JPH07193008A - 半導体化学気相成長システム - Google Patents

半導体化学気相成長システム

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JPH07193008A
JPH07193008A JP33142293A JP33142293A JPH07193008A JP H07193008 A JPH07193008 A JP H07193008A JP 33142293 A JP33142293 A JP 33142293A JP 33142293 A JP33142293 A JP 33142293A JP H07193008 A JPH07193008 A JP H07193008A
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phosphorus
exhaust gas
gas
exhaust
reaction
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JP33142293A
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Kiyoshi Yoshikawa
清 吉川
Tomio Minohoshi
富夫 蓑星
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Device Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Microelectronics Corp
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Publication date
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取扱いが容易で手間が掛からず、均一な薄膜
を積層することができる半導体化学気相成長システムを
提供する。 【構成】 反応終了後の排出ガスを反応装置11から排
出するガス排気口14に、第1の排気配管16、りん捕
集装置17、第2の排気配管19、フィルタ装置22、
排ガス処理装置25を連設しており、りん捕集装置17
は排出ガスを冷却して該排出ガス中のりんを固化して捕
集するりん捕集部30と冷却機構31とを有している。
これにより、ガス排気口14から排出された排出ガスは
りん捕集装置17内を通流する間に冷却機構31によっ
て冷却され、排出ガス中に含まれているりんはりん捕集
部30に付着・固化して確実に捕集され、排出ガス中に
はほとんどりんは含まれていないものとなる。こうして
排出ガス中からのりん捕集は、取扱いが容易な状況の下
に手間が掛からずに行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体化学気相成長シ
ステムに関し、特に有機金属化学気相成長法によって化
合物半導体基板を作成する際の排出ガス中からのりんの
捕集性能を向上させるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、ひ化ガリウム(GaAs)
の半絶縁性結晶によって形成されたGaAsウェーハの
表面に、有機金属化合物を気相エピタキシャル成長させ
る有機金属化学気相成長法(MOCVD法)によってG
aAs、InGaAlPなどの薄膜を積層して化合物半
導体基板を作成する。このGaAsウェーハの表面への
薄膜の積層は、有機金属化学気相成長システムの減圧さ
れた反応装置内にGaAsウェーハを高温に保持し、反
応ガス、例えばInGaPの発光ダイオードの半導体素
子を形成するための化合物半導体基板を製造する場合に
は、AsH3 、PH3 、(CH3 3 Ga、(CH3
3 Al、(CH3 3 In等を切り換えながら供給して
行われる。
【0003】そして反応ガスを反応装置内に供給して反
応させた後には、反応装置内からは所定の反応を終了し
た反応ガスが排出ガスとして排出され、次いで排ガス処
理部で排出ガス中の有害成分、例えば反応ガスとしてP
3 を用いた場合には含まれているりん(P)の除去・
