JP2004333252A - 位置推定装置および位置推定方法 - Google Patents

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Jun Terada
純 寺田
Koji Fujii
孝治 藤井
Akihiro Yamagishi
明洋 山岸
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Abstract

【課題】本発明は、電波その他の波動信号を送信する送信端の位置を推定する位置推定装置および位置推定方法に関し、構成が大幅に複雑化することなく、確度高く安定に、かつ安価にその送信端の位置を推定できることを目的とする。
【解決手段】2つの異なる位置からなる2つの対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する位相差計測手段と、位相差計測手段によって計測された位相の差を2つの対に関して個別に示す位置線の交点として、送信端の相対位置を推定する推定手段とを備えて構成される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波その他の波動信号を送信する送信端の位置を推定する位置推定装置および位置推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、移動通信サービスの提供に供される端末は、製造者による技術の開発および市場の自由化の下で低廉化および小型化が図られ、かつ広く普及しつつある。
また、このような端末は、通信サービスの形態の多様化に対する柔軟な適応が図られ、例えば、本来的に通信サービスの提供を目的として形成された無線伝送路を介してその端末の位置を計測することにより、位置情報や地理情報の活用を可能とする付加価値の向上が進められつつある。
【0003】
従来、このような端末の位置を精度よく計測する技術には、下記の技術があった。
・ 所望の地域や領域にタイルのように敷き詰められ、かつ個別に微小な無線ゾーンを形成すると共に、個々の無線ゾーンに位置する端末宛にユニークな位置情報を無線伝送する「RF−IDタグ」
・ 端末に搭載され、かつGPS(Global Positioning System)受信機のように、所定の無線周波信号の到来角や伝搬遅延時間に基づいてその端末の位置を算出する無線航法
・ 上述した無線周波信号に比べて伝搬速度が遅い波動信号として超音波が利用され、かつ何らかの航法が適用されることにより、測位の精度の向上が図られる技術
【非特許文献1】
「Location Systems for Ubiquitous Computing」IEEE発行、「Computer」2001年8月号第57頁〜第66頁
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した「RF−IDタグ」は、端末が位置し得る地域や領域の全域に亘って敷設されなければ、既述のサービスの確実な提供は実現されず、かつ敷設だけではなく、保守や運用にも多くのコストを要する。
また、上述した無線航法としてGPSが適用された場合には、都市部や屋内に位置する端末は位置を求めることができない可能性が高く、しかも、その位置の精度は必ずしも十分ではない。
【0005】
さらに、上述した超音波の利用には、その超音波が「端末に対する通信サービスの提供を可能とする無線周波信号」と異なるために、この超音波のみにかかわる処理を行う専用のハードウエアが備えられなければならなかった。
本発明は、構成が大幅に複雑化することなく、確度高く安定に、かつ安価に波動信号の送信端の位置を推定できる位置推定装置および位置推定方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、位相差計測手段は、2つの異なる位置からなる2つの対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する。推定手段は、位相差計測手段によって計測された位相の差を2つの対に関して個別に示す位置線の交点として、送信端の相対位置を推定する。
すなわち、送信端の相対位置は、その送信端から到来する波動信号の位相が定常的に変化せず、その波動信号の伝搬速度、波長、周波数の何れか2つに併せて、上述した2つの対を構成する全ての位置が既知である限り、既述の位置線の交点を求める算術演算により推定される。
【0007】
したがって、構成が大幅に複雑化することなく、確度高く安定に、かつ安価に波動信号の送信端の測位が達成される。
請求項2に記載の発明では、位相差計測手段は、2つの異なる位置からなる複数(≧3)の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する。推定手段は、位相差計測手段によって計測された位相の差を複数の対に関して個別に示す位置線の交点の平均として、送信端の相対位置を推定する。
【0008】
すなわち、既述の位相の差が3つ以上の対に関して計測され、さらに、3つ以上の位置線の交点とその交点の平均とが求められることに起因する処理量の増加が許容される限り、上述した位相の差に何らかの誤差が伴い、あるいは伴い得る場合であっても、その誤差に起因する送信端の相対位置の精度の低下が軽減される。
【0009】
したがって、送信端の測位の精度が高く維持される。
