JP2004327618A - 半導体素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】イオン注入による局所的な不純物の打ち込みや、レーザー光照射による局所的な不純物の拡散を用いて半導体基板の表裏をつなぐ導電路を実現することができる半導体素子及びその製造方法を得るものである。
【解決手段】半導体基板1の表面へ酸素を中空の筒状にイオン注入する工程と、前記イオン注入された酸素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中に筒状の絶縁部6を形成する工程と、前記半導体基板の筒状の絶縁部の中空部分の表面へリンをイオン注入する工程と、前記イオン注入されたリンに対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中の筒状の絶縁部6の中空部分に柱状の導電部11を形成する工程とで半導体基板の表裏をつなぐ導電路を実現する。
【選択図】 図5
【解決手段】半導体基板1の表面へ酸素を中空の筒状にイオン注入する工程と、前記イオン注入された酸素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中に筒状の絶縁部6を形成する工程と、前記半導体基板の筒状の絶縁部の中空部分の表面へリンをイオン注入する工程と、前記イオン注入されたリンに対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中の筒状の絶縁部6の中空部分に柱状の導電部11を形成する工程とで半導体基板の表裏をつなぐ導電路を実現する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体基板の電気抵抗を変えることで形成された、半導体基板の表裏をつなぐ導電路を有する半導体素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体装置の製造方法は、半導体基板を準備する工程と、前記半導体基板の絶縁酸化膜上に多結晶シリコン膜を形成する工程と、前記多結晶シリコン膜を選択的に導電膜または絶縁膜に変換する異なるドーパント・イオンによる選択的イオン注入工程を含む(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭64−68948号公報(第1頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来の半導体素子は、導電部が活性層より上部にあり、絶縁層を介して存在する上層の配線と下層の配線をつなぐ構造であり、導電部が半導体素子の表裏を貫いていないため、複数の素子を積層するのが困難であるという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、半導体基板に貫通孔を形成してそれに導電材によって埋め込むのではなく、適切な不純物を添加することで基板自体の導電性を変えることによって、半導体基板の表裏をつなぐ導電路を実現することができ、そのためにイオン注入による局所的な不純物の打ち込みや、レーザー光照射による局所的な不純物の拡散を用いた半導体素子及びその製造方法を得るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体素子は、表面に半導体回路が形成された半導体基板と、前記半導体基板の表面から裏面に達する柱状の導電路とが設けられている。また、前記導電路は、第1の不純物が添加されて形成された、前記半導体基板よりも電気抵抗が低い柱状の導電部と、第2の不純物が添加されて形成された、前記柱状の導電部の周囲を取り囲む筒状の絶縁部とから構成されている。さらに、接続配線により前記半導体回路と前記導電路の柱状の導電部の一端が接続されている。
【0007】
また、この発明に係る半導体素子の製造方法は、半導体基板の表面へ第1の元素を中空の筒状にイオン注入する第1のイオン注入工程と、前記イオン注入された第1の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中に筒状の絶縁部または逆極性部を形成する第1の熱処理工程と、前記半導体基板の筒状の絶縁部または逆極性部の中空部分の表面へ第2の元素をイオン注入する第2のイオン注入工程と、前記イオン注入された第2の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中の筒状の絶縁部または逆極性部の中空部分に柱状の導電部を形成する第2の熱処理工程とを含むものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法について図面を参照しながら説明する。図1〜図5は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0009】
図1(a)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初の工程を示す図である。
【0010】
図1(a)において、半導体基板1の側面が図示されている。この半導体基板1は、シリコン(Si)もしくはそれを主成分とする単結晶である。
【0011】
図1(b)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初のイオン注入口を形成する工程を示す図である。
【0012】
図1(b)において、半導体基板1上にハードマスク2、レジスト3が形成され、ドーナッツ状のイオン注入口4が形成される。
【0013】
図1(c)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初の元素をイオン注入する工程を示す図である。
【0014】
図1(c)において、イオン注入装置により、イオン注入口4から半導体基板1へ元素5が注入される。この注入元素5は、例えば酸素(O)である。
【0015】
図2(a)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初の熱処理による絶縁物を形成する工程を示す図である。
【0016】
図2(a)において、熱処理炉等の熱処理によって筒状の絶縁物6が形成される。
【0017】
図2(b)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初のハードマスクを除去する工程を示す図である。
【0018】
図2(b)において、半導体基板1上からハードマスク2が除去される。
【0019】
図2(c)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の2番目のイオン注入口を形成する工程を示す図である。
【0020】
図2(c)において、半導体基板1上にハードマスク7、レジスト8が形成され、イオン注入口9が形成される。
【0021】
図3(a)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の2番目の元素を注入する工程を示す図である。
【0022】
図3(a)において、イオン注入口9から半導体基板1へドナーとなる元素10が注入される。この注入元素10は、ドナーとなるV族元素、例えばリン(P)である。
【0023】
図3(b)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の2番目の熱処理によりn型化した領域を形成する工程を示す図である。
【0024】
