JP2004333578A - カラオケ装置の録音システム - Google Patents
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Abstract
【課題】録音しに失敗しても録音し直すことができるとともに、録音作業の継続時間を短縮する。
【解決手段】伴奏音楽と歌声の混合信号を楽曲単位の録音ファイルに作成し、その録音ファイルをユーザメディアに転送するカラオケ装置の録音システムにおいて、録音作業期間内に作成する複数の録音ファイルを曲名とともに集合化して保管する手段と、保管中の録音ファイル集合について各ファイルの作成順がわかるように曲名を列挙表示する手段と、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルを再生して伴奏音楽と歌声を音響出力する手段と、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルをユーザメディアに転送する手段と、録音作業期間内に作成する録音ファイルの数を管理する手段と、作成した録音ファイルの数が規定値に達したときに録音作業期間の終了を通知して新たな録音ファイルの作成を禁止する手段とを備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】伴奏音楽と歌声の混合信号を楽曲単位の録音ファイルに作成し、その録音ファイルをユーザメディアに転送するカラオケ装置の録音システムにおいて、録音作業期間内に作成する複数の録音ファイルを曲名とともに集合化して保管する手段と、保管中の録音ファイル集合について各ファイルの作成順がわかるように曲名を列挙表示する手段と、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルを再生して伴奏音楽と歌声を音響出力する手段と、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルをユーザメディアに転送する手段と、録音作業期間内に作成する録音ファイルの数を管理する手段と、作成した録音ファイルの数が規定値に達したときに録音作業期間の終了を通知して新たな録音ファイルの作成を禁止する手段とを備えている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カラオケ装置で演奏して歌唱する伴奏音楽と歌声の混合信号を録音して楽曲単位の録音ファイルを作成し、その録音ファイルを選択的にユーザメディアに転送するカラオケ装置の録音システムに関し、特に、録音システムの録音制限方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラオケ店舗などでは、カラオケ装置にて音響出力されるカラオケ伴奏音楽と、その音楽に合わせて歌う利用者の歌声とを録音できるカラオケ録音サービスを提供しているところがある。
【0003】
カラオケ録音サービスを利用者に提供するための録音システムは、カラオケ装置から出力されるカラオケ伴奏音楽と歌唱者の音声とをCD−Rなどの可搬型記録媒体に録音するのが普通であり、CDレコーダ本体そのものである。CDレコーダは、カラオケ装置からカラオケ伴奏音楽とマイク入力される歌唱音声との混合信号を入力し、この混合信号をサンプリングしてPCMデータに変換し、このPCMデータをCD−DA(CD Digital Audio)規格のデータ形式となるようにCD−Rに書き込んで「録音」する。
【0004】
また、歌唱に失敗した場合にも対応して、カラオケ伴奏音楽と歌唱音声とを所定形式の録音ファイルに作成して一時的にこれを保存するとともに、利用者の指示に従ってこの一時的に保存されている録音ファイルを可搬型記録媒体に転記する録音システムもある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−287777号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の録音システムを設置しているカラオケ店舗はまだ少ない。また、カラオケボックスなど、客室ごとに1台のカラオケ装置を利用する形態の店舗では、全ての客室でこのタイプの録音システムを使ったカラオケ録音サービスが利用できるわけではない。
【0007】
一方、カラオケ録音サービスの利用者は、できるだけうまく歌えたときの歌唱音声を可搬型記録媒体へ録音したいと思っており、また、1つの可搬型記録媒体に録音できる曲数には限りがあるため、上手く歌えなかった時の録音ファイルを消去し、最終的に最も上手く歌えたときの録音ファイルを録音可能曲数分残し、それらの録音ファイルを媒体に転記しようとする。
【0008】
したがって利用者は、同じ楽曲を納得がいくまで、何度も歌って何度も録音ファイルを作成し、上手く歌えるまで何度もファイルを削除することになる。これでは、利用時間が長く掛かり、録音システムの利用の順番を待っている利用者にとっては迷惑である。また、店舗にとっては客の回転率が低下し、収益が悪化する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み本発明が創作された。基本となる発明は、カラオケ装置で演奏して歌唱する伴奏音楽と歌声の混合信号を録音して楽曲単位の録音ファイルを作成し、その録音ファイルを選択的にユーザメディアに転送するカラオケ装置の録音システムにおいて、一連の録音作業期間内に順次作成する複数の録音ファイルを曲名とともに集合化して保管する録音ファイル保管手段と、保管中の録音ファイル集合について各ファイルの作成順がわかるように曲名を列挙表示する録音ファイルリスト表示手段と、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルを再生して伴奏音楽と歌声を音響出力する録音ファイル再生手段と、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルをユーザメディアに転送する手段と、録音作業期間内に作成する録音ファイルの数を管理する計数手段と、作成した録音ファイルの数が規定値に達したときに録音作業期間の終了を通知して新たな録音ファイルの作成を禁止する録音制限手段とを備えたカラオケ装置における録音システムとしている。
【0010】
また、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルを消去する録音ファイル消去手段と、一連の録音作業期間に保管する録音ファイル集合のファイル数を制限する保管数制限手段のいずれか、あるいはこれら両手段を備えたカラオケ装置の録音システムとしてもよい。
