JP2004328716A - 画像情報処理方法、画像形成システム及びプログラム - Google Patents

画像情報処理方法、画像形成システム及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 網点の濃度等の条件を可変にし、印刷用紙の違いによる仕上がりの差が表現でき、特色を使用した印刷物の仕上がりを表現できるデジタルカラープルーフを形成できるようにする。また、少ない測定データから、種々の印刷条件に対応した高画質、再現性のよいのプルーフを効率的に実現するる。
【解決手段】 目標印刷物2の色特性を測定し、その測定値を、設定された条件に応じて、インキ条件、重ね刷りのノセ状態を変更するパラメータ演算手段9、紙質の条件を変更するレンダリング手段10、及び経年変化等を補正するための機差補正手段を備え、測定値を変更或いは測定値に追加したカラーコレクションテーブル(濃度データ)が得られる構成とし、濃度データからプルーフ画像出力装置の光量への変換等の各種のデータ変換も容易にできる構成とした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ユーザがコンピュータを操作して印刷物の仕上がりを事前に確認するプルーフを生成するため画像情報処理方法、画像出力装制御装置、画像出力システム及びコンピュータプログラムに関するものである。又、プルーフ画像の形成方法において、特にハロゲン化銀感光材料或いはハロゲン化銀カラー感光材料(以下、単に感光材料という)を好ましく用いることができるデジタルカラープルーフの生成に関する技術であり、少ない取得データから、種々の印刷条件に対応した高画質のプルーフ画像を効率的に得ることのできるデジタルカラープルーフの生成に関するものである。
印刷分野において、ハロゲン化銀感光材料は、高感度であること、色再現性に優れていること、連続処理に適していることから今日盛んに用いられている。こうした特徴からハロゲン化銀感光材料は、写真の分野のみではなく、印刷の分野でも、印刷の途中の段階で仕上がりの印刷物の状態をチェックするためのいわゆるプルーフの分野で広く用いられるようになってきている。
プルーフの分野では、コンピュータ上で編集された画像を印刷版製作用フィルムに出力し、現像済みのこのフィルムを適宜交換しつつ分解露光することによってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各画像を形成させ、最終印刷物の画像をカラー印画紙上に形成させることによりプルーフとし、対応する最終印刷物のレイアウトや色の適否を判断することが行われていた。
最近では、コンピュータ上で編集された画像を直接印刷版に出力する方式が徐々に普及してきており、このような場合にはコンピュータ上のデータから印刷版製作用フィルムを介することなく直接カラー画像を得ることが望まれていた。
このような目的には、昇華型・溶融熱転写方式や電子写真方式、インキジェット方式等種々の方式の応用が試みられてきたが、高画質な画像が得られる方式では費用がかかり生産性が劣るという欠点があり、費用が少なくてすみ生産性に優れた方式では画質が劣るという欠点があった。ハロゲン化銀感光材料を用いたシステムでは、優れた鮮鋭性等から、正確な網点画像が形成できるなど高画質な画像形成が可能であり、一方で上述したように連続した処理が可能であることや、複数の色画像形成ユニットに同時に画像を書き込むことができることから高い生産性を実現することが可能であった。
近年、印刷の分野でいわゆるデジタル化が進みコンピュータ内のデータから直接画像を得る要求が強まっており、ハロゲン化銀感光材料を直接LED等で露光する方式がこの分野で有利に使われ始めている。
このような方式においては、網点をさらに小さな単位(ここではこれを画素と表現した)に分割し、この画素を適切な露光量で露光する事によってその集合体として網点を再現することが可能である。例えとして簡単な例を挙げれば、1つの網点が100個の画素で構成されるのであれば、50個の画素を現像可能なように露光する事により網%が50%の網点を形成する事ができる。印刷の特性を表現するのにドットゲインというパラメータが用いられるが、前記現像可能となる画素の数を変化させることによりドットゲインを変えることができる。この画素が、例えば印刷のイエロー(Y)のインキとマゼンダ(M)のインキの重なった場所に存在する場合には、この画素を赤に発色させることにより再現することが可能となる。この時、プルーフ上では必ずしもYとMをえる条件を組み合わせる必要はなく別途(例えば、直接にY+M相当の色を)設定することが可能である。これにより、色材の相違による視覚的なズレの調整などの大きなメリットを得ることができる。
また、印刷物においては、プロセスインキでは表現できない色や特殊な印刷効果を狙って、特色インキを使った印刷が行われる場合がある。
ハロゲン化銀感光材料を用いてデジタルデータに基づき面積階調画像を形成するシステムでは、各層の露光量を任意に変化させることにより、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の濃度を変化させて、この3色の濃度成分の発色比で決められる一定の色域の中で、任意の色調を再現することが可能である。すなわち、プロセスインキのイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の組み合わせで表現可能な白を除く15色以外に、ほぼ無限に近い色調表現が可能であるため前述の特色に近似した色調を再現することが可能である。
プロセスインキの組み合わせで表現される色調および特色等の任意の色調を、ハロゲン化銀感光材料を用いて再現するためには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の発色する濃度成分を適宜露光光量を調整して組み合わせる必要がある。
そのためには、印刷物において4色の組み合わせにより発色する色の各々について色分解を行なって、対応するプルーフを作成する際の露光条件をあらかじめ決定しておく必要がある。上記の4色の場合、あらかじめ決定すべき露光条件は、4色の組み合わせの数および印刷用紙の色である白の合計16種類となる。
これに特色が1色追加された場合には、あらかじめ決定すべき露光条件は32種類となり、2色使用された場合には64種類となる。このように、対応すべき条件が一つ増えるごとにあらかじめ決定すべき露光条件はねずみ算式に増加する。これは、印刷用紙等についても同様である。つまり、多様な印刷物に対応して正確に近似できるプルーフを得られるシステムを構築しようとすると、色およびシステムに関する知識と多大な労力を要する困難な作業が必要となってしまう。
ハロゲン化銀感光材料を用いたシステムは、このように非常に有用なプルーフシステムを実現可能なものであるが、以上説明したように、目標とする印刷物の色版の数等が増えるに伴い、この露光条件をどのように規定するかが非常に大きな課題であった。
さらに、ハロゲン化銀感光材料を用いたシステムでは、印刷と同じ色材を使用する事ができないため、視覚的に近似した画像を得るためには、例えばCIELAB色空間の測定値としてずれた色に調整する必要があるなどの課題を有していた。
特許文献1の請求項には、AOM(音響光学変調器)に印加するON、OFF電圧値を制御することで、透過する光量を調整し、カラー感光材料の発色濃度を調整するカラー画像校正装置について開示されており、これにより発色濃度、ヌケ部の濃度が可変となり、印刷と近似した画像を形成することができ、特色印刷の校正が可能となることが開示されている。しかしながら、画像出力の条件をどのように決めればよいかなどの具体的な手段については何ら述べられていないし、示唆もされていない。
プルーフ画像作成装置としてハロゲン化銀感光材料を用いる装置が提案されており、網点の濃度を可変にできることが開示されている(デジタルコンセンサスプロ パンフレット、コニカグラフィックイメージング(株)(2002))。
特許文献2の請求項には、直接変調したLEDを光源とする濃度とドットゲインを独立に調整する画像形成方法が開示されており、印刷画像との差異の小さいプルーフ画像が容易に得られることを開示している。しかし、各色をどのように調整することで目視での画像再現性が満足されるかについて何も述べられていない。
特許文献3の請求項には、特色版を使用する印刷物に対するプルーフ画像形成方法として、プロセス色変換過程、特色参照過程、特色変換過程、プロセス色変換画像データと前記特色変換画像データを組み合わせる合成過程、出力過程からなる画像形成方法を開示している。印刷物の色とプルーフの色をどのように調整するかという最も簡単なモデルは、濃度あるいはL*、a*、b*の値を両者で同じになるようにすることであるが、前述のように、ハロゲン化銀感光材料を用いたカラープルーフでは、印刷との色材の違いから色調を調整することが必要であるという課題がある。特許文献3には、こうした課題についての記載はなく、また、簡便に色を決める方法についての示唆もない。
特許文献4の請求項には、本印刷機における各色の刷順と透過度とに基づいて前記各色の刷り重ねの模擬演算を行う色校正方法が開示され、これにより、特色インキを刷り重ねる順番と特色インキの透過度とが考慮され色再現性が良好な色校正方法が提供される。しかし、特許文献4の公報カラム0008には、「透過度は隠蔽性を有するインキ(不透過色インキ)によって隠蔽されていない面積率(%)、すなわち、下の色が印刷物の表面から見た色に影響する程度(%)のことである」と記載されており、「前記模擬演算過程は、刷り重ねにおいて下の色に影響されない不透過色については画素値と透過度を乗算した値(実効のある画素値)をその不透過色を刷り重ねる演算の前の透過度から減算して新たな透過度を生成し、その新たな透過度を刷順が次の下の色の実効画素値演算過程で用いる色校正方法」であると記載している。すなわち、不透過色インキ(光を全く透過しない)が上にあるか下にあるかの区別する上において刷り順が考慮されている。また、演算により再現する色を決定しているが、開示されている内容は限られた方法に関するものにすぎない。
特開平5−66557号公報[請求項] 特開2001−305701号公報[請求項] 特開平10−248017号公報[請求項] 特開平11−296664号公報[請求項]
本発明が解決しようとする課題は、印刷物の仕上がりを事前に確認するプルーフ、特に網点の濃度を可変にすることにより、印刷用紙の違いによる仕上がりの差が表現でき、特色を使用した印刷物の仕上がりを表現できるデジタルカラープルーフを形成できるものであって、さらにユーザがコンピュータを操作して再現性よくプルーフを生成することのできる画像情報処理方法、画像出力方法、画像出力システム及びコンピュータプログラムを提供することである。また、少ない測定データから、種々の印刷条件に対応した高画質のプルーフ画像を効率的に得ることのできるデジタルカラープルーフシステム等を実現することにある。
請求項1記載の発明は、印刷目標の色を、操作手段を操作して視覚的に設定可能に表示手段に表示する第1の表示段階と、印刷物から前記設定された印刷目標の色ごとにその色を特定するための色特性を求めて出力する取得段階と、予め準備されたプルーフ画像出力装置の色特性対基本色濃度の濃度特性テーブルを参照して、前記取得段階で出力される色特性を前記基本色の濃度に変換する変換段階と、前記変換段階で変換された前記各色に対する前記基本色の濃度をテーブルとして記憶する記憶段階と、前記記憶段階で記憶したテーブルのデータを前記プルーフ画像出力装置へ出力して印刷させる段階とを備えた。
請求項2記載の発明は、請求項1の発明において、前記色特性は、L*a*b*であるとした。
請求項3記載の発明は、基本色は、イエロー、マゼンダ及びシアンを含み、前記色には、前記基本色の組合せ及び/又はそれらの基本色の組合せと特色との組合せを含むこととした。
請求項4記載の発明は、前記予め準備される前記プルーフ画像出力装置の色特性対基本色濃度の濃度特性テーブルは、前記プルーフ画像出力装置が画像を形成するために保有する露光手段の露光量を決定するためのものとした。
請求項5記載の発明は、前記取得段階と変換段階の間に、前記取得段階で取得された色の色特性を基に、前記取得段階で取得されていない、所望の色の色特性を演算して求める段階を有し、前記変換段階は、前記取得段階で取得された色の色特性及び前記演算して求めた色の色特性を基本色の濃度に変換することを特徴とした。
請求項6記載の発明は、前記記憶手段が記憶する基本色の濃度の濃度テーブルを、前記プルーフ画像出力装置の感光材料特性を基に、画素単位の光量に変換する光量決定段階を有することとした。
請求項7記載の発明は、前記表示手段に、前記印刷物の材質固有の印刷特性及びその特性を調整入力可能に表示する第2の表示段階と、前記第2の表示段階で表示された印刷特性及びその調整された印刷特性の入力に応じて、前記取得段階で取得された色特性を修正して前記変換段階へ送るレンダリング段階を有し、前記変換手段は、修正された色特性について、基本色の濃度に変換することとした。
請求項8記載の発明は、色の重なりの下側の色を指定し、上側の色と視覚的に区別できるよう下側の色特性を調整する強調パラメータを入力可能に表示する第3の表示段階と、前記入力された色の強調パラメータに応じて、前記取得段階が出力する色特性をパラメータ演算回路で修正して出力するパラメータ変更段階とを備え、前記変換手段は、修正された色特性について、基本色の濃度に変換することとした。
