JP2004333373A - 埋設配管の防食被覆損傷検知方法及び検知装置 - Google Patents

埋設配管の防食被覆損傷検知方法及び検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】防食被覆の損傷部が配管の軸方向に近接して複数存在する場合であっても、精度良く防食被覆の損傷部を検知し得る方法及び装置を提供する。
【解決手段】防食被覆損傷検知装置100は、地盤に埋設した対電極18を具備し、地中に埋設され外面に防食被覆20が施された金属製の配管19と対電極18との間に交流電流を通電する発信装置23と、配管19の直上における地表面を移動可能な車輪電極1を具備し、車輪電極1によって地表面の電位差を検出して、検出した電位差信号を同期検波する受信装置13とを備えている。受信装置13は、一の損傷部によって生じる電位差信号波形の近似式に基づいて、同期検波した電位差信号の波形における最大振幅を有する部分に適合する近似波形を演算し、同期検波した電位差信号波形から演算した近似波形を減算し、減算後の電位差信号波形に基づき他の損傷部を検知する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に埋設され外面に防食被覆(塗装膜等)が施された金属製の配管における防食被覆の損傷部を地表面から非開削で検知する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガス管など、地中に埋設される金属製の配管には、腐食を防止するべく、塗装膜等の防食被覆が施されているが、経年変化や工事ミスなどによって、防食被覆に損傷が生じる場合がある。特に、金属面にまで達するような防食被覆の損傷部を放置すれば、当該金属面が土壌等の電解質に接触することによって腐食が進行し、ガス漏れ等の事故に通じるおそれがある一方、配管が設置された全ての地盤を掘削して損傷の有無を検査することは、極めて効率が悪いという問題がある。そこで、斯かる防食被覆の損傷部を地表面から非開削で検知する手法が種々提案されている。
【0003】
例えば、前記手法として、固定した発信器から配管に交流電流を通電し、防食被覆の損傷部から漏れる電流によって生じる地表面の電位差を、地表面を移動する受信装置に装着した車輪電極によって検出することにより、防食被覆の損傷位置を検知する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ここで、地表面で検出し得る電位差は極めて微小であるため、ノイズを抑制して電位差を精度良く検出するには、埋設した配管に通電する交流電流信号を参照信号として、検出した電位差信号を同期検波(ロックイン)することが有効である。このため、前記特許文献1には、前記参照信号を得る方法として、前記交流電流信号と同一周波数の参照信号発信器を受信装置に搭載することが開示されている。
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に開示された技術では、防食被覆の損傷部が配管の軸方向に沿って近接して複数存在する場合において、検知した損傷部の位置に誤差が生じたり、或いは、損傷部を検知できない事態が生じるおそれがあるという問題がある。以下、図面を参照してより具体的に説明する。
【0006】
図5は、防食被覆の損傷部が配管の軸方向に近接して複数存在(損傷部A及び損傷部B)する場合における電位差信号波形を説明するための説明図である。ここで、図5(a)は損傷部Aが単独で存在する場合の電位差信号波形を、(b)は損傷部Bが単独で存在する場合の電位差信号波形を、(c)は損損傷部の位置に誤差が生じたり、或いは、損傷部を検知できない事態が生じるおそれがある傷部A及びBが共に存在する場合の電位差信号波形を、それぞれ示す。なお、図5(a)〜(c)の横軸は地盤の所定の基準位置からの距離(配管の軸方向に沿った距離)を、図5(a)〜(c)の縦軸は電位差を、それぞれ示す。図5(a)に示すように、損傷部Aが単独で存在する場合には、電位差信号波形の横軸との交点、すなわち電位差の正負の反転位置を損傷部Aの位置(およそ距離20mの位置)として検知することができる。同様にして、図5(b)に示すように、損傷部Bが単独で存在する場合にも、電位差信号波形の横軸との交点、すなわち電位差の正負の反転位置を損傷部Bの位置(およそ距離25mの位置)として検知することができる。