JP2004327788A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置および基板処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装置構成を簡略化させるとともに、オペレータの作業負担を軽減させる。
【解決手段】基板処理装置に、薬液配管の開閉状態を調整する開閉バルブ15、エンコーダ18および制御部20を設ける。開閉バルブ15には、制御部20からの制御信号に応じて制御される電動モータ151と、可撓性部材であるダイヤフラム154とを設ける。制御部20は、エンコーダ18によって検出された電動モータ151の駆動位置に応じて、当該電動モータ151の回転方向、回転速度、回転量(駆動位置)を制御する。特に、基板処理装置の待機中において、蓋部154aと筐体150とが密着する位置よりもわずかにダイヤフラム154を(+Z)方向に移動させた位置となるように、自動的に電動モータ151を制御する。これにより、待機中の基板処理装置において、純水のスローリークが行われる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に処理液を吐出する技術に関する。より詳しくは、処理液の送液状態を制御することにより、ノズルの吐出状態を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体基板、液晶用ガラス基板あるいはフォトマスク用のガラス基板など(以下、単に「基板」と称する)に、純水を吐出することにより洗浄処理(リンス)などの処理液処理を行う基板処理装置が提案されており、例えば、特許文献1に記載されている。
【0003】
図9は、従来の基板処理装置100において純水を吐出する機構を示す概略図である。基板処理装置100は、純水を吐出するノズル101、ノズル101に純水を導く薬液配管102、エア駆動式の開閉バルブ103,104、薬液配管102内の純水の流量を測定する流量計105、および純水中の不純物を除去するフィルタ106を備えている。
【0004】
基板処理装置100では、ノズル101から純水を吐出する際には、開閉バルブ103,104を所定の開度に調整して、図示しない純水供給源から圧送された純水をノズル101に送液する。
【0005】
図10および図11は、一般的なエア駆動式の開閉バルブ103を示す図である。なお、図10は、開閉バルブ103の閉鎖状態を示しており、図11は、開閉バルブ103の開放状態を示している。また、図10および図11では、筐体130のみ断面として示している。
【0006】
開閉バルブ103は、筐体130、移動部材131、バネ132、およびダイヤフラム133を備えており、純水の流路を開閉する機能を有する。
【0007】
筐体130の内部には、エアが供給される空間138と、純水の流路となる空間139とが形成されている。また、筐体130には、空間138にエアが出入りするための孔134,135が設けられているとともに、空間139に対する、純水の入口となる流入孔136と、純水の出口となる流出孔137とが設けられている。
【0008】
空間138は、移動部材131によって、(+Z)側および(−Z)側の2つの小空間に分割されており、筐体130と移動部材131との間は、図示しないシール部材によって、気体の出入りがないようにされている。また、孔134から供給されるエアは(+Z)側の小空間に供給され、孔135から供給されるエアは(−Z)側の小空間に供給される。
【0009】
移動部材131の(+Z)側の面にはバネ132が取り付けられており、移動部材131はバネ132の付勢力によって(−Z)方向に、常に付勢されている。ダイヤフラム133は、ゴムや樹脂などの可撓性部材で構成されており、(−Z)側に突出した蓋部133aを有している。
【0010】
空間139を形成する筐体130の内壁には、流出孔137へと続く開口部137a(図11参照)が設けられている。この開口部137aが設けられる位置は、筐体130と蓋部133aとがZ方向に対向する位置とされている。したがって、図10に示すように、移動部材131がバネ132の付勢力によって(−Z)側に付勢されている状態では、蓋部133aが内壁の当該部分に密着する。これにより、開口部137aが閉鎖されるために、開閉バルブ103が閉鎖状態となり、純水の流路が遮断される。
【0011】
一方、開閉バルブ103を開放状態にするには、図示しないエアポンプを駆動し、空間138の(+Z)側の小空間のエアを孔134から吸引して当該小空間の内部圧力を減少させるとともに、空間138の(−Z)側の小空間にエアを孔135から供給して当該小空間の内部圧力を上昇させる。これによって2つの小空間の間に圧力差が生じ、移動部材131がバネ132の付勢力に抗って(+Z)方向に移動する。移動部材131が(+Z)方向に移動すると、ダイヤフラム133が(+Z)方向に引き上げられるように変形し、蓋部133aが筐体130の内壁から離間する。これにより、開口部137aが開放され、開閉バルブ103が開放状態となる。
【0012】
