JP2004329088A - 高粘性をもつオリゴ糖系組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、機能性健康食品などの用途に有用なオリゴ糖系の組成物に関するものであり、詳しくは液状(シロップ状)のオリゴ糖をその取り扱いが容易な高粘性の形状、すなわちマヨネーズや練り歯磨き、軟質のバター、チーズのような粘性をもつ形態に改善した組成物を提供するものである。
【解決手段】(A)濃度50〜90重量%のオリゴ糖シロップ液および(B)脂肪酸グリセライドを含む組成物であって、オリゴ糖シロップ液(A)100重量部に対して、脂肪酸グリセライド(B)が1〜30重量部配合されてなることを特徴とする高粘性をもつオリゴ糖系組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】(A)濃度50〜90重量%のオリゴ糖シロップ液および(B)脂肪酸グリセライドを含む組成物であって、オリゴ糖シロップ液(A)100重量部に対して、脂肪酸グリセライド(B)が1〜30重量部配合されてなることを特徴とする高粘性をもつオリゴ糖系組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機能性健康食品などの用途に有用なオリゴ糖系組成物に関するものであり、詳しくは液状のオリゴ糖をその取り扱いが容易な高粘性の形状、すなわちマヨネーズや練り歯磨き、軟質のバター、チーズのような粘性をもつ形態に改善した組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、食生活が豊かになるに伴い高脂肪、高蛋白質の食事による肥満や成人病の問題が多くなり、低カロリー食品への要望が強くなっている。
【0003】
かかる食品の一つとしてフラクトオリゴ糖などのオリゴ糖が注目され、食品加工面の性質としての甘味料、機能面からは腸内善玉菌である乳酸菌およびビフィズス菌を増殖させ整腸作用を促し、カルシウム、ミネラルなどの吸収を促進する作用を期待して、コーヒー、紅茶、ヨーグルト、牛乳その他の食品への甘味付与のため砂糖に変わって多用されている(たとえば、非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
BIO INDUSTRY,1[6],6(1984)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在市販されているオリゴ糖類はシロップ液(液状)であるため、収納した容器を倒したりしたときに液体が容器からこぼれたり、パンなどに塗布して食するときに食卓や衣服を汚したり、パン内部に染み込んでしまって食感を損なうことが多く、液状をその取り扱いが利便な高粘性の形態、たとえばマヨネーズや練り歯磨き、軟質のバター、チーズのような粘性をもつ形態に改善することが要請されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
しかるに、本発明者はかかる要望を満足すべく鋭意検討を行なった結果、
(A)濃度50〜90重量%のオリゴ糖シロップ液および(B)脂肪酸グリセライドを含む組成物であって、オリゴ糖シロップ液(A)100重量部に対して、脂肪酸グリセライド(B)が1〜30重量部配合されてなる組成物、さらにオリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)に対して、(C)界面活性剤を配合した組成物が高粘性をもつオリゴ糖系組成物となることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0007】
なお、本発明でいう高粘性とはマヨネーズや練り歯磨きのような粘性を意味し、100mlのビーカーに組成物を50ml収納し、それを倒立させたとき、収納物が100時間経過後も落下しない固形化の状態である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
【0009】
オリゴ糖シロップ液(A)に用いられるオリゴ糖は多糖類の加水分解や糖を酵素を用いて転移または合成して製造されるが、実用的には後者の方法で製造されることが多い。
【0010】
代表的なオリゴ糖としてはフラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖があげられ、たとえばフラクトオリゴ糖は、アスペルギルス オリザエ、アスペルギルス ニガー、アウレオバシディム プルランス、イーストなどを培養して得られる酵素を蔗糖に作用させて製造される。
【0011】
オリゴ糖は濃度50〜90重量%、好ましくは60〜80重量%、とくに好ましくは65〜80重量%のシロップ状態で使用される。
【0012】
本発明で使用する脂肪酸グリセライド(B)は、トリグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライドなどの油脂状物のいずれでもよいが、本発明の組成物に良好な高粘性を付与するためにトリグリセライドおよびジグリセライドが好ましい。
【0013】
