JP2004331344A - 媒体供給装置、媒体供給方法、印刷装置、印刷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙残量を検出するためのセンサ等の部品の増加を防ぐことを目的とする。
【解決手段】積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、
前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。
【選択図】 図14
【解決手段】積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、
前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。
【選択図】 図14
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体供給装置、媒体供給方法、印刷装置、印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多数枚の媒体をホッパ等にセットしておき、媒体を供給する媒体供給装置では、通常、媒体の残量を媒体供給装置外部から視認することができない。そのため、媒体供給装置のモニター部やコンピュータのディスプレイ画面上に、用紙の残量についての表示を行うようにしているのが一般的である。
そして、そのような媒体供給として以下のものが採用されていた。この媒体供給装置は、積層された媒体を支持するための移動可能なホッパと、ホッパに支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、媒体を搬送するための給紙ローラと、媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、ホッパと給紙ローラとを駆動するための駆動源と、を有している。そして、ホッパは、積層された媒体が媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が給紙ローラに当接する当接位置まで移動する。それから、給紙ローラは、当接させられた前記積層された媒体を搬送する。この媒体供給装置では、センサ等の量検知手段によって、ホッパ上の媒体の残量を検出している。こうして、ユーザーにホッパ上の媒体の残量を知らせている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10―283149
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の媒体供給装置では、媒体が積層された媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出する量検出手段と、媒体支持部材上の積層された媒体を搬送する媒体搬送手段と、媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、それぞれ別の部品でその機能を行う。この場合、部品が増えてしまう問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための主たる発明は、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、
前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。
【0006】
【発明の実施の形態】
『開示の概要』
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
【0007】
積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、
前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。
【0008】
このような媒体供給装置によれば、量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するため駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0009】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。
【0010】
このような媒体供給装置によれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0011】
また、かかる媒体供給装置において、前記駆動源は、ステッピングモータであってもよい。
このような媒体供給装置によれば、前記駆動源は、ステッピングモータであるから、駆動量をステッピングモータのステップ数で判断でき、前記媒体支持部材上に支持された前記積層された媒体の量を検出し易い。
【0012】
また、かかる媒体供給装置において、前記第1駆動源と前記第2駆動源は、ステッピングモータであってもよい。
このような媒体供給装置によれば、前記第1駆動源と前記第2駆動源は、ステッピングモータであるから、駆動量をステッピングモータのステップ数で判断でき、前記媒体支持部材上に支持された前記積層された媒体の量を検出し易い。
【0013】
また、かかる媒体供給装置において、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を示す情報を表示するための媒体量表示手段を有してもよい。
このような媒体供給装置によれば、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を示す情報を表示するための媒体量表示手段を有するから、ユーザーに前記媒体支持部材上に支持された前記積層された媒体の量を知らせることができる。
【0014】
また、かかる媒体供給装置において、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記搬送量調整手段は、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量を調整してもよい。
このような媒体供給装置によれば、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記搬送量調整手段は、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量を調整するから、実際の媒体の搬送量を一定にすることができる。
【0015】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を用い、前記媒体支持部材を、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動させるステップと、前記媒体搬送手段によって、当接させられた前記積層された媒体を搬送するステップと、を有する媒体供給方法において、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップを有することを特徴とする媒体供給方法。
このような媒体供給方法によれば、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップを有するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0016】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を用い、前記媒体支持部材を、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動させるステップと、前記媒体搬送手段によって、当接させられた前記積層された媒体を搬送するステップと、を有する媒体供給方法において、前記第1駆動源と前記第2駆動源とを同時に駆動を開始させるステップと、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップと、を有することを特徴とする媒体供給方法。
このような媒体供給方法によれば、前記第1駆動源と前記第2駆動源とを同時に駆動を開始させるステップと、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップと、を有するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0017】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置において、前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0018】
また、かかる印刷装置において、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返してもよい。
このような印刷装置によれば、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返すから、実際の搬送量が一定な媒体に印刷を行えるので、高品質の印刷を実現できる。
【0019】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置において、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0020】
また、かかる印刷装置において、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返してもよい。
このような印刷装置によれば、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返すから、実際の搬送量が一定な媒体に印刷を行えるので、高品質の印刷を実現できる。
【0021】
さらに、コンピュータ、並びに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置、を有する印刷システムにおいて、前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0022】
さらに、コンピュータ、並びに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置、を有する印刷システムにおいて、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0023】
『本発明の実施例』
以下、本発明の実施の形態の一例を、以下の順序で説明する。
A.第1の実施形態
A1.カラーインクジェットプリンタの概略
A2.給紙部
A3.搬送部
A4.キャリッジ周辺部
A5.制御回路
A6.給紙部の詳細な構成
A7.駆動源の駆動量によるホッパ上の用紙残量の検出方法
A8.用紙残量の表示
A9.搬送量の調整
A10.カラーインクジェットプリンタの動作
B.第2の実施形態
B1.カラーインクジェットプリンタの概略
B2.カラーインクジェットプリンタの動作
C.印刷システム
D.その他の実施形態
【0024】
===A.第1の実施形態===
『A1.カラーインクジェットプリンタの概略』
続いて、「印刷装置」の実施例としてのカラーインクジェットプリンタについて説明する。図1は、カラーインクジェットプリンタの外観を示した図である。
【0025】
このカラーインクジェットプリンタ1は、カラー画像の出力が可能なインクジェットプリンタであり、例えば、シアン(C)、ライトシアン(薄いシアン、LC)、マゼンタ(M)、ライトマゼンダ(薄いマゼンタ、LM)、イエロ(Y)、ブラック(K)の6色の色インクをカット紙などの被印刷体上に吐出してドットを形成することによって画像を形成するインクジェット方式のプリンタである。なお、色インクとして、上記6色に加えて、ダークイエロ(暗いイエロ、DY)を用いても良い。
【0026】
図1に示すように、カラーインクジェットプリンタ1は、背面側上方から供給された媒体を前面から排出する給紙構造を備えている。プリンタ本体1の前面には操作パネル2、排紙部3が備えられ、背面には「媒体供給装置」の一例である給紙部4が備えられている。操作パネル2には、各種操作ボタン2A、表示ランプ2Bが設けられている。排紙部3は、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレー3Aが備えられている。給紙部4には、図示していない媒体を保持する、「媒体支持部材」の一例としてのホッパ13が備えられている。また、ホッパ13上の用紙残量を表示可能なモニター5が備えられている。
【0027】
『A2.給紙部』
続いて、カラーインクジェットプリンタ1の給紙部について図2を参照しつつ説明する。図2は、カラーインクジェットプリンタの給紙・搬送部周辺の構成を示した図である。
【0028】
カラーインクジェットプリンタ1は、紙給紙ユニット10、紙搬送ユニット20、インク吐出ユニット、クリーニングユニット、キャリッジユニットを有する。紙給紙ユニット10は、「媒体」の一例である用紙Pを、後述する紙搬送ユニット20に給紙するためのものである。すなわち、紙給紙ユニット10は、給紙機構として機能する。紙給紙ユニット10は、「媒体搬送手段」の一例である給紙ローラ11と、給紙ローラ軸12と、「媒体支持部材」の一例であるホッパ13と、分離パッド14と、ガイド15とを有する。ただし、紙給紙ユニット10が搬送機構として機能するためには、必ずしも、これらの構成要素を全て要するというわけではない。
【0029】
給紙ローラ11は、略D形の横断面形状を有している。給紙ローラ11の円周部分の周囲長さは、紙搬送ユニット20までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて用紙Pを紙搬送ユニット20まで搬送できる。また、給紙ローラ11の平坦部分によって用紙Pを通過させ、搬送ローラによる搬送動作時に搬送負荷を与えないようにしている。給紙ローラ軸12は、給紙ローラ11を回転させるための回転軸であり、カムを備えている。ホッパ13は、回動軸13Aと、ホッパバネ13Bとを有する。ホッパ13には、複数の用紙Pが堆積されている。そして、ホッパ13は、上部に設けられた回動軸13Aを中心に揺動可能になっており、ホッパ13に堆積されている最上位の用紙Pを給紙ローラ11に接触・離間させる。分離パッド14は、ホッパ13に堆積されている複数の用紙Pが一度に給紙されることを防ぐためのものである。すなわち、用紙Pが給紙ローラ11に接触した状態で給紙ローラ11が回転すると、用紙Pが下流に進もうとするが、用紙Pと分離パッド14との間に働く摩擦力によって最上位以外の用紙Pは給紙されず、最上位の用紙Pだけが給紙ローラ11によって給紙されるのである。ガイド15は、給紙ローラ11によって給紙された用紙Pを搬送ユニット20まで案内するためのものである。
【0030】
また、給紙ローラ11が紙搬送ユニット20に向かって用紙Pを給紙する途中に、用紙の先端の位置を検出するための「媒体検知手段」の一例としての用紙検出センサ63が設けられている。なお、用紙検出センサ63は、機械的な機構によって用紙の先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、用紙検出センサ63は紙搬送方向に回転可能なレバー63Aを有し、このレバー63Aは用紙Pの給紙経路内に突出するように配置されている。そのため、用紙Pの先端がレバー63Aに接触し、レバー63Aが回転させられるので、用紙検出センサ63は、このレバー63Aの動きを検出することによって、用紙Pの先端の位置を検出する。
【0031】
『A3.搬送部』
続いて、カラーインクジェットプリンタ1の搬送部について図3を参照しつつ説明する。図3は、カラーインクジェットプリンタの搬送部を詳細に示した図である。
【0032】
紙搬送ユニット20は、「媒体」の一例である用紙Pを印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(図2に示す紙搬送方向)に所定の移動量で紙を移動させるためのものである。すなわち、紙搬送ユニット20は、用紙を搬送する搬送機構として機能する。紙搬送ユニット20は、プラテン21と、「駆動源」の一例である紙送りモータ(以下、PFモータという)83(図3参照)と、紙送りローラ24Aと排紙ローラ24Bと、フリーローラ25Aとフリーローラ25Bと、ロータリー式エンコーダ62とを有する。ただし、紙搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしも、これらの構成要素を全て要するというわけではない。
【0033】
プラテン21は、印刷中の用紙Pを支持する。PFモータ83は、用紙Pを紙搬送方向(図2参照)に送り出すモータであり、ステッピングモータである。紙送りローラ24Aは、給紙ローラ11によって給紙された用紙Pを印刷可能な領域まで送り出すローラであり、PFモータ83によって駆動される。フリーローラ25Aは、紙送りローラ24Aと対向する位置に設けられ、用紙Pを紙送りローラ24Aとの間に挟むことによって用紙Pを紙送りローラ24Aに向かって押さえる。排紙ローラ24Bは、印刷が終了した用紙Pをカラーインクジェットプリンタ1の外部に排出するローラである。排紙ローラ24Bは、不図示の歯車により、PFモータ83によって駆動される。フリーローラ25Bは、排紙ローラ24Bと対向する位置に設けられ、用紙Pを排紙ローラ24Bとの間に挟むことによって用紙Pを排紙ローラ24Bに向かって押さえる。
【0034】
ロータリー式エンコーダ62は、紙送りローラ24Aの位置を検出するためのものであり、スケール62Aと検出部62Bとを有する。スケール62Aは、所定の間隔毎にスリットが設けられており、紙送りローラ24A側に設けられている。つまり、スケール62Aは、紙送りローラ24Aが回転すると、一緒に回転する。本実施形態では、紙送りローラ24Aが印刷用紙Pを1/2880インチ分の搬送を行うように回転すると、紙送りローラ24Aはスケール62Aのスリット間隔分だけ回転する。検出部62Bは、スケール62Aと対向して設けられており、カラーインクジェットプリンタ1本体側に固定されている。