しかしながら、図5(c)に示すように、損傷部A及びBが共に存在する場合の電位差信号波形は、図5(a)及び図5(b)に示す波形が重畳された波形となり、損傷部Aの位置と略等しい位置でのみ横軸と交差することになる。換言すれば、図5(c)に示す電位差信号波形によれば、損傷部Aの位置(厳密には損傷部Aの位置と略等しい位置)を検知することができるものの、損傷部Bは検知できないことになってしまう。また、損傷部Aと損傷部Bとの位置関係や、各損傷部A、Bに起因した電位差信号波形の振幅差によっては、図5に例示した場合と異なり、損傷部Bの存在を検知すること自体は可能であるものの、検知した損傷部Bの位置に誤差が生じる場合もある。このように、防食被覆の損傷部が配管の軸方向に近接(図5の場合およそ5m)して複数存在する場合には、それぞれ単独で存在する場合には検知することができる損傷部であっても検知できなかったり、或いは、検知した損傷部の位置に誤差が生じるおそれがあるという問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特公平7−52166号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、斯かる従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、防食被覆の損傷部が配管の軸方向に近接して複数存在する場合であっても、精度良く防食被覆の損傷部を検知し得る方法及び装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するべく、本発明は、請求項1に記載の如く、地中に埋設され外面に防食被覆が施された金属製の配管に交流電流を通電し、前記配管の直上における地表面の電位差を検出して、当該検出した電位差信号を同期検波することにより、防食被覆の損傷を検知する方法であって、一の損傷部によって生じる電位差信号波形の近似式に基づいて、前記同期検波した電位差信号の波形における最大振幅を有する部分に適合する近似波形を演算するステップと、前記同期検波した電位差信号波形から前記演算した近似波形を減算するステップと、前記減算後の電位差信号波形に基づき他の損傷部を検知するステップとを含むことを特徴とする埋設配管の防食被覆損傷検知方法を提供するものである。
【0010】
請求項1に係る発明によれば、地中に埋設され外面に防食被覆が施された金属製の配管に交流電流を通電し、前記配管の直上における地表面の電位差を検出して、当該検出した電位差信号を同期検波することにより、防食被覆の損傷部が検知される。ここで、防食被覆の損傷部が配管の軸方向に近接して複数存在する場合、前記同期検波した電位差信号波形は、各損傷部に起因した電位差信号波形が重畳した波形となる。請求項1に係る発明によれば、一の損傷部によって生じる電位差信号波形の近似式に基づいて、同期検波した電位差信号の波形における最大振幅を有する部分に適合する近似波形を演算し、前記同期検波した電位差信号波形から前記演算した近似波形を減算することになる。換言すれば、重畳された電位差信号波形から一の損傷部に起因した電位差信号波形を取り除き、これにより、他の損傷部に起因した電位差信号波形を抽出することになる。請求項1に係る発明によれば、前記減算後の電位差信号波形に基づき他の損傷部を検知するため、一の損傷部に起因した電位差信号波形が重畳されることによって生じる他の損傷部の未検知や検知位置の誤差を低減することが可能である。なお、一の損傷部は、前記演算した近似波形に基づき検知すればよい。また、一の損傷部によって生じる電位差信号波形の近似式としては、従来より知られている所謂ポテンシャルモデル式などを応用した理論式や実験式を用いることが可能である。
【0011】
好ましくは、請求項2に記載の如く、前記近似式は、以下の(1)式で表される。
ΔV=k[{(x−b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2−{(x+b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2] ・・・(1)
ここで、ΔVは同期検波後の電位差を、kは電位係数を、xは損傷部からの配管軸方向の距離を、yは損傷部からの配管軸方向と垂直な水平方向の距離を、zは損傷部の埋設深さを、aは補正係数を、bは電位差を検出する電極間距離を、それぞれ意味する。
【0012】
従来より知られている所謂ポテンシャルモデル式は、以下の(2)式で表される。
V=ρi/2π・(x+y+z −1/2 ・・・(2)
