JP2004333449A - 磁歪式トルクセンサの製造方法、および磁歪式トルクセンサを搭載した電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る磁歪式トルクセンサの製造方法では、捩りトルクTqを解放することによって磁歪膜20u,20dに磁気異方性を設けた後、ステアリング軸12bを再度加熱処理するため、使用時には高温度の雰囲気に晒されることによるクリープをすることなく、検出出力の変化がなくなり、安定して操舵トルクを検出する。上記磁歪式トルクセンサを、電動パワーステアリング装置10に搭載したので、エンジンルーム内の高温度の雰囲気に長時間晒されても、操舵トルクセンサの感度が変わらず、操舵フィーリングを良好に保つことが可能である。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用の電動パワーステアリングの操舵トルクを検出するのに最適な磁歪式トルクセンサの製造方法および、磁歪式トルクセンサを搭載した電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動パワーステアリング装置は、自動車を運転中、運転者がステアリングホイール(操舵ハンドル)を操作するとき、モータを連動させて操舵力を補助する支援装置である。電動パワーステアリング装置では、運転者のハンドル操舵によりステアリング軸に生じる操舵トルクを検出する操舵トルク検出部からの操舵トルク信号、および車速を検出する車速検出部からの車速信号を利用し、モータ制御部(駆動制御回路)の制御動作に基づいて、補助操舵力を出力する支援用のモータをPWM駆動し、運転者の操舵力を軽減している。
【0003】
例えば、操舵トルクをTH、アシスト量AHの係数を一定のkAとすると、AH=kA×THであるから、負荷であるピニオントルクをTPとすると、TP=TH+AHからTH=TP/(1+kA)となる。したがって操舵トルクTHは、ピニオントルクTPの1/(1+kA)、(kA≧0)となり軽減される。このような電動パワーステアリング装置における操舵トルク検出部として、ピニオンの入出力軸間に設けたトーションバーの捻れを利用するトーションバー式の他、磁歪式トルクセンサが知られている。
【0004】
磁歪式トルクセンサの一例としては、例えば、ステアリングホイールに連結されたステアリング軸の表面に、Ni−Feメッキの磁歪膜を上下2箇所でそれぞれ逆方向の磁気異方性となるように軸方向所定幅で設け、磁歪膜に操舵トルクが作用したとき、磁気異方性に基づいて発生する逆磁歪特性を、磁歪膜の周囲に配設されたコイルの交流抵抗等を利用して、ステアリング軸にかかるトルクを検出するものがある。
【0005】
図11は、磁歪式トルクセンサ100の模式図である。磁歪式トルクセンサ100はステアリング軸101の周囲に形成された磁歪膜102とその磁歪膜102の下方に間隔を設けて形成された磁歪膜103と、磁歪膜102,103の近傍に微小の空隙を介して配置された励磁コイル104と、磁歪膜102に対応して設けられる検出コイル106と、磁歪膜103に対応して設けられる検出コイル107とから構成される。励磁コイル104には、励磁電圧供給源105が接続される。
【0006】
図11で示した磁歪式トルクセンサ100において、ステアリング軸101にトルクが作用したとき、磁歪膜102,103にもトルクが作用する。このトルクに応じて磁歪膜102,103に磁歪効果が生じる。そこで、励磁電圧供給源105から励磁コイル104に高周波の交流電圧(励磁電圧)を供給し、トルクに応じた磁歪膜102,103の磁歪効果による磁界の変化を検出コイル106,107によりインピーダンスまたは誘導電圧の変化として検出する。このインピーダンスまたは誘導電圧の変化に基づいてステアリング軸101に加えられたトルクを検出することができる。
【0007】
図12は磁歪特性を示す図である。横軸はステアリング軸101に加えられた操舵トルク、縦軸は励磁コイル104に交流電圧を印加したときに検出コイル106,107によって検出されるインピーダンスまたは誘導電圧を示している。曲線C110は、検出コイル106によって検出されるインピーダンスまたは誘導電圧の変化を示し、曲線C111は、検出コイル107によって検出されるインピーダンスまたは誘導電圧の変化を示している。