図3(b)において、注入元素10が熱処理によってn型化され、n型化した領域11が形成される。
【0025】
図3(c)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の2番目のイオン注入用のハードマスクを除去する工程を示す図である。
【0026】
図3(c)において、半導体基板1上からハードマスク7が除去される。
【0027】
図4(a)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の半導体回路及び配線パターンを形成する工程を示す図である。
【0028】
図4(a)において、半導体基板1上に半導体回路12が形成される。次に、接続配線(配線パターン)13が形成され、その上に絶縁層14が形成される。配線パターンの形成工程で、同時にn型領域11への接続配線13が形成される。
【0029】
図4(b)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の表面側のバンプ電極を形成する工程を示す図である。
【0030】
図4(b)において、接続配線13の上に表面バンプ電極15が形成される。
【0031】
図4(c)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の裏面を研削してn型領域底部を露出する工程を示す図である。
【0032】
図4(c)において、n型領域11の底部が露出するまで半導体基板1の裏面側が研削される。この裏面側の研削は、機械研削、機械研磨、化学的機械研磨、エッチングまたはこれらの2手段以上の併用によって行われる。
【0033】
図5は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の裏面側のバンプ電極を形成する工程を示す図である。
【0034】
図5において、n型領域11の底部にバンプ下地金属16が形成され、さらに裏面バンプ電極17が形成される。
【0035】
図4(c)において、領域11は、上記ではn型として説明したが、半導体基板1に所定の不純物をドープしてn型またはp型半導体を形成し抵抗を下げた、柱上の導電部である。絶縁物6は、柱上の導電部11を取り囲むように形成した筒状の絶縁部である。また、接続配線13は、導電部11と、半導体回路12を接続する。このような形態の半導体素子は、導電路(半導体基板母材よりも電気抵抗が低い柱状の導電部11と、その柱側面部周囲を取り囲む筒状の絶縁部6から構成されている)を通じて電気的に表裏が結ばれているため、表面と裏面それぞれに別の回路基板に接続できることや、裏面を新たな配線層に利用できるなど、より高集積化や素子搭載の多様性が向上し設計の自由度が増すことになる。
【0036】
図5に示すように、突起電極構造(表面バンプ電極15、裏面バンプ電極17)を持つ半導体素子とすることができ、これにより他の素子や回路基板などとの接合を容易にすることができる。また、表裏どちらか一方のみの突起電極でも同様の効果を得ることができる。
【0037】
なお、図4(c)において、絶縁部6にかえて、柱上の導電部11を取り囲むように、導電部11とは電気的に常にダイオードの逆極性となるように不純物をドープした筒状の逆極性部を形成してもよい。このような半導体素子では、表面と裏面それぞれに別の回路基板に接続できることや、裏面を新たな配線層に利用できるなど、より高集積化や素子搭載の多様性が向上し設計の自由度が増すことになる。この場合も、図5のように突起電極を形成することができ、同様の効果を得ることができる。
【0038】
また、半導体回路設計を工夫することによって、半導体基板自体をもって上記の逆極性部を構成することができ、結果的に逆極性部の形成を省略できるため、より簡単な構造をとることができる。
【0039】
なお、最終的に形成される導電部11のイオン注入による不純物元素の濃度は、一般に半導体回路を形成する際のトランジスタなどのn型もしくはp型の部分と配線金属との接続部分のいわゆるオーミックコンタクトをとる際に利用される、比較的高濃度の層すなわち、いわゆるn+層またはp+層などと呼ばれる部分の濃度と同等以上の不純物濃度を用いることができる。この方法によれば、孔を形成せずに導電路を形成できるため、段差被覆性など難しいプロセス制御をせずに、工程を経ることが可能となる。
【0040】
また、孔とその穴埋めを行う場合、事実上、半導体回路形成工程の後に行わなければならなかったものが、半導体回路形成工程の前にも実施することが可能となることで、工程順の制約がなくなる。さらに半導体回路形成のうち配線形成工程の前に実施することによって、導電路と接続する配線工程をこの配線形成工程と同時に行うことができるため、孔とその穴埋めによって形成した場合では別途必要であった接続のための配線工程が省略できる。
【0041】
打ち込む元素の深さは、裏面研削などによって半導体基板自体を薄くすることが可能であるため、研削加工などの限界厚さより深くすることで、容易に裏面に導電路低部を露出することができる。
【0042】
研削前に予め主面側にバンプ電極15を形成しておくことが簡単でき、これによって回路基板などとの接合が容易になる。これは研削後に裏面に露出した導電路底部にもバンプ電極17が同様に形成でき、接合がより簡単になる。
【0043】
図1(c)及び図2(a)に示す、元素をイオン注入する工程と熱処理による絶縁物を形成する工程を、導電路の逆極性となる元素をイオン注入する工程と熱処理によって逆極性部を形成する工程に変えること可能である。
【0044】
すなわち、この実施の形態1に係る半導体素子の製造方法は、導電路の形成において、
(1)半導体基板1に添加して絶縁部6または逆極性部となる第1の元素を柱状の導電部11となる部分の側面を囲むように中空の筒状にイオン注入する工程と、
(2)イオン注入によって打ち込んだ第1の元素を所定温度の熱処理を行って、半導体基板1中に存する筒状の絶縁部構造または逆極性部構造を形成する工程と、
(3)半導体基板1の中でいわゆるドナーまたはアクセプターとなるIII族またはV族の元素を第2の元素として柱状の導電路になるように、前記筒状の絶縁部構造または逆極性部構造の中空部分にイオン注入する工程と、
(4)熱処理を行い注入によって転移した結晶構造を安定にし、柱状の導電部を形成する工程とを含むものである。
また、工程(1)及び(2)と、工程(3)及び(4)の順序を入れ替えることが可能である。
さらに、工程(2)と(4)の熱処理を、工程(1)と(3)のイオン注入の後から一度に処理することが可能である。
【0045】
この実施の形態1によれば、表裏をつなぐ導電路をイオン注入による半導体基板1の導電性の変更によって形成したので、アスペクト比の高い孔の形成やその孔に対する被覆性の良い皮膜形成や空隙の無いめっきによる穴埋めなどが必要なく、主にイオン注入時の条件、すなわち加速電圧や注入量およびその後の熱処理条件のみで可能となるため、比較的簡単に短い工程で表裏をつなぐ導電路を形成することができる。また、孔を形成しないことで半導体基板1の機械的強度を弱めることはないため、その分、搬送などの際の歩留まりを向上することが可能となる。
【0046】
この導電路の形成は、前述したように、半導体回路12の形成前でも後でも良く、工程上の制約が少なくて済む。特に、半導体回路12の形成前に処理した場合、導電路との接続配線は半導体回路の形成の配線形成工程と同時に形成できるため、特別に工程を設ける必要が無く、その分、短い工程で効率的である。また、導電路の形成そのものも、電路長などの条件が合えば半導体回路形成工程のトランジスタ形成工程時のイオン注入や拡散,熱処理と同一工程で処理することも可能となるためさらに効率的である。