回収が行われる。このようにりんが除去され無害化され
た後の排出ガスは大気中に放出される。
【0004】以下、従来の半導体化学気相成長システム
について図4を参照して説明する。図4は概略構成を示
す接続図であり、図4において、1は図示しない反応室
を備えてなる反応装置で、反応室内部にはサセプタ上に
GaAsウェーハが載置され、高温に保持されるように
なっている。そして反応装置1の反応室上部には反応ガ
スを供給する供給ノズルが開口しており、この供給ノズ
ルには図示しない反応ガス供給源にバルブを挿入して接
続された供給配管2が連設されている。
【0005】また反応装置1の反応室下部には、所定の
反応を終了した排出ガスを排出するためのガス排気口が
設けられていて、このガス排気口には排出ガスの排出方
向に順に、排出ガス中のりんを除去・回収するフィルタ
装置3、反応室内部を排気し所定の減圧状態とする真空
ポンプ4、さらに残った有害成分を除去し無害化した排
出ガスを排出管5から大気中に放出する排ガス処理装置
6がそれぞれ排気配管7を介して連設されている。
【0006】フィルタ装置3はフィルタ8の上流側及び
下流側にバルブ9,10を設けてなり、これを通過する
排出ガス中からりんをフィルタ8に固化・付着させて除
去する。そしてフィルタ8に所定量のりんが付着したと
ころでシステムの運転を停止させ、バルブ9,10を閉
止し付着したりんが空気に触れないようにフィルタ8を
密封した状態で取り外し、フィルタ8の交換あるいは清
掃を行うようにしている。
【0007】しかしながら上記の従来技術においては、
排出ガスを通流させガス中のりんをフィルタ8に固化・
付着させている間に、排出ガスが触れる排気配管7の内
面にもりんが固化し堆積する。このためフィルタ装置3
をフィルタ8が密封されるようにして排気配管7から取
り外した場合でも、排気配管7の内面は空気中に開放さ
れた状態になり、排気配管7内面に堆積しているりんが
空気に触れて自然発火する虞がある。このことから、フ
ィルタ8の交換等にあたってはフィルタ装置3の取扱い
と共に、りんが堆積している排気配管7の取扱いについ
ても十分に注意を払う必要がある。
【0008】また、真空ポンプ4により反応室内部が所
定の減圧状態を維持するようにしているが、フィルタ8
にりんが付着して目詰まりすることによって反応室内部
の圧力が上昇する。反応室内部の圧力が上昇した場合に
は化合物半導体基板の薄膜の成長条件が変化し、均一な
薄膜を積層することができない。このため、より均一な
薄膜を積層するにはフィルタ8の交換あるいは清掃の頻
度を多くしなければならない。
【0009】さらに真空ポンプ4においては、フィルタ
装置3を通過した排出ガスが内部を通ることによってろ
過後の排出ガス中に残存しているりん等の有害成分で油
が汚染される。そして、フィルタ8にりんが付着し目詰
まりすることによりフィルタ装置3のろ過能力が低下す
ると、これによって排出ガス中のりん等の残存量が多く
なり、真空ポンプ4の油の汚染はよりひどくなる。
【0010】このため真空ポンプ4の油がひどく汚染さ
れるような場合には、油の交換を頻度多く行わなければ
ならなくなる。そして油の交換は、真空ポンプ4等の内
部に残っている残存ガスが環境に漏れ出し、ガス中の有
害成分によって不安全な状態となる虞がないようにしな
ければならず、十分な配慮を要し取扱いが容易なもので
はなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来は、
反応装置の排出ガスに含まれるりんはフィルタ装置のフ
ィルタによって固化・除去されるが、均一な薄膜を積層
するためにはフィルタの交換等を頻度多く行わなければ
ならず、また真空ポンプの汚染された油の交換について
も頻度多く行わなければならないなど手間が掛かるもの
であり、さらに夫々の交換等の際にはりんの自然発火や
ガス中の有害成分による不安全な状態が生じないように
するなどのために、十分な配慮を要し取扱いが容易なも
のではなかった。このような状況に鑑みて本発明はなさ
れたもので、その目的とするところは取扱いが容易で手
間が掛からず、均一な薄膜を積層することができる半導
体化学気相成長システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体化学気相
