JP2004327893A - 半導体製造装置用りんトラップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体製造装置からの排ガス中に含まれるりん等を経済的に吸着、除去できるりんトラップ装置を提供すること。
【解決手段】反応炉101からの排ガスを吸着室7に通すことにより排ガス中のりん等を吸着、除去するようにしたりんトラップ装置1において、吸着室7が、第1筒状部材4の内側に第1筒状部材4の内側の壁面41Aと間隔をあけるようにして第2筒状部材5を設けてなる幅寸法Dが5mm以上の排ガス通過用の環状通路6を有しており、第1筒状部材4と第2筒状部材5とが冷却用装置3によって5℃〜−20℃の範囲内に保持されており、これにより排ガスが環状通路6を通過する際に環状通路6を容易に閉塞させることなくりん等が吸着、除去される。
【選択図】 図2
【解決手段】反応炉101からの排ガスを吸着室7に通すことにより排ガス中のりん等を吸着、除去するようにしたりんトラップ装置1において、吸着室7が、第1筒状部材4の内側に第1筒状部材4の内側の壁面41Aと間隔をあけるようにして第2筒状部材5を設けてなる幅寸法Dが5mm以上の排ガス通過用の環状通路6を有しており、第1筒状部材4と第2筒状部材5とが冷却用装置3によって5℃〜−20℃の範囲内に保持されており、これにより排ガスが環状通路6を通過する際に環状通路6を容易に閉塞させることなくりん等が吸着、除去される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【特許文献1】
特開平7−124438号公報
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化合物半導体を製造する際に生じる排ガス中に含まれるりん等を除去するための半導体製造装置用りんトラップ装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
各種の化合物半導体の製造のために、従来から、5族原料にアルシン(AsH3 )やホスフィン(PH3 )のような水素化物を用いてエピタキシャル結晶層を成長させるハイドライドVPE(HVPE)法、あるいは有機金属を熱分解させることによりエピタキシャル結晶層を成長させる有機金属熱分解(MOCVD)法等を用いて、基板上に所要の単結晶層を連続的に積層することができるようにした各種の化合物半導体製造装置が使用されている。
【0004】
製造される化合物半導体がGaAs、AlGaAs、InGaAs、InP、InGaP、InGaAsPのいずれであっても、MOCVD法の場合の如く5族原料を過剰に供給する結晶成長条件であると、プロセスガスの排気系には、原料ガスを反応炉まで供給するためのキャリアガスである水素及び結晶成長には消費されなかった未反応のアルシンおよびまたはホスフィンなどが含まれることになる。
【0005】
さらに、排気系統は、ホスフィンが分解してできるりん及びりん化合物(本明細書中では、りん等と表示することがある)を含む。反応炉内で析出したりん等は蒸気圧が高いので蒸発し、反応炉内よりも低温である排気管の内壁に付着して排気管の閉塞を引き起こすという問題があった。
【0006】
この問題を解決するため、特許文献1には、排ガスをバルブで隔てられた吸着室に導き、ここで排ガス中の廃棄物を一時吸着させ、次いでバルブを開いて吸着室において吸着された吸着物質を加熱解離させ、加熱解離した吸着物質を取出室側で再度吸着させた後バルブを閉じ、取出室内の吸着物質である廃棄物を回収することにより、排ガス中から廃棄物を除去するようにした廃棄物処理装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に開示されている装置は、吸着室内に邪魔板を設けて吸着効率を向上させると共に、吸着室又は邪魔板を冷却する等してより一層の吸着効率の改善を狙った構成である。ここでは、邪魔板を設けて排ガスの吸着効率を増加させてはいるものの、邪魔板を水冷にした場合には廃棄物の吸着が邪魔板の両面で均一に進行してくるため、排ガス流路は廃棄物で閉塞し易いという問題点を有している。このため、この装置では、清掃等のメンテナンスの周期が短くならざるを得ず、半導体装置の稼動効率を低下させるほか、清掃をこまめに行うことによりランニングコストを上昇させるという不具合が生じる。この不具合に対処しようとすれば、装置を大型化して排ガス流路を大きくすることになるが、装置の大型化は冷媒装置の大型等を伴うため経済性を損なうという別の問題を生じることになる。
【0008】
本発明の目的は、従来技術における上述の問題点を解決することができる半導体製造装置用りんトラップ装置を提供することにある。
【0009】