請求項3に記載の発明では、位相差計測手段は、2つの異なる位置からなる複数(≧3)の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する。推定手段は、複数の対の内、2つの対に関して個別に位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線の交点として、送信端の相対位置を推定し、その相対位置における交叉角がより大きい位置線を与える対にこれらの2つの対の一方または双方を変更した後に、その相対位置の推定を再試行する。
【0010】
すなわち、送信端の相対位置は、微小な交叉角で交わる位置線ではなく、その交叉角が大きい位置線の交点として推定される。
したがって、このような交叉角が小さいことに起因して生じる誤差が軽減され、送信端の相対位置は、高い精度で推定される。
請求項4に記載の発明では、位相差計測手段は、2つの異なる位置からなる2つの対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する。到来角取得手段は、2つの対に関して個別に、位相差計測手段によって計測された位相の差から波動信号の到来角を得る。推定手段は、到来角の方向を示す直線と、2つの対の何れか一方に関して位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点として、送信端の相対位置を推定する。
【0011】
すなわち、送信端の相対位置は、複数の位置線ではなく、単一の位置線と単一の直線との交点を求める算術演算により推定される。
したがって、このような交点が複数の位置線の交点として求められる場合に比べて、精度が低下することなく、処理量が削減され、かつ応答性が高められる。
請求項5に記載の発明では、位相差計測手段は、2つの異なる位置からなる複数(≧3)の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する。到来角取得手段は、複数の対の内、特定の2つの対に関して個別に、位相差計測手段によって計測された位相の差から波動信号の到来角を得る。推定手段は、到来角の方向を示す直線と、複数の対に関して個別に、位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点の平均として、送信端の相対位置を推定する。
【0012】
すなわち、送信端の相対位置は、単一の直線と、複数の位置線のそれぞれとの交点の平均として推定される。
したがって、このような平均の対象となる交点が2つずつの位置線の交点として求められる場合に比べて、精度が低下することなく、処理量が削減され、かつ応答性が高められる。
【0013】
請求項6に記載の発明では、位相差計測手段は、2つの異なる位置からなる複数(≧3)の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する。到来角取得手段は、複数の対の内、特定の2つの対に関して個別に位相差計測手段によって計測された位相の差から波動信号の到来角を得る。推定手段は、到来角の方向を示す直線と、複数の対の内、単一の対に関して、位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点として、送信端の相対位置を推定し、その相対位置における交叉角がより大きい位置線を与える対にこの単一の対を変更した後に、その相対位置の推定を再試行する。
【0014】
すなわち、送信端の相対位置は、大きな交叉角で交わる単一の直線と単一の位置線との交点として推定される。
したがって、このような送信端の相対位置の推定と、その推定の再試行とにかかわる処理量が削減され、かつ応答性が高められる。
請求項7に記載の発明では、位相差計測手段は、2つの異なる位置からなる複数の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する。到来角取得手段は、特定の位置において波動信号の到来角を求める。推定手段は、特定の位置から到来角の方向を示す直線と、複数の対に関して個別に、位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点の平均として、送信端の相対位置を推定する。
【0015】
すなわち、送信端の相対位置は、単一の直線と、複数の位置線のそれぞれとの交点の平均として推定される。
したがって、このような平均の対象となる交点が2つずつの位置線の交点として求められる場合に比べて、精度が低下することなく、処理量が削減され、かつ応答性が高められる。
【0016】
請求項8に記載の発明では、位相差計測手段は、2つの異なる位置からなる複数の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する。到来角取得手段は、特定の位置において波動信号の到来角を求める。推定手段は、特定の位置から到来角の方向を示す直線と、複数の対の内、単一の対に関して位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点として、送信端の相対位置を推定し、その相対位置における交叉角がより大きい位置線を与える対にこの単一の対を変更した後に、その相対位置の推定を再試行する。
【0017】
すなわち、送信端の相対位置は、大きな交叉角で交わる単一の直線と単一の位置線との交点として推定される。
したがって、このような送信端の相対位置の推定と、その推定の再試行とにかかわる処理量が削減され、かつ応答性が高められる。
