JP2004334672A - 活線挿抜装置の試験システム - Google Patents
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Abstract
【課題】従来、ATM機等稼働中の機器に使用されている回路基板よりなる活線挿抜装置の製品試験は、複数の回路基板を装着し、実動作状態の試験環境を準備し、手動で回路基板を挿入、抜き出して、試験を行っていたため、多くの試験時間を費やし、コスト高となっていた。また、不具合個所の特定が難しく、試験設備に汎用性が乏しいという課題を解決するため、試験装置を自動化し、データベースを備えて挿入、抜き出しされる側、する側の動特性を定量的に測定しようとする。
【解決手段】活線挿抜装置の活線挿抜時に発生し得る電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を模擬した変動パターンをデータベースとして記憶し、そのデータから電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置か変動波形を出力して活線挿抜装置に印加し、良否判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】活線挿抜装置の活線挿抜時に発生し得る電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を模擬した変動パターンをデータベースとして記憶し、そのデータから電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置か変動波形を出力して活線挿抜装置に印加し、良否判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばATM装置などの稼働中のシステムに挿入/抜き出しする活線挿抜装置の試験システムに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
活線挿抜装置は、活線挿入や抜き出し時に稼働中のシステムに突入電流の防止や、電源および信号ライン群に悪影響を与えない仕組みが施されたものが示されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−228943号公報 図1[0013]欄
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような活線挿抜装置においては、前記特許文献1には示されてないが、活線挿抜時の正常な動作を保証するため、バックプレーンに複数の活線挿抜装置(通常回路基板で構成されている)を装着し、例えば動作中の試験用ATM機に挿入、抜き出しを行う実動作状態またはそれに近い動作状態で、複数の活線挿抜装置(回路基板)を順次手動で挿入、抜き出しを行って試験を行っている。しかしながら、このような試験方法では以下のような問題点があった。
(1)複数の活線挿抜装置(回路基板)で構成される組み合わせ自由度の高い活線挿抜装置の場合には、試験項目が多く、手動による挿入、抜き出しでは試験時間が長くなりコストアップとなる。
(2)回路基板同士の特性バラツキが重なり合い、非定量な試験となり、不具合箇所の特定が難しい。
(3)実動作環境またはそれに近い環境を用意する必要があるので、複数の回路基板を準備することになり、試験設備が高価となり、また汎用性が乏しい。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであって、活線挿抜装置の試験を自動化し、挿入、抜き出しする装置の活線挿抜時の動特性と、挿入、抜き出しされる装置の動特性とを定量的に測定し、良否判定ができるとともに、データベースを備え、試験毎の良品または不具合と判定された場合のパターンを保存してデータベース化することにより、試験判定処理を単純化、省力化するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
活線挿抜装置の試験システムであって、電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置と計測装置と制御装置とを備えた活線挿抜装置の試験システムであって、制御装置の信号によって、活線挿抜装置が活線挿抜時に発生し得る電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を模擬した変動パターンを、電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置が出力して活線挿抜装置に印加し、計測装置で活線挿抜装置の良否を判定するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。
図1は実施の形態1による活線挿抜装置の試験システム50の構成図である。複数の活線挿抜装置(回路基板)の試験システムを理解し易くするために活線挿抜装置の被試験対象部分を示す図2でもって説明する。
図2において、被試験対象100である複数の回路基板901、902・・・90n、90Nはバックプレーン8に装着されている。