本発明の目的は、また、半導体製造装置からの排ガス中に含まれるりん等を経済的に吸着、除去できる半導体製造装置用りんトラップ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明によれば、半導体製造装置からの排ガスを吸着室に通すことにより前記排ガス中に含まれているりん及びりん化合物を吸着、除去するようにした半導体製造装置用りんトラップ装置において、前記吸着室が、幅5mm以上の排ガス通過用の環状通路を具えていることを特徴とする半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0011】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、前記環状通路が、第1の筒状体の内側に該第1の筒状体の内壁面と間隔をあけるようにして第2の筒状体を設けることにより形成されている半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0012】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明において、前記環状通路を通過した前記排ガスが前記第2の筒状体の内側を通って排出されるようになっている半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0013】
請求項4の発明によれば、請求項1、2又は3の発明において、前記環状通路内に排ガス流路調整用のフローガイドが設けられている半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0014】
請求項5の発明によれば、請求項2、3又は4の発明において、前記環状通路を形成する前記第1の筒状体及び前記第2の筒状体の各壁面を冷却するための冷却装置をさらに備えている半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0015】
請求項6の発明によれば、請求項5の発明において、前記壁面の温度を5℃〜−20℃の範囲内に保持するようにした半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明によるりんトラップ装置の実施の形態の一例を説明するための、化合物半導体製造システムのシステム構成図である。図1において、100は化合物半導体製造装置で、反応炉101を具えている。反応炉101はMOCVD法によりエピタキシャル基板を作製するための公知の構成の装置であり、図示しない原料ガス供給源から、エピタキシャル基板の作製に必要な原料ガスが供給されている。反応炉101には5族原料を過剰に供給することの結果として、反応炉101からの排ガス中には、結晶成長のために消費されなかった未反応のアルシン及び又はホスフィン等やホスフィンが分解してできるりん等が含まれている。このような未反応ガスを含む排ガスは、排気パイプ102に送られる。
【0018】
排気パイプ102の途中には、フィルタ103、排気系真空ポンプ104及びバルブ105が設けられており、バルブ105を開いて排気系真空ポンプ104を作動させることにより、反応炉101からの排ガスを排気パイプ102を介して本発明によるりんトラップ装置1に送ることができる構成となっている。
【0019】
フィルタ103は、平均孔径が30μm以下のフィルタであり、このフィルタ103の一部と、反応炉101からりんトラップ装置1までの排気パイプ102とを適宜の加熱手段によって40℃以上に保つことにより、排気パイプ102内でりん等が析出するのを防止している。そして、メンテナンス等でりんトラップ装置1を取り外したときに黄りんの自然発火が生じるのを防止するため、りんトラップ装置1と排気パイプ102との間の接続には2重式のバルブ105が用いられている。
【0020】
りんトラップ装置1は、化合物半導体製造装置100から送られてきた排ガスを吸着室に通すことにより、排ガスに含まれているりん等を吸着・除去するように構成された装置である。
【0021】
図2には、りんトラップ装置1の断面図が示されている。りんトラップ装置1においては、化合物半導体製造装置100の反応炉101からの排ガス中に含まれている黄燐等の固形化危険性のあるりん等を安全に除去するため、排ガス中のりん等が排ガス系内で固化付着することがないよう、上述の如く、反応炉101からの排ガスはりん等の析出温度以上となるように温度管理された状態でトラップ装置1に送り込まれている。
【0022】
りんトラップ装置1は、送り込まれた排ガスを急冷し、これにより析出したりん等の固形物を吸着・除去するための吸着室を具えている装置本体2と、装置本体2に冷却液を循環させるための冷却用装置3とを備えて成っている。
【0023】
装置本体2は、ケーシングを兼ねている第1筒状部材4と、第1筒状部材4内にその主要部分が収容されるようにして第1筒状部材4と同軸になるよう配設された第2筒状部材5とを具備している。本実施の形態では第1筒状部材4は円筒状の壁体部41の両端に蓋体42、43を設けたもので、壁体部41は、内部に冷却液を循環させるための空間4Aが形成されたシェル構造となっている。
【0024】
