JP2004332444A - 住宅用ドア - Google Patents
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Abstract
【課題】ドアの開閉によって生ずるドア回転軌跡を小さくする一方ドア開口面積は十分に確保できるようにする。
【解決手段】ドア開口部を垂直方向に二分割して、その一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式のメインドア1と、開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって水平方向にスライド移動が可能なように設けられるとともに上記メインドア1の回転支持側とは反対の側の端面と係合可能なように設けられるスライド式のサブドア2と、からなる。サブドア2は、その一端部側に、メインドア1に設けられた凹部15と係合する凸部21が設けられるようになっている。これら凸部21と凹部15との係合作用によって本ドア装置の閉鎖が行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】ドア開口部を垂直方向に二分割して、その一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式のメインドア1と、開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって水平方向にスライド移動が可能なように設けられるとともに上記メインドア1の回転支持側とは反対の側の端面と係合可能なように設けられるスライド式のサブドア2と、からなる。サブドア2は、その一端部側に、メインドア1に設けられた凹部15と係合する凸部21が設けられるようになっている。これら凸部21と凹部15との係合作用によって本ドア装置の閉鎖が行われる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅用ドアに関するものであり、特に、上記ドアをスイングドア機構からなる一方のドアと、スライドドア機構からなるもう一方のドアとにて形成させるようにした住宅用ドアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、住宅用ドア、特に、玄関等に設けられるドアは、例えば特開平11−200724号公報記載のものの如く、ドア開口部を一枚の部材で覆い、左右いずれかの端部側を回転可能なように支持するスイングドアが主力となっているものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−200724号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のものにおいては、ドアの開口部を大きく採る必要がある場合、ドアそのものを大きくする必要があり、ドアの重量が増加して開閉操作が重くなると言う問題点がある。また、ドアの回転軌跡が大きくなるため、周囲のスペースを多く採る必要があると言う問題点がある。このような問題点を解決するために、ドア開口部を垂直方向に分割して、スイングドア方式の一方のドアと、スライドドア方式のもう一方のドアとの組合せからなるようにし、これによって、開口面積を広く採ることができるようにするとともに、スイングドアの回転軌跡によって生ずる周囲のスペースをあまり多くは採ることのないようにした住宅用ドアを提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、住宅用ドアに関して、ドア開口部を垂直方向に分割してその一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式の一方のドアと、上記開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって水平方向にスライド移動可能なように設けられるとともに、上記一方のドアの回転支持側と対向する側の端面と係合可能なように設けられるスライド式のもう一方のドアと、からなるようにした構成を採ることとした。
【0006】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、ドア全体の開口面積(幅)に対して、スイングドア方式の一方のドアの開口面積を小さくすることができるようになり、一方のドアの回転軌跡を小さくすることができるようになる。従って、本ドア装置周りの必要スペースを少なくすることができるようになる。
【0007】
次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載の住宅用ドアに関して、上記もう一方のドアと重なり合う位置に設けられるものであって、上記もう一方のドアとは独立して水平方向にスライド移動が可能なように設けられるとともに、上記一方のドアの回転支持側と反対の側の端面と係合可能なように設けられるスライド式の網戸を有するようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、一方のドアを閉めた状態で、もう一方のドアと平行に設けられる網戸を閉めておくとともに、もう一方のドアを開けた状態で本ドア装置全体はロックさせた状態にしておくことができるようになる。これによって、本ドア装置全体としてはロックさせた状態でその一部を開けて室内の換気等を行なうことができるようになる。
【0008】
次に、請求項3記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1または請求項2記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1または請求項2記載の住宅用ドアに関して、上記スライド式の網戸を、必要に応じて上記もう一方のドアのスライド運動に連動させることができるようにした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、もう一方のドアの開閉に合わせて網戸の開閉も同時に行なうことができるようになり、ドア開閉の際における操作性の向上を図ることができるようになる。
【0009】
次に、請求項4記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1ないし請求項3記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1ないし請求項3記載の住宅用ドアに関して、上記一方のドアを回転駆動するための一方側のドア駆動機構と、上記もう一方のドアをスライド駆動するためのもう一方側のドア駆動機構と、上記各ドアをロックするためのドアロック機構の施錠または解錠を行なうドアロック駆動機構と、を設けるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、一方のドア及びもう一方のドアの開閉操作、あるいはドアロックの施錠及び解錠を自動的に行うことができるようになり、出入りの際等における操作性の向上を図ることができるようになる。