【0035】
『A4.キャリッジ周辺部』
続いて、カラーインクジェットプリンタ1内部のキャリッジ51及びその周辺の構成について、図4を参照しつつ説明する。図4は、カラーインクジェットプリンタのキャリッジ51周辺の構成を示した図である。
【0036】
図4に示すように、キャリッジ51は、駆動ベルト55によりプーリ56を介してキャリッジモータ81に接続され、摺動軸54に案内されてプラテン21に平行に移動するように駆動される。キャリッジ51の媒体に対向する面には、ブラックインクを吐出するノズル列及びカラーインクを吐出するノズル列を有する「印刷ヘッド」の一例であるヘッドIH1〜IH6が設けられ、各ノズルはインク・カートリッジINC1、INC2からインクの供給を受けて媒体にインク滴を吐出し、文字や画像を印刷する。
【0037】
また、キャリッジ51の非印字領域には、非印字時にヘッドIH1〜IH6のノズル開口を封止するためのキャッピング装置45と、図示しないポンプモータを有するポンプユニット46とが設けられている。キャリッジ51が印字領域から非印字領域に移動すると、図示しないレバーにキャリッジ51が当接して、キャッピング装置45が上方に移動し、ヘッドIH1〜IH6を封止する。
【0038】
ヘッドIH1〜IH6のノズル開口列に目詰まりが生じた場合や、インク・カートリッジINC1、INC2の交換等を行ってヘッドIH1〜IH6から強制的にインクを吐出する場合は、ヘッドIH1〜IH6を封止した状態でポンプユニット46を作動させ、ポンプユニット46からの負圧により、ノズル開口列からインクを吸い出す。これにより、ノズル開口列の近傍に付着している塵埃や紙粉が洗浄され、さらにはヘッドIH1〜IH6内の気泡がインクとともにキャップ47に排出される。
【0039】
『A5.制御回路』
続いて、図5を参照してカラーインクジェットプリンタの制御回路70の内部構成について説明する。図5は、カラーインクジェットプリンタの制御回路70の内部構成を示したブロック図である。
【0040】
図示するように、制御回路70の内部には、CPU71、メモリ73、周辺機器入出力部(PIO)74、タイマ75、駆動バッファ76等が設けられている。
【0041】
PIO74には、操作パネル2、パーソナルコンピュータPC、インク・カートリッジの記憶素子MEとの接点MEC、キャリッジモータ81、紙送りモータ83、エンコーダ61が接続されている。駆動バッファ76は、印字ヘッドIH1〜IH6にドット形成のためのオン・オフ信号を供給するバッファとして使用される。これらは互いにバス77で接続され、相互にデータのやり取りが可能となっている。また、制御回路70には、所定周波数で駆動波形を出力する発振器78、及び発振器78からの出力を印刷ヘッドIH1〜IH6に所定のタイミングで分配する分配出力器79も設けられている。
【0042】
『A6.給紙部の詳細な構成』
続いて、前述した紙給紙ユニット10の構成について、図6及び図7を参照して、さらに詳細に説明する。図6は、紙給紙ユニット10の詳細を示す斜視図である。図7は、図6のI−I断面図である。
【0043】
紙給紙ユニット10は、フレーム902に回転可能に支持された給紙ローラ軸12と、「媒体支持部材」の一例としてのホッパ13を有し、給紙ローラ軸12には一対の給紙ローラユニット905が取り付けられている。そして、この一対の給紙ローラユニット905には、「媒体搬送手段」の一例としての給紙ローラ11がそれぞれ取り付けられている。一方の給紙ローラユニット905は、図中の右側フレーム902の近傍に配置され、他方の給紙ローラユニット905は、給紙ローラ軸12に沿って移動可能になっている。スライド可能な給紙ローラユニット905には、ホッパ13の用紙載置面に平行に移動しかつ用紙の一方の側縁をガイドするエッジガイド906が連結されており、紙幅に合わせて調整可能になっている。
【0044】
給紙ローラ軸12は、フレーム902から突出して支持されており、一方の軸端にはホッパダウン用のホッパカム908と、「駆動源」の一例であるPFモータ83(図3参照)の駆動力を給紙ローラ軸12に伝えるローラ駆動用歯車909が固定されている。他方の軸端には各給紙ローラユニット905の給紙ローラ11を一回の給紙動作毎に1回転して停止させる、即ち、側視D形の給紙ローラ11の直線部分を分離パッド14に対向させた位置(所定の退避位置)に停止させるための信号を取り出すエンコーダ910が設けられている。エンコーダ910が配置されたフレーム902の内側の給紙ローラ軸12には、上記ホッパカム908と対をなすホッパカム908が固定されている。
【0045】
ホッパ13は、図7に示すように傾斜し、上端がフレーム902にある回転軸13Aにより支えられ、下端が給紙ローラ11の給紙作用域に伸びており、その載置面に複数枚の用紙Pが積層状態でセットされる。ホッパ13の下部には、サブフレーム920とホッパ13の背面との間にホッパバネ13Bが配設されており、ホッパ13の下端を常時給紙ローラ11側の「当接位置」であるホッパアップ位置へ付勢している。ホッパ13の両側下部には、図示しないカムフォロアが形成されており、前述のホッパカム908の当接によってホッパ13をホッパバネ13Bの付勢力に抗して「当接位置」であるホッパアップ位置から「所定の退避位置」であるホッパダウン位置へ作動させる。給紙ローラ11がリセット位置から回転を始めるとホッパカム908とカムフォロアの当接が解かれ、ホッパバネ13Bによりホッパ13をホッパアップ位置へ作動させる。
【0046】
『A7.駆動源の駆動量によるホッパ上の用紙残量の検出方法』
続いて、「駆動源」の一例としてのPFモータ83の駆動量を用いたホッパ13上の用紙残量の検出方法について説明する。ここで、ホッパ13上の用紙残量を検出する「量検出手段」は、制御回路70である。そして、「量検知手段」である制御回路70は、ホッパ13上にある用紙Pを搬送するためにPFモータ83が駆動を開始してから、用紙Pが用紙検出センサ63により検出されるまでのPFモータの駆動量により、ホッパ13上の用紙残量を検出している。以下、詳細に説明する。
【0047】
まず、ホッパ13上の用紙残量に応じて、ホッパ13を駆動させるPFモータ83の駆動量が異なることを説明する。図8Aは、ホッパ上の用紙残量が多い場合の、所定の退避位置から当接位置までのホッパの動きを示す図である。図8Bは、ホッパ上の用紙残量が少ない場合の、所定の退避位置から当接位置までのホッパの動きを示す図である。
【0048】
斜線で示すホッパ13は退避位置にあり、図8Aと図8Bとも同じ位置である。この位置は、ホッパ13上の用紙Pの残量に関わらず同じ位置である。一方、実線で示すホッパ13は当接位置にあり、図8Aと図8Bで異なる。これは、ホッパ13上の用紙Pの残量に応じて、変化する位置だからである。図8Aで、ホッパ13が退避位置から当接位置まで移動する際のストロークをXとする。また、図8Bで、ホッパ13が退避位置から当接位置まで移動する際のストロークをYとする。この場合、図8Aと図8Bで示すように、ストロークXとストロークYの関係は、ストロークX<ストロークYである。つまり、ホッパ13上の用紙残量が少ない程、ホッパ13の移動するストロークが大きいことを意味する。
【0049】
また、ホッパ13の動くストロークとPFモータ83の駆動量は比例関係にある。ホッパ13は、PFモータ83によって駆動されるので、移動量であるストロークが大きい程、PFモータ83は多く駆動する必要があるからである。そのため、ホッパ13上の用紙残量が少ないと、ホッパ13の移動するストロークは大きくなり、PFモータ83の駆動量は大きい。一方、ホッパ13上の用紙残量が多いと、ホッパ13の移動するストロークは小さくなり、PFモータ83の駆動量は小さい。
【0050】
次に、PFモータ83の駆動量に応じた、ホッパ13上の用紙残量の検出について説明する。図9は、PFモータ83の駆動量に対するホッパ上の用紙残量を示す表である。なお、表中のホッパ13の用紙Pの残量を示すα、β、γは、α<β<γの関係にあり、αが3つの中で一番、用紙残量が少ない。また、表中のPFモータ83の駆動量を示すA1とA2の関係は、A1>A2である。つまり、A1の時に、ホッパ13の移動するストロークが大きいことを意味する。
【0051】
図9の表が示すように、PFモータ83の駆動量が大きい程、ホッパ13上の用紙は残量が少ない。具体的には、PFモータ83の駆動量がA1以上の場合、ホッパ13上の用紙残量がαである。PFモータ83の駆動量がA2以上A1以下の場合、ホッパ13上の用紙残量がαより多いβである。PFモータ83の駆動量がA2以下の場合、ホッパ13上の用紙残量がβより多いγである。このような方法であれば、PFモータ83の駆動量で、画一的にホッパ13上の用紙残量を検出でき、ホッパ13上の用紙残量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易にホッパ13上の用紙残量を検知できる。
【0052】
なお、上記では、ホッパ13上の用紙残量をα、β、γと3つにしたが、さらに多くしてもよい。例えば、A1とA2の中間の駆動量に相当するA3を用いれば、さらに検出できる用紙残量を2つ増やすことができ、ホッパ13上の用紙残量をさらに段階的に検出することができる。
【0053】
『A8.用紙残量の表示』
続いて、ホッパ13上の用紙残量の表示について、図10A及び図10Bを参照しつつ説明する。図10Aは、用紙残量を図形で示す一例である。図10Bは、用紙残量を文字で示す一例である。なお、図10Aと図10Bは、カラーインクジェットプリンタ1の「媒体量表示手段」であるモニター5に表示される内容である。
【0054】
図10Aは、ホッパ13上の用紙残量が、積層できる用紙容量に対して何%であるかを、図形を用いて示した図である。具体的には、図に示す斜線の部分の領域が、ホッパ13上の用紙残量に応じて増減する。図10Aは、ホッパ13上の用紙残量が、積層できる用紙容量に対して、60%であることを示している。図10Bは、ホッパ13上の用紙残量が、積層できる用紙容量に対して、何%であるかを、文字を用いて示した図である。ホッパ13上の用紙残量に応じて、文字の内容が変わる。図10Bは、ホッパ13上の用紙残量が、積層できる用紙容量に対して、60%であることを示している。なお、ホッパ13上の用紙残量の表示の仕方は、上記に記載した方法に限定されず、例えば、用紙の残量の枚数を表示させる方法であっても良い。
【0055】
『A9.搬送量の調整』
続いて、PFモータ83の駆動量に応じた、給紙ローラ11の搬送量の調整について説明する。給紙ローラ11の搬送量の調整は、「搬送量調整手段」である制御回路70により行われる。そして、制御回路70は、ホッパ13上の用紙残量に応じて、給紙ローラ11の搬送量の調整を行う。
【0056】
まず、ホッパ13上の用紙残量と給紙ローラ11の搬送量の関係について、図11A及び図11Bを参照しつつ説明する。図11Aは、ホッパ上の用紙残量が多い場合の、最上位にある用紙Pに対する給紙ローラ11の給紙力を示す図である。図11Bは、ホッパ13上の用紙残量が少ない場合の、最上位にある用紙Pに対する給紙ローラ11の給紙力を示す図である。
【0057】
図11Aに示すように、ホッパ13上の用紙残量が多い場合、ホッパ13が給紙ローラ11側に与える力がP1である。なお、このP1は、ホッパバネ13B(図2参照)がホッパ13を介して給紙ローラ11側に与える力である。また、給紙ローラ11と用紙P間に摩擦係数μが働くとする。すると、給紙ローラ11は、給紙力μP1で、用紙Pを搬送する。ここで、摩擦係数μとは、給紙ローラ11と用紙P間で定まる値である。
【0058】
一方、図11Bに示すように、ホッパ13上の用紙残量が少ない場合、ホッパ13が給紙ローラ11側に与える力がP2である。なお、このP2は、ホッパバネ13B(図2参照)がホッパ13を介して給紙ローラ11側に与える力である。この時、P2は、P1よりも小さい。これは、以下のためである。
【0059】
ホッパバネ13Bは圧縮バネであるので、バネの縮み量が大きいほど、バネが伸張しようとする力は大きい。そして、このバネが伸張しようとする力が上記のP1、P2である。また、ホッパ13上の用紙残量が多い時の方が、ホッパ13上の用紙残量が少ない時よりも、ホッパバネ13Bの縮み量が大きい。そのため、ホッパ13上の用紙残量が少ない場合に、ホッパバネ13Bが伸張しながらホッパ13を介して給紙ローラ11側に与える力P2は、ホッパ13上の用紙残量が多い場合にホッパバネ13Bが伸張しながらホッパ13を介して給紙ローラ11側に与える力P1よりも小さい。
【0060】
また、給紙ローラ11と用紙P間に摩擦係数μが働くとする。この時、給紙ローラ11は、給紙力μP2で、用紙Pを搬送する。給紙力μP2は、P2<P1なので、給紙力μP1よりも小さい。したがって、ホッパ13上の用紙残量が多いときは、ホッパ13上の用紙残量が少ないときより、給紙ローラ11の一定の回転量に対する搬送量が大きい。
【0061】
前述したように、給紙ローラ11は、用紙Pを、用紙検出センサ63を通過させ、紙送りローラ24Aの所まで搬送する。給紙ローラ11により搬送された用紙Pは、用紙検出センサ63により用紙の先端が検出された後、給紙ローラ11によりさらに所定の搬送量だけ搬送される。その後、紙送りローラ24Aは、給紙ローラ11により所定の搬送量だけ搬送された用紙Pを、印刷ヘッドIH1〜6のところまで搬送する。
【0062】
ここで、所定の搬送量は、ホッパ13上の用紙残量が半分程度の時、給紙ローラ11が用紙Pを紙送りローラ24Aの所まで搬送する量とする。その場合、給紙ローラ11よる所定の搬送量は、ホッパ13上の用紙残量が多い時とホッパ13上の用紙残量が少ない時とで異なる。前述したように、給紙ローラ11の用紙Pに対する給紙力が異なるからである。そのため、ホッパ13上の用紙残量が多いと、給紙ローラ11は、所定の搬送量より多く搬送してしまう。ホッパ13上の用紙残量が少ないと、給紙ローラ11は、所定の搬送量より少なく搬送してしまう。このように搬送された用紙Pを、紙送りローラ24Aはさらに搬送する。この場合、用紙検出センサ63と紙送りローラ24A間の給紙ローラ11による実際の搬送量に応じて、印刷ヘッドIH1〜6が用紙Pにインクを落とす位置が用紙Pの紙送り方向でずれてしまう。そのため、印刷品質に落としてしまう。
【0063】
そこで、用紙Pに対し印刷ヘッドIH1〜6がインクを落とす位置を一致させるために、前述した給紙ローラ11による所定の搬送量を、ホッパ13上の用紙残量に応じて調整しようとするのが、本発明の特徴である。以下、給紙ローラ11の搬送量の調整について、図12を参照しつつ説明する。なお、給紙ローラ11の搬送量の調整を行う「搬送量調整手段」は、制御回路70である。
【0064】
図12では、PFモータ83の駆動量がA2以上A1以下の時、給紙ローラ11の搬送量は、所定の搬送量と同じとしている。PFモータ83の駆動量がA2以上A1以下の時、給紙ローラ11は、用紙検出センサ63と紙送りローラ24間を所定の搬送量だけ用紙Pを送ることになる。一方、PFモータ83の駆動量がA1以上の場合、制御回路70は、給紙ローラ11による所定の搬送量を+2だけ調整する。これにより、ホッパ13上の用紙残量が少ないことで、給紙ローラ11が用紙Pを所定の搬送量より少なく搬送するのを抑えることができる。一方、PFモータ83の駆動量がA2以下の場合、制御回路70は、給紙ローラ11による所定の搬送量を−2だけ調整する。これにより、ホッパ13上の用紙残量が多いことで、給紙ローラ11が用紙Pを所定の搬送量より多く搬送するのを抑えることができる。
【0065】
なお、+2や−2は制御上の値を示す。そのため、実際の搬送量としては、例えば、調整量が+2の時は、2/2880(インチ)だけ搬送量を多くすることを意味し、調整量が−2の時は、2/2880(インチ)だけ紙送りローラ24Aの搬送量を少なくすることを意味する。ただし、当然これに限定されるものではない。
【0066】
また、上記では、調整量を3段階にしたが、さらに多くしてもよい。例えば、A1とA2の中間の駆動量に相当するA3を用いれば、制御回路70がさらに選択できる調整量を2つ増やすことができ、制御回路70による給紙ローラ11の搬送量の調整をさらに細分化できる。そのため、用紙Pの搬送がさらに精度良くできる。
【0067】
『A10.カラーインクジェットプリンタの動作』
続いて、第1実施形態に係るカラーインクジェットプリンタ1の動作について、図13及び図14を参照しつつ説明する。図13は、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を示すフロー図である。図14は、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作中の給紙動作を詳細に示すフロー図である。
【0068】
以下に説明されるカラーインクジェットプリンタ1の各種の動作は、カラーインクジェットプリンタ1内の制御回路70(図5)によって実現される。本実施の形態では、メモリ73に格納されたプログラムをCPU71が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0069】
以下に説明するカラーインクジェットプリンタ1の動作の中で特徴となる部分は、ホッパ13や給紙ローラ11を駆動させる「駆動源」の一例としてのPFモータ83の回転ステップ数により、PFモータ83の駆動量を求め、そのPFモータ83の駆動量によりホッパ13上の用紙Pの残量を検出しようとするものである。なお、以下説明するPFモータ83は、ステッピングモータである。この場合、駆動量をステッピングモータのステップ数で判断でき、ホッパ13上の用紙残量を検出し易い。
【0070】