第2筒状部材5は、第1筒状部材4よりも小径の円筒状の筒体であり、その両端は開放されていて、開口51、52が形成されている。そして、第2筒状部材5は、開口51と蓋体42との間は析出したりん等を溜めるためと排ガスの流路を確保するために、間隔Gをあけるようにして蓋体43に適宜の手段で固定されている。間隔Gの長さは、例えば、第2筒状部材5の直径以上で第1筒状部材4の内径未満であるのが好ましい。第2筒状部材5の直径未満ではりん等の析出物により閉塞が発生し易く、第1筒状部材4の内径以上では装置が大掛かりになり冷却効率が低下し、経済性が損なわれる傾向にあるからである。第2筒状部材5もまた、内部に冷却液を循環させるための空間5Aが形成されたシェル構造となっている。りんトラップ装置1は構造用鉄鋼材料やアルミニウム合金を用いて作ることができ、その中でも耐蝕性の面からステンレス鋼が好ましく、特に、溶接個所の耐腐蝕性を向上させるためにSUS316Lが好適といえる。
【0025】
第2筒状部材5が第1筒状部材4内に上述のようにして配置される結果、第1筒状部材4の壁体部41の内側の壁面41Aと第2筒状部材5の外側の壁面5Bとの間には幅寸法がDの環状の空間が形成されている。この環状の空間は、排ガスに含まれるりん等を吸着、除去するために排ガスを通過させるための環状通路6となっている。
【0026】
第1筒状部材4と第2筒状部材5とによって形成される環状通路6内には、壁体部41に形成されている入口ポート11から排ガスが導入され、排ガスはそこに含まれているりん等の吸着・除去のために、環状通路6内でその軸方向に沿って降下するように流れ、これにより蓋体42の近くにまで達した排ガスは、開口51から第2筒状部材5の内部空間5C内に導びかれ、開口52に形成されている出口ポート12から送り出されるようになっている。
【0027】
本実施の形態では、上述したように、第1筒状部材4と第2筒状部材5とにより形成される環状通路6を含んで吸着室7が構成されている。
【0028】
吸着室7におけるりん等の吸着・除去を効率よく行うことができるようにするため、環状通路6内には適宜の数のフローガイド71が設けられており、これにより入口ポート11から吸着室7内に導入された排ガスの流路が固定され、吸着室7内を排ガスがジグザグにまんべんなく流れ、これによりりん等が吸着室7の内周面、すなわち第2筒状部材5の内側の壁面41A及び第2筒状部材5の外側の壁面5Bにおいて効率よく吸着される構成となっている。
【0029】
図3は、第2筒状部材5の側面の外観図、図4は図3のX−X線断面図である。図3及び図4を参照すると、各フローガイド71は半円形の板状部材として作られており、第2筒状部材5の外側面にその軸方向に間隔をあけ且つその向きが交互に反対となるようにして設けられている。
【0030】
フローガイド71をこのように設けることにより、第1筒状部材4と第2筒状部材5との間の断面積は約1/2に分割される。フローガイド71の取り付け間隔、及び第1筒状部材4と第2筒状部材5との間隔は、例えば、排ガスの通過断面積が排気配管102の断面積の0.5倍以上から2倍未満になるようにその間隔を調整するのが好ましい。それ以外の場合には、りんトラップ装置1内でのガスの流通による差圧が発生し易くなり、りん等の析出が不均一になる傾向となる。
【0031】
さらに、吸着室7内に導入された排ガスを急冷させるため、空間4A及び空間5A内には、冷却用装置3から冷却液が送り込まれており、冷却液は空間4A内及び空間5A内を循環して第1筒状部材4の壁面41A及び第2筒状部材5の壁面5Bの表面温度を5℃〜−20℃の範囲内に保つように構成されている。ここでは、冷却用装置3の供給ポート31から冷却液が供給配管33を介して空間4A及び空間5Aの各下部に送り出され、空間4A及び空間5Aの上部から冷却液を戻し配管34を介して冷却装置3の戻しポート32に戻すようになっている。
【0032】
このようにして、第1筒状部材4の壁面41Aと第2筒状部材5の壁面5Bとの冷却を行うと、極めて効率よくりん等の吸着・除去を行うことができる。冷却液としては、水、エチレングリコール、フロンガス等を用いることができる。壁面の温度は、好ましくは2℃から−10℃、さらに好ましくは0℃から−5℃である。壁面の温度が5℃より大きい場合は、りん等の析出が不充分で、排ガス中のりん等の蒸気を壁面で完全に吸着させることができなくなる。また、−20℃より低い場合は冷媒の温度管理に大掛かりな装置が必要になり経済性を損う。第1筒状部材4と第2筒状部材5の各側壁温度は蒸気温度範囲内で同等であるか、または、第2筒状部材5の外側の壁面5Bのほうが第1筒状部材4の内側の壁面41Aに比べ低く保持されている。フローガイド71により排気ガスはジグザグに降下し、第2筒状部材5の開口部51に辿りつくことになるが、第1筒状部材4の壁面41A付近にはガスの溜まりが発生し易く、りん等の析出は第2筒状部材5の壁面5B側の方で多く発生する傾向にある。そのため、りん等の捕集を効率的に行うためには、壁面5Bの方の温度を低くすることが好ましい。
【0033】