【0011】
録音ファイル消去手段を備えた録音システムに、一連の録音作業期間に消去した録音ファイル数を計数してその数を利用者に通知する消去回数通知手段を備えさせてもよい。
【0012】
保管数制限手段を備えた録音システムに、制限の数を利用者に通知する保管可能数通知手段を備えたことを特徴とするカラオケ装置の録音システム。
【0013】
また、一連の録音作業期間に再生した録音ファイル数を計数してその数を利用者に通知する再生回数通知手段と、再生回数を規定値に制限する再生回数制限手段を備えたカラオケ装置の録音システムとしてもよい。
【0014】
ファイル消去手段、あるいは保管数制限手段を備えた録音システムでは、一連の録音作業期間の録音回数、消去回数、再生回数に基づいて料金を算出する料金計算手段を備えさせてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
===録音システムの構成===
図1に本発明の実施例における録音システムの概略構成図を示した。録音システム1は、カラオケ店舗の各客室10に設置されたパーソナルコンピュータと同等の汎用コンピュータ(客室コンピュータ)2と、店舗のフロントなどに設置されたコンピュータ(管理コンピュータ)6と、このコンピュータ6に接続されたCD−R書込装置3とを主体に構成されている。客室コンピュータ2と管理コンピュータ6とは店舗内に敷設されたLANを介して接続され、管理コンピュータ6とCD−R書込装置3とはSCSI規格など、周知の通信インタフェースにより接続されている。なおCD−R書込装置3は複数の客室に対応して複数のCD−Rを格納し、指定のCD−Rにデータを書き込めるチェンジャ方式のCD−R書込装置となっており、管理コンピュータ6は、各客室コンピュータ2にチェンジャに装填されている1枚のCD−Rを割り当てて管理している。
【0016】
各客室10のカラオケ装置5は周知の通信カラオケシステムの演奏端末で、カラオケ装置5と客室コンピュータ2とはRS232C規格など、所定の通信インタフェースを介して相互にデータ通信を行う。そして、カラオケ装置5は、自身が演奏する楽曲についての演奏開始タイミングや終了タイミング、その楽曲を特定するための情報(例えば、楽曲番号など)、あるいは待ち行列の登録状況などを客室コンピュータ2に適時に通知する。
【0017】
客室コンピュータ2には、カラオケ装置5からのカラオケ伴奏音楽とマイクロホン入力された歌唱音声のアナログ音響信号とを入力して、これをサンプリングしてデジタル音声データにA/D変換したり、客室コンピュータ2のハードディスクに格納されているPCM形式のオーディデータをD/A変換したりするためのオーディオインタフェースが実装されている。D/A変換されたアナログ音声信号は客室コンピュータ2の内蔵あるいは付属のスピーカから音響出力される。
【0018】
なお本実施例の客室コンピュータ2は、GUIによるユーザインタフェース環境を備え、利用者と対話形式で情報を入出力する。また、カラオケ装置5にて演奏可能なカラオケ楽曲についての目次情報(曲名、アーティスト名、歌詞の歌い出しなど)を外部記憶に蓄積管理し、これを楽曲索引データベースとして管理している。そして、利用者入力により受け付けたリクエスト曲についての断片的な情報を楽曲索引データベースに紹介し、最終的にリクエスト曲が指定されたならば、その楽曲の楽曲番号を含んだ演奏予約コマンドをカラオケ装置5に送付する機能を備えている。
【0019】
===録音システムの動作===
客室コンピュータ2は、所定の利用者入力により録音ファイルの作成指示を受け付け、その入力操作後に同じ客室10にあるカラオケ装置5からカラオケ楽曲の演奏開始のタイミング情報がその楽曲の楽曲番号とともに送付されてくるのを待機する。そして、演奏開始タイミングの情報が送付されてくると、このタイミング情報とともに通知される楽曲番号をRAMなどに一時格納するとともに、オーディオインタフェースに入力されたカラオケ伴奏音楽と歌唱音声のアナログ音声信号をデジタル音声データに変換し、そのデータをRAMなどに格納していく。演奏終了の情報がカラオケ装置5から転送されてくると、音声データをWAVEファイルなど適宜な形式の録音ファイルに作成し、このファイルとカラオケ装置から通知された楽曲番号とを対応付けして内蔵のハードディスク装置などに一時的に保管する。
【0020】
そして、保管した複数の録音ファイルについて、利用者がCD−R4へ転記したいファイルを選択し、それを転記する旨の操作入力を客室コンピュータ2に与えると、客室コンピュータ2は、該当の録音ファイルを管理コンピュータ6に転送する。管理コンピュータ6は、CD−R書込装置3を制御して、転送された録音ファイルをCD−R4に転記する。このとき、管理コンピュータ6は、どの客室コンピュータ2からどの録音ファイルが転送されてきたのかを認知し、一枚のCD−R4に他の客室コンピュータ2にて作成された録音ファイルが混入しないようにしている。
【0021】
本実施例では、同じ利用者が継続して長時間録音作業をすると、後続の利用者を待たせたり、店舗の回転率を下げたりすることから、録音システムには種々の録音制限機能が搭載されている。具体的には、録音ファイルの作成指示を受け付けた時点から、CD−Rに規定の曲数分の録音ファイルが転記されたり、利用者の指示に従って転記作業を終了したりしてCD−RがCD−DA形式の媒体として実質的に利用可能な状態となるまでなど、一連の録音作業期間内で録音ファイルの作成や消去・再生などの回数を制限している。また、1枚のCD−Rが利用可能になった時点で、それまでの録音作業期間に行われた録音ファイルの作成・消去・再生の回数をリセットし、新しいCD−Rを転記対象として録音ファイルの作成指示を受け付けたならば、新たな録音作業期間を開始させる。以下、録音システムにおける各種録音制限機能について、そのユーザインタフェース環境を説明する。
【0022】
===録音ファイルの作成===
本実施例において、1枚のCD−R4に収録できる最大曲数は5曲であり、作成できる録音ファイルは10曲までとなっている。なお、保管できる録音ファイルは5曲までであり、5曲を超えて録音ファイルを作成しようとする場合は、保管済みの録音ファイルを消去することとしている。もちろん、10曲を上限として6曲以上の録音ファイルを保管できるようにしておき、その中から、CD−Rへの転記対象となる5曲を選択するなど、保管できる録音ファイル数や1枚のCD−R4に転記できる録音ファイル数は適宜に設定できる。
【0023】