まず、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を説明する。最初に、制御回路70からの給紙命令に従い、給紙ローラ11は、ホッパ13上の用紙を給紙する(ステップs100)。次に、紙送りローラ24Aは、給紙ローラ11により搬送された用紙Pをさらに所定量だけ搬送する(ステップs102)。次に、印刷ヘッドIH1〜6は、紙送りローラ24Aにより所定量だけ搬送された用紙Pにインクを吐出する(ステップs104)。そして、印刷ヘッドIH1〜6により用紙Pにインクを吐出する印刷データがまだある場合(ステップs106:Yes)、紙送りローラ24Aは所定量だけ用紙Pを搬送し(ステップs102)、印刷ヘッドIH1〜6は紙送りローラ24Aにより搬送された用紙Pに再びインクを吐出する(ステップs104)。一方、印刷ヘッドIH1〜6により用紙Pにインクを吐出する印刷データがない場合(ステップs106:No)、紙送りローラ24Aは、印刷ヘッドIH1〜6により次の用紙にインクが吐出できるように、用紙Pを搬送する(ステップs108)。そして、さらに次の用紙の印刷する場合(ステップs110:Yes)、次の用紙を給紙し(ステップs100)、さらに上記の一連の流れを行う。一方、次の用紙に印刷しない場合(ステップs110:No)、一連の流れを終了する。
【0071】
続いて、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作の中で、給紙動作の部分を詳細に説明する。最初に、制御回路70が、給紙開始の命令を出す(ステップs500)。それに伴い、「媒体搬送手段」の一例である給紙ローラ11と「媒体支持部材」の一例であるホッパ13の単一駆動源であるPFモータ83が駆動を開始する(ステップs520)。
【0072】
そして、PFモータ83が駆動すると、給紙ローラ11が回転する(ステップs530)。これにより用紙Pの搬送が可能となる。
一方、PFモータ83とホッパ13の動力伝達経路上にある図示しない電磁クラッチがONになる(ステップs540)。これにより、PFモータ83からホッパ13へ動力が伝達される。
【0073】
次に、制御回路70は、電磁クラッチがONした時の、PFモータ83のステップ数A1を記憶する(ステップs502)。ここで、ステップ数A1が、用紙残量を検出する際の基準値となる。
【0074】
次に、電磁クラッチがONされると、ホッパ13は、所定の退避位置から用紙が給紙ローラ11に当接する当接位置へ移動を開始する(ステップs542)。これにより、給紙動作が開始されることになる。
【0075】
次に、PFモータ83がさらに駆動することで、ホッパ13が当接位置に移動し、用紙Pが給紙ローラ11に当接する(ステップs532)。これにより、給紙ローラ11がホッパ13上の用紙Pを搬送可能となる。その後、給紙ローラ11は、ステップs532で当接された用紙Pを搬送する(ステップs534)。
【0076】
次に、用紙経路上に設置された用紙検出センサ63が、給紙ローラ11によって用紙経路内を搬送された用紙Pの先端を検知する(ステップs560)。これにより、用紙残量の検出が可能となる。
【0077】
次に、制御回路70は、用紙検出センサ63が用紙Pの先端を検知した時の、PFモータ83のステップ数A2を記憶する(ステップs504)。これにより、ステップ数A1とステップA2を比較することで、ホッパ13上の用紙Pの残量の検出が可能である。
【0078】
次に、制御回路70は、ステップs502で求められたステップ数A1とステップs504で求められたステップ数A2により、PFモータ83の回転ステップ数(A2−A1)を演算する(ステップs506)。これにより、PFモータ83の駆動量を求める。そして、このPFモータ83の駆動量を基に、ホッパ13上の用紙残量を検出する(ステップs508)。そして、モニター5は、検出された用紙残量を表示する(ステップs570)。これにより、ユーザーはホッパ13上の用紙残量がわかる。
【0079】
一方で、給紙ローラ11は、所定の搬送量だけ用紙Pをさらに搬送する(ステップs536)。これにより、キャリッジ51上のヘッドIH1〜IH6は、用紙Pに印刷可能となる。なお、後述するが、2枚目以降の給紙の場合、給紙ローラ11の所定の搬送量は、その前の用紙の給紙の際に算出された調整量を基に決定される。そして、ホッパ13は、当接位置から所定の退避位置へ移動する(ステップs544)。次に、電磁クラッチをOFFにする(ステップs546)。PFモータ83からホッパ13への動力の伝達を遮断できる。これにより、確実に一枚毎に用紙Pを送ることができる。また、次の用紙Pを給紙する際に、用紙残量を検出することができる。
【0080】
次に、制御回路70は、検出された用紙残量を基に、給紙ローラ11の搬送量の調整量を算出する(ステップs510)。そして、算出された調整量を基に、次の用紙を給紙ローラ11が搬送する際の、給紙ローラ11の所定の搬送量を決定する(ステップs512)。
【0081】
次に、ホッパ13が当接位置から退避位置へ移動し、次の用紙での給紙ローラ11の所定の搬送量を決定すると、制御回路70は、駆動停止命令を出す(ステップs514)。それに伴い、PFモータ83が駆動を停止する(ステップs522)。これにより、給紙ローラ11が回転を停止する。
【0082】
次に、給紙を継続する場合(ステップs516:Yes)、制御回路70は次の用紙Pの給紙開始命令をする(ステップs500)。一方で、所定枚数の用紙Pを給紙して、給紙継続する必要がなくなった時(ステップs516:No)、制御回路70は給紙終了命令をし(ステップs518)、用紙の給紙動作を終了する。
【0083】
以上のカラーインクジェットプリンタ1の動作によれば、ホッパ13と給紙ローラ11を駆動するPFモータ83がホッパ13上の用紙Pを搬送するために駆動を開始してから、用紙Pが用紙検出センサ63により検知されるまでのPFモータ83の駆動量により、ホッパ13上の用紙Pの残量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。また、残量検出した結果をモニター5により表示させることで、ユーザーにホッパ13上の用紙残量を知らせることができる。さらに、給紙ローラ11の搬送量を調整することができる。
【0084】
===B.第2の実施形態===
『B1.カラーインクジェットプリンタの概略』
続いて、「印刷装置」の第2実施例としてのカラーインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う)101について図15及び図16を参照しつつ説明する。図15は、プリンタ101の外観を示した図である。図16は、プリンタ101の側断面概略図である。
【0085】
「印刷装置」の実施例の一つであるカラーインクジェットプリンタ1に対して、プリンタ101の大きな違いは、「媒体供給装置」の一例である給紙部102(図16参照)の構成にある。具体的には、カラーインクジェットプリンタ1は、「媒体支持部材」の一例であるホッパ13と「媒体搬送手段」の一例である給紙ローラ11を同一駆動源であるPFモータ83で駆動させている。一方、プリンタ101は、「媒体支持部材」の一例であるホッパ203を「第1駆動源」であるASFモータ184で駆動し、「媒体搬送手段」の一例であるピックアップローラ125を「第2駆動源」であるPFモータ183で駆動させている(図16参照)。これにより、カラーインクジェットプリンタ1とプリンタ101とでは、給紙方法に違いが出てくる。
【0086】
そこで、以下の説明では、主に、プリンタ101がカラーインクジェットプリンタ1に対して異なる給紙部を中心に説明する。そのため、説明を省く部分は、カラーインクジェットプリンタ1とプリンタ101とで、ほぼ同じ構成である。
【0087】
まず、図15を参照しながらプリンタ101の外観について説明する。プリンタ101は、装置本体101A内に、給紙部、記録部等(詳細は後述する)を有している。また、プリンタ101は、装置本体101Aに給紙トレー200を有し、多数枚の用紙Pを積層状態でセット可能になっている。さらに、プリンタ101は、装置本体101Aの上部に、記録部にて印刷が行われた用紙Pを装置前側に排出する第1排出部500と、装置後方側に排出する第2排出部600を有している。そして、さらにプリンタ101は、ホッパ203上の用紙残量等の表示が可能なモニター105を有している。
【0088】
図16を参照しながらプリンタ101の用紙搬送経路について説明する。プリンタ101は、装置下部前方側から装置上部後方側に向けて斜めに用紙Pを搬送し、傾斜した搬送経路上において用紙Pに印刷し、印刷された用紙Pを斜め上方に向けて排出する構成を有している。
【0089】
給紙部102は、「媒体支持部材」の一例であるホッパ203と、手差しトレー201と、「媒体搬送手段」の一例であるピックアップローラ125と、紙送りローラ121と、リバースローラ123とを有している。
【0090】
ホッパ203は複数枚の用紙Pを積層状態で支持し、且つ、回動軸203Aを中心にして、揺動可能に構成されている。ホッパ203のこの揺動は、「第1駆動源」の一例であるASFモータ184の駆動力によって可能となる。ASFモータ184の駆動力は、ASFモータ184とホッパ203との間にあるギヤ195を介して伝達される。そして、例えば、ASFモータ184が正転方向に回転すれば、ホッパ203は図の時計方向(ホッパ203が当接位置から所定の退避位置へ移動する方向)に揺動可能となり、ASFモータ184が逆転方向に回転すれば、ホッパ203は図の反時計方向(ホッパ203が所定の退避位置から当接位置へ移動する方向)に揺動可能となる。
【0091】
ピックアップローラ125は外周面が高摩擦材(例えば、ゴム材)によって構成されている。ASFモータ184が逆転方向に回転すると、ホッパ203が所定の退避位置から当接位置まで揺動し、ホッパ203上に積重された用紙Pの最上位のものがピックアップローラ125と接触する。そして、当該接触状態でピックアップローラ125が回転することにより、最上位の用紙Pを下流側の紙送りローラ121及びリバースローラ123へと送り出す。
【0092】
なお、ピックアップローラ125は、「第2駆動源」の一例であるPFモータ183の駆動力によって回転可能となる。PFモータ183の駆動力は、PFモータ183とホッパ203との間にあるギヤ191を介して伝達される。そして、PFモータ183は、ASFモータ184と同期して回転可能である。これにより、ホッパ203上の用紙Pの残量を検出する際、PFモータ183の駆動量を求めることで、用紙Pの残量を検出可能となる。
【0093】
紙送りローラ121は用紙Pを下流側に給送する回転方向(図16の反時計方向)に回転駆動され、リバースローラ123は、用紙Pを上流側に戻す様な回転方向(図16の反時計方向)に回転駆動される。ピックアップローラ125によってホッパ203上から送出された最上位の用紙Pは、紙送りローラ121とリバースローラ123とにニップされた状態で、紙送りローラ121が回転することにより、下流側の搬送駆動ローラ128へと給送される。
【0094】
また、「媒体検知手段」の一例である用紙検出センサ115が、ピックアップローラ125と紙送りローラ121との間に設けてある。これにより、紙送りローラ121で送られた用紙Pの先端の検出が可能である。
【0095】
給紙部102の下流側に設けられた記録部111は、搬送駆動ローラ128と、搬送従動ローラ129と、ガイドローラ130と、「印刷ヘッド」の一例としてのインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)700と、プラテン165と、記録部下流側駆動ローラ132と、記録部下流側従動ローラ133と、記録部補助ローラ135A及び135Bとを有している。搬送駆動ローラ128は図示しない駆動モータによって回転駆動され、搬送従動ローラ129は、搬送駆動ローラ128に接して従動回転する。
【0096】
次に、搬送駆動ローラ128の下流側には、用紙搬送経路の上側に記録ヘッド700が、用紙搬送経路の下側に、記録ヘッド700と対向する様にプラテン165が、それぞれ設けられている。ここで、記録部111における用紙搬送経路は図示する様に傾斜角を有し、本実施形態においては、水平面に対して約60°の傾斜角を有する様に、用紙搬送経路が構成されている。従って、プラテン165と記録ヘッド700とは、図示する様に傾斜姿勢で設けられている。記録ヘッド700はキャリッジ701の下部に設けられ、キャリッジ701は、主走査方向(図16の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸703を挿通する様に設けられ、キャリッジガイド軸703によってガイドされながら、図示しない駆動手段の動力を受けて主走査方向に往復動する。
【0097】
続いて、図17を参照してカラーインクジェットプリンタ101の制御回路170の内部構成について説明する。図15は、カラーインクジェットプリンタ101の制御回路170の内部構成を示したブロック図である。
【0098】
図示するように、制御回路170の内部には、CPU171、メモリ173、周辺機器入出力部(PIO)174、タイマ175、駆動バッファ176等が設けられている。ただし、これに限定されるものではない。
【0099】
PIO174には、パーソナルコンピュータPC、PFモータ183、ASFモータ83が接続されている。駆動バッファ176は、インクジェット記録ヘッド700にドット形成のためのオン・オフ信号を供給するバッファとして使用される。これらは互いにバス177で接続され、相互にデータのやり取りが可能となっている。また、制御回路170には、所定周波数で駆動波形を出力する発振器178、及び発振器178からの出力をインクジェット記録ヘッド700に所定のタイミングで分配する分配出力器179も設けられている。
【0100】
『B2.カラーインクジェットプリンタの動作』
続いて、第2実施形態に係るカラーインクジェットプリンタ101の動作について、図18及び図19を参照しつつ説明する。図18は、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を示すフロー図である。図19は、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作中の給紙動作を詳細に示すフロー図である。
【0101】
以下に説明されるプリンタの各種の動作は、カラーインクジェットプリンタ101内の制御回路170によって実現される。本実施の形態では、メモリ173に格納されたプログラムをCPU171が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0102】
以下に説明するカラーインクジェットプリンタ101の給紙方法は、ピックアップローラ125を駆動する「第2駆動源」の一例としてのPFモータ183の回転ステップ数により、PFモータ183の駆動量を求め、そのPFモータ183の駆動量によりホッパ203上の用紙Pの残量を検出しようとするものである。
【0103】
まず、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を説明する。最初に、制御回路170からの給紙命令に従い、ピックアップローラ125は、ホッパ203上の用紙を給紙する(ステップs200)。次に、紙送りローラ121は、ピックアップローラ125により搬送された用紙Pをさらに所定量だけ搬送する(ステップs202)。次に、印刷ヘッドIH700は、紙送りローラ121により所定量だけ搬送された用紙Pにインクを吐出する(ステップs204)。そして、印刷ヘッドIH700により用紙Pにインクを吐出する印刷データがまだある場合(ステップs206:Yes)、紙送りローラ121は所定量だけ用紙Pを搬送し(ステップs202)、印刷ヘッド700は紙送りローラ121により搬送された用紙Pに再びインクを吐出する(ステップs204)。一方、印刷ヘッドIH700により用紙Pにインクを吐出する印刷データがない場合(ステップs206:No)、紙送りローラ121は、印刷ヘッドIH700により次の用紙にインクが吐出できるように、用紙Pを搬送する(ステップs208)。そして、さらに次の用紙の印刷する場合(ステップs210:Yes)、次の用紙を給紙し(ステップs200)、さらに上記の一連の流れを行う。一方、次の用紙に印刷しない場合(ステップs210:No)、一連の流れを終了する。
【0104】
続いて、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作の中で、給紙動作の部分を詳細に説明する。まず、制御回路170は、給紙開始の命令を出す(ステップs600)。それに伴い、「媒体搬送手段」の一例であるピックアップローラ125を駆動する「第2駆動源」であるPFモータ183が駆動を開始する(ステップs620)。また、「媒体支持部材」の一例であるホッパ203を駆動する「第1駆動源」であるASFモータ184が、PFモータ183と同時に駆動を開始する(ステップs640)。なお、以下説明するASFモータ184とPFモータ183は、ステッピングモータである。この場合、駆動量をステッピングモータのステップ数で判断でき、ホッパ203上の用紙残量を検出し易い。
【0105】
そして、制御回路170は、第2駆動源であるPFモータ183が駆動を開始した時の、ステップ数A1を記憶する(ステップs602)。ここで、ステップ数A1が、ホッパ203上の用紙Pの残量を検出する際の基準値となる。
【0106】
次に、PFモータ183が駆動すると、用紙Pを搬送するためのピックアップローラ125が回転する(ステップs622)。これにより、用紙Pの搬送が可能となる。
【0107】
次に、ASFモータ184からホッパ203に動力が伝達され、ホッパ203が所定の退避位置から、用紙Pがピックアップローラ125に当接する当接位置へ移動を開始する(ステップs642)。これにより、給紙動作が開始されることになる。
【0108】
次に、ASFモータ184がさらに駆動することで、ホッパ203が当接位置に移動し、用紙Pがピックアップローラ125に当接する(ステップs624)。これにより、ピックアップローラ125がホッパ203上の用紙Pを搬送可能となる。また、次の用紙Pの給紙を待つ状態を維持できる。次に、ピックアップローラ125は、当接された用紙Pを搬送する(ステップs626)。
【0109】
次に、用紙経路上に設置された用紙検出センサ115は、ピックアップローラ125によって用紙経路内を搬送された用紙Pの先端を検知する(ステップs660)。これにより、ホッパ203上の用紙Pの残量の検出が可能となる。