上述のように、エア駆動式の開閉バルブ103は、開放状態と閉鎖状態との間でダイヤフラム133の状態(形状)を変化させて、純水の流路の開閉を行う。したがって、開閉バルブ103が閉鎖状態となると、ノズル101には純水が送液されず、純水の吐出が停止される。
【0013】
基板処理装置100のように純水を用いる装置において、使用する純水が装置内で滞留すると、滞留した純水内にバクテリアなどが発生して、パーティクルの原因となるという問題がある。特に、空気に曝されるノズル101の先端部では、純水の滞留を防止する必要がある。
【0014】
基板処理装置100では、開閉バルブ104の開度が、純水をフリーパスする開放状態と、純水を完全に停止させることなく、わずかに開いた状態(以下、「スローリーク状態」と称する)との間で変更されるように調整されている。なお、スローリークとは、ノズル101に対する送液を完全に停止させることなく、常にノズル101から微少量(数秒ごとに1滴程度)の液体を吐出させておく手法である。また、開閉バルブ104のスローリーク状態の調整は、オペレータがノズル101先端の状態を確認しつつ、手動のオリフィス(図示せず)を調整することにより実現する。すなわち、基板処理装置100では、洗浄処理を行わずに待機している状態において、開閉バルブ103を開放状態にするとともに、開閉バルブ104をスローリーク状態とする。
【0015】
このように、基板処理装置100では、洗浄処理が行われていない状態においても、薬液配管102が完全に閉鎖状態にされることがなく、ノズル101に対してわずかずつの純水が送液される。したがって、ノズル101から常に純水をスローリークすることにより、純水の滞留を防止して、バクテリアの発生を抑制する。
【0016】
【特許文献1】特開平4−206637号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の基板処理装置100で用いられるエア駆動式の開閉バルブ103では、開度調整が一般的にオペレータによる手動調整により行われるため、一旦、基板処理装置100における処理が開始された後は、開閉バルブ103の開放状態における開度を変更することはできない。したがって、洗浄処理とスローリークのように、ノズル101の吐出量を変化させるなど、複数の吐出状態を同一の系統において実現しようとする場合、洗浄処理における開度を調整する開閉バルブ103と、スローリークにおける開度を調整する開閉バルブ104とを併用する必要があった。
【0018】
また、開閉バルブ103,104を制御するためのエア配管や電磁弁を設ける必要があり、装置が複雑化・大型化するという問題があった。
【0019】
また、スローリークにおける開度(開閉バルブ104の開度)は、特に微妙な調整が必要であるが、開閉バルブ104がエア駆動式であるため、エア圧の変動やその他の経時変化によって調整した開度が変化し、スローリーク中に純水の送液が停止するという問題があった。また、その場合は、オペレータによる調整作業が必要となるため、オペレータの作業負担が増大するという問題があった。
【0020】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、装置構成を簡略化させるとともに、オペレータの作業負担を軽減させることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に対して処理液による処理を行う基板処理装置であって、基板を保持する保持手段と、前記処理液を吐出するノズルと、前記ノズルに対して前記処理液を導く薬液配管と、前記薬液配管を介して前記ノズルに前記処理液を送液する送液手段と、電動モータによって遮断部材の状態を変更することにより、前記薬液配管の開閉状態を調整する開閉手段と、前記電動モータを制御する制御手段とを備え、前記制御手段が、前記電動モータの駆動位置を、前記処理液による処理を行う際の第1駆動位置と、前記薬液配管を閉鎖状態にする第2駆動位置との他に、前記第1駆動位置と前記第2駆動位置との間の第3駆動位置においても保持可能である。
【0022】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置であって、前記第3駆動位置は、前記開閉手段が前記薬液配管をわずかに開いた状態に調整するための前記電動モータの駆動位置であり、前記制御手段が、前記基板処理装置の待機中において、前記電動モータを前記第3駆動位置に配置する。
【0023】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明に係る基板処理装置であって、前記電動モータの駆動位置を検出する検出手段をさらに備え、前記制御手段が、前記検出手段により検出された前記電動モータの駆動位置に応じて、前記電動モータを制御する。
【0024】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明に係る基板処理装置であって、前記制御手段が、前記遮断部材によって前記薬液配管が閉鎖される方向(正方向)に前記電動モータを駆動させつつ、前記検出手段からの出力に基づいて前記電動モータの脱調を検出し、前記電動モータの脱調が検出されたときの前記電動モータの駆動位置からさらに一定量だけ前記電動モータを正方向に駆動させた後、所定量だけ前記電動モータを逆方向に駆動させ、そのときの前記電動モータの駆動位置を第2駆動位置とする。
