JP2004335649A - 露光装置及び露光方法、露光用マスク、半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マスク欠陥を低減しつつ、高信頼性の微細パターン露光が達成できる露光装置及び露光方法、露光用マスク、半導体装置を提供する。
【解決手段】電子銃等の電子源11は電子線(電子ビーム)EBを発射する。電子ビームEBは、収束用の電子レンズや各種の偏向器や成形アパーチャ等(図示せず)を介する電子光学系12、さらにマスク13を介して露光ステージ16に支持された基材17に照射される。基材17は、例えば電子線照射表面にEBレジスト材が形成された半導体ウェハである。この実施形態では露光ステージ16前段のマスク13が、ステージ16上のウェハ照射面に対して所定角度θ傾けられた配置となっている。これにより、角度θ傾けられた方向の転写寸法がcosθ倍に縮小される。
【選択図】 図1
【解決手段】電子銃等の電子源11は電子線(電子ビーム)EBを発射する。電子ビームEBは、収束用の電子レンズや各種の偏向器や成形アパーチャ等(図示せず)を介する電子光学系12、さらにマスク13を介して露光ステージ16に支持された基材17に照射される。基材17は、例えば電子線照射表面にEBレジスト材が形成された半導体ウェハである。この実施形態では露光ステージ16前段のマスク13が、ステージ16上のウェハ照射面に対して所定角度θ傾けられた配置となっている。これにより、角度θ傾けられた方向の転写寸法がcosθ倍に縮小される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細なマスクパターンを介して露光媒体を露光対象物に照射することにより露光処理する露光装置及び線露光方法、露光用マスク、その利用により得られる半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ICチップサイズの拡大とパターンの最小線幅の縮小率が著しい。これにより、縮小投影露光に利用されるフォトマスクでは、マスクサイズが拡大するうえに、パターン線幅のいっそうの微細化が要求される。このようなより厳しい要求精度に電子線ビーム露光装置が少なからず用いられるようになってきている。
【0003】
電子ビーム露光装置は、フォトマスク生産用として、あるいは繰り返しパターン等の多い超微細デバイスの形成のため、マスクを使った、または使わないウェハへの直接露光などに利用される。フォトマスクのパターン形成では、微細パターンを高速に発生可能である電子線描画の技術が効果的である。また、ウェハへの直接露光は、一辺数μmの部分領域のパターンを、マスクを用いて一括して露光する方式が知られている。このようなマスクはステンシルマスクあるいは電子線を透過する基材に金属材料を用いてパターニングしたマスクが用いられる。このようなウェハへの直接露光は、量産品製造への適用の可能性が検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
露光媒体である電子線でマスクパターンをウェハに転写焼き付けしようとする場合、一手法として、X線リソグラフィのように1:1の等倍マスクを使う技術が用いられる。微細化が進むと、等倍マスクを準備することが次第に困難になってくる。その結果、微細パターンの形成部分の信頼性が劣化するという問題がある。
本発明は、上記のような事情を考慮してなされたもので、マスク欠陥を低減しつつ、高信頼性の微細パターン露光が達成できる露光装置及び露光方法、露光用マスク、半導体装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る露光装置は、ステージに支持された基材上のレジスト材に対し、少なくとも光学系を介して照射される露光媒体によりマスクパターンに応じた露光処理を達成する機構を有した露光装置であって、前記マスクパターンを構成するマスクが前記露光媒体の前記レジスト材への照射面に対して所定角度傾けて設置されていることを特徴とする。
【0006】
本発明に係る露光装置は、露光媒体発生源と、パターニング対象物が支持されるステージと、前記露光媒体発生源と前記ステージの間に設けられる光学系と、少なくとも前記ステージの前段に設けられ前記ステージに対してマスクが所定角度傾けて配置されるマスクステージと、を具備したことを特徴とする。
【0007】
上記それぞれの本発明に係る露光装置によれば、マスクがパターニング対象物の支持されるステージに対して所定角度傾けて配置される。これにより、1回の露光では1方向に限られるがマスクパターン寸法より縮小される露光パターンが得られる。