【0110】
次に、制御回路170は、用紙検出センサ115が用紙Pの先端を検知した時の、第2駆動源であるPFモータ183のステップ数A2を記憶する(ステップs604)。これにより、ステップ数A1とステップ数A2を比較することで、用紙残量の検出が可能である。
【0111】
次に、ステップs602で求められたステップ数A1とステップs604で求められたステップ数A2により、回転ステップ数(A2−A1)を演算する(ステップs606)。これにより、PFモータ183の駆動量を求める。そして、このPFモータ183の駆動量を基に、ホッパ203上の用紙Pの残量を検出する(ステップs608)。そして、モニター105は、検出された用紙残量を表示する(ステップs670)。これにより、ユーザーはホッパ203上の用紙残量がわかる。
一方で、ピックアップローラ125は、所定の搬送量だけ用紙Pをさらに搬送する(ステップs628)。これにより、記録ヘッド700は、用紙Pに印刷可能となる。なお、後述するが、2枚目以降の給紙の場合、ピックアップローラ125の所定の搬送量は、その前の用紙の給紙の際に算出された調整量を基に決定される。そして、ホッパ203は、当接位置から所定の退避位置へ移動する(ステップs644)。
【0112】
次に、制御回路170は、検出された用紙残量を基に、ピックアップローラ125の搬送量の調整量を算出する(ステップs610)。そして、算出された調整量を基に、次の用紙をピックアップローラ125が搬送する際の、ピックアップローラ125の所定の搬送量を決定する(ステップs612)。
【0113】
そして、ホッパ203が当接位置から退避位置へ移動し、次の用紙でのピックアップローラ125の所定の搬送量を決定すると、制御回路170は、駆動停止命令を出す(ステップs614)。それに伴い、ホッパ203を駆動するASFモータ184と、ピックアップローラ125を駆動するPFモータ183が駆動を停止する(ステップs630、s646)。
【0114】
次に、給紙を継続する場合(ステップs616:Yes)、制御回路170は次の用紙Pの給紙開始命令をする(ステップs600)。一方で、所定枚数の用紙Pを給紙して、給紙継続する必要がなくなった時(ステップs616:No)、制御回路170は給紙終了命令をし(ステップs618)、用紙の給紙動作を終了する。
【0115】
以上のカラーインクジェットプリンタ101の動作によれば、ピックアップローラ125を駆動する「第2駆動源」の一例としてのPFモータ183がホッパ203上の用紙Pを搬送するために駆動を開始してから、用紙Pが用紙検出センサ115により検知されるまでのPFモータ183の駆動量により、ホッパ203上の用紙Pの残量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。また、残量検出した結果をモニター105により表示させることで、ユーザーにホッパ203上の用紙残量を知らせることができる。さらに、ピックアップローラ125の搬送量を調整することができる。
【0116】
===C.印刷システム===
次に、図20、図21を参照して、本実施の形態に係る印刷装置を含む印刷システムの構成について説明する。図20は、印刷システムの外観を示した図である。図21は、図20に示す印刷システムの構成を示した図である。
【0117】
印刷システム1000は、コンピュータ本体1102と、用紙残量の表示が可能な表示装置1104と、印刷装置であるプリンタ1106と、入力装置1108と、読取装置1110とを備えている。コンピュータ本体1102は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置1104は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ1106は、本実施形態ではカラーインクジェットプリンタが用いられているが、これに限られるものではない。入力装置1108は、本実施形態ではキーボード1108Aとマウス1108Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置1110は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置1110AとCD−ROMドライブ装置1110Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magnet Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
【0118】
なお、以上の説明においては、プリンタ1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続されて印刷システムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、印刷システムが、コンピュータ本体1102とプリンタ1106から構成されても良く、印刷システムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置1110のいずれかを備えていなくても良い。さらに、コンピュータ本体1102が収納された筐体内に、RAM等の内部メモリ1202と、ハードディスクドライブユニット1204等の外部メモリが設けられている。
【0119】
上述したプリンタの動作を制御するコンピュータプログラムは、例えばインターネット等の通信回線を経由して、プリンタ1106に接続されたコンピュータ1000等にダウンロードさせることができるほか、コンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録して配布等することもできる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクFD、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスクMO、ハードディスク、メモリ等の各種記録媒体を用いることができる。なお、このような記憶媒体に記憶された情報は、各種の読取装置1110によって、読み取り可能である。
【0120】
このようにして実現された印刷システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【0121】
===D.その他の実施形態===
以上、いくつかの実施の形態に基づき本発明に係る印刷装置等を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0122】
<媒体供給装置について>
上記各実施の形態では、媒体供給装置としてカラーインクジェットプリンタ(印刷装置)が説明されたが、これに限定されるものではない。例えば、ラベル等を送る搬送装置であっても当然良い。
【0123】
<印刷装置について>
上記各実施の形態では、印刷装置としてカラーインクジェットプリンタを用いたが、媒体に印刷処理できる印刷装置であれば、これに限られることなく、例えば、モノクロプリンタ、レーザプリンタ、ファクシミリ等に適用しても良い。
【0124】
<搬送量調整手段について>
上記各実施の形態では、搬送量調整手段である制御回路は、給紙ローラとピックアップローラの搬送量を調整したが、紙送りローラ24Aと紙送りローラ121の搬送量を調整してもよい。例えば、ホッパ13上の用紙が屈曲のある用紙である場合に適用すると有効である。
ホッパ上の用紙残量が多い程、ホッパと給紙ローラ間に挟まれた用紙は、曲がりやすい。そして、この用紙が屈曲のある用紙だと、曲がった形状で用紙搬送経路上を搬送される。そのため、紙送りローラによる実際の搬送量にバラツキが生じる。用紙残量が多いほど、紙送りローラによる実際の搬送量は、所定の搬送量より小さくなる。この場合、印刷ヘッドが搬送された用紙にインクを吐出する際、インクが用紙の所定に位置に落下せず、印刷品質を低下させてしまう。
そこで、ホッパ上の用紙残量を検出して、この結果を基に、紙送りローラの搬送量を調整すれば、インクが用紙の所定の位置に落下し、高品質な印刷を実現することができる。
【0125】
<媒体支持部材について>
上記各実施の形態では、媒体支持部材であるホッパは、回転軸を中心に揺動しながら移動していた。しかし、これに限られることなく、ホッパは、水平に移動する構成であってもよい。
【0126】
<媒体検知手段について>
上記各実施の形態では、媒体検知手段、はレバーを用いた機械的なセンサであった。しかし、媒体検知手段は、光学式のセンサであってもよい。
【0127】
【発明の効果】
量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するため駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーインクジェットプリンタ1の外観を示した図である。
【図2】カラーインクジェットプリンタ1の給紙・搬送部周辺の構成を示した図である。
【図3】カラーインクジェットプリンタ1の搬送部を詳細に示した図である。
【図4】カラーインクジェットプリンタ1のキャリッジ51周辺の構成を示した図である。
【図5】カラーインクジェットプリンタ1の制御回路70の内部構成を示したブロック図である。
【図6】紙給紙ユニット10の詳細を示す斜視図である。
【図7】図6のI−I断面図である。
【図8】図8Aは、ホッパ上の用紙残量が多い場合の、所定の退避位置から当接位置までのホッパの動きを示す図である。図8Bは、ホッパ上の用紙残量が少ない場合の、所定の退避位置から当接位置までのホッパの動きを示す図である。
【図9】駆動源の駆動量に対するホッパ上の用紙残量を示す表である。
【図10】図10Aは、用紙残量を図で示す一例である。図10Bは、用紙残量を文字で示す一例である。
【図11】図11Aは、ホッパ上の用紙残量が多い場合の、最上位にある用紙Pに対する給紙ローラ11の給紙力を示す図である。図11Bは、ホッパ13上の用紙残量が少ない場合の、最上位にある用紙Pに対する給紙ローラ11の給紙力を示す図である。
【図12】PFモータ83の駆動量に応じて、紙送りローラ24Aが用紙Pを搬送する際の調整量を示す表である。
【図13】カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を示すフロー図である。
【図14】カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作中の給紙動作を詳細に示すフロー図である。
【図15】カラーインクジェットプリンタ101の外観を示した図である。
【図16】カラーインクジェットプリンタ101の側断面概略図である。
【図17】カラーインクジェットプリンタ101の制御回路170の内部構成を示したブロック図である。
【図18】カラーインクジェットプリンタ101の一連の動作を示すフロー図である。
【図19】カラーインクジェットプリンタ101の一連の動作中の給紙動作を詳細に示すフロー図である。
【図20】印刷システムの外観を示した図である。
【図21】図20に示す印刷システムの構成を示した図である。
【符号の説明】
1 カラーインクジェットプリンタ本体 2 操作パネル
2A 操作ボタン 2B 表示ランプ
3 排紙部 3A 排紙トレー
4 給紙部 5 モニター
8 インク・カートリッジ着脱部 10 紙給紙ユニット
11 給紙ローラ 12 給紙ローラ軸
13 ホッパ 13A 回転軸
13B ホッパバネ 13C カムフォロア
14 分離パット 15 ガイド
21 プラテン 24A 紙送りローラ
24B 排紙ローラ 25A フリーローラ
25B フリーローラ 46 キャッピング装置
47 ポンプユニット 48 キャップ
51 キャリッジ 54 摺動軸
55 駆動ベルト 56 プーリ
61 リニア式エンコーダ 62 ロータリー式エンコーダ
62A スケール 62B 検出部
63 用紙検出センサ 64 紙幅センサ
64A 発光部 64B 受光部
70 制御回路 71 CPU
73 メモリ 74 PIO
75 タイマ 76 駆動バッファ
77 バス 78 発振器
79 分配出力器 81 キャリッジモータ
83 紙送りモータ 101 カラーインクジェットプリンタ
101A 装置本体 102 給紙部
105 モニター 111 記録部
115 用紙検知センサ 121 紙送りローラ
123 リバースローラ 125 ピックアップローラ
128 搬送ローラ 129 搬送従動ローラ
130 ガイドローラ 132 記録部下流側駆動ローラ
133 記録部下流側従動ローラ 135A 記録部補助ローラ
135B 記録部補助ローラ 165 プラテン
170 制御回路 171 CPU
173 メモリ 174 PIO
175 タイマ 176 駆動バッファ
177 バス 178 発振器
179 分配出力器 183 PFモータ
184 ASFモータ 191 ローラ駆動用ギヤ
195 ホッパ駆動用ギヤ 200 給紙トレー
201 手差しトレー 201A 可動エッジガイド
203 ホッパ 203A 回転軸
500 第1排出部 600 第2排出部
700 インクジェット記録ヘッド 701 キャリッジ
703 キャリッジガイド軸 705 インク・カートリッジ
710 カートリッジ取付フレーム 902 フレーム
905 給紙ローラユニット 906 エッジガイド
908 ホッパカム 909 ローラ駆動用歯車
910 エンコーダ 920 サブフレーム
925 係止爪 1000 印刷システム
1102 コンピュータ本体 1104 表示装置
1106 プリンタ 1108 入力装置
1108A キーボード 1108B マウス
1110 読取装置
1110A フレキシブルディスクドライブ装置
1110B CD−ROMドライブ装置
1202 内部メモリ
1204 ハードディスクドライブユニット
INC1、INC2 インク・カートリッジ
IH1、IH2、IH3、IH4、IH5、IH6 印字ヘッド
P 用紙
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体供給装置、媒体供給方法、印刷装置、印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多数枚の媒体をホッパ等にセットしておき、媒体を供給する媒体供給装置では、通常、媒体の残量を媒体供給装置外部から視認することができない。そのため、媒体供給装置のモニター部やコンピュータのディスプレイ画面上に、用紙の残量についての表示を行うようにしているのが一般的である。
そして、そのような媒体供給として以下のものが採用されていた。この媒体供給装置は、積層された媒体を支持するための移動可能なホッパと、ホッパに支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、媒体を搬送するための給紙ローラと、媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、ホッパと給紙ローラとを駆動するための駆動源と、を有している。そして、ホッパは、積層された媒体が媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が給紙ローラに当接する当接位置まで移動する。それから、給紙ローラは、当接させられた前記積層された媒体を搬送する。この媒体供給装置では、センサ等の量検知手段によって、ホッパ上の媒体の残量を検出している。こうして、ユーザーにホッパ上の媒体の残量を知らせている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10―283149
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の媒体供給装置では、媒体が積層された媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出する量検出手段と、媒体支持部材上の積層された媒体を搬送する媒体搬送手段と、媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、それぞれ別の部品でその機能を行う。この場合、部品が増えてしまう問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための主たる発明は、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、
前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。
【0006】
【発明の実施の形態】
『開示の概要』
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
【0007】
積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、
前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。
【0008】
このような媒体供給装置によれば、量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するため駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0009】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。
【0010】
このような媒体供給装置によれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0011】
また、かかる媒体供給装置において、前記駆動源は、ステッピングモータであってもよい。
このような媒体供給装置によれば、前記駆動源は、ステッピングモータであるから、駆動量をステッピングモータのステップ数で判断でき、前記媒体支持部材上に支持された前記積層された媒体の量を検出し易い。
【0012】
また、かかる媒体供給装置において、前記第1駆動源と前記第2駆動源は、ステッピングモータであってもよい。