【0008】
検出コイル106による検出値は、操舵トルクが負から正になるにつれてインピーダンスまたは誘導電圧が増加し、操舵トルクが正の値T1となったときにインピーダンスまたは誘導電圧がピーク値となり、操舵トルクがT1以上では減少する。また、検出コイル107による検出値は、操舵トルクが負の値−T1のときにインピーダンスまたは誘導電圧がピーク値をとり、操舵トルクの絶対値が増加すると減少する。
【0009】
図12に示すように、検出コイル106で得られる操舵トルク−インピーダンス(誘導電圧)特性と検出コイル107で得られる操舵トルク−インピーダンス(誘導電圧)特性はほぼ凸形状を示す。また、検出コイル106で得られる操舵トルク−インピーダンス特性(曲線C110)と検出コイル107で得られる操舵トルク−インピーダンス特性(曲線C111)は、磁歪膜の上下2箇所でそれぞれ逆方向となる磁気異方性であることを反映して、それぞれの特性曲線が交わる点を通る縦軸に対してほぼ対称的になる。
【0010】
直線L10は、検出コイル106により検出された特性曲線C110から検出コイル107により検出された特性曲線C111を引いた値を示すものであり、操舵トルクがゼロのときにその値はゼロとなる。磁歪式トルクセンサ100はトルク中立点付近のほぼ一定勾配とみなされる領域を使用することで、入力トルクの方向と大きさに対応した検出信号を出力する。また、直線L10の特性を利用することで、検出コイル106,107の値から操舵トルクを検出することができる。
【0011】
従来の磁歪式トルクセンサでは、図13に示すように、その磁歪膜102,103の異方性を与える方法として、ステアリング軸101に磁歪膜102をメッキ処理し(図13(a)参照)、メッキ処理後に、捩りトルクTq(ステアリング軸101の上部を反時計方向へ、下部を時計方向へ加える)を作用させてステアリング軸の円周表面に応力を付与し(図13(b)参照)、捩りトルクTqを作用させたまま恒温槽で加熱処理し(図13(c)参照)、冷却後に(図13(d)参照)捩りトルクTqを取り除き(図13(e)参照)、センサ出力の設定を行い、製造していた(特許文献1を参照)。
【0012】
図13中、ステアリング軸101の図の横に描かれた円形や楕円形は磁歪膜102での異方性歪モデルを示し、矢印はそれぞれ応力を示す。図13(b)では捩りトルクTqにより、楕円形の異方性歪モデルとなっている。図13(c)では、加熱によってクリープが生じ、異方性歪モデルが円に近い楕円形となっている。図13(d)では、冷却後もクリープが生じた後の異方性歪モデルの形を保っていることを示している。図13(e)では、捩りトルクTqを取り除くことで、磁歪膜102に対して捩りトルクTqと逆方向に捩りトルクが加わった状態を示している。
【0013】
ここで、従来の磁歪式トルクセンサでは、磁歪膜102を40μmの厚さでメッキ処理し、ステアリング軸101に対して捩りトルクTqを70N・m作用させ、捩りトルクTqを付与したまま150〜550℃にて10分から20時間加熱処理していた。
【0014】
【特許文献1】
特開2002−82000公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような製造方法によって製造された磁歪式トルクセンサは、例えば、80〜100℃程度の高温になる自動車のエンジンルームに長時間晒されると、磁歪式トルクセンサのトルクゼロ点と感度が変化するという課題があった。図14は、従来の磁歪式トルクセンサの製造方法によって製造された磁歪式トルクセンサの高温耐久特性を示す図である。特性曲線C120は使用初期時に検出コイル106により検出された値であり、特性曲線C121は使用初期時に検出コイル107により検出された値である。特性曲線C130は高温放置後に検出コイル106により検出された値であり、特性曲線C131は高温放置後に検出コイル107により検出された値である。