成長システムは、導入した所定反応ガスによって収納さ
れた基板上に化合物半導体の生成を行う反応装置と、こ
の反応装置のガス排気口の下流側に設けられた排ガス処
理装置を備えてなる半導体化学気相成長システムにおい
て、反応装置のガス排気口と排ガス処理装置との間の排
出ガスの流路には、排出ガスを冷却して該排出ガス中の
りんを固化して捕集するりん捕集装置が挿入されている
ことを特徴とするものであり、また、導入した所定反応
ガスによって収納された基板上に化合物半導体の生成を
行う反応装置と、この反応装置のガス排気口に連設され
排出ガスを通流させるようにしたフィルタ装置と、この
フィルタ装置の下流側に設けられた排ガス処理装置を備
えてなる半導体化学気相成長システムにおいて、反応装
置のガス排気口とフィルタ装置との間に、排出ガス中の
りんを固化して捕集するりん捕集装置が挿入されている
と共に、りん捕集装置に並列に該りん捕集装置の機能が
停止しているときに排出ガスを通流させる並列流路が設
けられていることを特徴とするものであり、さらに、り
ん捕集装置が排出ガスを−30℃乃至−80℃に冷却す
る冷却手段を有するものであることを特徴とし、さら
に、りん捕集装置が排出ガスの流速を減ずる減速手段を
有するものであることを特徴とし、さらに、りん捕集装
置が、−30℃乃至−80℃に冷却された低温槽と、こ
の低温槽内部に設けられ該低温槽内に開口する排出ガス
の入口と出口との間を仕切る複数の仕切板と、これらの
各仕切板に設けられた隣接する該仕切板同志での位置が
異なる通流口とを備えてなることを特徴とし、さらに、
反応装置のガス排気口とりん捕集装置との間の排出ガス
の流路が、排出ガス中のりんが固化しない温度に保たれ
ていることを特徴とし、さらに、りん捕集装置に並列に
挿入されたバルブは、反応装置の内圧が所定圧力以上と
なった時に開放動作して排出ガスが通流するものである
ことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】上記のように構成された半導体化学気相成長シ
ステムの第1の本発明は、所定反応ガスの反応終了後の
排出ガスを反応装置から排出するガス排気口と排ガス処
理装置との間の排出ガスの流路に、排出ガスを冷却して
該排出ガス中のりんを固化して捕集するりん捕集装置が
挿入されているので、ガス排気口から排出された排出ガ
スはりん捕集装置内を通流する間に冷却され、排出ガス
中に含まれているりんはりん捕集装置内に付着・固化す
ることによって確実に捕集される。このためりん捕集装
置から排出される排出ガス中にはほとんどりんは含まれ
ていないものとなる。このように排出ガス中に含まれて
いるりんはりん捕集装置により捕集されるので、その取
扱いも容易で手間が掛からないものとなり、反応装置に
与える影響も少なくなり基板に均一な薄膜を積層するこ
とができる。
【0014】また第2の本発明は、反応装置のガス排気
口とフィルタ装置との間に、排出ガス中のりんを固化し
て捕集するりん捕集装置が挿入されていると共に、りん
捕集装置に並列に該りん捕集装置の機能が停止している
ときに排出ガスを通流させる並列流路が設けられている
ので、ガス排気口から排出された排出ガスはりん捕集装
置内を通流する間に冷却され、排出ガス中に含まれてい
るりんはりん捕集装置内に付着・固化することによって
確実に捕集される。このためりん捕集装置からフィルタ
装置に排出される排出ガス中にはほとんどりんは含まれ
ていないものとなる。そしてりん捕集装置のりん捕集量
が多くなったときにはりん捕集装置のりん捕集機能が停
止した状態になるが、同時に並列流路に排出ガスが流れ
るようになってフィルタ装置でのりん捕集が連続して行
われる。さらにフィルタ装置でのりん捕集が行われてい
るうちにりん捕集装置をりん捕集が可能な状態にするこ
とで、再度りん捕集装置でのりん捕集が行われる。この
ように排出ガス中に含まれているりんは連続して主にり
ん捕集装置により捕集されるので、その取扱いも容易で
手間が掛からないものとなり、反応装置に与える影響も
より少なくなり基板に均一な薄膜を積層することができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図3を参