このような媒体供給装置によれば、前記第1駆動源と前記第2駆動源は、ステッピングモータであるから、駆動量をステッピングモータのステップ数で判断でき、前記媒体支持部材上に支持された前記積層された媒体の量を検出し易い。
【0013】
また、かかる媒体供給装置において、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を示す情報を表示するための媒体量表示手段を有してもよい。
このような媒体供給装置によれば、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を示す情報を表示するための媒体量表示手段を有するから、ユーザーに前記媒体支持部材上に支持された前記積層された媒体の量を知らせることができる。
【0014】
また、かかる媒体供給装置において、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記搬送量調整手段は、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量を調整してもよい。
このような媒体供給装置によれば、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記搬送量調整手段は、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量を調整するから、実際の媒体の搬送量を一定にすることができる。
【0015】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を用い、前記媒体支持部材を、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動させるステップと、前記媒体搬送手段によって、当接させられた前記積層された媒体を搬送するステップと、を有する媒体供給方法において、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップを有することを特徴とする媒体供給方法。
このような媒体供給方法によれば、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップを有するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0016】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を用い、前記媒体支持部材を、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動させるステップと、前記媒体搬送手段によって、当接させられた前記積層された媒体を搬送するステップと、を有する媒体供給方法において、前記第1駆動源と前記第2駆動源とを同時に駆動を開始させるステップと、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップと、を有することを特徴とする媒体供給方法。
このような媒体供給方法によれば、前記第1駆動源と前記第2駆動源とを同時に駆動を開始させるステップと、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップと、を有するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0017】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置において、前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0018】
また、かかる印刷装置において、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返してもよい。
このような印刷装置によれば、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返すから、実際の搬送量が一定な媒体に印刷を行えるので、高品質の印刷を実現できる。
【0019】
さらに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置において、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0020】
また、かかる印刷装置において、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返してもよい。
このような印刷装置によれば、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返すから、実際の搬送量が一定な媒体に印刷を行えるので、高品質の印刷を実現できる。
【0021】
さらに、コンピュータ、並びに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置、を有する印刷システムにおいて、前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0022】
さらに、コンピュータ、並びに、積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置、を有する印刷システムにおいて、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【0023】
『本発明の実施例』
以下、本発明の実施の形態の一例を、以下の順序で説明する。
A.第1の実施形態
A1.カラーインクジェットプリンタの概略
A2.給紙部
A3.搬送部
A4.キャリッジ周辺部
A5.制御回路
A6.給紙部の詳細な構成
A7.駆動源の駆動量によるホッパ上の用紙残量の検出方法
A8.用紙残量の表示
A9.搬送量の調整
A10.カラーインクジェットプリンタの動作
B.第2の実施形態
B1.カラーインクジェットプリンタの概略
B2.カラーインクジェットプリンタの動作
C.印刷システム
D.その他の実施形態
【0024】
===A.第1の実施形態===
『A1.カラーインクジェットプリンタの概略』
続いて、「印刷装置」の実施例としてのカラーインクジェットプリンタについて説明する。図1は、カラーインクジェットプリンタの外観を示した図である。
【0025】
このカラーインクジェットプリンタ1は、カラー画像の出力が可能なインクジェットプリンタであり、例えば、シアン(C)、ライトシアン(薄いシアン、LC)、マゼンタ(M)、ライトマゼンダ(薄いマゼンタ、LM)、イエロ(Y)、ブラック(K)の6色の色インクをカット紙などの被印刷体上に吐出してドットを形成することによって画像を形成するインクジェット方式のプリンタである。なお、色インクとして、上記6色に加えて、ダークイエロ(暗いイエロ、DY)を用いても良い。
【0026】
図1に示すように、カラーインクジェットプリンタ1は、背面側上方から供給された媒体を前面から排出する給紙構造を備えている。プリンタ本体1の前面には操作パネル2、排紙部3が備えられ、背面には「媒体供給装置」の一例である給紙部4が備えられている。操作パネル2には、各種操作ボタン2A、表示ランプ2Bが設けられている。排紙部3は、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレー3Aが備えられている。給紙部4には、図示していない媒体を保持する、「媒体支持部材」の一例としてのホッパ13が備えられている。また、ホッパ13上の用紙残量を表示可能なモニター5が備えられている。
【0027】
『A2.給紙部』
続いて、カラーインクジェットプリンタ1の給紙部について図2を参照しつつ説明する。図2は、カラーインクジェットプリンタの給紙・搬送部周辺の構成を示した図である。
【0028】
カラーインクジェットプリンタ1は、紙給紙ユニット10、紙搬送ユニット20、インク吐出ユニット、クリーニングユニット、キャリッジユニットを有する。紙給紙ユニット10は、「媒体」の一例である用紙Pを、後述する紙搬送ユニット20に給紙するためのものである。すなわち、紙給紙ユニット10は、給紙機構として機能する。紙給紙ユニット10は、「媒体搬送手段」の一例である給紙ローラ11と、給紙ローラ軸12と、「媒体支持部材」の一例であるホッパ13と、分離パッド14と、ガイド15とを有する。ただし、紙給紙ユニット10が搬送機構として機能するためには、必ずしも、これらの構成要素を全て要するというわけではない。
【0029】
給紙ローラ11は、略D形の横断面形状を有している。給紙ローラ11の円周部分の周囲長さは、紙搬送ユニット20までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて用紙Pを紙搬送ユニット20まで搬送できる。また、給紙ローラ11の平坦部分によって用紙Pを通過させ、搬送ローラによる搬送動作時に搬送負荷を与えないようにしている。給紙ローラ軸12は、給紙ローラ11を回転させるための回転軸であり、カムを備えている。ホッパ13は、回動軸13Aと、ホッパバネ13Bとを有する。ホッパ13には、複数の用紙Pが堆積されている。そして、ホッパ13は、上部に設けられた回動軸13Aを中心に揺動可能になっており、ホッパ13に堆積されている最上位の用紙Pを給紙ローラ11に接触・離間させる。分離パッド14は、ホッパ13に堆積されている複数の用紙Pが一度に給紙されることを防ぐためのものである。すなわち、用紙Pが給紙ローラ11に接触した状態で給紙ローラ11が回転すると、用紙Pが下流に進もうとするが、用紙Pと分離パッド14との間に働く摩擦力によって最上位以外の用紙Pは給紙されず、最上位の用紙Pだけが給紙ローラ11によって給紙されるのである。ガイド15は、給紙ローラ11によって給紙された用紙Pを搬送ユニット20まで案内するためのものである。
【0030】
また、給紙ローラ11が紙搬送ユニット20に向かって用紙Pを給紙する途中に、用紙の先端の位置を検出するための「媒体検知手段」の一例としての用紙検出センサ63が設けられている。なお、用紙検出センサ63は、機械的な機構によって用紙の先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、用紙検出センサ63は紙搬送方向に回転可能なレバー63Aを有し、このレバー63Aは用紙Pの給紙経路内に突出するように配置されている。そのため、用紙Pの先端がレバー63Aに接触し、レバー63Aが回転させられるので、用紙検出センサ63は、このレバー63Aの動きを検出することによって、用紙Pの先端の位置を検出する。
【0031】
『A3.搬送部』
続いて、カラーインクジェットプリンタ1の搬送部について図3を参照しつつ説明する。図3は、カラーインクジェットプリンタの搬送部を詳細に示した図である。
【0032】
紙搬送ユニット20は、「媒体」の一例である用紙Pを印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(図2に示す紙搬送方向)に所定の移動量で紙を移動させるためのものである。すなわち、紙搬送ユニット20は、用紙を搬送する搬送機構として機能する。紙搬送ユニット20は、プラテン21と、「駆動源」の一例である紙送りモータ(以下、PFモータという)83(図3参照)と、紙送りローラ24Aと排紙ローラ24Bと、フリーローラ25Aとフリーローラ25Bと、ロータリー式エンコーダ62とを有する。ただし、紙搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしも、これらの構成要素を全て要するというわけではない。
【0033】
プラテン21は、印刷中の用紙Pを支持する。PFモータ83は、用紙Pを紙搬送方向(図2参照)に送り出すモータであり、ステッピングモータである。紙送りローラ24Aは、給紙ローラ11によって給紙された用紙Pを印刷可能な領域まで送り出すローラであり、PFモータ83によって駆動される。フリーローラ25Aは、紙送りローラ24Aと対向する位置に設けられ、用紙Pを紙送りローラ24Aとの間に挟むことによって用紙Pを紙送りローラ24Aに向かって押さえる。排紙ローラ24Bは、印刷が終了した用紙Pをカラーインクジェットプリンタ1の外部に排出するローラである。排紙ローラ24Bは、不図示の歯車により、PFモータ83によって駆動される。フリーローラ25Bは、排紙ローラ24Bと対向する位置に設けられ、用紙Pを排紙ローラ24Bとの間に挟むことによって用紙Pを排紙ローラ24Bに向かって押さえる。
【0034】
ロータリー式エンコーダ62は、紙送りローラ24Aの位置を検出するためのものであり、スケール62Aと検出部62Bとを有する。スケール62Aは、所定の間隔毎にスリットが設けられており、紙送りローラ24A側に設けられている。つまり、スケール62Aは、紙送りローラ24Aが回転すると、一緒に回転する。本実施形態では、紙送りローラ24Aが印刷用紙Pを1/2880インチ分の搬送を行うように回転すると、紙送りローラ24Aはスケール62Aのスリット間隔分だけ回転する。検出部62Bは、スケール62Aと対向して設けられており、カラーインクジェットプリンタ1本体側に固定されている。
【0035】
『A4.キャリッジ周辺部』
続いて、カラーインクジェットプリンタ1内部のキャリッジ51及びその周辺の構成について、図4を参照しつつ説明する。図4は、カラーインクジェットプリンタのキャリッジ51周辺の構成を示した図である。
【0036】
図4に示すように、キャリッジ51は、駆動ベルト55によりプーリ56を介してキャリッジモータ81に接続され、摺動軸54に案内されてプラテン21に平行に移動するように駆動される。キャリッジ51の媒体に対向する面には、ブラックインクを吐出するノズル列及びカラーインクを吐出するノズル列を有する「印刷ヘッド」の一例であるヘッドIH1〜IH6が設けられ、各ノズルはインク・カートリッジINC1、INC2からインクの供給を受けて媒体にインク滴を吐出し、文字や画像を印刷する。
【0037】
また、キャリッジ51の非印字領域には、非印字時にヘッドIH1〜IH6のノズル開口を封止するためのキャッピング装置45と、図示しないポンプモータを有するポンプユニット46とが設けられている。キャリッジ51が印字領域から非印字領域に移動すると、図示しないレバーにキャリッジ51が当接して、キャッピング装置45が上方に移動し、ヘッドIH1〜IH6を封止する。
【0038】
ヘッドIH1〜IH6のノズル開口列に目詰まりが生じた場合や、インク・カートリッジINC1、INC2の交換等を行ってヘッドIH1〜IH6から強制的にインクを吐出する場合は、ヘッドIH1〜IH6を封止した状態でポンプユニット46を作動させ、ポンプユニット46からの負圧により、ノズル開口列からインクを吸い出す。これにより、ノズル開口列の近傍に付着している塵埃や紙粉が洗浄され、さらにはヘッドIH1〜IH6内の気泡がインクとともにキャップ47に排出される。
【0039】
『A5.制御回路』
続いて、図5を参照してカラーインクジェットプリンタの制御回路70の内部構成について説明する。図5は、カラーインクジェットプリンタの制御回路70の内部構成を示したブロック図である。
【0040】
図示するように、制御回路70の内部には、CPU71、メモリ73、周辺機器入出力部(PIO)74、タイマ75、駆動バッファ76等が設けられている。
【0041】
PIO74には、操作パネル2、パーソナルコンピュータPC、インク・カートリッジの記憶素子MEとの接点MEC、キャリッジモータ81、紙送りモータ83、エンコーダ61が接続されている。駆動バッファ76は、印字ヘッドIH1〜IH6にドット形成のためのオン・オフ信号を供給するバッファとして使用される。これらは互いにバス77で接続され、相互にデータのやり取りが可能となっている。また、制御回路70には、所定周波数で駆動波形を出力する発振器78、及び発振器78からの出力を印刷ヘッドIH1〜IH6に所定のタイミングで分配する分配出力器79も設けられている。
【0042】
『A6.給紙部の詳細な構成』
続いて、前述した紙給紙ユニット10の構成について、図6及び図7を参照して、さらに詳細に説明する。図6は、紙給紙ユニット10の詳細を示す斜視図である。図7は、図6のI−I断面図である。
【0043】
紙給紙ユニット10は、フレーム902に回転可能に支持された給紙ローラ軸12と、「媒体支持部材」の一例としてのホッパ13を有し、給紙ローラ軸12には一対の給紙ローラユニット905が取り付けられている。そして、この一対の給紙ローラユニット905には、「媒体搬送手段」の一例としての給紙ローラ11がそれぞれ取り付けられている。一方の給紙ローラユニット905は、図中の右側フレーム902の近傍に配置され、他方の給紙ローラユニット905は、給紙ローラ軸12に沿って移動可能になっている。スライド可能な給紙ローラユニット905には、ホッパ13の用紙載置面に平行に移動しかつ用紙の一方の側縁をガイドするエッジガイド906が連結されており、紙幅に合わせて調整可能になっている。
【0044】
給紙ローラ軸12は、フレーム902から突出して支持されており、一方の軸端にはホッパダウン用のホッパカム908と、「駆動源」の一例であるPFモータ83(図3参照)の駆動力を給紙ローラ軸12に伝えるローラ駆動用歯車909が固定されている。他方の軸端には各給紙ローラユニット905の給紙ローラ11を一回の給紙動作毎に1回転して停止させる、即ち、側視D形の給紙ローラ11の直線部分を分離パッド14に対向させた位置(所定の退避位置)に停止させるための信号を取り出すエンコーダ910が設けられている。エンコーダ910が配置されたフレーム902の内側の給紙ローラ軸12には、上記ホッパカム908と対をなすホッパカム908が固定されている。
【0045】
ホッパ13は、図7に示すように傾斜し、上端がフレーム902にある回転軸13Aにより支えられ、下端が給紙ローラ11の給紙作用域に伸びており、その載置面に複数枚の用紙Pが積層状態でセットされる。ホッパ13の下部には、サブフレーム920とホッパ13の背面との間にホッパバネ13Bが配設されており、ホッパ13の下端を常時給紙ローラ11側の「当接位置」であるホッパアップ位置へ付勢している。ホッパ13の両側下部には、図示しないカムフォロアが形成されており、前述のホッパカム908の当接によってホッパ13をホッパバネ13Bの付勢力に抗して「当接位置」であるホッパアップ位置から「所定の退避位置」であるホッパダウン位置へ作動させる。給紙ローラ11がリセット位置から回転を始めるとホッパカム908とカムフォロアの当接が解かれ、ホッパバネ13Bによりホッパ13をホッパアップ位置へ作動させる。