請求項9記載の発明は、印刷に使用するインキの特性を入力可能に表示する第4の表示段階とを有し、前記パラメータ変更段階で前記入力されたインキの特性に応じて前記パラメータ演算回路が色特性を修正して出力し、前記変換手段は、修正された色特性について、基本色の濃度に変換することとした。
請求項10記載の発明は、予め基準となる前記印刷物を基準となる前記プルーフ画像出力装置で印刷したときに取得された基本色の濃度に基づいて標準データとして保有しておいて、前記変換段階で得られた前記基本色の濃度と前記標準データとを比較し、差分に応じて変換段で得られた基本色の濃度を補正する補正段階を有し、前記記憶手段は、前記補正段階で得られた基本色の濃度をテーブルとして記憶することとした。
請求項11記載の発明は、重ね刷りの一色を前記表示手段に指定可能に可能に表示するとともに、前記指定された一色について前記記憶手段を参照して指定された色見本を表示する第1のエジット段階と、前記一色の色を表すパラメータを操作手段で補正可能に表示する第2のエジット段階と、補正されたパラメータによる色を前記プルーフ画像出力装置で出力したと仮定した色をシミュレート計算し、そのシミュレートした色見本を表示する段階とを備え、所望の刷り重ね色を前記色見本を視覚認識しながら編集できる構成とした。
請求項12記載の発明、前記取得段階の取得は、測定によって行い、さらに、色を指定し、濃度に影響するパラメータを入力可能に表示する段階と、そのパラメータに基づいて、前記記憶手段の基本色の濃度テーブルを補正演算し、前記プルーフ画像出力装置に送って印刷させる段階と、さらにその印刷物について測定した濃度値を表示するとともに、その濃度値を基に前記補正演算した濃度テーブルを更新する段階とを有し、測定結果をフィードバックできる構成とした。
請求項13記載の発明は、印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置及び基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御して所望の印刷を行うための出力画像制御装置であって、前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブルを記憶する記憶手段と、前記取得装置から受けた、取得した色の前記色特性を所望の色に変更又は取得していない色を追加するため、条件を視覚的に入力操作可能に表示するGUI手段と、前記GUI手段で設定された条件で前記取得装置で取得された色の色特性を変更又は追加して出力する変更手段と、前記変更手段から出力される各色についての色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換する変換手段と、前記変換手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送るために記憶する手段とを備えた。
請求項14記載の発明は、前記GUI手段は、前記印刷物の材質固有の印刷特性及びその特性を調整条件を入力可能に表示し、印刷に使用するインキの特性を入力設定可能に表示し、又は/及び、色の重なりの下側の色を指定して上側の色と視覚的に区別できるよう下側の色特性を調整する条件を入力可能に表示するとともに、設定された各条件を前記変更手段に送る構成とした。
請求項15記載の発明は印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置及び基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御して所望の印刷を行うための画像情報処理装置であって、前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブル、及び予め基準となる前記印刷物を基準となるプルーフ画像出力装置で印刷したときの基本色の濃度に基づく標準データとを記憶する記憶手段と、前記取得装置から受けた、取得した色の前記色特性を所望の色に変更又は取得していない色を追加するための条件を視覚的に入力操作可能に表示するGUI手段と、前記GUI手段で設定された条件で取得された色の色特性を変更又は追加して出力する変更手段と、
前記変更手段から出力される各色についての色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換する変換手段と、前記変換手段で得られた前記基本色の濃度と前記標準データとを比較し、差分に応じて変換手段で得られた基本色の濃度を補正する補正手段と、前記補正手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送るために記憶する手段とを備えた。
請求項16記載の発明は、印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置及び基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御して所望の印刷を行うための画像情報処理装置であって、前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブルを記憶する記憶手段と、前記取得装置から受けた色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換する変換手段と、前記変換手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送るために記憶する手段と、重ね刷りの一色を指定可能に表示し、かつ前記手段に記憶されたその指定の取得された色を読み出して色見本として表示するととも、その色見本の修正条件を入力可能に表示することによって、色編集を案内するGUI手段と、前記入力された修正条件に基づいて、前記記憶する手段に記憶された基本色の濃度データを補正し、補正された濃度データによる色をシミュレート計算し、そのシミュレートした色を前記GUI手段に送って、修正後の色見本として表示させるとともに、前記記憶する手段の濃度データを更新するためのシミュレート手段とを備えた。
請求項17記載の発明は、印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置及び基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御して所望の印刷を行うための画像情報処理装置を備えた画像出力システムであって、前記画像情報処理装置は、前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブルを記憶する記憶手段と、前記取得装置から受けた、取得した色の前記色特性を所望の色に変更又は取得していない色を追加するため条件を視覚的に入力操作可能に表示するGUI手段と、前記GUI手段で設定された条件で取得された色の色特性を変更又は追加して出力する変更手段と、前記変更手段から出力される各色についての色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換する変換手段と、前記変換手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送るために記憶する手段とを備えた。
請求項18記載の発明は、網点を複数画素の集合体として面積階調の画像を形成する画像形成方法であって、予めプルーフ画像出力装置の露光を行うための基本色の濃度対光量特性を取得しておく準備段階と、目標印刷物の色の色特性を取得する取得段階と、前記色特性を基に前記色特性に対する基本色の濃度を求める変換段階と、画素を識別する画素情報を出力する段階と、前記画像情報を基に、前記濃度対光量特性を参照して、前記変換段階で求められた濃度を画素単位の光量に演算する段階とを備え、画素単位で露光量を制御して印刷する構成とした。
請求項19記載の発明は、前記取得段階と前記変換段階の間に、前記取得段階で取得された色の色特性を基に、取得されていない所望の色の色特性を演算する段階を備えた。
請求項20記載の発明は、網点を複数画素の集合体として面積階調の画像を形成する画像出力システムであって、予めプルーフ画像出力装置の露光を行うための基本色の濃度対光量特性を記憶して記憶手段と、目標印刷物の色の色特性を取得する取得手段と、前記色特性を基に前記色特性に対する基本色の濃度を求める変換手段と、画素を識別する画素情報を出力する画素生成手段と、前記画素情報を基に、前記濃度対光量特性を参照して、前記変換手段で求められた濃度を画素単位の光量に演算する演算手段とを備え、画素単位で露光量を制御して印刷する構成とした。
請求項21記載の発明は、請求項21の発明において、前記取得手段と前記変換手段の間に、前記取得手段で取得された色の色特性を基に、取得されていない所望の色の色特性を演算する手段を備えた。
請求項22記載の発明は、コンピュータに印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置と、基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御させて所望の印刷を行うためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータに対して、前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブル、及び予め基準となる前記印刷物を基準となる前記プルーフ画像出力装置で印刷したときの基本色の濃度を含む標準データとを記憶させ、前記取得装置から受けた、取得した色の前記色特性を所望の色に変更又は取得していない色を追加するため条件を視覚的に入力操作可能に表示するGUIを実行させ、前記GUIで設定された条件で取得された色の色特性を変更又は追加して出力させ、前記変更されて出力される各色についての色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換させ、前記変換で得られた前記基本色の濃度と前記標準データとを比較し、差分に応じて変換で得られた基本色の濃度を補正させ、前記補正手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送らせるために記憶させる構成とした。
請求項23記載の発明は、網点を複数画素の集合体として面積階調の画像を形成するために用いられるコンピュータプログラムであって、コンピュータに対して、予めプルーフ画像出力装置の露光を行うための基本色の濃度対光量特性を記憶させ、目標印刷物の色の色特性を取得させ、前記色特性を基に前記色特性に対する基本色の濃度を求めさせ、画素を識別する画素情報を生成させ、前記画素情報を基に、前記濃度対光量特性を参照して、前記求めた基本色の濃度を画素単位の光量に演算させる構成とした。
請求項24記載の発明は、印刷用紙に多色刷りされた目標印刷物の色特性を取得する取得手段と、前記色特性から基本色濃度を得て、前記基本色濃度に基づいて画像出力する画像情報処理手段と、前記画像出力により感光材料を露光して印刷物のプルーフを出力するプルーフ画像出力手段とを備えた画像出力システムであって、前記画像情報処理手段は、前記色特性を前記印刷用紙の紙質に応じて変更しうる変更手段と、前記変更手段により変更されたか若しくは変更されなかった色特性を前記基本色濃度に変換する変換手段とを備え、前記変更手段は、前記目標印刷物から取得した色特性からの変更量を、前記紙質に応じてあらかじめ定められた範囲内とする構成とした。
請求項25記載の発明は、請求項24に記載の発明において、あらかじめ定められた範囲の種類が、明度に関して少なくとも3種類以上設けられている構成とした。
請求項26に記載の発明は、請求項25に記載の発明において、あらかじめ定められた範囲の種類が、明度に関して3種類設けられている構成とした。
請求項27に記載の発明は、請求項24ないし26のいずれかに記載の発明において、色特性がCIELAB色空間座標で表現されている構成とした。
請求項28に記載の発明は、請求項27に記載の発明において、色特性のKのL*値からの変化量について、あらかじめ定められた範囲が、−5〜0を含む範囲、−10〜−5を含む範囲、−14〜−6を含む範囲に区分けされている構成とした。
請求項29に記載の発明は、印刷用紙に多色刷りされた目標印刷物の色特性を取得する取得手段と、前記色特性から基本色濃度を得て、前記基本色濃度に基づいて画像出力する画像情報処理手段と、前記画像出力により感光材料を露光して印刷物のプルーフを出力するプルーフ画像出力手段とを備えた画像出力システムであって、前記画像情報処理手段は、前記色特性を前記印刷用紙の紙質に応じて変更しうる変更手段と、前記変更手段により変更されたか若しくは変更されなかった色特性を前記基本色濃度に変換する変換手段とを備え、前記紙質をアート紙およぴコート紙の群、マット紙の群、上質紙および色上質紙の群に区分けし、前記色特性がCIELAB色空間座標で表現された場合に、前記変更手段における、前記目標印刷物から取得した色特性からの変更量の範囲の上限が、前記群の順序に従って小さくなるものである構成とした。
