JP2004330058A - Chlorofluorocarbon decomposition method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロンガスの処理方法、特に、フロンガスの分解後に副生する塩素ガスやフッ素ガスを固定化し、排出される塩素やフッ素の量を極めて小さくし、同時に設備腐食も抑止するフロンガスの分解処理方法に関する。
なお、本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準で示す。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平7−24255号公報
【特許文献2】特開平9−24243号公報
【特許文献3】特開平9−67150号公報
【特許文献4】特開平8−299752号公報
【特許文献5】特開平8−309145号公報
【0003】
近年、オゾン層の破壊問題が深刻化している。特に、洗浄剤、冷媒、発泡剤、スプレー剤などとして利用されているフロンガスがオゾン層を破壊することは広く知られるところであり、その規制については既に廃止という国際決議がなされている。したがって、フロンの分解処理方法は重要、かつ、緊急の課題である。ここで、フロンガスとは、メタンやエタンなどの炭化水素の水素の一部あるいは全部をフッ素や塩素で置換した化合物を総称するものである。フロンガスを分解する方法としては、燃焼法、マイクロ波加熱法プラズマ分解法等によって700℃以上で熱処理する方法が一般的である。これらの方法でフロンガスを分解すると、二酸化炭素と共にフッ素ガスや塩素ガスが副生する。これらのハロゲンガスは二次的に弊害をもたらす。すなわち、設備の腐食や酸性雨の原因になるばかりか、ダイオキシンの生成や環境基準に定められている揮発性有機化合物(VOC)の生成とも関連するためである。それ故、フロンガスを分解した後、副生するフッ素ガスや塩素ガスを何らかの方法で固定化する技術が必要不可欠である。つまり、フロンガスの分解処理方法は、分解後に副生するフッ素ガスや塩素ガスを固定化する技術に集約されると言っても過言ではない。
従来より、フロンガスの分解処理方法としては、分解後に副生するフッ素ガスや塩素ガスを水酸化カルシウムや酸化カルシウム等に固定化させる方法が提案されている(特開平7−24255号公報、特開平9−24243号公報など)。この方法によれば、副生したフッ素ガスや塩素ガスはカルシウム塩と反応して塩化カルシウムやフッ化カルシウムとなり、フッ素ガスや塩素ガスは固定化される。しかしながら、生成した塩化カルシウムの融点が700℃〜800℃程度と低いために、溶融して設備内に散在してしまい、設備腐食をもたらしたり、一部が揮発して再び塩素ガスが放出されてしまうという課題を有していた。今日では、800℃を越えるような高温においても溶融せず、塩素ガスやフッ素ガスを固定化できるフロンガスの分解処理方法が強く求められている。また、上記の方法はフロンガスのみを専用に分解処理する方法である。フロンガスのみを分解処理するのは非常に不経済であるため、他の廃棄物、例えば、都市ゴミなどを焼却する際に、フロンガスを吹込みこれらを同時に処理することがより現実的で経済的な方法と考えられる。なぜなら、都市ゴミにもおおよそ1%程度の塩素が含まれており、これを焼却する際には、塩素ガスや塩化水素などの高温酸性ガスが発生するために、フロンガスの分解処理と同じ対策が必要となるためである。一方、ポルトランドセメントを製造する際に、セメントキルンにフロンガスを吹込んで分解処理する方法も検討されている(特開平9−67150号公報など)。しかしながら、ポルトランドセメントには塩素含有量の規制があり、非常に厳しい水準が定められている。また、塩素やフッ素はポルトランドセメントの品質に大きく影響するため、品質管理の観点から、基準値以内の範囲であってもできる限り低い水準に保つ方向で製造されており、積極的なフロンガスの処理は行われておらず、抜本的な対策には至っていないのが実状である。
【0004】
本発明者は、都市ゴミ等を焼却する際に有益な排ガス処理材を既に提案している(特開平8−299752号公報、特開平8−309145号公報)。これらは、カルシウムアルミネートやその水和物を主体とするものであるが、従来のハロゲンガス固定化材である水酸化カルシウムや酸化カルシウムと異なり、融点が高く、1300℃程度まで塩素ガスやフッ素ガスを固定化できるものである。フロンガスの分解には700℃以上を必要とし、好ましくは1000℃程度での熱処理を行う必要があること、一方、都市ゴミ焼却においてもダイオキシン生成を抑制する観点から、より高温での焼却が求められている背景がある。すなわち、フロンガスの分解処理と都市ゴミ等の焼却は条件が合致しており、これらを同時に行うことが合理的である。
ただし、この場合、前述したように、高温でフッ素ガスや塩素ガスを固定化できる固定化材の技術が不可欠となってくる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記した各課題を解決した、フロンガスの処理方法、特に、フロンガスの分解後に副生する塩素ガスやフッ素ガスを固定化するフロンガスの分解処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明を概説すれば、本発明は、フロンガスの分解処理方法に関する発明であって、フロンガスを分解し、副生する塩素ガスやフッ素ガスをカルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類と反応させることを特徴とする。
【0007】