【0046】
『A7.駆動源の駆動量によるホッパ上の用紙残量の検出方法』
続いて、「駆動源」の一例としてのPFモータ83の駆動量を用いたホッパ13上の用紙残量の検出方法について説明する。ここで、ホッパ13上の用紙残量を検出する「量検出手段」は、制御回路70である。そして、「量検知手段」である制御回路70は、ホッパ13上にある用紙Pを搬送するためにPFモータ83が駆動を開始してから、用紙Pが用紙検出センサ63により検出されるまでのPFモータの駆動量により、ホッパ13上の用紙残量を検出している。以下、詳細に説明する。
【0047】
まず、ホッパ13上の用紙残量に応じて、ホッパ13を駆動させるPFモータ83の駆動量が異なることを説明する。図8Aは、ホッパ上の用紙残量が多い場合の、所定の退避位置から当接位置までのホッパの動きを示す図である。図8Bは、ホッパ上の用紙残量が少ない場合の、所定の退避位置から当接位置までのホッパの動きを示す図である。
【0048】
斜線で示すホッパ13は退避位置にあり、図8Aと図8Bとも同じ位置である。この位置は、ホッパ13上の用紙Pの残量に関わらず同じ位置である。一方、実線で示すホッパ13は当接位置にあり、図8Aと図8Bで異なる。これは、ホッパ13上の用紙Pの残量に応じて、変化する位置だからである。図8Aで、ホッパ13が退避位置から当接位置まで移動する際のストロークをXとする。また、図8Bで、ホッパ13が退避位置から当接位置まで移動する際のストロークをYとする。この場合、図8Aと図8Bで示すように、ストロークXとストロークYの関係は、ストロークX<ストロークYである。つまり、ホッパ13上の用紙残量が少ない程、ホッパ13の移動するストロークが大きいことを意味する。
【0049】
また、ホッパ13の動くストロークとPFモータ83の駆動量は比例関係にある。ホッパ13は、PFモータ83によって駆動されるので、移動量であるストロークが大きい程、PFモータ83は多く駆動する必要があるからである。そのため、ホッパ13上の用紙残量が少ないと、ホッパ13の移動するストロークは大きくなり、PFモータ83の駆動量は大きい。一方、ホッパ13上の用紙残量が多いと、ホッパ13の移動するストロークは小さくなり、PFモータ83の駆動量は小さい。
【0050】
次に、PFモータ83の駆動量に応じた、ホッパ13上の用紙残量の検出について説明する。図9は、PFモータ83の駆動量に対するホッパ上の用紙残量を示す表である。なお、表中のホッパ13の用紙Pの残量を示すα、β、γは、α<β<γの関係にあり、αが3つの中で一番、用紙残量が少ない。また、表中のPFモータ83の駆動量を示すA1とA2の関係は、A1>A2である。つまり、A1の時に、ホッパ13の移動するストロークが大きいことを意味する。
【0051】
図9の表が示すように、PFモータ83の駆動量が大きい程、ホッパ13上の用紙は残量が少ない。具体的には、PFモータ83の駆動量がA1以上の場合、ホッパ13上の用紙残量がαである。PFモータ83の駆動量がA2以上A1以下の場合、ホッパ13上の用紙残量がαより多いβである。PFモータ83の駆動量がA2以下の場合、ホッパ13上の用紙残量がβより多いγである。このような方法であれば、PFモータ83の駆動量で、画一的にホッパ13上の用紙残量を検出でき、ホッパ13上の用紙残量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易にホッパ13上の用紙残量を検知できる。
【0052】
なお、上記では、ホッパ13上の用紙残量をα、β、γと3つにしたが、さらに多くしてもよい。例えば、A1とA2の中間の駆動量に相当するA3を用いれば、さらに検出できる用紙残量を2つ増やすことができ、ホッパ13上の用紙残量をさらに段階的に検出することができる。
【0053】
『A8.用紙残量の表示』
続いて、ホッパ13上の用紙残量の表示について、図10A及び図10Bを参照しつつ説明する。図10Aは、用紙残量を図形で示す一例である。図10Bは、用紙残量を文字で示す一例である。なお、図10Aと図10Bは、カラーインクジェットプリンタ1の「媒体量表示手段」であるモニター5に表示される内容である。
【0054】
図10Aは、ホッパ13上の用紙残量が、積層できる用紙容量に対して何%であるかを、図形を用いて示した図である。具体的には、図に示す斜線の部分の領域が、ホッパ13上の用紙残量に応じて増減する。図10Aは、ホッパ13上の用紙残量が、積層できる用紙容量に対して、60%であることを示している。図10Bは、ホッパ13上の用紙残量が、積層できる用紙容量に対して、何%であるかを、文字を用いて示した図である。ホッパ13上の用紙残量に応じて、文字の内容が変わる。図10Bは、ホッパ13上の用紙残量が、積層できる用紙容量に対して、60%であることを示している。なお、ホッパ13上の用紙残量の表示の仕方は、上記に記載した方法に限定されず、例えば、用紙の残量の枚数を表示させる方法であっても良い。
【0055】
『A9.搬送量の調整』
続いて、PFモータ83の駆動量に応じた、給紙ローラ11の搬送量の調整について説明する。給紙ローラ11の搬送量の調整は、「搬送量調整手段」である制御回路70により行われる。そして、制御回路70は、ホッパ13上の用紙残量に応じて、給紙ローラ11の搬送量の調整を行う。
【0056】
まず、ホッパ13上の用紙残量と給紙ローラ11の搬送量の関係について、図11A及び図11Bを参照しつつ説明する。図11Aは、ホッパ上の用紙残量が多い場合の、最上位にある用紙Pに対する給紙ローラ11の給紙力を示す図である。図11Bは、ホッパ13上の用紙残量が少ない場合の、最上位にある用紙Pに対する給紙ローラ11の給紙力を示す図である。
【0057】
図11Aに示すように、ホッパ13上の用紙残量が多い場合、ホッパ13が給紙ローラ11側に与える力がP1である。なお、このP1は、ホッパバネ13B(図2参照)がホッパ13を介して給紙ローラ11側に与える力である。また、給紙ローラ11と用紙P間に摩擦係数μが働くとする。すると、給紙ローラ11は、給紙力μP1で、用紙Pを搬送する。ここで、摩擦係数μとは、給紙ローラ11と用紙P間で定まる値である。
【0058】
一方、図11Bに示すように、ホッパ13上の用紙残量が少ない場合、ホッパ13が給紙ローラ11側に与える力がP2である。なお、このP2は、ホッパバネ13B(図2参照)がホッパ13を介して給紙ローラ11側に与える力である。この時、P2は、P1よりも小さい。これは、以下のためである。
【0059】
ホッパバネ13Bは圧縮バネであるので、バネの縮み量が大きいほど、バネが伸張しようとする力は大きい。そして、このバネが伸張しようとする力が上記のP1、P2である。また、ホッパ13上の用紙残量が多い時の方が、ホッパ13上の用紙残量が少ない時よりも、ホッパバネ13Bの縮み量が大きい。そのため、ホッパ13上の用紙残量が少ない場合に、ホッパバネ13Bが伸張しながらホッパ13を介して給紙ローラ11側に与える力P2は、ホッパ13上の用紙残量が多い場合にホッパバネ13Bが伸張しながらホッパ13を介して給紙ローラ11側に与える力P1よりも小さい。
【0060】
また、給紙ローラ11と用紙P間に摩擦係数μが働くとする。この時、給紙ローラ11は、給紙力μP2で、用紙Pを搬送する。給紙力μP2は、P2<P1なので、給紙力μP1よりも小さい。したがって、ホッパ13上の用紙残量が多いときは、ホッパ13上の用紙残量が少ないときより、給紙ローラ11の一定の回転量に対する搬送量が大きい。
【0061】
前述したように、給紙ローラ11は、用紙Pを、用紙検出センサ63を通過させ、紙送りローラ24Aの所まで搬送する。給紙ローラ11により搬送された用紙Pは、用紙検出センサ63により用紙の先端が検出された後、給紙ローラ11によりさらに所定の搬送量だけ搬送される。その後、紙送りローラ24Aは、給紙ローラ11により所定の搬送量だけ搬送された用紙Pを、印刷ヘッドIH1〜6のところまで搬送する。
【0062】
ここで、所定の搬送量は、ホッパ13上の用紙残量が半分程度の時、給紙ローラ11が用紙Pを紙送りローラ24Aの所まで搬送する量とする。その場合、給紙ローラ11よる所定の搬送量は、ホッパ13上の用紙残量が多い時とホッパ13上の用紙残量が少ない時とで異なる。前述したように、給紙ローラ11の用紙Pに対する給紙力が異なるからである。そのため、ホッパ13上の用紙残量が多いと、給紙ローラ11は、所定の搬送量より多く搬送してしまう。ホッパ13上の用紙残量が少ないと、給紙ローラ11は、所定の搬送量より少なく搬送してしまう。このように搬送された用紙Pを、紙送りローラ24Aはさらに搬送する。この場合、用紙検出センサ63と紙送りローラ24A間の給紙ローラ11による実際の搬送量に応じて、印刷ヘッドIH1〜6が用紙Pにインクを落とす位置が用紙Pの紙送り方向でずれてしまう。そのため、印刷品質に落としてしまう。
【0063】
そこで、用紙Pに対し印刷ヘッドIH1〜6がインクを落とす位置を一致させるために、前述した給紙ローラ11による所定の搬送量を、ホッパ13上の用紙残量に応じて調整しようとするのが、本発明の特徴である。以下、給紙ローラ11の搬送量の調整について、図12を参照しつつ説明する。なお、給紙ローラ11の搬送量の調整を行う「搬送量調整手段」は、制御回路70である。
【0064】
図12では、PFモータ83の駆動量がA2以上A1以下の時、給紙ローラ11の搬送量は、所定の搬送量と同じとしている。PFモータ83の駆動量がA2以上A1以下の時、給紙ローラ11は、用紙検出センサ63と紙送りローラ24間を所定の搬送量だけ用紙Pを送ることになる。一方、PFモータ83の駆動量がA1以上の場合、制御回路70は、給紙ローラ11による所定の搬送量を+2だけ調整する。これにより、ホッパ13上の用紙残量が少ないことで、給紙ローラ11が用紙Pを所定の搬送量より少なく搬送するのを抑えることができる。一方、PFモータ83の駆動量がA2以下の場合、制御回路70は、給紙ローラ11による所定の搬送量を−2だけ調整する。これにより、ホッパ13上の用紙残量が多いことで、給紙ローラ11が用紙Pを所定の搬送量より多く搬送するのを抑えることができる。
【0065】
なお、+2や−2は制御上の値を示す。そのため、実際の搬送量としては、例えば、調整量が+2の時は、2/2880(インチ)だけ搬送量を多くすることを意味し、調整量が−2の時は、2/2880(インチ)だけ紙送りローラ24Aの搬送量を少なくすることを意味する。ただし、当然これに限定されるものではない。
【0066】
また、上記では、調整量を3段階にしたが、さらに多くしてもよい。例えば、A1とA2の中間の駆動量に相当するA3を用いれば、制御回路70がさらに選択できる調整量を2つ増やすことができ、制御回路70による給紙ローラ11の搬送量の調整をさらに細分化できる。そのため、用紙Pの搬送がさらに精度良くできる。
【0067】
『A10.カラーインクジェットプリンタの動作』
続いて、第1実施形態に係るカラーインクジェットプリンタ1の動作について、図13及び図14を参照しつつ説明する。図13は、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を示すフロー図である。図14は、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作中の給紙動作を詳細に示すフロー図である。
【0068】
以下に説明されるカラーインクジェットプリンタ1の各種の動作は、カラーインクジェットプリンタ1内の制御回路70(図5)によって実現される。本実施の形態では、メモリ73に格納されたプログラムをCPU71が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0069】
以下に説明するカラーインクジェットプリンタ1の動作の中で特徴となる部分は、ホッパ13や給紙ローラ11を駆動させる「駆動源」の一例としてのPFモータ83の回転ステップ数により、PFモータ83の駆動量を求め、そのPFモータ83の駆動量によりホッパ13上の用紙Pの残量を検出しようとするものである。なお、以下説明するPFモータ83は、ステッピングモータである。この場合、駆動量をステッピングモータのステップ数で判断でき、ホッパ13上の用紙残量を検出し易い。
【0070】
まず、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を説明する。最初に、制御回路70からの給紙命令に従い、給紙ローラ11は、ホッパ13上の用紙を給紙する(ステップs100)。次に、紙送りローラ24Aは、給紙ローラ11により搬送された用紙Pをさらに所定量だけ搬送する(ステップs102)。次に、印刷ヘッドIH1〜6は、紙送りローラ24Aにより所定量だけ搬送された用紙Pにインクを吐出する(ステップs104)。そして、印刷ヘッドIH1〜6により用紙Pにインクを吐出する印刷データがまだある場合(ステップs106:Yes)、紙送りローラ24Aは所定量だけ用紙Pを搬送し(ステップs102)、印刷ヘッドIH1〜6は紙送りローラ24Aにより搬送された用紙Pに再びインクを吐出する(ステップs104)。一方、印刷ヘッドIH1〜6により用紙Pにインクを吐出する印刷データがない場合(ステップs106:No)、紙送りローラ24Aは、印刷ヘッドIH1〜6により次の用紙にインクが吐出できるように、用紙Pを搬送する(ステップs108)。そして、さらに次の用紙の印刷する場合(ステップs110:Yes)、次の用紙を給紙し(ステップs100)、さらに上記の一連の流れを行う。一方、次の用紙に印刷しない場合(ステップs110:No)、一連の流れを終了する。
【0071】
続いて、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作の中で、給紙動作の部分を詳細に説明する。最初に、制御回路70が、給紙開始の命令を出す(ステップs500)。それに伴い、「媒体搬送手段」の一例である給紙ローラ11と「媒体支持部材」の一例であるホッパ13の単一駆動源であるPFモータ83が駆動を開始する(ステップs520)。
【0072】
そして、PFモータ83が駆動すると、給紙ローラ11が回転する(ステップs530)。これにより用紙Pの搬送が可能となる。
一方、PFモータ83とホッパ13の動力伝達経路上にある図示しない電磁クラッチがONになる(ステップs540)。これにより、PFモータ83からホッパ13へ動力が伝達される。
【0073】
次に、制御回路70は、電磁クラッチがONした時の、PFモータ83のステップ数A1を記憶する(ステップs502)。ここで、ステップ数A1が、用紙残量を検出する際の基準値となる。
【0074】
次に、電磁クラッチがONされると、ホッパ13は、所定の退避位置から用紙が給紙ローラ11に当接する当接位置へ移動を開始する(ステップs542)。これにより、給紙動作が開始されることになる。
【0075】
次に、PFモータ83がさらに駆動することで、ホッパ13が当接位置に移動し、用紙Pが給紙ローラ11に当接する(ステップs532)。これにより、給紙ローラ11がホッパ13上の用紙Pを搬送可能となる。その後、給紙ローラ11は、ステップs532で当接された用紙Pを搬送する(ステップs534)。
【0076】
次に、用紙経路上に設置された用紙検出センサ63が、給紙ローラ11によって用紙経路内を搬送された用紙Pの先端を検知する(ステップs560)。これにより、用紙残量の検出が可能となる。
【0077】
次に、制御回路70は、用紙検出センサ63が用紙Pの先端を検知した時の、PFモータ83のステップ数A2を記憶する(ステップs504)。これにより、ステップ数A1とステップA2を比較することで、ホッパ13上の用紙Pの残量の検出が可能である。
【0078】
次に、制御回路70は、ステップs502で求められたステップ数A1とステップs504で求められたステップ数A2により、PFモータ83の回転ステップ数(A2−A1)を演算する(ステップs506)。これにより、PFモータ83の駆動量を求める。そして、このPFモータ83の駆動量を基に、ホッパ13上の用紙残量を検出する(ステップs508)。そして、モニター5は、検出された用紙残量を表示する(ステップs570)。これにより、ユーザーはホッパ13上の用紙残量がわかる。
【0079】
一方で、給紙ローラ11は、所定の搬送量だけ用紙Pをさらに搬送する(ステップs536)。これにより、キャリッジ51上のヘッドIH1〜IH6は、用紙Pに印刷可能となる。なお、後述するが、2枚目以降の給紙の場合、給紙ローラ11の所定の搬送量は、その前の用紙の給紙の際に算出された調整量を基に決定される。そして、ホッパ13は、当接位置から所定の退避位置へ移動する(ステップs544)。次に、電磁クラッチをOFFにする(ステップs546)。PFモータ83からホッパ13への動力の伝達を遮断できる。これにより、確実に一枚毎に用紙Pを送ることができる。また、次の用紙Pを給紙する際に、用紙残量を検出することができる。
【0080】
次に、制御回路70は、検出された用紙残量を基に、給紙ローラ11の搬送量の調整量を算出する(ステップs510)。そして、算出された調整量を基に、次の用紙を給紙ローラ11が搬送する際の、給紙ローラ11の所定の搬送量を決定する(ステップs512)。
【0081】
次に、ホッパ13が当接位置から退避位置へ移動し、次の用紙での給紙ローラ11の所定の搬送量を決定すると、制御回路70は、駆動停止命令を出す(ステップs514)。それに伴い、PFモータ83が駆動を停止する(ステップs522)。これにより、給紙ローラ11が回転を停止する。
【0082】
次に、給紙を継続する場合(ステップs516:Yes)、制御回路70は次の用紙Pの給紙開始命令をする(ステップs500)。一方で、所定枚数の用紙Pを給紙して、給紙継続する必要がなくなった時(ステップs516:No)、制御回路70は給紙終了命令をし(ステップs518)、用紙の給紙動作を終了する。
