JP2004333922A - 光電気配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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哲夫 佐伯
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Abstract

【課題】光信号の結合効率が高い光電気配線基板を提供すること。
【解決手段】光電気配線基板は、光素子を搭載する樹脂層と、樹脂層上に形成され光素子へ接続される電気配線層と、樹脂層内に形成され光素子に授受する光信号を伝搬する光導波路を備え、樹脂層はその表面に凹部と凸部を有し、電気配線層は凹部に形成され、光導波路は凸部に露出して光素子と近接する端部を有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光電気配線基板およびその製造方法に関し、詳しくは、光配線と電気配線が形成された光電気配線基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報処理装置の高速化に伴う放射ノイズ増大、等長配線、多層化による基板コストの増大等、電気配線基板の課題を克服する手段として、近年、光電気配線基板が注目されている。
光電気配線基板は高速動作部を光配線で構成し、また、電力供給部と低速動作部は従来通り電気配線によって構成するものである。
このように高速動作部を光配線に置き換えることによって、放射ノイズ、基板の多層化などの問題を解決することができる。
【0003】
従来の光電気配線基板としては、例えば、図6および図7に示されるようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図6および図7に示される従来の光電気配線基板は、光ファイバ101と、光ファイバ101を固定する導電性突起部102と、光配線層を形成する樹脂層103と、光配線層を貫通して形成される導電性突起電極104と、導電性突起電極104に配線された電気配線105と、光配線層の光ファイバ101に形成されたミラー106と、導体層107を含む基板108と、リード109により導電性突起電極104に接続された発光素子110から構成されている。
【0004】
光ファイバ101は樹脂層103に埋め込まれ、さらに導電性突起部102によって固定されることにより光配線層を構成している。また、導電性突起部102は基板108に形成された導体層107と導通するように構成されている。基板108の導体層107を介して伝達された電気信号は、導電性突起電極104およびリード109を介して発光素子110に伝達され、電気信号に対応した光信号が発光素子110から放射される。発光素子110から放射された光信号は光配線層を進み、ミラー106によって反射されることにより進路を90度曲げられ、光ファイバ101内を伝播して光検出器(図示せず)に受光され電気信号に変換される。
【0005】
また、この発明に関連する他の従来技術としては、ポリシラン化合物に紫外光を照射することにより照射部の屈折率を照射量に応じて低下させる手法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−7462号公報
【非特許文献1】
堀 彰弘、外1名、「フォトブリーチングポリマ材料を用いた光導波路技術の検討」、第12回マイクロエレクトロニクスシンポジウム予稿集、2002年10月、第223〜226頁
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図6および図7に示される従来の光電気配線基板では、発光素子110のリード109の長さに、リード109が接続される電極パッドの厚み(図示せず)を加えた距離分だけ発光素子と光配線層との間に空隙が存在する
【0008】
一般的に発光素子から放射される光信号は広がりを有するため、発光素子から放射された光信号は、光配線層を通過しミラー106によって反射されて光ファイバ101に結合するまでに、光信号のスポット径が光ファイバ101のコア径よりも広がってしまい結合効率が低下する。