【0016】
高温放置後(例えば、1万回使用した後)の特性曲線C130,C131は、使用初期時の特性曲線C120,C121と比べインピーダンスのピーク値が上方へ、入力トルクのピーク値がトルク中立点方向へ変化している。例えば、使用初期時の特性曲線C120と高温放置後の特性曲線C130を比べると、インピーダンスのピーク値が26.6Ωから26.9Ωへ、入力トルクのピーク値が45.1N・mから42.8N・mへ変化している。これは、メッキがクリープ(歪みが抜ける)することによって起こる現象であり、温度が下がってもクリープ後の特性を保つため、使用初期時(設定時)の特性には戻らない。
【0017】
上記変化により、ゼロ点Z200がゼロ点Z210に変化してしまう。ゼロ点が変化してしまうと、例えば、検出コイル106,107の検出値の加算値が所定範囲内にあるか否かによって、センサの故障判定を行うときに、所定範囲を超えてしまい、故障判定を行うことができなくなる。
【0018】
また、トルク値は検出コイル106により検出される特性曲線と検出コイル107により検出される特性曲線との差に基づいて決定されるのであるが、この差の傾きが上記変化に伴い変化するため、トルクセンサの感度も変化してしまう。ここで、トルクセンサの感度は、トルクセンサ製造時にトルクに対する制御量が最適になるように設定するので、設定した感度から変化することによって、操舵に違和感が生じることがある。また、トルクセンサの製作時に中点ズレが生じた場合には、さらにゼロ点および感度の変化が大きくなってしまう。
【0019】
本発明の目的は、上記の問題を解決することにあり、自動車のエンジンルームのように高温度の雰囲気に長時間晒されても検出出力の特性が変わることなく、電動パワーステアリングの操舵フィーリングを良好に保つことが可能な磁歪式トルクセンサの製造方法およびこの製造方法で製造された磁歪式トルクセンサを搭載した電動パワーステアリング装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る磁歪式トルクセンサの製造方法、および磁歪式トルクセンサを搭載した電動パワーステアリング装置は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
【0021】
第1の磁歪式トルクセンサの製造方法(請求項1に対応)は、回転軸に磁歪膜を付与する工程と、回転軸に所定の捩りトルクを加えた状態で熱処理を行う工程と、捩りトルクを解放することによって磁歪膜に磁気異方性を設ける工程と、回転軸を再度加熱処理する工程と、磁歪膜周囲に磁歪特性の変化を検出する多重巻きコイルを配置する工程とから成ることを特徴とする。捩りトルク解放後に再度加熱処理をするので、使用時には高温度の雰囲気に晒されることによるクリープをすることなく、検出出力の変化がなくなり、安定してトルクを検出する。また、検出出力の変化がないので、検出出力の加算値が所定範囲内にあるか否かによって、センサの故障判定を行う場合、確実な故障判定を行うことが可能となる。
【0022】
第2の磁歪式トルクセンサの製造方法(請求項2に対応)は、再度加熱処理工程の温度を磁歪式トルクセンサが実際に使用される状況での使用温度以上としたことを特徴とする。実際に使用される状況であるエンジンルーム内の使用温度(環境温度)以上で、予めクリープさせた後に、センサ出力の設定を行うため、エンジンルーム内のような高温度の雰囲気に長時間晒されても、検出出力の特性が変わらない磁歪式トルクセンサを製造することが可能である。
【0023】