照して説明する。図1は半導体化学気相成長システムの
概略構成を示す接続図であり、図2はりん捕集装置を示
す縦断面図であり、図3はりん捕集部の要部を示す斜視
図である。
【0016】図1乃至図3において、11は図示しない
反応室を備えてなる反応装置で、反応室内部にはサセプ
タ上に複数のGaAsウェーハが載置され、高温に保持
されるようになっている。また反応装置11の反応室上
部には、複数の反応ガスを反応室内に切り換えて供給す
る供給ノズル12が開口しており、この供給ノズル12
には、複数の反応ガスを供給する図示しない反応ガス供
給源にバルブを挿入して接続された供給配管13が連設
されている。
【0017】また反応装置11の反応室下部にはガス排
気口14が設けられている。このガス排気口14は、こ
れを通じて薄膜形成反応を終了した後の排出ガスを反応
室外に排出するもので、供給ノズル12を介して反応室
内に供給された反応ガスによってGaAsウェーハの表
面に所定の薄膜を形成する反応が行われ、反応終了後の
排出ガスがここから反応室外に排出されるようになって
いる。
【0018】そしてガス排気口14には排出ガスの排出
方向に、順に第1のバルブ15を中間部に挿入した第1
の排気配管16、りん捕集装置17、第2のバルブ18
を中間部に挿入した第2の排気配管19が連設されてい
る。さらに第2の排気配管19に連設して排出ガスの排
出方向に、上流側バルブ20及び下流側バルブ21を設
けたフィルタ装置22、反応室内部を排気し所定の減圧
状態とする真空ポンプ23、さらに残った有害成分を除
去し無害化した排出ガスを排出管24から大気中に放出
する排ガス処理装置25が連設されている。
【0019】また、第1の排気配管16のガス排気口1
4との接続端部と第1のバルブ15の間と、第2の排気
配管19の第2のバルブ18とフィルタ装置22の上流
側バルブ20の間とが、第3のバルブ26を有する並列
配管27によって接続されている。そして第3のバルブ
26は常時は閉止しているが、反応装置11に設けた圧
力検知部28によって検知した反応室内部の圧力が所定
の値以上になると開放するようになっていて、開放時に
は第3のバルブ26を通って排出ガスが流れるようにな
っている。
【0020】一方、りん捕集装置17は上部開口を有す
る円筒容器状の低温槽29と、この低温槽29内の中央
部分に出し入れ可能に収納されたりん捕集部30を備え
て構成されている。そして低温槽29には、中央部分に
収納されたりん捕集部30を取り囲むように、りん捕集
部30を冷却し低温に保持するための冷却機構31が設
けられていて、この冷却機構31と低温槽28の内壁部
分及び内底部分との間には断熱材32が充填されてい
る。なお冷却機構31は、冷却媒体としてメタノール、
あるいはふっ素系の液冷媒等を用い、例えば図示しない
冷却機によって冷却された冷却媒体を冷却管内に循環さ
せ、りん捕集部30を冷却する。
【0021】りん捕集部30は、熱伝導性が良い材料で
形成された上部に外周フランジ33及び上部開口を有す
る円筒容器状の内槽34と、この内槽34の上部開口を
気密に閉塞する着脱可能に設けられた蓋35とを備えて
いる。そして内槽34は、外周フランジ33を低温槽2
9の上端面に引っ掛けるようにして低温槽29の中央部
分に収納される。
【0022】蓋35には、導入管36が内槽34の内上
部に開口するように取着されており、この導入管36の
外方側端部には導入バルブ37が取り付けられている。
さらに蓋35には、その中央部分を貫通し内槽34の内
底面近傍に先端部が開口するように抜出管38が固着さ
れており、この抜出管38の外方側端部には抜出バルブ
39が取り付けられている。
【0023】さらに抜出管38の内槽34内部に挿入さ
れた部分には、内槽33の内周面に外周縁が熱伝導が良
好に行われるように当接する複数枚の仕切板40が軸方
向に所定の間隔を持って取着されている。そして仕切板
40には、その外周縁の一部を隣接する仕切板40同志
では異なる位置となるように切り欠いてなる通流口41
が形成されており、この通流口41を通じて仕切板40
によって仕切られた内槽34内の各空間42をガスが蛇