回路基板90nは、実機装置に装着されたとした場合の挿入、抜き出し動作の例を示すものである。この図2の前記回路基板901・・・90Nはいずれも装置仕様として活線挿抜されるものであり、図1においては被試験対象100として表示している。次に図1において、前記バックプレーン8に装着された活線挿抜装置(回路基板)901・・・90Nである被試験対象100は、電源ライン101、副電源ライン104、信号ライン103、副信号ライン105、GNDライン102を接続切替え装置2を介し、電源ライン変動装置300と負荷インピーダンス可変装置400に接続されている。
また、電源ライン101、信号ライン103は計測装置500に接続され、信号変動が計測される。なお、前記電源ライン101、信号ライン103は、後述する活線挿抜装置(回路基板)の挿抜される側の試験時の信号変動が、前記副電源ライン104、副信号ライン105は挿抜する側の試験時の信号変動が計測装置500に送信されるものである。前記被試験対象100に光送受信器などを内蔵している場合には、通信エラー検出装置6を接続し通信エラーの発生の有無を試験する。変動パターンデータベース701には、試験時に使用する電源変動パターン波形、前記活線挿抜装置901・・・90Nの不具合時の変動波形パターンと不良原因、および良品の変動パラメータをデータベース化して保存されている。また、前記各装置を制御するため制御装置7が設けられている。
【0008】
前記電源ライン変動装置300は、変動成分の電圧レベル、周波数を変化させることによって被試験対象100の電源変動ノイズマージンを定量的に試験するものであり、また前記負荷インピーダンス可変装置は、負荷インピーダンスを変化させることによって、被試験対象100の負荷インピーダンス変動への特性マージンを定量的に試験するものである。
前記接続切替え装置2は、電源ライン101、信号ライン103への接続タイミングを時間的にずらすことにより、活線挿抜装置901・・・90Nの挿入、抜き出しタイミング変動への特性マージンを定量的に試験する。
【0009】
前記計測装置500は、図3に示すように、計測ライン511の各計測点に対し、コンパレータ(1a)504とコンパレータ(1b)505を設け、それぞれに対して比較電圧(1a)502、比較電圧(1b)503を有し前記コンパレータ(1a)、(1b)504、505の出力をラッチ回路(1a)506、ラッチ回路(1b)507にてラッチし、デコーダ509に入力し、その出力をデジタル入力装置510に接続することにより、比較電圧(1a)502と比較電圧(1b)503を越えるような信号の擾乱の有無を見逃すことなく計測できる構成を備えている。なおこの図3には図示省略したAD変換器も設けられている。また、コンパレータ504、505は制御装置7からのリセット信号508によって適時リセットできる。なお、計測ライン511は、図1に示した信号ライン103、副電源ライン104、副信号ライン105を表すものである。
【0010】
次に活線挿抜装置の試験システム50の動作について説明する。前記構成によれば被試験対象100が、活線挿抜される側と、活線挿抜する側の特性試験が定量的に行えるものであり、前記双方の場合について個別に説明する。
【0011】
(1)挿抜される側の装置の特性試験
電源ライン変動装置300によって、定電圧を発生し、接続切替え装置2によって電源ライン101に供給しておく。
次に電源ライン変動装置300によって、活線挿抜時に発生しうる電源ライン変動を摸擬し、電源ライン101へ供給する。ここで電源ライン変動を摸擬する方法は次の通り。
予め別途準備した回路基板毎の変動パターンを計測保存してデータベース化し、記憶装置701に保存し、その保存されている回路基板の変動パターンのデータベースを元に制御装置7によって試験時に変動パターンを選択し、電源ライン変動装置300を制御し自動的に変動波形を生成する。
さらに図4に示すような負荷インピーダンス可変装置400によって信号ラインの終端抵抗値に見合う抵抗値に設定された負荷インピーダンスを接続切替装置2により、信号ライン103へ接続する。その過程において、信号ライン103を計測装置500にて計測し、例えば図2で示したような活線挿抜装置(回路基板)90nの挿抜により、他の活線挿抜装置(回路基板)に異常な信号の擾乱が無い事を確認し判定する。これと同時に、図示省略したAD変換器にて波形計測し、試験結果によって次の様に処理する。
不具合判定の場合には、あらかじめ変動パターンデータベース701に保存されている不具合波形変動パターンと計測波形を照合して不良原因を特定する。照合の結果、一致するパターンが存在しない場合は、計測波形を新たに前記データベース701へ追加する。さらに不具合判定された回路基板は別途故障解析され、不具合原因が判明した場合、先に保存済みの不具合波形と関連付けて不具合原因を保存し、次回からの試験時における不具合原因特定に活用する。一方、良品判定の場合には、波形変動成分の振幅、変動継続時間、周波数成分(変動波形の傾き)を特徴量として制御装置7により算出し、データベース701へ保存し、試験実施された回路基板の良品動特性を蓄積し、バラツキを把握できる。
また必要に応じ、あらかじめ被試験対象100を制御装置7によってテストモードに設定することもできる。また、活線挿抜装置に光送受信機能を有する場合には通信エラー検出装置6によって、通信エラーが発生しないことを確認判定する。