なお、好ましい実施態様として、前記露光媒体は電子線であるか、またはX線であることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る露光方法は、露光媒体の照射面に対しマスクパターンに応じた露光処理を達成する露光方法において、前記マスクパターンを構成するマスクを前記露光媒体の照射面に対して所定角度θだけ傾けて、所定の方向の露光転写像をcosθ倍に縮小することを特徴とする。
【0009】
上記本発明に係る露光方法によれば、マスクを露光媒体の照射面に対して所定角度θだけ傾けることにより、1回の露光で1方向に限られるがマスクパターン寸法よりcosθ倍縮小される露光転写像を得ることができる。
なお、より好ましくは、前記所定方向に関する寸法縮小用のパターンを有する第1マスクと、前記第1マスクとは別の所定方向に関する寸法縮小用のパターンを有する第2マスクを準備し、前記第1マスク、第2マスクを組み合わせて、前記露光転写像の全体像を得ることを特徴とする。
なお、好ましい実施態様として、前記露光媒体は電子線が使用されるか、またはX線が使用されることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る露光用マスクは、露光媒体の照射面に対し所定の露光パターンを形成する露光用マスクであって、前記前記露光パターンを実現するため前記露光媒体の照射面に対して所定角度傾けて用いることを特徴とする。
さらに好ましい実施態様として、本発明に係る露光用マスクは、露光媒体の照射面に対して第1の方向に所定角度θ1傾けて用いる第1方向の寸法縮小用のパターンを有する第1マスクと、前記露光媒体の照射面に対して第2の方向に所定角度θ2傾けて用いる第2方向の寸法縮小用のパターンを有する第2マスクと、を具備したことを特徴とする。
【0011】
上記本発明に係る露光用マスクによれば、第1マスク及び第2マスクのセットで第1の方向及び第2の方向について、実寸法よりcosθ倍縮小される露光転写像が得られるマスクを実現する。
【0012】
本発明に係る半導体装置は、少なくとも上記した露光方法の利用を経て形成されたことを特徴とする。より微細な集積回路パターンを有するようになり、高集積化に寄与する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る露光装置の要部構成を示す概念図である。電子銃等の電子源11は電子線(電子ビーム)EBを発射する。電子ビームEBは、収束用の電子レンズや各種の偏向器や成形アパーチャ等(図示せず)を介する電子光学系12、さらにマスク13を介して露光ステージ16に支持された基材17に照射される。基材17は、例えば電子線照射表面にEBレジスト材が形成された半導体ウェハである。この実施形態では露光ステージ16前段のマスク13が、ステージ16上のウェハ照射面に対して所定角度θ傾けられた配置となっている。
【0014】
マスク13は、ステンシルマスクのような金属板マスク、さらに好ましくは、電子が透過する薄膜基板上に重金属材料を被覆してパターニングしたマスクを用いることが考えられる。マスク13は、マスクステージ14により所定角度θだけ傾けられて配置されている。これにより、角度θ傾けられた方向の転写寸法がcosθ倍に縮小される。マスク13を角度θ傾けることで得られる縮小は1マスクにつき1方向に限られる。例えばθ=60°であれば、1方向の転写寸法が1/2に縮小される。
【0015】
例えば、マスク13に関し、X(nm)の線幅のパターン形成が精度的に限界であったとする。しかし、露光寸法要求がX(nm)以下の線幅である場合、マスク13を傾けることによって、照射面であるEBレジスト材に、要求されるX(nm)以下の線幅を有するパターンが転写可能である。上記例でいうと、露光寸法要求がX/2(nm)である場合、マスクステージ14においてマスク13を60°傾けてセットし、露光処理する。
【0016】
上記実施形態の構成によれば、マスクステージ14にセットされたマスク13が、ウェハ照射面を支持する露光ステージ16に対して所定角度傾けて配置される。これにより、1回の露光では1方向に限られるがマスクパターン寸法より縮小される露光パターンが得られる。
なお、上記露光媒体は電子線で説明したが、露光媒体としてX線を用いるX線露光装置にこのようなマスクを傾ける実施形態の応用が期待できる。
【0017】
図2、図3は、本発明の一実施形態に係る露光方法の要部を工程順に示す概念図である。
