JP2004333068A - 空気調和機の室内機 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷房、除湿時に表示部内に冷気が流入することによって表示部内で結露が発生するのを防止する。
【解決手段】吹き出しグリル5の近傍に配置された表示部6の筐体8の前面に第2開口8aが設けられ、これより発光体7aが露出している。発光体7aからの光は前面枠2に設けられた第1開口2aを覆う表示パネル10を透過して認識される。第1開口2aの周縁と第2開口8aの周縁とが密着してシール構造を形成する。これにより、冷房又は除湿時に吹き出しグリル5により冷却された冷気が、第1開口2aの周縁と第2開口8aの周縁との間を通過して、表示部6の第2開口8aを通って筐体8内に流入するのを防止できる。よって、表示部6内での結露を防止できる。
【選択図】 図2
【解決手段】吹き出しグリル5の近傍に配置された表示部6の筐体8の前面に第2開口8aが設けられ、これより発光体7aが露出している。発光体7aからの光は前面枠2に設けられた第1開口2aを覆う表示パネル10を透過して認識される。第1開口2aの周縁と第2開口8aの周縁とが密着してシール構造を形成する。これにより、冷房又は除湿時に吹き出しグリル5により冷却された冷気が、第1開口2aの周縁と第2開口8aの周縁との間を通過して、表示部6の第2開口8aを通って筐体8内に流入するのを防止できる。よって、表示部6内での結露を防止できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機の室内機に関する。特に、冷房及び除湿時に、吹き出しグリル近傍に設けられた表示部内で結露するのが抑制された空気調和機の室内機に関する。
【0002】
【従来の技術】
前面グリルの水平方向のほぼ中央に表示部を配置した空気調和機の室内機において、冷房、除湿を行ったとき、冷却された吹き出しグリルからの冷輻射によって、表示部が冷却され、その内部のプリント基板に結露が発生するという問題がある。
【0003】
この問題に対する特許文献1に記載された対処法を図5を用いて説明する。
【0004】
図5は、従来の空気調和機の室内機の表示部近傍の断面図である。図5において、21は前面グリル、23は熱交換器、25は吹き出しグリル、26は表示部、27は表示部用プリント基板、28は樹脂材にて成形された箱状の表示台、29は空気の吹き出し口、20は表示部26を固定するためのリブである。
【0005】
前面グリル21と吹き出しグリル25との間に表示部26が配置される。表示部26は、表示部用プリント基板27と、プリント基板27を保持する表示台28とからなる。表示台28は、吹き出しグリル25に設けられたリブ20によって支持される。表示台28をリブ20を介して吹き出しグリル25に設置することにより、表示台28を吹き出しグリル25から離れた位置に設置できる。従って、吹き出しグリル25からの冷輻射の影響を少なくすることができるので、プリント基板27に結露が発生するのを防止することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−221336号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成では、吹き出しグリル25からの冷輻射の影響は低減できるものの、吹き出しグリル25により冷却された空気の表示部26内への流入を防止することはできない。従って、流入する冷気によるプリント基板27に発生する結露を完全に防止することができなかった。
【0008】
本発明は、従来の構成が有する上記の問題を解決し、冷房及び除湿時に表示部内への冷気の流入を防止することにより表示部内で結露が発生するのが抑制された空気調和機の室内機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の空気調和機の室内機は、空気吸い込み口を備える前面グリルと、熱交換器と、前記前面グリルと前記熱交換器との間の前面枠と、空気吹き出し口を備える吹き出しグリルと、前記吹き出しグリルの近傍に配置された表示部と、前記前面グリル又は前記前面枠に設けられた第1開口を覆う表示パネルとを有し、前記表示部は、箱状の筐体と、前記筐体内に収納されたプリント基板と、前記筐体の前面に設けられた第2開口から露出した発光体とを有し、前記発光体からの光が前記表示パネルを透過して認識されるように構成された空気調和機の室内機であって、前記第1開口の周縁と前記第2開口の周縁とが密着してシール構造を形成していることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、前面グリル又は前面枠に設けられた第1開口の周縁と、表示部の筐体の前面に設けられた第2開口の周縁とが密着してシール構造を形成しているので、冷房又は除湿時に冷却された吹き出しグリルにより冷却された冷気が、第1開口の周縁と第2開口の周縁との間を通過するのを抑制できる。また、第1開口は表示パネルにより覆われているので、冷気が第1開口内に流入することもない。従って、冷気が表示部の第2開口を通って筐体内に流入するのを防止できるので、表示部を構成するプリント基板に結露するのを防止できる。