請求項9に記載の発明では、請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の位置推定装置において、位相差計測手段は、個々の対に関して波動信号の位相の差を直列に計測する。
【0018】
すなわち、既述の位置線や直線の取得に供される位相の差は、下記の条件の何れかが成立し、かつ応答性の低下が許容される限り、ハードウエアやソフトウエアの共用の下で順次求められる。
・ 波動信号が定常的に到来する。
・ 波動信号が到来する期間に、全ての対を構成する2つの異なる位置におけるこの波動信号の位相の計測が完了する。
【0019】
・ 波動信号が間欠的に到来する場合であっても、その波動信号の位相が跳躍することはなく、かつこの波動信号が到来する期間に限って位相差計測手段が稼働する。
したがって、低廉化や小型化に併せて、消費電力の節減および信頼性の向上が図られる。
【0020】
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の位置推定装置において、位相差計測手段は、送信端との間に形成されたパスの内、伝搬所要時間が最短であるパスを介して到来した波動信号の位相の差を計測する。
すなわち、送信端の相対位置は、その送信端から到来する波動信号の伝搬路がマルチパスとして形成され、その伝搬路の特性が変動し得る場合であっても、最先に到来した波動信号の位相に基づいて推定される。
【0021】
したがって、測位の精度が安定に高く維持される。
請求項11に記載の発明では、請求項1ないし請求項10に記載の位置推定装置において、測位手段は、既知である送信端の位置と位置推定手段によって推定された相対距離との和として、その位相差計測手段によって波動信号の位相の差が計測された位置を特定する。
【0022】
すなわち、本発明にかかわる位置推定装置は、波動信号の送信端が測位の基準となる位置に設置された(位置する)標識と連係することによって、その位置推定装置の測位を実現する。
したがって、このような測位の多様な形態や対象に対する柔軟な適応が可能となる。
【0023】
請求項12に記載の発明では、請求項1に記載の発明と同様の手順に基づいて送信端の相対位置が推定される。
すなわち、送信端の相対位置は、その送信端から到来する波動信号の位相が定常的に変化せず、その波動信号の伝搬速度、波長、周波数の何れか2つに併せて、上述した2つの対を構成する全ての位置が既知である限り、既述の位置線の交点を求める算術演算により推定される。
【0024】
したがって、構成が大幅に複雑化することなく、確度高く安定に、かつ安価に波動信号の送信端の測位が達成される。
請求項13に記載の発明では、請求項4に記載の発明と同様の手順に基づいて送信端の相対位置が推定される。
すなわち、送信端の相対位置は、複数の位置線ではなく、単一の位置線と単一の直線との交点を求める算術演算により推定される。
【0025】
したがって、このような交点が複数の位置線の交点として求められる場合に比べて、精度が低下することなく、処理量が削減され、かつ応答性が高められる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第一ないし第三の実施形態を示す図である。
図において、端末10、20は何れも所定の無線ゾーンに位置し、その端末20は、下記の要素から構成される。
・ 端末10に備えられ、かつ送信に供されるアンテナ10Aとの間における無線伝送路の形成に供されると共に、図2に示すように、水平面上における所定の直交座標系の原点と、互いに直交するx軸およびy軸における原点以外の点とにそれぞれ配置された3つのアンテナ21−1〜21−3
・ アンテナ21−1〜21−3の給電点に個別に接続されたメイク接点を有するアンテナスイッチ22−1〜22−3
・ アンテナスイッチ22−1〜22−3の共通接点に接続された入力を有する受信部23
・ 受信部23の出力に直列に接続された位相同期発振部24
・ 位相同期発振部24のモニタ出力に縦続接続されたA/D変換部25および信号処理部26
また、上述した位相同期発振部24は、下記の要素から構成される。
【0027】
・ 受信部23の出力に一方の入力が接続され、かつ出力に既述のA/D変換部25の入力が接続された位相比較器27
・ そのA/D変換部25の入力と共に位相比較器27の出力に直列に接続されたローパスフィルタ28
・ このローパスフィルタ28に直列に接続され、かつ出力が位相比較器27の他方の入力に接続された電圧制御発振器29
図2は、本発明の第一の実施形態の動作を説明する図(1)である。
【0028】
図3は、本発明の第一の実施形態の動作を説明する図(2)である。
以下、図1〜図3を参照して本発明の第一の実施形態の動作を説明する。
端末10は、所定の伝送情報に応じて変調され、かつ例えば、直接拡散方式に基づいて生成された送信波を放射する。
なお、このような送信波については、以下では、簡単のため、定常的に放射されると仮定する。
【0029】
また、以下では、端末20において、アンテナスイッチ22−1〜22−3の内、閉設される単一のアンテナスイッチがそれぞれアンテナスイッチ22−1、22−2、22−3である状態については、簡単のため、「フェーズ1」、「フェーズ2」および「フェーズ3」と称する。