脂肪酸グリセライド(B)を構成する脂肪酸としては、飽和または不飽和の高級脂肪酸であればいずれでもよくステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などがあげられる。
【0014】
天然物の脂肪酸グリセライドとしては、オリーブ油、大豆油、ヤシ油、アマニ油、綿実油、ナタネ油、キリ油、ヒマシ油、ゴマ油、エノ油、トウ油、ツバキ油、落花生油、鯨油、豚油、牛脂などがあげられる。
【0015】
本発明ではより均質なまた保存安定性に優れたオリゴ糖系組成物を得るために、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)成分に、さらに界面活性剤(C)を併用することが望ましい。
【0016】
界面活性剤(C)としては、グリセリンソルビット、ポリグリセロール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンなどの多価アルコールの飽和または不飽和脂肪酸のエステル、ショ糖、ブドウ糖、乳糖の飽和または不飽和脂肪酸のエステルなどのノニオン系界面活性剤、アルキルアミン塩、4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩などのカチオン系界面活性剤があげられる。
【0017】
しかし、本発明では脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸およびその塩、ポリオキシエチレンアルキルエホテルカルボン酸塩、アシル化ペプチドなどのカルボン酸塩型、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸の塩ホルマリン重縮合物、メラミンスルホン酸の塩ホルマリン縮合物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、スルホコハク酸アルキル二塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、ジメチル−5−スルホイソフタレートナトリウム塩などのスルホン酸塩型、硫酸化油、高級アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェートなどの硫酸エステル型塩、レシチン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、アルキルリン酸塩などのリン酸エステル塩型などのアニオン系界面活性剤が有用である。
【0018】
脂肪酸グリセライド(B)および界面活性剤(C)の使用において、本発明の組成物が食品用途である場合、食品添加剤として認可されたものを選択するのはいうまでもない。
【0019】
本発明の組成物の安定性を保つために、必要に応じて繊維素グリコール酸ナトリウム、アルギン酸、プロピレングリコールエステル、メチルセルロース、澱粉、ポリビニルアルコール系樹脂、ローカストビンガム、グアガム、タマリンド種子抽出物などの併用も可能である。
【0020】
その他、本発明ではその趣旨を逸脱しない範囲で酸化防止剤、防腐剤、殺菌剤、紫外線吸収剤、香料、風味改良剤、栄養補助剤、増量剤、染料、顔料などの任意の添加剤も併用可能である。
【0021】
本発明においてその効果を得るためには、オリゴ糖シロップ液(A)と脂肪酸グリセライド(B)との配合割合が重要である。
【0022】
濃度50〜90重量%のオリゴ糖シロップ液(A)100重量部に対して、脂肪酸グリセライド(B)が1〜30重量部、好ましくは5〜25重量部、とくに好ましくは7〜15重量部配合されることが必要である。脂肪酸グリセライド(B)の配合量が1重量%未満では高粘性をもつオリゴ糖系組成物は得られず、一方、30重量部を超えると組成物の保存安定性が低下したり、健康食品として油脂分が過多になり不適当である。
【0023】
界面活性剤(C)の配合量は、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)の種類、混合方法によって一概に限定できないが、通常、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)100重量部に対して、0.5〜5重量部程度配合される。かかる範囲の使用量で保存安定性や高粘性のオリゴ糖系組成物の食感がより改善される。
【0024】
本発明のオリゴ糖系組成物を調製するにあたっては、とくに制限はなく、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)またはさらに界面活性剤(C)を充分に混合すればよい。必要であれば、水などを適宜添加して固形分の調整を行なうことができる。添加順序も任意であり、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)またはさらに界面活性剤(C)を一括混合したり、オリゴ糖シロップ液(A)に脂肪酸グリセライド(B)や界面活性剤(C)を滴下したり、脂肪酸グリセライド(B)や界面活性剤(C)にオリゴ糖シロップ液(A)を滴下して配合してもよい。
【0025】