【0011】
上記の本発明の空気調和機の室内機は、前記表示パネルが設けられた前記前面グリル又は前記前面枠と前記表示部とを連結し、且つ必要に応じて前記連結を解除できる結合部材を更に有することが好ましい。これにより、第1開口の周縁と第2開口の周縁とが形成するシール構造を長期に亘って安定して維持できる。従って、表示部を構成するプリント基板に結露するのをより一層防止できる。
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機(以下、単に「室内機」という)の断面図である。1は前面グリル、1aは前面グリル1に設けられた空気吸い込み口、2は前面枠、3は熱交換器、4は送風ファン、5は吹き出ししグリル、6は表示部、9は吹き出しグリル5に設けられた空気吹き出し口である。室内の空気は、吸い込み口1a、前面枠2に保持されたフィルタ(図示せず)を順に通過して、熱交換器3にて冷却され、送風ファン4により吹き出し口9から室内に送出される。図示したように、表示部6は吹き出しグリル5の上部近傍にリブ11を介して設けられる。また、表示部6は、室内機の幅方向(図1の紙面の垂直方向)の略中央に配置されている。
【0014】
図2は、図1の部分IIの拡大断面図である。図2において、7は表示部用のプリント基板、7aはプリント基板7に保持された発光体(例えばLED)、8はプリント基板7を収納する箱状の筐体であり、こられによって表示部6が構成される。筐体8の前面には開口(第2開口)8aが形成されており、この開口8aより発光体7aが露出する。発光体7aと開口8aの周縁との間には隙間がある。本発明は、この隙間を通って筐体8内に冷気が流入するのを防止することにより、筐体8内での結露を抑制する。
【0015】
表示部6は、前面枠2の裏面に取り付けられている。前面枠2には開口(第1開口)2aが設けられ、開口2aを覆うように表示パネル10が前面枠2に取り付けられている。表示パネル10は前面グリル1に設けられた開口1b内に嵌り込む。表示パネル10には、例えば、室内機の運転状態やタイマー予約状態を表示するための所定の文字(例えば「ON」又は「OFF」の文字)や記号などが記されている。発光体7aが点灯すると、その光は、表示パネル10を透過し、その際に表示パネル10に記載された文字や記号を認識することができる。
【0016】
本実施の形態では、筐体8の開口8aの周縁に、前面枠2の側に突出したテーパ状の突起8bが形成されている。また、前面枠2の開口2aの周縁に、表示部6の側に突出したテーパ状の突起2bが形成されている。テーパ状の突起2b内にテーパ状の突起8bが嵌入し、両者が密着することにより、シール構造を形成している。
【0017】
以上のように構成された本実施の形態の室内機の作用を説明する。前面枠2の開口2aは表示パネル10によって塞がれているため、前面枠2の前面側の冷気は開口2aを通って表示部6側に流入することはできない。また、前面枠2の裏面側の冷気はテーパ状の突起2bとテーパ状の突起8bとの間を通って表示部6側に流入することはできない。従って、冷房又は除湿時に、冷却された吹き出しグリル5の近傍に漂う冷気や、吹き出し口9から吹き出された冷気が、発光体7aと筐体8の開口8aの周縁との間の隙間を通過して筐体8内に流入するのを防止できる。以上の結果、筐体8内に収納されたプリント基板7に結露が発生するのを防止することができる。
【0018】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2に係る室内機の表示部6近傍の拡大断面図である。実施の形態1と同一の機能を有する部材には同一の符号を付して、それらについての詳細な説明を省略する。
【0019】
本実施の形態では、実施の形態1と異なり、表示パネル10が前面グリル1に設けられた開口(第1開口)1bを覆うように、前面グリル1に取り付けられている。前面グリル1の開口1bの周縁に、表示部6の側に突出したテーパ状の突起1cが形成されている。テーパ状の突起1c内に、筐体8に設けられたテーパ状の突起8bが嵌入することにより、シール構造を形成している。
【0020】
