JP2004327595A - ピンホール欠陥の評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、絶縁層に酸化シリコン層を形成したSOI(Silicon on Insulator )ウェーハの埋め込み酸化膜中のピンホールをアルカリエッチング法にて計測し評価する半導体ウェーハの評価方法を提供することを目的としている。
【解決手段】アルカリエッチング法における問題点である埋め込み酸化膜の厚みが厚くなるとアルカリ溶液がピンホール中を通過していかず、支持基板にピットができない可能性があるという問題の解決手段として、アルカリエッチング溶液が細いピンホール中を通過し支持基板を正確にエッチングしてピットを形成させるために、アルカリエッチング溶液に界面活性剤を含有させることにより解決できる。
【選択図】 図2
【解決手段】アルカリエッチング法における問題点である埋め込み酸化膜の厚みが厚くなるとアルカリ溶液がピンホール中を通過していかず、支持基板にピットができない可能性があるという問題の解決手段として、アルカリエッチング溶液が細いピンホール中を通過し支持基板を正確にエッチングしてピットを形成させるために、アルカリエッチング溶液に界面活性剤を含有させることにより解決できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、絶縁層に酸化シリコン層を形成したSOI(Silicon on Insulator )ウェーハの埋め込み酸化膜中のピンホールを計測し評価する半導体ウェーハの評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
システムソフトウェアの高性能化、データの大容量化が進み、携帯端末の発展に伴って、次世代の半導体集積回路は、高速且つ低消費電力化であるものが切望されている。SOI基板は既存のLSIプロセスを大幅に改善することなく、今まで使用していたバルクウェーハの代わりに使用することで、その上に作製したMOSトランジスタの高速且つ低消費電力化を実現する唯一のシリコン基板である。
【0003】
代表的なSOIウェーハとしては、貼り合わせタイプとSIMOX(Separation by Implant Oxygen )タイプがある。中でも、SIMOXタイプのSOIウェーハは、製造する際の酸素イオン注入時に、ウェーハ表面に付着したパーティクル等の影響により酸素がウェーハ内に注入されず、埋め込み酸化膜が形成されずにシリコンが残存した部分ができることがある。この部分をピンホールという。ピンホールが存在すると埋込酸化膜の絶縁性が保たれず、デバイスの歩留まり低下の直接的な原因の一つとなっている。
【0004】
ピンホール欠陥の評価法として、Cu検出法(銅デコレーション法)とMOSキャパシタ法、アルカリエッチング法等がある。Cu検出法は、CuSO4 溶液を用いた電気分解により、絶縁性の弱いピンホール上部のSOI層にCuを析出させ、Cu析出物を顕微鏡等で計数することにより、埋め込み酸化膜のピンホール密度を求める方法である。MOSキャパシタ法は、埋め込み酸化膜の上に電極を形成し、埋め込み酸化膜のGOI(Gate Oxide Integrity )測定を行い、不良キャパシタ率を求める。続いてMOSキャパシタの電極面積と不良キャパシタ率を用いて、埋め込み酸化膜中のピンホール密度を算出する方法である。
【0005】
アルカリエッチング法は、表面の自然酸化膜を除去した後に、アルカリ溶液(NH4OH溶液、KOH溶液)にウェーハを浸漬して、表面のシリコン層と埋め込み酸化膜中のシリコン部分をエッチングして埋め込み酸化膜中の開孔部を形成する。さらにアルカリ溶液に浸漬して、支持基板側にピットを形成させる。形成したピットを計数することにより、埋め込み酸化膜のピンホール密度を求める方法である。
【0006】
また、特許文献1には、SIMOXタイプの半導体ウエハにおける埋め込み酸化膜中のピンホールを短時間で非常に効率良く容易に計測し評価することが可能な方法として、シリコン基板にBOX酸化膜が形成されたSOI基板を準備し、SOI基板表面の酸化膜を除去し、SOI層を露出させ、SOI層およびBOX酸化膜中のピンホールのシリコン部分をエッチング除去し、BOX酸化膜中にピンホールを形成し、ピンホール下のシリコン基板をオーバーエッチングする。その後、オーバーエッチングされた部分を含むピンホールをパーティクル検査機やSEMによって計測し評価することが記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−267385号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Cu検出法はCuの溶液等を取り扱う電気分解装置が必要であるため、Cu汚染が懸念され、製造工場や研究施設への導入が困難である等の問題がある。MOSキャパシタ法は、評価方法としては精度が高いが、同一キャパシタ内に2箇所以上ピンホールが存在しても1箇所としてしか計数することができない問題がある。アルカリエッチング法は比較的容易であるが、埋め込み酸化膜の厚みが厚くなるとピンホールが細いため浸透性が無く、アルカリ溶液がピンホール中を通過していかず、支持基板にピットができない可能性があるという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような上記問題点に鑑みてなされたものであって、アルカリエッチング法の問題解決手段として、濡れ性を向上させるために、アルカリエッチング溶液に界面活性剤を含有させることにより親水性および浸透性を向上させ、アルカリエッチング溶液が細いピンホール中を通過し支持基板を正確にエッチングしてピットを形成し、ピンホールの検出精度が向上する方法を提供することを目的としている。
