JP2004328079A - 無線情報端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】IPネットワークを介してVoIPなどのリアルタイムデータ通信を行う無線情報端末において、この無線情報端末とIPネットワークとの間に存在する無線区間の無線状況や無線情報端末の無線インタフェースの情報に応じてセッションを確立することが可能な無線情報端末を得ること。
【解決手段】無線インタフェースデバイス104〜104を介してIPネットワークに接続し、該IPネットワークに接続された相手側端末との間でリアルタイムデータ通信を行うことが可能な無線情報端末10であって、相手側端末との間でリアルタイムデータ通信を開始する場合に、無線インタフェースデバイス104〜104の状態を示す無線インタフェース情報に基づいてセッション情報を決定する無線管理部101を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線インタフェースの無線情報や無線状態を考慮してセッションを確立して、リアルタイムデータ通信を行うことが可能な無線情報端末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報通信におけるブロードバンド環境の普及によって、Voice overIP(Internet Protocol)(以下、VoIPという)などのリアルタイムデータ通信がIP電話やパーソナルコンピュータ(以下、PCという)などの情報端末を使用して行われるようになっている。リアルタイムデータ通信を行う場合は、相互の情報端末間において音声データなどのリアルタイムデータをRTP(Real−time Transport Protocol)パケット化するためのRTPパケットに関するパラメータなどのセッション情報をIETF(Internet Engineering Task Force)で規定されるSIP(Session Initiation Protocol)などの呼制御プロトコルを通じてネゴシエーションする必要がある(たとえば、非特許文献1,2参照)。このとき、決定されるRTPパラメータなどのセッション情報は実装される音声コーデックの情報にしたがって通信先との間で決定されるが、これらのRTPパラメータは通信先までのネットワーク帯域についてまで考慮されていない。
【0003】
図27は、VoIPを実現する従来の基本的なネットワーク構成を示す模式図である(たとえば、非特許文献3参照)。パケットの転送を行うルータ502で構成されるIPネットワーク501に、ブロードバンドアクセス回線504A,504Bを介して、呼制御シグナリング変換や音声のパケット化を行うVoIPゲートウェイ505A,505Bが接続され、さらに、VoIPゲートウェイ505AにVoIP機能を実現するPC506が接続され、VoIPゲートウェイ505BにVoIP機能を実現するIP電話507が接続される。また、IPネットワーク501には、IPネットワーク501と他のIP装置とを接続するためのHUB503を介して、VoIP機能を実装するとともに、VoIPゲートウェイとIP電話の機能を合わせもつIP電話508が接続される。
【0004】
つぎに、このようなネットワーク構成における従来のセッションの確立手順について、PC506とIP電話508との間で通話を行う場合を例に挙げて説明する。図28は、非特許文献4に規定されているSIPセッションの確立手順を示すシーケンス図である。通信を行うPC506とIP電話508において、PC506はVoIPゲートウェイ505Aおよびブロードバンドアクセス回線504Aを介してIPネットワーク501に接続可能な状態にあり、また、IP電話508はHUB503およびIPネットワーク501につながるLANケーブルを通じてIPネットワーク501に接続可能な状態にある。PC506/VoIPゲートウェイ505AがIP電話508に対してVoIPリアルタイムデータ通信を開始する場合に、自端末が使用可能である音声コーデック情報およびRTPパラメータをSIP INVITEメッセージに記述して送信する(SQ500)。PC506/VoIPゲートウェイ505Aから送信されたSIP INVITEメッセージはIPネットワーク501を経由してIP電話508に転送される。SIP INVITEメッセージを受信したIP電話508は、SIP INVITEメッセージにSession Description Protocol(SDP)で記述されている音声コーデック情報およびRTPパラメータなどのセッション情報から使用可能な情報を選択して、相手情報端末であるPC506/VoIPゲートウェイ505Aとの間で使用するための音声コーデック情報およびRTPパラメータを決定する。そして、SIP INVITEメッセージに対する応答であるSIP 200−OKメッセージに、上記決定したセッション情報をSDPで記述してPC506/VoIPゲートウェイ505Aに通知することで(SQ501)、PC506/VoIPゲートウェイ505AとIP電話508の間でリアルタイムデータ通信が開始される。
【0005】
【非特許文献1】
H. Schulzrinne, ”RFC 1890, RTP Profile for Audio and Video Conferences with Minimal Control”, [online], January 1996, retrieved from the Internet: <URL: http://www.ietf.org/rfc/rfc1890.txt>
【非特許文献2】
Schulzrinne, Casner, ”RTP Profile for Audio and Video Conferences with Minimal Control <draft−ietf−avt−profile−new−13.txt>”, [online], March 2, 2003, retrieved from the Internet: <URL: ftp://ftp.packetdesign.com/outgoing/casner/draft−ietf−avt−profile−new−13.txt>
【非特許文献3】
「基礎から理解するVoIP技術」、OPEN DESIGN、CQ出版株式会社、2003年3月24日、P.22〜37
【非特許文献4】
J. Rosenberg, H. Schulzrinne, G. Camarillo, A. Johnston, J. Peterson, R. Sparks, M. Handley, E. Schooler, ”RFC 3261, SIP: Session Initiation Protocol”, [online], June 2002, retrieved from the Internet: <URL: http://www.ietf.org/rfc/rfc3261.txt>
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、IPネットワーク501と情報端末506〜508との間が有線で接続されたネットワークで、VoIPなどのリアルタイムデータ通信を行う従来の技術においては、その環境としてブロードバンドアクセスなどの数百kbps〜数MbpsのIPアクセス帯域を利用することを想定している。そのため、PC506/VoIPゲートウェイ505Aから送信される音声コーデック情報およびRTPパラメータ情報などのセッション情報は、PC506/VoIPゲートウェイ505Aが実装している音声コーデックなどの条件により一意に決定されていた。
【0007】
一方、無線を使用してIPネットワーク1に接続する無線情報端末が上記のネットワーク上に存在する場合、この無線情報端末は無線インタフェースを介してIPネットワーク501に接続された無線基地局と通信することになる。無線情報端末と無線基地局との間の無線状態は、その間に存在する建物などの物体や、無線基地局に収容される無線情報端末の数などに大きく影響されるために、常に一様であるとは限らない。そのような無線情報端末が接続されるIPネットワーク501に対しても、上述したように、無線情報端末が実装している音声コーデックなどの条件によって一意にセッション情報を決定していたのでは、通信品質に悪影響を及ぼしてしまうという問題点があった。たとえば、音声コーデックの条件によって一意にセッション情報を決定する場合には、音声コーデックの条件に比してRTPパケットを転送する無線区間の経路の帯域を保証することができなくなってしまう場合が発生する。そして、RTPパケットを転送する経路の帯域を保証できないまま、SIPを使用したVoIPセッションの確立に成功しても、RTPパケットの転送速度が音声コーデックによって生成されるRTPパケットの速度に追いつかないので、音声品質などに多大な影響を与えてしまい、通話効率が悪くなってしまうという問題点があった。
【0008】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、IPネットワークを介してVoIPなどのリアルタイムデータ通信を行う無線情報端末において、この無線情報端末とIPネットワークとの間に存在する無線区間の無線状況や無線情報端末の無線インタフェースの情報に応じてセッションを確立することが可能な無線情報端末を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかる無線情報端末は、無線インタフェースデバイスを介してIPネットワークに接続し、該IPネットワークに接続された相手側端末との間でリアルタイムデータ通信を行うことが可能な無線情報端末であって、前記相手側端末との間でリアルタイムデータ通信を開始する場合に、前記無線インタフェースデバイスの状態を示す無線インタフェース情報に基づいてセッション情報を決定する無線管理手段を備えることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる無線情報端末の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、この発明にかかる無線情報端末の実施の形態1の概略構成を示すブロック図であり、図2は、この発明による無線情報端末が適用されるネットワーク構成を示す模式図である。この無線情報端末10が適用されるネットワークは、図2に示されるように、パケットの転送を行うルータ2が互いに接続されて構成されるIPネットワーク1に、IPネットワーク1と他のIP装置とを接続するためのHUB3Aを介して無線基地局4が接続されている。そして、この無線基地局4は、無線インタフェースを通じて無線情報端末10と接続される