第1の磁歪式トルクセンサを搭載した電動パワーステアリング装置(請求項3に対応)は、ステアリング系に補助トルクを付加するモータと、ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、少なくとも操舵トルクセンサからの操舵トルク信号に基づいてモータを駆動制御する制御手段と、を備えた電動パワーステアリング装置において、操舵トルクセンサを回転軸に磁歪膜を付与し、回転軸に捩りトルクを加えた状態で熱処理を行い、捩りトルクを解放することによって磁歪膜に磁気異方性を設け、その後磁歪式トルクセンサが実際に使用される状況での使用温度以上で再度加熱処理した磁歪式トルクセンサとしたことを特徴とする。高温度の雰囲気に晒されても検出出力の特性がかわらない磁歪式トルクセンサを搭載したので、エンジンルーム内の高温度の雰囲気に長時間晒されても、操舵トルクセンサの感度が変わらず、操舵フィーリングを良好に保つことが可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の全体構成図である。電動パワーステアリング装置10は、ステアリングホイール11に連結されるステアリング軸12aに対して補助用の操舵力(操舵トルク)を与えるように構成されている。ステアリング軸12aはステアリング軸12bと自在軸継手12cを介して連結されており、ステアリング軸12aの上端はステアリングホイール11に連結され、ステアリング軸12bの下端にはピニオンギヤ13が取り付けられている。ピニオンギヤ13に対して、これに噛み合うラックギヤ14aを設けたラック軸14が配置されている。ピニオンギヤ13とラックギヤ14aによってラック・ピニオン機構15が形成される。ラック軸14の両端にはタイロッド16が設けられ、各タイロッド16の外側端には前輪17が取り付けられる。
【0026】
ステアリング軸12bに対し動力伝達機構18を介してモータ19が設けられている。動力伝達機構18は、ウォームギヤ18aとウォームホイール18bによって形成されている。モータ19は、操舵トルクを補助する回転力(トルク)を出力し、この回転力を、動力伝達機構18を経由して、ステアリング軸12b,12aに与える。
【0027】
ステアリング軸12bには操舵トルク検出部(操舵トルクセンサ)20が設けられている。操舵トルク検出部20は、運転者がステアリングホイール11を操作することによって生じる操舵トルクをステアリング軸12a,12bに加えたとき、ステアリング軸12a,bに加わった当該操舵トルクを検出する。21は車両の車速を検出する車速検出部であり、22はコンピュータで構成される制御装置である。制御装置22は、操舵トルク検出部20から出力される操舵トルク信号Tと車速検出部21から出力される車速信号Vを取り入れ、操舵トルクに係る情報を車速に係る情報に基づいて、モータ19の回転動作を制御する駆動制御信号SG1を出力する。上記のラック・ピニオン機構15等は図1中で図示しないギヤボックス24(図2、図3参照)に収納されている。
【0028】
電動パワーステアリング装置10は、通常のステアリング系の装置構成に対し、操舵トルク検出部20、車速検出部21、制御装置22、モータ19、動力伝達機構18を付加することによって構成されている。
【0029】
運転者がステアリングホイール11を操作して自動車の走行運転中に走行方向の操舵を行うとき、ステアリング軸12a,12bに加えられた操舵トルクに基づく回転力はラック・ピニオン機構15を介してラック軸14の軸方向の直線運動に変換され、さらにタイロッド16を介して前輪17の走行方向を変化させようとする。このときにおいて、同時に、ステアリング軸12bに付設された操舵トルク検出部20は、ステアリングホイール11での運転者による操舵に応じた操舵トルクを検出して電気的な操舵トルク信号Tに変換し、この操舵トルク信号Tを制御装置22へ出力する。また、車速検出部21は、車両の車速を検出して車速信号Vに変換し、この車速信号Vを制御装置22へ出力する。
【0030】
制御装置22は、操舵トルク信号T、車速信号Vに基づいてモータ19を駆動するためのモータ電流を発生する。モータ電流によって駆動されるモータ19は、動力伝達機構18を介して補助操舵力をステアリング軸12b,12aに作用させる。以上のごとくモータ19を駆動することにより、ステアリングホイール11に加えられる運転者による操舵力が軽減される。
【0031】
