JP2004330980A - 二輪車用集配カゴ - Google Patents
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- A45C7/0018—Rigid or semi-rigid luggage
- A45C7/0022—Rigid or semi-rigid luggage comprising an integrated expansion device
- A45C7/0031—Rigid or semi-rigid luggage comprising an integrated expansion device telescopic
Abstract
【課題】従来から使用されている二輪車用の集配カゴを利用可能としつつ、その収納容積を可変することを可能とした二輪車用集配カゴを提供すること。
【解決手段】集配カゴ本体(2)と、集配カゴ本体(2)に外装されるカバー体(3)と、カバー体(3)の上部開口を覆う蓋体(5)と、集配カゴ本体(2)に対してカバー体(3)を、上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構(6)を設け、カバー体(3)は、外力を受けることで容易に変形可能な素材で形成され、カバー体摺動係止機構(6)は、カバー体(3)内周側に固着したスライドプレート(10)と、集配カゴ本体(2)の外周側に固着した、スライドプレート(10)が挿入可能なスライドガイド(901)を備えるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受け(14)と、を具備した。
【選択図】 図1
【解決手段】集配カゴ本体(2)と、集配カゴ本体(2)に外装されるカバー体(3)と、カバー体(3)の上部開口を覆う蓋体(5)と、集配カゴ本体(2)に対してカバー体(3)を、上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構(6)を設け、カバー体(3)は、外力を受けることで容易に変形可能な素材で形成され、カバー体摺動係止機構(6)は、カバー体(3)内周側に固着したスライドプレート(10)と、集配カゴ本体(2)の外周側に固着した、スライドプレート(10)が挿入可能なスライドガイド(901)を備えるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受け(14)と、を具備した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は二輪車用の集配カゴに係り、より詳しくは、集配する荷物の量や体積等に応じて収納容積を増減し得て、集配作業の効率を向上し得るとともに、低コストでの製造を可能とした二輪車用集配カゴに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、二輪車により荷物を集配するに際して、荷台に荷物を収容するためのカゴを搭載することが行なわれているが、従来から用いられている集配用のカゴは、一般的に収納容積が一定であるために、集配される荷物の量や体積に応じて、夫々収納容積の異なる集配カゴに交換して二輪車に搭載しなければならず、集配作業の効率を低下させるという問題点があった。
【0003】
また、従来から用いられている集配カゴは一般的に、上部を開口とした箱型形状としているために、走行中に荷物が落下等することを防止するために、走行中は、上部開口に網を被せることが一般的に行なわれており、そのため、荷物を取り出し、あるいは荷物を収納する際に網を取らなければならず、作業が煩雑にならざるをえなかった。
【0004】
そこで、本発明者は過去において、このような問題点を解決するために、二輪車用集配箱を提案した(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
即ち、この二輪車用集配箱は、有底筒形状の内側本体と、この内側本体に外装される筒形状の外側本体と、この外側本体を覆う蓋体とを有するとともに、外側本体を内側本体に対して上下方向に摺動可能に支持するための本体摺動機構、及び、内側本体に外側本体を上下方向の所望高さ位置で係止するための本体係止機構を備えており、これによって、内側本体に対して外側本体を、上下動させるとともに所望高さ位置で係止させることにより、収納容積を自在にすることを可能にしており、また、蓋体を備えているために網等を不要にした。
【0006】
【特許文献1】
特許第3373038号公報(図4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記二輪車用集配箱では、内側本体に対して外側本体を所望高さ位置で係止するための方法として複雑な機構を採用しているために、製造コストが高くなる一方、使用頻度が高くなると壊れ易いという問題点が指摘されていた。
【0008】
また、従来から、例えば郵便物の集配に際しては専用の集配カゴを用いることが多いために、全国で使用されている二輪車用の集配カゴの数は膨大な数にのぼっているが、前記二輪車用集配箱は、この集配カゴとは異なった構成を採用しているために、従来から使用されている二輪車用集配カゴを前記二輪車用集配箱に切り替えるとすると、膨大な数にのぼる二輪車用集配カゴが無駄になってしまうという問題点がある。
【0009】
そこで、本発明は、従来から使用されている二輪車用の集配カゴを利用可能としつつ、その収納容積を可変することを可能とした二輪車用集配カゴを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の二輪車用集配カゴは、二輪車の荷台に固設される有底略筒形状の集配カゴ本体と、該集配カゴ本体に下端部近傍部分が外装される略筒形状のカバー体と、該カバー体の上部開口を覆う蓋体と、前記集配カゴ本体に対して前記カバー体を、上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構と、を設けた二輪車用集配カゴであって、
前記カバー体は、外力を受けることにより容易に変形可能な素材により形成されており、
前記カバー体摺動係止機構は、前記カバー体内周側に略対向する配置で固着したスライドプレートと、
前記集配カゴ本体の外周側に略対向する配置で固着した、前記スライドプレートが挿入可能であるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受けと、を具備したことを特徴としている。
【0011】
本発明の二輪車用集配箱では、二輪車用の集配カゴと同様の構成としている集配カゴ本体に外装される略筒形状のカバー体と、このカバー体の上部開口を覆う蓋体と、前記カバー体を、集配カゴ本体に対して上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構とを設けているために、従来から使用されている二輪車用集配カゴを利用しつつ、その収納容積を可変にすることが可能である。