【0083】
以上のカラーインクジェットプリンタ1の動作によれば、ホッパ13と給紙ローラ11を駆動するPFモータ83がホッパ13上の用紙Pを搬送するために駆動を開始してから、用紙Pが用紙検出センサ63により検知されるまでのPFモータ83の駆動量により、ホッパ13上の用紙Pの残量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。また、残量検出した結果をモニター5により表示させることで、ユーザーにホッパ13上の用紙残量を知らせることができる。さらに、給紙ローラ11の搬送量を調整することができる。
【0084】
===B.第2の実施形態===
『B1.カラーインクジェットプリンタの概略』
続いて、「印刷装置」の第2実施例としてのカラーインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う)101について図15及び図16を参照しつつ説明する。図15は、プリンタ101の外観を示した図である。図16は、プリンタ101の側断面概略図である。
【0085】
「印刷装置」の実施例の一つであるカラーインクジェットプリンタ1に対して、プリンタ101の大きな違いは、「媒体供給装置」の一例である給紙部102(図16参照)の構成にある。具体的には、カラーインクジェットプリンタ1は、「媒体支持部材」の一例であるホッパ13と「媒体搬送手段」の一例である給紙ローラ11を同一駆動源であるPFモータ83で駆動させている。一方、プリンタ101は、「媒体支持部材」の一例であるホッパ203を「第1駆動源」であるASFモータ184で駆動し、「媒体搬送手段」の一例であるピックアップローラ125を「第2駆動源」であるPFモータ183で駆動させている(図16参照)。これにより、カラーインクジェットプリンタ1とプリンタ101とでは、給紙方法に違いが出てくる。
【0086】
そこで、以下の説明では、主に、プリンタ101がカラーインクジェットプリンタ1に対して異なる給紙部を中心に説明する。そのため、説明を省く部分は、カラーインクジェットプリンタ1とプリンタ101とで、ほぼ同じ構成である。
【0087】
まず、図15を参照しながらプリンタ101の外観について説明する。プリンタ101は、装置本体101A内に、給紙部、記録部等(詳細は後述する)を有している。また、プリンタ101は、装置本体101Aに給紙トレー200を有し、多数枚の用紙Pを積層状態でセット可能になっている。さらに、プリンタ101は、装置本体101Aの上部に、記録部にて印刷が行われた用紙Pを装置前側に排出する第1排出部500と、装置後方側に排出する第2排出部600を有している。そして、さらにプリンタ101は、ホッパ203上の用紙残量等の表示が可能なモニター105を有している。
【0088】
図16を参照しながらプリンタ101の用紙搬送経路について説明する。プリンタ101は、装置下部前方側から装置上部後方側に向けて斜めに用紙Pを搬送し、傾斜した搬送経路上において用紙Pに印刷し、印刷された用紙Pを斜め上方に向けて排出する構成を有している。
【0089】
給紙部102は、「媒体支持部材」の一例であるホッパ203と、手差しトレー201と、「媒体搬送手段」の一例であるピックアップローラ125と、紙送りローラ121と、リバースローラ123とを有している。
【0090】
ホッパ203は複数枚の用紙Pを積層状態で支持し、且つ、回動軸203Aを中心にして、揺動可能に構成されている。ホッパ203のこの揺動は、「第1駆動源」の一例であるASFモータ184の駆動力によって可能となる。ASFモータ184の駆動力は、ASFモータ184とホッパ203との間にあるギヤ195を介して伝達される。そして、例えば、ASFモータ184が正転方向に回転すれば、ホッパ203は図の時計方向(ホッパ203が当接位置から所定の退避位置へ移動する方向)に揺動可能となり、ASFモータ184が逆転方向に回転すれば、ホッパ203は図の反時計方向(ホッパ203が所定の退避位置から当接位置へ移動する方向)に揺動可能となる。
【0091】
ピックアップローラ125は外周面が高摩擦材(例えば、ゴム材)によって構成されている。ASFモータ184が逆転方向に回転すると、ホッパ203が所定の退避位置から当接位置まで揺動し、ホッパ203上に積重された用紙Pの最上位のものがピックアップローラ125と接触する。そして、当該接触状態でピックアップローラ125が回転することにより、最上位の用紙Pを下流側の紙送りローラ121及びリバースローラ123へと送り出す。
【0092】
なお、ピックアップローラ125は、「第2駆動源」の一例であるPFモータ183の駆動力によって回転可能となる。PFモータ183の駆動力は、PFモータ183とホッパ203との間にあるギヤ191を介して伝達される。そして、PFモータ183は、ASFモータ184と同期して回転可能である。これにより、ホッパ203上の用紙Pの残量を検出する際、PFモータ183の駆動量を求めることで、用紙Pの残量を検出可能となる。
【0093】
紙送りローラ121は用紙Pを下流側に給送する回転方向(図16の反時計方向)に回転駆動され、リバースローラ123は、用紙Pを上流側に戻す様な回転方向(図16の反時計方向)に回転駆動される。ピックアップローラ125によってホッパ203上から送出された最上位の用紙Pは、紙送りローラ121とリバースローラ123とにニップされた状態で、紙送りローラ121が回転することにより、下流側の搬送駆動ローラ128へと給送される。
【0094】
また、「媒体検知手段」の一例である用紙検出センサ115が、ピックアップローラ125と紙送りローラ121との間に設けてある。これにより、紙送りローラ121で送られた用紙Pの先端の検出が可能である。
【0095】
給紙部102の下流側に設けられた記録部111は、搬送駆動ローラ128と、搬送従動ローラ129と、ガイドローラ130と、「印刷ヘッド」の一例としてのインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)700と、プラテン165と、記録部下流側駆動ローラ132と、記録部下流側従動ローラ133と、記録部補助ローラ135A及び135Bとを有している。搬送駆動ローラ128は図示しない駆動モータによって回転駆動され、搬送従動ローラ129は、搬送駆動ローラ128に接して従動回転する。
【0096】
次に、搬送駆動ローラ128の下流側には、用紙搬送経路の上側に記録ヘッド700が、用紙搬送経路の下側に、記録ヘッド700と対向する様にプラテン165が、それぞれ設けられている。ここで、記録部111における用紙搬送経路は図示する様に傾斜角を有し、本実施形態においては、水平面に対して約60°の傾斜角を有する様に、用紙搬送経路が構成されている。従って、プラテン165と記録ヘッド700とは、図示する様に傾斜姿勢で設けられている。記録ヘッド700はキャリッジ701の下部に設けられ、キャリッジ701は、主走査方向(図16の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸703を挿通する様に設けられ、キャリッジガイド軸703によってガイドされながら、図示しない駆動手段の動力を受けて主走査方向に往復動する。
【0097】
続いて、図17を参照してカラーインクジェットプリンタ101の制御回路170の内部構成について説明する。図15は、カラーインクジェットプリンタ101の制御回路170の内部構成を示したブロック図である。
【0098】
図示するように、制御回路170の内部には、CPU171、メモリ173、周辺機器入出力部(PIO)174、タイマ175、駆動バッファ176等が設けられている。ただし、これに限定されるものではない。
【0099】
PIO174には、パーソナルコンピュータPC、PFモータ183、ASFモータ83が接続されている。駆動バッファ176は、インクジェット記録ヘッド700にドット形成のためのオン・オフ信号を供給するバッファとして使用される。これらは互いにバス177で接続され、相互にデータのやり取りが可能となっている。また、制御回路170には、所定周波数で駆動波形を出力する発振器178、及び発振器178からの出力をインクジェット記録ヘッド700に所定のタイミングで分配する分配出力器179も設けられている。
【0100】
『B2.カラーインクジェットプリンタの動作』
続いて、第2実施形態に係るカラーインクジェットプリンタ101の動作について、図18及び図19を参照しつつ説明する。図18は、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を示すフロー図である。図19は、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作中の給紙動作を詳細に示すフロー図である。
【0101】
以下に説明されるプリンタの各種の動作は、カラーインクジェットプリンタ101内の制御回路170によって実現される。本実施の形態では、メモリ173に格納されたプログラムをCPU171が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0102】
以下に説明するカラーインクジェットプリンタ101の給紙方法は、ピックアップローラ125を駆動する「第2駆動源」の一例としてのPFモータ183の回転ステップ数により、PFモータ183の駆動量を求め、そのPFモータ183の駆動量によりホッパ203上の用紙Pの残量を検出しようとするものである。
【0103】
まず、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を説明する。最初に、制御回路170からの給紙命令に従い、ピックアップローラ125は、ホッパ203上の用紙を給紙する(ステップs200)。次に、紙送りローラ121は、ピックアップローラ125により搬送された用紙Pをさらに所定量だけ搬送する(ステップs202)。次に、印刷ヘッドIH700は、紙送りローラ121により所定量だけ搬送された用紙Pにインクを吐出する(ステップs204)。そして、印刷ヘッドIH700により用紙Pにインクを吐出する印刷データがまだある場合(ステップs206:Yes)、紙送りローラ121は所定量だけ用紙Pを搬送し(ステップs202)、印刷ヘッド700は紙送りローラ121により搬送された用紙Pに再びインクを吐出する(ステップs204)。一方、印刷ヘッドIH700により用紙Pにインクを吐出する印刷データがない場合(ステップs206:No)、紙送りローラ121は、印刷ヘッドIH700により次の用紙にインクが吐出できるように、用紙Pを搬送する(ステップs208)。そして、さらに次の用紙の印刷する場合(ステップs210:Yes)、次の用紙を給紙し(ステップs200)、さらに上記の一連の流れを行う。一方、次の用紙に印刷しない場合(ステップs210:No)、一連の流れを終了する。
【0104】
続いて、カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作の中で、給紙動作の部分を詳細に説明する。まず、制御回路170は、給紙開始の命令を出す(ステップs600)。それに伴い、「媒体搬送手段」の一例であるピックアップローラ125を駆動する「第2駆動源」であるPFモータ183が駆動を開始する(ステップs620)。また、「媒体支持部材」の一例であるホッパ203を駆動する「第1駆動源」であるASFモータ184が、PFモータ183と同時に駆動を開始する(ステップs640)。なお、以下説明するASFモータ184とPFモータ183は、ステッピングモータである。この場合、駆動量をステッピングモータのステップ数で判断でき、ホッパ203上の用紙残量を検出し易い。
【0105】
そして、制御回路170は、第2駆動源であるPFモータ183が駆動を開始した時の、ステップ数A1を記憶する(ステップs602)。ここで、ステップ数A1が、ホッパ203上の用紙Pの残量を検出する際の基準値となる。
【0106】
次に、PFモータ183が駆動すると、用紙Pを搬送するためのピックアップローラ125が回転する(ステップs622)。これにより、用紙Pの搬送が可能となる。
【0107】
次に、ASFモータ184からホッパ203に動力が伝達され、ホッパ203が所定の退避位置から、用紙Pがピックアップローラ125に当接する当接位置へ移動を開始する(ステップs642)。これにより、給紙動作が開始されることになる。
【0108】
次に、ASFモータ184がさらに駆動することで、ホッパ203が当接位置に移動し、用紙Pがピックアップローラ125に当接する(ステップs624)。これにより、ピックアップローラ125がホッパ203上の用紙Pを搬送可能となる。また、次の用紙Pの給紙を待つ状態を維持できる。次に、ピックアップローラ125は、当接された用紙Pを搬送する(ステップs626)。
【0109】
次に、用紙経路上に設置された用紙検出センサ115は、ピックアップローラ125によって用紙経路内を搬送された用紙Pの先端を検知する(ステップs660)。これにより、ホッパ203上の用紙Pの残量の検出が可能となる。
【0110】
次に、制御回路170は、用紙検出センサ115が用紙Pの先端を検知した時の、第2駆動源であるPFモータ183のステップ数A2を記憶する(ステップs604)。これにより、ステップ数A1とステップ数A2を比較することで、用紙残量の検出が可能である。
【0111】
次に、ステップs602で求められたステップ数A1とステップs604で求められたステップ数A2により、回転ステップ数(A2−A1)を演算する(ステップs606)。これにより、PFモータ183の駆動量を求める。そして、このPFモータ183の駆動量を基に、ホッパ203上の用紙Pの残量を検出する(ステップs608)。そして、モニター105は、検出された用紙残量を表示する(ステップs670)。これにより、ユーザーはホッパ203上の用紙残量がわかる。
一方で、ピックアップローラ125は、所定の搬送量だけ用紙Pをさらに搬送する(ステップs628)。これにより、記録ヘッド700は、用紙Pに印刷可能となる。なお、後述するが、2枚目以降の給紙の場合、ピックアップローラ125の所定の搬送量は、その前の用紙の給紙の際に算出された調整量を基に決定される。そして、ホッパ203は、当接位置から所定の退避位置へ移動する(ステップs644)。
【0112】
次に、制御回路170は、検出された用紙残量を基に、ピックアップローラ125の搬送量の調整量を算出する(ステップs610)。そして、算出された調整量を基に、次の用紙をピックアップローラ125が搬送する際の、ピックアップローラ125の所定の搬送量を決定する(ステップs612)。
【0113】
そして、ホッパ203が当接位置から退避位置へ移動し、次の用紙でのピックアップローラ125の所定の搬送量を決定すると、制御回路170は、駆動停止命令を出す(ステップs614)。それに伴い、ホッパ203を駆動するASFモータ184と、ピックアップローラ125を駆動するPFモータ183が駆動を停止する(ステップs630、s646)。
【0114】
次に、給紙を継続する場合(ステップs616:Yes)、制御回路170は次の用紙Pの給紙開始命令をする(ステップs600)。一方で、所定枚数の用紙Pを給紙して、給紙継続する必要がなくなった時(ステップs616:No)、制御回路170は給紙終了命令をし(ステップs618)、用紙の給紙動作を終了する。
【0115】
以上のカラーインクジェットプリンタ101の動作によれば、ピックアップローラ125を駆動する「第2駆動源」の一例としてのPFモータ183がホッパ203上の用紙Pを搬送するために駆動を開始してから、用紙Pが用紙検出センサ115により検知されるまでのPFモータ183の駆動量により、ホッパ203上の用紙Pの残量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。また、残量検出した結果をモニター105により表示させることで、ユーザーにホッパ203上の用紙残量を知らせることができる。さらに、ピックアップローラ125の搬送量を調整することができる。
【0116】
===C.印刷システム===
次に、図20、図21を参照して、本実施の形態に係る印刷装置を含む印刷システムの構成について説明する。図20は、印刷システムの外観を示した図である。図21は、図20に示す印刷システムの構成を示した図である。
【0117】
印刷システム1000は、コンピュータ本体1102と、用紙残量の表示が可能な表示装置1104と、印刷装置であるプリンタ1106と、入力装置1108と、読取装置1110とを備えている。コンピュータ本体1102は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置1104は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ1106は、本実施形態ではカラーインクジェットプリンタが用いられているが、これに限られるものではない。入力装置1108は、本実施形態ではキーボード1108Aとマウス1108Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置1110は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置1110AとCD−ROMドライブ装置1110Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magnet Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
【0118】
なお、以上の説明においては、プリンタ1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続されて印刷システムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、印刷システムが、コンピュータ本体1102とプリンタ1106から構成されても良く、印刷システムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置1110のいずれかを備えていなくても良い。さらに、コンピュータ本体1102が収納された筐体内に、RAM等の内部メモリ1202と、ハードディスクドライブユニット1204等の外部メモリが設けられている。