ここで、Vは地表面の電位を、ρは土壌の比抵抗を、iは損傷部からの漏れ電流値を、xは損傷部からの配管軸方向の距離を、yは損傷部からの配管軸方向と垂直な水平方向の距離を、zは損傷部の埋設深さを、それぞれ意味する。
【0013】
上記(2)式より、地表面で検出され、同期検波した後の電位差ΔVは、以下の(3)式で表されることになる。
ΔV=k・[{(x−b/2)+y+z −1/2−{(x+b/2)+y+z −1/2] ・・・(3)
ここで、kは電位係数(ρi/2πに比例する値)を、bは電位差を検出する電極間距離を、それぞれ意味する。
【0014】
従って、同期検波した電位差信号の波形における最大振幅を有する部分に適合する近似波形を演算するために用いる近似式としては、上記(3)式を適用することも可能である。しかしながら、(3)式の基礎となる(2)式のポテンシャルモデル式は、地中における土壌比抵抗の分布が均一であることを前提とした式であるのに対し、実際の土壌比抵抗は均一の分布とはならないため、(3)式に基づいて最大振幅を有する部分に適合する近似波形を演算(具体的には、最大振幅を有する部分に適合する波形となるように変数kの値を調整する)しようとしても、精度良く適合させることができない場合がある。
【0015】
本発明の発明者らは、このような問題を解決するべく鋭意検討した結果、上記(3)式における損傷部からの配管軸方向と垂直な水平方向の距離yと、損傷部の埋設深さzとを補正係数aで除算し、当該補正係数aを変数とすることで、最大振幅を有する部分に適合する近似波形を精度良く演算できることを見出し、請求項2に係る発明を完成させた。請求項2に係る発明によれば、近似式として、補正係数aを含んだ上記(1)式を用いるため、kの値のみならずaの値をも調整することにより、最大振幅を有する部分に適合する近似波形を精度良く演算することが可能である。
【0016】
なお、本発明は、請求項3に記載の如く、地盤に埋設した対電極を具備し、地中に埋設され外面に防食被覆が施された金属製の配管と前記対電極との間に交流電流を通電する発信装置と、前記配管の直上における地表面を移動可能な車輪電極を具備し、当該車輪電極によって地表面の電位差を検出して、当該検出した電位差信号を同期検波する受信装置とを備えた防食被覆の損傷を検知する装置であって、前記受信装置は、一の損傷部によって生じる電位差信号波形の近似式に基づいて、前記同期検波した電位差信号の波形における最大振幅を有する部分に適合する近似波形を演算するステップと、前記同期検波した電位差信号波形から前記演算した近似波形を減算するステップと、前記減算後の電位差信号波形に基づき他の損傷部を検知するステップとを実行することを特徴とする埋設配管の防食被覆損傷検知装置としても提供される。
【0017】
また、好ましくは、請求項4に記載の如く、前記近似式は、以下の(1)式で表される。
ΔV=k[{(x−b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2−{(x+b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2] ・・・(1)
ここで、ΔVは同期検波後の電位差を、kは電位係数を、xは損傷部からの配管軸方向の距離を、yは損傷部からの配管軸方向と垂直な水平方向の距離を、zは損傷部の埋設深さを、aは補正係数を、bは電位差を検出する電極間距離を、それぞれ意味する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る防食被覆損傷検知装置を示す概略構成図である。図1に示すように、防食被覆損傷検知装置(以下、検知装置という)100は、発信装置23と、受信装置13とを備え、地中に埋設され外面に防食被覆(塗装膜)20が施された鋼管19における塗膜損傷部を検知するものである。なお、本実施形態では、塗膜損傷部が鋼管19の軸方向に沿って近接して2箇所存在(比較的大きな塗膜損傷部21Aと、これよりも小さい塗膜損傷部21B)するものとする。
【0020】