本発明者は、鋭意努力を重ねた結果、フロンガスを分解した後に副生する塩素ガスやフッ素ガスをカルシウムアルミネート類やその水和物類と反応させることにより、フロンガスの分解後に副生するフッ素ガスや塩素ガスを非常に高温まで固定化でき、設備腐食の防止やフッ素ガスや塩素ガスの排出量を極めて小さくすることができるフロンガスの分解処理方法となり得ること、また、都市ゴミ等と共にフロンガスを分解処理する場合でも同様の処理が可能となること等を知見し本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
【0009】
本発明で言うフロンガスとは、メタンやエタンなどの炭化水素の水素の一部あるいは全部をフッ素や塩素で置換した化合物を総称するものである。その具体例としては、例えば、フロンR−ll(CCl3F)、フロンR−12(CCl2F2)、フロンR−13(CClF3)、フロンR−H3(C2Cl3F3)等を挙げることができる。
これらフロンガスを分解する方法としては、記述のように、燃焼法、マイクロ波加熱法、プラズマ分解法等によって700℃以上で熱処理する方法が一般的である。これらの方法でフロンガスを分解すると、二酸化炭素と共にフッ素ガスや塩素ガスが副生する。これらのハロゲンガスは二次的に弊害をもたらす。
本発明では、フッ素ガスや塩素ガスの固定化材としてカルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類を使用する。
【0010】
本発明において、カルシウムアルミネート類とは、CaOとAl2O3を主体とする化合物を総称するものであり、特に限定されるものではない。
換言すれば、カルシウムアルミネート類とは、カルシウムアルミネート自体、及びカルシウムアルミネートのCaOやAl2O3の一部が、不純物のFe2O3、MgO、TiO2、MnO、R2O(ここでRはアルカリ金属を意味する)で置換されたものの総称である。したがって、あくまでCaOとAl2O3を主体とするから、上記した不純物による置換量は、上記主体を破壊することなく、かつ、本発明の目的を阻害しない範囲内に止める必要があることはいうまでもないことである。
【0011】
カルシウムアルミネート自体の具体例としては、例えば、CaO・2Al2O3、CaO・Al2O3、12CaO・7Al2O3、3CaO・3Al2O3・CaSO4などが挙げられる。
【0012】
これらのカルシウムアルミネートを工業的に製造する場合の原料としては、例えば、CaO原料としては、例えば、石灰石や貝殻等の炭酸カルシウム、消石灰などの水酸化カルシウム、あるいは生石灰などの酸化カルシウムを挙げることができる。Al2O3原料としては、例えば、ボーキサイトやアルミドロス、並びにアルミ残灰などを挙げることができる。
【0013】
これらのカルシウムアルミネートを工業的に得る場合、不純物が含まれることがある。その具体例としては、例えば、SiO2、MgO、TiO2、MnO、Na2O、K2O、Li2O、S、P2O5、及びB2O3等が挙げられる。
【0014】
化合物としては、4CaO・Al2O3・Fe2O3、6CaO・2Al2O3・Fe2O3、6CaO・Al2O3・2Fe2O3などのカルシウムアルミノフェライト、2CaO・Fe2O3やCaO・Fe2O3などのカルシウムフェライト、ゲーレナイト2CaO・Al2O3・SiO2、アノーサイトCaO・Al2O3・SiO2などのカルシウムアルミノシリケート、メルビナイト3CaO・MgO・2SiO2、アケルマナイト2CaO・MgO・2SiO2、モンチセライトCaO・MgO・SiO2などのカルシウムマグネシウムシリケート、トライカルシウムシリケート3CaO・SiO2、ダイカルシウムシリケート2CaO・SiO2、ランキナイト3CaO・2SiO2、ワラストナイトCaO・SiO2などのカルシウムシリケート、遊離石灰、リューサイト(K2O、Na2O)・Al2O3・SiO2等を含む場合がある。本発明ではこれらの結晶質又は非晶質が混在していても良い。
【0015】
一方、カルシウムアルミネート水和物類とは、CaOとAl2O3を主体とする水和物を総称するものであり、特に限定されるものではない。換言すれば、前記したカルシウムアルミネート類の水和物を意味する。カルシウムアルミネート自体の水和物の具体例としては、例えば、CaO・Al2O3・10H2O、2CaO・Al2O3・nH2O・3CaO・Al2O3・6H2O、4CaO・Al2O3・nH2O、4CaO・Al2O3・CO3・11H2O等が挙げられる。
これらのカルシウムアルミネート水和物は、CaO原料とAl2O3原料を水の存在下で水熱処理して得る方法や、水酸化カルシウムとアルミン酸アルカリ金属塩とを水の存在下で反応させる方法、可溶性のカルシウム塩とアルミニウム塩等から加水分解法によっても合成可能である。また、CaO・2Al2O3、CaO・Al2O3、l2CaO・7Al2O3、3CaO・Al2O3、3CaO・3Al2O3・CaSO4などのカルシウムアルミネート類を、必要に応じて酸化カルシウム、水酸化カルシウム並びに炭酸カルシウムの存在下で水和させても得ることが可能である。
【0016】
前記の不純物が存在することにより、本発明の排ガス処理材は、カルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類のほかに、カルシウムアルミノフェライト、カルシウムフェライト、カルシウムアルミノシリケート、カルシウムシリケート、マグネシウムアルミネート、カルシウムマグネシウムシリケート、これらの水和物、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化鉄などが共存する場合があるが、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲では特に問題とはならない。
【0017】
本発明の排ガス処理材は、カルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類を主体とするものであるが、カルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類と共に酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムの1種又は2種以上(以下、酸化カルシウム類という)を併用することができる。
