JP2004332699A - 車両用冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン1とラジエータ11を管路21,22で接続してエンジン冷却回路を形成するとともに、インタークーラ2とラジエータ12を管路23,24で接続してインタークーラ冷却回路を形成する。エンジン冷却回路とインタークーラ冷却回路を管路25,26を介して接続し、管路25,21にバルブ6,7を設ける。低負荷走行時にはバルブ25を閉じる。高負荷低速走行時にはバルブ6,7を開放するとともに、電動ポンプ4の回転を減速し、エンジン冷却水の一部をラジエータ12に導く。高負荷高速走行時にはバルブ6,7を開放するとともに、電動ポンプ4の回転を増速し、インタークーラ冷却水の一部をラジエータ11に導く。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを冷却するための冷却回路と、走行モータやインタークーラ等の発熱体を冷却するための冷却回路とを有する車両用冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の冷却装置として、エンジン冷却水を放熱するためのラジエータと走行モータ用の冷却水を放熱するためのラジエータとを一体に設け、エンジンおよび走行モータの熱負荷に応じて冷却水の流れを制御するようにしたハイブリッド車両の冷却装置が知られている(例えば特許文献1参照)。これによればラジエータのアッパタンクとロアタンクの内部にそれぞれ複数のバルブを設け、エンジンおよび走行モータの熱負荷に応じてこれらバルブを開閉制御し、エンジン側のラジエータおよび走行モータ側のラジエータの放熱領域の比を変更する。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−132040号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したものは、アッパタンクとロアタンクの内部に複数のバルブを設けて放熱領域の比を変更するため、ラジエータの構成が複雑になり、製造コストが高くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、ラジエータの構成を複雑にすることなく、エンジンと他の発熱体の冷却媒体を効率的に冷却することができる車両用冷却装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による車両用冷却装置は、エンジンと熱交換器との間を、エンジン冷却用ポンプから圧送された冷却媒体が循環するように形成されたエンジン冷却回路と、エンジン以外の発熱体と前記熱交換器との間を、発熱体冷却用ポンプから圧送された冷却媒体が循環するように形成された発熱体冷却回路と、熱交換器の上流側および下流側で、それぞれエンジン冷却回路と発熱体冷却回路とを接続する接続管路と、エンジンの熱負荷を検出するエンジン熱負荷検出手段と、発熱体の熱負荷を検出する発熱体熱負荷検出手段と、エンジン熱負荷検出手段で検出されたエンジン熱負荷、および発熱体検出手段で検出された発熱体熱負荷に応じて接続管路を通過する冷却媒体の流れを制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジン冷却回路と発熱体冷却回路とを接続管路により接続し、エンジン熱負荷と発熱体熱負荷とに応じて接続管路を通過する冷却媒体の流れを制御するようにしたので、熱交換器の構成を複雑にすることなくエンジン用の冷却媒体を放熱するための放熱面積および発熱体用の冷却媒体を放熱するための放熱面積を変更することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6を参照して本発明による車両用冷却装置の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係わる車両用冷却装置の構成を示す図であり、エンジン1およびインタークーラ2の冷却回路図である。ラジエータ10は一対のラジエータ11,12に分割され、各ラジエータ11,12にはアッパタンク10aからコア部10b、およびロアタンク10cにかけて互いに独立した流路が形成されている。エンジン1とラジエータ11は管路21,22を介して接続され、エンジン冷却回路が形成されている。また、インタークーラ2とラジエータ12は管路23,24を介して接続され、インタークーラ冷却回路が形成されている。エンジン1にはウォーターポンプ3が連結されている。ウォーターポンプ3はエンジン1の回転によって駆動され、エンジン冷却水を圧送する。インタークーラ冷却回路には電動ポンプ4が設けられている。電動ポンプ4はコントローラ30からの制御信号により駆動され、インタークーラ冷却水を圧送する。