【0012】
(2)挿抜する側の特性試験
電源ライン変動装置300によって定電圧を発生させ、接続切替装置2によって電源ライン101へ供給する。また前記(1)と同じく負荷インピーダンス可変装置400によって信号ラインの終端抵抗値に見合う抵抗値に設定された負荷インピーダンスを接続切替装置2により、信号ライン103へ接続する。その過程において、副電源ライン104及び副信号ライン105を計測装置500にて計測し、例えば図2で示したような回路基板90nの挿抜による自身の回路基板90nに異常な信号の擾乱が無い事を確認し判定する。さらに前記(1)と同様にAD変換器にて波形計測し、試験結果によって同様な処理を実施する。
【0013】
このように、バックプレーン8に装着された活線挿抜装置(回路基板)900・・・90nである被試験対象100に対し、活線挿抜される側と挿抜する側の動作を摸擬し、それぞれについて、電源ライン変動装置300によって、変動成分の電圧レベル、周波数を変化させることにより被試験対象100の電源変動ノイズマージンを定量的に試験でき、また、負荷インピーダンス可変装置400によって、負荷インピーダンスを変化させることにより、被試験対象100の負荷インピーダンス変動への特性マージンを定量的に試験でき、さらに、接続切替装置2によって、電源ライン、信号ラインの接続タイミングを時間的に変化させることにより、挿抜タイミング変動への特性マージンを定量的に試験できる。
また、特性の違った複数の回路基板を摸擬することができるため、複数の回路基板から構成される活線挿抜装置の試験を自由度の高い組合せ試験を避けることにより試験時間を短縮させ、かつ汎用性の高い試験が実現できる。
つまり、回路基板を複数組み合わせることなく、かつ活線挿抜を実施する必要がなく、回路基板単体毎に試験でき、各回路基板の活線挿抜時の単体動特性を効率良くかつ定量的に試験でき、また同一装置で各回路基板全てに対応できるため、試験設備の汎用化ができる。
また、変動波形パターンが自動的に蓄積されていくので解析作業が省略化でき、回路基板の不具合の原因特定が容易となりまた良品動特性バラツキを把握できる。またさらに計測装置にコンパレータ、ラッチ回路、デコーダを設けたコンパレータ処理装置としているので判断する点数を減らすことができるとともにデジタル値で良否判定ができるという効果がある。
【0014】
実施の形態2.
実施の形態2の計測装置500を図に基づいて説明する。
図5に示すようにコンパレータ処理装置500には入力部に切替え装置513を設けている。このような構成を採用することにより、挿抜される側の装置の特性試験での計測ライン101、103と、挿抜する側装置の特性試験での計測ライン104、105とを試験モードに応じて切替え、コンパレータ処理装置500の必要数を半減でき、コンパレータ以降の処理回路を減らすという効果がある。
【0015】
【発明の効果】
この発明は以上述べたような構成であるので、以下のような効果がある。すなわち、電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置と計測装置と制御装置とを備えた活線挿抜装置の試験システムであって、制御装置の信号によって、活線挿抜装置が活線挿抜時に発生し得る電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を模擬した変動パターンを、電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置が出力して活線挿抜装置に印加し、計測装置で活線挿抜装置の良否を判定するものであるので、試験が自動化され、挿抜する側の装置と挿抜される側の装置の活線挿抜時の動特性が定量的に測定の上良否判定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による活線挿抜装置の試験システムを示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1による活線挿抜装置の被試験対象部分を説明する図である。
【図3】この発明の実施の形態1の計測装置を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1の負荷インピーダンス可変装置を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2の計測装置を示す図である。
【符号の説明】
2 接続切替え装置、6 通信エラー検出装置、7 制御装置、
8 バックプレーン、50 活線挿抜装置の試験システム、
101 電源ライン、103 信号ライン、104 副電源ライン、
105 副信号ライン、300 電源ライン変動装置、
400 負荷インピーダンス可変装置、500 計測装置、
513 切替え装置、701 変動パターンデータベース、
901〜90N 活線挿抜装置(回路基板)。
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばATM装置などの稼働中のシステムに挿入/抜き出しする活線挿抜装置の試験システムに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