図2に示されるように、マスク131はX方向の幅がパターン形成の精度限界に近い線幅W1のパターンP2を含む。一方、露光寸法はX方向の幅がW1より小さいW1eの線幅を含むパターンが要求されている。マスク131を、露光媒体、例えば電子ビーム(またはX線)の照射面に対して所定角度θ1だけ傾けて露光処理する。これにより、露光対象のレジスト材15表面に、X方向の幅がcosθ1倍だけ縮小された所望のW1eの線幅を含むパターンの露光転写像E1が形成される。
【0018】
次に、図3に示されるように、マスク132はY方向の幅がパターン形成の精度限界に近い線幅W2のパターンP2を含む。一方、露光寸法はY方向の幅がW2より小さいW2eの線幅を含むパターンが要求されている。マスク132を、露光媒体、例えば電子ビーム(またはX線)の照射面に対して所定角度θ2だけ傾けて露光処理する。これにより、露光対象のレジスト材15表面に、Y方向の幅がcosθ2倍に縮小された所望のW2eの線幅を含むパターンの露光転写像E2が形成される。
【0019】
上記図2、図3で用いられるX方向の線幅や間隔を縮小したいマスク131、Y方向の線幅や間隔を縮小したいマスク132を組み合わせることによって、露光転写像の全体像EPを得ることが期待できる。これらマスク131,132はセットでユニット化し、例えば、図1のマスク13として工程順にセットされるようにする。これにより、マスク欠陥の低減された作製しやすいマスクが実現できる。もちろん、マスク131,132はそれぞれ複数から構成されるマスクユニットを構成してもよい。なお、マスク131,132は、傾ける角度θはそれぞれ固定とし、要求される線幅から(1/cosθ)倍の線幅を算出して実際のマスク製作に反映させるとよい。
【0020】
上記各実施形態の構成及び方法によれば、マスクがパターニング対象物の支持されるステージに対して所定角度傾けて配置される。これにより、1回の露光では1方向に限られるがマスクパターン寸法より縮小される露光パターンが得られる。さらに好ましくは、上記使用したマスクを第1マスクとし、第1マスクとは別の所定方向に関する寸法縮小用のパターンを有する第2マスクを準備し、これら、第1マスク、第2マスクを組み合わせて、目的の露光転写像の全体像を得ることもできる。このような露光装置、露光マスク、露光方法を利用することにより、半導体装置はより微細な集積回路パターンを有するようになり、高集積化に寄与する。
以上、説明したように、マスク欠陥を低減しつつ、高信頼性の微細パターン露光が達成される露光装置及び露光方法、露光用マスク、半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る露光装置の要部構成を示す概念図。
【図2】一実施形態に係る露光方法の要部を工程順に示す第1概念図。
【図3】一実施形態に係る露光方法の要部を工程順に示す第2概念図。
【符号の説明】
11…電子源、12…電子工学系、13,131,132…マスク、14…マスクステージ、15…レジスト材、16…露光ステージ、17…基材。
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細なマスクパターンを介して露光媒体を露光対象物に照射することにより露光処理する露光装置及び線露光方法、露光用マスク、その利用により得られる半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ICチップサイズの拡大とパターンの最小線幅の縮小率が著しい。これにより、縮小投影露光に利用されるフォトマスクでは、マスクサイズが拡大するうえに、パターン線幅のいっそうの微細化が要求される。このようなより厳しい要求精度に電子線ビーム露光装置が少なからず用いられるようになってきている。
【0003】
電子ビーム露光装置は、フォトマスク生産用として、あるいは繰り返しパターン等の多い超微細デバイスの形成のため、マスクを使った、または使わないウェハへの直接露光などに利用される。フォトマスクのパターン形成では、微細パターンを高速に発生可能である電子線描画の技術が効果的である。また、ウェハへの直接露光は、一辺数μmの部分領域のパターンを、マスクを用いて一括して露光する方式が知られている。このようなマスクはステンシルマスクあるいは電子線を透過する基材に金属材料を用いてパターニングしたマスクが用いられる。このようなウェハへの直接露光は、量産品製造への適用の可能性が検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
露光媒体である電子線でマスクパターンをウェハに転写焼き付けしようとする場合、一手法として、X線リソグラフィのように1:1の等倍マスクを使う技術が用いられる。微細化が進むと、等倍マスクを準備することが次第に困難になってくる。その結果、微細パターンの形成部分の信頼性が劣化するという問題がある。