りんトラップ装置1においては、第1筒状部材4と第2筒状部材5との間に形成されている環状通路6内で排ガスを冷却し、蒸気圧の高いりん等を、主に第2筒状部材5の内側の壁面5Bから順次、析出させることにより排ガス流路である環状通路6が急激に閉塞しない構造をとっている。第1筒状部材4と第2筒状部材5との距離、すなわち環状通路6の幅寸法Dは、5mm以上に設定されている。その理由は、種々実験を行って検討した結果、幅寸法Dが5mm未満ではりん等の析出により排ガス流路が閉塞し易く、りん等の析出による環状通路6の閉塞が急速に生じない構成とすためには幅寸法Dの値が少なくとも5mm必要であるとの結論を得たからである。幅寸法Dの上限は規定していない。その理由は、幅寸法Dが大きくなる分、排ガスの冷却効率は低下することになるが、装置の長さ(各筒状部材の軸方向に沿う長さ)を増して冷却効率を補うことができるためである。したがって、第1筒状部材4と第2筒状部材5との間の幅寸法D以外で装置内部の寸法について限定されるものではない。
【0034】
以上のようにして排ガス中のりん等が吸着、除去された排ガスは、開口52から別の排気パイプ106に送り込まれる。
【0035】
図1に戻ると、排気パイプ106は、りんトラップ装置1からのりん等が除去された排ガスをガス除害装置107へ送るためのものであり、排気パイプ106には2重式のバルブ108とフィルタ109とが設けられている。フィルタ109は平均孔径が30μm以下のもので、これによりりんトラップ装置1内に析出した粒子が後段の装置に流れ込むのを防止する構成となっている。
【0036】
りんトラップ装置1は以上のように構成されているので、排ガスは吸着室7内においてりん等の析出のための適切な温度にまで冷却され、冷却された排ガスが、フローガイド71の働きによって環状通路6内に固定された流路に沿って流れる間に析出されたりん等が第1筒状部材4の壁面41A及び第2筒状部材5の壁面5Bに吸着され、除去される。そして、環状通路6の幅Dの値は5mm以上に設定されているので、析出されたりん等によって環状通路6が容易に閉塞されることはなく、長期間に亘ってりん等の吸着・除去を行うことができる。この結果、メンテナンスの間隔は長くて済み、半導体製造装置の稼動効率を改善することができ、メンテナンスコストの低減を図ることができる。
【0037】
(実施例)
図2に示した構成のりんトラップ装置1として、第1筒状部材4を長さ約1100mmで150Aと125Aのステンレス鋼管(SUS316L)を用いて作製し、第2筒状部材5を同材質、同等長さで80Aと50Aの管を用いて作製した。そして、第1筒状部材4の蓋体42から128mmはなれた位置に第2筒状部材5の開口52が位置するように第1筒状部材4と第2筒状部材5との接続を行った。第1筒状部材4と第2筒状部材5との間隔Dは22mmである。フローガイド71は、外径63.5mm、内径44.6mm、厚さ3mmで、97mm間隔で8枚を図3に示される様にして交互に第2筒状部材に取り付けた。また、冷却液は水(50vol%)、エチレングリコール(50vol%)の混合液を0℃にして循環させる構成とした。
【0038】
以上のように構成されたりんトラップ装置1を使用し、化合物半導体製造装置100からりんトラップ装置1までの配管を70℃に加熱した後、次の成長を行った。
【0039】
圧力10kPa、温度700℃に設定した反応炉101内で500nmの厚さのインジュウムリン(InP)の成長を行うため、キャリアガスとして水素を用い、0.25g/Lのトリメチルインジュウム(TMI)6SLMとホスフィン(PH3 )1SLMを原料として供給した。同等成長を10バッチ連続して行ったが、りんトラップ装置1の差圧上昇や後段のフィルタ109にりん等の付着は見られず、りんトラップ装置1は良好に稼動した。
【0040】
(比較例)
りんトラップ装置1を市販のプレート型熱交換器(アルファラバル(株)製、型式M6−MFG、プレート間隔は3mm)に変更して、上記実施例と同じ成長を行ったところ、成長開始から3時間でりんトラップ部の差圧が0から3.5kPaに急上昇した。
【0041】
このように、本発明によるりんトラップ装置は、従来の装置に比べて、りんの捕集性能が格段に改善されていることが確認できた。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、上述の如く、吸着・除去したりん等の析出物による吸着室の閉塞が生じにくく、メンテナンスの間隔を長くでき、半導体製造装置の稼動効率の改善に役立つと共に、メンテナンスコストの低減化にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】りんトラップ装置の実施の形態の一例を説明するための化合物半導体製造システムのシステム構成図。
【図2】図1に示したりんトラップ装置の断面図。
【図3】図2に示した第2筒状部材の側面の外観図。
【図4】図3のX−X線断面図。
【符号の説明】
1 りんトラップ装置
2 装置本体
3 冷却用装置
4 第1筒状部材
5 第2筒状部材
6 環状通路
7 吸着室
11 入口ポート
12 出口ポート
31 供給ポート
32 戻しポート
41 壁体部
42、43 蓋体
51、52 開口
100 化合物半導体製造装置
101 反応炉
【特許文献1】
特開平7−124438号公報
