JP2004330244A - 真空溶解−真空鋳造設備のキャスティングバルブ - Google Patents

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Shuho Okazaki
秀峰 岡崎
Hiroshi Yamashita
博司 山下
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

【課題】真空溶解を行なう溶解室と真空鋳造を行なうモールド室とを接続する溶湯流路にあって、両室を真空的に分離し、一方を真空排気し他方を大気圧に開放することを可能にするキャスティングバルブを改良し、真空排気に際してバルブに生じるリークを実質上防止し、耐久性の高いものを提供すること。
【解決手段】ケーシング(2)から進出して溶湯流路(3)を遮断し、また後退して溶湯流路を開放する板状の弁体(1)の両面に、内部にガスを充填するゴム製のシールチューブ(11,12)を設ける。弁体の先端に、溶湯を流すためのラウンダーの通過を許す断面形状と、ケーシングの内部厚さに近い厚さをもつ保護リング(6)を取り付けて、ケーシングへのダストの侵入を防止するとよい。さらに、ケーシングの内部に不活性ガスを吹き出す手段を設けて、モールド室を復圧するときに不活性ガスの吹き込みを行なうと、ダストの侵入防止が完全に行なえる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空溶解−真空鋳造設備において、真空誘導炉で金属の溶解を行なう溶解室と、溶解により製造した溶湯をインゴットに鋳造するためのモールド室とを連絡する溶湯流路に配置される、キャスティングバルブの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ある種の特殊鋼は、その製造に当たって大気中の酸素や窒素の混入を避ける必要があるから、真空中で、通常は誘導加熱により原料の溶解や精錬を行なうとともに、得られた溶湯を、やはり真空中でインゴットに鋳造している。こうした作業を行なう設備は、誘導炉を備えた溶解室と、鋳造を行なうモールド室とを、溶湯流路で接続し、流路を遮断し、また開放するようにキャスティングバルブを配置した構造になっている。
【0003】
ここでキャスティングバルブは、溶解室において溶解を行なっている間にモールド室においてインゴットケースを用意したり、モールド室において鋳造を行なっている間に溶解室で次の溶解の準備をしたりする場合に、一方の室を真空下におくとともに他方を大気に開放するために、両室を分離するという重要な役割を担っている。
【0004】
キャスティングバルブは、通常、図1および図2に示すように、板状をした弁体(1)がケーシング(2)から進出して溶湯流路(3)を遮断し、またケーシングに後退して溶湯流路を開放する構造であって、弁体の辺縁に沿ってそれを一周するようにゴム製のシールチューブ(11)が設けてあって、シールチューブの内部にガス、通常はアルゴンガスを充填して膨張させ、または排出して収縮させることにより、弁体とケーシングとの間のシールおよびシール解除を行なう。
【0005】
図1および図2は溶湯流路を遮断している場合を示し、溶解室またはモールド室の一方が真空下に保たれている。溶湯流路を開放したときは、溶湯(4)を溶解室からモールド室に流通させるための、耐火物で内張りしたラウンダー(5)が、図4に示すようにモールド室から移動してきて、樋の役目をする。
【0006】
従来のキャスティングバルブは、図1および図2に示した構造であって、そのシールは、図1にみるように、板状の弁体(1)の一方の面の辺縁に沿って設けたシールチューブ(11)の内部にアルゴンガスを充填して膨張させ、一方の面はこのシールチューブが膨張することにより、また他方の面はシールチューブの圧力が弁体(1)をケーシング(2)に押し付けることにより、確保される。
【0007】
ところで、長時間の使用により、キャスティングバルブにリークが生じることが経験された。リークは、所定の真空度に到達するまでの時間を長引かせて操業に不都合をもたらし、はなはだしい場合は溶解室およびモールド室の真空度を低下させて、溶湯およびインゴット製品の品質を不満足なものにする。リークが生じたキャスティングバルブを分解して調べたところ、大量のダストが弁体の上部やシールチューブに堆積し固着しており、かつ、ダストが介在する状態で弁体を昇降させたため生じた、ケーシングのシール面の偏摩耗や縦キズが観察された。このダストは、溶解室で溶湯を製造するときに、原材料から発生し、またはその酸化物などの形で生成して、溶湯流路に飛来するものである。
【0008】
リークの程度は、弁体のシールチューブが設けてある側と真空排気の行なわれる方向とがどのような位置関係にあるかによって、若干異なることもわかった。図1の従来型キャスティングバルブは、通常、溶湯流路の、図で左側がモールド室、右側が溶解室となるように配置される。モールド室側を大気圧に保ち溶解室側を真空排気すると、圧力差により、弁体は図の右側に向かう力を受ける。この場合、シールチューブによるシールがそれを受け止め、シール効果は高い。これに対し、溶解室側を大気圧に保ちモールド室側を真空排気する場合、やはり圧力差により、弁体は図の左側に向かう力を受ける。この場合は、弁体がケーシングに押し付けられて形成されるシールがそれを受け止めるが、その効果はシールチューブによるシールに及ばない。
【0009】
要求される真空度は、溶解室においては0.05Torr以下、モールド室においては、0.50Torr程度である。つまり、シール効果に対する要求は、溶解室側を真空排気する場合の方が高く、モールド室側を真空排気する場合は相対的に低い。上記のシールチューブ配置はこの差異を考慮してあり、はじめはこの設備で足りる。ところが、長時間の運転により、ダストの堆積や、ダストを噛み込んだ弁体の前進後退による摩耗などが生じると、シール効果が低下する。その影響は、とくにシールの負担が、弁体のケーシングへの押し付けによっている場合、つまりモールド室側を真空排気するときに大きい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、溶解室とモールド室とを接続する溶湯流路にあって、両室を真空的に分離するキャスティングバルブにみられる上記の問題を解消し、真空排気に際して実質上リークが防止され、かつ、耐久性の高い、真空溶解−真空鋳造設備におけるキャスティングバルブを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明のキャスティングバルブは、真空誘導炉において金属の溶解を行なう溶解室と、溶解により製造した溶湯をインゴットに鋳造するためのモールド室とを連絡する溶湯流路に配置されるキャスティングバルブであって、図3および図4に示すように、板状の弁体(1)がケーシング(2)から進出して溶湯流路(3)を遮断し、またケーシングに後退して溶湯流路を開放する構造であって、弁体の辺縁に沿ってそれを一周するように設けたゴム製のシールチューブの内部にガスを充填し、またはそこからガスを排出することにより弁体とケーシングとの間のシールおよびシール解除を行なう構造のキャスティングバルブにおいて、シールチューブ(11,12)を弁体の両面に設けることにより、溶湯流路の溶解室側(図3,4の右側)およびモールド室側(図3,4の左側)のどちらからの真空排気に対してもシールが確保できるようにした真空溶解−真空鋳造設備のキャスティングバルブである。
【0012】
【発明の実施形態】
本発明のキャスティングバルブの好ましい態様は、図3および図4に示したように、弁体の先端に、溶湯を流すためのラウンダー(5)の通過を許す断面形状と、ケーシングの内部厚さに近い厚さをもつ保護リング(6)を取り付けるとともに、ケーシングを、溶湯流路の遮断時にこの保護リングを収容できる形状寸法としたものである。この構造は、溶湯流路の開放時にケーシングへダストが侵入することを防止し、前述したダストの堆積および固着が引き起こす諸問題を効果的に解消することができる。
【0013】
本発明にしたがうキャスティングバルブの、いまひとつの好ましい態様は、図3および図4に示したように、ケーシング(2)の内部に不活性ガスを吹き出す手段(7,8)を設けたものである。鋳込みが終了して、溶解室およびモールド室を復圧させるときに、この手段を用いて不活性ガスの吹き出しを行なえば、ケーシングへのダストの侵入を防止することができる。この好適な態様を、上記した保護リングを使用する好適な態様と組み合わせれば、ケーシングへのダスト侵入をきわめて効果的に防止でき、いっそう好ましいといえる。
【0014】
【発明の効果】
本発明のキャスティングバルブは、真空溶解と真空鋳造とを行なう特殊鋼の製造設備において、溶解室とモールド室とを接続する溶湯流路に配置されたキャスティングバルブの真空排気時のシールを、バルブのどちら側から真空排気を行なっても、すなわち溶解室が真空でモールド室が大気圧であっても、また溶解室が大気圧でモールド室が真空であっても、完全に行なうことができるから、シールの劣化に起因して、所定の真空度に到達する時間が長くなったり、さらには到達できなくなったりするおそれが実質上解消する。
【0015】
本発明のキャスティングバルブの好ましい態様のひとつ、すなわち弁体の先端に保護リングを設けた態様においては、ケーシングの内部にダストが侵入して弁体に堆積したり固着したりすることがほとんど防止でき、ダストが引き起こしていたシール不良や摩耗を予防することができる。
【0016】
いまひとつの好ましい態様、すなわちケーシングの内部にアルゴンなどの不活性ガスを吹き出す手段を設けた態様においても、ケーシングの内部へのダストの侵入をふせぐことができるから、同様に、ダストに起因する問題が未然に防止できる。これらの好ましい態様を組み合わせた場合には、ダストの侵入は完全に防止でき、シール不良や摩耗の予防が高度に達成できる。
【0017】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の真空溶解−真空鋳造設備に使用されているキャスティングバルブの構造を示す、溶湯流路に沿った断面図。
【図2】図1のキャスティングバルブの、溶解室側から見た断面図。
【図3】本発明のキャスティングバルブの構造を示す、図1に対応する断面図。
【図4】本発明のキャスティングバルブを備えた設備における、溶湯流通時を説明する図3と同様な図。
【符号の説明】
1 弁体
11,12 シールチューブ
2 ケーシング
3 溶湯流路
4 溶湯
5 ラウンダー
6 保護リング
7,8 不活性ガス吹き出し手段