また、IPネットワーク1には、呼制御シグナリング変換や音声のパケット化を行うVoIPゲートウェイ6A,6Bがブロードバンドアクセス回線5A,5Bを介して接続され、また、他のIP装置と接続するためのHUB3Bも接続されている。VoIPゲートウェイ6AにはPC7が接続され、VoIPゲートウェイ6BにはIP電話8が接続され、HUB3Bには、VoIP機能を実装するとともに、VoIPゲートウェイとIP電話の機能を合わせもつIP電話9が接続される。このIPネットワーク1に接続されるPC1、IP電話8,9、無線情報端末10などの情報端末間でリアルタイムデータ通信が行われる。
【0012】
無線情報端末10は、リアルタイムデータ通信における無線情報を利用したセッション情報の決定・選択機能を保有する無線管理部101、無線情報端末10に実装される無線インタフェースデバイス(以下、無線IFデバイスという)群104、無線IFデバイス群104を動作させるためのデバイスドライバ群105、データを無線で送受信する無線アンテナ106、IPネットワーク1を介してデータ通信を行うための処理を行うインターネットプロトコル(IP)部107、通信に際して呼制御を行う呼制御部108、無線情報端末10が実装している音声コーデック情報を格納する音声コーデック情報データベース109を備えて構成される。
【0013】
無線管理部101は、無線管理機能部102と無線情報データベース103を含んで構成される。無線管理機能部102は、無線IFデバイスの無線情報を取得し、セッション情報を決定・選択し、そしてデバイスドライバ群105を介して無線IFデバイス群104の無線状態を監視し、その無線状態を無線情報データベース103に格納する機能を有する。
【0014】
また、無線情報データベース103は、無線情報端末10に実装されている無線IFデバイス群104の無線情報と、それぞれの無線IFデバイス群104の無線状態を格納する。図3は、無線情報データベースの構成の一例を示す図である。無線情報データベース103には、無線情報端末10に実装されている無線IFデバイス群104を構成するそれぞれの無線IFデバイス104〜104(nは自然数)を管理するデバイス番号である「無線IF番号」30、それぞれの無線IFデバイス104〜104に割当てられる「IPアドレス」31、無線IFデバイス104〜104のデータ送信間隔を示す「送信能力」32、該当する無線IFデバイス104〜104を使用した際に得られる帯域情報である「サービス速度」33、無線IFデバイス104〜104とドライバ105〜105(nは自然数)から取得した現在の電波状態を百分率で示す「電波状態」34、現在の電波状態値の測定前における電波状態の補正値である「電波補正情報」35を含む項目が格納される。この図3では、電波状態34を、百分率による割合表示で表示する場合を例示しているが、これに限定される趣旨ではなく、[dB]表示など実装により柔軟に変更することが可能である。なお、この図3に示される例では、無線情報端末10に無線IFデバイス104が2つ実装されており、それぞれの項目は図示した値を有するものとする。
【0015】
無線IFデバイス群104は、無線情報端末10に実装される無線通信を行うための手段であり、無線IFデバイス104〜104(nは自然数)から構成される。この無線IFデバイス104〜104は、それぞれ異なる種類の無線で通信を行うために、無線IFデバイス104〜104ごとにIPアドレスが付与され、また、それぞれの無線IFデバイス104〜104を識別するための番号が付されている。図3の場合には、無線情報端末10には2つの無線IFデバイス104,104が実装され、無線IFデバイス104は無線IF番号「1」に対応し、無線IFデバイス104は無線IF番号「2」に対応するものとする。
【0016】
デバイスドライバ群105は、それぞれの無線IFデバイス104〜104の制御と、それぞれの無線IFデバイス104〜104の無線情報およびそれらの無線状態を無線IFデバイス104〜104から取得する機能を有する。そのため、無線IFデバイス104〜104と同じ数のデバイスドライバ105〜105(nは自然数)から構成される。
【0017】
無線アンテナ106は、無線情報端末10に実装された無線IFデバイス群104のそれぞれの無線IFデバイス104〜104ごとに存在し、前記無線IFデバイス104〜104によってデータを送受信する機能を有する。
【0018】
インターネットプロトコル部107は、IPネットワーク1を介してデータ通信を可能とするために、無線情報端末10に送受信されるデータを処理する機能を有する。具体的には、決定されたセッション情報の音声コーデックに基づいてRTPパケット化された音声コーデックデータをUDP(User Datagram Protocol)を用いたIP通信が可能なように、通信データを処理する。
【0019】
呼制御部108は、リアルタイムデータ通信に関する情報を情報端末間でネゴシエーションしてセッションを確立する機能を有する。この明細書では、ネゴシエーションを行うプロトコルとしてSIPを使用する場合を例示している。
【0020】
音声コーデック情報データベース109は、無線情報端末10が実装している音声コーデック情報を格納している。図4は、音声コーデック情報データベースの構成の一例を示す図である。音声コーデック情報データベース109には、実装される音声コーデックを管理する番号である「管理番号」40、実装される音声コーデックの種別を示す「音声コーデック種別情報」41、各音声コーデックで規定されている基本送信間隔を示す「基本送信間隔」42、音声コーデックで規定されているデータサイズを示す「データサイズ」43、1つのRTPパケットに含まれる音声データのパケット化周期を示す「パケット化周期」44、パケット化周期44においてRTPの規定にしたがい優先される「基準パケット化周期」45を含む項目が格納される。
【0021】
つぎに、無線情報端末10における処理について説明する。図5は、この発明による無線情報端末の無線IFインタフェースの情報を利用したセッション情報の決定に関する動作処理手順を示すシーケンス図である。ここでは、無線情報端末10とIP電話9との間でリアルタイムデータ通信を確立する場合を想定する。
【0022】
まず、無線情報端末10は実装する無線インタフェース104〜104のいずれかを使用してIPネットワーク1に接続可能な状態にある必要がある。この時、通信先であるIP電話9も同様にLANケーブルを通じてIPネットワーク1に接続可能な状態にある必要がある。この状態において無線情報端末10の使用者からのVoIP通信要求を、無線情報端末10内の呼制御部(SIP)108が受信することにより、呼制御部(SIP)108は無線管理部101に対してセッション情報の問い合わせを開始する(SQ100)。
【0023】
呼制御部108からのセッション情報の問い合わせは無線管理部101内の無線管理機能部102が受信し、無線管理機能部102は、セッション情報を決定するために必要な情報の取得を開始する(SQ101〜SQ102)。すなわち、まず、無線管理機能部102は、無線情報要求を無線情報データベース103に送信し、無線IFデバイスに関する情報を無線情報データベース103から取得する(SQ101)。そして、無線管理機能部102は、音声コーデック情報要求を音声コーデック情報データベース109に送信し、実装している音声コーデックに関する情報を音声コーデック情報データベース109から取得する(SQ102)。この時、無線情報端末10が実装している音声コーデックに関する情報はデータベース形式ではなく呼制御部108が保有するようにしてもよい。
【0024】
つぎに、無線管理機能部102は、これらの取得した情報を基に、後述する図6の処理にしたがってセッション情報を決定し(SQ103)、決定したセッション情報を呼制御部108に通知する(SQ104)。そして、呼制御部108は、決定されたセッション情報を呼制御部108に関するSDP形式へ変換を行い(SQ105)、このSDPで記述されたセッション情報を含むSIPメッセージを相手情報端末であるIP電話9に送信することで、IP電話9との間でリアルタイムデータ通信を開始する。
【0025】
ここで、上記SQ103での無線管理部101においてセッション情報を決定する処理手順について説明する。図6は、無線管理部におけるセッション情報を決定するアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。 まず、無線管理部101の無線管理機能部102は、無線情報端末10に実装される無線IFデバイス104の電波状態がリアルタイム通信を行うために、そのサービス速度33に対して十分な能力を発揮することが可能な電波状態の閾値を設定する(ステップS100)。この閾値は、無線IFデバイス104を使用したリアルタイム通信の検証結果により得られる値などを用いて設定する。なお、これらの閾値の決定方法についてはこの発明の範囲外であり、任意の方法で閾値を決定することができる。なお、閾値が0/100に設定された場合は閾値に関する処理を使用しないことを示すものとする。
【0026】