活線挿抜装置は、活線挿入や抜き出し時に稼働中のシステムに突入電流の防止や、電源および信号ライン群に悪影響を与えない仕組みが施されたものが示されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−228943号公報 図1[0013]欄
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような活線挿抜装置においては、前記特許文献1には示されてないが、活線挿抜時の正常な動作を保証するため、バックプレーンに複数の活線挿抜装置(通常回路基板で構成されている)を装着し、例えば動作中の試験用ATM機に挿入、抜き出しを行う実動作状態またはそれに近い動作状態で、複数の活線挿抜装置(回路基板)を順次手動で挿入、抜き出しを行って試験を行っている。しかしながら、このような試験方法では以下のような問題点があった。
(1)複数の活線挿抜装置(回路基板)で構成される組み合わせ自由度の高い活線挿抜装置の場合には、試験項目が多く、手動による挿入、抜き出しでは試験時間が長くなりコストアップとなる。
(2)回路基板同士の特性バラツキが重なり合い、非定量な試験となり、不具合箇所の特定が難しい。
(3)実動作環境またはそれに近い環境を用意する必要があるので、複数の回路基板を準備することになり、試験設備が高価となり、また汎用性が乏しい。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであって、活線挿抜装置の試験を自動化し、挿入、抜き出しする装置の活線挿抜時の動特性と、挿入、抜き出しされる装置の動特性とを定量的に測定し、良否判定ができるとともに、データベースを備え、試験毎の良品または不具合と判定された場合のパターンを保存してデータベース化することにより、試験判定処理を単純化、省力化するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
活線挿抜装置の試験システムであって、電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置と計測装置と制御装置とを備えた活線挿抜装置の試験システムであって、制御装置の信号によって、活線挿抜装置が活線挿抜時に発生し得る電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を模擬した変動パターンを、電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置が出力して活線挿抜装置に印加し、計測装置で活線挿抜装置の良否を判定するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。
図1は実施の形態1による活線挿抜装置の試験システム50の構成図である。複数の活線挿抜装置(回路基板)の試験システムを理解し易くするために活線挿抜装置の被試験対象部分を示す図2でもって説明する。
図2において、被試験対象100である複数の回路基板901、902・・・90n、90Nはバックプレーン8に装着されている。
回路基板90nは、実機装置に装着されたとした場合の挿入、抜き出し動作の例を示すものである。この図2の前記回路基板901・・・90Nはいずれも装置仕様として活線挿抜されるものであり、図1においては被試験対象100として表示している。次に図1において、前記バックプレーン8に装着された活線挿抜装置(回路基板)901・・・90Nである被試験対象100は、電源ライン101、副電源ライン104、信号ライン103、副信号ライン105、GNDライン102を接続切替え装置2を介し、電源ライン変動装置300と負荷インピーダンス可変装置400に接続されている。
また、電源ライン101、信号ライン103は計測装置500に接続され、信号変動が計測される。なお、前記電源ライン101、信号ライン103は、後述する活線挿抜装置(回路基板)の挿抜される側の試験時の信号変動が、前記副電源ライン104、副信号ライン105は挿抜する側の試験時の信号変動が計測装置500に送信されるものである。前記被試験対象100に光送受信器などを内蔵している場合には、通信エラー検出装置6を接続し通信エラーの発生の有無を試験する。変動パターンデータベース701には、試験時に使用する電源変動パターン波形、前記活線挿抜装置901・・・90Nの不具合時の変動波形パターンと不良原因、および良品の変動パラメータをデータベース化して保存されている。また、前記各装置を制御するため制御装置7が設けられている。
【0008】
前記電源ライン変動装置300は、変動成分の電圧レベル、周波数を変化させることによって被試験対象100の電源変動ノイズマージンを定量的に試験するものであり、また前記負荷インピーダンス可変装置は、負荷インピーダンスを変化させることによって、被試験対象100の負荷インピーダンス変動への特性マージンを定量的に試験するものである。
前記接続切替え装置2は、電源ライン101、信号ライン103への接続タイミングを時間的にずらすことにより、活線挿抜装置901・・・90Nの挿入、抜き出しタイミング変動への特性マージンを定量的に試験する。
