JP2004339752A - 水害解析システム - Google Patents

水害解析システム Download PDF

Info

Publication number
JP2004339752A
JP2004339752A JP2003136209A JP2003136209A JP2004339752A JP 2004339752 A JP2004339752 A JP 2004339752A JP 2003136209 A JP2003136209 A JP 2003136209A JP 2003136209 A JP2003136209 A JP 2003136209A JP 2004339752 A JP2004339752 A JP 2004339752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
sewer
river
flood damage
analysis system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003136209A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4083625B2 (ja
Inventor
Shigeru Hirashima
繁 平島
Yasunori Hirayama
康典 平山
Satoshi Inagaki
聡 稲垣
Yusuke Arima
祐介 有馬
Hajime Matsuo
元 松尾
Satoshi Kubota
聡 久保田
Makoto Takeda
誠 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2003136209A priority Critical patent/JP4083625B2/ja
Publication of JP2004339752A publication Critical patent/JP2004339752A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4083625B2 publication Critical patent/JP4083625B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sewage (AREA)

Abstract

【課題】地表面流、下水管路流及び河川流を考慮して水害解析を行える水害解析システムを提供すること。
【解決手段】コンピュータ3は下水道データ15、河川データ16、地形データ17、気象データ21を読み取り、解析対象範囲を設定し、メッシュデータを作成する。コンピュータ3はメッシュ単位で地盤高データ、建物占有率データ、属性データ、堤防データ、下水道データを作成し、これらのデータのチェックを行った後、チェックされたデータ、降雨データ、貯留施設データを基にして、水害予測解析を行う。このとき、河川から地表面に流出する水及び人孔から地表面に流出する水を考慮して水害解析を行う。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水害解析システムに係り、特に下水道データ、河川データ、地形データ、建物データ、気象データ等から対象地域の浸水や管渠、河川の流量等を算出する水害解析システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、都市型水害を予測・解析するために、河川流解析技術、下水管路網の管路流解析技術、地表面流出解析技術、地形分析技術、GISを用いたものがある。
例えば、降雨データ、地形データ、家屋データを基にして、対象地域の地形を解析して浸水量と浸水地点を予測するものがある(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−298063号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような都市型水害解析システムでは、地表面から下水管に雨水が流入するだけで人孔から地表面に下水が溢れ出すことを考慮したものはない。前述した公報に記載した浸水マップシステムも人孔から地表面に下水が流出することは考慮していないので正確な水害解析を行うことはできないという問題点があった。
【0005】
本発明は、このような問題を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、人孔から地表面に溢れる流出を考慮して水害解析を行える水害解析システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための第1の発明は、少なくとも人孔データ及び管渠データを有する下水道データと、河川データと、地形データとを保持するデータベースと、コンピュータからなる水害解析システムであって、前記コンピュータは、前記データベースに保持された前記下水道データと、前記河川データと、前記地形データとを用いて、降雨データが与えられると、少なくとも対象範囲の地表面流出量、管渠流量、河川流量を、人孔から地表面に溢れる流出、河川と下水管との水位の関係を考慮して、メッシュ単位で算出することを特徴とする水害解析システムである。
前記コンピュータは、更に前記対象範囲の地表面流出の流出方向及び水深、管渠内水位、人孔内水位、浸水箇所、及び河川水位を算出する。
【0007】