【0009】
例えば、発光素子110の放射角を30度(半値全角)、マルチモード光ファイバ101のコア径を20μm、発光素子110から光ファイバ101のコアまでの距離を50μmとすると、光ファイバ101の端部における光信号のスポット径は約26μmとなり、光ファイバ101のコア径に対して光信号のスポット径が大きくなってしまう。
さらに作製時の公差により、発光素子と光ファイバの光軸は数μm程度ずれることがあり、この場合、光信号の結合効率がさらに低下する恐れがある。
【0010】
ここで、集光レンズを発光素子110とミラー106の間に配置することにより、光ファイバの端部における光信号のスポット径を縮小し、結合効率を改善することは可能である。しかし、作製公差を考慮して光電気配線基板上にμmオーダーの精度で集光レンズを配置することは非常に困難である。
【0011】
この発明は以上のような事情を考慮してなされたものであり、光信号の結合効率が高い光電気配線基板を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、光素子を搭載する樹脂層と、樹脂層上に形成され光素子へ接続される電気配線層と、樹脂層内に形成され光素子に授受する光信号を伝搬する光導波路を備え、樹脂層はその表面に凹部と凸部を有し、電気配線層は凹部に形成され、光導波路は凸部に露出して光素子と近接する端部を有する光電気配線基板を提供するものである。
【0013】
つまり、この発明による光電気配線基板は、光導波路の端部が樹脂層の凸部に露出して光素子と近接する。
このため、光導波路の端部と光素子との距離が凸部の高さ分だけ短くなり、光導波路の端部と光素子との光信号の結合効率が改善される。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明による光電気配線基板は、光素子を搭載する樹脂層と、樹脂層上に形成され光素子へ接続される電気配線層と、樹脂層内に形成され光素子に授受する光信号を伝搬する光導波路を備え、樹脂層はその表面に凹部と凸部を有し、電気配線層は凹部に形成され、光導波路は凸部に露出して光素子と近接する端部を有することを特徴とする。
【0015】
この発明による光電気配線基板において、光素子としては、例えば、電気信号を光信号に変換する発光素子や光信号を電気信号に変換する受光素子などを挙げることができる。
【0016】
また、この発明による光電気配線基板において、樹脂層は光照射により親水性と可溶性を発現する樹脂からなっていてもよい。
このような樹脂としては、例えば、一般にフォトブリーチングポリマ材料(photobleaching polymer material)と呼ばれるものを用いることができる。フォトブリーチングポリマ材料の具体例としては、例えば、フォトブリーチ性ポリシラン(以下、単にポリシランと称する)を挙げることができる。
ポリシランは、ケイ素原子が連続して5個以上連なった構造を有する有機ケイ素ポリマーであり、具体的には下記の化1に示すような構造を有するポリマーである。
【0017】
【化1】
Figure 2004333922
【0018】
ただし、R、R、Rはそれぞれ1価の炭化水素基、アルコキシ基、水素原子を、n、mはそれぞれ0以上で、かつ、n+mは5以上の整数を表わす。
このようなポリシランは、一般に250nm以上の紫外領域に吸収を有し、酸素存在下で紫外光を照射するとそのケイ素−ケイ素(Si−Si)結合が一部切断され、シロキサン(Si−O−Si)結合やシラノール(Si−OH)基に変換される。
これにより、ポリシランの紫外吸収が減少するとともに、親水性とアルカリ溶液に対する可溶性が発現される。
【0019】
親水性は、後述する光電気配線基板の製造方法で触れるように、樹脂層上に無電解メッキ法によって電気配線層を形成する際に利用され、可溶性は樹脂層に凹部と凸部を形成する際に利用される。
このため、光照射により親水性と可溶性とを発現するポリシランを樹脂層の材料として用いると、電気配線層、並びに、凹部および凸部を容易に形成できるようになり、特に、光照射を利用することから微細加工を行ううえで非常に有用となる。
