのことから、インジェクタを所定位置に固定しておくための荷重(固定荷重)がより大きく必要とされる。これに対応して、インジェクタの固定荷重を受けるデリバリパイプには、より高い強度が求められる。
【0011】
(2)筒内直接噴射型エンジンでは、デリバリパイプ内の燃圧が高いため、インジェクタを固定するインジェクタホルダには、より高い強度が必要とされる。
【0012】
(3)筒内直接噴射型エンジンでは、燃焼ガス・筒内圧を直接受けるため、ガスシール部が高温・高圧となる。
【0013】
一方で、上記構成の適用対象が、筒内直接噴射型エンジンかポート噴射型エンジンかに関わらず、以下の点が望まれている。
【0014】
デリバリパイプへの負荷が少ないことが望まれている。また、デリバリパイプのコストを抑制することが望まれている。
燃料のシールの点で高い信頼性が求められている。
デリバリパイプにインジェクタを組み付ける際の組み付け性が良いことが望まれている。また、デリバリパイプにインジェクタを組み付ける際の部品点数が少ないことが望まれている。
【0015】
特に、筒内直接噴射型エンジンにおいて、上記構成が採用される場合には、上記事項に加えて、上記(1)〜(3)のような要求に対応できること、及び、燃焼ガスのシールの点で高い信頼性が求められる。
【0016】
本発明の目的は、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路への負荷が少ない内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
本発明の他の目的は、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路内の燃料のシールの点で高い信頼性が得られる内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路に燃料噴射弁を組み付ける際の組み付け性が良好な内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関の燃料供給装置は、シリンダヘッドに埋め込まれた燃料通路に交差するように配された燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料供給装置であって、前記燃料噴射弁を所定位置に固定しておくための固定荷重を前記シリンダヘッドで受けるように構成されている。このような荷重を燃料通路(デリバリパイプ)で受けなくて済むように、シリンダヘッドで受けるように構成したので、燃料通路は、燃料通路内の燃圧に対応可能な程度の強度があれば足り、それ以上の上記荷重に対応した強度までは不要となる。これにより、燃料通路のコストの低減が図れる。
【0018】
本発明の内燃機関の燃料供給装置は、シリンダヘッドに埋め込まれた燃料通路に交差するように配されシリンダ内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料供給装置であって、燃焼ガスのシール面が前記シリンダヘッドに形成されている。すなわち、燃焼ガスのシール面を燃料通路側に設ける必要が無い。燃焼ガスのシール面を燃料通路側に設けた場合には、燃料通路をシリンダヘッドに鋳込むときに、燃料通路の形状が変わると、燃焼ガスのシールに影響が出るが、本発明では、そのような問題は無い。
【0019】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料噴射弁の前記シリンダヘッドに対する固定、及び前記燃料通路内の燃料のシールは、ネジ及びワッシャーを用いて行われる。これにより、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路に燃料噴射弁を組み付ける際の組み付け性が良好となる。
【0020】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料通路は、前記シリンダヘッド内において概ね直線状に延在するように設けられ、前記シリンダヘッドをシリンダブロックに結合させるためのボルト穴は、前記燃料通路に対してオフセットされた位置に形成されている。この構成によれば、燃料通路を複雑な形状に形成する必要が無い。
【0021】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料噴射弁は、シリンダ内に直接燃料を噴射する。筒内直接噴射型エンジンに上記構成が採用されることにより、上記(1)〜(3)のような要求に対応することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内燃機関の燃料供給装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0023】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の燃料供給装置を有する内燃機関(エンジン)のシリンダヘッド10の部分の断面図である。シリンダヘッド10内に形成された燃料通路(デリバリパイプ)20とインジェクタ(燃料噴射弁)30の取り付け構造以外のエンジンの構成は、通常一般のエンジンの構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0024】