請求項30に記載の発明は、請求項24または29に記載の発明において、色特性の変更が、Y、M、C、R、G、B、Kの少なくとも一つについて行われる構成とした。
印刷物の仕上がりを事前に確認するプルーフを精度良く生成できる。また、プルーフ生成に用いる濃度データをテーブルで管理し、GUIにより容易に変更できることから、下色や上色の状態を確認しやすくするなど、所望の色に加工することができる。また、感光材料や現像液の経年変化等を補正することができ、これらに起因する画質劣化を防止して再現色のよい画像ができる効果がある。また、紙質補正手段を設けた場合は、紙質の違いに対応して再現性の良いプルーフを得ることができる。少ない測定データから、種々の印刷条件に対応した高画質のプルーフ画像を得ることのできるデジタルカラープルーフを実現することができる。
以下、図面を用いて発明の説明を行うが、まず、発明の説明で用いる略語の表記方法や、使用する種々の技術用語の技術的内容に関して説明する。
[使用する技術用語の、表記または内容]
(i)色の表記について
以下の説明に使用する印刷インキの色は、図31に記載のように、略して表記することがある。
(ii)網点画像(色、特色)の形成について
図1にデジタルカラープルーフにおける網点の模式図を示す。図1に示すように、画像は画素(図中では○で表した)に分割され、網点はこの画素の集合体として表される。その際、印刷物において網点が重なる部分は、デジタルプルーフにおいて対応する画素を共有することになる。例えば、図1には、基本色としてY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各網点が一部(印刷物的に表現すれば、重なって)存在する。Yの網点は2本の斜めの実線で区切られた図面上部に存在する。Mの網点は同様の点線で区切られた図面下部に存在する。また、Cの網点は、破線で区切られた図面右部分に存在する。Yの網点とMの網点が共有する(印刷物においては、インクが重なっている)画素はR(赤)、Yの網点とCの網点が共有する画素はG(緑)、Y、M、Cの網点が共有する画素はGY(灰)で表される。
また、印刷物によっては、YMC(またはYMCK)以外の特別な色、いわゆる「特色」が用いられることがある。この特色のインキの版は「特色版」と呼ばれる。特色インキとしては、緑色、オレンジ色などのインキの他に、金色、銀色その他のメタリックカラーのインキ等の各種のインキが用いられる。さらに特色インキは、濃度が均一でない場合があり、ラメや金粉の混ざったものなどが用いられることもある。特色版は、ロゴのように予め特色であることが指定されている画像部品を再現する場合や、特色インキで刷ることによってカラー画像の色再現性を高めたい場合などに用いられることが多い。
図1には示していないが、特色版の網点がある場合には、該当する画素の色を特色に近似な色に調整することによりこれを表現することができるし、さらに特色版と他の版で共有されている画素を、刷り重ねの順序、個々の版の色、各インキの特性(透明度、インキののりやすさ等)を考慮した色に調整することにより表現することができる。
(iii)目標印刷物と測定(色データの取得)について
画像形成条件を決めるためには、実際の印刷物で各色がどのように再現されるかを調べる必要がある。このため、実際の印刷で用いられるインキを使った印刷物(以下、これを目標印刷物と呼ぶ。)で基本となるデータを取得する必要がある。これをベースとして、色再現に必要な条件を精度よく決めることが可能となる。
画像出力システムの対象となる印刷物は特に限定されないが、通常のY、M、C、Kの各プロセスインキを用いた印刷物が適する。ここで、KとY等が重なったオーバープリント色を含むようなものも適する。また、プロセスインキに加えて特色インキを用いた印刷物や、さらには、その特色インキがプロセスインキに刷り重ねられた印刷物にも適している。実際のシステムでは、対象とできる印刷物の種類は多いほど好ましいが、同時に、色の再現のための測定負荷も増える。そのため、求める精度と負荷の関係を考慮して、対象とする印刷物の範囲を決めればよい。
なお、目標印刷物の測定、若しくは、目標印刷物を測定すると記載する場合は、予め測定されているインキと同じインキを使う場合のように、すでに測定されたデータを適当な記録媒体から読み込むことによりその目的を達成できる場合は、これをも含めて「測定」と記載することがある。また、求める精度との関係で代表的なインキのデータで代用する事も可能であり、こうした場合も含めて「測定する」と記載することがある。
(iv)濃度、L*a*b*及び色の測定について
濃度とは、主に光学濃度を意味する。また、実質的にこれと同じ意味をもつ他の量に置き換えたものでもよい。例えば、CLIEAB色空間におけるL*、a*、b*等を、変換可能な代表値としてあげることが可能である。このほかには、CIELUV色空間、XYZ色空間の座標値を好ましく用いることができる。CIELAB色空間とは、CIE 1976(L*a*b*色空間)を指し、その座標の求め方については、JIS Z 8729−1994 に記載されている。また、L*a*b*色空間の座標の値を、色の「特性」と呼ぶこともある。
(v)アナリティカル濃度について
アナリティカル濃度は写真の分野でよく用いられる濃度の概念であるが、Y、M、C色素を任意の量で発色させた時、Y色素だけを同量発色させたときのB濃度をアナリティカルB濃度と呼び、M色素だけを同量発色させたときのG濃度をアナリティカルG濃度、C色素だけを同量発色させたときのR濃度をアナリティカルR濃度と呼ぶ。アナリティカル濃度は概念的な量であるが、計算によって求めることもできる。アナリティカル濃度に関しては、T.H.James編、The Theory of The Photographic Process、Macmillan、Newyork、p.524-529(1977)に記載されており、これを参考に求めることができる。
感光材料として、反射支持体を有するハロゲン化銀感光材料を使用した場合は、アナリティカル濃度も反射濃度として表しておくことが好ましい。また、システムでアナリティカル濃度として取り扱う数値は、本来のアナリティカル濃度から変換した数値であってもよい。数値の取り扱いとしては、アナリティカル濃度を100倍して整数化した方が扱いやすく、好ましい。
[画像出力システムの全体構成]
まず、図2を用いて画像出力システムの全体の概略構成について説明する。
図2は、画像出力システムの全体構成例の概略を示したブロック図である。また、図4は、画像出力システム全体の概略の動作フローを示した図である。
画像出力システムは、目標印刷物2を測定してプルーフ生成に必要なデータを取得するための、目標印刷物2の測定手段(装置)3、測定手段3により得たデータに基づき画像データを加工する画像情報処理装置100、画像データに網点を含ませる網点データ生成部15、加工された画像データを感光材料に出力するプルーフ画像出力装置1を有してなる。
[プルーフ画像出力装置]
図2において、画像出力システムのプルーフ画像出力装置1は、データを一時記憶し、記録タイミングを調整するためのバッファと、印刷媒体(例えば感光材料)を、インキ、印刷用紙等の条件を反映して上記の画素ごとに露光を行ことによって所望のプルーフを得るための露光手段と、露光時に感光材料を担持するドラムと、これらの手段を必要な条件で制御する制御手段とを備えている。
[露光手段]
プルーフ画像出力装置1の露光手段は、レーザ或いは発光ダイオード(LED)等の各種の光源と、光源からの光量を調整する手段と、主走査方向および副走査方向に2次元に走査して、感光材料の所定位置に光源からの光があたるようにするための走査手段とを備えている(いずれも図示していない)。
露光手段は、画像情報処理装置100によって生成されたY、M、C(或いはYMCK)の各強度(濃度或いは濃度に対応した光量:露光エネルギー)を表した網点画像データを受けて、これらをいったんバッファに一時的に格納し、順次、別途生成されたドットクロックで読み出して、光源、例えば、緑色レーザ光源、赤色レーザ光源、青色レーザ光源を前記網点画像データのY、M、Cの強度に対応して発光させ、インキの色および/または印刷用紙の色(例えば、白地)に対応した色を持つ画像を露光する。
また、露光手段の露光制御部(CPU及びプログラムで構成される。)は、ドラムにおける感光材料の先端位置の位置をセンサ類により検出する。また、ドラムの回転に伴って、ドラムに設けられたロータリーエンコーダが出力したパルス信号のカウントに基づいて、光学系の光源から射出される光の照射位置と、感光材料の画像記録領域が互いに対応して画像を形成できるように、ドラムの回転及び光源の位置を制御している。また、ドラムに保持されている感光材料に対して、光源を発光させて網点画像の画像出力(露光)を行う。
なお、感光材料に対し、主走査方向(ドラムの回転による方向)と副走査方向(光源の移動による方向)の2次元走査により記録される画像の画像記録密度は、網点画像による階調の再現性などの観点から主走査方向及び副走査方向共に600dpi以上が好ましい。より好ましくは1000dpi以上であり、さらに好ましくは1200dpi以上である。また、網点画像による階調の再現性の飽和や画像記録速度や装置コストなどの観点から、主走査方向及び副走査方向共に1万dpi以下が好ましい。より好ましくは5000dpi以下である。ここで、dpiは、主走査方向又は副走査方向の1インチの長さの中に、画像記録される画素が幾つ並んでいるかを示す単位である。
また、露光の際における各色光の1秒当たりの記録画素数は、300万画素/秒以上(特に1000万画素/秒以上)であることが好ましい。また、露光光の各色の1秒当たりの記録画素数は、40億画素以下(特に5億画素以下)が好ましい。これにより、駆動回路、露光出力強度が安定し、高速画像記録と高精細な画像記録を両立させることができる。また、調整が容易になり、コスト上も好ましい。
なお、露光手段の露光用光源は、BのLEDを主走査方向に10個並べ露光のタイミングを少しづつ遅延させることによって同じ場所を10個のLEDで露光出来るように調整してある。また、副走査方向にも10個のLEDを並べ隣接する10画素分の露光が1度に出来る露光ヘッドを準備した。G、Rも同様にLEDを組み合わせて露光ヘッドを準備した。各ビームの径は約10μmで、この間隔でビームを配列し、副走査のピッチは約100μmとした。1画素当たりの露光時間は約100ナノ秒であった。
[制御手段]
プルーフ画像出力装置1の制御手段は、CPU(コンピュータまたは中央演算装置)及び各部や装置または手段を制御するための画像出力プログラムと、その画像出力制御プログラム及び露光用データ等を記憶するメモリとからなり、CPUが画像出力プログラムを実行することにより、制御部として機能している。
[測定手段(装置)]
画像処理システムの測定手段(装置)3は、目標印刷物2の各色がもつ特性のデータを取得するための測定装置である。各色がもつ特性とは、先に説明した濃度も含まれるが、この例では、CEILAV色空間におけるL*、a*、b*の各座標値を測定して出力している。
[網点データ生成部]
画像出力システムの網点データ生成部15は、画像データに網点を設ける。その際、網点の面積内の複数の画素により網点画像を形成する。網点データ生成部15は、その網点及び画素のデータ(座標位置を識別できる情報で、以下、網点データと呼ぶ。)を生成する。制御部8は、各部を制御して、結果として、前記露光手段を網点、画素ごとに濃度を決定して制御するためのカラーコレクションテーブルを作らせる(濃度を感光材料特性に応じて光量に変換した場合は、画素ごとに光量を決定したテーブルを作らせる)。
ここで、1つの網点は、100以上の画素から記録されていることが、実際の印刷の網点に近い再現になり好ましい。より好ましくは200以上である。また、1つの網点は、2000以下の画素から構成されるように記録されていることが、画像データの取り扱いの容易さや高速な画像データ処理の観点から好ましい。
[画像情報処理装置]
画像出力システムの画像情報処理装置100は、ハード構成としてCPU100a及びメモリ100bを有し、表示手段4としてのディスプレイと操作手段5としてのタッチパネル等を有する。画像情報処理装置100は、システム全体の制御を行うと共に、測定装置3からの各色についての測定データL*、a*、b*を、濃度特性ファイルのデータを参照して、基本色(この例では、Y、C、Mの各濃度)に変換してプルーフ画像出力装置1へ出力する。
画像情報処理装置100のメモリ100bには、表示手段4に、操作のための画面を表示するGUIプログラム(視覚的に、容易に入力操作ができるプログラム)、画像情報処理装置100の内部において、測定装置3、プルーフ画像出力装置1等と情報をやりとりするための制御プログラム等の、CPU100aで実行可能なプログラム類およびそれらに必要なデータ類とを備えている。
なお、画像情報処理装置100は、一般のパーソナルコンピュータ等であってもよいし、プルーフ画像出力装置と同じ筐体に収められた専用コンピュータであってもよい。
この画像情報処理装置100について、図3を用いて詳しく説明する。図3は、図2の画像情報処理装置100の詳細内容を示すブロック図である。図3のプルーフ画像出力装置1と目標印刷物2および測定手段(装置)3を除いた、符号が4から15の部分が、画像情報処理装置100に含まれる。