【0012】
そのために、従来から使用されている膨大な数にのぼる二輪車用集配箱を無駄にすること無く、この二輪車用集配カゴの利用範囲を広げることが可能となる。
【0013】
また、本発明の二輪車用集配カゴでは、カバー体の内周側に固着したスライドプレートと、集配カゴ本体の外周側に固着した、前記スライドプレートが挿入可能であるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受けによりカバー体摺動係止機構を構成しており、これにより、スライドプレートをスライドガイドに沿って上下動させることにより集配カゴ本体に対してカバー体を上下動させて収納容積を可変することを可能にするとともに、スライドプレートがスライドガイドにおける所定角度だけ変形させた部分に進入した場合には、スライドガイドとスライドプレートとの摺動抵抗によりスライドプレートを係止することを可能にしているために、複雑な機構を用いることなく、集配カゴ本体に対するカバー体の、上下動及び所望高さ位置での係止ができ、製造コストを抑えることができるとともに、使用頻度が多くなった場合でも壊れることがなく、長期間に亘っての使用が可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の二輪車用集配カゴでは、従来から郵便物の集配等に用いられていた二輪車用の集配カゴと同様の構成によりなる集配カゴ本体を備えており、この集配カゴ本体には、略筒形状であるとともに、布等の、外力を受けることにより容易に変形可能な素材により構成されたカバー体の下端部近傍部分が外装されており、このカバー体には、カバー体の上部開口を覆うことが可能なようにして、蓋体が開閉自在に装着されている。
【0015】
また、本発明の二輪車用集配カゴでは、前記カバー体を、前記集配カゴ本体に対して上下方向に摺動可能に支持するとともに、前記集配カゴ本体に対して上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構が設けられている。
【0016】
そして、このカバー体摺動係止機構は、前記カバー体内周側に略対向する配置で固着したスライドプレートと、前記集配カゴ本体外周側に略対向する配置で固着したプレート受けとを備えており、プレート受けは、前記スライドプレートが挿入可能なスライドガイドを備えているとともに、下方部分を所定角度だけ変形させている。
【0017】
ここで、前記カバー体は布により形成するとよく、これにより、製造コストを低く抑えることが可能となるとともに、二輪車用集配カゴ全体を軽量化することが可能となる。
【0018】
また、前記プレート受けは、集配カゴ本体に固設されるスライドカバーと、前記スライドプレートが挿入可能なスライドガイドを備えるとともに下方部分を所定角度だけ変形させ、前記スライドガイドが前記スライドカバーと対向する配置で前記スライドカバーに固定されたスライドボディーとにより構成するとよく、これにより、簡単な構成でカバー体摺動係止機構を構成することができる。
【0019】
【実施例】
本発明の二輪車用集配カゴの実施例について説明すると、図1及び図2は本実施例の二輪車用集配カゴ1を示した斜視図であり、図3は本実施例の二輪車用集配カゴ1の構造を示した断面図であり、図において2は集配カゴ本体である。また、図において3は、この集配カゴ本体2に外装されるとともに集配カゴ本体2に対して上下方向に摺動可能とされるカバー体であり、更に、図において5は、前記カバー体3の上部開口を覆う蓋体である。そして、図1は、カバー体3を上昇させた状態を示し、図2は、カバー体3を下降させた状態を示している。
【0020】
ここで、前記集配カゴ本体2について説明すると、図3は、前記カバー体3を取り外した状態の本実施例の二輪車用集配カゴを示す斜視図であり、図3において、本実施例における集配カゴ本体2は、従来から郵便物の集配等に用いられていた二輪車用の集配カゴと同様の構成としており、即ち、樹脂により、有底の略四角筒形状に形成されている。
【0021】
また、側壁外側面には複数本のリブ201が高さ方向に沿って形成されているとともに、上端部及びその僅かに下方側における外周全域には、2段階に亘って縁部202が形成され、この構成により、その内部に集配物を収納可能としている。
【0022】
次に、前記カバー体3について説明すると、図5は、蓋体5を装着した状態のカバー体3を示す斜視図であり、図5において3がカバー体である。そして、本実施例における前記カバー体3は、図にも示されるように、全体を略四角筒形状としており、従って、上部開口306及び下部開口307を備えている。
【0023】
また、本実施例における前記カバー体3は、全体を、防水加工された布により形成するとともに、上縁部301を袋状にして、この袋状にした上縁部301内に、樹脂等により形成した枠材302を収納し(図6参照)、これにより、特に上下方向に向けた外力が加わった場合には、上縁部301を除いた部分が容易に変形し、この変形により高さ方向の寸法を可変可能としている。
【0024】
ここで、図9は前記カバー体3を背面側から示した図であり、図において、カバー体3の下端部303もまた袋状にしており、この袋状にした下端部303の内部には、両端部を、袋状にした下端部から延出させた紐304が収納されている。そして、この紐304を用いて、カバー体3を、前記集配カゴ本体2に係止することを可能としている。
【0025】
次に、図5に示すように、前記カバー体3の上部には、ヒンジ部4を介して、蓋体5が、カバー体3の上部開口303を閉塞可能なようにして、開閉自在に装着されている。
【0026】
そして、蓋体5は、全体を防水加工した布等により構成しており、前記カバー体3の上部開口306を閉塞可能な面積を有する蓋体本体501と、この蓋体本体501の周縁部全域において、蓋体5で前記カバー体3の上部開口306を閉塞した際にカバー体3側になる方向へ向けて連設した縁部502とを有し、縁部502は、袋状にした内部に、樹脂等の枠材503を収納して構成されている(図6参照)。
【0027】
なお、図5における504、及び、図9における305は係止用のテープであり、即ち、本実施例においては、前記カバー体3の背面における上縁部301の任意の箇所と、蓋体5の上面において、蓋体5を約270度開いた場合における前記カバー体3の背面に備えた係止用テープ305に対向する箇所には、それぞれ、互いに着脱自在の係止用のテープ305、504を備えおり、これにより、蓋体5を約270度開くことによって、蓋体5をカバー体3に固定可能としている。
【0028】