つぎに、無線管理機能部102は、音声コーデック情報データベース109から音声コーデックを1つ抽出し、リアルタイムデータ通信で使用するRTPのパケット化周期を指定し、このパケット化周期で実行する場合についての通信の実現性を検証する(ステップS101)。ここでは、最初に、音声コーデック情報データベース109から管理番号「1」の音声コーデックに対して、パケット化周期として基本パケット化周期を指定する。そして、指定されたパケット化周期において、無線情報データベース103から取得したサービス速度33より無線IF番号「1」の無線IFデバイス104が送信能力32によって送信可能な最大データ長aを計算する(ステップS102)。また、指定されたパケット化周期において、音声コーデックによって送信される音声パケット長bを計算する(ステップS103)。
【0027】
つぎに、ステップS102で得られた無線IFデバイス104で送信可能な最大データ長aが、ステップS103で得られた音声コーデックによる送信される音声パケット長b以上であるか否かを判定する(ステップS104)。無線IFデバイス104で送信可能な最大データ長aが、音声コーデックによる送信される音声パケット長bより小さい場合(ステップS104でNoの場合)には、無線管理機能部102は音声コーデックのパケット化周期を1段階上に変更し(ステップS105)、再びステップS103に戻り、変更したパケット化周期で上述した処理を繰り返す。
【0028】
また、無線IFデバイス104で送信可能な最大データ長aが、音声コーデックによる送信される音声パケット長b以上である場合(ステップS104でYesの場合)には、無線IFデバイス104のRTPパケット化周期が上記の条件に決定され、無線IFデバイス104の電波状態がステップS100で設定された無線状態の閾値以上であるか否かをチェックする(ステップS106)。ここで、図3の無線情報データベース103から取得した無線IFデバイス104の電波状態が、ステップS100で設定された無線状態の閾値以上である場合(ステップS106でYesの場合)には、決定したセッション情報はリアルタイムデータ通信に適したセッション情報候補として判断され、無線管理機能部102は、このセッション情報に関する無線IFデバイスに関する情報、音声コーデック情報およびRTPパケット化周期を優先セッション情報候補として一時記憶する(ステップS107)。このとき、既に優先セッション情報候補が格納されている場合には、ステップS104による許容範囲がより大きい方のセッション情報を優先セッション情報候補として、一時記憶されている優先セッション情報候補を更新する。
【0029】
また、図3の無線情報データベース103から取得した無線IFデバイスの電波状態が、ステップS100で設定された無線状態の閾値より小さい場合(ステップS106でNoの場合)には、決定したセッション情報に関する無線IFデバイス情報、音声コーデック情報およびRTPパケット化周期を非優先セッション情報候補として一時記憶する(ステップS108)。このときも、既に非優先セッション情報候補が格納されている場合には、ステップS104による許容範囲がより大きい方のセッション情報を非優先セッション情報候補として、一時記憶されている非優先セッション情報候補を更新する。
【0030】
その後、無線管理機能部102は、音声コーデック情報データベース109に格納される音声コーデック種別が他に存在するかをチェックし(ステップS109)、他に音声コーデック種別が存在する場合(ステップS109でYesの場合)には、音声コーデック情報データベース109につぎに格納される音声コーデック種別に変更し(ステップS110)、この音声コーデック種別に基づいて上述したステップS101〜S109の検査を実施する。
【0031】
また、他に音声コーデックデータ種別が存在しない場合(ステップS109でNoの場合)には、セッション情報決定に使用される無線IFデバイス104において、未処理である無線IFデバイス104が存在するか否かの無線IFデバイスの種別チェックを行う(ステップS111)。未処理である無線IFデバイス104が存在する場合(ステップS111でYesの場合)には、つぎに実装される無線IFデバイス104の種別に変更し(ステップS112)、この無線IFデバイスに対して上述したステップS100〜S111の検査を行い、セッション情報の決定を実施する。一方、未処理である無線IFデバイス104が存在しない場合(ステップS111でNoの場合)には、優先セッション情報候補として一時保存されたセッション情報を呼制御部108に対して通知する(ステップS113)。
【0032】
このようにして、無線情報と無線状態を考慮したセッション情報を使用して相手情報端末とリアルタイムデータ通信のためのセッション確立を開始することが可能となる。なお、優先セッション情報にセッション情報が格納されていない場合には非優先セッション情報を利用してもよいし、通信不可としてもよい。
【0033】
図3の無線情報データベースの内容と図4の音声コーデック情報データベースの内容を使用して、図6に示したセッション情報の選択について、さらに具体的な例を挙げて説明する。まず、無線管理機能部102は、無線IF番号「1」の無線IFデバイス104を選択し、電波状態の閾値として20/100を設定する(ステップS100)。また、無線管理機能部102は、無線情報端末10に実装される管理番号「1」の音声コーデックを選択し、パケット化周期としてまず基本パケット化周期を指定する(ステップS101)。つぎに、無線情報データベース103の上記無線IFデバイス104の送信能力32とサービス速度33から、この無線IFデバイス104で送信可能な最大データ長aとして、80[/20ms]を算出する(ステップS102)。また、音声コーデック情報データベース109の基本パケット化周期45、基本データサイズ43、基本送信間隔42と、IPv6でストリーミングデータを送信する場合のヘッダサイズである60バイトとを使用して、基本パケット化周期における音声コーデックによって送信される音声パケット長bとして70[/10ms](b’=140[/20ms])バイトを算出する(ステップS103)。
【0034】
ここで、無線IFデバイスの送信可能な最大データ長a=80[/20ms]<音声コーデックの基本パケット化周期において送信する音声パケット長b’=140[/20ms]であるので、無線管理機能部102は、パケット化周期を1段階上のパケット化周期に変更する(ステップS104〜S105)。基本パケット化周期よりも1段階上のパケット化周期は、音声コーデック情報データベース109のパケット化周期44から20msであるので、無線管理機能部102は、このパケット化周期において音声コーデックにより送信される音声パケット長bとして、80[/20ms]バイトを算出する(ステップS103)。
【0035】
これらより、無線IFデバイス104の送信可能な最大データ長a=80[/20ms]=音声コーデックの基本パケット化周期において送信する音声パケット長b=80[/20ms]であるので、この無線IFデバイス104についての無線状態のチェックが行われる。無線管理機能部102は、無線情報データベース103の電波状態34から82/100を抽出し、ステップS100で設定された電波状態の閾値20/100と比較し、無線IFデバイスの種類(たとえば、無線IF番号「1」)、音声コーデック種別(G729(18))、RTPパケット化周期(20ms)を優先セッション情報として一時保存する。
【0036】
つぎに、無線管理機能部102は、音声コーデック情報データベース109から他の音声コーデックが無線情報端末10に実装されていないので、無線情報データベース23のつぎの無線IFデバイス、すなわち無線IF番号「2」に登録されている無線IFデバイス104について上述した処理を行う。しかし、無線管理機能部102は、無線情報データベース103に格納されている無線IF番号「2」の電波状態34は0/100、すなわち圏外の状態であり、はじめにステップS100で設定した閾値20/100より小さいために非優先セッション情報として格納する。これによりセッションの決定処理が終了する。
【0037】
そして、無線管理機能部102は、優先セッション情報候補として一時記憶された無線IF番号「1」の無線IFデバイス104で、G729(18)で20msのパケット化周期で音声コーデックを行う条件をセッション情報として呼制御部108に通知する。図7は、無線管理機能部から呼制御部(SIP)に通知されたセッション情報の内容の一例を示す図である。この図7に示されるように、無線管理機能部102から呼制御部108へ通知されるセッション情報の内容には、無線IF番号、無線IFデバイスのIPアドレス、音声コーデック種別、そしてパケット化周期が含まれている。この図7の列50には、上記の例で決定されたセッション情報が格納されている。そして、呼制御部108では、受信した図7の列50に格納されている内容を、SIP/SDPの呼制御プロトコルの記述にしたがって図7の列51に示されるように変換する。このように無線管理機能部102が決定したリアルタイムデータ通信に使用するセッション情報である無線IFデバイス104、音声コーデック情報およびRTPパケット化周期によりセッション情報を記述するSDPに完全に変換することが可能である。
【0038】
なお、相手情報端末であるIP電話9からのリアルタイムデータ通信の開始要求に対しては、まずIP端末9から提示されるセッション情報を呼制御部108から無線管理機能部102にセッション情報要求で通知する。そしてIP端末9より提示されるセッション情報で規定される範囲内で上述した図6のセッション情報の決定が行われる。
【0039】
この実施の形態1によれば、リアルタイムデータ通信を行う無線IFデバイスの通信開始時における無線情報とコーデック情報を用いて、使用する無線IFデバイス104に最適なセッション情報を決定するように構成したので、決定した無線IFデバイス104を使用した場合のリアルタイムデータ通信の品質を劣化させることなく通信を行うことができるという効果を有する。
【0040】
実施の形態2.
