JP2004335359A - 希ガス蛍光ランプおよび希ガス蛍光ランプ装置 - Google Patents

希ガス蛍光ランプおよび希ガス蛍光ランプ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ランプ寿命における光量低下が少なく、CIS方式に対応するコンパクトな希ガス蛍光ランプおよび希ガス蛍光ランプ装置を簡便に提供すること。
【解決手段】直管状のガラスバルブの管壁に一対の電極が管軸方向に沿って対向配置され、該ガラスバルブの内壁には蛍光体層が配設された希ガス蛍光ランプにおいて、該ガラスバルブが酸化カリウム・酸化バリウム・酸化珪素(K0・BaO・SiO)からなる基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラスからなり、封入希ガスがキセノン(Xe)とネオン(Ne)の混合ガスであり、全封入圧は15kPa〜93kPaであり、全封入圧に対するキセノン(Xe)の封入割合は20〜80%であることを特徴とする希ガス蛍光ランプとする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スキャナーや複写機の原稿読み取り用光源に使用される希ガス蛍光ランプおよび希ガス蛍光ランプ装置に関する。
【0002】
【従来技術】
近年、スキャナーや複写機の読み取り方式としてCIS(密着型イメージセンサ)方式が開発され、多くのスキャナー、複写機に使用されている。この密着型イメージセンサはそれまで主に使用されてきたCCD方式と比較して、レンズやミラー等の縮小光学系を使用しないためコンパクトな構成となる。図5にその概略配置図を示す。このため、光源としてもCCD方式のときよりコンパクトなものが要求され、例えば500nm近傍にピークを持つ窒化炭素系の発光ダイオード(LED)を線状に配列したLEDアレイが採用されてきている。LEDの特徴は、光量立ち上がりの早さ、光量の周囲環境安定性の良さ、近赤外域に発光スペクトルのピークが無い等がある。図5において、LEDアレイ70,71から出た光が原稿面Fで反射しロッドレンズアレイ90に入り、ロッドレンズアレイ90から出た光を密着型イメージセンサ(CIS)80で受ける。しかしながら、スキャナー、複写機のカラー化、高速化にともないLEDでは十分な光量を得ることはできなくなってきた。
【0003】
ところで、スキャナー、複写機のカラー化、高速化に対応する光量を得られる光源としては、細管の希ガス蛍光ランプも開発されている。この光源はCIS方式に対応するコンパクトな光源ともなる。しかし、この希ガス蛍光ランプは近赤外域に発光スペクトルをもつ。そのため、読取り用光源として使用するに当たっては、近赤外域に感度をもつCISが赤外線に応答し、読み取り精度を低下させるので、CISの前面に赤外カットフィルターを具備する必要がある。
【0004】
このため、赤外光をカットすることがランプ自体で可能であれば、CISユニット装置のコスト削減、および、構造の簡略化等のメリットが生じる。ランプ側で、赤外光をカットする工夫としては、例えば、特許文献1には蛍光ランプの外周に被覆された樹脂製絶縁部材に赤外線吸収部材又は反射部材を混入又は被着した構成が提案されている。しかし、この技術においては、ランプ点灯時のガラスバルブの昇温により、樹脂が熱劣化し、寿命における光量低下の原因となる。また、特許文献2にはスパッタリングまたはディッピングにより赤外反射膜を直接ランプのガラスバルブにコーティングする技術が開示されている。しかし、コーティングの場合はバルブ管軸方向の膜厚が不均一になることが起きる。
【0005】
特許文献3には、封入ガスとしてキセノン(Xe)分圧6.5〜17.3kPa、ネオン(Ne)のXe分圧に対する封入割合を20〜45%とした外部電極式希ガス放電灯では赤外線放射量を低減させ、OA機器用読み取り光源として利用できると記載されている。しかしながら、近時のCIS方式の原稿読み取り光源としては十分に赤外線放射量を低減させることができなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−188909号公報
【特許文献2】
特開2001−256925号公報
【特許文献3】