以上のように構成された本実施の形態の室内機の作用を説明する。前面グリル1の開口1bは表示パネル10によって塞がれているため、前面グリル1の前面側の冷気は開口1bを通って表示部6側に流入することはできない。また、前面グリル1の裏面側の空気はテーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとの間を通って表示部6側に流入することはできない。従って、冷房又は除湿時に、冷却された吹き出しグリル5の近傍に漂う冷気や、吹き出し口9から吹き出された冷気が、発光体7aと筐体8の開口8aの周縁との間の隙間を通過して筐体8内に流入するのを防止できる。以上の結果、筐体8内に収納されたプリント基板7に結露が発生するのを防止することができる。
【0021】
(実施の形態3)
実施の形態2において、表示部6の筐体8と前面グリル1とを連結するための結合部材が設けられることが好ましい。このような結合部材は、例えば、図4に示すように、前面グリル1の裏面に突出して設けられた第1爪12aと、筐体8に設けられた片持ち支持構造のアーム12c自由端に形成された第2爪12bとで構成することができる。
【0022】
第1爪12aと第2爪2bとを係合させることにより、前面グリル1と筐体8との距離を所定間隔に維持することができる。従って、構成部品の寸法誤差や組み立て誤差などがあっても、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによるシール構造を常に安定して形成することができる。また、シール状態が時間の経過とともに変化して徐々に緩くなるのを防止できる。
【0023】
また、前面枠2に取り付けられるフィルタ(図示せず)の清掃などを行うために、前面グリル1は、その上端を支点として回動させることにより図3の矢印15の方向に開閉されることがある。図4の結合部材は、第2爪2bが弾性変位して第1爪12aと第2爪2bとの係合状態を容易に解除することができる。前面グリル1を開くと、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによって構成されるシール構造が解除されるが、その後、前面グリル1を閉じると、第1爪12aと第2爪2bとが係合して、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとを密着させる。従って、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによるシール構造を容易に精度良く再現できる。
【0024】
従って、前面グリル1と表示部6とを連結し両者の距離を一定に維持する上記のような結合部材を設けることにより、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによるシール効果が向上し、安定して維持され、更に容易に再現できるので、本発明の筐体8内での結露の発生の防止効果が一層向上し、またこれを安定して維持することができる。
【0025】
このような結合部材は、表示部6の近傍、即ち、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによるシール構造の近傍に設けられることが好ましい。これにより、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとの密着状態を安定して形成することができる。
【0026】
なお、表示部6の筐体8と前面グリル1とを連結するための結合部材の構成は、連結及び解除を繰り返して行うことができ、連結した状態ではその連結状態を安定して維持することができる構成であれば、図4に限定されない。例えば、筐体8にボルト(又はナット)を埋め込んでおき、前面グリル1の表面側からナット(又はボルト)を締結させる構成であっても良い。
【0027】
また、結合部材の一方は、表示部6自体に直接設けられる必要はなく、表示部6と一体化された別部材に設けられても良い。
【0028】
また、実施の形態1の構成においても、表示部6の筐体8と前面枠2とを連結するために、上記と同様の結合部材を設けることができる。これにより、上記と同様の効果が得られる。
【0029】
上記の実施の形態1,2では、テーパ状の突起2b(又は1c)とテーパ状の突起8bとからなるシール構造を示したが、本発明におけるシール構造は、吹き出しグリル5近傍の冷気が、表示パネル10によって塞がれた第1開口の周縁と筐体8の第2開口8aの周縁との間を通過して筐体8内に流入するのを防止することができれば、この構成に限定されない。例えば、上記の実施の形態1,2のように2つのテーパ面を嵌合させる構成ではなく、2つの環状平面を密着させる構成であっても良い。また、シール効果を向上させるために、密着面にゴムなどのを配しても良い。