行して流れるようになっている。なお最上部の仕切板4
0の通流口41は、導入管36が内槽34の内上部に開
口する位置から最遠の位置に設けられ、また抜出管38
の内槽34の内底面近傍に開口する先端部には、最下部
の仕切板40の通流口41とは反対側の端縁部が切り落
とされてなる開口43が設けられている。
【0024】また、ガス排気口14に接続された第1の
排気配管16及びこれに挿入された第1のバルブ15、
さらにこれに連なる導入バルブ37及び導入管36に
は、夫々の外面部にヒータ及び保温部材を適宜に組み合
わせて取り付けるようにした加熱保温機構44が設けら
れている。この加熱保温機構44により、ガス排気口1
4への接続部位から蓋35への取着部位までの間の排出
ガスの流路が、所定温度となるように維持されるように
なっている。
【0025】また、フィルタ装置22は内部に複数の1
0μm〜30μm程度のメッシュを有するフィルタ45
を設けていて、このフィルタ45をりん捕集装置17を
通流した後の排出ガスが通過することでろ過されるよう
になっている。さらに排ガス処理装置25には除害剤が
装填されており、フィルタ装置22でろ過された排出ガ
ス中に残った有害成分を除去するように構成されてい
て、無害化した排出ガスを大気中に排出する。なお、排
ガス処理装置25で有害成分を含む排出ガスを所定量処
理した除害剤は新規のものと交換され、別途に処理が行
われる。
【0026】このように構成されたものでは、薄膜を表
面に形成するGaAsウェーハを、反応装置11の真空
ポンプ23によって減圧状態が保たれている反応室内の
サセプタ上に載置し、例えばその内部を600℃〜75
0℃程度の高温に保持し、供給配管13を通じて供給さ
れた反応ガス、例えばりんを含むPH3 を供給ノズル1
2から反応室内に送り込む。
【0027】反応室内に送り込まれた反応ガスは、Ga
Asウェーハの表面へ薄膜を形成する反応を行い、反応
を終了した後は排気運転する真空ポンプ23によって排
出ガスとしてガス排気口14を介して第1の排気配管1
6へと抜き出される。このときの排出ガスには通常はり
んが残存しており、排出はこのりんを含んだままの状態
で行われる。なお第3のバルブ26は閉止状態であるの
で、排出ガスは開放状態の第1のバルブ15及び導入バ
ルブ37を通流し、りん捕集装置17の蓋35に取着さ
れた導入管36の取着部位まで流れる。
【0028】またこのとき、第1の排気配管16や導入
管36、第1のバルブ15及び導入バルブ37などの排
出ガスの流路等は、加熱保温機構44によってりんが固
化・付着しない温度となるよう加熱・保温されている。
このため反応室から送り出された排出ガスに反応終了後
も残存しているりんは、第1の排気配管16や導入管3
6等に固化・付着することなく、排出ガスと共にりん捕
集部30の内槽34内に送り込まれる。
【0029】りん捕集部30は、内槽34の内部が冷却
機構31によって予め冷却され、仕切板40が−30℃
〜−80℃程度の温度となるように冷却されている。こ
のため内槽34内に送り込まれた排出ガスは、先ず最上
部の仕切板40の上面と蓋35の下面との間の空間42
を、仕切板40に接触しながら略水平な方向に流れて冷
却される。そして内槽34内に送り込まれた所に対し最
遠の位置に設けられた通流口41を通過し、次の仕切板
40との間の空間42を折り返すように流れ下る。ここ
でも同様に仕切板40に接触しながら略水平な方向に流
れて冷却され、通流口41を通過して次の空間42に流
れ下る。流れ下るにしたがって排出ガスはより低温に冷
却される。
【0030】このようにして最下部の仕切板40の下面
と内槽34の内底面との間の空間42にまで流れ下る間
に、排出ガスに残存するりんは冷却されて仕切板40の
表面に固化・付着し排出ガスから除去される。
【0031】この時、内槽34の仕切られた空間42は
第1の排気配管16や導入管36等よりも流路断面積が
大きいものであり、また仕切板40によって蛇行するよ
うに形成されているので、ここを流れる排出ガスの流速
は非常に減じられたものとなる。このため排出ガスは仕
切板40に長い時間接触して冷却され、仕切板40表面
にりんが固化・付着して排出ガスに残存するりんは十分
に除去される。