また、第2の発明は、コンピュータを第1の発明に係る水害解析システムとして機能させるプログラムである。
【0008】
また、第3の発明は、コンピュータを第1の発明に係る水害解析システムとして機能させるプログラムを記録した記録媒体である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る水害解析システム1の概略構成図である。
【0010】
水害解析システム1はコンピュータ3、データベース5、ディスプレイ7、プリンタ9、キーボード11等からなる。コンピュータ3はスタンドアローン型のコンピュータでもよいし、ネットワークに接続されたものでもよい。データベース5はハードディスク装置等からなり、コンピュータ3に内蔵されたり、他のサーバー等のハードディスクに保持され、コンピュータ3からアクセスされる場合もある。すなわち、図1において、データベース5はコンピュータ3の外部に示されているが、コンピュータ3に内蔵される場合もある。
データベース5は下水道データ15、河川データ16、地形データ17、建物データ19、気象データ21等を保持する。
【0011】
コンピュータ3は、CPU(中央演算装置)12、メモリ13、インターフェイス(IF)14等を備える。CPU12は、水害解析プログラムに従い水害解析を行う。メモリ13は、RAM(ランダムアクセスメモリ)やROM(リードオンリーメモリ)からなり、下水道データ15等の各種データを一時的に記憶したり、水害解析プログラムを記憶したり、水害解析を行っている際の各種データを一時的に記憶する。
【0012】
インターフェイス14には、ディスプレイ7、プリンタ9、キーボード11等が接続され、インターフェイス14は、CPU11、メモリ13とディスプレイ7等とのインターフェイスを行う。尚、水害解析プログラムはデータベース5を形成するハードディスク装置に保持させても良い。
【0013】
図2は下水道データ15のフォーマット図、図3は人孔55、管渠57の配置を示す図である。
下水道データ15は位置31、人孔形式33、人孔地盤高(h)35、最深接続管の管底高(h)37、…、管渠断面形状41、管内径43、内空高さ44、上流端管底高(h)45、下流端管底高(h)47等のデータを有する。
【0014】
人孔位置31、人孔形式33、人孔地盤高(h)35、人孔管底高(h)37は人孔データであり、管渠断面形状41、管内径43、上流端管底高(h)45、下流端管底高(h)47は、この人孔に接続する管渠のデータである。
【0015】
人孔位置31は人孔55の存在する座標(X、Y)を示す。人孔形式33は、人孔の構造と形状寸法を示す。人孔地盤高(h)35は、図4に示すように基準レベル53を基準として人孔55の存在する地表面51の高さである。最深接続管の管底高(h)37は最深接続管の管底の基準レベル53からの高さを示す。
【0016】
管渠断面形状41は管渠57の断面形状を示し、例えば円形や矩形等である。管内径43は管渠57の内径を示す。内空高さ44は、矩形断面の場合を示す。上流端管底高(h)45は管渠57に人孔が設けられた地点の高さを示す。下流端管底高(h)47は管渠57に人孔55が設けられた地点における管渠57の下端の高さを示す。
【0017】
図4は河川データ16のフォーマット図である。河川データ16は、河川左岸の位置(X、Y)81、河川右岸の位置(X、Y)83、河川の幅85、堤防高87、水深89、河川左岸が含まれる格子の番号91等のデータを有する。
【0018】
図5は地形データ17のフォーマット図である。地形データ17は格子61、地盤高63、河道内標高65、堤防高さ67等のデータを有する。格子61は格子幅で仕切られた面を示す。地盤高63は格子61で示される地点の地盤高を示す。河道内標高65は河川の場合に格子61で示される地点の標高を示す。堤防高さ67は格子61で示される地点に堤防があれば、その堤防の標高を示す。
【0019】
図6は建物データ19を示す図である。
建物占有率73は、格子71で示される地点の建物の占有率を示す。
また、図1に示す気象データ21は過去の降雨データや解析対象とする降雨データ等である。
【0020】
次に、水害解析システム1の処理を図7に示すフローチャートを用いて説明する。
CPU12はデータベース5から下水道データ15、河川データ16、地形データ17、建物データ19、気象データ21等を読み取り、メモリ13に保存する(ステップ601)。
図10は地形データ17中の街区データをディスプレイ7に表示させた場合の図である。
【0021】
次に、作業者はコンピュータ3にキーボード(あるいはマウス)11等を用いて解析対象範囲を指示し、CPU12はこの指示に基づいて解析対象範囲を設定し、メモリ13に保存する(ステップ602)。
図11は設定された解析対象範囲をディスプレイ7に表示させた場合の図である。
【0022】
CPU12は解析対象範囲内でメッシュデータを作成し、メモリ13に保存する(ステップ603)。このメッシュは、例えば10メートル×10メートルのメッシュである。
CPU12はメッシュ単位で地盤高データ、建物占有率データ、属性データ、堤防データ、下水道データ等を作成し、メモリ13に保存する(ステップ604)。
【0023】
メッシュ単位の地盤高データは地形データ17の地盤高63を用いて作成され、そのメッシュの平均的な地盤高である。メッシュ単位の建物占有率データは建物データ19の家形を用いて作成され、そのメッシュ内における建物の占有率を示す。
【0024】