図2に録音ファイルを作成するときのユーザインタフェース環境の概略を示した。客室コンピュータ2が備える機能の選択画面(A)上で「カラオケ録音」ボタン22を指示してカラオケ録音機能の選択画面(B)を呼び出す。この録音機能選択画面上で「録音ファイル作成」ボタン23を指示すると、5曲分の曲目表示欄(27a、27b)を含むファイル作成画面(C)が表示される。5曲分の曲目表示欄(27a、27b)には、CD−R4に転記できる5曲分の録音ファイルに対応して1から5まで番号が振られている。このとき客室コンピュータ2は、保管済みの録音ファイルに対応する楽曲番号に基づいて楽曲索引データベースを検索し、該当の曲名とアーティスト名とを曲目情報として取得し、保管されている録音ファイルについて該当の曲名とアーティスト名とをファイルの作成順に従って番号1の曲目表示欄27aから順に記載する。なお、保管している録音ファイルが5曲に満たない場合には該当の曲目表示欄27bを空欄にする。それによって、保管している録音ファイルの数と保管できる録音ファイルの残数とが一目で解るようにしている。また残数表示欄31には、この録音作業期間に作成できる録音ファイルの残数が表示される。
【0024】
ファイル作成画面(C)には、「録音」「中止」「戻る」の各ボタン(28〜30)があり、現在カラオケ装置5で演奏されている楽曲の次に演奏される楽曲の曲目情報32も表示される。ここで「録音」ボタン28を指示すると、次曲の演奏の開始を待機し、カラオケ装置5が演奏を開始すると、録音対象となる演奏中の楽曲についての曲目情報33が表示されるとともに、最も番号が若い空の曲目表示欄27cに「録音中」の文字が表示される(D)。楽曲演奏が終了して録音ファイルが保管されると、空欄だった曲目表示欄27bに今回保管された録音ファイルについての曲目情報が記入され、残りの録音回数表示欄31の残数が1つ減る。
【0025】
また、録音中には「中止」ボタン29への指示操作が有効となり、この「中止」ボタン29が指示されれば録音動作をその時点で終了し、RAMに格納中のPCMデータを消去する。本実施例では録音対象楽曲の演奏開始から所定時間以内に「中止」ボタン29が指示された場合にはその録音機会を録音ファイル作成回数に算入しないようにしている。所定時間以上が経過してから「中止」ボタン29が指示された場合には新しい録音ファイルが保管されずに残りの録音可能回数が1つ減ることになる。なお、各画面の「戻る」ボタン30を指示すると録音機能選択画面(B)へ画面遷移する。
【0026】
===録音ファイルの消去===
録音システム1は、保管した録音ファイルの消去回数にも制限を設けている。図3に録音ファイルを消去する際のユーザインタフェース環境を示した。録音機能選択画面(A)で「録音ファイル操作」ボタン24を指示して録音ファイル操作画面(B)を呼び出す。この画面には、保管済みの録音ファイルについての曲目情報表示欄41と、ファイルに対する各種操作制限に係わる情報の表示欄42と、録音ファイルに対する操作として消去と再生を指示するためのボタン(43,44)とが含まれている。ここで消去したい録音ファイルの曲目情報表示欄41を指示してこれを選択し、続いて「消去」ボタン43を指示すると、その録音ファイルの詳細情報表示46と、消去できるファイルの残数表示48と、ファイル消去を指示する「決定」ボタン47とを含むファイル消去画面(C)が表示される。そしてこの画面中の「決定」ボタン47を指示すると、該当のファイルをハードディスクより消去し、録音ファイル操作画面(D)を表示する。この画面では指定の録音ファイルが一覧から削除され、情報表示欄42における消去の残数も1つ減っている。
【0027】
===録音ファイルの再生===
録音システム1は、録音状態を確認するために、作成済みの録音ファイルを処理して伴奏音楽と歌唱音声の混合音声を再生出力するファイル再生機能を備えている。図4に録音ファイルの再生操作に係わるユーザインタフェース環境の概略を示した。先の録音機能選択画面(A)で「録音ファイル操作」ボタン24を指示して録音ファイル操作画面(B)を呼び出す。ここで、再生したい録音ファイルの曲目情報欄41を選択して「再生」ボタン44を指示すると、録音ファイルの再生操作画面(C)が表示される。この画面には、再生できる残り回数表示51と、再生対象の録音ファイルについての詳細情報52と、各種再生操作に対応して早戻し・一時停止・停止・再生・早送りを指示する各ボタン(53〜57)と、再生時系列を視覚的に表示するバー58と、その時系列上の任意の再生箇所を指定したり、再生されている箇所を確認したりするためのスライダ59とを含んでいる。
【0028】
この画面上で「再生」ボタン56を指示すると、このボタン56が反転表示され(D)、該当の録音ファイルがオーディオインタフェースによりD/A変換されて伴奏音楽と歌声との混合音声が音響出力される。また、「再生」ボタン56を指示した時点で再生回数が計上され、再生残り回数の表示51も1つ減る。なお、途中から再生したい場合は、スライダ59をバー58上で移動させて「再生」ボタン56を指示すると、そのスライダ59の位置に相当する録音箇所から混合音声が出力される。また再生中はスライダ59がその再生箇所に応じて自動的にバー58上を移動する。
【0029】
===ファイル転送===
図5に録音ファイルをCD−R4に転記するための操作手順を示した。録音機能選択画面(A)で「録音ファイル転送」ボタン25を指示して録音ファイル転送画面(B)を呼び出す。この画面には保管済みの録音ファイルの曲目情報欄61と、転記先のCD−R4に転記された録音ファイルの曲目情報欄62とが表示される。ここで転記したい録音ファイルの曲目情報欄61を選択して「転送」ボタン63を指示すると、客室コンピュータ2は該当の録音ファイルを店舗コンピュータ6に転送し、この転送した録音ファイルをハードディスク装置から削除するとともに、削除された録音ファイルについての曲目情報をCD−R側の曲目情報欄62に表示する(C)。
【0030】
このようにして、転記したい録音ファイルをその転記順番に従って次々と管理コンピュータ6に転送していく。本実施例において、管理コンピュータ6は、録音ファイルが転送されてくるごとにトラックアットワンス方式で各録音ファイルをCD−R4に書き込んでいく。そして、CD−R4における収録楽曲数が上限の5曲に達した時点でCD−R4のセッションを閉じてCD−DAとして利用できる状態にする。
【0031】