【0047】
なお、本実施の形態1においては、導電路の形成およびその周囲の電気的絶縁などについて主にイオン注入、すなわちイオン化した元素を電場で加速し半導体基板1に打ち込む方法を用いて説明したが、中性子線などを照射し、この部分の元素を導電物質や絶縁体に変換することで同様な構造による同様な作用、効果が得られる。
【0048】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法について図面を参照しながら説明する。図6及び図7は、この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【0049】
上記実施の形態1では、イオン注入による局所的な不純物の打ち込みで導電路を形成するが、この実施の形態2では、レーザー光照射による局所的な不純物の拡散で導電路を形成するものである。
【0050】
図2(b)に示す、最初のハードマスクを除去する工程までは、上記実施の形態1と同様である。また、図3(c)に示す、マスクを除去する工程以降は、上記実施の形態1と同様である。
【0051】
図6(a)は、この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の導電部上にマスク材を開口する工程を示す図である。
【0052】
図6(a)において、半導体基板1上に、元素の拡散を防止するとともにレーザー光を遮蔽するマスク21が形成され、さらにフォトレジスト22が形成される。
【0053】
図6(b)は、この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法のドナーとなる元素を堆積する工程を示す図である。
【0054】
図6(b)において、ドナーとなる元素23が所定膜厚蒸着などで堆積される。
【0055】
図7は、この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の導電部を形成する工程を示す図である。
【0056】
図7において、フォトレジスト22と共に堆積した不要な部分(元素23)がパターン形成により除去された後、レーザー光24が照射されて元素23が拡散され、n型の導電部11Aが形成される。
【0057】
この実施の形態2は、ドナーとなる元素23を、図6(b)に示すように、所定の膜厚蒸着などで堆積し、導電部上方のみを残してパターン形成により除去した後、図7に示すように、レーザー光24を照射して拡散するものである。これにより、上記実施の形態1のイオン注入におけるような半導体基板結晶へのダメージが低減できる。また、ドナーとなる元素23のパターン形成は、堆積後にフォトレジストパターンを施しこれをマスクとしてエッチングしても、本実施の形態2を説明する図6に示すように、予め所定膜厚のレジストパターンを形成し、この上から蒸着して不要部分をレジストごと除去する、いわゆるリフトオフ法を用いても良い。
【0058】
なお、実施の形態2において、ドナーとなる元素23を堆積する前に、導電部上方のみを除去したレーザー光遮蔽とドナーとなる元素の拡散防止を兼ねた膜を予めパターン形成しておくことができる。これにより、元素の横方向への拡散が防止でき、導電路の間隔を詰めることができる。
【0059】
また、別の例は、拡散防止およびレーザー光遮蔽マスクとなる膜を全面に堆積し、その導電部上方を開口するための所定膜厚のフォトレジストをパターン形成し、上記拡散防止とレーザー光遮蔽マスク兼ねる膜をエッチング除去して導電部上方を開口する。ドナーとなる元素をこの上から蒸着し、レジストと共に余分な蒸着膜を除去した後、導電部上方に残ったドナーとなる元素を、レーザー光を照射して拡散した後、導電部上方以外に残った拡散防止およびレーサー光遮蔽マスクとなる膜を除去して、所定の導電部を形成するものである。これにより、上述した例のように横方向の拡散を防止する効果を失うことなく、ドナーとなる元素の導電部上方のみへの堆積と、拡散防止およびレーサー光遮蔽マスクのパターン形成が、1度のフォトレジストバターンを持って処理できるため工程が短くなる。
【0060】
上記の別の例で、導電部上方を開口したレジストパターンを形成し、拡散防止とレーザー光遮蔽マスク兼ねる膜をエッチング除去した後、ドナーとなる元素を、半導体基板自体を陰極として電気めっきにより形成することもできる。これによれば、ドナーとなる元素の厚膜形成が蒸着などの堆積による方法よりも簡単にでき、かつリフトオフも不要なため工程が簡単になる。
【0061】
すなわち、この実施の形態2に係る半導体素子の製造方法は、導電路の形成において、
(1)半導体基板1に添加して絶縁部6または逆極性部となる第1の元素を柱状の導電部11となる部分の側面を囲むように中空の筒状にイオン注入する工程と、
(2)イオン注入によって打ち込んだ第1の元素を所定温度の熱処理を行って、半導体基板1中に存する筒状の絶縁部構造または逆極性部構造を形成する工程と、
(3)半導体基板1の中でいわゆるドナーまたはアクセプターとなるIII族またはV族の第2の元素を半導体基板1の表面全体に堆積する工程と、
(4)前記堆積された第2の元素を前記筒状の絶縁部構造または逆極性部構造の中空部分上方のみを残してパターン形成により除去した後、レーザー光を照射し第2の元素を拡散して柱状の導電部を形成する工程とを含むものである。
また、工程(1)及び(2)と、工程(3)及び(4)の順序を入れ替えることが可能である。
【0062】
この実施の形態2によれば、局所的なレーザー光照射によって半導体基板1の厚み方向にのみ添加した元素を拡散させることが可能となるため、より高アスペクト比の柱状の導電路を形成できる。後述する実施の形態3も、同様である。
【0063】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法について図面を参照しながら説明する。図8は、この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【0064】
上記実施の形態1では、イオン注入による局所的な不純物の打ち込みで導電路を形成するが、この実施の形態3では、上記実施の形態2とは異なる別のレーザー光照射による局所的な不純物の拡散で導電路を形成するものである。
【0065】
図2(b)に示す、最初のハードマスクを除去する工程までは、上記実施の形態1と同様である。また、図3(c)に示す、マスクを除去する工程以降は、上記実施の形態1と同様である。
【0066】
図8(a)は、この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法のドナーとなる元素を高濃度にイオン注入する工程を示す図である。
【0067】
図8(a)において、半導体基板1上に、イオン注入の障壁となるとともにレーザー光を遮蔽するマスク31、フォトレジスト32が形成され、イオン注入口33が形成される。次に、イオン注入口33にドナーとなる元素34が高濃度にイオン注入される。
【0068】
図8(b)は、この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法の導電部を形成する工程を示す図である。
【0069】
図8(b)において、フォトレジスト32が除去された後、レーザー光35が照射されてドナーである元素34が拡散され、n型の導電部11Bが形成される。
【0070】