【0010】
次に、請求項5記載の発明について説明する。このものの特徴とするところは、スライド式ドアをスイング式ドア内へ収納することができるようにしたことである。すなわち、本発明においては、住宅用ドアに関して、ドア開口部を垂直方向に分割して、その一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式の一方のドアと、上記開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって上記スイング式の一方のドア内に収納されるように形成されるとともに、一方の端面が本ドア開口部を形成する壁部の一部に係合するように形成されたスライド式のもう一方のドアと、からなるようにした構成を採ることとした。
【0011】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、もう一方のドアであるスライド式ドアを、一方のドアであるスイング式ドア内に収納させた状態において、例えば玄関口等を半分解放させた状態にすることができるようになる。すなわち、スイング式ドアを閉じた状態の固定した状態のままで、玄関口等からの人の出入等が可能なようになる。また、スライド式のもう一方のドアを収納するための戸袋機構等を、開口部周りの壁部等に設ける必要が無くなり、ドア開口部周りの壁部等に、余分なスペースを確保する必要がなくなる。これらによって、本ドア取付部周りにおける構造が簡略化され、ドア取付部周りの製造コストの低減化を図ることができるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図7を基に説明する。本実施の形態にかかるものの、その第一の実施の形態に関するものは、図1に示す如く、住宅9の玄関等に設けられるドア装置に関するものであり、開口部を垂直方向に二分割するとともにその一部を開閉する役目を果たす一方のドアであるメインドア1と、残りの開口部を開閉する役目を果たすもう一方のドアを形成するサブドア2と、からなることを基本とするものである。そして、これら各ドア1、2間にはドアロック機構6が設けられるようになっているものである。
【0013】
このような構成からなるものにおいて、上記メインドア1は、スイングドア方式からなるものであり、その適宜箇所には窓12が設けられるようになっている。また、その一端側がヒンジ機構11を介して壁91に回転自在なように取付けられるようになっているものである(図2参照)。すなわち、本メインドア1は、上記ヒンジ機構11を形成する回転中心(O1)を支点にして、上記壁91に回転支持されるようになっているものである。また、本実施の形態のものにおけるメインドア1は、図2に示す如く、その幅が本ドア装置全体の開口部の幅Wよりも狭く設定されているため、メインドア1の回転半径Rは比較的小さな値の開閉軌跡(ドア回転軌跡)を形成することとなる。従って、本ドア装置における開閉に必要なスペースを小さくすることができるようになる。また、本メインドア1のヒンジ機構11が設けられる側とは反対の側の端部には、後に述べるサブドア2の一端側と係合する凹部15が設けられるようになっている。また、このようなメインドア1のところには、図1に示す如く、ドアのスイング運動を自動的に行なわせるようにするメインドア駆動機構3が設けられるようになっている。このメインドア駆動機構3は、油圧または空気圧などの流体圧にて作動する流体圧アクチュエータにて、あるいは電動モータを主に形成される電動アクチュエータ等にて作動するようになっているものである。
【0014】
次に、サブドア2は、水平方向に操作力を加えることによりスライド運動(移動)をすることができるスライドドア機構からなるものである。そして、このようなサブドア2は、本サブドアを完全に開けた状態においては、壁91に設けられた収納部92内に収納されるようになっているものである(図2参照)。また、このようなサブドア2の一端側には、メインドア1に設けられた凹部15に差し込まれて係合する凸部21、及びシール23が設けられるようになっているものである。これによって、メインドア1との間においてシール性が確保されるようになる。なお、このような係合機構を形成する凸部21及び凹部15は、本実施の形態のものに限定されるものではなく、図2ないし図5に記載されるものとは逆に、メインドア1側に凸部を形成させ、サブドア2側に凹部を形成させるようにしても良い。同様に、シール23についてもメインドア1側に設けられるようにしても良い。このような構成からなるものにおいて、上記サブドア2をスライド駆動することができるサブドア駆動機構5が、当該サブドア2の周りに設けられるようになっている(図1参照)。このサブドア駆動機構5も、上記メインドア駆動機構3と同様、油圧あるいは空気圧等の流体圧にて作動する流体圧アクチュエータ、あるいは電動モータを主に形成される電動アクチュエータにて作動するようになっているものである。
【0015】
次に、これらメインドア1とサブドア2とを互いに係合させて、この状態を維持するドアロック機構6について説明する。このものは、基本的には操作者の操作によりドアの施錠、あるいは解錠を行なうことができるようになっているものである。なお、このドアロック機構6は別途設けられたアクチュエータ等にて作動するドアロック駆動機構66(図1参照)にて駆動されるようになっているものである。また、上記メインドア1とサブドア2との係合状態が不完全状態(半閉じ状態)にあるときにおいては、アクチュエータ等の作動により、両ドア1、2間を完全に閉じさせるようにする係合動作補助機構を備えるようにしても良い。
【0016】
次に、網戸7について説明する。このものは、上記サブドア2と並列に設けられるものであって上記サブドア2と同様、水平方向に操作力を加えることによってスライド移動が可能なようになっているものである。そして、上記サブドア2とは独立して水平方向にスライド運動が可能なように設置されるようになっているものである。また、本網戸7の一端側には、上記メインドア1に設けられた凹部15と係合する凸部75、及びシール76が設けられるようになっているものである。これら構成によって、メインドア1との間においてシール性が確保されることとなる。
【0017】