あるいは、上限の5曲に満たなくても、客室コンピュータ2にて録音ファイル転送画面上の「ディスク作成」ボタン64が指示されると、その時点でセッションが閉じられる。そして客室コンピュータ2は、CD−R4が利用可能な状態となると、この録音作業期間を終了させて、新たな録音作業期間を設定する。すなわち、録音ファイルの作成や各種操作に係わる制限値を初期値にリセットする。例えば、この時点で録音ファイル転送画面(D)を呼び出すと、管理されている録音ファイル、および転記された録音ファイルの曲目情報欄(61,62)が空欄となり、各種操作残数の表示66が初期値にリセットされる。
【0032】
なお、指定の順番でCD−Rに転記するユーザインタフェース環境としては、上記実施例のように、録音ファイルをCD−Rに転記する順番で逐一転送する方式に限らない。例えば、順番保管済みの録音ファイルの曲目情報欄61と、CD−R4に転記する曲目全てを順番通りに示すCD−R柄の曲目情報欄62とを表示しておき、録音ファイルの曲目情報欄61から転記したい曲目を選択すると、選択した順番でCD−R側の曲目表示欄62に表示されるようにする。すなわち、転記したい曲目とその順番とを利用者があらかじめ決定できるようにする。そして「ディスク作成」ボタン64が指示されると、それらの録音ファイルが管理コンピュータ6に順次連続して転送され、管理コンピュータ6がそれをCD−R4に書き込むようにする。
【0033】
===ファイル操作に対する制限について===
上記実施例では、録音ファイルの作成・消去・再生について規定値を設定していた。この例に限らず、例えば、録音ファイルの作成あるいは消去についてのみ規定値を設定したり、これらいずれかの規定値に加えて録音ファイルの再生回数に規定値を設定したりするなど、利用制限に係わる各種設定は適宜に変更可能である。
【0034】
また、各規定値を管理コンピュータ側で設定し、その規定値を客室コンピュータに通知するようにしてもよい。そして、客室コンピュータは通知された各規定値に基づいてカラオケ録音機能に利用制限を加える。もちろん、客室コンピュータごとに規定値を変えることもできる。例えば、規定値を大きくするほど利用料金を増額するなど、規定値に応じた料金体系を採用すれば、店舗側にとっては回転率が多少低下しても収益が悪化することが無くなる。
【0035】
===課金システムとの連動===
録音ファイルの作成やファイルに対する各種操作を規定値に達するまで利用する人と、少ししか利用しなかった人とが同じ利用料金を支払うのは不公平である。そこで、例えば、CD−Rに転記できる曲数を超えて作成した録音ファイルの数や、録音ファイルに対する各種操作の回数などに応じて利用料金を変えるようにすることが考えられる。客室コンピュータはファイルの作成回数や各種操作回数を管理コンピュータに転送し、管理コンピュータは、客室の利用が終わった時点で、所定の料金体系に従ってそれらの回数に応じた料金を算出する。そして、ファイルの作成回数や操作回数とそれに対応する料金とを表示出力したり印刷出力したりすればよい。
【0036】
===システム構成について===
録音システムは上記実施例の構成に限らず、各客室コンピュータにCDレコーダが付属している構成であってもよい。もちろん、客室コンピュータなどの汎用コンピュータを用いず、専用装置であってもよい。カラオケ装置自体に搭載された形態であってもよい。
【0037】
===ユーザメディアについて===
録音ファイルのデータ形式はPCMデータに限らず、MPEG形式など圧縮データであってもよい。また、録音ファイルを利用者が実際に利用する際のメディア(ユーザメディア)の形態も上記CD−Rなどの可搬型記録媒体に限らず、例えば、インターネットなどの公衆ネットワーク上の記憶領域であってもよい。
【0038】
インターネット上にユーザメディアを設ける場合には、録音システムにインターネット通信機能を搭載し、所定のWebサーバーに利用者専用の記憶領域を設ければよい。そして、録音ファイルの転送指示を受け付けたならば、この記憶領域に録音ファイルを転送する。記憶領域を利用者専用にするには、この領域へのリンクを設定したWebページを作成し、このWebページに固有のURLを対応付けすればよい。あるいは、このWebページにアクセスするためのユーザIDやパスワードなどの認証情報を利用者ごとに付与すればよい。
【0039】
録音ファイルを利用する際には、利用者が自身のコンピュータのブラウザを使って先のWebページにアクセスし、このページ上のリンクを指示して転送済みの録音ファイルを取り寄せたり、再生したりすればよい。
【0040】
また、最近ではIrDAやブルートゥース(登録商標)などの短距離無線通信インタフェースを備えるとともに、JAVA実行環境を備えたブラウザ搭載型携帯電話機もあり、この携帯電話機のメモリをユーザメディアとして利用することもできる。そして録音システムを、このタイプの携帯電話機で再生可能な録音ファイルを作成し、携帯電話機と無線通信を行う構成としておく。したがって、カラオケ録音の現場で携帯電話に録音ファイルを転送することができる。携帯電話は、録音ファイルを着信時に再生して着信メロディの代わりにするなど、適宜に利用することができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明の録音システムによれば、録音しに失敗しても録音し直すことができるとともに、必要以上の録音作業を防止して、同じ利用者がシステムを継続して使用する時間を短縮することができる。それによって、システム利用の順番を待っている他の利用者の待ち時間を減少させ、カラオケ店舗にとっては客の回転率を上げることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における録音システムの装置構成図である。
【図2】上記録音システムにおける録音ファイル作成時のユーザインタフェース環境の概略図である。
【図3】上記録音システムにおける録音ファイル消去時のユーザインタフェース環境の概略図である。
【図4】上記録音システムにおける録音ファイル再生時のユーザインタフェース環境の概略図である。
【図5】上記録音システムにおける録音ファイル転送時のユーザインタフェース環境の概略図である。
【符号の説明】
1 録音システム
2 客室コンピュータ
3 CD−Rレコーダ
5 カラオケ装置
6 管理コンピュータ
10 客室
【発明の属する技術分野】
この発明は、カラオケ装置で演奏して歌唱する伴奏音楽と歌声の混合信号を録音して楽曲単位の録音ファイルを作成し、その録音ファイルを選択的にユーザメディアに転送するカラオケ装置の録音システムに関し、特に、録音システムの録音制限方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラオケ店舗などでは、カラオケ装置にて音響出力されるカラオケ伴奏音楽と、その音楽に合わせて歌う利用者の歌声とを録音できるカラオケ録音サービスを提供しているところがある。