【0009】
エンジン冷却回路の管路21とインタークーラ冷却回路の管路23は、管路25を介し、接続点P1,P2で接続されている。管路25には電磁バルブ6(バルブ1とも呼ぶ)が設けられ、管路21,25の接続点P1とエンジン1との間の管路21には電磁バルブ7(バルブ2とも呼ぶ)が設けられている。エンジン冷却回路の管路22とインタークーラ冷却回路の管路24は、管路26を介し、接続点P3,P4で接続されている。
【0010】
このように管路25,26を介してエンジン冷却回路とインタークーラ冷却回路を接続することで、エンジン冷却水の一部がラジエータ12に導かれ、あるいはインタークーラ冷却水の一部がラジエータ11に導かれる。すなわち、バルブ6,7をともに開放した状態で、電動ポンプ4からの吐出量がウォーターポンプ3からの吐出量よりも多いと、インタークーラ冷却水の一部はラジエータ11に導かれ、ウォーターポンプ3からの吐出量が電動ポンプ4からの吐出量よりも多いと、エンジン冷却水の一部はラジエータ12に導かれる。なお、図1ではインタークーラ冷却水の一部がラジエータ11に導かれる状態を示している。
【0011】
インタークーラ冷却回路の管路24には、接続点P4よりも下流側に、インタークーラ2に流入する冷却水温Tを検出する温度センサ31が設けられている。コントローラ30には、温度センサ31からの信号と、車速Vを検出する車速センサ32からの信号と、スロットル開度Tpを検出する開度センサ33からの信号がそれぞれ入力される。コントローラ30では、これらの入力信号に基づいて以下のような処理を実行し、電動ポンプ4と電磁バルブ6,7にそれぞれ制御信号を出力する。
【0012】
図2は、コントローラ30での処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、例えばエンジンキースイッチのオンによってスタートする。まず、ステップS1でインタークーラ冷却回路の目標水温T0、およびタイマ時間t0を設定する。目標水温T0は、車両加速時の目標吸入空気温度に対応するするものであり、加速時の吸入空気温度を一定以下に抑え、加速性を良好なものとするため、例えば60℃程度に設定される。タイマ時間t0は、加速中か否かを判別するための時間であり、車両の動力性能から定まるが、例えば3〜5秒程度に設定される。
【0013】
次いで、ステップS2でスロットル開度の閾値Tp0、および車速の閾値V0を設定する。閾値Tp0は、エンジン1に作用する負荷が所定値以上か否か、すなわち加速走行や加速走行以外の高負荷走行(登坂走行等)の開始を判別するためのものであり、平坦路の定速走行時のスロットル開度Tpよりも例えば20%程度大きな値に設定される。閾値V0は、車速Vの増加に伴い走行風による冷却効率(ラジエータ10の熱交換効率)が上昇する点を考慮して定めるものであり、例えば100km/h程度に設定される。
【0014】
ステップS3では、エンジンキースイッチがオンか否かを判定する。ステップS3が肯定されるとステップS4に進み、否定されると処理を終了する。ステップS4では開度センサ33により検出されたスロットル開度Tpを読み込み、ステップS5でスロットル開度の検出値Tpが上述した閾値Tp0(ステップS2)より小さいか否かを判定する。
【0015】
ステップS5が肯定、すなわち低負荷走行と判定されるとステップS6に進み、温度センサ31により検出された冷却水温Tを読み込む。そして、ステップS7で電磁バルブ6,7に制御信号を出力し、電磁バルブ6(バルブ1)を閉じ、電磁バルブ7(バルブ2)を開放するとともに、電動ポンプ4に制御信号を出力し、冷却水温Tが上述した目標水温T0(ステップS1)となるように電動ポンプ4の回転数Nを制御する。この場合、例えばPID制御により、冷却水温Tが目標水温T0より高いときはポンプ回転数Nを増加させてインタークーラ冷却水を増加し、冷却水温Tが目標水温T0より低いときはポンプ回転数Nを減少させてインタークーラ冷却水を減少することで、冷却水温Tを目標水温T0に制御する。