特開2002−184361号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、累積点灯時間1000時間で初期光量の80%以上で規定されるランプ寿命まで光量低下が少なく、CIS方式に対応するコンパクトな読み取り用光源および読取り用光源装置を簡便に提供することに有る。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、直管状のガラスバルブの管壁に一対の電極が管軸方向に沿って対向配置されており、該ガラスバルブの内部には希ガスが封入され、該ガラスバルブの内壁には蛍光体層が配設された希ガス蛍光ランプにおいて、該ガラスバルブが酸化カリウム・酸化バリウム・酸化珪素(K0・BaO・SiO)からなる基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラスかならり、封入希ガスがキセノン(Xe)とネオン(Ne)の混合ガスであり、全封入圧は15kPa〜93kPaであり、全封入圧に対するキセノン(Xe)の封入割合は20〜80%であり、交流のパルス電圧を印加されて点灯されることを特徴とする希ガス蛍光ランプとするものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、少なくとも一方の電極がガラスバルブの内壁に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の希ガス蛍光ランプとするものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかに記載の希ガス蛍光ランプと、該希ガス蛍光ランプに交流のパルス電圧を印加して該希ガス蛍光ランプを点灯する点灯装置とからなる希ガス蛍光ランプ装置とするものである。
【0011】
【作用】
ガラスバルブ材料が酸化カリウム・酸化バリウム・酸化珪素(K0・BaO・SiO)からなる基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラスである。このカリ・バリウムガラスは波長400nm〜600nmの可視域の光の透過率が約60%以上有り、波長1000nm〜1200nmの近赤外域の光の透過率が3%以下という特性を有する。図6にカリ・バリウムガラスの透過率曲線を示す。
【0012】
また、封入希ガスがキセノン(Xe)とネオン(Ne)の混合ガスであり、全封入圧は15kPa〜93kPaであり、全封入圧に対するXeの封入割合は20〜80%であることにより放射する光の赤外強度を数十%低減する。
【0013】
そして、交流のパルス波形の電圧を印加されることで、赤外域の発光を極めて大きく抑えることが可能となる。本願でいう交流のパルス波形の電圧とはその電圧波形が、特開平6−163006号公報の図3、図4、図5に見られる電圧波形や特開2001−160497号の図4に見られるような、電圧立ち上がり時に尖状電圧部分を有する矩形波パルス電圧波形、特許第3277788号公報の図1や図7に見られるような、一周期内の唯一の最大ピークを有する波形の電圧が0のときの幅をW0としたとき、該W0の幅を電圧波形の繰り返し周期tに対して2W0<tとした繰り返し波形を有する電圧波形である電圧のことをいう。
【0014】
また、少なくとも一方の電極がガラスバルブの内壁に配置されているとガラスバルブ外壁に一対の電極を有する希ガス蛍光ランプにくらべ、ガラスバルブを介しての誘電体障壁放電の電圧を下げることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について説明する。
図1、図2、図3は本発明の希ガス蛍光ランプ1の管軸方向に垂直な面での断面図を示す。図1はK0・BaO・SiO基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラス製のガラスバルブ2の外壁に導電性ペーストからなり、透光性を有し、印刷により形成された一対の電極3、3’が配設されている。
その電極3、3’の外周に絶縁体層6が配設されている。放電空間7に面したガラスバルブ2の内壁にはアパーチャ部5を形成するように一部を除いてLAP(LaPO;Ce,Tb)、YEB((Y,Gd,Eu)BO)、BAM(BaMgAl1017;Eu)等の蛍光体が配設されている。なお、図4は図1に示した希ガス蛍光ランプの一部断面図を示す。
【0016】
図2は一方の電極10’をガラスバルブ内壁に配設し、他方の電極10をガラスバルブ2の外壁に配設した希ガス蛍光ランプ1である。
【0017】
図3は一対の電極11、11’の両方ともガラスバルブ2の内壁に配設した希ガス蛍光ランプ1である。
【0018】