【0003】
カラオケ録音サービスを利用者に提供するための録音システムは、カラオケ装置から出力されるカラオケ伴奏音楽と歌唱者の音声とをCD−Rなどの可搬型記録媒体に録音するのが普通であり、CDレコーダ本体そのものである。CDレコーダは、カラオケ装置からカラオケ伴奏音楽とマイク入力される歌唱音声との混合信号を入力し、この混合信号をサンプリングしてPCMデータに変換し、このPCMデータをCD−DA(CD Digital Audio)規格のデータ形式となるようにCD−Rに書き込んで「録音」する。
【0004】
また、歌唱に失敗した場合にも対応して、カラオケ伴奏音楽と歌唱音声とを所定形式の録音ファイルに作成して一時的にこれを保存するとともに、利用者の指示に従ってこの一時的に保存されている録音ファイルを可搬型記録媒体に転記する録音システムもある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−287777号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の録音システムを設置しているカラオケ店舗はまだ少ない。また、カラオケボックスなど、客室ごとに1台のカラオケ装置を利用する形態の店舗では、全ての客室でこのタイプの録音システムを使ったカラオケ録音サービスが利用できるわけではない。
【0007】
一方、カラオケ録音サービスの利用者は、できるだけうまく歌えたときの歌唱音声を可搬型記録媒体へ録音したいと思っており、また、1つの可搬型記録媒体に録音できる曲数には限りがあるため、上手く歌えなかった時の録音ファイルを消去し、最終的に最も上手く歌えたときの録音ファイルを録音可能曲数分残し、それらの録音ファイルを媒体に転記しようとする。
【0008】
したがって利用者は、同じ楽曲を納得がいくまで、何度も歌って何度も録音ファイルを作成し、上手く歌えるまで何度もファイルを削除することになる。これでは、利用時間が長く掛かり、録音システムの利用の順番を待っている利用者にとっては迷惑である。また、店舗にとっては客の回転率が低下し、収益が悪化する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み本発明が創作された。基本となる発明は、カラオケ装置で演奏して歌唱する伴奏音楽と歌声の混合信号を録音して楽曲単位の録音ファイルを作成し、その録音ファイルを選択的にユーザメディアに転送するカラオケ装置の録音システムにおいて、一連の録音作業期間内に順次作成する複数の録音ファイルを曲名とともに集合化して保管する録音ファイル保管手段と、保管中の録音ファイル集合について各ファイルの作成順がわかるように曲名を列挙表示する録音ファイルリスト表示手段と、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルを再生して伴奏音楽と歌声を音響出力する録音ファイル再生手段と、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルをユーザメディアに転送する手段と、録音作業期間内に作成する録音ファイルの数を管理する計数手段と、作成した録音ファイルの数が規定値に達したときに録音作業期間の終了を通知して新たな録音ファイルの作成を禁止する録音制限手段とを備えたカラオケ装置における録音システムとしている。
【0010】
また、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルを消去する録音ファイル消去手段と、一連の録音作業期間に保管する録音ファイル集合のファイル数を制限する保管数制限手段のいずれか、あるいはこれら両手段を備えたカラオケ装置の録音システムとしてもよい。
【0011】
録音ファイル消去手段を備えた録音システムに、一連の録音作業期間に消去した録音ファイル数を計数してその数を利用者に通知する消去回数通知手段を備えさせてもよい。
【0012】
保管数制限手段を備えた録音システムに、制限の数を利用者に通知する保管可能数通知手段を備えたことを特徴とするカラオケ装置の録音システム。
【0013】
また、一連の録音作業期間に再生した録音ファイル数を計数してその数を利用者に通知する再生回数通知手段と、再生回数を規定値に制限する再生回数制限手段を備えたカラオケ装置の録音システムとしてもよい。
【0014】
ファイル消去手段、あるいは保管数制限手段を備えた録音システムでは、一連の録音作業期間の録音回数、消去回数、再生回数に基づいて料金を算出する料金計算手段を備えさせてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
===録音システムの構成===
図1に本発明の実施例における録音システムの概略構成図を示した。録音システム1は、カラオケ店舗の各客室10に設置されたパーソナルコンピュータと同等の汎用コンピュータ(客室コンピュータ)2と、店舗のフロントなどに設置されたコンピュータ(管理コンピュータ)6と、このコンピュータ6に接続されたCD−R書込装置3とを主体に構成されている。客室コンピュータ2と管理コンピュータ6とは店舗内に敷設されたLANを介して接続され、管理コンピュータ6とCD−R書込装置3とはSCSI規格など、周知の通信インタフェースにより接続されている。なおCD−R書込装置3は複数の客室に対応して複数のCD−Rを格納し、指定のCD−Rにデータを書き込めるチェンジャ方式のCD−R書込装置となっており、管理コンピュータ6は、各客室コンピュータ2にチェンジャに装填されている1枚のCD−Rを割り当てて管理している。
【0016】
各客室10のカラオケ装置5は周知の通信カラオケシステムの演奏端末で、カラオケ装置5と客室コンピュータ2とはRS232C規格など、所定の通信インタフェースを介して相互にデータ通信を行う。そして、カラオケ装置5は、自身が演奏する楽曲についての演奏開始タイミングや終了タイミング、その楽曲を特定するための情報(例えば、楽曲番号など)、あるいは待ち行列の登録状況などを客室コンピュータ2に適時に通知する。
【0017】
客室コンピュータ2には、カラオケ装置5からのカラオケ伴奏音楽とマイクロホン入力された歌唱音声のアナログ音響信号とを入力して、これをサンプリングしてデジタル音声データにA/D変換したり、客室コンピュータ2のハードディスクに格納されているPCM形式のオーディデータをD/A変換したりするためのオーディオインタフェースが実装されている。D/A変換されたアナログ音声信号は客室コンピュータ2の内蔵あるいは付属のスピーカから音響出力される。
【0018】