混合には通常の乳化機、たとえば、ホモジナイザー、コロイドミル、マントンゴウリン、真空乳化機などが任意に用いられる。撹拌中は空気を遮断するのが油脂の変質を防止する上で有利なこともある。空気を遮断する場合には、窒素シールや真空状態が実用的である。
【0026】
本発明の組成物はそれ単独で健康食品として使用されるが、もちろん他の食品への添加剤としても有用でハム、ソーセージなどの肉加工品、カマボコ、ちくわなどの魚肉加工品、クリーム、バター、チーズ、アイスクリーム、ヨーグルト、プリンなどの乳製品、マヨネーズ、ドレッシング、ソース、タレなどの調味料、バター、マーガリンなどの食用油脂、チョコレート、ケーキなどの菓子、スープ、カレー、シチュー、物菜、冷食などの調理食品など、任意の食品へ添加してもよい。
【0027】
また、食品用途以外でも化粧品、医薬品、シップ材などの医療品、動物飼料などへの使用も可能である。
【0028】
【実施例】
つぎに実例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。
【0029】
実施例1〜8、比較例1〜3
表1および2に示すように、オリゴ糖シロップ液(A)(フラクトオリゴ糖:濃度72.5重量%、ガラクトオリゴ糖:濃度75重量%)100重量部に対して、所定量の脂肪酸グリセライド(B)および界面活性剤(C)を3分間充分に混合してオリゴ糖系組成物を得て、その状態を観察した。
【0030】
結果を表1および表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】
本発明のオリゴ糖系組成物は高粘性をもつため機能性健康食品などとして利用する際に、その取り扱いが便利で収納容器を転倒させても内容物がこぼれたり、また衣服を汚したりすることがないなどの特徴を有する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、機能性健康食品などの用途に有用なオリゴ糖系組成物に関するものであり、詳しくは液状のオリゴ糖をその取り扱いが容易な高粘性の形状、すなわちマヨネーズや練り歯磨き、軟質のバター、チーズのような粘性をもつ形態に改善した組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、食生活が豊かになるに伴い高脂肪、高蛋白質の食事による肥満や成人病の問題が多くなり、低カロリー食品への要望が強くなっている。
【0003】
かかる食品の一つとしてフラクトオリゴ糖などのオリゴ糖が注目され、食品加工面の性質としての甘味料、機能面からは腸内善玉菌である乳酸菌およびビフィズス菌を増殖させ整腸作用を促し、カルシウム、ミネラルなどの吸収を促進する作用を期待して、コーヒー、紅茶、ヨーグルト、牛乳その他の食品への甘味付与のため砂糖に変わって多用されている(たとえば、非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
BIO INDUSTRY,1[6],6(1984)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在市販されているオリゴ糖類はシロップ液(液状)であるため、収納した容器を倒したりしたときに液体が容器からこぼれたり、パンなどに塗布して食するときに食卓や衣服を汚したり、パン内部に染み込んでしまって食感を損なうことが多く、液状をその取り扱いが利便な高粘性の形態、たとえばマヨネーズや練り歯磨き、軟質のバター、チーズのような粘性をもつ形態に改善することが要請されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
しかるに、本発明者はかかる要望を満足すべく鋭意検討を行なった結果、
(A)濃度50〜90重量%のオリゴ糖シロップ液および(B)脂肪酸グリセライドを含む組成物であって、オリゴ糖シロップ液(A)100重量部に対して、脂肪酸グリセライド(B)が1〜30重量部配合されてなる組成物、さらにオリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)に対して、(C)界面活性剤を配合した組成物が高粘性をもつオリゴ糖系組成物となることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0007】
なお、本発明でいう高粘性とはマヨネーズや練り歯磨きのような粘性を意味し、100mlのビーカーに組成物を50ml収納し、それを倒立させたとき、収納物が100時間経過後も落下しない固形化の状態である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
【0009】
オリゴ糖シロップ液(A)に用いられるオリゴ糖は多糖類の加水分解や糖を酵素を用いて転移または合成して製造されるが、実用的には後者の方法で製造されることが多い。
【0010】
代表的なオリゴ糖としてはフラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖があげられ、たとえばフラクトオリゴ糖は、アスペルギルス オリザエ、アスペルギルス ニガー、アウレオバシディム プルランス、イーストなどを培養して得られる酵素を蔗糖に作用させて製造される。