【0020】
また、上記ポリシランは、紫外光を照射することにより、屈折率が低下するという特性もある。屈折率の低下は、後述する光電気配線基板の製造方法で触れるように、樹脂層内に光導波路を形成する際に利用される。
このため、光照射により屈折率の低下が発現するポリシランを樹脂層の材料として用いると、光導波路を容易に形成できるようになり、特に、光照射を利用することから微細加工を行ううえで非常に有用となる。
【0021】
また、この発明による光電気配線基板において、電気配線層としては、例えば、銅、アルミ、金などからなるものを用いることができる。
【0022】
また、この発明による光電気配線基板において、光導波路とは光信号を閉じ込めて伝搬させる光信号の通り道を意味し、例えば、樹脂層中に形成された屈折率の高い部分から構成できる。
樹脂層中に屈折率の高い部分を形成すると、屈折率の高い部分に入射した光信号は屈折率が低い部分との界面で全反射しながらその中を伝搬するようになる。
【0023】
また、この発明による光電気配線基板において、光導波路の端部は基板に対して電気配線層よりも高い位置に形成されていてもよい。
このような構成によれば、光電気配線基板上に光素子が実装された際に、光導波路の端面と光素子との距離がより一層短くなる。
【0024】
また、この発明による光電気配線基板において、光導波路は光信号を案内するための光学素子を備えていてもよい。
ここで、光学素子としては、例えば、金属膜からなるミラーを用いることができる。
【0025】
この発明は別の観点からみると、上述のこの発明による光電気配線基板を製造するための方法であって、基板上に樹脂層を形成し、樹脂層の表面に凹部と凸部を形成し、凹部の表面上に電気配線層を形成し、電気配線層の下を通って端部が凸部に露出するように光導波路を樹脂層内に形成する工程を備える光電気配線基板の製造方法を提供するものでもある。
【0026】
この発明による上記製造方法において、基板としては、平滑性に優れた基板を好適に用いることができ、例えば、石英やポリイミドからなる基板を用いることができる。
また、この発明による上記製造方法において、光導波路を形成する工程は、光信号を案内するための光学素子を光導波路に形成する工程を含んでいてもよい。
【0027】
また、この発明はさらに別の観点からみると、この発明による上述の光電気配線基板を製造するための方法であって、樹脂層は第1樹脂層、第2樹脂層および第3樹脂層からなり、光導波路は第1光導波路、第2光導波路および第3光導波路からなり、基板上に第1樹脂層を積層し、第1樹脂層内に基板と平行に延びる第1光導波路を形成し、第1樹脂層上に第2樹脂層を積層し、第2樹脂層上に電気配線層を形成し、第2樹脂層に第1光導波路の端部から第2樹脂層の表面へ立ち上がる第2光導波路を形成し、第2樹脂層上に第3樹脂層を積層し、第3樹脂層を部分的に除去して電気配線層を露出させ、残る第3樹脂層に第2光導波路の端部から第3樹脂層の表面へ延びる第3光導波路を形成する工程を備える光電気配線基板の製造方法を提供するものでもある。
【0028】
この発明による上記製造方法において、第1光導波路を形成する工程は、光信号を案内するための光学素子を第1光導波路の端部に形成する工程を含んでいてもよい。
【0029】
また、この発明による上記製造方法において、第1、第2および第3樹脂層は光照射により親水性と可溶性と屈折率変化とを発現する樹脂からなり、第1、第2および第3光導波路は光照射による第1、第2および第3樹脂層の屈折率変化をそれぞれ利用して形成され、電気配線層は光照射による第2樹脂層の親水性を利用して形成され、第3樹脂層は光照射による第3樹脂層の可溶性を利用して部分的に除去されてもよい。
【0030】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明の実施例による光電気配線基板の構成を概略的に示す断面図である。
【0031】