【0119】
上述したプリンタの動作を制御するコンピュータプログラムは、例えばインターネット等の通信回線を経由して、プリンタ1106に接続されたコンピュータ1000等にダウンロードさせることができるほか、コンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録して配布等することもできる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクFD、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスクMO、ハードディスク、メモリ等の各種記録媒体を用いることができる。なお、このような記憶媒体に記憶された情報は、各種の読取装置1110によって、読み取り可能である。
【0120】
このようにして実現された印刷システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【0121】
===D.その他の実施形態===
以上、いくつかの実施の形態に基づき本発明に係る印刷装置等を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0122】
<媒体供給装置について>
上記各実施の形態では、媒体供給装置としてカラーインクジェットプリンタ(印刷装置)が説明されたが、これに限定されるものではない。例えば、ラベル等を送る搬送装置であっても当然良い。
【0123】
<印刷装置について>
上記各実施の形態では、印刷装置としてカラーインクジェットプリンタを用いたが、媒体に印刷処理できる印刷装置であれば、これに限られることなく、例えば、モノクロプリンタ、レーザプリンタ、ファクシミリ等に適用しても良い。
【0124】
<搬送量調整手段について>
上記各実施の形態では、搬送量調整手段である制御回路は、給紙ローラとピックアップローラの搬送量を調整したが、紙送りローラ24Aと紙送りローラ121の搬送量を調整してもよい。例えば、ホッパ13上の用紙が屈曲のある用紙である場合に適用すると有効である。
ホッパ上の用紙残量が多い程、ホッパと給紙ローラ間に挟まれた用紙は、曲がりやすい。そして、この用紙が屈曲のある用紙だと、曲がった形状で用紙搬送経路上を搬送される。そのため、紙送りローラによる実際の搬送量にバラツキが生じる。用紙残量が多いほど、紙送りローラによる実際の搬送量は、所定の搬送量より小さくなる。この場合、印刷ヘッドが搬送された用紙にインクを吐出する際、インクが用紙の所定に位置に落下せず、印刷品質を低下させてしまう。
そこで、ホッパ上の用紙残量を検出して、この結果を基に、紙送りローラの搬送量を調整すれば、インクが用紙の所定の位置に落下し、高品質な印刷を実現することができる。
【0125】
<媒体支持部材について>
上記各実施の形態では、媒体支持部材であるホッパは、回転軸を中心に揺動しながら移動していた。しかし、これに限られることなく、ホッパは、水平に移動する構成であってもよい。
【0126】
<媒体検知手段について>
上記各実施の形態では、媒体検知手段、はレバーを用いた機械的なセンサであった。しかし、媒体検知手段は、光学式のセンサであってもよい。
【0127】
【発明の効果】
量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するため駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するから、媒体の量を検知するためのセンサ等を設ける必要がなく、簡易に媒体の量を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーインクジェットプリンタ1の外観を示した図である。
【図2】カラーインクジェットプリンタ1の給紙・搬送部周辺の構成を示した図である。
【図3】カラーインクジェットプリンタ1の搬送部を詳細に示した図である。
【図4】カラーインクジェットプリンタ1のキャリッジ51周辺の構成を示した図である。
【図5】カラーインクジェットプリンタ1の制御回路70の内部構成を示したブロック図である。
【図6】紙給紙ユニット10の詳細を示す斜視図である。
【図7】図6のI−I断面図である。
【図8】図8Aは、ホッパ上の用紙残量が多い場合の、所定の退避位置から当接位置までのホッパの動きを示す図である。図8Bは、ホッパ上の用紙残量が少ない場合の、所定の退避位置から当接位置までのホッパの動きを示す図である。
【図9】駆動源の駆動量に対するホッパ上の用紙残量を示す表である。
【図10】図10Aは、用紙残量を図で示す一例である。図10Bは、用紙残量を文字で示す一例である。
【図11】図11Aは、ホッパ上の用紙残量が多い場合の、最上位にある用紙Pに対する給紙ローラ11の給紙力を示す図である。図11Bは、ホッパ13上の用紙残量が少ない場合の、最上位にある用紙Pに対する給紙ローラ11の給紙力を示す図である。
【図12】PFモータ83の駆動量に応じて、紙送りローラ24Aが用紙Pを搬送する際の調整量を示す表である。
【図13】カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作を示すフロー図である。
【図14】カラーインクジェットプリンタ1の一連の動作中の給紙動作を詳細に示すフロー図である。
【図15】カラーインクジェットプリンタ101の外観を示した図である。
【図16】カラーインクジェットプリンタ101の側断面概略図である。
【図17】カラーインクジェットプリンタ101の制御回路170の内部構成を示したブロック図である。
【図18】カラーインクジェットプリンタ101の一連の動作を示すフロー図である。
【図19】カラーインクジェットプリンタ101の一連の動作中の給紙動作を詳細に示すフロー図である。
【図20】印刷システムの外観を示した図である。
【図21】図20に示す印刷システムの構成を示した図である。
【符号の説明】
1 カラーインクジェットプリンタ本体 2 操作パネル
2A 操作ボタン 2B 表示ランプ
3 排紙部 3A 排紙トレー
4 給紙部 5 モニター
8 インク・カートリッジ着脱部 10 紙給紙ユニット
11 給紙ローラ 12 給紙ローラ軸
13 ホッパ 13A 回転軸
13B ホッパバネ 13C カムフォロア
14 分離パット 15 ガイド
21 プラテン 24A 紙送りローラ
24B 排紙ローラ 25A フリーローラ
25B フリーローラ 46 キャッピング装置
47 ポンプユニット 48 キャップ
51 キャリッジ 54 摺動軸
55 駆動ベルト 56 プーリ
61 リニア式エンコーダ 62 ロータリー式エンコーダ
62A スケール 62B 検出部
63 用紙検出センサ 64 紙幅センサ
64A 発光部 64B 受光部
70 制御回路 71 CPU
73 メモリ 74 PIO
75 タイマ 76 駆動バッファ
77 バス 78 発振器
79 分配出力器 81 キャリッジモータ
83 紙送りモータ 101 カラーインクジェットプリンタ
101A 装置本体 102 給紙部
105 モニター 111 記録部
115 用紙検知センサ 121 紙送りローラ
123 リバースローラ 125 ピックアップローラ
128 搬送ローラ 129 搬送従動ローラ
130 ガイドローラ 132 記録部下流側駆動ローラ
133 記録部下流側従動ローラ 135A 記録部補助ローラ
135B 記録部補助ローラ 165 プラテン
170 制御回路 171 CPU
173 メモリ 174 PIO
175 タイマ 176 駆動バッファ
177 バス 178 発振器
179 分配出力器 183 PFモータ
184 ASFモータ 191 ローラ駆動用ギヤ
195 ホッパ駆動用ギヤ 200 給紙トレー
201 手差しトレー 201A 可動エッジガイド
203 ホッパ 203A 回転軸
500 第1排出部 600 第2排出部
700 インクジェット記録ヘッド 701 キャリッジ
703 キャリッジガイド軸 705 インク・カートリッジ
710 カートリッジ取付フレーム 902 フレーム
905 給紙ローラユニット 906 エッジガイド
908 ホッパカム 909 ローラ駆動用歯車
910 エンコーダ 920 サブフレーム
925 係止爪 1000 印刷システム
1102 コンピュータ本体 1104 表示装置
1106 プリンタ 1108 入力装置
1108A キーボード 1108B マウス
1110 読取装置
1110A フレキシブルディスクドライブ装置
1110B CD−ROMドライブ装置
1202 内部メモリ
1204 ハードディスクドライブユニット
INC1、INC2 インク・カートリッジ
IH1、IH2、IH3、IH4、IH5、IH6 印字ヘッド
P 用紙
Claims (14)
- 積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、
前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、
前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、
前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。 - 積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、
前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、
前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置において、
前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、
前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする媒体供給装置。 - 請求項1に記載の媒体供給装置において、
前記駆動源は、ステッピングモータであることを特徴とする媒体供給装置。 - 請求項2に記載の媒体供給装置において、
前記第1駆動源と前記第2駆動源は、ステッピングモータであることを特徴とする媒体供給装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の媒体供給装置において、
前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を示す情報を表示するための媒体量表示手段を有することを特徴とする媒体供給装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の媒体供給装置において、
前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、
前記搬送量調整手段は、前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量を調整することを特徴とする媒体供給装置。 - 積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を用い、
前記媒体支持部材を、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動させるステップと、
前記媒体搬送手段によって、当接させられた前記積層された媒体を搬送するステップと、を有する媒体供給方法において、
前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップを有することを特徴とする媒体供給方法。 - 積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を用い、
前記媒体支持部材を、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動させるステップと、
前記媒体搬送手段によって、当接させられた前記積層された媒体を搬送するステップと、を有する媒体供給方法において、
前記第1駆動源と前記第2駆動源とを同時に駆動を開始させるステップと、
前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出するステップと、を有することを特徴とする媒体供給方法。 - 積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材と前記媒体搬送手段とを駆動するための駆動源と、を有し、
前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、
前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、
前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置において、
前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷装置。 - 請求項9に記載の印刷装置において、
前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、
前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返すことを特徴とする印刷装置。 - 積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、
前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、
前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、
前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置において、
前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、
前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷装置。 - 請求項11に記載の印刷装置において、
前記媒体搬送手段により搬送された媒体を、さらに搬送する際の搬送量を調整するための搬送量調整手段を有し、
前記積層された媒体の量に応じて前記搬送量調整手段によって調整された前記搬送量に基づいて媒体を搬送する動作と、前記印刷ヘッドが搬送された媒体に印刷を行う動作と、を繰り返すことを特徴とする印刷装置。 - コンピュータ、並びに、
積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、
前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、
前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、
前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置、
を有する印刷システムにおいて、
前記量検出手段は、前記駆動源が前記積層された媒体を搬送するために駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷システム。 - コンピュータ、並びに、
積層された媒体を支持するための移動可能な媒体支持部材と、前記媒体支持部材に支持された媒体の量を検出するための量検出手段と、前記媒体を搬送するための媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段により搬送された媒体を検知するための媒体検知手段と、前記媒体支持部材を駆動するための第1駆動源と、前記媒体搬送手段を駆動するための第2駆動源と、を有し、
前記媒体支持部材は、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接していない所定の退避位置から、積層された媒体が前記媒体搬送手段に当接する当接位置まで移動し、
前記媒体搬送手段は、当接させられた前記積層された媒体を搬送する媒体供給装置と、
前記媒体供給装置によって供給された媒体に印刷を行う印刷ヘッドと、を備えた印刷装置、
を有する印刷システムにおいて、
前記第2駆動源は、前記第1駆動源と同時に駆動を開始可能であり、
前記量検出手段は、前記第1駆動源と前記第2駆動源が前記積層された媒体を搬送するために同時に駆動を開始してから、前記媒体が前記媒体検知手段により検知されるまでの前記第2駆動源の駆動量により、前記媒体支持部材上の積層された媒体の量を検出することを特徴とする印刷システム。
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JP2003131671A JP2004331344A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 媒体供給装置、媒体供給方法、印刷装置、印刷システム |
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Cited By (2)
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JP2007245501A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Seiko Epson Corp | 印刷装置、印刷報知方法及びそのプログラム |
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2003
- 2003-05-09 JP JP2003131671A patent/JP2004331344A/ja active Pending
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