【0025】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明に係る基板処理装置であって、前記処理液が純水であり、前記処理が基板を洗浄する処理である。
【0026】
また、請求項6の発明は、基板を保持する保持工程と、ノズルに対して処理液を導く薬液配管を介して、前記ノズルに前記処理液を送液する送液工程と、電動モータによって遮断部材の状態を変更することにより、前記薬液配管の開閉状態を調整する調整工程と、前記電動モータを第1駆動位置に配置しつつ、前記保持工程において保持された前記基板に対して前記処理液を吐出する吐出工程とを有する基板処理方法であって、前記遮断部材によって前記薬液配管が閉鎖される方向(正方向)に前記電動モータを駆動する第1駆動工程と、前記電動モータの脱調を検出する検出工程と、前記検出工程において前記電動モータの脱調が検出されたときの前記電動モータの駆動位置から、さらに一定量だけ前記電動モータを正方向に駆動させる第2駆動工程と、前記第2駆動工程によって配置された前記電動モータの駆動位置から所定量だけ前記電動モータを逆方向に駆動させる第3駆動工程と、前記第3駆動工程によって配置された前記電動モータの駆動位置を前記電動モータの第2駆動位置として取得する取得工程と、前記電動モータの駆動位置を、前記第1駆動位置と、前記取得工程において取得された前記第2駆動位置との間の第3駆動位置に保持する保持工程とをさらに有する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0028】
<1. 第1の実施の形態>
図1は、本発明に係る基板処理装置1を示す概略図である。この基板処理装置1は、基板に対する洗浄処理(処理液による処理)を行う装置として構成されている。なお、図1において、図示および説明の都合上、Z軸方向が鉛直方向を表し、XY平面が水平面を表すものとして定義するが、それらは位置関係を把握するために便宜上定義するものであって、以下に説明する各方向を限定するものではない。以下の図についても同様である。
【0029】
基板処理装置1は、基板90を保持するスピンチャック(保持台)11と、スピンチャック11に保持された基板90に純水(処理液)を吐出するノズル12と、ノズル12に対して純水供給源14から所定圧力で圧送される純水を導く薬液配管13(13a,13b)と、薬液配管13の開閉状態を調整する開閉バルブ15とを備えている。
【0030】
スピンチャック11の(−Z)側には支持シャフト16の(+Z)側の端部が取り付けられており、支持シャフト16の(−Z)側の端部は回転モータ17に接続されている。回転モータ17は、制御部20からの制御信号によって制御可能な電動モータであって、軸Pを中心とした回転駆動力を生成する。基板処理装置1では、回転モータ17が回転することにより、支持シャフト16を介してスピンチャック11が回転するため、スピンチャック11に保持された基板90も軸Pを中心として回転する。
【0031】
ノズル12は、図示しない駆動機構により、その位置が変更可能とされており、スピンチャック11に保持された基板90の主面に純水を吐出する際には、基板90の中央部と対向する位置(吐出位置)に進出する。また、基板90が搬出入される際には、搬出入される基板90や搬送ロボットTRと干渉することのない位置(退避位置)に退避する。
【0032】
ノズル12には薬液配管13bが連通接続されている。また、薬液配管13bの他端は、開閉バルブ15に連通接続されている。さらに、開閉バルブ15と純水供給源14との間には薬液配管13aが設けられている。これによって、薬液配管13(13a,13b)は、純水供給源14から所定圧力で圧送された純水をノズル12に導く機能を有している。すなわち、薬液配管13が純水の流路を形成する。
【0033】
前述のように、基板処理装置1では、薬液配管13aと薬液配管13bとの間に、開閉バルブ15が取り付けられている。開閉バルブ15は制御部20からの制御信号に応じて、薬液配管13の開閉状態を調整する。
【0034】
図2は、主に開閉バルブ15の構造を示す図である。なお、図2においては、筐体150のみ断面を示す。
【0035】
開閉バルブ15は、純水の流路の一部(薬液配管13の一部)を構成する筐体150、回転駆動力を生成する電動モータ151、電動モータ151の回転駆動力を伝達する駆動シャフト152、駆動シャフト152と螺合するナット部材153、およびダイヤフラム154を備えている。
【0036】
筐体150には、純水の入口となる流入孔155と、純水の出口となる流出孔156とが設けられ、それらの間に設けられた内部空間が純水の流路となる。なお、流入孔155には薬液配管13aが取り付けられ、流出孔156には薬液配管13bが取り付けられる。
【0037】