本発明にかかる希ガス蛍光ランプはガラスバルブを誘電体障壁とした誘電体障壁放電をする。図2、図3に示した構造の希ガス蛍光ランプとすると、1対の電極がガラスバルブの外壁にある希ガス蛍光ランプにくらべ、電極間に存在するガラスバルブの厚みを薄くすることができ、印加電圧を下げる(例えば200V〜300V下げる)ことができる。
【0019】
封入ガスはXeとNeの混合ガスであり、全封入圧は15kPa〜93kPaであり、全封入圧に対するXeの封入割合は20〜80%である。
【0020】
図7は希ガス蛍光ランプ1とパルス電圧を印加する点灯装置20からなる希ガス蛍光ランプ装置の例を示す図である。ここでは電圧立ち上がり時に尖状電圧部分を有する交流パルス電圧波形である矩形波パルス電圧波形を印加する点灯装置100を示して説明する。同図において、DC電圧源の電圧Viは外部より供給されるものとしている。DC電圧源にはコンデンサ51が装荷された上で、チョークコイル52を介してFET等を利用したスイッチ素子53に接続される。スイッチ素子53がオン状態からオフ状態に遷移したときに、チョークコイル52に発生する誘導電圧は、昇圧されたDC電圧Vjとしてダイオード14を介して平滑コンデサ15に蓄えられる。因みに、チョークコイル52、スイッチ素子53、ダイオード14、平滑コンデンサ15よりなるチョッパ回路は、昇圧型チョッパ回路と呼ばれる。
【0021】
FET等を利用したスイッチ素子16,17、昇圧トランス18より構成されるインバータ回路はプッシュプル方式で構成されており、チョッパ回路出力電圧Vjは昇圧トランス18の1次側の中点タップに接続される。ここで、昇圧トランス18は、ランプ印加電圧の変化速度について、放電開始直前から、放電開始後の尖頭電圧値に達するまでの期間において、エキシマ生成の効率低下を来たさないような急峻さを有するものを用いる。
【0022】
PWM制御回路19内で生成されたパルス幅変調された制御信号はトランジスタ20,21、抵抗器22,23等からなるインバータゲート信号発生回路に入力され、これによりインバータ回路用ゲート信号GU,GLが生成される。インバータ回路用ゲート信号GU,GLは、それぞれ抵抗器24,25等を介して、インバータ回路用スイッチ素子16,17のゲート端子に入力される。
【0023】
一方、チョッパゲート信号発生回路は、ダイオード26,27、抵抗器28よりなる信号加算器を用いて構成され、これに前記インバータ回路用ゲート信号GU,GLが入力されることにより、チョッパ回路用ゲート信号Gcが生成される。チョッパ回路用ゲート信号Gcは、トランジスタ29,30よりなるバッファ回路、コンデンサ31と抵抗器32よりなる微分回路、抵抗器33を介して、チョッパ回路用スイッチ素子53のゲート端子に入力される。
この図7の回路による電圧波形の例を図8に示す。
【0024】
次に、本発明のランプの効果を示す実験結果について説明する。本発明のランプと組み合わせて使用されるCISの読み取り精度により、ランプ側に必要な性能として赤外発光強度/可視発光強度の比、具体的には800〜1000nmの波長域の最大ピーク強度を544nmの波長でのピーク強度)の値は5%以下である。これは、原稿読み取りにおける赤外域の発光成分の許容限度を示すものである。
【0025】
ランプ点灯波形、放電用ガスの全封入圧、Xe封入割合、ガラス管材質を変えた時の赤外発光強度/可視発光強度の比を図9に示す。図中、Xe:Neの数値は、XeガスとNeガスの封入割合を示す。ここで赤外発光強度は828nm、または882nmの波長でのピーク強度、可視発光強度は544nmの波長でのピーク強度である。希ガス蛍光ランプは図1に示した構成であり、ガラス管の外径はφ5、全長は360mmである。全封入圧は7.98kPa〜93kPa、Xeの封入割合は20%〜100%で変化させた。
【0026】
まず、近赤外域の光を透過する従来から使用されているバリウムガラスからなる従来の希ガスランプに正弦波電圧を印加して点灯させたとき(図中では正弦波点灯と表記)の赤外発光強度/可視発光強度の比について評価を行った。その結果をグラフAに示す。Xe封入割合は30%であり、全封入圧を17.3kPa、26.6kPa、35.4kPa、53.2kPa、62.0kPaまで変化させた。グラフ上の点が左から夫々前記圧力に対応する。その結果、赤外発光強度/可視発光強度の比は17.3kPaのとき25%、62.0kPaのとき23%であり、赤外域の発光成分の許容限度5%を大きく超えるものであった。
【0027】