酸化カルシウム類を併用すると、塩素ガスやフッ素ガスの吸収量を多くすることができる場合がある。
【0018】
カルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類と酸化カルシウム類の使用割合は特に限定されるものではないが、通常、カルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類と酸化カルシウム類からなる排ガス処理材100部中、カルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類50〜100部が好ましく、60〜90部がより好ましい。カルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類が50部未満では、800℃以上の高温領域での酸性ガス吸蔵効果が充分でない場合や、排ガス処理材が溶融して焼却設備内に散在し、設備を腐食させる恐れがある。
【0019】
本発明では、カルシウムアルミネート類及び/又はその水和物類や酸化カルシウム類のほかに、更に、カルシウムフェライト類、カルシウムアルミノフェライト類、カルシウムアルミノシリケート類、各種ポルトランドセメント、石灰石粉末等を混合したフィラーセメント、並びに、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰を原料として製造された環境調和型セメント、いわゆるエコセメント、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグ、フライアッシュ、転炉スラグ、電気炉還元期スラグ、電気炉酸化期スラグ等の粉末、パルプスラッジ焼却灰、下水汚泥焼却灰や溶融スラグ、都市ゴミ焼却灰や溶融スラグ、前記の水硬性材料や潜在水硬性物質あるいはポゾラン物質から生成するあらゆる水和物類、アパタイト類、ゼオライト類、酸化マグネシウムや水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト類等のマグネシウム化合物、活性炭などの炭素質物質、廃ガラス粉末、生コンスラッジ、再生骨材を製造する際に発生するダスト、いわゆる再生微粉末等のうちの1種又は2種以上を本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用可能である。また、上記の排ガス処理材は本発明の排ガス処理材と併用しても良いし、別々に使用しても何ら差支えない。例えば、融点が高い本発明の排ガス処理材を温度の高い場所(例えば、800〜1200℃程度の場所)に設置し、融点の低い従来の排ガス処理材、例えば、水酸化カルシウム等を温度の低い場所(例えば、300〜600℃程度の場所)に設置して併用することも可能である。このような、二重の酸性ガス固定化処置を施すことは、ダイオキシン抑制の観点からはむしろ好ましいと推定される。
【0020】
本発明のカルシウムアルミネート類の粒度は、特に限定されるものではないが、通常、ブレーン比表面積で3000〜9000cm2/gが好ましく、4000〜6000cm2/gがより好ましい。3000cm2/g未満では高温酸性ガスの吸収効果が十分でない場合があり、9000cm2/gを超えるように粉砕することは不経済である。
【0021】
本発明のカルシウムアルミネート水和物類の比表面積は、特に限定されるものではないが、通常、BET比表面積値で1〜100m2/gの範囲にあり、2〜50cm2/g程度のものが多い。1m2/g未満では高温酸性ガスの吸収効果が十分でない場合があり、100m2/gを超えるようなものは成形性が困難な場合がある。
【0022】
本発明では、フッ素ガスや塩素ガスの固定化が迅速である観点から、また、比較的低い温度から1300℃程度の高温まで、幅広い温度領域に対応できる観点から、カルシウムアルミネート水和物類を使用することが好ましい。これは、水和物の方が、未水和のカルシウムアルミネート類よりも非常に大きな比表面積を有していることによると推定される。
【0023】
本発明の排ガス処理材は、フィルターとして利用しても良いし、焼却物と共に焼却して使用しても良い。ただし、焼却物と共に焼却すると、焼却灰の量が増加し、廃棄物の量が増加するので、フィルターとして使用する方法が好ましい。フィルターとして利用すれば、使用済みのフィルターを回収して再生するか、又はそれを別の用途へ転用することで、廃棄物の減容につながるためである。
ガスフィルターの製造方法としては、例えば、本発明のカルシウムアルミネート類やその水和物類を加圧成形する方法や、カルシウムアルミネートを水和硬化させる課程で成形する方法などが挙げられる。この際、他の水硬性材料、例えば、各種ポルトランドセメントやアルミナセメントなどと共に水和硬化させても良い。
【0024】
本発明のカルシウムアルミネート類やその水和物類はその融点が高いものであり、また、フッ素ガスや塩素ガスが固定化された後の融点も高いものである。融点が低いと溶融してしまい、フィルターとして交換できないばかりか、焼却炉等の設備が腐食する原因ともなり、また、焼却炉の温度が更に高くなる場合には、分解して固定化した酸性ガスが再び放出してしまう場合がある。
【0025】
なお、本発明のフロンガスの分解処理方法は、フロンガスのみを分解する場合に適用されることはもちろんであるが、そればかりに限定されるものではない。具体的には、塩素やフッ素を含有する廃棄物、汚泥、スラッジ等の焼却の際にフロンガスを熱処理して分解することが可能であり、その具体例としては、例えば、都市ゴミ、下水汚泥、生コンスラッジ、パルプスラッジなどを挙げることができる。これらの廃棄物を焼却処理する際に、併せてフロンガスを分解処理することが、経済性の面から好ましい。