電動モータ151は、Z軸と平行な軸Qを中心とした回転駆動力を生成するモータであって、制御部20との間で信号のやり取りが可能な状態で接続されており、筐体150の(+Z)側に固設される。電動モータ151は制御部20からの制御信号によって、回転方向、回転速度、および回転量が制御可能な、いわゆるステッピングモータである。なお、電動モータ151は、ステッピングモータに限られるものではなく、前述のように、回転方向、回転速度、および回転量が制御可能であれば、例えばサーボモータなど、どのようなモータが使用されてもよい。
【0038】
電動モータ151の(−Z)側には、軸Qに沿う方向に駆動シャフト152が取り付けられる。駆動シャフト152は、電動モータ151の回転にともなって、軸Qを中心として回転する。駆動シャフト152の円筒表面にはナット部材153と螺合するためのネジ山が形成されており、駆動シャフト152はナット部材153に設けられたネジ穴に螺入される。これにより、電動モータ151によって、駆動シャフト152を回転させると、ナット部材153がZ軸方向に移動する。すなわち、電動モータ151の回転駆動力は、Z軸方向の直線的な駆動力に変換される。
【0039】
ダイヤフラム154は、ゴムや樹脂などの可撓性部材で構成されており、(−Z)側に突出した蓋部154aを有している。ダイヤフラム154は、ナット部材153の(−Z)側の端部に取り付けられており、ダイヤフラム154の周辺端部は筐体150に設けられた溝にはめ込まれ、固定されている。
【0040】
開閉バルブ15では、電動モータ151が回転駆動され、ナット部材153が(+Z)方向に移動すると、ダイヤフラム154がナット部材153によって(+Z)方向に引き上げられて変形し、蓋部154aが(+Z)方向に移動する。筐体150において、蓋部154aと対向する位置には、流出孔156へと続く開口部157(図8)が設けられている。したがって、前述のように蓋部154aが(+Z)方向に移動して、蓋部154aが筐体150から離間すると、開口部157が開放されるために、純水の流路が開放される。このように、開閉バルブ15は、電動モータ151によって蓋部154aのZ軸方向の位置を変更することによって、薬液配管13を開閉する。
【0041】
このように、基板処理装置1では、ダイヤフラム154(蓋部154a)を電動モータ151で駆動するため、これらの構成をエア駆動する従来の開閉バルブ103,104に比べて経時変化(エア圧の変化など)の影響を少なくすることができる。したがって、長期間に渡って開閉バルブ15の動作を安定させることができる。
【0042】
また、エア駆動のための配管や電磁弁などを設ける必要がないことから、装置を簡略化・小型化することができる。
【0043】
なお、本実施の形態における基板処理装置1では、ナット部材153を(−Z)方向に移動させるときの電動モータ151の回転方向を「正方向」、ナット部材153を(+Z)方向に移動させるときの電動モータ151の回転方向を「逆方向」として定義する。すなわち、電動モータ151を「正方向」に回転させると、蓋部154aが(−Z)方向に移動し、薬液配管13が閉鎖され、開閉バルブ15の開度が小さくなる。また、電動モータ151を「逆方向」に回転させると、蓋部154aが(+Z)方向に移動し、薬液配管13が開放され、開閉バルブ15の開度が大きくなる。
【0044】
エンコーダ18は、電動モータ151の(+Z)側に固設されており、電動モータ151の駆動位置を検出して、制御部20に出力する。すなわち、エンコーダ18が主に本発明における検出手段に相当する。
【0045】
図3は、制御部20が備える構成を示すブロック図である。制御部20は、主に演算処理を行うCPU21、設定値やプログラムなどの各種データを記憶する記憶部22を備える。また、制御部20は、オペレータが基板処理装置1に対して指示を入力するための操作部23、およびオペレータにデータを出力する出力部24を備えている。
【0046】
記憶部22は、RAM,ROM,ハードディスクなどが該当するが、可搬性の光磁気ディスクやメモリカードなどの読取装置などであってもよい。また、操作部23は、キーボード、マウス、タッチパネルなどが該当し、出力部24は、ディスプレイ、表示ランプ、プリンタ、スピーカなどが該当する。
【0047】
なお、図3では、制御部20と接続される構成として、開閉バルブ15およびエンコーダ18のみを示しているが、より詳しくは、制御部20は、基板処理装置1の各構成と信号のやり取りが可能な状態で接続されており、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて動作することによって、それらの構成を制御する。特に、エンコーダ18により検出された電動モータ151の駆動位置に応じて、電動モータ151の回転方向、回転速度、および回転量を制御する。
【0048】
以上が、本実施の形態における基板処理装置1の構成および機能の説明である。次に、基板処理装置1の動作について説明する。図4は、基板処理装置1の動作を示す流れ図である。なお、以下における制御は、特に断らない限り、制御部20からの制御信号に基づいて行われるものである。
【0049】
基板処理装置1では、基板90に対する具体的な処理を開始する前に、種々の初期設定が行われる(ステップS1)。詳細は省略するが、基板処理装置1における初期設定には、オペレータが操作部23を操作して、基板90や処理液の種類などを入力する処理なども含まれる。