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化合物半導体を製造する際に生じる排ガス中に含まれるりん等を除去するための半導体製造装置用りんトラップ装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
各種の化合物半導体の製造のために、従来から、5族原料にアルシン(AsH3 )やホスフィン(PH3 )のような水素化物を用いてエピタキシャル結晶層を成長させるハイドライドVPE(HVPE)法、あるいは有機金属を熱分解させることによりエピタキシャル結晶層を成長させる有機金属熱分解(MOCVD)法等を用いて、基板上に所要の単結晶層を連続的に積層することができるようにした各種の化合物半導体製造装置が使用されている。
【0004】
製造される化合物半導体がGaAs、AlGaAs、InGaAs、InP、InGaP、InGaAsPのいずれであっても、MOCVD法の場合の如く5族原料を過剰に供給する結晶成長条件であると、プロセスガスの排気系には、原料ガスを反応炉まで供給するためのキャリアガスである水素及び結晶成長には消費されなかった未反応のアルシンおよびまたはホスフィンなどが含まれることになる。
【0005】
さらに、排気系統は、ホスフィンが分解してできるりん及びりん化合物(本明細書中では、りん等と表示することがある)を含む。反応炉内で析出したりん等は蒸気圧が高いので蒸発し、反応炉内よりも低温である排気管の内壁に付着して排気管の閉塞を引き起こすという問題があった。
【0006】
この問題を解決するため、特許文献1には、排ガスをバルブで隔てられた吸着室に導き、ここで排ガス中の廃棄物を一時吸着させ、次いでバルブを開いて吸着室において吸着された吸着物質を加熱解離させ、加熱解離した吸着物質を取出室側で再度吸着させた後バルブを閉じ、取出室内の吸着物質である廃棄物を回収することにより、排ガス中から廃棄物を除去するようにした廃棄物処理装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に開示されている装置は、吸着室内に邪魔板を設けて吸着効率を向上させると共に、吸着室又は邪魔板を冷却する等してより一層の吸着効率の改善を狙った構成である。ここでは、邪魔板を設けて排ガスの吸着効率を増加させてはいるものの、邪魔板を水冷にした場合には廃棄物の吸着が邪魔板の両面で均一に進行してくるため、排ガス流路は廃棄物で閉塞し易いという問題点を有している。このため、この装置では、清掃等のメンテナンスの周期が短くならざるを得ず、半導体装置の稼動効率を低下させるほか、清掃をこまめに行うことによりランニングコストを上昇させるという不具合が生じる。この不具合に対処しようとすれば、装置を大型化して排ガス流路を大きくすることになるが、装置の大型化は冷媒装置の大型等を伴うため経済性を損なうという別の問題を生じることになる。
【0008】
本発明の目的は、従来技術における上述の問題点を解決することができる半導体製造装置用りんトラップ装置を提供することにある。
【0009】
本発明の目的は、また、半導体製造装置からの排ガス中に含まれるりん等を経済的に吸着、除去できる半導体製造装置用りんトラップ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明によれば、半導体製造装置からの排ガスを吸着室に通すことにより前記排ガス中に含まれているりん及びりん化合物を吸着、除去するようにした半導体製造装置用りんトラップ装置において、前記吸着室が、幅5mm以上の排ガス通過用の環状通路を具えていることを特徴とする半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0011】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、前記環状通路が、第1の筒状体の内側に該第1の筒状体の内壁面と間隔をあけるようにして第2の筒状体を設けることにより形成されている半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0012】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明において、前記環状通路を通過した前記排ガスが前記第2の筒状体の内側を通って排出されるようになっている半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0013】
請求項4の発明によれば、請求項1、2又は3の発明において、前記環状通路内に排ガス流路調整用のフローガイドが設けられている半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0014】
請求項5の発明によれば、請求項2、3又は4の発明において、前記環状通路を形成する前記第1の筒状体及び前記第2の筒状体の各壁面を冷却するための冷却装置をさらに備えている半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0015】