【0030】
【発明の効果】
上記から明らかなように、本発明によれば、前面グリル又は前面枠に設けられた第1開口の周縁と、表示部の筐体の前面に設けられた第2開口の周縁とが密着してシール構造を形成しているので、冷房又は除湿時に冷却された吹き出しグリルにより冷却された冷気が、第1開口の周縁と第2開口の周縁との間を通過するのを抑制できる。また、第1開口は表示パネルにより覆われているので、冷気が第1開口内に流入することもない。従って、冷気が表示部の第2開口を通って筐体内に流入するのを防止できるので、表示部を構成するプリント基板に結露するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の断面図
【図2】図1の部分IIの拡大断面図
【図3】本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機における表示部近傍の拡大断面図
【図4】本発明の実施の形態3に係る結合部材の拡大断面図
【図5】従来の空気調和機の室内機における表示部近傍の断面図
【符号の説明】
1 前面グリル
1a 空気吸い込み口
1b 開口(第1開口)
1c 突起
2 前面枠
2a 開口(第1開口)
2b 突起
3 熱交換器
4 送風ファン
5 吹き出しグリル
6 表示部
7 プリント基板
7a 発光体
8 筐体
8a 開口(第2開口)
8b 突起
9 空気吹き出し口
10 表示パネル
11 リブ
12a,12b 爪
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機の室内機に関する。特に、冷房及び除湿時に、吹き出しグリル近傍に設けられた表示部内で結露するのが抑制された空気調和機の室内機に関する。
【0002】
【従来の技術】
前面グリルの水平方向のほぼ中央に表示部を配置した空気調和機の室内機において、冷房、除湿を行ったとき、冷却された吹き出しグリルからの冷輻射によって、表示部が冷却され、その内部のプリント基板に結露が発生するという問題がある。
【0003】
この問題に対する特許文献1に記載された対処法を図5を用いて説明する。
【0004】
図5は、従来の空気調和機の室内機の表示部近傍の断面図である。図5において、21は前面グリル、23は熱交換器、25は吹き出しグリル、26は表示部、27は表示部用プリント基板、28は樹脂材にて成形された箱状の表示台、29は空気の吹き出し口、20は表示部26を固定するためのリブである。
【0005】
前面グリル21と吹き出しグリル25との間に表示部26が配置される。表示部26は、表示部用プリント基板27と、プリント基板27を保持する表示台28とからなる。表示台28は、吹き出しグリル25に設けられたリブ20によって支持される。表示台28をリブ20を介して吹き出しグリル25に設置することにより、表示台28を吹き出しグリル25から離れた位置に設置できる。従って、吹き出しグリル25からの冷輻射の影響を少なくすることができるので、プリント基板27に結露が発生するのを防止することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−221336号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成では、吹き出しグリル25からの冷輻射の影響は低減できるものの、吹き出しグリル25により冷却された空気の表示部26内への流入を防止することはできない。従って、流入する冷気によるプリント基板27に発生する結露を完全に防止することができなかった。
【0008】
本発明は、従来の構成が有する上記の問題を解決し、冷房及び除湿時に表示部内への冷気の流入を防止することにより表示部内で結露が発生するのが抑制された空気調和機の室内機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の空気調和機の室内機は、空気吸い込み口を備える前面グリルと、熱交換器と、前記前面グリルと前記熱交換器との間の前面枠と、空気吹き出し口を備える吹き出しグリルと、前記吹き出しグリルの近傍に配置された表示部と、前記前面グリル又は前記前面枠に設けられた第1開口を覆う表示パネルとを有し、前記表示部は、箱状の筐体と、前記筐体内に収納されたプリント基板と、前記筐体の前面に設けられた第2開口から露出した発光体とを有し、前記発光体からの光が前記表示パネルを透過して認識されるように構成された空気調和機の室内機であって、前記第1開口の周縁と前記第2開口の周縁とが密着してシール構造を形成していることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、前面グリル又は前面枠に設けられた第1開口の周縁と、表示部の筐体の前面に設けられた第2開口の周縁とが密着してシール構造を形成しているので、冷房又は除湿時に冷却された吹き出しグリルにより冷却された冷気が、第1開口の周縁と第2開口の周縁との間を通過するのを抑制できる。また、第1開口は表示パネルにより覆われているので、冷気が第1開口内に流入することもない。従って、冷気が表示部の第2開口を通って筐体内に流入するのを防止できるので、表示部を構成するプリント基板に結露するのを防止できる。