画像情報処理装置100は、各種テーブル類等を格納した記憶手段13、GUI手段200、制御部8、ノセ演算手段9、レンダリング手段10、変換手段11、機差補正手段12、エジット手段14を有してなる。以下、これらの各部分について説明する。
[記憶手段]
記憶手段13は、機差補正手段12により機差を補正されたカラーコレクションテーブルを格納し、プルーフ画像の出力に供する(図4のS8)。全色測定して作成されたカラーコレクションテーブルの一例を図8に示す。また、記憶手段13は、その他、機差補正データ、濃度特性ファイル等を格納している。記憶手段13は、一つのメモリあるいは複数のメモリで構成されていてもよい。
記憶手段13に格納されているテーブル類やファイル類は、同様の機能を発揮する限り、分割されていたり、統合されていたりしてもよい。また、各テーブルに格納されたデータの表現も特に制限されるものではなく、例えば、濃度値として表現されていてもよいし、同じものがL*、a*、b*で表現されていてもよい。
[感材特性テーブル]
感材(感光材料)特性テーブルは、写真業界でよく知られた特性曲線に相当するテーブルであり、各色の感光材料の発色濃度とそれを得るのに必要な露光量の関係を表す。感材特性テーブルには、各種の感光材料の標準的な特性データが格納されている。
感材特性テーブルの作成は、露光量を低露光量から高露光量まで連続的または断続的に変化させて露光を行い、現像処理を経て生成した画像の濃度を測定して、露光量と発色濃度の関係を対応させることで得られる。
[濃度特性ファイル]
露光手段は、入力される濃度データから各光源の光量を決定して露光する。そのため、図1の画像情報処理装置100は、その光源の特性にあった濃度データをあらかじめファイルとして用意しておき、露光手段に提供する必要がある。このファイルは重要であり、以下、濃度特性ファイルと呼ぶ。この濃度特性ファイルは、請求項1において、「色特性対基本色濃度の濃度特性テーブル」と表現されている。
濃度特性ファイルは、ハロゲン化銀感光材料のシアン、マゼンタ、イエローの各色材の様々な発色量の組み合わせ(Dc、Dm、Dy)と、その各々の組み合わせで生じる、濃度と色特性を表現する(L*、a*、b*)の組み合わせ(色調ともよばれている)との関係を表すテーブルである。この概念図を図6に示す。
このような濃度特性ファイルの作成は、デジタルデータに基づいて波長の異なる光源を用いて、任意に光量を変化させて画像露光を行い、シアン、マゼンタ、イエローを発色可能なハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀感光材料を任意に発色させた組み合わせを作成し、その濃度あるいは色調を測定してカラーコレクションとの関係を対応させることによって可能である。また、シアン、マゼンタ、イエローの全てのカラーコレクションの組み合わせを作成しなくても、中間領域はデータを補完することで設定することができる。
ここでは、上記の感材特性テーブルを参照して、図5に示したC、M、Yの各濃度を発色させるB、G、Rの光量を組み合わせることにより、15×19×19色の計5415色のカラーパッチを出力し、L*、a*、b*及びステータスTのY、M、C濃度を測定した。次に、色パッチのL*、a*、b*と、そのパッチを作成する際に与えたB光のみで発色させたYパッチのY濃度、G光のみで発色させたCパッチのC濃度、R光のみで発色させたMパッチのM濃度をもとめ、この3種の量を対応させたテーブルを作成することによって、濃度特性ファイルを作成した。5415色のデータで膨大となるため図示を省略するが、イメージ的には、図6のようにY、M、Cの濃度の3次元座標においてL*、a*、b*のパラメータで色が特定されるようになる。
なお、濃度特性ファイルの作成では、上記のように、感光材料の露光条件を変えるだけであるから、カラーパッチの数が多くても比較的容易に用意できる。
このようにして作成された濃度特性ファイルは、図3の記憶手段13に記憶されている。濃度特性ファイルは全色を測定して作成することが望ましいが、18色或いは6色等を測定してあとは特色のノセ状態を演算してもとめることもできる(後述する)。
[カラーコレクションテーブル]
前述のように、デジタルカラープルーフにおいては、画像は画素に分解され、この画素の集合体として網点が再現される。このため、画像データとして画素の色が決められた時、この色を具体的に規定する、すなわち、画像データが赤であった場合でも、それが濃い赤であるか、淡い赤であるか、紫がかった赤であるか黄色がかった赤であるかを規定する必要がある。
カラーコレクションテーブルで規定する色の数は、印刷で使用するインクの数、求める再現の精度等で決まるが、例えば、プロセスインクY、M、C、Kと特色2色の組み合わせでは、K、Y、M、Cの組み合わせとインクのない部分(白:W)を合わせて16色となり、これらに特色2色との重なりを考慮すると64色になる。
次に、カラーコレクションテーブルを作成する方法について説明する。
一つの方法は、上記の組み合わせに相当するインキを刷り重ねた印刷物を用意しこれを測定する方法である。これは理想的であり、プロセスカラーのみで特色等を使用しないか、使用しても一色のような、印刷物が比較的容易に用意できるような場合に有効である。
しかし、色材の違いによる補正を加えることが難しい。また、特色インキの種類は非常に数が多くあらかじめ用意するのは困難であること、また、印刷用紙の種類によっても仕上がりは大きく変化するため対応せざるを得ない等、すべての場合について、印刷物を用意して正確なデータを得ることは現実的に不可能である。この点、上記のように、単に露光条件を変えればよいだけの濃度特性ファイルの場合とは状況が異なる。
従って、少ない数のデータから何らかの演算手段により求めることが好ましい。これを実現するために設けられているのが、後述するノセ演算手段9である。
カラーコレクションテーブルのデータは、網点データ生成部15からの画像データと併せてプルーフ画像出力装置1に転送してもよいし、予め転送してプルーフ画像出力装置1に記憶しておいてもよい。
ここで、カラーコレクションテーブルと感材特性テーブルとを組み合わせる構成とすることによるメリットを説明する。
カラーコレクションテーブルと感材特性テーブルとを組み合わせることなく、前記の画素を作成できる方法としては、例えば、画像形成に要するエネルギーと濃度の関係を、任意の刻みでエネルギーを変化した全ての組み合わせでカラーパッチを作成し、これを測定した結果をデータベースとしておけば任意の色を与えられた時、このデータベースを参照することにより各層の与えるべきエネルギーを求める方法が考えられる。
しかし、この方法では、精度を上げるためには膨大な量の測定を行ってデータベースを作成する必要がある。また、感光材料の特性の変動(感光材料の製造バラツキによる変動の他、処理液の性能の変化によって変動する)を吸収するための手段が別途必要となる。
一方、カラーコレクションテーブルと感材特性テーブルとを組み合わせる方式においては、Y、M、C各層に与えるエネルギーと発色濃度の関係を求めておくことで少ないデータで精度よく必要なエネルギーを求めることが可能となり、システムの設計段階あるいは感光材料の色材の変更などに対しての対応が容易であるというメリットを有する。
さらに重要なことは、プルーフ画像出力装置1は、特に露光手段は、温度等の環境起因による露光量の変動や、現像処理の活性の経時変動等により、基準の条件から変動して、発色する濃度や特性(色調)にずれが生じる場合がある。この場合に備え、生成された画像の濃度や特性(色調)を測定し、その測定値から予想値との濃度差、色差を計算し、予想値からのずれ量を算出して、ずれ分を露光量にフィードバックを行うことにより、補正が容易に行えメリットがある。
[GUI手段]
図3を用いて、画像情報処理装置100のGUI手段200に付いて説明する。GUI手段200は、表示手段4、操作手段5、パネルコントロール手段6及び表示情報記憶手段7を有する。
パネルコントロール手段6は、予め表示情報手段7に記憶されている表示情報を、電源オン、或いは操作手段5で設定されたキーに応じて画面を読み出して表示手段4に表示させる。選択・設定・入力の操作は、表示手段4が参照されてマーカ等で操作手段5から行われる構成となっている。以下、選択・設定・入力の操作は、操作手段からなされるものとする。
電源を入れるとパネルコントロール手段6は、表示情報記憶手段7から図11のメイン画面を読み出して表示する(図4のステップS1:以下、ステップを省略し、S番号で示す。)。図11の設定1が選択されると、図12の測定画面が表示される。ここで色のパッチ(見本)、特色、インキ設定の画面がでてくるのでここで設定できる。ただし、この例では、特定の指示をしないと全色測定するので、このまま全色測定として説明する。なお、図12の画面の上部のデータは、測定後の測定色についてのY,M,C濃度、L*、a*、b*の特性値を表示している。
[制御部]
パネルコントロール手段6から測定の指示を受けた制御部8が測定装置1(請求項の取得装置、或いは取得手段、測定手段に相当する。)を制御して、目標印刷物の全色についてのL*、a*、b*の測定を行わせる(図4のS2)。なお、測定前に、図12の測定キャリブレーションを設定して、測定装置を校正しておくことが望ましい。図3において、全色測定で、刷り重ねの下色を強調しない場合、及びインキ設定調整しない場合は、直接レンダリング手段10に入る。なお、レンダリングも行わなければ変換手段11へ入力される(図4で全てNOの場合)。図3のパラメータ演算手段9、レンダリング手段10(図4のS3からS5)については、後記する。
また、制御部8は、測定フィードバックも行う。これは、プルーフを出力後の色を再測定して、その際測定した測定値に基づいてカラーコレクションテーブルをプルーフ画像出力装置1へをフィードバックをして、再出力させて確認する(或いは確認してズレがあれば微調整するために)ために用いられる機能で、図18の画面(測定画面のサブ画面)で操作して実行できる。
図18の画面に指示された色をプルーフ画像の中から選択して濃度等を入力する。測定された値と、計算で求められた色との濃度差、あるいは色差を計算し、ずれ分をソフト内で計算を行い、カラーコレクション値の差分として算出して、差分を補正されたカラーコレクションテーブルを再出力する。
[ノセ演算手段9及びその画面]
ノセ演算手段9(パラメータ演算手段9ともいう)は、目標印刷物の測定により得られた色特性データが、必要な色特性データの全部ではなく限られた数だけである場合に、足りない色特性データをあらかじめ与えられたインキの特性等のデータから演算して追加する手段である。つまり、ノセ色演算を用いて、測定できなかった刷り重ね部分の色を、印刷インキの性状、印刷用紙の種類、印刷条件等に応じて、既測定の濃度または色調値を元に計算を行って生成することができる。これは変更手段の一部である。
一般に印刷では、プロセスインキが使用され、それに印刷物によって異なる特色インキが使用される。プロセスインキの場合は、それらの組み合わせがあらかじめ決まっているため、組み合わせに対応した実験を行ってノセ色(対応する画素の色)をあらかじめ決めておくことができる。
しかし、特色の場合は目標印刷物により異なるインキが使用されるため、あらかじめノセ色を決めておくということが困難である。そのため、目標印刷物で使用される特色が決まった段階で、できるだけ手間と時間をかけることなくノセ色を決める方法が重要となる。パラメータ演算手段9は、これを実現することを目的の一つとしている。
ここで、特色には2つの使い方があり、プロセスインキの画像の上に特色インキの画像が刷り重ねられている場合(これをノセと呼ぶことがある)と、プロセスインキによる画像をなくし特色画像だけを印刷する場合(これをヌキと呼ぶことがある)である。ヌキの場合には、特色インキの色を考慮することで足りるが、ノセの場合には、下のインキの色が印刷物の色に反映するため、これをプルーフで再現する場合に、このインキの特性を考慮してプルーフを生成する必要がある。
通常、印刷物の2色以上が重なった色調を、ハロゲン化銀感光材料の発色で良好に再現させるためには、2色のそれぞれ単独の色を再現させるのに要するY、M、Cの各濃度成分の単純な和では再現することはできない。また、機器の露光量制御を正確に行うためには露光量の制御範囲を狭めることが好ましく、この場合、好ましい発色濃度が求められてもこれを実現できないことがあり得、特に多くのインキが刷り重ねられた色でこのようなことが起こりやすい。そのため、印刷インキの重なった色に近似した発色を再現させるためには、一定の規則に沿った光量制御が必要となる。
印刷物におけるX色(Xは2以上の整数)のインキ重なり部の光量の設定に関しては、印刷順に重なって新たに生成された1色目と2色目の重ね色を1色として設定したのち、新たに設定された1色目と2色目の設定値と3色目との関係から次の重ね色の設定ができる。
複数の刷り重ね色の設定は、印刷順に重なって新たに生成された1色目と2色目の重ね色を1色として設定した後、新たに設定された1色目と2色目の設定値と3色目との関係から次の色の設定をしてもいし、1色目と2色目を下色として特性を設定し、3色目を上色として設定してもよい。
上記の説明の中におけるパラメータ演算手段9(以下、ノセ演算手段9という。)は、次のようにこのノセについて使用される。