この時、フロンガスから副生するフッ素ガスや塩素ガスと共に、都市ゴミ、下水汚泥、生コンスラッジ、パルプスラッジなどから副生する塩素ガス、塩化水素ガス、SOXなども本発明のカルシウムアルミネート類やその水和物類に固定化されるので、フロンガスとその他の廃棄物の排ガス対策を同時に行うことができるのである。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0027】
実施例1
各種のカルシウムアルミネート類及びその水和物類と酸化カルシウム類を表1に示す割合で配合して排ガス処理材とし、この排ガス処理材を加圧成形してペレット化した。このペレット50kgをガスフィルターとして用い、小型焼却炉の排ガス通路の温度が1000℃±100℃となるような位置に配設した。そして、フロンガス1m3と塩素含有量が約1%の都市ゴミ500kgとを焼却し、焼却設備の煙道から排出される排ガス(排ガス処理材で処理した後の排ガス)の総排出塩素量と総排出フッ素量を定量した。なお、焼却後の排出ガスからフロンガスは検出されなかった。結果を表1に示す。また、比較のために、酸化カルシウムのみ、水酸化カルシウムのみ、また炭酸カルシウムのみを用いた場合やハイドロソーダライトを用いた場合、更に排ガス処理材を用いなかった場合の結果も併記した。
【0028】
<使用材料>
炭酸カルシウム:試薬1級
水酸化カルシウム:試薬1級
酸化カルシウム:試薬1級
CaO・Al2O3:試薬1級の炭酸カルシウム1モルと酸化アルミニウム1モルを混合粉砕して原料を調製し、電気炉で1500℃で3時間焼成する工程を2回繰り返して合成した。ブレーン比表面積5000cm2/g。
12CaO・7Al2O3:試薬1級の炭酸カルシウム12モルと酸化アルミニウム7モルを混合粉砕して原料を調製し、電気炉で1350℃で3時間焼成する工程を2回繰返して合成した。ブレーン比表面積5000cm2/g。
3CaO・Al2O3:試薬1級の炭酸カルシウム3モルと酸化アルミニウム1モルを混合粉砕して原料を調製し、電気炉で1350℃で3時間焼成する工程を2回繰返して合成した。ブレーン比表面積5000cm2/g。
非晶質12CaO・7Al2O3:12CaO・7Al2O3に試薬1級のSiO2を5%混合し、電気炉で1650℃で溶融した後、急冷することによって合成した。ブレーン比表面積5000cm2/g。
4CaO・−Al2O3・nH2O:1モルのC3Aと1モルの水酸化カルシウムを混合し、50℃の環境下で水/粉体比100%で水和させて合成した。BET比表面積19m2/g。
3CaO・Al2O3・6H2O:0.5モルのアルミン酸ナトリウムと1モルの水酸化カルシウムを50℃に加温しながら純水1000cc中で反応させて合成した。BET比表面積5m2/g。
2CaO・Al2O3・nH2O:1モルのアルミン酸ナトリウムと1モルの水酸化カルシウムを室温に保ちながら純水1000CC中で反応させて合成した。BET比表面積31m2/g。
ハイドロソーダライト:カオリンと水酸化ナトリウム水溶液を3対10のモル比で混合し、加熱機に入れ100℃で10時間熱処理した後、固液分離、洗浄、乾燥して合成した。
【0029】
<測定方法〉
排ガスの総排出塩素量及び総排出フッ素量:焼却設備の煙道から出てくる排ガスを水酸化ナトリウム水溶液へ通じさせて中和し、塩素ガスやフッ素ガスを塩素イオンやフッ素イオン等に変換した後、この溶液中に溶け込んだ塩素イオンやフッ素イオンなどの量をイオンクロマトグラフィーにより定量した。
【0030】
【表1】
【0031】
実施例2
排ガス処理材の酸性ガス固定化能力を検討した。表2に示す排ガス処理材を使用し、実施例1と同様の方法で塩素ガスとフッ素ガスを吸蔵させた。ただし、小型焼却炉の排ガス通路の温度が750〜850℃となるような位置に配設した。排ガス処理後のガスフィルターを回収し、1300℃で30分熱処理した。そして、1300℃での熱処理前と熱処理後の塩素及びフッ素の含有量の差から酸性ガスの固定化率を求めた。結果を表2に示した。なお、比較のために、水酸化カルシウムのみを用いた場合や、ハイドロソーダライトを用いた場合の結果も併記した。
ガスフィルターの塩素量及びフッ素量:JISR5202に準じて定量。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】
本発明のフロンガスの分解処理方法によれば、フロンガスの分解後に副生するフッ素ガスや塩素ガスを非常に高温まで固定化でき、設備腐食の防止やフッ素ガスや塩素ガスの排出量を極めて小さくすることができるフロンガスの分解処理方法となり得ること、また、フロンガスと共に都市ゴミ等の焼却処理も併せて行うことができ、合理的、かつ、経済的である。更に、カルシウムアルミネート類やその水和物類をフィルターとして用いるので、焼却灰の発生量を減容できる利点もある。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for treating CFCs, and in particular, a CFC gas treatment for fixing chlorine gas and fluorine gas by-produced after decomposition of CFC gas, making the amount of chlorine and fluorine discharged extremely small, and simultaneously suppressing equipment corrosion. About the method.
In the present invention, parts and percentages are by mass unless otherwise specified.