【0032】そして排出ガスは加熱保温機構44が取り
付けられた導入管36を取着する蓋35から徐々に冷却
されるため、りんは仕切板40に流れる方向に均一に付
着し、急激な冷却等による局部的な固化・付着によって
空間42の流路を閉塞することがない。さらに、空間4
2の流路断面積が大きく、また仕切板40により排出ガ
スが接触する流路壁面の面積が大きくなっているので、
多量のりんの固化・付着を行うことができ長時間連続し
て使用できると共に、長時間に亘ってりんの捕集性能が
低下することがない。
【0033】このようにして残存しているりんが除去さ
れた排出ガスは、抜出管38の先端部の開口43から抜
き出され、抜出バルブ39を通ってフィルタ装置22に
供給される。そしてフィルタ45によってろ過される
が、りんが事前にりん捕集装置17で捕集され除去され
ているので、フィルタ45へのりんの付着はほとんどな
い。
【0034】続いて排出ガスは真空ポンプ23に吸い込
まれ排ガス処理装置25に送り出されるが、この間にお
いても真空ポンプ23の油を汚染する虞がほとんどな
い。また排ガス処理装置25に送り出された排出ガス
は、含まれている他の有害成分が除害剤によってガス中
から除去され無害化される。そして無害化された排出ガ
スは排出管24から大気中に放出される。
【0035】一方、このシステムの運転が長時間に亘り
行われることで、りんはりん捕集装置17に捕集され、
捕集されたりんの量が増大することで排出ガスの流路が
狭くなる。そして流路が狭くなることによって真空ポン
プ23で減圧している反応室内部の圧力が上昇する。
【0036】この反応室内の圧力上昇は反応装置11に
設けた圧力検知部28によって検知されており、この圧
力が所定の値以上になると常時閉の第3のバルブ26が
開放する。この開放によって排出ガスは第3のバルブ2
6及び並列配管27を通って流れるようになる。そして
排出ガスはフィルタ装置22に直接供給され、フィルタ
45により排出ガスに含まれているりんはろ過される。
【0037】このようにフィルタ装置22で排出ガス中
のりんが従来と同様にろ過されている間に、第1及び第
2のバルブ15,18を閉止し、さらに導入バルブ37
及び抜出バルブ39を閉止することでりん捕集装置17
のガス流路を密閉する。そして閉止した導入バルブ37
及び抜出バルブ39を第1の排気配管16及び第2の排
気配管19から切り離すことによって、りん捕集装置1
7のりん捕集部30を密閉状態のまま低温槽29から取
り外す。
【0038】このりん捕集部30を取り外した低温槽2
9には新たに別のりん捕集部30を装着して、その導入
バルブ37及び抜出バルブ39を第1の排気配管16及
び第2の排気配管19に取着する。この後、りん捕集部
30を所定温度にまで冷却して第1及び第2のバルブ1
5,18を開放することによって再びりん捕集部30に
排出ガスを通流させ、仕切板40でのりんの捕集を行
う。なお再びりん捕集部30でりんの捕集を開始した時
点で第3のバルブ26を閉止し、排出ガスが並列配管2
7を通って直接フィルタ装置22に供給されないように
する。
【0039】また、低温槽29から密閉状態のまま取り
外されたりん捕集部30は、別に設けられた図示しない
清掃装置等において蓋35が開けられ、仕切板40や内
槽34の内壁面などに付着したりんの除去が行われ、再
びりん捕集が行える状態に清掃される。
【0040】さらに、りん捕集部30の交換を繰り返す
ようにしながら長時間に亘るシステムの運転を行うなど
して、フィルタ装置22のフィルタ45へのりんの付着
が多くなり、直接フィルタ装置22に排出ガスを流して
の運転の際の反応室内の圧力が所定の値以上になってい
ることが圧力検知部28によって検知され、フィルタ4
5へのりんの付着量が所定量を越えた時点でシステムの
運転を停止する。
【0041】そして上流側バルブ20及び下流側バルブ
21を閉止し、フィルタ装置22のフィルタ45を付着
したりんが空気に触れないように密封した状態で取り外
し、フィルタ45の交換あるいは図示しない清掃装置等
での清掃を行う。
【0042】以上のように本実施例は構成されているた
め、排出ガスに残存しているりんの捕集は、反応装置1
1のガス排気口14からりん捕集装置17に至るまでの