また、図1及び図2において13は、蓋体5を閉めた場合に、この蓋体5をカバー体3に固定するための係止手段であり、この係止手段としては、蓋体5をカバー体3に係止可能であればいずれの手段を用いてもよく、例えば、相互に作用して着脱自在な係止用のテープ等でもよい。
【0029】
更に、本実施例において前記ヒンジ部4としては、カバー体2における蓋体5を装着する縁部全域及び蓋体5におけるカバー体3に装着される縁部全域とを防水加工された布により連結し、これによりヒンジ部4としている。
【0030】
次に、前記カバー体3を前記集配カゴ本体2に対して上下方向に摺動可能にするとともに上下方向の所望高さ位置で係止可能とするためのカバー体摺動係止機構6について説明すると、図7は、前記カバー体摺動係止機構6を分解した図であり、本実施例におけるカバー体摺動係止機構6は、前記カバー体3の内周側に固設されるスライドプレート10と、前記集配カゴ本体2に固設されるプレート受け14により構成されている。
【0031】
そして、プレート受け14は、前記集配カゴ2に固設されるボディープレート7と、このボディープレート7に固設された、スライドカバー8及びスライドボディー9を備えている。そして、図3及び図4に示すように、ボディープレート7を前記集配カゴ2に固設するとともに、このボディープレート7に、スライドカバー8及びスライドボディー9を固設して構成されている。
【0032】
即ち、図において7がボディープレートであり、本実施例においてこのボディープレート7は、側面形状を略コ字形状とした金属製部品であり、前記集配カゴ本体2の上端部に形成された2段階の縁部202を挟み込むようにして集配カゴ本体2に装着された後に、ボルト11により固定されている。
【0033】
そして、このボディープレート7には、平板状のスライドカバー8と、このスライドカバー8に重ね合わされたスライドボディー9が、ボルト12により固定されている。
【0034】
ここで、前記スライドボディー9について説明すると、本実施例においてスライドボディー9は、前記スライドカバー8とほぼ同寸法の幅を有するとともに、その高さ寸法に関しては、前記スライドカバー8の高さ寸法よりも長い寸法としている。具体的には、本実施例においては、スライドボディー9の高さ寸法としては、スライドカバー8の高さ寸法の約2倍強としている。
【0035】
そして、その長手方向(高さ方向)に沿って、両端部近傍部分を残して、反スライドカバー8側へ向けて凸状に変形させており、これにより、スライドガイド901を形成している。
【0036】
また、本実施例において前記スライドボディー9は、側面形状を略く字形状としている。具体的には、上端部を揃えてスライドカバー8に重ね合わせた場合において、スライドカバー8の下端部の近傍部分より下方になる部分に関して、この部分をスライドカバー8側へ所定角度だけ傾けて変形部903を形成し、スライドカバー8と重なり合う部分近傍を装着部902としている。なお、この変形角度に関しては10度乃至20度前後が好ましいが、特に限定はされない。
【0037】
次に、図7において10はスライドプレートであり、本実施例においてこのスライドプレート10は、外力を受けた場合に変形可能な素材により、例えば樹脂等により形成された平板状としており、図5に示すように、前記カバー体3の内周側において、略対向する配置で固設されている。具体的には、スライドプレート10は、前記集配カゴ本体2にカバー体3を外装した際に、前記スライドガイド901内に挿入可能なような配置でカバー体3の内周側に固設されており、スライドプレート10が前記スライドガイド901内に挿入するようにして、カバー体3を集配カゴ本体2に外装している。
【0038】
次に、このように構成される本実施例におけるカバー体摺動係止機構6の作用について、図8を用いて説明すると、図8(A)はスライドプレート10の下端をスライドボディー9における装着部902の下端とほぼ同一の位置にしている状態の断面を示しており、この状態はカバー体3を上昇させている状態であり、この状態においては、スライドプレート10の下端部が前記装着部902と変形部903との境部分に位置するために、変形部903が障害となり、スライドプレート10に何ら外力を加えない限りは、スライドプレート10が下方向に移動することは無い。
【0039】
次に、この状態でスライドプレート10に下方向へ向けた外力を加えると、スライドプレート10は、スライドボディー9の変形部903と摺動しながら、かつ、スライドプレート9の変形部903の角度に応じて変形しながら下降していき、これにより、カバー体3を下降させることが可能となる。そしてこのとき、スライドプレート10には、スライドボディー9における変形部903との摺動による摺動抵抗が強く働くために、スライドプレート10が摺動しながら下降している状態でスライドプレート10への外力を無くすると、その時点における位置でスライドプレート10は停止する。
【0040】
従って、スライドプレート10をカバー体3に固設した本実施例においては、カバー体3に上下方向の外力を加えることによって、集配カゴ本体2に対してカバー体3を、上下方向に摺動させることができるとともに、更に、集配カゴ本体2に対してカバー体3を、上下方向における所望の高さ位置で係止することが可能となる。
【0041】
次に、このように構成される本実施例の二輪車用集配カゴの作用について説明すると、本実施例の二輪車用集配カゴ1を使用する場合には、プレート受け14が固設された集配カゴ本体2を二輪車の荷台に固設するとともに、スライドプレート10が固設されたカバー体3を、カバー体摺動係止機構6におけるスライドガイド901内にスライドプレート10が挿入されるようにして、集配カゴ本体2に外装する。
【0042】
そしてその後、カバー体3の下端部303の内部に収納した紐304の両端部を結んで、この紐304によって集配カゴ本体2を締付け、これにより集配カゴ本体2に対してカバー体3の下端部を固定する。なおこのときに、より好ましくは、集配カゴ本体2の上端部における縁部202の下側で紐を結ぶとよく、これにより、カバー体3を必要以上に上昇させようとした場合には、紐304が集配カゴ本体2の縁部202に引っ掛かり、カバー体3が集配カゴ2から外れることを防止できる。
【0043】
次に、この状態で、カバー体3に上下方向の外力を加えると、前述の機構によって、カバー体3の内周側に固設したスライドプレート10がスライドガイド901内を上下動するとともに、集配カゴ本体2に対してカバー体3が上下方向に移動して、これにより本実施例の二輪車用集配カゴ1の収納容積を変化させることができる。
【0044】
そしてこのとき、前述のように、本実施例におけるカバー体摺動係止機構6では、スライドボディー9を略く字状に形成することで変形部903を形成しているので、スライドプレート10に下方向の外力を加えて、スライドプレート10の下端部分をスライドボディー9における変形部903内に進入させた場合においては、スライドプレート10にはスライドボディー9における変形部903との摺動による摺動抵抗が強く働くために、スライドプレート10の下端部分をスライドボディー9における変形部903内に進入させている状態でスライドプレート10へ加えている外力を無くすると、その時点における位置でスライドプレート10を停止させることができる。