図2は、電動パワーステアリング装置10の機械的機構の要部と電気系の具体的構成を示す。ラック軸14の左端部および右端部の一部は断面で示されている。ラック軸14は、車幅方向(図2中左右方向)に配置される筒状ハウジング31の内部に軸方向へスライド可能に収容されている。ハウジング31から突出したラック軸14の両端にはボールジョイント32がネジ結合され、これらのボールジョイント32に左右のタイロッド16が連結されている。ハウジング31は、図示しない車体に取り付けるためのブラケット33を備えると共に、両端部にストッパ34を備えている。
【0032】
35はイグニションスイッチ、36は車載バッテリ、37は車両エンジンに付設された交流発電機(ACG)である。交流発電機37は車両エンジンの動作で発電を開始する。制御装置22に対してバッテリ36または交流発電機37から必要な電力が供給される。制御装置22はモータ19に付設されている。また38はラック軸の移動時にストッパ34に当たるラックエンドであり、39はギヤボックスの内部を水、泥、埃等から保護するためのダストシール用ブーツである。
【0033】
図3は図2中のA−A線断面図である。図3では、ステアリング軸12bの支持構造、操舵トルク検出部20、動力伝達機構18、ラック・ピニオン機構15の具体的構成が明示される。
【0034】
ギヤボックス24を形成するハウジング24aにおいてステアリング軸12bは2つの軸受け部41,42によって回転自在に支持されている。ハウジング24aの内部にはラック・ピニオン機構15と動力伝達機構18が収納され、さらに上部には操舵トルク検出部20が付設されている。ステアリング軸12bには磁歪膜20u,20dが形成され、これらに対応してコイル20r,20s,20r’,20s’がヨーク部20yに囲まれて設けられている。
【0035】
ハウジング24aの上部開口はリッド43で塞がれ、リッド43はボルトで固定されている。ステアリング軸12bの下端部に設けられたピニオン13は軸受け部41,42の間に位置している。ラック軸14は、ラックガイド45で案内され、かつ圧縮されたスプリング46で付勢されピニオン13側へ押さえ付けられている。動力伝達機構18は、モータ19の出力軸に結合される伝動軸48に固定されたウォームギヤ18aとステアリング軸12bに固定されたウォームホイール18bとによって形成される。操舵トルク検出部20はリッド43に取り付けられている。
【0036】
操舵トルク検出部20は、図3に示されるように鉄材等の強磁性材からなるステアリング軸(シャフト)12bの周囲2箇所に設けられた磁歪膜20u,20dと、磁歪膜20u,20dを励磁する励磁コイル20r,20r’と、磁歪膜20u,20dの磁歪特性の変化を検出する検出コイル20s,20s’とから構成されている。
【0037】
また、励磁コイル20r,20r’および検出コイル20s,20s’の外周にはヨーク部20yが設けられている。操舵トルク検出部20は、ステアリング・ギヤボックス24内に設けられており、ステアリング軸12bに作用する操舵トルクを検出し、その検出値は制御装置22へ入力されて、モータ19に適切な補助操舵トルクを発生させるための基準信号として供給される。
【0038】
ここで用いられる操舵トルク検出部20は、磁歪式トルクセンサであり、図3に示すように、ステアリング軸12bの表面に例えばNi−Feメッキで磁気異方性を有する磁歪膜を、上下2箇所(20uおよび20d)にそれぞれ逆方向の異方性となるように軸方向所定幅で設け、磁歪膜20u,20dに操舵トルクが作用したときに発生する逆磁歪特性を、磁歪膜20u,20dの周囲に配設したコイル20s,20s’の交流抵抗等を利用して検知するものである。操舵トルク検出部20は操舵トルクを検出するため、ステアリング軸12bの上記位置に設けられるものであり、この位置はエンジンルーム内であるので、エンジン作動中には高温度の雰囲気となっている。
【0039】
電動パワーステアリング装置10の制御装置22は、操舵トルク検出部20からの操舵トルク信号T、および車速検出部21からの車速信号Vを利用し、補助操舵力を出力する支援用のモータ19をPWM駆動し、運転者の操舵力を軽減している。操舵トルク検出部20からの操舵トルク信号Tが変動すると、操舵トルク信号Tに基づいて駆動されるモータ19も変動し、操舵フィーリングに悪い影響を与える。
【0040】