【0011】
上記の本発明の空気調和機の室内機は、前記表示パネルが設けられた前記前面グリル又は前記前面枠と前記表示部とを連結し、且つ必要に応じて前記連結を解除できる結合部材を更に有することが好ましい。これにより、第1開口の周縁と第2開口の周縁とが形成するシール構造を長期に亘って安定して維持できる。従って、表示部を構成するプリント基板に結露するのをより一層防止できる。
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機(以下、単に「室内機」という)の断面図である。1は前面グリル、1aは前面グリル1に設けられた空気吸い込み口、2は前面枠、3は熱交換器、4は送風ファン、5は吹き出ししグリル、6は表示部、9は吹き出しグリル5に設けられた空気吹き出し口である。室内の空気は、吸い込み口1a、前面枠2に保持されたフィルタ(図示せず)を順に通過して、熱交換器3にて冷却され、送風ファン4により吹き出し口9から室内に送出される。図示したように、表示部6は吹き出しグリル5の上部近傍にリブ11を介して設けられる。また、表示部6は、室内機の幅方向(図1の紙面の垂直方向)の略中央に配置されている。
【0014】
図2は、図1の部分IIの拡大断面図である。図2において、7は表示部用のプリント基板、7aはプリント基板7に保持された発光体(例えばLED)、8はプリント基板7を収納する箱状の筐体であり、こられによって表示部6が構成される。筐体8の前面には開口(第2開口)8aが形成されており、この開口8aより発光体7aが露出する。発光体7aと開口8aの周縁との間には隙間がある。本発明は、この隙間を通って筐体8内に冷気が流入するのを防止することにより、筐体8内での結露を抑制する。
【0015】
表示部6は、前面枠2の裏面に取り付けられている。前面枠2には開口(第1開口)2aが設けられ、開口2aを覆うように表示パネル10が前面枠2に取り付けられている。表示パネル10は前面グリル1に設けられた開口1b内に嵌り込む。表示パネル10には、例えば、室内機の運転状態やタイマー予約状態を表示するための所定の文字(例えば「ON」又は「OFF」の文字)や記号などが記されている。発光体7aが点灯すると、その光は、表示パネル10を透過し、その際に表示パネル10に記載された文字や記号を認識することができる。
【0016】
本実施の形態では、筐体8の開口8aの周縁に、前面枠2の側に突出したテーパ状の突起8bが形成されている。また、前面枠2の開口2aの周縁に、表示部6の側に突出したテーパ状の突起2bが形成されている。テーパ状の突起2b内にテーパ状の突起8bが嵌入し、両者が密着することにより、シール構造を形成している。
【0017】
以上のように構成された本実施の形態の室内機の作用を説明する。前面枠2の開口2aは表示パネル10によって塞がれているため、前面枠2の前面側の冷気は開口2aを通って表示部6側に流入することはできない。また、前面枠2の裏面側の冷気はテーパ状の突起2bとテーパ状の突起8bとの間を通って表示部6側に流入することはできない。従って、冷房又は除湿時に、冷却された吹き出しグリル5の近傍に漂う冷気や、吹き出し口9から吹き出された冷気が、発光体7aと筐体8の開口8aの周縁との間の隙間を通過して筐体8内に流入するのを防止できる。以上の結果、筐体8内に収納されたプリント基板7に結露が発生するのを防止することができる。
【0018】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2に係る室内機の表示部6近傍の拡大断面図である。実施の形態1と同一の機能を有する部材には同一の符号を付して、それらについての詳細な説明を省略する。
【0019】
本実施の形態では、実施の形態1と異なり、表示パネル10が前面グリル1に設けられた開口(第1開口)1bを覆うように、前面グリル1に取り付けられている。前面グリル1の開口1bの周縁に、表示部6の側に突出したテーパ状の突起1cが形成されている。テーパ状の突起1c内に、筐体8に設けられたテーパ状の突起8bが嵌入することにより、シール構造を形成している。
【0020】