【0045】
そのため、本実施例における二輪車用集配カゴ1では、集配カゴ本体2に対して、カバー体3を上下方向に摺動させることができるとともに上下方向における所望の高さ位置で係止することが可能となる。
【0046】
また、本実施例の二輪車用集配カゴ1では、カバー体3の上部開口を覆う蓋体を開閉自在に備えるとともに、蓋体5を開いた状態でカバー体3に固定することができるので、荷物の出し入れの際も煩雑な作業を行なう必要が無くなった。
【0047】
このように、本実施例における二輪車用集配カゴでは、複雑な機構を採用すること無く、また従来から郵便物の集配等に用いられている集配カゴを利用しつつその収納容積を可変させることが可能であるので、低コストによって収納容積を可変可能な二輪車用集配カゴを製造することができるとともに、使用頻度が高くなった場合でも壊れることがない、二輪車用集配カゴを提供することが可能である。
【0048】
更に、カバー体を布等により構成しているために、軽量化を図ることが可能であるとともに、これによっても低コストを達成することが可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明の二輪車用集配カゴは以上説明した形態で実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0050】
本発明の二輪車用集配カゴは、二輪車の荷台に固設される有底略筒形状の集配カゴ本体と、該集配カゴ本体に下端部近傍部分が外装される略筒形状のカバー体と、該カバー体の上部開口を覆う蓋体と、前記集配カゴ本体に対して前記カバー体を、上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構と、を設けた二輪車用集配カゴであって、
前記カバー体は、外力を受けることにより容易に変形可能な素材により形成されており、前記カバー体摺動係止機構は、前記カバー体内周側に略対向する配置で固着したスライドプレートと、前記集配カゴ本体の外周側に略対向する配置で固着した、前記スライドプレートが挿入可能であるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受けと、を具備したことを特徴としている。
【0051】
このように、本発明の二輪車用集配箱では、二輪車用の集配カゴと同様の構成としている集配カゴ本体に外装される略筒形状のカバー体と、このカバー体の上部開口を覆う蓋体と、前記カバー体を、集配カゴ本体に対して上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構とを設けているために、従来から使用されている二輪車用集配カゴを利用しつつ、その収納容積を可変にすることが可能であり、従来から使用されている膨大な数にのぼる二輪車用集配箱を無駄にすること無く、この二輪車用集配カゴの利用範囲を広げることが可能となる。
【0052】
また、本発明の二輪車用集配カゴでは、カバー体の内周側に固着したスライドプレートと、集配カゴ本体の外周側に固着した、前記スライドプレートが挿入可能であるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受けによりカバー体摺動係止機構を構成しており、これにより、スライドプレートをスライドガイドに沿って上下動させることにより集配カゴ本体に対してカバー体を上下動させて収納容積を可変することを可能にするとともに、スライドプレートがスライドガイドにおける所定角度だけ変形させた部分に進入した場合には、スライドガイドとスライドプレートとの摺動抵抗によりスライドプレートを固定することを可能にしているために、複雑な機構を用いることなく、集配カゴ本体に対するカバー体の、上下動及び所望高さ位置での係止ができ、製造コストを抑えることができるとともに、使用頻度が多くなった場合でも壊れることがなく、長期間に亘っての使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二輪車用集配カゴの実施例においてカバー体を上昇させている状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の二輪車用集配カゴの実施例においてカバー体を下降させている状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の二輪車用集配カゴの実施例における集配カゴ本体を説明するための図である。
【図4】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるプレート受けの固設方法を示すための断面図である。
【図5】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるカバー体及び蓋体を説明するための図である。
【図6】本発明の二輪車用集配カゴの実施例の構造を示す断面図である。
【図7】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるカバー体摺動係止機構を説明するための分解斜視図である。
【図8】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるカバー体摺動係止機構の作用を説明するための断面図である。
【図9】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるカバー体の背面図である。
【符号の説明】
1 二輪車用集配カゴ
2 集配カゴ本体
201 リブ
202 集配カゴ本体における縁部
3 カバー体
301 カバー体における上縁部
302 カバー体における枠材
303 上部開口部
304 下部開口部
305 係止用テープ
306 カバー体における上部開口
307 カバー体における下部開口
4 ヒンジ部
5 蓋体
501 蓋体本体
502 蓋体本体の縁部
503 蓋体における枠材
504 係止用テープ
6 カバー体摺動係止機構
7 ボディープレート
8 スライドカバー
9 スライドボディー
901 スライドガイド
10 スライドプレート
11、12 ボルト
13 カバー体と集配カゴ本体を係止するための係止手段
14 プレート受け
【発明の属する技術分野】