本発明は、上記のような事情を考慮してなされたもので、マスク欠陥を低減しつつ、高信頼性の微細パターン露光が達成できる露光装置及び露光方法、露光用マスク、半導体装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る露光装置は、ステージに支持された基材上のレジスト材に対し、少なくとも光学系を介して照射される露光媒体によりマスクパターンに応じた露光処理を達成する機構を有した露光装置であって、前記マスクパターンを構成するマスクが前記露光媒体の前記レジスト材への照射面に対して所定角度傾けて設置されていることを特徴とする。
【0006】
本発明に係る露光装置は、露光媒体発生源と、パターニング対象物が支持されるステージと、前記露光媒体発生源と前記ステージの間に設けられる光学系と、少なくとも前記ステージの前段に設けられ前記ステージに対してマスクが所定角度傾けて配置されるマスクステージと、を具備したことを特徴とする。
【0007】
上記それぞれの本発明に係る露光装置によれば、マスクがパターニング対象物の支持されるステージに対して所定角度傾けて配置される。これにより、1回の露光では1方向に限られるがマスクパターン寸法より縮小される露光パターンが得られる。
なお、好ましい実施態様として、前記露光媒体は電子線であるか、またはX線であることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る露光方法は、露光媒体の照射面に対しマスクパターンに応じた露光処理を達成する露光方法において、前記マスクパターンを構成するマスクを前記露光媒体の照射面に対して所定角度θだけ傾けて、所定の方向の露光転写像をcosθ倍に縮小することを特徴とする。
【0009】
上記本発明に係る露光方法によれば、マスクを露光媒体の照射面に対して所定角度θだけ傾けることにより、1回の露光で1方向に限られるがマスクパターン寸法よりcosθ倍縮小される露光転写像を得ることができる。
なお、より好ましくは、前記所定方向に関する寸法縮小用のパターンを有する第1マスクと、前記第1マスクとは別の所定方向に関する寸法縮小用のパターンを有する第2マスクを準備し、前記第1マスク、第2マスクを組み合わせて、前記露光転写像の全体像を得ることを特徴とする。
なお、好ましい実施態様として、前記露光媒体は電子線が使用されるか、またはX線が使用されることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る露光用マスクは、露光媒体の照射面に対し所定の露光パターンを形成する露光用マスクであって、前記前記露光パターンを実現するため前記露光媒体の照射面に対して所定角度傾けて用いることを特徴とする。
さらに好ましい実施態様として、本発明に係る露光用マスクは、露光媒体の照射面に対して第1の方向に所定角度θ1傾けて用いる第1方向の寸法縮小用のパターンを有する第1マスクと、前記露光媒体の照射面に対して第2の方向に所定角度θ2傾けて用いる第2方向の寸法縮小用のパターンを有する第2マスクと、を具備したことを特徴とする。
【0011】
上記本発明に係る露光用マスクによれば、第1マスク及び第2マスクのセットで第1の方向及び第2の方向について、実寸法よりcosθ倍縮小される露光転写像が得られるマスクを実現する。
【0012】
本発明に係る半導体装置は、少なくとも上記した露光方法の利用を経て形成されたことを特徴とする。より微細な集積回路パターンを有するようになり、高集積化に寄与する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る露光装置の要部構成を示す概念図である。電子銃等の電子源11は電子線(電子ビーム)EBを発射する。電子ビームEBは、収束用の電子レンズや各種の偏向器や成形アパーチャ等(図示せず)を介する電子光学系12、さらにマスク13を介して露光ステージ16に支持された基材17に照射される。基材17は、例えば電子線照射表面にEBレジスト材が形成された半導体ウェハである。この実施形態では露光ステージ16前段のマスク13が、ステージ16上のウェハ照射面に対して所定角度θ傾けられた配置となっている。
【0014】
マスク13は、ステンシルマスクのような金属板マスク、さらに好ましくは、電子が透過する薄膜基板上に重金属材料を被覆してパターニングしたマスクを用いることが考えられる。マスク13は、マスクステージ14により所定角度θだけ傾けられて配置されている。これにより、角度θ傾けられた方向の転写寸法がcosθ倍に縮小される。マスク13を角度θ傾けることで得られる縮小は1マスクにつき1方向に限られる。例えばθ=60°であれば、1方向の転写寸法が1/2に縮小される。