端末20では、受信部23は、まず、「フェーズ1」において、端末10からアンテナ21−1に到来した到来波(既述の送信波)を受信する。さらに、受信部23は、このような到来波との同期を確立し、その受信波と「上述した直接拡散方式に適合した所定の拡散符号」との相関をとることによって、この受信波の「主要な成分」を抽出する。
【0030】
なお、このような主要な成分については、以下では、簡単のため、端末10から端末20に至る送信波の伝搬路がマルチパスとして形成された場合であっても、そのマルチパスを構成する複数のパスの内、伝搬遅延時間が最も短い「主要なパス」を介して到来した成分であると仮定する。
位相比較器27は、その「主要な成分」の位相(ローパスフィルタ28と共に位相同期発振器を構成する電圧制御発振器29によって生成される信号の位相に対する相対値として与えられる。)φ1を求め、かつ電圧制御発振器29は、その位相φ1が所望の精度で最小となった時点で、発振周波数の更新は規制される。
【0031】
信号処理部26は、A/D変換器25を介してこのような最小の位相φ1を取得する。
さらに、信号処理部26は、上述した発振周波数が更新されない状態において、下記の処理を行う。
・ フェーズ2において、位相比較器27によって求められ、かつA/D変換器25を介して与えられる既述の「主要な成分」の位相φ2(電圧制御発振器29によって生成される信号の位相に対する相対値)を求める。
【0032】
・ フェーズ3において、位相比較器27によって求められ、かつA/D変換器25を介して与えられる既述の「主要な成分」の位相φ3(電圧制御発振器29によって生成される信号の位相に対する相対値)を求める。
ところで、既述の直交座標系におけるこれらのアンテナ21−1〜21−3の位置(x1、y1)、(x2、y2)、(x3、y3)に併せて、送信波の振幅A、周波数fおよび波長λが既知である場合には、端末10に備えられたアンテナ10Aとアンテナ21−1〜21−3との間の個々の距離L1、L2、L3が未知であっても、アンテナ21−1〜21−3にそれぞれ到来した主要な成分Rx1〜Rx3は、伝搬損失に差がないと見なされ得る限り、上述した位相φ1〜φ3に対して、下式(1)〜(3)で示される。
【0033】
Figure 2004333252
したがって、フェーズ1ないしフェーズ3においてそれぞれ求められた位相φ1〜φ3は、下式(4)〜(6)で示される。
【0034】
φ1=(2π/λ)・L1 ・・・(4)
φ2=(2π/λ)・L2 ・・・(5)
φ3=(2π/λ)・L3 ・・・(6)
また、アンテナ10Aからアンテナ21−2、21−3に送信波が到来する経路である2つの伝搬路の長さL2、L3と、その送信波がアンテナ10Aからアンテナ21−1に到来する経路である伝搬路の長さL1との差L21(=L2−L1)、L31(=L3−L1)は、上式(4)〜(6)より、下式(7)、(8)で示される。
【0035】
L21=(φ2−φ1)・λ/2π=φ21・λ/2π ・・・(7)
L31=(φ3−φ1)・λ/2π=φ31・λ/2π ・・・(8)
さらに、これらの差L21、L31は、既述の直交座標系では、一般に、その直交座標系における端末10(アンテナ10A)の位置を示す未知の座標(xt、yt)に対して下式(9)、(10)で与えられる。
【0036】
Figure 2004333252
したがって、アンテナ21−1〜21−3の位置に対する端末10(アンテナ10A)の相対距離は、上式(7)、(9)の右辺の対と、上式(8)、(10)の右辺の対としてそれぞれ与えられる下式(11)、(12)で示され、かつ既述の直交座標系において図3(a)、(b)でそれぞれ示される第一の「位置線」と、第二の「位置線」との交点(図3(c))に該当する。
【0037】
Figure 2004333252
信号処理部26は、下記の演算を順次行う。
【0038】
・ フェーズ1ないしフェーズ3においてそれぞれ求められた位相φ1〜φ3より、既述の値φ21(=φ2−φ1)、φ31(=φ3−φ1)を算出する。
・ これらの値φ21、φ31が上式(11)、(12)に代入されてなる連立方程式の根xt、ytを求める。
・ その結果として得られた冗長な2組の根の内、上述した値φ21、φ31の符号に適応した一組の根として、既述の直交座標系における端末10(アンテナ10A)の位置を示す座標(xt、yt)を求める。
【0039】
したがって、本実施形態によれば、アンテナ21−1〜21−3の配置と、これらのアンテナ21−1〜21−3に位相が跳躍することなく端末10から到来する到来波の位相の差とに併せて、その到来波の波長または周波数が既知である限り、既述の処理の手順に基づいてこの端末10の相対位置が精度よく確実に求められる。
【0040】
なお、本実施形態では、2本の位置線の交点として端末10の相対位置が求められている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、配置が既知であるアンテナが4本以上備えられた場合には、端末10の相対位置が3本以上の位置線の交点の座標の平均値として求められることによって、精度の向上が図られてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、信号処理部26がフェーズ1ないしフェーズ3における既述処理を直列に行い、これらのフェーズ1ないしフェーズ3において位相同期発振器24を共用することによって、アンテナ21〜21−3にそれぞれ到来した到来波の位相φ1〜φ3が順次求められている。