発信装置23は、地盤22に埋設した対電極18を具備し、鋼管19と対電極18との間に交流電流を通電するように構成されている。より具体的には、発信装置23は、電力増幅器17を具備し、当該電力増幅器17に対電極18及び鋼管19が接続されることにより(電力増幅器17と鋼管19とは結線15を介して接続される)、前記交流電流が通電することになる。ここで、本実施形態に係る発信装置23は、発信器14を具備し、当該発振器14は、後述するように、磁場をコイルで感度良く検出するのに適した200Hz〜1kHz程度(本実施形態では約443Hz)の周波数を有する信号を出力し、電力増幅器17に送信するように構成されている。これにより、電力増幅器17は、前記周波数の交流電流を鋼管19に通電することになる。なお、前記周波数範囲(200Hz〜1kHz)より低い周波数であると、後述するコイル2による磁場の検出感度が低くなる一方、逆に高い周波数であると鋼管19での減衰が大きくなるため、前記範囲内の周波数に設定するのが好ましい。
【0021】
一方、受信装置13は、鋼管19の直上における地表面に、当該鋼管19の軸方向に沿って間隔を隔てて配置された導電性ゴムからなる2つの車輪電極1を具備し、これにより地表面を移動可能とされている。受信装置13は、車輪電極1によって地表面の電位差を検出し、当該検出した電位差信号を同期検波することにより塗膜損傷部21A及び21Bを検知する。また、受信装置13は、前述したように、交流電流を鋼管19に通電することによって生じる磁場を有効に検出する方向に配置(鋼管19の周方向に沿って形成される磁束が略直交に貫通するような向きに配置)されたコイル(ループコイル)2を具備し、当該コイル2によって検出した磁場信号を前記同期検波における参照信号として用いるように構成されている。
【0022】
本実施形態に係る受信装置13は、検出した地表面の電位差信号を同期検波して塗膜損傷部21A及び21Bを検知するべく、前述した車輪電極1及びコイル2の他、バンドパスフィルタ3、第1交流増幅器4、第2交流増幅器24、第1同期検波器5、第2同期検波器6、第1ローパスフィルタ7、第2ローパスフィルタ8、第1直流増幅器9、第2直流増幅器10、演算器11及び表示器12を備えている。
【0023】
次に、以上に説明した構成を有する検知装置100によって、塗膜損傷部21A及び21Bを検知する方法について説明する。まず最初に、鋼管19の直上の地表面に対して、当該地表面と車輪電極1との接触抵抗を小さくするべく、予め当該鋼管19に沿って散水した後、発信装置23によって、鋼管19と対電極18との間に前述した周波数の交流電流を通電すると共に、車輪電極1を鋼管19に沿って移動させ、地表面の2点間(各車輪電極1の間)の電位差を検出する。検出された電位差信号は、受信器13のバンドバスフィルタ3に入力され、当該バンドパスフィルタ3によって、高周波及び低周波の雑音が除去される。つまり、前記周波数成分を除く雑音成分が除去される。バンドパスフィルタ3の出力は、第1交流増幅器4で増幅された後、第1同期検波器5及び第2同期検波器6に入力され、後述する参照信号の位相に同期した成分が抽出される。ここで、第1同期検波器5及び第2同期検波器6は、それぞれ2信号の掛算器であるため、第1同期検波器5及び第2同期検波器6の出力信号には、参照信号の周波数成分が含まれることになる。そこで、第1ローパスフィルタ7及び第2ローパスフィルタ8によって、それぞれ第1同期検波器5及び第2同期検波器6の出力信号中の参照信号の周波数成分を除去し、準直流成分に変換する。準直流成分に変換された第1ローパスフィルタ7及び第2ローパスフィルタ8の出力信号は、それぞれ第1直流増幅器9及び第2直流増幅器10に入力されて増幅された後、演算器11によって所定の演算処理を施され、表示器12に入力される。
【0024】
一方、コイル2によって検出された磁場信号は、第2交流増幅器24で増幅された後、参照信号生成器25に入力され、当該参照信号生成器25によって、0度及び90度の位相を有する参照信号が作成される。作成された参照信号は、第1同期検波器5及び第2同期検波器6にそれぞれ入力され、同期検波に供される。このように、コイル2によって検出された磁場信号は、同期検波における参照信号とされるため、参照信号の周波数と、前記交流電流の周波数とを完全に同一にすることが可能である。
【0025】
図2は、表示器12において表示される信号波形例を模式的に示す図である。但し、図2に示す信号波形例は、説明の便宜上、塗膜損傷部21A(又は21B)が単独で存在する場合、或いは、両損傷部が互いに影響を及ぼさない程度に離間して存在している場合の信号波形例を示す。ここで、図2(a)は振幅A(演算器11によって絶対値化処理を施された後の電位差信号)の波形を、(b)はAcosφの波形を、(c)はAsinφの波形を、(d)は位相φの波形を、それぞれ示す。なお、図2(b)及び(c)は、それぞれ第1ローパスフィルタ7及び第2ローパスフィルタ8の出力信号波形を直接観測した場合と同等の波形である。また、図2の横軸は、塗膜損傷部21A(又は21B)からの距離(縦軸との交点が塗膜損傷部21A(又は21B)の直上に相当する)を、図2(a)〜(c)の縦軸は電位差を、図2(d)の縦軸は位相の大きさを、それぞれ示す。