実施の形態1で決定されたセッション情報には、通信開始時の無線状態において最適なRTPパケット化周期などのRTPパラメータが含まれる。このためリアルタイムデータ通信中に無線状態の劣化が原因でサービス速度が低下する場合、無線IFデバイスの送信能力を超えた音声パケットを無線情報端末が送信することでリアルタイムデータ通信の品質が劣化してしまう状態が発生する。そこで、この実施の形態2では、リアルタイムデータ通信中において無線IFデバイスの送信バッファを監視することによって、リアルタイムデータ通信に使用している現在のRTPパラメータ情報の適正を判断し、RTPパラメータ情報の再検査および変更によって無線IFデバイスに最適なRTPパラメータ情報をリアルタイムデータ通信中に適用することが可能な無線情報端末について説明する。
【0041】
図8は、この発明にかかる無線情報端末の実施の形態2の構成を模式的に示すブロック図である。ただし、この図8では、図1に示される構成要素のうち、この実施の形態2の機能を説明するために必要でない構成要素については、省略している。
【0042】
無線情報端末10でリアルタイムデータ通信を行っている無線IFデバイス104は、送信バッファ120を有している。この送信バッファ120には、リアルタイムIPパケット(音声パケット)121がキューイングされる。無線IFデバイス104は、この送信バッファ120にキューイングされたリアルタイムIPパケット121を順に無線で送信する。リアルタイムデータ通信を実行している間は送信バッファ120には、たとえば実施の形態1で設定されたパケット化周期ごとにリアルタイムIPパケットがキューイングされる。
【0043】
無線管理機能部102は、リアルタイムデータ通信を行っているパケット化周期以下の間隔で送信バッファ120にキューイングされているデータ量を監視する機能をさらに備える。たとえば、無線IFデバイス104を利用した移動体通信では、無線基地局4からの無線情報端末10の距離や無線基地局4の使用者の収容数、または無線情報端末10を使用している使用者の移動によって電波状態が変動し実効サービス速度が変動する。この電波状態の変動によって、現在の無線IFデバイス104の送信能力を超えて、送信バッファ120にリアルタイムIPパケットがキューイングされた場合に、無線管理機能部102は、現在の(変動後の)実効サービス速度で送信可能なセッション情報に変更する。
【0044】
つぎに、この無線情報端末10の動作処理について説明する。図9は、リアルタイムデータの送信状況を監視したセッション情報の変更処理を示すシーケンス図である。なお、以下の説明では、無線情報端末10のパケット化周期として20msが設定され、無線管理機能部102は送信バッファ120を上記パケット化周期と同じ20msで監視しているものとする。
【0045】
まず、無線管理機能部102が20ms間隔で送信バッファ120にキューイングされているデータ量61を監視する(SQ110)。図10は、パケット化周期単位における送信バッファの状態を模式的に示す図である。この図10では、現在のリアルタイムIPパケットがキューイングされる送信バッファ120aの状態と、送信バッファ120aの状態から20ms経過後の送信バッファ120b、送信バッファ120aの状態から40ms経過後の送信バッファ120cにキューイングされているリアルタイムIPパケットの状態が示されている。なお、パケット化周期は20msであるので、送信バッファ120には、20msごとに80バイトのリアルタイムIPパケットがキューイングされる。無線管理機能部102は、この送信バッファ120a〜120cの監視結果から、20msごとに40バイトのデータ量の単純増加を検出する。したがって、無線管理機能部102によって、リアルタイムデータ通信に使用中である無線IFデバイス104の送信能力超過が検出される(SQ111)。
【0046】
つぎに、無線管理機能部102は、音声コーデック情報要求を送信して、音声コーデック情報データベース109から音声コーデック情報を取得する(SQ112)。この時、現在のパケット化周期において音声コーデックによって送信されるリアルタイムIPパケット(音声パケット)の送信長は80バイト/20msであるため、無線IF番号「1」の送信間隔単位に送信可能なデータ長は40バイト/20msであることが判断可能である。したがって、無線管理機能部102は、サービス速度を40バイト/20ms(すなわち、16kbps)として、有効セッション情報の決定を再度行い(SQ113)、変更するセッション情報が決定される。
【0047】
図11は、音声コーデックによって送信間隔ごとに作成されるリアルタイムデータIPパケットと、40バイト/20msのサービス速度における送信間隔ごとの送信データ長との関係を示す図である。この図11において、項目「RTPパラメータ情報」は、基本パケット化周期に対する段階を示しており、項目「送信間隔」は、パケットを送信する間隔を示しており、項目「IPパケット長」は、上記RTPパラメータで送信されるヘッダを含めたIPパケットの長さを示しており、項目「現在のサービス速度における送信間隔単位の送信データ長」は、無線IFデバイス104の無線状態によって実際に行われているサービス速度での送信間隔単位における送信データ長を示している。上述したように、この図11では、現在のサービス速度が16kbpsとなっている場合を例示している。
【0048】
この図11の列60が上記有効セッション情報決定前の状態であり、現在のサービス速度における送信間隔単位のデータ長(40バイト)が、音声コーデックにより生成されるパケット長(80バイト)に比して不足しており、これを解消するためには現在のサービス速度における送信間隔単位の送信データ長が120バイトとなる列61の条件にする必要がある。そこで、無線管理機能部102は、現在のサービス速度での送信可能な条件に対して音声パケット長が許容範囲内となるように、RTPパケット化周期(すなわち、送信間隔)を60msにすることを再決定する。
【0049】
その後、無線管理機能部102は、決定した内容を変更されるセッション情報として呼制御部(SIP)108に通知する(SQ114)。図12は、呼制御部に送信されるセッション情報の内容の一例を示す図であり、(a)は送信能力の超過を検出した際の(リアルタイムデータ通信に使用中の)セッション情報であり、(b)は再決定後のセッション情報である。なお、この図12の構成は上述した実施の形態1の図7と同じであるので説明を省略する。無線管理機能部102は、図12(b)の「セッション情報」に示される情報を、呼制御部108に通知する。
【0050】
呼制御部108は、図12(b)の「セッション情報」に示される情報を、SIP/SDPの呼制御プロトコルの記述にしたがって図12(b)の「呼制御変換セッション情報」に変換する。そして、呼制御部108は、既に確立しているリアルタイムデータ通信用のセッションを変更するために、受信した図12(b)に示されるセッション情報を記述しているSDPを含むre−INVITEメッセージを相手情報端末に送信し、相手情報端末からの200−OKを受信することでセッション情報の変更を完了する(SQ115)。
【0051】
この実施の形態2によれば、リアルタイムデータの送信状況を監視して動的にセッション情報を変更するように構成したので、サービス速度の低下によるリアルタイムデータ通信の品質を劣化させることなく、リアルタイムデータ通信を継続させることができるという効果を有する。
【0052】
実施の形態3.