【0050】
この初期設定において、基板処理装置1では、基準位置取得処理が行われる。なお、基準位置とは、本発明における第2駆動位置(薬液配管13が閉鎖状態にする位置)に相当し、制御部20が電動モータ151を制御する際の原点となる位置である。
【0051】
基板処理装置1では、電動モータ151の脱調を検出することにより、蓋部154aが筐体150の内壁に接触する位置を自動的に検出して、これに基づいて基準位置を取得する。なお、電動モータ151の脱調とは、電動モータ151が制御部20からの制御信号に応じた駆動量で駆動しなくなる状態をいい、例えば、蓋部154aが筐体150の内壁に接触した状態で、さらに電動モータ151を正方向に回転させようとした場合などに発生する。
【0052】
図5は、基準位置取得処理の詳細を示す流れ図である。基準位置取得処理では、まず、制御部20が、エンコーダ18の出力から電動モータ151の駆動位置を検出し(ステップS11)、電動モータ151が正常に駆動しているか否かを判定することにより、電動モータ151の脱調を検出する(検出工程:ステップS12)。
【0053】
ステップS12において、電動モータ151の脱調が検出されない場合は、電動モータ151を正方向に駆動し(第1駆動工程:ステップS13)、電動モータ151の脱調を検出するまでステップS11ないし13を繰り返す。
【0054】
制御部20が電動モータ151の脱調を検出すると(ステップS12においてYes)、さらに電動モータ151を正方向に一定量σだけ駆動する(第2駆動工程:ステップS14)。ダイヤフラム154は、ゴムや樹脂などの可撓性部材で構成されているため、ステップS14が実行されることによって、蓋部154aが変形し、筐体150との接触位置よりもさらに押し込まれた位置に移動する。
【0055】
次に、制御部20が電動モータ151を逆方向に所定量δだけ駆動して(第3駆動工程:ステップS15)、蓋部154aを(+Z)方向にわずかに移動させる。なお、一定量σおよび所定量δは、ダイヤフラム154の材質などに応じて予め設定される値であって、σ>δの関係となるように設定されている。したがって、電動モータ151が逆方向に所定量δだけ駆動されたとしても、蓋部154aは筐体150から離間することはない。また、電動モータ151が一定量σおよび所定量δだけ駆動したか否かは、制御部20がエンコーダ18からの出力に基づいて演算することによって判定することができる。
【0056】
ステップS15により電動モータ151が逆方向に所定量δだけ駆動されると、制御部20は、駆動後の電動モータ151の駆動位置をエンコーダ18から取得(取得工程:ステップS16)して、取得した駆動位置を基準位置として記憶部22に保存する(ステップS17)。このようにして基準位置(第2駆動位置)が取得されると、基板処理装置1は基準位置取得処理を終了して、図4に示す処理に戻る。
【0057】
このように、本実施の形態における基板処理装置1では、初期設定において、オペレータが介入することなく、開閉バルブ15の基準位置(第2駆動位置)を自動的に決定することができる。したがって、オペレータの作業が軽減されるとともに、調整作業において個々のオペレータの経験差などの影響を排除することができるため、調整作業の正確性が向上する。したがって、後述する処理(特に、スローリーク)において、純水の送液精度を向上させることができる。
【0058】
本実施の形態における基板処理装置1の制御部20は、以後、電動モータ151が基準位置にある状態を、開閉バルブ15の閉鎖状態とするとともに、基準位置に対する電動モータ151の駆動量によって開閉バルブ15の開度、および開閉速度を制御する。前述のように、電動モータ151の駆動量は、制御部20によってパラメータ制御が可能な量である。したがって、基板処理装置1は開閉バルブ15を数値的に制御することができ、制御の再現性、および持続性が担保される。これにより、純水の送液精度を向上させることができるため、ノズル12からの吐出精度を向上させることができる。
【0059】
また、従来の基板処理装置100の場合、開閉バルブ103の開度および開閉速度の調整作業は、例えば手動のニードルによってエアのスピードコントローラを調整することにより行われていた。したがって、当該スピードコントローラは、オペレータが作業できる位置に配置される必要があり、装置設計の自由度が制限されるという問題もあった。しかし、本実施の形態における基板処理装置1では、特定の構成を手作業可能な位置に配置しなければならないといった制限がなく、より自由に装置を設計することができる。したがって、装置構成の簡略化・小型化を行うことができる。
【0060】
図4に戻って、初期設定が終了すると、基板処理装置1は、待機状態に移行する(ステップS2)。待機状態への移行は、まず、ノズル12が退避位置に配置される。次に、制御部20が電動モータ151を所定量λだけ逆方向に回転させる。なお、所定量λとは、開閉バルブ15を閉鎖状態からスローリーク状態に変更する際の電動モータ151の駆動量であって、スローリークにおける純水の所望流量に応じて予め初期設定などにおいて設定される値である。
【0061】