以上のように構成された本実施の形態の室内機の作用を説明する。前面グリル1の開口1bは表示パネル10によって塞がれているため、前面グリル1の前面側の冷気は開口1bを通って表示部6側に流入することはできない。また、前面グリル1の裏面側の空気はテーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとの間を通って表示部6側に流入することはできない。従って、冷房又は除湿時に、冷却された吹き出しグリル5の近傍に漂う冷気や、吹き出し口9から吹き出された冷気が、発光体7aと筐体8の開口8aの周縁との間の隙間を通過して筐体8内に流入するのを防止できる。以上の結果、筐体8内に収納されたプリント基板7に結露が発生するのを防止することができる。
【0021】
(実施の形態3)
実施の形態2において、表示部6の筐体8と前面グリル1とを連結するための結合部材が設けられることが好ましい。このような結合部材は、例えば、図4に示すように、前面グリル1の裏面に突出して設けられた第1爪12aと、筐体8に設けられた片持ち支持構造のアーム12c自由端に形成された第2爪12bとで構成することができる。
【0022】
第1爪12aと第2爪2bとを係合させることにより、前面グリル1と筐体8との距離を所定間隔に維持することができる。従って、構成部品の寸法誤差や組み立て誤差などがあっても、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによるシール構造を常に安定して形成することができる。また、シール状態が時間の経過とともに変化して徐々に緩くなるのを防止できる。
【0023】
また、前面枠2に取り付けられるフィルタ(図示せず)の清掃などを行うために、前面グリル1は、その上端を支点として回動させることにより図3の矢印15の方向に開閉されることがある。図4の結合部材は、第2爪2bが弾性変位して第1爪12aと第2爪2bとの係合状態を容易に解除することができる。前面グリル1を開くと、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによって構成されるシール構造が解除されるが、その後、前面グリル1を閉じると、第1爪12aと第2爪2bとが係合して、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとを密着させる。従って、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによるシール構造を容易に精度良く再現できる。
【0024】
従って、前面グリル1と表示部6とを連結し両者の距離を一定に維持する上記のような結合部材を設けることにより、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによるシール効果が向上し、安定して維持され、更に容易に再現できるので、本発明の筐体8内での結露の発生の防止効果が一層向上し、またこれを安定して維持することができる。
【0025】
このような結合部材は、表示部6の近傍、即ち、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとによるシール構造の近傍に設けられることが好ましい。これにより、テーパ状の突起1cとテーパ状の突起8bとの密着状態を安定して形成することができる。
【0026】
なお、表示部6の筐体8と前面グリル1とを連結するための結合部材の構成は、連結及び解除を繰り返して行うことができ、連結した状態ではその連結状態を安定して維持することができる構成であれば、図4に限定されない。例えば、筐体8にボルト(又はナット)を埋め込んでおき、前面グリル1の表面側からナット(又はボルト)を締結させる構成であっても良い。
【0027】
また、結合部材の一方は、表示部6自体に直接設けられる必要はなく、表示部6と一体化された別部材に設けられても良い。
【0028】
また、実施の形態1の構成においても、表示部6の筐体8と前面枠2とを連結するために、上記と同様の結合部材を設けることができる。これにより、上記と同様の効果が得られる。
【0029】
上記の実施の形態1,2では、テーパ状の突起2b(又は1c)とテーパ状の突起8bとからなるシール構造を示したが、本発明におけるシール構造は、吹き出しグリル5近傍の冷気が、表示パネル10によって塞がれた第1開口の周縁と筐体8の第2開口8aの周縁との間を通過して筐体8内に流入するのを防止することができれば、この構成に限定されない。例えば、上記の実施の形態1,2のように2つのテーパ面を嵌合させる構成ではなく、2つの環状平面を密着させる構成であっても良い。また、シール効果を向上させるために、密着面にゴムなどのを配しても良い。