メッシュ単位の属性データは、解析対象外の場合「0」、氾濫域の場合「1」、河道内の場合「2」となる。
メッシュ単位の下水道データは下水道データ15のフォーマット変換を行って得られるが、実質的には下水道データ15と同様のものである。
【0025】
図12はメッシュ単位で算出した地盤高をディスプレイ7に表示した図である。
図13はメッシュ単位で算出した建物占有率をディスプレイ7に表示した図である。
図14は下水道データの人孔及び管渠を平面的及び立体的にディスプレイ7に表示した図である。
【0026】
図15は下水道の管路網をディスプレイ7に平面的に表示した図である。
図16は下水道の管路網をディスプレイ7に立体的に表示した図である。
図17は下水道の管路網を人孔地盤高を記入してディスプレイ7に平面的に表示した図である。
【0027】
このように、CPU12はメッシュ単位で各種情報を作成した後、かかるデータを用いてデータのチェックを行い、チェック結果をメモリ13に保存する(ステップ605)。
チェックされた結果として表示されるものとして、人孔名称検索表示、管渠名称検索表示、人孔地盤高表示、管径表示、逆勾配管渠表示、流出管複数接続表示、指定範囲管勾配抽出、指定範囲土被抽出、指定範囲人孔底高抽出、指定範囲流入管底高抽出、人孔位置地盤高表示、人孔形状3次元表示、全体管路網3次元表示、背景図(街区)表示、背景図(家形)表示、解析対象範囲表示、標高図、建物占有率分布図、管渠流下方向図、管渠計算勾配図等がある。
【0028】
たとえば、自治体等で整備されている下水道データ等を用いた場合、データ入力ミスや原データが不完全である等の理由により、管渠勾配等に間違いがあることがあり、管渠勾配等をチェックする。
また管径データや土被りデータについてもチェックする。例えば上流側の管径が下流側より大きい場合や、土被りが大きすぎたり、小さすぎたりすれば、これらのデータを再検討する。
【0029】
次に、CPU12はステップ604で作成されたデータ、降雨データ、貯留施設データ等を入力データとし、水理解析を行う(ステップ606)。
【0030】
降雨データはステップ601で読み取られた気象データ21の一部である。貯留施設データは、地下貯留施設等が存する場合、その施設の位置、形状、大きさ等のデータである。
【0031】
水理解析としてたとえば、地表面流は2次元運動方程式を用いて解析し、河川流は1次元または2次元運動方程式を用いて解析し、下水管路流はプライスマンスロットモデルを用いて解析する。
たとえば、下水管路内の水位や流量に関しては以下のようにして解析を行う。
【0032】
【数1】
Figure 2004339752
【0033】
ここで、x:1次元の空間座標、t:時間、A:流水断面積、Q:流量、u=Q/A:断面平均流速、h:水深、θ:水路底勾配、n:マニングの粗度係数、R:径深、α:エネルギー係数、β:運動量係数、λ:エネルギー解析法における圧力分布補正係数である。
(1)式、(2)式で、Qとhが求められる。
なお、θ、Rはプログラムの中で計算され、その後はプログラム定数として設定される。n、α、β、λは既知であり、データベース5の下水道データ15に保持されている。
【0034】
また、地表面流出の水位、流量に関しては以下のようにして解析を行う。
【0035】
【数2】
Figure 2004339752
【0036】
ここで、Hは水位、u、vはそれぞれx、y方向の断面平均流速、hは水深、M、Nはそれぞれx、y方向の質量フラックス(M=uh、N=vh)、τSX、τSYはそれぞれx、y方向における水表面のせん断応力τBX、τBY、はそれぞれx、y方向における底面のせん断応力、K、Kはそれぞれx、y方向の渦動粘性係数、ρは水の密度、gは重力加速度、tは時間、x、yはそれぞれ平面の座標(xは東方を正、yは北方を正)である。
【0037】
(3)、(4)、(5)式により、水位H、x、y方向の流量フラックスM、Nが求められ、それからu、vが計算される。
なお、せん断応力τBX、τBY、は計算によって算出され、渦動粘性係数ε、εはモデルパラメータとしてプログラム中で定義されている。
【0038】
また、地表面と下水管の水のやり取りに関しては以下のようにして解析を行う。
図8は、地表面と下水管の水のやり取りを示す図である。図8(a)は、地表面から人孔55を介して管渠57に雨水が流出する状態を示しており、図8(b)は、逆に管渠57を流れる水が人孔55を介して地表51に溢れる状態を示している。
【0039】
【数3】
Figure 2004339752
【0040】
ここで、H:水位、A:面積(H≦HBのときはマンホールの面積、H>Hのときは氾濫格子の面積(H:地盤高))、ΣQ:流入出流量(H≦Hのときは下水道からの流入出流量と地表面流出域(氾濫域)からの落ち込み流量、H>Hのときは下水道からの流入出流量と氾濫メッシュへの流入出流量)、Q UT:ポンプ排水流量、t:時間である。
ΣQは計算の過程で求められ、QOUTは既知であり、(6)式によってHが求められる。
なお、式(1)、(2)の水深hと、式(3)、(4)、(5)の水位H、水深hと、式(6)の水位Hは別の変数である。
【0041】
そして、CPU12はこのようなモデルに従い対象範囲の管渠流量、管渠内水位、河川流量、河川水位、地表面流出量、地表面流出の流出方向及び水深(浸水深とも言う)、人孔内水位、浸水箇所を経時的に算出しメモリ13に保存し(ステップ607)、ディスプレイ7に計算結果を表示する(ステップ608)。
【0042】