図1に示されるように、この発明の実施例による光電気配線基板1は、発光素子としての面発光レーザ16および受光素子17を搭載する樹脂層3と、樹脂層3上に形成され面発光レーザ16および受光素子17へ接続される電気配線層4と、樹脂層3内に形成され面発光レーザ16および受光素子17に授受する光信号を伝搬する光導波路5を備え、樹脂層3はその表面に凹部3aと凸部3bを有し、電気配線層4は凹部3aに形成され、光導波路5は凸部3bに露出して面発光レーザ16および受光素子17と近接する端部5a,5bを有している。
ここで、樹脂層3は基板2上に積層されている。また、光導波路5の端部5a,5bは基板2に対して電気配線層4よりも高い位置に形成されている。
【0032】
樹脂層3は、基板2上に積層された第1樹脂層6と、第1樹脂層6上に積層 された第2樹脂層7と、第2樹脂層7から突出するように第2樹脂層7上に部分的に積層された第3樹脂層8とから構成されている。図1を見ると分かるように、凹部3aと凸部3bは第3樹脂層8の有無によって形成されている。
また、第1樹脂層6は、さらに第1−1樹脂層6a、第1−2樹脂層6bおよび第1−3樹脂層6cから構成されている。
【0033】
光導波路5は基板2と平行に延びる第1光導波路9、第1光導波路9の両端から第2および第3樹脂層7,8の界面へ立ち上がる第2光導波路10a,10bおよび第2光導波路10a,10bの端部から第3樹脂層8の表面へ延びる第3光導波路11a,11bから構成されている。
第1光導波路9は第1−2樹脂層6bの一部に形成され、第2光導波路10a,10bは第2樹脂層7の一部にそれぞれ形成され、第3光導波路11a,11bは第3樹脂層8の一部にそれぞれ形成されている。
【0034】
第1、第2および第3光導波路9,10a,10b,11a,11bは、第1−2樹脂層6b、第1−3樹脂層6c、第2樹脂層7および第3樹脂層8の一部の屈折率を他の部分よりも相対的に高めることにより形成されたコアからそれぞれ構成されている。
したがって、第1、第2および第3樹脂層6,7,8のうち、第1、第2および第3光導波路9,10a,10b,11a,11bが形成されていない部分は、コアとなる第1、第2および第3光導波路9,10a,10b,11a,11bよりも屈折率が低いクラッドである。
【0035】
第1光導波路9の両端には45度の傾斜面12a,12bが形成されており、この傾斜面12a,12bの表面には金属膜からなるミラー13a,13bがそれぞれ形成されている。
また、樹脂層3の凹部3aに形成された電気配線層4は、電気配線パターン14と、電気配線パターン14と電気的に接続された電極パッド15a,15bとから構成されている。
面発光レーザ16および受光素子17は、それらの電極パッド16b,17bが光電気配線基板1上の電極パッド15a,15bとハンダ18を介して電気的に接続されている。
面発光レーザ16の発光部16aは第3光導波路11aの端部5aと対向し、受光素子17の受光部17aは第3光導波路11bの端部5bと対向している。
【0036】
電気配線パターン14を介して電極パッド15aへ伝達された電気信号は面発光レーザ16の発光部16aから光信号として放射されて第3光導波路11aの端部5aへ入射し、第3および第2光導波路11a,10a内を伝搬してミラー13aへ到達する。
ミラー13aへ到達した光信号はその光路を90度曲げられて第1光導波路9内を伝搬し、もう一方のミラー13bによって再びその光路を90度曲げられ、第2および第3光導波路10b,11b内を伝搬して第3光導波路11bの端部5bから放射される。
第3光導波路11bの端部5bから放射された光信号は受光素子17の受光部17aに入射し、受光素子17aによって再び電気信号に変換され、変換された電気信号は電極パッド15bを介して電気配線パターン14へ伝達され、光電気配線基板1上の他の部品(図示せず)へ伝達される。
【0037】
上述の通り、面発光レーザ16の発光部16aおよび受光素子17の受光部17aは、第2樹脂層7から突出した第3樹脂層8の表面に露出する第3光導波路11a,11bの端部5a,5bとそれぞれ対向している。
このため、面発光レーザ16の発光部16aおよび受光素子17の受光部17aと、第3光導波路11a,11bの端部5a,5bとの距離は第3樹脂層8の厚みT分だけ従来よりもそれぞれ短くなる。