この実施の形態3は、上記実施の形態1とほぼ同様であるが、導電部のイオン注入工程で、図8(a)に示すように、ドナーとなる元素34を非常に高濃度に半導体基板中に比較的浅く打ち込んだ後、図8(b)に示すように、レーザー光35を照射することで拡散し、所定の導電部11Bを形成するものである。これにより、ドナーとなる元素34の半導体基板中への拡散と、イオン注入によって生じた半導体基板結晶のダメージの回復が、レーザー光照射によって同時に行うことができるため効率的である。
【0071】
なお、レーザー光を用いて不純物を拡散させる本実施の形態3では、レーザー光照射の際に発生する熱によって余分な横方向の拡散をさらに効果的に防止するため、冷却ステージ上で照射することができる。これにより、横方向の拡散の少ない微細な、間隔の詰まった導電路が形成できる。上記実施の形態2も同様である。
【0072】
さらに、半導体基板1を冷却水で満たした浴槽やチャンバー中に保持し冷却水中を介してレーザー光を照射することができる。これによって、不純物の横方法への余分な拡散を非常に効果的に抑制でき、さらに高アスペクト比の間隔の詰まった導電路が形成できる。またこれによれば、レーザー光照射部以外の半導体基板1はほとんど温度が上昇しないため、半導体回路形成後においても半導体回路にダメージを与えずに導電路を形成できる効果がある。上記実施の形態2も同様である。
【0073】
すなわち、この実施の形態3に係る半導体素子の製造方法は、導電路の形成において、
(1)半導体基板1に添加して絶縁部6または逆極性部となる第1の元素を柱状の導電部11となる部分の側面を囲むように中空の筒状にイオン注入する工程と、
(2)イオン注入によって打ち込んだ第1の元素を所定温度の熱処理を行って、半導体基板1中に存する筒状の絶縁部構造または逆極性部構造を形成する工程と、
(3)半導体基板1の中でいわゆるドナーまたはアクセプターとなるIII族またはV族の第2の元素を前記筒状の絶縁部構造または逆極性部構造の中空部分上方のみに高濃度にイオン注入する工程と、
(4)レーザー光を照射し第2の元素を拡散して柱状の導電部を形成する工程とを含むものである。
また、工程(1)及び(2)と、工程(3)及び(4)の順序を入れ替えることが可能である。
【0074】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る半導体素子について図面を参照しながら説明する。図9は、この発明の実施の形態4に係る半導体素子の構造を示す図である。
【0075】
図9において、表裏を結ぶ導電路を有する半導体素子を、表面バンプ電極15及び裏面バンプ電極17を介して2個以上相互に積層して一体化したものである。
【0076】
これにより、微小な体積内に大規模に回路機能を集約できるため、高速で高性能な半導体素子となる。
【0077】
【発明の効果】
この発明に係る半導体素子及びその製造方法は、以上説明したとおり、導電部が半導体素子の表裏を貫いているため、複数の素子を容易に積層することができる。また、表裏をつなぐ導電路をイオン注入による半導体基板の導電性の変更によって形成したので、アスペクト比の高い孔の形成やその孔に対する被覆性の良い皮膜形成や空隙の無いめっきによる穴埋めなどが必要なく、主にイオン注入時の条件、すなわち加速電圧や注入量およびその後の熱処理条件のみで可能となるため、比較的簡単に短い工程で表裏をつなぐ導電路を形成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の工程を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の工程を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態4に係る半導体素子の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、2 ハードマスク、3 レジスト、4 イオン注入口、5 注入元素、6 絶縁物、7 ハードマスク、8 レジスト、9 イオン注入口、10 注入元素、11、11A、11B 導電部、12 半導体回路、13 接続配線、14 絶縁層、15 表面バンプ電極、16 バンプ下地金属、17 裏面バンプ電極、21 マスク、22 フォトレジスト、23 ドナーとなる元素、24 レーザー光、31 マスク、32 フォトレジスト、33 イオン注入口、34 ドナーとなる元素、35 レーザー光。
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体基板の電気抵抗を変えることで形成された、半導体基板の表裏をつなぐ導電路を有する半導体素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体装置の製造方法は、半導体基板を準備する工程と、前記半導体基板の絶縁酸化膜上に多結晶シリコン膜を形成する工程と、前記多結晶シリコン膜を選択的に導電膜または絶縁膜に変換する異なるドーパント・イオンによる選択的イオン注入工程を含む(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭64−68948号公報(第1頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来の半導体素子は、導電部が活性層より上部にあり、絶縁層を介して存在する上層の配線と下層の配線をつなぐ構造であり、導電部が半導体素子の表裏を貫いていないため、複数の素子を積層するのが困難であるという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、半導体基板に貫通孔を形成してそれに導電材によって埋め込むのではなく、適切な不純物を添加することで基板自体の導電性を変えることによって、半導体基板の表裏をつなぐ導電路を実現することができ、そのためにイオン注入による局所的な不純物の打ち込みや、レーザー光照射による局所的な不純物の拡散を用いた半導体素子及びその製造方法を得るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体素子は、表面に半導体回路が形成された半導体基板と、前記半導体基板の表面から裏面に達する柱状の導電路とが設けられている。また、前記導電路は、第1の不純物が添加されて形成された、前記半導体基板よりも電気抵抗が低い柱状の導電部と、第2の不純物が添加されて形成された、前記柱状の導電部の周囲を取り囲む筒状の絶縁部とから構成されている。さらに、接続配線により前記半導体回路と前記導電路の柱状の導電部の一端が接続されている。
【0007】
また、この発明に係る半導体素子の製造方法は、半導体基板の表面へ第1の元素を中空の筒状にイオン注入する第1のイオン注入工程と、前記イオン注入された第1の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中に筒状の絶縁部または逆極性部を形成する第1の熱処理工程と、前記半導体基板の筒状の絶縁部または逆極性部の中空部分の表面へ第2の元素をイオン注入する第2のイオン注入工程と、前記イオン注入された第2の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中の筒状の絶縁部または逆極性部の中空部分に柱状の導電部を形成する第2の熱処理工程とを含むものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法について図面を参照しながら説明する。図1〜図5は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0009】