更に、上記網戸7には、図3または図4に示す如く、必要に応じて上記サブドア2と連動させることができるように形成された連動機構が設けられるようになっている。これによって、サブドア2と網戸7とを、別々に開閉操作するという煩わしさから解放されることとなる。この連動機構には、サブドア2の開閉運動に完全に連動させるものと、一方向の運動のみに連動させるものとが挙げられる。まず、完全連動のものについて、図3を基に説明する。このものは、網戸7に設けられたピン71をサブドア2に設けられた凹陥状の係合部22内に出入させて係合作用を行わせるようになっているものである。すなわち、図3(A)の状態においては、ピン71がサブドア2の係合部22とは係合していないので、網戸7はサブドア2の動きに連動しない。また、図3(B)の状態においては、ピン71が係合部22内に差し込まれて係合しているので、網戸7はサブドア2の動きにあわせて一体的にスライド運動(移動)をするようになる。
【0018】
次に、サブドア2の開き方向へのみ、網戸7を連動させるようにしたものについて、図4を基に説明する。このものは、サブドア2側に設けられたピン71’が、網戸7に設けられた切欠部72内に出入するようになっているものである。具体的には、図4(A)に示す如く、ピン71’が切欠部72と係合しない状態にある場合には、網戸7はサブドア2の動きとは連動しない。また、図4(B)に示す如く、ピン71’が切欠部72と係合している状態にある場合には、網戸7はサブドア2の開く方向にのみ一体的にスライド運動をする。従って、この場合、サブドア2を閉めたとしても、網戸7は閉まらない。
【0019】
次に、サブドア2及び網戸7の開閉状態に基づくメインドア1の作動状態、あるいはドアロック機構6の施錠または解錠状態等について、図5を基に説明する。まず、図5(A)に示す如く、サブドア2及び網戸7がともに閉まった状態においては、ドアロック機構6を作動させることにより係合状態を維持して施錠をすることができる。また、図5(B)の状態においては、網戸7のみが閉まった状態となっているので、この状態においてはドアロック機構6は網戸7との間にてロック状態を維持させるようにする。更に、図5(C)の状態においては、サブドア2及び網戸7の両方とも開いた状態となっており、この状態時においてのみ、メインドア1の開閉操作ができるようになる。
【0020】
次に、メインドア駆動機構3、サブドア駆動機構5、及びドアロック駆動機構66を作動させるシステムについて、図6を基に説明する。本システムはコンピュータ装置等からなるコントロールユニット8を基礎に形成されるようになっているものである。そして、上記各駆動機構は上記コントロールユニット8にて制御されるようになっているものである。具体的には、開閉操作スイッチ86が操作されることによってドア開の指示が出されると、コントロールユニット8は、まず、ドアロック駆動機構66を作動させてドアロック機構6を解錠する。次に、サブドア駆動機構5を作動させてサブドア2をスライド移動させる。最後に、メインドア駆動機構3を作動させてメインドア1を回転駆動して本メインドア1を開かせる。一方、ドア閉の場合には、メインドア駆動機構3、サブドア駆動機構5、ドアロック駆動機構66の順序で作動させる。この場合、メインドア1またはサブドア2の開閉の際に挟込み検出手段84が作動して、何かを挟んだと検出した場合、あるいは異常検出手段85が作動してシステム異常を検出した場合には、即座に各部の作動が停止される。なお、これらの各作動は遠隔操作ユニット89等を介して行わせることができる。
【0021】
このような構成を採ることにより、本実施の形態のものにおいては次のような作用を呈することとなる。すなわち、本実施の形態のものにおいては、ドア開口部を垂直方向に二分割してその一部をスイング式のメインドア1にて形成させるとともに、残りの部分をスライド式のサブドア2にて形成させるようにしたので、スイングドアの幅を小さく採ることができるようになり、スイングドアであるメインドア1の回転軌跡を小さくすることができるようになる。その結果、開閉に必要なスペースを小さくすることができるようになり、ドア装置周りのスペースを最小化することができるようになる。また、本実施の形態のものにおいては、網戸7を、サブドア2と並列あるいは平行に設けるようにしたので、メインドア1を閉めた状態で、サブドア2を開けて、かつ、網戸7を閉めておくことができるようになり、ドア全体をロックした状態で室内の換気等を行なうことができるようになる。
【0022】
また、本実施の形態のものにおいては、メインドア1を回転駆動するためのメインドア駆動機構3と、サブドア2をスライド駆動するためのサブドア駆動機構5と、ドアロック機構6の施錠および解錠を行なうドアロック駆動機構66を設けるようにしたので、メインドア1、サブドア2の開閉の自動化、更にはドアロック機構6の遠隔操作等を行なうことができるようになり、操作性の向上を図ることができるようになる。
【0023】
次に、本発明にかかる第二の実施形態について、図7を基に説明する。本実施の形態にかかるものの、その特徴とするところは、もう一方のドアであるスライド式のサブドア2を、図7に示す如く、一方のドアであるスイング式のメインドア1内に収納することができるようにしたことである。すなわち、上記第一の実施形態のものにおいてドア開口部周りの壁91のところに設けられていた収納部をメインドア1内に設けるようにしたことである。具体的には、上記メインドア1は、スイングドア方式からなるものであり、その一端側がヒンジ機構11を介して壁91に回転自在なように取付けられるようになっているものである(図7参照)。すなわち、本メインドア1は、上記ヒンジ機構11を形成する回転中心(O1)を支点にして、上記壁91に回転支持されるようになっているものである。このような構成からなるものにおいて、本実施の形態のものにおけるメインドア1は、図7に示す如く、その内部に戸袋状の収納部19が設けられるようになっているものである。そして、このような収納部19内には、後に述べるもう一方のドアであるスライド式のサブドア2及び網戸7が収納されるようになっているものである。なお、本メインドア1に関しては、サブドア2収納用の収納部19が設けられるようになっていること以外は、上記第一の実施の形態のところで述べたものと、本質的に変わるところはない。従って、本実施の形態のものにおいては、上記スイング式のメインドア1を固定した状態のままで、スライド式のサブドア2を開閉操作することができるとともに、このようなサブドア2をメインドア1の収納部19内に収納させた状態でメインドア1をスイング運動、すなわち、開放させることができるようになっている。また、このようなメインドア1のところには、図1に示す如く、ドアのスイング運動を自動的に行なわせるようにするメインドア駆動機構3が設けられるようになっている。このメインドア駆動機構3は、油圧または空気圧などの流体圧にて作動する流体圧アクチュエータにて、あるいは電動モータを主に形成される電動アクチュエータ等にて作動するようになっているものである。
【0024】