【0016】
ステップS5が否定、すなわち高負荷走行と判定されるとステップS8に進み、タイマをスタートする。次いで、ステップS9でタイマスタートからの計測時間tと上述したタイマ時間t0(ステップS1)との大小を比較する。ステップS9でt≦t0、すなわち加速中と判定されるとステップS16に進み、電磁バルブ6,7に制御信号を出力し、電磁バルブ7を所定量閉じ、電磁バルブ6を開放するとともに、電動ポンプ4に制御信号を出力し、電動ポンプ4の回転数Nを最大回転数に制御する。これによりエンジン冷却水は減少し、インタークーラ冷却水は増加する。次いで、ステップS17で開度センサ33により検出されたスロットル開度Tpを読み込み、ステップS18でスロットル開度の検出値Tpが閾値Tp0より小さいか否かを判定する。ステップS18が否定、すなわち高負荷走行の継続が判定されるとステップS9に戻り、同様な処理を繰り返す。ステップS18が肯定されるとステップS3に戻る。
【0017】
ステップS9でt>t0、すなわち加速終了と判定されるとステップS10に進み、車速センサ32により検出された車速Vを読み込む。次いで、ステップS11で車速Vが上述した閾値V0(ステップS2)より小さいか否かを判定する。
【0018】
ステップS11が肯定、すなわち低速走行と判定されるとステップS12に進み、電磁バルブ6,7に制御信号を出力し、電磁バルブ6,7をともに開放するとともに、電動ポンプ4に制御信号を出力し、電動ポンプ4の回転数Nを、所定値ΔNだけ減少させる。これによりインタークーラ冷却水が減少する。この場合、ポンプ回転数Nを一旦減少させた後は、ステップ12の処理が繰り返されてもポンプ回転数Nを減少させず、ポンプ回転数Nを一定に保つ。すなわち、ポンプ回転数Nは所定値ΔNだけ減少した値に維持される。なお、接続点P1の圧力はエンジン回転数に応じて変化するが、所定値ΔNは、接続点P1の圧力が接続点P2の圧力よりも大きくなるように設定される。例えば、エンジン回転数と所定値ΔNとの関係を予めコントローラ30に記憶するとともに、エンジン回転数の検出値をコントローラ30に取り込み、エンジン回転数の検出値に応じて所定値ΔNを設定する。
【0019】
一方、ステップS11が否定、すなわち高速走行と判定されるとステップS13に進み、電磁バルブ6,7に制御信号を出力し、電磁バルブ6,7をともに開放するとともに、電動ポンプ4に制御信号を出力し、電動ポンプ4の回転数Nを所定値ΔNだけ増加させる。これによりインタークーラ冷却水が所定量増加する。この場合、ポンプ回転数Nを一旦増加させた後は、ステップS13の処理が繰り返されてもポンプ回転数Nを増加させず、ポンプ回転数を一定に保つ。すなわちポンプ回転数Nは所定値ΔNだけ増加した値に維持される。なお、所定値ΔNは、接続点P2の圧力が接続点P1の圧力よりも大きくなるように、例えばエンジン回転数の検出値に応じて設定される。
【0020】
ステップS12またはステップS13の処理が終了するとステップS14に進み、開度センサ33により検出されたスロットル開度Tpを読み込む。次いで、ステップS15でスロットル開度の検出値Tpが閾値Tp0より小さいか否かを判定する。ステップS15が否定、すなわち高負荷走行の継続と判定されるとステップS10に戻り、ステップS15が肯定されるとステップS3に戻る。
【0021】
次に、本実施の形態に係わる冷却装置の動作についてより具体的に説明する。
(1)低負荷走行時
スロットル開度Tpが閾値Tp0より小さいとき、エンジン1に作用する負荷(エンジン1の仕事量)は所定値より小さく、車両は低負荷で走行する。この低負荷走行時には、電磁バルブ7を開放し、電磁バルブ6を閉じるとともに、インタークーラ冷却水の温度Tが目標水温T0となるように電動ポンプ4の回転数を制御する(ステップS7)。これにより図3に示すように、エンジン冷却回路とインタークーラ冷却回路の連通が遮断され、エンジン冷却水はラジエータ11で放熱され、インタークーラ冷却水はラジエータ12で放熱される。低負荷走行時には熱負荷が小さく、エンジン1およびインタークーラ2の発熱量はそれほど大きくない。そのため、エンジン冷却水およびインタークーラ冷却水の冷却の要求はそれほど高くならず、エンジン冷却水およびインタークーラ冷却水はそれぞれラジエータ11および12で冷却するだけで十分である。このときインタークーラ冷却水温Tは目標水温T0に制御されるため、アクセルペダルの踏み込みにより低負荷走行から高負荷走行に移行する際に、良好な加速性能を得ることができる。