【0015】
例えば、マスク13に関し、X(nm)の線幅のパターン形成が精度的に限界であったとする。しかし、露光寸法要求がX(nm)以下の線幅である場合、マスク13を傾けることによって、照射面であるEBレジスト材に、要求されるX(nm)以下の線幅を有するパターンが転写可能である。上記例でいうと、露光寸法要求がX/2(nm)である場合、マスクステージ14においてマスク13を60°傾けてセットし、露光処理する。
【0016】
上記実施形態の構成によれば、マスクステージ14にセットされたマスク13が、ウェハ照射面を支持する露光ステージ16に対して所定角度傾けて配置される。これにより、1回の露光では1方向に限られるがマスクパターン寸法より縮小される露光パターンが得られる。
なお、上記露光媒体は電子線で説明したが、露光媒体としてX線を用いるX線露光装置にこのようなマスクを傾ける実施形態の応用が期待できる。
【0017】
図2、図3は、本発明の一実施形態に係る露光方法の要部を工程順に示す概念図である。
図2に示されるように、マスク131はX方向の幅がパターン形成の精度限界に近い線幅W1のパターンP2を含む。一方、露光寸法はX方向の幅がW1より小さいW1eの線幅を含むパターンが要求されている。マスク131を、露光媒体、例えば電子ビーム(またはX線)の照射面に対して所定角度θ1だけ傾けて露光処理する。これにより、露光対象のレジスト材15表面に、X方向の幅がcosθ1倍だけ縮小された所望のW1eの線幅を含むパターンの露光転写像E1が形成される。
【0018】
次に、図3に示されるように、マスク132はY方向の幅がパターン形成の精度限界に近い線幅W2のパターンP2を含む。一方、露光寸法はY方向の幅がW2より小さいW2eの線幅を含むパターンが要求されている。マスク132を、露光媒体、例えば電子ビーム(またはX線)の照射面に対して所定角度θ2だけ傾けて露光処理する。これにより、露光対象のレジスト材15表面に、Y方向の幅がcosθ2倍に縮小された所望のW2eの線幅を含むパターンの露光転写像E2が形成される。
【0019】
上記図2、図3で用いられるX方向の線幅や間隔を縮小したいマスク131、Y方向の線幅や間隔を縮小したいマスク132を組み合わせることによって、露光転写像の全体像EPを得ることが期待できる。これらマスク131,132はセットでユニット化し、例えば、図1のマスク13として工程順にセットされるようにする。これにより、マスク欠陥の低減された作製しやすいマスクが実現できる。もちろん、マスク131,132はそれぞれ複数から構成されるマスクユニットを構成してもよい。なお、マスク131,132は、傾ける角度θはそれぞれ固定とし、要求される線幅から(1/cosθ)倍の線幅を算出して実際のマスク製作に反映させるとよい。
【0020】
上記各実施形態の構成及び方法によれば、マスクがパターニング対象物の支持されるステージに対して所定角度傾けて配置される。これにより、1回の露光では1方向に限られるがマスクパターン寸法より縮小される露光パターンが得られる。さらに好ましくは、上記使用したマスクを第1マスクとし、第1マスクとは別の所定方向に関する寸法縮小用のパターンを有する第2マスクを準備し、これら、第1マスク、第2マスクを組み合わせて、目的の露光転写像の全体像を得ることもできる。このような露光装置、露光マスク、露光方法を利用することにより、半導体装置はより微細な集積回路パターンを有するようになり、高集積化に寄与する。
以上、説明したように、マスク欠陥を低減しつつ、高信頼性の微細パターン露光が達成される露光装置及び露光方法、露光用マスク、半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る露光装置の要部構成を示す概念図。
【図2】一実施形態に係る露光方法の要部を工程順に示す第1概念図。
【図3】一実施形態に係る露光方法の要部を工程順に示す第2概念図。
【符号の説明】
11…電子源、12…電子工学系、13,131,132…マスク、14…マスクステージ、15…レジスト材、16…露光ステージ、17…基材。
Claims (11)
- ステージに支持された基材上のレジスト材に対し、少なくとも光学系を介して照射される露光媒体によりマスクパターンに応じた露光処理を達成する機構を有した露光装置であって、
前記マスクパターンを構成するマスクが前記露光媒体の前記レジスト材への照射面に対して所定角度傾けて設置されていることを特徴とする露光装置。 - 露光媒体発生源と、