(イ)測定装置3で測定していない色について演算でL*、a*、b*を求める場合に使用される。これは、図4において、ノセを行う(図4のS3)、表示画面にて条件を指定し、ノセ演算手段9によるノセ演算を行って(図4のS3b)、データの追加を行うものである。これは前述した。
(ロ)印刷物の仕上がりを予測するというプルーフの目的に照らして、第一義的には印刷物と可能な限り近似した仕上がりとなることが望まれる。しかし、上に透明度が低いインキが刷り重ねられる部分では、プルーフとしては、上のインキの透明度を高く再現した方が、下になる画像の状況が判別しやすく有利に用いられることがある。つまり、重ね刷りの下色を、プルーフでの色再現で強調し、プルーフにおいて下色を視覚的に認識・操作可能にし、結果として検版を可能にする場合(図4のS4−YES,S4a)である。これをノセ強調といい、これを行うためにノセ演算手段に付随して設けられている手段をノセ強調手段と呼ぶ。これは変更手段の一部である。
(ハ)ノセの場合の再現色の計算に当たっては、インキの特性を考慮する必要がある。主な特性としてはインキの透明度で、これは主に刷り重ねるインキ(これを上色と呼ぶことがある)によって決まり、最終的な色に対する下になるインキ(これを下色と呼ぶことがある)の寄与の大きさを表す。もう一つの重要な特性は、トラッピング率で、上色と下色のインキの組み合わせや印刷版の印刷順序によって決まり、最終的な色に対する上色のインキの寄与の大きさを表す。これ以外の因子を考慮することがより精度を上げることができ好ましいが、効果の大きさは小さく作業の負荷を考慮すると前記2つの因子を考慮することが好ましい態様である。
これらの要因を反映して調整するのが、ノセ演算手段9の重要な機能であるが、本機能は図12の画面或いは図16の画面をGUI200で出力させ、画面を見ながら設定・調整する。設定された条件に基づいてノセ演算手段9が演算してレンダリング手段10へ送られる(図4のS4−YES,S4a、4b)。
(インキ設定)
画像情報処理装置のノセ演算手段9で設けられているインキの設定について説明する。インキの設定は、図16の画面で視覚的に設定できる。ノセ色が測定できない目標印刷物のカラーコレクションを設定する際に使われ、インキに関して、成分を詳細に設定することで更に精度の高いカラーコレクションを計算できる。
インキ設定において考慮すべき内容は、下記の通りである。これらが画像情報処理装置で設定若しくは処理される。
(イ)インキ分類の選択
・金属顔料を含有して透明性の低いシルバーインキ
・金属顔料を含有して透明性の低く着色した色メタリックインキ
・普通インキ 通常の着色顔料や染料を含有したインキ
その他、添加剤の性質や添加量によってもノセ色の設定に影響を及ぼす。添加剤の種類として次のものがある。
・メジウム(透明性の無色インキで彩度や濃度の調節や光沢を付与するために用いられる)
・白インキ
・色メタリックインキ
(ロ)インキの透明度
ノセ色の色調は、目標とする印刷物の上色インキの透明性成分と非透明性成分との比率によって変化するからである。インキ組成に存在する代表的な透明性成分は、例えばメジウム、レジューサー、コンパウンドなどが挙げられる。メジウムとは透明性の無色インキで彩度や濃度の調節や光沢を付与するために用いられる。
またコンパウンドはインキと混ぜて印刷適性を改善するための、種々の製品の総称であり、インキのタックを下げるため等に用いられる補助剤である。レジューサーはインキの粘度低下やタックの調整に用いられる、腰切り剤と呼ばれる添加剤である。その他の透明性成分としてはワニス、不透明性成分としては、顔料や染料、金属粉などが分散または溶解された、市販されている一般的なインキが挙げられる。具体的には大日本インキ化学工業株式会社製 スペースカラー バリウスG、バリウスG ES、バリウスG ER、校正用 バリウスG、ダイスパーク、NCP シルバー等、あるいは、東洋インキ製造株式会社製、TKハイユニティ、TK ハイユニティ ON、TK ハイユニティ クイック、TKハイエコー、TKPDエコー、TK ハイユニティ SOY、TKハイエコーSOY1、等が挙げられるが、これらには限定されない。これらのインキを単独あるいは2種以上を任意の比率で調合して用いることも出来る。
(ハ)インキの転写量
本機印刷機は高速に複数色の色を次々に印刷していくため、前に印刷した色が当然乾かないうちに次の色を印刷していかなければならない。その結果、インキが乾ききっていない状態で次の色を乗せようとするので、インキが100%転移されない現象がおきる。これがウェットトラッピングという。インキの転写される割合(トラッピング率)は転写面が乾いているときほど高く、直前に多色が印刷された状態ではトラッピング率は小さくなる。
上記の(イ)、(ロ)、(ハ)を考慮することにより、目標とする印刷物のこの現象を反映して各重なり色の適正な露光光量設定を行い、最適なイエロー、マゼンタ、シアンの発色濃度を制御することでより近似したプルーフ画像を得ることができる。
なお、感材の支持体(ドラム)上に少なくともシアン、マゼンタ、イエローを発色可能なハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀感光材料を、デジタルデータに基づいて波長の異なる光源を用いて、任意に光量を変化させて画像露光を行った後、発色現像処理する階調画像の形成方法においてはイエロー、マゼンタ、シアンの各最大発色濃度(Dmax)を超える濃度設定は不可能なため、この範囲内での濃度設定が必要である。
前述したように、目標印刷物で使用されているすべての色について濃度を測定しても良いが、図3のパラメータ(ノセ)演算手段9を使用することによって、目標印刷物から18色だけ測定し、他の色のL*、a*、b*を求めることができる。したがって、少ない測定データで多くのデータが得られる特徴がある。以下に、上記のインク設定後、測定しない色についてカラーコレクションテーブルを求める演算方法を示す。
透明度、トラッピング率を反映したカラーコレクションテーブルの作成の方法としては、下記の式(C)を用いる方法によった。なお、A、Bにかかる関数表示の中でjを付していないのは、これらがインキの種類で決まるからである。
Dj=Aj(U,O)×Oj+Bj(O)×Uj・・・(C)
(ここで、jはプルーフ画像を形成する色材(ここではY、M、Cの3種)を表し、Djは、目標印刷物で前記の重ねて印刷される部分に対応するプルーフの画素の、色材jの発色値を意味し、係数Ajは、あらかじめ与えられた前記1の版による上色のトラッピング率を意味し、係数Bjは、あらかじめ与えられた上色のインキの透明度を意味し、Ujは前記他の版による下色のカラーコレクションテーブルの値を意味し、Ojは上色のカラーコレクションテーブルの値を意味する。また、0<Aj<1、0<Bj<1であり、D(j−1)=Ujである。)
Aj、Bjの値及び18色の特性データからカラーコレクションテーブルを計算した例を図9に示した。図9で(a)表から(c)表は、条件であって、(a)表は、上色のインキの透明度に係る係数の表、(b)表はトラッピング率の表、(c)表は、測定した色とその測定値である。これらの条件を基に、計算した結果が(d)表である。
[レンダリング手段10とその画面]
レンダリング手段10による補正では、印刷用紙の紙質による補正、濃度域による好ましい色調の補正等を行う。例えば、目標印刷物に対して、シアン、マゼンタ、イエローを発色可能なハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀感光材料を用いてプルーフ画像を形成する場合、その着色剤の性質や用いられる用紙の差異などに起因して、必ずしも同一の濃度、色調に合わせることが目視での近似性に関して最適になるとは限らない場合がある。レンダリング手段10は、その用紙等の差を調整するための手段である。これは変更手段の一部である。対象とする用紙としては、アート紙・コート紙、マット紙、上質紙・色上質紙等を設定できる。
GUI200の表示手段4により図17に示す画面が読み出し表示されるので、この画面が参照されて操作手段5から調整・設定が行われる。調整・設定された情報やパラメータは、測定装置3で測定された、或いはノセ演算手段9でL*、a*、b*とともに、レンダリング手段10で演算されて変換手段11へ送られる(図4のS5−YES,S5a、S5b)。
次に、レンダリング手段における用紙等の設定について説明する。印刷用紙の設定が図17の画面で設定できるが、その印刷用紙に上質紙等を用いた印刷物は仕上がりの濃度が低く、比較的薄い画像が形成される。この場合、ハロゲン化銀感光材料のプルーフにおいては、濃度、色調の数値で近似させた画像はコントラストの不足した画像になる場合がある。その場合「レンダリング設定」画面において、コントラストを高めるような調整を行う。これが紙質補正である。
また、同様に上質紙に印刷された印刷物上のK(墨、ブラック)色の文字品質に関して、視認性を上げる目的で、墨版の画像が存在する領域、すなわち墨色とオーバープリントの部分のコントラストを高めるための操作を行うのが「レンダリング設定」画面中の低濃度補正である。また、墨の濃度については、単独で調整可能な設定画面を有している。
さらに、プルーフ画像出力装置1やインキ、印刷条件などによって印刷用紙、あるいは転写済みのインキ上への重ね色インキの転写量が様々である。前述のトラッピング量に応じてその着色量の計算を調整するのが「レンダリング設定」画面中のトラッピング補正である。
[紙質補正]
上記のうちの紙質補正について詳しく説明する。まず、印刷物に用いられる印刷用紙について説明する。印刷用紙は多様であるが、大きく分けてアート紙、コート紙、マット紙、上質紙、中質紙等に分類される。アート紙は、上質紙をベースに四六全判に両面に約40gの塗料が塗工された紙であり、印刷時の再現性としては、もっとも光沢があり、かつ彩度が高い。そのため、高級美術書、写真集、ポスター、カレンダー、カタログ等に用いられる。
なお、ここに言う塗料とは、タルク等の白色顔料類と、接着剤としての高分子重合体ラテックスとの混合物であり、印刷用紙に白紙光沢を生ぜしめるために用いられる。紙表面に塗工されることにより塗料層が形成され、塗料層が厚いほど、印刷インキは紙内に浸透しにくくなる。
コート紙は、上質紙または中質紙をベースに両面に約20gの塗料が塗工された紙である。印刷時の再現性としては、光沢があり、彩度も高いがアート紙より少し落ちる。用途としては、上質紙ベースのものは、ポスター、カレンダー、カタログ等に用いられ、中質紙ベースのものは、雑誌類の本文やカラーページ、チラシ等に用いられる。
マット紙は、塗料の塗工量はアート、コートに準じるが、表面に粗面化加工(マット化加工)がなされており、再現性としては、白紙部、印刷面ともに光沢がなく色の彩度は落ちるが、独特のシックな質感を有する。高級美術書、写真集、ポスター、カレンダー、カタログ等に用いられる。
上質紙は、非塗工紙であり、化学パルプ100%を原料としている紙である。また、最初から着色加工されている色上質紙もある。中質紙は、化学パルプを70%以上含み、その他を砕木パルプを30%程度混ぜ合わせた紙である。非塗工紙の中では、比較的白色度が高く、印刷効果もいい。上質紙、中質紙共に、書籍のページ、カタログ、チラシ等に用いられる。
上記のように、印刷に用いられる用紙は多様であり、それぞれの紙の特性により印刷インキののり方が異なる。例えば、表面に厚くコートされたアート紙では、印刷されたインキはほとんどアート紙の中に浸透せず、紙表面でインキ層を形成する。逆に上質紙では、インキは紙の中に容易に浸透し、紙表面には多くは残らない。そのため、同じ印刷を行っても、それぞれの印刷物を測定してL*、a*、b*で表した結果と、目視の印象が大きく異なる結果となる。特にコントラストに大きな違いを生じる。プルーフを作成するにあたっては、この紙質の違いに由来する印刷物の違いを反映して、目視に合うように補正を行う必要が生じる。
(紙質補正手段の具体的内容)
このシステム例の紙質補正手段では、上記の多様な印刷用紙の種類を、アート紙およびコート紙の群、マット紙の群、上質紙の群の3つの群に分ける。これにより色特性値を補正する範囲を特定する。3つの群に分けるだけであるが、ほぼすべての印刷用紙をカバーして所望の結果を得ることが可能となる。そして、これらの群に対応して、明暗強調補正(コントラスト補正)を中心とした補正を行う。
色特性の測定した色特性値から変更可能な範囲に関しては、上記の3つの群ごとに範囲のデータを格納した紙質補正テーブルが用意されている。GUI手段200の表示手段から図17の画面が表示されて、操作手段から紙質が選択入力されると、選択された紙質の含まれる群に対応して、色特性を変更できる範囲が読み出され、表示手段に表示される。操作手段からプルーフにおいて変更する色の種類と変更量が選択されると、その選択に基づいてから、測定手段で測定された色特性値が変更されて、その変更された色特性データに基づいてプルーフが作成される。
ここで、紙質の群の数を3にしているのは、印刷用紙の多様さに比して、プルーフを作成するという観点からみた、測定された色特性を変更しなければならないケースのパターンが、3つに収斂したことによる。もちろん、他のパターンを設けて3つ以上とし、例えば4つや5つとしても良いが、3つあればほぼすべての紙質をカバーでき、十分であることが経験的に判明した。