次に、上記ランプに図7で示した回路にて図8に示した交流パルス電圧を印加して点灯させた。このときの全封入圧は17.3kPa、26.6kPa、35.4kPa、53.2kPa、62.0kPaまで変化させた。グラフ上の点が左から夫々前記圧力に対応する。Xeの封入割合は30%である。その結果をグラフBで示す。交流パルス点灯の赤外発光強度/可視発光強度の比は正弦波点灯のものより約8%程度減少し、赤外発光強度の減少に交流パルス点灯を用いることが効果的であることが分かる。
【0028】
しかしながら、上記結果はいずれも赤外発光強度/可視発光強度の比はCIS方式における赤外域発光成分の許容限度の5%を大きく超えるものであった。上記の図9のA、Bのグラフで示した結果は特許文献3の技術を使用して、点灯波形を正弦波あるいは交流パルス点灯とした場合の結果に相当するものである。
【0029】
次に、ガラスバルブ材料がK0・BaO・SiO基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラスを用いて赤外域の発光成分の減少を調べた。グラフC〜グラフGは、カリ・バリウムガラスを用いた希ガス蛍光ランプにおいて、図7で示した回路にて図8に示した交流パルス電圧を印加して点灯させた結果である。
【0030】
グラフCはXeを100%封入した希ガス蛍光ランプの結果である。このときの全封入圧は7.98kPa、10.6kPa、13.3kPa、16.0kPa、18.6kPaまで変化させた。グラフ上の点が左から夫々前記圧力に対応する。この場合は、赤外域の発光成分の減少は大きいが、全封入ガス圧を18.6kPaとしても未だ赤外発光強度/可視発光強度の比は赤外域の発光成分の許容限度5%には達しなかった。
【0031】
グラフDの結果はXeの封入比率が80%で、全封入圧は9.98kPa、13.3kPa、15kPa、16.6kPa、20kPa、23.2kPaまで変化させたものである。グラフ上の点が左から夫々前記圧力に対応する。この結果から、全封入圧が15kPa以上であれば、カリ・バリウムガラスを用いた希ガス蛍光ランプにおいて、図7で示した回路にて図8に示した交流パルス電圧を印加して点灯させた結果、赤外発光強度/可視発光強度の比は赤外域の発光成分の許容限度5%以下を達成したことを示している。
【0032】
グラフEはXeの封入比率が50%で、全封入圧は16kPa、21.3kPa、26.6kPa、31.9kPa、37.2kPaまで変化させたものである。グラフ上の点が左から夫々前記圧力に対応する。
【0033】
グラフFはXeの封入比率が20%で、全封入圧は26.6kPa、35.4kPa、44.3kPa、53.2kPa、62kPaまで変化させたものである。グラフ上の点が左から夫々前記圧力に対応する。
【0034】
グラフGはXeの封入比率が30%で、全封入圧は39.9kPa、53.2kPa、66.5kPa、79.8kPa、93.1kPaまで変化させたものである。グラフ上の点が左から夫々前記圧力に対応する。
【0035】
全封入圧が15kPa〜93kPaで、全封入圧に対するXeの封入割合は20〜50%の範囲において、図7で示した回路にて図8に示した交流パルス電圧を印加して点灯させた結果、赤外発光強度/可視発光強度の比は赤外域の発光成分の許容限度5%以下を達成したことを示している。
【0036】
次に、図10にガラスバルブにK0・BaO・SiO基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラスを用いた本発明の希ガス蛍光ランプの光量維持率の測定結果を示す。光量維持率は初期の光量を100%として相対強度の変化で示した。比較例として樹脂製の赤外カットフィルターをガラスバルブ外周に被着し赤外域の波長の光を低減した希ガス蛍光ランプ、そして、赤外域の波長の光を低減する効果の無い、Fe−Ni合金を混入していないバリウムガラス製ガラスバルブの希ガス蛍光ランプの光量維持率も示した。
【0037】
点灯時間1000時間での各ランプの光量維持率は、それぞれ、ガラスバルブ材料がK0・BaO・SiO基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラスを用いたランプの光量維持率は86%、樹脂フィルタータイプは65%、赤外カット効果の無いバリウムガラスのランプは84%であった。樹脂フィルタータイプは赤外域の波長の光を低減する基材が樹脂であるため、ランプの発熱から樹脂基材が劣化し、基材が変色することによって可視域の光量低下となっている。一方、ガラスバルブ材料がK0・BaO・SiO基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラスを用いた希ガス蛍光ランプは赤外域の波長の光を低減する基材をガラスとしたため、ランプの発熱による基材劣化は無く、光量維持率は赤外域の波長の光を低減する効果の無いバリウムガラスを使用した希ガス蛍光ランプの光量維持率と同等以上の性能であった。