次に、サブドア2について説明する。このものは、水平方向に操作力を与えることによりスライド運動(移動)が可能なようになっているものである。そして、このようなサブドア2は、スイング式のメインドア1に設けられた収納部19内に収納されようになっているものである。そして、このようなサブドア2の一方の端部側には壁91に設けられた凹陥状の係合部96と係合する凸部21が設けられるようになっている。なお、このような係合機構を形成する凸部21及び係合部96は、本実施の形態のものに限定されるものではなく、サブドア2側に凹部を形成させ、壁91側に凸部を形成させるようにしても良い。また、このような構成からなるものにおいて、上記サブドア2をスライド駆動することができるサブドア駆動機構5が、当該サブドア2の周りに設けられるようになっていること、及びこのサブドア駆動機構5も、上記メインドア駆動機構3と同様、油圧あるいは空気圧等の流体圧にて作動する流体圧アクチュエータ、あるいは電動モータを主に形成される電動アクチュエータにて作動するようになっていること等については、上記第一の実施の形態のところで述べたものと同じである。更には、これらメインドア1及びサブドア2を所定の状態に係合させて、この状態を維持するドアロック機構6及びドアロック駆動機構66についても、上記第一の実施の形態のところで述べたものと同じ機能のものが採用されるようになっている。
【0025】
次に、網戸7について説明する。このものは、上記サブドア2と並列に設けられるものであって上記サブドア2と同様、水平方向に操作力を与えることによってスライド移動が可能なようになっているとともに、上記メインドア1の収納部19内に収納されるようになっているものである。そして、本網戸7の一端側には、上記壁91に設けられた凹陥状の係合部95と係合する凸部75が設けられるようになっているものである。なお、このような構成からなるものにおいて、その他の機構、例えば連動機構等については、上記第一の実施の形態のところで述べたものと基本的には同じ内容のものが採用されるようになっている。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、住宅用ドアに関して、ドア開口部を垂直方向に分割してその一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式の一方のドアと、上記開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって水平方向にスライド移動可能なように設けられるとともに、上記一方のドアの回転支持側と対向する側の端面と係合可能なように設けられるスライド式のもう一方のドアと、からなるようにした構成を採ることとしたので、ドア装置全体の開口部面積に対して、スイング運動する一方のドアの回転運動軌跡を小さくすることができるようになり、これによって、ドア装置周りにおける必要スペースを小さくすることができようになった。
【0027】
また、本発明においては、上記もう一方のドアと重なり合う位置に、当該もう一方のドアとは独立して水平方向にスライド運動が可能なように網戸を設けるようにしたので、一方のドアを閉めた状態で、もう一方のドアを開けた状態にて網戸を閉めておくことができるようになり、この状態で室内の換気等を効率よく行なうことができるようになった。
【0028】
また、本発明においては、上記網戸のスライド運動を必要に応じて上記もう一方のドアのスライド運動に連動させることができるようにしたので、もう一方のドアの開閉に合わせて網戸の開閉も同時に行なわせることができるようになり、ドア開閉の際の操作性の向上を図ることができるようになった。また、本発明においては、上記一方のドアを回転駆動するための一方側のドア駆動機構、上記もう一方のドアをスライド駆動するためのもう一方側のドア駆動機構、及び上記ドアロック機構の施錠および解錠を行なうためのドアロック駆動機構を設けるようにしたので、ドアの開閉を自動化することができるようになるとともに、ドアロック機構の施錠及び解錠等を遠隔操作にて行なうことができるようになった。
【0029】
また、本発明においては、住宅用ドアに関して、一端側が回転支持されるスイング式の一方のドア内に、スライド式のもう一方のドアを収納させるようにした構成を採ることとしたので、スイング式ドアを閉じた状態の固定した状態のままで、スライド式のもう一方のドアを開放させることができるようになり、このような状態で玄関口等からの人の出入等が可能なようになった。また、スライド式のもう一方のドアを収納するための戸袋機構等を、開口部周りの壁部等に設ける必要が無くなり、ドア開口部周りの壁部等に、余分なスペースを確保する必要がなくなった。これらによって、本ドア取付部周りにおける構造が簡略化され、ドア取付部周りの製造コストの低減化を図ることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す外観図である。
【図2】本発明におけるメインドア、サブドアの作動範囲を示す説明図である。
【図3】本発明におけるサブドア、網戸の連動状態を示す図である。
【図4】本発明におけるサブドア、網戸の連動態様についての他の形態を示す図である。
【図5】本発明のサブドア、網戸をスライドさせた状態を示す図である。
【図6】本発明の各駆動機構を駆動するためのシステムを示すブロック図である。
【図7】本発明に係る第二の実施形態についての全体構成を示す外観図である。
【符号の説明】
1 一方のドア(メインドア)
11 ヒンジ機構
12 窓
15 凹部
19 収納部
2 もう一方のドア(サブドア)
21 凸部
22 係合部
23 シール
3 メインドア駆動機構
5 サブドア駆動機構
6 ロック機構
66 ドアロック駆動機構
7 網戸
71 ピン
71’ ピン
72 切欠部
75 凸部
76 シール
8 コントロールユニット
84 挟み込み検出手段
85 異常検出手段
86 開閉操作スイッチ
87 遠隔操作信号受信装置
89 遠隔操作ユニット
9 住宅
91 壁
92 収納部
95 係合部