本発明は二輪車用の集配カゴに係り、より詳しくは、集配する荷物の量や体積等に応じて収納容積を増減し得て、集配作業の効率を向上し得るとともに、低コストでの製造を可能とした二輪車用集配カゴに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、二輪車により荷物を集配するに際して、荷台に荷物を収容するためのカゴを搭載することが行なわれているが、従来から用いられている集配用のカゴは、一般的に収納容積が一定であるために、集配される荷物の量や体積に応じて、夫々収納容積の異なる集配カゴに交換して二輪車に搭載しなければならず、集配作業の効率を低下させるという問題点があった。
【0003】
また、従来から用いられている集配カゴは一般的に、上部を開口とした箱型形状としているために、走行中に荷物が落下等することを防止するために、走行中は、上部開口に網を被せることが一般的に行なわれており、そのため、荷物を取り出し、あるいは荷物を収納する際に網を取らなければならず、作業が煩雑にならざるをえなかった。
【0004】
そこで、本発明者は過去において、このような問題点を解決するために、二輪車用集配箱を提案した(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
即ち、この二輪車用集配箱は、有底筒形状の内側本体と、この内側本体に外装される筒形状の外側本体と、この外側本体を覆う蓋体とを有するとともに、外側本体を内側本体に対して上下方向に摺動可能に支持するための本体摺動機構、及び、内側本体に外側本体を上下方向の所望高さ位置で係止するための本体係止機構を備えており、これによって、内側本体に対して外側本体を、上下動させるとともに所望高さ位置で係止させることにより、収納容積を自在にすることを可能にしており、また、蓋体を備えているために網等を不要にした。
【0006】
【特許文献1】
特許第3373038号公報(図4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記二輪車用集配箱では、内側本体に対して外側本体を所望高さ位置で係止するための方法として複雑な機構を採用しているために、製造コストが高くなる一方、使用頻度が高くなると壊れ易いという問題点が指摘されていた。
【0008】
また、従来から、例えば郵便物の集配に際しては専用の集配カゴを用いることが多いために、全国で使用されている二輪車用の集配カゴの数は膨大な数にのぼっているが、前記二輪車用集配箱は、この集配カゴとは異なった構成を採用しているために、従来から使用されている二輪車用集配カゴを前記二輪車用集配箱に切り替えるとすると、膨大な数にのぼる二輪車用集配カゴが無駄になってしまうという問題点がある。
【0009】
そこで、本発明は、従来から使用されている二輪車用の集配カゴを利用可能としつつ、その収納容積を可変することを可能とした二輪車用集配カゴを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の二輪車用集配カゴは、二輪車の荷台に固設される有底略筒形状の集配カゴ本体と、該集配カゴ本体に下端部近傍部分が外装される略筒形状のカバー体と、該カバー体の上部開口を覆う蓋体と、前記集配カゴ本体に対して前記カバー体を、上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構と、を設けた二輪車用集配カゴであって、
前記カバー体は、外力を受けることにより容易に変形可能な素材により形成されており、
前記カバー体摺動係止機構は、前記カバー体内周側に略対向する配置で固着したスライドプレートと、
前記集配カゴ本体の外周側に略対向する配置で固着した、前記スライドプレートが挿入可能であるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受けと、を具備したことを特徴としている。
【0011】
本発明の二輪車用集配箱では、二輪車用の集配カゴと同様の構成としている集配カゴ本体に外装される略筒形状のカバー体と、このカバー体の上部開口を覆う蓋体と、前記カバー体を、集配カゴ本体に対して上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構とを設けているために、従来から使用されている二輪車用集配カゴを利用しつつ、その収納容積を可変にすることが可能である。
【0012】
そのために、従来から使用されている膨大な数にのぼる二輪車用集配箱を無駄にすること無く、この二輪車用集配カゴの利用範囲を広げることが可能となる。
【0013】
また、本発明の二輪車用集配カゴでは、カバー体の内周側に固着したスライドプレートと、集配カゴ本体の外周側に固着した、前記スライドプレートが挿入可能であるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受けによりカバー体摺動係止機構を構成しており、これにより、スライドプレートをスライドガイドに沿って上下動させることにより集配カゴ本体に対してカバー体を上下動させて収納容積を可変することを可能にするとともに、スライドプレートがスライドガイドにおける所定角度だけ変形させた部分に進入した場合には、スライドガイドとスライドプレートとの摺動抵抗によりスライドプレートを係止することを可能にしているために、複雑な機構を用いることなく、集配カゴ本体に対するカバー体の、上下動及び所望高さ位置での係止ができ、製造コストを抑えることができるとともに、使用頻度が多くなった場合でも壊れることがなく、長期間に亘っての使用が可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の二輪車用集配カゴでは、従来から郵便物の集配等に用いられていた二輪車用の集配カゴと同様の構成によりなる集配カゴ本体を備えており、この集配カゴ本体には、略筒形状であるとともに、布等の、外力を受けることにより容易に変形可能な素材により構成されたカバー体の下端部近傍部分が外装されており、このカバー体には、カバー体の上部開口を覆うことが可能なようにして、蓋体が開閉自在に装着されている。
【0015】
また、本発明の二輪車用集配カゴでは、前記カバー体を、前記集配カゴ本体に対して上下方向に摺動可能に支持するとともに、前記集配カゴ本体に対して上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構が設けられている。
【0016】
そして、このカバー体摺動係止機構は、前記カバー体内周側に略対向する配置で固着したスライドプレートと、前記集配カゴ本体外周側に略対向する配置で固着したプレート受けとを備えており、プレート受けは、前記スライドプレートが挿入可能なスライドガイドを備えているとともに、下方部分を所定角度だけ変形させている。
【0017】
ここで、前記カバー体は布により形成するとよく、これにより、製造コストを低く抑えることが可能となるとともに、二輪車用集配カゴ全体を軽量化することが可能となる。
【0018】