Claims (3)

  1. 真空誘導炉において金属の溶解を行なう溶解室と、溶解により製造した溶湯をインゴットに鋳造するためのモールド室とを連絡する溶湯流路に配置されるキャスティングバルブであって、板状の弁体がケーシングから進出して溶湯流路を遮断し、またケーシングに後退して溶湯流路を開放する構造を有し、弁体の辺縁に沿ってそれを一周するように設けたゴム製のシールチューブの内部にガスを充填し、またはそこからガスを排出することにより弁体とケーシングとの間のシールおよびシール解除を行なうキャスティングバルブにおいて、シールチューブを弁体の両面に設けることにより、溶湯流路の溶解室およびモールド室のどちら側からの真空吸引に対してもシールが確保できるようにした真空溶解−真空鋳造設備のキャスティングバルブ。
  2. 弁体の先端に、溶湯を流すためのラウンダーの通過を許す断面形状と、ケーシングの内部厚さに近い厚さをもつ保護リングを取り付けるとともに、ケーシングを、溶湯流路の遮断時にこの保護リングをも収容できる形状寸法とし、溶湯流路の開放時にケーシングへダストが侵入することを防止した請求項1のキャスティングバルブ。
  3. ケーシングの内部に不活性ガスを吹き出す手段を設け、ケーシングへダストが侵入することを防止した請求項1または2のキャスティングバルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011514960A (ja) * 2008-02-28 2011-05-12 アイゼンマン アンラゲンバウ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト ゲートユニットおよびそれを有する高温炉

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