図1は、シリンダの中心軸に対して直角な平面による断面図である。図1は、図2におけるI−I線断面図であり、図2は図1におけるII−II線断面図である。
【0025】
このエンジンは、直列四気筒エンジンで、かつ、いわゆる4バルブエンジンである。四つのシリンダ41が直列して配列されており、一つのシリンダ41ごとに二つの吸気バルブ42と二つの排気バルブ43とが配設されている。吸気バルブ42によって、シリンダ41と吸気ポート44との間が開閉される。また、排気バルブ43によってシリンダ41と排気ポート45との間が開閉される。シリンダ41は、シリンダブロック46の内部に形成されており、シリンダブロック46の上部にシリンダヘッド10が結合されている。
【0026】
シリンダ41の内部には、通常一般のエンジンと同様に、ピストン47が往復運動可能に収納されている。本実施形態のエンジンは、筒内直接噴射型エンジンであり、シリンダ41内に燃料噴射口31jを配設させたインジェクタ30がシリンダヘッド10内に配置されている。インジェクタ30は、各シリンダ41毎に一つずつ配設されている。ピストン47の上面には窪みが形成されており、インジェクタ30から噴射された燃料を四つの吸排気バルブ42,43の中心に配置された点火プラグ48の近傍に集めて点火燃焼させる成層燃焼が可能となっている。
【0027】
図1に示されるように、本実施形態のシリンダヘッド10内には、燃料通路の一部を形成するデリバリパイプ20が埋設されている。デリバリパイプ20は、所定の形状に加工された後に、シリンダヘッド10の鋳造時に鋳込まれている。デリバリパイプ20の一端部20iは、燃料タンク51からフィードポンプ52を介して燃料が供給される燃料配管53に接続されている。デリバリパイプ20内の燃料通路21には、燃料タンク51から燃料が供給される。
【0028】
本実施形態のエンジンは、筒内直接噴射型エンジンであり、燃料噴射時には、圧縮されたシリンダ41内の吸入空気に対して燃料を噴射する必要がある。このため、燃料配管53には、高圧ポンプ54が配されており、デリバリパイプ20内の燃料圧力(燃圧)を高圧にしている。高圧ポンプ54の駆動源としては、カムシャフトの回転駆動力が用いられる。
【0029】
デリバリパイプ20の終端部20jは、リリーフ配管55の一端部に接続されている。リリーフ配管55の他端部は、燃料配管53に接続されている。デリバリパイプ20の終端部には、デリバリパイプ20内の燃圧を検出する燃圧センサ(図示せず)が配置される。デリバリパイプ20内の燃圧が所定値以上になった場合には、リリーフ弁56が開とされ、デリバリパイプ20内の燃料がリリーフ配管55を介して上流側の燃料配管53に還流されることで、デリバリパイプ20内の燃圧が降下する。
【0030】
図3を参照して、デリバリパイプ20とインジェクタ30の取り付け構造について説明する。
【0031】
インジェクタ30は、デリバリパイプ20と略直角に交差しており、インジェクタ30がデリバリパイプ20に形成された一対の小孔20a及び大孔20bに貫通されている。インジェクタ30は、筐体内にスライド可能なニードル(図示せず)と、このニードルをスライドさせるための電磁コイル(図示せず)とを有している。ニードルは、通常はスプリング(図示せず)によってインジェクタ30の先端の噴射口31jを閉じた状態に維持されている。燃料噴射時には、コイルに通電して磁力を発生させ、この磁力によってニードルを図中上方に移動させて、噴射口31jを開く。燃料噴射量の調節は、開弁時間によって行われる。
【0032】
デリバリパイプ20の内部に位置するインジェクタ30の側壁には、燃料通路21の燃料の供給を受ける燃料受給口32が開口されている。本実施形態のインジェクタ30は、いわゆるサイドフィード型のインジェクタである。サイドフィード型とは、ボトムフィード型とも称され、インジェクタ30の軸線に対して直角な方向から燃料の供給を受けるものを指す。これに対して、図7に示すように、インジェクタの軸線方向から燃料を受けるもの、即ち、インジェクタ30Tの尾部30tから燃料を受けるものはトップフィード型と称される。
【0033】
本実施形態のように、デリバリパイプ20をシリンダヘッド10の内部に埋設させて燃料温度を上昇させ、更に、インジェクタ30をサイドフィード型とすることで、昇温されたされたデリバリパイプ20内の燃料の温度を低下させることなく噴射させることができる。
【0034】