しかし、本発明は、このような構成に限定されず、例えば、ハードウェアの規模や消費電力に併せて、熱設計や実装性にかかわる制約が増加し、さらに、低廉化や小型化が妨げられることが許容される場合には、各段で行われる線形処理の順序が異なる下記の何れの形態で構成されてもよい。
【0042】
・ 図4に示すように、電圧制御発振器29の前段に、その電圧制御発振器29に与えられる制御電圧(発振周波数を示す。)をフェーズ2以降に一定に保つサンプルホールド回路31が付加され、かつA/D変換器25の前段に、このような制御電圧が一定に保たれることに起因して発生する位相φ2、φ3の誤差を圧縮する積分器32が付加される。
【0043】
・ 図5に示すように、既述の受信部23に代えて、アンテナ21−1〜21−3の給電端に個別に縦続接続された(アンテナ22−1〜22−3を介して接続されてもよい。)受信部23−1〜23−3が備えられ、かつローパスフィルタ28および電圧制御発振器29が備えられず、さらに、フェーズ1ないしフェーズ3において位相比較器27によって位相差が求められるべき2つの到来波を選択するセレクタ33がその位相比較器27の前段に付加される。
【0044】
・ 図6に示すように、上述した受信部23−1〜23−3に代えて、逆拡散処理を行わない受信部23A−1〜23A−3が備えられ、かつセレクタ33と位相比較器27との段間に、その位相比較器27に与えられるべき2つの信号のみにかかわる逆拡散処理を専ら行う逆拡散器34−1、34−2が備えられた点で図5に示す構成と異なる。
【0045】
・ 図7に示すように、高周波領域で作動するセレクタ33Aがアンテナ21−1〜21−3の給電端に直接(あるいはアンテナスイッチ22−1〜22−3を介して)接続され、そのセレクタ33Aと位相比較器27との段間に、この位相比較器27の2つの入力に個別に対応した2つの受信部23B−1、23B−2が配置される。
【0046】
さらに、これらの受信部23−1〜23−3、23A−1〜23A−3、23B−1、23B−2においてヘテロダイン検波やホモダイン検波に供される局発信号については、所望の精度による同期が保証される限り、個別に備えられた局部発振器と共通に備えられた局部発振器との何れによって生成されてもよい。
また、本実施形態では、単一の位相比較器27によって、位相差φ21、φ31が順次求められている。
【0047】
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、アンテナ21−1〜21−3に並行して到来した受信波の位相の差が所望の複数の位相比較器によって並行して求められてもよい。
さらに、本実施形態では、アンテナ21−1〜21−3の給電点からアンテナスイッチ22−1〜22−3を介して受信部23の入力に至る個々の給電路の伝搬所要時間が共通に設定されている。
【0048】
しかし、これらの伝送所要時間については、既述の位相差φ21、φ31に含まれる既知の誤差として補正が可能であり、このような補正の結果として得られた位相差に基づいて位置線の交点が所望の精度で求められる限り、如何なる値であってもよい。
以下、図1を参照して本発明の第二の実施形態の動作を説明する。
【0049】
本実施形態の特徴は、信号処理部26によって行われる下記の処理の手順にある。
信号処理部26は、既述の位相差φ21、φ31に基づいて下記の処理を行う。
・ 上述した直交座標系において、アンテナ21−1、21−2に到来した到来波の位相の差がφ21である場合にその到来波が到来した方向を示す2通りの到来角と、アンテナ21−1、21−3に到来した到来波の位相の差がφ31である場合にその到来波が到来した方向を示す2通りの到来角とに、共通に含まれる到来角θを求める。
【0050】
・ 上述した直交座標系上で原点からこの到来角θの方向を示す直線の方程式と、既述の式(11)、(12)の何れかで示される「位置線」の方程式との交点として、その直交座標系における端末10(アンテナ10A)の位置を示す座標(xt、yt)を求める。
このように本実施形態によれば、上述した交点が一次式で示される直線の方程式上にあるので、座標(xt、yt)の算出にかかわる処理の簡略化と処理量の削減とが図られる。
【0051】
なお、本実施形態では、単一の直線と単一の「位置線」との交点として、端末10の位置を示す座標(xt、yt)が求められている。
しかし、このような座標(xt、yt)は、例えば、これらの直線と「位置線」との双方もしくは何れか一方が複数得られる程度に多くのアンテナが備えられる場合には、これらの直線と「位置線」との複数の交点の座標の平均値として求められてもよい。
【0052】
また、本実施形態では、上述した到来角θは、既述の「位置線」の取得にも共用されるアンテナ21−1〜21−3の直交座標系における配置に基づいて、位相差φ21、φ31が換算されることによって求められている。
しかし、このような到来角θは、アンテナ21−1〜21−3に併せて、これらのアンテナ21−1〜21−3に到来波が到来する方向とが共通と見なされ得る特定のアンテナが備えられ、その特定のアンテナの主ローブの方向が走査されることによって取得されてもよい。
【0053】
さらに、本実施形態では、既述の交点(上述した座標(xt、yt))は、単一の直線と単一の「位置線」との交点として求められている。
しかし、このような交点の座標は、例えば、異なるアンテナに到来した到来波の到来角を示す複数の直線の交点の座標、または、これらの座標の平均値として求められてもよい。