【0022】
(2)高負荷走行時
スロットル開度Tpが閾値Tp0以上になると、エンジン1に作用する負荷は所定値以上となり、車両が加速走行するとともに、エンジン1およびインタークーラ2の熱負荷が増大する。加速走行の開始時には、電磁バルブ7を所定量絞り、電磁バルブ6を開放するとともに、電動ポンプ回転数Nを最大回転数に制御する(ステップS16)。これによりエンジン冷却回路とインタークーラ冷却回路が連通するとともに、エンジン冷却水が減少およびインタークーラ冷却水が増加し、接続点P2の圧力は接続点P1の圧力より大きくなる。その結果、図4に示すようにインタークーラ冷却水の一部は電磁バルブ6を通過してラジエータ11に導かれ、ラジエータ11で放熱された後、ラジエータ12を通過した冷却水と接続点P4で合流し、インタークーラ2に導かれる。これによりインタークーラ2を通過する冷却水量が増加するとともに、インタークーラ冷却水を放熱するための放熱面積が増加してインタークーラ冷却水の冷却が促進される。したがって、インタークーラ2で吸入空気が十分に冷却され、良好な加速性能と排ガス性能を得ることができる。このとき、加速動作は短時間t0で終了するため、加速動作時にエンジン冷却水を減少させても、オーバーヒートには至らない。
【0023】
加速時間t0が経過したにも拘わらず高負荷走行が継続されている場合には、電磁バルブ6,7をともに開放するとともに、車速に応じて電動ポンプ4の回転数Nを増加または減少させる。
【0024】
この場合、低速走行時には冷却風としての走行風が少ないためエンジン1の発熱が大きくなるが、エンジン回転数は低いので吸入空気量は少なく、インタークーラ2の発熱はそれほど大きくならない。したがって、低速走行時にはエンジン1の熱負荷の増加率、すなわちエンジン熱負荷の増加の割合がインタークーラ2の熱負荷の増加率よりも大きくなり、インタークーラ2を冷却する要求よりもエンジン1を冷却する要求の方が強くなる。そこで、この場合には電動ポンプ4の回転数を所定値ΔNだけ減少させる(ステップS12)。これによりインタークーラ冷却水が減少し、接続点P1の圧力が接続点P2の圧力よりも大きくなる。その結果、図5に示すようにエンジン冷却水の一部は電磁バルブ6を通過してラジエータ12に導かれ、ラジエータ12で放熱された後、ラジエータ11を通過した冷却水と接続点P3で合流し、エンジン1に導かれる。これによりエンジン冷却水を放熱するための放熱面積が増加してエンジン冷却水の冷却が促進され、走行風が少ない場合でもエンジン1を十分に冷却することができる。この場合、加速時ほどインタークーラ冷却水を冷却する必要はなく、インタークーラ冷却水を減少させても問題とならない。
【0025】
一方、高速走行時には走行風が多いためエンジン1の発熱は小さいが、エンジン回転数は高いので吸入空気量が多くなり、インタークーラ2の発熱も大きい。したがって、高速走行時にはインタークーラ2の熱負荷の増加率がエンジン1の熱負荷の増加率よりも大きくなり、エンジン1を冷却する要求よりもインタークーラ2を冷却する要求の方が強くなる。そこで、この場合には電動ポンプ4の回転数を所定値ΔNだけ増加させる(ステップS13)。これによりインタークーラ冷却水が増加し、接続点P2の圧力が接続点P1の圧力よりも大きくなる。その結果、図6に示すようにインタークーラ冷却水の一部は電磁バルブ6を通過してラジエータ11に導かれ、ラジエータ11で放熱された後、ラジエータ12を通過した冷却水と接続点P4で合流し、インタークーラ2に導かれる。これによりインタークーラ冷却水を放熱するための放熱面積が増加してインタークーラ2での冷却が促進される。高速走行時には、ラジエータ11,12に多量の走行風が送風されるので、エンジン冷却水およびインタークーラ冷却水の放熱性が向上し、エンジン1の冷却とインタークーラ2における吸入空気の冷却を両立できる。
【0026】