図7に示すように、トップフィード型のインジェクタ30Tでは、インジェクタ30Tの尾部30tに接続されるデリバリパイプ20Tは、シリンダヘッド10の外部に設けられる。この場合、シリンダヘッド10をシリンダブロックに結合させるヘッドボルトの穴Hの位置は、インジェクタ30Tの胴部(サイドフィードインジェクタの燃料受給口に相当する位置)BDと概ね同一直線上に配置される。この穴Hの配置を変えることなく、デリバリパイプ20をシリンダヘッド10内に鋳込むとすると、デリバリパイプ20は、穴Hの位置を逃げるように迂回する複雑な形状となってしまう。
【0035】
そこで、本実施形態では、図1に示すように、デリバリパイプ20を直線的に配置し、ヘッドボルトの穴Hの位置をデリバリパイプ20に対してオフセットした位置に設けている。シリンダ41の燃焼室の周囲をシリンダヘッド10とシリンダブロックとの結合でガスシールする際に、より結合力が伝わり易いように、ヘッドボルトの穴Hの位置は、燃焼室の近傍であることが好ましい。これに対し、図6に示すように、オフセットされたヘッドボルトの穴Hの位置は、デリバリパイプ20に対して外側(燃焼室と反対側)であってもよい。
【0036】
図3に示すように、インジェクタ30は、デリバリパイプ20の小孔20a及び大孔20bに連通するシリンダヘッド10の取付用開口部10aに挿入される。インジェクタ30に形成されたフランジ31がシリンダヘッド10のインジェクタ受け面11に当接することで挿入方向(図中上下方向)の位置決めがなされている。
【0037】
シリンダヘッド10の取付用開口部10aの近傍には、フランジ31の大部分が収容されるインジェクタ支持部13が形成されている。インジェクタ支持部13は、インジェクタ受け面11と、インジェクタ30の挿入方向に沿う立上り面12とを有している。
【0038】
インジェクタ受け面11は、シリンダヘッド10において、シリンダヘッド10の上面10bとデリバリパイプ20の外周面20cとの間の(高さ)位置にて、シリンダヘッド10の上面10bに概ねに平行に形成されている。インジェクタ受け面11は、シリンダヘッド10の取付用開口部10aから連続し、取付用開口部10aの開口縁部10cの位置よりもインジェクタ30の軸線Cから外側に離間する方向に広がるように形成されている。
【0039】
立上り面12は、インジェクタ受け面11に連続して形成されている。立上り面12で囲まれる領域の内径は、フランジ31の外径と等しく形成され、フランジ31の外周面31bが立上り面12と面接触することで、フランジ31の図中左右方向の位置決めがなされている。
【0040】
フランジ31は、その下面31aがインジェクタ受け面11と当接するとともに、その外周面31bが立上り面12と接触した状態でインジェクタホルダ61によってシリンダヘッド10に固定されている。
【0041】
インジェクタ本体30aのフランジ31の下部には、一対の小フランジ33,34が形成されている。インジェクタ本体30aの外周部には、一対の小フランジ33,34によって挟まれた位置に溝35が形成され、溝35には、Oリング(環状のシール部材)62とバックアップリング64が設けられている。Oリング62は、大孔20bと接触することで、デリバリパイプ20とインジェクタ30との間の液密状態が維持されている。
【0042】
インジェクタ本体30aの先端側の外周部には、小フランジ36によって溝37が形成され、溝37には、Oリング63が嵌め込まれている。
デリバリパイプ20には、燃料通路21からインジェクタ30の挿入方向(図中下方)に立ち下がる立下り壁部22が形成されている。立下り壁部22は、小フランジ36よりも僅かに径の大きな大径部22aと、小孔20aが形成され小フランジ36よりも径が小さな小径部22bとを有している。
Oリング63は、大径部22aに接触することで、デリバリパイプ20とインジェクタ30との間の液密状態が維持されている。
【0043】
各Oリング62,63は、インジェクタ30の外周面に形成された溝35,37内に予め嵌め込まれており、インジェクタ30をデリバリパイプ20に貫通させることで、インジェクタ30とデリバリパイプ20との接合部20b,22aに位置するようになっている。各Oリング62,63は、デリバリパイプ20の形状に合わせて、二次曲面上に位置することとなる。
【0044】
インジェクタ30の先端側に位置する大径部22aの内径が大孔20bの内径よりも小さくされている。また、インジェクタ本体30aは、その先端側(大径部22aとの接合部:Oリング63及び小フランジ36の部分)の外径が基端側(大孔20bとの接合部:Oリング62及び小フランジ34の部分)よりも小さくされている。このため、インジェクタ30をデリバリパイプ20に貫通させる際には、先端側のOリング63は、大径部22aと密着するまでは大孔20bと接触することはなく、インジェクタ30はデリバリパイプ20に円滑に挿入される。各Oリング62,63も所定位置に達するまでずれることがない。
【0045】
立下り壁部22の大径部22aと小径部22bとの間には、インジェクタ30の挿入方向に直角の方向の面22cが形成され、その面22cと小フランジ36との間には、さらばね(板ばね)65が設けられている。さらばね65によって、デリバリパイプ20とシリンダ41との間の気密状態が維持され、燃焼室内の燃焼ガスがシールされる。