色特性の印刷物からの測定値のうち、まず、Kがプルーフ画像のコントラストに影響が大きいため、Kの変更可能範囲がCIELAB色空間座標を用いて格納されている。Kの測定値からの変更可能範囲は、アート紙およびコート紙の群では−5〜0であり、マット紙の群では−10〜−5を含む範囲、上質紙および色上質紙の群では−14〜−6を含む範囲としている。変更可能範囲が負の値となっているのは、Kの明度、すなわちCIELAB色空間座標におけるL*値を下げることにより、プルーフ画像のコントラストをあげるためである。
また、それぞれの紙質の変更可能範囲の上限は、アート紙およびコート紙の群、マット紙の群、上質紙および色上質紙の群の順番に小さくなっている。これは、それぞれの紙質で必要とされるKのL*値の変更範囲が、経験的にこの範囲で十分と判断されたからである。この範囲を超えて変更を行っても良いが、かえってプルーフとしての有効性からはかけ離れる結果となりやすい。なお、紙質の変更可能範囲の上限の絶対値は、アート紙およびコート紙の群、マット紙の群、上質紙および色上質紙の群の順番に大きくなっている。
紙質変更テーブルには、3つの群に対応して、さらにY、M、C、B、R、Gについての変更可能量が格納されている。これは、印刷物によって、KのL*値の変更と共に、もしくはKのL*値を変更しなくとも、Y、M、C、B、R、Gの少なくともいずれか1色のL*値を変更することで適切な補正ができる場合があるからである。なお、この場合、Yに関してはL*値を変更しても効果が小さい場合が多い。従って、残ったM、C、B、R、Gの少なくともいずれか1色のL*値を変更するのが望ましい。もちろん、全色のL*値を変更するのが色調バランスの観点からもっとも望ましい。
[変換手段]
画像情報処理装置100の変換手段11は、記憶手段13から、先に記憶しておいた濃度特性ファイル(図4のS100)を読み出し、濃度特性ファイルの座標空間に、つまり図6のように前記測定装置3が測定したL*、a*、b*を当てはめ、測定したL*、a*、b*に相当するY、M、Cに分解した濃度Dy,Dm,Dcに変換する(図4のS6)。なお、測定したL*、a*、b*と濃度特性ファイルのL*、a*、b*とが一致しない場合は、測定したL*、a*、b*に一番近い濃度特性ファイルのL*、a*、b*の値で代用してDy、Dm、Dcを決定してもよい。また、測定した目標印刷物のL*、a*、b*に近い複数のデータから演算することによって求めることができる。具体的な方法としては、重回帰によってL*、a*、b*の変化がDy、Dm、Dcにどのように影響するかを求め、この結果から推定する方法等がある。変換手段を経ることにより、カラーコレクションテーブルの原型ができあがる。
[機器補正手段]
画像情報処理装置100の機差補正手段12は、予め記憶しておいた機差データ(請求項の標準データ;図4のS200)により露光手段の特性のバラツキによる濃度を補正する。露光デバイスとしてLEDを使う場合、特開2002−72367号に記載のように駆動電流により最大発光波長がずれる現象があり、この特性はデバイスにより変動するし、同じ駆動電流を流してもデバイスにより発光量が変動する。これらの特性はひとまとめにして機差として扱うことが機構の簡素化の観点から有利である。
機差データは、感材特性テーブルの作成と同様に、規定の露光量で感光材料を露光後現像処理を行い、得られたパッチを濃度測定し、基準機での濃度と評価しようとする機器の濃度(あるいはその差分)の対応としてテーブルを作成することができる。
変換手段11で作成されたカラーコレクションテーブルの各欄の数値は、機差補正手段12によって機差を補正されカラーコレクションテーブルが完成される。
[単色エジットとエジット手段14]
図3のエジット手段14は、カラーコレクションテーブルのデータを個々に微調整するための機能である。印刷出力したものを再調整する場合に有効である(図4のS10、S12)。図11のメイン画面中のプルダウンメニュー、図14で調整したい色を選択する。図14の画面には目標とする印刷物の色調と、計算上で設定されたカラーコレクションで生成されるプルーフの色調と、そこからカラーコレクションを調整したときに変動する色調をシミュレートした色調が表示手段4上に表示される。これらの色調と出力試料および目標印刷物を参照しながら色調を画面の調整ボタンで調整する。調整設定された条件をもとにカラーコレクションテーブルを演算し、演算後この値を用いて再計算を行って(シミュレート演算)表示する(図4のS12)。
[画像データから露光データへの変換処理流れ]
ハロゲン化銀感光材料を用いた例について説明すると、画像データ(濃度データ)は、最終的に各画素ごとの露光量データに変換され、露光手段に転送され画像露光が行われる。画像データから露光手段へのデータ転送のフローを図30に示す。
画像データ(濃度データ)から画像出力に用いられる露光データへの変換過程の一例を図28および図29に示した。
ここで、図28及び図29を基に、図30を用いて画素ごとの露光量を得る手法について説明しておく。まず、データを読み込む画素の番号(カウンタ:i)を1に設定し(図30のS21)、画素1におけるY、M、C、K、特色があるか否かを表す画像データを図28(a)表のように読み込む(S22)。次にどの色が発色しているのかを組み合わせて画素の色を判断する(S23)。これはテーブルを参照することにより達成される。たとえば図28(a)表における画素1ではYのみが発色しているので画素の色の図28(b)の判別テーブルのYのみが1になっている欄で、画素の色はYであると判断される(図28(c))。画素3ではYとMが発色しているため画素の色はRとなる。同様に画素4はKのみ発色しているため色もKであり、画素5はKとMが発色しているので画素の色はオーバープリント色であるK+Mとなる。こうした変換により図28(c)のように画素別画像データを作成する。次に、この色を作り出すためにY、M、C各画像形成層に与えるべき露光量を図29(e)のテーブルから読みとり(図30のS24)、各画素ごとに各層に与える露光量を並べた画像データとし、このデータをプルーフ画像出力装置1(露光手段)へ転送する(図30のS25)。
この作業の具体的な流れを、ハロゲン化銀感光材料の特性をアナリティカル濃度(100倍して整数化してある)で表した例で説明する。画素の色から色ごとの各感光層の濃度テーブル図29(d)(カラーコレクションテーブル:ここでは、濃度値をコード化して示した。)を参照して各層のアナリティカル濃度を求める。この例では、図29(d)では、画素1はYのみレベル1(アナリティカル濃度110)に発色させることがわかる。これを基に図29(f)の感光材料特性テーブルからYの露光量はレベル(n−4)であることが分かる。同様にしてM、Cについて露光量レベルを決めることができる。このようにして図29(g)の画素ごとの露光量データが作成される。
画素ごとの処理が終わるとカウンタを+1して次の画素についての処理を行う。以下これを繰り返し各画素ごとの露光量のデータを作成する。画像出力手段へのデータ転送のタイミングは画素単位で行ってもよいし、1回の主走査に必要なデータの処理が終わった時点でもよいし、全てのデータ処理が終了した時点であってもよい。画像出力手段ではこのデータを必要に応じてデバイスを制御する信号に変換して露光を行う。
プルーフ画像出力装置1では、前記画素ごとの露光量データをもとに必要に応じて露光手段の駆動信号に変換し露光を行う。この露光手段の駆動信号に変換するプロセスは、制御手段に含ませることもできる。プルーフ画像出力装置1では、必要に応じてデータバッファを用いて露光のタイミングを調整してもよい。
この時に想定したデータの構造を図28、29に示した。画像データとしては、画素の順に各色が発色しているかどうかのデータのみを持つものと想定した。Y、M、C、K、特色の発色の有無の組み合わせのパターンから、テーブルを参照して画素の色が判断される。次に画素の色とY、M、C画像形成形成層の露光量のテーブルを参照し各層に与えるべき露光量が決定される。画素の色を判断する所と画素の色から各画像形成層の露光量を決定する所を分離しているのは、例えばRを単色のYとMの単なる足し算ではなく独立に設定できるようにしたもので、要求する仕様により単純な足し算で表現してもよい。このように独立して設定できるようにすることで、より印刷に近似な画像を得ることができるし、また2つの画像データを使って緑と赤の2色で印刷するような場合の画像のチェックにも用いることができ、有用性の高いシステムが実現できる。
上記の説明は、露光デバイスが一つのケースについて述べているが、露光デバイスが副走査方向に10個並べられている場合であれば、画素1〜10が副走査方向に並んだ画素を表し、主走査方向に1画素分ずれたデータは画素11〜20で表すというように読み替えて考えればよい。
[実施例、比較例で用いた実験条件]
これから説明する実施例、比較例で用いた実験条件を説明する。
(印刷条件)
特色S1(メジウム含有量多い透明な薄緑インキ)及び特色S2(透明度低い金属銀色インキ)を用いて目標印刷物を作成した。また、各種条件を変えてカラーコレクションテーブルを作成する。詳細条件は次の通りとした。
・プロセスインキ:大日本インキ化学工業(株)製 スペースカラー バリウスG
・特色インキ色S1:大日本インキ化学工業(株)製 Fグロスメジウム 75.1%、カラーガイド用グリーン21.8%、FG45透明黄3.1% DIC No.15
・特色インキ色S2:大日本インキ化学工業(株)製 NCPシルバー (銀色)DIC No.621
・透明性成分:着色性成分 S1 75.1:24.9 S2 0:100
・刷り順:K→C→M→Y→S1→S2
・印刷機:ローランド R704
・用紙:三菱製紙株式会社製の特菱アート 110kg/四六判版 KPGサーマルCTPプレート TP−R
・スクリーン:175線 チェーンドット
・目標濃度値(DIN−NB):Y=1.1、M=1.5、C=1.5、K=1.8
・目標ドットゲイン:17%(50%部)
(目標印刷物の測定条件)
特菱アート110kgを2枚重ねで机上に敷いた上に目標印刷物を置き、測定装置3としてエックスライト社製528型濃度計を用いてL*a*b*値を測定した。また、目標印刷物の作成:特色2版を含む計6版の各インキ単独及び種々の組み合わせで刷り重ねた印刷物を用意した。
(ハロゲン化銀感光材料及び現像処理)
以下の実施例、比較例で用いたハロゲン化銀感光材料としては、特開2002−341470号公報の実施例1に記載のハロゲン化銀感光材料No.101を用い、上記の露光手段(露光ヘッド)により、B、G、Rの光源を発光強度を変えて単独で発光させ、露光後、特開2002−341470号公報の実施例1に記載の現像処理を行った。この試料のY、C、MのステータスT濃度を測定し、光量−発色濃度の対応を表す感材特性テーブルを得た。結果を図5に示す。光量値は最大光量を4000とした相対値で表示した。
(プルーフの検版性及び印刷物との色調近似性の判断手法)
10段階で目視によるランク評価を行った。ランク10が最もよく、プルーフとしての実用上の下限がランク5であり、ランク5未満はプルーフとしての使用に適さないレベルである。ランクは評価者5人の平均値を用いた。
6色測定した値からのノセ演算による再現色の例である。Y、M、C、K、特色S1、特色S2のみを測定し、その他のデータを演算によって求め、図10に示すカラーコレクションテーブルを得た。
前記印刷条件で、特色2版を含む計6版で作成した物を用意し、同じ画像データから図8、10、12のカラーコレクションテーブルを使用してプルーフ画像を作成した。このプルーフ画像を比較したところ、いずれもどこに特色が使われているか、特色の画像の下になった画像が透けて見えるようになっているかどうかなどのチェックが容易にできる画像を得ることができた。6色の基本色の測定から求めたカラーコレクションテーブルを用いた場合でも、検版性の観点からは十分な性能を有していた
18色測定した値からのノセ演算による再現色の例である。オーバープリント色を含む18色を測定し、その他のデータを演算によって求め、図19に示すカラーコレクションテーブルを得た。
前記印刷条件で、特色2版を含む計6版で作成した物を用意し、同じ画像データから図8、10、19のカラーコレクションテーブルを使用してプルーフ画像を作成した。このプルーフ画像を比較したところ、いずれもどこに特色が使われているか、特色の画像の下になった画像が透けて見えるようになっているかどうかなどのチェックが容易にできる画像を得ることができた。
画質的にも全64色を測定したカラーコレクションテーブルを使った場合と遜色のない画像を得ることができた。
カラーコレクションテーブルの作成に必要なデータ数より少ないデータにより画像データの妥当性を検証するに足るプルーフ画像を得ることが可能であることが分かった。
他の条件によるカラーコレクションテーブル作成例である。上記実施例1におけるカラーコレクションテーブル図10は、特定色の濃度Dj(透過濃度に対応)を上記式(C)、つまり、
Dj=Aj(U,O)×Oj+Bj(O)×Uj
において、Aj=Bj=1として求めたものである。
ここで、Aj、Bjを組み合わせて図19に示すカラーコレクションテーブルを作成し、実施例1と同様にプルーフ画像を作成したところ、図8のカラーコレクションテーブルを使ったものとあまり差のない画質のプルーフ画像が得られた。