[0002]
[Prior art]
[Patent Document 1] JP-A-7-24255 [Patent Document 2] JP-A 9-24243 [Patent Document 3] JP-A 9-67150 [Patent Document 4] JP-A 8-299975 [Patent] Document 5: Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-309145
In recent years, the problem of destruction of the ozone layer has become more serious. In particular, it is widely known that chlorofluorocarbon used as a cleaning agent, a refrigerant, a foaming agent, a spraying agent, and the like destroys the ozone layer, and an international resolution has been already abolished regarding the regulation. Therefore, a method for decomposing CFCs is an important and urgent issue. Here, the chlorofluorocarbon gas is a general term for a compound in which part or all of hydrogen of a hydrocarbon such as methane or ethane is replaced with fluorine or chlorine. As a method of decomposing the chlorofluorocarbon gas, a method of performing heat treatment at 700 ° C. or more by a combustion method, a microwave heating method, a plasma decomposition method, or the like is general. When the chlorofluorocarbon gas is decomposed by these methods, fluorine gas and chlorine gas are by-produced together with carbon dioxide. These halogen gases have secondary effects. In other words, this is not only a cause of equipment corrosion and acid rain, but also relates to generation of dioxins and generation of volatile organic compounds (VOC) defined in environmental standards. Therefore, a technique for fixing by-product fluorine gas or chlorine gas by some method after decomposing the chlorofluorocarbon gas is indispensable. In other words, it is no exaggeration to say that the method of decomposing fluorocarbon gas is concentrated on the technology of fixing fluorine gas and chlorine gas by-produced after decomposition.
Hitherto, as a method for decomposing fluorocarbon gas, a method has been proposed in which fluorine gas or chlorine gas by-produced after decomposition is immobilized on calcium hydroxide, calcium oxide, or the like (JP-A-7-24255, JP-A-7-24255). No. 9-24243). According to this method, the by-produced fluorine gas or chlorine gas reacts with the calcium salt to form calcium chloride or calcium fluoride, and the fluorine gas or chlorine gas is fixed. However, since the melting point of the generated calcium chloride is as low as about 700 ° C. to 800 ° C., it melts and is scattered in the equipment, causing equipment corrosion or partially volatilizing and releasing chlorine gas again. Had the problem of getting lost. Today, there is a strong demand for a method for decomposing CFCs which does not melt even at a high temperature exceeding 800 ° C. and can fix chlorine gas and fluorine gas. Further, the above method is a method of decomposing only the chlorofluorocarbon gas. Since it is very uneconomical to decompose only CFCs, it is more practical and economical to inject CFCs and treat them simultaneously when incinerating other waste, for example, municipal waste. It is considered a method. This is because urban garbage contains about 1% chlorine, and when incinerated, high-temperature acidic gases such as chlorine gas and hydrogen chloride are generated. It is necessary. On the other hand, when producing Portland cement, a method of injecting chlorofluorocarbon gas into a cement kiln for decomposition treatment is also being studied (Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-67150). However, Portland cement has restrictions on the chlorine content, which sets very strict standards. In addition, chlorine and fluorine greatly affect the quality of Portland cement.Therefore, from the viewpoint of quality control, they are manufactured to maintain the lowest possible level even within the standard range. The fact is that no measures have been taken and no drastic measures have been taken.
[0004]
The present inventor has already proposed exhaust gas treating materials useful for incinerating municipal garbage and the like (Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 8-299752 and 8-309145). These are mainly composed of calcium aluminate and hydrates thereof. However, unlike conventional halogen gas fixing materials such as calcium hydroxide and calcium oxide, they have a high melting point and a chlorine gas or fluorine up to about 1300 ° C. The gas can be fixed. The decomposition of CFCs requires 700 ° C. or higher, and it is necessary to perform heat treatment at about 1000 ° C. On the other hand, in the incineration of municipal waste, incineration at a higher temperature is required from the viewpoint of suppressing dioxin generation. There is a background. That is, the conditions for the decomposition treatment of chlorofluorocarbon gas and the incineration of municipal garbage and the like are met, and it is reasonable to perform these at the same time.
However, in this case, as described above, the technology of the immobilizing material that can immobilize fluorine gas and chlorine gas at a high temperature becomes indispensable.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for treating CFCs, which solves each of the above-mentioned problems, and in particular, provides a method for CFC gas decomposition by immobilizing chlorine gas and fluorine gas by-produced after CFC decomposition.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In general, the present invention relates to a method for decomposing fluorocarbon gas, which decomposes fluorocarbon gas and reacts by-product chlorine gas or fluorine gas with calcium aluminates and / or hydrates thereof. It is characterized by making it.
[0007]
The present inventor has made intensive efforts and, as a result, reacts chlorine gas and fluorine gas, which are by-produced after decomposing the fluorocarbon gas, with calcium aluminates and hydrates thereof, so that fluorine produced as a by-product after the decomposition of fluorocarbon gas is produced. Gas and chlorine gas can be fixed to extremely high temperatures, and this can be a method for decomposing fluorocarbon gas that can prevent equipment corrosion and minimize the amount of fluorine and chlorine gas emissions. The present inventors have found that the same processing can be performed even in the case of decomposition processing, and have completed the present invention.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described specifically.