従来の磁歪式トルクセンサである操舵トルク検出部20では、エンジンルーム内のように高温度の雰囲気の中で、ステアリング軸12bにメッキした磁歪膜がクリープを起こし、操舵トルク信号Tが変動していた。本発明に係る電動パワーステアリング装置10では、操舵フィーリングに影響を与える操舵トルク信号Tの変動をなくすため、磁歪式トルクセンサである操舵トルク検出部20を、以下の方法によって製造した。
【0041】
図4、図5を参照して、本発明に係る磁歪式トルクセンサの製造方法を説明する。図4は、磁歪式トルクセンサの製造方法を示すフロー図である。図5は、磁歪式トルクセンサである操舵トルク検出部20の製造過程を示す図である。ここでは、磁歪膜20u,20dのうち磁歪膜20uを例に製造方法を説明する。以下、磁歪式トルクセンサの製造方法を図4のフロー図および図5の製造過程に従って説明する。
【0042】
ステアリング軸12bに磁歪膜20uをメッキ処理する(図4のステップS101、図5(a)参照)。メッキ処理は、磁歪材が所定の膜厚(例えば、30μm)で施される。メッキ処理後に、捩りトルクTq(ステアリング軸12bの上部を反時計方向へ、下部を時計方向へ加える)を作用させてステアリング軸の円周表面に応力を付与する(図4のステップS102、図5(b)参照)。ここで、捩りトルクTqは従来の製造時に作用させる捩りトルクTqよりも大きな捩りトルクTqを作用させる。例えば、従来の捩りトルクTq70N・mに対して捩りトルクTq75N・mを作用させる。この捩りトルクTqを作用させたまま、磁歪膜20uの周囲をコイルで囲み、このコイルに対して高周波の電流を流し、磁歪膜20uを加熱処理する(図4のステップS103、図5(c)参照)。加熱処理後は自然に冷却させる(図5(d)参照)。冷却後(図4のステップS104)、捩りトルクTqを取り除く(図4のステップS105、図5(e)参照)。ここで、プリロードトルク(ステアリング軸12bに残っている捩りトルク)は−60N・m程度になっている。捩りトルクTq除去後、再び加熱処理を行う(図4のステップS106、図5(f)参照)。この再加熱処理では、操舵トルク検出部20が使用される状況での使用温度以上の温度、例えば180℃で1時間から3時間加熱処理を行う。ここで、プリロードトルクは−55N・m程度になっている。再加熱処理後、磁歪膜20uに対応する位置にコイルを配置する(図4のステップS107)。
【0043】
図5中、ステアリング軸12bの図の横に描かれた円形や楕円形は磁歪膜20uでの異方性歪モデルを示し、矢印はそれぞれ応力を示す。図5(b)では捩りトルクTqにより、楕円形の異方性歪モデルとなっている。図5(c)では、加熱によってクリープが生じ、異方性歪モデルが円に近い楕円形となっている。図5(d)では、冷却後もクリープが生じた後の異方性歪モデルの形を保っていることを示している。図5(e)では、捩りトルクTqを取り除くことで、磁歪膜20uに対して捩りトルクTqと逆方向に捩りトルクが加わった状態を示している。図5(f)では、再加熱処理によってクリープが起こったことを示している。なお、加熱処理時にコイルに高周波の電流を流すことで、磁歪膜を加熱したが、従来と同様に恒温槽で加熱処理してもよい。磁歪膜20dの場合には、上記捩りトルクと逆方向に捩りトルクを付与して行う。
【0044】
図6は捩りトルク付与工程から捩りトルク除去工程までの間での捩りトルクTqの印加と温度変化を示した図である。矩形の線はトルクを示し、破線は温度を示す。図7は加熱処理工程でのステアリング軸12bを示す図である。ステアリング軸12bに対して捩りトルクTq75N・mを付与し、コイルに高周波電流を流すことによって加熱する。加熱処理は図7に示すようにコイル50を加熱処理する部位である磁歪膜20uに対して配置し、例えばこのコイル50に対して500KHz〜2MHzの高周波の電流を、tu=1〜10[sec]の間流すことによって行う。これにより、tu秒後には温度300℃となる。この時点で加熱を停止、つまり電流の供給を停止し、冷却する。所定の温度まで下がったとき(例えば、te秒後)に、捩りトルクTqを解放する。
【0045】