この結果、面発光レーザ16の発光部16aから放射された光信号は、そのスポット径が第3光導波路11aの端部5aのサイズよりも小さい状態で第3光導波路11aへ入射することとなり、面発光レーザ16と光配線基板1との光信号の結合効率が改善される。
また、第3光導波路11bの端部5bから放射された光信号は、そのスポット径が小さい状態で受光素子17の受光部17aに入射することとなり、受光素子17と光配線基板1との光信号の結合効率も改善される。
【0038】
例えば、面発光レーザ16の放射角を30度(半値全角)、第3光導波路11aの端部5aのサイズを20×20μm、面発光レーザ16から第3光導波路11aの端部5aまでの距離を5μmに設定すると、第3光導波路11aの端部5aでのスポット径は約2.7μmとなり、第3光導波路11aの端部5aのサイズに対して十分に小さくなり、面発光レーザ16から放射された光信号を高い効率で第3光導波路11aへ結合させることができる。
また、上記設定では、作製時の公差により面発光レーザ16と第3光導波路11aとの間に、基板2と平行な方向へ5μm程度の位置ズレが生じたとしても、面発光レーザ16から放射された光信号のスポットが第3光導波路11aの端部5aから外れてしまうことがない。
したがって、この発明による光電気配線基板1の構成は、製造許容誤差を緩和するうえでも有用である。
【0039】
ところで、面発光レーザ16と第3光導波路11aの端部5aとの距離Dは、次式により表わすことができる。
D=(電極パッド5aの厚み+電極パッド16bの厚み+ハンダ18の厚み)−(面発光レーザ16の突起部16cの厚み+第3樹脂層8の厚みT)+(高さ公差)
【0040】
この式を用いることにより、必要となる第3樹脂層8の厚さTを決定できる。例えば、電極パッド5aと電極パッド16bの厚みを共に20μm、ハンダ18の厚みを20μm、面発光レーザ16の突起部16cの厚みを5μm、高さ公差を5μm、面発光レーザ16と第3光導波路11aの端部5aとの距離Dを10μmと設定すると、必要となる第3樹脂層8の厚さTは50μmとなる。
【0041】
以下に、図1に示される光電気配線基板の製造方法について図2〜図5に基づいて説明する。
まず、図2(a)に示されるように、石英からなる基板2上に第1−1樹脂層6a(クラッド材)としてポリシラン(日本ペイント株式会社製、品名:グラシアWG、品番:WG−004(以下、「クラッド用ポリシラン」と称する))を塗布し、約350℃でベーク処理する。
一般にポリシランは約350℃でベーク処理を施すことにより無機化が進み化学的に安定な膜となる。したがって、約350℃でベーク処理された後は、紫外光が照射されても親水性、可溶性および屈折率の低下が発現しない。
【0042】
次に、図2(b)に示されるように、第1−1樹脂層6a上に第1−2樹脂層6b(コア材)として、クラッド用ポリシランとは化学的組成の異なるポリシラン(日本ペイント株式会社製、品名:グラシアWG、品番:WG−005(以下、「コア用ポリシラン」と称する))をスピンコート法で塗布し、約250℃でプリベーク処理を行って膜中の溶剤を揮発させる。
次に、図2(c)に示されるように、第1光導波路9(図1参照)と対応するパターンの遮光部20aを有するマスク20を用い、第1光導波路9とする部分以外に紫外光100を照射し、照射された部分に親水性を発現させると共に、屈折率の低下を発現させて第1光導波路9を形成する。
【0043】
なお、第1−1樹脂層6aと、第1−2樹脂層6bに化学的組成が異なるポリシランを用いるのは、第1−1樹脂層6aと第1−2樹脂層6bとの間に屈折率差を確保するためである。
すなわち、第1−2樹脂層6bはその一部を第1光導波路9(コア)とする必要があるため、第1−2樹脂層6bの屈折率はクラッドとなる第1−1樹脂層6aよりも高くなければならないのである。
また、約250度でプリベーク処理を行った後に紫外光100を照射しているが、一般にポリシランは、上述のように約350度でベーク処理するまでは化学的に安定にならないため、プリベーク処理後であっても紫外光100を照射することにより照射部分に親水性、可溶性および屈折率の低下が発現する。