なお、管渠流量は式(1)のQ、管渠内水位は式(2)のh、地表面流出量は単位幅当たりの地表面流出量、地表面流出の流出方向及び水深は式(3)、(4)、(5)のu、v、h、人孔内水位は式(6)のHである。
ここで、地表面流出の浸水深とは地表面に浸水があった場合の深さであり、管渠内水位は下水管渠の内部を流れる水の水位であり、人孔内水位は人孔の内部の水位である。
【0043】
図9は、ステップ606及びステップ607の処理の概要を示すフローチャートである。
水理解析を行う場合、地表面流、河川流の計算を行う(ステップ802)。即ち、式(3)から式(5)を用いて、地表面流、河川流の計算を行う。
【0044】
そして、下水管路流の計算を行う(ステップ803)。即ち、式(1)と式(2)を用いて、下水管路流の計算を行う。ステップ802及びステップ803の計算は、それぞれ独立して行うが、地表面から人孔を介して下水管路に落ちる水量を算出し(ステップ804)、地表面流からこの水量を差し引き、マンホール部にこの水量を加えて、ステップ802、ステップ803の計算を独立して行う(ステップ801)。
【0045】
人孔が溢れるまで、ステップ801の計算を行い(ステップ805)、人孔が溢れた場合、マンホール部は地表面流出を考慮した連続式を解くことになり、その場所の地表面の水位(水深)はマンホール部の水位から計算する(ステップ806)。即ち、式(1)及び式(2)を用いて、下水管路流、地表面流、河川流を計算する。
【0046】
図18は対象地域の浸水深の分布図である。メッシュ単位で浸水深が表示される。
図19は浸水深の時系列グラフである。横軸が時間を表し、縦軸が浸水深を表す。
図20は地表面に溢れた地表面流の流量・方向図である。地表面流もメッシュ単位で流量及び方向が表示される。
【0047】
図21は管渠流量図であり、管渠の内部を流れる水の流量が示される。
図22は下水道のルート断面図である。図22において51は地表面、55は人孔、45は管渠の上流端管底高、47は管渠の下流端管低高を示す。そして、水位線101、最高水位腺103、浸水発生箇所105が表示される。
水位線101は管渠57の内部の水位であり、最高水位線103は人孔55の内部の水位を示し、最高水位線103が地表面51のレベルを超えた箇所が浸水発生箇所105となる。
【0048】
図23は、前述した水害解析システムを用いた水害マネジメントシステムの構成を示すものである。
この水害マネジメントシステムは、閲覧用データベース6、共有データベース5a、解析用データベース5bを有し、ハザードマップ作成や水害評価等を行うものである。
閲覧用データベース6は、自治体発表のハザードマップ20等を保持する。共有データベース5a、解析用データベース5bは、図1に示す水害解析システム1のデータベース5に相当する。
【0049】
共有データベース5aは、下水道データ15、河川データ16、建物データ19、気象データ21等を保持する。解析用データベース5bは、地形データ17等を保持する。
図示しないコンピュータが閲覧用データベース6、共有データベース5a、解析用データベース5bの内容を用いて、ステップ901からステップ905の処理を行う。
ステップ901はプレ処理であり、ステップ902はコア処理であり、ステップ903はポスト処理である。
【0050】
プレ処理901は、図7のステップ601からステップ605の処理に該当する。
コア処理902は、図7のステップ606、607に該当する。
ポスト処理903は、図7のステップ608に該当する。
【0051】
ステップ901からステップ903の処理で得られた結果と、共有データベース5a、閲覧用データベース6内のデータを用いてそれらのデータを閲覧したり総合評価を行い(ステップ904)、更にデューデリや水防診断等の応用評価を行う(ステップ905)。
このようなシステムによれば、新たなハザードマップを作成でき、洪水発生時の対象地域の被害を予想したり、避難路等を表示したり、洪水被害額の予測等を行うことができる。また、過去の浸水被害データや地区別の人工分布等をデータベースに登録することもできる。
【0052】
このように、本実施の形態では、河川、下水道、地表面流を一体として解析し、都市型水害による流況を再現することができる。このとき、地表から人孔に流入する雨水と逆に人孔から地表に溢れる雨水を考慮して解析を行うので、精度の高い水害解析や水害予測を行うことができる。また、河川や地下貯留施設等を考慮した水害解析を行うことができ、対象地域における下水道、ポンプ、ポンプ場、堰、水門等の治水関連施設の有機的な管理等に活用することができる。また下水道やポンプ等の計画や施設・運営に対して水工学的情報を視覚的に表示できる。
【0053】
このような水害解析システムを用いることにより、建築物等を対象とした災害保険を算出したり、対象地域の水害危険度を予測したり、耐水性の高い街づくり等を行うことができる。
【0054】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明によれば、人孔から地表面に溢れる流出を考慮して水害解析を行える水害解析システムを提供すること。
【図面の簡単な説明】
【図1】水害解析システム1の概略構成図
【図2】下水道データ15のフォーマット図
【図3】人孔55と管渠57を示す図
【図4】河川データ16のフォーマット図
【図5】地形データ17のフォーマット図
【図6】建物データ19のフォーマット図
【図7】水害解析システム1の処理を示すフローチャート