【0046】
上記のように、第1実施形態では、インジェクタ30を取り付けるための固定荷重は、デリバリパイプ20ではなく、シリンダヘッド10(特にインジェクタ受け面11)で受けるように構成されている。即ち、インジェクタ30を所定位置に固定しておくための固定荷重は、デリバリパイプ20には作用しないため、固定荷重を受けるための強度は必要ない。即ち、デリバリパイプ20には、デリバリパイプ20内に供給される燃料の燃圧に耐えられられる強度があれば足り、それ以上の強度は不要とされる。これにより、コストの低減が図られる。また、デリバリパイプ20に加わる負荷が少ない。
【0047】
デリバリパイプ20の小孔20a及び大孔20bの大きさは、インジェクタ30の外径に合わせて設計される。これにより、インジェクタ30の図中左右方向の位置決めがなされる。しかしながら、インジェクタ30とデリバリパイプ20との間に介在する燃料シール用のOリング62,63は、弾性変形するため、インジェクタ30の図中左右方向の位置決めの精度は必ずしも高くない。本実施形態では、フランジ31の図中左右方向の位置が、シリンダヘッド10の立上り面12で規制されることにより、インジェクタ30の図中左右方向の位置決めがより正確に行われる。
【0048】
次に、図4を参照して、第2実施形態について説明する。
なお、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。以下では、第1実施形態との相違点を主として説明する。
【0049】
インジェクタ30Aは、デリバリパイプ20Aの小孔20d及び大孔20bに連通するシリンダヘッド10Aの取付用開口部10fに挿入される。インジェクタ30Aに形成されたフランジ31がデリバリパイプ20Aに当接することで挿入方向(図中上下方向)の位置決めがなされている。インジェクタ30Aは、小孔20d及び大孔20bへの挿入後、インジェクタホルダ61によってシリンダヘッド10Aに固定される。
【0050】
第1実施形態と同様に、インジェクタ本体30aの先端側の外周部には、小フランジ36によって溝37が形成され、溝37には、Oリング63が嵌め込まれている。デリバリパイプ20は、第1実施形態のような大径部22a及び小径部22bを有しておらず、小孔20dが形成されている。Oリング63は、小孔20dに接触することで、デリバリパイプ20とインジェクタ30との間の液密状態が維持されている。
【0051】
シリンダヘッド10Aには、インジェクタ本体30aの先端部37aaを挿通させる小孔14が形成されている。インジェクタ本体30aの先端部37aaの外周部には、テフロン(登録商標)からなるシール部66が設けられている。シール部66は、帯状のテフロン(登録商標)樹脂がインジェクタ本体30aの先端部37aaに予め巻回された構成である。インジェクタ30Aをデリバリパイプ20Aに貫通させることによって、シール部66は、シリンダヘッド10Aの小孔14をシールするようになっている。これにより、デリバリパイプ20Aとシリンダ41との間の気密状態が維持され、燃焼室内の燃焼ガスがシールされる。
【0052】
第2実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
【0053】
図3に示したように、さらばね65を用いて燃焼ガスのシールを行う構成に比べて、第2実施形態では、以下の▲1▼〜▲3▼の理由からデリバリパイプ20Aのコストを低減することができる。
▲1▼ 第2実施形態では、デリバリパイプ20Aに立下り壁部22が不要であり、形状が単純となるため、デリバリパイプ20Aの製作コストが低減する。
▲2▼ 第2実施形態では、デリバリパイプ20Aにさらばね65による押付け力を受け止めるだけの強度が不要になる。
▲3▼ また、図示はしないがインジェクタ30の先端部37aに設けられたシール部66をデリバリパイプ20の小孔20aに接触させることで燃焼ガスのシールを行う構成に比べても、第2実施形態では、デリバリパイプ20Aに高い強度が必要とされない。デリバリパイプ20の小孔20aにシール部66を接触させて気密状態を維持する構成では、シール部66によって小孔20aの径が押し広げられる作用が生じるため、その力を受け止めるだけの強度が必要とされるのに対し、第2実施形態のデリバリパイプ20Aでは、そのような強度が不要である。
【0054】
また、第1実施形態のように、デリバリパイプ20の立下り壁部22(面22c)にさらばね65を押し付ける方式に比べて、第2実施形態では、燃焼ガスのシールに関して信頼性が高い。上記のように、デリバリパイプ20は、デリバリパイプ20が所定の形状に加工された後に、シリンダヘッド10の鋳造時に鋳込まれる構成であるが、鋳込まれる前に加工されたシール面22c等の形状は、デリバリパイプ20が鋳込まれるときに変わることが考えられる。これにより、デリバリパイプ20のガスシール面による気密状態が十分に確保されないことが考えられる。