また、前記プレート受けは、集配カゴ本体に固設されるスライドカバーと、前記スライドプレートが挿入可能なスライドガイドを備えるとともに下方部分を所定角度だけ変形させ、前記スライドガイドが前記スライドカバーと対向する配置で前記スライドカバーに固定されたスライドボディーとにより構成するとよく、これにより、簡単な構成でカバー体摺動係止機構を構成することができる。
【0019】
【実施例】
本発明の二輪車用集配カゴの実施例について説明すると、図1及び図2は本実施例の二輪車用集配カゴ1を示した斜視図であり、図3は本実施例の二輪車用集配カゴ1の構造を示した断面図であり、図において2は集配カゴ本体である。また、図において3は、この集配カゴ本体2に外装されるとともに集配カゴ本体2に対して上下方向に摺動可能とされるカバー体であり、更に、図において5は、前記カバー体3の上部開口を覆う蓋体である。そして、図1は、カバー体3を上昇させた状態を示し、図2は、カバー体3を下降させた状態を示している。
【0020】
ここで、前記集配カゴ本体2について説明すると、図3は、前記カバー体3を取り外した状態の本実施例の二輪車用集配カゴを示す斜視図であり、図3において、本実施例における集配カゴ本体2は、従来から郵便物の集配等に用いられていた二輪車用の集配カゴと同様の構成としており、即ち、樹脂により、有底の略四角筒形状に形成されている。
【0021】
また、側壁外側面には複数本のリブ201が高さ方向に沿って形成されているとともに、上端部及びその僅かに下方側における外周全域には、2段階に亘って縁部202が形成され、この構成により、その内部に集配物を収納可能としている。
【0022】
次に、前記カバー体3について説明すると、図5は、蓋体5を装着した状態のカバー体3を示す斜視図であり、図5において3がカバー体である。そして、本実施例における前記カバー体3は、図にも示されるように、全体を略四角筒形状としており、従って、上部開口306及び下部開口307を備えている。
【0023】
また、本実施例における前記カバー体3は、全体を、防水加工された布により形成するとともに、上縁部301を袋状にして、この袋状にした上縁部301内に、樹脂等により形成した枠材302を収納し(図6参照)、これにより、特に上下方向に向けた外力が加わった場合には、上縁部301を除いた部分が容易に変形し、この変形により高さ方向の寸法を可変可能としている。
【0024】
ここで、図9は前記カバー体3を背面側から示した図であり、図において、カバー体3の下端部303もまた袋状にしており、この袋状にした下端部303の内部には、両端部を、袋状にした下端部から延出させた紐304が収納されている。そして、この紐304を用いて、カバー体3を、前記集配カゴ本体2に係止することを可能としている。
【0025】
次に、図5に示すように、前記カバー体3の上部には、ヒンジ部4を介して、蓋体5が、カバー体3の上部開口303を閉塞可能なようにして、開閉自在に装着されている。
【0026】
そして、蓋体5は、全体を防水加工した布等により構成しており、前記カバー体3の上部開口306を閉塞可能な面積を有する蓋体本体501と、この蓋体本体501の周縁部全域において、蓋体5で前記カバー体3の上部開口306を閉塞した際にカバー体3側になる方向へ向けて連設した縁部502とを有し、縁部502は、袋状にした内部に、樹脂等の枠材503を収納して構成されている(図6参照)。
【0027】
なお、図5における504、及び、図9における305は係止用のテープであり、即ち、本実施例においては、前記カバー体3の背面における上縁部301の任意の箇所と、蓋体5の上面において、蓋体5を約270度開いた場合における前記カバー体3の背面に備えた係止用テープ305に対向する箇所には、それぞれ、互いに着脱自在の係止用のテープ305、504を備えおり、これにより、蓋体5を約270度開くことによって、蓋体5をカバー体3に固定可能としている。
【0028】
また、図1及び図2において13は、蓋体5を閉めた場合に、この蓋体5をカバー体3に固定するための係止手段であり、この係止手段としては、蓋体5をカバー体3に係止可能であればいずれの手段を用いてもよく、例えば、相互に作用して着脱自在な係止用のテープ等でもよい。
【0029】
更に、本実施例において前記ヒンジ部4としては、カバー体2における蓋体5を装着する縁部全域及び蓋体5におけるカバー体3に装着される縁部全域とを防水加工された布により連結し、これによりヒンジ部4としている。
【0030】
次に、前記カバー体3を前記集配カゴ本体2に対して上下方向に摺動可能にするとともに上下方向の所望高さ位置で係止可能とするためのカバー体摺動係止機構6について説明すると、図7は、前記カバー体摺動係止機構6を分解した図であり、本実施例におけるカバー体摺動係止機構6は、前記カバー体3の内周側に固設されるスライドプレート10と、前記集配カゴ本体2に固設されるプレート受け14により構成されている。
【0031】
そして、プレート受け14は、前記集配カゴ2に固設されるボディープレート7と、このボディープレート7に固設された、スライドカバー8及びスライドボディー9を備えている。そして、図3及び図4に示すように、ボディープレート7を前記集配カゴ2に固設するとともに、このボディープレート7に、スライドカバー8及びスライドボディー9を固設して構成されている。
【0032】
即ち、図において7がボディープレートであり、本実施例においてこのボディープレート7は、側面形状を略コ字形状とした金属製部品であり、前記集配カゴ本体2の上端部に形成された2段階の縁部202を挟み込むようにして集配カゴ本体2に装着された後に、ボルト11により固定されている。
【0033】
そして、このボディープレート7には、平板状のスライドカバー8と、このスライドカバー8に重ね合わされたスライドボディー9が、ボルト12により固定されている。
【0034】
ここで、前記スライドボディー9について説明すると、本実施例においてスライドボディー9は、前記スライドカバー8とほぼ同寸法の幅を有するとともに、その高さ寸法に関しては、前記スライドカバー8の高さ寸法よりも長い寸法としている。具体的には、本実施例においては、スライドボディー9の高さ寸法としては、スライドカバー8の高さ寸法の約2倍強としている。
【0035】
そして、その長手方向(高さ方向)に沿って、両端部近傍部分を残して、反スライドカバー8側へ向けて凸状に変形させており、これにより、スライドガイド901を形成している。
【0036】
また、本実施例において前記スライドボディー9は、側面形状を略く字形状としている。具体的には、上端部を揃えてスライドカバー8に重ね合わせた場合において、スライドカバー8の下端部の近傍部分より下方になる部分に関して、この部分をスライドカバー8側へ所定角度だけ傾けて変形部903を形成し、スライドカバー8と重なり合う部分近傍を装着部902としている。なお、この変形角度に関しては10度乃至20度前後が好ましいが、特に限定はされない。