図1(a)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初の工程を示す図である。
【0010】
図1(a)において、半導体基板1の側面が図示されている。この半導体基板1は、シリコン(Si)もしくはそれを主成分とする単結晶である。
【0011】
図1(b)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初のイオン注入口を形成する工程を示す図である。
【0012】
図1(b)において、半導体基板1上にハードマスク2、レジスト3が形成され、ドーナッツ状のイオン注入口4が形成される。
【0013】
図1(c)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初の元素をイオン注入する工程を示す図である。
【0014】
図1(c)において、イオン注入装置により、イオン注入口4から半導体基板1へ元素5が注入される。この注入元素5は、例えば酸素(O)である。
【0015】
図2(a)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初の熱処理による絶縁物を形成する工程を示す図である。
【0016】
図2(a)において、熱処理炉等の熱処理によって筒状の絶縁物6が形成される。
【0017】
図2(b)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の最初のハードマスクを除去する工程を示す図である。
【0018】
図2(b)において、半導体基板1上からハードマスク2が除去される。
【0019】
図2(c)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の2番目のイオン注入口を形成する工程を示す図である。
【0020】
図2(c)において、半導体基板1上にハードマスク7、レジスト8が形成され、イオン注入口9が形成される。
【0021】
図3(a)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の2番目の元素を注入する工程を示す図である。
【0022】
図3(a)において、イオン注入口9から半導体基板1へドナーとなる元素10が注入される。この注入元素10は、ドナーとなるV族元素、例えばリン(P)である。
【0023】
図3(b)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の2番目の熱処理によりn型化した領域を形成する工程を示す図である。
【0024】
図3(b)において、注入元素10が熱処理によってn型化され、n型化した領域11が形成される。
【0025】
図3(c)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の2番目のイオン注入用のハードマスクを除去する工程を示す図である。
【0026】
図3(c)において、半導体基板1上からハードマスク7が除去される。
【0027】
図4(a)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の半導体回路及び配線パターンを形成する工程を示す図である。
【0028】
図4(a)において、半導体基板1上に半導体回路12が形成される。次に、接続配線(配線パターン)13が形成され、その上に絶縁層14が形成される。配線パターンの形成工程で、同時にn型領域11への接続配線13が形成される。
【0029】
図4(b)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の表面側のバンプ電極を形成する工程を示す図である。
【0030】
図4(b)において、接続配線13の上に表面バンプ電極15が形成される。
【0031】
図4(c)は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の裏面を研削してn型領域底部を露出する工程を示す図である。
【0032】
図4(c)において、n型領域11の底部が露出するまで半導体基板1の裏面側が研削される。この裏面側の研削は、機械研削、機械研磨、化学的機械研磨、エッチングまたはこれらの2手段以上の併用によって行われる。
【0033】
図5は、この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の裏面側のバンプ電極を形成する工程を示す図である。
【0034】
図5において、n型領域11の底部にバンプ下地金属16が形成され、さらに裏面バンプ電極17が形成される。
【0035】
図4(c)において、領域11は、上記ではn型として説明したが、半導体基板1に所定の不純物をドープしてn型またはp型半導体を形成し抵抗を下げた、柱上の導電部である。絶縁物6は、柱上の導電部11を取り囲むように形成した筒状の絶縁部である。また、接続配線13は、導電部11と、半導体回路12を接続する。このような形態の半導体素子は、導電路(半導体基板母材よりも電気抵抗が低い柱状の導電部11と、その柱側面部周囲を取り囲む筒状の絶縁部6から構成されている)を通じて電気的に表裏が結ばれているため、表面と裏面それぞれに別の回路基板に接続できることや、裏面を新たな配線層に利用できるなど、より高集積化や素子搭載の多様性が向上し設計の自由度が増すことになる。
【0036】
図5に示すように、突起電極構造(表面バンプ電極15、裏面バンプ電極17)を持つ半導体素子とすることができ、これにより他の素子や回路基板などとの接合を容易にすることができる。また、表裏どちらか一方のみの突起電極でも同様の効果を得ることができる。
【0037】
なお、図4(c)において、絶縁部6にかえて、柱上の導電部11を取り囲むように、導電部11とは電気的に常にダイオードの逆極性となるように不純物をドープした筒状の逆極性部を形成してもよい。このような半導体素子では、表面と裏面それぞれに別の回路基板に接続できることや、裏面を新たな配線層に利用できるなど、より高集積化や素子搭載の多様性が向上し設計の自由度が増すことになる。この場合も、図5のように突起電極を形成することができ、同様の効果を得ることができる。
【0038】
また、半導体回路設計を工夫することによって、半導体基板自体をもって上記の逆極性部を構成することができ、結果的に逆極性部の形成を省略できるため、より簡単な構造をとることができる。
【0039】
なお、最終的に形成される導電部11のイオン注入による不純物元素の濃度は、一般に半導体回路を形成する際のトランジスタなどのn型もしくはp型の部分と配線金属との接続部分のいわゆるオーミックコンタクトをとる際に利用される、比較的高濃度の層すなわち、いわゆるn+層またはp+層などと呼ばれる部分の濃度と同等以上の不純物濃度を用いることができる。この方法によれば、孔を形成せずに導電路を形成できるため、段差被覆性など難しいプロセス制御をせずに、工程を経ることが可能となる。
【0040】
また、孔とその穴埋めを行う場合、事実上、半導体回路形成工程の後に行わなければならなかったものが、半導体回路形成工程の前にも実施することが可能となることで、工程順の制約がなくなる。さらに半導体回路形成のうち配線形成工程の前に実施することによって、導電路と接続する配線工程をこの配線形成工程と同時に行うことができるため、孔とその穴埋めによって形成した場合では別途必要であった接続のための配線工程が省略できる。