実施の形態2では無線IFデバイスの送信バッファを監視することによってセッション情報を変更する方法を示したが、この実施の形態3では、リアルタイムデータ通信に使用中の無線IFデバイスにおける電波状態を監視することで、セッション情報の再検査および変更により無線IFデバイスに最適なセッション情報をリアルタイムデータ通信中に適用することが可能な無線情報端末について説明する。なお、この実施の形態3における無線情報端末10の構成は、実施の形態1の図1と同じであるので、その説明を省略する。
【0053】
リアルタイムデータ通信中において常に無線IFデバイス104の電波状態は変動している。無線IFデバイス104の電波状態が所定の基準値以上劣化すると、上記無線IFデバイス104によるデータ通信が使用不可の状態になってしまう。そこで、このような電波状態の劣化によって現在の無線IFデバイス104の使用が不可能となる場合に、他の無線IFデバイス104の状態を再度チェックし、リアルタイムデータ通信を継続するために使用可能な無線IFデバイス104が存在する場合にはその無線IFデバイス104に切替えるための新たなセッション情報に変更する機能を無線管理部101に持たせることを特徴とする。
【0054】
つぎに、この無線情報端末10による電波状態によるセッション情報の変更の動作処理について説明する。図13は、この発明にかかる無線情報端末の実施の形態3の無線IFデバイスにおける電波状態を監視したセッション情報の変更処理を示すシーケンス図である。なお、以下の説明では、この無線情報端末10は、2つの無線IFデバイスを実装しているものとし、セッション情報の決定における電波状態の閾値は20/100に設定されるものとする。図14は、通信開始時における無線IFデバイスの状態を示す図である。すなわち、通信開始時において、無線IF番号「1」の無線IFデバイスが使用されているものとする。
【0055】
無線IF番号「1」の無線IFデバイスを介してのリアルタイムデータ通信中において、無線管理部101の無線管理機能部102は、所定の間隔で、無線情報端末10に実装されている無線IFデバイス104の電波状態を監視し、その状態を無線情報データベース103に格納する。その結果、図15に示されるように、無線IFデバイス104の電波状態が得られたとする。そして、無線管理機能部102は、この図15に示されるように、電波状態の変動によって、無線IF番号「1」の電波状態10/100が閾値20/100より小さい値となり使用中の無線IFデバイス状態の劣化を検出する(SQ120)。
【0056】
無線管理機能部102は、現在使用中の無線IFデバイスの電波状態が、通信開始時に設定される電波状態の閾値を下回ったことを検出すると、再度セッション情報の決定を開始する(SQ121)。ここで、図15に示されるように、無線IF番号「2」の無線IFデバイスの電波状態は70/100であり、電波状態の閾値20/100以上であるために使用可能である。また、この無線IF番号「2」の送信能力に関する検査結果は、そのサービス速度からパケット化周期において音声コーデックによって送信されるリアルタイムIPパケット(音声パケット)のサイズである80バイト[/20ms]に対して、約27.5kバイト[/20ms]となり送信可能な条件の許容範囲を満たす。したがって、無線管理機能部102は、通信開始時のセッション情報に関して、無線IF番号を「1」から「2」に変更し、それに対応して無線IFデバイスのIPアドレスを変更したセッション情報を、変更後のセッション情報として決定する(SQ122)。なお、3つ以上の無線IFデバイスが無線管理端末100に実装される場合には、閾値以上の電波状態を有し、サービス速度が現在のパケット化周期におけるパケットサイズを送信可能な無線IFデバイスのうち、所定の基準にしたがって無線IFデバイスを選択することができる。たとえば、パケット化周期において音声コーデックによって送信される音声パケット長に対して、送信能力によって送信可能な最大データ長の許容範囲の最も大きな無線IFデバイスとしてもよい。
【0057】
そして、無線管理機能部102は、変更後のセッション情報を呼制御部108に通知する(SQ123)。図16は、呼制御部に送信されるセッション情報の内容の一例を示す図であり、(a)は通信開始時のセッション情報であり、(b)は無線IFデバイス変更後のセッション情報である。ここでは、図16(b)の「セッション情報」に示されるセッション情報が送信される。
【0058】
呼制御部28は、通知された変更後のセッション情報を、SIP/SDPの呼制御プロトコルの記述にしたがって、図16(b)の「呼制御変換セッション情報」に示されるセッション情報に変換する(SQ124)。その後、呼制御部28は、リアルタイムデータ通信に現在使用中の図16(a)に示されるセッション情報から、図16(b)に示される無線状態の変化により新たに決定されたセッション情報に変更する処理を相手情報端末との間で行う(SQ125)。すなわち、呼制御部(SIP)28は、既に確立しているリアルタイムデータ通信用のセッションを変更するために、図16(b)に示される変更されたセッション情報を記述しているSDPを含むre−INVITEメッセージを相手情報端末に送信し、相手情報端末からの200−OKを受信することでセッション情報の変更を完了し、リアルタイムデータ通信が無線IF番号「2」で特定される無線IFデバイスを介して行われる。
【0059】
この実施の形態3によれば、リアルタイムデータ通信を実施している無線IFデバイスの電波状態を監視して動的にセッション情報を変更するように構成したので、電波状態の悪化によるリアルタイムデータ通信の品質を劣化させることなく、リアルタイムデータ通信を継続させることができる。
【0060】
実施の形態4.