【0030】
【発明の効果】
上記から明らかなように、本発明によれば、前面グリル又は前面枠に設けられた第1開口の周縁と、表示部の筐体の前面に設けられた第2開口の周縁とが密着してシール構造を形成しているので、冷房又は除湿時に冷却された吹き出しグリルにより冷却された冷気が、第1開口の周縁と第2開口の周縁との間を通過するのを抑制できる。また、第1開口は表示パネルにより覆われているので、冷気が第1開口内に流入することもない。従って、冷気が表示部の第2開口を通って筐体内に流入するのを防止できるので、表示部を構成するプリント基板に結露するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の断面図
【図2】図1の部分IIの拡大断面図
【図3】本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機における表示部近傍の拡大断面図
【図4】本発明の実施の形態3に係る結合部材の拡大断面図
【図5】従来の空気調和機の室内機における表示部近傍の断面図
【符号の説明】
1 前面グリル
1a 空気吸い込み口
1b 開口(第1開口)
1c 突起
2 前面枠
2a 開口(第1開口)
2b 突起
3 熱交換器
4 送風ファン
5 吹き出しグリル
6 表示部
7 プリント基板
7a 発光体
8 筐体
8a 開口(第2開口)
8b 突起
9 空気吹き出し口
10 表示パネル
11 リブ
12a,12b 爪
Claims (2)
- 空気吸い込み口を備える前面グリルと、熱交換器と、前記前面グリルと前記熱交換器との間の前面枠と、空気吹き出し口を備える吹き出しグリルと、前記吹き出しグリルの近傍に配置された表示部と、前記前面グリル又は前記前面枠に設けられた第1開口を覆う表示パネルとを有し、
前記表示部は、箱状の筐体と、前記筐体内に収納されたプリント基板と、前記筐体の前面に設けられた第2開口から露出した発光体とを有し、
前記発光体からの光が前記表示パネルを透過して認識されるように構成された空気調和機の室内機であって、
前記第1開口の周縁と前記第2開口の周縁とが密着してシール構造を形成していることを特徴とする空気調和機の室内機。 - 前記表示パネルが設けられた前記前面グリル又は前記前面枠と前記表示部とを連結し、且つ必要に応じて前記連結を解除できる結合部材を更に有する請求項1に記載の空気調和機の室内機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003132142A JP2004333068A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 空気調和機の室内機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003132142A JP2004333068A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 空気調和機の室内機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004333068A true JP2004333068A (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=33507121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003132142A Withdrawn JP2004333068A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 空気調和機の室内機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004333068A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017152100A (ja) * | 2016-02-22 | 2017-08-31 | ダイキン工業株式会社 | 電子回路装置、及び空気調和装置 |
-
2003
- 2003-05-09 JP JP2003132142A patent/JP2004333068A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017152100A (ja) * | 2016-02-22 | 2017-08-31 | ダイキン工業株式会社 | 電子回路装置、及び空気調和装置 |
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