【図8】地表面と下水管の水のやり取りを示す図
【図9】ステップ606及びステップ607の処理の概要を示すフローチャート
【図10】街区地形データを示す図
【図11】解析対象範囲を示す図
【図12】メッシュ単位の地盤高を示す図
【図13】メッシュ単位の建物占有率を示す図
【図14】人孔と管渠の平面図及び立体図
【図15】管路網を示す図
【図16】管路網を立体的に示す図
【図17】管路網を示す図
【図18】浸水深の分布を示す図
【図19】浸水深の時系列的変化を示す図
【図20】地表面流の流量・方向を示す図
【図21】管渠内の流量を示す図
【図22】管渠内の水位及び人孔内の水位を示す図
【図23】水害マネジメントシステムの構成を示す図
【符号の説明】
1………水害解析システム
3………コンピュータ
5………データベース
7………ディスプレイ
9………プリンタ
11………キーボード
15………下水道データ
17………地形データ
19………建物データ
21………気象データ

Claims (6)

  1. 少なくとも人孔データ及び管渠データを有する下水道データと、河川データと、地形データとを保持するデータベースと、コンピュータからなる水害解析システムであって、
    前記コンピュータは、前記データベースに保持された前記下水道データと、前記河川データと、前記地形データとを用いて、降雨データが与えられると、少なくとも対象範囲の地表面流出量、管渠流量,河川流量を、人孔から地表面に溢れる流出、河川と管渠との水位の関係を考慮して、メッシュ単位で算出することを特徴とする水害解析システム。
  2. 前記コンピュータは、更に前記対象範囲の地表面流出の流出方向及び水深、管渠内水位、人孔内水位、浸水箇所、河川水位を算出することを特徴とする請求項1記載の水害解析システム。
  3. 前記管渠およびポンプ等の施設に対して水工学的情報を表示することを特徴とする請求項1記載の水害解析システム。
  4. 前記地表面流出量、管渠流量,河川流量を用いて、ハザードマップを作成する手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の水害解析システム。
  5. コンピュータを請求項1記載の水害解析システムとして機能させるプログラム。
  6. コンピュータを請求項1記載の水害解析システムとして機能させるプログラムを記録した記録媒体。
JP2003136209A 2003-05-14 2003-05-14 水害解析システム Expired - Fee Related JP4083625B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003136209A JP4083625B2 (ja) 2003-05-14 2003-05-14 水害解析システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003136209A JP4083625B2 (ja) 2003-05-14 2003-05-14 水害解析システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004339752A true JP2004339752A (ja) 2004-12-02
JP4083625B2 JP4083625B2 (ja) 2008-04-30

Family

ID=33526247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003136209A Expired - Fee Related JP4083625B2 (ja) 2003-05-14 2003-05-14 水害解析システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4083625B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007204932A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Pasuko:Kk 地下標高モデル作成方法、排水処理領域分割方法、排水処理能力評価方法および装置
JP2007255088A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Hitachi Engineering & Services Co Ltd 氾濫シミュレーション装置及びプログラム
JP2008106477A (ja) * 2006-10-24 2008-05-08 Yamatake Corp 雨水流出量推定装置およびプログラム
CN102607646A (zh) * 2012-03-15 2012-07-25 长江水利委员会长江科学院 河岸稳定性监测分析与评估方法
JP2013170430A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Toshiba Corp 津波防護システム
JP2013231313A (ja) * 2012-04-28 2013-11-14 Swing Corp 幹線マンホール緊急時シミュレーションシステム、方法及びプログラム
JP2014190064A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Railway Technical Research Institute 溢水評価装置、溢水評価方法、プログラム