パターニング対象物が支持されるステージと、
前記露光媒体発生源と前記ステージの間に設けられる光学系と、
少なくとも前記ステージの前段に設けられ前記ステージに対してマスクが所定角度傾けて配置されるマスクステージと、
を具備したことを特徴とする露光装置。 - 前記露光媒体は電子線であることを特徴とする請求項1または2記載の露光装置。
- 前記露光媒体はX線であることを特徴とする請求項1または2記載の露光装置。
- 露光媒体の照射面に対しマスクパターンに応じた露光処理を達成する露光方法において、
前記マスクパターンを構成するマスクを前記露光媒体の照射面に対して所定角度θだけ傾けて、所定の方向の露光転写像をcosθ倍に縮小することを特徴とする露光方法。 - 前記所定方向に関する寸法縮小用のパターンを有する第1マスクと、前記第1マスクとは別の所定方向に関する寸法縮小用のパターンを有する第2マスクを準備し、前記第1マスク、第2マスクを組み合わせて、前記露光転写像の全体像を得ることを特徴とする請求項5記載の露光方法。
- 前記露光媒体として電子線が使用されることを特徴とする請求項5または6記載の露光方法。
- 前記露光媒体としてX線が使用されることを特徴とする請求項5または6記載の露光方法。
- 露光媒体の照射面に対し所定の露光パターンを形成する露光用マスクであって、
前記前記露光パターンを実現するため前記露光媒体の照射面に対して所定角度傾けて用いることを特徴とする露光用マスク。 - 露光媒体の照射面に対して第1の方向に所定角度θ1傾けて用いる第1方向の寸法縮小用のパターンを有する第1マスクと、
前記露光媒体の照射面に対して第2の方向に所定角度θ2傾けて用いる第2方向の寸法縮小用のパターンを有する第2マスクと、
を具備したことを特徴とする露光用マスク。 - 前記請求項5または6記載の露光方法の利用を経て形成されたことを特徴とする半導体装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003128084A JP2004335649A (ja) | 2003-05-06 | 2003-05-06 | 露光装置及び露光方法、露光用マスク、半導体装置 |
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JP2003128084A JP2004335649A (ja) | 2003-05-06 | 2003-05-06 | 露光装置及び露光方法、露光用マスク、半導体装置 |
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JP2004335649A true JP2004335649A (ja) | 2004-11-25 |
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JP2003128084A Withdrawn JP2004335649A (ja) | 2003-05-06 | 2003-05-06 | 露光装置及び露光方法、露光用マスク、半導体装置 |
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JP (1) | JP2004335649A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100584688B1 (ko) | 2005-02-07 | 2006-05-29 | 한국조폐공사 | 전자빔 마스크를 이용한 보안 이미지 형성 방법 |
JP2015092504A (ja) * | 2007-06-01 | 2015-05-14 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 発光装置の作製方法 |
-
2003
- 2003-05-06 JP JP2003128084A patent/JP2004335649A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100584688B1 (ko) | 2005-02-07 | 2006-05-29 | 한국조폐공사 | 전자빔 마스크를 이용한 보안 이미지 형성 방법 |
JP2015092504A (ja) * | 2007-06-01 | 2015-05-14 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 発光装置の作製方法 |
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