なお本実施例の客室コンピュータ2は、GUIによるユーザインタフェース環境を備え、利用者と対話形式で情報を入出力する。また、カラオケ装置5にて演奏可能なカラオケ楽曲についての目次情報(曲名、アーティスト名、歌詞の歌い出しなど)を外部記憶に蓄積管理し、これを楽曲索引データベースとして管理している。そして、利用者入力により受け付けたリクエスト曲についての断片的な情報を楽曲索引データベースに紹介し、最終的にリクエスト曲が指定されたならば、その楽曲の楽曲番号を含んだ演奏予約コマンドをカラオケ装置5に送付する機能を備えている。
【0019】
===録音システムの動作===
客室コンピュータ2は、所定の利用者入力により録音ファイルの作成指示を受け付け、その入力操作後に同じ客室10にあるカラオケ装置5からカラオケ楽曲の演奏開始のタイミング情報がその楽曲の楽曲番号とともに送付されてくるのを待機する。そして、演奏開始タイミングの情報が送付されてくると、このタイミング情報とともに通知される楽曲番号をRAMなどに一時格納するとともに、オーディオインタフェースに入力されたカラオケ伴奏音楽と歌唱音声のアナログ音声信号をデジタル音声データに変換し、そのデータをRAMなどに格納していく。演奏終了の情報がカラオケ装置5から転送されてくると、音声データをWAVEファイルなど適宜な形式の録音ファイルに作成し、このファイルとカラオケ装置から通知された楽曲番号とを対応付けして内蔵のハードディスク装置などに一時的に保管する。
【0020】
そして、保管した複数の録音ファイルについて、利用者がCD−R4へ転記したいファイルを選択し、それを転記する旨の操作入力を客室コンピュータ2に与えると、客室コンピュータ2は、該当の録音ファイルを管理コンピュータ6に転送する。管理コンピュータ6は、CD−R書込装置3を制御して、転送された録音ファイルをCD−R4に転記する。このとき、管理コンピュータ6は、どの客室コンピュータ2からどの録音ファイルが転送されてきたのかを認知し、一枚のCD−R4に他の客室コンピュータ2にて作成された録音ファイルが混入しないようにしている。
【0021】
本実施例では、同じ利用者が継続して長時間録音作業をすると、後続の利用者を待たせたり、店舗の回転率を下げたりすることから、録音システムには種々の録音制限機能が搭載されている。具体的には、録音ファイルの作成指示を受け付けた時点から、CD−Rに規定の曲数分の録音ファイルが転記されたり、利用者の指示に従って転記作業を終了したりしてCD−RがCD−DA形式の媒体として実質的に利用可能な状態となるまでなど、一連の録音作業期間内で録音ファイルの作成や消去・再生などの回数を制限している。また、1枚のCD−Rが利用可能になった時点で、それまでの録音作業期間に行われた録音ファイルの作成・消去・再生の回数をリセットし、新しいCD−Rを転記対象として録音ファイルの作成指示を受け付けたならば、新たな録音作業期間を開始させる。以下、録音システムにおける各種録音制限機能について、そのユーザインタフェース環境を説明する。
【0022】
===録音ファイルの作成===
本実施例において、1枚のCD−R4に収録できる最大曲数は5曲であり、作成できる録音ファイルは10曲までとなっている。なお、保管できる録音ファイルは5曲までであり、5曲を超えて録音ファイルを作成しようとする場合は、保管済みの録音ファイルを消去することとしている。もちろん、10曲を上限として6曲以上の録音ファイルを保管できるようにしておき、その中から、CD−Rへの転記対象となる5曲を選択するなど、保管できる録音ファイル数や1枚のCD−R4に転記できる録音ファイル数は適宜に設定できる。
【0023】
図2に録音ファイルを作成するときのユーザインタフェース環境の概略を示した。客室コンピュータ2が備える機能の選択画面(A)上で「カラオケ録音」ボタン22を指示してカラオケ録音機能の選択画面(B)を呼び出す。この録音機能選択画面上で「録音ファイル作成」ボタン23を指示すると、5曲分の曲目表示欄(27a、27b)を含むファイル作成画面(C)が表示される。5曲分の曲目表示欄(27a、27b)には、CD−R4に転記できる5曲分の録音ファイルに対応して1から5まで番号が振られている。このとき客室コンピュータ2は、保管済みの録音ファイルに対応する楽曲番号に基づいて楽曲索引データベースを検索し、該当の曲名とアーティスト名とを曲目情報として取得し、保管されている録音ファイルについて該当の曲名とアーティスト名とをファイルの作成順に従って番号1の曲目表示欄27aから順に記載する。なお、保管している録音ファイルが5曲に満たない場合には該当の曲目表示欄27bを空欄にする。それによって、保管している録音ファイルの数と保管できる録音ファイルの残数とが一目で解るようにしている。また残数表示欄31には、この録音作業期間に作成できる録音ファイルの残数が表示される。
【0024】
ファイル作成画面(C)には、「録音」「中止」「戻る」の各ボタン(28〜30)があり、現在カラオケ装置5で演奏されている楽曲の次に演奏される楽曲の曲目情報32も表示される。ここで「録音」ボタン28を指示すると、次曲の演奏の開始を待機し、カラオケ装置5が演奏を開始すると、録音対象となる演奏中の楽曲についての曲目情報33が表示されるとともに、最も番号が若い空の曲目表示欄27cに「録音中」の文字が表示される(D)。楽曲演奏が終了して録音ファイルが保管されると、空欄だった曲目表示欄27bに今回保管された録音ファイルについての曲目情報が記入され、残りの録音回数表示欄31の残数が1つ減る。
【0025】
また、録音中には「中止」ボタン29への指示操作が有効となり、この「中止」ボタン29が指示されれば録音動作をその時点で終了し、RAMに格納中のPCMデータを消去する。本実施例では録音対象楽曲の演奏開始から所定時間以内に「中止」ボタン29が指示された場合にはその録音機会を録音ファイル作成回数に算入しないようにしている。所定時間以上が経過してから「中止」ボタン29が指示された場合には新しい録音ファイルが保管されずに残りの録音可能回数が1つ減ることになる。なお、各画面の「戻る」ボタン30を指示すると録音機能選択画面(B)へ画面遷移する。
【0026】
===録音ファイルの消去===