【0044】
次に、図2(d)に示されるように、第1−2樹脂層6b上に第1−3樹脂層6c(クラッド材)としてクラッド用ポリシランをスピンコート法で塗布し、約250℃でプリベーク処理を行う。
【0045】
次に、図2(e)に示されるように、先端に約45度の傾斜面を有するダイヤモンドソー21により第1−3樹脂層6cおよび第1−2樹脂層6bを掘削し、第1光導波路9の両端部に約45度の傾斜面12a,12bを形成する。
次に、図3(f)に示されるように、得られた基板2に無電解メッキ法による金属メッキ浴処理を施し、傾斜面12a,12bに金属膜からなるミラー13a,13bを形成する。ここで、傾斜面12a,12bには先の工程での紫外光照射により親水性が発現しているため、傾斜面12a,12bにのみミラー13a,13bがそれぞれ形成される。
その後、約350℃でポストベーク処理を行い、第1−2樹脂層6bおよび第1−3樹脂層6cを化学的に安定させる。
【0046】
次に、図3(g)に示されるように、第1−3樹脂層6c上に第2樹脂層7としてコア用ポリシランをスピンコート法で塗布し、約250℃でプリベーク処理を行う。
次に、図3(h)に示されるように、電気配線パターン14および電極パッド15a,15b(図1参照)のパターンに対応した開口部22aを有するマスク22を用い、電気配線パターン14および電極パッド15a,15bを形成する部分に紫外光100を照射し、照射された部分に親水性を発現させる。
【0047】
次に、図3(i)に示されるように、得られた基板2に無電解メッキ法による金属メッキ浴処理を施し、先の工程で親水性を発現させた部分に電気配線パターン14および電極パッド15a,15bを形成する。
次に、図4(j)に示されるように、第2光導波路10a,10b(図1参照)と対応するパターンの遮光部23aを有するマスク23を用い、第2光導波路10a,10bとする部分以外に紫外光100を照射し、照射された部分に屈折率の低下を発現させて第2光導波路10a,10bを形成する。
その後、約350℃でポストベーク処理を行い、第2樹脂層7を化学的に安定させる。
【0048】
次に、図4(k)に示されるように、第2樹脂層7上に第3樹脂層8としてコア用ポリシランをスピンコート法で塗布し、約250℃でプリベーク処理を行う。
次に、図4(l)に示されるように、凸部3b(図1参照)に対応したパターンの遮光部24aを有するマスク24を用い、凹部3a(図1参照)を形成する部分に紫外光100を照射し、照射された部分に可溶性を発現させる。
次に、図4(m)に示されるように、先の工程で可溶性が発現した第3樹脂層8の一部をアルカリ現像液を用いて溶解除去し、凹部3aと凸部3bを形成する。
【0049】
次に、図5(n)に示されるように、第3光導波路11a,11b(図1参照)と対応するパターンの遮光部25aを有するマスク25を用い、第3光導波路11a,11bとする部分以外に紫外光100を照射し、照射された部分に屈折率の低下を発現させて第3光導波路11a,11bを形成する。
最後に、図5(o)に示されるように、約350℃でポストベーク処理を行って第3樹脂層8を化学的に安定させ、図1に示される光電気配線基板1を得る。
なお、この実施例では光電気配線基板1上に発光素子として面発光レーザ16を実装したが、面発光レーザ16以外に端面発光型レーザが実装されてもよい。
また、この実施例ではコア用ポリシランとクラッド用ポリシランの2種類の組成のポリシランを用いて樹脂層3を形成したが、紫外線照射、ポストベーク処理を第1−1樹脂層、第1−3樹脂層に施して屈折率を低下させることにより、コア用ポリシラン、もしくはクラッド用ポリシランのどちらか一方のみを使用して樹脂層を形成することも可能である。
【0050】
【発明の効果】
この発明によれば、光導波路の端部が樹脂層の凸部に露出して光素子と近接するので、光導波路の端部と光素子との距離が凸部の高さ分だけ短くなり、光導波路の端部と光素子との光信号の結合効率が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例による光電気配線基板の概略的な構成を示す断面図である。