【0011】
オリゴ糖は濃度50〜90重量%、好ましくは60〜80重量%、とくに好ましくは65〜80重量%のシロップ状態で使用される。
【0012】
本発明で使用する脂肪酸グリセライド(B)は、トリグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライドなどの油脂状物のいずれでもよいが、本発明の組成物に良好な高粘性を付与するためにトリグリセライドおよびジグリセライドが好ましい。
【0013】
脂肪酸グリセライド(B)を構成する脂肪酸としては、飽和または不飽和の高級脂肪酸であればいずれでもよくステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などがあげられる。
【0014】
天然物の脂肪酸グリセライドとしては、オリーブ油、大豆油、ヤシ油、アマニ油、綿実油、ナタネ油、キリ油、ヒマシ油、ゴマ油、エノ油、トウ油、ツバキ油、落花生油、鯨油、豚油、牛脂などがあげられる。
【0015】
本発明ではより均質なまた保存安定性に優れたオリゴ糖系組成物を得るために、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)成分に、さらに界面活性剤(C)を併用することが望ましい。
【0016】
界面活性剤(C)としては、グリセリンソルビット、ポリグリセロール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンなどの多価アルコールの飽和または不飽和脂肪酸のエステル、ショ糖、ブドウ糖、乳糖の飽和または不飽和脂肪酸のエステルなどのノニオン系界面活性剤、アルキルアミン塩、4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩などのカチオン系界面活性剤があげられる。
【0017】
しかし、本発明では脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸およびその塩、ポリオキシエチレンアルキルエホテルカルボン酸塩、アシル化ペプチドなどのカルボン酸塩型、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸の塩ホルマリン重縮合物、メラミンスルホン酸の塩ホルマリン縮合物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、スルホコハク酸アルキル二塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、ジメチル−5−スルホイソフタレートナトリウム塩などのスルホン酸塩型、硫酸化油、高級アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェートなどの硫酸エステル型塩、レシチン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、アルキルリン酸塩などのリン酸エステル塩型などのアニオン系界面活性剤が有用である。
【0018】
脂肪酸グリセライド(B)および界面活性剤(C)の使用において、本発明の組成物が食品用途である場合、食品添加剤として認可されたものを選択するのはいうまでもない。
【0019】
本発明の組成物の安定性を保つために、必要に応じて繊維素グリコール酸ナトリウム、アルギン酸、プロピレングリコールエステル、メチルセルロース、澱粉、ポリビニルアルコール系樹脂、ローカストビンガム、グアガム、タマリンド種子抽出物などの併用も可能である。
【0020】
その他、本発明ではその趣旨を逸脱しない範囲で酸化防止剤、防腐剤、殺菌剤、紫外線吸収剤、香料、風味改良剤、栄養補助剤、増量剤、染料、顔料などの任意の添加剤も併用可能である。
【0021】
本発明においてその効果を得るためには、オリゴ糖シロップ液(A)と脂肪酸グリセライド(B)との配合割合が重要である。
【0022】
濃度50〜90重量%のオリゴ糖シロップ液(A)100重量部に対して、脂肪酸グリセライド(B)が1〜30重量部、好ましくは5〜25重量部、とくに好ましくは7〜15重量部配合されることが必要である。脂肪酸グリセライド(B)の配合量が1重量%未満では高粘性をもつオリゴ糖系組成物は得られず、一方、30重量部を超えると組成物の保存安定性が低下したり、健康食品として油脂分が過多になり不適当である。
【0023】
界面活性剤(C)の配合量は、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)の種類、混合方法によって一概に限定できないが、通常、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)100重量部に対して、0.5〜5重量部程度配合される。かかる範囲の使用量で保存安定性や高粘性のオリゴ糖系組成物の食感がより改善される。
【0024】