JP2016062113A (ja) * 2014-09-12 2016-04-25 株式会社建設技術研究所 水溜り分布予測システム、水溜り分布予測装置、水溜り分布予測プログラム
JP2018003473A (ja) * 2016-07-04 2018-01-11 株式会社明電舎 下水道監視システム及び下水道監視プログラム
WO2018138786A1 (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 富士通株式会社 予兆検知方法、予兆検知システム、及び予兆検知プログラム
CN113884051A (zh) * 2021-09-24 2022-01-04 重庆市勘测院 用于获取建筑物被淹没面积的方法及装置、电子设备
JP7393508B1 (ja) 2022-11-28 2023-12-06 株式会社 三英技研 水路設計支援装置及び水路設計支援プログラム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0688373A (ja) * 1992-09-09 1994-03-29 Hitachi Ltd 下水処理施設群管理システム
JP2002269656A (ja) * 2001-03-12 2002-09-20 Foundation Of River & Basin Integrated Communications Japan 河川情報提供システム
JP2002298063A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Original Engineering Consultants Co Ltd 浸水予測と排水管理をするためのリアル浸水マップシステムおよびその方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0688373A (ja) * 1992-09-09 1994-03-29 Hitachi Ltd 下水処理施設群管理システム
JP2002269656A (ja) * 2001-03-12 2002-09-20 Foundation Of River & Basin Integrated Communications Japan 河川情報提供システム
JP2002298063A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Original Engineering Consultants Co Ltd 浸水予測と排水管理をするためのリアル浸水マップシステムおよびその方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007204932A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Pasuko:Kk 地下標高モデル作成方法、排水処理領域分割方法、排水処理能力評価方法および装置
JP2007255088A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Hitachi Engineering & Services Co Ltd 氾濫シミュレーション装置及びプログラム
JP2008106477A (ja) * 2006-10-24 2008-05-08 Yamatake Corp 雨水流出量推定装置およびプログラム
JP2013170430A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Toshiba Corp 津波防護システム
CN102607646A (zh) * 2012-03-15 2012-07-25 长江水利委员会长江科学院 河岸稳定性监测分析与评估方法
JP2013231313A (ja) * 2012-04-28 2013-11-14 Swing Corp 幹線マンホール緊急時シミュレーションシステム、方法及びプログラム
JP2014190064A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Railway Technical Research Institute 溢水評価装置、溢水評価方法、プログラム
JP2016062113A (ja) * 2014-09-12 2016-04-25 株式会社建設技術研究所 水溜り分布予測システム、水溜り分布予測装置、水溜り分布予測プログラム
JP2018003473A (ja) * 2016-07-04 2018-01-11 株式会社明電舎 下水道監視システム及び下水道監視プログラム
WO2018138786A1 (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 富士通株式会社 予兆検知方法、予兆検知システム、及び予兆検知プログラム
CN113884051A (zh) * 2021-09-24 2022-01-04 重庆市勘测院 用于获取建筑物被淹没面积的方法及装置、电子设备
CN113884051B (zh) * 2021-09-24 2023-12-05 重庆市勘测院 用于获取建筑物被淹没面积的方法及装置、电子设备