[0009]
The fluorocarbon gas referred to in the present invention is a general term for compounds in which part or all of the hydrogen of hydrocarbons such as methane and ethane are replaced with fluorine or chlorine. Specific examples thereof include Freon R-ll (CCl 3 F) , Freon R-12 (CCl 2 F2) , Freon R-13 (CClF 3), cited Freon R-H3 (C2Cl 3 F 3 ) , etc. be able to.
As a method of decomposing these fluorocarbon gases, as described above, a method of performing heat treatment at 700 ° C. or higher by a combustion method, a microwave heating method, a plasma decomposition method, or the like is generally used. When the chlorofluorocarbon gas is decomposed by these methods, fluorine gas and chlorine gas are by-produced together with carbon dioxide. These halogen gases have secondary effects.
In the present invention, calcium aluminates and / or hydrates thereof are used as a fixing material for fluorine gas or chlorine gas.
[0010]
In the present invention, calcium aluminate is a general term for compounds mainly composed of CaO and Al 2 O 3 , and is not particularly limited.
In other words, the calcium aluminates include calcium aluminate itself and some of the calcium aluminate CaO and Al 2 O 3 are impurities Fe 2 O 3 , MgO, TiO 2 , MnO, R 2 O ( Here, R is an alkali metal). Therefore, since CaO and Al 2 O 3 are the main components, it is necessary to limit the replacement amount by the above-mentioned impurities within a range that does not destroy the main components and does not inhibit the object of the present invention. It is not even.
[0011]
Specific examples of calcium aluminate itself, for example, CaO · 2Al 2 O 3, CaO · Al 2 O 3, 12CaO · 7Al 2 O 3, 3CaO · 3Al 2 O 3 · CaSO 4 and the like.
[0012]
As a raw material in the case of industrially producing these calcium aluminates, for example, as a CaO raw material, for example, mention may be made of calcium carbonate such as limestone or shell, calcium hydroxide such as slaked lime, or calcium oxide such as quicklime. Can be. Examples of the Al 2 O 3 raw material include bauxite, aluminum dross, and aluminum residual ash.
[0013]
When these calcium aluminates are obtained industrially, impurities may be included. Specific examples thereof include, for example, SiO 2 , MgO, TiO 2 , MnO, Na 2 O, K 2 O, Li 2 O, S, P 2 O 5 , and B 2 O 3 .
[0014]
The compound, calcium alumino ferrite etc. 4CaO · Al 2 O 3 · Fe 2 O 3, 6CaO · 2Al 2 O 3 · Fe 2 O 3, 6CaO · Al 2 O 3 · 2Fe 2 O 3, 2CaO · Fe 2 O calcium ferrite, such as 3 or CaO · Fe 2 O 3, gehlenite 2CaO · Al 2 O 3 · SiO 2, calcium aluminosilicate, such as anorthite CaO · Al 2 O 3 · SiO 2, Merubinaito 3CaO · MgO · 2SiO 2, Akerumanaito 2CaO · MgO · 2SiO 2, calcium magnesium silicate, such as Monte celite CaO · MgO · SiO 2, tri-calcium silicate 3CaO · SiO 2, dicalcium silicate 2CaO · SiO 2, rankinite night 3CaO · 2SiO 2, straw It may contain calcium silicate such as Stonite CaO.SiO 2 , free lime, leucite (K 2 O, Na 2 O), Al 2 O 3 , SiO 2 and the like. In the present invention, these crystalline or amorphous materials may be mixed.
[0015]
On the other hand, calcium aluminate hydrates are a general term for hydrates mainly composed of CaO and Al 2 O 3 , and are not particularly limited. In other words, it means a hydrate of the above-mentioned calcium aluminates. Examples of hydrates of calcium aluminate per se, for example, CaO · Al 2 O 3 · 10H 2 O, 2CaO · Al 2 O 3 · nH 2 O · 3CaO · Al 2 O 3 · 6H 2 O, 4CaO · Al 2 O 3 · nH 2 O, 4CaO · Al 2 O 3 · CO 3 · 11H 2 O , and the like.
These calcium aluminate hydrates can be obtained by hydrothermally treating a CaO raw material and an Al 2 O 3 raw material in the presence of water, or by reacting calcium hydroxide and an alkali metal aluminate in the presence of water. It can also be synthesized by a hydrolysis method from a soluble calcium salt and an aluminum salt. Furthermore, the CaO · 2Al 2 O 3, CaO · Al 2 O 3, l2CaO · 7Al 2 O 3, 3CaO · Al 2 O 3, calcium aluminate such as 3CaO · 3Al 2 O 3 · CaSO 4, optionally It can also be obtained by hydration in the presence of calcium oxide, calcium hydroxide and calcium carbonate.
[0016]
Due to the presence of the above impurities, the exhaust gas treating material of the present invention can be used in addition to calcium aluminates and / or hydrates thereof, as well as calcium aluminoferrite, calcium ferrite, calcium aluminosilicate, calcium silicate, and magnesium aluminate. , Calcium magnesium silicate, hydrates thereof, calcium hydroxide, aluminum hydroxide, iron hydroxide and the like may coexist, but this does not pose any particular problem as long as the object of the present invention is not substantially inhibited.
[0017]
The exhaust gas treating material of the present invention is mainly composed of calcium aluminates and / or hydrates thereof. However, together with calcium aluminates and / or hydrates, calcium oxide, calcium hydroxide, carbonate One or more kinds of calcium (hereinafter, referred to as calcium oxides) can be used in combination.