単独の特色からのカラーコレクションテーブル作成例である。次に、式(C)の係数Aj、Bjを適宜変化させて組み合わせて作成したカラーパッチを出力し、これを選択することにより、図20のカラーコレクションテーブルを作成するようにし、プルーフ画像を作成した。このとき、特色インキを刷り重ねた印刷物は用いずに、特色インキ単独の印刷物のみを用いた。図20のカラーコレクションテーブルを用いた場合も図19のカラーコレクションテーブルを用いた場合と同様のプルーフ画像を得ることができた。つまり、特色インキ単独の様子から推測することができるという効果、全測定しなくとも単独の特色だけでもカラーコレクションが作れるという大きな改善効果が認められることが分かった。
ノセ強調演算の例である。実施例1において使用した目標印刷物の特色インキS2のすり重ね部分の透明度、トラッピング率を調整して図21のカラーコレクションテーブルを作った。上記透明度、トラッピング率の変更以外は、実施例1と同様にして印刷して出力した。実際の目標印刷物よりもシルバーインキのすり重ね部分の色の重なり状態が容易に判別できる様になり、検版作業が容易になった。
トラッピング補正の例である。実施例2において使用した目標印刷物を再現するカラーコレクションのマゼンタおよびGyの設定を図22のように変更した以外は同様にして評価を行った。評価結果としては、目視の観察で出力画像のグレー部分の赤みと赤成分の多い画像領域のバランスが、より目標印刷物の色に近づけられた。
JIS X9201-1995 高精細カラーディジタル標準画像に記載された自然画像(N1:ポートレート、N3:果物かご、N4:ワインと食器、N7:ミュージシャン)を組み合わせたY、M、C、B、R、G、Kを用い、網%が100%のパッチを組み合わせた画像データと、同じ画像の網%が50%のパッチを組み合わせた画像データを作成しこれを用いてプルーフ画像を形成した。
同じ上記画像データにより、アート紙A、コート紙A、マット紙A、マット紙B、上質紙A、色上質紙Aの6種類の紙を用いて印刷物を作成し、Y、M、C、B、G、R、Kの網%が100%の部分の色調を色彩計X-Rite 528で測定しCIELAB色空間の座標、L*、a*、b*を求めた。
目標とする印刷物の用紙種をアート紙およびコート紙と、マット紙と、上質紙および色上質紙の3つの分類に割り振り、その分類に応じてMのL*値を3段階に変更してプルーフを出力した。MのL*値の変更値(×(−1))と評価結果を表1に示す。この結果、Mの網%が100%で効果があることが確認された。
なお、プルーフの評価は10人の被験者が個々に下記の再現性評価指標に基づいて画像で特に重要な肌色及びグレー色調の再現性及び全体の画像のバランスに鑑みて評価を行い、10人の平均値を評価結果とした。
(再現性評価指標)
5…プルーフとしての肌色再現性に非常に優れており全体の色調バランスおよび画像のメリハリも優れている。
4…充分な肌色再現性を有しており、全体の色調バランスおよび画像のメリハリも良く、プルーフとして使用できる。
3…肌色再現性は印刷物とは若干の差異は有るが、仕上りを充分にイメージできるプルーフである。
2…肌色の色調及び質感に違いが認められ、印刷仕上りに対して若干の予測が必要である。
1…一見して肌色の色調の違いが判り、印刷に対するプルーフとしては問題がある。
Mに代えてBのL*値を変更したほかは、実施例7と同様にしてプルーフを得た。BのL*値の変更値(×(−1))とプルーフの評価結果を表2に示す。
Mに加え、C、B、G、R、KのそれぞれのL*値を変更したほかは実施例7と同様にしてプルーフを得た。測定したL*値からの変更値(×(−1))と評価結果を表3に示す。
いずれの色に関しても色特性を変化させない以外は、実施例7と同様にしてプルーフを作成し、評価を行った。評価結果を表4に示す。
Figure 2004328716
Figure 2004328716
Figure 2004328716
Figure 2004328716
上質紙(濃度の薄い目標印刷物)の変更の例である。実施例1で用いた目標印刷物の作成において、印刷用紙を大昭和製紙(株)製の上質紙「しらおい」に変更し、CMYK版のみで、特色版を用いずに印刷物を作成した。これを実施例1と同様な手順で図23のカラーコレクションテーブルを作成した。アート系の印刷物と同様に良好な目標印刷物近似性を得られた。
次に、図24のカラーコレクションテーブルの様にKにかかわる色のカラーコレクション部を変更した以外は同様にして画像出力を行った。図23のものに対して、文字部分の視認性がより印刷物に近似できた。
特色エジットの例である。実施例3において出力サンプルの特色S1および特色S2の色調を目視で目標印刷物と見比べ、図14のエジット画面上に表示される画面の色を参考にカラーコレクションを図25から26へ微調整した。その後、その変更に伴い、関連する色のカラーコレクション設定を図26のように変更して出力比較した。結果として、上記の微調整により特色ノセ部分の目視での近似性がさらに向上した。
[比較例1] 実施例3において使用した目標印刷物のS1およびS2の特色インキのすり重ね部分の設定を、S1とS2それぞれの単独の色で設定した図27のカラーコレクションテーブルに変更した以外は実施例2と同様に画像出力を行った。特色のノセ色が設定されていないため、目標印刷物のすり重ね部分の微妙な色の差が表現されないため、検版性が満たされなかった。
検版性の実証例である。CMS(カラーマネジメントシステム:別の色あわせソフト)をコニカカラーマネジメントシステム(コニカ(株)製)と併用した例を以下に説明する。
コニカ(株)製Colorcontrol-PM Proを用いて、目標とする印刷物および実施例1のプルーフ出力物のISO12642標準カラーチャート中の593点をグレタグマクベス社製Spectroscanを用いて測定し、それぞれのICC profileを作製した。続いて、コニカ(株)製Colorcontrol-LM Proを用いて、前記2つのICC profileからデバイスリンクプロファイルを作成した。計算条件はレンダリングモードは相対白色、白地設定無し、にごり除去/ベタ保持条件は、中間のKCMYを全てON、ベタのKCMYRGBを全てONで行い、計算後の微調整(エディット)はおこなわずにデバイスリンクプロファイルを作成した。このデバイスリンクプロファイルをコニカOLシステムver.5.0を介して画像データをKCMY版のみ1bit TIFF形式に網点分版した。
特色版に関しては、実施例1と同じ1bit TIFF形式のデータを用いた。結果は、検版性を損ねることなくさらにグレーなどの、中間調の色調の近似性がより向上した。
以上、実施例、比較例により本発明を説明したが、本発明は種々の変形が可能であり、上記の実施例または実施の形態で説明した具体的構成に限定されるものではない。
画像における網点と画素の関係を説明するための概念図である。 画像出力システムの全体構成例を示すブロック図である。 画像情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。 図3の機能構成の動作フローを説明するための図である。 感材(感光材料)特性テーブルの例を示す図である。 色空間座標の模式図である。 光量と濃度の組み合わせの例を示す図である。 実施例1で全色測定して作成したカラーコレクションテーブルを示す図である。 実施例1で計算して作成したカラーコレクションテーブルを示す図である。 実施例2で作成したカラーコレクションテーブルを示す図である。 GUIによる操作メイン画面の例を示す図である。 GUIによる印刷ターゲットの条件設定画面の例を示す図である。 GUIによるノセ色の選択画面において選択枝が表示された状態の例を示す図図である。 GUIによる濃度特性の選択画面の例を示す図である。 GUIによるノセ色の選択画面の例を示す図である。 GUIによるインキ設定画面の例を示す図である。 GUIによるレンダリング設定画面の例を示す図である。 GUIによる測定フィードバック画面の例を示す図である。 実施例1で作成したカラーコレクションテーブルを示す図である。 実施例3で作成したカラーコレクションテーブルを示す図である。 実施例1で作成したカラーコレクションテーブルを示す図である。 実施例2で補正した個所を示す図である。 実施例3で作成したカラーコレクションテーブルを示す図である。 実施例3で作成した他のカラーコレクションテーブルを示す図である。 実施例4で調整変更内容を示すテーブルを示す図である。 実施例4で作成したカラーコレクションテーブルを示す図である。 実施例5で比較したカラーコレクションテーブルを示す図である。 画素ごとの発色有無の測定データから、画素ごとの色データを特定する概略フローを示した図である。 露光量への変換を説明するための図である。 画素ごとの露光量への変換フローを示す図である。 インキで表現される色の表記を示す図である。
符号の説明
1 プルーフ画像出力装置
2 目標印刷物
3 測定手段(取得手段)
4 表示手段
5 操作手段
6 パネルコントロール
7 表示情報記憶手段
8 制御部
9 パラメータ演算手段(ノセ演算手段)
10 レンダリング手段
11 変換手段
12 機差補正手段
13 記憶手段
15 網点データ生成部
100 画像情報処理装置
100a CPU
100b メモリ
200 GUI

Claims (30)

  1. 印刷目標の色を、操作手段を操作して視覚的に設定可能に表示手段に表示する第1の表示段階と、
    印刷物から前記設定された印刷目標の色ごとにその色を特定するための色特性を求めて出力する取得段階と、
    予め準備されたプルーフ画像出力装置の色特性対基本色濃度の濃度特性テーブルを参照して、前記取得段階で出力される色特性を前記基本色の濃度に変換する変換段階と、
    前記変換段階で変換された前記各色に対する前記基本色の濃度をテーブルとして記憶する記憶段階と、
    前記記憶段階で記憶したテーブルのデータを前記プルーフ画像出力装置へ出力して印刷させる段階と、を備えた画像情報処理方法。
  2. 前記色特性は、L*a*b*である請求項1記載の画像情報処理方法。
  3. 基本色は、イエロー、マゼンダ及びシアンを含み、前記色には、前記基本色の組合せ及び/又はそれらの基本色の組合せと特色との組合せを含むことを特徴とする請求項1記載の画像情報処理方法。
  4. 前記予め準備される前記プルーフ画像出力装置の色特性対基本色濃度の濃度特性テーブルは、前記プルーフ画像出力装置が画像を形成するために保有する露光手段の露光量を決定するためのものである請求項1記載の画像情報処理方法。
  5. 前記取得段階と変換段階の間に、前記取得段階で取得された色の色特性を基に、前記取得段階で取得されていない、所望の色の色特性を演算して求める段階を有し、前記変換段階は、前記取得段階で取得された色の色特性及び前記演算して求めた色の色特性を基本色の濃度に変換することを特徴とする請求項1記載の画像情報処理方法。
  6. 前記記憶手段が記憶する基本色の濃度の濃度テーブルを、前記プルーフ画像出力装置の感光材料特性を基に、画素単位の光量に変換する光量決定段階を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、又は5に記載の画像情報処理方法。
  7. 前記表示手段に、前記印刷物の材質固有の印刷特性及びその特性を調整入力可能に表示する第2の表示段階と、
    前記第2の表示段階で表示された印刷特性及びその調整された印刷特性の入力に応じて、前記取得段階で取得された色特性を修正して前記変換段階へ送るレンダリング段階を有し、
    前記変換手段は、修正された色特性について、基本色の濃度に変換することを特徴する請求項1、2、3、4、5又は6に記載の画像情報処理方法。
  8. 色の重なりの下側の色を指定し、上側の色と視覚的に区別できるよう下側の色特性を調整する強調パラメータを入力可能に表示する第3の表示段階と、
    前記入力された色の強調パラメータに応じて、前記取得段階が出力する色特性をパラメータ演算回路で修正して出力するパラメータ変更段階とを備え、
    前記変換手段は、修正された色特性について、基本色の濃度に変換することを特徴する請求項1、2、3、4、5又は6に記載の画像情報処理方法。
  9. 印刷に使用するインキの特性を入力可能に表示する第4の表示段階とを有し、
    前記パラメータ変更段階で前記入力されたインキの特性に応じて前記パラメータ演算回路が色特性を修正して出力し、前記変換手段は、修正された色特性について、基本色の濃度に変換することを特徴する請求項8記載の画像情報処理方法。
  10. 予め基準となる前記印刷物を基準となる前記プルーフ画像出力装置で印刷したときに取得された基本色の濃度に基づいて標準データとして保有しておいて、前記変換段階で得られた前記基本色の濃度と前記標準データとを比較し、差分に応じて変換段で得られた基本色の濃度を補正する補正段階を有し、前記記憶手段は、前記補正段階で得られた基本色の濃度をテーブルとして記憶することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の画像情報処理方法。
  11. 重ね刷りの一色を前記表示手段に指定可能に可能に表示するとともに、前記指定された一色について前記記憶手段を参照して指定された色見本を表示する第1のエジット段階と、