【0026】
表示器12においては、図2(a)〜(d)に示す波形が表示されるが、図2(a)においては、電位差の極小位置が塗膜損傷部21A(又は21B)の位置を、図2(b)及び(c)においては、電位差の正負の反転位置が塗膜損傷部21A(又は21B)の位置を、図2(d)においては、位相の反転位置が塗膜損傷部21(又は21B)の位置を、それぞれ示すものであるため、各波形から塗膜損傷部21A(又は21B)の位置を容易に検知することができる(波形を目視することによって検知することの他、極小位置や反転位置を検出する手段を別途設けるか、或いは、演算器11に前記検出手段の機能を具備させることにより、自動的に検知することも可能である)。
【0027】
以上に説明したように、塗膜損傷部21A(又は21B)が単独で存在する場合、或いは、両損傷部が互いに影響を及ぼさない程度に離間して存在している場合には、上記各波形から塗膜損傷部21A(又は21B)の位置を容易に検知することができる。しかし、本実施形態のように、塗膜損傷部21A及び21Bが鋼管19の軸方向に沿って近接して存在する場合には、各塗膜損傷部21A、21Bに起因した電位差信号波形が重畳するため、検知した塗膜損傷部21A、21Bの位置に誤差が生じたり(特に小さな塗膜損傷部21Bの位置に誤差を生じ易い)、或いは、塗膜損傷部21A、21Bを検知できない(特に小さな塗膜損傷部21Bを検知し難い)事態が生じるおそれがある。
【0028】
そこで、本実施形態に係る受信装置13の演算器11は、塗膜損傷部21Aによって生じる電位差信号波形の近似式に基づいて、同期検波した電位差信号波形(絶対値化処理を施す前の波形)における最大振幅を有する部分(つまり、大きな塗膜損傷部21Aに対応する部分となる)に適合する近似波形を演算するステップ(以下、フィッティングステップという)と、前記同期検波した電位差信号波形から前記演算した近似波形を減算するステップ(以下、減算ステップという)とを実行できるように構成されている。
【0029】
本実施形態では、前記近似式は、以下の(1)式とされており、演算器11内に予め記憶されている。
ΔV=k[{(x−b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2−{(x+b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2] ・・・(1)
ここで、ΔVは同期検波後の電位差を、kは電位係数を、xは塗膜損傷部21Aからの鋼管軸方向の距離を、yは塗膜損傷部21Aからの鋼管軸方向と垂直な水平方向の距離を、zは塗膜損傷部Aの埋設深さを、aは補正係数を、bは電位差を検出する電極間距離を、それぞれ意味する。
【0030】
なお、前記近似式において、距離y及び埋設深さzは予め固定値として設定される。より具体的には、例えば、塗膜損傷部21Aが鋼管19の軸上、つまり鋼管10の縦断面の中心位置に存在すると仮定して、当該仮定した塗膜損傷部21Aの位置と車輪電極1の位置とから求まる距離y及び埋設深さzを予め固定値として設定する。一方、電位係数k、補正係数a及び距離xの原点は前記フィッティングステップにおいて適宜変更可能とされている。
【0031】
前記フィッティングステップにおいて、表示器12には、図3に示すように、同期検波した電位差信号波形(絶対値化処理を施す前の波形)W1と、前記近似式に従った波形W2とが表示されるように構成されている。なお、図3の横軸は地盤の所定の基準位置からの距離(鋼管19の軸方向に沿った距離)を、図3の縦軸は電位差を、それぞれ示す。波形W2は、前記(1)式において、電位係数k、補正係数a及び距離xの原点を変更することにより変動表示されることになる。
【0032】
前記フィッティングステップにおいて、オペレータは、表示器12に表示された波形W1と波形W2とを目視しながら、まず最初に波形W1における最大振幅を有する部分(図3において符号Sで示す領域)のゼロクロス点(電位差の正負の反転位置)P1と、波形W2のゼロクロス点とを合致させる。換言すれば、波形W2の式((1)式)における距離xの原点を波形W1のゼロクロス点P1に設定する。次に、波形W1と波形W2とを目視しながら、波形W1における最大振幅を有する部分に適合するように電位係数k及び補正係数aを変更調整して、波形W2を確定させる。以上のようにして確定された波形W2の式は、演算器11内に記憶される。