実施の形態1において決定されたセッション情報は、選択可能な全ての無線IFデバイスの無線帯域および音声コーデック情報から最適なセッション情報を決定したが、この実施の形態4では、さらにポリシーの設定を行うことで使用者が要求する条件の中から最適なセッション情報を決定することができる無線情報端末について説明する。
【0061】
図17は、この発明にかかる無線情報端末の実施の形態4の構成を示すブロック図である。この無線情報端末10は、実施の形態1の図1において、無線情報端末10の使用者によるポリシーの設定を行うためのポリシー設定部131と、ポリシーの設定を行うための情報を表示する表示部132をさらに備える。なお、図1と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略している。
【0062】
ポリシー設定部131は、無線情報端末10で設定可能なポリシー情報を保持し、これらのポリシー情報の中で、使用者によって選択されたポリシー情報を無線管理機能部102に通知する機能を有する。また、ポリシー情報の設定にあたって、使用者にポリシー情報を選択させるための画面を表示部に表示させる機能を有する。ポリシー情報としては、無線IFデバイス104に関する特性情報を用いることができ、たとえば、課金情報を含む使用者の契約情報、接続の信頼性情報、QoS(Quality of Service)情報などを例示することができる。なお、以下の説明では、ポリシー情報として、課金情報、接続性の信頼性情報およびQoS情報を設定可能とした場合を例に挙げて説明する。
【0063】
表示部132は、使用者によるポリシーの設定を可能とするためにポリシー設定部131が保持するポリシー設定ファイルを表示することが可能な液晶ディスプレイなどによって構成される。
【0064】
無線情報データベース103に格納される無線情報には、セッション確立の決定を行う場合に無線IFデバイス104についてポリシーによる選択を可能とするための課金情報や信頼性情報を格納することが可能なフィールド項目が付加される。図18は、無線情報データベースに格納されるデータ構成の一例を示す図である。ここでは、1パケットあたりの課金情報と接続の信頼性を示す信頼性情報を格納するためのフィールド項目が追加されている。項目「課金情報」には、各無線IFデバイス104を使用した通信の使用者契約情報による課金情報が格納される。また、項目「信頼性情報」には、各無線IFデバイス104を使用した通信の接続の信頼性情報が格納される。ここでは、数値が大きいほど信頼性が高くなるものとする。その他の項目は、実施の形態1の図3と同一であるので、その説明は省略している。
【0065】
つぎに、この無線情報端末10の動作処理について説明する。図19は、無線情報端末のポリシー選択画面の一例を示す図である。無線情報端末10の表示部132には、セッションを決定する際に優先したい項目として、料金、接続性、QoSのいずれかを選択できる選択画面141がポリシー設定部131によって表示される。使用者は、これらの項目からいずれかの項目を選択することによって、セッションを決定する際のポリシーを決定することができる。具体的には、実施の形態1のステップS107で、選択されたポリシーに基づいて優先セッション情報の更新が行われる。なお、カーソルの移動や選択した項目の決定などは、無線情報端末10に備えられるボタンによって行うことができる。
【0066】
(1)ポリシーとして課金情報を選択した場合
図20は、課金情報をポリシーとして設定する際の設定画面を示す図である。図19の選択画面141において「1.料金」を選択すると、ポリシー設定部131によって、表示部132にこの図20に示されるポリシー選択画面が表示される。このポリシー選択画面142には、ポリシーの選択に対して使用者が選択可能な項目143と、ポリシー選択用のカーソル144が表示される。使用者は、「1.はい」にカーソル144を合わせて決定することによって、ポリシー情報として課金情報を使用してセッション情報の決定を行うように設定することができる。これにより、課金情報によるポリシー設定が有効になる。また、「2.いいえ」にカーソル144を合わせて決定することによって、ポリシー情報として課金情報を使用したセッション情報の決定が行われないように、またはポリシー情報として課金情報を使用したセッション情報の決定を解除することができる。
【0067】
図21は、図6のステップS107における優先セッション情報のこの実施の形態4の更新処理を示すフローチャートである。図6のステップS106までの処理が行われ、無線IFデバイス104の電波状態が設定された閾値以上である場合に、無線管理機能部102は、既に優先セッション情報が一時記憶されているか否かを判定する(ステップS120)。既に一時記憶されている優先セッション情報が存在する場合(ステップS120でYesの場合)には、一時記憶されている優先セッション情報の課金情報cを無線情報データベース103から取得する(ステップS121)。また、現在処理中のセッション情報についての課金情報dも、同様に無線情報データベース103から取得する(ステップS122)。
【0068】
その後、無線管理機能部102は、一時記憶された優先セッション情報の課金情報cと現在処理中のセッション情報の課金情報dとを比較する(ステップS123)。優先セッション情報の課金情報cの方が現在処理中のセッション情報の課金情報dよりも有利か同じである(この場合には、1パケットあたりの料金が安い)場合(ステップS123でYesの場合)には、優先セッション情報の更新はなされずに処理が終了する。一方、優先セッション情報の課金情報cの方が現在処理中のセッション情報の課金情報dよりも有利でない(この場合には、1パケットあたりの料金が高い)場合(ステップS123でNoの場合)、またはステップS120で既に一時記憶された優先セッション情報が存在しない場合(ステップS120でNoの場合)には、現在処理中のセッション情報を優先セッション情報として更新し(ステップS124)、処理が終了する。なお、ステップS123で、優先セッション情報の課金情報cと現在処理中のセッション情報の課金情報dとが同じ場合には、上記Yes,Noの場合のどちらに含まれるように処理してもよい。
【0069】
ここで、無線情報端末が図18に示される2つの無線IFデバイスを実装し、図4に示す音声コーデックを実装している場合を例に挙げてさらに具体的に説明する。以下の説明では、電波状態の閾値として20/100が設定され、実施の形態1の具体例で説明したように、無線IF番号「1」の無線IFデバイスに対してステップS100〜S104が実行され、その結果としてRTPパケット化周期として20msが設定されたものとする。すなわち、無線管理機能部102は、無線IF番号「1」の無線IFデバイスの送信能力によって送信可能な最大IPパケットデータサイズaは80バイト[/20ms]であるのに対して、音声コーデックで送信される最大データ長bが80バイト[/20ms]であること、電波状態も82/100と閾値以上であること、さらに既に一時記憶されている優先セッション情報も存在しないことから、これらの条件を満たすセッション情報を優先セッション情報として一時記憶する。
【0070】
つぎに、無線管理機能部102は、無線IF番号「2」の無線IFデバイスに対して、ステップS100〜S104を実行する。ここでは、無線IF番号「2」の無線IFデバイスの送信能力によって送信可能な最大IPパケットデータサイズaは70バイト[/10ms]であるのに対して、音声コーデックで送信される最大データ長bが約13.8キロバイト[/10ms]であり、電波状態も79/100と閾値以上であるので優先セッション情報の候補となる。ここで、優先セッション情報の選択処理となるが、既に優先セッション情報が一時記憶されているので、この一時記憶されている優先セッション情報の課金情報cと現在処理中のセッション情報の課金情報dとを比較しなければならない。図18の無線情報データベース103から、一時記憶されている優先セッション情報の課金情報cは0.02円[/1パケット]であり、現在処理中のセッション情報の課金情報dは0.1円[/1パケット]であるので、通信料金が安価なセッション情報である既に一時記憶されている優先セッション情報が選択されることになる。したがって、優先セッション情報は上書き更新されない。
【0071】
その後、無線IFデバイスは存在しないので、上記決定された優先セッション情報、すなわち無線IF番号「1」についてのセッション情報、が、無線情報に最適でしかも通信料金のポリシー設定にしたがったセッション情報として決定される。
【0072】
(2)ポリシーとして接続の信頼性情報を選択した場合