【0041】
打ち込む元素の深さは、裏面研削などによって半導体基板自体を薄くすることが可能であるため、研削加工などの限界厚さより深くすることで、容易に裏面に導電路低部を露出することができる。
【0042】
研削前に予め主面側にバンプ電極15を形成しておくことが簡単でき、これによって回路基板などとの接合が容易になる。これは研削後に裏面に露出した導電路底部にもバンプ電極17が同様に形成でき、接合がより簡単になる。
【0043】
図1(c)及び図2(a)に示す、元素をイオン注入する工程と熱処理による絶縁物を形成する工程を、導電路の逆極性となる元素をイオン注入する工程と熱処理によって逆極性部を形成する工程に変えること可能である。
【0044】
すなわち、この実施の形態1に係る半導体素子の製造方法は、導電路の形成において、
(1)半導体基板1に添加して絶縁部6または逆極性部となる第1の元素を柱状の導電部11となる部分の側面を囲むように中空の筒状にイオン注入する工程と、
(2)イオン注入によって打ち込んだ第1の元素を所定温度の熱処理を行って、半導体基板1中に存する筒状の絶縁部構造または逆極性部構造を形成する工程と、
(3)半導体基板1の中でいわゆるドナーまたはアクセプターとなるIII族またはV族の元素を第2の元素として柱状の導電路になるように、前記筒状の絶縁部構造または逆極性部構造の中空部分にイオン注入する工程と、
(4)熱処理を行い注入によって転移した結晶構造を安定にし、柱状の導電部を形成する工程とを含むものである。
また、工程(1)及び(2)と、工程(3)及び(4)の順序を入れ替えることが可能である。
さらに、工程(2)と(4)の熱処理を、工程(1)と(3)のイオン注入の後から一度に処理することが可能である。
【0045】
この実施の形態1によれば、表裏をつなぐ導電路をイオン注入による半導体基板1の導電性の変更によって形成したので、アスペクト比の高い孔の形成やその孔に対する被覆性の良い皮膜形成や空隙の無いめっきによる穴埋めなどが必要なく、主にイオン注入時の条件、すなわち加速電圧や注入量およびその後の熱処理条件のみで可能となるため、比較的簡単に短い工程で表裏をつなぐ導電路を形成することができる。また、孔を形成しないことで半導体基板1の機械的強度を弱めることはないため、その分、搬送などの際の歩留まりを向上することが可能となる。
【0046】
この導電路の形成は、前述したように、半導体回路12の形成前でも後でも良く、工程上の制約が少なくて済む。特に、半導体回路12の形成前に処理した場合、導電路との接続配線は半導体回路の形成の配線形成工程と同時に形成できるため、特別に工程を設ける必要が無く、その分、短い工程で効率的である。また、導電路の形成そのものも、電路長などの条件が合えば半導体回路形成工程のトランジスタ形成工程時のイオン注入や拡散,熱処理と同一工程で処理することも可能となるためさらに効率的である。
【0047】
なお、本実施の形態1においては、導電路の形成およびその周囲の電気的絶縁などについて主にイオン注入、すなわちイオン化した元素を電場で加速し半導体基板1に打ち込む方法を用いて説明したが、中性子線などを照射し、この部分の元素を導電物質や絶縁体に変換することで同様な構造による同様な作用、効果が得られる。
【0048】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法について図面を参照しながら説明する。図6及び図7は、この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【0049】
上記実施の形態1では、イオン注入による局所的な不純物の打ち込みで導電路を形成するが、この実施の形態2では、レーザー光照射による局所的な不純物の拡散で導電路を形成するものである。
【0050】
図2(b)に示す、最初のハードマスクを除去する工程までは、上記実施の形態1と同様である。また、図3(c)に示す、マスクを除去する工程以降は、上記実施の形態1と同様である。
【0051】
図6(a)は、この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の導電部上にマスク材を開口する工程を示す図である。
【0052】
図6(a)において、半導体基板1上に、元素の拡散を防止するとともにレーザー光を遮蔽するマスク21が形成され、さらにフォトレジスト22が形成される。
【0053】
図6(b)は、この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法のドナーとなる元素を堆積する工程を示す図である。
【0054】
図6(b)において、ドナーとなる元素23が所定膜厚蒸着などで堆積される。
【0055】
図7は、この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の導電部を形成する工程を示す図である。
【0056】
図7において、フォトレジスト22と共に堆積した不要な部分(元素23)がパターン形成により除去された後、レーザー光24が照射されて元素23が拡散され、n型の導電部11Aが形成される。
【0057】
この実施の形態2は、ドナーとなる元素23を、図6(b)に示すように、所定の膜厚蒸着などで堆積し、導電部上方のみを残してパターン形成により除去した後、図7に示すように、レーザー光24を照射して拡散するものである。これにより、上記実施の形態1のイオン注入におけるような半導体基板結晶へのダメージが低減できる。また、ドナーとなる元素23のパターン形成は、堆積後にフォトレジストパターンを施しこれをマスクとしてエッチングしても、本実施の形態2を説明する図6に示すように、予め所定膜厚のレジストパターンを形成し、この上から蒸着して不要部分をレジストごと除去する、いわゆるリフトオフ法を用いても良い。
【0058】
なお、実施の形態2において、ドナーとなる元素23を堆積する前に、導電部上方のみを除去したレーザー光遮蔽とドナーとなる元素の拡散防止を兼ねた膜を予めパターン形成しておくことができる。これにより、元素の横方向への拡散が防止でき、導電路の間隔を詰めることができる。
【0059】
また、別の例は、拡散防止およびレーザー光遮蔽マスクとなる膜を全面に堆積し、その導電部上方を開口するための所定膜厚のフォトレジストをパターン形成し、上記拡散防止とレーザー光遮蔽マスク兼ねる膜をエッチング除去して導電部上方を開口する。ドナーとなる元素をこの上から蒸着し、レジストと共に余分な蒸着膜を除去した後、導電部上方に残ったドナーとなる元素を、レーザー光を照射して拡散した後、導電部上方以外に残った拡散防止およびレーサー光遮蔽マスクとなる膜を除去して、所定の導電部を形成するものである。これにより、上述した例のように横方向の拡散を防止する効果を失うことなく、ドナーとなる元素の導電部上方のみへの堆積と、拡散防止およびレーサー光遮蔽マスクのパターン形成が、1度のフォトレジストバターンを持って処理できるため工程が短くなる。
【0060】
上記の別の例で、導電部上方を開口したレジストパターンを形成し、拡散防止とレーザー光遮蔽マスク兼ねる膜をエッチング除去した後、ドナーとなる元素を、半導体基板自体を陰極として電気めっきにより形成することもできる。これによれば、ドナーとなる元素の厚膜形成が蒸着などの堆積による方法よりも簡単にでき、かつリフトオフも不要なため工程が簡単になる。
【0061】
すなわち、この実施の形態2に係る半導体素子の製造方法は、導電路の形成において、
(1)半導体基板1に添加して絶縁部6または逆極性部となる第1の元素を柱状の導電部11となる部分の側面を囲むように中空の筒状にイオン注入する工程と、