【0033】
次に、演算器11は、波形W1から上記確定した波形W2を減算して波形W3(図3)を抽出する。当該波形W3は、塗膜損傷部21Bに起因した電位差信号波形に相当する。以上のようにして、塗膜損傷部21Aに起因した波形W2と塗膜損傷部21Bに起因した波形W3とが重畳して形成された波形W1から、波形W2と波形W3とを分離して取り出すことができるため、波形W3に基づき塗膜損傷部21Bの位置を検知できる一方、波形W2に基づき塗膜損傷部21Aの位置を検知することができる。従って、塗膜損傷部21Aに起因した波形W2が波形W3に重畳されることによって生じる塗膜損傷部21Bの未検知や検知位置の誤差を低減することが可能である。図3に示す例では、波形W1のゼロクロス点P2ではなく、波形W3のゼロクロス点P2’が塗膜損傷部21Bの位置として検知されることになり、検知位置の誤差を低減することが可能である。また、図4に示すような例では、同期検波後の電位差信号波形W1が、大きい塗膜損傷部21Aに起因した部分にのみゼロクロス点P1を有するため、波形W1によっては小さな塗膜損傷部21Bを検知できないことになる。しかしながら、本実施形態に係る演算器11によれば、波形W3が抽出されるため、当該波形W3のゼロクロス点P3を塗膜損傷部21Bの位置として検知することができる。なお、より具体的に説明すれば、塗膜損傷部21A及び塗膜損傷部21Bの位置は、図2を参照して前述したのと同様に、波形W2及び波形W3のそれぞれに基づいて表示器12に表示される振幅Aの波形の極小位置や、Acosφの波形、Asinφの波形及び位相φの波形の正負反転位置として検知することができる。
【0034】
なお、本実施形態では、塗膜損傷部21A及び21Bが鋼管19の軸方向に沿って近接して2箇所存在する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、3箇所以上近接して存在する場合についても適用可能である。この場合には、前記抽出した波形W3に対して、前記フィッティングステップ及び減算ステップを実行し、同様の操作を所定回数繰り返せば良い。
【0035】
また、本実施形態では、フィッティングステップを手動(オペレータの目視等)によって実行する形態について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、以下の手順に従い、演算器11によって自動的に実行する構成を採用することも可能である。すなわち、図3を用いて説明すれば、
(1)波形W1における最大振幅を有する部分のゼロクロス点P1を検出する。 (2)波形W2の式((1)式)における距離xの原点を波形W1のゼロクロス点P1に設定する。
(3)電位係数k及び補正係数aを変更し、ゼロクロス点P1を含む所定領域(例えば、領域S)において、波形W2によって求まる電位差の誤差(波形W1によって求まる電位差との差)の最小二乗和が、予め定めた範囲内になるように調整する。
という手順(プログラム)を予め演算器11に記憶しておけば、自動的にフィッティングステップを実行することが可能である。
【0036】
なお、波形W1における最大振幅を有する部分のゼロクロス点P1を自動的に検出する(前記手順(1))には、例えば、以下の手順に従えば良い。すなわち、
▲1▼波形W1におけるピーク点(最大の電位差を有する点)Pを検出する。
▲2▼ピーク点Pを基準にした横軸方向に所定範囲の領域(例えば、埋設深さzの2〜3倍)において、電位差の正負が反転する点をゼロクロス点P1とする。
という手順である。
【0037】
さらに、本実施形態では、コイル2によって検出した磁場信号を同期検波における参照信号として用いる構成について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、従来のように、交流電流信号と同一周波数の参照信号発信器を受信装置13に搭載する構成を採用してもよく、参照信号を得る方法に特に制限は無い。