【0010】
本発明に用いる界面活性剤としては、シリコン酸化膜に対して湿潤力、浸透力等の優れた、すなわち濡れ性が良好でアルカリ性溶液中で科学的安定性の良いものであれば非イオン系、両性、陽イオン系いずれの活性剤でも良い。具体的には例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル等のエステル型を除く非イオン性界面活性剤、陽イオン系ではパーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム類似の第四アンモニウム塩型等が用いることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる方法を用いて、アルカリエッチングを実施し酸化膜中のピンホールを計測評価した場合の具体例を示すが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0012】
本実施の形態を図を用いて説明する。第1ステップ SIMOXタイプまたは貼り合わせタイプのSOIウェーハを準備する。SIMOXタイプのSOIウェーハは、シリコン基板中に酸素の高濃度イオンを注入して、シリコン基板中に酸化膜(SiO2 )を形成することにより作成される。貼り合わせタイプのSOIウェーハは、二枚の半導体基板の間に酸化膜(SiO2 )を介在させて貼り合わせた後、活性側となる半導体基板を薄膜化することにより作成される。いずれも、シリコン基板1上に埋め込み酸化膜2、SOI層3から構成され、自然酸化膜4がその上に形成されている。埋め込み酸化膜2にはピンホール5が存在していることがある。ピンホール5はシリコン基板1が酸化されず埋め込み酸化膜2中にシリコンが残存している部分である。図1(a)
【0013】
第2ステップ 初めにSOI層3上の自然酸化膜4を0.5%〜5.0%程度のフッ酸溶液でエッチングする。次にSOI層3をエッチングで除去する。この時エッチング溶液としてはアルカリ性エッチング溶液を用い、SOIウェーハを5〜15%程度のTMAH(Tetra−Methyl−Ammonium Hydroxide )溶液に浸漬するか、あるいはSOIウェーハに対して霧状のTMAH溶液を噴霧することでSOI層3を除去する。図1(b)
【0014】
第3ステップ SOI層3を除去した後に、5〜40%程度のアンモニア水に界面活性剤を入れたアルカリ性エッチング溶液によりエッチングを継続して埋め込み酸化膜2中のシリコン5を除去する。なお、図1(b)の第2ステップ段階から界面活性剤入りのアンモニア溶液を用いても構わない。図1(c)
【0015】
アンモニア溶液のエッチング比は埋め込み酸化膜2としてのシリコン酸化膜に比べシリコンの方が非常に大きいため、埋め込み酸化膜2はほとんどエッチングされず、ピンホール6下のシリコン基板1がオーバーエッチングされることになる。
【0016】
次に、第4ステップとして、パーティクル検査機によってピンホール6やパーティクル7等を検査し、計数およびその座標位置を記録する。ピンホール6は第3ステップのオーバーエッチングによってシリコン基板1に拡大されているため検出は容易にできる。
【0017】
最後に、第5ステップとして、第4ステップで得られた座標位置を用いて、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope )や走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope )等により埋め込み酸化膜2中の孔を確認することでピンホールを判別する。
【0018】
【実施例】
次に本実施例について説明する。まず3種類のSOIウェーハを用意した。ウェーハは150mmφでそれぞれ、SOI層/BOX層が170nm/100nmのSIMOXウェーハA、SOI層/BOX層が70nm/110nmのSIMOXウェーハB、とSOI層/BOX層が200nm/200nmの貼り合わせウェーハである。これらのSOIウェーハのSOI層3上の自然酸化膜4を1%のフッ酸溶液で1分間エッチングして除去し、次にSOI層3を5%のTMAH溶液に2分間浸漬し除去する。SOI層3を除去した後に、従来方法として40%のアンモニア水のアルカリ溶液とその液に非イオン系の界面活性剤アルキル硫酸トリエタノールアミンを体積当たり5〜10%入れたアルカリ性エッチング溶液とで、それぞれ10分間エッチングを継続して埋め込み酸化膜2中のシリコン5を除去する。次に、パーティクル検査機SFS6220によってピンホール6やパーティクル7等を検査して、計数及び座標位置を記録する。最後に、得られた座標位置を用いて、走査型電子顕微鏡により埋め込み酸化膜2中のピンホール6を確認した。結果を図2(a)に示す。
【0019】
貼り合わせウェーハはどちらの方法でもピンホール6は確認されなかった。これは埋め込み酸化膜2が熱酸化膜であるため、ピンホール6は無いためと思われる。また2つのSIMOXウェーハの違いはSIMOXウェーハBの方がSOI層3を薄く、埋め込み酸化膜2を厚くするため、SIMOXウェーハAよりも熱処理が長くなっている。そのため、SIMOXウェーハBの方が埋め込み酸化膜2のピンホール6が少ないと思われる。本発明方法を用いることで、その差が明確にわかった。