96 係合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅用ドアに関するものであり、特に、上記ドアをスイングドア機構からなる一方のドアと、スライドドア機構からなるもう一方のドアとにて形成させるようにした住宅用ドアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、住宅用ドア、特に、玄関等に設けられるドアは、例えば特開平11−200724号公報記載のものの如く、ドア開口部を一枚の部材で覆い、左右いずれかの端部側を回転可能なように支持するスイングドアが主力となっているものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−200724号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のものにおいては、ドアの開口部を大きく採る必要がある場合、ドアそのものを大きくする必要があり、ドアの重量が増加して開閉操作が重くなると言う問題点がある。また、ドアの回転軌跡が大きくなるため、周囲のスペースを多く採る必要があると言う問題点がある。このような問題点を解決するために、ドア開口部を垂直方向に分割して、スイングドア方式の一方のドアと、スライドドア方式のもう一方のドアとの組合せからなるようにし、これによって、開口面積を広く採ることができるようにするとともに、スイングドアの回転軌跡によって生ずる周囲のスペースをあまり多くは採ることのないようにした住宅用ドアを提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、住宅用ドアに関して、ドア開口部を垂直方向に分割してその一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式の一方のドアと、上記開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって水平方向にスライド移動可能なように設けられるとともに、上記一方のドアの回転支持側と対向する側の端面と係合可能なように設けられるスライド式のもう一方のドアと、からなるようにした構成を採ることとした。
【0006】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、ドア全体の開口面積(幅)に対して、スイングドア方式の一方のドアの開口面積を小さくすることができるようになり、一方のドアの回転軌跡を小さくすることができるようになる。従って、本ドア装置周りの必要スペースを少なくすることができるようになる。
【0007】
次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載の住宅用ドアに関して、上記もう一方のドアと重なり合う位置に設けられるものであって、上記もう一方のドアとは独立して水平方向にスライド移動が可能なように設けられるとともに、上記一方のドアの回転支持側と反対の側の端面と係合可能なように設けられるスライド式の網戸を有するようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、一方のドアを閉めた状態で、もう一方のドアと平行に設けられる網戸を閉めておくとともに、もう一方のドアを開けた状態で本ドア装置全体はロックさせた状態にしておくことができるようになる。これによって、本ドア装置全体としてはロックさせた状態でその一部を開けて室内の換気等を行なうことができるようになる。
【0008】
次に、請求項3記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1または請求項2記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1または請求項2記載の住宅用ドアに関して、上記スライド式の網戸を、必要に応じて上記もう一方のドアのスライド運動に連動させることができるようにした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、もう一方のドアの開閉に合わせて網戸の開閉も同時に行なうことができるようになり、ドア開閉の際における操作性の向上を図ることができるようになる。
【0009】
次に、請求項4記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1ないし請求項3記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1ないし請求項3記載の住宅用ドアに関して、上記一方のドアを回転駆動するための一方側のドア駆動機構と、上記もう一方のドアをスライド駆動するためのもう一方側のドア駆動機構と、上記各ドアをロックするためのドアロック機構の施錠または解錠を行なうドアロック駆動機構と、を設けるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、一方のドア及びもう一方のドアの開閉操作、あるいはドアロックの施錠及び解錠を自動的に行うことができるようになり、出入りの際等における操作性の向上を図ることができるようになる。
【0010】
次に、請求項5記載の発明について説明する。このものの特徴とするところは、スライド式ドアをスイング式ドア内へ収納することができるようにしたことである。すなわち、本発明においては、住宅用ドアに関して、ドア開口部を垂直方向に分割して、その一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式の一方のドアと、上記開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって上記スイング式の一方のドア内に収納されるように形成されるとともに、一方の端面が本ドア開口部を形成する壁部の一部に係合するように形成されたスライド式のもう一方のドアと、からなるようにした構成を採ることとした。
【0011】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、もう一方のドアであるスライド式ドアを、一方のドアであるスイング式ドア内に収納させた状態において、例えば玄関口等を半分解放させた状態にすることができるようになる。すなわち、スイング式ドアを閉じた状態の固定した状態のままで、玄関口等からの人の出入等が可能なようになる。また、スライド式のもう一方のドアを収納するための戸袋機構等を、開口部周りの壁部等に設ける必要が無くなり、ドア開口部周りの壁部等に、余分なスペースを確保する必要がなくなる。これらによって、本ドア取付部周りにおける構造が簡略化され、ドア取付部周りの製造コストの低減化を図ることができるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図7を基に説明する。本実施の形態にかかるものの、その第一の実施の形態に関するものは、図1に示す如く、住宅9の玄関等に設けられるドア装置に関するものであり、開口部を垂直方向に二分割するとともにその一部を開閉する役目を果たす一方のドアであるメインドア1と、残りの開口部を開閉する役目を果たすもう一方のドアを形成するサブドア2と、からなることを基本とするものである。そして、これら各ドア1、2間にはドアロック機構6が設けられるようになっているものである。
【0013】