【0054】
以下、図1を参照して本発明の第三の実施形態の動作を説明する。
本実施形態の特徴は、既述の直交座標系における配置が既知である4つ以上のアンテナ21−1〜21−N(アンテナ21−1〜21−3を含む。ここでは、図示を省略する。)が備えられ、かつ信号処理部26によって後述する処理が行われる点にある。
【0055】
信号処理部26の主記憶の所定の記憶領域には、図8に示すように、下記の各フィールドからなるレコードの集合として構成された最適化テーブル26Tが配置される。
・ 端末10の位置を示し得る座標(xt、yt)の概算値(xa、ya)が予め登録される「概算座標」フィールド
・ 上述したアンテナ21−1〜21−Nの内、端末10の位置を示す座標(xt、yt)が概算値(xa、ya)に所定の精度で等しい場合に、『「その座標(xt、yt)において交叉する角度」の45度に対する偏差』が最小であり、この座標(xt、yt)の近傍における曲率が最大となる「位置線」を与える複数(ここでは、簡単のため、「2」であると仮定する。)組のアンテナの対を示す「最適アンテナ対」フィールド
なお、このような「最適アンテナ対」フィールドの値については、アンテナ21−1〜21−Nの配置や端末10の位置を示す座標(xt、yt)の精度に適応した値として、数学的に、あるいは所定のシミュレーションに基づいて求められると共に、これらのアンテナ21−1〜21−Nの内、該当するアンテナの対に含まれる個々のアンテナの符号「21」に付加されるべき添え番号(「1」〜「N」の何れか)の対として示されると仮定する。
【0056】
また、信号処理部26は、既述の第一の実施形態と同様にして端末10の位置を示す座標(xt、yt)を求めた後に、下記の処理を行う。
・ 最適化テーブル26Tのレコードの内、その座標(xt、yt)に対する誤差が最小である値(xa、ya)が「概算座標」フィールドに格納されているレコード(以下、「特定のレコード」という。)を特定する。
【0057】
・ この特定のレコードの「最適アンテナ対」フィールドの値で示される2つのアンテナの対(ここでは、簡単のため、符号(「21−p」、「21−q」)、(「21−r」、「21−s」)で示されると仮定する。)を取得する。
・ 既述の式(11)、(12)に代わる下式(13)、(14)で示される連立方程式の根(これらの式で示される2つの「位置線」の交点の座標)として、端末10の位置を示す座標(xt、yt)を再び求める。
【0058】
Figure 2004333252
すなわち、これらの「位置線」は、大きな曲率で可能な限り大きな角度をなして互いに交叉する。
【0059】
したがって、端末10の位置を示す座標(xt、yt)は、このような曲率や角度の如何にかかわらず、単なる2つの「位置線」の交点として求められる場合に比べて、精度よく求められる。
なお、本実施形態では、最適化テーブル26Tが1回のみ参照され、端末10の位置を示す座標(xt、yt)の算出の再試行が1回のみ行われている。
【0060】
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、処理量の増加が許容される場合には、最適化テーブル26Tの参照と、端末10の位置を示す座標(xt、yt)の算出との双方が複数回に亘って反復して行われてもよく、さらに、順次求められた座標(xt、yt)の精度(先行して求められた値との差分)が既定の閾値を下回った時点でこのような再試行が打ち切られてもよい。
【0061】
また、本実施形態では、既述の第一の実施形態と同様の処理が最適化テーブル26Tの参照に応じて反復されている。
しかし、本発明は、このような構成に限定されず、例えば、最適化テーブル26Tの参照に応じて上述した第二の実施形態と同能の処理が適宜反復されてもよい。
【0062】
さらに、上述した各実施形態では、端末10からアンテナ21−1〜21−3(21−N)に到来した到来波の成分の内、その到来波の主要な伝搬路に該当するパスを介して到来した成分のみの位相に基づいてその端末10の位置を示す座標(xt、yt)が算出されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、下記の何れかに該当する場合には、アンテナ21−1〜21−3(21−N)に最先に到来した到来波に応じて既述の処理が行われてもよい。
【0063】
・ マルチパスを構成する個々のパスを介して到来した成分の検出が不可能な場合
・ マルチパスに起因する誤差の発生が許容される場合
また、上述した各実施形態では、アンテナ21−1が既述の直交座標系の原点に配置され、その原点に対する端末10の相対的な位置が座標(xt、yt)として算出されている。
【0064】
しかし、本発明は、例えば、端末10が既知の絶対的な位置に配置されている場合には、その絶対的な位置に対する相対的な位置としてアンテナ21−1の位置を求めるためにも、適用可能である。
さらに、上述した各実施形態では、端末20が備えられるシステムが具体的に示されていない。
【0065】
しかし、本発明は、上述したアンテナ21−1〜21−3(21−N)が備えられ、これらのアンテナ21−1〜21−3(21−N)の配置が精度よく既知の情報として与えられる限り、移動通信システムの無線基地局だけではなく、多様な無線通信系、無線伝送系および無線応用システムに備えられた如何なる無線局にも適用可能である。
【0066】