【0009】
前記計測装置500は、図3に示すように、計測ライン511の各計測点に対し、コンパレータ(1a)504とコンパレータ(1b)505を設け、それぞれに対して比較電圧(1a)502、比較電圧(1b)503を有し前記コンパレータ(1a)、(1b)504、505の出力をラッチ回路(1a)506、ラッチ回路(1b)507にてラッチし、デコーダ509に入力し、その出力をデジタル入力装置510に接続することにより、比較電圧(1a)502と比較電圧(1b)503を越えるような信号の擾乱の有無を見逃すことなく計測できる構成を備えている。なおこの図3には図示省略したAD変換器も設けられている。また、コンパレータ504、505は制御装置7からのリセット信号508によって適時リセットできる。なお、計測ライン511は、図1に示した信号ライン103、副電源ライン104、副信号ライン105を表すものである。
【0010】
次に活線挿抜装置の試験システム50の動作について説明する。前記構成によれば被試験対象100が、活線挿抜される側と、活線挿抜する側の特性試験が定量的に行えるものであり、前記双方の場合について個別に説明する。
【0011】
(1)挿抜される側の装置の特性試験
電源ライン変動装置300によって、定電圧を発生し、接続切替え装置2によって電源ライン101に供給しておく。
次に電源ライン変動装置300によって、活線挿抜時に発生しうる電源ライン変動を摸擬し、電源ライン101へ供給する。ここで電源ライン変動を摸擬する方法は次の通り。
予め別途準備した回路基板毎の変動パターンを計測保存してデータベース化し、記憶装置701に保存し、その保存されている回路基板の変動パターンのデータベースを元に制御装置7によって試験時に変動パターンを選択し、電源ライン変動装置300を制御し自動的に変動波形を生成する。
さらに図4に示すような負荷インピーダンス可変装置400によって信号ラインの終端抵抗値に見合う抵抗値に設定された負荷インピーダンスを接続切替装置2により、信号ライン103へ接続する。その過程において、信号ライン103を計測装置500にて計測し、例えば図2で示したような活線挿抜装置(回路基板)90nの挿抜により、他の活線挿抜装置(回路基板)に異常な信号の擾乱が無い事を確認し判定する。これと同時に、図示省略したAD変換器にて波形計測し、試験結果によって次の様に処理する。
不具合判定の場合には、あらかじめ変動パターンデータベース701に保存されている不具合波形変動パターンと計測波形を照合して不良原因を特定する。照合の結果、一致するパターンが存在しない場合は、計測波形を新たに前記データベース701へ追加する。さらに不具合判定された回路基板は別途故障解析され、不具合原因が判明した場合、先に保存済みの不具合波形と関連付けて不具合原因を保存し、次回からの試験時における不具合原因特定に活用する。一方、良品判定の場合には、波形変動成分の振幅、変動継続時間、周波数成分(変動波形の傾き)を特徴量として制御装置7により算出し、データベース701へ保存し、試験実施された回路基板の良品動特性を蓄積し、バラツキを把握できる。
また必要に応じ、あらかじめ被試験対象100を制御装置7によってテストモードに設定することもできる。また、活線挿抜装置に光送受信機能を有する場合には通信エラー検出装置6によって、通信エラーが発生しないことを確認判定する。
【0012】
(2)挿抜する側の特性試験
電源ライン変動装置300によって定電圧を発生させ、接続切替装置2によって電源ライン101へ供給する。また前記(1)と同じく負荷インピーダンス可変装置400によって信号ラインの終端抵抗値に見合う抵抗値に設定された負荷インピーダンスを接続切替装置2により、信号ライン103へ接続する。その過程において、副電源ライン104及び副信号ライン105を計測装置500にて計測し、例えば図2で示したような回路基板90nの挿抜による自身の回路基板90nに異常な信号の擾乱が無い事を確認し判定する。さらに前記(1)と同様にAD変換器にて波形計測し、試験結果によって同様な処理を実施する。
【0013】
このように、バックプレーン8に装着された活線挿抜装置(回路基板)900・・・90nである被試験対象100に対し、活線挿抜される側と挿抜する側の動作を摸擬し、それぞれについて、電源ライン変動装置300によって、変動成分の電圧レベル、周波数を変化させることにより被試験対象100の電源変動ノイズマージンを定量的に試験でき、また、負荷インピーダンス可変装置400によって、負荷インピーダンスを変化させることにより、被試験対象100の負荷インピーダンス変動への特性マージンを定量的に試験でき、さらに、接続切替装置2によって、電源ライン、信号ラインの接続タイミングを時間的に変化させることにより、挿抜タイミング変動への特性マージンを定量的に試験できる。
また、特性の違った複数の回路基板を摸擬することができるため、複数の回路基板から構成される活線挿抜装置の試験を自由度の高い組合せ試験を避けることにより試験時間を短縮させ、かつ汎用性の高い試験が実現できる。
つまり、回路基板を複数組み合わせることなく、かつ活線挿抜を実施する必要がなく、回路基板単体毎に試験でき、各回路基板の活線挿抜時の単体動特性を効率良くかつ定量的に試験でき、また同一装置で各回路基板全てに対応できるため、試験設備の汎用化ができる。