このような構成からなるものにおいて、上記メインドア1は、スイングドア方式からなるものであり、その適宜箇所には窓12が設けられるようになっている。また、その一端側がヒンジ機構11を介して壁91に回転自在なように取付けられるようになっているものである(図2参照)。すなわち、本メインドア1は、上記ヒンジ機構11を形成する回転中心(O1)を支点にして、上記壁91に回転支持されるようになっているものである。また、本実施の形態のものにおけるメインドア1は、図2に示す如く、その幅が本ドア装置全体の開口部の幅Wよりも狭く設定されているため、メインドア1の回転半径Rは比較的小さな値の開閉軌跡(ドア回転軌跡)を形成することとなる。従って、本ドア装置における開閉に必要なスペースを小さくすることができるようになる。また、本メインドア1のヒンジ機構11が設けられる側とは反対の側の端部には、後に述べるサブドア2の一端側と係合する凹部15が設けられるようになっている。また、このようなメインドア1のところには、図1に示す如く、ドアのスイング運動を自動的に行なわせるようにするメインドア駆動機構3が設けられるようになっている。このメインドア駆動機構3は、油圧または空気圧などの流体圧にて作動する流体圧アクチュエータにて、あるいは電動モータを主に形成される電動アクチュエータ等にて作動するようになっているものである。
【0014】
次に、サブドア2は、水平方向に操作力を加えることによりスライド運動(移動)をすることができるスライドドア機構からなるものである。そして、このようなサブドア2は、本サブドアを完全に開けた状態においては、壁91に設けられた収納部92内に収納されるようになっているものである(図2参照)。また、このようなサブドア2の一端側には、メインドア1に設けられた凹部15に差し込まれて係合する凸部21、及びシール23が設けられるようになっているものである。これによって、メインドア1との間においてシール性が確保されるようになる。なお、このような係合機構を形成する凸部21及び凹部15は、本実施の形態のものに限定されるものではなく、図2ないし図5に記載されるものとは逆に、メインドア1側に凸部を形成させ、サブドア2側に凹部を形成させるようにしても良い。同様に、シール23についてもメインドア1側に設けられるようにしても良い。このような構成からなるものにおいて、上記サブドア2をスライド駆動することができるサブドア駆動機構5が、当該サブドア2の周りに設けられるようになっている(図1参照)。このサブドア駆動機構5も、上記メインドア駆動機構3と同様、油圧あるいは空気圧等の流体圧にて作動する流体圧アクチュエータ、あるいは電動モータを主に形成される電動アクチュエータにて作動するようになっているものである。
【0015】
次に、これらメインドア1とサブドア2とを互いに係合させて、この状態を維持するドアロック機構6について説明する。このものは、基本的には操作者の操作によりドアの施錠、あるいは解錠を行なうことができるようになっているものである。なお、このドアロック機構6は別途設けられたアクチュエータ等にて作動するドアロック駆動機構66(図1参照)にて駆動されるようになっているものである。また、上記メインドア1とサブドア2との係合状態が不完全状態(半閉じ状態)にあるときにおいては、アクチュエータ等の作動により、両ドア1、2間を完全に閉じさせるようにする係合動作補助機構を備えるようにしても良い。
【0016】
次に、網戸7について説明する。このものは、上記サブドア2と並列に設けられるものであって上記サブドア2と同様、水平方向に操作力を加えることによってスライド移動が可能なようになっているものである。そして、上記サブドア2とは独立して水平方向にスライド運動が可能なように設置されるようになっているものである。また、本網戸7の一端側には、上記メインドア1に設けられた凹部15と係合する凸部75、及びシール76が設けられるようになっているものである。これら構成によって、メインドア1との間においてシール性が確保されることとなる。
【0017】
更に、上記網戸7には、図3または図4に示す如く、必要に応じて上記サブドア2と連動させることができるように形成された連動機構が設けられるようになっている。これによって、サブドア2と網戸7とを、別々に開閉操作するという煩わしさから解放されることとなる。この連動機構には、サブドア2の開閉運動に完全に連動させるものと、一方向の運動のみに連動させるものとが挙げられる。まず、完全連動のものについて、図3を基に説明する。このものは、網戸7に設けられたピン71をサブドア2に設けられた凹陥状の係合部22内に出入させて係合作用を行わせるようになっているものである。すなわち、図3(A)の状態においては、ピン71がサブドア2の係合部22とは係合していないので、網戸7はサブドア2の動きに連動しない。また、図3(B)の状態においては、ピン71が係合部22内に差し込まれて係合しているので、網戸7はサブドア2の動きにあわせて一体的にスライド運動(移動)をするようになる。
【0018】
次に、サブドア2の開き方向へのみ、網戸7を連動させるようにしたものについて、図4を基に説明する。このものは、サブドア2側に設けられたピン71’が、網戸7に設けられた切欠部72内に出入するようになっているものである。具体的には、図4(A)に示す如く、ピン71’が切欠部72と係合しない状態にある場合には、網戸7はサブドア2の動きとは連動しない。また、図4(B)に示す如く、ピン71’が切欠部72と係合している状態にある場合には、網戸7はサブドア2の開く方向にのみ一体的にスライド運動をする。従って、この場合、サブドア2を閉めたとしても、網戸7は閉まらない。
【0019】
次に、サブドア2及び網戸7の開閉状態に基づくメインドア1の作動状態、あるいはドアロック機構6の施錠または解錠状態等について、図5を基に説明する。まず、図5(A)に示す如く、サブドア2及び網戸7がともに閉まった状態においては、ドアロック機構6を作動させることにより係合状態を維持して施錠をすることができる。また、図5(B)の状態においては、網戸7のみが閉まった状態となっているので、この状態においてはドアロック機構6は網戸7との間にてロック状態を維持させるようにする。更に、図5(C)の状態においては、サブドア2及び網戸7の両方とも開いた状態となっており、この状態時においてのみ、メインドア1の開閉操作ができるようになる。
【0020】