加熱保温されているガス流路の流路壁面には付着・固化
せず、りん捕集装置17の冷却されているりん捕集部3
0において行われる。またりん捕集部30においては、
仕切板40とこれに設けられた通流口41が隣接するも
ので位置が異なるため、りん捕集部30内を排出ガスが
流速を減じてゆっくりと流れ、りんは低温の仕切板40
に接触して確実に捕集される。そして仕切板40での捕
集可能容量が大きいために、略一定の捕集性能が長時間
に亘り維持される。
【0043】このため第1及び第2の排気配管16,1
9等の内面へのりんの付着・固化が抑制され、りん捕集
部30などを取り外して空気中に開放された状態になっ
た場合ても、第1及び第2の排気配管16,19等の内
面にりんが堆積していないので自然発火する虞がなく、
取扱いが容易なものとなる。
【0044】また、排出ガスの内槽34への導入が蓋3
5部分で行われ、抜出しが内槽34内の十分に冷却され
た部分で行われるため、例えば排出ガス導入部分の近傍
だけの局部にりんが付着・固化してガス流路を狭めてし
まうこともなく、長時間の連続した運転が可能である。
さらに反応室内の圧力上昇を検知してりん捕集能力が低
下したりん捕集装置17を排出ガスの流路から自動的に
切り離し、並列配管27を経由して排出ガスをフィルタ
装置22に通流させるので、りん捕集部30を取り外し
て交換する間もりん捕集が継続でき、より長時間の連続
した運転を可能にしている。
【0045】このように略一定の捕集性能が維持された
状態で長時間に亘るシステムの運転が可能であるため、
反応室内部の圧力も一定したものとなって化合物半導体
基板の薄膜の成長条件が変化せず均一な薄膜の形成が行
え、また一度に多量のGaAsウェーハの表面に薄膜を
形成することができるため生産効率も向上したものとな
る。さらに捕集可能容量が大きいため、りん捕集部30
の交換や清掃の頻度が少なくてよく、またフィルタ装置
22のフィルタ45の交換や清掃の頻度も少なく、従来
の1/4〜1/5程度の頻度でよく運転に手間がかから
ない。
【0046】またさらに真空ポンプ23においては、り
ん捕集装置17及びフィルタ装置22を通流してろ過さ
れた後の排出ガスが内部を通るため、排出ガスが通過す
る際に油がりんによって汚染されることはほとんどな
い。このため真空ポンプ23の油の交換頻度は少なくて
よく、油の交換の際にもりんによる不安全な状態となる
虞がなく、取扱いが容易なものとなる。
【0047】尚、本発明は上記の実施例のみに限定され
るものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更し
て実施し得るものである。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように第1の本
発明は、所定反応ガスの反応終了後の排出ガスを反応装
置から排出するガス排気口と排ガス処理装置との間の排
出ガスの流路に、排出ガスを冷却して該排出ガス中のり
んを固化して捕集するりん捕集装置が挿入されて構成さ
れ、第2の本発明は、反応装置のガス排気口とフィルタ
装置との間に、排出ガス中のりんを固化して捕集するり
ん捕集装置が挿入されていると共に、りん捕集装置に並
列に該りん捕集装置の機能が停止しているときに排出ガ
スを通流させる並列流路が設けられて構成されているこ
とにより、取扱いが容易で手間が掛からず、基板に均一
な薄膜を積層することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成を示す接続図であ
る。
【図2】本発明の一実施例のりん捕集装置を示す縦断面
図である。
【図3】本発明の一実施例のりん捕集部の要部を示す斜
視図である。
【図4】従来例の概略構成を示す接続図である。
【符号の説明】
11…反応装置 14…ガス排気口 15…第1のバルブ 16…第1の排気配管 17…りん捕集装置 18…第2のバルブ 19…第2の排気配管 22…フィルタ装置 25…排ガス処理装置 26…第3のバルブ 27…並列配管 30…りん捕集部 31…冷却機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導入した所定反応ガスによって収納され