本発明のオリゴ糖系組成物を調製するにあたっては、とくに制限はなく、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)またはさらに界面活性剤(C)を充分に混合すればよい。必要であれば、水などを適宜添加して固形分の調整を行なうことができる。添加順序も任意であり、オリゴ糖シロップ液(A)および脂肪酸グリセライド(B)またはさらに界面活性剤(C)を一括混合したり、オリゴ糖シロップ液(A)に脂肪酸グリセライド(B)や界面活性剤(C)を滴下したり、脂肪酸グリセライド(B)や界面活性剤(C)にオリゴ糖シロップ液(A)を滴下して配合してもよい。
【0025】
混合には通常の乳化機、たとえば、ホモジナイザー、コロイドミル、マントンゴウリン、真空乳化機などが任意に用いられる。撹拌中は空気を遮断するのが油脂の変質を防止する上で有利なこともある。空気を遮断する場合には、窒素シールや真空状態が実用的である。
【0026】
本発明の組成物はそれ単独で健康食品として使用されるが、もちろん他の食品への添加剤としても有用でハム、ソーセージなどの肉加工品、カマボコ、ちくわなどの魚肉加工品、クリーム、バター、チーズ、アイスクリーム、ヨーグルト、プリンなどの乳製品、マヨネーズ、ドレッシング、ソース、タレなどの調味料、バター、マーガリンなどの食用油脂、チョコレート、ケーキなどの菓子、スープ、カレー、シチュー、物菜、冷食などの調理食品など、任意の食品へ添加してもよい。
【0027】
また、食品用途以外でも化粧品、医薬品、シップ材などの医療品、動物飼料などへの使用も可能である。
【0028】
【実施例】
つぎに実例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。
【0029】
実施例1〜8、比較例1〜3
表1および2に示すように、オリゴ糖シロップ液(A)(フラクトオリゴ糖:濃度72.5重量%、ガラクトオリゴ糖:濃度75重量%)100重量部に対して、所定量の脂肪酸グリセライド(B)および界面活性剤(C)を3分間充分に混合してオリゴ糖系組成物を得て、その状態を観察した。
【0030】
結果を表1および表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】
本発明のオリゴ糖系組成物は高粘性をもつため機能性健康食品などとして利用する際に、その取り扱いが便利で収納容器を転倒させても内容物がこぼれたり、また衣服を汚したりすることがないなどの特徴を有する。
Claims (4)
- (A)濃度50〜90重量%のオリゴ糖シロップ液および(B)脂肪酸グリセライドを含む組成物であって、オリゴ糖シロップ液(A)100重量部に対して、脂肪酸グリセライド(B)が1〜30重量部配合されてなることを特徴とする高粘性をもつオリゴ糖系組成物。
- さらに(C)界面活性剤を配合してなることを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 脂肪酸グリセライド(B)が脂肪酸ジグリセライドである請求項1または2記載の組成物。
- 界面活性剤(C)がレシチンである請求項2または3記載の組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003128377A JP2004329088A (ja) | 2003-05-06 | 2003-05-06 | 高粘性をもつオリゴ糖系組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003128377A JP2004329088A (ja) | 2003-05-06 | 2003-05-06 | 高粘性をもつオリゴ糖系組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004329088A true JP2004329088A (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=33504561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003128377A Pending JP2004329088A (ja) | 2003-05-06 | 2003-05-06 | 高粘性をもつオリゴ糖系組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004329088A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111084238A (zh) * | 2018-10-23 | 2020-05-01 | 株式会社明治 | 混合有低聚果糖的油脂及其制造方法、以及混合有低聚果糖的油性点心及其制造方法 |
-
2003
- 2003-05-06 JP JP2003128377A patent/JP2004329088A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111084238A (zh) * | 2018-10-23 | 2020-05-01 | 株式会社明治 | 混合有低聚果糖的油脂及其制造方法、以及混合有低聚果糖的油性点心及其制造方法 |
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