以上の本実施の形態の冷却装置によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)エンジン冷却回路とインタークーラ冷却回路を管路25,26を介して接続し、スロットル開度Tpと車速Vに応じて電磁バルブ6,7の開閉および電動ポンプ4の回転数Nを制御し、管路25,26内の冷却水の流れを制御するようにした。これによりエンジン熱負荷とインタークーラ熱負荷に応じてエンジン冷却水の一部またはインタークーラ冷却水の一部をラジエータ12または11に導くことができ、熱負荷に応じてエンジン冷却水を冷却するためのラジエータおよびインタークーラ冷却水を放熱するためのラジエータの放熱面積を容易に変更することができる。その結果、ラジエータ10の構成を複雑にすることなく、エンジン冷却水とインタークーラ冷却水を適切に冷却することができる。
(2)走行負荷が小さいとき、連通管路25を遮断し、エンジン冷却回路とインタークーラ冷却回路の連通を阻止するようにしたので、熱負荷が小さい状態ではエンジン冷却水とインタークーラ冷却水はそれぞれのラジエータ11,12により放熱され、冷却水を過不足なく冷却することができる。また、このときインタークーラ冷却水を目標水温T0に制御するので、良好な加速性を得ることができる。
(3)車両の加速動作時に電磁バルブ6を開放、電磁バルブ7を絞るとともに、電動ポンプ回転数Nを最大回転数に制御するようにしたので、インタークーラ冷却水の一部はエンジン冷却回路に導かれ、インタークーラ冷却水を放熱するためのラジエータ10の放熱面積が最大となる。その結果、インタークーラ冷却水の冷却が促進され、吸入空気を十分に冷却することができ、良好な加速性能と排ガス性能を得ることができる。
(4)走行負荷が大きく、かつ、低速走行のとき、連通管路25を開放するとともに、電動ポンプ回転数Nを減少させ、エンジン冷却水の一部をインタークーラ冷却回路に導くようにしたので、エンジン冷却水の冷却が促進される。その結果、走行風が弱い場合でもエンジン1を十分に冷却することができる。
(5)走行負荷が大きく、かつ、高速走行のとき、連通管路25を開放するとともに、電動ポンプ回転数Nを増加させ、インタークーラ冷却水の一部をエンジン冷却回路に導くようにしたので、インタークーラ冷却水の冷却が促進される。その結果、吸入空気が冷却され、高速走行を効率よく行うことができる。
【0027】
なお、上記実施の形態では、コントローラ30からの制御信号により電磁バルブ6,7の開度と電動ポンプ4の回転数を制御して管路25,26内の冷却水の流れを制御するようにしたが、制御手段の構成はこれに限らない。例えばインタークーラ冷却水の圧送量を制御するのではなく、エンジン冷却水の圧送量を制御してもよい。ポンプ回転数Nを一定としたまま、冷却水の圧送量を変更するようにしてもよい。すなわち電動ポンプ4以外を発熱体冷却用ポンプとして用いてもよい。
【0028】
エンジンの熱負荷の増加率とインタークーラの熱負荷の増加率に応じて管路25,26内の冷却水の流れを制御するようにしたが、熱負荷の増加率ではなく熱負荷に応じた他のパラメータによりエンジン冷却水とインタークーラ冷却水のどちらが冷却の要求が強いかを判断し、冷却の要求が強い方の冷却水の一部を冷却の要求が弱い方の冷却回路に流すようにしてもよい。
【0029】
エンジン冷却回路とインタークーラ冷却回路に冷却水を流すようにしたが、他の冷却媒体を流してもよい。したがって、エンジン冷却用ポンプはウォーターポンプ3でなくてもよい。車速センサ32と開度センサ33によりエンジン熱負荷および発熱体熱負荷を検出するようにしたが、エンジン熱負荷検出手段および発熱体熱負荷検出手段の構成はこれに限らない。開度センサ33によりエンジン1に作用する負荷を検出するようにしたが、負荷検出手段として他のセンサを用いてもよい。高負荷走行開始時に所定時間t0タイマを作動し、車両の加速動作を検出するようにしたが、加速検出手段を他の構成としてもよい。
【0030】
上記では、ラジエータ10内の流路を2系統に分割してラジエータ11,12を形成したが、互いに独立したラジエータ11,12を用い、ラジエータ11,12を互いに離して配置してもよい。また、ラジエータ10内の流路を分割することなくラジエータ10内でエンジン冷却水とインタークーラ冷却水を合流させてもよい。エンジン冷却回路とインタークーラ冷却回路を有する車両について説明したが、インタークーラ以外の他の発熱体(例えばハイブリッド自動車や電気自動車に設けられる走行モータなど)を有する車両にも本発明を同様に適用できる。すなわち本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態のステアリング装置に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる車両用冷却装置の構成を示す回路図。