図6は、スローリーク状態の開閉バルブ15を示す図である。基板処理装置1では、ステップS1の初期設定において開閉バルブ15が閉鎖状態(基準位置取得処理が終了した状態)とされている(図2の状態)。したがって、ステップS2において電動モータ151が所定量λだけ逆方向に回転することにより、蓋部154aが筐体150に密着した状態から(+Z)方向にわずかに移動する。これにより、開閉バルブ15では、蓋部154aが筐体150からわずかに離間した状態となり、図6において破線矢印で示すように、純水が微少量ずつ送液される。
【0062】
待機状態への移行が完了すると、基板処理装置1は、基板90が搬入されるまで待機する(保持工程:ステップS3)。これにより、本実施の形態における基板処理装置1は、待機中において、電動モータ151が、洗浄処理を行う際の駆動位置(第1駆動位置:後述)と、薬液配管13を閉鎖状態にする基準位置(第2駆動位置)との間の駆動位置(第3駆動位置)に待機する。したがって、ノズル12に対して純水が微少量ずつ送液されるため、従来の基板処理装置100と同様に、純水をスローリークさせることができる。これにより、ノズル12において純水の滞留が生じることがなく、パーティクルの原因となるバクテリアなどが発生することを防止することができる。
【0063】
ここで、開閉バルブ15は電動モータ151によって駆動されるため、前述のように、従来のエア駆動式の開閉バルブ104に比べて経時的変化が少ない。したがって、基板処理装置1は、開閉バルブ15のスローリーク状態を長期間維持することができ、基板処理装置100のように純水が勝手に停止してしまうことを抑制することができる。これにより、従来の基板処理装置100に比べて、バクテリアなどの発生を、より効果的に防止することができる。
【0064】
基板処理装置1は、待機中に、図示しない搬送機構またはオペレータによって基板90が搬入されると、洗浄処理(ステップS4)を開始する。
【0065】
図7は、ステップS4における洗浄処理の詳細を示す流れ図である。洗浄処理では、まず、スピンチャック11が搬入された基板90を所定の位置に保持する(保持工程:ステップS21)。この動作と並行して、制御部20が電動モータ151を正方向に所定量λだけ駆動し(ステップS22)、電動モータ151の駆動位置を基準位置として、開閉バルブ15を閉鎖状態とする。
【0066】
次に、制御部20は、ノズル12を吐出位置に移動させるとともに(ステップS23)、回転モータ17を駆動して基板90の回転を開始させる(ステップS24)。このように、基板処理装置1では、ノズル12を移動させる場合に、開閉バルブ15を閉鎖状態にして純水の送液を停止することができる。したがって、移動中のノズル12によって液だれを生じることがないようにされている。
【0067】
ノズル12が吐出位置に移動すると、制御部20が、電動モータ151を逆方向に所定量φだけ駆動させる(ステップS25)。なお、所定量φは洗浄処理における純水の所望吐出量に応じて予め定められる値であり、ステップS1の初期設定においてオペレータにより設定される。
【0068】
図8は、開放状態の開閉バルブ15を示す図である。基板処理装置1では、ノズル12から純水を吐出させる場合には、電動モータ151を基準位置から所定量φだけ逆方向に移動した位置(第1駆動位置)に配置する。
【0069】
基板処理装置1において、所定量φは、所定量λ<所定量φを満たすように設定されている。したがって、図8を図6と比較すれば解るように、洗浄処理における開閉バルブ15の開度(開放状態の開度)は、スローリーク状態における開閉バルブ15の開度よりも大きくなる。したがって、基板処理装置1における洗浄処理では、スローリークにおける純水の吐出流量と異なり、十分に多くの吐出流量が得られる。
【0070】
開閉バルブ15が開放状態になると、純水がノズル12に送液され(送液工程)、ノズル12から基板90に対して吐出される(吐出工程)。吐出された純水は、基板90の回転による遠心力によって基板90の表面に広がり、基板90の表面を洗浄する。
【0071】
このように、基板処理装置1では、電動モータ151の駆動位置を第1駆動位置と第2駆動位置との間の第3駆動位置に制御することができるため、開閉バルブ15の開度を、3つの状態(閉鎖状態、スローリーク状態、開放状態)に制御することができる。したがって、開閉バルブ15の開閉状態を変更することにより、ノズル12への送液状態を変更することができるため、複数の開閉バルブを併用することなく、基板処理装置1における処理状況に応じてノズル12から吐出される純水の吐出状態を変更することができる。
【0072】
所定時間が経過し、十分な洗浄処理が実行されると、制御部20は、電動モータ151を正方向に所定量φだけ駆動させて基準位置に移動させる(ステップS26)。これにより、開閉バルブ15が閉鎖状態となり、ノズル12からの純水の吐出が停止する。
【0073】
ノズル12からの純水の吐出が停止されると、制御部20は回転モータ17を停止することにより、基板90の回転を停止する(ステップS27)。さらに、ノズル12を退避位置に移動させて(ステップS28)、洗浄処理を終了し、図4に示す処理に戻る。これにより、基板90が搬出可能な状態とされる。