また、上述した各実施形態では、端末10の測位は、その端末10からアンテナ21−1〜21−3(21−N)に到来した無線周波信号の位相に基づいて特定された位置線の交点を求める演算として実現されている。
しかし、本発明は、このような無線周波信号は、その無線周波信号の位相が所望の精度で計測され、かつ周波数や波長が確実に与えられる限り、例えば、超音波等の音波、レーザ光等の光その他の如何なる波動信号であってもよい。
【0067】
さらに、上述した各実施形態では、このような波動信号は、如何なる変調方式、多元接続方式および周波数配置に基づいて生成されてもよい。
また、上述した各実施形態では、直交座標系において位相差φ21、φ31が一定となる点の軌跡として、既述の位置線が与えられている。
しかし、このような座標系は、端末10の位置を示す座標を交点として示す単一または複数の位置線を確実に示すことが可能である限り、斜交座標、極座標、円筒座標その他の如何なる座標系であってもよい。
【0068】
さらに、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲において、多様な形態による実施形態が可能であり、かつ構成装置の一部もしくは全てに如何なる改良が施されてもよい。
【0069】
【発明の効果】
上述したように請求項1、12に記載の発明では、構成が大幅に複雑化することなく、確度高く安定に、かつ安価に波動信号の送信端の測位が達成される。
また、請求項2に記載の発明では、測位の精度が高く維持される。
さらに、請求項3に記載の発明では、送信端の相対位置が高い精度で推定される。
また、請求項4、13に記載の発明では、既述の交点が複数の位置線の交点として求められる場合に比べて、精度が低下することなく、処理量が削減され、かつ応答性が高められる。
【0070】
さらに、請求項5、7に記載の発明では、平均の対象となる交点が2つずつの位置線の交点として求められる場合に比べて、精度が低下することなく、処理量が削減され、かつ応答性が高められる。
また、請求項6、8に記載の発明では、送信端の相対位置の推定と、その推定の再試行とにかかわる処理量が削減され、かつ応答性が高められる。
【0071】
さらに、請求項9に記載の発明では、低廉化や小型化に併せて、消費電力の節減および信頼性の向上が図られる。
また、請求項10に記載の発明では、測位の精度が安定に高く維持される。
さらに、請求項11に記載の発明では、測位の多様な形態や対象に対する柔軟な適応が可能となる。
【0072】
したがって、これらの発明が適用された装置やシステムでは、到来した波動信号の位相の組み合わせに基づいてその波動信号の送信端や受信端にかかわる測位が多様な形態で安価に、精度よく実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一ないし第三の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の第一の実施形態の動作を説明する図(1)である。
【図3】本発明の第一の実施形態の動作を説明する図(2)である。
【図4】本発明の第一ないし第三の実施形態の他の構成を示す図(1)である。
【図5】本発明の第一ないし第三の実施形態の他の構成を示す図(2)である。
【図6】本発明の第一ないし第三の実施形態の他の構成を示す図(3)である。
【図7】本発明の第一ないし第三の実施形態の他の構成を示す図(4)である。
【図8】最適化テーブルの構成を示す図である。
【符号の説明】
10,20 端末
10A,21 アンテナ
22 アンテナスイッチ
23,23A,23B 受信部
24 位相同期発振部
25 A/D変換器
26 信号処理部
26T 最適化テーブル
27 位相比較器
28 ローパスフィルタ
29 電圧制御発振器
31 サンプルホールド回路
32 積分器
33,33A セレクタ
34 逆拡散器

Claims (13)

  1. 2つの異なる位置からなる2つの対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する位相差計測手段と、
    前記位相差計測手段によって計測された位相の差を前記2つの対に関して個別に示す位置線の交点として、前記送信端の相対位置を推定する推定手段と
    を備えたことを特徴とする位置推定装置。
  2. 2つの異なる位置からなる複数(≧3)の対に関して個別に、2つ異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する位相差計測手段と、
    前記位相差計測手段によって計測された位相の差を前記複数の対に関して個別に示す位置線の交点の平均として、前記送信端の相対位置を推定する推定手段と
    を備えたことを特徴とする位置推定装置。
  3. 2つの異なる位置からなる複数(≧3)の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する位相差計測手段と、
    前記複数の対の内、2つの対に関して個別に前記位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線の交点として、前記送信端の相対位置を推定し、その相対位置における交叉角がより大きい位置線を与える対にこれらの2つの対の一方または双方を変更した後に、その相対位置の推定を再試行する推定手段と
    を備えたことを特徴とする位置推定装置。