請求項6の発明によれば、請求項5の発明において、前記壁面の温度を5℃〜−20℃の範囲内に保持するようにした半導体製造装置用りんトラップ装置が提案される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明によるりんトラップ装置の実施の形態の一例を説明するための、化合物半導体製造システムのシステム構成図である。図1において、100は化合物半導体製造装置で、反応炉101を具えている。反応炉101はMOCVD法によりエピタキシャル基板を作製するための公知の構成の装置であり、図示しない原料ガス供給源から、エピタキシャル基板の作製に必要な原料ガスが供給されている。反応炉101には5族原料を過剰に供給することの結果として、反応炉101からの排ガス中には、結晶成長のために消費されなかった未反応のアルシン及び又はホスフィン等やホスフィンが分解してできるりん等が含まれている。このような未反応ガスを含む排ガスは、排気パイプ102に送られる。
【0018】
排気パイプ102の途中には、フィルタ103、排気系真空ポンプ104及びバルブ105が設けられており、バルブ105を開いて排気系真空ポンプ104を作動させることにより、反応炉101からの排ガスを排気パイプ102を介して本発明によるりんトラップ装置1に送ることができる構成となっている。
【0019】
フィルタ103は、平均孔径が30μm以下のフィルタであり、このフィルタ103の一部と、反応炉101からりんトラップ装置1までの排気パイプ102とを適宜の加熱手段によって40℃以上に保つことにより、排気パイプ102内でりん等が析出するのを防止している。そして、メンテナンス等でりんトラップ装置1を取り外したときに黄りんの自然発火が生じるのを防止するため、りんトラップ装置1と排気パイプ102との間の接続には2重式のバルブ105が用いられている。
【0020】
りんトラップ装置1は、化合物半導体製造装置100から送られてきた排ガスを吸着室に通すことにより、排ガスに含まれているりん等を吸着・除去するように構成された装置である。
【0021】
図2には、りんトラップ装置1の断面図が示されている。りんトラップ装置1においては、化合物半導体製造装置100の反応炉101からの排ガス中に含まれている黄燐等の固形化危険性のあるりん等を安全に除去するため、排ガス中のりん等が排ガス系内で固化付着することがないよう、上述の如く、反応炉101からの排ガスはりん等の析出温度以上となるように温度管理された状態でトラップ装置1に送り込まれている。
【0022】
りんトラップ装置1は、送り込まれた排ガスを急冷し、これにより析出したりん等の固形物を吸着・除去するための吸着室を具えている装置本体2と、装置本体2に冷却液を循環させるための冷却用装置3とを備えて成っている。
【0023】
装置本体2は、ケーシングを兼ねている第1筒状部材4と、第1筒状部材4内にその主要部分が収容されるようにして第1筒状部材4と同軸になるよう配設された第2筒状部材5とを具備している。本実施の形態では第1筒状部材4は円筒状の壁体部41の両端に蓋体42、43を設けたもので、壁体部41は、内部に冷却液を循環させるための空間4Aが形成されたシェル構造となっている。
【0024】
第2筒状部材5は、第1筒状部材4よりも小径の円筒状の筒体であり、その両端は開放されていて、開口51、52が形成されている。そして、第2筒状部材5は、開口51と蓋体42との間は析出したりん等を溜めるためと排ガスの流路を確保するために、間隔Gをあけるようにして蓋体43に適宜の手段で固定されている。間隔Gの長さは、例えば、第2筒状部材5の直径以上で第1筒状部材4の内径未満であるのが好ましい。第2筒状部材5の直径未満ではりん等の析出物により閉塞が発生し易く、第1筒状部材4の内径以上では装置が大掛かりになり冷却効率が低下し、経済性が損なわれる傾向にあるからである。第2筒状部材5もまた、内部に冷却液を循環させるための空間5Aが形成されたシェル構造となっている。りんトラップ装置1は構造用鉄鋼材料やアルミニウム合金を用いて作ることができ、その中でも耐蝕性の面からステンレス鋼が好ましく、特に、溶接個所の耐腐蝕性を向上させるためにSUS316Lが好適といえる。
【0025】
第2筒状部材5が第1筒状部材4内に上述のようにして配置される結果、第1筒状部材4の壁体部41の内側の壁面41Aと第2筒状部材5の外側の壁面5Bとの間には幅寸法がDの環状の空間が形成されている。この環状の空間は、排ガスに含まれるりん等を吸着、除去するために排ガスを通過させるための環状通路6となっている。
【0026】
第1筒状部材4と第2筒状部材5とによって形成される環状通路6内には、壁体部41に形成されている入口ポート11から排ガスが導入され、排ガスはそこに含まれているりん等の吸着・除去のために、環状通路6内でその軸方向に沿って降下するように流れ、これにより蓋体42の近くにまで達した排ガスは、開口51から第2筒状部材5の内部空間5C内に導びかれ、開口52に形成されている出口ポート12から送り出されるようになっている。
【0027】
本実施の形態では、上述したように、第1筒状部材4と第2筒状部材5とにより形成される環状通路6を含んで吸着室7が構成されている。