【0074】
洗浄処理が終了すると、基板処理装置1は洗浄処理を終了した基板90が搬出されるまで一旦待機した後(ステップS5)、ステップS2に戻って処理を繰り返す。
【0075】
以上のように、本実施の形態における基板処理装置1は、電動モータ151の駆動位置を、第1駆動位置と第2駆動位置との間の第3駆動位置に制御することにより、複数の開閉バルブを併用することなく、処理状況に応じてノズル12に対する送液状態を変更することができる。したがって、装置構成を簡略化・小型化することができる。
【0076】
また、第3駆動位置は、開閉バルブ15が薬液配管13をわずかに開いた状態に調整するための駆動位置であることにより、例えば、基板処理装置1の待機中において、純水をスローリークすることができる。したがって、純水の滞留を防止し、パーティクルの原因となるバクテリア等の発生を抑制することができる。
【0077】
また、制御部20は、エンコーダ18によって検出された電動モータ151の駆動位置に応じて、電動モータ151をパラメータ制御することにより、制御精度が向上する。
【0078】
また、基板処理装置1では、制御部20が、正方向に電動モータ151を駆動させつつ、エンコーダ18からの出力に基づいて電動モータ151の脱調を検出し、電動モータ151の脱調が検出されたときの電動モータ151の駆動位置からさらに一定量σだけ電動モータ151を正方向に駆動させた後、所定量δだけ電動モータ151を逆方向に駆動させ、そのときの電動モータ151の駆動位置を、基準位置とすることにより、オペレータを介することなく、基準位置を自動的に決定することができる。したがって、オペレータの作業を削減することができる。
【0079】
<2. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0080】
例えば、上記実施の形態に示した流れ図における基板処理装置1の動作順序は、これに限られるものではなく、同様の効果が得られる順序であれば、どのような順序で実行されてもよい。例えば、ステップS4の洗浄処理が終了した時点で、洗浄処理が終了した基板90の搬出を待つ(ステップS5)ことなく、ステップS2に戻って待機状態に移行してもよい。
【0081】
また、上記実施の形態における基板処理装置1は、基板90を回転させつつ洗浄する装置であるが、例えば、スリットノズルと基板90とを一方向に相対的に移動させつつ純水を吐出するエッジリンス装置であってもよい。
【0082】
また、上記実施の形態における基板処理装置1は、開閉バルブ15を3つの状態(閉鎖状態、スローリーク状態、および開放状態)に制御する装置であるが、さらに多くの状態制御を行ってもよい。その場合は、処理状況に合わせて、さらに柔軟な吐出を行うことが可能となる。
【0083】
また、基板処理装置1は、洗浄処理をおこなう装置として説明したが、本発明は洗浄装置に限定されるものではなく、液体(処理液)を用いた処理を実行する装置に広く応用可能である。例えば、処理液を塗布する塗布装置において、待機中にノズル12の先端部が乾燥しないように、常に処理液をスローリークさせるなど、純水以外の処理液を用いる装置にも適用可能である。
【0084】
【発明の効果】
請求項1ないし5に記載の発明では、制御手段が、電動モータの駆動位置を、処理液による処理を行う際の第1駆動位置と、薬液配管を閉鎖状態にする第2駆動位置との他に、第1駆動位置と第2駆動位置との間の第3駆動位置においても保持可能であることにより、電動モータを複数の駆動位置に制御することができることから、複数の開閉手段を併用することなく、状況に応じた吐出状態で処理液をノズルから吐出させることができる。
【0085】
請求項2に記載の発明では、第3駆動位置は、開閉手段が薬液配管をわずかに開いた状態に調整するための電動モータの駆動位置であり、制御手段が、基板処理装置の待機中において、電動モータを第3駆動位置に配置することにより、待機中に処理液をスローリークさせることができる。
【0086】
請求項3に記載の発明では、制御手段が、検出手段により検出された電動モータの駆動位置に応じて、電動モータを制御することにより、制御手段が、電動モータの駆動位置を確認しつつ制御することができるため、電動モータを高精度に制御することができる。
【0087】
請求項4に記載の発明では、制御手段が、遮断部材によって薬液配管が閉鎖される方向(正方向)に電動モータを駆動させつつ、検出手段からの出力に基づいて電動モータの脱調を検出し、電動モータの脱調が検出されたときの電動モータの駆動位置からさらに一定量だけ電動モータを正方向に駆動させた後、所定量だけ電動モータを逆方向に駆動させ、そのときの電動モータの駆動位置を第2駆動位置とすることにより、基準となる第2駆動位置を自動的に決定することができるため、オペレータの作業負担を軽減することができる。
【0088】
請求項5に記載の発明では、処理液が純水であり、所定の処理が基板を洗浄する処理であることにより、パーティクルの原因となるバクテリア等の発生を抑制することができる。
【0089】