次に、メインドア駆動機構3、サブドア駆動機構5、及びドアロック駆動機構66を作動させるシステムについて、図6を基に説明する。本システムはコンピュータ装置等からなるコントロールユニット8を基礎に形成されるようになっているものである。そして、上記各駆動機構は上記コントロールユニット8にて制御されるようになっているものである。具体的には、開閉操作スイッチ86が操作されることによってドア開の指示が出されると、コントロールユニット8は、まず、ドアロック駆動機構66を作動させてドアロック機構6を解錠する。次に、サブドア駆動機構5を作動させてサブドア2をスライド移動させる。最後に、メインドア駆動機構3を作動させてメインドア1を回転駆動して本メインドア1を開かせる。一方、ドア閉の場合には、メインドア駆動機構3、サブドア駆動機構5、ドアロック駆動機構66の順序で作動させる。この場合、メインドア1またはサブドア2の開閉の際に挟込み検出手段84が作動して、何かを挟んだと検出した場合、あるいは異常検出手段85が作動してシステム異常を検出した場合には、即座に各部の作動が停止される。なお、これらの各作動は遠隔操作ユニット89等を介して行わせることができる。
【0021】
このような構成を採ることにより、本実施の形態のものにおいては次のような作用を呈することとなる。すなわち、本実施の形態のものにおいては、ドア開口部を垂直方向に二分割してその一部をスイング式のメインドア1にて形成させるとともに、残りの部分をスライド式のサブドア2にて形成させるようにしたので、スイングドアの幅を小さく採ることができるようになり、スイングドアであるメインドア1の回転軌跡を小さくすることができるようになる。その結果、開閉に必要なスペースを小さくすることができるようになり、ドア装置周りのスペースを最小化することができるようになる。また、本実施の形態のものにおいては、網戸7を、サブドア2と並列あるいは平行に設けるようにしたので、メインドア1を閉めた状態で、サブドア2を開けて、かつ、網戸7を閉めておくことができるようになり、ドア全体をロックした状態で室内の換気等を行なうことができるようになる。
【0022】
また、本実施の形態のものにおいては、メインドア1を回転駆動するためのメインドア駆動機構3と、サブドア2をスライド駆動するためのサブドア駆動機構5と、ドアロック機構6の施錠および解錠を行なうドアロック駆動機構66を設けるようにしたので、メインドア1、サブドア2の開閉の自動化、更にはドアロック機構6の遠隔操作等を行なうことができるようになり、操作性の向上を図ることができるようになる。
【0023】
次に、本発明にかかる第二の実施形態について、図7を基に説明する。本実施の形態にかかるものの、その特徴とするところは、もう一方のドアであるスライド式のサブドア2を、図7に示す如く、一方のドアであるスイング式のメインドア1内に収納することができるようにしたことである。すなわち、上記第一の実施形態のものにおいてドア開口部周りの壁91のところに設けられていた収納部をメインドア1内に設けるようにしたことである。具体的には、上記メインドア1は、スイングドア方式からなるものであり、その一端側がヒンジ機構11を介して壁91に回転自在なように取付けられるようになっているものである(図7参照)。すなわち、本メインドア1は、上記ヒンジ機構11を形成する回転中心(O1)を支点にして、上記壁91に回転支持されるようになっているものである。このような構成からなるものにおいて、本実施の形態のものにおけるメインドア1は、図7に示す如く、その内部に戸袋状の収納部19が設けられるようになっているものである。そして、このような収納部19内には、後に述べるもう一方のドアであるスライド式のサブドア2及び網戸7が収納されるようになっているものである。なお、本メインドア1に関しては、サブドア2収納用の収納部19が設けられるようになっていること以外は、上記第一の実施の形態のところで述べたものと、本質的に変わるところはない。従って、本実施の形態のものにおいては、上記スイング式のメインドア1を固定した状態のままで、スライド式のサブドア2を開閉操作することができるとともに、このようなサブドア2をメインドア1の収納部19内に収納させた状態でメインドア1をスイング運動、すなわち、開放させることができるようになっている。また、このようなメインドア1のところには、図1に示す如く、ドアのスイング運動を自動的に行なわせるようにするメインドア駆動機構3が設けられるようになっている。このメインドア駆動機構3は、油圧または空気圧などの流体圧にて作動する流体圧アクチュエータにて、あるいは電動モータを主に形成される電動アクチュエータ等にて作動するようになっているものである。
【0024】
次に、サブドア2について説明する。このものは、水平方向に操作力を与えることによりスライド運動(移動)が可能なようになっているものである。そして、このようなサブドア2は、スイング式のメインドア1に設けられた収納部19内に収納されようになっているものである。そして、このようなサブドア2の一方の端部側には壁91に設けられた凹陥状の係合部96と係合する凸部21が設けられるようになっている。なお、このような係合機構を形成する凸部21及び係合部96は、本実施の形態のものに限定されるものではなく、サブドア2側に凹部を形成させ、壁91側に凸部を形成させるようにしても良い。また、このような構成からなるものにおいて、上記サブドア2をスライド駆動することができるサブドア駆動機構5が、当該サブドア2の周りに設けられるようになっていること、及びこのサブドア駆動機構5も、上記メインドア駆動機構3と同様、油圧あるいは空気圧等の流体圧にて作動する流体圧アクチュエータ、あるいは電動モータを主に形成される電動アクチュエータにて作動するようになっていること等については、上記第一の実施の形態のところで述べたものと同じである。更には、これらメインドア1及びサブドア2を所定の状態に係合させて、この状態を維持するドアロック機構6及びドアロック駆動機構66についても、上記第一の実施の形態のところで述べたものと同じ機能のものが採用されるようになっている。
【0025】
次に、網戸7について説明する。このものは、上記サブドア2と並列に設けられるものであって上記サブドア2と同様、水平方向に操作力を与えることによってスライド移動が可能なようになっているとともに、上記メインドア1の収納部19内に収納されるようになっているものである。そして、本網戸7の一端側には、上記壁91に設けられた凹陥状の係合部95と係合する凸部75が設けられるようになっているものである。なお、このような構成からなるものにおいて、その他の機構、例えば連動機構等については、上記第一の実施の形態のところで述べたものと基本的には同じ内容のものが採用されるようになっている。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、住宅用ドアに関して、ドア開口部を垂直方向に分割してその一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式の一方のドアと、上記開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって水平方向にスライド移動可能なように設けられるとともに、上記一方のドアの回転支持側と対向する側の端面と係合可能なように設けられるスライド式のもう一方のドアと、からなるようにした構成を採ることとしたので、ドア装置全体の開口部面積に対して、スイング運動する一方のドアの回転運動軌跡を小さくすることができるようになり、これによって、ドア装置周りにおける必要スペースを小さくすることができようになった。