【0028】
吸着室7におけるりん等の吸着・除去を効率よく行うことができるようにするため、環状通路6内には適宜の数のフローガイド71が設けられており、これにより入口ポート11から吸着室7内に導入された排ガスの流路が固定され、吸着室7内を排ガスがジグザグにまんべんなく流れ、これによりりん等が吸着室7の内周面、すなわち第2筒状部材5の内側の壁面41A及び第2筒状部材5の外側の壁面5Bにおいて効率よく吸着される構成となっている。
【0029】
図3は、第2筒状部材5の側面の外観図、図4は図3のX−X線断面図である。図3及び図4を参照すると、各フローガイド71は半円形の板状部材として作られており、第2筒状部材5の外側面にその軸方向に間隔をあけ且つその向きが交互に反対となるようにして設けられている。
【0030】
フローガイド71をこのように設けることにより、第1筒状部材4と第2筒状部材5との間の断面積は約1/2に分割される。フローガイド71の取り付け間隔、及び第1筒状部材4と第2筒状部材5との間隔は、例えば、排ガスの通過断面積が排気配管102の断面積の0.5倍以上から2倍未満になるようにその間隔を調整するのが好ましい。それ以外の場合には、りんトラップ装置1内でのガスの流通による差圧が発生し易くなり、りん等の析出が不均一になる傾向となる。
【0031】
さらに、吸着室7内に導入された排ガスを急冷させるため、空間4A及び空間5A内には、冷却用装置3から冷却液が送り込まれており、冷却液は空間4A内及び空間5A内を循環して第1筒状部材4の壁面41A及び第2筒状部材5の壁面5Bの表面温度を5℃〜−20℃の範囲内に保つように構成されている。ここでは、冷却用装置3の供給ポート31から冷却液が供給配管33を介して空間4A及び空間5Aの各下部に送り出され、空間4A及び空間5Aの上部から冷却液を戻し配管34を介して冷却装置3の戻しポート32に戻すようになっている。
【0032】
このようにして、第1筒状部材4の壁面41Aと第2筒状部材5の壁面5Bとの冷却を行うと、極めて効率よくりん等の吸着・除去を行うことができる。冷却液としては、水、エチレングリコール、フロンガス等を用いることができる。壁面の温度は、好ましくは2℃から−10℃、さらに好ましくは0℃から−5℃である。壁面の温度が5℃より大きい場合は、りん等の析出が不充分で、排ガス中のりん等の蒸気を壁面で完全に吸着させることができなくなる。また、−20℃より低い場合は冷媒の温度管理に大掛かりな装置が必要になり経済性を損う。第1筒状部材4と第2筒状部材5の各側壁温度は蒸気温度範囲内で同等であるか、または、第2筒状部材5の外側の壁面5Bのほうが第1筒状部材4の内側の壁面41Aに比べ低く保持されている。フローガイド71により排気ガスはジグザグに降下し、第2筒状部材5の開口部51に辿りつくことになるが、第1筒状部材4の壁面41A付近にはガスの溜まりが発生し易く、りん等の析出は第2筒状部材5の壁面5B側の方で多く発生する傾向にある。そのため、りん等の捕集を効率的に行うためには、壁面5Bの方の温度を低くすることが好ましい。
【0033】
りんトラップ装置1においては、第1筒状部材4と第2筒状部材5との間に形成されている環状通路6内で排ガスを冷却し、蒸気圧の高いりん等を、主に第2筒状部材5の内側の壁面5Bから順次、析出させることにより排ガス流路である環状通路6が急激に閉塞しない構造をとっている。第1筒状部材4と第2筒状部材5との距離、すなわち環状通路6の幅寸法Dは、5mm以上に設定されている。その理由は、種々実験を行って検討した結果、幅寸法Dが5mm未満ではりん等の析出により排ガス流路が閉塞し易く、りん等の析出による環状通路6の閉塞が急速に生じない構成とすためには幅寸法Dの値が少なくとも5mm必要であるとの結論を得たからである。幅寸法Dの上限は規定していない。その理由は、幅寸法Dが大きくなる分、排ガスの冷却効率は低下することになるが、装置の長さ(各筒状部材の軸方向に沿う長さ)を増して冷却効率を補うことができるためである。したがって、第1筒状部材4と第2筒状部材5との間の幅寸法D以外で装置内部の寸法について限定されるものではない。
【0034】
以上のようにして排ガス中のりん等が吸着、除去された排ガスは、開口52から別の排気パイプ106に送り込まれる。
【0035】
図1に戻ると、排気パイプ106は、りんトラップ装置1からのりん等が除去された排ガスをガス除害装置107へ送るためのものであり、排気パイプ106には2重式のバルブ108とフィルタ109とが設けられている。フィルタ109は平均孔径が30μm以下のもので、これによりりんトラップ装置1内に析出した粒子が後段の装置に流れ込むのを防止する構成となっている。
【0036】
りんトラップ装置1は以上のように構成されているので、排ガスは吸着室7内においてりん等の析出のための適切な温度にまで冷却され、冷却された排ガスが、フローガイド71の働きによって環状通路6内に固定された流路に沿って流れる間に析出されたりん等が第1筒状部材4の壁面41A及び第2筒状部材5の壁面5Bに吸着され、除去される。そして、環状通路6の幅Dの値は5mm以上に設定されているので、析出されたりん等によって環状通路6が容易に閉塞されることはなく、長期間に亘ってりん等の吸着・除去を行うことができる。この結果、メンテナンスの間隔は長くて済み、半導体製造装置の稼動効率を改善することができ、メンテナンスコストの低減を図ることができる。