請求項6に記載の発明では、第3駆動工程によって配置された電動モータの駆動位置を、第2駆動位置として取得することにより、制御の基準となる位置を自動的に決定することができるため、オペレータの作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置を示す概略図である。
【図2】主に開閉バルブの構造を示す図である。
【図3】制御部が備える構成を示すブロック図である。
【図4】基板処理装置の動作を示す流れ図である。
【図5】基準位置取得処理の詳細を示す流れ図である。
【図6】スローリーク状態の開閉バルブを示す図である。
【図7】洗浄処理の詳細を示す流れ図である。
【図8】開放状態の開閉バルブを示す図である。
【図9】従来の基板処理装置において純水を吐出する機構を示す概略図である。
【図10】エア駆動式の開閉バルブの閉鎖状態を示す図である。
【図11】エア駆動式の開閉バルブの開放状態を示す図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置
11 スピンチャック(保持手段)
12 ノズル
13,13a,13b 薬液配管
14 純水供給源
15 開閉バルブ
150 筐体
151 電動モータ
154 ダイヤフラム
154a 蓋部
18 エンコーダ
20 制御部
21 CPU
22 記憶部
90 基板
δ 所定量
σ 一定量

Claims (6)

  1. 基板に対して処理液による処理を行う基板処理装置であって、
    基板を保持する保持手段と、
    前記処理液を吐出するノズルと、
    前記ノズルに対して前記処理液を導く薬液配管と、
    前記薬液配管を介して前記ノズルに前記処理液を送液する送液手段と、
    電動モータによって遮断部材の状態を変更することにより、前記薬液配管の開閉状態を調整する開閉手段と、
    前記電動モータを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段が、
    前記電動モータの駆動位置を、前記処理液による処理を行う際の第1駆動位置と、前記薬液配管を閉鎖状態にする第2駆動位置との他に、前記第1駆動位置と前記第2駆動位置との間の第3駆動位置においても保持可能であることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記第3駆動位置は、前記開閉手段が前記薬液配管をわずかに開いた状態に調整するための前記電動モータの駆動位置であり、
    前記制御手段が、前記基板処理装置の待機中において、
    前記電動モータを前記第3駆動位置に配置することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置であって、
    前記電動モータの駆動位置を検出する検出手段をさらに備え、
    前記制御手段が、前記検出手段により検出された前記電動モータの駆動位置に応じて、前記電動モータを制御することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項3に記載の基板処理装置であって、
    前記制御手段が、
    前記遮断部材によって前記薬液配管が閉鎖される方向(正方向)に前記電動モータを駆動させつつ、前記検出手段からの出力に基づいて前記電動モータの脱調を検出し、前記電動モータの脱調が検出されたときの前記電動モータの駆動位置からさらに一定量だけ前記電動モータを正方向に駆動させた後、所定量だけ前記電動モータを逆方向に駆動させ、そのときの前記電動モータの駆動位置を第2駆動位置とすることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記処理液が純水であり、
    前記処理が基板を洗浄する処理であることを特徴とする基板処理装置。
  6. 基板を保持する保持工程と、
    ノズルに対して処理液を導く薬液配管を介して、前記ノズルに前記処理液を送液する送液工程と、
    電動モータによって遮断部材の状態を変更することにより、前記薬液配管の開閉状態を調整する調整工程と、
    前記電動モータを第1駆動位置に配置しつつ、前記保持工程において保持された前記基板に対して前記処理液を吐出する吐出工程と、
    を有する基板処理方法であって、
    前記遮断部材によって前記薬液配管が閉鎖される方向(正方向)に前記電動モータを駆動する第1駆動工程と、
    前記電動モータの脱調を検出する検出工程と、
    前記検出工程において前記電動モータの脱調が検出されたときの前記電動モータの駆動位置から、さらに一定量だけ前記電動モータを正方向に駆動させる第2駆動工程と、
    前記第2駆動工程によって配置された前記電動モータの駆動位置から所定量だけ前記電動モータを逆方向に駆動させる第3駆動工程と、
    前記第3駆動工程によって配置された前記電動モータの駆動位置を前記電動モータの第2駆動位置として取得する取得工程と、
    前記電動モータの駆動位置を、前記第1駆動位置と、前記取得工程において取得された前記第2駆動位置との間の第3駆動位置に保持する保持工程と、
    をさらに有することを特徴とする基板処理方法。
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