録音システム1は、保管した録音ファイルの消去回数にも制限を設けている。図3に録音ファイルを消去する際のユーザインタフェース環境を示した。録音機能選択画面(A)で「録音ファイル操作」ボタン24を指示して録音ファイル操作画面(B)を呼び出す。この画面には、保管済みの録音ファイルについての曲目情報表示欄41と、ファイルに対する各種操作制限に係わる情報の表示欄42と、録音ファイルに対する操作として消去と再生を指示するためのボタン(43,44)とが含まれている。ここで消去したい録音ファイルの曲目情報表示欄41を指示してこれを選択し、続いて「消去」ボタン43を指示すると、その録音ファイルの詳細情報表示46と、消去できるファイルの残数表示48と、ファイル消去を指示する「決定」ボタン47とを含むファイル消去画面(C)が表示される。そしてこの画面中の「決定」ボタン47を指示すると、該当のファイルをハードディスクより消去し、録音ファイル操作画面(D)を表示する。この画面では指定の録音ファイルが一覧から削除され、情報表示欄42における消去の残数も1つ減っている。
【0027】
===録音ファイルの再生===
録音システム1は、録音状態を確認するために、作成済みの録音ファイルを処理して伴奏音楽と歌唱音声の混合音声を再生出力するファイル再生機能を備えている。図4に録音ファイルの再生操作に係わるユーザインタフェース環境の概略を示した。先の録音機能選択画面(A)で「録音ファイル操作」ボタン24を指示して録音ファイル操作画面(B)を呼び出す。ここで、再生したい録音ファイルの曲目情報欄41を選択して「再生」ボタン44を指示すると、録音ファイルの再生操作画面(C)が表示される。この画面には、再生できる残り回数表示51と、再生対象の録音ファイルについての詳細情報52と、各種再生操作に対応して早戻し・一時停止・停止・再生・早送りを指示する各ボタン(53〜57)と、再生時系列を視覚的に表示するバー58と、その時系列上の任意の再生箇所を指定したり、再生されている箇所を確認したりするためのスライダ59とを含んでいる。
【0028】
この画面上で「再生」ボタン56を指示すると、このボタン56が反転表示され(D)、該当の録音ファイルがオーディオインタフェースによりD/A変換されて伴奏音楽と歌声との混合音声が音響出力される。また、「再生」ボタン56を指示した時点で再生回数が計上され、再生残り回数の表示51も1つ減る。なお、途中から再生したい場合は、スライダ59をバー58上で移動させて「再生」ボタン56を指示すると、そのスライダ59の位置に相当する録音箇所から混合音声が出力される。また再生中はスライダ59がその再生箇所に応じて自動的にバー58上を移動する。
【0029】
===ファイル転送===
図5に録音ファイルをCD−R4に転記するための操作手順を示した。録音機能選択画面(A)で「録音ファイル転送」ボタン25を指示して録音ファイル転送画面(B)を呼び出す。この画面には保管済みの録音ファイルの曲目情報欄61と、転記先のCD−R4に転記された録音ファイルの曲目情報欄62とが表示される。ここで転記したい録音ファイルの曲目情報欄61を選択して「転送」ボタン63を指示すると、客室コンピュータ2は該当の録音ファイルを店舗コンピュータ6に転送し、この転送した録音ファイルをハードディスク装置から削除するとともに、削除された録音ファイルについての曲目情報をCD−R側の曲目情報欄62に表示する(C)。
【0030】
このようにして、転記したい録音ファイルをその転記順番に従って次々と管理コンピュータ6に転送していく。本実施例において、管理コンピュータ6は、録音ファイルが転送されてくるごとにトラックアットワンス方式で各録音ファイルをCD−R4に書き込んでいく。そして、CD−R4における収録楽曲数が上限の5曲に達した時点でCD−R4のセッションを閉じてCD−DAとして利用できる状態にする。
【0031】
あるいは、上限の5曲に満たなくても、客室コンピュータ2にて録音ファイル転送画面上の「ディスク作成」ボタン64が指示されると、その時点でセッションが閉じられる。そして客室コンピュータ2は、CD−R4が利用可能な状態となると、この録音作業期間を終了させて、新たな録音作業期間を設定する。すなわち、録音ファイルの作成や各種操作に係わる制限値を初期値にリセットする。例えば、この時点で録音ファイル転送画面(D)を呼び出すと、管理されている録音ファイル、および転記された録音ファイルの曲目情報欄(61,62)が空欄となり、各種操作残数の表示66が初期値にリセットされる。
【0032】
なお、指定の順番でCD−Rに転記するユーザインタフェース環境としては、上記実施例のように、録音ファイルをCD−Rに転記する順番で逐一転送する方式に限らない。例えば、順番保管済みの録音ファイルの曲目情報欄61と、CD−R4に転記する曲目全てを順番通りに示すCD−R柄の曲目情報欄62とを表示しておき、録音ファイルの曲目情報欄61から転記したい曲目を選択すると、選択した順番でCD−R側の曲目表示欄62に表示されるようにする。すなわち、転記したい曲目とその順番とを利用者があらかじめ決定できるようにする。そして「ディスク作成」ボタン64が指示されると、それらの録音ファイルが管理コンピュータ6に順次連続して転送され、管理コンピュータ6がそれをCD−R4に書き込むようにする。
【0033】
===ファイル操作に対する制限について===
上記実施例では、録音ファイルの作成・消去・再生について規定値を設定していた。この例に限らず、例えば、録音ファイルの作成あるいは消去についてのみ規定値を設定したり、これらいずれかの規定値に加えて録音ファイルの再生回数に規定値を設定したりするなど、利用制限に係わる各種設定は適宜に変更可能である。
【0034】
また、各規定値を管理コンピュータ側で設定し、その規定値を客室コンピュータに通知するようにしてもよい。そして、客室コンピュータは通知された各規定値に基づいてカラオケ録音機能に利用制限を加える。もちろん、客室コンピュータごとに規定値を変えることもできる。例えば、規定値を大きくするほど利用料金を増額するなど、規定値に応じた料金体系を採用すれば、店舗側にとっては回転率が多少低下しても収益が悪化することが無くなる。
【0035】
===課金システムとの連動===
録音ファイルの作成やファイルに対する各種操作を規定値に達するまで利用する人と、少ししか利用しなかった人とが同じ利用料金を支払うのは不公平である。そこで、例えば、CD−Rに転記できる曲数を超えて作成した録音ファイルの数や、録音ファイルに対する各種操作の回数などに応じて利用料金を変えるようにすることが考えられる。客室コンピュータはファイルの作成回数や各種操作回数を管理コンピュータに転送し、管理コンピュータは、客室の利用が終わった時点で、所定の料金体系に従ってそれらの回数に応じた料金を算出する。そして、ファイルの作成回数や操作回数とそれに対応する料金とを表示出力したり印刷出力したりすればよい。
【0036】
===システム構成について===
録音システムは上記実施例の構成に限らず、各客室コンピュータにCDレコーダが付属している構成であってもよい。もちろん、客室コンピュータなどの汎用コンピュータを用いず、専用装置であってもよい。カラオケ装置自体に搭載された形態であってもよい。