【図2】本発明の実施の形態に係わる車両用冷却装置を構成するコントローラでの処理の一例を示すフローチャート。
【図3】本発明の実施の形態に係わる動作の一例(低負荷走行状態)を示す回路図。
【図4】本発明の実施の形態に係わる動作の一例(加速走行状態)を示す回路図。
【図5】本発明の実施の形態に係わる動作の一例(高負荷低速走行状態)を示す回路図。
【図6】本発明の実施の形態に係わる動作の一例(高負荷高速走行状態)を示す回路図。
【符号の説明】
1 エンジン 2 インタークーラ
3 ウォーターポンプ 4 電動ウォーターポンプ
6,7 電磁バルブ 10 ラジエータ
11,12 ラジエータ 25,26 管路
30 コントローラ 32 車速センサ
33 開度センサ
Claims (6)
- エンジンと熱交換器との間を、エンジン冷却用ポンプから圧送された冷却媒体が循環するように形成されたエンジン冷却回路と、
エンジン以外の発熱体と前記熱交換器との間を、発熱体冷却用ポンプから圧送された前記冷却媒体が循環するように形成された発熱体冷却回路と、
前記熱交換器の上流側および下流側で、それぞれ前記エンジン冷却回路と前記発熱体冷却回路とを接続する接続管路と、
前記エンジンの熱負荷を検出するエンジン熱負荷検出手段と、
前記発熱体の熱負荷を検出する発熱体熱負荷検出手段と、
前記エンジン熱負荷検出手段で検出されたエンジン熱負荷、および前記発熱体検出手段で検出された発熱体熱負荷に応じて前記接続管路を通過する前記冷却媒体の流れを制御する制御手段とを備えることを特徴とする車両用冷却装置。 - 請求項1に記載の車両用冷却装置において、
前記発熱体冷却用ポンプは、前記冷却媒体の圧送量を変更可能な可変ポンプであり、
前記制御手段は、少なくとも前記発熱体熱負荷検出手段で検出された発熱体熱負荷の増加率が前記エンジン熱負荷検出手段で検出されたエンジン熱負荷の増加率より大きいとき、前記発熱体冷却回路からの冷却媒体の一部が前記エンジン冷却回路を介して前記熱交換器を流れるように前記可変ポンプの冷媒圧送量を増加させることを特徴とする車両用冷却装置。 - 請求項1に記載の車両用冷却装置において、
前記発熱体冷却用ポンプは、冷媒圧送量を変更可能な可変ポンプであり、
前記制御手段は、(1)前記エンジン熱負荷検出手段で検出されたエンジン熱負荷の増加率が前記発熱体熱負荷検出手段で検出された発熱体熱負荷の増加率より小さいとき、前記発熱体冷却回路からの冷却媒体の一部が前記エンジン冷却回路を介して前記熱交換器を流れるように前記可変ポンプの冷媒圧送量を増加させ、(2)前記エンジン熱負荷の増加率が前記発熱体熱負荷の増加率以上のとき、前記エンジン冷却回路からの冷却媒体の一部が前記発熱体冷却回路を介して前記熱交換器を流れるように前記可変ポンプの冷媒圧送量を減少させることを特徴とする車両用冷却装置。 - 請求項2または3に記載の車両用冷却装置において、
さらにエンジンの負荷を検出する負荷検出手段を有し、
前記制御手段は、前記負荷検出手段により検出された負荷が所定値より小さいとき、前記接続管路内の冷却媒体の流れを禁止するとともに、前記冷却媒体の温度が所定温度となるように前記可変ポンプの冷媒圧送量を制御することを特徴とする車両用冷却装置。 - 請求項2〜4のいずれか1項記載の車両用冷却装置において、
車両の加速動作を検出する加速検出手段を有し、
前記制御手段は、前記加速検出手段により車両の加速動作が検出されると、前記発熱体冷却回路からの冷却媒体の一部が前記エンジン冷却回路を流れるように、前記可変ポンプの冷媒圧送量を増加させることを特徴とする車両用冷却装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項記載の車両用冷却装置において、
前記エンジン熱負荷検出手段および前記発熱体熱負荷検出手段は、いずれも車両のスロットル開度と車速に応じて、それぞれエンジン熱負荷および発熱体熱負荷を検出することを特徴とする車両用冷却装置。
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