【図2】図1に示される光導波路素子の製造工程を示す工程図である。
【図3】図1に示される光導波路素子の製造工程を示す工程図である。
【図4】図1に示される光導波路素子の製造工程を示す工程図である。
【図5】図1に示される光導波路素子の製造工程を示す工程図である。
【図6】従来の光電気配線基板の概略的な構成を示す平面図である。
【図7】図5に示される従来の光電気配線基板の概略的な構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・光電気配線基板
2・・・基板
3・・・樹脂層
3a・・・凹部
3b・・・凸部
4・・・電気配線層
5・・・光導波路
5a・・・光導波路の端部
6・・・第1樹脂層
6a・・・第1−1樹脂層
6b・・・第1−2樹脂層
6c・・・第1−3樹脂層
7・・・第2樹脂層
8・・・第3樹脂層
9・・・第1光導波路
10a,10b・・・第2光導波路
11a,11b・・・第3光導波路
12a,12b・・・傾斜面
13a,13b・・・金属膜
14・・・電気配線パターン
15a,15b,16b,17b・・・電極パッド
16・・・面発光レーザ
16a・・・発光部
16c・・・突起部
17・・・受光素子
18・・・ハンダ

Claims (9)

  1. 光素子を搭載する樹脂層と、樹脂層上に形成され光素子へ接続される電気配線層と、樹脂層内に形成され光素子に授受する光信号を伝搬する光導波路を備え、樹脂層はその表面に凹部と凸部を有し、電気配線層は凹部に形成され、光導波路は凸部に露出して光素子と近接する端部を有する光電気配線基板。
  2. 光導波路の端部は基板に対して電気配線層よりも高い位置に形成される請求項1に記載の光電気配線基板。
  3. 光導波路は光信号を案内するための光学素子を備える請求項1又は2に記載の光電気配線基板。
  4. 樹脂層は光照射により親水性と可溶性とを発現する樹脂からなる請求項1〜3のいずれか1つに記載の光電気配線基板。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の光電気配線基板を製造するための方法であって、基板上に樹脂層を積層し、樹脂層の表面に凹部と凸部を形成し、凹部の表面上に電気配線層を形成し、電気配線層の下を通って端部が凸部に露出するように光導波路を樹脂層内に形成する工程を備える光電気配線基板の製造方法。
  6. 光導波路を形成する工程は、光信号を案内するための光学素子を光導波路に形成する工程を含む請求項5に記載の光電気配線基板の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の光電気配線基板を製造するための方法であって、樹脂層は第1樹脂層、第2樹脂層および第3樹脂層からなり、光導波路は第1光導波路、第2光導波路および第3光導波路からなり、基板上に第1樹脂層を積層し、第1樹脂層内に基板と平行に延びる第1光導波路を形成し、第1樹脂層上に第2樹脂層を積層し、第2樹脂層上に電気配線層を形成し、第2樹脂層に第1光導波路の端部から第2樹脂層の表面へ立ち上がる第2光導波路を形成し、第2樹脂層上に第3樹脂層を積層し、第3樹脂層を部分的に除去して電気配線層を露出させ、残る第3樹脂層に第2光導波路の端部から第3樹脂層の表面へ延びる第3光導波路を形成する工程を備える光電気配線基板の製造方法。
  8. 第1光導波路を形成する工程は、光信号を案内するための光学素子を第1光導波路の端部に形成する工程を含む請求項7に記載の光電気配線基板の製造方法。
  9. 第1、第2および第3樹脂層は光照射により親水性と可溶性と屈折率変化とを発現する樹脂からなり、第1、第2および第3光導波路は光照射による第1、第2および第3樹脂層の屈折率変化をそれぞれ利用して形成され、電気配線層は光照射による第2樹脂層の親水性を利用して形成され、第3樹脂層は光照射による第3樹脂層の可溶性を利用して部分的に除去される請求項7又は8に記載の光電気配線基板の製造方法。
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