【0055】
さらに、第1実施形態では、さらばね65を押し付けて燃焼ガスをシールする構成であるため、インジェクタ30の軸方向の荷重が必要であるのに対し、第2実施形態のシール部66を用いる構成では、そのようなインジェクタ30の軸方向の荷重が不要である。何らかの理由でインジェクタ30の軸方向の荷重が作用しなくなった場合、第1実施形態では、さらばね65によるシールが機能せずに燃焼ガスが燃焼シール部(Oリング63)に進入し、その結果、燃焼シール部が破壊され、デリバリパイプ20内の燃料がシリンダ41内に進入してしまうことが考えられる。この点、第2実施形態では、そのような虞が無い分、有利である。
【0056】
次に、図5を参照して、第3実施形態について説明する。
なお、第1及び第2実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。以下では、第1及び第2実施形態との相違点を主として説明する。
【0057】
第3実施形態では、燃焼ガスのシール構成は、第2実施形態と同じである。第3実施形態では、インジェクタ30Bをシリンダヘッド10Bに固定する構造が第1実施形態と異なっている。
【0058】
インジェクタ30Bは、デリバリパイプ20Bの孔20eに連通するシリンダヘッド10Bの取付用開口部10dに挿入される。インジェクタ30Bに形成されたフランジ31がワッシャー67を介してシリンダヘッド10Bのインジェクタ受け面15に当接することで挿入方向(図中上下方向)の位置決めがなされている。
【0059】
シリンダヘッド10Bの取付用開口部10dの近傍には、フランジ31が収容されるインジェクタ支持部16が形成されている。インジェクタ支持部16は、インジェクタ受け面15と、インジェクタ30の挿入方向に沿う立上り面17と、雌ねじ部18とを有している。
【0060】
インジェクタ受け面15は、シリンダヘッド10Bにおいて、シリンダヘッド10Bの上面10bとデリバリパイプ20Bの外周面20cとの間の(高さ)位置にて、シリンダヘッド10Bの上面10bに概ねに平行に形成されている。インジェクタ受け面15は、シリンダヘッド10の取付用開口部10dから連続し、取付用開口部10dの開口縁部10cの位置よりもインジェクタ30の軸線Cから外側に離間する方向に広がるように形成されている。
【0061】
立上り面17は、インジェクタ受け面15に連続して形成されている。立上り面17で囲まれる領域の内径は、フランジ31の外径と等しく形成され、フランジ31の外周面31bが立上り面17と面接触することで、フランジ31の図中左右方向の位置決めがなされている。
【0062】
フランジ31は、その下面31aがインジェクタ受け面15と当接するとともに、その外周面31bが立上り面17と接触した状態で、雌ねじ部18に雄ネジ68を螺合させていく。雄ネジ68を雌ねじ部18に螺合させていくと、雄ネジ68は、インジェクタ本体30aの上部38に挿通しながら下方に移動し、やがてフランジ31の上面31cに接触し、フランジ31を下方に押し付ける。雄ネジ68による押し付け力が、フランジ31を介してワッシャー67に伝わり、ワッシャー67がインジェクタ受け面15に押し付けられることで、デリバリパイプ20B内の燃料のシールが実現される。
【0063】
第3実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
【0064】
第3実施形態では、第1実施形態で必要であった、Oリング62、バックアップリング64、小フランジ34、及びインジェクタホルダ61が不要となるため、部品点数が減る。
【0065】
第1実施形態では、インジェクタ30がデリバリパイプ20に挿通されるときに、2つのOリング62,63が同時にデリバリパイプ20の立下り壁部22及び大孔20bに入るように組み付けられる構成であると、2つのOリング62,63が圧縮されつつ立下り壁部22及び大孔20bに入っていく分だけ、大きな挿入荷重(インジェクタ30をデリバリパイプ20に挿入する際に必要な荷重)が必要となる。このように、第1実施形態では、組み付け性の点で不利であるが、第3実施形態では、そのような問題がない。また、インジェクタ30をデリバリパイプ20に挿入する際に、Oリングは動き易いため、組み付け性の点で不利であるが、第3実施形態では、Oリングが1つ減る分だけ有利である。
【0066】
本発明の燃料供給装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態は、筒内直接噴射型のガソリンエンジンを説明するものであったが、ディーゼルエンジンや筒内直接噴射型ではない他の形態(ポート噴射型を含む)のガソリンエンジンに対しても適用することができる。なお、ディーゼルエンジンでは、デリバリパイプがコモンレールと称されることも多い。
【0067】
【発明の効果】