図22は、接続の信頼性情報をポリシーとして選択する際の設定画面を示す図である。図19の選択画面141において「2.接続性」を選択すると、ポリシー設定部131によって、表示部132に図22に示されるポリシー選択画面145が表示される。このポリシー選択画面145には、ポリシーの選択に対して使用者が選択可能な項目146、ポリシー選択用のカーソル144が表示される。使用者は、「1.はい」にカーソル144を合わせて決定することによって、ポリシー情報として接続の信頼性情報を使用してセッション情報の決定を行うように設定することができる。これにより、接続の信頼性情報によるポリシー設定が有効になる。また、「2.いいえ」にカーソル144を合わせて決定することによって、ポリシー情報として接続の信頼性情報を使用したセッション情報の決定が行われないように、またはポリシー情報として接続の信頼性情報を使用したセッション情報の決定を解除することができる。ここで接続の信頼性情報は、無線情報端末10の移動中において広範囲で接続が継続される無線IFデバイスほど信頼性が高いことを意味するものとする。
【0073】
図23は、図6のステップS107における優先セッション情報のこの実施の形態4の更新処理を示すフローチャートである。図6のステップS106までの処理が行われ、無線IFデバイス104の電波状態が設定された閾値以上である場合に、無線管理機能部102は、既に優先セッション情報が一時記憶されているか否かを判定する(ステップS130)。既に一時記憶されている優先セッション情報が存在する場合(ステップS130でYesの場合)には、一時記憶されている優先セッション情報の接続性の信頼性情報eを無線情報データベース103から取得する(ステップS131)。また、現在処理中のセッション情報についての接続性の信頼性情報fも、同様に無線情報データベース103から取得する(ステップS132)。
【0074】
その後、無線管理機能部102は、一時記憶された優先セッション情報の接続の信頼性情報eと現在処理中のセッション情報の接続の信頼性情報fとを比較する(ステップS133)。優先セッション情報の接続の信頼性情報eの方が現在処理中のセッション情報の接続の信頼性情報fよりも高い(移動中も切れ難い)か同じ場合(ステップS133でYesの場合)には、優先セッション情報の更新はなされずに処理が終了する。一方、優先セッション情報の接続の信頼性情報eの方が現在処理中のセッション情報の課金情報fよりも高くない(移動中に切れ易い)場合(ステップS133でNoの場合)には、またはステップS130で既に一時記憶された優先セッション情報が存在しない場合(ステップS130でNoの場合)には、現在処理中のセッション情報を優先セッション情報として更新し(ステップS134)、処理が終了する。なお、ステップS133で、優先セッション情報の接続の信頼性情報eと現在処理中のセッション情報の接続の信頼性情報fとが同じ場合には、上記Yes,Noの場合のどちらに含まれるように処理してもよい。
【0075】
ここで、無線情報端末が図18に示される2つの無線IFデバイス140を実装し、図4に示す音声コーデックを実装している場合を例に挙げてさらに具体的に説明する。上述した(1)の場合と同じように、電波状態の閾値として20/100が設定され、無線IF番号「1」の無線IFデバイスに対してステップS100〜S104が実行され、その結果としてRTPパケット化周期として20msが選択されたものとする。そして、電波状態が82/100と閾値以上であり、また既に一時記憶されている優先セッション情報が存在しないので、これらの条件を満たすセッション情報が優先セッション情報として一時記憶される。
【0076】
つぎに、無線管理機能部102は、上述した(1)と同様の手順で、無線IF番号「2」の無線IFデバイスに対してRTPパケット化周期として10msを選択し、電波状態も79/100と閾値以上であるので、これらの条件を満たすセッション情報を優先セッション情報の候補とする。ここで、図23に示される優先セッション情報の選択処理となるが、既に一時記憶されている無線IF番号「1」の優先セッション情報の接続の信頼性情報e=「3」と、現在処理中の無線IF番号「2」の優先セッション情報の接続の信頼性情報f=「1」とを比較して、接続の信頼性情報の高い(数値が大きいほど接続の信頼性が高い)無線IF番号「1」が選択される。したがって、優先セッション情報は上書き更新されない。その後、他の無線IFデバイスは存在しないので、上記決定された優先セッション情報、すなわち無線IF番号「1」のセッション情報が、無線情報に最適でしかも接続の信頼性のポリシー設定にしたがったセッション情報として決定される。
【0077】
(3)ポリシーとしてQoSを選択した場合
図24は、QoSをポリシーとして設定する際の設定画面を示す図である。図19の選択画面141において「3.QoS」を選択すると、ポリシー設定部131によって表示部132にこの図24に示されるポリシー選択画面147が表示される。このポリシー選択画面147には、ポリシーの選択に対して使用者が選択可能な項目148と、ポリシー選択用のカーソル144が表示される。使用者は、「1.はい」にカーソル144を合わせて決定することによって、ポリシー情報としてQoSを使用してセッション情報の決定を行うように設定することができる。これにより、QoSによるポリシー設定が有効になる。また、「2.いいえ」にカーソル144を合わせて決定することによって、ポリシー情報としてQoSを使用したセッション情報の決定が行われないように、またはポリシー情報としてQoSを使用したセッション情報の決定を解除することができる。ここで、QoSとは、VoIPの通話品質に関わる情報であり、音声遅延が存在しない程QoSはよくなり、セッション情報においてはRTPパケット化周期が短い程QoSはよくなる。
【0078】
図25は、図6のステップS107における優先セッション情報のこの実施の形態4の更新処理を示すフローチャートである。図6のステップS106までの処理が行われ、無線IFデバイスの電波状態が設定された閾値以上である場合に、無線管理機能部102は、既に優先セッション情報が一時記憶されているか否かを判定する(ステップS140)。既に、一時記憶されている優先セッション情報が存在する場合(ステップS140でYesの場合)には、一時記憶されている優先セッション情報のパケット化周期gを取得する(ステップS141)。また、現在処理中のセッション情報についてのパケット化周期hも同様に取得する(ステップS142)。
【0079】
その後、無線管理機能部102は、取得した一時記憶された優先セッション情報のパケット化周期gと現在処理中のセッション情報のパケット化周期hとを比較する(ステップS143)。優先セッション情報のパケット化周期gの方が現在処理中のセッション情報のパケット化周期hよりも短い(すなわち、QoSがよい)場合または同じ場合(ステップS143でYesの場合)には、優先セッション情報の更新はなされずに処理が終了する。一方、優先セッション情報のパケット化周期gの方が現在処理中のセッション情報のパケット化周期hよりも長い(すなわち、QoSが悪い)場合(ステップS143でNoの場合)、またはステップS140で既に一時記憶された優先セッション情報が存在しない場合(ステップS140でNoの場合)には、現在処理中のセッション情報を優先セッション情報として更新し(ステップS144)、処理が終了する。なお、ステップS143で、優先セッション情報のパケット化周期gと現在処理中のセッション情報のパケット化周期hとが同じ場合には、上記Yes,Noの場合のどちらに含まれるように処理してもよい。
【0080】
ここで、無線情報端末が図18に示される2つの無線IFデバイス104を実装し、図4に示す音声コーデックを実装している場合を例に挙げてさらに具体的に説明する。上述した(1)の場合と同じように、電波状態の閾値として20/100が設定され、無線IF番号「1」の無線IFデバイスに対してステップS100〜S104が実行され、その結果としてRTPパケット化周期として20msが選択されたものとする。そして、電波状態が82/100と閾値以上であり、また既に一時記憶されている優先セッション情報が存在しないので、これらの条件を満たすセッション情報が優先セッション情報として一時記憶される。
【0081】
つぎに、無線管理機能部は、上述した(1)と同様の手順で、無線IF番号「2」の無線IFデバイスに対してRTPパケット化周期として10msを選択し、電波状態も79/100と閾値以上であるので、これらの条件を満たすセッション情報を優先セッション情報の候補とする。ここで、図25に示される優先セッション情報の選択処理となるが、既に一時記憶されている無線IF番号「1」の優先セッション情報のRTPパケット化周期「20ms」と、現在処理中の無線IF番号2の優先セッション情報の接続のRTPパケット化周期「10ms」とが比較され、RTPパケット化周期の短い、すなわちQoSのよい無線IF番号「2」が選択される。したがって、優先セッション情報は無線IF番号「2」に対応するセッション情報に上書き更新される。その後、他の無線IFデバイスは存在しないので、上記決定された優先セッション情報、すなわち無線IF番号「2」のセッション情報が、無線情報に最適でしかもQoSのポリシー設定にしたがったセッション情報として決定される。
【0082】
この実施の形態4によれば、使用者がセッション情報の決定にあたってポリシーの設定を行う機能を備えるように構成したので、リアルタイムデータ通信を行う最適なセッション情報の条件下において使用者の希望や要求をセッション情報の決定に反映させることが可能となる。
【0083】
実施の形態5.