    た基板上に化合物半導体の生成を行う反応装置と、この
    反応装置のガス排気口の下流側に設けられた排ガス処理
    装置を備えてなる半導体化学気相成長システムにおい
    て、前記反応装置のガス排気口と前記排ガス処理装置と
    の間の前記排出ガスの流路には、前記排出ガスを冷却し
    て該排出ガス中のりんを固化して捕集するりん捕集装置
    が挿入されていることを特徴とする半導体化学気相成長
    システム。
  2. 【請求項2】 導入した所定反応ガスによって収納され
    た基板上に化合物半導体の生成を行う反応装置と、この
    反応装置のガス排気口に連設され排出ガスを通流させる
    ようにしたフィルタ装置と、このフィルタ装置の下流側
    に設けられた排ガス処理装置を備えてなる半導体化学気
    相成長システムにおいて、前記反応装置のガス排気口と
    前記フィルタ装置との間に、前記排出ガス中のりんを固
    化して捕集するりん捕集装置が挿入されていると共に、
    前記りん捕集装置に並列に該りん捕集装置の機能が停止
    しているときに前記排出ガスを通流させる並列流路が設
    けられていることを特徴とする半導体化学気相成長シス
    テム。
  3. 【請求項3】 りん捕集装置が排出ガスを−30℃乃至
    −80℃に冷却する冷却手段を有するものであることを
    特徴とする請求項1及び請求項2記載の半導体化学気相
    成長システム。
  4. 【請求項4】 りん捕集装置が排出ガスの流速を減ずる
    減速手段を有するものであることを特徴とする請求項1
    及び請求項2記載の半導体化学気相成長システム。
  5. 【請求項5】 りん捕集装置が、−30℃乃至−80℃
    に冷却された低温槽と、この低温槽内部に設けられ該低
    温槽内に開口する排出ガスの入口と出口との間を仕切る
    複数の仕切板と、これらの各仕切板に設けられた隣接す
    る該仕切板同志での位置が異なる通流口とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項1及び請求項2記載の半導体化
    学気相成長システム。
  6. 【請求項6】 反応装置のガス排気口とりん捕集装置と
    の間の排出ガスの流路が、排出ガス中のりんが固化しな
    い温度に保たれていることを特徴とする請求項1及び請
    求項2記載の半導体化学気相成長システム。
  7. 【請求項7】 りん捕集装置に並列に挿入されたバルブ
    は、反応装置の内圧が所定圧力以上となった時に開放動
    作して排出ガスが通流するものであることを特徴とする
    請求項2記載の半導体化学気相成長システム。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004538127A (ja) * 2001-03-23 2004-12-24 エムケイエス インスツルメンツ,インコーポレイテッド 蒸着反応の凝縮性副生物のための捕捉装置および方法
JP2009530083A (ja) * 2006-03-14 2009-08-27 プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド 選択的分離プロセス
JP2011009638A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Oki Semiconductor Co Ltd 排気ガス処理方法及びシステム
JP2011050853A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Tokki Corp 昇華精製装置
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JP2013062362A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Tokyo Electron Ltd 排気トラップ

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