本発明の内燃機関の燃料供給装置によれば、シリンダヘッド内に設けられた燃料通路への負荷が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態のシリンダヘッドの断面図である。
【図2】図2は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態のシリンダの断面図である。
【図3】図3は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態における燃料通路と燃料噴射弁との接続部分を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第2実施形態における燃料通路と燃料噴射弁との接続部分を示す断面図である。
【図5】図5は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第3実施形態における燃料通路と燃料噴射弁との接続部分を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態の変形例のシリンダヘッドの断面図である。
【図7】図7は、従来一般のトップフィード型燃料噴射弁が適用された内燃機関の燃料供給装置のシリンダヘッドの断面図である。
【図8】図8は、従来のポート噴射型エンジンにおける燃料通路と燃料噴射弁との接続部分を示す断面図である。
【符号の説明】
10 シリンダヘッド
11 インジェクタ受け面
13 インジェクタ支持部
20 デリバリパイプ
21 燃料通路
30 インジェクタ
31 フランジ
41 シリンダ
66 シール部
67 ワッシャー
68 雄ネジ
H ヘッドボルトの穴の位置
Claims (5)
- シリンダヘッドに埋め込まれた燃料通路に交差するように配された燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料供給装置であって、
前記燃料噴射弁を所定位置に固定しておくための固定荷重を前記シリンダヘッドで受けるように構成された内燃機関の燃料供給装置。 - シリンダヘッドに埋め込まれた燃料通路に交差するように配されシリンダ内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料供給装置であって、
燃焼ガスのシール面が前記シリンダヘッドに形成されている
内燃機関の燃料供給装置。 - 請求項1または2に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
前記燃料噴射弁の前記シリンダヘッドに対する固定、及び前記燃料通路内の燃料のシールは、ネジ及びワッシャーを用いて行われる
内燃機関の燃料供給装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
前記燃料通路は、前記シリンダヘッド内において概ね直線状に延在するように設けられ、
前記シリンダヘッドをシリンダブロックに結合させるためのボルト穴は、前記燃料通路に対してオフセットされた位置に形成されている
内燃機関の燃料供給装置。 - 請求項1,3,及び4のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
前記燃料噴射弁は、シリンダ内に直接燃料を噴射する
内燃機関の燃料供給装置。
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JP2003139867A JP2004340079A (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | 内燃機関の燃料供給装置 |
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JP2003139867A JP2004340079A (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | 内燃機関の燃料供給装置 |
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Cited By (1)
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-
2003
- 2003-05-19 JP JP2003139867A patent/JP2004340079A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108351016A (zh) * | 2015-11-12 | 2018-07-31 | 五十铃自动车株式会社 | 齿轮驱动零件的安装方法和内燃机 |
CN108351016B (zh) * | 2015-11-12 | 2021-03-02 | 五十铃自动车株式会社 | 齿轮驱动零件的安装方法和内燃机 |
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