(2)イオン注入によって打ち込んだ第1の元素を所定温度の熱処理を行って、半導体基板1中に存する筒状の絶縁部構造または逆極性部構造を形成する工程と、
(3)半導体基板1の中でいわゆるドナーまたはアクセプターとなるIII族またはV族の第2の元素を半導体基板1の表面全体に堆積する工程と、
(4)前記堆積された第2の元素を前記筒状の絶縁部構造または逆極性部構造の中空部分上方のみを残してパターン形成により除去した後、レーザー光を照射し第2の元素を拡散して柱状の導電部を形成する工程とを含むものである。
また、工程(1)及び(2)と、工程(3)及び(4)の順序を入れ替えることが可能である。
【0062】
この実施の形態2によれば、局所的なレーザー光照射によって半導体基板1の厚み方向にのみ添加した元素を拡散させることが可能となるため、より高アスペクト比の柱状の導電路を形成できる。後述する実施の形態3も、同様である。
【0063】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法について図面を参照しながら説明する。図8は、この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【0064】
上記実施の形態1では、イオン注入による局所的な不純物の打ち込みで導電路を形成するが、この実施の形態3では、上記実施の形態2とは異なる別のレーザー光照射による局所的な不純物の拡散で導電路を形成するものである。
【0065】
図2(b)に示す、最初のハードマスクを除去する工程までは、上記実施の形態1と同様である。また、図3(c)に示す、マスクを除去する工程以降は、上記実施の形態1と同様である。
【0066】
図8(a)は、この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法のドナーとなる元素を高濃度にイオン注入する工程を示す図である。
【0067】
図8(a)において、半導体基板1上に、イオン注入の障壁となるとともにレーザー光を遮蔽するマスク31、フォトレジスト32が形成され、イオン注入口33が形成される。次に、イオン注入口33にドナーとなる元素34が高濃度にイオン注入される。
【0068】
図8(b)は、この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法の導電部を形成する工程を示す図である。
【0069】
図8(b)において、フォトレジスト32が除去された後、レーザー光35が照射されてドナーである元素34が拡散され、n型の導電部11Bが形成される。
【0070】
この実施の形態3は、上記実施の形態1とほぼ同様であるが、導電部のイオン注入工程で、図8(a)に示すように、ドナーとなる元素34を非常に高濃度に半導体基板中に比較的浅く打ち込んだ後、図8(b)に示すように、レーザー光35を照射することで拡散し、所定の導電部11Bを形成するものである。これにより、ドナーとなる元素34の半導体基板中への拡散と、イオン注入によって生じた半導体基板結晶のダメージの回復が、レーザー光照射によって同時に行うことができるため効率的である。
【0071】
なお、レーザー光を用いて不純物を拡散させる本実施の形態3では、レーザー光照射の際に発生する熱によって余分な横方向の拡散をさらに効果的に防止するため、冷却ステージ上で照射することができる。これにより、横方向の拡散の少ない微細な、間隔の詰まった導電路が形成できる。上記実施の形態2も同様である。
【0072】
さらに、半導体基板1を冷却水で満たした浴槽やチャンバー中に保持し冷却水中を介してレーザー光を照射することができる。これによって、不純物の横方法への余分な拡散を非常に効果的に抑制でき、さらに高アスペクト比の間隔の詰まった導電路が形成できる。またこれによれば、レーザー光照射部以外の半導体基板1はほとんど温度が上昇しないため、半導体回路形成後においても半導体回路にダメージを与えずに導電路を形成できる効果がある。上記実施の形態2も同様である。
【0073】
すなわち、この実施の形態3に係る半導体素子の製造方法は、導電路の形成において、
(1)半導体基板1に添加して絶縁部6または逆極性部となる第1の元素を柱状の導電部11となる部分の側面を囲むように中空の筒状にイオン注入する工程と、
(2)イオン注入によって打ち込んだ第1の元素を所定温度の熱処理を行って、半導体基板1中に存する筒状の絶縁部構造または逆極性部構造を形成する工程と、
(3)半導体基板1の中でいわゆるドナーまたはアクセプターとなるIII族またはV族の第2の元素を前記筒状の絶縁部構造または逆極性部構造の中空部分上方のみに高濃度にイオン注入する工程と、
(4)レーザー光を照射し第2の元素を拡散して柱状の導電部を形成する工程とを含むものである。
また、工程(1)及び(2)と、工程(3)及び(4)の順序を入れ替えることが可能である。
【0074】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る半導体素子について図面を参照しながら説明する。図9は、この発明の実施の形態4に係る半導体素子の構造を示す図である。
【0075】
図9において、表裏を結ぶ導電路を有する半導体素子を、表面バンプ電極15及び裏面バンプ電極17を介して2個以上相互に積層して一体化したものである。
【0076】
これにより、微小な体積内に大規模に回路機能を集約できるため、高速で高性能な半導体素子となる。
【0077】
【発明の効果】
この発明に係る半導体素子及びその製造方法は、以上説明したとおり、導電部が半導体素子の表裏を貫いているため、複数の素子を容易に積層することができる。また、表裏をつなぐ導電路をイオン注入による半導体基板の導電性の変更によって形成したので、アスペクト比の高い孔の形成やその孔に対する被覆性の良い皮膜形成や空隙の無いめっきによる穴埋めなどが必要なく、主にイオン注入時の条件、すなわち加速電圧や注入量およびその後の熱処理条件のみで可能となるため、比較的簡単に短い工程で表裏をつなぐ導電路を形成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の工程を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の工程を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態3に係る半導体素子の製造方法の各工程を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態4に係る半導体素子の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、2 ハードマスク、3 レジスト、4 イオン注入口、5 注入元素、6 絶縁物、7 ハードマスク、8 レジスト、9 イオン注入口、10 注入元素、11、11A、11B 導電部、12 半導体回路、13 接続配線、14 絶縁層、15 表面バンプ電極、16 バンプ下地金属、17 裏面バンプ電極、21 マスク、22 フォトレジスト、23 ドナーとなる元素、24 レーザー光、31 マスク、32 フォトレジスト、33 イオン注入口、34 ドナーとなる元素、35 レーザー光。
Claims (15)
- 表面に半導体回路が形成された半導体基板と、
前記半導体基板の表面から裏面に達する柱状の導電路とを備え、
前記導電路は、
第1の不純物が添加されて形成された、前記半導体基板よりも電気抵抗が低い柱状の導電部と、