また、変動波形パターンが自動的に蓄積されていくので解析作業が省略化でき、回路基板の不具合の原因特定が容易となりまた良品動特性バラツキを把握できる。またさらに計測装置にコンパレータ、ラッチ回路、デコーダを設けたコンパレータ処理装置としているので判断する点数を減らすことができるとともにデジタル値で良否判定ができるという効果がある。
【0014】
実施の形態2.
実施の形態2の計測装置500を図に基づいて説明する。
図5に示すようにコンパレータ処理装置500には入力部に切替え装置513を設けている。このような構成を採用することにより、挿抜される側の装置の特性試験での計測ライン101、103と、挿抜する側装置の特性試験での計測ライン104、105とを試験モードに応じて切替え、コンパレータ処理装置500の必要数を半減でき、コンパレータ以降の処理回路を減らすという効果がある。
【0015】
【発明の効果】
この発明は以上述べたような構成であるので、以下のような効果がある。すなわち、電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置と計測装置と制御装置とを備えた活線挿抜装置の試験システムであって、制御装置の信号によって、活線挿抜装置が活線挿抜時に発生し得る電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を模擬した変動パターンを、電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置が出力して活線挿抜装置に印加し、計測装置で活線挿抜装置の良否を判定するものであるので、試験が自動化され、挿抜する側の装置と挿抜される側の装置の活線挿抜時の動特性が定量的に測定の上良否判定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による活線挿抜装置の試験システムを示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1による活線挿抜装置の被試験対象部分を説明する図である。
【図3】この発明の実施の形態1の計測装置を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1の負荷インピーダンス可変装置を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2の計測装置を示す図である。
【符号の説明】
2 接続切替え装置、6 通信エラー検出装置、7 制御装置、
8 バックプレーン、50 活線挿抜装置の試験システム、
101 電源ライン、103 信号ライン、104 副電源ライン、
105 副信号ライン、300 電源ライン変動装置、
400 負荷インピーダンス可変装置、500 計測装置、
513 切替え装置、701 変動パターンデータベース、
901〜90N 活線挿抜装置(回路基板)。
Claims (7)
- 電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置と計測装置と制御装置とを備えた活線挿抜装置の試験システムであって、前記制御装置の信号によって、前記活線挿抜装置が活線挿抜時に発生し得る電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を模擬した変動パターンを、前記電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置が出力して前記活線挿抜装置に印加し、前記計測装置で前記活線挿抜装置の良否を判定することを特徴とする活線挿抜装置の試験システム。
- 活線挿抜装置の試験システムであって、前記試験システムは変動パターンデータベース、制御装置、接続切替え装置、電源ライン変動装置、負荷インピーダンス可変装置および計測装置とを備えており、
前記変動パターンデータベースは、前記活線挿抜装置が活線挿抜時に発生し得る電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を模擬した変動パターンをデータベースとして記憶しているものであり、
前記制御装置は、前記変動パターンデータベースから前記変動パターンを選択するとともに、前記電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置を制御してその出力を前記活線挿抜装置に印加するものであり、前記接続切替え装置は、前記電源ライン変動装置の出力と負荷インピーダンス可変装置の出力とを前記活線挿抜装置へ接続するタイミングをずらして印加させるものであり、
前記計測装置は、前記接続時に発生する前記電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を計測するとともに、前記活線挿抜装置の良否判定を行うことを特徴とする活線挿抜装置の試験システム。 - 活線挿抜装置の試験システムであって、前記試験システムは変動パターンデータベース、制御装置、接続切替え装置、電源ライン変動装置、負荷インピーダンス可変装置および計測装置とを備えており、