【0038】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1に記載の発明によれば、直管状のガラスバルブの管壁に一対の電極が管軸方向に沿って対向配置されており、ガラスバルブの内部には希ガスが封入され、ガラスバルブの内壁には蛍光体層が配設された希ガス蛍光ランプにおいて、ガラスバルブが酸化カリウム・酸化バリウム・酸化珪素(K0・BaO・SiO)からなる基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラスからなり、封入希ガスがキセノン(Xe)とネオン(Ne)の混合ガスであり、全封入圧は15kPa〜93kPaであり、全封入圧に対するキセノン(Xe)の封入割合は20〜80%とした希ガス蛍光ランプとすることで、希ガス蛍光ランプから放射する光の赤外強度を数十%低減することができる。
【0039】
そして、請求項2に記載の発明では、少なくとも一方の電極がガラスバルブの内壁に配置されているとガラスバルブ外壁に一対の電極を有する希ガス蛍光ランプにくらべ、ガラスバルブを介しての誘電体障壁放電の電圧を下げることができる。
【0040】
さらに、請求項3に記載の発明では、請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の希ガス蛍光ランプと、該希ガス蛍光ランプに交流パルス電圧を印加して該希ガス蛍光ランプを点灯する点灯装置とを組合わせた希ガス蛍光ランプ装置とすることで、特にCIS方式の原稿読み取りに際し、赤外域の発光を極めて大きく抑えた希ガス蛍光ランプ装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の希ガス蛍光ランプの一例の管軸方向に垂直な面での断面図を示す。
【図2】本発明の希ガス蛍光ランプの一例の管軸方向に垂直な面での断面図を示す。
【図3】本発明の希ガス蛍光ランプの一例の管軸方向に垂直な面での断面図を示す。
【図4】本発明の希ガス蛍光ランプの一例の管軸方向に沿った部分断面図を示す。
【図5】CIS方式の光学系の概略図を示す。
【図6】カリ・バリウムガラスの透過率曲線の一例を示す。
【図7】希ガス蛍光ランプと交流パルス電圧を印加する点灯装置からなる希ガス蛍光ランプ装置の例を示す図である。
【図8】図7の回路でランプに印加される交流パルス電圧の一例を示す。
【図9】本発明の希ガス蛍光ランプの効果を示す実験例を示す。
【図10】本発明の希ガス蛍光ランプの光量維持率改善効果を示す実験例を示す。
【符号の説明】
1 希ガス蛍光ランプ
2 ガラスバルブ
3、3’ 電極
4 蛍光体層
5 アパーチャ部
6 絶縁体層
7 放電空間
10、10’ 電極
11、11’ 電極
12 絶縁体層
13 絶縁体層
15 平滑ダイオード
16、17 インバータ回路用スイッチング素子
18 昇圧トランス
19 PWM制御回路
51 コンデンサ
52 チョークコイル
53 チョッパ回路用スイッチ素子
70、71 LEDアレイ
F 原稿面
80 密着型イメージセンサ(CIS)
90 ロッドレンズアレイ
100 点灯装置

Claims (3)

  1. 直管状のガラスバルブの管壁に一対の電極が管軸方向に沿って対向配置されており、該ガラスバルブの内部には希ガスが封入され、該ガラスバルブの内壁には蛍光体層が配設された希ガス蛍光ランプにおいて、
    該ガラスバルブが酸化カリウム・酸化バリウム・酸化珪素(K0・BaO・SiO)からなる基材に2価の鉄イオンを混入したカリ・バリウムガラスからなり、封入希ガスがキセノン(Xe)とネオン(Ne)の混合ガスであり、全封入圧は15kPa〜93kPaであり、全封入圧に対するキセノン(Xe)の封入割合は20〜80%であり、交流のパルス電圧を印加されて点灯されることを特徴とする希ガス蛍光ランプ。
  2. 少なくとも一方の電極がガラスバルブの内壁に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の希ガス蛍光ランプ。
  3. 請求項1または請求項2の何れかに記載の希ガス蛍光ランプと、該希ガス蛍光ランプに交流のパルス電圧を印加して該希ガス蛍光ランプを点灯する点灯装置とからなる希ガス蛍光ランプ装置。
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