  4. 2つの異なる位置からなる2つの対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する位相差計測手段と、
    前記2つの対に関して個別に、前記位相差計測手段によって計測された位相の差から前記波動信号の到来角を得る到来角取得手段と、
    前記到来角の方向を示す直線と、前記2つの対の何れか一方に関して前記位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点として、前記送信端の相対位置を推定する推定手段と
    を備えたことを特徴とする位置推定装置。
  5. 2つの異なる位置からなる複数(≧3)の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する位相差計測手段と、
    前記複数の対の内、特定の2つの対に関して個別に、前記位相差計測手段によって計測された位相の差から前記波動信号の到来角を得る到来角取得手段と、
    前記到来角の方向を示す直線と、前記複数の対に関して個別に、前記位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点の平均として、前記送信端の相対位置を推定する推定手段と
    を備えたことを特徴とする位置推定装置。
  6. 2つの異なる位置からなる複数(≧3)の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する位相差計測手段と、
    前記複数の対の内、特定の2つの対に関して個別に前記位相差計測手段によって計測された位相の差から前記波動信号の到来角を得る到来角取得手段と、
    前記到来角の方向を示す直線と、前記複数の対の内、単一の対に関して前記位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点として、前記送信端の相対位置を推定し、その相対位置における交叉角がより大きい位置線を与える対にこの単一の対を変更した後に、その相対位置の推定を再試行する推定手段と
    を備えたことを特徴とする位置推定装置。
  7. 2つの異なる位置からなる複数の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する位相差計測手段と、
    特定の位置において前記波動信号の到来角を求める到来角取得手段と、
    前記特定の位置から前記到来角の方向を示す直線と、前記複数の対に関して個別に、前記位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点の平均として、前記送信端の相対位置を推定する推定手段と
    を備えたことを特徴とする位置推定装置。
  8. 2つの異なる位置からなる複数の対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測する位相差計測手段と、
    特定の位置において前記波動信号の到来角を求める到来角取得手段と、
    前記特定の位置から前記到来角の方向を示す直線と、前記複数の対の内、単一の対に関して前記位相差計測手段によって計測された位相の差を示す位置線との交点として、前記送信端の相対位置を推定し、その相対位置における交叉角がより大きい位置線を与える対にこの単一の対を変更した後に、その相対位置の推定を再試行する推定手段と
    を備えたことを特徴とする位置推定装置。
  9. 請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の位置推定装置において、
    前記位相差計測手段は、
    個々の対に関して前記波動信号の位相の差を直列に計測する
    ことを特徴とする位置推定装置。
  10. 請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の位置推定装置において、
    前記位相差計測手段は、
    前記送信端との間に形成されたパスの内、伝搬所要時間が最短であるパスを介して到来した波動信号の位相の差を計測する
    ことを特徴とする位置推定装置。
  11. 請求項1ないし請求項10に記載の位置推定装置において、
    前記送信端の位置が既知であり、
    前記送信端の位置と前記位置推定手段によって推定された相対距離との和として、その位相差計測手段によって前記波動信号の位相の差が計測された位置を特定する測位手段を備えた
    ことを特徴とする位置推定装置。
  12. 2つの異なる位置からなる2つの対に関して、一方の位置と他方の位置とに送信端から到来する波動信号の位相の差を個別に計測し、
    前記2つの対に関して、前記計測された位相の差を個別に示す位置線の交点として、前記送信端の相対位置を推定する
    ことを特徴とする位置推定方法。
  13. 2つの異なる位置からなる2つの対に関して個別に、2つの異なる位置に送信端から到来する波動信号の位相の差を計測し、
    前記2つの対に関して個別に、前記計測された位相の差から前記波動信号の到来角を求め、
    前記到来角の方向を示す直線と、前記2つの対の何れか一方に関して前記計測された位相の差を示す位置線との交点として、前記送信端の相対位置を推定する
    ことを特徴とする位置推定方法。
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