前記変動パターンデータベースは、前記活線挿抜装置が活線挿抜時に発生し得る電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を模擬した変動パターンをデータベースとして記憶しているものであり、
前記制御装置は、前記変動パターンデータベースから前記変動パターンを選択するとともに、前記電源ライン変動装置と負荷インピーダンス可変装置を制御してその出力を前記活線挿抜装置に印加するものであり、
前記接続切替え装置は、前記電源ライン変動装置の出力と負荷インピーダンス可変装置の出力とを前記活線挿抜装置へ接続するタイミングをずらして印加させるとともに、
前記電源ライン変動装置に副電源ラインを介して、前記負荷インピーダンス可変装置には副信号ラインを介して接続されており、また前記挿抜装置には電源ラインおよび信号ラインとを介して接続されているものであり、
前記計測装置は、前記接続切替え装置の切替え接続により前記副電源ラインと副信号ラインを介して前記活線挿抜装置の挿抜する装置の前記電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を測定、良否判定を行うとともに、前記電源ラインと信号ラインを介して前記活線挿抜装置の挿抜される装置の前記電源ラインの変動成分および信号ラインの変動波形を測定、良否判定を行うことを特徴とする活線挿抜装置の試験システム。 - さらに加えて前記計測装置は、前記変動パターンデータベースが記憶している不具合変動パターンと一致しない変動パターンを計測した場合、そのパターンを前記変動パターンデータベースに追加し、
さらに加えて前記制御装置は、前記計測装置が良品と判定した場合の計測データの特徴量を算出して、その特徴量を前記変動パターンデータベースに追加することを特徴とする請求項3に記載の活線挿抜装置の試験システム。 - 前記計測装置には、複数のコンパレータ処理装置と、これにつながるデコーダおよびデジタル入力装置とが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の活線挿抜装置の試験システム。
- 前記計測装置に設けられたコンパレータ処理装置の入力部に切替え装置が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の活線挿抜装置の試験システム。
- 前記活線挿抜装置には、通信エラー検出装置が接続されており、前記活線挿抜装置に光送受信機能を内蔵している場合の通信エラーを検出することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の活線挿抜装置の試験システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003131679A JP2004334672A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 活線挿抜装置の試験システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003131679A JP2004334672A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 活線挿抜装置の試験システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004334672A true JP2004334672A (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=33506791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003131679A Pending JP2004334672A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 活線挿抜装置の試験システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004334672A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013200593A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-03 | Fujitsu Ltd | 試験装置,試験方法および試験プログラム |
US20220082638A1 (en) * | 2020-09-17 | 2022-03-17 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Connection tester |
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2003
- 2003-05-09 JP JP2003131679A patent/JP2004334672A/ja active Pending
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