【0020】
比較例として、実施例で用いた3種類のウェーハをアンモニア溶液に界面活性剤を添加していない溶液でエッチングした結果を図2(b)に示す。図2(a)、(b)にて明らかなように、埋め込み酸化膜が厚いと検出されなかった欠陥が、アルカリエッチング溶液に界面活性剤を添加することにより、親水性および浸透性を向上させ、アルカリエッチング溶液が細いピンホール中を通過し、支持基板を正確にエッチングしてピットを形成しピンホールを検出できる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、アルカリエッチング法における問題点である埋め込み酸化膜の厚みが厚くなるとアルカリ溶液がピンホール中を通過していかず、支持基板にピットができない可能性があるという問題の解決手段として、濡れ性を向上させるために、アルカリエッチング溶液に界面活性剤を含有させることにより親水性および浸透性を向上させ、アルカリエッチング溶液が細いピンホール中を通過し支持基板を正確にエッチングしてピットを形成し、ピンホールの検出精度が向上する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエッチング工程を示す図である。
【図2】本発明におけるピンホールの検出精度を示す図である。
【発明の属する技術分野】
この発明は、絶縁層に酸化シリコン層を形成したSOI(Silicon on Insulator )ウェーハの埋め込み酸化膜中のピンホールを計測し評価する半導体ウェーハの評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
システムソフトウェアの高性能化、データの大容量化が進み、携帯端末の発展に伴って、次世代の半導体集積回路は、高速且つ低消費電力化であるものが切望されている。SOI基板は既存のLSIプロセスを大幅に改善することなく、今まで使用していたバルクウェーハの代わりに使用することで、その上に作製したMOSトランジスタの高速且つ低消費電力化を実現する唯一のシリコン基板である。
【0003】
代表的なSOIウェーハとしては、貼り合わせタイプとSIMOX(Separation by Implant Oxygen )タイプがある。中でも、SIMOXタイプのSOIウェーハは、製造する際の酸素イオン注入時に、ウェーハ表面に付着したパーティクル等の影響により酸素がウェーハ内に注入されず、埋め込み酸化膜が形成されずにシリコンが残存した部分ができることがある。この部分をピンホールという。ピンホールが存在すると埋込酸化膜の絶縁性が保たれず、デバイスの歩留まり低下の直接的な原因の一つとなっている。
【0004】
ピンホール欠陥の評価法として、Cu検出法(銅デコレーション法)とMOSキャパシタ法、アルカリエッチング法等がある。Cu検出法は、CuSO4 溶液を用いた電気分解により、絶縁性の弱いピンホール上部のSOI層にCuを析出させ、Cu析出物を顕微鏡等で計数することにより、埋め込み酸化膜のピンホール密度を求める方法である。MOSキャパシタ法は、埋め込み酸化膜の上に電極を形成し、埋め込み酸化膜のGOI(Gate Oxide Integrity )測定を行い、不良キャパシタ率を求める。続いてMOSキャパシタの電極面積と不良キャパシタ率を用いて、埋め込み酸化膜中のピンホール密度を算出する方法である。
【0005】
アルカリエッチング法は、表面の自然酸化膜を除去した後に、アルカリ溶液(NH4OH溶液、KOH溶液)にウェーハを浸漬して、表面のシリコン層と埋め込み酸化膜中のシリコン部分をエッチングして埋め込み酸化膜中の開孔部を形成する。さらにアルカリ溶液に浸漬して、支持基板側にピットを形成させる。形成したピットを計数することにより、埋め込み酸化膜のピンホール密度を求める方法である。
【0006】
また、特許文献1には、SIMOXタイプの半導体ウエハにおける埋め込み酸化膜中のピンホールを短時間で非常に効率良く容易に計測し評価することが可能な方法として、シリコン基板にBOX酸化膜が形成されたSOI基板を準備し、SOI基板表面の酸化膜を除去し、SOI層を露出させ、SOI層およびBOX酸化膜中のピンホールのシリコン部分をエッチング除去し、BOX酸化膜中にピンホールを形成し、ピンホール下のシリコン基板をオーバーエッチングする。その後、オーバーエッチングされた部分を含むピンホールをパーティクル検査機やSEMによって計測し評価することが記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−267385号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Cu検出法はCuの溶液等を取り扱う電気分解装置が必要であるため、Cu汚染が懸念され、製造工場や研究施設への導入が困難である等の問題がある。MOSキャパシタ法は、評価方法としては精度が高いが、同一キャパシタ内に2箇所以上ピンホールが存在しても1箇所としてしか計数することができない問題がある。アルカリエッチング法は比較的容易であるが、埋め込み酸化膜の厚みが厚くなるとピンホールが細いため浸透性が無く、アルカリ溶液がピンホール中を通過していかず、支持基板にピットができない可能性があるという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような上記問題点に鑑みてなされたものであって、アルカリエッチング法の問題解決手段として、濡れ性を向上させるために、アルカリエッチング溶液に界面活性剤を含有させることにより親水性および浸透性を向上させ、アルカリエッチング溶液が細いピンホール中を通過し支持基板を正確にエッチングしてピットを形成し、ピンホールの検出精度が向上する方法を提供することを目的としている。