JP7393508B1 (ja) 2022-11-28 2023-12-06 株式会社 三英技研 水路設計支援装置及び水路設計支援プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4083625B2 (ja) 2008-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Luo et al. Urban flood numerical simulation: Research, methods and future perspectives
CN104851360B (zh) 一种洪水风险图的生成方法和系统
Gallegos et al. Two-dimensional, high-resolution modeling of urban dam-break flooding: A case study of Baldwin Hills, California
Scawthorn et al. HAZUS-MH flood loss estimation methodology. I: overview and flood hazard characterization
JP6207889B2 (ja) 浸水予測システム、浸水予測方法およびプログラム
Tsubaki et al. Development of fragility curves for railway embankment and ballast scour due to overtopping flood flow
Diaz-Nieto et al. GIS water-balance approach to support surface water flood-risk management
JP4083625B2 (ja) 水害解析システム
Filipova Urban flooding in Gothenburg-A MIKE 21 study
JP2020187105A (ja) 浸りdas(水害危険区域表示手法)
Fang et al. AN INTEGRATED ONE‐DIMENSIONAL AND TWO‐DIMENSIONAL URBAN STORMWATER FLOOD SIMULATION MODEL 1
Awakimjan Urban Flood Modelling: Recommendations for Ciudad Del Plata
Saleh et al. An integrated weather–hydrologic–coastal–stormwater framework to model urban‐coastal interactions: City of Hoboken application
Abbasizadeh et al. Development of a coupled model for simulation of urban drainage process based on cellular automata approach
Méndez Hydraulic analysis of urban drainage systems with conventional solutions and sustainable technologies: Case study in Quito, Ecuador
Saul et al. Integrated urban flood modelling
Vargas et al. Deterministic hydrological model for flood risk assessment of Mexico City
Ibrahim Improving irrigation system management: A case study: Bahr Sanhoor Canal, Fayoum, Egypt
Barnard et al. Evolution of an integrated 1D/2D modeling package for urban drainage
Holder et al. Modeling an urban drainage system with large tailwater effects under extreme rainfall conditions
Şahin Performance of FLO-2D software on flood inundation analysis
Urgessa Hydrologic and hydraulic analyses of drainage structures in case of Shishinda-Tepi Road
Ackers et al. Fluvial design guide
Ricks Development of computer simulation model for urban region using XP-SWMM in Savannah, Georgia
Prasad et al. Review of Software Packages for Local Intense Precipitation Flood Modeling

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4083625

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140222

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees