JP4168566B2 - 情報記録制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術】
本発明は情報記録制御装置に係り、より詳細には、記録媒体に記録された情報を再生する情報記録制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、1枚のCD−DAに記録される音声情報は通常1時間程度である。従って、CD−DAには、音声情報が音楽であるとすると最大10曲前後が記録可能である。再生、記録したい曲を手動で選択することは十分容易であった。
【0003】
しかしながら、従来のCD−DAより記憶容量の大きい記憶装置が安価になり、情報を圧縮する技術を適用すると、単一の記憶媒体に記憶できる情報の数は飛躍的に増加することが考えられる。情報が音声情報であるとすると数1000の音声情報を単一の記憶装置に記憶することも可能である。数1000の音声情報の中から再生、記録する音声情報を手動で選択することは、非常に困難である。
【0004】
本発明は、上記事実に鑑み成されたもので、記録媒体に記録された多数の情報を効率的に記録再生することが可能な情報記録制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の情報記録制御装置は、複数の音声情報を複数の階層構造で記録可能であると共に、該音声情報を識別する第1の識別情報と該音声情報に対応する少なくとも1つ上の階層を識別する第2の識別情報とを対応して記録可能な記録媒体と、少なくとも1つの前記音声情報を選択する選択手段と、前記選択手段で選択された音声情報を識別する前記第1の識別情報と、該音声情報の少なくとも1つ上の階層を識別する前記第2の識別情報とを関連付けて保持する少なくとも1つのリストと、を有する情報記録制御装置であって、複数の前記音声情報各々に対して前記第1の識別情報及び該音声情報に対応する少なくとも1つ上の階層を識別する前記第2の識別情報が保持される場合には、各音声情報毎独立して前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とが関連付けられて保持されるものである。
【0006】
前記リストは、前記情報蓄積領域内に記憶されることを特徴としてもよい。
【0007】
また、前記音声情報を出力する際に、該音声情報を含む該音声情報の前記少なくとも1つ上の階層を識別する前記第2の識別情報も共に出力することを特徴としてもよい。
【0008】
また、前記リストに記憶された順番に前記音声情報の出力が行われることを特徴としてもよい。
【0009】
記録媒体は、複数の音声情報を複数の階層構造で記録可能であると共に、該音声情報を識別する第1の識別情報と該音声情報に対応する少なくとも1つ上の階層を識別する第2の識別情報とを対応して記録可能である。選択手段は、少なくとも1つの前記音声情報を選択する。そして、リストは、前記選択手段で選択された音声情報を識別する前記第1の識別情報と、該音声情報の少なくとも1つ上の階層を識別する前記第2の識別情報とを関連付けて保持する。
【0010】
このように、記録媒体に記録された多数の音声情報を検索するために、音声情報の識別情報が記録されたリストを用いるので、効率的に音声情報を記録再生することができる。
【0011】
また、異なるアルバムに同一の名称を有するトラックが存在する場合でも、リストはトラックを特定することができる。さらに、リストに識別情報を登録する順番で、音声情報を記録、再生、出力することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本実施の形態を詳細に説明する。
[ハード構成]
図1に、本実施の形態にかかる情報記録制御装置の正面からの外観を示す。この情報記録制御装置は、図示されないハードディスクを内蔵している。本実施例では8.4GB(音楽再生時約140時間分)のハードディスクを使用しているが、8.4GB以外の容量をもつハードディスクもしくはハードディスクと同等の高速アクセスが可能であり、高速再生が可能である他のデジタル情報記録装置でもよい。
【0013】
また、本装置は、CDを再生するCDドライブ2、CD−Rに情報を記録するCD−Rドライブ4、及びコンパクトフラッシュに情報を記録するPCカードドライブ10を有する。また、PCカードドライブ10を介して本装置に接続可能な、マルチメディアカード、メモリースティックなど多様なメモリーカード、及びデジタル記憶装置を使用することが可能である。PCカードドライブ以外に、情報を伝送するためのコネクタとして、シリアルケーブルポート、赤外線ポート等を備えてもよい。
【0014】
更に、本装置は、ユーザとのインターフェースとなる液晶ディスプレイ6が備えられている。ユーザは操作パネル8に配置されているボタンを操作し、液晶ディスプレイ6に表示される機能を選択することによって、本装置の操作を行うことができる。
【0015】
図2に本実施の形態のブロック構成図を示す。実線の矢印は情報の伝送を表し、破線の矢印は制御の方向を表している。デジタル信号処理部を有するCPU24には、ハードディスク22、CDドライブ2、CD−Rドライブ4、PCカードドライブ10、液晶ディスプレイ6及び操作パネル8が接続されている。これらの構成要素はCPU24によって制御されている。
[データ構成]
図3に示すように、ハードディスク22は、情報蓄積領域としてのMP3データ蓄積領域44と作業領域46とを有する。更に、MP3データ蓄積領域は後述するリストを記録する領域であるMUSIC LIST領域48を含む。
【0016】
図4にMP3データ蓄積領域44内に記録される音声情報の記憶構造を示す。本実施例では、音声情報は図4に示すように複数の階層を有する階層構造で記録される。ここでは、音楽ジャンル64、アーティスト66、アルバム68、トラック(ミュージック)70の階層を有するが、どのような階層を構成するかは任意である。
[リスト]
MP3データ蓄積領域44内に記録されている音声情報のうち、どの音声情報を再生あるいは伝送するかは、ユーザにより予め作成されたリストを選択することによって、簡易に指定することが可能である。リストに基づいて、ハードディスク内における音声情報の検出、再生(もしくは伝送)を逐次ユーザが指示することなく、簡易に行うことができるようになる。
【0017】
図5にリストの構造を示す。図5に示す通り、リストは音声情報の識別情報としてのトラック(ミュージック)名を保持した形式である。しかしながら、本実施の形態のように多数の音声情報を扱うことを目的とした場合、違うトラックでありながら、同じ名称をもつトラックが存在する可能性が高い。特に、本装置によって、自動的にトラック名が付与される場合は、TRACK001、TRACK002...などが使用されるため、この可能性が高くなる。
【0018】
リストにトラック名のみが保持され、異なる複数のアルバムに同一の名称を有するトラックが存在した場合、情報記録制御装置は目的のトラックを特定することができない。したがって、本実施の形態では指定されたトラックに対応するトラックの少なくとも1つ上(本実施の形態では1つ上)の階層の識別情報(例では、アルバム名)もトラック名に関連付けてリストに記録する。即ち、リスト作成時にトラックを指定すると、アルバム名も一緒に、指定されたトラックのトラック名と関連付けられてコピーされる。
【0019】
アルバム名は本装置によって自動的に付与される場合でも同一のアルバム名が付与されることはない。また、一つのアルバム内に同一のトラック名が存在することはできない。したがって、上記の方法によって、リストが作成されることにより、異なるトラックが同一の識別情報の組み合わせによって登録されることはなくなる。即ち、リストは常に特定のトラックを識別することができる。
【0020】
更に、トラックを検索する際には、トラックの検索を直接行うのではなく、まず、アルバム検索を行うため、検索時間が短縮される。即ち、階層構造の最下層のデータ検索を行う前に(即ちトラックの検索を行う前に)、その1つ上の階層の検索を行い(即ちアルバムの検索を行い)、検索されたフォルダ(アルバム)の中から目的のデータ(即ちトラック)を検索を行うことによって、検索時間が短縮される。
【0021】
ここで作成されたリストはハードディスク22内にあるMP3データ蓄積領域44内のMUSIC LIST領域48に記録される。
【0022】
また、CD−Rに1つのトラックずつ(トラック・アット・ワンス)、少量の複数のトラックずつ(セッション・アット・ワンス)、あるいはパケット毎に(パケット・ライティング)書き込みを行うと、書き込み領域の間に繋ぎ領域が生じる。この繋ぎ領域は記憶容量の観点からは無駄な空間である。更に、この繋ぎ領域の存在によって、作成したCD−Rに記録された情報は通常のCDプレーヤーで音声情報として認識されず、再生することができなくなる場合がある。本実施の形態では、リストに基づいて、ハードディスク内における音声情報を一括してCD−Rに伝送することによって(ディスク・アット・ワンス)、この繋ぎ領域が生じず、作成したCD−Rを通常のCDプレーヤーで再生することが可能となる。
【0023】
また、リストを作成する際に、図6に示すように、音声情報の識別情報であるトラック名と、少なくとも1つ上の階層の識別情報(本実施の形態では1つ上の階層であるアルバムの名称)を組にしてリストに登録してもよい。この方法を用いることによってリスト内に同一のトラック名が存在することがなくなり、リスト内におけるトラックの順番を任意に指定することができ、トラックの再生、伝送、又は記録の順番を任意に決定することができるようになる。
【0024】
また、リストは、音声情報の識別情報と、少なくとも1つ上の階層の識別情報を組にして登録することに限定されず、同一のアルバム内から選択されたトラックはリストにおいても同一の階層の中に記録されてもよい。これによって、同一のアルバムから複数のトラックが同一のリストのために選択されたとしても、リスト内に同じアルバムの名称が重複することを避けることができる。即ち、トラック(ミュージック)が選択され、このトラックの1つ上の階層がすでにリストに登録されている場合には、今回選択されたトラックは、選択の順番に関係なく、強制的にすでに登録された1つ上の階層に関連付けられる。
[本装置の作用]
図7、図17、図26及び図34に本実施の形態にかかる情報記録制御装置の作用を図7、図17、図26及び図34に示したフローチャートを参照して説明する。本装置の操作はユーザによって、液晶ディスプレイ6及び操作パネル8を使用して行われる。液晶ディスプレイの表示例を図8乃至図14、図18乃至図25、図27乃至図33、及び図35、図36に示す。
[記録モード]
図7に記録モードを選択した場合のフローチャートを示す。この記録モードでは、CD、CD−R、コンパクトフラッシュに記録された音声情報を、液晶ディスプレイ6及び操作パネル8を用いたユーザの指示にしたがって、ハードディスク22の指定の場所に記録するモードである。
【0025】
記録モードを選択すると図8に示すようにソースデバイスを選択するためのメニューが表示される。ステップ104において図8に示されるソースデバイス選択メニュー152からハードディスクに記録したい音声情報(トラック)が記録されたソースデバイスがユーザにより選択される。なお、本実施例では図8で、ソースデバイスとしてCD1(本実施例においてはCDドライブ2)が選択され、図9に示すように選択表示領域154にソースデバイスとしてCD1が選択されたことを示すメッセージ「Source CD1」が表示される。
【0026】
次にステップ106でメニュー画面には図9に示すように、選択されたソースデバイスに記録された音声情報としての複数のトラックの中から記録したいトラックを選択するためのメニューが表示される。ステップ106では、図9に示されるトラック選択メニュー156から1つのトラック又は全てのトラックがユーザにより選択される。なお、本実施例では図9でTrack01が選択され、図10の選択表示領域154にTrack01が選択されたことを示すメッセージ「Tr01」が追加表示される。
【0027】
次のステップ108では、図10に示すように、ハードディスク内に登録されている音楽ジャンルの中から記録したいトラックの音楽ジャンルを選択するためのメニューが表示される。図10に示される音楽ジャンル選択メニュー160から、ユーザにより記録したいトラックの属する音楽ジャンルが選択される。なお、本実施例では、図10でFavoriteが選択され、図11の選択表示領域154に「Genre Favorite」が追加表示される。
【0028】
次のステップ110では、図11に示すように、選択された音楽ジャンルのアーティストの中から記録したいトラックのアーティストを選択するためのメニューが表示される。図11に示されるアーティスト選択メニュー164からユーザにより記録したいトラックのアーティストが選択される。本実施例では図11でArtist001が選択され、図12の選択表示領域154に「ArtistArtist001」が表示される。
【0029】
次のステップ112では、図12に示すように、選択されたアーティストのアルバムの中から記録したいトラックのアルバムを選択するためのメニューが表示される。図12に示されるアルバム選択メニューからユーザにより記録したいトラックのアルバムが選択される。本実施例では図12でAlbum001が選択され、図13の選択表示領域174に「Album Album001」が表示される。
【0030】
次のステップ114では、指定したトラックを記録するかどうか判定が行われる。操作パネル8上の所定のボタンをユーザが押下することにより、トラックを記録すると判定されるとステップ116に進み、ソースデバイス上の指定されたトラックがハードディスクの指定されたアルバム内に記録される。
【0031】
即ち、本ステップ116で、選択されたソースデバイス上の指定された音声情報を、CPU24中の表示しないバッファに逐次記録し、エンコーダによって圧縮し、ハードディスク22のMP3データ蓄積領域の上記で指定した階層に記録する。
【0032】
また、本ステップ116において、記録処理中は、 図13に示すように、1つのトラックをハードディスクに記録する場合の記録中であることを示すメッセージ「Now recording... Music001」が記録経過表示領域172に表示される。なお、図14はソースデバイス中の全てのトラックをハードディスクに記録する場合の記録中の表示である。
【0033】
トラック名は、ユーザによって液晶ディスプレイ6又は操作パネル8を用いて入力される。ユーザが指定しない場合には、本装置が自動的にトラック名を設定する。同一フォルダ内(本実施例では同一アルバム内に)のフォルダ又はファイル(本実施例ではトラック)には異なる名称を使用する。
【0034】
図15に上記操作を行う前の情報蓄積領域の階層構造の一例を示し、図16に上記操作が行われた後の情報蓄積領域の階層構造の一例を示す。前述したように、CD1の全てのトラックをハードディスクの音楽ジャンル「Favorite」、アーティスト「Artist001」、アルバム「Album001」のフォルダに記録するように各メニューでユーザにより選択されたので、操作前の図15では「Favorite」「Artist001」「Album001」の下にトラックは存在しないが、操作後の図16ではトラックが追加されていることがわかる。
【0035】
前述した例では、ソースデバイス上の指定された音声情報を、CPU24内のバッファに逐次伝送し、エンコーダによって圧縮して、ハードディスク22のMP3データ蓄積領域の指定された階層に記録したが、本発明はこれに限定されず、ソースデバイス上の音声情報を、一時的にハードディス22に記録し、その後上記と同様にエンコーダによって圧縮し、ハードディスク22のMP3データの蓄積領域の上記で指定した階層に記録してもよい。また、本実施の形態では音声情報の圧縮形態としてMP3を用いているが、AAC、ATRAC3等、他の圧縮形態が用いられてもよい。エンコーダは電子回路の構成要素としてハード的に供給されてもよいし、プログラムとしてソフト的に供給されてもよい。
【0036】
上記ではステップ106において、記録する1つのトラックもしくは全部のトラックを選択したが、任意の複数のトラックを選択できるようにしてもよい。リストを使用して予めリストに指定されたトラックをハードディスクに記録するようにしてもよい。
【0037】
ソースデバイスは上記CDに限定されず、本装置に内蔵されることが可能な任意の記録装置、又はPCドライブ10もしくは他の手段によって、本装置に接続することが可能な任意の記憶装置でもよい。
[再生モード]
次に、図17に再生モードを選択した場合のフローチャートを示す。この再生モードでは、本装置のハードディスク又は、CD、CD−R、コンパクトフラッシュに記録された音声情報を、液晶ディスプレイ6及び操作パネル8を用いたユーザの指示にしたがって、再生するモードである。
【0038】
再生モードを選択するとステップ204で図18に示すように、ソースデバイスを選択するためのメニューが表示される。また、本ステップ204において、図18に示されるソースデバイス選択メニュー252から再生したい音声情報(トラック)が記録されたソースデバイスがユーザにより選択される。
【0039】
次にステップ206において、図18に示したソースデバイス選択メニュー252からユーザによりMUSIC LISTが選択されると、処理はステップ218に進む。ステップ218では、再生を開始するかどうか判定が行われる。操作パネル8上の所定のボタンをユーザが押下することにより、再生を開始すると判定されると、ステップ220で、リストに記録されている音声情報の識別情報(トラック名)及び当該音声情報に対応する当該音声情報の1つ上の階層を識別する識別情報(アルバム名)にしたがって、音声情報(トラック)をMP3データ蓄積領域44から検索し、再生する。
【0040】
ステップ206において、リスト以外のメニューが選択された場合、ステップ208で図18に示したソースデバイス選択メニュー252からHDDが選択されたかどうか判定し、ユーザによりHDDが選択されたことが判定されると、ステップ210で、図19に示すように選択されたソースデバイスに記録された音楽ジャンルの中から再生したいトラックの音楽ジャンルを選択するためのメニューが表示される。なお、本実施の形態では図18に示したメニューからソースデバイスとしてHDDが選択され、図19に示すように選択表示領域254にソースデバイスとしてHDDが選択されたことを示すメッセージ「Source HDD」が表示される。
【0041】
本ステップ210で、音楽ジャンル選択メニュー256から再生したい音声情報(トラック)が属する音楽ジャンルがユーザにより選択される。なお、本実施例では図19に示した音楽ジャンル選択メニュー256からFavoriteが選択され、図20の選択表示領域254にFavoriteが選択されたことを示すメッセージ「Genre Favorite」が表示される。
【0042】
次のステップ212で、選択された音楽ジャンルのアーティストの中から再生したいトラックのアーティストを選択するメニューが表示される。本ステップ212では、図20に示されるアーティスト選択メニュー260から再生したいトラックのアーティストがユーザにより選択される。なお、本実施例では図20でArtist001が選択され、図21の選択表示領域254にArtist001が選択されたことを示すメッセージ「Artist Artist001」が追加表示される。
【0043】
次のステップ214で、メニュー画面には図21に示すように、選択されたアーティストのアルバムの中から再生したいトラックのアルバムを選択するためのメニューが表示される。本ステップ214では、図21に示されるアルバム選択メニュー264から再生したいトラックのアルバムがユーザにより選択される。なお、本実施例では図21でAlbum001が選択され、図22の選択表示領域254にAlbum001が選択されたことを示すメッセージ「Album Album001」が追加表示される。
【0044】
次のステップ216で、メニュー画面には図22に示すように、選択されたアルバムのトラックの中から再生したいトラックを選択するためのメニューが表示される。本ステップ216では、図22に示されるトラック選択メニュー268から再生したいトラックがユーザにより選択される。なお、本実施例では図22でTrack01が選択され、図23の選択表示領域274にTrack01が選択されたことを示すメッセージ「Track Track01」が表示される。
【0045】
次のステップ218では、指定したトラックを再生するかどうか判定が行われる。操作パネル8上の所定のボタンをユーザが押下することににより、トラックを再生すると判定されるとステップ220で、指定されたトラックがMP3データ蓄積領域から検索され、再生される。
【0046】
本ステップ220において、図23に示すように、1つのトラックを再生中であることを示すメッセージ「Now playing...Music001」が表示される。
【0047】
ステップ208において、HDD以外のソースデバイスが選択されたことが判定された場合、ステップ216で、図22に示すように、選択されたソースデバイスに記録されたトラックの中から再生したトラックを選択するメニューが表示される。以降の処理はソースデバイスとしてHDDが選択された場合と同様である。
【0048】
本実施例のステップ216では、ステップ204でリスト以外のソースデバイスが選択された場合、トラック選択メニュー268からトラックを1つだけ選択したが、図24及び図25に示すように、ステップ216においてトラック選択メニュー268から複数のトラックを選択した後、ステップ218で、再生するかどうか判定するようにしてももよい。また、全てのトラックを選択できるようにしてもよい。
【0049】
ソースデバイスは、本装置に内蔵される、又は本装置に接続可能な任意の記録装置でよい。
[伝送モード]
図26に伝送モードを選択した場合のフローチャートを示す。伝送モードは本装置のハードディスク又はCDに記録された音声情報を液晶ディスプレイ6及び操作パネル8を用いたユーザの指示にしたがって伝送し、CD−R又はコンパクトフラッシュに記録するモードである。
【0050】
伝送モードを選択すると図27に示されるように伝送したいトラックが記録されているソースデバイスを選択するためのメニューが表示される。ステップ304で図27に示されるソースデバイス選択メニュー352から伝送したい音声情報(トラック)が記録されたソースデバイスがユーザにより選択される。
【0051】
次にステップ306で、HDDが選択されたかどうか判定する。本ステップ306で、HDDがユーザにより選択されたことが判定されるとステップ308に進む。本ステップ308で、図28に示されるように、選択されたソースデバイスに記録された音楽ジャンルの中から伝送したいトラックの音楽ジャンルを選択するためのメニューが表示される。なお、本実施例では図27のソースデバイス選択メニュー352から、ソースデバイスとしてHDDが選択され、図28の選択表示領域354にHDDが選択されたことを示すメッセージ「Source HDD」が表示される。
【0052】
ステップ308で、図28の音楽ジャンル選択メニュー356から、伝送したいトラックの音楽ジャンルがユーザにより選択される。なお、本実施例ではFavoriteが選択され、図29の選択表示領域354にFavoriteが選択されたことを示す「Genre Favorite」が表示される。
【0053】
次のステップ310では、図29に示すように、選択された音楽ジャンルのアーティストの中から伝送したいトラックのアーティストを選択するためのメニューが表示される。本ステップ310で、図29に示されるアーティスト選択メニュー360から伝送したいトラックのアーティストがユーザにより選択される。なお、本実施例ではArtist001が選択され、図30の選択表示領域354にArtist001が選択されたことを示す「Artist Artist001」が表示される。
【0054】
次のステップ312で、図30に示されるように選択されたアーティストのアルバムの中から伝送したいトラックのアルバムを選択するためのメニューが表示される。本ステップ312では、図30に示されるアルバム選択メニュー366から伝送したいトラックのアルバムがユーザにより選択される。ユーザによりアルバム名が指示(図中反転表示)されると、アルバム内に含まれる音声情報(トラック)の再生時間のトータルが図30のソーストラック再生時間表示領域364に表示される。なお、本実施例ではアルバム選択メニュー366からAlbum001が選択され、図31の選択表示領域354にAlbum001が選択されたことを示す「Album Album001」が表示される。図31のソーストラック再生時間表示領域364には選択されたアルバムAlbum001に含まれる音声情報再生時間のトータルが表示される。
【0055】
次にステップ314で、図31に示すように、伝送するトラックを記録するデバイスであるデスティネーションデバイスを選択すためのメニューが表示される。本ステップ314で、デスティネーション選択メニュー372から、伝送するトラックを記録するデバイスがユーザにより選択される。デスティネーションデバイスとしてCD−R(デスティネーション選択メニュー372ではCD2で示される)が選択された場合は、記録する情報の形態が圧縮情報(MP3)であるか非圧縮データ(WAV)であるかを選択することができる。ユーザにより指示されたデスティネーションデバイス(図中反転表示)の記録可能時間が図31のデスティネーションデバイス記録可能時間表示領域374に表示される。
【0056】
ステップ314で、デスティネーションデバイス選択メニュー372からデスティネーションデバイスが選択されると、ステップ316において、伝送を開始するかどうか判定される。操作パネル8上の所定のボタンをユーザが押下することにより、伝送を開始すると判定された場合はステップ318で、伝送するトラックが選択されたソースデバイスから検索され、選択されたデスティネーションデバイスに伝送され、トラックが記録される。
【0057】
ステップ306で、ソースデバイス選択メニュー352からソースデバイスとしてリストが選択された場合は、ステップ314で、図31のデスティネーションデバイス選択メニュー372からトラックを記録するデスティネーションデバイスを選択する。以降は基本的にステップ306のソースデバイス選択メニュー352でHDDを選択した場合と同様の処理が行われる。伝送を開始すると判定されると、リストに記録されている音声情報の識別情報(トラック名)及び当該音声情報に対応する当該音声情報の1つ上の階層を識別する識別情報(アルバム名)にしたがって、トラックがソースデバイスから検索され、選択されたデスティネーションデバイスに伝送され、トラックが記録される。
【0058】
ソースデバイスとしてHDD及びリスト以外のデバイス(本実施の形態ではCD1即ちCD)が選択された場合は、ソースデバイス上の指定されたトラック、又は指定されたアルバム内のトラックは一旦ハードディスク22内の作業領域46に記録される。その後圧縮処理が必要な場合(デスティネーションデバイスがCD−Rドライブであり、且つ圧縮が指定された場合)はエンコーダによって、圧縮処理が行われ、デスティネーションデバイスとして選択されたデバイスに記録が行われる。
【0059】
本実施の形態では、CD−Rドライブに対してはディスク・アット・ワンスでの書き込みをサポートするので、ステップ312でアルバム選択メニュー366から選択されたアルバム毎伝送するか、もしくはリストにしたがってリストに保持された全てのトラックの伝送を行う処理の流れになり、ソースデバイス上のトラックを選択する処理を含まない。しかしながら、ステップ312とステップ314の間で、図32に示すように、トラック選択メニュー380からソースデバイス上のトラックを選択し、ステップ314で図33に示すように、デスティネーションデバイス選択メニュー386からデスティネーションデバイスを選択してもよい。
[編集モード]
図34にリスト作成手順のフローチャートを示す。リスト作成は編集モードにおいて行う。図35に示す編集内容を選択するためのメニューである編集内容選択メニュー450から、リストを作成するためにMUSIC LISTを選択すると、ステップ404で、図36に示すように、ハードディスクに記録されている音楽ジャンルの中からリストに登録するトラックの音楽ジャンルを選択するためのメニューが表示される。
【0060】
図36には、音楽ジャンル選択メニュー454が表示される。以降のリスト作成におけるメニュー画面は再生モードにおけるメニュー画面とほぼ同様なので図示を省略するが、ステップ404において音楽ジャンルを選択、ステップ406においてアーティストを選択、ステップ408においてアルバムを選択、ステップ410においてトラックを選択する。
【0061】
ステップ412において選択されたトラックをリストに登録するかどうかが判定される。操作パネル8上の所定のボタンがユーザによって押下されることによって、リストに登録すると判定された場合はステップ414においてリストに登録し、ステップ416に進む。
【0062】
ステップ416においてリストの作成を終了するかどうかを判定する。操作パネル8上の所定のボタンがユーザによって押下されることにより、リストの作成を終了しないと判定された場合はステップ404に戻る。同様に操作パネル8上の所定の別のボタンがユーザによって押下されることにより、ステップ416においてリストの作成を終了すると判定された場合はリスト作成は終了する。
【0063】
ここで、作成されたリストはハードディスク22内のMP3データ蓄積領域44内のMUSIC LIST領域48に記録される。リストに保持される識別情報は、前述されたように図5に示されるトラックを識別する識別情報(トラック名)とトラックに対応するトラックの1つ上の階層を識別する識別情報(アルバム名)が関連付けられている。リストに保持される識別情報は、図6に示されるトラック名とアルバム名を組み合わせた形態でもよいし、図5に示されるトラック名及びアルバム名で階層を形成する形態でもよい。また、アルバム名とトラック名で1つの識別情報を形成してもよい。また、トラック名及びアルバム名が組み合わされる形態のリスト、及び、トラック名及びアルバム名が階層を形成する形態のリスト、の2つの形態のリストを組み合わせて使用することにより、物理的なトラック検索効率を上昇させるとともに、再生及び記録のトラック順序指定を可能とすることができる。
【0064】
図37、図38にトラック名をトラックに対応する1つ上の階層(アルバム)の名称に関連付け、トラック名とトラックに対応する1つ上の階層(アルバム)の名称が階層を形成する構造のリストの作成経過を示す。リスト作成時に異なるアルバムのトラックが選択されている場合は、図37に示されるように、トラック名及びトラックに対応するアルバム名はトラックの識別情報としてリストに登録される。一方、すでに登録されているアルバム内の別のトラックが新規に指定された場合には、図38に示されるように、先に登録されていた同一アルバム内のトラックと同様に、アルバム名に関連付けて登録される。
【0065】
即ち、ALBUM1 502に属するMUSIC4 506が新規に指定された場合には、MUSIC4 506は既に登録されていたALBUM1 502に関連付けられ、既に登録されていたMUSIC1 504と同様にALBUM1 502の下の階層に登録される。
【0066】
上記、メニュー画面で表示されたハードディスク内の音楽ジャンル、アーティスト、アルバム、トラックの名称は予め登録されていなければならない。上記の音楽ジャンル、アーティスト、アルバム、トラックの名称はユーザによって登録されない場合は、本装置によって自動的に付加される。
【0067】
また、ユーザにより登録される場合には、編集モードにおいて、液晶ディスプレイ6と操作パネル8を用いて音楽ジャンル、アーティスト、アルバム、トラックの名称を登録することができる。同様に、名称を変更することも可能である。
【0068】
また、トラックを記録するハードディスク内の階層構造も、編集モードにおいて、階層を選択し、フォルダを作成、削除することによって、ユーザが作成することができる。また、記録されたトラックを削除することも可能である。
【0069】
即ち、上記におけるフォルダの作成、フォルダ、トラックの名称の変更、フォルダ、トラックの削除等はハードディスク22内のMP3データ蓄積領域44の構成に反映される。
【0070】
図8乃至図16、図18乃至図25、図27乃至図33、及び図35、図36にはテキストを中心としたGUI表示のメニューが用いられているが、図39に示されるようにグラフィック表示を中心としたメニュー表示でもよいし、あるいは、テキストを中心としたメニューでもよい。
【0071】
また、本実施例では操作パネル8に配置されているのは、ボタンであるが、ボタンの代わりにジョグダイヤルを用いてもよい。また、音楽ジャンル、アーティスト、アルバム、トラックの名称を入力する際に、赤外線ポートによって本装置に接続されるキーボードを使用してもよい。
【0072】
以上説明したように本実施の形態では音声情報を単一の大容量記憶装置であるハードディスクで一元管理し、圧縮/非圧縮データを他の記録媒体に記録可能とすることによって、大量の音声情報の検索、再生が容易に行えるようになる。また、音声情報を圧縮して、ハードディスクに記録することによって、多数の(数千曲の)音声情報を単一の記憶装置に格納することができるようになり、従来のように複数の記憶装置を使用する必要がなくなり、情報へのアクセスが容易になる。
【0073】
ハードディスク内に「作業領域」を設け、緩衝記憶領域として用いることによって、本装置に内蔵されている、又は接続された記憶媒体間の音声情報の伝送が容易になる。また、「情報蓄積領域(圧縮データ記録領域)」及び「リスト領域(圧縮データ管理領域)」を設けることによって、情報蓄積領域内に階層構造を用いて音声情報を記録することによって、多量の音声情報の管理を容易とする。更に、リスト領域に格納されたリストを用いることによって、多量の音声情報の中から必要な音声情報を容易に検索することが可能となる。
【0074】
リストを作成する際に、トラックの1つ上の階層(アルバム)を関連付けて記録することによって、トラックの検索が容易になり、同じ名称をもつ異なるトラックがコンフリクトを生じることがない。また、1つのアルバムで指定された複数のトラックはリスト上でも同一のフォルダに収めることによって、検索が高速化する。更に、リストにトラックの名称とアルバムの名称によって構成されるインデックスを登録することによって、リストに登録された順番でトラックを再生することが可能となる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、記録媒体に記録された多数の情報を検索するためにリストを用いるので、効率的に記録再生することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る情報記録制御装置の正面図である。
【図2】 本実施の形態に係る情報記録制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 図2に示されるハードディスク内部の構成図である。
【図4】 図3に示されるMP3データ蓄積領域内の階層構造を示す図である。
【図5】 本実施の形態のリスト例を示す図である。
【図6】 本実施の形態のリスト例を示す図である。
【図7】 本実施の形態の記録手順を示すフローチャートである。
【図8】 本実施の形態の記録操作中に表示されるソースデバイス選択メニュー画面例である。
【図9】 本実施の形態の記録操作中に表示されるトラック選択メニュー画面例である。
【図10】 本実施の形態の記録操作中に表示される音楽ジャンル選択メニュー画面例である。
【図11】 本実施の形態の記録操作中に表示されるアーティスト選択メニュー画面例である。
【図12】 本実施の形態の記録操作中に表示されるアルバム選択メニュー画面例である。
【図13】 本実施の形態の記録操作中に表示される、音声情報を記録中であることを示す画面例である。
【図14】 本実施の形態の記録操作中に表示される、音声情報を記録中であることを示す画面例である。
【図15】 音楽情報を記録する前の情報記録蓄積媒体における階層構造を示す図である。
【図16】 音楽情報を記録する前の情報記録蓄積媒体における階層構造を示す図である。
【図17】 本実施の形態の再生手順を示すフローチャートである。
【図18】 本実施の形態の再生操作中に表示されるソースデバイス選択メニュー画面例である。
【図19】 本実施の形態の再生操作中に表示される音楽ジャンル選択メニュー画面例である。
【図20】 本実施の形態の再生操作中に表示されるアーティスト選択メニュー画面例である。
【図21】 本実施の形態の再生操作中に表示されるアルバム選択メニュー画面例である。
【図22】 本実施の形態の再生操作中に表示されるトラック選択メニュー画面例である。
【図23】 本実施の形態の再生操作中に表示される、音声情報を再生中であることを示す画面例である。
【図24】 本実施の形態の再生操作中に表示されるトラック選択メニュー画面例である。
【図25】 本実施の形態の再生操作中に表示されるトラック選択メニュー画面例である。
【図26】 本実施の形態の伝送手順を示すフローチャートである。
【図27】 本実施の形態の伝送操作中に表示されるソースデバイス選択メニュー画面例である。
【図28】 本実施の形態の伝送操作中に表示される音楽ジャンル選択メニュー画面例である。
【図29】 本実施の形態の伝送操作中に表示されるアーティスト選択メニュー画面例である。
【図30】 本実施の形態の伝送操作中に表示されるアルバム選択メニュー画面例である。
【図31】 本実施の形態の伝送操作中に表示されるデスティネーションデバイス選択メニュー画面例である。
【図32】 本実施の形態の伝送操作中に表示されるトラック選択メニュー画面例である。
【図33】 本実施の形態の伝送操作中に表示される画面例である。
【図34】 本実施の形態のリスト作成手順を示すフローチャートである。
【図35】 本実施の形態の編集種類選択メニュー画面例である。
【図36】 本実施の形態のリスト作成中の音楽ジャンル選択メニュー画面例である。
【図37】 本実施の形態のリスト作成例を示す図である。
【図38】 本実施の形態のリスト作成例を示す図である。
【図39】 本実施の形態のメニュー画面の変形例を示す図である。
【符号の説明】
2 CDドライブ
4 CD−Rドライブ
6 液晶ディスプレイ
8 操作パネル
10 PCドライブ

Claims (4)

  1. 複数の音声情報を複数の階層構造で記録可能であると共に、該音声情報を識別する第1の識別情報と該音声情報に対応する少なくとも1つ上の階層を識別する第2の識別情報とを対応して記録可能な記録媒体と、
    少なくとも1つの前記音声情報を選択する選択手段と、
    前記選択手段で選択された音声情報を識別する前記第1の識別情報と、該音声情報の少なくとも1つ上の階層を識別する前記第2の識別情報とを関連付けて保持する少なくとも1つのリストと、
    を有する情報記録制御装置であって、
    複数の前記音声情報各々に対して前記第1の識別情報及び該音声情報に対応する少なくとも1つ上の階層を識別する前記第2の識別情報が保持される場合には、各音声情報毎独立して前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とが関連付けられて保持される情報記録制御装置。
  2. 前記リストは、前記情報蓄積領域内に記憶される請求項1に記載の情報記録制御装置。
  3. 前記音声情報を出力する際に、該音声情報を含む該音声情報の前記少なくとも1つ上の階層を識別する前記第2の識別情報も共に出力する請求項1に記載の情報記録制御装置。
  4. 前記リストに記憶された順番に前記音声情報の出力が行われる請求項1に記載の情報記録制御装置。
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