【0010】
本発明に用いる界面活性剤としては、シリコン酸化膜に対して湿潤力、浸透力等の優れた、すなわち濡れ性が良好でアルカリ性溶液中で科学的安定性の良いものであれば非イオン系、両性、陽イオン系いずれの活性剤でも良い。具体的には例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル等のエステル型を除く非イオン性界面活性剤、陽イオン系ではパーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム類似の第四アンモニウム塩型等が用いることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる方法を用いて、アルカリエッチングを実施し酸化膜中のピンホールを計測評価した場合の具体例を示すが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0012】
本実施の形態を図を用いて説明する。第1ステップ SIMOXタイプまたは貼り合わせタイプのSOIウェーハを準備する。SIMOXタイプのSOIウェーハは、シリコン基板中に酸素の高濃度イオンを注入して、シリコン基板中に酸化膜(SiO2 )を形成することにより作成される。貼り合わせタイプのSOIウェーハは、二枚の半導体基板の間に酸化膜(SiO2 )を介在させて貼り合わせた後、活性側となる半導体基板を薄膜化することにより作成される。いずれも、シリコン基板1上に埋め込み酸化膜2、SOI層3から構成され、自然酸化膜4がその上に形成されている。埋め込み酸化膜2にはピンホール5が存在していることがある。ピンホール5はシリコン基板1が酸化されず埋め込み酸化膜2中にシリコンが残存している部分である。図1(a)
【0013】
第2ステップ 初めにSOI層3上の自然酸化膜4を0.5%〜5.0%程度のフッ酸溶液でエッチングする。次にSOI層3をエッチングで除去する。この時エッチング溶液としてはアルカリ性エッチング溶液を用い、SOIウェーハを5〜15%程度のTMAH(Tetra−Methyl−Ammonium Hydroxide )溶液に浸漬するか、あるいはSOIウェーハに対して霧状のTMAH溶液を噴霧することでSOI層3を除去する。図1(b)
【0014】
第3ステップ SOI層3を除去した後に、5〜40%程度のアンモニア水に界面活性剤を入れたアルカリ性エッチング溶液によりエッチングを継続して埋め込み酸化膜2中のシリコン5を除去する。なお、図1(b)の第2ステップ段階から界面活性剤入りのアンモニア溶液を用いても構わない。図1(c)
【0015】
アンモニア溶液のエッチング比は埋め込み酸化膜2としてのシリコン酸化膜に比べシリコンの方が非常に大きいため、埋め込み酸化膜2はほとんどエッチングされず、ピンホール6下のシリコン基板1がオーバーエッチングされることになる。
【0016】
次に、第4ステップとして、パーティクル検査機によってピンホール6やパーティクル7等を検査し、計数およびその座標位置を記録する。ピンホール6は第3ステップのオーバーエッチングによってシリコン基板1に拡大されているため検出は容易にできる。
【0017】
最後に、第5ステップとして、第4ステップで得られた座標位置を用いて、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope )や走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope )等により埋め込み酸化膜2中の孔を確認することでピンホールを判別する。
【0018】
【実施例】
次に本実施例について説明する。まず3種類のSOIウェーハを用意した。ウェーハは150mmφでそれぞれ、SOI層/BOX層が170nm/100nmのSIMOXウェーハA、SOI層/BOX層が70nm/110nmのSIMOXウェーハB、とSOI層/BOX層が200nm/200nmの貼り合わせウェーハである。これらのSOIウェーハのSOI層3上の自然酸化膜4を1%のフッ酸溶液で1分間エッチングして除去し、次にSOI層3を5%のTMAH溶液に2分間浸漬し除去する。SOI層3を除去した後に、従来方法として40%のアンモニア水のアルカリ溶液とその液に非イオン系の界面活性剤アルキル硫酸トリエタノールアミンを体積当たり5〜10%入れたアルカリ性エッチング溶液とで、それぞれ10分間エッチングを継続して埋め込み酸化膜2中のシリコン5を除去する。次に、パーティクル検査機SFS6220によってピンホール6やパーティクル7等を検査して、計数及び座標位置を記録する。最後に、得られた座標位置を用いて、走査型電子顕微鏡により埋め込み酸化膜2中のピンホール6を確認した。結果を図2(a)に示す。
【0019】