【0037】
===ユーザメディアについて===
録音ファイルのデータ形式はPCMデータに限らず、MPEG形式など圧縮データであってもよい。また、録音ファイルを利用者が実際に利用する際のメディア(ユーザメディア)の形態も上記CD−Rなどの可搬型記録媒体に限らず、例えば、インターネットなどの公衆ネットワーク上の記憶領域であってもよい。
【0038】
インターネット上にユーザメディアを設ける場合には、録音システムにインターネット通信機能を搭載し、所定のWebサーバーに利用者専用の記憶領域を設ければよい。そして、録音ファイルの転送指示を受け付けたならば、この記憶領域に録音ファイルを転送する。記憶領域を利用者専用にするには、この領域へのリンクを設定したWebページを作成し、このWebページに固有のURLを対応付けすればよい。あるいは、このWebページにアクセスするためのユーザIDやパスワードなどの認証情報を利用者ごとに付与すればよい。
【0039】
録音ファイルを利用する際には、利用者が自身のコンピュータのブラウザを使って先のWebページにアクセスし、このページ上のリンクを指示して転送済みの録音ファイルを取り寄せたり、再生したりすればよい。
【0040】
また、最近ではIrDAやブルートゥース(登録商標)などの短距離無線通信インタフェースを備えるとともに、JAVA実行環境を備えたブラウザ搭載型携帯電話機もあり、この携帯電話機のメモリをユーザメディアとして利用することもできる。そして録音システムを、このタイプの携帯電話機で再生可能な録音ファイルを作成し、携帯電話機と無線通信を行う構成としておく。したがって、カラオケ録音の現場で携帯電話に録音ファイルを転送することができる。携帯電話は、録音ファイルを着信時に再生して着信メロディの代わりにするなど、適宜に利用することができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明の録音システムによれば、録音しに失敗しても録音し直すことができるとともに、必要以上の録音作業を防止して、同じ利用者がシステムを継続して使用する時間を短縮することができる。それによって、システム利用の順番を待っている他の利用者の待ち時間を減少させ、カラオケ店舗にとっては客の回転率を上げることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における録音システムの装置構成図である。
【図2】上記録音システムにおける録音ファイル作成時のユーザインタフェース環境の概略図である。
【図3】上記録音システムにおける録音ファイル消去時のユーザインタフェース環境の概略図である。
【図4】上記録音システムにおける録音ファイル再生時のユーザインタフェース環境の概略図である。
【図5】上記録音システムにおける録音ファイル転送時のユーザインタフェース環境の概略図である。
【符号の説明】
1 録音システム
2 客室コンピュータ
3 CD−Rレコーダ
5 カラオケ装置
6 管理コンピュータ
10 客室
Claims (7)
- カラオケ装置で演奏して歌唱する伴奏音楽と歌声の混合信号を録音して楽曲単位の録音ファイルを作成し、その録音ファイルを選択的にユーザメディアに転送するカラオケ装置の録音システムにおいて、
一連の録音作業期間内に順次作成する複数の録音ファイルを曲名とともに集合化して保管する録音ファイル保管手段と、
保管中の録音ファイル集合について各ファイルの作成順がわかるように曲名を列挙表示する録音ファイルリスト表示手段と、
表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルを再生して伴奏音楽と歌声を音響出力する録音ファイル再生手段と、
表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルをユーザメディアに転送する手段と、
録音作業期間内に作成する録音ファイルの数を管理する計数手段と、
作成した録音ファイルの数が規定値に達したときに録音作業期間の終了を通知して新たな録音ファイルの作成を禁止する録音制限手段と、
を備えたことを特徴とするカラオケ装置の録音システム。 - 請求項1において、表示された録音ファイルリストの中から利用者が指定したファイルを消去する録音ファイル消去手段を備えたことを特徴とするカラオケ装置の録音システム。
- 請求項1または2において、一連の録音作業期間に保管する録音ファイル集合のファイル数を制限する保管数制限手段を備えたことを特徴とするカラオケ装置の録音システム。
- 請求項2または3において、一連の録音作業期間に消去した録音ファイル数を計数してその数を利用者に通知する消去回数通知手段を備えたことを特徴とするカラオケ装置の録音システム。
- 請求項3または4において、保管数制限手段による制限の数を利用者に通知する保管可能数通知手段を備えたことを特徴とするカラオケ装置の録音システム。
- 請求項1〜5のいずれかにおいて、一連の録音作業期間に再生した録音ファイル数を計数してその数を利用者に通知する再生回数通知手段と、再生回数を規定値に制限する再生回数制限手段を備えたことを特徴とするカラオケ装置の録音システム。
- 請求項2〜6において、一連の録音作業期間の録音回数、消去回数、再生回数に基づいて料金を算出する料金計算手段を備えたことを特徴とするカラオケ装置の録音システム。
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Cited By (3)
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JP2008299652A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Sky Kk | ネットワーク管理システム、ネットワーク管理用プログラム及び通信端末 |
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JP2013137400A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Brother Ind Ltd | 情報端末装置及びプログラム |
-
2003
- 2003-04-30 JP JP2003125628A patent/JP2004333578A/ja active Pending
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