第2の不純物が添加されて形成された、前記柱状の導電部の周囲を取り囲む筒状の絶縁部とから構成され、
接続配線により前記半導体回路と前記導電路の柱状の導電部の一端が接続されている
ことを特徴とする半導体素子。 - 表面に半導体回路が形成された半導体基板と、
前記半導体基板の表面から裏面に達する柱状の導電路とを備え、
前記導電路は、
第1の不純物が添加されて形成された、前記半導体基板よりも電気抵抗が低い柱状の導電部と、
前記導電部とは電気的に常にpn接合の逆極性になるような第2の不純物が添加されて形成された、前記柱状の導電部の周囲を取り囲む筒状の逆極性部とから構成され、
接続配線により前記半導体回路と前記導電路の柱状の導電部の一端が接続されている
ことを特徴とする半導体素子。 - 前記半導体基板は、シリコンもしくはそれを主成分とする単結晶であり、
前記所定の第1の不純物は、リンであり、かつ
前記所定の第2の不純物は、酸素である
ことを特徴とする請求項1記載の半導体素子。 - 前記柱状の導電路の露出した頭部及び底部の表面の少なくとも一方に形成された突起電極
をさらに備えたことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の半導体素子。 - 複数個の請求項4記載の半導体素子が前記突起電極を介して相互に積層されて接続された
ことを特徴とする半導体素子。 - 半導体基板の表面へ第1の元素を中空の筒状にイオン注入する第1のイオン注入工程と、
前記イオン注入された第1の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中に筒状の絶縁部または逆極性部を形成する第1の熱処理工程と、
前記半導体基板の筒状の絶縁部または逆極性部の中空部分の表面へ第2の元素をイオン注入する第2のイオン注入工程と、
前記イオン注入された第2の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中の筒状の絶縁部または逆極性部の中空部分に柱状の導電部を形成する第2の熱処理工程と
を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。 - 半導体基板の表面へ第2の元素を柱状にイオン注入する第1のイオン注入工程と、
前記イオン注入された第2の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中に柱状の導電部を形成する第1の熱処理工程と、
前記半導体基板の柱状の導電部を囲む筒状部分の表面へ第1の元素をイオン注入する第2のイオン注入工程と、
前記イオン注入された第1の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中の柱状の導電部を囲む筒状部分に筒状の絶縁部または逆極性部を形成する第2の熱処理工程と
を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。 - 半導体基板の表面へ第1の元素を中空の筒状にイオン注入する第1のイオン注入工程と、
前記半導体基板の筒状の中空部分の表面へ第2の元素をイオン注入する第2のイオン注入工程と、
前記イオン注入された第1及び第2の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中に筒状の絶縁部または逆極性部を形成するとともに、前記筒状の絶縁部または逆極性部の中空部分に柱状の導電部を形成する熱処理工程と
を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。 - 半導体基板の表面へ第2の元素を柱状にイオン注入する第1のイオン注入工程と、
前記半導体基板の柱状部分を囲む筒状部分の表面へ第1の元素をイオン注入する第2のイオン注入工程と、
前記イオン注入された第2及び第1の元素に対して所定の温度で熱処理を行い、前記半導体基板中に柱状の導電部を形成するとともに、前記柱状の導電部を囲む筒状部分に筒状の絶縁部または逆極性部を形成する熱処理工程と
を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。 - 前記第2のイオン注入工程、及び前記第2の熱処理工程の代わりに、
前記半導体基板の筒状の絶縁部または逆極性部の中空部分の表面へ第2の元素を堆積する堆積工程と、
レーザー光を照射し前記第2の元素を拡散して柱状の導電部を形成する照射工程と
を含むことを特徴とする請求項6記載の半導体素子の製造方法。 - 前記第1のイオン注入工程、及び前記第1の熱処理工程の代わりに、
前記半導体基板の柱状部分の表面へ第2の元素を堆積する堆積工程と、
レーザー光を照射し前記第2の元素を拡散して柱状の導電部を形成する照射工程と
を含むことを特徴とする請求項7記載の半導体素子の製造方法。 - 前記第2のイオン注入工程、及び前記第2の熱処理工程の代わりに、
前記半導体基板の筒状の絶縁部または逆極性部の中空部分の表面及びその近傍へ第2の元素を高濃度にイオン注入するイオン注入工程と、
レーザー光を照射し前記第2の元素を拡散して柱状の導電部を形成する照射工程と
を含むことを特徴とする請求項6記載の半導体素子の製造方法。 - 前記第1のイオン注入工程、及び前記第1の熱処理工程の代わりに、
前記半導体基板の柱状部分の表面及びその近傍へ第2の元素を高濃度にイオン注入するイオン注入工程と、
レーザー光を照射し前記第2の元素を拡散して柱状の導電部を形成する照射工程と
を含むことを特徴とする請求項7記載の半導体素子の製造方法。 - 前記導電部と前記絶縁部とから構成される導電路を形成した後、前記半導体基板の表面上に半導体回路と、前記導電路及び前記半導体回路を接続する接続配線を形成する工程
をさらに含むことを特徴とする請求項6から請求項13までのいずれかに記載の半導体素子の製造方法。 - 前記導電部の底部が露出するまで前記半導体基板の裏面側を研削する工程
をさらに含むことを特徴とする請求項6から請求項14までのいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
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JP2003118736A JP2004327618A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 半導体素子及びその製造方法 |
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JP2003118736A JP2004327618A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 半導体素子及びその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015179848A (ja) * | 2008-09-09 | 2015-10-08 | クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated | 3−d積層型デバイスのesd保護を可能にするシステム及び方法 |
-
2003
- 2003-04-23 JP JP2003118736A patent/JP2004327618A/ja not_active Withdrawn
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