【0027】
また、本発明においては、上記もう一方のドアと重なり合う位置に、当該もう一方のドアとは独立して水平方向にスライド運動が可能なように網戸を設けるようにしたので、一方のドアを閉めた状態で、もう一方のドアを開けた状態にて網戸を閉めておくことができるようになり、この状態で室内の換気等を効率よく行なうことができるようになった。
【0028】
また、本発明においては、上記網戸のスライド運動を必要に応じて上記もう一方のドアのスライド運動に連動させることができるようにしたので、もう一方のドアの開閉に合わせて網戸の開閉も同時に行なわせることができるようになり、ドア開閉の際の操作性の向上を図ることができるようになった。また、本発明においては、上記一方のドアを回転駆動するための一方側のドア駆動機構、上記もう一方のドアをスライド駆動するためのもう一方側のドア駆動機構、及び上記ドアロック機構の施錠および解錠を行なうためのドアロック駆動機構を設けるようにしたので、ドアの開閉を自動化することができるようになるとともに、ドアロック機構の施錠及び解錠等を遠隔操作にて行なうことができるようになった。
【0029】
また、本発明においては、住宅用ドアに関して、一端側が回転支持されるスイング式の一方のドア内に、スライド式のもう一方のドアを収納させるようにした構成を採ることとしたので、スイング式ドアを閉じた状態の固定した状態のままで、スライド式のもう一方のドアを開放させることができるようになり、このような状態で玄関口等からの人の出入等が可能なようになった。また、スライド式のもう一方のドアを収納するための戸袋機構等を、開口部周りの壁部等に設ける必要が無くなり、ドア開口部周りの壁部等に、余分なスペースを確保する必要がなくなった。これらによって、本ドア取付部周りにおける構造が簡略化され、ドア取付部周りの製造コストの低減化を図ることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す外観図である。
【図2】本発明におけるメインドア、サブドアの作動範囲を示す説明図である。
【図3】本発明におけるサブドア、網戸の連動状態を示す図である。
【図4】本発明におけるサブドア、網戸の連動態様についての他の形態を示す図である。
【図5】本発明のサブドア、網戸をスライドさせた状態を示す図である。
【図6】本発明の各駆動機構を駆動するためのシステムを示すブロック図である。
【図7】本発明に係る第二の実施形態についての全体構成を示す外観図である。
【符号の説明】
1 一方のドア(メインドア)
11 ヒンジ機構
12 窓
15 凹部
19 収納部
2 もう一方のドア(サブドア)
21 凸部
22 係合部
23 シール
3 メインドア駆動機構
5 サブドア駆動機構
6 ロック機構
66 ドアロック駆動機構
7 網戸
71 ピン
71’ ピン
72 切欠部
75 凸部
76 シール
8 コントロールユニット
84 挟み込み検出手段
85 異常検出手段
86 開閉操作スイッチ
87 遠隔操作信号受信装置
89 遠隔操作ユニット
9 住宅
91 壁
92 収納部
95 係合部
96 係合部
Claims (5)
- 住宅用ドアにおいて、ドア開口部を垂直方向に分割して、その一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式の一方のドアと、上記開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって水平方向にスライド移動が可能なように設けられるとともに上記一方のドアの回転支持側と対向する側の端面と係合可能なように設けられるスライド式のもう一方のドアと、からなることを特徴とする住宅用ドア。
- 請求項1記載の住宅用ドアにおいて、上記もう一方のドアと重なり合う位置に設けられるものであって、上記もう一方のドアとは独立して水平方向にスライド移動が可能なように設けられるとともに上記一方のドアの回転支持側と反対の側の端面と係合可能なように設けられるスライド式の網戸を有するようにしたことを特徴とする住宅用ドア。
- 請求項1または請求項2記載の住宅用ドアにおいて、上記スライド式の網戸を、必要に応じてもう一方のドアのスライド運動に連動させることのができるようにしたことを特徴とする住宅用ドア。
- 請求項1ないし請求項3記載の住宅用ドアにおいて、上記一方のドアを回転駆動するための一方側のドア駆動機構と、上記もう一方のドアをスライド駆動するためのもう一方側のドア駆動機構と、上記各ドアをロックするためのドアロック機構の施錠および解錠を行なうドアロック駆動機構と、を設けるようにしたことを特徴とする住宅用ドア。
- 住宅用ドアにおいて、ドア開口部を垂直方向に分割して、その一部を閉塞する役目を果たすとともに一端側が回転支持されるスイング式の一方のドアと、上記開口部の残りの部分を閉塞する役目を果たすものであって上記スイング式の一方のドア内に収納されるように形成されるとともに、一方の端面が本ドア開口部を形成する壁部の一部に係合するように形成されたスライド式のもう一方のドアと、からなることを特徴とする住宅用ドア。
Priority Applications (1)
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JP2003131592A JP2004332444A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 住宅用ドア |
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Family Applications (1)
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JP2003131592A Pending JP2004332444A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 住宅用ドア |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004332444A (ja) |
-
2003
- 2003-05-09 JP JP2003131592A patent/JP2004332444A/ja active Pending
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