実施の形態4では、ポリシーの設定を行うことで使用者が要求する条件の中から最適なセッション情報を自動的に決定できる方法を説明したが、この実施の形態5では、各無線IFデバイス使用時におけるセッション情報のポリシー特性を、リアルタイムデータ通信時にGUI(Graphical User Interface)で使用者に提供することで、セッション情報を使用者が選択することができる無線情報端末について説明する。なお、無線情報端末の構成は、実施の形態4の図17と同一であるので、その説明は省略する。
【0084】
図26は、リアルタイムデータ通信の開始時における無線IFデバイスの特性情報を表示する選択画面の一例を示す図である。この画面は、GUIを使用して使用者に無線情報端末10が実装する無線IFデバイス104の特徴を提供している。選択画面150には、各無線IFデバイス104を使用した場合における無線インタフェースについての特性情報151と、無線インタフェースについての特性情報151から使用する無線IFデバイス104を選択するカーソル144が表示される。無線インタフェースについての特性情報151には、使用可能な無線IFデバイス104についての料金、接続性およびQoSを含むポリシー情報と、無線情報端末10にセッション情報の選択を任せる自動選択項目、そしてリアルタイムデータ通信を中止する項目などが表示される。
【0085】
まず、無線情報端末10は、リアルタイムデータ通信のセッション情報を選択する時に実装する無線IFデバイス104ごとの特性情報を取得し、GUIを使用して使用者からの選択を要求する。この時、無線インタフェースについての特性情報としてのQoS情報は、無線IFデバイス104ごとに実施の形態1の図6に示したフローチャートによって計算されたパケット化周期から取得され、また、無線インタフェースについての特性情報としての料金情報および接続性情報は、実施の形態4の図18に示した無線情報データベース23から取得される。
【0086】
そして、使用者は使用時の要求条件にしたがってカーソル144を移動することでセッション情報を手動で選択する。この時、所定の時間内に無線インタフェースについての特性情報151からの選択が行われない場合には自動的にセッション情報が決定される。
【0087】
この実施の形態5によれば、リアルタイムデータ通信を実行するためのセッション情報を通信ごとに選択可能に構成したので、使用者にセッション情報の選択を手動で行うための仕組みを提供することが可能となる。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、リアルタイムデータ通信を行う無線情報端末において呼制御プロトコルと連動する無線管理部を設け、無線IFデバイスの情報または無線状態の変化に対して最適なセッション情報を決定するように構成したので、無線状態の変化によるリアルタイムデータ通信の品質の劣化を回避することができ、またその通信品質を維持することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による無線情報端末の実施の形態1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】この発明による無線情報端末が適用されるネットワーク構成を示す模式図である。
【図3】無線情報データベースの構成の一例を示す図である。
【図4】音声コーデック情報データベースの構成の一例を示す図である。
【図5】この発明による無線情報端末の無線IFインタフェースの情報を利用したセッション情報の決定に関する動作処理手順を示すシーケンス図である。
【図6】無線管理部におけるセッション情報を決定するアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【図7】無線管理機能部から呼制御部に通知されたセッション情報の内容の一例を示す図である。
【図8】この発明による無線情報端末の実施の形態2の構成を模式的に示すブロック図である。
【図9】リアルタイムデータの送信状況を監視したセッション情報の変更処理を示すシーケンス図である。
【図10】パケット化周期単位における送信バッファの状態を模式的に示す図である。
【図11】音声コーデックによって送信間隔ごとに作成されるリアルタイムデータIPパケットと、あるサービス速度における送信間隔ごとの送信データ長との関係を示す図である。
【図12】呼制御部に送信されるセッション情報の内容の一例を示す図であり、(a)は送信能力の超過を検出した際のセッション情報であり、(b)は再決定後のセッション情報である。
【図13】この発明による無線情報端末の実施の形態3の無線IFデバイスにおける電波状態を監視したセッション情報の変更処理を示すシーケンス図である。
【図14】通信開始時における無線IFデバイスの状態を示す図である。
【図15】通信中における無線IFデバイスの状態を示す図である。
【図16】呼制御部に送信されるセッション情報の内容の一例を示す図であり、(a)は通信開始時のセッション情報であり、(b)は無線IFデバイス変更後のセッション情報である。
【図17】この発明による無線情報端末の実施の形態4の構成を示すブロック図である。
【図18】無線情報データベースに格納されるデータ構成の一例を示す図である。
【図19】無線情報端末のポリシー選択画面の一例を示す図である。
【図20】課金情報をポリシーとして設定する際の設定画面を示す図である。
【図21】図6のステップS107における優先セッション情報の更新処理を示すフローチャートである。
【図22】接続の信頼性情報をポリシーとして選択する際の設定画面の一例を示す図である。
【図23】図6のステップS107における優先セッション情報の更新処理を示すフローチャートである。
【図24】QoSをポリシーとして設定する際の設定画面の一例を示す図である。
【図25】図6のステップS107における優先セッション情報の更新処理を示すフローチャートである。
【図26】リアルタイムデータ通信の開始時における無線IFデバイスの特性情報を表示する選択画面の一例を示す図である。
【図27】VoIPを実現する従来の基本的なネットワーク構成を示す模式図である。
【図28】従来のSIPセッションの確立手順を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1 IPネットワーク、2 ルータ、3A,3B HUB、4 無線基地局、5A,5B ブロードバンドアクセス回線、6A,6B VoIPゲートウェイ、7 パーソナルコンピュータ、8 IP電話、9 VoIPゲートウェイ機能を有するIP電話、10 無線情報端末、101 無線管理部、102 無線管理機能部、103 無線情報データベース、104,104〜104 無線IFデバイス、105,105〜105 デバイスドライバ、106 アンテナ、107 IP部、108 呼制御部、109 音声コーデック情報データベース、120,120a〜120c 送信バッファ、121 音声パケット、131 ポリシー設定部、132 表示部。

Claims (8)

  1. 無線インタフェースデバイスを介してIPネットワークに接続し、該IPネットワークに接続された相手側端末との間でリアルタイムデータ通信を行うことが可能な無線情報端末であって、
    前記相手側端末との間でリアルタイムデータ通信を開始する場合に、前記無線インタフェースデバイスの状態を示す無線インタフェース情報に基づいてセッション情報を決定する無線管理手段を備えることを特徴とする無線情報端末。
  2. 前記無線インタフェース情報は、実装される無線インタフェースデバイスの種類、音声コーデックの種類、および音声コーデックのパケット化周期を含むことを特徴とする請求項1に記載の無線情報端末。
  3. 前記無線管理手段は、前記リアルタイムデータ通信中も前記無線インタフェース情報を監視し、前記無線インタフェース情報が前記通信開始時の無線インタフェース情報に比して変化した場合に、前記リアルタイムデータ通信を継続したまま前記監視した無線インタフェース情報に基づいてセッション情報を再決定する機能をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の無線情報端末。
  4. 前記監視される無線インタフェース情報は、前記無線インタフェースデバイスによって送信される前記リアルタイム通信データの送信状況であることを特徴とする請求項3に記載の無線情報端末。
  5. 前記無線管理手段は、前記リアルタイムデータ通信中も前記無線インタフェース情報を監視し、前記リアルタイム通信データを通信中の無線インタフェースデバイスの電波状態が所定値より小さくなった場合に、前記所定値以上の電波状態を有する無線インタフェースデバイスの無線インタフェース情報に基づいてセッション情報を再決定する機能をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の無線情報端末。
  6. 前記無線管理手段は、前記無線インタフェースデバイスの特性を示す特性情報に関して設定されるポリシーに基づいて、前記セッション情報を決定する機能をさらに有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の無線情報端末。
  7. 前記リアルタイムデータ通信を開始する場合に、前記無線情報端末が実装するそれぞれの無線インタフェースデバイスについての特性情報を前記無線情報端末の使用者に対して表示する特性情報表示手段をさらに備え、
    前記無線管理手段は、前記特性情報の中から選択された無線インタフェースデバイスを用いて、前記リアルタイムデータ通信のセッション情報を決定することを特徴とする請求項6に記載の無線情報端末。
  8. 前記無線インタフェースの特性情報は、前記無線インタフェースデバイスを使用した場合の通信料金を含む契約情報、前記無線インタフェースデバイスの移動時における接続の信頼性情報、または前記無線インタフェースデバイスの使用時におけるQoS情報を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の無線情報端末。
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