図8は本発明に係る磁歪式トルクセンサの製造方法によって製造した磁歪式トルクセンサのインピーダンス特性C30、C31と再加熱処理前の磁歪式トルクセンサのインピーダンス特性C20、C21を示す図である。破線C20、C21は再加熱処理前の磁歪式トルクセンサのインピーダンス特性を示し、曲線C30、C31は磁歪式トルクセンサのインピーダンス特性を示す。破線C20、曲線C30は磁歪膜20uに対応する値であり、破線C21、曲線C31は磁歪膜20dに対応する値である。ここで、本発明に係る磁歪式トルクセンサの製造方法によって製造した磁歪式トルクセンサでは、再加熱処理における加熱を180℃で3時間行ったものとした。
【0046】
再加熱処理における加熱温度はエンジンルームの環境温度である80〜100℃よりも高い温度で処理をしている。再加熱処理により、予め磁歪膜のクリープが進行する。この結果、磁歪膜20uに対応するインピーダンス特性では、プリロードトルクが50N・mから40N・m(図8中の矢印A)に抜ける。また、トルクゼロ点が上昇(図8中の矢印B)したことによって、トルク中立点付近の傾きがaからb(a<b)に変化し、感度が良好になる。このように、センサとして使用する以前に予めクリープさせ、プリロードトルクが抜けた状態において、トルクセンサとしての設定を行う。
【0047】
次に、本発明に係る磁歪式トルクセンサの製造方法によって製造した磁歪式トルクセンサのトルクゼロ点とトルク中立点付近の傾きについての試験結果について示す。図9、図10は、再加熱処理における加熱を180℃で1時間行ったものの試験結果を示す図である。図9は、トルクゼロ点の試験結果を示す図である。図10はトルク中立点付近の傾きの試験結果を示す図である。
【0048】
再加熱処理(アニリング)を180℃で1時間行ったものに対して、トルクゼロ点のインピーダンスおよびトルク中立点付近の傾きを調べた。使用される状況での使用温度で使用をしても、当該使用温度以上で予め再加熱処理を行っているため、クリープは生じない。従って、トルクゼロ点およびトルク中立点付近の傾き(センサ感度)ともに変化の少ない良好な特性を示している。このような特性を持つ磁歪式トルクセンサを、電動パワーステアリング装置10の操舵トルク検出部20として用いるので、検出出力に変化が生じず、操舵フィーリングの良好な電動パワーステアリング装置を提供できる。また、検出出力に変化が生じないので、検出値の加算値が所定範囲内にあるか否かによって、センサの故障判定を確実に行うことができる。
【0049】
上述したように本発明の磁歪式トルクセンサの製造方法で製造された磁歪式トルクセンサによれば、ステアリング軸12bに設けた磁歪膜20u,20dを、使用温度(80〜100℃)より高い温度(例えば180〜200℃)にて予めクリープさせることにより、通常使用時にクリープすることが無いので、高温度に対して変化が無くなり安定化する。また、ステアリング軸12bを使用温度(80〜100℃)より高い温度(例えば150〜200℃)にて加熱処理することにより、磁歪膜20u,20dを予めクリープさせることができるので、操舵トルク検出部20の組み立て後にステアリング軸12bを加熱処理すれば良いので、操舵トルク検出部20の出力を見ながら最適値に設定することができる。ステアリング軸12bと磁歪膜20u,20dを使用温度(80〜100℃)より高い温度(例えば180〜200℃)にて加熱処理することにより、磁歪膜20u,20dを予めクリープさせることができるので、操舵トルク検出部20の組み立て後に装置全体を加熱処理すれば良いので、生産性が向上できる。また、操舵トルク検出部20の出力を見ながら最適値に設定することができる。操舵トルク検出部20を電動パワーステアリング装置の操舵トルクを検出させたことにより、ハンドルの右回転と左回転にて操舵トルクの大きさが異ならない良好な操舵フィールを付与する事ができる。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、次の効果を奏する。
【0051】