貼り合わせウェーハはどちらの方法でもピンホール6は確認されなかった。これは埋め込み酸化膜2が熱酸化膜であるため、ピンホール6は無いためと思われる。また2つのSIMOXウェーハの違いはSIMOXウェーハBの方がSOI層3を薄く、埋め込み酸化膜2を厚くするため、SIMOXウェーハAよりも熱処理が長くなっている。そのため、SIMOXウェーハBの方が埋め込み酸化膜2のピンホール6が少ないと思われる。本発明方法を用いることで、その差が明確にわかった。
【0020】
比較例として、実施例で用いた3種類のウェーハをアンモニア溶液に界面活性剤を添加していない溶液でエッチングした結果を図2(b)に示す。図2(a)、(b)にて明らかなように、埋め込み酸化膜が厚いと検出されなかった欠陥が、アルカリエッチング溶液に界面活性剤を添加することにより、親水性および浸透性を向上させ、アルカリエッチング溶液が細いピンホール中を通過し、支持基板を正確にエッチングしてピットを形成しピンホールを検出できる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、アルカリエッチング法における問題点である埋め込み酸化膜の厚みが厚くなるとアルカリ溶液がピンホール中を通過していかず、支持基板にピットができない可能性があるという問題の解決手段として、濡れ性を向上させるために、アルカリエッチング溶液に界面活性剤を含有させることにより親水性および浸透性を向上させ、アルカリエッチング溶液が細いピンホール中を通過し支持基板を正確にエッチングしてピットを形成し、ピンホールの検出精度が向上する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエッチング工程を示す図である。
【図2】本発明におけるピンホールの検出精度を示す図である。
Claims (3)
- SOIウェーハの埋め込み酸化膜の欠陥(ピンホール)をアルカリ溶液によるエッチングを用いて評価する方法において、アルカリ溶液に界面活性剤を含有させてエッチングを行うことを特徴とするピンホール欠陥の評価方法。
- SOIウェーハはSIMOXタイプのSOIウェーハであることを特徴とする請求項1記載のピンホール欠陥の評価方法。
- SOIウェーハは貼り合わせタイプのSOIウェーハであることを特徴とする請求項1記載のピンホール欠陥の評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003118398A JP2004327595A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | ピンホール欠陥の評価方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003118398A JP2004327595A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | ピンホール欠陥の評価方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004327595A true JP2004327595A (ja) | 2004-11-18 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003118398A Pending JP2004327595A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | ピンホール欠陥の評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004327595A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007142229A (ja) * | 2005-11-21 | 2007-06-07 | Sumco Corp | 貼合せ基板の製造方法及びその方法で製造された貼合せ基板 |
JP2008218739A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Sumco Corp | 貼り合わせウェーハの評価方法 |
CN104795340A (zh) * | 2015-04-13 | 2015-07-22 | 上海华力微电子有限公司 | 一种Flash产品的ONO薄膜缺陷的失效分析方法 |
CN104851820A (zh) * | 2014-02-19 | 2015-08-19 | 北大方正集团有限公司 | 半导体器件的缺陷检测方法 |
-
2003
- 2003-04-23 JP JP2003118398A patent/JP2004327595A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007142229A (ja) * | 2005-11-21 | 2007-06-07 | Sumco Corp | 貼合せ基板の製造方法及びその方法で製造された貼合せ基板 |
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CN104851820A (zh) * | 2014-02-19 | 2015-08-19 | 北大方正集团有限公司 | 半导体器件的缺陷检测方法 |
CN104795340A (zh) * | 2015-04-13 | 2015-07-22 | 上海华力微电子有限公司 | 一种Flash产品的ONO薄膜缺陷的失效分析方法 |
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