【0037】
次に、図7において10はスライドプレートであり、本実施例においてこのスライドプレート10は、外力を受けた場合に変形可能な素材により、例えば樹脂等により形成された平板状としており、図5に示すように、前記カバー体3の内周側において、略対向する配置で固設されている。具体的には、スライドプレート10は、前記集配カゴ本体2にカバー体3を外装した際に、前記スライドガイド901内に挿入可能なような配置でカバー体3の内周側に固設されており、スライドプレート10が前記スライドガイド901内に挿入するようにして、カバー体3を集配カゴ本体2に外装している。
【0038】
次に、このように構成される本実施例におけるカバー体摺動係止機構6の作用について、図8を用いて説明すると、図8(A)はスライドプレート10の下端をスライドボディー9における装着部902の下端とほぼ同一の位置にしている状態の断面を示しており、この状態はカバー体3を上昇させている状態であり、この状態においては、スライドプレート10の下端部が前記装着部902と変形部903との境部分に位置するために、変形部903が障害となり、スライドプレート10に何ら外力を加えない限りは、スライドプレート10が下方向に移動することは無い。
【0039】
次に、この状態でスライドプレート10に下方向へ向けた外力を加えると、スライドプレート10は、スライドボディー9の変形部903と摺動しながら、かつ、スライドプレート9の変形部903の角度に応じて変形しながら下降していき、これにより、カバー体3を下降させることが可能となる。そしてこのとき、スライドプレート10には、スライドボディー9における変形部903との摺動による摺動抵抗が強く働くために、スライドプレート10が摺動しながら下降している状態でスライドプレート10への外力を無くすると、その時点における位置でスライドプレート10は停止する。
【0040】
従って、スライドプレート10をカバー体3に固設した本実施例においては、カバー体3に上下方向の外力を加えることによって、集配カゴ本体2に対してカバー体3を、上下方向に摺動させることができるとともに、更に、集配カゴ本体2に対してカバー体3を、上下方向における所望の高さ位置で係止することが可能となる。
【0041】
次に、このように構成される本実施例の二輪車用集配カゴの作用について説明すると、本実施例の二輪車用集配カゴ1を使用する場合には、プレート受け14が固設された集配カゴ本体2を二輪車の荷台に固設するとともに、スライドプレート10が固設されたカバー体3を、カバー体摺動係止機構6におけるスライドガイド901内にスライドプレート10が挿入されるようにして、集配カゴ本体2に外装する。
【0042】
そしてその後、カバー体3の下端部303の内部に収納した紐304の両端部を結んで、この紐304によって集配カゴ本体2を締付け、これにより集配カゴ本体2に対してカバー体3の下端部を固定する。なおこのときに、より好ましくは、集配カゴ本体2の上端部における縁部202の下側で紐を結ぶとよく、これにより、カバー体3を必要以上に上昇させようとした場合には、紐304が集配カゴ本体2の縁部202に引っ掛かり、カバー体3が集配カゴ2から外れることを防止できる。
【0043】
次に、この状態で、カバー体3に上下方向の外力を加えると、前述の機構によって、カバー体3の内周側に固設したスライドプレート10がスライドガイド901内を上下動するとともに、集配カゴ本体2に対してカバー体3が上下方向に移動して、これにより本実施例の二輪車用集配カゴ1の収納容積を変化させることができる。
【0044】
そしてこのとき、前述のように、本実施例におけるカバー体摺動係止機構6では、スライドボディー9を略く字状に形成することで変形部903を形成しているので、スライドプレート10に下方向の外力を加えて、スライドプレート10の下端部分をスライドボディー9における変形部903内に進入させた場合においては、スライドプレート10にはスライドボディー9における変形部903との摺動による摺動抵抗が強く働くために、スライドプレート10の下端部分をスライドボディー9における変形部903内に進入させている状態でスライドプレート10へ加えている外力を無くすると、その時点における位置でスライドプレート10を停止させることができる。
【0045】
そのため、本実施例における二輪車用集配カゴ1では、集配カゴ本体2に対して、カバー体3を上下方向に摺動させることができるとともに上下方向における所望の高さ位置で係止することが可能となる。
【0046】
また、本実施例の二輪車用集配カゴ1では、カバー体3の上部開口を覆う蓋体を開閉自在に備えるとともに、蓋体5を開いた状態でカバー体3に固定することができるので、荷物の出し入れの際も煩雑な作業を行なう必要が無くなった。
【0047】
このように、本実施例における二輪車用集配カゴでは、複雑な機構を採用すること無く、また従来から郵便物の集配等に用いられている集配カゴを利用しつつその収納容積を可変させることが可能であるので、低コストによって収納容積を可変可能な二輪車用集配カゴを製造することができるとともに、使用頻度が高くなった場合でも壊れることがない、二輪車用集配カゴを提供することが可能である。
【0048】
更に、カバー体を布等により構成しているために、軽量化を図ることが可能であるとともに、これによっても低コストを達成することが可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明の二輪車用集配カゴは以上説明した形態で実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0050】
本発明の二輪車用集配カゴは、二輪車の荷台に固設される有底略筒形状の集配カゴ本体と、該集配カゴ本体に下端部近傍部分が外装される略筒形状のカバー体と、該カバー体の上部開口を覆う蓋体と、前記集配カゴ本体に対して前記カバー体を、上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構と、を設けた二輪車用集配カゴであって、
前記カバー体は、外力を受けることにより容易に変形可能な素材により形成されており、前記カバー体摺動係止機構は、前記カバー体内周側に略対向する配置で固着したスライドプレートと、前記集配カゴ本体の外周側に略対向する配置で固着した、前記スライドプレートが挿入可能であるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受けと、を具備したことを特徴としている。
【0051】