When calcium oxides are used in combination, the amount of absorption of chlorine gas or fluorine gas may be increased in some cases.
[0018]
The use ratio of calcium aluminates and / or hydrates thereof and calcium oxides is not particularly limited, but usually, an exhaust gas composed of calcium aluminates and / or hydrates thereof and calcium oxides In 100 parts of the treatment material, 50 to 100 parts of calcium aluminates and / or hydrates thereof are preferable, and 60 to 90 parts are more preferable. If the calcium aluminate and / or hydrate thereof is less than 50 parts, the acid gas occlusion effect in a high temperature region of 800 ° C. or more is not sufficient, or the exhaust gas treating material is melted and scattered in the incineration facility, Equipment may be corroded.
[0019]
In the present invention, in addition to calcium aluminates and / or hydrates and calcium oxides, calcium ferrites, calcium aluminoferrites, calcium aluminosilicates, various portland cements, limestone powders, and the like are further mixed. Eco-cement, so-called eco-cement, blast furnace granulated slag, blast furnace slow cooling slag, fly ash, converter slag, electric furnace reduction period produced from filler cement, municipal waste incineration ash and sewage sludge incineration ash Slag, powder from electric furnace oxidation stage slag, pulp sludge incineration ash, sewage sludge incineration ash or molten slag, municipal waste incineration ash or molten slag, any water produced from the above hydraulic materials, latent hydraulic materials or pozzolanic substances Japanese products, apatites, zeolites, magnesium oxide and hydroxyl Magnesium, dolomite, magnesium compounds such as hydrotalcites, carbonaceous substances such as activated carbon, waste glass powder, raw corn sludge, dust generated when producing recycled aggregate, one of so-called recycled fine powder or the like or Two or more types can be used as long as the object of the present invention is not substantially inhibited. Further, the above-mentioned exhaust gas treating material may be used in combination with the exhaust gas treating material of the present invention, or may be used separately. For example, an exhaust gas treating material of the present invention having a high melting point is installed at a high temperature place (for example, a place of about 800 to 1200 ° C.), and a conventional exhaust gas treating material having a low melting point, such as calcium hydroxide, is placed at a low temperature. It is also possible to install them in a place (for example, a place of about 300 to 600 ° C.) and use them together. It is presumed that such a double acid gas immobilization treatment is rather preferable from the viewpoint of dioxin suppression.
[0020]
The particle size of the calcium aluminates of the present invention, but are not particularly limited, is preferably 3000~9000cm 2 / g in Blaine specific surface area, 4000~6000cm 2 / g is more preferable. If it is less than 3000 cm 2 / g, the effect of absorbing the high-temperature acid gas may not be sufficient, and it is uneconomical to pulverize it to exceed 9000 cm 2 / g.
[0021]
Although the specific surface area of the calcium aluminate hydrate of the present invention is not particularly limited, it is usually in the range of 1 to 100 m 2 / g in BET specific surface area value, and is about 2 to 50 cm 2 / g. There are many things. If it is less than 1 m 2 / g, the effect of absorbing high-temperature acid gas may not be sufficient, and if it exceeds 100 m 2 / g, moldability may be difficult.
[0022]
In the present invention, calcium aluminate hydrates are used from the viewpoint that the fixation of fluorine gas or chlorine gas is rapid, and from the viewpoint that it can cope with a wide temperature range from a relatively low temperature to a high temperature of about 1300 ° C. It is preferred to use. This is presumably because the hydrate has a much larger specific surface area than the unhydrated calcium aluminates.
[0023]
The exhaust gas treating material of the present invention may be used as a filter or may be incinerated with an incinerated material. However, when incinerated together with the incinerated material, the amount of incinerated ash increases and the amount of waste increases, so a method of using as a filter is preferable. If used as a filter, the used filter is collected and regenerated, or the filter is diverted to another use, thereby leading to a reduction in waste volume.
Examples of the method for producing the gas filter include a method of press-molding the calcium aluminates and hydrates thereof of the present invention, and a method of molding the calcium aluminates and hydrated calcium aluminate in the course of hydration hardening. At this time, it may be hydrated and hardened together with another hydraulic material, for example, various portland cements or alumina cements.
[0024]
The calcium aluminates and hydrates thereof of the present invention have a high melting point, and also have a high melting point after fluorine gas or chlorine gas is fixed. If the melting point is low, it will melt and not only can not be replaced as a filter, but also cause corrosion of incinerators and other facilities.If the temperature of the incinerator becomes even higher, the acid gas that has been decomposed and fixed May be released again.
[0025]
The method for decomposing CFCs of the present invention is applied to the case where only CFCs are decomposed, but is not limited thereto. Specifically, it is possible to decompose by heat-treating the chlorofluorocarbon gas at the time of incineration of waste containing chlorine or fluorine, sludge, sludge, and the like. Specific examples thereof include, for example, municipal waste, sewage sludge, Raw consludge, pulp sludge and the like can be mentioned. When these wastes are incinerated, it is preferable to also decompose the fluorocarbon gas in terms of economy.
At this time, the fluorine gas or chlorine gas by-produced from chlorofluorocarbons, municipal solid waste, sewage sludge, mixed concrete sludge, chlorine gas by-produced from such pulp sludge, hydrogen chloride gas, Ya calcium aluminates also present invention such as SO X Since it is immobilized in the hydrates, it is possible to simultaneously take measures against flue gas and other waste gases.