【0037】
(実施例)
図2に示した構成のりんトラップ装置1として、第1筒状部材4を長さ約1100mmで150Aと125Aのステンレス鋼管(SUS316L)を用いて作製し、第2筒状部材5を同材質、同等長さで80Aと50Aの管を用いて作製した。そして、第1筒状部材4の蓋体42から128mmはなれた位置に第2筒状部材5の開口52が位置するように第1筒状部材4と第2筒状部材5との接続を行った。第1筒状部材4と第2筒状部材5との間隔Dは22mmである。フローガイド71は、外径63.5mm、内径44.6mm、厚さ3mmで、97mm間隔で8枚を図3に示される様にして交互に第2筒状部材に取り付けた。また、冷却液は水(50vol%)、エチレングリコール(50vol%)の混合液を0℃にして循環させる構成とした。
【0038】
以上のように構成されたりんトラップ装置1を使用し、化合物半導体製造装置100からりんトラップ装置1までの配管を70℃に加熱した後、次の成長を行った。
【0039】
圧力10kPa、温度700℃に設定した反応炉101内で500nmの厚さのインジュウムリン(InP)の成長を行うため、キャリアガスとして水素を用い、0.25g/Lのトリメチルインジュウム(TMI)6SLMとホスフィン(PH3 )1SLMを原料として供給した。同等成長を10バッチ連続して行ったが、りんトラップ装置1の差圧上昇や後段のフィルタ109にりん等の付着は見られず、りんトラップ装置1は良好に稼動した。
【0040】
(比較例)
りんトラップ装置1を市販のプレート型熱交換器(アルファラバル(株)製、型式M6−MFG、プレート間隔は3mm)に変更して、上記実施例と同じ成長を行ったところ、成長開始から3時間でりんトラップ部の差圧が0から3.5kPaに急上昇した。
【0041】
このように、本発明によるりんトラップ装置は、従来の装置に比べて、りんの捕集性能が格段に改善されていることが確認できた。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、上述の如く、吸着・除去したりん等の析出物による吸着室の閉塞が生じにくく、メンテナンスの間隔を長くでき、半導体製造装置の稼動効率の改善に役立つと共に、メンテナンスコストの低減化にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】りんトラップ装置の実施の形態の一例を説明するための化合物半導体製造システムのシステム構成図。
【図2】図1に示したりんトラップ装置の断面図。
【図3】図2に示した第2筒状部材の側面の外観図。
【図4】図3のX−X線断面図。
【符号の説明】
1 りんトラップ装置
2 装置本体
3 冷却用装置
4 第1筒状部材
5 第2筒状部材
6 環状通路
7 吸着室
11 入口ポート
12 出口ポート
31 供給ポート
32 戻しポート
41 壁体部
42、43 蓋体
51、52 開口
100 化合物半導体製造装置
101 反応炉
Claims (6)
- 半導体製造装置からの排ガスを吸着室に通すことにより前記排ガス中に含まれているりん及びりん化合物を吸着、除去するようにした半導体製造装置用りんトラップ装置において、前記吸着室が、幅5mm以上の排ガス通過用の環状通路を具えていることを特徴とする半導体製造装置用りんトラップ装置。
- 前記環状通路が、第1の筒状体の内側に該第1の筒状体の内壁面と間隔をあけるようにして第2の筒状体を設けることにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体製造装置用りんトラップ装置。
- 前記環状通路を通過した前記排ガスが前記第2の筒状体の内側を通って排出されるようになっていることを特徴とする請求項2記載の半導体製造装置用りんトラップ装置。
- 前記環状通路内に排ガス流路調整用のフローガイドが設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の半導体製造装置用りんトラップ装置。
- 前記環状通路を形成する前記第1の筒状体及び前記第2の筒状体の各壁面を冷却するための冷却装置をさらに備えていることを特徴とする請求項2、3又は4記載の半導体製造装置用りんトラップ装置。
- 前記壁面の温度を5℃〜−20℃の範囲内に保持するようにしたことを特徴とする請求項5記載の半導体製造装置用りんトラップ装置。
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2003
- 2003-04-28 JP JP2003123369A patent/JP2004327893A/ja active Pending
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