このように、本発明の二輪車用集配箱では、二輪車用の集配カゴと同様の構成としている集配カゴ本体に外装される略筒形状のカバー体と、このカバー体の上部開口を覆う蓋体と、前記カバー体を、集配カゴ本体に対して上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構とを設けているために、従来から使用されている二輪車用集配カゴを利用しつつ、その収納容積を可変にすることが可能であり、従来から使用されている膨大な数にのぼる二輪車用集配箱を無駄にすること無く、この二輪車用集配カゴの利用範囲を広げることが可能となる。
【0052】
また、本発明の二輪車用集配カゴでは、カバー体の内周側に固着したスライドプレートと、集配カゴ本体の外周側に固着した、前記スライドプレートが挿入可能であるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受けによりカバー体摺動係止機構を構成しており、これにより、スライドプレートをスライドガイドに沿って上下動させることにより集配カゴ本体に対してカバー体を上下動させて収納容積を可変することを可能にするとともに、スライドプレートがスライドガイドにおける所定角度だけ変形させた部分に進入した場合には、スライドガイドとスライドプレートとの摺動抵抗によりスライドプレートを固定することを可能にしているために、複雑な機構を用いることなく、集配カゴ本体に対するカバー体の、上下動及び所望高さ位置での係止ができ、製造コストを抑えることができるとともに、使用頻度が多くなった場合でも壊れることがなく、長期間に亘っての使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二輪車用集配カゴの実施例においてカバー体を上昇させている状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の二輪車用集配カゴの実施例においてカバー体を下降させている状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の二輪車用集配カゴの実施例における集配カゴ本体を説明するための図である。
【図4】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるプレート受けの固設方法を示すための断面図である。
【図5】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるカバー体及び蓋体を説明するための図である。
【図6】本発明の二輪車用集配カゴの実施例の構造を示す断面図である。
【図7】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるカバー体摺動係止機構を説明するための分解斜視図である。
【図8】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるカバー体摺動係止機構の作用を説明するための断面図である。
【図9】本発明の二輪車用集配カゴの実施例におけるカバー体の背面図である。
【符号の説明】
1 二輪車用集配カゴ
2 集配カゴ本体
201 リブ
202 集配カゴ本体における縁部
3 カバー体
301 カバー体における上縁部
302 カバー体における枠材
303 上部開口部
304 下部開口部
305 係止用テープ
306 カバー体における上部開口
307 カバー体における下部開口
4 ヒンジ部
5 蓋体
501 蓋体本体
502 蓋体本体の縁部
503 蓋体における枠材
504 係止用テープ
6 カバー体摺動係止機構
7 ボディープレート
8 スライドカバー
9 スライドボディー
901 スライドガイド
10 スライドプレート
11、12 ボルト
13 カバー体と集配カゴ本体を係止するための係止手段
14 プレート受け
Claims (3)
- 二輪車の荷台に固設される有底略筒形状の集配カゴ本体(2)と、
該集配カゴ本体(2)に下端部近傍部分が外装される略筒形状のカバー体(3)と、
該カバー体(3)の上部開口を覆う蓋体(5)と、
前記集配カゴ本体(2)に対して前記カバー体(3)を、上下方向に摺動可能に支持するとともに上下方向の所望高さ位置で係止するカバー体摺動係止機構(6)と、を設けた二輪車用集配カゴであって、
前記カバー体(3)は、外力を受けることにより容易に変形可能な素材により形成されており、
前記カバー体摺動係止機構(6)は、
前記カバー体(3)の内周側に略対向する配置で固着したスライドプレート(10)と、
前記集配カゴ本体(2)の外周側に略対向する配置で固着した、前記スライドプレート(10)が挿入可能なスライドガイド(901)を備えるとともに下方部分を所定角度だけ変形させたプレート受け(14)と、を具備したことを特徴とする二輪車用集配カゴ。 - 前記カバー体(3)が布製であることを特徴とする請求項1に記載の二輪車用集配カゴ。
- 前記プレート受け(14)は、集配カゴ本体(2)に固設されるスライドカバー(8)と、前記スライドプレート(10)が挿入可能なスライドガイド(901)を備えるとともに下方部分を所定角度だけ変形させ、前記スライドガイド(901)が前記スライドカバー(8)と対向する配置で前記スライドカバー(8)に固定されたスライドボディ(9)と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の二輪車用集配箱。
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JP2003132206A JP2004330980A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 二輪車用集配カゴ |
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JP (1) | JP2004330980A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006219081A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-08-24 | Yamaha Motor Co Ltd | 車両の収納装置 |
KR101520466B1 (ko) * | 2013-07-10 | 2015-05-18 | 송철주 | 배달용 우편물 수납함 |
CN107019310A (zh) * | 2017-04-20 | 2017-08-08 | 同济大学 | 一种可变体积的座椅式拉杆行李箱 |
CN107458508A (zh) * | 2017-08-16 | 2017-12-12 | 合肥向宇互联网科技有限公司 | 后置式车筐及其自行车 |
-
2003
- 2003-05-09 JP JP2003132206A patent/JP2004330980A/ja active Pending
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