[0026]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically based on examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0027]
Example 1
Various calcium aluminates and their hydrates and calcium oxides were blended in the proportions shown in Table 1 to obtain an exhaust gas treating material, and the exhaust gas treating material was formed into a pellet by pressure molding. 50 kg of the pellets were used as a gas filter, and were disposed at a position where the temperature of the exhaust gas passage of the small incinerator was 1000 ° C. ± 100 ° C. Then, incinerated and chlorofluorocarbons 1 m 3 and urban waste chlorine content of about 1% 500 kg, the total emissions of chlorine and total of exhaust gas discharged from the flue of incinerators (the exhaust gas after the treatment with the exhaust gas treatment member) The amount of discharged fluorine was quantified. No flon gas was detected from the exhaust gas after incineration. Table 1 shows the results. Also, for comparison, the results when only calcium oxide, only calcium hydroxide, only calcium carbonate was used, when hydrosodalite was used, and when no exhaust gas treating material was used were also shown.
[0028]
<Material used>
Calcium carbonate: Reagent primary calcium hydroxide: Reagent primary calcium oxide: Reagent primary CaO.Al 2 O 3 : Reagent primary calcium carbonate (1 mol) and aluminum oxide (1 mol) are mixed and pulverized to prepare a raw material. The process of firing at 1500 ° C. for 3 hours in a furnace was repeated twice to synthesize. Blaine specific surface area 5000 cm 2 / g.
12CaO.7Al 2 O 3 : A raw material was prepared by mixing and pulverizing 12 mol of reagent-grade calcium carbonate and 7 mol of aluminum oxide, and the process of firing at 1350 ° C. for 3 hours in an electric furnace was repeated twice to synthesize. Blaine specific surface area 5000 cm 2 / g.
3CaO.Al 2 O 3 : A raw material was prepared by mixing and pulverizing 3 mol of reagent-grade calcium carbonate and 1 mol of aluminum oxide to prepare a raw material, and the process of firing at 1350 ° C. for 3 hours in an electric furnace was repeated twice to synthesize. Blaine specific surface area 5000 cm 2 / g.
Amorphous 12CaO.7Al 2 O 3 : 12CaO.7Al 2 O 3 was mixed with 5% of reagent grade SiO 2 , melted in an electric furnace at 1650 ° C., and quenched. Blaine specific surface area 5000 cm 2 / g.
4CaO · -Al 2 O 3 · nH 2 O: 1 mole C 3 mixture of A and 1 mole of calcium hydroxide, were synthesized by hydration of 100% water / powder ratio under 50 ° C. environment. BET specific surface area 19 m 2 / g.
3CaO.Al 2 O 3 .6H 2 O: synthesized by reacting 0.5 mol of sodium aluminate and 1 mol of calcium hydroxide in 1000 cc of pure water while heating to 50 ° C. BET specific surface area 5 m 2 / g.
2CaO.Al 2 O 3 .nH 2 O: Synthesis was carried out by reacting 1 mol of sodium aluminate and 1 mol of calcium hydroxide in 1000 CC of pure water while keeping the temperature at room temperature. BET specific surface area 31 m 2 / g.
Hydrosodalite: Kaolin and an aqueous sodium hydroxide solution were mixed at a molar ratio of 3:10, put in a heater, heat-treated at 100 ° C. for 10 hours, then solid-liquid separated, washed and dried to synthesize.
[0029]
<Measurement method>
Total emission chlorine and total emission fluorine of exhaust gas: The exhaust gas coming out of the flue of the incinerator was passed through sodium hydroxide aqueous solution to neutralize it, and chlorine gas and fluorine gas were converted to chlorine ions and fluorine ions. Thereafter, the amounts of chloride ions and fluorine ions dissolved in the solution were quantified by ion chromatography.
[0030]
[Table 1]
[0031]
Example 2
The ability of the exhaust gas treatment material to fix acidic gas was studied. Using the exhaust gas treating materials shown in Table 2, chlorine gas and fluorine gas were occluded in the same manner as in Example 1. However, the small incinerator was disposed at a position where the temperature of the exhaust gas passage was 750 to 850 ° C. The gas filter after the exhaust gas treatment was collected and heat-treated at 1300 ° C. for 30 minutes. Then, the fixing rate of the acidic gas was determined from the difference between the chlorine and fluorine contents before and after the heat treatment at 1300 ° C. The results are shown in Table 2. For comparison, the results when only calcium hydroxide was used and when hydrosodalite was used are also shown.
Chlorine content and fluorine content of gas filter: Quantified according to JISR5202.
[0032]
[Table 2]
[0033]
【The invention's effect】
According to the method for decomposing fluorocarbon gas of the present invention, fluorine gas and chlorine gas by-produced after decomposition of fluorocarbon gas can be fixed to a very high temperature, thereby preventing equipment corrosion and minimizing the emission of fluorine gas and chlorine gas. The method can be a method for decomposing CFCs that can be performed, and the incineration of city refuse and the like can be performed together with CFCs, which is reasonable and economical. Furthermore, since calcium aluminates and their hydrates are used as filters, there is an advantage that the amount of incinerated ash can be reduced.
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