本発明は、回転軸に磁歪膜を付与する工程と、回転軸に所定の捩りトルクを加えた状態で熱処理を行う工程と、捩りトルクを解放することによって磁歪膜に磁気異方性を設ける工程と、回転軸を再度加熱処理する工程と、磁歪膜周囲に磁歪特性の変化を検出する多重巻きコイルを配置する工程とから磁歪式トルクセンサを製造するので、使用時には高温度の雰囲気に晒されることによるクリープをすることなく、検出出力の変化がなくなり、安定してトルクを検出する。また、検出出力の変化がないので、検出出力の加算値が所定範囲内にあるか否かによって、センサの故障判定を行う場合、確実な故障判定を行うことができる。さらに、再度加熱処理工程の温度を磁歪式トルクセンサが実際に使用される状況であるエンジンルーム内の使用温度(環境温度)以上で、予めクリープさせた後に、センサ出力の設定を行うため、エンジンルーム内のような高温度の雰囲気に長時間晒されても、検出出力の特性が変わらない磁歪式トルクセンサを製造することができる。また、上記製造方法によって製造された磁歪式トルクセンサを電動パワーステアリング装置に搭載することにより、操舵フィーリングを良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の全体構成図である。
【図2】電動パワーステアリング装置の機械的機構の要部と電気系の具体的構成を示す。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】磁歪式トルクセンサの製造方法を示すフロー図である。
【図5】操舵トルク検出部の製造過程を示す図である。
【図6】捩りトルク付与工程から捩りトルク除去工程までの間での捩りトルクTqの印加と温度変化を示した図である。
【図7】加熱処理工程を示す図である。
【図8】本発明に係る磁歪式トルクセンサの製造方法によって製造した磁歪式トルクセンサのインピーダンス特性と再加熱処理前の磁歪式トルクセンサのインピーダンス特性を示す図である。
【図9】トルクゼロ点の試験結果を示す図である。
【図10】トルク中立点付近の傾きの試験結果を示す図である。
【図11】磁歪式トルクセンサの模式図である。
【図12】磁歪特性を示す図である。
【図13】従来の磁歪式トルクセンサの製造方法を示すフロー図である。
【図14】従来の磁歪式トルクセンサの製造方法によって製造された磁歪式トルクセンサの高温耐久特性を示す図である。
【符号の説明】
10 電動パワーステアリング装置
11 ステアリングホイール
12a、12b ステアリング軸
19 モータ
20 操舵トルク検出部
20u 磁歪膜
20d 磁歪膜
20r 励磁コイル
20s 検出コイル
22 制御装置
50 コイル
SG1 駆動制御信号
T 操舵トルク信号
Tq 捩りトルク
Claims (3)
- 回転軸に磁歪膜を付与する工程と、
前記回転軸に所定の捩りトルクを加えた状態で熱処理を行う工程と、
前記捩りトルクを解放することによって前記磁歪膜に磁気異方性を設ける工程と、
前記回転軸を再度加熱処理する工程と、
前記磁歪膜周囲に磁歪特性の変化を検出する多重巻きコイルを配置する工程と、から成ることを特徴とする磁歪式トルクセンサの製造方法。 - 前記再度加熱処理工程の温度を磁歪式トルクセンサが実際に使用される状況での使用温度以上としたことを特徴とする請求項1記載の磁歪式トルクセンサの製造方法。
- ステアリング系に補助トルクを付加するモータと、前記ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、少なくとも前記操舵トルクセンサからの操舵トルク信号に基づいて前記モータを駆動制御する制御手段と、を備えた電動パワーステアリング装置において、
前記操舵トルクセンサを、回転軸に磁歪膜を付与し、前記回転軸に捩りトルクを加えた状態で熱処理を行い、前記捩りトルクを解放することによって前記磁歪膜に磁気異方性を設け、その後磁歪式トルクセンサが実際に使用される状況での使用温度以上で再度加熱処理した磁歪式トルクセンサとしたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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