【0038】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る方法及び装置によれば、一の損傷部によって生じる電位差信号波形の近似式に基づいて、同期検波した電位差信号の波形における最大振幅を有する部分に適合する近似波形を演算し、前記同期検波した電位差信号波形から前記演算した近似波形を減算することになる。換言すれば、重畳された電位差信号波形から一の損傷部に起因した電位差信号波形を取り除き、これにより、他の損傷部に起因した電位差信号波形を抽出することになる。本発明に係る方法及び装置は、前記減算後の電位差信号波形に基づき他の損傷部を検知するため、一の損傷部に起因した電位差信号波形が重畳されることによって生じる他の損傷部の未検知や検知位置の誤差を低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る防食被覆損傷検知装置を示す概略構成図である。
【図2】図2は、図1に示す表示器において表示される信号波形例を示す。
【図3】図3は、図1に示す表示器において表示される他の信号波形例を示す。
【図4】図4は、図1に示す表示器において表示されるさらに他の信号波形例を示す。
【図5】図5は、防食被覆の損傷部が配管の軸方向に近接して複数存在する場合における電位差信号波形を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1…車輪電極 2…コイル 13…受信装置 14…基準発信器
18…対電極 19…鋼管(配管) 20…塗装膜(防食被覆)
21…塗膜損傷部 23…発信装置 100…防食被覆損傷検知装置

Claims (4)

  1. 地中に埋設され外面に防食被覆が施された金属製の配管に交流電流を通電し、前記配管の直上における地表面の電位差を検出して、当該検出した電位差信号を同期検波することにより、防食被覆の損傷部を検知する方法であって、
    一の損傷部によって生じる電位差信号波形の近似式に基づいて、前記同期検波した電位差信号の波形における最大振幅を有する部分に適合する近似波形を演算するステップと、
    前記同期検波した電位差信号波形から前記演算した近似波形を減算するステップと、
    前記減算後の電位差信号波形に基づき他の損傷部を検知するステップとを含むことを特徴とする埋設配管の防食被覆損傷検知方法。
  2. 前記近似式は、以下の(1)式で表されることを特徴とする請求項1に記載の埋設配管の防食被覆損傷検知方法。
    ΔV=k[{(x−b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2−{(x+b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2] ・・・(1)
    ここで、ΔVは同期検波後の電位差を、kは電位係数を、xは損傷部からの配管軸方向の距離を、yは損傷部からの配管軸方向と垂直な水平方向の距離を、zは損傷部の埋設深さを、aは補正係数を、bは電位差を検出する電極間距離を、それぞれ意味する。
  3. 地盤に埋設した対電極を具備し、地中に埋設され外面に防食被覆が施された金属製の配管と前記対電極との間に交流電流を通電する発信装置と、
    前記配管の直上における地表面を移動可能な車輪電極を具備し、当該車輪電極によって地表面の電位差を検出して、当該検出した電位差信号を同期検波する受信装置とを備えた防食被覆の損傷を検知する装置であって、
    前記受信装置は、
    一の損傷部によって生じる電位差信号波形の近似式に基づいて、前記同期検波した電位差信号の波形における最大振幅を有する部分に適合する近似波形を演算するステップと、
    前記同期検波した電位差信号波形から前記演算した近似波形を減算するステップと、
    前記減算後の電位差信号波形に基づき他の損傷部を検知するステップとを実行することを特徴とする埋設配管の防食被覆損傷検知装置。
  4. 前記近似式は、以下の(1)式で表されることを特徴とする請求項3に記載の埋設配管の防食被覆損傷検知装置。
    ΔV=k[{(x−b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2−{(x+b/2)+(y/a)+(z/a)−1/2] ・・・(1)
    ここで、ΔVは同期検波後の電位差を、kは電位係数を、xは損傷部からの配管軸方向の距離を、yは損傷部からの配管軸方向と垂直な水平方向の距離を、zは損傷部の埋設深さを、aは補正係数を、bは電位差を検出する電極間距離を、それぞれ意味する。
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