    前記一色の色を表すパラメータを操作手段で補正可能に表示する第2のエジット段階と、
    補正されたパラメータによる色を前記プルーフ画像出力装置で出力したと仮定した色をシミュレート計算し、そのシミュレートした色見本を表示する段階とを備え、
    所望の刷り重ね色を前記色見本を視覚認識しながら編集できる請求項1、2、3、4、5又は6に記載の画像情報処理方法。
  12. 前記取得段階の取得は、測定によって行い、さらに、
    色を指定し、濃度に影響するパラメータを入力可能に表示する段階と、
    そのパラメータに基づいて、前記記憶手段の基本色の濃度テーブルを補正演算し、前記プルーフ画像出力装置に送って印刷させる段階と、
    さらにその印刷物について測定した濃度値を表示するとともに、その濃度値を基に前記補正演算した濃度テーブルを更新する段階と、
    を有し、測定結果をフィードバックできることを特徴とする請求項1、2、3、4,5又は6記載の出力画像制御方法。
  13. 印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置及び基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御して所望の印刷を行うための出力画像制御装置であって、
    前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブルを記憶する記憶手段と、
    前記取得装置から受けた、取得した色の前記色特性を所望の色に変更又は取得していない色を追加するため、条件を視覚的に入力操作可能に表示するGUI手段と、
    前記GUI手段で設定された条件で前記取得装置で取得された色の色特性を変更又は追加して出力する変更手段と、
    前記変更手段から出力される各色についての色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換する変換手段と、
    前記変換手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送るために記憶する手段と、
    を備えた画像情報処理装置。
  14. 前記GUI手段は、前記印刷物の材質固有の印刷特性及びその特性を調整条件を入力可能に表示し、印刷に使用するインキの特性を入力設定可能に表示し、又は/及び、色の重なりの下側の色を指定して上側の色と視覚的に区別できるよう下側の色特性を調整する条件を入力可能に表示するとともに、設定された各条件を前記変更手段に送ることを特徴とする請求項13記載の画像情報処理装置。
  15. 印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置及び基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御して所望の印刷を行うための画像情報処理装置であって、
    前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブル、及び予め基準となる前記印刷物を基準となるプルーフ画像出力装置で印刷したときの基本色の濃度に基づく標準データとを記憶する記憶手段と、
    前記取得装置から受けた、取得した色の前記色特性を所望の色に変更又は取得していない色を追加するための条件を視覚的に入力操作可能に表示するGUI手段と、
    前記GUI手段で設定された条件で取得された色の色特性を変更又は追加して出力する変更手段と、
    前記変更手段から出力される各色についての色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換する変換手段と、
    前記変換手段で得られた前記基本色の濃度と前記標準データとを比較し、差分に応じて変換手段で得られた基本色の濃度を補正する補正手段と、
    前記補正手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送るために記憶する手段と、
    を備えた画像情報処理装置。
  16. 印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置及び基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御して所望の印刷を行うための画像情報処理装置であって、
    前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブルを記憶する記憶手段と、
    前記取得装置から受けた色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換する変換手段と、
    前記変換手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送るために記憶する手段と、
    重ね刷りの一色を指定可能に表示し、かつ前記手段に記憶されたその指定の取得された色を読み出して色見本として表示するととも、その色見本の修正条件を入力可能に表示することによって、色編集を案内するGUI手段と、
    前記入力された修正条件に基づいて、前記記憶する手段に記憶された基本色の濃度データを補正し、補正された濃度データによる色をシミュレート計算し、そのシミュレートした色を前記GUI手段に送って、修正後の色見本として表示させるとともに、前記記憶する手段の濃度データを更新するためのシミュレート手段と、
    を備えた画像情報処理装置。
  17. 印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置及び基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御して所望の印刷を行うための画像情報処理装置を備えた画像出力システムであって、
    前記画像情報処理装置は、
    前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブルを記憶する記憶手段と、
    前記取得装置から受けた、取得した色の前記色特性を所望の色に変更又は取得していない色を追加するため条件を視覚的に入力操作可能に表示するGUI手段と、
    前記GUI手段で設定された条件で取得された色の色特性を変更又は追加して出力する変更手段と、
    前記変更手段から出力される各色についての色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換する変換手段と、
    前記変換手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送るために記憶する手段と、
    を備えたことを特徴とする画像出力システム。
  18. 網点を複数画素の集合体として面積階調の画像を形成する画像形成方法であって、
    予めプルーフ画像出力装置の露光を行うための基本色の濃度対光量特性を取得しておく準備段階と、
    目標印刷物の色の色特性を取得する取得段階と、
    前記色特性を基に前記色特性に対する基本色の濃度を求める変換段階と
    画素を識別する画素情報を出力する段階と、
    前記画像情報を基に、前記濃度対光量特性を参照して、前記変換段階で求められた濃度を画素単位の光量に演算する段階とを備え、
    画素単位で露光量を制御して印刷することを特徴とする画像形成方法。
  19. 前記取得段階と前記変換段階の間に、前記取得段階で取得された色の色特性を基に、取得されていない所望の色の色特性を演算する段階を備えた請求項18記載の画像形成方法。
  20. 網点を複数画素の集合体として面積階調の画像を形成する画像出力システムであって、
    予めプルーフ画像出力装置の露光を行うための基本色の濃度対光量特性を記憶して記憶手段と、
    目標印刷物の色の色特性を取得する取得手段と、
    前記色特性を基に前記色特性に対する基本色の濃度を求める変換手段と、
    画素を識別する画素情報を出力する画素生成手段と、
    前記画素情報を基に、前記濃度対光量特性を参照して、前記変換手段で求められた濃度を画素単位の光量に演算する演算手段とを備え、
    画素単位で露光量を制御して印刷することを特徴とする画像出力システム。
  21. 前記取得手段と前記変換手段の間に、前記取得手段で取得された色の色特性を基に、取得されていない所望の色の色特性を演算する手段を備えた請求項20記載の画像出力システム。
  22. コンピュータに印刷物の色を特定できる色特性を取得できる取得装置と、基本色の濃度に応じたデータを受けて前記印刷物に印刷するプルーフ画像出力装置とを制御させて所望の印刷を行うためのコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータに対して、
    前記プルーフ画像出力装置の特性である色特性対基本色の濃度特性テーブル、及び予め基準となる前記印刷物を基準となる前記プルーフ画像出力装置で印刷したときの基本色の濃度を含む標準データとを記憶させ、
    前記取得装置から受けた、取得した色の前記色特性を所望の色に変更又は取得していない色を追加するため条件を視覚的に入力操作可能に表示するGUIを実行させ、
    前記GUIで設定された条件で取得された色の色特性を変更又は追加して出力させ、
    前記変更されて出力される各色についての色特性を前記濃度特性テーブルを参照して基本色の濃度データに変換させ、
    前記変換で得られた前記基本色の濃度と前記標準データとを比較し、差分に応じて変換で得られた基本色の濃度を補正させ、
    前記補正手段から出力される基本色の濃度データを前記プルーフ画像出力装置へ送らせるために記憶させる
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  23. 網点を複数画素の集合体として面積階調の画像を形成するために用いられるコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに対して、
    予めプルーフ画像出力装置の露光を行うための基本色の濃度対光量特性を記憶させ、
    目標印刷物の色の色特性を取得させ、
    前記色特性を基に前記色特性に対する基本色の濃度を求めさせ、
    画素を識別する画素情報を生成させ、
    前記画素情報を基に、前記濃度対光量特性を参照して、前記求めた基本色の濃度を画素単位の光量に演算させる
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  24. 印刷用紙に多色刷りされた目標印刷物の色特性を取得する取得手段と、前記色特性から基本色濃度を得て、前記基本色濃度に基づいて画像出力する画像情報処理手段と、前記画像出力により感光材料を露光して印刷物のプルーフを出力するプルーフ画像出力手段とを備えた画像出力システムであって、
    前記画像情報処理手段は、前記色特性を前記印刷用紙の紙質に応じて変更しうる変更手段と、前記変更手段により変更されたか若しくは変更されなかった色特性を前記基本色濃度に変換する変換手段とを備え、
    前記変更手段は、前記目標印刷物から取得した色特性からの変更量を、前記紙質に応じてあらかじめ定められた範囲内とする画像出力システム。
  25. あらかじめ定められた範囲の種類が、明度に関して少なくとも3種類以上設けられている請求項24に記載の画像出力システム。
  26. あらかじめ定められた範囲の種類が、明度に関して3種類設けられている請求項25に記載の画像出力システム。
  27. 色特性がCIELAB色空間座標で表現されている請求項24ないし26のいずれかに記載の画像出力システム。
  28. 色特性のKのL*値からの変化量について、あらかじめ定められた範囲が、−5〜0を含む範囲、−10〜−5を含む範囲、−14〜−6を含む範囲に区分けされている請求項27に記載の画像出力システム。
  29. 印刷用紙に多色刷りされた目標印刷物の色特性を取得する取得手段と、前記色特性から基本色濃度を得て、前記基本色濃度に基づいて画像出力する画像情報処理手段と、前記画像出力により感光材料を露光して印刷物のプルーフを出力するプルーフ画像出力手段とを備えた画像出力システムであって、
    前記画像情報処理手段は、前記色特性を前記印刷用紙の紙質に応じて変更しうる変更手段と、前記変更手段により変更されたか若しくは変更されなかった色特性を前記基本色濃度に変換する変換手段とを備え、
    前記紙質をアート紙およびコート紙の群、マット紙の群、上質紙および色上質紙の群に区分けし、前記色特性がCIELAB色空間座標で表現された場合に、前記変更手段における、前記目標印刷物から取得した色特性からの変更量の範囲の上限が、前記群の順序に従って小さくなるものである画像出力システム。
  30. 色特性の変更が、Y、M、C、R、G、B、Kの少なくとも一つについて行われる請求項24または29に記載の画像出力システム。
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